JPH09249771A - ゴム組成物 - Google Patents

ゴム組成物

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JPH09249771A
JPH09249771A JP5955396A JP5955396A JPH09249771A JP H09249771 A JPH09249771 A JP H09249771A JP 5955396 A JP5955396 A JP 5955396A JP 5955396 A JP5955396 A JP 5955396A JP H09249771 A JPH09249771 A JP H09249771A
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JP
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rubber
weight
average fiber
parts
rubber composition
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JP5955396A
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Inventor
Naomi Okamoto
尚美 岡本
Tadahisa Kikuchi
忠久 菊池
Tsuneshi Shoda
恒志 庄田
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】作業性に優れると共に機械的強度、反撥弾性
耐発熱性、耐摩耗性及び転がり抵抗性に優れるゴム組成
物を提供する。 【解決手段】ゴム成分100重量部に対して、窒素吸着
によるBET法比表面積が21m2/g以上である繊維
状ゾノトライトを1〜70重量部、カーボンブラック5
〜70重量部配合したゴム組成物が耐摩耗性及び転がり
抵抗性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車タイヤの
トレッドやサイドウオールなどのタイヤ外部部材、カー
カス、ビード及びチェーファーなどのタイヤ内部部材や
ホース、ベルト、ゴムロール及びゴムクローラーなどの
工業製品、靴底などに優れたゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ゴムの補強剤としてケイ酸カルシ
ウムはカーボンブラック、ホワイトカーボンとともに広
く用いられているが、補強効果がホワイトカーボンに比
べやや落ちる。しかしながら、作業性、色調、風合いな
どの特徴もある。又、自動車タイヤの転がり抵抗性や磨
耗性の向上を目的として、シリカの使用が注目され、作
業性が良く補強性の高いシリカ系補強剤が求められてい
る。特開平7−216133号公報には高強度・高剛性
で耐熱性と耐衝撃性のバランスがとれた繊維状ゾノトラ
イトとゴムを含有する有機高分子からなる組成物が記載
され、有機高分子の特性改善材の例としてカーボンブラ
ックの併用が示されている。自動車タイヤの耐摩耗性を
低下させることなく転がり抵抗を改善したシリカを含む
イソプレン−ブタジエン共重合体系ゴム組成物が特開平
7−278353号公報に示されている。特開平4−3
12476号公報には、ゴムにビニル基含有シラン化合
物で表面処理したケイ素系充填剤を配合したゴルフボー
ルが反発性と硬度を保持して耐久性を向上させたと記載
され、又、特開平5−271479号公報では、V−ベ
ルト、歯型ベルト、押し出し形材及び成形品の製造に使
用する針状の充填剤を配合して優れた加工性、耐熱性、
良好な機械的及び動的特性を有するゴム組成物が開示さ
れている。しかしながら、このような方法でも必ずしも
満足するものではなく、更なる改善が要望されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、作業性に
優れると共に機械的強度、反発弾性、発熱性、耐磨耗性
及び転がり抵抗性に優れたゴム組成物を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決のための手段】この発明によれば、(1)
ゴム成分100重量部、(2)窒素吸着によるBET法
比表面積が21m2 /g以上である繊維状ゾノトライト
1〜70重量部及び(3)カーボンブラック5〜70重
量部からなることを特徴とするゴム組成物が提供され
る。
【0005】そして、この発明によれば、ゴム組成物中
の繊維状ゾノトライトの平均繊維径(D),平均繊維長
(L)及び平均繊維長と平均繊維径の比(L/D)が、
(a) 0.1μm≦D<0.5μm、(b) 1μm
≦L<5μm及び(c) 10≦L/D<20であるこ
とを特徴とするものである。
【0006】更に、この発明によれば、ゴム組成物は1
00〜120%のtanδ指数と100〜110%の耐
摩耗性指数を有することを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の構成成分につ
いて具体的に説明する。ゴム成分は、加硫可能で室温で
ゴム状であり、ガラス転移温度が0℃以下であることが
好ましい。特に好ましくはガラス転移温度が−20℃以
下である。ムーニー粘度(ML1+4,100℃)は通常2
0〜150程度のもの、好ましく30〜80の範囲であ
る。20未満では加硫ゴムの物性が低下する。一方15
0を超えると加工性が悪くなる。ゴム成分としては単独
でも2種以上を組み合わせで用いてもよい。
【0008】ゴム成分として用いられるものとしては、
例えば天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブ
タジエンゴム(BR)、1,2−ポリブタジエン(1,
2−BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ニ
トリルゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ニ
トリル−イソプレンゴム、ニトリル−クロロプレンゴ
ム、スチレン−クロロプレンゴム、スチレン−イソプレ
ンゴム、ビニルピリジン−ブタジエンゴム、ビニルピリ
ジン−スチレン−ブタジエンゴム、ブチルゴム(II
R)、塩素化ブチルゴム、臭素化ブチルゴム、カルボキ
シル化スチレン−ブタジエンゴム、カルボキシル化ニト
リル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンブロック
共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、カ
ルボキシル化スチレン−ブタジエンブロック共重合体及
びカルボキシル化スチレン−イソプレンブロック共重合
体などのジエン系ゴム、塩素化ポリエチレン、クロロス
ルフォン化ポリエチレン(CSM)、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、
エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、
エチレン−ブテンゴム及びエチレン−ブテン−ジエン共
重合体などのポリオレフィン系ゴム、ポリ塩化三フッ素
化エチレン、アクリルゴム(ACM)、エチレン−アク
リルゴム、フッ素化ゴム及び水素添加ニトリル−ブタジ
エンゴムなどのポリメチレン型の主鎖を有するゴム、ポ
リエステル系熱可塑性ゴム、エピクロルヒドリンゴム
(CO)、エチレンオキシド−エピクロルヒドリンゴム
(ECO)、エチレンオキシド−エピクロルヒドリン−
アリルグリシジルエーテル共重合体及びプロピレンオキ
シド−アリルグリシジルエーテル共重合体などの主鎖に
酸素原子を有するゴム、ポリフェニルシロキサン、ポリ
ジメチルシロキサン、ポリメチルエチルシロキサン、ポ
リメチルブチルシロキサンなどのシリコーンゴム、ポリ
アミド系熱可塑性ゴム、ニトロソゴム、ポリエステルウ
レタン及びポリエーテルウレタンなどの主鎖に炭素原子
の他に窒素原子及び酸素原子を有するゴムなどが挙げら
れる。これらのゴムをエポキシ変性したものや、シラン
変性或いはマレイン化したものも用いられる。
【0009】この発明の繊維状ゾノトライトとは、ゾノ
トライト(宇部化学工業社製、示性式:Ca6 Si6
17(OH)2 、化学式:6CaO・6SiO2 ・H
2 0)の針状結晶物質を言う。 この発明の繊維状ゾノ
トライトの比表面積の値が重要であり、21m2 /g以
上である。好ましくは30m2 /g以上である(但し、
窒素吸着法によるBET法での測定値)。21m2 /g
以下であるとゴムへの分散が悪く、この発明の目的を達
成できない。更に、この発明の繊維状ゾノトライトの形
状として、その平均繊維径(D)が0.1μm≦D<
0.5μm、平均繊維長(L)が1μm≦L<5μm、
そして平均繊維長と平均繊維径の比(L/D)が、10
≦L/D<20を同時に満足するものが好適に使用でき
る(走査型電子顕微鏡写真による測定値)。平均繊維径
が0.1μm未満のものや、平均繊維長が5μm以上の
ものでは、繊維状ゾノトライトをゴムやカーボンブラッ
クなどと混合・混練時に折れる恐れがあるし、平均繊維
径が0.5μm以上のものや、平均繊維長が5μm未満
のものでは、繊維状ゾノトライトによる補強剤としての
機械的向上効果が十分でないことがある。又、平均繊維
長と平均繊維径の比が10未満の場合には、繊維状ゾノ
トライトによる補強剤として十分な機械的強度を得るこ
とができないことがあるし、平均繊維長と平均繊維径の
比が20以上の場合には、繊維状ゾノトライト嵩比重が
小さくなりすぎ、ゴムやカーボンブラックなどと混合・
混練が困難となる場合がある。上記の通りの平均繊維
径、平均繊維長及び平均繊維長と平均繊維径の比を保持
する限り繊維状ゾノトライトの形状は混合・混練しても
変化しない。
【0010】この発明の繊維状ゾノトライトは、特開平
6−128412号公報に記載された製造法、即ち石灰
質原料とケイ酸質原料とを特定割合で配合して水熱合成
により製造される。水熱合成は、石灰質原料として生石
灰、消石灰など、ケイ酸質原料としてケイ石、ケイ砂及
び石英の粉砕品、ケイ酸、無水ケイ酸、シリカゲル、ケ
イソウ土などが平均粒径10μm以下の微粉砕状のもの
を、両者の配合割合(Ca/Si)が0.8〜0.9
9、混合する水が石灰質原料とケイ酸質原料の総和の5
〜40倍をオートクレーブに投入し、攪拌しながら18
0〜240℃で1〜8時間反応させて行われる。繊維状
ゾノトライトは、粉末状で得られる。粉末状では嵩が大
きく、そのままではゴムやカーボンブラックなどとの混
合・混練が困難なので顆粒状に造粒されることもある。
顆粒状に造粒されると嵩が小さく流動性が良好である。
この顆粒状のゾノトライトは、粉末状ゾノトライトと同
一の窒素吸着によるBET比表面積及び形状を有してい
た。
【0011】この発明の繊維状ゾノトライトは、ゴム成
分100重量部に対して1〜70重量部、好ましくは5
〜50重量部である。繊維状ゾノトライトが1重量部よ
り少ないと、ゴム組成物の補強効果や耐摩耗性、転がり
抵抗を改善しない。また、繊維状ゾノトライトが70重
量部を超えると、混練、成形が困難となり好ましくな
い。
【0012】この発明の繊維状ゾノトライトは、その補
強効果を向上させるために、更にその表面を表面処理剤
(界面活性剤及び/又はカップリング剤)によって処理
されることが好ましい。 表面処理剤としては、陰イオ
ン系、陽イオン系、両性イオン系及び非イオン系界面活
性剤のいずれも使用できる。陰イオン系界面活性剤とし
ては、アルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスル
フォン酸塩、ステアリン酸塩など、陽イオン系界面活性
剤としては、テトラデシルアミン酢酸塩、アルキルトリ
メチルアンンモニウムクロライドなど、そして両性イオ
ン系界面活性剤としては、ジメチルアルキルラウリルペ
タインなど、そして非イオン系界面活性剤としては、ポ
リオキシエチレンオクタデシルアミン、ポリオキシエチ
レンラウリルエーテルなどが挙げられる。又、カップリ
ング剤としては、シラン系カップリング剤、チタネート
系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ク
ロム系カップリング剤、ホウ素系カップリング剤などが
挙げられる。分散性などからシランカップリング剤が好
ましい。
【0013】シランカップリング剤の具体例として、ビ
ニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、
ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニル
トリアセトキシシラン、γ−メタクイロキシプロピルト
リメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルエチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルエチルジエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)
アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノ
エチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−
(アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、N−β−(アミノエチル)アミノプロピルエチルジ
エトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、N−フェニル−γ−アミノプロピルメトキシシラ
ン、γ−〔N−(β−メタクロキシエチル)−N,N−
ジメチルアンモニウム(クロライド)〕プロピルメトキ
シシラン、及びスチリルジアミノシランなどが挙げられ
る。
【0014】表面処理剤の使用量は、繊維状ゾノトライ
ト100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましく
は0.5〜8重量部である。使用量が0.1重量部未満
では前述の効果が十分でなく、又、使用量が10重量%
を超える場合は、使用量を増加しても効果は殆ど向上し
ない。
【0015】この発明のカーボンブラックは、ゴム成分
100重量部に対して5〜70重量部、好ましくは10
〜50重量部である。5重量部より少ないと所望の硬
度、機械的強度、発熱性、耐摩耗性及び転がり抵抗性に
優れたゴム組成物得られず、好ましくない。又、70重
量部を超えると加工性が著しく低下し、目的とする硬
度、機械的強度、発熱性、耐摩耗性及び転がり抵抗性に
優れたゴム組成物得られず好ましくない。
【0016】ゴムやカーボンブラックなどとと繊維状ゾ
ノトライトの混合・混練は樹脂やゴムの混合・混練に通
常用いられる装置で行うことができる。このような装置
として、例えばバンバリー型ミキサー、ニーダー、ニー
ダーエキストルーダー、オープンロール、一軸混練機及
び二軸混練機などが用いられる。
【0017】必要に応じて混合・混練においては、繊維
状ゾノトライトやカーボンブラックと一緒に、プロセス
オイル、亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤、加硫剤、
加硫助剤などを投入して混練する。この時のプロセスオ
イルの量はゴム成分100重量部に対して0〜50重量
部、特に10〜40重量部の範囲が好ましい。亜鉛華の
量はゴム成分100重量部に対して2.0〜5.0重量
部の範囲が好ましい。ステアリン酸の量はゴム成分10
0重量部に対して0.5〜5.0重量部、特に1.0〜
3.0重量部の範囲が好ましい。老化防止剤の量はゴム
成分100重量部に対して0.1〜3.0重量部、特に
0.5〜2.0重量部の範囲が好ましい。加硫剤の量は
ゴム成分100重量部に対して0.1〜5.0重量部、
特に0.5〜3.0重量部の範囲が好ましい。加硫助剤
の量はゴム成分100重量部に対して0.01〜2.0
重量部、特に0.1〜1.0重量部の範囲が好ましい。
加硫剤としては、公知の加硫剤、例えば硫黄、有機過酸
化物、樹脂加硫剤、酸化マグネシウムなどの金属酸化物
などが用いられる。加硫助剤としては、公知の加硫助
剤、例えばアルデヒド・アンモニア類、アルデヒド・ア
ミン類、グアニジン類、チオウレア類、チアゾール類、
チウラム類、ジチオカーバメイト類、キサンテートなど
から選択される。
【0018】この発明のゴム組成物には、カーボンブラ
ックの他に、ホワイトカーボン、活性化炭酸カルシウ
ム、超微粒子珪酸マグネシウム、ハイスチレン樹脂、フ
ェノール樹脂、リグニン、変性メラミン樹脂、クマロン
インデン樹脂及び石油樹脂などの補強剤、炭酸カルシウ
ム、塩基性炭酸マグネシウム、クレー、リサージュ、珪
藻土、再生ゴム及び粉末ゴムなどの各種充填剤、アミン
−ケトン系、イミダゾール系、アミン系、フェノール
系、硫黄系及び燐系などの酸化防止剤などを含んでいて
もよい。
【0019】又、この発明のゴム組成物には通常の短繊
維を配合することができる。短繊維として、ナイロン、
ポリエステル、アラミッド、綿、ビニロン、レーヨン、
天然セルローズ、アクリルなどを用いることができる。
【0020】
【実施例】以下、実施例および比較例を示して、本発明
について具体的に説明するが本発明はこれらによって制
約されるものではない。実施例および比較例において、
配合物ムーニー粘度及び加硫物の硬度、引張応力、引張
強度、伸び、反発弾性、発熱性、耐摩耗性及びtanδ
は以下のように測定した。 配合物ム :JIS K 6300に従い、100℃で測定しML1+4(100 ーニー粘度 )で示した。比較例1と比べて低いと加工性がよい。 硬 度 :JIS K 6251に従い、A型で測定した。 引張応力 :JIS K 6251に従い、加硫物の300%引張応力、引張 引張強度 強度及び伸びをJIS3号ダンベルに打ち抜いて測定した。 及び伸び 反発弾性 :BS 903に従い、ダンロップトリプソメーターで室温で測定 した。 耐摩耗性 :JIS K 6464に従い、ランボーン摩耗を測定し比較例1 を100として指数で評価した。指数が100を超えると耐磨耗 性が改善される。 発熱性 :ASTM D623に従い、グッドリッチフレクソメーターで開 始温度100℃、25分後の温度との差をΔTで示した。 tanδ :レオメトリック社製RSA−2により、厚さ0.5mm、幅6m mのサンプルをチャック間距離12.6mmにて10Hz、歪み 2%で引張り70℃におけるtanδを測定した。比較例1を1 00として指数で評価した。指数が100を超えるとtanδは 低く、転がり抵抗が改善される。
【0021】〔サンプル1〕特開平6−128412号
の繊維状ゾノトライトの製法に従って製造した繊維状ゾ
ノトライトスラリーを得て、このスラリーのX線回折を
測定して、ゾノトライトのみが同定された。得られたス
ラリーをろ過して脱水してケーキ状にした後、約100
℃で乾燥して繊維状ゾノライトを得た。この繊維状ゾノ
ライトについて、窒素吸着法によるBET比表面積並び
に走査型電子顕微鏡写真による平均平均繊維長及び平均
繊維径の測定を行ったところ、それぞれ39m2 /g,
3μm,及び0.2μm(アスペクト比15)であっ
た。
【0022】〔サンプル2〕サンプル1と同様にして、
得られた繊維状ゾノトライトスラリーに、表面処理剤と
してポリオキシエチレンオクタデシルアミンを用いた。
先ず、繊維状ゾノトライト100重量部に対して、蒸留
水2000重量部及び非イオン系界面活性剤ポリオキシ
エチレンオクタデシルアミン(日本油脂製、商品名ナイ
ミーン204)5重量部を加えてホモジナイザーで分散
させながら表面処理して、得られたスラリーをろ過して
脱水してケーキ状にした後、約100℃で乾燥すること
により、表面処理した繊維状ゾノライトを得た。この繊
維状ゾノライトについて、窒素吸着法によるBET比表
面積並びに走査型電子顕微鏡写真による平均平均繊維長
及び平均繊維径の測定を行ったところ、それぞれ39m
2 /g,3μm,及び0.2μm(アスペクト比15)
であった。
【0023】〔サンプル3〕サンプル2と同様にして、
表面処理剤としてγ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ンを用いて、繊維状ゾノトライト 100重量部に対し
て、1重量部を加えサンプル1と同様にしてケーキ状繊
維状ゾノトライトを造粒した後、約100℃で乾燥し、
更に120℃で20分間熱処理を行うことにより、表面
処理した繊維状ゾノトライトを得た。BET比表面積の
測定並びに走査型電子顕微鏡写真による平均平均繊維長
及び平均繊維径の測定を行ったところ、それぞれ39m
2 /g,3μm,及び0.2μm(アスペクト比15)
であった。
【0024】〔実施例1〜5〕120℃、68rpmに
セットしたラボプラストミル(容量250ml)で表1
に示す配合処方でNRを投入し30秒間素練し、次いで
繊維状ゾノトライト、カーボンブラック(三菱化学社
製、ISAF,粒子径21μm 、DBP吸油量117m
l/100g),亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤8
10NA(N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フ
ェニレンジアミン)を混合して3分間混練した。ダンプ
後、温度は160〜170℃であった。次に、80℃に
セットしたオープンロール上で加硫促進剤DM(ジベン
ゾチアジルジスルヒド)、加硫促進剤D(ジフェニルグ
アニジン)及び硫黄を配合した。得られた混練物を金型
に入れて145℃で25分間加硫し、ゴム組成物の加硫
物を得た。結果を表1に示した。
【0025】〔実施例6〕120℃、68rpmにセッ
トしたラボプラストミル(容量250ml)で表1に示
す配合処方でNRとBR(宇部興産社製、ウベポールB
R 150,ML1+4(100) =43)を投入し30秒
間素練し、次いで繊維状ゾノトライト、カーボンブラッ
ク(三菱化学社製、ISAF,粒子径21μm 、DBP
吸油量117ml/100g)、亜鉛華、ステアリン
酸、老化防止剤810NA(N−フェニル−N’−イソ
プロピル−p−フェニレンジアミン)を混合して3分間
混練した。ダンプ後、温度は160〜170℃であっ
た。次に80℃にセットしたオープンロール上で加硫促
進剤DM(ジベンゾチアジルジスルヒド)、加硫促進剤
D(ジフェニルグアニジン)及び硫黄を配合した。得ら
れた混練物を金型に入れ145℃で25分間加硫し、ゴ
ム組成物の加硫物を得た。結果を表1に示した。
【0026】〔実施例7〜8〕120℃、68rpmに
セットしたラボプラストミル(容量250ml)で表1
に示す配合処方でNRを投入し30秒間素練し、次いで
繊維状ゾノトライト、カーボンブラック(三菱化学社
製、ISAF,粒子径21μm 、DBP吸油量117m
l/100g),亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤8
10NA(N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フ
ェニレンジアミン)を混合して3分間混練した。ダンプ
後、温度は160〜170℃であった。次に、80℃に
セットしたオープンロール上で加硫促進剤DM(ジベン
ゾチアジルジスルヒド)、加硫促進剤D(ジフェニルグ
アニジン)及び硫黄を配合した。得られた混練物を金型
に入れて145℃で25分間加硫し、ゴム組成物の加硫
物を得た。結果を表1に示した。
【0027】〔比較例1〜3〕表1に示す処方に従っ
て、繊維状ゾノトライトを使用しないで、補強剤として
シリカ(日本シリカ社製、ニプシルAQ)を使用してN
Rを配合した以外は、実施例1〜5と同様に配合しゴム
組成物の加硫物を得た。結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】この発明によると、加工・作業性に優れ
ると共に機械的強度、硬度、反発弾性、発熱性、耐摩耗
性及び転がり抵抗性に優れ、バランスの取れた物性を有
する生産性のよいゴム組成物が提供される。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゴム成分100重量部、窒素吸着によるB
    ET法比表面積が21m2 /g以上である繊維状ゾノト
    ライト1〜70重量部及びカーボンブラック5〜70重
    量部からなることを特徴とするゴム組成物。
  2. 【請求項2】ゴム組成物中の繊維状ゾノトライトの平均
    繊維径(D),平均繊維長(L)及び平均繊維長と平均
    繊維径の比(L/D)が、 (a) 0.1μm≦D<0.5μm、 (b) 1μm≦L<5μm及び (c) 10≦L/D<20 である特許請求の範囲第1項記載のゴム組成物。
  3. 【請求項3】ゴム組成物が100〜120%のtanδ
    指数を有する特許請求の範囲第1項記載のゴム組成物。
  4. 【請求項4】ゴム組成物が100〜110%の耐摩耗性
    指数を有する特許請求の範囲第1項記載のゴム組成物。
  5. 【請求項5】ゴム組成物が100〜120%のtanδ
    指数と100〜110%の耐摩耗性指数を有する特許請
    求の範囲第1項記載のゴム組成物。
JP5955396A 1996-03-15 1996-03-15 ゴム組成物 Pending JPH09249771A (ja)

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