JP3785541B2 - 改質炭酸カルシウム含有ゴム組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ原料などに使用し得る機械的物性に優れたゴム組成物に関する。また、該ゴム組成物から得られるタイヤに関する。
従来、タイヤ用ゴム組成物の充填剤としては、カーボンブラックが主に用いられていた。しかし、近年の自動車産業における低燃費化の要求を満たすため、カーボンブラックの一部をシリカ系充てん剤、特にシリカに代替し、これによって、低燃費性(転動抵抗の低減)とウェットグリップ性のバランスを改善することが検討されてきている。
しかし、カーボンブラックとシリカを併用したゴム組成物は、従来のカーボンブラックのみを配合したゴム組成物に比べて、(1)未加硫ゴムの粘度が高い、(2)シリカの自己凝集性が高いので、その分散が容易ではない、(3)シリカのモース硬度が高く、ゴム混練機や成形機など加工機械の摩耗が激しくなる場合があるなどの問題がある。更に、カーボンブラックとシリカを併用したゴム組成物は、カーボンブラックのみを配合したゴム組成物に匹敵するタイヤ特性を発現させるために、シリカとともに高価なシランカップリング剤を大量に用いる必要があり、コスト面でも問題があった。
このような問題を解決する手段として、種々の充填剤、例えば、炭酸カルシウムなどをポリマー組成物に配合することが試みられている(特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5等参照)。
周知のとおり、炭酸カルシウムは、ゴムの増量剤、補強剤などとして広く使用されており、炭酸カルシウムを配合したゴム組成物は、未加硫状態での粘度が低く、また、シリカを配合したゴム組成物と比較してロールなどへの巻付き性が良好であるという利点がある。さらに、炭酸カルシウムはpHが弱アルカリ性であるため、炭酸カルシウムを配合したゴム組成物は加硫阻害がないという利点もある。
しかし、炭酸カルシウムをそのままゴム組成物の特性の改良のために多量に使用すると、ゴム組成物の機械的特性が悪くなるという問題があった。
特開平11−269307号公報 特開平09−194634号公報 特開平09−077915号公報 特開平09−150606号公報 特開平10−087896号公報
本発明は、未加硫ゴム物性及び加硫ゴム物性が共に優れたゴム組成物を得ることを、主な目的とする。
本発明者は、優れた物性を有するゴム組成物を得ることを目的として、鋭意検討した。その結果、天然ゴム及びジエン系合成ゴムから選ばれる少なくとも1種のゴムに、カーボンブラック及び/又はシリカ、並びに、特定の構造を有する改質炭酸カルシウムを、特定量配合したゴム組成物が、所望の物性を有することを見出し、更に鋭意検討を重ねて本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、次のゴム組成物及び成形体を包含する。
項1.天然ゴム及びジエン系合成ゴムから選ばれる少なくとも1種のゴム100重量部に対し、下記成分1及び2を含有させてなるゴム組成物;
成分1:(1)カーボンブラック、(2)シリカ、並びに(3)カーボンブラックとシ リカの混合物からなる群から選ばれる(1)〜(3)のいずれか1つを40〜 100重量部、
成分2:シリカ層及びシランカップリング剤層を有する改質炭酸カルシウムを0.5重 量部以上〜20重量部未満。
項2.天然ゴム及びジエン系合成ゴムから選ばれる少なくとも1種のゴム100重量部に対し、下記成分1及び2を含有させてなるゴム組成物;
成分1:(1)カーボンブラック、(2)シリカ、並びに(3)カーボンブラックとシ リカの混合物からなる群から選ばれる(1)〜(3)のいずれか1つを40〜1 00重量部、
成分2:(i)シリカ層、(ii)脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸 塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種で処理することに よって得られる有機酸層、及び(iii)シランカップリング剤層を有する改質炭 酸カルシウムを0.5重量部以上〜20重量部未満。
項3.成分1が(3)カーボンブラックとシリカの混合物であって、カーボンブラック:シリカの混合割合が重量比で0.5:99.5〜99.5:0.5である項1又は2に記載のゴム組成物。
項4.成分1が(2)シリカであって、更に下記成分3を含有している項1又は2のいずれかに記載のゴム組成物;
成分3:シランカップリング剤をシリカの配合量に対して0.1〜30重量%。
項5.成分1が(3)カーボンブラックとシリカの混合物であって、更に下記成分3を含有している項1〜3のいずれかに記載のゴム組成物;
成分3:シランカップリング剤をシリカの配合量に対して0.1〜30重量%。
項6.項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物を成形することにより得ることができる成形体。
以下、本発明について、具体的に説明する。なお、本明細書において、「%」及び「部」は特に断らない限りそれぞれ「重量%」及び「重量部」を示す。
ゴム
ゴムとしては、天然ゴム及びジエン系合成ゴムから選ばれる少なくとも1種のゴムが用いられる。
天然ゴムとしては、天然植物から得られるゴム状高分子物質であって、化学構造的にシス−1,4−ポリイソプレン構造を有するものであれば、形状、色調などは特に限定されない。
ジエン系合成ゴムとしては、架橋可能なジエン系ゴムを用いることができる。ジエン系合成ゴムの具体的な例としては、例えば、シス−1,4−ポリイソプレン、乳化重合スチレンブタジエン共重合体、溶液重合スチレンブタジエン共重合体、低シス−1,4−ポリブタジエン、高シス−1,4−ポリブタジエン、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、クロロプレン、ハロゲン化ブチルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴムなどが挙げられる。
上述したゴムの中でも、天然ゴム、シス−1,4−ポリイソプレン、乳化重合スチレンブタジエン共重合体、溶液重合スチレンブタジエン共重合体、低シス−1,4−ポリブタジエン、及び高シス−1,4−ポリブタジエンが、特に好適に用いられる。
ゴムは、上述した天然ゴム又はジエン系合成ゴムの中から選ばれる1種を単独で用いてもよく、また2種以上を混合して用いてもよい。混合比は、要求される特性などに応じて、適宜設定することができる。
また、作業性などの改善を目的に、上記ゴムに予め伸展油を配合した油展ゴムを用いても良い。
成分1:
本発明のゴム組成物に配合される成分1は、(1)カーボンブラック単独、(2)シリカ単独、又は(3)カーボンブラックとシリカの混合物のいずれかである。
成分1のゴム組成物に対する配合割合は、ゴム100重量部に対し、40〜100重量部であり、所望の物性を得るために適宜調整される。
以下、(1)〜(3)の場合に分けて説明する。
(1)カーボンブラック
本発明で用いるカーボンブラックとしては、ゴム補強用として通常用いられているものが使用できる。
カーボンブラックのBET比表面積は特に限定されないが、特に、窒素吸着法によるBET比表面積が70m2/g以上のものが好ましく、70〜220m2/gのものがより好ましく、70〜200m2/gのものがさらに好ましい。
カーボンブラックのBET比表面積が上記の範囲にあるものは、カーボンブラックの分散性が良好で、引張特性、引裂強さ、耐摩耗性などの補強性が優れる点で特に好ましい。
成分1が(1)カーボンブラック単独である場合、カーボンブラックの配合量は、ゴム100重量部に対し40〜100重量部、好ましくは40〜90重量部、さらに好ましくは40〜80重量部である。
カーボンブラックの配合量が上記範囲である場合、ムーニー粘度の上昇による加工性の低下がなく、かつ耐摩耗性、引張り特性などの補強性が優れる点で特に好ましい。
(2)シリカ
本発明で用いるシリカとしては、ゴム補強用として通常用いられているものが使用できる。シリカとしては、具体的には、湿式シリカ、乾式シリカが挙げられる。
シリカは、窒素吸着法によるBET比表面積が20m2/g以上のもの、より好ましくは20〜400m2/gのもの、更に好ましくは30〜300m2/gのものが好適に用いられる。
シリカのBET比表面積が上記の範囲であるものは、シリカの分散性が良好で、引張特性、引裂強さ、耐摩耗性などの補強性が優れる点で特に好ましい。
成分1が(2)シリカ単独である場合、シリカの配合量は、ゴム100重量部に対し40〜100重量部、好ましくは40〜90重量部程度である。
シリカの配合量が上記範囲内である場合、ムーニー粘度の上昇による加工性の低下がなく、かつ耐摩耗性、引張り特性などの補強性が優れる点で好ましい。
(3)カーボンブラックとシリカの混合物
本発明で用いる(3)カーボンブラックとシリカの混合物としては、上記(1)カーボンブラックと上記(2)シリカとを、公知の方法に従って混合したものが用いられる。
成分1が(3)カーボンブラックとシリカの混合物である場合、カーボンブラックとシリカの混合割合は、重量比で0.5:99.5〜99.5:0.5、好ましくは、10:90〜90:10、更に好ましくは、30:70〜70:30である。
成分1が(3)カーボンブラックとシリカの混合物である場合、該混合物の配合量は、ゴム100重量部に対し40〜100重量部、好ましくは40〜90重量部程度である。
カーボンブラックとシリカの混合物の配合量が上記範囲内である場合、ムーニー粘度の上昇による加工性の低下がなく、かつ耐摩耗性、引張り特性などの補強性が優れる点で好ましい。
成分2:
改質炭酸カルシウム
本発明のゴム組成物には、成分2として改質炭酸カルシウムが配合される。
本発明における改質炭酸カルシウムとは、原料となる炭酸カルシウムに、シリカ層及びシランカップリング剤層の2層を付した改質炭酸カルシウム、又は、シリカ層、脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種で処理することによって得られる有機酸層及びシランカップリング剤層の3層を付した改質炭酸カルシウムである。
本発明において、「層」とは、炭酸カルシウム又は部分的に改質された炭酸カルシウム(即ち、シリカ層、シランカップリング剤層及び有機酸層の1種又は2種を有する改質炭酸カルシウム)の表面の全部又は一部を覆う構造のものであれば、特に限定されず、必ずしも、表面全てを連続的に覆う必要はない。
本発明の改質炭酸カルシウムにおいて、表面の層の構造は、(1)シリカ層、有機酸層、シランカップリング剤層の順に積層した部分、(2)シリカ層、シランカップリング剤層の順に積層した部分、及び(3)シリカ層、有機酸層の順に積層した部分、(4)シリカ層、有機酸層、シランカップリング剤層が個別に(単層で)存在する部分が混在した状態を含んでいると推定される。
層の厚みも特に限定されず、各層の厚みは、所望の物性を得ることを目的として適宜調整することができる。
・原料炭酸カルシウム
本発明において、原料となる炭酸カルシウムの種類は、特に制限はなく、公知の重質炭酸カルシウム、合成(沈降性)炭酸カルシウムなどを用いることができる。
重質炭酸カルシウム原料は、天然に産出する炭酸カルシウム原石を、ローラーミル、高速回転ミル(衝撃剪断ミル)、容器駆動媒体ミル(ボールミル)、媒体撹拌ミル、遊星ボールミル、ジェットミルなどを用いる公知の乾式または湿式の粉砕方法で粉砕することにより、調製できる。
合成(沈降性)炭酸カルシウムは、石灰乳−炭酸ガス反応法、塩化カルシウム−ソーダ灰反応法、石灰乳−ソーダ灰反応法等などの公知の方法に従って得ることができる。石灰乳−炭酸ガス反応法の一例を示すと、石灰石原石を、コークスあるいは石油系燃料(重油又は軽油)、天然ガス、LPG等で燃焼することによって生石灰とし、この生石灰を水和して水酸化カルシウムスラリーとし、これに燃焼時に発生する炭酸ガスをバブリングして反応させることによって、炭酸カルシウムを生成することができる。炭酸ガス反応時の条件を設定することによって、所望のサブミクロンオーダーの微粒子を得ることができる。この他にも、加水分解により水酸化亜鉛となるような亜鉛塩を、水酸化カルシウムスラリーに添加し、これと同時に炭酸ガスをバブリングして反応させ、上記炭酸カルシウムよりもさらに微細な炭酸カルシウムを製造する方法も適用し得る(日本特許第401044号)。
本発明における原料炭酸カルシウムのBET比表面積は、特に限定されないが、通常、5 〜120m2/g程度である。より好ましい範囲は、20〜110m2/g程度であり、さらに好ましい範囲は50〜100m2/g程度である。
ここで、BET比表面積は、気体吸着法に基づいて、炭酸カルシウムへの窒素ガスの吸着量を検出することにより算出することができる。
原料炭酸カルシウムのBET比表面積が大きすぎる場合には、脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩又は樹脂酸エステルの使用量を増す必要がある。脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルは軟化剤としての作用もあるので、ゴムに対する補強効果が損なわれるおそれがある。一方、原料となる炭酸カルシウムのBET比表面積が小さすぎる場合には、充填剤粒子の微細化の効果が減少し、ゴムに配合した場合の補強効果が低下するおそれがある。
本発明における原料炭酸カルシウムの粒径は、所望の効果が得られる限り特に限定されず、広い範囲から適宜選択することができる。
しかし、一般には、走査型電子顕微鏡で観察した場合、原料炭酸カルシウム粒子の、一次粒子経の大きさが0.01〜0.5μm程度であることが好ましく、0.02〜0.4μm程度であることがより好ましい。
・シリカ層
本発明において、シリカ層とは、シリカヒドロゾルで処理することによって得られる層である。
本発明において使用されるシリカヒドロゾルは、公知の方法に従って製造されるものを用いることができる。例えば、酸分解法によるシリカヒドロゾルを用いることができる。また、ケイ酸ナトリウム溶液に、塩酸、硫酸などの無機酸、硫酸アルミニウム、或いは酢酸、アクリル酸などの有機酸、その他炭酸ガス、亜硫酸ガスなどの酸性物質などを加えることによって生成する非晶質シリカヒドロゾルを用いることができる。或いは、半透膜にケイ酸ナトリウムを通して生成せしめる透析法によって生成されるシリカヒドロゾルを用いることができる。また、イオン交換樹脂を用いたイオン交換法によって生成されるシリカヒドロゾルを用いることもできる。
シリカヒドロゾルによる炭酸カルシウムの処理方法としては、例えば、炭酸カルシウムスラリーに適当濃度のケイ酸ナトリウム水溶液を加え、攪拌しながら無機酸または有機酸などの酸性物質を滴下し、生成する活性なシリカヒドロゾルによって、炭酸カルシウム表面を処理する手法が挙げられる。
予め調製したシリカヒドロゾルを用いる場合は、炭酸カルシウムスラリーに、シリカヒドロゾルを添加し、強力に攪拌することにより、処理することができる。
炭酸カルシウムスラリーとしては、固形分濃度0.5〜20%、好ましくは1〜15%程度のものが用いられる。ケイ酸ナトリウム水溶液の濃度としては、1〜40%程度のものが用いられる。炭酸カルシウムスラリーの固形分濃度に対するケイ酸ナトリウム濃度の割合は11.3%〜200%程度である。
シリカヒドロゾル中のシリカは、基本的にほぼ定量的に炭酸カルシウムに付着する。
本発明で使用するシリカヒドロゾルの炭酸カルシウムに対する付着量は、特に限定されないが、炭酸カルシウムに付着するシリカヒドロゾルによって得られるシリカの量が、原料となる炭酸カルシウム100重量部に対して、固形分換算で、通常0.5〜15重量部程度であり、より好ましくは1〜12重量部程度であり、さらに好ましくは2〜10重量部程度である。付着量は、付着の対象となる炭酸カルシウムのBET比表面積などに応じて適宜調整される。
炭酸カルシウムに対するシリカの量が少なすぎる場合には、後述するシランカップリング剤を結合させるに足る反応部位が少なくなるため、所望のゴム物性を発現できないおそれがある。一方、シリカの量が多すぎる場合には、炭酸カルシウム表面に付着する以外に余剰のシリカヒドロゾルが溶液中に存在することになるので、乾燥時にシリカヒドロゾルが炭酸カルシウムを強く凝集固化させて、粉砕困難な粗大粒子が増大する。このような粗大粒子を含む炭酸カルシウム充填剤は、ポリマーの引裂強さ、耐屈曲亀裂性などを低下させるおそれがある。
・有機酸層
本発明において、有機酸層とは、脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種で処理することによって得られる層である。
本発明において使用する脂肪酸とは、炭素数が6〜24程度、特に10〜20の飽和若しくは不飽和の脂肪酸が挙げられる。
炭素数が6〜24程度の飽和若しくは不飽和の脂肪酸としては、例えば、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、エルカ酸、リノール酸などを挙げることができる。特に、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、オレイン酸が好ましい。これらは2種以上混合して用いてもよい。
脂肪酸の塩としては、例えば、上記炭素数が6〜24程度、特に10〜20の飽和若しくは不飽和の脂肪酸のナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩が挙げられる。
また脂肪酸のエステルとしては、例えば、上記炭素数が6〜24程度、特に10〜20の飽和若しくは不飽和の脂肪酸と、炭素数が6〜18程度のアルコール、特に炭素数10〜18の飽和脂肪族アルコールとのエステルなどが挙げられる。
脂肪酸、脂肪酸塩及び/又は脂肪酸エステルによる処理方法としては、例えば、次のような方法が挙げられる。
まず、脂肪酸をNaOH水溶液、KOH水溶液などのアルカリ金属水溶液中で加熱しながら鹸化(Na塩、K塩等の金属塩にすること)し、溶液状にする。アルカリ金属水溶液の量は、脂肪酸の鹸化に必要な量があれば特に制限されない。アルカリ金属水溶液の濃度は1〜40%程度、好ましくは、1〜20%程度である。
次いで、シリカ層を形成させた炭酸カルシウムの水懸濁液を、予め30〜50℃に加熱しておき、この懸濁液に前述の溶液状の脂肪酸石鹸を添加し、攪拌させて、混合し、脂肪酸及び/又は脂肪酸塩を含む有機酸層を形成させる。脂肪酸Naなどの石鹸をそのまま使用する場合については、予め加熱した水溶液を調製しておき、上記と同様の方法で処理を行う。炭酸カルシウムの水性懸濁液に対する脂肪酸石鹸の添加割合は10〜70%程度、好ましくは10〜50%程度である。
また、脂肪酸を鹸化せずに用いて処理を行うこともできる。例えば、シリカ層を形成させた炭酸カルシウムを粉末状態のまま、脂肪酸の融点以上に加温しながら攪拌し、これに脂肪酸を添加し、攪拌させて、混合することにより、脂肪酸を含む有機酸層を形成させることができる。
本発明において使用する樹脂酸類としては、例えば、アビエチン酸、デヒドロアビエチン酸、ジヒドロアビエチン酸などのアビエチン酸類或いはその重合体、不均化ロジン、水添ロジン、重合ロジン、これらの塩(例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩)又はエステル(例えばロジンのペンタエリスリトール・エステル、グリセロールエステル、水添ロジンのメチルエステル、トリエチレングリコール・エステル、ペンタエリスリトール・エステル)などが挙げられる。これらの中では、アビエチン酸及びデヒドロアビエチン酸が好ましい。
樹脂酸、樹脂酸塩及び/又は樹脂酸エステルによる処理方法としては、脂肪酸、脂肪酸塩及び/又は脂肪酸エステルと同様の手法をとることができる。具体的には、樹脂酸をNaOH水溶液、KOH水溶液などのアルカリ金属水溶液中で加熱しながら鹸化(Na塩、K塩等の金属塩にすること)し、溶液状にする。アルカリ金属水溶液の量は、樹脂酸の鹸化に必要な量があれば特に制限されない。アルカリ金属水溶液の濃度は1〜40%程度、好ましくは、1〜20%程度である。
次いで、シリカ層を形成させた炭酸カルシウムの水懸濁液を、予め30〜50℃に加熱しておき、この懸濁液に前述の溶液状の樹脂酸石鹸を添加し、攪拌させて、混合し、樹脂酸及び/又は樹脂酸塩を含有する有機酸層を形成させる。炭酸カルシウムの水性懸濁液に対する樹脂酸石鹸の添加割合は10〜70%程度、好ましくは10〜50%程度である。
樹脂酸Naなどの石鹸をそのまま使用する場合については、予め加熱した樹脂酸石鹸の水溶液を調製しておき、上記と同様の方法で処理を行う。また、樹脂酸を鹸化せずに用いて処理を行うこともできる。例えば、シリカ層を形成させた炭酸カルシウムを粉末状態のまま樹脂酸の融点以上に加温しながら攪拌し、これに樹脂酸を添加し、攪拌させて、混合することにより、樹脂酸を含む有機酸層を形成させることができる。
有機酸層の量、即ち、脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種の付着量は、特に限定されるものではないが、原料となる炭酸カルシウム100重量部に対して、通常0.5〜20重量部程度である。より好ましくは1〜15重量部程度であり、さらに好ましくは2〜12重量部程度である。
・シランカップリング剤層
本発明におけるシランカップリング剤層とは、シランカップリング剤で処理することによって得られる層である。
本発明において使用するシランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス−(3−〔トリエトキシシリル〕−プロピル)−テトラサルファン(TESPT)、ビス−(3−〔トリエトキシシリル〕−プロピル)−ジサルファンなどを挙げることができる。
特に、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス−(3−〔トリエトキシシリル〕−プロピル)−テトラサルファン、ビス−(3−〔トリエトキシシリル〕−プロピル)−ジサルファンを用いるのが好ましい。
本発明において、シランカップリング剤を用いて炭酸カルシウムを処理する方法は、特に限定されず、従来から知られている種々の表面処理方法を適用することができる。
シリカ層及び有機酸層を有する炭酸カルシウムが、乾燥粉末である場合には、例えば、この炭酸カルシウム粉末をミキサー中で撹拌しながら、シランカップリング剤を滴下、或いはスプレーなどを用いて噴霧することによって、シランカップリング剤を炭酸カルシウムの表面に付与する方法などを適用することができる。この場合、必要に応じて表面処理後に加熱乾燥してもよい。
また、シリカ層及び有機酸層を有する炭酸カルシウムが懸濁液の状態で得られる場合には、この懸濁液に水溶性シランカップリング剤を投入し、炭酸カルシウムの表面にシランカップリング剤を吸着させることにより表面処理を行い、次いで、処理物を濾別し、乾燥することにより、シランカップリング剤で処理した改質炭酸カルシウムを製造することができる。また、シリカ層及び有機酸層が表面に形成された炭酸カルシウム或いはこれにシランカップリング剤を処理した炭酸カルシウムが懸濁液である場合には、処理を均一に行わせるために、攪拌機、或いは、ビーズミル、サンドミルのような湿式磨砕機を使用してもよい。
シランカップリング剤層を構成するシランカップリング剤の付着量は、特に限定されないが、原料となる炭酸カルシウム100重量部に対して、通常、0.05〜10重量部程度であり、好ましくは0.07〜5重量部程度であり、さらに好ましくは0.1〜3重量部程度である。前記付着量は、付着の対象となる炭酸カルシウムのBET比表面積などによって適宜調整される。
・改質炭酸カルシウム
本発明の改質炭酸カルシウムのうち、シリカ層及びシランカップリング剤層を有する改質炭酸カルシウムは、原料となる炭酸カルシウム又は処理された炭酸カルシウムに、上述したシリカヒドロゾルによる処理、及びシランカップリング剤による処理を行うことによって、製造することができる。
また、シリカ層、脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種で処理することによって得られる有機酸層及びシランカップリング剤層を有する改質炭酸カルシウムは、原料となる炭酸カルシウム又は処理された炭酸カルシウムに、上述したシリカヒドロゾルによる処理、有機酸による処理、及びシランカップリング剤による処理を行うことによって、製造することができる。
本発明の改質炭酸カルシウムの製造方法について具体的に説明すると、例えば、シリカ層、有機酸層及びシランカップリング剤層の3層を有する改質炭酸カルシウムは、以下のような工程を有する方法で製造することができる。
(1)炭酸カルシウムスラリーに、シリカヒドロゾルを添加することにより、炭酸カルシウムの表面にシリカ層を形成する工程、(2)このシリカ層を備えた炭酸カルシウムスラリーに、脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種を添加して有機酸層を形成する工程、(3)このシリカ層及び有機酸層を形成した炭酸カルシウムスラリーを脱水及び乾燥する工程、(4)得られた炭酸カルシウム粒子を、シランカップリング剤で表面処理することにより、シランカップリング剤層を形成する工程を有する方法である。該方法によって、原料となる炭酸カルシウム粒子の表面に、(i)シリカ層、(ii)有機酸層、及び(iii)シランカップリング剤層を有する改質炭酸カルシウムを得ることができる。
また、(i)シリカ層、(ii)有機酸層、及び(iii)シランカップリング剤層を有する改質炭酸カルシウムは、(i)シリカ層及び(ii) 脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種からなる有機酸層を有する炭酸カルシウムと、シランカップリング剤、例えば成分3として配合されるシランカップリング剤とを、別途ゴム組成物に配合して混練することによりゴム組成物中で製造することもできる。
例えば、(i)シリカ層及び(ii) 有機酸層を有する部分改質炭酸カルシウムをゴムに添加し、さらに成分3であるシランカップリング剤を該ゴムに添加し、次いで混合することによって、ゴム組成物中に、(i)シリカ層、(ii)有機酸層、及び(iii)シランカップリング剤層を有する改質炭酸カルシウムを製造する方法が挙げられる。または、成分3のシランカップリング剤をゴムに添加し、次いで(i)シリカ層及び(ii)有機酸層を有する部分改質炭酸カルシウムをゴムに添加した後、混合することによって、ゴム組成物中に(i)シリカ層、(ii)有機酸層、及び(iii)シランカップリング剤層を有する改質炭酸カルシウムを製造する方法が挙げられる。
上記のように、(i)シリカ層及び(ii) 有機酸層を有する部分改質炭酸カルシウムと、シランカップリング剤とが、別個にポリマーに添加される場合、それぞれを添加した後、混合することによって、(i)シリカ層及び(ii)有機酸層を有する部分改質炭酸カルシウムの表面に、シランカップリング剤が吸着し、(i)シリカ層、(ii)有機酸層、及び(iii)シランカップリング剤層の3層を有する改質炭酸カルシウムがゴム組成物中に形成されることとなる。
(i)シリカ層及び(ii)有機酸層を有する改質炭酸カルシウムと、シランカップリング剤とを別個にゴム組成物に添加する場合に、(i)シリカ層、(ii)有機酸層及び(iii)シランカップリング剤層を有する改質炭酸カルシウムを形成するシランカップリング剤の量は、原料炭酸カルシウム100重量部に対し、0.05〜10重量部程度、好ましくは0.07〜5重量部程度、更に好ましくは0.1〜3重量部程度である。
本発明における改質炭酸カルシウムのBET比表面積は、特に限定されないが、通常4〜110m2/g程度である。より好ましい範囲は15〜100m2/g程度であり、更に好ましい範囲は40〜90m2/g程度である。
BET比表面積は、気体吸着法に基づいて、炭酸カルシウムへの窒素ガスの吸着量を検出することにより算出することができる。
改質された炭酸カルシウムのBET比表面積が大きすぎる場合には、ゴムに対する補強効果が損なわれるおそれがある。一方、改質された炭酸カルシウムのBET比表面積が小さすぎる場合には、充填剤粒子の微細化の効果が減少し、ゴムに配合した場合の補強効果が低下するおそれがある。
また本発明における改質炭酸カルシウムの粒径は、所望の効果を得ることを目的として適宜設定することができる。
しかし、一般には、走査型電子顕微鏡で観察した場合、改質炭酸カルシウム粒子の大きさは、一次粒子径の0.01〜0.6μm程度であることが好ましく、0.02〜0.5μm程度であることがより好ましい。
成分3:
シランカップリング剤
本発明において、成分1として、シリカを配合する場合には、成分3としてシランカップリング剤をシリカと併用してゴム組成物に配合することが好ましい。タイヤなど高品位の物性を要求する製品を、ゴム組成物を用いて成形する場合に、シリカをゴムに配合した組成物では、カーボンブラックを配合したゴム組成物に匹敵する強度が出ず、さらに圧縮永久ひずみ、永久伸びが劣るという欠点が生ずる。
シリカとシランカップリング剤を併用して配合すると、ゴム組成物のモジュラス、耐摩耗性がカーボンブラックを配合したゴム組成物に匹敵するまで向上し、ゴム組成物をタイヤに成形した場合の転がり抵抗、グリップ性能が改善される。
シランカップリング剤の形態は特に限定されず、純度100%の液状の単一物質の形態であってもよく、あるいは、カーボンブラック、炭酸カルシウム、シリカなどの粉体に含浸させた組成物の形態としてもよい。
成分3としてシランカップリング剤を配合する場合、シランカップリング剤の配合量は、シリカの配合量に対して0.1〜30重量%、好ましくは、1〜20重量%、更に好ましくは3〜10重量%である。
シリカの配合量とは、成分1がシリカのみである場合には成分1の全量を、成分1がカ
ーボンブラックとシリカの混合物である場合は、成分1におけるシリカの混合割合分の分量を意味する。
ゴム組成物
本発明のゴム組成物は、上述ゴム成分に、成分1であるカーボンブラック及び/又はシリカ、並びに成分2である改質炭酸カルシウム、更には成分1としてシリカ又はシリカの混合物を用いる場合に、成分3であるシランカップリング剤を配合することにより、得ることができる。
具体的な態様としては、以下のものが考えられる。
態様1:ゴム100重量部に対し、成分1:カーボンブラック40〜100重量部、成分2:改質炭酸カルシウム0.5〜18重量部を含有してなるゴム組成物の例
本発明のゴム組成物の第1の態様としては、天然ゴム及びジエン系合成ゴムから選ばれる少なくとも1種のゴム成分100重量部に対して、成分1としてカーボンブラック、成分2として(2)(i)シリカ層、(ii)脂脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種で処理することによって得られる有機酸層、及び(iii)シランカップリング剤層を有する改質炭酸カルシウムを配合した組成物が挙げられる。
第1の態様のゴム組成物は、天然ゴム及びジエン系合成ゴムから選ばれる少なくとも1種のゴムに、カーボンブラックと、改質炭酸カルシウムを配合し、次いで混練することにより、製造することができる。
カーボンブラックと、改質炭酸カルシウムの添加(配合)順序は、特に特定されず、カーボンブラックを配合した後に改質炭酸カルシウムを配合してもよく、改質炭酸カルシウムを配合した後にカーボンブラックを配合してもよく、また、カーボンブラックと改質炭酸カルシウムを同時に配合してもよい。
第1の態様におけるカーボンブラックの配合量は、ゴム成分100重量部に対して40〜100重量部程度、好ましくは40〜90重量部であり、さらに好ましくは40〜80重量部である。また、改質炭酸カルシウムの配合量は、ゴム成分100重量部に対して0.5〜18重量部程度、好ましくは1〜18重量部程度であり、更に好ましくは3〜15重量部程度である。
第1態様において、カーボンブラック及び改質炭酸カルシウムの配合量が上記の範囲である場合には、ゴム組成物の加工性、ゴム組成物としての力学的特性を維持したまま、永久伸び、耐屈曲亀裂性およびムーニースコーチタイムを改善できるという点で特に優れた効果が奏される。
態様2:ゴム100重量部に対し、成分1:シリカ40〜80重量部、成分2:改質炭酸カルシウム0.5〜15重量部、成分3:シリカの配合量に対してシランカップリング剤0.1〜30重量%を含有してなるゴム組成物の例
本発明のゴム組成物の第2の態様として、天然ゴム及びジエン系合成ゴムから選ばれる少なくとも1種のゴム100重量部に対して、成分1としてシリカ、成分2として(i)シリカ層、(ii)脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種で処理することによって得られる有機酸層、及び(iii)シランカップリング剤層を有する改質炭酸カルシウム、並びに成分3としてシランカップリング剤を配合した組成物が挙げられる。
第2の態様のゴム組成物は、次のように製造することができる。
例えば、天然ゴム及びジエン系合成ゴムから選ばれる少なくとも1種のゴムに、シリカ及びシランカップリング剤を配合した後、(i)シリカ層、(ii)脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種で処理することによって得られる有機酸層、及び(iii)シランカップリング剤層を有する改質炭酸カルシウムを配合し、次いで混練することにより、製造することができる。
また、次のように、(i)シリカ層、(ii)脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種で処理することによって得られる有機酸層の2層を有する炭酸カルシウムを用いて製造することもできる。
例えば、天然ゴム及びジエン系合成ゴムから選ばれる少なくとも1種のゴムに、シリカ及びシランカップリング剤を配合した後、(i)シリカ層、(ii)脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種で処理することによって得られる有機酸層を有する改質炭酸カルシウムを配合し、次いで混練することにより、製造することができる。
また、天然ゴム及びジエン系合成ゴムから選ばれる少なくとも1種のゴムに、シリカ、及び(i)シリカ層、(ii)脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種で処理することによって得られる有機酸層を有する改質炭酸カルシウムを配合した後、シランカップリング剤を配合し、次いで混練することにより、製造することができる。
上記のように、(i)シリカ層及び(ii) 有機酸層を有する改質炭酸カルシウムと、シランカップリング剤とを、別個にゴムに添加する場合は、それぞれを添加した後、混合することによって、(i)シリカ層及び(ii)有機酸層を有する部分改質炭酸カルシウムの表面に、シランカップリング剤が吸着し、(i)シリカ層、(ii)有機酸層、及び(iii)シランカップリング剤層の3層を有する改質炭酸カルシウムが形成され、該改質炭酸カルシウムを配合したゴム組成物が製造されることとなる。
第2の態様におけるシリカの配合量は、ゴム成分100重量部に対して40〜80重量部程度、好ましくは40〜70重量部であり、また、改質炭酸カルシウムの配合量は、ゴム成分100重量部に対して0.5〜15重量部程度であり、好ましくは1〜15重量部程度であり、さらに好ましくは3〜15重量部程度である。シランカップリング剤の配合量は、シリカの配合量に対して、0.1〜30重量%程度、好ましくは1〜20重量%程度、更に好ましくは3〜10重量%程度である。
(i)シリカ層、(ii)脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種で処理することによって得られる有機酸層を有する2層の改質炭酸カルシウムをゴムに添加し、成分3のシランカップリング剤が3層の改質炭酸カルシウムの形成に用いられる場合、シランカップリング剤の配合量は、シリカの配合量に対して、好ましくは0.1〜35重量%程度、更に好ましくは0.1〜33重量%程度である。
第2の態様において、シリカ、シランカップリング剤及び改質炭酸カルシウムの配合量が上記の範囲である場合、ゴム組成物の加工性、ゴム組成物としての力学的特性を損なうことなく、ゴム組成物のムーニースコーチタイム等の未加硫ゴム物性を改善でき、さらに引裂強さ、永久伸びを改善できるという点で特に優れた効果を奏する。
本発明のゴム組成物には、必要に応じて、更に公知の配合剤を加えてもよい。例えば、シリカ、クレー、水酸化アルミニウムなど他の充填剤を適宜併用して用いることができる。更に、ナフテンオイル、パラフィンオイル、アロマオイルなどのプロセスオイル、酸化防止剤、老化防止剤、活性剤、ステアリン酸、酸化亜鉛、ワックスなどの添加剤、硫黄、加硫促進剤などの加硫剤等も、所望に応じて配合することができる。
本発明のゴム組成物は、ゴム、カーボンブラック又はシリカ、改質炭酸カルシウム、シランカップリング剤、並びに必要に応じて選択したその他の配合剤を、混練り、熱入れ、押出などすることにより製造できる。
混練りの条件としては、特に制限はなく、混練り装置への投入体積、ローターの回転速度、ラム圧等、混練温度、混練り時間、混練り装置の種類等の諸条件について目的に応じて適宜選択できる。前記混練り装置は特に制限されず、密閉式または開放式いずれのものも用いることができ、例えば、通常ゴム組成物の混練りに用いる公知の混練装置、具体的には、バンバリーミキサー(登録商標)、インターミックス(登録商標)、ニーダー、ロール等が挙げられる。
熱入れの条件としては、特に制限はなく、熱入れ温度、熱入れ時間、熱入れ装置等の諸条件について目的に応じて適宜選択できる。熱入れ装置としては、例えば、通常ゴム組成物の熱入れに用いるロール機等が挙げられる。
押出しの条件としては、特に制限はなく、押出時間、押出速度、押出装置、押出温度等の諸条件について目的に応じて適宜選択できる。押出装置としては、例えば、通常ゴム組成物の押出しに用いる押出機等が挙げられる。押出温度は、適宜決定できる。
本発明のゴム組成物は、各種分野、例えば、産業資材、OA機器分野、自動車分野などにおいて、好適に用いられる。
特に、加工性、補強性の点に優れることから、タイヤ用トレッドゴム組成物として好適に用いることができる。
成形体
本発明の成形体は、上記ゴム組成物を公知の種々の成形方法のいずれかによって成形することにより得ることができる。
本発明で用いられる成形方法としては、たとえば、カレンダー加工、押出加工、生造りなどがあげられる。
また上記成形をしたのち、金型成形加硫、板加硫、直接・間接蒸気加硫、高周波加熱連続加硫などの方式により加硫ゴム成形体をうることができる。加硫をおこなう装置、方式、条件等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。例えば、加硫をおこなう装置としては、タイヤ用ゴム組成物の加硫に通常用いる金型による成形加硫機等を用いることができる。また、加硫の条件として、加硫温度は通常100〜190℃である。
本発明の成形体は、上記特定の成分を特定の割合で配合しているために、貯蔵安定性(ムーニースコーチタイム)、耐屈曲亀裂性の改善、引裂強さの改善などの点において優れた効果を奏し、タイヤのトレッド、サイドウォール、産業用ベルトなどとして有用に利用し得る。
本発明のゴム組成物は、未加硫ゴムの物性と、加硫ゴムの物性において、共に優れた効果を有する。
カーボンブラックと改質炭酸カルシウムを併用して含有するゴム組成物は、未加硫ゴムの貯蔵安定性を損なうことなく、加硫ゴム物性の耐屈曲亀裂性を向上できるという点で特に優れた効果を有する。
また、シリカ及びシランカップリング剤と、改質炭酸カルシウムを併用して含有する組成物は、シリカのみを配合するゴム組成物の機械的強度を損なうことなく、未加硫ゴムの貯蔵安定性を顕著に改善するという点で特に優れた効果を有する。
本発明のゴム組成物はこのような優れた性質を有するものであり、各種用途に有用に利用することができる。
以下、本発明を実施例及び比較例により具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
実施例1〜2及び比較例1〜4
加圧ニーダー、8インチ二本ロールを用いて、表1又は表2に示される試料を、それぞれ表1又は表2に規定の割合で混合し、実施例1〜2及び比較例1〜4のゴム組成物を得た。これらのゴム組成物を、加硫度試験機(JSR製、キュラストーメーター、試験温度160℃)で算出した最適加硫時間tc(90)をもとに、プレス加硫をおこない、厚さ2mmのゴムシートおよび後述の評価方法に記載の試験片を作成した。
実施例1〜2及び比較例1〜4において、成分としては、以下のものを用いた。
・油展SBR:JSR 1778N(結合スチレン量23.5%、スチレンブタジエンゴム100重量部に対し、伸展油が37.5phrに入ったもの)、JSR(株)製。
・カーボンブラック:旭#80、ISAF、旭カーボン(株)製。
・シリカ:ホワイトカーボン、ニプシールAQ、日本シリカ工業(株)製。
・改質炭酸カルシウム:改質炭酸カルシウムとしては、次のような方法で作成した(i)シリカ層、(ii)脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種で処理することによって得られる有機酸層、及び(iii)シランカップリング剤層を有する改質炭酸カルシウムを用いた。
BET比表面積75m2/gの合成炭酸カルシウムスラリーを良く撹拌しながら40℃に加熱した。このスラリー中の合成炭酸カルシウム100重量部に対し、室温下、水で十倍に希釈したケイ酸ナトリウム(ケイ酸ナトリウム(和光純薬製、193-08185))水溶液7重量部を添加し、3.5%希塩酸水溶液をケイ酸ナトリウムを中和するに必要な量で導入して、炭酸カルシウム表面にシリカ層を生成させた。次に水酸化ナトリウムを添加して90℃に加温撹拌させて鹸化した混合脂肪酸(オレイン酸、ステアリン酸、パルミチン酸などを含有する脂肪酸混合物(和光純薬製、オレイン酸(159-00246)、ステアリン酸(199-10995)、パルミチン酸(165-00102))を5重量部添加し、次いで、脱水、乾燥、粉砕を行い、シリカ層及び脂肪酸層を有する炭酸カルシウム粉末(炭酸カルシウムA)を得た。
得られた炭酸カルシウムAを、ミキサーで攪拌しながら、該炭酸カルシウムA100重量部に対して、2.0重量部のビス−(3−[トリエトキシシリル]−プロピル)−テトラサルファン(デグサ製、Si69)を噴霧し、更に10分間攪拌させた後、100℃×60分間で加熱乾燥させて、シリカ層、有機酸層及びシランカップリング剤層の3層を有する改質炭酸カルシウムを得た。
・シランカップリング剤:ビス−(3−[トリエトキシシリル]−プロピル)テトラサルファン、Si69、デグサ製。
・酸化亜鉛:正同化学製、酸化亜鉛二種。
・ステアリン酸:花王製、ルナックS-50。
・ナフテンオイル:NP−24、出光興産(株)。
・老化防止剤:ノクラック224、大内新興化学工業(株)製。
・加硫促進剤1:ノクセラーD、大内新興化学工業(株)製。
・加硫促進剤2:ノクセラーCZ、大内新興化学工業(株)製。
・硫黄:細井化学製、粉末硫黄。
評価
実施例1〜2及び比較例1〜4のゴム組成物から得られたゴムシートについて、未加硫ゴム物性としてムーニースコーチタイムを調べた。また加硫ゴム物性として、引張試験、引裂試験、硬さ、永久伸び及び耐屈曲亀裂性に関する試験を行った。
1.ムーニースコーチタイム
JIS K 6300に規定された方法に従い、島津製作所製ムーニー粘度計を用いて測定した。試験温度は125℃で、予熱1分後から測定を開始し、最小トルクから5ポイント上昇するまでの時間を測定した。
2.引張試験(モジュラス、引張強さ)
JIS K 6251に規定された方法に従って、ショッパー抗張力試験機を用い、23℃における下記試験項目の測定を行った。
300%モジュラス:300%伸長時の引張強さ
引張強さ:切断時の荷重を試験片の断面積で除した値
モジュラスは伸びに対する引張強さを示し、引張強さは試料の荷重に対する強さを示す。
3.硬さ
JIS K 6253に規定された方法に従い、高分子計器製タイプAデュロメータを用いて測定した。
4.引裂強さ
JIS K 6252に規定された方法に従って、ショッパー抗張力試験機を用い、23℃で測定を行った。試験片はクレセント型(切込み有り)を用いた。この値が大きいほど偶発的な欠陥により発生するクラック、チッピングで壊れにくいことを意味する。
5.永久伸び
ダンベル状1号形を使用し、標線は40mmとした。上記1.の引張試験における切断時の伸びの50%分を伸長し、30分間この状態で保持した。30分経過後、外力を除き、さらに30分間静置し、この時の残留伸びを測定した。結果は、原長(40mm)に対する残留伸びを百分率で標記した。この値が小さいほど、応力による歪みが残留しにくくなることを意味し、タイヤトレッドゴム組成物として使用した場合の転動抵抗の改善(減少)が予測される。
6.耐屈曲亀裂性
JIS K 6260に規定された方法に従い、上島製作所製デマチャ屈曲試験機を用いて、屈曲時の亀裂長さが2mmから10mmになるまでの屈曲回数(サイクル)を測定した。用いた試験片の厚みは6.3mm、屈曲往復運動は毎分300回とした。試験片つかみ具の運動距離は57mm、つかみ具間の最大距離は75mmとした。屈曲回数は多い方が好ましい。屈曲回数が少ないと、タイヤ表面の外観を損ったり、チッピングなど発生原因となる。
上記評価方法について得られた結果を表1及び表2に示した。
Figure 0003785541
表1の結果から明らかなように、実施例1のゴム組成物は、比較例1〜2のゴム組成物に比べて、ムーニースコーチタイムが長いことがわかった。
比較例1のゴム組成物は、ムーニースコーチタイムが短く、引裂強さ、耐屈曲亀裂性が小さかった。比較例2のゴム組成物は、引裂強さ、耐屈曲亀裂性は良好であったが、ムーニースコーチタイムの改善幅が小さく、モジュラスもやや低下した。
Figure 0003785541
表2の結果から明らかなように、実施例2のゴム組成物は、比較例3〜4のゴム組成物に比べて、ムーニースコーチタイムが長いことがわかった。
比較例3のゴム組成物は、ムーニースコーチタイムが短く、加工性が劣っていた。比較例4のゴム組成物は、ムーニースコーチタイムが短く、引張強さがやや低下した。

Claims (6)

  1. 天然ゴム及びジエン系合成ゴムから選ばれる少なくとも1種のゴム100重量部に対し、下記成分1及び2を含有させてなるゴム組成物;
    成分1:(1)カーボンブラック、(2)シリカ、並びに(3)カーボンブラックとシ リカの混合物からなる群から選ばれる(1)〜(3)のいずれか1つを40 〜100重量部、
    成分2:シリカ層及びシランカップリング剤層を有する改質炭酸カルシウムを0.5重 量部以上〜20重量部未満。
  2. 天然ゴム及びジエン系合成ゴムから選ばれる少なくとも1種のゴム100重量部に対し、下記成分1及び2を含有させてなるゴム組成物;
    成分1:(1)カーボンブラック、(2)シリカ、並びに(3)カーボンブラックとシ リカの混合物からなる群から選ばれる(1)〜(3)のいずれか1つを40〜1 00重量部、
    成分2:(i)シリカ層、(ii)脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、樹脂酸、樹脂酸 塩及び樹脂酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも1種で処理することに よって得られる有機酸層、及び(iii)シランカップリング剤層を有する改質炭 酸カルシウムを0.5重量部以上〜20重量部未満。
  3. 成分1が(3)カーボンブラックとシリカの混合物であって、カーボンブラック:シリカの混合割合が重量比で0.5:99.5〜99.5:0.5である請求項1又は2に記載のゴム組成物。
  4. 成分1が(2)シリカであって、更に下記成分3を含有している請求項1又は2のいずれかに記載のゴム組成物;
    成分3:シランカップリング剤をシリカの配合量に対して0.1〜30重量%。
  5. 成分1が(3)カーボンブラックとシリカの混合物であって、更に下記成分3を含有している請求項1〜3のいずれかに記載のゴム組成物;
    成分3:シランカップリング剤をシリカの配合量に対して0.1〜30重量%。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物を成形することにより得られる成形体。
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