JP2002194147A - ゴム加工助剤及びゴム組成物 - Google Patents
ゴム加工助剤及びゴム組成物Info
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Abstract
成物の加工性を改良するうえで有用であり、且つ加硫ゴ
ムの強度等が低下することのないゴム加工助剤及びゴム
組成物を提供する。 【解決手段】 シランカップリング剤と、(1)高級脂
肪酸のアミン塩、(2)高級脂肪酸の誘導体のアミン
塩、(3)高級脂肪酸の金属塩、及び(4)高級脂肪酸
の誘導体の金属塩のうちの少なくとも1種と、を含有す
るゴム加工助剤を得る。高級脂肪酸及びその誘導体は、
ひまし油を加水分解して得られるリノール酸、12−ヒ
ドロキシステアリン酸等であることが好ましい。アミン
塩の形成に用いられるアミンとしては、エタノールアミ
ンが好ましい。また、金属塩としては、アルカリ金属塩
が好ましい。この加工助剤又はこの助剤の成分は、カー
ボンブラックの平均粒径が30nm以下と微細な場合に
も有用である。
Description
特性及び加工性を改良するうえで有用なゴム加工助剤及
びゴム組成物に関する。本発明のゴム加工助剤又はこの
助剤の成分を使用すれば、特に、分子量の大きい原料ゴ
ムと、粒径の小さいカーボンブラックとを含有するゴム
組成物であっても、粘度が低く、優れた加工性を有する
ゴム組成物とすることができ、十分な物性を備える加硫
ゴムとすることができる。本発明のゴム組成物は、各種
の用途に用いられる防振ゴム、土木、建設用車両に装着
されるクローラベルトの接地面保護シュー、自動車、自
転車等の空気入りタイヤのトレッド、サイド用などとし
て使用することができる。
の可塑性を高め、各種助剤の均一な分散を促進し、圧
延、押出、型成形などの加工性を改良するため、混練工
程において、加工助剤、軟化剤等が配合される。一般
に、加工助剤としては、ラウリン酸、ステアリン酸等の
高級脂肪酸及び脂肪酸エステル等が使用され、軟化剤と
しては、プロセスオイルなどが用いられている。しか
し、加工助剤、軟化剤等により加工性は向上するもの
の、加硫ゴムの強度等の物性が低下するという問題があ
る。
剤とゴムとの親和性を高め、強度等を向上させるため、
シランカップリング剤を配合する方法もある。しかし、
この方法はシリカには効果があるものの、ゴムの充填剤
として汎用されているカーボンブラックの場合は強度等
の向上がないばかりか、可塑性が低下し、加工性が損な
われているのが現状である。
ブラックが供給されるようになり、一方で合成ゴムの分
子量は大きくなる傾向にある。そして、これらを配合し
た場合は混練が容易ではなく、加工性に劣り、好ましく
ない。しかし、得られる加硫ゴムは優れた物性を有して
おり、加工性の改良が急務とされている。そこで、可塑
剤等を配合し、配合物の粘度を調整し、加工性を改良す
ることが試みられているが、可塑剤等を多量に配合しな
ければならず、加硫ゴムの物性の低下を招く結果となっ
ている。
の問題を解決するものであり、シランカップリング剤
と、高級脂肪酸及びその誘導体のアミン塩又は金属塩と
を含有し、充填剤としてカーボンブラックが配合された
場合にも、優れた練り特性及び加工性を有するゴム組成
物とすることができ、且つ十分な強度等を備える加硫ゴ
ムとすることができるゴム加工助剤、及びこの加工助剤
又はこの助剤の成分を配合したゴム組成物を提供するこ
とを目的とする。
助剤は、シランカップリング剤と、(1)高級脂肪酸の
アミン塩、(2)高級脂肪酸の誘導体のアミン塩、
(3)高級脂肪酸の金属塩、及び(4)高級脂肪酸の誘
導体の金属塩のうちの少なくとも1種と、を含有するこ
とを特徴とする。
ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラサル
ファイド、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)
ジサルファイド、ビス−(3−トリエトキシシリルエチ
ルトリレン)テトラサルファイド、ビニルトリクロロシ
ラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシ
シラン、トリス−(2−メトキシエトキシ)ビニルシラ
ン、γ−グリシドキシロピルトリメトキシシラン、γ−
(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−
アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ
−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプト
プロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリ
メトキシシラン等が挙げられる。
(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラサルファイ
ド、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)ジサル
ファイド、ビス−(3−トリエトキシシリルエチルトリ
レン)テトラサルファイドが特に好ましく、これらを用
いれば加工性及び強度等が十分に向上する。シランカッ
プリング剤は1種のみを使用してもよいし、2種以上を
併用することもできる。
特に限定されず、炭素数12以上の脂肪族炭化水素基を
有する飽和モノカルボン酸、不飽和モノカルボン酸及び
誘導体であるヒドロキシル酸等であればよい。この高級
脂肪酸及びその誘導体としては、請求項2記載のよう
に、ひまし油を加水分解して得られるものが特に好まし
い。ひまし油は、主成分であるリシノール酸のグリセリ
ドの他、オレイン酸、リノール酸、パルミチン酸及びス
テアリン酸のグリセリドにより構成され、加水分解によ
り、ヒドロキシル酸であるリシノール酸と、その他の脂
肪酸とが生成する。また、誘導体は、リノール酸、パル
ミチン酸及びステアリン酸にヒドロキシル基等が導入さ
れたヒドロキシル酸などであってもよい。
は、アルキルアミン、アルカノールアミン等であればよ
く、特に限定されないが、アミン塩は、請求項3記載の
ように、モノアミン塩であることが好ましく、アミンと
して塩を形成し易い第一級モノアミンを用いることが特
に好ましい。この第一級モノアミンであれば、比較的長
鎖のアルキル基を有するアミンであってもよいが、メチ
ルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミ
ン等の短鎖のアルキル基を有するものがより好ましい。
更に、塩は形成され難くなるものの、ジメチルアミン、
ジエチルアミン、ジプロピルアミン及びジブチルアミン
等の第二級アミン、トリチメルアミン、トリエチルアミ
ン等の第三級アミン等、特に、短鎖のアルキル基を有す
るモノアミンであれば、二級アミン、三級アミンであっ
てもよい。
ミンは、請求項4記載のように、アルカノールアミンで
あることが特に好ましい。このヒドロキシル基を有する
アミンであれば、ゴム組成物の練り特性及び加工性がよ
り向上する。このアルカノールアミンとしても短鎖のア
ルキル基を有するものが好ましく、請求項5記載のよう
に、モノ、ジ又はトリエタノールアミンが更に好まし
い。このエタノールアミンとしては、N−メチルエタノ
ールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,
N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタ
ノールアミン、ジメチルエタノールアミン等のモノアミ
ンが挙げられる。アルカノールアミンは、モノ、ジ又は
トリイソプロパノールアミンであってもよい。
宜の量比で混合し、アミン塩とすることができるが、特
に、アミンがアルカノールアミンである場合など、請求
項6記載のように、アミンが、高級脂肪酸及びその誘導
体1モルに対して0.2〜2モルであることが好まし
い。アミン、特に、エタノールアミン等のアルカノール
アミンが0.2モル未満であると、強酸性を有する脂肪
酸等が過剰となり、加工助剤そのものも強酸性となって
加硫が阻害されることがある。一方、エタノールアミン
等が2モルを越えると、このアミンによる加硫促進の作
用が強くなり、通常の加硫反応が損なわれることがあ
る。このアミンの量比は、0.4〜1.7モル、更には
0.5〜1.3モルとすることがより好ましい。この範
囲の量比のアミンを使用すれば、ゴム組成物の練り特
性、加工性は十分に向上し、加硫反応が損なわれること
もない。
に、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属
塩であることが好ましい。アルカリ金属塩であれば、ゴ
ム組成物の練り特性及び加工性がより向上する。高級脂
肪酸及びその誘導体とアルカリ金属化合物とは適宜の量
比で混合し、アルカリ金属塩とすることができるが、請
求項8記載のように、アルカリ金属化合物が、高級脂肪
酸及びその誘導体1モルに対して0.5〜2モル、特に
0.8〜1.5モルであることが好ましい。アルカリ金
属化合物の量比が下限値未満であり、又は上限値を越え
ると、アミンの場合と同様の問題を生じるため好ましく
ない。
その誘導体のアミン塩又は金属塩との相溶性を高めるた
め、請求項9記載のように、脂肪酸アルコールエステル
を含有させることができる。この脂肪酸アルコールエス
テルを配合することにより、ゴム加工助剤が長期に渡っ
て分離することがなく、その粘度も低下する。また、脂
肪酸アルコールエステルは可塑剤としても作用する。脂
肪酸アルコールエステルとしては、脂肪酸と炭素数1〜
8のアルコールとのエステルを使用することができる。
特に、脂肪酸が炭素数12〜18の高級鎖式モノカルボ
ン酸である場合は、相溶性を高める効果に優れ、より好
ましい。
ールアミン塩は、融点が比較的高く、0℃程度で凝固す
るものが多い。また、金属塩は常温で粉末状である。そ
のため、寒冷地、或いは温暖な地域であっても冬季には
加工助剤が固化してしまって取り扱い難い場合がある。
そこで、請求項10記載のように、多孔質体を混合し、
脂肪酸のアミン塩又は金属塩を多孔質体に吸着させ、粉
体として使用することが好ましい。このように粉体であ
れば、環境温度にかかわりなく容易に取り扱うことがで
きる。
グネシア、チタニア、ジルコニア、カーボンブラック及
びゼオライト等を使用することができる。特に、請求項
11記載のように、加硫剤等の他の配合剤に影響を及ぼ
すことがなく、且つ他の配合剤とともに容易にマスター
バッチを調製することができるシリカが好ましい。この
シリカとしては、粒径が5〜100μmであり、吸油量
が100〜300ml/100g(1〜3ml/g)で
あるシリカ、また、BET表面積が10〜600m2 /
gのシリカがより好ましい。更に、加硫ゴムの補強を目
的として配合されることの多いカーボンブラックも好ま
しく、これらシリカとカーボンブラックとの併用も有用
である。
金属塩とシリカなどの多孔質体との量比は、アミン塩又
は金属塩を100質量部(以下、「部」と略記する。)
とした場合に、多孔質体を20〜80部とすることが好
ましい。多孔質体が20部未満であると、アミン塩又は
金属塩の相当部分が吸着されずに残ってしまい、加工助
剤が低温時に凝固してしまうため好ましくない。一方、
多孔質体が80部であれば、アミン塩又は金属塩のすべ
てが多孔質体に吸着される。多孔質体の量比は、特に3
0〜70部、更には40〜60部とすることが好まし
い。多孔質体の量比がこの範囲であれば、アミン塩又は
金属塩の全量が確実に多孔質体に吸着され、加工助剤を
粉体とすることができる。尚、このシリカとしては、タ
イヤトレッド用ゴム組成物等に一般に使用されているも
のをそのまま用いることができる。
乃至11のうちのいずれか1項に記載のゴム加工助剤
と、カーボンブラックと、原料ゴムとを含有するゴム組
成物であって、該原料ゴムを100部とした場合に、上
記ゴム加工助剤が0.2〜6部であることを特徴とす
る。
ランカップリング剤と、(1)高級脂肪酸のアミン塩、
(2)高級脂肪酸の誘導体のアミン塩、(3)高級脂肪
酸の金属塩、及び(4)高級脂肪酸の誘導体の金属塩の
うちの少なくとも1種の高級脂肪酸及びその誘導体の塩
と、カーボンブラックと、原料ゴムとを含有するゴム組
成物であって、該原料ゴムを100質量部とした場合
に、上記シランカップリング剤と、上記高級脂肪酸及び
その誘導体の塩との合計量が0.2〜6質量部であるこ
とを特徴とする。尚、シランカップリング剤並びに高級
脂肪酸及びその誘導体の塩としては、前記と同様のもの
を使用することができる。
又は請求項13記載の発明における助剤成分の配合量が
0.2部未満であると、練り特性及び加工性が十分に向
上しないことがある。一方、6部を越えて多量に配合す
ると、粘着性が増し、却って加工性が低下する傾向にあ
る。この配合量は、特に、0.4〜4部、更には0.5
〜3部とすることが好ましい。この範囲の配合量であれ
ば、ゴム組成物の練り特性及び加工性を十分に向上させ
ることができる。
F、ISAF、IISA、F−HS、HAF、FEF、
GPF、SRF、FT等の各種のものを使用することが
できる。請求項1乃至11記載のゴム加工助剤は、補強
剤としてカーボブラックが配合されたゴム組成物、特
に、粒径の小さいカーボンブラックが配合されたゴム組
成物であっても、その加工性を十分に改良することがで
きる。そのため、この加工助剤は、請求項14記載のよ
うに、IISA(電子顕微鏡により測定した平均粒径が
22nm)、F−HS(電子顕微鏡により測定した平均
粒径が23nm)、ISAF(電子顕微鏡により測定し
た平均粒径が22nm)、SAF(電子顕微鏡により測
定した平均粒径が19nm)等の平均粒径が30nm以
下のカーボンブラックを用いた場合に特に有用である。
とした場合に、200部以下の配合量とすることが好ま
しい。この配合量は、特に150部以下、更には100
部以下とすることが好ましい。カーボンブラックが20
0部を越える場合は、ゴム組成物の練り特性及び加工性
が低下し、且つ破断伸びの低下等、加硫ゴムが硬く、脆
くなる傾向にある。また、請求項15記載のように、ホ
ワイトカーボンを併用することもでき、その場合は、ホ
ワイトカーボンを20〜50部、カーボンブラックを3
0〜50部、それらの合計量を50〜100部とするこ
とが好ましい。カーボンブラックとホワイトカーボンと
の配合量をこの範囲とすれば、優れた練り特性と加工性
を有するゴム組成物が得られ、且つ得られる加硫ゴムの
強度、耐摩耗性等が十分に向上する。尚、ホワイトカー
ボンは、含水微粉ケイ酸及びケイ酸カルシウムの少なく
とも一方を主成分とする白色微粉末である。
を使用することができ、天然ゴム(NR)、イソプレン
ゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)及びスチレンブ
タジエンゴム(SBR)等が挙げられる。これらは従来
よりタイヤトレッド等に用いられているゴム組成物の配
合において一般に使用されているものである。これらの
原料ゴムは1種のみを使用してもよいし、2種以上を併
用することもできる。原料ゴムとしては、特に、NR及
びIRの少なくとも一方と、BR及びSBRの少なくと
も一方とを併用することが好ましく、このような併用に
よって優れた耐摩耗性等を有するタイヤなどのゴム成形
品とすることができる。
限定されないが、これらの原料ゴムの合計量を100部
とした場合に、NR及びIRを20〜60部、BR及び
SBRを80〜40部とすることが好ましい。この量比
は、NR及びIRを25〜55部、特に35〜45部、
BR及びSBRを75〜45部、特に65〜55部とす
ることがより好ましい。このような原料ゴムを使用すれ
ば、特にタイヤトレッド等として用いた場合に、優れた
耐摩耗性、耐久性等を有する成形品とすることができ
る。尚、NR、IRとBR、SBRの他に、ゴム組成物
の練り特性、加工性等、及び加硫ゴムの耐摩耗性等を損
なうことのない量比で他の原料ゴムを併用することもで
きる。
工助剤は、予め原料ゴムに配合しておいてもよいし、カ
ーボンブラック、ホワイトカーボン等、他の配合剤に混
合しておいて、それらとともに原料ゴムに配合してもよ
い。一方、請求項13記載の発明では、ゴム組成物を調
製する混練工程において、この加工助剤の成分であるシ
ランカップリング剤並びに高級脂肪酸及びその誘導体の
塩を同時に或いは別々に添加することができる。更に、
高級脂肪酸及びその誘導体、或いはアミン、アルカリ金
属化合物を、同時に或いは別々に添加し、混練すること
により塩を生成させることもできる。この加工助剤又は
その成分の配合によって、カーボンブラック、ホワイト
カーボン或いは軟化剤等、各種の配合剤の原料ゴムへの
配合、混練が容易となり、迅速、且つ均一に原料ゴムに
分散させることができる。そのため、ゴム組成物の混
練、分散に要する時間が短縮され、長時間の混練による
物性の低下が抑えられる。また、カーボンブラックの分
散が良好であるため、その補強効果が大きくなり、加硫
ゴムの耐摩耗性、耐久性等が十分に向上する。
いて一般に使用されている他の配合剤が配合される。そ
のような配合剤としては、イオウ等の加硫剤、アルデヒ
ド−アミン類、グアニジン類等の加硫促進剤、亜鉛華、
ステアリン酸等の加硫促進助剤などが挙げられる。ま
た、アミン類、フェノール類等の老化防止剤、プロセス
油等の軟化剤などの他、粘着付与剤、可塑剤などを用い
ることもできる。これらの配合量は通常用いられている
程度とすることができる。
詳しく説明する。 (1)高級脂肪酸及びその誘導体のアミン塩の調製 モル比で等量の、水添加硬化ひまし油脂肪酸(12−ヒ
ドロキシステアリン酸)、脱水ひまし油脂肪酸(リノー
ル酸)、及びトリエタノールアミンを混合し、ゴム加工
助剤の成分である高級脂肪酸及びその誘導体のアミン塩
を調製した。
ゴムを製造した。NRを、容量3リッターの二軸混練機
によって、ローター回転数500rpm、温度100℃
の条件下、1分間混練した。その後、所定量のゴム加工
助剤と、加硫剤であるイオウ及び加硫促進剤を除くその
他の配合剤とを配合して、さらに5分間混練した。次い
で、この混練物にイオウと加硫促進剤とを添加し、間隙
が4mmの一対の8インチロールからなる混練ロールに
よって、50℃で5分間混練し、ゴム組成物を調製し
た。その後、加硫プレスにより160℃で10分間加硫
し、加硫ゴムを得た。
69」 NR;LEE RUBBERE社製、商品名「SMR
CV60」 カーボンブラック;昭和キャボット株式会社製、商品
名「N−339」、平均粒径 25nm プロセスオイル;富士興産株式会社製、商品名「フッ
コール#3」 ステアリン酸;新日本理化株式会社製、商品名「50
s」 亜鉛華;白水化学工業株式会社製、商品名「酸化亜鉛
2種」 イオウ;鶴見化学株式会社製、商品名「サルファクス
200S」 加硫促進剤;大内新興化学工業株式会社製;商品名
「ノクセラーNS」 尚、表1の配合処方の数値はNRを100部とした場合
の部である。
ムの物性を下記の方法により測定した。結果を表1に併
記する。 ムーニー粘度;JIS K 6300(ローターの形
別;L、予熱時間;1分、ローターの作動時間;4分、
測定温度;125℃) 300%モジュラス(MPa);JIS K 625
1により、3号形ダンベル状試験片を用い、伸び300
%時の引張応力を測定した。 引張伸び(%);JIS K 6251により、3号
形ダンベル状試験片を用いて切断時伸びを測定した。 引張強さ(MPa);JIS K 6251により、
3号形ダンベル状試験片を用いて測定した。 硬さ;JIS K 6253によるJIS A 硬さ
を測定した。
剤と高級脂肪酸及びその誘導体のアミン塩とを含有する
ゴム加工助剤を配合した実施例1〜3のゴム組成物は、
ムーニー粘度が低く、良好な加工性を有する。また、加
硫ゴムの300%モジュラス及び引張強度が大きく、引
張伸び、硬さも十分であることが分かる。一方、加工助
剤が配合されていない比較例1、アミン塩は含まれてい
るものの、シランカップリング剤が含有されていない加
工助剤が配合された比較例2〜3、及びシランカップリ
ング剤は含まれているものの、アミン塩が含有されてい
ない加工助剤が配合された比較例4〜7では、いずれも
加工性は良好であるが、加硫ゴムの300%モジュラス
及び引張強度がともに低下していることが分かる。
請求項12記載のように、補強剤としてカーボンブラッ
クが配合されたゴム組成物であっても、加工性が向上
し、且つ加硫ゴムの強度等が低下することがない。ま
た、請求項13のように、助剤成分を別個に配合した場
合も同様である。更に、特に、請求項14記載のよう
に、平均粒径の小さい微細なカーボンブラックを使用し
た場合も、優れた加工性を有するゴム組成物とすること
ができる。
Claims (15)
- 【請求項1】 シランカップリング剤と、(1)高級脂
肪酸のアミン塩、(2)高級脂肪酸の誘導体のアミン
塩、(3)高級脂肪酸の金属塩、及び(4)高級脂肪酸
の誘導体の金属塩のうちの少なくとも1種と、を含有す
ることを特徴とするゴム加工助剤。 - 【請求項2】 上記高級脂肪酸及び上記誘導体が、ひま
し油を加水分解して得られるものである請求項1記載の
ゴム加工助剤。 - 【請求項3】 上記アミン塩がモノアミン塩である請求
項1又は2に記載のゴム加工助剤。 - 【請求項4】 上記モノアミン塩の形成に用いられるア
ミンがアルカノールアミンである請求項3記載のゴム加
工助剤。 - 【請求項5】 上記アルカノールアミンがモノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミ
ンのうちの少なくとも1種である請求項4記載のゴム加
工助剤。 - 【請求項6】 上記アミン塩の形成に用いられるアミン
が、上記高級脂肪酸又は上記誘導体1モルに対して0.
2〜2モルである請求項1乃至5のうちのいずれか1項
に記載のゴム加工助剤。 - 【請求項7】 上記金属塩がアルカリ金属塩である請求
項1又は2に記載のゴム加工助剤。 - 【請求項8】 上記アルカリ金属塩の形成に用いられる
アルカリ金属化合物が、上記高級脂肪酸又は上記誘導体
1モルに対して0.5〜2モルである請求項7記載のゴ
ム加工助剤。 - 【請求項9】 脂肪酸アルコールエステルを含む請求項
1乃至8のうちのいずれか1項に記載のゴム加工助剤。 - 【請求項10】 多孔質体を混合してなる請求項1乃至
9のうちのいずれか1項に記載のゴム加工助剤。 - 【請求項11】 上記多孔質体がシリカである請求項1
0記載のゴム加工助剤。 - 【請求項12】 請求項1乃至11のうちのいずれか1
項に記載のゴム加工助剤と、カーボンブラックと、原料
ゴムとを含有するゴム組成物であって、該原料ゴムを1
00質量部とした場合に、上記ゴム加工助剤が0.2〜
6質量部であることを特徴とするゴム組成物。 - 【請求項13】 シランカップリング剤と、(1)高級
脂肪酸のアミン塩、(2)高級脂肪酸の誘導体のアミン
塩、(3)高級脂肪酸の金属塩、及び(4)高級脂肪酸
の誘導体の金属塩のうちの少なくとも1種の高級脂肪酸
及びその誘導体の塩と、カーボンブラックと、原料ゴム
とを含有するゴム組成物であって、該原料ゴムを100
質量部とした場合に、上記シランカップリング剤と、上
記高級脂肪酸及びその誘導体の塩との合計量が0.2〜
6質量部であることを特徴とするゴム組成物。 - 【請求項14】 上記カーボンブラックの平均粒径が3
0nm以下である請求項12又は13に記載のゴム組成
物。 - 【請求項15】 ホワイトカーボンを含む請求項12乃
至14のうちのいずれか1項に記載のゴム組成物。
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