JPH10152582A - ゴム補強用充填剤及びそれを用いたゴム組成物 - Google Patents

ゴム補強用充填剤及びそれを用いたゴム組成物

Info

Publication number
JPH10152582A
JPH10152582A JP8314946A JP31494696A JPH10152582A JP H10152582 A JPH10152582 A JP H10152582A JP 8314946 A JP8314946 A JP 8314946A JP 31494696 A JP31494696 A JP 31494696A JP H10152582 A JPH10152582 A JP H10152582A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
filler
weight
silica
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8314946A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuji Kawamo
哲司 川面
Masayuki Kawazoe
真幸 川添
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP8314946A priority Critical patent/JPH10152582A/ja
Priority to PCT/JP1997/004233 priority patent/WO1998023677A1/ja
Priority to KR1019980705672A priority patent/KR100315578B1/ko
Priority to EP97912524A priority patent/EP0879847A4/en
Publication of JPH10152582A publication Critical patent/JPH10152582A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K9/00Use of pretreated ingredients
    • C08K9/04Ingredients treated with organic substances
    • C08K9/06Ingredients treated with organic substances with silicon-containing compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/01Use of inorganic substances as compounding ingredients characterized by their specific function
    • C08K3/013Fillers, pigments or reinforcing additives
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/02Elements
    • C08K3/04Carbon
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/34Silicon-containing compounds
    • C08K3/36Silica
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L9/00Compositions of homopolymers or copolymers of conjugated diene hydrocarbons
    • C08L9/06Copolymers with styrene

Abstract

(57)【要約】 【課題】 制動性能と低燃費性能のバランスに優れ、耐
摩耗性にも優れて、かつシリカ充填剤のような高電気抵
抗の問題もないゴム補強用充填剤を提供する。 【解決手段】 粒子表面が少なくともカーボンブラック
及びシリカの双方によって形成されている充填剤にアル
コキシシリル基をもつ化合物を付着させてなるゴム補強
用充填剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム補強用充填剤
及びそれを用いたゴム組成物に関し、更に詳しくは、粒
子表面がカーボンブラック及びシリカの双方により形成
されている充填剤に、アルコキシシリル基含有化合物が
予め付着されたゴム補強用充填剤並びに該充填剤を配合
してなるタイヤ、ベルトコンベアー、ホース、防振ゴ
ム、産業用ロール等に有用なゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴムコンパウンドは、多くの場合、繰り
返し変形を受ける用途に使用されるが、ゴムコンパウン
ドの高温域(例えば、60℃)のtanδが高いと、使
用中の発熱などが高く、早期破壊につながる。従って、
他性能を維持しつつ高温域のtanδを低下させること
が求められている。一例として、タイヤ用コンパウンド
においては、低燃費性、耐久性などを向上させるため
に、高温域(40℃〜100℃)、特に代表値として6
0℃でのtanδを低くすることが必要であるが、一般
には、これと相反する特性である制動性能(例えば、ウ
ェットグリップ)などが低下するので、かかる特性を維
持することが必要となる。
【0003】このような従来技術として、例えば、特開
平3−239737号公報には、溶液重合法SBR、又
はこれとジエン系ゴムとのブレンドゴムに、シリカ充填
剤を配合することが提案されている。また、特開平3−
252431号公報には溶液重合法SBR、又はこれと
ジエン系ゴムとのブレンドゴムにシリカ充填剤及びシラ
ンカップリング剤を配合することが提案されている。更
に、特開平3−253433号公報には、末端をシラン
変性した溶液重合法BR又はSBRにシリカ充填剤及び
シランカップリング剤を配合することが提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た提案によれば、制動性能などの特性を低下させること
なく、高温域のtanδを低下させることができるが、
シリカ充填剤は、自己凝集性が高いので分散が容易では
なく、そのために加工性に劣るという問題がある。更
に、シリカ充填剤は、非導電性であるため十分な量のカ
ーボンブラックを併用せず単独に、例えば、タイヤ用、
特に、タイヤトレッド用コンパウンドに使用した時に、
路面への静電気の流れが十分でなくなり、その結果、静
電破壊による放電によってラジオなどの電子機器へのノ
イズを発生させたり、場合によっては誤動作をひき起こ
すという問題がある。また、ベルトコンベアー、ホース
等に前記と同様に使用された場合にも静電気による可燃
物への引火などの危険が伴う。
【0005】かかる問題点を解決することを目的とし
て、本件発明者等は、鋭意検討の結果、カーボンブラッ
クにシリカを付着させることにより得られたカーボンブ
ラックとシリカ双方の表面を有するゴム補強用充填剤を
先に提案した(特開平8−277347号公報)。これ
によれば、シリカの持つ欠点、即ち電気抵抗が高いとい
う問題や加工性が悪いという問題について解決ができ
る。しかしながら、この技術においては、プロセスオイ
ルの配合量が多い場合に高温域のtanδが十分に低下
しないことがあった。
【0006】従って、本発明は、各種ゴム製品に配合し
て使用した場合、高温域のtanδが相対的に低いこと
による耐久性の向上と低電気伝導性やシリカの分散が難
しいという加工上の問題を解決するゴム補強用充填剤並
びにそれを使用したゴム組成物を提供することを目的と
する。特に、タイヤ用コンパウンドとして使用した場合
には、制動性能などの他のタイヤ性能を低下させること
なく、低燃費性で優れた耐久性(高温域での低tan
δ)を有し、更に、高オイル配合時における制動性能と
低燃費性能とのバランスも悪化することのない、特に、
タイヤトレッド用、アンダートレッド用及びサイドトレ
ッド用に適した、ゴム組成物を提供することを目的とす
る。
【0007】一方、米国特許第5,159,009号明
細書(又は、特開平4−233976号公報)には、カ
ーボンブラックの表面にシラノール基を有する有機珪酸
化合物を反応させたゴム補強用充填剤が開示されている
が、本発明のようにカーボンブラックとシリカ双方によ
り表面が形成されているゴム補強用充填剤にアルコキシ
シリル基をもつ化合物を付着させることについては一切
言及がなく、これは、本発明と区別されるべきものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、粒子表
面が少なくともカーボンブラック及びシリカの双方によ
って形成されている充填剤にアルコキシシリル基をもつ
化合物を付着させてなるゴム補強用充填剤が提供され
る。
【0009】また、本発明に従えば、ジエン成分を含む
少なくとも一種類のゴム成分100重量部に対して、前
記補強用充填剤を10〜200重量部配合してなるゴム
組成物が提供される。
【0010】更に、本発明に従えば、前記ゴム組成物を
タイヤトレッド用、アンダートレッド用及びサイドトレ
ッド用に使用するタイヤ用ゴム組成物が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明では、ジエン系成分を含む
ゴム成分(複数のゴム成分でも可)に対して、カーボン
ブラック及びシリカによって表面が形成された充填剤に
更にアルコキシシリル基をもつ化合物を付着した表面処
理充填剤を配合することによって、制動性能などのタイ
ヤ性能を低下させることなく、低燃費性、耐久性(高温
域のtanδが低い)が図られ、しかも、シリカ配合に
みられる高電気抵抗性の問題も解決でき、更に、オイル
を多量に配合するような場合でも制動性能と低燃費性能
のバランスが悪化しないような解決策を与えるものであ
る。
【0012】これは、本願発明のように、粒子表面が少
なくともカーボンブラックとシリカの双方によって形成
されている充填剤に対して更に該シリカ表面のシラノー
ル基と反応するアルコキシシリル基をもつ化合物を予め
付着させてなるゴム補強用充填剤を使用することによっ
て容易に達成することができる。
【0013】本発明の前記ゴム補強用充填剤に用いられ
るアルコキシシリル基をもつ化合物としては、次の式: ≡Si−OR (1) (式中、Rは、炭素数1〜18の置換又は非置換の1価
の炭化水素基もしくはエーテル結合含有有機基であ
る。)のアルコキシシリル基を含有する数平均分子量が
200〜100,000のポリシロキサンが有効に使用
される。
【0014】また、前記アルコキシシリル基をもつ化合
物としては、通常、ゴム組成物にシリカと共に用いられ
るシランカップリング剤を用いることもできる。かかる
シランカップリング剤としては、以下の表Iに示すシラ
ンカップリング剤を挙げることができる。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】本発明に用いるゴム補強用充填剤は、特に
その製造方法には限定されないが、例えば、所定量のカ
ーボンブラックを水中に分散させてスラリーとなし、こ
のスラリーをpHを6以上、好ましくは10〜11に調節
し、温度を70℃以上、好ましくは85〜95℃に保ち
ながら、例えばケイ酸ナトリウムを用いてカーボンブラ
ック粒子表面上に無定形シリカを付着又は沈積させ、し
かる後に所定量のアルコキシシリル基をもつ化合物のア
ルコール溶液を加え、撹拌しつつ該アルコキシシリル基
をもつ化合物を更に付着又は沈積させることによって製
造することができる。このような方法で製造されたゴム
用補強剤中のシリカ及びアルコキシシリル基をもつ化合
物の全量がカーボンブラック表面に物理的もしくは化学
的に結合しているとは限らないが、透過型電子顕微鏡に
よる観察(約60万倍)によれば、カーボンブラックの
粒子表面上に付着しているシリカがあることが確認され
ている。また、Si原素の定量分析により、シリカ量及
びアルコキシシリル基をもつ化合物の含有量が確認され
ている。
【0018】本発明に用いるゴム補強用充填剤は、カー
ボンブラックの100重量%当り、そのシリカ付着量が
0.1〜50重量%、好ましくは0.3〜30重量%で
あり、また、アルコキシシリル基をもつ化合物の付着量
が0.1〜10重量%、好ましくは0.3〜8重量%で
あるようにする。前記シリカ付着量が少な過ぎると、高
温域(40℃〜100℃)のtanδと低温域のtan
δ(0℃付近)のバランスが改良されず、逆に多過ぎる
と電気伝導性が低下してしまうと共に、充填剤の凝集力
が強くなり、混練中の分散も不充分となるので好ましく
ない。また、前記アルコキシシリル基をもつ化合物の付
着量が少な過ぎると、特に多量オイル配合系におけるt
anδの改良効果が十分でなくなり、また多過ぎてもそ
の作用効果が発揮できず不経済となる。
【0019】本発明に係るゴム組成物に配合されるゴム
成分は架橋可能なジエン成分を含む少なくとも一種類の
ゴム成分で単独又は2種以上の混合物である。架橋可能
なジエン成分を含むゴムとしては任意のゴムを用いるこ
とができ、例えば、天然ゴム(NR)、各種ブタジエン
ゴム(BR)、各種スチレン−ブタジエン共重合体ゴム
(SBR)、ポリイソプレンゴム(IR)、ブチルゴム
(IIR)、アクリロニトリロブタジエンゴム、クロロ
プレンゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチ
レン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム、スチレン−イ
ソプレン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン−ブタジ
エン共重合体ゴム、イソプレン−ブタジエン共重合体ゴ
ムなどを用いることができる。ブレンドを用いる場合に
は、そのブレンド比には特に制限はない。
【0020】本発明によれば、前記したゴム成分100
重量部に対し前記のゴム補強用充填剤を10〜200重
量部配合するのが好ましい。この配合量が少な過ぎると
所望の効果が得られず、逆に多過ぎると硬度が高くなり
過ぎたり加工性が低下する等、ゴム材料としての実用性
が乏しくなるおそれがあるので好ましくない。本発明に
従ったゴム組成物には、前記したゴム補強用充填剤の他
に通常ゴム組成物に配合される任意のカーボンブラック
又は/及びシリカ又は/及びシランカップリング剤を併
用することができる。この際の通常のカーボンブラック
又は/及びシリカの配合量は表面処理ゴム補強用充填剤
の重量の10倍以下、好ましくは8倍を超えてはならな
い。このカーボンブラックの配合量が多過ぎると、所望
の効果が得られないので好ましくない。
【0021】本発明に従ったゴム組成物の好ましい態様
では、ゴム組成物をタイヤトレッド用、アンダートレッ
ド用及びサイドトレッド用ゴム組成物が提供される。こ
れらのゴム成分として配合することができるゴムは、例
えば、天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(I
R)、スチレンブタジエン共重合ゴム(SBR)、ポリ
ブタジエンゴム(BR)、ブチルゴム(IIR)、アク
リルニトリルブタジエンゴム(NBR)、1,2−シン
ジオタクチックポリブタジエンポリマー及び微細単繊維
(ナイロンなど)を含むNR又はBRなどから選ばれた
ジエン系ゴムの1種又はそれ以上である。
【0022】本発明に従ったタイヤトレッド用、アンダ
ートレッド用及びサイドトレッド用ゴム組成物には、充
填剤としてゴム成分100重量部に対し前記ゴム補強用
充填剤10重量部以上、好ましくは20〜100重量部
とカーボンブラック90〜0重量部、好ましくは80〜
0重量部とから成る充填剤をゴム成分100重量部に対
し、タイヤトレッド用の場合には30〜150重量部、
好ましくは40〜120重量部、アンダートレッド用の
場合には30〜120重量部、好ましくは40〜100
重量部、サイドトレッドの場合には30〜100重量
部、好ましくは40〜90重量部配合する。これらの充
填剤の配合量が少な過ぎるとゴム組成物の引張強さなど
が低下してしまうので好ましくなく、逆に多過ぎると硬
度や変形に伴う発熱が上昇し過ぎ実用範囲を超えてしま
うとともに、ゴム組成物の未加硫時の粘度が高くなって
しまうので好ましくない。なお、ゴム補強用充填剤のシ
リカ含有量は、いずれの場合にもその充填剤の0.1〜
50重量%、好ましくは0.3〜30重量%である。こ
のシリカ付着量が少な過ぎると高温域(40℃〜100
℃)のtanδと低温域のtanδ(0℃付近)のバラ
ンスが改良されず、逆に多過ぎると電気伝導性が低下し
てしまうとともに、充填剤の凝集力が強くなり、混練中
の分散が不充分となるので好ましくない。
【0023】本発明においてシリカ及びアルコキシシリ
ル基をもつ化合物を表面に付着させるカーボンブラック
は、タイヤトレッド用及びアンダートレッド用の場合に
は、好ましくは、窒素吸着比表面積(ASTM D 3
037に準拠して測定)90〜250m2 /g、更に好
ましくは90〜200m2 /gで、DBP吸油量(JI
S K 6221に準拠して測定)が90〜180ml/
100gである。カーボンブラックの窒素吸着比表面積
の値が低過ぎると耐摩耗性、引張強さなどが低くなるの
で好ましくなく、逆に高過ぎるとゴム混練時の分散が困
難となるので好ましくない。一方、サイドトレッド用ゴ
ム組成物の場合には、シリカ及びアルコキシシリル基を
もつ化合物を表面に付着させるカーボンブラックは、好
ましくは窒素吸着比表面積が30〜120m2 /g、更
に好ましくは35〜120m2 /g、DBP吸油量が9
0〜180ml/100gである。この値が低過ぎるとや
はり引張強さ、モジュラスなどが低くなるので好ましく
なく、逆に高過ぎると窒素吸着比表面積では発熱性が大
きくなるので好ましくなく、DBP吸油量ではカーボン
として製造が難しいので好ましくない。
【0024】本発明の好ましい態様であるタイヤトレッ
ド用、アンダートレッド用及びサイドトレッド用ゴム組
成物に配合されるその他の一般のカーボンブラックの性
状には、特に限定はないが、好ましくは通常ゴム配合に
使用されるもので粒子径グレードとしてFEFからSA
Fグレードのカーボンである。また、場合によってはカ
ラー用カーボンブラックが使用されることもある。これ
らはブレンドされることもある。
【0025】本発明の好ましい態様に従えば、前記タイ
ヤ用ゴム組成物には、ゴム補強用充填剤の重量に対し更
に1〜10重量%のシランカップリング剤を配合するこ
とができる。シランカップリング剤の配合量が10重量
%を超えて配合しても、特に物性上の改良がないだけで
なく、コストの上昇やスコーチタイムの短縮などがあり
好ましくない。本発明の好ましい態様において使用する
ことができるシランカップリング剤としては、従来ゴム
組成物中にシリカ充填剤と一緒に配合されている任意の
シランカップリング剤を配合することができる。そのよ
うなシランカップリング剤としては、例えば、ビニルト
リクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルト
リエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキ
シ)シラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジ
エトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキ
シシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラ
ン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチル
ジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエ
トキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリ
メトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス
−(3−〔トリエトキシシリル〕−プロピル)−テトラ
スルフィドなどを挙げることができる。
【0026】本発明のゴム組成物には、前記原料ゴム、
前記ゴム補強用充填剤及び任意的なシランカップリング
剤に加えて、ゴム工業で通常使用される任意の配合剤、
例えば、カーボンブラック、シリカ、硫黄、有機過酸化
物、軟化剤、老化防止剤、加硫促進剤、充填剤、可塑剤
等を必要に応じて、通常の配合量の範囲で適宜配合する
ことができる。
【0027】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に説明する
が、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでな
いことは言うまでもない。
【0028】以下の実施例及び比較例の配合に用いた補
強用充填剤1〜3は次の方法で製造した。
【0029】補強性充填剤1 カーボンブラック800gに水15リットルを加えスラ
リー化する。このスラリーを90℃、pH10に保ちなが
ら、水ガラス(JIS 1号)の2.5重量%溶液をシ
リカ量として8gとなる量だけ徐々に滴下する。これと
同時に系のpHを維持するために硫酸水溶液を適宜滴下す
る。水ガラス溶液の滴下が終了したら、温度、pHを維持
して約1時間撹拌を続けた後、系のpHを7にする。その
後、ろ過、水洗、乾燥する。得られた補強性充填剤のシ
リカ含有量は、灰分分析の結果1.1重量%であった。
【0030】補強性充填剤2 カーボンブラック800gに水15リットルを加えスラ
リー化する。このスラリーを90℃、pH10に保ちなが
ら、水ガラス(JIS 1号)の2.5重量%溶液をシ
リカ量として8gとなる量だけ徐々に滴下する。これと
同時に系のpHを維持するために硫酸水溶液を適宜滴下す
る。水ガラス溶液の滴下が終了したら、温度、pHを維持
して約1時間撹拌を続けた後、系のpHを7にする。つい
で、シランカップリング剤(Si69:デグッサ社製)
のアルコール溶液をシランカップリング剤量が24gと
なる量加え約30分撹拌する。その後、ろ過、水洗、乾
燥する。得られた補強性充填剤(シランカップリング剤
添加前)のシリカ含有量は、灰分分析の結果1.1重量
%であった。また、硫黄含有量分析の結果から、シラン
カップリング剤含有量は2.2%であった。
【0031】補強性充填剤3 カーボンブラック800gに水15リットルを加えスラ
リー化する。このスラリーを90℃、pH10に保ちなが
ら、水ガラス(JIS 1号)の2.5重量%溶液をシ
リカ量として80gとなる量だけ徐々に滴下する。これ
と同時に系のpHを維持するために硫酸水溶液を適宜滴下
する。水ガラス溶液の滴下が終了したら、温度、pHを維
持して約1時間撹拌を続けた後、系のpHを7にする。つ
いで、シランカップリング剤(Si69:デグッサ社
製)のアルコール溶液をシランカップリング剤量が24
gとなる量加え約30分撹拌する。その後、ろ過、水
洗、乾燥する。得られた補強性充填剤(シランカップリ
ング剤添加前)のシリカ含有量は、灰分分析の結果9.
7重量%であった。また、硫黄含有量分析の結果から、
シランカップリング剤含有量は2.8重量%であった。
【0032】サンプルの調製 以下の表IIに示す配合内容(重量%)にて各種ゴム組成
物を常法に従ってバンバリーミキサー及び練りロール機
で混合、混練して調製した。これらのゴム組成物を16
0℃で20分間プレス加硫して目的とする試験片を調製
し、各種試験を行い、その物性を測定した。
【0033】各比較例および実施例における試験方法
は、以下のとおりである。 (1)tanδ(0℃及び60℃):粘弾性スペクトロ
メーター(東洋精機(株)製)を用いて、温度0℃及び
60℃、初期歪10%、動的歪±2%、周波数20Hzの
条件で測定した。上記加硫物性において、0℃のtan
δが高いほど湿潤路面での摩擦力が大きく(タイヤのグ
リップ力が高い)、60℃のtanδが低いほど低エネ
ルギー変形におけるエネルギー損失が小さい(タイヤの
ころがり抵抗が小さい)こと(低燃費性)を示す。
【0034】(2)耐摩耗性(ランボーン摩耗):ラン
ボーン摩耗試験機(岩本製作所(株)製)を用いて、温
度20℃、スリップ率50%の条件で摩耗減量を測定
し、比較例1及び4をそれぞれ100として指数表示し
た。数値が大きい程、耐摩耗性が良好であることを示
す。
【0035】(3)電気抵抗:JIS K 6911に
準拠して測定した。
【0036】実施例1〜8、比較例1〜6 これらの例は、SBR系のゴム組成物における補強性充
填剤1〜3の使用例における評価結果を示すものであ
る。それらの配合及び結果を表IIに示す。なお、(比較
例3)は、本発明者等による先の出願(特願平7−18
159号)による「シリカを表面に付着させたカーボン
ブラック」からなる補強性充填剤1を配合したゴム組成
物での結果を示すものであり、本発明での補強性充填剤
2及び3を使用したものとの効果上の差異を明瞭にする
ためこれを表示したものである。
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】表IIの結果から明らかなように、本発明の
ゴム補強用充填剤を配合した場合(実施例1〜8)は、
カーボンブラックのみを配合した場合(比較例1及び
4)及びシリカのみを配合した場合(比較例2及び5)
に比べて、湿潤路面抵抗、低燃費性、耐摩耗性及び電気
抵抗の各特性がバランスよく改良されていることが示さ
れ、所望の作用効果を達成していることがわかる。ま
た、カーボンブラックとシリカ結合型の補強用充填剤1
を配合した場合(比較例3及び6)と比べてみても、湿
潤路面抵抗の点でより良好であり、低燃費性の点ではオ
イル添加ゴム組成物の場合(実施例5〜8)に一層優れ
その他の耐摩耗性及び電気抵抗の点では遜色のないこと
がわかる。
【0040】
【発明の効果】本発明に従ったゴム補強用充填剤を配合
したゴム組成物は、制動性能と低燃費性能のバランスに
優れ、またシリカ充填剤のような高電気抵抗に起因する
問題も生じない。更に、オイルを多量に配合するような
場合にも制動性能と低燃費性能のバランスが悪化するこ
とがない。よって、本発明によるゴム組成物は、これを
各種タイヤ用ゴム組成物、ベルトコンベアー用ゴム組成
物、ホース用ゴム組成物、防振ゴム組成物及び産業ロー
ル用ゴム組成物等として有用に利用することができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子表面が少なくともカーボンブラック
    及びシリカの双方によって形成されている充填剤にアル
    コキシシリル基をもつ化合物を付着させたことを特徴と
    するゴム補強用充填剤。
  2. 【請求項2】 粒子表面が少なくともカーボンブラック
    及びシリカの双方によって形成されている充填剤におけ
    るそのシリカ付着量が0.1〜50重量%の範囲である
    請求項1に記載のゴム補強用充填剤。
  3. 【請求項3】 前記アルコキシシリル基をもつ化合物の
    付着量が0.1〜10重量%である請求項1又は2に記
    載のゴム補強用充填剤。
  4. 【請求項4】 前記アルコキシシリル基をもつ化合物が
    少なくとも一種類のシランカップリング剤である請求項
    1〜3のいずれか1項に記載のゴム補強用充填剤。
  5. 【請求項5】 ジエン成分を含む少なくとも一種類のゴ
    ム成分100重量部に対して前記請求項1〜4のいずれ
    か1項に記載のゴム補強用充填剤を10〜200重量部
    配合することを特徴とするゴム組成物。
  6. 【請求項6】 更にシランカップリング剤を前記ゴム補
    強用充填剤の配合量の1〜10重量%となる量配合した
    請求項5に記載のゴム組成物。
  7. 【請求項7】 ジエン成分を含む少なくとも一種類のゴ
    ム成分100重量部に対して前記請求項1〜4のいずれ
    か1項に記載のゴム補強用充填剤を10〜200重量部
    配合することを特徴とするタイヤ用ゴム組成物。
  8. 【請求項8】 更にシランカップリング剤を前記補強性
    充填剤の配合量の1〜10重量%となる量配合した請求
    項7に記載のタイヤ用ゴム組成物。
JP8314946A 1996-11-26 1996-11-26 ゴム補強用充填剤及びそれを用いたゴム組成物 Pending JPH10152582A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8314946A JPH10152582A (ja) 1996-11-26 1996-11-26 ゴム補強用充填剤及びそれを用いたゴム組成物
PCT/JP1997/004233 WO1998023677A1 (fr) 1996-11-26 1997-11-20 Charge pour le renforcement des caoutchoucs et compositions de caoutchoucs les contenant
KR1019980705672A KR100315578B1 (ko) 1996-11-26 1997-11-20 고무보강용충전제및이를사용하는고무조성물
EP97912524A EP0879847A4 (en) 1996-11-26 1997-11-20 FILLER FOR STRENGTHENING RUBBER AND RUBBER COMPOSITIONS CONTAINING THE SAME

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8314946A JPH10152582A (ja) 1996-11-26 1996-11-26 ゴム補強用充填剤及びそれを用いたゴム組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10152582A true JPH10152582A (ja) 1998-06-09

Family

ID=18059568

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8314946A Pending JPH10152582A (ja) 1996-11-26 1996-11-26 ゴム補強用充填剤及びそれを用いたゴム組成物

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP0879847A4 (ja)
JP (1) JPH10152582A (ja)
KR (1) KR100315578B1 (ja)
WO (1) WO1998023677A1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000289411A (ja) * 1999-04-09 2000-10-17 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ
JP2001261891A (ja) * 1999-05-17 2001-09-26 Yokohama Rubber Co Ltd:The ゴム組成物
JP2003525191A (ja) * 2000-03-03 2003-08-26 グレース・ゲーエムベーハー・ウント・コムパニー・カーゲー ホウ素を含む非晶質シリカ粒子
WO2013180257A1 (ja) * 2012-05-31 2013-12-05 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4088260B2 (ja) * 2004-03-03 2008-05-21 住友ゴム工業株式会社 クリンチ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ
US10794217B2 (en) 2017-12-22 2020-10-06 Raytheon Technologies Corporation Bleed valve system

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2788212B2 (ja) * 1994-11-11 1998-08-20 横浜ゴム株式会社 表面処理カーボンブラック及びそれを用いたゴム組成物
US5580919A (en) * 1995-03-14 1996-12-03 The Goodyear Tire & Rubber Company Silica reinforced rubber composition and use in tires
ZA964060B (en) * 1995-05-22 1996-08-27 Cabot Corp Elastomeric compounds incorporating silicon-treated carbon blacks
TR199701405T1 (en) * 1995-05-22 1998-03-21 Cabot Corporation Silisyumla i�lemden ge�irilmi� karbon karalar�n� i�eren elastomerik bile�ikler.
DE19519364A1 (de) * 1995-05-26 1996-11-28 Degussa Abmischungen von Organosilanverbindungen, ihre Verwendung in vulkanisierbaren Kautschukmischungen und Formmassen und die zugehörigen Mischungen
CA2266897A1 (en) * 1996-09-25 1998-04-02 Cabot Corporation Silica coated carbon blacks

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000289411A (ja) * 1999-04-09 2000-10-17 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ
JP2001261891A (ja) * 1999-05-17 2001-09-26 Yokohama Rubber Co Ltd:The ゴム組成物
JP2003525191A (ja) * 2000-03-03 2003-08-26 グレース・ゲーエムベーハー・ウント・コムパニー・カーゲー ホウ素を含む非晶質シリカ粒子
WO2013180257A1 (ja) * 2012-05-31 2013-12-05 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ
JPWO2013180257A1 (ja) * 2012-05-31 2016-01-21 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
KR19990081954A (ko) 1999-11-15
EP0879847A1 (en) 1998-11-25
WO1998023677A1 (fr) 1998-06-04
KR100315578B1 (ko) 2002-02-28
EP0879847A4 (en) 2000-07-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2788212B2 (ja) 表面処理カーボンブラック及びそれを用いたゴム組成物
EP0799854B1 (en) Rubber composition comprising carbon black having surface treated with silica
JPH1036559A (ja) タイヤサイドウォール用ゴム組成物およびタイヤ
JP3442113B2 (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物
JPH09118780A (ja) タイヤ用ゴム組成物
US6652641B2 (en) Process for production of modified carbon black for rubber reinforcement and rubber composition containing modified carbon black
US20020132901A1 (en) Elastomeric compounds with improved wet skid resistance and methods to improve wet skid resistance
EP3567076A1 (en) Vulcanized rubber composition and pneumatic tire
JP3384774B2 (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物
JP4318329B2 (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物
EP0997490B1 (en) Rubber composition for tyre tread
JPH10152582A (ja) ゴム補強用充填剤及びそれを用いたゴム組成物
JPH1053722A (ja) ゴム補強用表面処理カーボンブラックの製造方法
JPWO2003031511A1 (ja) ゴム組成物
JP2001089598A (ja) タイヤ用ゴム組成物
JP4020688B2 (ja) ゴム組成物
JPH10292127A (ja) 表面処理されたカーボンブラックおよびそれを用いたゴム組成物
JP2001172432A (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物
JP2005325307A (ja) ゴム組成物
JP3542306B2 (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物
JP2004224898A (ja) ゴム組成物
JP3410984B2 (ja) ゴム組成物
JP2001139730A (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物
EP4328046A1 (en) Nitrile oxide compound and ionic-functional-group-containing polymer
JP5044241B2 (ja) クリンチエイペックス用ゴム組成物およびそれを用いたクリンチエイペックスを有するタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040907

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050111