JP3384774B2 - タイヤトレッド用ゴム組成物 - Google Patents

タイヤトレッド用ゴム組成物

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JP3384774B2 JP29575899A JP29575899A JP3384774B2 JP 3384774 B2 JP3384774 B2 JP 3384774B2 JP 29575899 A JP29575899 A JP 29575899A JP 29575899 A JP29575899 A JP 29575899A JP 3384774 B2 JP3384774 B2 JP 3384774B2
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
    • Y02T10/86Optimisation of rolling resistance, e.g. weight reduction 

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は低燃費化と耐摩耗
性、とくに過酷な条件下での耐摩耗性との両立を目的と
したタイヤトレッド用ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】近
年、地球温暖化防止のための自動車の低燃費化に対応し
て、転がり抵抗を低減した低燃費タイヤの開発が進めら
れている。転がり抵抗を低減するためには、タイヤトレ
ッド用ゴム組成物のヒステリシスを低下させることが一
般的である。その手法の一つとしてタイヤトレッド用ゴ
ム組成物中の補強剤であるカーボンブラック量を減らし
たり、補強剤のカーボンブラックをシリカに置き換える
ことが行なわれている。
【0003】しかし、トラックやバスなどに用いられる
重荷重用タイヤのトレッドにおいては、カーボンブラッ
クの配合量を減ずると耐摩耗性の低下が著しく、また、
シリカは過酷な条件下では耐摩耗性が劣るという難点が
ある。
【0004】対策の1つとして加硫促進剤の変更や増量
を行なっているが、加硫後のゴム物性が変化してしまう
などの問題があり、充分な対策ではない。
【0005】他の対策としてカーボンブラックおよびシ
リカの両フィラーの特徴を併せもつ、シリカをカーボン
ブラックの表面に付着させたシリカ表面処理カーボンブ
ラックが開発され、ゴム成分と配合したタイヤトレッド
用ゴム組成物が開示されているが(特許第278821
2号公報)、充分満足のいく性能がでないという問題が
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前述のごと
き課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、前記公
報記載の組成物に使用されているシリカ表面処理カーボ
ンブラックの場合、カーボンブラックの表面にシリカが
付着したものであるため、付着したシリカによりカーボ
ンブラックが覆われており、カーボンブラックの活性点
が失われ、シリカを単独で使用した場合に近くなり、カ
ーボンブラックを用いることによる特徴が充分に発揮さ
れていないことが原因ではないかと考えた。
【0007】そこで、カーボンブラックとシリカとが1
つの粒子内で3次元的に混ざりあい、粒子表面がシリカ
領域とカーボンブラック領域の2領域が混在した状態と
なっているものを使用した場合には、カーボンブラック
の表面にシリカが付着したものよりも改善効果を大きく
することができるのではないかと考えた。
【0008】前記考え方にしたがって、さらに鋭意研究
を重ねた結果、カーボンブラックとシリカとが1つの粒
子中で3次元的に混ざりあっているシリカを含有するカ
ーボンブラックを、タイヤトレッド用ゴム組成物、とく
に過酷な条件下で使用されるトラックやバス用のタイヤ
のトレッド用ゴム組成物の成分としてある一定量配合す
ることにより、低燃費化および過酷な条件下での耐摩耗
性の両立したタイヤを製造することができることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、ゴム成分100重量
部に対して、シリカを含有するカーボンブラック10〜
55重量部、カーボンブラック5〜50重量部、シリカ
5〜50重量部、およびシランカップリング剤を含有
し、前記カーボンブラック、シリカおよびシリカを含有
するカーボンブラックとの合計量が40〜60重量部に
なるように配合し、前記シランカップリング剤の添加量
シリカを含有するカーボンブラックに対して2〜8重
量%とシリカに対して6〜12重量%の合計量である
イヤトレッド用ゴム組成物(請求項1)、および請求項
記載のタイヤトレッドゴム組成物を用いた重荷重用
タイヤ(請求項)に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に使用されるゴム成分は、
一般にタイヤトレッド用ゴム組成物のゴム成分として使
用されるものである限り、とくに限定なく使用すること
ができる。
【0011】前記ゴム成分の具体例としては、たとえば
天然ゴム(NR)、各種ブタジエンゴム(BR)、各種
スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、イソプ
レンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、アクリロニ
トリロブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−
プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエ
ン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、
スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム、イソ
プレン−ブタジエン共重合体ゴム、クロロスルホン化ポ
リエチレン、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、
多硫化ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴ
ムなどがあげられる。これらは単独で用いてもよく、2
種以上をブレンドして用いてもよい。ブレンドする場合
のブレンド比にもとくに限定はない。これらのうちでは
過酷な条件下で使用されることの多いトラック・バス用
のタイヤトレッド用ゴム組成物として好適な耐摩耗性を
実現し得るなどの点から、NR、BR、SBR、IRな
どが好ましい。
【0012】本発明に使用されるシリカを含有するカー
ボンブラック(以下、シリカ含有CBという)とは、前
述のごとく、カーボンブラックとシリカとが1つの粒子
内で3次元的に混ざりあっており、シリカおよびカーボ
ンブラックがいずれも粒子表面に露出しているものであ
る。シリカ含有CBは前記構造を有するため、表面に存
在する官能基の数が少なく、ポリマーとの化学結合能が
低いカーボンブラックの部分と、表面に存在する官能基
の数は多く、結合剤を介することによってポリマーと結
合してヒステリシスを低減させることができるシリカの
部分とを1つの粒子内に有する。耐摩耗性に優れるカー
ボンブラックにシリカを含有させ、ポリマーとの化学結
合能を増加させたシリカ含有CBを用いることによっ
て、過酷な条件下で使用されることの多いトラック・バ
ス用タイヤのトレッドの転がり抵抗の減少(低燃費
化)、過酷な条件での摩耗性能の両立をはかることがで
きる。
【0013】前記カーボンブラックとシリカとが1つの
粒子内で3次元的に混ざりあっている状態を図1に模式
的に示す。図1中、1はカーボン部、2はシリカ部を表
わす。
【0014】シリカ含有CBでは、カーボン部とシリカ
部とがともに粒子の表面に露出した部分を有しており、
シリカ表面処理カーボンブラックのようにカーボンブラ
ック部分のほとんどがシリカに覆われてしまうことがな
い。そのため、カーボンブラックを用いることによる特
徴である、過酷な条件下での耐摩耗性が充分によくな
る。また、シリカを含有するためシリカ含有CBの表面
活性点は通常のカーボンブラックよりも多くなり、バウ
ンドラバーも多くなり、転がり抵抗の減少をはかること
ができる。
【0015】シリカ含有CBの製法にはとくに限定はな
いが、有機シロキサンを原料油と同時に反応させ、一段
階で製造する方法が好ましい。前記好ましい製造方法に
ついては、たとえばWO96/37547に詳しく開示
されている。
【0016】シリカ含有CBにおけるカーボンブラック
とシリカとの割合は、カーボンブラックに対してシリカ
が0.1〜25重量%、さらには0.5〜10重量%、
とくには2〜6重量%であるのが、カーボンブラックお
よびシリカの両者の特徴がバランスよく発揮されるなど
の点から好ましい。
【0017】本発明に使用されるカーボンブラックは、
補強性を確保するために使用される成分である。
【0018】前記カーボンブラックにはとくに制限はな
いが、たとえば汎用ゴムの配合用に一般に用いられるも
のが使用される。具体的には、ファーネスブラック、ア
セチレンブラック、サーマルブラック、チャンネルブラ
ック、グラファイトなどが例示される。
【0019】本発明に使用されるシリカは、補強性を確
保するために使用される成分である。
【0020】前記シリカとしては、汎用ゴムの配合用に
一般に用いられるものが使用される。具体的には、一般
に補強剤として使用される乾式法ホワイトカーボン、湿
式法ホワイトカーボン、コロイダルシリカ、およびたと
えば特開昭62−62838号公報に開示されている沈
降シリカなどが例示される。これらのシリカは、単独で
または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0021】前記シリカの比表面積にはとくに制限はな
いが、たとえばCTAB吸着比表面積(以下、CTAB
という)が100〜200m2/g、BETチッ素吸着
比表面積(以下、BETという)が100〜250m2
/gのものが使用される。
【0022】前記シリカの具体例としては、たとえばニ
プシルVN3(日本シリカ(株)製、CTAB 144
2/g、BET 210m2/g)、ニプシルAQ(日
本シリカ(株)製、CTAB 150m2/g、BET
227m2/g)、ウルトラシルVN3(デグッサ社
製、CTAB 165m2/g、BET 172m2
g)などがあげられる。
【0023】前記ゴム成分に対するシリカ含有CB、カ
ーボンブラックおよびシリカの配合量は、ゴム成分10
0重量部に対してシリカ含有CB 10〜55重量部、
さらには20〜45重量部、ならびにカーボンブラック
および(または)シリカとシリカ含有CBとの合計量が
40〜60重量部、さらには45〜55重量部である。
シリカ含有CBが少なすぎる場合には、シリカ含有CB
を用いることによる前記効果が充分に得られず耐摩耗性
が劣り、多すぎる場合には、タイヤの転がり抵抗が大き
くなる。また、カーボンブラックおよび(または)シリ
カとシリカ含有CBとの合計量が少なすぎる場合には、
耐摩耗性が劣り、多すぎる場合には、タイヤの転がり抵
抗が大きくなる。
【0024】なお、カーボンブラックおよび(または)
シリカとシリカ含有CBとの合計量は40〜60重量部
であるが、シリカ含有CBが10〜55重量部であるた
め、カーボンブラックおよび(または)シリカが0であ
る場合もあり得る。カーボンブラックおよび(または)
シリカの使用量は、シリカ含有CBが10〜55重量
部、さらには20〜45重量部で、カーボンブラックお
よび(または)シリカとシリカ含有CBとの合計量が4
0〜60重量部、さらには45〜55重量部を満足する
ように、カーボンブラック0〜45重量部、さらには5
〜50重量部、とくには10〜35重量部、および(ま
たは)シリカ0〜45重量部、さらには5〜50重量
部、とくには10〜35重量部である。カーボンブラッ
クの使用量が多すぎる場合には転がり抵抗が大きくなる
傾向が生じ、シリカの使用量が多すぎる場合には耐摩耗
性が低下する傾向が生じる。また、カーボンブラックの
使用量は10重量部以上であるのが耐摩耗性の点から好
ましく、シリカの使用量は10重量部以上であるのが転
がり抵抗の点から好ましい。
【0025】本発明のゴム成分、シリカ含有CB、必要
により使用されるカーボンブラックおよび(または)シ
リカを配合してなるタイヤトレッド用ゴム組成物には、
さらにシランカップリング剤を配合することによって、
耐摩耗性、転がり抵抗などを改善してもよい。
【0026】前記シランカップリング剤の具体例として
は、たとえばビニルトリクロルシラン、ビニルトリメト
キシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス
(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4エポキ
シシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシド
キシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプ
ロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピ
ルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノ
エチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−
β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−
アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメ
トキシシラン、ビス−(3−[トリエトキシシリル]−
プロピル)−テトラスルフェンなどがあげられる。これ
らは単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使
用してもよい。これらのうちではビス−(3−[トリエ
トキシシリル]−プロピル)−テトラスルフェンなどが
好ましい。
【0027】前記シランカップリング剤の配合量は、シ
リカ含有CBに対して2〜6重量%、さらには3〜5重
量%、シリカに対して6〜10重量%、さらには7〜9
重量%の合計量である。シランカップリング剤の配合量
が前記下限の合計量より少ない場合には、耐摩耗性、転
がり抵抗などの性能が低下する傾向が生じ、前記上限の
合計量より多く用いても、とくにそれ以上性能向上する
ことはなく、コストがアップして望ましくない。
【0028】本発明の組成物において、少なくともゴム
成分、シリカ含有CB、シリカおよびカーボンブラック
からなり、さらにシランカップリング剤を含有する組成
物が最も好ましい。
【0029】この組成物において、シリカ含有CBの添
加量は、ゴム成分100重量部に対して10〜55重量
部であるが、10〜40重量部であることが好ましく、
10〜30重量部であることがより好ましい。10重量
部より少ない場合には、耐摩耗性が劣り、55重量部よ
りも多い場合には、転がり抵抗は良好であるが、耐摩耗
性の低下が大きくなる。
【0030】シリカ含有CB、シリカ、およびカーボン
ブラックの添加量の合計は、40〜60重量部である
が、45〜55重量部であることが好ましい。40重量
部より少ない場合には、転がり抵抗は良好であるが耐摩
耗性が大きく劣り、60重量部よりも多い場合には、逆
に耐摩耗性は良好であるが、転がり抵抗が増大する。
【0031】シランカップリング剤の添加量は、シリカ
を含有するカーボンブラックに対して2〜8重量%およ
びシリカに対して6〜12重量%の合計量であるが、シ
リカを含有するカーボンブラックに対して3〜8重量%
およびシリカに対して7〜12重量%の合計量であるこ
とが好ましい。シランカップリング剤の添加量が少なす
ぎる場合には、耐摩耗性および転がり抵抗ともに充分で
はなく、多すぎる場合はカップリング剤添加の効果がみ
られず、さらに耐摩耗性も低下する。
【0032】本発明の組成物には、前記成分に加えてタ
イヤトレッド用ゴム組成物の製造に一般に使用される成
分、添加剤を必要に応じて通常使用される量、配合・添
加してもよい。前記成分、添加剤の具体例としては、た
とえばプロセスオイル(パラフィン系プロセスオイル、
ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイ
ル)、加硫剤(イオウ、塩化イオウ化合物、有機イオウ
化合物など)、加硫促進剤(グアジニン系、アルデヒド
−アミン系、アルデヒド−アンモニア系、チアゾール
系、スルフェンアミド系、チオ尿素系、チウラム系、ジ
チオカルバメート系、ザンデート系の化合物など)、架
橋剤(有機パーオキサイド化合物、アゾ化合物などのラ
ジカル発生剤や、オキシム化合物、ニトロソ化合物、ポ
リアミン化合物など)、補強剤(ハイスチレン樹脂、フ
ェノール−ホルムアルデヒド樹脂など)、酸化防止剤な
いし老化防止剤(ジフェニルアミン系、p−フェニレン
ジアミン系などのアミン誘導体、キノリン誘導体、ハイ
ドロキノン誘導体、モノフェノール類、ジフェノール
類、チオビスフェノール類、ヒンダードフェノール類、
亜リン酸エステル類など)、ワックス、ステアリン酸、
酸化亜鉛、軟化剤、充填剤、可塑剤などがあげられる。
【0033】本発明の組成物は、とくに高荷重下での耐
摩耗性に優れているため、重荷重用タイヤに好適に使用
することができる。ここで、高荷重タイヤとは、航空機
用タイヤ、バス用タイヤ、トラック用タイヤなどをい
う。本発明の組成物は、これらのなかでも、転がり抵抗
低減に対する要求が厳しいという点で、バス用タイヤお
よトラック用タイヤに用いることが好ましい。
【0034】
【実施例】つぎに本発明の組成物を実施例に基づいてさ
らに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。実施例および比較例で使用する原料および
評価方法を以下にまとめて示す。
【0035】なお、実施例中とくにことわらないかぎ
り、「%」および「部」は、それぞれ「重量%」および
「重量部」を表す。
【0036】NR 一般的に使用されているRSSの#3グレードのもの シリカ含有カーボンブラック CRX2000:キャボットコーポレーション製、N−
234カーボンブラックの中にシリカを4.7%含有、
DBP吸油量:113cc/100g、CDBP吸油
量:102cc/100g シリカ ウルトラシルVN3:デグッサ社製 カーボンブラック N220:三菱化学(株)製、ISAFカーボンのダイ
ヤブラックI(N220) N351:昭和キャボット(株)製、HAFカーボンブ
ラックのショウブラックN351 シランカップリング剤 Si69:デグッサ社製、ビス(3−トリエトキシシリ
ルプロピル)テトラスルフェン 老化防止剤 オゾノン6C:精工化学(株)製 ワックス サンノックワックス:大内新興化学(株)製 ステアリン酸 桐:日本油脂(株)製 亜鉛華 銀嶺R:東邦亜鉛(株)製 硫黄 硫黄:鶴見化学(株)製 加硫促進剤 ノクセラーNS:大内新興化学(株)製、N−tert
−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド
【0037】(耐摩耗性)所定のタイヤトレッド用ゴム
組成物から加硫ゴムを調製し、ランボーン摩耗試験機
(岩本製作所(株)製)を用いて、表面回転速度50m
/分、落砂量15g/分で、スリップ率25%として低
シビア条件(低過酷度条件、負荷荷重2.5kg)、高
シビア条件(高過酷度条件、負荷荷重5.0kg)にて
試験を実施した。いずれも比較例1を100として指数
で示した。指数が大きい程、耐摩耗性に優れる。
【0038】(損失正接(粘弾性試験))所定のタイヤ
トレッド用ゴム組成物をトレッドに用いて150℃、4
5分、20kgfの条件で加硫を行ない、11R22.
5のトラック用タイヤを製造した。
【0039】得られた新品タイヤのトレッドから試験片
を作成し、岩本製作所(株)製の粘弾性スペクトロメー
タで周波数10Hz、動歪1.0%の条件下で60℃の
損失正接(tan−δ)の測定を行なった。数値が小さ
い程tanδが低く性能が良好であり低燃費化が可能で
あることを示している。
【0040】(硬度)新品タイヤのトレッド硬度を25
℃でJIS−A硬度計で測定した。
【0041】(転がり抵抗)損失正接の場合と同様にし
て製造したタイヤを用い、(株)神戸製鋼所製の試験機
により、速度80km/h、荷重30kN、内圧800
kPaで走行させて転がり抵抗を測定した。比較例1を
100として指数で示した。指数が大きいほど転がり抵
抗が低く、良好なことを示す。
【0042】(摩耗ロードテスト)4分割トレッドのト
ラックタイヤを試作し、10tトラックに装着して10
万km走行後の残溝を測定し耐摩耗性を比較した。いず
れも比較例1を100として指数で示した。指数が大き
い程、耐摩耗性に優れる。
【0043】実施例1〜18および比較例1〜8 表1〜3記載の主要成分の表1〜3記載の量と老化防止
剤2部、ワックス1部、ステアリン酸2部および亜鉛華
3部とを配合した組成物をバンバリーで約150℃で5
分間混練した。得られた混練物に硫黄1部および加硫促
進剤1.5部を加えて2軸オープンローラーにより80
℃で約5分間練りこんだ組成物(タイヤトレッド用グリ
ーンゴム組成物)を150℃で45分間加硫することに
より加硫ゴムを得、耐摩耗性を評価した。
【0044】また、前記タイヤトレッド用グリーンゴム
組成物を用いて150℃、45分、20kgfの条件で
加硫を行ない、11R22.5のトラック用タイヤを製
造し、損失正接、硬度、転がり抵抗、摩耗ロードテスト
の評価を行なった。
【0045】結果を表1〜3に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】図2の比較例1〜4と実施例1〜4との比
較から、CRX2000をシリカ、カーボンブラックの
かわりに用いると、転がり抵抗、トラックタイヤの過酷
な条件での摩耗性能をバランスよく向上させることがで
きることがわかる。また、図2の比較例1〜4と実施例
5〜10との比較から、シリカ、カーボンブラックとC
RX2000を併用しても両性能を向上させることがで
きる。ただ、比較例5〜7から、添加量が10部より少
ないと性能の向上が小さいことがわかる。実施例1、1
2〜14から、カップリング剤の添加量に関しては、C
RX2000に対して2〜8%添加すると所望の性能が
得られるが、4%程度の添加が性能およびコストバラン
ス的には良好である。実施例5、15〜18から、シリ
カに対しては4〜12%添加すると所望の性能が得られ
る。性能、コストバランス的には8%の添加が良好であ
る。
【0050】また、図3に実施例1〜4および比較例1
〜4の低シビア条件下での耐摩耗性に対し、高シビア条
件下での耐摩耗性をプロットした。図3からわかるよう
に、本発明で使用するシリカ含有カーボンブラックは、
シリカと比較して高シビア条件での摩耗が改善されてい
ることがわかる。よって、シリカ含有カーボンブラック
を使用した本発明の組成物は、より高シビアな条件で使
用される重荷重用(トラック、バス用)として使用する
ことが好ましい。
【0051】実施例11、19〜26および比較例9〜
17 表4〜6記載の主要成分の表4〜6記載の量と老化防止
剤2部、ワックス1部、ステアリン酸2部および亜鉛華
3部とを配合した組成物をバンバリーで約150℃で5
分間混練した。得られた混練物に硫黄1部および加硫促
進剤1.5部を加えて2軸オープンローラーにより80
℃で約5分間練りこんだ組成物(タイヤトレッド用グリ
ーンゴム組成物)を150℃で45分間加硫することに
より加硫ゴムを得(ゴム成分、シリカ含有CB、シリ
カ、カーボンブラックおよびシランカップリング剤から
なる5成分系)、耐摩耗性を評価した。
【0052】また、前記タイヤトレッド用グリーンゴム
組成物を用いて150℃、45分、20kgfの条件で
加硫を行ない、11R22.5のトラック用タイヤを製
造し、損失正接、硬度、転がり抵抗、摩耗ロードテスト
の評価を行なった。
【0053】結果を表4〜6に示す。
【0054】
【表4】
【0055】
【表5】
【0056】
【表6】
【0057】実施例11、19および20は、比較例1
1および12と比較して、転がり抵抗に優れている。ま
た、実施例11、21〜24は、比較例13よりも耐摩
耗性に優れ、比較例14よりも転がり抵抗に優れてい
る。さらに、実施例11、24および25は比較例15
および16よりも耐摩耗性および転がり抵抗に優れてい
ることがわかる。
【0058】
【発明の効果】本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物を
使用することにより、低い転がり抵抗と耐摩耗性、とく
に過酷な条件下での耐摩耗性を両立させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】カーボンブラックとシリカとが1つの粒子内で
3次元的に混ざりあっている状態を模式的に示す説明図
である。
【図2】実施例1〜11および比較例1〜7における転
がり抵抗と摩耗ロードテストとの関係を表わす図であ
る。
【図3】実施例1〜4および比較例1〜4における低シ
ビア条件および高シビア条件下での耐摩耗性の関係を表
わす図である。
【符号の説明】
1 カーボン部 2 シリカ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開2000−178378(JP,A) 特表 平11−505879(JP,A) 特許2788212(JP,B2) 国際公開96/37547(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 9/00 - 21/00 C08K 3/04 C08K 3/36 C08K 5/541

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム成分100重量部に対して、シリカ
    を含有するカーボンブラック10〜55重量部、カーボ
    ンブラック5〜50重量部、シリカ5〜50重量部、お
    よびシランカップリング剤を含有し、前記カーボンブラ
    ック、シリカおよびシリカを含有するカーボンブラック
    との合計量が40〜60重量部になるように配合し、前
    記シランカップリング剤の添加量がシリカを含有するカ
    ーボンブラックに対して2〜8重量%とシリカに対して
    6〜12重量%の合計量であるタイヤトレッド用ゴム組
    成物。
  2. 【請求項2】 請求項記載のタイヤトレッドゴム組
    成物を用いた重荷重用タイヤ。
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