JP5044241B2 - クリンチエイペックス用ゴム組成物およびそれを用いたクリンチエイペックスを有するタイヤ - Google Patents

クリンチエイペックス用ゴム組成物およびそれを用いたクリンチエイペックスを有するタイヤ Download PDF

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Description

本発明は、クリンチエイペックス用ゴム組成物およびそれを用いたクリンチエイペックスを有するタイヤに関する。
従来から、タイヤのトレッド用ゴム組成物には、転がり抵抗を低減させ、ウェットグリップ性能を向上させるために、カーボンブラックのかわりにシリカを配合する技術が知られている。しかし、カーボンブラックのかわりにシリカを配合した場合、タイヤの電気抵抗が増大してしまい、たとえば、車両の燃料補給時に静電気によるスパークが発生し、燃料に引火する危険性がある。
それを回避するために、たとえば、トレッド表面にゴムセメントを塗布する技術や、電気抵抗の低いゴムをトレッド内に埋設し、路面とタイヤとの間の電気抵抗を低減させる手法(たとえば、特許文献1参照)などが知られている。
一方、タイヤの転がり抵抗を低減させる要求は年々厳しくなり、トレッドだけでなく、クリンチエイペックスにも、転がり抵抗を低減させることが求められている。
クリンチエイペックスにおいて、転がり抵抗を低減させる手法としては、トレッドと同様に、カーボンブラックのかわりにシリカを配合する手法が知られている。しかし、この場合も、トレッドの場合と同様に、タイヤの電気抵抗を低減させることができない。
特許第2944908号明細書
本発明は、転がり抵抗および電気抵抗を低減させ、耐クラック性を向上させることができるクリンチエイペックス用ゴム組成物、ならびにそれを用いたクリンチエイペックスを有するタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ジエン系ゴム100重量部に対して、短繊維を導電性材料で被覆して得られる導電性短繊維を1.5〜5重量部含有するクリンチエイペックス用ゴム組成物に関する。
前記導電性材料は、式(1):
Figure 0005044241
で示されるピロール骨格を有することが好ましい。
前記クリンチエイペックス用ゴム組成物は、さらに、シリカを65〜85重量部含有することが好ましい。
前記クリンチエイペックス用ゴム組成物は、さらに、カーボンブラックを0〜5重量部含有することが好ましい。
また、本発明は、前記クリンチエイペックス用ゴム組成物を用いたクリンチエイペックスを有するタイヤに関する。
本発明によれば、ジエン系ゴムおよび短繊維を導電性材料で被覆して得られる導電性短繊維を所定量含有することで、転がり抵抗および電気抵抗を低減させ、耐クラック性を向上させることができるクリンチエイペックス用ゴム組成物、ならびにそれを用いたクリンチエイペックスを有するタイヤを提供することができる。
本発明のクリンチエイペックス用ゴム組成物は、ジエン系ゴムおよび導電性短繊維を含有する。
ジエン系ゴムとしては、たとえば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(X−IIR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)などがあげられ、これらのジエン系ゴムはとくに制限はなく、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、耐クラック性や引張特性などが良好であるという理由から、NR、IR、BRが好ましい。
NRとしては、とくに制限はなく、従来からゴム工業で使用されるRSS♯3、TSR20などを使用することができる。
IRとしても、とくに制限はなく、従来からゴム工業で使用されるものを使用することができる。
BRとしても、とくに制限はなく、従来からゴム工業で使用される宇部興産(株)製のBR150BやBR130B、JSR(株)製のBR01などを使用することができる。
本発明で使用する導電性短繊維とは、短繊維を導電性材料で被覆して得られるものである。
粒子ではなく、短繊維を使用するのは、導電性材料で被覆した際の導電性に優れるためである。
短繊維としては、たとえば、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ビニロン繊維、ポリエチレン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、芳香族ポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタラート繊維、ポリプロピレン繊維、セルロース繊維などの有機繊維、ガラス繊維、アルミナ繊維、カーボン繊維などの無機繊維などがあげられる。なかでも、ゴム弾性を維持できるという理由から、有機繊維が好ましく、破断時伸びが高く、耐クラック性に優れるという理由から、ナイロン繊維がより好ましい。
短繊維の平均繊維径は、短繊維同士が適度にからみあうため分散性に優れ、均一なゴム組成が得られる点から、1μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましい。また、短繊維の平均繊維径は、得られるゴム組成物またはタイヤの電気抵抗を適度に抑制できる点から、100μm以下が好ましい。
短繊維の平均繊維長は、導電性の充分な改善効果が得られる点から、10μm以上が好ましく、100μm以上がより好ましい。また、短繊維の平均繊維長は、短繊維同士が適度にからみあうため分散性に優れ、均一なゴム組成が得られる点から、6000μm以下が好ましく、1000μm以下がより好ましい。
なお、短繊維の平均繊維径および平均繊維長は、とくに制限されるわけではないが、たとえば、電子顕微鏡で観察することにより測定することができる。
導電性材料としては、式(1):
Figure 0005044241
で示されるピロール骨格を有する化合物、式(2):
Figure 0005044241
で示されるチオフェン骨格を有する化合物、式(3):
Figure 0005044241
で示されるアニリン骨格を有する化合物などの主鎖にπ電子共役を有する導電性ポリマーや、導電性酸化亜鉛、導電性酸化チタンなどの導電性金属塩があげられる。
導電性材料は、ヨウ素、五フッ化ヒ素などの電子受容体物質や、カリウム、ナトリウムなどの電子供与性物質を少量添加(ドーピング)して導電性をさらに高めることができる。なお、短繊維との付着性を考慮すると、導電性材料としては、導電性状態における安定性に優れており、電気抵抗を充分に低減できるため、導電性ポリマーが好ましく、ピロール骨格を有する化合物がより好ましい。
短繊維に導電性材料を被覆する方法は、とくに限定されるわけではないが、導電性材料として導電性ポリマーを使用する場合は、短繊維の存在下でモノマーを重合させて導電性材料を形成する。詳細には、導電性材料としてピロール骨格を有する化合物を使用する場合には、たとえば、塩化第二鉄六水和物(FeCl3・6H2O)の水溶液中に、たとえばナイロン繊維などの短繊維を添加し、撹拌分散させる。これにピロール水溶液を添加し、数時間撹拌して共役重合させた後、濾別する。次に、水とメタノールで洗浄を充分繰り返した後、真空乾燥させることにより、ピロール骨格を有する化合物で被覆した短繊維を得ることができる。
また、導電性材料として導電性金属塩を使用する場合は、電気めっき、蒸着などの各種めっき処理技術などを採用できる。
導電性短繊維において、導電性材料の被覆量は、短繊維100重量部に対して0.5〜1重量部程度で充分な導電性を発揮することができ、その際の被覆厚さは0.02〜0.1mm程度である。
導電性短繊維の配合量は、ジエン系ゴム100重量部に対して1.5重量部以上、好ましくは2重量部以上である。導電性短繊維の配合量が1.5重量部未満では、電気抵抗の低減効果が不充分である。また、導電性短繊維の配合量は5重量部以下、好ましくは4重量部以下である。導電性短繊維の配合量が5重量部をこえると、耐クラック性が悪化する。
このように、本発明のクリンチエイペックス用ゴム組成物は、導電性短繊維を所定量含有しているため、導電性短繊維が適度にからみあって網の目状の電気導通路が均一に形成される。その結果、導電性材料を直接含有するものに比べて、小さい配合量で電気抵抗を大幅に低減できる。しかも、本発明では導電性材料は短繊維と一体となっているため、導電性材料の配合による補強性の低下も抑制できる。
本発明のクリンチエイペックス用ゴム組成物には、さらに、シリカを含有することが好ましい。
シリカとしては、湿式法で調製されたものと、乾式法で調製されたものがあげられるが、とくに制限はない。
シリカの配合量は、充分な補強性が得られる点から、ジエン系ゴム100重量部に対して65重量部以上が好ましく、70重量部以上がより好ましい。また、シリカの配合量は、発熱しにくく、加工性に優れる点から、85重量部以下が好ましく、80重量部以下がより好ましい。
シリカを配合する場合、シリカと併用してシランカップリング剤を配合することが好ましい。
シランカップリング剤としては、とくに制限はなく、たとえば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリメトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィドなどのスルフィド系、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシランなどのメルカプト系、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどのビニル系、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ系、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランなどのグリシドキシ系、3−ニトロプロピルトリメトキシシラン、3−ニトロプロピルトリエトキシシランなどのニトロ系、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、2−クロロエチルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシシランなどのクロロ系などを好適に使用することができる。
シランカップリング剤の配合量は、シリカの分散性に優れ、コストも安価である点から、シリカ100重量部に対して5〜10重量部が好ましい。
本発明のクリンチエイペックス用ゴム組成物には、さらに、カーボンブラックを含有してもよい。
カーボンブラックとしては、従来からタイヤ工業で用いられているものであればとくに制限はなく、たとえば、SAF、ISAF、HAF、FEFなどを用いることができる。
カーボンブラックの配合量は、石油外資源比率を高くし、環境に配慮できるだけでなく、tanδの充分な改善効果も得られる点から、ジエン系ゴム100重量部に対して0〜5重量部が好ましく、2〜5重量部がより好ましく、3〜5重量部がさらに好ましい。
本発明では、環境に配慮するためにカーボンブラックを減量した場合に生じる電気抵抗の増大を、少量の導電性短繊維を含有することにより、補強性を損なわない範囲で改善することができる。
また、本発明のクリンチエイペックス用ゴム組成物には、前記ジエン系ゴム、導電性短繊維、シリカ、シランカップリング剤、カーボンブラック以外にも、通常ゴム工業で使用される配合剤、たとえば、プロセスオイル、ワックス、老化防止剤、ステアリン酸、酸化亜鉛、硫黄などの加硫剤、加硫促進剤などを必要に応じて適宜、本発明の効果を損なわない程度に含んでよい。
本発明のクリンチエイペックス用ゴム組成物は、一般的な方法で製造される。すなわち、バンバリーミキサーやニーダー、オープンロールなどで前記ジエン系ゴム、導電性短繊維、および必要に応じて前記配合剤を混練りし、その後加硫することにより、本発明のクリンチエイペックス用ゴム組成物を製造することができる。
本発明のゴム組成物は、要求特性としてサイドウォールより高剛性でトレッドより耐摩耗性は低くてもよいという理由から、クリンチエイペックスとして使用するものである。
本発明のタイヤは、本発明のクリンチエイペックス用ゴム組成物を用いて通常の方法によって製造される。すなわち、必要に応じて前記配合剤を配合した本発明のクリンチエイペックス用ゴム組成物を、未加硫の段階でクリンチエイペックスの形状にあわせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて、他のタイヤ部材とともに貼り合わせて未加硫タイヤを形成し、加熱加圧することにより、本発明のタイヤを製造することができる。
実施例にもとづいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、実施例および比較例で使用した各種薬品をまとめて説明する。
天然ゴム(NR):RSS♯3
ブタジエンゴム(BR):宇部興産(株)製のBR150B
カーボンブラック:三菱化学(株)製のダイアブラックH(N330)
シリカ:デグッサ社製のウルトラシルVN3
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi266(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
導電性短繊維:日本カーリット(株)製のJCP113(ナイロン繊維を式(1)で示されるピロール骨格を有する化合物で被覆して得られるもの、平均繊維径:16μm、平均繊維長:400〜600μm)
Figure 0005044241
プロセスオイル:出光興産(株)製のダイアナプロセスAH40
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックワックス
老化防止剤:精工化学(株)製のオゾノン6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ステアリン酸:日本油脂(株)製の桐
亜鉛華:東邦亜鉛(株)製の銀嶺R
硫黄:鶴見化学工業(株)製の硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
<実施例1〜3および比較例1〜3の加硫ゴム組成物の調製>
表1に示す配合処方にしたがい、バンバリーミキサーを用いて、硫黄および加硫促進剤以外の薬品を150℃の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。つぎに、得られた混練り物に硫黄および加硫促進剤を添加し、2軸オープンロールを用いて80℃の条件下で5分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。さらに、得られた未加硫ゴム組成物を170℃の条件下で15分間プレス加硫し、実施例1〜3および比較例1〜3のクリンチエイペックス用加硫ゴム組成物をえた。
<実施例1〜3および比較例1〜3の試験タイヤの製造>
実施例1〜3および比較例1〜3において、未加硫ゴム組成物をクリンチエイペックスの形状に成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、未加硫タイヤを形成し、170℃の条件下で15分間プレス加硫し、実施例1〜3および比較例1〜3の乗用車用試験タイヤ(タイヤサイズ:195/65R15)を製造した。
(粘弾性試験)
得られた加硫ゴム組成物から所定のサイズの試験片を作製し、(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメータを用いて、周波数10Hz、初期歪10.0%および動歪2.0%の条件下で、60℃における損失係数(tanδ)を測定した。tanδが小さいほど、低発熱性に優れ、転がり抵抗を低減でき、好ましいことを示す。
(体積固有抵抗値)
得られた加硫ゴム組成物から長さおよび幅が15cmで厚さが2mmの試験片を作製し、(株)アドバンテスト(ADVANTEST)製の電気抵抗測定器R8340Aを用いて、印加電圧500Vおよび湿度50%の条件下で、25℃における体積固有抵抗値を測定した。体積固有抵抗値が小さいほど、ゴム組成物の電気抵抗を低減できており、好ましいことを示す。
(引張試験)
JIS K 6251「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―引張特性の求め方」に準じて、製造した試験タイヤのクリンチエイペックス部から切り取った3号ダンベル型試験片を用いて引張試験を実施し、破断時伸びEB(%)を測定した。なお、EBが大きいほど、耐クラック性に優れることを示す。
(タイヤの電気抵抗)
まず、製造した試験タイヤにスチールからなるリムを組んだ。つぎに、空気圧を2.0kg/cm2として荷重450kgをかけ、リムの中央部と、タイヤが接地しているスチールからなる導体板とのあいだの抵抗値を、印加電圧500V、温度25℃および湿度50%の条件で測定した。なお、抵抗値が小さいほど、タイヤの電気抵抗を低減できており、好ましいことを示す。
(タイヤの操縦安定性、乗り心地、外観)
製造したタイヤを用いて、サーキットコースにて2000ccの高性能車に装着して、サーキットを50〜250km/hのスピードで20分間走行させ、操縦安定性および乗り心地試験を実施した。いずれの評価も、良好である場合は3、やや悪い場合は2、悪い場合は1と評価した。
また、この実車試験後のクリンチエイペックスの外観を観察し、変形の有無およびヘタリの有無を確認し、変形やヘタリが少なく良好である場合は3、やや悪い場合は2、悪い場合は1と評価した。
前記評価結果を表1に示す。
Figure 0005044241
実施例および比較例より、導電性繊維を所定量含有するゴム組成物は、転がり抵抗および電気抵抗を低減させ、耐クラック性を向上させることができることがわかった。

Claims (4)

  1. ジエン系ゴム100重量部に対して、
    短繊維を導電性材料で被覆して得られる導電性短繊維を1.5〜5重量部含有するクリンチエイペックス用ゴム組成物であって、
    さらに、シリカを65〜85重量部含有するクリンチエイペックス用ゴム組成物
  2. 導電性材料が、式(1):
    Figure 0005044241
    で示されるピロール骨格を有する請求項1記載のクリンチエイペックス用ゴム組成物。
  3. さらに、カーボンブラックを0〜5重量部含有する請求項1または2記載のクリンチエイペックス用ゴム組成物。
  4. 請求項1、2または3記載のクリンチエイペックス用ゴム組成物を用いたクリンチエイペックスを有するタイヤ。
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