JP2020139111A - 繊維コードトッピング用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】繊維コードとの接着性及び操縦安定性の総合性能を改善できる繊維コードトッピング用ゴム組成物、及び、該ゴム組成物を用いて作製した繊維コード/ゴム複合体を有する空気入りタイヤを提供する。【解決手段】ゴム成分と、メチロールメラミン樹脂と、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂と、硫黄とを含み、前記ゴム成分100質量部に対するスルフェンアミド系加硫促進剤の含有量が1質量部以下である繊維コードトッピング用ゴム組成物に関する。【選択図】なし
Description
本発明は、繊維コードトッピング用ゴム組成物、及び、該ゴム組成物を用いて作製した繊維コード/ゴム複合体を有する空気入りタイヤに関する。
一般に、自動車用タイヤは大きな荷重がかかるため、繊維コード等のコードが補強材として使用されている。
繊維コード被覆用ゴム組成物には、繊維コードとの接着性に優れることが求められており、例えば、特許文献1では、微粒子酸化亜鉛を配合する手法が開示されている。しかしながら、近年では、更なる改善が求められている。
また、繊維コード被覆用ゴム組成物には、繊維コードとの接着性だけでなく、操縦安定性に優れることも求められるが、これらの性能を両立させることは困難であった。
本発明は、前記課題を解決し、繊維コードとの接着性及び操縦安定性の総合性能を改善できる繊維コードトッピング用ゴム組成物、及び、該ゴム組成物を用いて作製した繊維コード/ゴム複合体を有する空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ゴム成分と、メチロールメラミン樹脂と、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂と、硫黄とを含み、前記ゴム成分100質量部に対するスルフェンアミド系加硫促進剤の含有量が1質量部以下である繊維コードトッピング用ゴム組成物に関する。
前記ゴム成分100質量部に対する前記スルフェンアミド系加硫促進剤の含有量が0.9質量部以下であることが好ましい。
前記ゴム成分100質量部に対する前記レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂の含有量が7質量部以下であることが好ましい。
前記ゴム成分100質量部に対する前記硫黄の含有量が5質量部以下であることが好ましい。
前記メチロールメラミン樹脂が、ヘキサメチロールメラミン樹脂及び/又はヘキサメトキシメチロールメラミン樹脂であることが好ましい。
本発明はまた、前記ゴム組成物を用いて作製した繊維コード/ゴム複合体を有する空気入りタイヤ。
本発明は、ゴム成分と、メチロールメラミン樹脂と、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂と、硫黄とを含み、前記ゴム成分100質量部に対するスルフェンアミド系加硫促進剤の含有量が1質量部以下である繊維コードトッピング用ゴム組成物であるので、繊維コードとの接着性及び操縦安定性の総合性能を改善できる。
本発明の繊維コードトッピング用ゴム組成物は、ゴム成分と、メチロールメラミン樹脂と、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂と、硫黄とを含み、前記ゴム成分100質量部に対するスルフェンアミド系加硫促進剤の含有量が1質量部以下である。
加硫後タイヤにおける繊維コードのモジュラスを高めることで、操縦安定性が向上する。繊維コードは、中間伸度を下げることでモジュラスが高くなるが、加硫時に熱収縮によってモジュラスが低下する。そのため、中間伸度及び熱収縮率の双方を下げること、すなわち、寸法安定性を向上させることが、加硫後タイヤにおける繊維コードのモジュラス向上には必要となる。
繊維コードの寸法安定性は、繊維の結晶度を高めることで向上するが、この場合、繊維が脆くなって強度が低下する傾向があり、また、ゴムとの接着の為に繊維コード表面に塗布される接着剤等の薬品が浸透しにくくなる傾向もある。そして、これらが相まって、ゴムと繊維コードとの間の接着力が低下し、タイヤの耐久性の低下につながるおそれがある。
これに対し、上記ゴム組成物では、繊維コードとの接着性及び操縦安定性の総合性能が改善され、耐久性及び操縦安定性に優れた空気入りタイヤを製造できる。これは、メチロールメラミン樹脂、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂及び硫黄の併用により、繊維コードに対する良好な接着性が得られること、そして、スルフェンアミド系加硫促進剤の量を一定以下にし、ゴム組成物中のアミン成分を少なくすることで、アミノリシスによる繊維の強度低下が抑制されることによってもたらされると考えられる。
上記ゴム組成物が含有するゴム成分としては、例えば、天然ゴム(NR)スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合ゴム(SIBR)等のジエン系ゴムが挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、NR、SBRが好ましい。
NRとしては、例えば、SIR20、RSS♯3、TSR20等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。
ゴム成分100質量%中のNRの含有量は、好ましくは30%以上、より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは60質量%以上であり、また、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは70質量%以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
SBRとしては、例えば、乳化重合SBR(E−SBR)、溶液重合SBR(S−SBR)等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。市販品としては、例えば、住友化学(株)、JSR(株)、旭化成(株)、日本ゼオン(株)等の製品が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
SBRは、非変性SBR、変性SBRのいずれであってもよい。変性SBRとしては、シリカ等の充填剤と相互作用する官能基を有するSBRであればよく、例えば、SBRの少なくとも一方の末端を、上記官能基を有する化合物(変性剤)で変性された末端変性SBR(末端に上記官能基を有する末端変性SBR)や、主鎖に上記官能基を有する主鎖変性SBRや、主鎖及び末端に上記官能基を有する主鎖末端変性SBR(例えば、主鎖に上記官能基を有し、少なくとも一方の末端を上記変性剤で変性された主鎖末端変性SBR)や、分子中に2個以上のエポキシ基を有する多官能化合物により変性(カップリング)され、水酸基やエポキシ基が導入された末端変性SBR等が挙げられる。
上記官能基としては、例えば、アミノ基、アミド基、シリル基、アルコキシシリル基、イソシアネート基、イミノ基、イミダゾール基、ウレア基、エーテル基、カルボニル基、オキシカルボニル基、メルカプト基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオカルボニル基、アンモニウム基、イミド基、ヒドラゾ基、アゾ基、ジアゾ基、カルボキシル基、ニトリル基、ピリジル基、アルコキシ基、水酸基、オキシ基、エポキシ基等が挙げられる。なお、これらの官能基は、置換基を有していてもよい。なかでも、アミノ基(好ましくはアミノ基が有する水素原子が炭素数1〜6のアルキル基に置換されたアミノ基)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ基)、アルコキシシリル基(好ましくは炭素数1〜6のアルコキシシリル基)、アミド基が好ましい。
ゴム成分100質量%中のSBRの含有量は、好ましくは10%以上、より好ましくは20質量%以上、更に好ましくは30質量%以上であり、また、好ましくは70質量%以下、より好ましくは50質量%以下、更に好ましくは40質量%以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、メチロールメラミン樹脂を含有する。
メチロールメラミン樹脂は、メラミンとホルムアルデヒドとの反応で生成されるトリメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン等のメチロールメラミン類の縮合体である。
メチロールメラミン樹脂は、メラミンとホルムアルデヒドとの反応で生成されるトリメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン等のメチロールメラミン類の縮合体である。
メチロールメラミン樹脂としては、例えば、トリメチロールメラミン樹脂、ヘキサメチロールメラミン樹脂等が挙げられる。また、メチロールメラミン樹脂は、メトキシ化メチロールメラミン樹脂であってもよく、該メトキシ化メチロールメラミン樹脂としては、例えば、トリメトキシメチロールメラミン樹脂、ヘキサメトキシメチロールメラミン樹脂等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、ヘキサメチロールメラミン樹脂、ヘキサメトキシメチロールメラミン樹脂が好ましい。
メチロールメラミン樹脂の市販品としては、田岡化学工業(株)、Allnex社、RAJHA CHEMICALS社等の製品を使用することができる。
メチロールメラミン樹脂の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上、更に好ましくは4.5質量部以上であり、また、好ましくは8質量部以下、より好ましくは7質量部以下、更に好ましくは6質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂を含有する。
レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂は、レゾルシノール(1,3−ジヒドロキシベンゼン)とホルムアルデヒドとの縮合反応で得られる化合物である。レゾルシノールとホルムアルデヒドのモル比は、目的に応じて適宜選択すればよい。また、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂は、変性レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂であってもよい。
レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂は、レゾルシノール(1,3−ジヒドロキシベンゼン)とホルムアルデヒドとの縮合反応で得られる化合物である。レゾルシノールとホルムアルデヒドのモル比は、目的に応じて適宜選択すればよい。また、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂は、変性レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂であってもよい。
レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂の市販品としては、田岡化学工業(株)、TECHNO WAXCHEM社等の製品を使用することができる。
レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上、更に好ましくは1.5質量部以上であり、また、好ましくは7質量部以下、より好ましくは4質量部以下、更に好ましくは3質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、硫黄を含有する。
硫黄としては、ゴム工業において一般的に用いられる粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄、可溶性硫黄等が挙げられる。市販品としては、鶴見化学工業(株)、軽井沢硫黄(株)、四国化成工業(株)、フレクシス社、日本乾溜工業(株)、細井化学工業(株)等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
硫黄としては、ゴム工業において一般的に用いられる粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄、可溶性硫黄等が挙げられる。市販品としては、鶴見化学工業(株)、軽井沢硫黄(株)、四国化成工業(株)、フレクシス社、日本乾溜工業(株)、細井化学工業(株)等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
硫黄の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上、更に好ましくは2.5質量部以上であり、また、好ましくは5質量部以下、より好ましくは4質量部以下、更に好ましくは3質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物に使用可能なスルフェンアミド系加硫促進剤としては、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド(CBS)、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(TBBS)、N−オキシエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オキシエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N′−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、上記ゴム組成物は、スルフェンアミド系加硫促進剤以外に、他の加硫促進剤を含有してもよい。
他の加硫促進剤としては、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド等のチアゾール系加硫促進剤;テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラベンジルチウラムジスルフィド(TBzTD)、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(TOT−N)等のチウラム系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、オルトトリルビグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤を挙げることができる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
他の加硫促進剤としては、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド等のチアゾール系加硫促進剤;テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラベンジルチウラムジスルフィド(TBzTD)、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(TOT−N)等のチウラム系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、オルトトリルビグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤を挙げることができる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上述の加硫促進剤の市販品としては、住友化学(株)、大内新興化学工業(株)等の製品を使用できる。
スルフェンアミド系加硫促進剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、1質量部以下であればよいが、好ましくは0.9質量部以下、より好ましくは0.8質量部以下、更に好ましくは0.5質量部以下である。下限は特に限定されず、0質量部であってもよい。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
加硫促進剤の合計含有量(スルフェンアミド系加硫促進剤及び他の加硫促進剤の合計量)は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上であり、また、好ましくは3質量部以下、より好ましくは2質量部以下、更に好ましくは1質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、カーボンブラックを含有してもよい。
カーボンブラックとしては、特に限定されず、N134、N110、N220、N234、N219、N339、N330、N326、N351、N550、N762等が挙げられる。市販品としては、旭カーボン(株)、キャボットジャパン(株)、東海カーボン(株)、三菱ケミカル(株)、ライオン(株)、新日化カーボン(株)、コロンビアカーボン社等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
カーボンブラックとしては、特に限定されず、N134、N110、N220、N234、N219、N339、N330、N326、N351、N550、N762等が挙げられる。市販品としては、旭カーボン(株)、キャボットジャパン(株)、東海カーボン(株)、三菱ケミカル(株)、ライオン(株)、新日化カーボン(株)、コロンビアカーボン社等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)は、好ましくは20m2/g以上、より好ましくは40m2/g以上、更に好ましくは60m2/g以上であり、また、好ましくは100m2/g以下、より好ましくは80m2/g以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、カーボンブラックのN2SAは、JIS K6217−2:2001に準拠して測定される値である。
なお、カーボンブラックのN2SAは、JIS K6217−2:2001に準拠して測定される値である。
カーボンブラックを含有する場合、カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは15質量部以上、より好ましくは30質量部以上、更に好ましくは45質量部以上であり、また、好ましくは80質量部以下、より好ましくは70質量部以下、更に好ましくは60質量部以下である。上記範囲内であると、本発明の効果がより好適に得られる。
上記ゴム組成物は、シリカを含有してもよい。
シリカとしては、例えば、乾式法シリカ(無水ケイ酸)、湿式法シリカ(含水ケイ酸)等が挙げられるが、シラノール基が多いという理由から、湿式法シリカが好ましい。市販品としては、エボニックデグッサ社、ローディア社、東ソー・シリカ(株)、ソルベイジャパン(株)、(株)トクヤマ等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
シリカとしては、例えば、乾式法シリカ(無水ケイ酸)、湿式法シリカ(含水ケイ酸)等が挙げられるが、シラノール基が多いという理由から、湿式法シリカが好ましい。市販品としては、エボニックデグッサ社、ローディア社、東ソー・シリカ(株)、ソルベイジャパン(株)、(株)トクヤマ等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
シリカを含有する場合、シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは15質量部以上であり、また、好ましくは80質量部以下、より好ましくは60質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物がシリカを含有する場合、さらに、シランカップリング剤を含有することが好ましい。
シランカップリング剤としては、特に限定されず、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィドなどのスルフィド系、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、Momentive社製のNXT、NXT−Zなどのメルカプト系、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどのビニル系、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ系、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、などのグリシドキシ系、3−ニトロプロピルトリメトキシシラン、3−ニトロプロピルトリエトキシシランなどのニトロ系、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシランなどのクロロ系などがあげられる。市販品としては、デグッサ社、Momentive社、信越シリコーン(株)、東京化成工業(株)、アヅマックス(株)、東レ・ダウコーニング(株)等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
シランカップリング剤としては、特に限定されず、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィドなどのスルフィド系、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、Momentive社製のNXT、NXT−Zなどのメルカプト系、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどのビニル系、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ系、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、などのグリシドキシ系、3−ニトロプロピルトリメトキシシラン、3−ニトロプロピルトリエトキシシランなどのニトロ系、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシランなどのクロロ系などがあげられる。市販品としては、デグッサ社、Momentive社、信越シリコーン(株)、東京化成工業(株)、アヅマックス(株)、東レ・ダウコーニング(株)等の製品を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
シランカップリング剤を含有する場合、シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上であり、また、好ましくは15質量部以下、より好ましくは10質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、オイルを含んでもよい。
オイルとしては、例えば、プロセスオイル、植物油脂、又はその混合物が挙げられる。プロセスオイルとしては、例えば、パラフィン系プロセスオイル、アロマ系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル等を用いることができる。植物油脂としては、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生油、ロジン、パインオイル、パインタール、トール油、コーン油、こめ油、べに花油、ごま油、オリーブ油、ひまわり油、パーム核油、椿油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、桐油等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
オイルとしては、例えば、プロセスオイル、植物油脂、又はその混合物が挙げられる。プロセスオイルとしては、例えば、パラフィン系プロセスオイル、アロマ系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル等を用いることができる。植物油脂としては、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生油、ロジン、パインオイル、パインタール、トール油、コーン油、こめ油、べに花油、ごま油、オリーブ油、ひまわり油、パーム核油、椿油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、桐油等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
オイルを含有する場合、オイルの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは5質量部以上であり、また、好ましくは30質量部以下、より好ましくは20質量部以下である。
上記ゴム組成物は、ステアリン酸を含有してもよい。
ステアリン酸としては、従来公知のものを使用でき、市販品としては、日油(株)、NOF社、花王(株)、富士フイルム和光純薬(株)、千葉脂肪酸(株)等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ステアリン酸としては、従来公知のものを使用でき、市販品としては、日油(株)、NOF社、花王(株)、富士フイルム和光純薬(株)、千葉脂肪酸(株)等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ステアリン酸を含有する場合、ステアリン酸の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上であり、また、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、酸化亜鉛を含有してもよい。
酸化亜鉛としては、従来公知のものを使用でき、市販品としては、三井金属鉱業(株)、東邦亜鉛(株)、ハクスイテック(株)、正同化学工業(株)、堺化学工業(株)等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
酸化亜鉛としては、従来公知のものを使用でき、市販品としては、三井金属鉱業(株)、東邦亜鉛(株)、ハクスイテック(株)、正同化学工業(株)、堺化学工業(株)等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
酸化亜鉛を含有する場合、酸化亜鉛の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上であり、また、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、ワックスを含有してもよい。
ワックスとしては、特に限定されず、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス;植物系ワックス、動物系ワックス等の天然系ワックス;エチレン、プロピレン等の重合物等の合成ワックス等が挙げられる。市販品としては、大内新興化学工業(株)、日本精蝋(株)、精工化学(株)等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ワックスとしては、特に限定されず、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス;植物系ワックス、動物系ワックス等の天然系ワックス;エチレン、プロピレン等の重合物等の合成ワックス等が挙げられる。市販品としては、大内新興化学工業(株)、日本精蝋(株)、精工化学(株)等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ワックスを含有する場合、ワックスの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上であり、また、好ましくは5質量部以下、より好ましくは3質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、老化防止剤を含んでもよい。
老化防止剤としては、例えば、フェニル−α−ナフチルアミン等のナフチルアミン系老化防止剤;オクチル化ジフェニルアミン、4,4′−ビス(α,α′−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン等のジフェニルアミン系老化防止剤;N−イソプロピル−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン等のp−フェニレンジアミン系老化防止剤;2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンの重合物等のキノリン系老化防止剤;2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、スチレン化フェノール等のモノフェノール系老化防止剤;テトラキス−[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等のビス、トリス、ポリフェノール系老化防止剤等が挙げられる。市販品としては、精工化学(株)、住友化学(株)、大内新興化学工業(株)、フレクシス社等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
老化防止剤としては、例えば、フェニル−α−ナフチルアミン等のナフチルアミン系老化防止剤;オクチル化ジフェニルアミン、4,4′−ビス(α,α′−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン等のジフェニルアミン系老化防止剤;N−イソプロピル−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン等のp−フェニレンジアミン系老化防止剤;2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンの重合物等のキノリン系老化防止剤;2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、スチレン化フェノール等のモノフェノール系老化防止剤;テトラキス−[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等のビス、トリス、ポリフェノール系老化防止剤等が挙げられる。市販品としては、精工化学(株)、住友化学(株)、大内新興化学工業(株)、フレクシス社等の製品を使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
老化防止剤を含有する場合、老化防止剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは4質量部以上であり、また、好ましくは10質量部以下、より好ましくは8質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物には、前記成分の他、タイヤ工業において一般的に用いられている添加剤、例えば、有機過酸化物;炭酸カルシウム、タルク、アルミナ、クレー、水酸化アルミニウム、マイカ等の充填剤;等を更に配合してもよい。これらの添加剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、0.1〜200質量部が好ましい。
上記ゴム組成物は、例えば、前記各成分をオープンロール、バンバリーミキサー等のゴム混練装置を用いて混練し、その後加硫する方法等により製造できる。
混練条件としては、加硫剤及び加硫促進剤以外の添加剤を混練するベース練り工程では、混練温度は、通常100〜180℃、好ましくは120〜170℃である。加硫剤、加硫促進剤を混練する仕上げ練り工程では、混練温度は、通常120℃以下、好ましくは85〜110℃である。また、加硫剤、加硫促進剤を混練した組成物は、通常、プレス加硫等の加硫処理が施される。加硫温度としては、通常140〜190℃、好ましくは150〜185℃である。加硫時間は、通常5〜15分である。
上記ゴム組成物は、繊維コードの被覆(トッピング)に使用される。
繊維コードとしては、例えば、ポリエチレン、ナイロン、アラミド、グラスファイバー、ポリエステル、レーヨン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の繊維により得られるコードが挙げられる。また、複数種類の繊維により得られるハイブリッドコードを使用してもよい。
繊維コードとしては、例えば、ポリエチレン、ナイロン、アラミド、グラスファイバー、ポリエステル、レーヨン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の繊維により得られるコードが挙げられる。また、複数種類の繊維により得られるハイブリッドコードを使用してもよい。
上記ゴム組成物は、カーカス、ブレーカー、バンド等の繊維コード/ゴム複合体に使用可能であるが、特にバンドに好適である。
カーカスとは、トレッドの内部で、かつインナーライナーの半径方向外側に配される部材であり、具体的には、特開2004−67027号公報の図1等に示される部材である。
ブレーカーとは、トレッドの内部で、かつカーカスの半径方向外側に配される部材であり、具体的には、特開2003−94918号公報の図3、特開2004−67027号公報の図1、特開平4−356205号公報の図1〜4等に示される部材である。
バンドとは、ブレーカーと接するようにブレーカーのタイヤ半径方向外側に設けられている部材であり、例えば、特開2009−138043号公報の図1等に示される部材である。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法で製造される。
すなわち、前記成分を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でバンド等の形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤを得る。
すなわち、前記成分を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でバンド等の形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤを得る。
上記空気入りタイヤは、乗用車用タイヤ、トラック・バス用タイヤ、二輪車用タイヤ、高性能タイヤ等に使用可能であり、特に、乗用車用タイヤとして好適に使用できる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下に、実施例で用いた各種薬品について説明する。
NR:TSR20
SBR:日本ゼオン(株)製のNipol1502
カーボンブラックN330:キャボットジャパン(株)製のN330(N2SA:75m2/g)
シリカ:エボニックデグッサ社製のウルトラシルVN3(N2SA:175m2/g)
シランカップリング剤:エボニックデグッサ社製のSi266(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
オイル:出光興産(株)製のダイアナプロセスNH−70S
ステアリン酸:日油(株)製のビーズステアリン酸「椿」
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛
レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂:田岡化学工業(株)製のSUMIKANOL 620(変性レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂)
メチロールメラミン樹脂1:田岡化学工業(株)製のSUMIKANOL 507AP(変性エーテル化メチロールメラミン樹脂)
メチロールメラミン樹脂2:Allnex社製のCYREZ CRA200(ヘキサメトキシメチロールメラミン樹脂)
メチロールメラミン樹脂3:RAJHA CHEMICALS社製のRUBBOND HM−72(ヘキサメトキシメチロールメラミン樹脂)
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
スルフェンアミド系加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
NR:TSR20
SBR:日本ゼオン(株)製のNipol1502
カーボンブラックN330:キャボットジャパン(株)製のN330(N2SA:75m2/g)
シリカ:エボニックデグッサ社製のウルトラシルVN3(N2SA:175m2/g)
シランカップリング剤:エボニックデグッサ社製のSi266(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
オイル:出光興産(株)製のダイアナプロセスNH−70S
ステアリン酸:日油(株)製のビーズステアリン酸「椿」
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛
レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂:田岡化学工業(株)製のSUMIKANOL 620(変性レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂)
メチロールメラミン樹脂1:田岡化学工業(株)製のSUMIKANOL 507AP(変性エーテル化メチロールメラミン樹脂)
メチロールメラミン樹脂2:Allnex社製のCYREZ CRA200(ヘキサメトキシメチロールメラミン樹脂)
メチロールメラミン樹脂3:RAJHA CHEMICALS社製のRUBBOND HM−72(ヘキサメトキシメチロールメラミン樹脂)
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
スルフェンアミド系加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
(実施例及び比較例)
表1に示す配合処方にしたがい、(株)神戸製鋼所製の1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の薬品を150℃の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、80℃の条件下で5分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。
次に、得られた未加硫ゴム組成物に対し、繊維コード(素材:PET、1670dtex/2本撚り)を10mm埋め込み、180℃で40分間プレス加硫し、引抜試験用サンプルを得た。
また、得られた未加硫ゴム組成物で繊維コードを被覆してから、バンドの形状に押出し加工した後、他のタイヤ部材と貼り合わせ、未加硫タイヤを得た。得られた未加硫タイヤを180℃で40分間加硫し、試験用タイヤを得た。
表1に示す配合処方にしたがい、(株)神戸製鋼所製の1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の薬品を150℃の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、80℃の条件下で5分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。
次に、得られた未加硫ゴム組成物に対し、繊維コード(素材:PET、1670dtex/2本撚り)を10mm埋め込み、180℃で40分間プレス加硫し、引抜試験用サンプルを得た。
また、得られた未加硫ゴム組成物で繊維コードを被覆してから、バンドの形状に押出し加工した後、他のタイヤ部材と貼り合わせ、未加硫タイヤを得た。得られた未加硫タイヤを180℃で40分間加硫し、試験用タイヤを得た。
得られた引抜試験用サンプル及び試験用タイヤを下記により評価した。結果を表1に示す。
(引抜試験)
JIS L 1017(1995)化学繊維タイヤコード試験方法」の「3.1 Tテスト(A法)」に準じて、引抜試験用サンプルから繊維コードを引抜く際の最大応力(N/cm)を測定した。結果は、比較例1を100として指数表示した。値が大きいほど、引抜抗力が高いことを示す。
JIS L 1017(1995)化学繊維タイヤコード試験方法」の「3.1 Tテスト(A法)」に準じて、引抜試験用サンプルから繊維コードを引抜く際の最大応力(N/cm)を測定した。結果は、比較例1を100として指数表示した。値が大きいほど、引抜抗力が高いことを示す。
(耐久性)
ドラム表面が平滑で直径1707mmの鋼製ドラムを備えたドラム試験機を用い、周辺温度を38±3℃に制御し、リムサイズ17×7.5JJ、試験内圧180kPaにてインフレートさせた試験タイヤについて、走行速度を81km/hとし、負荷荷重をJATMAで規定された最大負荷能力の88%として走行試験を開始し、2時間毎に13%ずつ荷重を増加させ、タイヤが破壊するまでの走行距離を測定した。結果は、比較例1を100として指数表示した。値が大きいほど、走行距離が長く、耐久性に優れることを示す。
ドラム表面が平滑で直径1707mmの鋼製ドラムを備えたドラム試験機を用い、周辺温度を38±3℃に制御し、リムサイズ17×7.5JJ、試験内圧180kPaにてインフレートさせた試験タイヤについて、走行速度を81km/hとし、負荷荷重をJATMAで規定された最大負荷能力の88%として走行試験を開始し、2時間毎に13%ずつ荷重を増加させ、タイヤが破壊するまでの走行距離を測定した。結果は、比較例1を100として指数表示した。値が大きいほど、走行距離が長く、耐久性に優れることを示す。
(操縦安定性)
試験用タイヤを車両の全輪に装着し、テストコースを走行した際における操舵時のコントロールの安定性をドライバーが官能評価し、1〜5点の間で0.5点刻みで評点付した。値が大きいほど、操縦安定性が優れることを示す。
試験用タイヤを車両の全輪に装着し、テストコースを走行した際における操舵時のコントロールの安定性をドライバーが官能評価し、1〜5点の間で0.5点刻みで評点付した。値が大きいほど、操縦安定性が優れることを示す。
表1に示されているように、ゴム成分と、メチロールメラミン樹脂と、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂と、硫黄とを含み、スルフェンアミド系加硫促進剤の含有量が一定以下である実施例は、引抜試験抗力が高く、ゴムと繊維コードとの接着力が強いことが確認できた。また、操縦安定性、耐久性も良好であった。
Claims (6)
- ゴム成分と、メチロールメラミン樹脂と、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂と、硫黄とを含み、
前記ゴム成分100質量部に対するスルフェンアミド系加硫促進剤の含有量が1質量部以下である繊維コードトッピング用ゴム組成物。 - 前記ゴム成分100質量部に対する前記スルフェンアミド系加硫促進剤の含有量が0.9質量部以下である請求項1記載の繊維コードトッピング用ゴム組成物。
- 前記ゴム成分100質量部に対する前記レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂の含有量が7質量部以下である請求項1又は2記載の繊維コードトッピング用ゴム組成物。
- 前記ゴム成分100質量部に対する前記硫黄の含有量が5質量部以下である請求項1〜3のいずれかに記載の繊維コードトッピング用ゴム組成物。
- 前記メチロールメラミン樹脂が、ヘキサメチロールメラミン樹脂及び/又はヘキサメトキシメチロールメラミン樹脂である請求項1〜4のいずれかに記載の繊維コードトッピング用ゴム組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製した繊維コード/ゴム複合体を有する空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2019037705A JP2020139111A (ja) | 2019-03-01 | 2019-03-01 | 繊維コードトッピング用ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
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