JP2007291218A - ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】シリカ配合の加工性を良好にするとともに、耐摩耗性、ウェット性能などのゴム特性を損なうことなく転がり抵抗特性に優れるゴム組成物を提供する。
【解決手段】ジエン系ゴム成分100重量部に対し、シリカを5〜100重量部含有するゴム組成物において、前記ゴム成分100重量部に対しポリエーテル含有界面活性剤を1〜10重量部、及びシランカップリング剤を前記シリカ重量の0.1〜10重量%含有する。前記界面活性剤としては、一般式(1)で表されるカチオン界面活性剤が使用できる。
Figure 2007291218

(式中、R及びRは同一であっても異なっていてもよい炭素数1〜6の炭化水素基、Rは水素または炭素数1〜3の炭化水素基、Xはハロゲン原子又はアニオン性基である。)
【選択図】なし

Description

本発明は、ゴム組成物に関し、さらに詳しくは、加工性を良好にするとともに、耐摩耗性やウェット性能を損なうことなく、転がり抵抗特性を向上することができるシリカ配合のゴム組成物に関する。
空気入りタイヤのトレッドに用いられるゴム組成物は、低燃費性の市場ニーズから転がり抵抗特性の改善が強く要求されている。また、安全性の面からの湿潤路面での制動性能や操縦安定性(以下、ウエット性能という)の向上、さらに耐久性、経済性の点で優れた耐摩耗性が求められ、これらの特性をバランス良く両立することが重要である。
ところで、上記転がり抵抗特性とウェット性能とは、ゴムのヒステリシスロスに関わる特性であり、一般にヒステリシスロスを大きくするとウェット性能は高くなり制動特性が向上するが、転がり抵抗も大きくなり燃費の悪化をもたらす。このように、転がり抵抗特性とウェット性能は、二律背反の関係にあり両特性を同時に満足させるべくゴム組成物が多数検討され、従来からゴム補強剤として使用されているカーボンブラックに代えて、上記転がり抵抗特性とウェット性能とのバランスが得られやすいシリカを配合したゴム組成物がタイヤトレッドに使用されるようになっている。
ところが、シリカは、親水性を有し、表面が極性の高いシラノール基に覆われているため強い自己凝集性を持ち、ゴム中へ混合する際にゴム中への分散性が悪く混練時間を長くしたり混合ステップ数を増したり、また分散不良に伴い押出工程などの工程管理を厳重にする必要があり、その結果ゴム特性にも影響するという欠点がある。
シランカップリング剤はシリカのシラノール基と結合してシリカ同士の凝集を防ぎ、ゴム分子との親和性を高めてシリカの分散性を向上し、また両者の結合力を高めるためるものであるが、それでもシリカの分散性は十分とは言えない。シリカ分散性のさらなる向上を図るため、これらシランカップリング剤の改良技術が検討されており、またアミン付加塩、エステルや界面活性剤をシランカップリング剤と併用することが提案されている(例えば、特許文献1、2)。
特開2001−139727号公報 特開2002−275311号公報
本発明は、上記の点に鑑みてなしたものであり、シリカ配合の加工性を良好にするとともに、耐摩耗性、ウェット性能などのゴム特性を損なうことなく転がり抵抗特性に優れるシリカを配合したゴム組成物、及びそれをトレッドに用いた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明者は鋭意検討し、シリカ配合に特定のポリエーテルを含む界面活性剤をシランカップリング剤と併用することにより、上記課題を解決することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、ジエン系ゴム成分100重量部に対し、シリカを5〜100重量部含有するゴム組成物において、前記ゴム成分100重量部に対しポリエーテル含有界面活性剤を1〜10重量部、及びシランカップリング剤を前記シリカ重量の0.1〜10重量%含有することを特徴とするゴム組成物である。
前記ポリエーテル含有界面活性剤が下記一般式(1)で表される界面活性剤からなることが好ましい。
Figure 2007291218
(式中、R及びRは同一であっても異なっていてもよい炭素数1〜6の炭化水素基、Rは水素または炭素数1〜3の炭化水素基、Xはハロゲン原子又はアニオン性基である。)
前記一般式(1)において、Xが塩素原子であると効果的である。
そして、本発明は、上記のゴム組成物を、トレッドに用いた空気入りタイヤである。
本発明のゴム組成物によれば、シリカを配合したゴム組成物の粘度上昇を抑えてゴム混練時のシリカ分散性を向上し、加工性を良好にするとともに、ゴム組成物の耐摩耗性、ウェット性能などの特性を損なうことなく市場要求の高いタイヤの転がり抵抗特性を改良することができる。これにより、燃費性、安全性、経済性に優れる空気入りタイヤを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分としてジエン系ゴムが使用される。ジエン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)及びジエン系合成ゴムが使用でき、ジエン系合成ゴムとしては、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ポリイソプレンゴム(IR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)などが挙げられる。これらのジエン系ゴムは、単独使用または2種類以上のブレンドでもっしようできる。
本発明において、上記ジエン系合成ゴムとしては、その分子量やミクロ構造などは特に制限されない。例えば、SBRの場合、その重合方法(乳化、溶液重合)やスチレン量、ビニル含量などのミクロ構造、分子量、或いは水酸基やアミノ基等の官能基による末端変性の有無などにより制限されることはない。その中でも、タイヤトレッドに用いる場合は、強度や低発熱性、耐摩耗性、加工性等に優れる従来よりトレッド用に用いられる溶液重合或いは乳化重合により得られるSBRの中から選択し使用することが好ましく、スタッドレスタイヤ用には低温特性の良いBRとのブレンド使用が好ましい。
本発明のゴム組成物に使用されるシリカとしては、例えば湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム等が挙げられるが、中でも補強性並びに低転がり抵抗特性とウェット性能の両立効果が良好である湿式シリカが好ましく、また生産性に優れる点からもコスト面で有利である。
上記シリカは、窒素吸着比表面積(BET法)が100〜300m/g、DBP吸油量が150〜300ml/100gにあるものが好ましく、BETが100m/g未満であるとシリカの補強効果が得られ難くなり、300m/gを超えるとシリカの分散性が著しく低下し、加工性(混合、押出性)が悪化する傾向にある。また、DBP吸油量を150〜300ml/100gとすることで分散性を良好に維持することができる。このようなシリカとしては、東ソーシリカ工業(株)製のニプシールAQ、VN3、トクヤマ(株)製のトクシールUR、U−13、デグサ社製のウルトラジルVN3などの市販品が使用できる。なお、シリカのBETはISO 5794に記載のBET法に、DBP吸油量はJIS K6221に記載の方法に準拠し測定される。
さらに、シリカとしてはアミン類や有機高分子などで表面処理しポリマーとの親和性を改善した表面処理シリカなどを用いてもよい。
上記シリカの配合量はゴム成分100重量部に対して5〜100重量部、好ましくは10〜100重量部である。シリカの配合量が5重量部未満ではシリカ配合による補強性、低発熱性などのシリカ配合特有の作用が発揮されず本発明の目的が達せられず、100重量部を超えると本発明によりシリカの分散性を向上したとしてもゴムのムーニー粘度や硬度が上昇し、加工性の悪化、また耐摩耗性の低下傾向を示し好ましくない。
本発明のゴム組成物には、ポリエーテル含有界面活性剤が配合され用いられる。ポリエーテル含有界面活性剤としては、下記一般式(1)で表されるカチオン界面活性剤であることが好ましい。
Figure 2007291218
式(1)において、R及びRは炭素数1〜6の炭化水素基でる。R及びRとしては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ペンチル、ヘキシル、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、ネオペンチル等の直鎖及び分枝アルキル基、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル等のアルケニル基が挙げられる。
これらの炭化水素基の中でも、直鎖1級アルキル基が好ましく、炭素数1〜4の直鎖1級アルキル基が更に好ましく、メチル及びエチルが最も好ましい。R及びRは、同一であっても異なっていてもよい。
は水素又は炭素数1〜3の炭化水素基である。Rの炭化水素基は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基であり、中でも、メチル基が好ましい。
従って、式(1)中の−(CHCHO)−は、ポリオキシアルキレンを示し、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリブチレンオキシド等が挙げられる。
また、nは特に制限はないが、10〜50の整数であることが好ましい。nが大きいほうが界面活性剤とゴム分子との反応性が高く、シランカップリング剤との併用効果によりシリカの分散性を向上することができる。特に、n=15以上であることが好ましい。n=10未満でも前記の分散効果は得られるが、ゴム組成物のスコーチタイムが短くなり、焼けを生じやすく、また転がり抵抗特性の向上が得られなくなる。n=50を超えるものは、工業的規模の製造が困難である。
また、Xはハロゲン原子又はアニオン性基である。ハロゲン原子としては、塩素、臭素、よう素等が挙げられる。また、アニオン性基としては、例えば、メチル硫酸基、エチル硫酸基等のアルキル硫酸基、モノメチルリン酸基、ジメチルリン酸基、ジエチルリン酸基等のモノ又はジアルキルリン酸基、硝酸基、硫酸基、リン酸基、過塩素酸基等の無機酸基、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、乳酸、酒石酸、グルコン酸、クエン酸、サリチル酸、ケイ皮酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸等のカルボン酸のアニオン性基、水酸基等が挙げられる。Xとしては、塩素原子が好ましい。
上記カチオン界面活性剤の配合量は、ゴム成分100重量部に対して1〜10重量部である。配合量が1重量部未満では、シランカップリング剤との相互作用が不十分でシリカ分散性が改善されず、10重量部を超えるとスコーチを起こしやすくし、またゴム組成物が軟化し耐摩耗性、ウェット性能を悪化させる。
本発明のゴム組成物に用いられるシランカップリング剤としては、特に限定されることはなく、従来からゴム用として用いられている、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ポリスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)ポリスルフィド等のスルフィド系シランカップリング剤、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィドなどが使用できる。
中でも、スルフィド系のシランカップリング剤が好ましく、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドなどが挙げられ、市販品としてデグサ社の「Si69]、「Si75」など、また、次式(CO)Si−(CH−S−CO−C15 で示される、GEシリコーンズ社の「NXT」などが使用できる。
かかるシランカップリング剤の配合量は前記シリカ量に対して0.1〜10重量%であり、より好ましくは2〜10重量%の範囲で使用される。シランカップリング剤の配合量が0.1重量%未満ではシランカップリング剤自体のカップリング効果が充分でなく、かつカチオン性界面活性剤との併用作用も不十分となり、10重量%を超えてもそれ以上のカップリング効果は得られず、ウェット性能、補強性、耐摩耗性を低下させるおそれがある。
本発明のゴム組成物は、上記のカチオン界面活性剤とシランカップリング剤とを併用することで、界面活性剤自体がシリカのシラノール基と反応すると共に、ゴム成分と物理的に相互作用を持ちシランカップリング剤のカップリング効果を促進するとともに、界面活性剤のN部分がシリカに吸着してシリカ表面の親水性を弱める作用によりシリカの凝集を抑制し、一方ポリオキシアルキレン部分がゴム分子と反応することでシリカの分散性が改善される。
また、本発明のゴム組成物においては、補強性充填剤として上記シリカと併用してカーボンブラックを用いてもよい。カーボンブラックを配合することで、シリカによる混合時の発熱(スコーチ)の問題や加工性の低下を防ぐことができる。カーボンブラックとしては、HAF、ISAF、SAF級のカーボンブラックが適し、これらの2種以上を用いてもよい。
本発明のゴム組成物には、ジエン系ゴム成分と上記シリカ、シランカップリング剤、カチオン界面活性剤、必要に応じカーボンブラックの他に、ゴム工業において通常に用いられる硫黄などの加硫剤、加硫促進剤、プロセスオイル、老化防止剤、亜鉛華、ステアリン酸、加硫助剤などの各種配合剤を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合し用いることができる。
本発明のゴム組成物は、原料ゴムと上記成分に各種配合剤を配合しバンバリーミキサー、ロール、ニーダーなどの各種混練機を使用して常法に従い作製することができ、タイヤのトレッドを始めとしてサイドウォール、ビード部などのタイヤ各部位に使用することができるが、特にシリカの分散状態を均一にすることで、耐摩耗性やウェット性能を損なわず転がり抵抗特性を向上させることでタイヤトレッド用ゴムとして好適に使用され、もちろんスタッドレスタイヤにも好適である。
以下に実施例を用いて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。
[ゴム組成物の調製]
界面活性剤として、下記5種類の界面活性剤A〜Eを用いた。なお、界面活性剤A〜Cが本発明にかかるカチオン界面活性剤である。また、表1に記載のゴム組成物に用いた配合成分、及び共通配合成分とその配合量を下記に示す。
[界面活性剤]
・界面活性剤A:式(1)において、R、Rがエチル基、Rがメチル基、Xが塩素原子、n=15のカチオン界面活性剤、(旭電化(株)「アデコールCC−15」)
・界面活性剤B式(1)において、R、Rがエチル基、Rがメチル基、Xが塩素原子、n=36のカチオン界面活性剤、(旭電化(株)「アデコールCC−36」)
・界面活性剤C:式(1)において、R、Rがエチル基、Rがメチル基、Xが塩素原子、n=42のカチオン界面活性剤、(旭電化(株)「アデコールCC−42」)
・界面活性剤D:ジメチルジエチルアンモニウムクロライド(カチオン界面活性剤)
・界面活性剤E:ポリオキシエチレンラウリルエーテル(非イオン性界面活性剤)
[配合成分]
・ゴム成分:旭化成(株)、溶液重合油展SBR「TUFDENE3335」
・シリカ:東ソーシリカ工業(株)、ニプシールAQ(BET:210m/g)
・シランカップリング剤:デグサ社「Si69」
[共通配合成分]
・オイル:ゴム油展分との合計で40重量部、ジャパンエナジー(株)「X−140」
・亜鉛華:2重量部、三井金属鉱業(株)「亜鉛華1号」
・ステアリン酸:2重量部、花王(株)「ルナックS−20」
・ワックス:2重量部、大内新興化学工業(株)「サンノック」
・老化防止剤6C:2重量部、大内新興化学工業(株)「ノクラック6C」
・硫黄:1.5重量部、細井化学工業(株)「ゴム用粉末硫黄150メッシュ」
・加硫促進剤CZ:1.5重量部、大内新興化学工業(株)「ノクセラーCZ」
・加硫促進剤D:1.5重量部、大内新興化学工業(株)「ノクセラーD」
容量20リットルの密閉式バンバリーミキサーを使用し、表1に示す配合処方に従い、上記共通配合成分とともに混合し各ゴム組成物を常法により調製した。
[評価]
得られた各ゴム組成物についてムーニー粘度、スコーチ特性、引張弾性率(M300)、加硫物のシリカ分散性を評価するとともに、各ゴム組成物を用いてキャップ/ベース構造のトレッドを有するタイヤのキャップトレッドに適用し、205/65R15 94Hの空気入りラジアルタイヤを常法に従い製造した。そして、得られた各タイヤについて、転がり抵抗特性、ウェット性能を評価した。各評価方法は次の通りである。結果を表1に示す。
[ムーニー粘度]
JIS K6300に準拠して、100℃でゴム組成物のムーニー粘度(ML1+4)を測定し、比較例1の値を100とした指数で表示した。指数が小さいほど粘度が低く加工性が良好であることを示す。
[スコーチ特性]
ムーニー粘度計 SMV−201(島津製作所(株)製)を用いて、125℃における加硫曲線を描き、スコーチタイムT10を求めた。比較例1の値を100とした指数で示す。
[引張弾性率(M300)]
JIS K6251に準拠して、23℃で引張試験を行い(3号ダンベル使用)、300%伸張時の弾性率(M300)を求めた。比較例1の値を100とした指数で表す。
[シリカ分散性]
Disper Grader1000(OPTI GRADE社製)を用いて、シリカの分散を数値化して求めた。比較例1の値を100とした指数で示し、指数が小さいほどシリカ分散性が良好であることを示す。
[転がり抵抗特性]
使用リムを15×6.5JJとしてタイヤを装着し、空気圧230kPa、荷重450kgfとして、転がり抵抗測定用の1軸ドラム試験機にて23℃で80km/hで走行させたときの転がり抵抗を測定した。比較例1の値を100とした指数で表示した。指数が小さいほど、転がり抵抗が小さく、従って燃費性に優れることを示す。
[ウェット性能]
2000ccの国産FF車に各タイヤを4本装着し、2〜3mmの水深で水をまいたアスファルト路面上を走行し、時速90kmでABSを作動させて20km/hまで減速時の制動距離を測定した。比較例1の値を100とした指数で表示し、指数が大きいほどウェット性能に優れることを示す。
Figure 2007291218
表1に示すように、本発明にかかる実施例はいずれもムーニー粘度を低く抑えて加工性を向上し、ウェット性能を維持しながら転がり抵抗特性を向上することができる。これに対して、ポリエーテルを含まないカチオン界面活性剤Dを用いた比較例2は加工性を改良できるが、スコーチタイムが短くなり「焼け」を生じやすくし実用性に欠け、また、非イオン性界面活性剤Eを用いた比較例4は弾性率が低下し耐摩耗性を損ねるおそれがある。一方、界面活性剤Aを過剰に配合した比較例3は転がり抵抗は向上するが弾性率が低下し、ウェット性能も悪化するようになる。
本発明のゴム組成物は、低燃費性、安全性、耐久性を良好にし、特に燃費性を重視する空気入りタイヤのトレッドゴムに好適であり、乗用車用タイヤからトラック、バス用の大型タイヤ、またスタッドレスタイヤに使用することができる。


Claims (4)

  1. ジエン系ゴム成分100重量部に対し、シリカを5〜100重量部含有するゴム組成物において、
    前記ゴム成分100重量部に対しポリエーテル含有界面活性剤を1〜10重量部、及びシランカップリング剤を前記シリカ重量の0.1〜10重量%含有する
    ことを特徴とするゴム組成物。
  2. 前記ポリエーテル含有界面活性剤が下記一般式(1)で表される界面活性剤からなる
    ことを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
    Figure 2007291218
    (式中、R及びRは同一であっても異なっていてもよい炭素数1〜6の炭化水素基、Rは水素または炭素数1〜3の炭化水素基、Xはハロゲン原子又はアニオン性基である。)
  3. 前記一般式(1)において、Xが塩素原子である
    ことを特徴とする請求項2に記載のゴム組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のゴム組成物を、トレッドに用いた
    ことを特徴とする空気入りタイヤ。
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