JP2007204684A - ゴム配合組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

ゴム配合組成物及び空気入りタイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】シリカの分散性を優れたものとして加工性を改善し、耐摩耗性を損なわずに転がり抵抗特性とウェット性能のバランスに優れたゴム配合組成物を提供する。
【解決手段】ジエン系ゴム100重量部に対して、シリカを20〜120重量部、下記一般式(1)で表される有機シラン化合物を0.5〜10重量部、及び下記一般式(2)で表されるシランカップリング剤をシリカ重量に対して2〜20重量%含んでなるゴム配合組成物。
m(RO)nSi ・・・(1)
(一般式(1)中、m、nは整数で、m+n=4である。Rは炭素数5〜20のアルキル基(炭化水素基とするか)又はエーテル、Rは炭素数1〜3のアルキル基である。)
(CxH+1O)Si−(CH)y−S−CO−CzH+1 ・・・(2)
(一般式(2)中、xは1〜3の整数、yは1〜5の整数、zは5〜9の整数である。)
【選択図】なし

Description

本発明は、ゴム配合組成物に関し、さらに詳しくは、加工性を改善し、耐摩耗性を損なうことなく転がり抵抗特性と湿潤路面での制動性能をバランスよく両立することができるゴム配合組成物、及びこれをトレッドに適用した空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤのトレッドに用いられるゴム組成物は、低燃費性の市場ニーズから転がり抵抗性の低減要求が強く、また安全性の面からの湿潤路面での制動性能や操縦安定性(以下、ウエット性能という)の向上が求められ、さらに耐久性、経済性の点で優れた耐摩耗性が求められている。
ところで、上記転がり抵抗特性とウェット性能とは、ゴムのヒステリシスロスに関わる特性であり、一般にヒステリシスロスを大きくするとウェット性能は高くなり制動特性が向上するが、転がり抵抗も大きくなり燃費の悪化をもたらす。このように、転がり抵抗特性とウェット性能は、二律背反の関係にあり両特性を同時に満足させるべくゴム組成物が多数検討されている。
従来からゴム補強剤として使用されているカーボンブラックに代えて、上記転がり抵抗特性とウェット性能とのバランスが得られやすいシリカを配合したゴム組成物がタイヤトレッドに使用されるようになっている。
ところが、シリカは、親水性を有し、表面がシラノール基に覆われているため強い自己凝集性を持ち、ゴム中へ混合する際にゴム中への分散が容易でなくゴムの混練時間を長くし温度管理を必要とし、また分散不良に伴う後工程での加工性やゴム特性を低下させるという欠点がある。
シランカップリング剤はこれらのシラノール基と結合してシリカ同士の凝集を防ぎ、加工性を改善すると考えられるもので、シリカとゴムとの親和性を高めてシリカの分散性を向上し、また両者の結合力を高めるためにシランカップリング剤を使用することが行われているが、シリカ分散性のさらなる向上を図るため、これらシランカップリング剤の改良が多数提案されている(例えば、特許文献1〜3)。
特許第3021516号公報 特開2000−336209号公報 特開2005−2065号公報
しかしながら、上記技術改良による効果は認められるものの、シリカの分散性向上には未だ改善の余地があり、これらの目的達成にはシリカとポリマーをシランカップリング剤を介して混練中、加工中に化学的に結合させる必要がある。
ところが、シランカップリング剤中の官能基部分が混練りなどの加工中にかかる温度によって一部ゴムとの反応を起こしてゲル化しスコーチ現象を起こし、スコーチが起こらないような低温で混練りするとシリカとシランカップリング剤の反応が不充分となるという矛盾が生じ、加工性やスコーチの問題、転がり抵抗特性とウェット性能との両立、或いは強度、モジュラスなどゴム特性向上に関してもさらなる改良要求を満足することが社会的に要請されている。
本発明は、上記の点に鑑みてなしたものであり、シリカとポリマーがシランカップリング剤を介して化学的に結合することにより、シリカの分散性を優れたものとして加工性を改善し、耐摩耗性を損なわずに転がり抵抗特性とウェット性能のバランスに優れたゴム配合組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、シリカとシランカップリング剤の反応を促進し得る特定の有機シラン化合物を特定のシランカップリング剤と併用することにより、上記課題を解決できることを見出し本発明に到達したものである。
すなわち、本発明にかかるゴム配合組成物は、ジエン系ゴム100重量部に対して、シリカを20〜120重量部、下記一般式(1)で表される有機シラン化合物を0.5〜10重量部、及び下記一般式(2)で表されるシランカップリング剤をシリカ重量に対して2〜20重量%含んでなることを特徴とする。
m(RO)nSi ・・・(1)
(一般式(1)中、m、nは整数で、m+n=4である。Rは炭素数5〜20のアルキル基又はエーテル、Rは炭素数1〜3のアルキル基である。)
(CxH+1O)Si−(CH)y−S−CO−CzH+1 ・・・(2)
(一般式(2)中、xは1〜3の整数、yは1〜5の整数、zは5〜9の整数である。)
本発明にかかる空気入りタイヤは、前記のゴム配合組成物をトレッドに適用したものである。
本発明のゴム配合組成物によれば、有機シラン化合物のアルコキシル部分がシリカのシラノール基と作用してシリカ表面の親水性を弱めると共に、ポリマーとの親和性及び立体効果の高い長鎖アルキル基を持つことで、シリカの凝集塊が作り難くなりポリマーへの分散性が向上する。これらの有機シラン化合物を本発明のシランカップリング剤と併用することにより、カップリング効果をより促進させることができる。
これにより、ゴム混練時のシリカ分散性を著しく向上し、ゴム加工時の作業性を改善するとともに耐摩耗性を損なうことなく、シリカ配合の特長を活かし転がり抵抗特性とウェット性能とをバランス良く両立し、燃費性、安全性、経済性に優れるゴム配合組成物及びそれを適用した空気入りタイヤを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明のゴム配合組成物は、ゴム成分としてジエン系ゴムが使用される。ジエン系ゴムとは、天然ゴム(NR)及びジエン系合成ゴムからなる。
本発明において用いるジエン系合成ゴムとしては、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ポリイソプレンゴム(IR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)などが挙げられる。これらのジエン系ゴムは、単独又は2種類以上が含まれていてもよい。
上記ジエン系合成ゴムとしては、その分子量やミクロ構造などは特に制限されない。例えば、SBRの場合、その重合方法やスチレン量、ビニル含量などのミクロ構造、分子量、或いは水酸基やアミノ基等の官能基による末端変性の有無などにより制限されることはない。タイヤトレッドに用いる場合は、強度や低発熱性、耐摩耗性、加工性等に優れる従来よりトレッド用に用いられる溶液重合或いは乳化重合により得られるSBRの中から選択し使用することが好ましく、スタッドレスタイヤ用には低温特性の良いBRとのブレンド使用が好ましい。
本発明のゴム配合組成物に使用されるシリカとしては、例えば湿式シリカ(含水ケイ酸),乾式シリカ(無水ケイ酸),ケイ酸カルシウム,ケイ酸アルミニウム等が挙げられるが、中でも破壊特性の改良効果並びに低転がり抵抗特性とウェット性能の両立効果が良好である湿式シリカが好ましく、また生産性に優れる点からも好ましい。
上記シリカは、窒素吸着比表面積(BET)が100〜300m/g、DBP吸油量が150〜300ml/100gにあるものが好ましく、BETが100m/g未満であるとシリカの補強効果が得られにくくなり、300m/gを超えるとシリカの分散性が著しく低下し、加工性(混合、押出性)が悪化する傾向にある。また、DBP吸油量を150〜300ml/100gとすることで分散性を良好に維持することができる。このようなシリカとしては、日本シリカ工業(株)製のニプシールAQ、VN3、トクヤマ(株)製のトクシールUR、U−13、デグサ社製のウルトラジルVN3などの市販品が使用できる。なお、シリカのBETはISO 5794に記載のBET法に、DBP吸油量はJIS K6221に記載の方法に準拠し測定される。
さらに、シリカとしてはアミン類や有機高分子などで表面処理しポリマーとの親和性を改善した表面処理シリカなどを用いてもよい。
上記シリカの配合量はゴム成分100重量部に対して20〜120重量部である。シリカの配合量が20重量部未満ではシリカ配合による補強性、低発熱性などの作用が発揮されず本発明の目的が達せられず、120重量部を超えると本発明によりシリカの分散性を向上したとしてもゴムのムーニー粘度や硬度が上昇し加工性が悪化し、また耐摩耗性も低下し好ましくない。
本発明のゴム配合組成物には、下記一般式(1)で表される特定の有機シラン化合物が、後述する一般式(2)で表される特定のシランカップリング剤と併用される。
m(RO)nSi ・・・(1)
(一般式(1)中、m、nは整数で、m+n=4である。Rは炭素数5〜20のアルキル基又はエーテル、Rは炭素数1〜3のアルキル基である。)
は炭素数が5〜20のアルキル基であり、このようなアルキル基としては、ペンチル、イソペンチル、2級ペンチル、ネオペンチル、ターシャリペンチル、ヘキシル、2級ヘキシル、ヘプチル、2級ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、2級オクチル、ノニル、2級ノニル、デシル、2級デシル、ウンデシル、2級ウンデシル、ドデシル、2級ドデシル、トリデシル、イソトリデシル、2級トリデシル、テトラデシル、2級テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、2級ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ステアリル、イコシル、ドコシル、テトラコシル、トリアコンチル、2−ブチルオクチル、2−ブチルデシル、2−ヘキシルオクチル、2−ヘキシルデシル、2−オクチルデシル、2−ヘキシルドデシル、2−オクチルドデシル、2−デシルテトラデシル、2−ドデシルヘキサデシル、2−ヘキサデシルオクタデシル、2−テトラデシルオクタデシル基等が挙げられる。
これらのアルキル基の中でも炭素数が6以上、好ましくは8以上の直鎖構造であるものが好ましい。また、Rは上記に記載のアルキル基を2種類以上含んでいても良い。
炭素数が5未満ではRとポリマーとの反応性が不十分でありシランカップリング剤との併用効果が発現されずシリカの分散性が向上しない。また、炭素数が20を超えるとゴム物性への影響、特にゴム硬度の低下が予想される。すなわち、本発明にかかる有機シラン化合物は、Rが長鎖構造のアルキル基からなり、その長鎖はより長い鎖状であることが好ましい。
また、Rは炭素数5〜20のエーテルでもよい。このようなエーテルとしては、プロピルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、イソブチルエーテル、n−アミルエーテル、イソアミルエーテル等の脂肪族単一エーテル、メチルブチルエーテル、メチルイソブチルエーテル、メチルイソアミルエーテル、エチルプロピルエーテル、エチルイソプロピルエーテル、エチルブチルエーテル、エチルイソアミルエーテル等の脂肪族混成エーテル、アリルエーテル、エチルアリルエーテル等の脂肪族不飽和エーテル、アニソール、フェネトール、フェニルエーテル、ベンジルエーテル、フェニルベンジルエーテル、α−ナフチルエーテル、β−ナフチルエーテル等の芳香族エーテル等が挙げられる。また、Rは上記に記載のエーテルを2種類以上含んでいても良い。
がエーテルの場合も、上記アルキル基の場合と同様に長鎖構造からなり、その長鎖はより長い鎖状であることが好ましい。
一般式(1)中のRは、炭素数1〜3のアルキル基であり、すなわちメチル、エチル、プロピル基である。このRは酸素原子と結合してアルコキシル基を形成し、すなわちROはメトキシ、エトキシ、プロポキシ基のいずれかである。
また、一般式(1)のm,nは整数で、m+n=4である。
すなわち、一般式(1)で表される本発明にかかる有機シラン化合物としては、n=3の場合、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルメトキシシラン、ヘキサデシルエトキシシラン等が挙げられる。
n=2の場合の有機シラン化合物としては、ジプロピルジメトキシシラン、ジプロピルジエトキシシラン、ジプロピルジプロポキシシラン、ジプロピルジブトキシシラン、ジブチルジメトキシシラン、ジブチルジエトキシシラン、ジブチルジプロポキシシラン、ジブチルジブトキシシラン、ジオクチルジメトキシシラン、ジオクチルジエトキシシラン等が挙げられる。
n=1の場合の有機シラン化合物としては、トリプロピルメトキシシラン、トリプロピルエトキシシラン、トリプロピルプロポキシシラン、トリプロピルブトキシシラン、トリブチルメトキシシラン、トリブチルエトキシシラン、トリブチルプロポキシシラン、トリブチルブトキシシラン等が挙げられる。
これらの有機シラン化合物は、そのアルコキシシラン部分がシリカ表面と相互作用を持ち、シリカ表面に存在することでシラノール基と反応しシリカの凝集塊を作り難くし、これによりシリカの分散性を向上させることができる。
有機シラン化合物の配合量は、ゴム成分100重量部に対して0.5〜10重量部である。配合量が、0.1重量部未満では、後述する本発明にかかるシランカップリング剤との相互作用が不十分でシリカ分散性が改善されず、10重量部を超えると低発熱性が得られないばかりでなく、体積効果によりゴム自体が軟化し、ウェット性能を悪化させる原因となる。
本発明で用いられるシランカップリング剤は下記一般式(2)で表されるものである。
(CxH+1O)Si−(CH)y−S−CO−CzH+1 ・・・(2)
(一般式(2)中、xは1〜3の整数、yは1〜5の整数、zは5〜9の整数である。)
上記一般式(2)で表されるシランカップリング剤は保護化メルカプトシランである。かかる保護化メルカプトシランは、特表2001−505225号公報に記載の方法に準拠して製造することができる。
本発明のゴム配合組成物は、上記の有機シラン化合物と式(2)で表される特定のシランカップリング剤とを併用することで、有機シラン化合物自体がシリカと反応すると共に、ポリマーと物理的に相互作用を持つことにより、シランカップリング剤のカップリング効果を促進する作用をする。すなわち、アルコキシシラン部分がシリカと結合してシリカ表面の親水性を弱める作用をし、他方、長鎖アルキル部分がシリカ表面に導入することで、その立体効果によりシリカの凝集を物理的に防止すると共に、ポリマーとの親和性が高まることによりシリカの分散性が改善される。
かかるシランカップリング剤の配合量は前記シリカ量に対して2〜20重量%が好ましく、より好ましくは2〜15重量%の範囲で使用される。シランカップリング剤の配合量が1重量%未満ではシランカップリング剤自体のカップリング効果が充分でなく、かつ有機シラン化合物との相互作用も不十分となり、20重量%を超えると、やはり体積効果によりゴム組成物自体が軟化し、ウェット性能、補強性、耐摩耗性を低下させる原因となる。
本発明においては、従来のシランカップリング剤を上記一般式(2)で表されるシランカップリング剤と本発明の効果を損なわない範囲で併用してもよい。従来のシランカップリング剤としては、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド等のイオウ含有シランカップリング剤、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィドなどが挙げられる。
また、本発明のゴム配合組成物においては、補強性充填剤として上記シリカと併用してカーボンブラックを用いてもよい。カーボンブラックを配合することで、補強性や耐摩耗性を向上し、シリカによる混合時の発熱(スコーチ)の問題や加工性の低下を防ぐことができる。カーボンブラックとしては、HAF、ISAF、SAF級のカーボンブラックが実用に適し、これらの2種以上を用いてもよい。
本発明のゴム配合組成物には、上記ゴム成分とシリカ、有機シラン化合物、シランカップリング剤の他に、ゴム工業において通常に用いられる硫黄などの加硫剤、加硫促進剤、プロセスオイル、老化防止剤、亜鉛華、ステアリン酸、加硫助剤などの各種配合剤を、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じ適宜配合し用いることができる。
本発明のゴム配合組成物は、原料ゴムと上記成分に各種配合剤を配合しバンバリーミキサー、ロール、ニーダーなどの各種混練機を使用して常法に従い作製することができ、タイヤのトレッドを始めとしてサイドウォール、ビード部などのタイヤ各部位に使用することができるが、特にシリカの分散状態を均一にすることで、耐摩耗性を損なわず転がり抵抗特性とウェット性能とを両立するタイヤトレッド用ゴムとして好適に使用され、もちろんスタッドレスタイヤにも好適である。
以下に実施例を用いて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。
[ゴム配合組成物の調製]
有機シラン化合物としては、下記表1に示す6種類の有機シラン化合物A〜Fを用いた。
Figure 2007204684
容量20リットルのバンバリーミキサーを使用し、下記表2に示す配合処方に従い、ゴム配合組成物を調製した。表2の各成分及び共通配合成分は以下の通りである。
[成分]
・ゴム成分:スチレンブタジエンゴム(SBR)、旭化成工業(株)、TUFDENE3330(スチレン含有率=31%)
・シリカ:日本シリカ工業(株)、ニップシールAQ(BET:210m/g)
・シランカップリング剤A:上記式(1)で表されるシランカップリング剤(x=2、y=3、z=7)、GEシリコーンズ社「NXT」
・シランカップリング剤B(従来のシランカップリング剤):ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、デグサ社「Si−75」
[共通配合成分]
・アロマオイル:30重量部(ジャパンエナジー(株)、プロセスX−140)
・亜鉛華:3重量部(三井金属鉱業(株)、亜鉛華1号)
・ワックス:1重量部(大内新興化学工業(株)、サンノック)
・老化防止剤6C:2重量部(大内新興化学工業(株)、ノクラック6C)
・硫黄:1.8重量部(細井化学工業(株)、ゴム用粉末硫黄150メッシュ)
・加硫促進剤CZ:1.5重量部(大内新興化学工業(株)、ノクセラーCZ)
[評価]
得られた各ゴム配合組成物について加工性を評価するとともに、各ゴム配合組成物を用いてキャップ/ベース構造のトレッドを有するタイヤのキャップトレッドに適用し、205/65R15 94Hの空気入りラジアルタイヤを定法に従い製造した。そして、得られた各タイヤについて、転がり抵抗特性、ウェット性能を評価した。各評価方法は次の通りである。
[加工性]
JIS K6300に準拠して100℃でゴム配合組成物のムーニー粘度(ML1+4)を測定し、比較例1の値を100とした指数で表示した。指数が小さいほど粘度が低く加工性が良好であることを示す。
[転がり抵抗特性]
使用リムを15×6.5JJとしてタイヤを装着し、空気圧230kPa、荷重450kgfとして、転がり抵抗測定用の1軸ドラム試験器にて23℃で80km/hで走行させたときの転がり抵抗を測定した。比較例1の値を100とした指数で表示した。指数が小さいほど、転がり抵抗が小さく、従って燃費性に優れることを示す。
[ウェット性能]
2000ccの国産FF車に上記空気入りラジアルタイヤを4本装着し、2〜3mmの水深で水をまいたアスファルト路面上を走行し、時速90kmでABSを作動させて20km/hまで減速時の制動距離を測定した。比較例1の値を100とした指数で表示し、指数が大きいほどウェット性能に優れることを示す。
Figure 2007204684
表2に示すように、炭素数5以上の長鎖アルキル基部分を有する有機シラン化合物と式(2)で表されるシランカップリング剤を組み合わせて使用した実施例1〜4では、加工性が改善され、転がり抵抗特性(燃費性)とウェット性能をバランスよく両立し、従来のシランカップリング剤と組み合わせた比較例4に比べて加工性だけでなく、低燃費性についても大幅な改良が認められた。一方、アルキル基の炭素数が5未満の有機シラン化合物を用いた比較例2、3では、本発明にかかるシランカップリング剤と併用したとしても転がり抵抗特性とウェット性能のバランスが得られず、有機シラン化合物のアルキル基部分は炭素数が5以上の長鎖である必要であることが分かる。また、有機シラン化合物の少ない比較例5では本発明の目的が達せられず、配合量の多すぎる比較例6ではゴム組成物の軟化が著しくウェット性能が悪化する。
本発明のゴム配合組成物は、低燃費性、安全性、耐久性に優れる空気入りタイヤのトレッドゴムに好適であり、乗用車用タイヤからトラック、バス用の大型タイヤ、またスタッドレスタイヤに使用することができる。

Claims (2)

  1. ジエン系ゴム100重量部に対して、シリカを20〜120重量部、下記一般式(1)で表される有機シラン化合物を0.5〜10重量部、及び下記一般式(2)で表されるシランカップリング剤をシリカ重量に対して2〜20重量%含む
    ことを特徴とするゴム配合組成物。
    m(RO)nSi ・・・(1)
    (一般式(1)中、m、nは整数で、m+n=4である。Rは炭素数5〜20のアルキル基又はエーテル、Rは炭素数1〜3のアルキル基である。)
    (CxH+1O)Si−(CH)y−S−CO−CzH+1 ・・・(2)
    (一般式(2)中、xは1〜3の整数、yは1〜5の整数、zは5〜9の整数である。)
  2. 前記のゴム配合組成物をトレッドに適用した
    ことを特徴とする空気入りタイヤ。

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