JP5247086B2 - ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、シリカ配合系のゴム組成物において、熱老化による物性変化が少なく耐摩耗性に優れたゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤに関する。
従来より、シリカ配合ゴム組成物においては、高い耐摩耗性を得るためにシランカップリング剤を添加したシリカとエラストマーを化学的に結合させることが必要である。このような目的で配合されるシランカップリング剤としては、一般的にビス(トリエトキシプロピル)テトラスルフィドが用いられているが、これ以外のシランカップリング剤についても数多くのものが知られている。
また、有機リチウム化合物を開始剤としてジエン系単量体を(共)重合した後、重合活性末端を特定のアルコキシシラン系化合物と反応させて得られる変性(共)重合体をゴム重量分率で20重量%以上含んでなるゴム成分100重量部に対してシリカ充填剤を10重量部から100重量部含有する耐摩耗性を向上させたタイヤ用ゴム組成物が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記各種シランカップリング剤から耐摩耗性の向上が検討されているが、未だ不十分であり、耐摩耗性の更なる改良が必要であるのが現状である。
また、上記特許文献1の変性(共)重合体を用いて耐摩耗性の向上を図る手法においては、使用できるポリマーが溶液重合ポリマーに限定されてしまう点に課題があり、また、熱老化による物性変化が大きく、耐摩耗性においても不十分である点に課題がある。
一方、複合亜鉛華は、ゴムの加硫促進助剤として知られており、炭酸カルシウムなどの表面に亜鉛華を複合させ、亜鉛華自身の加硫促進助剤としての効果を失わず、形状と比表面積を自由に変化させることにより、より反応しやすくなるために開発されたものであり(例えば、特許文献2参照)、カーボンブラック配合のゴム組成物に使用されている(例えば、特許文献3及び4参照)。
しかしながら、シリカ、シランカップリング剤配合のゴム組成物において、複合亜鉛華を配合すること、並びに、複合亜鉛華の特異的作用については全く知られていないものである。
特開昭62−50346号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開昭49−130893号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開昭60−264324号公報(特許請求の範囲、実施例等) 特開2001−316527号公報(特許請求の範囲、実施例等)
本発明は、上記従来の課題及び現状等に鑑み、これを解消しようとするものであり、シリカ配合系のゴム組成物において、熱老化による物性変化が少なく耐摩耗性に優れたゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明者は、上記従来の課題等について鋭意検討した結果、少なくとも一種のジエン系ゴムからなるゴム成分に対し、充填剤として少なくともシリカを特定量含有すると共に、シランカップリング剤をシリカに対して特定の割合で含有せしめ、酸化亜鉛成分として特定量となる複合亜鉛華を含有することにより、上記目的のゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤが得られることを見い出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(6)に存する。
(1) 少なくとも一種のジエン系ゴムからなるゴム成分100質量部に対し、充填剤として少なくともシリカを10〜150質量部、シランカップリング剤をシリカに対して1〜20質量%、酸化亜鉛成分として0.5質量部以上2.0質量部未満を含み、酸化亜鉛として複合亜鉛華を含有することを特徴とするゴム組成物。
(2) 複合亜鉛華が、表面に酸化亜鉛の層を有する上記(1)に記載のゴム組成物。
(3) 複合亜鉛華が、内部に無機金属塩を含有する上記(2)に記載のゴム組成物。
(4) ゴム成分100質量部のうち、天然ゴム及び/又は合成イソプレンゴムが30質量部以下である上記(1)〜(3)の何れか一つに記載のゴム組成物。
(5) 上記(1)〜(4)の何れか一つに記載のゴム組成物を用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
(6) 上記(1)〜(4)の何れか一つに記載のゴム組成物をトレッドに用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
本発明によれば、従来のシリカ配合ゴム組成物よりも、熱老化による物性変化が少なく耐摩耗性に優れたゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤが提供される。
以下に、本発明の実施形態を詳しく説明する。
本発明のゴム組成物は、少なくとも一種のジエン系ゴムからなるゴム成分100質量部に対し、充填剤として少なくともシリカを10〜150質量部、シランカップリング剤をシリカに対して1〜20質量%、酸化亜鉛成分として0.5質量部以上2.0質量部未満を含み、酸化亜鉛として複合亜鉛華を含有することを特徴とするものである。
本発明に用いるゴム成分としては、少なくとも一種のジエン系ゴムが挙げられる。
ジエン系ゴムとしては、例えば、天然ゴム、及び、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム等の合成ゴムが挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらのゴム成分100質量部のうち、天然ゴム及び/又は合成イソプレンゴムが30質量部以下、好ましくは、0〜20質量部であることが好ましい。
特に、ゴム成分としては、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)が好ましい。
本発明に用いる充填剤としては、少なくともシリカをゴム成分100質量部に対し、10〜150質量部、好ましくは、30〜150質量部含有することが望ましい。
用いるシリカは、耐摩耗性の向上、ウェットブレーキ性能を向上させるために用いられるものであり、シリカの範疇に入るものであれば、特に限定されず、例えば、シリカ、シリカが固定化されたカーボンブラック等を用いることができる。好ましくは、沈降法によるシリカが好ましく用いられる。シリカは、特にBET比表面積が40〜350m/g、70〜300m/gであるものが望ましい。このようなシリカとしては、市販では東ソーシリカ社製の「ニップシールAQ」、デグザ社製の「Ultrasil VN3」などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
これらのシリカの含有量は、10質量部未満であると、シリカを含有せしめる効果がなく、補強性が著しく低下し、一方、150質量部を越えると、シリカ同士の凝集が激しくなり、分散が極度に悪化することとなる。
本発明に用いるシランカップリング剤は、タイヤなどのゴム部材の耐摩耗性を更に向上させることができ、例えば、従来公知のシランカップリング剤の中から任意のものを用いることができる。
具体的に用いることができるシランカップリング剤としては、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、3−オクタノイルチオ−1−プロピルトリエトキシシラン、3−(2−メチル−1,3−プロパンジアルコキシエトキシシリル)−1−プロピルチオオクタノエート等が挙げられ、これらの市販品を用いることができる。これらのシランカップリング剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
用いることができるシランカップリング剤として、市販ではSi69、Si75(以上、デグサ社製)、NXTシラン、NXT Low V(モメンティブパフォーマンスマテリアルズ社製)などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
これらのシランカップリング剤の含有量は、用いるシリカに対して、1〜20質量%、好ましくは、5〜15質量%であることが望ましい。
このシランカップリング剤の含有量がシリカに対して1質量%未満では、シランカップリング剤を含有せしめる効果が十分に発揮されないことがあり、一方、20質量%を越えると、効果が更に向上せず、コスト増につながることとなる。
本発明に用いる複合亜鉛華は、酸化亜鉛成分としてゴム成分100質量部に対し、0.5質量部以上2.0質量部未満を含むものであり、ゴム組成物に配合乃至加硫時に微細化し、ゴム組成物中に広く分散し得る形態を有するものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、表面に酸化亜鉛の層を有するものなどが好適に挙げられる。
用いることができる複合亜鉛華としては、例えば、特開昭49−130893号公報、特開昭49−29300号公報、特開昭60−264324号公報等に記載されたものなどが好適に挙げられる。
用いる複合亜鉛華は、表面に酸化亜鉛(亜鉛華)の層を有し、コア成分として内部に無機金属塩を含有するのが好ましい。前記無機金属塩としては、例えば、ゴム業界で無機充填材として公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、炭酸カルシウム、硫酸カルシウムと炭酸カルシウムとの併用などが挙げられるが、本発明においては何らこれらに限定されるものではない。
この複合亜鉛華における亜鉛華と他の成分との比率、前記複合体亜鉛華における前記表面の亜鉛華の層の厚みなどは、目的に応じて適宜選択することができ、これらを適宜選択することにより、該複合亜鉛華の特性を任意に制御することができる。
また、複合亜鉛華の粒径としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、大きくなると該ゴム組成物における耐摩耗性等が劣化することことがあるので、小さい方が好ましい。
市販品では、井上石灰工業社製のMETA−Zシリーズ(L40,L50,L60,Z102等)を用いることができる。
この複合亜鉛華は、酸化亜鉛成分としてゴム成分100質量部に対し、0.5質量部以上2.0質量部未満、好ましくは、加硫の活性化と耐摩耗性の観点から、0.8質量部以上1.8質量部以下含むものが望ましい。
この酸化亜鉛成分が0.5質量部未満であると、加硫反応が十分活性化できず弾性率が低下し、一方、2.0質量部以上であると、耐摩耗性改良の効果がなくなってしまう。
本発明のゴム組成物には、上記ゴム成分、充填剤としてのシリカ、シランカップリング剤、複合亜鉛華の他、本発明の効果を損なわない範囲でゴム工業で通常使用されている硫黄、過酸化物などの架橋剤、加硫促進剤、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤、老化防止剤、プロセス油、、ステアリン酸などを含有することができ、また、シリカ以外の充填剤として本発明の効果を損なわない範囲でカーボンブラックを含有することができる。
本発明のゴム組成物は、常法により製造することができ、例えば、前記ゴム成分、シリカ、シランカップリング剤、複合亜鉛華などの各成分を適宜、混練りし、熱入れし、押出等することにより得られる。
混練りの条件としては、特に制限はなく、混練り装置への投入体積、ローターの回転速度、ラム圧等、混練り温度、混練り時間、混練り装置の種類等の諸条件について目的に応じて適宜選択することができる。混練り装置としては、例えば、通常ゴム組成物の混練りに用いるバンバリーミキサー、インターミックス、ニーダー等が挙げられる。
熱入れの条件としては、特に制限はなく、熱入れ温度、熱入れ時間、熱入れ装置等の諸条件について目的に応じて適宜選択することができる。前記熱入れ装置としては、例えば、通常ゴム組成物の熱入れに用いるロール機等が挙げられる。
押出の条件としては、特に制限はなく、押出時間、押出速度、押出装置、押出温度等の諸条件について目的に応じて適宜選択することができる。押出装置としては、例えば、通常タイヤ用ゴム組成物の押出に用いる押出機等が挙げられる。前記押出温度は、適宜決定することができる。
また、押出の際、前記ゴム組成物の流動性をコントロールする目的で、アロマ系オイル、ナフテン系オイル、パラフィン系オイル、エステル系オイル等の可塑剤、液状ポリイソプレンゴム、液状ポリブタジエンゴム等の液状ポリマーなどの加工性改良剤を前記ゴム組成物に適宜添加することができる。この場合、該ゴム組成物の加硫前の粘度を低下させ、その流動性を高めることができ、極めて良好に押出を行うことができる。
このように構成されるゴム組成物では、少なくとも一種のジエン系ゴムからなるゴム成分100重量部に対し、充填剤として少なくともシリカを10〜150質量部、シランカップリング剤をシリカに対して1〜20質量%、酸化亜鉛成分として0.5質量部以上2.0質量部未満を含み、酸化亜鉛として複合亜鉛華を含有することにより、配合時、加硫時等に微細化し、該ゴム組成物中に広く分散される結果、酸化亜鉛の分散性が向上し、通常の亜鉛華よりも少ない量で、加硫反応が活性化できるので、未反応の亜鉛華が少なく、従来のシリカ配合ゴム組成物よりも、熱老化によるゴムの硬化が抑制されるため、熱老化による物性変化が少なく、長期にわたり初期の特性が維持されることとなる。また、亜鉛華を少なくできることにより、亜鉛によるシリカとカップリング剤の反応の阻害が減少するため、補強性が上がり、耐摩耗性が改良される。
本発明のゴム組成物は、各種乗り物の空気入りタイヤ、特に空気入りタイヤのトレッドに好適に使用することができる。
本発明の空気入りタイヤにおいて、トレッド以外に前記本発明のゴム組成物が適用される部位としては、特に制限はないが、例えば、カーカスコーティングゴム、ベルトコーティングゴム、サイドゴム、ビードフィラー、ゴムチェーファーゴム、インナーライナーゴム等が挙げられる。本発明の空気入りタイヤは、前記本発明のゴム組成物を用いること以外は、特に制限はなく、公知の空気入りタイヤの構成をそのまま採用することができる。
本発明の空気入りタイヤの一例としては、一対のビード部、該ビード部にトロイド状をなして連なるカーカス、該カーカスのクラウン部をたが締めするベルト及びトレッドを有してなる空気入りタイヤなどが好適に挙げられる。なお、本発明の空気入りタイヤは、ラジアル構造を有していてもよいし、バイアス構造を有していてもよい。
また、空気入りタイヤのトレッドは、一般に、直接路面に接地する上層のキャップ部と、このキャップ部の空気入りタイヤの内側に隣接して配置される下層のベース部とから構成されており、いわゆるキャップ・ベース構造を有する。本発明においては、該キャップ・ベース構造の一部又は全部が前記本発明のゴム組成物で形成されていてもよいが、少なくとも前記キャップ部が前記本発明のゴム組成物で形成されていることが好ましい。
本発明の空気入りタイヤは、その製造方法につき特に制限はないが、例えば、以下のようにして製造することができる。すなわち、まず、前記本発明のゴム組成物を調製し、該ゴム組成物を、生空気入りタイヤケースのクラウン部に予め貼り付けられた未加硫のベース部の上に貼り付ける。そして、所定のモールドで所定温度、所定圧力の下で加硫成形することにより製造することができる。
また、本発明の空気入りタイヤは、いわゆる乗用車用のみならず、トラック・バス用等の各種の乗物にも好適に適用することができる。本発明の空気入りタイヤは、前記本発明のゴム組成物を用いているため、熱履歴による経時的な硬化が効果的に抑制され、特に走行性に大きな影響を及ぼすトレッドに本発明のゴム組成物を用いた場合、耐摩耗性が向上することができる。
次に、本発明を実施例及び比較例に基づいて更に詳述するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
〔実施例1〜4及び比較例1〜4〕
下記表1に示す配合処方のゴム組成物を常法に従って調製し、下記に示す試験方法により、ムーニー粘度、引張試験〔破断時の伸び、破断強度、300%伸長時の応力M300、並びに、熱老化後の破断時の伸び、破断強度及び300%伸長時の応力M300〕、耐摩耗性試験〔ランボーン耐摩擦性(Index)〕、動的粘弾性試験〔60℃、tanδ〕を行った。
これらの結果を下記表1に示す。
(ムーニー粘度の評価方法)
JIS K6300:2001に準拠して、各ゴム組成物の125℃におけるムーニー粘度を測定した。
引張試験方法〔破断時の伸び、破断強度、300%伸長時の応力(M300)、並びに、熱老化後の破断時の伸び、破断強度及び300%伸長時の応力M300の試験方法〕
160℃で20分加硫した厚さ2mmのスラブシートから、ダンベル状3号形試験片を打ち抜き、JIS K6251:2004に準拠して、破断時の伸び、破断強度、300%伸長時の応力(M300)を測定した。また、加硫ゴムをギアー式オーブンの中で100℃、24時間空気加熱劣化させた後、同様に引張試験を行ったものを熱老化後の破断時の伸び、破断強度及び300%伸長時の応力(M300)とした。
(耐摩耗性の評価方法)
ランボーン摩耗試験機を用いて、室温下でスリップ率50%で試験を実施した。摩耗減量を求め、下記式に従い、比較例1の摩耗量に対するインデックスで表記した。数値は大きいほど、耐摩耗性が良好であることを示す。
耐摩耗性INDEEX=(比較例1の摩耗量/試料の摩耗量)×100
動的粘弾性試験方法〔60℃、tanδ〕
JIS K6394:2007に基づき、東洋精機社製、スペクトロメーター(動的粘弾性測定試験機)を用い、周波数50Hz、歪2%、60℃で、tanδ(損失係数)を測定した。
Figure 0005247086
上記表1の結果から明らかなように、本発明範囲となる実施例1〜4は、本発明の範囲外となる比較例1〜4に比べて、熱老化による物性変化が少なく耐摩耗性に優れたゴム組成物であることが判明した。
個別的に見ると、シランカップリング剤としてSi75、普通亜鉛華(酸化亜鉛2種)を2.5質量部を配合した比較例1に対して、複合亜鉛華を用いた実施例1〜3は、優れた耐摩耗性を示し、かつ、熱老化後の弾性率の上昇が少なく、ゴムの硬化が抑制されていることが判った。
比較例2は、複合亜鉛の含有量が正味0.48質量部(酸化亜鉛含量60%、0.8質量部×0.6)であるので、加硫反応が十分活性化できないために、弾性率の低下が大きくなり、耐摩耗性が低下しまうことが判る。また、比較例3は、複合亜鉛の含有量が正味2.1質量部(酸化亜鉛含量60%、3.5質量部×0.6)であるので、耐摩耗性の効果がなくなってしまうことが判る。更に、比較例4は、シランカップリング剤として、NXTを用いた配合であり、この場合比較例1に対して未加硫ゴムのムーニー粘度が低く作業性に優れるが、耐摩耗性がやや劣るものである。
実施例4は、比較例4の普通亜鉛華(酸化亜鉛2種)を複合亜鉛華に変えたものであり、シランカップリング剤の種類によらず、複合亜鉛華にすることにより、耐摩耗性及び熱老化によるゴムの硬化が抑制される。また、未加硫ゴムのムーニー粘度が低く、作業性に優れることがわかる。
本発明では、シリカ配合系のゴム組成物において、熱老化による物性変化が少なく耐摩耗性に優れたているので、タイヤ用途をはじめベルト、ホース、防振ゴムその他のゴム製品に有用となる。

Claims (4)

  1. 少なくとも一種のジエン系ゴムからなるゴム成分100質量部に対し、充填剤として少なくともシリカを10〜150質量部、シランカップリング剤をシリカに対して1〜20質量%、酸化亜鉛成分として0.5質量部以上2.0質量部未満を含み、酸化亜鉛として表面に酸化亜鉛の層を有し、内部に無機金属塩を含有する複合亜鉛華を含有することを特徴とするゴム組成物。
  2. ゴム成分100質量部のうち、天然ゴム及び/又は合成イソプレンゴムが30質量部以下である請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 請求項1又は2に記載のゴム組成物を用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  4. 請求項1又は2に記載のゴム組成物をトレッドに用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
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