JP2020066699A - タイヤ用ゴム組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】ゴム原料中に混合分散しやすい酸化セルロースナノファイバー含有原料を提供し、さらに、酸化セルロースナノファイバーが均質に分散した、硬度が高く破断伸びが大きい(高いモジュラスを有し強靱な)タイヤ用ゴム組成物を提供する。【解決手段】ジエン系ゴム100質量部に対して、酸化セルロースナノファイバー含有原料として、酸化セルロースナノファイバーで処理されたシリカを1〜50質量部含むタイヤ用ゴム組成物を提供することにより、上記課題を解決する。【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤ用ゴム組成物に関する。詳細には、硬度が高く破断伸びが大きいタイヤ用ゴム組成物に関する。
タイヤを構成するゴム組成物は、弾性率、硬度などの機械的特性が優れたものが求められている。そして、この機械的特性を向上させるために、カーボンブラックやシリカなどの充填剤を配合する技術が知られている。
さらに、酸化セルロースナノファイバーと呼ばれる酸化による変性および解繊を経て得られる微細繊維を上記カーボンブラックやシリカなどと併用することによって、十分な機械的強度(引張強さ、耐摩耗性)を有するゴム組成物を提供する技術も知られている(特許文献1)。
特開2017−128663号公報
しかしながら、この酸化セルロースナノファイバーは凝集して集束しやすいため、ゴム組成物の製造においてナノレベルまで解繊した状態を保つためには、水に膨潤した状態(水分散液の状態)で使用しなければならない。一方で、ゴム原料は基本的には疎水性であるため、ゴム原料に酸化セルロースナノファイバー水分散液を配合する場合、酸化セルロースナノファイバーがゴム原料中に混合分散しにくいという課題がある。また、水分を除去する乾燥工程中に酸化セルロースナノファイバーが凝集、集束して結晶化してしまうという課題もある。
そこで本発明は、ゴム原料中に混合分散しやすい酸化セルロースナノファイバー含有原料を提供し、さらに、酸化セルロースナノファイバーが均質に分散した、硬度が高く破断伸びが大きいタイヤ用ゴム組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明者は鋭意検討し、酸化セルロースナノファイバーで処理されたシリカが粉体としてジエン系ゴムに配合分散できることを明らかにし、そして、ジエン系ゴム100質量部に対して、酸化セルロースナノファイバーで処理されたシリカを1〜50質量部含むタイヤ用ゴム組成物が、酸化セルロースナノファイバーが均質に分散し、高いモジュラスを有し、硬度が高く破断伸びが大きい(強靭である)ことを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は次の(1)〜(3)である。
(1)ジエン系ゴム100質量部に対して、酸化セルロースナノファイバーで処理された(酸化セルロースナノファイバーが付いた)シリカを1〜50質量部、好ましくは1〜30質量部含む、タイヤ用ゴム組成物。
(2)前記シリカ100質量部に対して、前記酸化セルロースナノファイバーを0.1〜50質量部含む、(1)に記載のタイヤ用ゴム組成物。
(3)前記酸化セルロースナノファイバーが、カルボキシ基を0.5〜3.0mmol/g含有する酸化セルロースナノファイバーである、(1)または(2)に記載のタイヤ用ゴム組成物。
本発明によれば、酸化セルロースナノファイバー含有原料を粉体としてジエン系ゴムに配合分散することができ、そして、酸化セルロースナノファイバーが均質に分散した、硬度が高く破断伸びが大きい(高いモジュラスを有し強靭な)タイヤ用ゴム組成物を簡易に提供することができる。そして、このタイヤ用ゴム組成物により形成されたタイヤは、操縦安定性や耐久性が優れたものとなる。
横軸をゴムのひずみ(%)、縦軸を引張応力(MPa)とし、実施例1〜2および比較例1のタイヤ用ゴム組成物についての各データをプロットしたグラフである。なお、白抜四角のプロットが実施例1のデータ(シリカ/CNF10)、白抜三角のプロットが実施例2のデータ(シリカ/CNF5)、黒丸のプロットが比較例1のデータ(シリカ)である。
本発明について説明する。
本発明は、ジエン系ゴム100質量部に対して、酸化セルロースナノファイバーで処理されたシリカを1〜50質量部含むタイヤ用ゴム組成物である。なお、本発明において「シリカ」とは、二酸化ケイ素(SiO2)もしくは二酸化ケイ素によって構成される物質を意味する。
本発明に係るタイヤ用ゴム組成物にゴム原料として使用するジエン系ゴムは、ポリマー主鎖に二重結合を有するゴムであり、例えば、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリルニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、イソプレンゴム(IR)などが示される。そして、このようなジエン系ゴムのゴムラテックスおよび/または液状ゴムを単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。ジエン系ゴムの重量平均分子量は、50,000〜3,000,000であることが好ましく、100,000〜2,000,000であることがより好ましい。なお、本発明において、「重量平均分子量」とは、テトラヒドロフランを溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により標準ポリスチレン換算で測定したものを意味する。
そして、本発明に係るタイヤ用ゴム組成物は、酸化セルロースナノファイバーで処理されたシリカを含有するが、ここで、本発明において「酸化セルロースナノファイバー」とは、水酸基の一部がカルボキシ基、アルデヒド基およびリン酸基からなる群から選ばれる少なくとも1つの極性基に酸化されたセルロースからなる平均繊維径が1〜1000nmの極細繊維を意味する。
酸化セルロースナノファイバーの原料となるセルロースは、木材由来または非木材(バクテリア、藻類、綿など)由来のいずれでもよく、特段限定されない。酸化セルロースナノファイバーの作製方法としては、例えば、原料となるセルロースに水を加え、ミキサー等により処理して、水中にセルロースを分散させたスラリーを調製し、これに化学的な酸化処理を施し、セルロースを変性して解繊しやすくしてから分散機などによって機械的なせん断力をかけて解繊する方法が例示される。このように解繊することにより、低いエネルギーでより細かく均質に酸化セルロースナノファイバーを解繊できる。化学的な酸化処理としては、例えば2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(以下、「TEMPO」という)、4−アセトアミド−TEMPO、4−カルボキシ−TEMPO、4−アミノ−TEMPO、4−ヒドロキシ−TEMPO、4−フォスフォノオキシ−TEMPO、リン酸エステル、過ヨウ素酸などの酸化処理剤による処理を挙げることができる。また、高圧式や超音波式などの装置によってセルロースの機械的解繊を行ってから化学的酸化処理を行ってもよい。
この酸化セルロースナノファイバーは、極性基(変性基)としてカルボキシ基を有するのが、シリカやジエン系ゴムとの親和性がより高まるため好ましい。この酸化セルロースナノファイバーが含有するカルボキシ基の含有量は、好ましくは0.5〜3.0mmol/g、より好ましくは0.6〜2.5mmol/g、更に好ましくは0.8〜2.2mmol/g、更により好ましくは1.0〜2.0mmol/gである。なお、このカルボキシ基含有量は、前述した酸化処理剤の添加量および/または酸化処理時間により調節することができる。
また、酸化セルロースナノファイバーのカルボキシ基含有量は、以下の方法により測定することができる。
まず、乾燥質量を精秤したセルロース試料から0.5〜1質量%スラリーを調製し、0.1Mの塩酸水溶液によってpHを約2.5とした後、0.05Mの水酸化ナトリウム水溶液を滴下して電気伝導度測定を行う。測定はpHが約11になるまで続ける。電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階において消費された水酸化ナトリウム量(V)から、下記式を用いてカルボキシ基含有量を決定する。
カルボキシ基含有量(mmol/g)=V(ml)×0.05/セルロース試料の乾燥質量(g)
なお、酸化セルロースナノファイバーは、前述した酸化処理により化学的に変性するのに加えて、シリカやジエン系ゴムとの親和性をより高めるために、解繊工程のあとにセルラーゼ処理、カルボキシメチル化、エステル化、カチオン性高分子による処理などを施すことができる。
そして、この酸化セルロースナノファイバーの平均繊維径は1〜1000nmであり、好ましくは1〜200nmである。また酸化セルロースナノファイバーの平均アスペクト比(平均繊維長さ/平均繊維径)は好ましくは10〜1000、より好ましくは50〜500である。平均繊維径および/または平均アスペクト比が上記範囲未満であると、酸化セルロースナノファイバーの分散性が低下する可能性がある。また平均繊維径および/または平均アスペクト比が上記範囲を超えると酸化セルロースナノファイバーの補強性能が低下する可能性がある。
ここで、本発明において酸化セルロースナノファイバーの「平均繊維径」および「平均繊維長さ」とは、固形分率で0.05〜0.1質量%の酸化セルロースナノファイバー水分散体を調製し、TEM観察またはSEM観察により、構成する繊維の大きさに応じて適宜倍率を設定して電子顕微鏡画像を得て、この画像中の少なくとも50本以上において測定した繊維径および繊維長さの平均値を意味する。そして、このようにして得られた平均繊維長さおよび平均繊維径から、平均アスペクト比を算出する。
そして、本発明では、シリカをこの酸化セルロースナノファイバーで処理して、酸化セルロースナノファイバーで処理されたシリカ、つまりシリカに酸化セルロースナノファイバーが付いた複合体(以下、シリカ−酸化セルロースナノファイバー複合体という場合もある)とする。この処理は、所定量のシリカを分散させたシリカ水分散液と、所定量の酸化セルロースナノファイバーを含む酸化セルロースナノファイバー水分散液を撹拌混合し、これをオーブンなどによって40℃程度で乾燥する方法で行えばよい。そして、必要であれば、粉砕などを行って粉体とする。
酸化セルロースナノファイバーは、そのまま乾燥させると凝集して強く集束してしまうため、ジエン系ゴム中に均質に分散させるためには水に膨潤した状態で使用しなければならなかったが、シリカ−酸化セルロースナノファイバー複合体とすることで、酸化セルロースナノファイバーの間に付着したシリカが乾燥時の凝集を抑制し、粉体原料のままで、ジエン系ゴム中にナノレベルまで解繊した酸化セルロースナノファイバーを均質に分散させることができる。
この乾燥時における酸化セルロースナノファイバーの凝集抑制効果をより高めるために、シリカはより表面積が大きいもの(例えば、窒素吸着比表面積(N2SA)150m2/g以上、好ましくは150〜300m2/gのもの)を使用するのが好ましい。ここで、本発明において「窒素吸着比表面積」とは、シリカ表面への窒素分子吸着量をJIS K6217−2:2001「第2部:比表面積の求め方−窒素吸着法−単点法」にしたがって測定した値を意味する。
また、シリカは粒子であることが好ましく、そして、その平均粒子径は5nm〜5μmであるのが好ましく、10nm〜1μmであるのがより好ましく、50nm〜100nmであるのが更に好ましい。ここで、本発明において「平均粒子径」とは、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定された50%体積累積径(D50)を意味する。なお、平均値を算出するもとになる粒子径は、シリカの断面が楕円形である場合はその長径と短径の合計値を2で割った平均値をいい、正円形である場合はその直径をいう。
なお、シリカ水分散液と混合する酸化セルロースナノファイバー水分散液の濃度は、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.1〜5質量%であるとよい。酸化セルロースナノファイバー水分散液の濃度をこのような範囲内にすることにより、この水分散液中において解繊された酸化セルロースナノファイバーをより均質に分散させることができる。
また、シリカと酸化セルロースナノファイバーの配合割合は、シリカ−酸化セルロースナノファイバー複合体が、シリカ100質量部に対して酸化セルロースナノファイバーを0.1〜50質量部、好ましくは0.5〜30質量部含むようにするのが、より均質なシリカ−酸化セルロースナノファイバー複合体を得るという点で好適である。
そして、このようにして得られたシリカ−酸化セルロースナノファイバー複合体と、ジエン系ゴムを使用してタイヤ用ゴム組成物を得る。ジエン系ゴムとシリカ−酸化セルロースナノファイバー複合体との配合割合は、タイヤ用ゴム組成物が、ジエン系ゴム100質量部に対してシリカ−酸化セルロースナノファイバー複合体を1〜50質量部、好ましくは1〜30質量部含むようにする。シリカと酸化セルロースファイバーは、いずれも単独ではゴム原料に分散しにくいものであるが、本発明のシリカ−酸化セルロースナノファイバー複合体は、ゴム原料に分散しやすいことが特徴である。
なお、本発明に係るタイヤ用ゴム組成物は、本発明の効果に大きな影響を与えない範囲において、さらに、シランカップリング剤、酸化亜鉛(亜鉛華)、ステアリン酸、接着用樹脂、粘着剤、素練り促進剤、老化防止剤、ワックス、加工助剤、アロマオイル、液状ポリマー、テルペン系樹脂、熱硬化性樹脂、加硫剤(例えば、硫黄)、加硫促進剤、架橋剤などのタイヤ用ゴム組成物に一般的に使用される各種添加剤を適量配合することができ、これらの添加剤を公知の方法で混練してタイヤ用ゴム組成物とし、加硫、架橋などを行うのに使用することができる。また、他の充填剤、例えば、カーボンブラック、クレイ、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、マイカ、タルク、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、硫酸バリウム、レシチンなどを配合することもできる。
本発明に係るタイヤ用ゴム組成物の製造方法は、シリカ−酸化セルロースナノファイバー複合体を取得する工程は前述した方法に従えばよいが、他の工程は常法にしたがえばよく、特段限定はされない。製造方法の一例としては、ジエン系ゴムラテックスおよび/または液状ゴムと、シリカ−酸化セルロースナノファイバー複合体および他の成分とを混練、混合することによりタイヤ用ゴム組成物を製造することができる。なお、加硫系成分(硫黄および加硫促進剤)や架橋剤を使用する場合には、これ以外の成分を先に高温で混合し、冷却してから加硫系成分等を混合するのが好ましい。この混合方法は、特に制限されるものではなく、例えばロール混練装置、プロペラ式撹拌装置、ホモジナイザー、ロータリー撹拌装置、および電磁撹拌装置などを用いることができる。特にロール混練装置を用いたロール混練法により混合するのが好ましい。
また、ジエン系ゴムラテックスおよび/または液状ゴムとシリカ−酸化セルロースナノファイバー複合体を混合して均質物を得て、これをオーブン乾燥などにより乾燥してゴムマスターバッチを取得し、このゴムマスターバッチと他の成分とを混練、混合する方法によって製造してもよい。そして、この得られたタイヤ用ゴム組成物を使用して、加工、成形、加硫などの工程によりタイヤを製造することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において様々な変形が可能である。
下記表1に示す原料を配合してタイヤ用ゴム組成物を製造した。
具体的には、まずゴム原料として使用するスチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR;日本ゼオン社製,NIPOL SBR 1502、重量平均分子量5.0×105)100質量部に対する割合(phr:per hundred rubber)として50phrのシリカ粒子(Solvay社製,Zeosil 1165、窒素吸着比表面積(N2SA)165m2/g)を水中に分散させ、ここに10phrまたは5phrの酸化セルロースナノファイバー(CNF:カルボキシ基を1.5mmol/g含有、日本製紙社製,Cellenpoa)分散液を加えてオーブンにて40℃で乾燥した。なお、比較例として、50phrのシリカ粒子を水中に分散させた分散液をそのままオーブンにて40℃で乾燥したものも調製した。そして、得られた各乾燥物を簡易粉砕機によって粉砕し、3種類の粉体を得た。この得られた各粉体および下記表1に示す配合量のSBR、酸化亜鉛(ZnO、正同化学工業社製)、ステアリン酸(日油社製)を、混合温度160℃の条件において接線式ミキサーにより3分30秒間混錬して各混合物を得た。次に、この各混合物に加硫系成分(硫黄(四国化成工業社製,ミュークロン OT−20)および加硫促進剤(大内新興化学工業社製,ノクセラーCZ−GおよびノクセラーD))を加え、混合温度100℃の条件においてオープンロールにより混錬し、これを所定の金型中において160℃15分間プレス加硫して、加硫ゴム試験片に調製した実施例1〜2(シリカ/CNF10、シリカ/CNF5)および比較例1(シリカ)のタイヤ用ゴム組成物を得た。
Figure 2020066699
得られた実施例1〜2および比較例1の加硫ゴム試験片からJIS3号ダンベル状の試験片(厚さ2mm)を打ち抜き、引張速度500mm/分での引張試験をJIS K6251:2010に準拠して行い、切断までにおける伸長時のひずみ(%)に対する引張応力(MPa)を測定した。
この結果について、下記表2に示すとともに、横軸を加硫ゴム試験片のひずみ(%)、縦軸を伸長時の引張応力(MPa)とするグラフにプロットした(図1)。この結果、酸化セルロースナノファイバーで処理したシリカを充填剤として配合することで、タイヤ用ゴム組成物の硬さおよび伸びの特性をより高めること、つまり、酸化セルロースナノファイバーおよびシリカが均質に分散した、高いモジュラスを有し且つ破断伸びが大きい(強靭な)タイヤ用ゴム組成物が得られることが明らかとなった。
Figure 2020066699

Claims (3)

  1. ジエン系ゴム100質量部に対して、酸化セルロースナノファイバーで処理されたシリカを1〜50質量部含む、タイヤ用ゴム組成物。
  2. 前記シリカ100質量部に対して、前記酸化セルロースナノファイバーを0.1〜50質量部含む、請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  3. 前記酸化セルロースナノファイバーが、カルボキシ基を0.5〜3.0mmol/g含有する酸化セルロースナノファイバーである、請求項1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
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