JPWO2002087886A1 - インクジェット記録方法、インクセット、及びこれらを用いた記録物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、コストアップやインクジェット記録装置の変更、大型化等を伴うことなく、耐候性に優れ且つ光沢ムラが大幅に低減された記録物を容易に提供することのできるインクジェット記録方法及びインクセット、並びにデューティーに依存する光沢度比(最大値/最小値)が小さい、高品位な画像を得ることができるインクジェット記録方法及びこれを用いた記録物を提供することを課題とする。本発明は、顔料インク組成物と、樹脂成分を含むクリアインク組成物とを吐出して記録媒体に記録するインクジェット記録方法であって、記録後の前記記録媒体の記録表面全体における光沢性が実質的に均一になるように、前記顔料インク組成物の吐出量及び/又は前記クリアインク組成物の吐出量を調整することを特徴とするインクジェット記録方法を提供するものである。

Description

技術分野
本発明は、実質的に均一な光沢を有する画像を与えるインクジェット記録方法、インクセット、及びこれらを用いた記録物に関する。詳細には、耐候性に優れ、しかも光沢ムラが低減された高光沢記録物を得ることができるインクジェット記録方法及びインクセット、並びに、デューティーに依存する光沢度比(最大値/最小値)が小さい、高品位な画像を得ることができるインクジェット記録方法及びこれを用いた記録物に関する。
背景技術
インクジェット記録方法は、インク小滴を飛翔させ、紙等の記録媒体に付着させて印刷を行う印刷方法である。近年のインクジェット記録技術の革新的な進歩により、これまで銀塩写真やオフセット印刷によってのみ実現されてきた高精細印刷の分野にまでインクジェット記録方法が用いられるようになっている。それに伴い、銀塩写真やオフセット印刷の分野で用いられてきた印画紙やアート紙等に匹敵する高光沢性を有するインクジェット記録媒体が開発されている。このような高光沢インクジェット記録方法用記録媒体としては、紙やフィルム等の基材上にシリカ等の多孔質顔料を含有するインク受容層を設けたものが主流となっている。
また、前記高光沢インクジェット記録方法用記録媒体に文字及び/又は画像を記録する際に用いられるインクとしては、水を主成分とし、これに色材、樹脂成分及びその他の各種添加剤を含有させた水系インク組成物が一般的である。色材としては、染料又は顔料を用いることができるが、耐光性、耐ガス性、耐水性、及び耐湿性等の耐候性の点で顔料が優れているので、近年その需要が高まってきており、顔料の特性を活かした顔料インク組成物の開発が進められている。また、記録媒体への顔料の定着性を向上させるために樹脂成分を含有する水系顔料インク組成物が使用されている。
しかしながら、記録物には、デューティー(duty)の高い部分、デューティーの低い部分、あるいは非記録部分が存在する。このため、樹脂成分を含有する顔料インク組成物を用いて記録する場合には、高デューティー部分には多くのインク液滴を吐出させるので、それに伴って吐出される樹脂成分の量も多くなり、樹脂成分付着量が多くなるのに対し、低デューティー部分はインク液滴の吐出量が少なくなるので、樹脂成分の付着量も少なくなる。また、非記録部分にはインク液滴を吐出させないので、樹脂成分も付着されない。すなわち、高デューティー部分は樹脂成分量が多いために高光沢となるのに対し、低デューティー部分は低光沢となり、非記録部分は更に光沢が低くなる。このように、樹脂成分付着量の差異によって光沢感に差異が発生し、光沢ムラとして記録物品質に反映される。こうした光沢ムラは、特に、高精細印刷に多用される高光沢インクジェット記録方法用記録媒体において問題となっている。
また、着色剤として顔料を含むインク組成物を用いた従来のインクジェット記録方法でも、デューティーの高低によって、得られる印刷画像の光沢度に大きな変化が生じるという現象、即ち、デューティーを変化させたときに取り得る印字画像の光沢度の最大値と最小値との比(最大値/最小値)が大きくなるという現象が起こっていた。特に、インク組成物中の顔料の種類や、インク組成物における顔料濃度によっては、この光沢度比の大きさが顕著となるものもあった。
このような光沢ムラを解消するには、記録操作後に記録像の上から樹脂被膜をオーバーコートして、光沢性を付与することが考えられるが、すでに充分な光沢を示す高デューティー部分にも樹脂成分を供給することになり、コストの点で問題がある。
また、前記のような光沢ムラの解消を目的とするものではないが、オーバーコート層を設ける従来技術としては、種々の方法が提案されている。例えば、特開平8−174989号公報には、画像品質及び耐候性に優れた印刷画像を実現する目的で、高光沢インクジェット記録方法用記録媒体にインクジェット記録後、そのインク受容層上に耐熱性フィルムを介して、溶融転写された熱可塑性樹脂を主成分とする転写オーバーコート層を設ける技術が開示されている。しかし、この技術は、コストアップや、フィルムにシワが入ったり、記録媒体とフィルムとの間に空気が混入する等の問題があった。
また、特開平11−277724号公報及び特開2000−141708号公報には、プラスチック製品や金属製品等のインク吸収性のない記録媒体上に形成された記録画像の耐スクラッチ性の向上を目的として、インクジェット記録後に、記録画像上に紫外線硬化性のコーティング剤を塗布し、これに紫外線を照射して硬化させる技術が開示されている。しかし、この技術は、コストアップや、工程の煩雑さ、人体に有害な紫外線の利用等の問題があった。
また、特開平11−263052号公報には、記録画像の保護方法として、インクジェット記録時に、記録画像上に、皮膜形成能を有する固形の透明樹脂を加熱溶融したものをノズルから吐出し、該透明樹脂の皮膜で該記録画像を被覆する技術が開示されている。しかし、この技術は、いわゆるソリッドインクジェット記録方法を前提としており、通常のインクジェット記録方法には適していない。
また、仮に、この技術を通常のインクジェット記録方法に応用したとしても、記録画像の全てに皮膜を形成するため、該透明樹脂の使用量が非常に多く、その結果、コストアップや、通常のインクジェット記録装置に搭載されているインクタンクでは該透明樹脂の液状物を収容しきれず、装置の変更、大型化を余儀なくされる、等の問題があった。
従って、本発明の課題は、コストアップやインクジェット記録装置の変更、大型化等を伴うことなく、耐候性に優れ且つ光沢ムラが大幅に低減された記録物を容易に提供することのできるインクジェット記録方法及びインクセットを提供することにある。
また、本発明の課題は、デューティーに依存する光沢度比(最大値/最小値)が小さい、高品位な画像を得ることができるインクジェット記録方法及びこれを用いた記録物を提供することにもある。
発明の開示
本発明は、顔料インク組成物と、樹脂成分を含むクリアインク組成物とを吐出して記録媒体に記録するインクジェット記録方法であって、記録後の前記記録媒体の記録表面全体における光沢性が実質的に均一になるように、前記顔料インク組成物の吐出量と、前記クリアインク組成物の吐出量とを調整することを特徴とするインクジェット記録方法を提供することにより、前記課題を解決したものである。
本発明において、「光沢性が実質的に均一」とは、デューティーに依存する光沢度比(最大値/最小値)が1又は1に近似の値で、見た目に光沢ムラを感じない状態をいう。
また、本発明は、その一実施形態として、樹脂成分を含む顔料インク組成物と、樹脂成分を含むクリアインク組成物とを、インク受容層を有する記録媒体に任意の順序で吐出して記録するインクジェット記録方法であって、前記記録媒体の記録表面全体において、単位面積当たりの樹脂成分合計量が実質的に均一になるように、樹脂成分含有顔料インク組成物の吐出量と、樹脂成分含有クリアインク組成物の吐出量とを調整することを特徴とする、インクジェット記録方法を提供するものである。
このインクジェット記録方法の好ましい態様においては、複数種の樹脂成分含有顔料インク組成物を用いるインクジェット記録方法であって、それらの各樹脂成分含有顔料インク組成物と樹脂成分含有クリアインク組成物とを任意の順序で吐出する。
このインクジェット記録方法の別の好ましい態様においては、前記樹脂成分含有顔料インク組成物が水性顔料インク組成物であり、前記クリアインク組成物が水性クリアインク組成物である。
このインクジェット記録方法の更に別の好ましい態様においては、前記クリアインク組成物が、透明、無色、無彩色及び/又は淡色である。
このインクジェット記録方法の更に別の好ましい態様においては、前記クリアインク組成物が、更に耐光性向上剤(例えば、水溶性ヒンダードアミン系光安定剤、ベンゾトリアゾール系化合物、又はフェノール系酸化防止剤)を含有する。
このインクジェット記録方法の更に別の好ましい態様においては、樹脂成分含有クリアインク組成物における樹脂成分が、溶解した水溶性樹脂、ポリマー微粒子、又は樹脂分散剤である。
このインクジェット記録方法の更に別の好ましい態様においては、樹脂成分含有顔料インク組成物における樹脂成分が、溶解した水溶性樹脂、ポリマー微粒子、顔料をカプセル化した樹脂、又は樹脂分散剤である。
このインクジェット記録方法の更に別の好ましい態様においては、前記記録媒体の記録表面が、樹脂成分含有顔料インク組成物に関して高デューティー領域、低デューティー領域、及び/又は非吐出領域である。
また、本発明は、樹脂成分を含む顔料インク組成物と、樹脂成分を含むクリアインク組成物とを含むことを特徴とする、インクジェット記録方法用インクセットにも関する。
本発明のインクセットの好ましい態様においては、複数種の樹脂成分含有顔料インク組成物を含む。
また、本発明は、別の一実施形態として、一種以上の顔料インク組成物と、樹脂成分を含み且つ着色剤を含まない一種以上のクリアインク組成物とを同一処理時に吐出して記録媒体に印刷画像を形成するインクジェット記録方法であって、前記顔料インク組成物のデューティーに応じて、前記クリアインク組成物の吐出量を調整することを特徴とするインクジェット記録方法を提供することにより、前記課題を解決したものである。
ここで、「同一処理時」とは、1回の記録(1パス)内で、顔料インク組成物及びクリアインク組成物の両者により、一の特定画像を形成するように処理するときをいう。従って、両者を全く同時に吐出する場合の他、1パス内において、顔料インク組成物を先に吐出した後、クリアインク組成物を後で吐出する場合、及び1パス内において、クリアインク組成物を先に吐出した後、顔料インク組成物を後で吐出する場合も、「同一処理時」に含まれる。
尚、本発明においては、特に断りのない限り、単に「デューティー」という場合は、顔料インク組成物のデューティーをいうものとする。
このインクジェット記録方法の好ましい態様においては、前記カラーインク組成物が二種以上からなり、前記クリアインク組成物が一種からなる。
このインクジェット記録方法の別の好ましい態様においては、前記デューティーが低いときには前記クリアインク組成物の吐出量を多くし、前記デューティーが高いときには前記クリアインク組成物の吐出量を少なくする。
このインクジェット記録方法の更に別の好ましい態様においては、前記ポリマー微粒子は、樹脂エマルジョンとして前記クリアインク組成物に添加される。
また、本発明は、前記インクジェット記録方法を使用して、記録媒体に印刷画像が形成されてなることを特徴とする記録物を提供するものである。
また、本発明は、更に別の一実施形態として、顔料インク組成物のデューティーが低いときには、該顔料インク組成物及びクリアインク組成物それぞれの吐出量の合計が一定になるように調整し、顔料インク組成物のデューティーが高いときには、該顔料インク組成物のデューティーに拘らずにクリアインク組成物の吐出量を一定少量とする、前記のインクジェット記録方法を提供するものである。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明のインクジェット記録方法、インクセット、及び記録物について、これらの好ましい実施形態に基づいて詳細に説明する。
〔第1実施形態のインクジェット記録方法〕
本実施形態のインクジェット記録方法においては、記録媒体の記録表面全体において、単位面積当たりの樹脂成分合計量が実質的に均一になるように、樹脂成分含有顔料インク組成物の吐出量と、樹脂成分含有クリアインク組成物の吐出量とを調整する。本来、記録媒体表面上に形成される記録物にはデューティーの差異があり、そのデューティーの差異に応じて、記録媒体表面の単位面積当たりへ吐出するインク組成物液滴量には差異がある。インク組成物のみを記録媒体表面へ吐出すると、その液滴量の差異に伴って、単位面積当たりの樹脂成分付着量にも差異が生じ、光沢ムラとなるので、本発明方法においては、前記インク組成物のデューティーの差異に応じて変化する量で、樹脂成分含有クリアインク組成物を吐出することによって樹脂成分を補充し、単位面積当たりの樹脂成分付着量を記録媒体の記録表面全体にわって均一にする。
本実施形態の方法の好ましい態様では、顔料インク組成物に関する最高デューティー部分へのクリアインク組成物の吐出量を最低量(特には、非吐出)とする。また、顔料インク組成物を吐出しない非記録部分へのクリアインク組成物の吐出量を最高量とし、前記最高デューティー部分での樹脂成分付着量と、非記録部分の樹脂成分付着量とを実質的に一致させ、前記最高デューティー部分での光沢性と、非記録部分の光沢性とを一致させることができる。また、最高デューティー部分と非記録部分との中間部分(すなわち、低デューティー部分)へのクリアインク組成物の吐出量は、そのデューティー差に応じて変化させる。具体的には、本実施形態の方法を実施する記録装置に、クリアインク組成物用のヘッドを設け、このヘッドから吐出するクリアインク組成物の液滴量を、適当な制御装置によって調整することができる。
本明細書において「デューティー」(duty)は、具体的には以下の式(1):
D=〔N/(Lr×Wr)〕×100 (1)
から算出することができる。前記式(1)において、Dはデューティーであり、Nは単位面積あたりの実印字ドット数であり、Lrは単位面積あたりの縦解像度であり、Wrは単位面積あたりの横解像度である。従って、例えば、実印字の際に、ドット変調を行わずに記録を行う場合は、デューティーはインク液滴数及びインクの打ち込み量に比例する。また、ドット変調を行って記録を行う場合は、上記式(1)とドット変調に依存する1ドットあたりのインク重量とから導かれるインク打ち込み量を適宜決定すればよい。
本実施形態において用いることのできるクリアインク組成物は、非着色性、すなわち、透明インク、無色インク、無彩色インク(例えば、白色インク)又は淡色インクであることができ、透明インクが好ましい。淡色インクとは、顔料含有量の低いインクである。
本実施形態において用いることのできるクリアインク組成物は、水系又は有機系のインクであることができ、同時に使用する顔料インク組成物の溶媒系と同じ溶媒系にするのが好ましい。また、クリアインク組成物と顔料インク組成物とを水系とするのが好ましい。
本実施形態に用いられるクリアインク組成物は、水中に水溶性樹脂を溶解した状態で樹脂成分を含有するか、あるいは水中にポリマー微粒子の状態で樹脂成分を含有することができる。樹脂成分は透明ポリマー微粒子であることが好ましい。
前記透明ポリマー微粒子としては、クリアインク組成物の吐出直後に透明皮膜を形成することのできるポリマー微粒子であれば特に限定させない。なお、分子中に不飽和二重結合及び/又は不飽和三重結合を有するポリマー微粒子や、反応性に富む置換基を有するポリマー微粒子は、耐光性の点で好ましくない。本実施形態で好ましく用いられる透明ポリマー微粒子としては、例えば、アクリル酸(又はメタクリル酸)あるいはその誘導体(例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタアクリル酸、又はメタアクリル酸メチル等)の重合体若しくは共重合体であるアクリル酸系ポリマー、あるいはウレタン、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、エチレン−ビニルアセテート(EVA)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)等のゴム系ポリマー、でんぷん、変性でんぷん、ゼラチン、カゼイン、大豆蛋白などの天然高分子化合物、あるいはカルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)等のセルロース変性ポリマー、あるいはポリビニルアルコール(PVA)、変性PVA、ポリアクリルアミド、ポリエチレン、ポリアセタール樹脂、グアーガム、ポリエステル、ポリビニルピロリドン、エチレン−ポリビニルアルコール共重合体等を挙げることができ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。これらのうち、吐出安定性、安全性、速乾性、耐候性等の観点から、(メタ)アクリル酸系ポリマーを用いることが好ましい。
前記クリアインク組成物は、前記透明ポリマー微粒子をエマルジョンとして含有することもできる。また、前記クリアインク組成物は、併用する樹脂成分含有インク組成物において顔料分散樹脂として使用する分散樹脂を含有することもできる。その分散樹脂としては、顔料表面に吸着して顔料粒子を水に分散する形態をとる樹脂や、顔料表面を覆い、顔料粒子をカプセル化した状態で水に分散する形態をとる樹脂などのように顔料粒子を水に安定に分散することのできる樹脂であれば特に限定されず、分散形態、水溶性樹脂、又は非水溶性樹脂に関係なくクリアインク組成物に含有することができる。
水溶性分散剤としては、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸系水溶性樹脂を用いることができ、具体的には、例えば、スチレンアクリル酸共重合体アンモニウム塩、スチレンアクリルエマルジョン(商品名=グランドールPP1100;大日本インキ製)等を挙げることができる。
前記クリアインク組成物中に含有される水としては、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、又は蒸留水等の純水又は超純水を用いることができる。特に、紫外線照射又は過酸化水素添加等により滅菌処理した水を用いると、カビやバクテリアの発生を防止してクリアインク組成物の長期保存が可能となる点で好ましい。
前記クリアインク組成物は、前記樹脂成分を、クリアインク組成物全体の重量に関して好ましくは0.1〜10重量%、更に好ましくは1〜5重量%の量で含有する。前記樹脂成分の含有量を前記範囲内とすることにより、プリンタヘッドからの吐出安定性、速乾性、及び取扱安全性等を低減させることなく、光沢ムラの防止及び耐候性の向上に十分な皮膜を記録媒体上に形成させることができる。
前記クリアインク組成物には、更に、耐光性向上剤を含有させることが、記録物の耐光性の更なる向上及び前記透明ポリマー微粒子自体の劣化防止の点で好ましい。
耐光性向上剤としては、紫外光や可視光による記録画像の変退色を抑制する作用を持つものであればよく、好ましくはヒンダードアミン系光安定剤(HALS)、紫外線吸収剤、酸化防止剤、及びクエンチャー(消光剤)からなる群から選ばれる化合物1種又は2種以上を用いることができる。紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系化合物、サルシレート系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物及びシアノアクリレート系化合物、並びに酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セレン及び酸化セリウム等の金属酸化物を挙げることができる。酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール等のフェノール系、クロマン系、クラマン系、ハイドロキノン誘導体、ベンゾトリアゾール系(紫外線吸収能を有しないもの)、スピロインダン系等を挙げることができる。クエンチャーとしては、例えば、ニッケル、コバルト等の無機金属錯体等を挙げることができる。これらのうち、特に水溶性HALS、ベンゾトリアゾール系化合物〔紫外線吸収能を有するもの(紫外線吸収剤として用いられるもの)及びこれを有しないもの(酸化防止剤として好ましく用いられるもの)の両方を含む〕及びフェノール系酸化防止剤を用いることが好ましい。
前記耐光性向上剤は、前記クリアインク組成物中に、好ましくは0.01〜30重量%、更に好ましくは0.1〜20重量%の量で含有される。
また、前記クリアインク組成物には、ノズルの目詰まり防止等の観点から、浸透促進剤や高沸点有機溶剤を含有させることができる。浸透促進剤や高沸点有機溶剤としては、通常、インク組成物中に含有される化合物を特に制限させることなく用いることができ、具体例については後述する。
前記クリアインク組成物は、吐出直後に樹脂成分が速やかに皮膜を形成することが好ましく、従って、その最低造膜温度(MFT)が、好ましくは80℃以下、更に好ましくは40℃以下、一層好ましくは0℃以下である。本明細書において「MFT」は、JIS K 6800に従って測定される温度を意味する。
また、前記クリアインク組成物は、速乾性及び造膜性の観点から、その固形分濃度が0.01〜80重量%であることが好ましく、0.1〜50重量%であることが更に好ましい。
また、前記クリアインク組成物は、吐出安定性の観点から、その温度20℃における粘度が50mPa・s以下であることが好ましい。粘度を前記の範囲内に調整する方法としては、増粘剤やpH調整剤の添加、固形分濃度の調整、前記樹脂成分の分子量の調整等を挙げることができる。
また、同様の観点から、前記クリアインク組成物は、その表面張力が15〜50mN/mであることが好ましく、25〜50mN/mであることが更に好ましい。
表面張力を前記範囲内に調整する方法としては、界面活性剤や有機溶剤の添加等を挙げることができる。
本実施形態では、記録媒体として、記録媒体表面上に顔料粒子を残留させることが可能な記録媒体を用いるのが好ましい。このような記録媒体としては、例えば、基材上にインク受容層を設けた記録媒体を用いることができる。インク受容層は、記録媒体の最上層であるか、あるいはその上に、例えば、光沢層を有する中間層であることもできる。このような記録媒体としては、そのインク受容層中に多孔質顔料及びバインダー樹脂を含有する、いわゆる吸収型(空隙型ともいう)の記録媒体と、前記インク受容層中にカゼイン、変性PVA、ゼラチン、又は変性ウレタン等の樹脂を含有する、いわゆる膨潤型の記録媒体とが知られており、本実施形態ではいずれの記録媒体も使用することができる。
吸収型記録媒体のインク受容層に含有される前記多孔質顔料としては、例えば、沈殿法、ゲルタイプ、又は気相法等のシリカ系、擬ベーマイト等のアルミナ水和物、シリカ/アルミナハイブリッドゾル、スメクタイト粘土、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、カオリン、白土、タルク、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム等を挙げることができ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
また、吸収型記録媒体のインク受容層に含有される前記バインダー樹脂としては、結着能力を有し、インク受容層の強度を高めることのできる化合物であれば特に限定されず、例えば、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、酢酸ビニル、澱粉、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、スチレン−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系共重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系共重合体ラテックス、アクリル酸及びメタクリル酸の重合体等のアクリル系共重合体ラテックス等を挙げることができる。
前記インク受容層には、吸収型記録媒体のインク受容層の場合も、膨潤型の記録媒体のインク受容層の場合も、必要に応じ、定着剤、蛍光増白剤、耐水化剤、防かび剤、防腐剤、分散剤、界面活性剤、増粘剤、pH調整剤、消泡剤、及び/又は保水剤等の各種添加剤を含有させることもできる。
前記の各インク受容層が設けられる前記基材としては、紙(サイズ処理紙を含む);ポリエチレン、ポリプロピレン、又はポリエステル等を紙にコートしたレジンコート紙;バライタ紙;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、又はポリプロピレン等の熱可塑性樹脂フィルム;合成紙;合成繊維で形成されたシート状物等を挙げることができる。
本実施形態で用いる記録媒体は、前記のとおり、前記基材上に前記インク受容層を有する限り特に限定されないが、特に好ましい態様は、前記基材と、その上に設けた最上層としての前記インク受容層とを有する記録媒体であり、それらの基材及びインク受容層も、例えば、以下の物性を有するものが好ましい。
前記基材としては、紙(木材パルプを含有するもの)が好ましく、その坪量は、好ましくは100〜350g/m、更に好ましくは180〜260g/mである。また、厚みは、好ましくは100〜400μm、更に好ましくは180〜260μmである。
前記インク受容層は、インク受容層全体の重量を基準として、固形分換算で、前記多孔質顔料として湿式法シリカゲルを50〜60重量%の量で含有し、前記バインダー樹脂としてポリビニルアルコールを30〜40重量%の量で含有することが、インク吸収性、及び印字堅牢性等の点で好ましい。また、前記インク受容層の塗工量は、固形分換算で、5〜50g/mであることが、インク吸収性の点で好ましい。なお、インク受容層自体の厚みとしては、好ましくは10〜40μm、更に好ましくは20〜30μmである。
本実施形態で用いられる樹脂成分含有顔料インク組成物は、インクジェット記録方法において一般的に使用されている樹脂成分含有顔料インク組成物であり、水系又は有機系であることができる。また、同時に使用するクリアインク組成物の溶媒系と同じ溶媒系にするのが好ましく、クリアインク組成物と顔料インク組成物とを水系とするのが好ましい。
本実施形態に用いられる顔料インク組成物は、水中に水溶性樹脂を溶解した状態で樹脂成分を含有するか、水中にポリマー微粒子の状態で樹脂成分を含有するか、顔料をカプセル化した樹脂成分を含有するか、あるいは樹脂分散剤として含有することができる。樹脂成分は透明ポリマーであることが好ましい。
顔料インク組成物が、水溶性樹脂、ポリマー微粒子、又は樹脂分散剤として樹脂成分を含有する場合は、前記のクリアインク組成物に含有させる樹脂成分と実質的に同様の材料を同様の方法で含有させることができる。また、顔料インク組成物が、顔料をカプセル化した樹脂成分を含有する場合は、顔料のカプセル化に用いた樹脂と実質的に同様の樹脂を、そのまま(すなわち、カプセル化等の特別の手法を用いることなく)、クリアインク組成物に溶解又は分散させることができる。
前記顔料インク組成物に含有される顔料としては、無機顔料及び有機顔料を使用することができ、それぞれ単独で、又は複数種を任意に混合して用いることができる。前記無機顔料としては、例えば、酸化チタン及び酸化鉄の他、コンタクト法、ファーネス法、又はサーマル法等の公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。また、前記有機顔料としては、例えば、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、及びキレートアゾ顔料等を含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、又はキノフラロン顔料等)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、又は酸性染料型キレート等)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、又はアニリンブラック等を使用することができる。
さらに前記顔料の具体例を以下に説明する。まず、イエローインク組成物の好ましい顔料としては、例えば、C.I.Pigment Yellow 1,C.I.Pigment Yellow 2,C.I.Pigment Yellow 3,C.I.Pigment Yellow 12,C.I.Pigment Yellow 13,C.I.Pigment Yellow 14,C.I.Pigment Yellow 16,C.I.Pigment Yellow 17,C.I.Pigment Yellow 73,C.I.Pigment Yellow 74,C.I.Pigment Yellow 75,C.I.Pigment Yellow 83,C.I.Pigment Yellow 93,C.I.Pigment Yellow 95,C.I.Pigment Yellow 97,C.I.Pigment Yellow98,C.I.Pigment Yellow 109,C.I.Pigment Yellow 110,C.I.Pigment Yellow 114,C.I.Pigment Yellow 128,C.I.Pigment Yellow 129,C.I.Pigment Yellow 138,C.I.Pigment Yellow 150,C.I.Pigment Yellow 151,C.I.Pigment Yellow 154,C.I.Pigment Yellow 155,C.I.Pigment Yellow180,C.I.Pigment Yellow 185等を挙げることができ、これらのうち、特に好ましく使用することができる顔料として、C.I.Pigment Yellow 74、110及び128等を挙げることができる。
また、マゼンタインク組成物の好ましい顔料としては、例えば、C.I.Pigment Red 5,C.I.Pigment Red 7,C.I.Pigment Red 12,C.I.Pigment Red 48(Ca),C.I.Pigment Red 48(Mn),C.I.Pigment Red 57(Ca),C.I.Pigment Red 57:1,C.I.Pigment Red 112,C.I.Pigment Red 122,C.I.Pigment Red 123,C.I.Pigment Red 168,C.I.Pigment Red 184,C.I.Pigment Red 202等を挙げることができ、これらのうち、特に好ましい顔料として、C.I.Pigment Red 122等を挙げることができる。
ライトマゼンタインク組成物の顔料としては、前記したマゼンタインク組成物に用いられる顔料と同じ顔料を、濃度を低くして用いることができる。ライトマゼンタインク組成物は、マゼンタインク組成物に使用される顔料やその他の成分の組成を適宜変更することにより調製することができる。
また、シアンインク組成物の好ましい顔料としては、例えば、C.I.Pigment Blue 1,C.I.Pigment Blue 2,C.I.Pigment Blue 3,C.I.Pigment Blue 15:3,C.I.Pigment Blue 15:4,C.I.Pigment Blue 15:34,C.I.Pigment Blue 16,C.I.Pigment Blue 22,C.I.Pigment Blue 60,C.I.Vat Blue 4,C.I.Vat Blue 60を挙げることができ、これらのうち、特に好ましい顔料として、C.I.Pigment Blue 15:3等を挙げることができる。
ライトシアンインク組成物の顔料としては、前記したシアンインク組成物に用いられるものと同じ顔料を、濃度を低くして用いることができる。ライトシアンインク組成物は、通常、シアンインク組成物に使用される顔料その他の成分の組成を適宜変更することにより調製することができる。
ブラックインク組成物の好ましい顔料はカーボンブラックであり、具体的には、例えば、三菱化学製のNo.2300,No.900,MCF88,No.33,No.40,No.52,MA7,MA8,MA100,No.2200B等、コロンビア社製の Raven5750,Raven5250,Raven5000,Raven3500,Raven1255,Raven700等、キャボット社製の Regal 400R,Regal 400R,Regal 1660R,Mogul 1,Monarch 700,Monarch 800,Monarch 880,Monarch 900,Monarch 1000,Monarch 1100,Monarch 1300,Monarch 1400等、テグッサ社製の Color Black FW1,Color Black FW2,Color Black FW2V,Color Black FW18,Color Black FW200,Color Black S150,Color Black S160,Color Black S170,Printex 35,Printex U,Printex V,Printex 140U,Special Black 6,Special Black 5,Special Black 4A,Special Black 4等を挙げることができる。
前記顔料インク組成物は、水を主溶媒として含有するのが好ましい。水としては、前記クリアインク組成物に含有される水と同様のものを用いることができる。
また、前記顔料インク組成物には、浸透促進剤として、多価アルコールの炭素数3以上のアルキルエーテル誘導体を含有させることもできる。多価アルコールの炭素数3以上のアルキルエーテル誘導体としては、例えば、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等を挙げることができ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
また、前記顔料インク組成物には、インク組成物の乾燥時間を短くする観点から、低沸点有機溶剤を含有させることもできる。低沸点有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、iso−ブタノール、n−ペンタノール等を挙げることができ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
また、前記顔料インク組成物には、湿潤剤として、高沸点有機溶剤を含有させることもできる。高沸点有機溶剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の多価アルコール類を挙げることができ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
また、前記顔料インク組成物には、顔料の分散安定性の観点から、界面活性剤を含有させることもできる。界面活性剤としては、例えば、アニオン性界面活性剤(例えば、ドデシルベンゼルスルホン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩等)及び非イオン性界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド等)を挙げることができ、これらの1種又は2種以上が用いられる。また、アセチレングリコール系界面活性剤を用いることもでき、例えば、サーフィノール82、104、440、465及び485(いずれもAir Products and Chemicals Inc.製)並びにオレフィンY等を挙げることができ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
また、前記顔料インク組成物には、更に必要に応じ、粘度調整剤、防腐剤、防カビ剤、pH調整剤、溶解助剤、酸化防止剤、表面張力調整剤、及び/又は誘電率調整剤等の各種助剤を含有させることもできる。
本実施形態に係る前記顔料インク組成物は、前記のとおり、少なくとも、顔料、樹脂成分及び水を含有するものであればよいが、特に好ましい形態を挙げると、前記顔料を好ましくは1〜30重量%、更に好ましくは1〜10重量%の量で含有し、樹脂成分を好ましくは0.1〜20重量%、更に好ましくは0.5〜5重量%の量で含有し、その他の成分として、前記の浸透促進剤、及び/又は界面活性剤等を含有することが、インク組成物の発色性及び信頼性の点で好ましい。
なお、前記顔料インク組成物の諸物性は適宜調整されるが、ヘッドからの安定的な吐出特性の点で、温度20℃における粘度が10mPa・s以下であることが好ましい。また、インク組成物吸収性の点で、その表面張力は好ましくは5〜50mN/m、より好ましくは20〜40mN/mである。
本実施形態のインクジェット記録方法においては、樹脂成分含有顔料インク組成物と、樹脂成分含有クリアインク組成物とを、記録媒体に任意の順序で吐出する。すなわち、顔料インク組成物を先に吐出し、その後からクリアインク組成物を吐出するか、逆にクリアインク組成物を先に吐出し、その後から顔料インク組成物を吐出することができる。また、複数種の顔料インク組成物を用いる場合は、全ての顔料インク組成物を先に吐出し、その後からクリアインク組成物をオーバーコート液として吐出するか、クリアインク組成物を先にプレコート液として吐出し、その後から各顔料インク組成物を任意の順序で吐出するか、あるいは一部の顔料インク組成物を先に吐出し、続いてクリアインク組成物を吐出し、最後に残りの顔料インク組成物を吐出することもできる。
〔第2実施形態のインクジェット記録方法〕
本実施形態のインクジェット記録方法は、一種以上の顔料インク組成物と、樹脂成分を含み且つ着色剤を含まない一種以上のクリアインク組成物とを同一処理時に吐出する際に、前記顔料インク組成物のデューティーが低いときには前記クリアインク組成物の吐出量を多くし、前記デューティーが高いときには前記クリアインク組成物の吐出量を少なくしたものである。これにより、デューティーに依存する光沢度比(最大値/最小値)が小さく且つ高品位な印刷画像をより容易に発現することができる。例えば、前記カラーインク組成物のデューティーと前記クリアインク組成物のデューティーとが図1に示すグラフで表される関係になるように、前記クリアインク組成物の吐出量を調整する。
尚、光沢度は、光沢計PG−1(日本電色工業株式会社製)によって測定される。
本実施形態の記録方法に使用される顔料インク組成物及びクリアインク組成物の種類は、それぞれ単一であってもよく、また複数であってもよいが、特に、前記顔料インク組成物が二種以上の複数であり且つ前記クリアインク組成物が単一である組み合わせが好ましい。
本実施形態の記録方法に用いられる前記クリアインク組成物は、樹脂成分を必須構成成分とするものである。また、このクリアインク組成物は、通常のインク組成物とは異なり、着色剤が含まれないものである。従って、前記クリアインク組成物には、着色剤を分散するための分散剤も必要ない。前記クリアインク組成物における樹脂成分以外の成分は、通常のインクジェット記録用のインク組成物に含まれる成分と同様である。
樹脂成分の含有量は、クリアインク組成物中、好ましくは0.1〜10重量%、更に好ましくは0.3〜5重量%である。
本実施形態において、樹脂成分は、前記の第1実施形態の記録方法と同様に、水中に水溶性の樹脂を溶解した状態で使用するか、あるいは水中にポリマー微粒子の状態で使用することができる。特に、ポリマー微粒子の状態で、樹脂エマルジョンとしてクリアインク組成物に添加されるのが好ましい。このようなポリマー微粒子の状態で添加することで、クリアインク組成物の造膜性が向上するとともに、得られる画像の耐擦性及び発色性が向上する。
樹脂エマルジョンは、公知の乳化重合により製造できる。例えば、不飽和ビニルモノマーを、界面活性剤(乳化剤)、重合触媒、重合開始剤、分子量調整剤および中和剤等の存在下、水中で乳化重合させることにより、ポリマー微粒子の樹脂エマルジョンが製造される。
樹脂エマルジョンを形成するに際しては、ポリマー微粒子100重量部に対して、60重量部以上400重量部以下の水性媒体に分散させることが好ましく、100重量部以上200重量部以下であることがさらに好ましい。
ポリマー微粒子の平均粒子径は樹脂エマルジョンを形成する限り特に制限されないが、インク中における分散安定性の観点から、200nm以下が好ましく、更に好ましくは5nm以上100nm以下である。
ポリマー微粒子のガラス転移温度(JIS K6900に従い測定)は、−15℃以上150℃以下であることが好ましく、10℃以上80℃以下であることがさらに好ましい。
また、ポリマー微粒子は、親水性部分と疎水性部分とを有するものが好ましい。
ポリマー微粒子の構造は、単相構造、複相構造(コアシェル構造)等のいずれでもよい。該コアシェル構造は、異なる2種以上のポリマーが相分離して存在する構造であればよく、例えば、シェル部がコア部を完全に被覆している構造、シェル部がコア部の一部を被覆している構造、シェル部ポリマーの一部がコア部ポリマー内にドメイン等を形成している構造、コア部とシェル部の中間にさらにもう一層以上、組成の異なる層を含む3層以上の多層構造であってもよい。
前記ポリマー微粒子として、前記コアシェル構造のものを用いる場合、コア部がエポキシ基を有するポリマーからなり、シェル部がカルボキシル基を有するポリマーからなるものが好ましい。これは、コア部のエポキシ基と前記シェル部のカルボキシル基とが結合して網目構造を形成するので、記録媒体に印字した際印字面を被覆する強固な保護膜を形成することができるためである。
また、前記ポリマー微粒子は、カルボキシル基またはスルホン酸基を有する不飽和ビニルモノマーに由来する構造を1〜10重量%有し、かつ重合可能な二重結合を好ましくは2つ以上、さらに好ましくは3つ以上有する架橋性モノマーによって架橋された構造(架橋性モノマーに由来する構造)を0.2〜4重量%有するものが好ましい。インクに、このようなポリマー微粒子を含有させることにより、ノズルプレート表面が該インクにより濡れ難くなるので、該インク液滴の飛行曲がりを防止でき、吐出安定性をより向上させることができるためである。
前記カルボキシル基を有する不飽和ビニルモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマール酸、マレイン酸等が挙げられ、特に、メタクリル酸が好ましい。
前記架橋性モノマーとしては、例えば、ポリエチレングリコールアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2,2’−ビス(4−アクリロキシプロピロキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン等のジアクリレート化合物、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート等のトリアクリレート化合物、ジトリメチロールテトラアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート等のテトラアクリレート化合物、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等のヘキサアクリレート化合物、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ポリブチレングリコールジメタクリレート、2,2’−ビス(4−メタクリロキシジエトキシフェニル)プロパン等のジメタクリレート化合物、トリメチロールプロパンメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート等のトリメタクリレート化合物、メチレンビスアクリルアミド、ジビニルベンセン等が挙げられる。
前記不飽和ビニルモノマー(前記ポリマー微粒子を構成するモノマー)としては、一般的に乳化重合で使用されるアクリル酸エステルモノマー類、メタクリル酸エステルモノマー類、芳香族ビニルモノマー類、ビニルエステルモノマー類、ビニルシアン化合物モノマー類、ハロゲン化モノマー類、オレフィンモノマー類およびジエンモノマー類等が挙げられる。具体的には、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、イソアミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、デシルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクタデシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレート、グリシジルアクリレート等のアクリル酸エステル類、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、イソアミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、デシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、グリシジルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類、酢酸ビニル等のビニルエステル類、アクリロニトリル等のビニルシアン化合物類、塩化ビニリデン、塩化ビニル等のハロゲン化モノマー類、スチレン、2−メチルスチレンビニルトルエン、tert−ブチルスチレン、クロルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン等の芳香族ビニル単量体類、エチレン、プロピレン、イソプロピレン等のオレフィン類、ブタジエン、クロロプレン等のジエン類、ビニルエーテル、ビニルケトン、ビニルピロリドン等のビニルモノマー類が挙げられる。
前記界面活性剤としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩、ラウリル酸ナトリウム塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド等の非イオン性界面活性剤が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。また、アセチレングリコール類(オレフィンY、STGならびにサーフィノール82、104,440、465および485(何れもAir Products and Chemicals Inc.製))を用いることもできる。
界面活性剤の添加量は、クリアインク組成物中、好ましくは0.05重量%以上5重量%以下であり、さらに好ましくは0.1重量%以上1.5重量%以下である。
樹脂エマルジョンの製造時においては、印刷安定性の向上の観点から、前記乳化重合の際に、前記不飽和ビニルモノマーに加えて、アクリルアミド類および水酸基含有モノマーからなる群から選ばれる1種または2種以上を配合することが好ましい。該アクリルアミド類としては、例えば、アクリルアミドおよびN,N’−ジメチルアクリルアミド等が挙げられ、使用に際しては、これらの1種または2種以上を用いることができる。また、該水酸基含有モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレートおよび2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
また、前記ポリマー微粒子として、前記コアシェル構造のものを用いる場合、それを含有する樹脂エマルジョンは、例えば、特開平4−76004号公報に開示されている方法(前記不飽和ビニルモノマーの多段階の乳化重合)等により製造できる。
なお、前述したように、コアシェル構造のポリマー微粒子は、そのコア部がエポキシ基を有するポリマーからなることが好ましいが、コア部へのエポキシ基の導入方法としては、例えば、エポキシ基を有する不飽和ビニルモノマーであるグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル等を他の不飽和ビニルモノマーと共重合させる方法、あるいは一種以上の不飽和ビニルモノマーを重合させてコア部(コア粒子)を調整する際に、エポキシ化合物を同時に添加し、これらを複合化させる方法等が挙げられる。特に、前者の方法が重合の容易さや重合安定性等の点で好ましい。
本実施形態の記録方法に用いられる前記顔料インク組成物は、着色剤として顔料が含まれるものであり、それ以外の成分は、分散剤その他、通常のインクジェット記録用顔料インク組成物に含まれる成分と同様である。かかる顔料インク組成物についての詳細(顔料の含有量、種類等)については、第1実施形態の記録方法に用いられる顔料インク組成物と同様である。
特に、文字画像を形成する場合には、顔料インク組成物として、シアンインク組成物、マゼンタインク組成物、イエローインク組成物、及びブラックインク組成物を用いることが好ましく、また、写真画像を形成する場合には、これらの顔料インク組成物(濃顔料インク組成物)の他に、ライトシアンインク組成物やライトマゼンタインク組成物等の淡顔料インク組成物を用いることが好ましい。
本実施形態のインクジェット記録方法は、例えば、ドライバ等のソフトウエアを介し、インクジェット記録用プリンタを使用して印刷する工程等を通じて実施される。
即ち、ドライバによって、記録媒体に吐出しようとする色を検知し、その色に対応する前記顔料インク組成物をデューティーの組み合わせに変換した信号としてプリンタに出力する。このとき、前記顔料インク組成物のデューティーが低いときには、前記クリアインク組成物の吐出量が多くなるように調整する。一方、前記顔料インク組成物のデューティーが高いときには、前記クリアインク組成物の吐出量が少なくなるように調整する。例えば、前記顔料インク組成物のデューティーと前記クリアインク組成物のデューティーとが図1に示すグラフで表される関係になるように、前記クリアインク組成物の吐出量を調整する。
また、前記クリアインク組成物の吐出量の調整も、ドライバによって行う。即ち、ドライバによって検知された色に対応する前記顔料インク組成物のデューティーに基づいて、前記クリアインク組成物の吐出量を前述のように決定する。そして、決定された前記クリアインク組成物の吐出量をデューティーの組み合わせに変換した信号としてプリンタに出力する。
そして、ドライバから出力された前記各信号に従って、プリンタ内のプリンタヘッドが駆動し、前記顔料インク組成物及び前記クリアインク組成物を備えるインクカートリッジから、プリンタヘッドのノズルを介して、前記顔料インク組成物及び前記クリアインク組成物それぞれの所定量を同一処理時に吐出する。
ここで、前記プリンタヘッドとしては、前記顔料インク組成物を吐出するための顔料インクノズルと、前記クリアインク組成物を吐出するためのクリアインクノズルとが設けられているものが用いられる。また、前記インクカートリッジとしては、その内部に前述した顔料インク組成物とクリアインク組成物とが収容されており、プリンタヘッドのノズルの内側に配置されるものが用いられる。
従って、本発明の記録方法によれば、前記顔料インク組成物のデューティーを検知する装置や、その検知情報に基づいて吐出しようとする前記クリアインク組成物の吐出量を制御する装置等のハードウエアを要せずとも、デューティーに依存する光沢度比(最大値/最小値)が小さい、高品位な印刷画像を容易に形成することができる。
また、前記インクカートリッジを使用した場合の前記顔料インク組成物と前記クリアインク組成物との組み合わせの例としては、次に示すものが挙げられる。
▲1▼マゼンタインク組成物(M)、ライトマゼンタインク組成物(Lm)、シアンインク組成物(C)、ライトシアンインク組成物(Lc)、及びイエローインク組成物(Y)からなる5種の顔料インク組成物と、1つのクリアインク組成物とを収容したインクカートリッジ。
▲2▼マゼンタインク組成物(M)、シアンインク組成物(C)、イエローインク組成物(Y)、及びブラックインク組成物(Bk)からなる4種の顔料インク組成物と1つのクリアインク組成物とを収容したインクカートリッジ。
▲3▼マゼンタインク組成物(M)、ライトマゼンタインク組成物(Lm)、シアンインク組成物(C)、ライトシアンインク組成物(Lc)、イエローインク組成物(Y)、及びブラックインク組成物(Bk)からなる6種の顔料インク組成物と、1つのクリアインク組成物とを収容したインクカートリッジ。
その他、インクカートリッジとしては、1つの顔料インク組成物(1色)と1つのクリアーインク組成物とが収容されたいわゆる二液型のものであってもよい。さらに、単一種のカラーインク組成物(1色)毎にクリアーインク組成物が存在する、二液型インクカートリッジの複数の組み合わせであってもよい。この場合、顔料インク組成物の種類毎にクリアインク組成物の吐出量を適宜調整することにより、更に本発明の効果を向上させることができる。
前述した本実施形態のインクジェット記録方法を使用することにより、記録媒体に、デューティーに依存する光沢度比(最大値/最小値)が小さく且つ高品位な印刷画像が形成されてなる記録物を得ることができる。
〔第3実施形態のインクジェット記録方法〕
本実施形態のインクジェット記録方法においては、顔料インク組成物のデューティーが低いときには、該顔料インク組成物及びクリアインク組成物それぞれの吐出量の合計が一定になるように調整し、顔料インク組成物のデューティーが高いときには、該顔料インク組成物のデューティーに拘らずにクリアインク組成物の吐出量を一定少量とすることで、記録後の記録媒体の記録表面全体における光沢性が実質的に均一になるように吐出量を調整する記録方法を提供するものである。かかる実施形態によれば、クリアインク組成物の使用量を必要最低限の量に抑えることができるという効果が得られる。
本実施形態では、特に、顔料インク組成物のデューティーが20〜60%、特に30〜50%のところで前記クリアインク組成物の吐出量の調整についての前記の切り替えを行うことが好ましい。
また、本実施形態では、顔料インク組成物のデューティーが低いときには、顔料インク組成物及びクリアインク組成物それぞれの吐出量の合計をデューティーの合計で20〜60%の範囲内となるようにし、一方、顔料インク組成物のデューティーが高いときには、クリアインク組成物の吐出量をデューティーで1〜20%の範囲内で一定になるようにすることが好ましい。
また、本実施形態では、顔料インク組成物及びクリアインク組成物として、共にポリマー微粒子を含むものを使用することが、デューティーに依存する光沢度比(最大値/最小値)をより小さくするという点で好ましい。
尚、本実施形態について特に詳述しない点については、前述した第1及び第2実施形態において詳述したことが適宜適用される。
〔その他の実施形態のインクジェット記録方法〕
本発明は、更に以下に述べる他の実施形態を提供することができる。尚、これら他の実施形態について特に詳述しない点についても、前述した第1及び第2実施形態において詳述したことが適宜適用される。
本発明のインクジェット記録方法においては、記録後の記録媒体の記録表面全体における光沢性が実質的に均一になるように吐出量を調整するためのクリアインク組成物として、淡色のクリアインク組成物を使用する実施形態を提供することができる。
本明細書において、「淡色」とは、印刷時の彩度が10以下となる色をいう。
本実施形態で使用する淡色のクリアインク組成物における色相に制限はないが、特に色相が黄色又は白色であること、即ち、淡黄色、淡白色のクリアインク組成物を使用することが好ましい。淡黄色のクリアインク組成物を使用すれば、画像保存性の向上及び赤光り(シアン色画像をある角度から観た際に赤色に着色して見える現象)の低減に効果がある。また、淡白色のクリアインク組成物を使用すれば、下地の整色に効果がある。
本発明のインクジェット記録方法においては、顔料インク組成物とクリアインク組成物とをそれらのドットが重ならないように記録すること、例えば、顔料インク組成物を吐出してできた印字画像のある部分以外の部分(インク非付着部)に、クリアインク組成物を吐出して印刷するとともに、顔料インク組成物とクリアインク組成物とをそれらのドットが重なるように記録すること、例えば、顔料インク組成物を吐出してできた印字画像のある部分(インク付着部)に、クリアインク組成物を吐出して印刷することで、記録後の記録媒体の記録表面全体における光沢性が実質的に均一になるように吐出量を調整する実施形態を提供することができる。かかる実施形態によれば、インク非付着部への印刷による光沢ムラの抑制及び耐ガス性向上の効果とともに、インク付着部への印刷による光沢性向上及び定着性向上の効果を得ることができる。
特に、顔料インク組成物とクリアインク組成物とをそれらのドットが重なるように記録することで、インク付着部を有する記録物に優れた効果を発現する。
また、本発明のインクジェット記録方法においては、樹脂成分としてポリマー微粒子を含むクリアインク組成物とともに、同様にポリマー微粒子を含む顔料インク組成物を使用することで、記録後の記録媒体の記録表面全体における光沢性が実質的に均一になるように吐出量を調整する実施形態を提供することができる。顔料インク組成物には、通常、顔料を分散するための分散剤樹脂を含んでいるが、ここで用いる顔料インク組成物は、分散剤樹脂の他に、ポリマー微粒子も含むものである。かかる実施形態によれば、デューティーに依存する光沢度比(最大値/最小値)をより小さくすることができるという効果が得られる。
ここで、顔料インク組成物及びクリアインク組成物それぞれに含まれるポリマー微粒子は同一でも異なってもよい。
(インクセット)
本発明のインクセットは、前述したインクジェット記録方法、特に第1実施形態のインクジェット記録方法に好適に用いられるもので、1種又はそれ以上の樹脂成分含有顔料インク組成物と、樹脂成分含有クリアインク組成物とを含む。典型的な本実施形態によるインクセットにおいて、複数種の顔料インク組成物の組合せとしては、例えば、イエロー、シアン、マゼンタ、及びブラックの4色の組合せ;イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック、ライトシアン、及びライトマゼンタの6色の組合せ;イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック、ライトシアン、ライトマゼンタ、及びダークイエローの7色の組合せ;イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、ライトブラック、ライトマゼンタ、及びライトシアンの7色の組合せ;イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック、レッド、グリーン、及びブルーの7色の組合せ;イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック、オレンジ、グリーン、及びブルーの7色の組合せ;並びにイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、オレンジ、グリーン、及びバイオレットの7色の組合せ;を挙げることができ、それらの各組合せに、更にクリアインク組成物を組合せて用いる。
なお、本明細書において「ライトマゼンタ」及び「ライトシアン」の各インク組成物とは、前記のとおり、一般的には、濃度変調による印刷画像の画質向上を目的に、それぞれマゼンタインク組成物、及びシアンインク組成物の色材濃度を低くしたインク組成物である。また、「ダークイエロー」のインク組成物とは、シャドー部等の暗色に対する色再現性を向上させる目的で、イエローインク組成物よりも明度・彩度の低い色材(顔料)を用いたイエローインク組成物である。
そして、「レッド」、「オレンジ」、「グリーン」、「ブルー」、及び「バイオレット」の各インク組成物は、色再現範囲を向上させるために、イエロー、マゼンタ、シアンの中間色を構成する要素として使用されるインク組成物である。更に、「ライトブラック」のインク組成物はシャドー部等の暗色に対する色再現性の向上及びグレーの階調性を向上させ、粒状性の低下を目的に、ブラックインク組成物の色材(顔料)濃度を低くしたものである。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれらの実施形態に何ら制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例により何等制限されるものではない。
〔実施例1〕
(1)インクセットの調製
下記の各組成からなるインク組成物を調整し、インクセットとした。各インク組成物の調製は下記の手順で行った。すなわち、顔料と分散剤と水とを混合して、サンドミル(安川製作所製)中で、ガラスビーズ[直径=1.7mm;混合物の1.5倍量(重量)]と共に2時間分散させた。その後、ガラスビーズを取り除き、顔料分散液を調製した。
次いで、顔料及び分散剤以外の配合成分を混合してインク溶媒とし、上記の顔料分散液を攪拌しながら、前記インク溶媒を徐々に滴下して、常温で20分間攪拌した。5μmのメンプランフィルターで濾過して、インクジェット記録用インク組成物とした。
以下に各インク組成物の配合成分を示す。
(a)ブラックインク組成物
カーボンブラックMA7(三菱化学(株)) 5重量%
スチレン・アクリル酸共重合体(分散剤) 1重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 10重量%
グリセリン 10重量%
イオン交換水 残量
(b)シアンインク組成物
C.I.ピグメントブルー15:3 2重量%
スチレン・アクリル酸共重合体(分散剤) 1重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 10重量%
ジエチルグリコール 10重量%
イオン交換水 残量
(c)マゼンタインク組成物
C.I.ピグメントレッド122 3重量%
スチレン・アクリル酸共重合体(分散剤) 1重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 10重量%
グリセリン 5重量%
ジエチレングリコール 5重量%
イオン交換水 残量
(d)イエローインク組成物
C.I.ピグメントイエロー74 3.5重量%
スチレン・アクリル酸共重合体(分散剤) 1重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 10重量%
グリセリン 8重量%
イオン交換水 残量
(e)ライトシアンインク組成物
C.I.ピグメントブルー15.3 0.5重量%
スチレン・アクリル酸共重合体(分散剤) 1重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 10重量%
ジエチレングリコール 10重量%
イオン交換水 残量
(f)ライトマゼンタインク組成物
C.I.ピグメントレッド122 0.8重量%
スチレン・アクリル酸共重合体(分散剤) 1重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 10重量%
グリセリン 5重量%
ジエチルグリコール 5重量%
イオン交換水 残量
(g)クリアインク組成物
ボンコート4001 2重量%
(アクリル系ポリマー微粒子;樹脂成分=50%;MFT=5℃;大日本イ
ンキ化学工業株式会社製)
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 10重量%
グリセリン 8重量%
イオン交換水 残量
(2)印字試験
前記のとおりに調製した各インク組成物及びクリアインク組成物を用いて印字評価を行った。
印字評価は、インクジェットプリンター(セイコーエプソン製;PM900C)を用いてPM写真用紙(セイコーエプソン製)に印字を行うことにより画像「ISO/JIS−SCID(高精細カラーディジタル標準画像データ)N−1(人物画像)(財団法人 日本規格協会)」を形成し、印字後の画像について光沢度を測定した。
印字評価は、本発明方法によりクリアインク組成物を併用する場合(実施例1)と、比較用としてクリアインク組成物を使用せず、インク組成物のみで印字する場合(比較例1)の両方に関して行った。なお、クリアインク組成物を使用する場合(実施例1)、記録媒体への各インク組成物及びクリアインク組成物の打ち込み量及び打ち込み数は、単位面積当たりの樹脂成分合計量が実質的に均一となるように各インク組成物及びクリアインク組成物の吐出量を調整することによって制御した。具体的な制御方法を以下の表1に示す。なお、前記の吐出量調整は、単位面積当たりの樹脂成分合計量が実質的に均一となるように各インク組成物及びクリアインク組成物の打ち込み量及び打ち込み数を調整する方法であれば限定されない。
Figure 2002087886
(3)光沢度評価
印字後の画像について、非印字部分と印字部分の光沢度を光沢度計(PG−1M;日本電色工業株式会社製)で測定した。光沢度は20°、60°、85°での正反射を測定することで各々の角度での光沢度とした。
非印字部分の結果を表2に示し、印字部分〔前記画像N−1(人物画像)の顔の肌色に最も近似する約30%デューティー部での測定〕の結果を表3に示す。
Figure 2002087886
Figure 2002087886
表2及び表3から明らかなとおり、クリアインク組成物を用いた場合(実施例1)には、印字部の光沢度が向上すると共に、印字部と非印字部との光沢度の差が小さくなり、全体の光沢ムラが減少する。また、印刷した画像を目視で観察した場合においても、クリアインク組成物を用いた場合(実施例1)の方が、クリアインク組成物を用いない場合(比較例1)よりも良好な画像となった。
〔実施例2〕
インクジェットプリンタ(PM−770C;セイコーエプソン(株)製)に、次に示す組成の5つの顔料インク組成物(全5色)と、1つのクリアインク組成物とを収容したインクカートリッジをセットした。顔料インク組成物のデューティーが低いときにはクリアインク組成物の吐出量を多くし、顔料インク組成物のデューティーが高いときにはクリアインク組成物の吐出量を少なくするように、具体的には、両インク組成物のデューティーを表4に記載のように調整し(10パターン)、記録媒体(専用光沢フィルム;セイコーエプソン(株)製)に、各デューティーに対応する印刷画像を形成した。この際、プリンタヘッドから、顔料インク組成物とクリアインク組成物とを同一処理時に吐出して印刷画像を形成した。得られた画像の光沢度を光沢計PG−1M(日本電色工業株式会社製)により測定した。その後、これらの光沢度のうちの最大値と最小値とから、光沢度比(最大値/最小値)を求めた。
Figure 2002087886
<顔料インク組成物>
顔料インク組成物としては、マゼンタインク組成物(M)、ライトマゼンタインク組成物(LM)、シアンインク組成物(C)、ライトシアンインク組成物(LC)、及びイエローインク組成物(Y)のそれぞれを調製した。
(マゼンタインク組成物)
C.I.ピグメントレッド122 3.5重量%
分散剤(スチレン−アクリル共重合体) 1.3重量%
グリセリン 15重量%
エチレングリコール 4重量%
トリエタノールアミン 0.5重量%
サーフィノール465 1重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 4重量%
2−ピロリドン 4重量%
純水 残量
(ライトマゼンタインク組成物)
C.I.ピグメントレッド122 0.7重量%
分散剤(スチレン−アクリル共重合体) 0.4重量%
グリセリン 18重量%
エチレングリコール 5重量%
サーフィノール465 0.8重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
2−ピロリドン 4重量%
純水 残量
(シアンインク組成物)
C.I.ピグメントブルー15:3 2.5重量%
分散剤(スチレン−アクリル共重合体) 0.9重量%
グリセリン 10重量%
エチレングリコール 5重量%
トリエタノールアミン 0.8重量%
サーフィノール465 1重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
2−ピロリドン 4重量%
純水 残量
(ライトシアンインク組成物)
C.I.ピグメントブルー15:3 0.6重量%
分散剤(スチレン−アクリル共重合体) 0.4重量%
グリセリン 20重量%
ジエチレングリコール 8重量%
トリエタノールアミン 0.7重量%
サーフィノール465 1.2重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 6重量%
2−ピロリドン 6重量%
純水 残量
(イエローインク組成物)
C.I.ピグメントイエロー128 4.1重量%
分散剤(スチレン−アクリル共重合体) 1.8重量%
グリセリン 12重量%
ジエチレングリコール 2重量%
トリエタノールアミン 0.7重量%
サーフィノール465 1重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 8重量%
2−ピロリドン 2重量%
純水 残量
<クリアインク組成物>
樹脂エマルジョン 3.3重量%
(ポリマー微粒子;スチレン−アクリル酸共重合体として、1重量%)
グリセリン 20重量%
ジエチレングリコール 8重量%
トリエタノールアミン 0.7重量%
サーフィノール465 1.2重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 6重量%
2−ピロリドン 6重量%
純水 残量
〔比較例2〕
クリアインク組成物を使用せず、顔料インク組成物のみを用いて実施例2と同じデューティーとなるように印刷を行った以外は、実施例2と同様にして、光沢度比(最大値/最小値)を求めた。
実施例2及び比較例2それぞれの記録方法(単色の場合)により得られた光沢度比の結果を次に示す。
Figure 2002087886
〔実施例3及び比較例3〕
単色の顔料インク組成物を混色(複数)の顔料インク組成物に変えた以外は実施例2及び比較例2それぞれの記録方法と同様にして光沢度比を求め、その結果を次に示す。この場合、単色の場合と同様に顔料インク組成物(混色全体)のデューティーが高いときにはクリアインク組成物のデューティーを低く印字し、顔料インク組成物のデューティーが低いときにはクリアインク組成物のデューティーを高くして印字した。尚、この場合の光沢度比は、1パス内で、顔料インク組成物のデューティーが1:1となるように(2色の場合)又は1:1:1となるように(3色の場合)印字したときの光沢度の最大値/最小値である。
Figure 2002087886
前記結果から明らかなように、実施例2及び3のインクジェット記録方法によれば、全ての色(単色及び混色)の画像において光沢度比が1に近いことが判る。また、実施例2及び3のインクジェット記録方法により得られた画像は、全て高品位なものであった。一方、比較例2及び3の記録方法により得られた画像の光沢度比は、全ての色の画像において実施例2及び3の画像よりも大きく、色によっては2を超えるものもあった。また、比較例2及び3の記録方法により得られた画像は、品位が低下したものであった。
〔実施例4〕
実施例2の記録方法に用いた5種類の顔料インク組成物(全5色)それぞれに樹脂エマルジョン(ポリマー微粒子;スチレン−アクリル酸共重合体として1重量%)を添加した以外は同様の配合組成からなる5種類の顔料インク組成物を用い、これら顔料インク組成物と実施例2の記録方法に用いたクリアインク組成物とを用いて(配合組成は表5に記載)、両インク組成物のデューティーを表6に記載のように調整して印刷を行った以外は、実施例2と同様にして、光沢度比(最大値/最小値)を求めた。
Figure 2002087886
表5中の成分(略文字)は、樹脂EM(エマルジョン)以外について実施例2で用いたインク組成物の成分と同一である。
Figure 2002087886
〔比較例4〕
クリアインク組成物を使用せず、顔料インク組成物のみを用いて実施例4と同じデューティーとなるように印刷を行った以外は、実施例4と同様にして、光沢度比(最大値/最小値)を求めた。
実施例4及び比較例4それぞれの記録方法(単色の場合)により得られた光沢度比の結果を次に示す。
Figure 2002087886
〔実施例5及び比較例5〕
単色の顔料インク組成物を混色の顔料インク組成物に変えた以外は実施例4及び比較例4それぞれの記録方法と同様にして光沢度比を求め、その結果を次に示す。この場合、単色の場合と同様に顔料インク組成物(混色全体)のデューティーが高いときにはクリアインク組成物のデューティーを低く印字し、顔料インク組成物のデューティーが低いときにはクリアインク組成物のデューティーを高くして印字した。尚、この場合の光沢度比は、1パス内で、顔料インク組成物のデューティーが1:1となるように(2色の場合)又は1:1:1となるように(3色の場合)印字したときの光沢度の最大値/最小値である。
Figure 2002087886
〔実施例6〕
顔料インク組成物として実施例1の記録方法で使用したシアンインク組成物及びライトシアンインク組成物を用い、且つクリアインク組成物として淡黄色に着色した下記に示す組成のクリアインク組成物を用いた以外は、実施例4の記録方法と同様に印刷を行った。即ち、顔料インク組成物のデューティーが低いときには淡黄色クリアインク組成物の吐出量を多くし、顔料インク組成物のデューティーが高いときには淡黄色クリアインク組成物の吐出量を少なくするように、具体的には、両インク組成物のデューティーを前記表6に記載するように調整し(10パターン)、記録媒体(専用光沢フィルム;セイコーエプソン(株)製)に、各デューティーに対応する印刷画像を形成した。この際、プリンタヘッドから、顔料インク組成物と淡黄色クリアインク組成物とを同一処理時に吐出して印刷画像を形成した。
<クリアインク組成物(淡黄色)>
C.I.ピグメントイエロー74 0.05重量%
分散剤(スチレン−アクリル共重合体) 0.02重量%
樹脂エマルジョン 3.3重量%
(ポリマー微粒子;スチレン−アクリル酸共重合体として、1重量%)
グリセリン 20重量%
ジエチレングリコール 8重量%
トリエタノールアミン 0.7重量%
サーフィノール465 1.2重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 6重量%
2−ピロリドン 6重量%
純水 残量
〔実施例7〕
淡黄色のクリアインク組成物を実施例2の記録方法に使用した無色のクリアインク組成物に変えた以外は、実施例6と同様にして印刷画像を形成した。
(シアン色の赤光り評価)
実施例6(淡黄色のクリアインク組成物を使用)及び実施例7(無色のクリアインク組成物を使用)それぞれの記録方法で得られたデューティーの異なる10種類の印刷画像(シアン色)を色々な角度から観察し、印刷画像が赤色に着色して見えるか否かによって、以下の基準に従って判定した。
判定A;全てのパターンで赤色の着色は認められない。
判定B;1〜4のパターンで、赤色の着色が認められる。
判定C;5以上のパターンで、赤色の着色が認められる。
その結果、シアン色の赤光り評価の判定は、次の通りであった。
実施例6;A、実施例7;C
〔実施例8〕
顔料インク組成物として実施例4の記録方法に使用した5種類の顔料インク組成物を用い、且つクリアインクとして実施例6の記録方法に使用した淡黄色クリアインク組成物を用いた以外は、実施例4の記録方法と同様に印刷を行い、印字画像を形成した。
(耐ガス性評価)
実施例8の記録方法(淡黄色のクリアインク組成物を使用)により得られたデューティーの異なる印刷画像を、耐候性試験機(オゾンウエザオメーター・スガ試験機・OMS−H)を用いて、濃度200ppmのオゾン雰囲気に6時間暴露した。暴露後、各パターンの測色を行い、初期と比較したときの色彩変化を計算し、色ごとに、以下の基準に従って判定した。尚、無色のクリアインク組成物を使用した実施例4の記録方法によって得られた印刷画像についても同様の評価をした。
判定A;全てのパターンの色彩変化が10未満。
判定B;色彩変化の最大が、10以上15未満。
判定C;色彩変化の最大が、15以上。
その結果、耐ガス性評価の判定は、次の通りであった。
Figure 2002087886
産業上の利用可能性
本発明のインクジェット記録方法及びインクセットによると、コストアップやインクジェット記録装置の変更、大型化等を伴うことなく、耐候性に優れ且つ光沢ムラが大幅に低減された記録物を容易に得ることができる。
また、本発明のインクジェット記録方法によれば、デューティーに依存する光沢度比(最大値/最小値)が小さい、高品位な画像を得ることができる。また、本発明の記録物は、このようなデューティーに依存する光沢度比(最大値/最小値)が小さい、高品位な画像を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の記録方法の第2実施形態における顔料インク組成物のデューティーとクリアインク組成物のデューティーとの関係を示すグラフである。

Claims (21)

  1. 顔料インク組成物と、樹脂成分を含むクリアインク組成物とを吐出して記録媒体に記録するインクジェット記録方法であって、
    記録後の前記記録媒体の記録表面全体における光沢性が実質的に均一になるように、前記顔料インク組成物の吐出量及び/又は前記クリアインク組成物の吐出量を調整することを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 樹脂成分を含む顔料インク組成物と、樹脂成分を含むクリアインク組成物とを、インク受容層を有する記録媒体に任意の順序で吐出して記録するインクジェット記録方法であって、
    前記記録媒体の記録表面全体において、単位面積当たりの樹脂成分合計量が実質的に均一になるように、樹脂成分含有顔料インク組成物の吐出量と、樹脂成分含有クリアインク組成物の吐出量とを調整することを特徴とする、インクジェット記録方法。
  3. 前記顔料インク組成物における前記樹脂成分が、溶解した水溶性樹脂、ポリマー微粒子、顔料をカプセル化した樹脂、又は樹脂分散剤である、請求の範囲第2項記載のインクジェット記録方法。
  4. 一種以上の顔料インク組成物と、樹脂成分を含み且つ着色剤を含まない一種以上のクリアインク組成物とを同一処理時に吐出して記録媒体に印刷画像を形成するインクジェット記録方法であって、前記顔料インク組成物のデューティーに応じて、前記クリアインク組成物の吐出量を調整することを特徴とするインクジェット記録方法。
  5. 前記顔料インク組成物のデューティーが低いときには前記クリアインク組成物の吐出量を多くし、前記顔料インク組成物のデューティーが高いときには前記クリアインク組成物の吐出量を少なくする請求の範囲第4項記載のインクジェット記録方法。
  6. 前記顔料インク組成物のデューティーが低いときには、該顔料インク組成物及び前記クリアインク組成物それぞれの吐出量の合計が一定になるように調整し、前記顔料インク組成物のデューティーが高いときには、該顔料インク組成物のデューティーに拘らずに前記クリアインク組成物の吐出量を一定少量とする、請求の範囲第1項記載のインクジェット記録方法。
  7. 前記顔料インク組成物のデューティーが低いときには、前記吐出量の合計をデューティーの合計で20〜60%の範囲内となるようにし、前記顔料インク組成物のデューティーが高いときには、前記クリアインク組成物の吐出量をデューティーで1〜20%の範囲内で一定になるようにする、請求の範囲第6項記載のインクジェット記録方法。
  8. 前記顔料インク組成物及び前記クリアインク組成物は、共にポリマー微粒子を含む、請求の範囲第6項又は第7項記載のインクジェット記録方法。
  9. 前記顔料インク組成物を複数種用いるインクジェット記録方法であって、それらの各顔料インク組成物と前記クリアインク組成物とを任意の順序で吐出する、請求の範囲第1項〜第8項の何れかに記載のインクジェット記録方法。
  10. 前記顔料インク組成物が水性顔料インク組成物であり、前記クリアインク組成物が水性クリアインク組成物である、請求の範囲第1項〜第9項の何れかに記載のインクジェット記録方法。
  11. 前記クリアインク組成物が、透明、無色及び/又は無彩色である請求の範囲第1項〜第10項の何れかに記載のインクジェット記録方法。
  12. 前記クリアインク組成物が、淡色である請求の範囲第1項〜第11項の何れかに記載のインクジェット記録方法。
  13. 前記クリアインク組成物が、更に耐光性向上剤を含有する請求の範囲第1項〜第12項の何れかに記載のインクジェット記録方法。
  14. 前記耐光性向上剤が、水溶性ヒンダードアミン系光安定剤、ベンゾトリアゾール系化合物、及びフェノール系酸化防止剤からなる群から選ばれる1種又は2種以上の化合物である請求の範囲第13項記載のインクジェット記録方法。
  15. 前記クリアインク組成物における樹脂成分が、溶解した水溶性樹脂、ポリマー微粒子、又は樹脂分散剤である、請求の範囲第1項〜第7項、第9項〜第14項の何れかに記載のインクジェット記録方法。
  16. 前記記録媒体の記録表面が、前記顔料インク組成物に関して高デューティー領域、低デューティー領域、及び/又は非吐出領域である、請求の範囲第1項〜第15項の何れかに記載のインクジェット記録方法。
  17. 前記クリアインク組成物の樹脂成分は、ポリマー微粒子の樹脂エマルジョンとして添加される請求の範囲第1項〜第16項の何れかに記載のインクジェット記録方法。
  18. 前記顔料インク組成物と前記クリアインク組成物とを、それらのドットが重なるように記録する、請求の範囲第1項〜第17項の何れかに記載のインクジェット記録方法。
  19. 樹脂成分を含む顔料インク組成物と、樹脂成分を含むクリアインク組成物とを含むことを特徴とする、インクジェット記録方法用インクセット。
  20. 複数種の樹脂成分含有顔料インク組成物を含む、請求の範囲第19項記載のインクセット。
  21. 請求の範囲第1項〜第18項の何れかに記載のインクジェット記録方法又は請求の範囲第19項若しくは第20項記載のインクセットを使用して記録媒体に印刷画像が形成されてなることを特徴とする記録物。
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