JP3799995B2 - インクジェット記録方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐候性に優れ且つ光沢ムラが低減された記録物を容易に提供し得るインクジェット記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
インクジェット記録方法は、インクの小滴を飛翔させ、紙等の記録媒体に付着させて印刷を行う印刷方法である。近年のインクジェット記録技術の革新的な進歩により、これまで銀塩写真やオフセット印刷によってのみ実現されてきた高精細印刷の分野にまでインクジェット記録方法が用いられるようになってきており、
それに伴い、これらの分野で用いられてきた印画紙やアート紙等に匹敵する高い光沢性を有するインクジェット記録媒体が開発されている。このような高光沢インクジェット記録媒体としては、紙やフィルム等の基材上にシリカ等の多孔質顔料を含有するインク受容層を設けたものが主流となっている。
【0003】
また、前記高光沢インクジェット記録媒体に文字、画像、又は文字及び画像の双方を記録する際に用いられるインクとしては、水を主成分とし、これに色材及び有機溶剤その他の各種添加剤を含有させた水系インクが一般的である。色材としては、染料及び顔料があるが、彩度の高さ、種類の豊富さ、水への溶解性等の理由で染料が主流となっている。しかし、一般に染料は、耐光性、耐ガス性、耐水性、耐湿性等(以下、耐候性という)に劣るため、染料インクにより文字、画像、又は文字及び画像の双方を記録された記録物は画像堅牢性に劣る。これに対し、顔料は、耐候性に優れ、記録物の画像堅牢性に優れるので、近年その需要が高まってきており、顔料の特性を活かした顔料インクの開発が進められている。
【0004】
しかし、顔料インクは、一定の粒径を有する顔料の分散液であるため、記録媒体に顔料インクにより文字、画像、又は文字及び画像の双方を記録すると、顔料が記録媒体の表面に浮いたような状態で付着し、その結果、記録部分と非記録部分とで光沢差が生じたり、インク吐出量が異なる部分間で光沢感が異なったりするという、いわゆる光沢ムラが発生するという問題がある。光沢ムラは、記録部分に光沢がないマット系の記録媒体を用いた場合には問題とならず、またインク吐出量が多い場合に悪化する傾向がある。
前述したように、高光沢インクジェット記録媒体は、高精細印刷に多用されることが多いところ、高精細印刷は、通常の印刷に比してインク吐出量が多いため、光沢ムラは、高光沢インクジェット記録媒体を用いた場合に特に問題となる。
【0005】
一方、特開平8−174989号公報には、画像品質及び耐候性に優れた印刷画像を実現する目的で、高光沢インクジェット記録媒体にインクジェット記録後、そのインク受容層上に耐熱性フィルムを介して、溶融転写された熱可塑性樹脂を主成分とする転写オーバーコート層を設ける技術が開示されている。しかし、この技術は、コストアップや、フィルムにシワが入ったり、記録媒体とフィルムとの間に空気が混入する等の問題があった。
【0006】
また、特開平11−277724号公報及び特開2000−141708号公報には、プラスチック製品や金属製品等のインク吸収性のない記録媒体上に形成された記録画像の耐スクラッチ性の向上を目的として、インクジェット記録後に、記録画像上に紫外線硬化性のコーティング剤を塗布し、これに紫外線を照射して硬化させる技術が開示されている。しかし、この技術は、コストアップや、工程の煩雑さ、人体に有害な紫外線の利用等の問題があった。
【0007】
また、特開平11−263052号公報には、記録画像の保護方法として、インクジェット記録時に、記録画像上に、皮膜形成能を有する固形の透明樹脂を加熱溶融したものをノズルから吐出し、該透明樹脂の皮膜で該記録画像を被覆する技術が開示されている。しかし、この技術は、いわゆるソリッドインクジェット記録方法を前提としており、通常のインクジェット記録方法には適していない。また、仮に、この技術を通常のインクジェット記録方法に応用したとしても、記録画像の全てに皮膜を形成するため、該透明樹脂の使用量が非常に多く、その結果、コストアップや、通常のインクジェット記録装置に搭載されているインクタンクでは該透明樹脂の液状物を収容しきれず、装置の変更、大型化を余儀なくされる、等の問題があった。
【0008】
従って、本発明の目的は、コストアップやインクジェット記録装置の変更、大型化等を伴うことなく、耐候性に優れ且つ光沢ムラが大幅に低減された記録物を容易に提供し得るインクジェット記録方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成すべく、高光沢インクジェット記録媒体に、顔料インクにより文字、画像、又は文字及び画像の双方を記録するインクジェット記録方法について、種々検討した結果、該顔料インク吐出量が所定量以上の記録部分(顔料インク付着部分)に、該顔料インク吐出量に応じて、皮膜形成能を有する特定のオーバーコート液を吐出し、該記録部分を被覆する皮膜を形成することにより、コストアップやインクジェット記録装置の大型化等の弊害を生じることなく、耐候性に優れ且つ光沢ムラが大幅に低減された記録物を容易に提供し得ることを知見した。
【0010】
本発明は、前記知見に基づきなされたもので、基材上にインク受容層を設けてなる記録媒体に、複数色の顔料インクを吐出して文字、画像、又は文字及び画像の双方を記録するインクジェット記録方法において、複数色の前記顔料インクそれぞれの単位面積当たりの最大インク吐出量に対して、単位面積当たりのインク吐出量(単位面積当たり2色以上のインクが吐出されている場合は、それらの合計量)が50重量%以上となる記録部分に、皮膜形成能を有するオーバーコート液を、該記録部分の単位面積当たりのインク吐出量(重量)に対して、30〜100重量%吐出する〔但し、オーバーコート液の吐出量(重量)は、単位面積当たりの1種類の最大インク吐出量(重量)に対して100重量%を超えない量である〕インクジェット記録方法を提供することにより前記目的を達成したものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のインクジェット記録方法について詳述する。
先ず、本発明のインクジェット記録方法で用いられるオーバーコート液について説明する。
【0014】
本発明のインクジェット記録方法に用いられるオーバーコート液は、透明ポリマー及び水を含有する。
前記透明ポリマーとしては、オーバーコート液吐出直後に透明の皮膜を形成し得るポリマーであればよいが、分子中に不飽和二重結合及び(又は)不飽和三重結合を有するポリマーや、反応性に富む置換基を有するポリマーは、耐光性の点で好ましくない。本発明で好ましく用いられる透明ポリマーとしては、例えば、アクリル酸及びその誘導体(例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタアクリル酸、メタアクリル酸メチル等)の重合体若しくは共重合体であるアクリル酸系ポリマー、あるいはウレタン、SBR、EVA、MBR、NBR、でんぷん、変性でんぷん、ゼラチン、カゼイン、大豆蛋白、あるいはCMC、HEC、HPC等のセルロース変性ポリマー、あるいはPVA、変性PVA、ポリアクリルアミド、ポリエチレン、ポリアセタール樹脂、グアーガム、ポリエステル、ポリビニルピロリドン、エチレン−ポリビニルアルコール共重合体等の1種又は2種以上が挙げられる。これらのうち、吐出安定性、安全性、速乾性、耐候性等の観点から、(メタ)アクリル酸系ポリマーを用いることが好ましい。尚、前記透明ポリマーは、前記オーバーコート液中に、エマルジョンとして含有することもできる。
【0015】
前記オーバーコート液中に含有される水としては、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水又は超純水を用いることができる。特に、紫外線照射又は過酸化水素添加等により滅菌処理した水を用いることが、カビやバクテリアの発生を防止してインクの長期保存を可能とする点で好ましい。
【0016】
前記オーバーコート液は、前記透明ポリマーを、好ましくは0.1〜10重量%、更に好ましくは1〜5重量%含有し、水を好ましくは80〜99.9重量%、更に好ましくは85〜95重量%含有する。前記透明ポリマーの含有量を前記範囲内とすることにより、プリンターのヘッドからの吐出安定性、速乾性、取扱安全性等を低減させることなく、光沢ムラの防止及び耐候性の向上に十分な皮膜を記録媒体上に形成させることができる。
【0017】
前記オーバーコート液には、更に、耐光性向上剤を含有させることが、記録物の耐光性の更なる向上及び前記透明ポリマー自体の劣化防止の点で好ましい。耐光性向上剤としては、紫外光や可視光による記録画像の変退色を抑制する作用を持つものであればよく、好ましくはヒンダードアミン系光安定剤(HALS)、紫外線吸収剤、酸化防止剤、クエンチャー(消光剤)からなる群から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系化合物、サルシレート系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物及びシアノアクリレート系化合物、並びに酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セレン及び酸化セリウム等の金属酸化物が挙げられる。酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール等のフェノール系、クロマン系、クラマン系、ハイドロキノン誘導体、ベンゾトリアゾール系(紫外線吸収能を有しないもの)、スピロインダン系等が挙げられる。クエンチャーとしては、例えば、ニッケル、コバルト等の無機金属錯体等が挙げられる。これらのうち、特に水溶性HALS、ベンゾトリアゾール系化合物〔紫外線吸収能を有するもの(紫外線吸収剤として用いられるもの)及びこれを有しないもの(酸化防止剤として好ましく用いられるもの)の両方を含む〕及びフェノール系酸化防止剤を用いることが好ましい。
【0018】
前記耐光性向上剤は、前記オーバーコート液中、好ましくは0.01〜30重量%、更に好ましくは0.1〜20重量%含有される。
【0019】
また、前記オーバーコート液には、ノズルの目詰まり防止の観点から、浸透促進剤や高沸点有機溶剤を含有させてもよい。浸透促進剤や高沸点有機溶剤としては、通常、インクに含有されるものが特に制限なく用いられ、具体例については後述する。
【0020】
前記オーバーコート液は、吐出直後速やかに皮膜を形成させる観点から、その最低造膜温度(MFT)が、好ましくは80℃以下、更に好ましくは40℃以下、一層好ましくは0℃以下である。MFTは、JIS K 6800に従い、測定される。
【0021】
また、前記オーバーコート液は、速乾性及び造膜性の観点から、その固形分濃度が0.01〜80重量%であることが好ましく、0.1〜50重量%であることが更に好ましい。
【0022】
また、前記オーバーコート液は、吐出安定性の観点から、その温度20℃における粘度が50mPa・s以下であることが好ましい。粘度を該範囲内に調整する方法としては、増粘剤やpH調整剤の添加、固形分濃度の調整、前記透明ポリマーの分子量の調整等が挙げられる。
【0023】
また、同様の観点から、前記オーバーコート液は、その表面張力が5〜400mN/mであることが好ましく、20〜100mN/mであることが更に好ましい。表面張力を該範囲内に調整する方法としては、界面活性剤や有機溶剤の添加等が挙げられる。
【0024】
次に、本発明のインクジェット記録方法で用いられる記録媒体及び顔料インクについてそれぞれ説明するが、これらは、この種の記録方法で用いられる記録媒体及び顔料インクとそれぞれ同様である。
【0025】
本発明のインクジェット記録方法で用いられる記録媒体は、基材上にインク受容層を設けたものが用いられる。このような記録媒体としては、該インク受容層中に多孔質顔料及びバインダー樹脂を含有する、いわゆる吸収型(空隙型ともいう)の記録媒体と、該インク受容層中にカゼイン、変性PVA、ゼラチン、変性ウレタン等の樹脂を含有する、いわゆる膨潤型の記録媒体とがあるが、本発明ではいずれの記録媒体も使用できる。
【0026】
前記インク受容層に含有される前記多孔質顔料としては、例えば、沈殿法、ゲルタイプ、気相法等のシリカ系、擬ベーマイト等のアルミナ水和物、シリカ/アルミナハイブリッドゾル、スメクタイト粘土、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、カオリン、白土、タルク、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム等が挙げられ、これらの1種又は2種以上が用いられる。
【0027】
また、前記インク受容層に含有される前記バインダー樹脂としては、結着能力を有し、インク受容層の強度を高め得るものであればよく、例えば、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、酢酸ビニル、澱粉、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、スチレン−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系共重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系共重合体ラテックス、アクリル酸及びメタクリル酸の重合体等のアクリル系共重合体ラテックス等が挙げられる。
【0028】
前記インク受容層には、必要に応じ、定着剤、蛍光増白剤、耐水化剤、防かび剤、防腐剤、分散剤、界面活性剤、増粘剤、pH調整剤、消泡剤、保水剤等の各種添加剤を含有させることもできる。
【0029】
前記インク受容層が設けられる前記基材としては、紙(サイズ処理紙を含む);ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等を紙にコートしたレジンコート紙;バライタ紙;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂フィルム;合成紙;合成繊維で形成されたシート状物等が挙げられる。
【0030】
本発明に係る前記記録媒体は、前述の如く、前記基材上に前記インク受容層を設けてなるものであればよいが、特に好ましい形態を挙げると、次の通りである。
【0031】
前記基材としては、紙(木材パルプを含有するもの)が好ましく、その坪量は、好ましくは100〜350g/m2、更に好ましくは180〜260g/m2である。また、厚みは、好ましくは100〜400μm、更に好ましくは180〜260μmである。
【0032】
前記インク受容層は、固形分換算で、前記多孔質顔料として湿式法シリカゲルを50〜60重量%含有し、前記バインダー樹脂としてポリビニルアルコールを30〜40重量%含有することが、インク吸収性、印字堅牢性等の点で好ましい。
また、前記インク受容層の塗工量は、固形分換算で、5〜50g/m2であることが、インク吸収性の点で好ましい。尚、インク受容層自体の厚みとしては、好ましくは10〜40μm、更に好ましくは20〜30μmである。
【0033】
また、本発明のインクジェット記録方法で用いられる顔料インクとしては、インクジェット記録に一般的に使用される顔料インクが用いられ、このような顔料インクは、通常、少なくとも、顔料及び水を含有する。
【0034】
前記顔料インクに含有される顔料としては、無機顔料及び有機顔料を使用することができ、それぞれ単独また複数種混合して用いることができる。前記無機顔料としては、例えば、酸化チタン及び酸化鉄の他、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法等の公知の方法によって製造されたカーボンブラックが使用できる。また、前記有機顔料としては、例えば、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等を含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料等)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック等が使用できる。
【0035】
さらに前記顔料の具体例を挙げれば、イエローインクの顔料として、好ましく使用できるものとしては、例えば、C.I.Pigment Yellow 1,C.I.Pigment Yellow 2,C.I.Pigment Yellow 3,C.I.Pigment Yellow 12, C.I.Pigment Yellow 13,C.I.Pigment Yellow 14, C.I.Pigment Yellow 16,C.I.Pigment Yellow 17, C.I.Pigment Yellow 73,C.I.Pigment Yellow 74, C.I.Pigment Yellow 75,C.I.Pigment Yellow 83, C.I.Pigment Yellow 93,C.I.Pigment Yellow 95, C.I.Pigment Yellow 97,C.I.Pigment Yellow 98, C.I.Pigment Yellow 109, C.I.Pigment Yellow 110, C.I.Pigment Yellow 114, C.I.Pigment Yellow 128, C.I.Pigment Yellow 129, C.I.Pigment Yellow 138, C.I.Pigment Yellow 150, C.I.Pigment Yellow 151, C.I.Pigment Yellow 154, C.I.Pigment Yellow 155, C.I.Pigment Yellow 180, C.I.Pigment Yellow 185等が挙げられ、これらのうち、特に好ましく使用できるものとして、C.I.Pigment Yellow 74、110及び128等が挙げられる。
【0036】
また、マゼンタインクの顔料として、好ましく使用できるものとしては、例えば、C.I.Pigment Red 5, C.I.Pigment Red 7, C.I.Pigment Red 12, C.I.Pigment Red 48(Ca), C.I.Pigment Red 48(Mn), C.I.Pigment Red 57(Ca), C.I.Pigment Red 57:1, C.I.Pigment Red 112, C.I.Pigment Red 122, C.I.Pigment Red 123, C.I.Pigment Red 168, C.I.Pigment Red 184, C.I.Pigment Red 202等が挙げられ、これらのうち、特に好ましく使用できるものとして、C.I.Pigment Red 122等が挙げられる。
尚、ライトマゼンタインクの顔料としては、前記したマゼンタインクに用いられるものと同等のものを用いることができる。ライトマゼンタインクは、通常、マゼンタインクよりも色濃度が薄いものであり、マゼンタインクに使用される顔料その他の成分の組成を適宜変更することにより調製することができる。
【0037】
また、シアンインクの顔料として、好ましく使用できるものとしては、例えば、C.I.Pigment Blue 1, C.I.Pigment Blue 2, C.I.Pigment Blue 3, C.I.Pigment Blue 15:3, C.I.Pigment Blue 15:4, C.I.Pigment Blue 15:34, C.I.Pigment Blue 16, C.I.Pigment Blue 22, C.I.Pigment Blue 60, C.I.Vat Blue 4, C.I.Vat Blue 60が挙げられ、これらのうち、特に好ましく使用できるものとして、C.I.Pigment Blue 15:3等が挙げられる。
尚、ライトシアンインクの顔料としては、前記したシアンインクに用いられるものと同等のものを用いることができる。ライトシアンインクは、通常、シアンインクよりも色濃度が薄いものであり、シアンインクに使用される顔料その他の成分の組成を適宜変更することにより調製することができる。
【0038】
ブラックインクの顔料として、好ましく使用できるカーボンブラックとしては、例えば、三菱化学製のNo.2300, No.900, MCF88, No.33, No.40, No.52, MA7, MA8, MA100, No.2200B等、コロンビア社製の Raven5750, Raven5250, Raven5000, Raven3500, Raven1255, Raven700等、キャボット社製の Regal 400R, Regal 400R, Regal 1660R, Mogul 1, Monarch 700, Monarch 800, Monarch 880, Monarch 900, Monarch 1000, Monarch 1100, Monarch 1300, Monarch 1400 等、テグッサ社製の Color Black FW1, Color Black FW2, Color Black FW2V, Color Black FW18, Color Black FW200, Color Black S150, Color Black S160, Color Black S170, Printex 35, Printex U, Printex V, Printex 140U, Special Black 6, Special Black 5, Special Black 4A, Special Black 4等が挙げられる。
【0039】
前記顔料インクにおいて水は主溶媒として含有される。水としては、前記オーバーコート液に含有されるものと同様のものを用いることができる。
【0040】
前記顔料インクには、水溶性分散剤を含有させることもできる。水溶性分散剤としては、スチレン−(メタ)アクリル酸系水溶性樹脂が挙げられ、具体的には、例えば、スチレンアクリル酸共重合体アンモニウム塩、スチレンアクリルエマルジョン(「グランドールPP1100」、大日本インキ製)等が挙げられる。
【0041】
また、前記顔料インクには、浸透促進剤として、多価アルコールの炭素数3以上のアルキルエーテル誘導体を含有させることもできる。多価アルコールの炭素数3以上のアルキルエーテル誘導体としては、例えば、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられ、これらの1種又は2種以上が用いられる。
【0042】
また、前記顔料インクには、インクの乾燥時間を短くする観点から、低沸点有機溶剤を含有させることもできる。低沸点有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、iso−ブタノール、n−ペンタノール等が挙げられ、これらの1種又は2種以上が用いられる。
【0043】
また、前記顔料インクには、湿潤剤として、高沸点有機溶剤を含有させることもできる。高沸点有機溶剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の多価アルコール類が挙げられ、これらの1種又は2種以上が用いられる。
【0044】
また、前記顔料インクには、顔料の分散安定性の観点から、界面活性剤を含有させることもできる。界面活性剤としては、例えば、アニオン性界面活性剤(例えば、ドデシルベンゼルスルホン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩等)及び非イオン性界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド等)が挙げられ、これらの1種又は2種以上が用いられる。また、アセチレングリコール系界面活性剤を用いることもでき、例えば、サーフィノール82、104、440、465及び485(何れもAir Products and Chemicals. Inc.製)並びにオレフィンY等が挙げられ、これらの1種又は2種以上が用いられる。
【0045】
また、前記顔料インクには、更に必要に応じ、粘度調整剤、防腐剤、防カビ剤、pH調整剤、溶解助剤、酸化防止剤、表面張力調整剤、誘電率調整剤等の各種助剤を含有させることもできる。
【0046】
本発明に係る前記顔料インクは、前述の如く、少なくとも、顔料及び水を含有するものであればよいが、特に好ましい形態を挙げると、前記顔料を好ましくは1〜30重量%、更に好ましくは1〜10重量%含有し、前記水としてイオン交換水を、好ましくは40〜90重量%、更に好ましくは55〜80重量%含有し、その他の成分として、前述した水溶性分散剤、浸透促進剤、界面活性剤等を含有することが、インクの発色性及び信頼性の点で好ましい。
【0047】
尚、前記顔料インクの諸物性は適宜調整されるが、その温度20℃における粘度が50mPa・s以下であることが、ヘッドからの安定的な吐出特性の点で好ましい。また、その表面張力が5〜400mN/m、特に20〜100mN/mであることが、インク吸収性の点で好ましい。
【0048】
次に、本発明のインクジェット記録方法の好ましい実施形態について、その実施に際して使用されるインクジェット記録装置(プリンター)の好ましい実施形態と共に説明する。
本実施形態のプリンターは、通常、6色[ブラック(Bk)、シアン(C)、ライトシアン(Lc)、マゼンタ(M)、ライトマゼンタ(Lm)、イエロー(Y)]のインクをそれぞれ用いてインクジェット記録を行う6色インクジェットプリンターであり、この種のインクジェットプリンターと同様に構成されている。
【0049】
プリンター1は、図1に示すように、紙送りモータ11で駆動されるプラテンローラ12により記録媒体Mを矢印A方向(副走査方向)に搬送し、キャリッジ13上に搭載された記録ヘッド20が、インクタンク31〜36それぞれから供給されたインクをそれぞれ吐出して、記録媒体Mに文字、画像、又は文字及び画像の双方を記録した後、これを搬出するようになしてある。キャリッジ13は、キャリッジベルト14を介してキャリッジモータ15に連結されており、ガイドレール16上を摺動して、矢印B方向[記録ヘッド20の走査方向(記録媒体Mの搬送方向と直交する方向)]に往復走査するようになっており、単方向記録及び双方向記録の両方に対応可能である。
【0050】
図2(b)及び図3(b)は、それぞれ単方向記録対応時及び双方向記録対応時における記録ヘッド20のノズル面20aの拡大図である。記録ヘッド20は、インク又はオーバーコート液を吐出するための6つのノズル列21、22、23、24、25、26をノズル面20a上に具備している。各ノズル列は、それぞれ矢印A方向に平行に所定ピッチで配された複数のノズルからなる。
【0051】
6つのインクタンク31、32、33、34、35、36は、図1に示すように、キャリッジ13上において、記録ヘッド20のノズル面20aと反対側の面に、それぞれ着脱自在に一列に装着されており、上記各ノズル列と、図示しないインク供給路を介してそれぞれ連通している。
【0052】
このような構成のプリンター1を用いて本実施形態のインクジェット記録方法を行うに際しては、先ず、各インクタンクに顔料インク又はオーバーコート液を収容する。どのインクタンクに何を収容するかは、単方向記録か双方向記録かによって異なる。
【0053】
単方向記録を行う場合、図2(a)に示すように、記録ヘッド20を記録方向Pから見たときに最も離れた位置に配されているインクタンク36にオーバーコート液を収容し、インクタンク31を空にして、インクタンク32、33、34、35にBk、C、M、Yの4色の顔料インクをそれぞれ収容するのが好ましい。この場合、オーバーコート液は、図2(b)に示すように、記録ヘッド20を記録方向Pから見たときに最も離れた位置に配されているノズル列26におけるノズルから吐出される。
【0054】
双方向記録を行う場合、図3(a)に示すように、インクタンク列の両端に位置する2つのインクタンク31及び36にオーバーコート液をそれぞれ収容し、これら2つのインクタンクの間に位置するインクタンク32、33、34、35にBk、C、M、Yの4色の顔料インクをそれぞれ収容するのが好ましい。この場合、オーバーコート液は、図3(b)に示すように、ノズル列21及び26の2つのノズル列におけるノズルから吐出され、Bk、C、M、Yの4色の顔料インクは、それぞれノズル列22、23、24、25の4つのノズル列におけるノズルから吐出される。双方向記録は、記録ヘッド20の走査方向の往路、復路の何れにおいても記録可能であるため、単方向記録に比して高速印刷が可能である。
【0055】
上述の如く、各インクタンクに顔料インク又はオーバーコート液を収容した後、プリンター1に記録媒体M(高光沢インクジェット記録媒体)をセットし、常法通りプリンター1を作動させて、単方向記録又は双方向記録により、インクジェット記録を行う。
【0056】
プリンター1の各インクタンクに、各色顔料インク及びオーバーコート液を図2(a)に示す如く収容して、単方向記録を行う場合、図2(b)に示すように、記録ヘッド20は、キャリッジ13によって記録方向Pに走査されながら、Bk、C、M、Yの順番で、各色顔料インクをノズル列22、23、24、25におけるノズルからそれぞれ吐出する。
【0057】
そして、「オーバーコート液の吐出対象となる記録部分」(以下、コート対象範囲という)に対しては、前述の如く各色顔料インクをそれぞれ吐出した後に、ノズル列26(記録ヘッド20を記録方向Pから見たときに最も離れた位置に配されているノズル列)におけるノズルからオーバーコート液を吐出する。該コート対象範囲は、複数色の顔料インクそれぞれの「単位面積当たりのインク吐出量が最大となるときの単位面積当たりのインク吐出量」(最大インク吐出量)に対して、単位面積当たりのインク吐出量(単位面積当たり2色以上のインクが吐出されている場合は、それらの合計量)が50重量%以上、好ましくは20重量%以上となる記録部分(顔料インク付着部分)である。コート対象範囲を、前記単位面積当たりのインク吐出量が20重量%未満となる記録部分にまで広げると、オーバーコート液の使用量が必要以上に多くなって、コストアップやインクジェット記録装置の変更・大型化等の弊害を回避できないおそれがある。また、コート対象範囲を、前記単位面積当たりのインク吐出量が50重量%超となる記録部分に狭めたのでは、記録物の耐候性の向上や光沢ムラの低減に効果がない。
【0058】
また、オーバーコート液の単位面積当たりの吐出量(重量)は、単位面積当たりのインク吐出量(重量)に対して、30〜100重量%、好ましくは50〜100重量%である。但し、オーバーコート液の単位面積当たりの吐出量(重量)は、単位面積当たりの1種類の最大インク吐出量(重量)に対して100重量%を超えない量である。ここで、「単位面積当たりの1種類の最大インク吐出量(重量)」は、複数色の顔料インクそれぞれの単位面積当たりの最大インク吐出量(重量)それぞれが全て同じ場合には、その最大インク吐出量(重量)を意味し、それぞれ異なる場合には、そのうちの最も多い吐出量(重量)を意味する。本実施形態では、Bk、C、M、Y各色の顔料インクそれぞれについての単位面積当たりの最大インク吐出量は全て同じである。〔単位面積当たりのインク吐出量(重量)の30〜100重量%〕>〔単位面積当たりの1種類の最大インク吐出量(重量)〕の場合は、単位面積当たりの1種類の最大インク吐出量(重量)と同量のオーバーコート液を吐出することが好ましい。オーバーコート液の吐出量が、前記範囲の下限未満では、記録物の耐候性の向上や光沢ムラの低減に効果がなく、前記範囲の上限超では、形成される皮膜が厚くなりすぎて却って光沢ムラが目立つおそれがあり、オーバーコート液の使用量も増大する。
【0059】
尚、このようなオーバーコート液の吐出制御(コート対象範囲及び単位面積当たりの吐出量の制御)は、顔料インクと同様、プリンター1のプリンタードライバーを適宜プログラミングすることで容易に行うことができる。オーバーコート液のコート対象範囲及び単位面積当たりの吐出量は、それぞれ前記範囲内から選択されるのであれば、記録中を通じて一定となるようにすることもでき、また、光沢ムラの発生状況や色に応じて適宜変動するようにすることもできる。
【0060】
前述の如く各色顔料インク及びオーバーコート液がそれぞれ所定量吐出されて、記録ヘッド20の記録方向Pの走査が終了した後、記録媒体Mがプラテンローラ12によって所定量搬送されると共に、記録ヘッド20がキャリッジ13によって記録方向Pと反対方向に走査されて記録開始位置に戻され、再びキャリッジ13によって記録方向Pに走査されながら、Bk、C、M、Yの各色顔料インク、及び前記コート対象範囲に対しては更にオーバーコート液を、この順番でそれぞれ所定量吐出する。このような記録ヘッド20による一連の動作が繰り返されることにより、記録媒体Mに文字、画像、又は文字及び画像の双方が記録されて記録物が得られる。
【0061】
以上、単方向記録の場合における本実施形態のインクジェット記録方法について説明したが、双方向記録の場合も、単方向記録の場合と同様に、前記コート対象範囲に対してオーバーコート液が前記所定量吐出される。
プリンター1の各インクタンクに、各色顔料インク又はオーバーコート液を図3(a)に示す如く収容して、双方向記録を行う場合、図3(b)に示すように、記録方向P1(往路)においては、記録ヘッド20は、前述の単方向記録と同様に各色顔料インク、前記コート対象範囲に対しては更にオーバーコート液を吐出する(往路ではノズル列21は使用しない)。一方、記録方向P2(復路)においては、Y、M、C、Bkの順番で、各色顔料インクをノズル列25、24、23、22におけるノズルから所定量ずつ吐出し、前記コート対象範囲に対しては更にオーバーコート液を、ノズル列21(記録ヘッド20を記録方向P2から見たときに最も離れた位置に配されているノズル)におけるノズルから前記所定量吐出する(復路ではノズル列26は使用しない)。このように、記録ヘッド20が、記録方向P1及び記録方向P2の双方向の走査において、4色の前記顔料インク及びオーバーコート液をそれぞれ吐出し、また、記録媒体Mが、それぞれの走査が終了する毎に搬送されるという一連の動作が繰り返されることにより、記録媒体Mに文字、画像、又は文字及び画像の双方が記録されて記録物が得られる。
【0062】
本実施形態のインクジェット記録方法は、「C、M、Y3色の顔料インクについての平均使用量に対するオーバーコート液の使用量の割合」(以下、インク負荷係数という)が、200%以下であることが好ましく、200〜100%であることが更に好ましい。ここで、「C、M、Y3色の顔料インクについての平均使用量」は、印刷時におけるC、M、Y3色の顔料インクそれぞれの使用量を合計し、この合計値を3で割ることにより求められる。また、「オーバーコート液の使用量」は、該印刷時に使用されたオーバーコート液の量である。インク負荷係数は、オーバーコート液が、C、M、Y3色の顔料インクの平均使用量に対してどれほど必要かを表すものであり、オーバーコート液を収容するインクタンクの大きさの目安になる。インク負荷係数が100%を超えて大きくなるほど、オーバーコート液を収容するインクタンクが、顔料インクを収容するインクタンクに比して大型化することになり、インク負荷係数が200%超では、オーバーコート液を収容するインクタンクが、顔料インクを収容するインクタンクのおよそ2倍超となり、キャリッジの制動が不安定になるおそれがある。
【0063】
本発明は、前記実施形態に制限されず、種々の変更が可能である。
前記実施形態では、複数の顔料インクとして、Bk、C、M、Yの4色の顔料インクを用いたが、5色以上であってもよい。例えば、これら4色の顔料インクに加えて、ライトシアン(Lc)及びライトマゼンタ(Lm)の2色のフォトインクを用いる場合、ノズル列数及びインクタンク数以外は、前記実施形態で用いたプリンター1と同様の構成の8色インクジェットプリンターが好ましく用いられる。その際、オーバーコート液を収容する2つのインクタンク間に、Bk、C、Lc、M、Lm、Yの各色顔料インクをそれぞれ収容する6つのインクタンクが配されるように、各色顔料インク及びオーバーコート液を収容して、双方向記録を行うことが好ましい。各インクタンクの配列をこのようにすることにより、対応する8つのノズル列の配列も同様になる。
【0064】
また、吐出されたオーバーコート液を記録媒体上で速やかに皮膜化させる観点から、オーバーコート液を吐出した後に、オーバーコート液の皮膜化を促進する反応液を吐出してもよい。該反応液は、水溶性の多価金属塩等の凝固剤を含有しており、その固形分濃度、20℃における粘度、表面張力は、オーバーコート液と同様に調整される。該反応液を吐出させる場合、前記実施形態で用いたプリンター1と同様の構成のプリンターにおいて、該反応液を収容するインクタンクが、前記記録ヘッドを記録方向から見たときに最も離れた位置に配されており、該インクタンクの隣にオーバーコート液を収容するインクタンクが配されるように、該反応液及びオーバーコート液を収容することが好ましい。各インクタンクの配列をこのようにすることにより、対応するノズルの配列も同様になる。
【0066】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を示す。しかしながら、本発明は、かかる実施例に制限されるものではないことはいうまでもない。
【0067】
〔実施例1〕
6色プリンター(「MC2000」、セイコーエプソン製)の6つのインクタンクに、下記組成のオーバーコート液1及びBk、C、M、Yの4色の顔料インクそれぞれを、図3(a)に示すように(双方向記録対応)、それぞれ収容した。そして、プリンターに記録媒体(商品名「PM写真用紙〈光沢〉」、セイコーエプソン製)をセットし、常法通りプリンターを作動させて、該記録媒体に、図4に示すシアン、マゼンタ、イエロー、レッド、グリーン、ブルー及びブラックの7色のカラーパッチ(5行7列)を印刷して記録物1を得た。尚、オーバーコート液1のコート対象範囲及び単位面積当たりの吐出量は、プリンタードライバーに下記〔設定1〕をプログラミングすることで制御した。
〔設定1〕
・コート対象範囲: 前記単位面積当たりのインク吐出量が20%重量以上の記録部分。
・オーバーコート液の単位面積当たりの吐出量: 単位面積当たりのインク吐出量(重量)に対して60重量%に固定。但し、〔単位面積当たりのインク吐出量(重量)の60重量%〕>〔使用したインクそれぞれの最大インク吐出量のうち最も多い吐出量(重量)〕の場合には、使用したインクそれぞれの最大インク吐出量のうち最も多い吐出量(重量)と同量。
【0068】
尚、記録物1においてオーバーコート液1が吐出されているのは、図4に示す35パッチのうち、シアン、マゼンタ、イエローそれぞれの2〜5行目及びレッド、グリーン、ブルー、ブラックそれぞれの1〜5行目の32パッチであり、このうち、〔単位面積当たりのインク吐出量(重量)の60重量%〕>〔使用したインクそれぞれの最大インク吐出量のうち最も多い吐出量(重量)〕となる記録部分は、レッド、グリーン、ブルーそれぞれの5行目及びブラックの3〜5行目の6パッチである。従って、実施例1におけるオーバーコート液の使用量は1806%(インク重量換算省略。以下同じ。)となる。一方、C、M、Y3色の顔料インクについての平均使用量は1120%であるので、インク負荷係数は、(1806/1120)×100=161%となる。
【0069】
オーバーコート液1の組成
・アクリルエマルジョン 20重量部
(「ボンロンS432」、固形分濃度30%、三井化学製)
・水溶性HALS(「AFG01」、センカ製) 2重量部
・グリセリン 5重量部
・トリエチレングリコールモノブチルエーテル 4重量部
・イオン交換水 78重量部
尚、MFT−20℃、固形分濃度約6重量%、温度20℃における粘度3.3mPa・s、表面張力35mN/mであった。
【0070】
ブラックインクの組成
・カーボンブラック 4.5重量%
・分散剤(スチレンアクリル酸共重合体アンモニウム塩) 1.5重量%
・スチレンアクリルエマルジョン 5.0重量%
(「グランドールPP-1000」、大日本インキ製)
・アルモトール 1.0重量%
・トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5.0重量%
・サーフィノール465 1.5重量%
・イオン交換水 バランス
【0071】
シアンインクの組成
ブラックインクにおけるカーボンブラックに代えて、C.I.ピグメントブルー15:3を2重量%用いた以外は、ブラックインクの組成と同様。
【0072】
マゼンタインクの組成
ブラックインクにおけるカーボンブラックに代えて、C.I.ピグメントレッド122を3重量%用いた以外は、ブラックインクの組成と同様。
【0073】
イエローインクの組成
ブラックインクにおけるカーボンブラックに代えて、C.I.ピグメントイエロー128を3重量%用いた以外は、ブラックインクの組成と同様。
【0074】
〔実施例2〕
実施例1において、プリンタードライバーに前記〔設定1〕に代えて下記〔設定2〕をプログラミングした以外は実施例1と同様にして、記録物2を得た。
〔設定2〕
・コート対象範囲: 前記単位面積当たりのインク吐出量が50重量%以上の記録部分。
・オーバーコート液の単位面積当たりの吐出量: 単位面積当たりのインク吐出量(重量)に対して70重量%に固定。但し、〔単位面積当たりのインク吐出量(重量)の70重量%〕>〔使用したインクそれぞれの最大インク吐出量のうち最も多い吐出量(重量)〕の場合には、使用したインクそれぞれの最大インク吐出量のうち最も多い吐出量(重量)と同量。
【0075】
尚、記録物2においてオーバーコート液が吐出されているのは、図4に示す35パッチのうち、シアン、マゼンタ、イエローそれぞれの3〜5行目及びレッド、グリーン、ブルー、ブラックそれぞれの2〜5行目の25パッチであり、このうち、〔単位面積当たりのインク吐出量(重量)の70重量%〕>〔使用したインクそれぞれの最大インク吐出量のうち最も多い吐出量(重量)〕となる記録部分は、レッド、グリーン、ブルーそれぞれの4行目及び5行目並びにブラックの3〜5行目の9パッチである。従って、実施例2におけるオーバーコート液の使用量は1845%となる。一方、C、M、Y3色の顔料インクについての平均使用量は1120%であるので、インク負荷係数は、(1845/1120)×100=165%となる。
【0076】
〔実施例3〕
実施例1において、オーバーコート液1に代えて、下記組成のオーバーコート液2を用いた以外は実施例1と同様にして記録物3を得た。
【0077】
オーバーコート液2の組成
・ポリビニルアルコール(「PVA117」、クラレ製) 1重量部
・ベンゾトリアゾール(東京化成製) 0.5重量部
・水溶性HALS(「AFG01」、センカ製) 0.25重量部
・グリセリン 5重量部
・トリエチレングリコールモノブチルエーテル 4重量部
・イオン交換水 100重量部
尚、MFT−20℃、固形分濃度5.5重量%、温度20℃における粘度3.4mPa・s、表面張力34mN/mであった。
【0078】
〔実施例4〕
実施例2において、オーバーコート液1に代えて、前記オーバーコート液2を用いた以外は実施例2と同様にして記録物4を得た。
【0079】
〔比較例1〕
オーバーコート液1を吐出しない以外は実施例1と同様にして記録物5を得た。
【0080】
〔比較例2〕
実施例1において、プリンタードライバーに前記〔設定1〕に代えて下記〔設定3〕をプログラミングした以外は実施例1と同様にして、記録物6を得た。
〔設定3〕
・コート対象範囲: 前記単位面積当たりのインク吐出量が80重量%以上の記録部分。
・オーバーコート液の単位面積当たりの吐出量: 単位面積当たりのインク吐出量(重量)に対して120重量%に固定。但し、〔単位面積当たりのインク吐出量(重量)の120重量%〕>〔使用したインクそれぞれの最大インク吐出量のうち最も多い吐出量(重量)〕の場合には、使用したインクそれぞれの最大インク吐出量のうち最も多い吐出量(重量)と同量。
【0081】
尚、記録物6においてオーバーコート液が吐出されているのは、図4に示す35パッチのうち、シアン、マゼンタ、イエローそれぞれの4行目及び5行目、レッド、グリーン、ブルーそれぞれの3〜5行目、並びにブラックの2〜5行目の19パッチであり、このうち、〔単位面積当たりのインク吐出量(重量)の120重量%〕>〔使用したインクそれぞれの最大インク吐出量のうち最も多い吐出量(重量)〕となる記録部分は、シアン、マゼンタ、イエローそれぞれの4行目を除く16パッチである。従って、比較例2におけるオーバーコート液の使用量は1888%となる。一方、C、M、Y3色の顔料インクについての平均使用量は1120%であるので、インク負荷係数は、(1888/1120)×100=169%となる。
【0082】
〔比較例3〕
実施例3において、プリンタードライバーに前記〔設定1〕に代えて下記〔設定4〕をプログラミングした以外は実施例3と同様にして、記録物7を得た。
〔設定4〕
・コート対象範囲: 前記単位面積当たりのインク吐出量が10重量%以上の記録部分。
・オーバーコート液の単位面積当たりの吐出量: 単位面積当たりのインク吐出量(重量)に対して150重量%に固定。但し、〔単位面積当たりのインク吐出量(重量)の150重量%〕>〔使用したインクそれぞれの最大インク吐出量のうち最も多い吐出量(重量)〕の場合には、使用したインクそれぞれの最大インク吐出量のうち最も多い吐出量(重量)と同量。
【0083】
尚、記録物7においてオーバーコート液が吐出されているのは、図4に示す35パッチの全てであり、このうち、〔単位面積当たりのインク吐出量(重量)の150重量%〕>〔使用したインクそれぞれの最大インク吐出量のうち最も多い吐出量(重量)〕となる記録部分は、シアン、マゼンタ、イエローそれぞれの4行目及び5行目、レッド、グリーン、ブルーそれぞれの3〜5行目、並びにブラックの2〜5行目の19パッチである。従って、比較例3におけるオーバーコート液の使用量は2755%となる。一方、C、M、Y3色の顔料インクについての平均使用量は1120%であるので、インク負荷係数は、(2755/1120)×100=246%となる。
【0084】
〔比較例4〕
実施例1において、図4に示す35のパッチ全てに、1パッチ当たり、使用したインクそれぞれの最大インク吐出量のうち最も多い吐出量(重量)と同量のオーバーコート液1を吐出した以外は実施例1と同様にして、記録物8を得た。比較例4におけるインク負荷係数は、(35×100/1120)×100=313%となる。
【0085】
記録物1〜8それぞれについて、光沢均一性、耐光性及び耐ガス性を下記の方法によりそれぞれ評価した。それらの結果を下記表1に示す。
【0086】
〔光沢均一性の評価方法〕
光沢度計(「PG−1」、日本電飾製)を用い、各記録物の前記35パッチそれぞれについての光沢度(75度)を測定した。これら35パッチについての光沢度の平均値及び標準偏差並びに予め測定した各記録物の白地光沢度から、下記評価基準により評価した。
評価基準
◎:光沢度の平均値と白地光沢度との差が±5以内であり、且つ光沢度の標準偏差が5以内である。光沢均一性良好。
○:光沢度の平均値と白地光沢度との差が±10以内であり、且つ光沢度の標準偏差が8以内である。光沢均一性問題なし。
△:光沢度の平均値と白地光沢度との差が±10〜20以内であり、且つ光沢度の標準偏差が8を超え20以下である。実用限界。
×:光沢度の平均値と白地光沢度との差が±20を超えているか、又は光沢度の標準偏差が20を超えている。実用に堪えない。
【0087】
〔耐光性の評価方法〕
各記録物に対し、キセノンウェザオメーターCi35A(ATLAS社製)を用いて、340nmの放射エネルギー0.25W/m2 、ブラックパネル温度63℃、相対湿度50%RHの条件で、45kJ/m2 の光暴露処理を行った。そして、光暴露処理後の各記録物の画像背景部分について、色差計により、光暴露前処理前の各記録物に対する色差(C,M,Y3色及び画像背景部分についての平均値)をそれぞれ求め、下記評価基準により評価した。
評価基準
◎:色差が5未満。耐光性良好。
○:色差が10以上15未満。耐光性問題なし。
△:色差が15以上20未満。実用限界。
×:色差が20以上。実用に堪えない。
【0088】
〔耐ガス性の評価方法〕
各記録物を、ガス導入口及び排出口の付いたガラス容器に入れ、ガス発生器にて発生させた混合ガス(オゾン1ppm、NO25ppm、SO21ppm)を30分間連続して該ガラス容器に導入してガス処理を行った。そして、ガス処理後の各記録物について、色差計により、ガス処理前の各記録物に対する色差(C,M,Y3色についての平均値)をそれぞれ求め、下記評価基準により評価した。
評価基準
◎:色差が5未満。耐光性良好。
○:色差が10以上15未満。耐光性問題なし。
△:色差が15以上20未満。実用限界。
×:色差が20以上。実用に堪えない。
【0089】
【表1】
Figure 0003799995
【0090】
表1に示す結果から明らかなように、実施例1〜4の記録物(記録物1〜4)は、何れも優れた光沢均一性、耐光性及び耐ガス性を示した。これに対し、比較例1の記録物5は、オーバーコート液による皮膜が全く形成されていないため、また比較例2の記録物6は、コート対象範囲が狭く、該皮膜で被覆すべき記録部分の一部が被覆されていないため、何れも光沢均一性、耐光性及び耐ガス性の何れにも劣る結果となった。また、比較例3の記録物7は、コート対象範囲が広すぎるため、オーバーコート液の使用量が多く、インク負荷係数が200%を超える結果となる一方、光沢均一性はあまり効果が上がらなかった。また、比較例4の記録物8は、該皮膜が記録部分全体を被覆しているので、光沢均一性、耐光性及び耐ガス性に優れるものの、インク負荷係数が大きすぎる、即ちオーバーコート液の使用量が増大する結果となった。
【0091】
【発明の効果】
本発明のインクジェット記録方法によれば、コストアップやインクジェット記録装置の変更、大型化等を伴うことなく、耐候性に優れ且つ光沢ムラが大幅に低減された記録物を容易に提供することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインクジェット記録方法の実施に使用されるインクジェット記録装置の好ましい実施形態の概略構成図である。
【図2】(a)は、図1に示すインクジェット記録装置の単方向記録対応時におけるインクタンクの説明図であり、(b)は、単方向記録対応時における記録ヘッドのノズル面の拡大図である。
【図3】(a)は、図1に示すインクジェット記録装置の双方向記録対応時におけるインクタンクの説明図であり、(b)は、双方向記録対応時における記録ヘッドのノズル面の拡大図である。
【図4】実施例で用いたカラーパッチの説明図である。
【符号の説明】
1 プリンター
11 紙送りモータ
12 プラテンローラ
13 キャリッジ
14 キャリッジベルト
15 キャリッジモータ
16 ガイドロール
20 記録ヘッド
21〜26 ノズル
31〜36 インクタンク
M 記録媒体

Claims (5)

  1. 基材上にインク受容層を設けてなる記録媒体に、複数色の顔料インクを吐出して文字、画像、又は文字及び画像の双方を記録するインクジェット記録方法において、
    複数色の前記顔料インクそれぞれの単位面積当たりの最大インク吐出量に対して、単位面積当たりのインク吐出量(単位面積当たり2色以上のインクが吐出されている場合は、それらの合計量)が50重量%以上となる記録部分に、皮膜形成能を有するオーバーコート液を、該記録部分の単位面積当たりのインク吐出量(重量)に対して、30〜100重量%吐出する〔但し、オーバーコート液の吐出量(重量)は、単位面積当たりの1種類の最大インク吐出量(重量)に対して100重量%を超えない量である〕インクジェット記録方法。
  2. 複数色の前記顔料インクとして、少なくとも、シアン色、マゼンタ色及びイエロー色の3色の顔料インクを用い、3色の該顔料インクについての平均使用量に対する前記オーバーコート液の使用量の割合が200%以下である請求項1記載のインクジェット記録方法。
  3. 前記オーバーコート液が透明ポリマー及び水を含有する請求項1又は2記載のインクジェット記録方法。
  4. 前記オーバーコート液が、更に耐光性向上剤を含有する請求項1〜3の何れかに記載のインクジェット記録方法
  5. 前記耐光性向上剤が、水溶性ヒンダードアミン系光安定剤、ベンゾトリアゾール系化合物及びフェノール系酸化防止剤からなる群から選ばれる1種又は2種以上である請求項4記載のインクジェット記録方法。
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