JP6388249B2 - インクセット及びそれを用いた記録方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インクセット及びそれを用いた記録方法に関する。
インクジェット記録方法は、比較的単純な装置で、高精細な画像の記録が可能であり、各方面で急速な発展を遂げている。例えば、特許文献1には、インクジェット記録方法を用いて白色画像を形成する際における、インクの噴射特性や、高い隠蔽性を有する白色画像の形成の実現等の画像形成を目的として、インクジェット印刷用OHPシートに、二酸化チタンゾルを含有するインク組成物と硫酸マグネシウムを含有する反応液とを用いて記録を行うことが開示されている。
特開2002−103783号公報
しかしながら、特許文献1に記載のインクジェット記録方法を用いて非吸収性被記録媒体又は低吸収性被記録媒体上に記録をすると、白色画像の上にカラーインクを用いてカラー画像を記録した場合に、カラーインクのブリードが生じるという問題がある。
また、ブリードの抑制のためには、反応液を用いる代わりに、被記録媒体を加熱するという方法も考えられる。しかしながら、反応液を用いずに被記録媒体を加熱すると、高い加熱のエネルギーが必要であり、目詰りが生じるという問題がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、非吸収性被記録媒体又は低吸収性被記録媒体上に複数のインクを重ねて記録した場合に、それらのインク間でのブリードが防止でき、かつ目詰りしにくいインクセットを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した。その結果、非吸収性被記録媒体又は低吸収性被記録媒体に対して、所定の前処理用の液を複数のインクとは別に含むインクセットであれば、上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
〔1〕
凝集剤を含む反応液と、色材を含む第1インクと、色材を含む第2インクと、を備えるインクセットを用い、非吸収性被記録媒体又は低吸収性被記録媒体に対して記録を行う記録方法であって、
前記非吸収性被記録媒体又は前記低吸収性被記録媒体に、前記反応液を付与する反応液付与工程と、
前記反応液を付与した領域に、前記第1インクを付与する第1工程と、
前記第1インクを付与した領域に、前記第2インクを付与する第2工程と、を有し、
前記第1工程の後であって、前記第2工程の前における、前記非吸収性被記録媒体又は前記低吸収性被記録媒体上の前記反応液及び前記第1インクに含まれる揮発成分の揮発量が、付与前の前記反応液及び前記第1インクに含まれる揮発成分の総質量100質量%に対して、10〜95質量%であり、
前記第1工程後で前記第2工程前に、前記被記録媒体を加熱する工程を備え、
前記第1インク及び前記第2インクの少なくとも一方が、カラー色材を含むカラーインク又はブラック色材を含むブラックインクであり、
前記第1インク及び前記第2インクの他方が、白色色材を含む白インクまたは、メタリック色材を含むメタリックインクである、
記録方法。
〔2〕
前記凝集剤が、多価金属塩及び有機酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、
〔1〕に記載の記録方法。
〔3〕
前記反応液に含まれる前記多価金属塩のモル数(単位:mol)と、前記第1インク及び前記第2インクに含まれる前記色材の総質量(単位:g)との比(色材:多価金属塩)が、1000:1〜31000:1である、
〔2〕に記載の記録方法。
〔4〕
前記反応液に含まれる前記有機酸のモル数(単位:mol)と、前記第1インク及び前記第2インクの色材に含まれる総質量(単位:g)との比(色材:有機酸)が、800:1〜5500:1である、
〔2〕又は〔3〕に記載の記録方法。
〔5〕
前記第1インクが白色色材を含む白インクまたはメタリック色材を含むメタリックインクであり、
前記第2インクがカラー色材を含むカラーインク又はブラック色材を含むブラックインクである、
〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の記録方法。
〔6〕
前記反応液の表面張力が、25℃において、55mN/N以下である、
〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の記録方法。
〔7〕
前記反応液が、反応液の次に付与されるインクの受容層となる成分、並びに、カチオン性樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種をさらに含む、
〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載の記録方法。
〔8〕
前記反応液に含まれる、前記受容層となる成分、並びに、前記カチオン性樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種(単位:g)と、前記第1インクに含まれる色材(単位:g)との質量比(色材:群より選ばれる少なくとも1種)が、7:1〜70:1である、
〔7〕に記載の記録方法。
〔9〕
前記非吸収性被記録媒体又は前記低吸収性被記録媒体の単位面積当たりの、前記反応液に含まれる多価金属塩のモル数(単位:mol)と、前記第1インク及び前記第2インクに含まれる色材の総質量(単位:g)との比(色材:多価金属塩)が、1000:1〜31000:1である、
〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載の記録方法。
〔10〕
前記非吸収性被記録媒体又は前記低吸収性被記録媒体の単位面積当たりの、前記反応液に含まれる有機酸のモル数(単位:mol)と、前記第1インク及び前記第2インクに含まれる色材の総質量(単位:g)との比(色材:有機酸)が、800:1〜5500:1である、
〔1〕〜〔9〕のいずれか1項に記載の記録方法。
〔11〕
前記非吸収性被記録媒体又は前記低吸収性被記録媒体の単位面積当たりの、前記反応液に含まれる、前記第1インク及び前記第2インクの受容層となる成分、並びに、カチオン性樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の質量(単位:g)と、前記第1インクに含まれる色材の質量(単位:g)との比(色材:群より選ばれる少なくとも1種)が、7:1〜70:1である、
〔1〕〜〔10〕のいずれか1項に記載の記録方法。
〔12〕
前記第1工程と前記第2工程における、前記被記録媒体の表面温度が40℃以下である、
〔1〕〜〔11〕のいずれか1項に記載の記録方法。
〔13〕
前記反応液付与工程後で前記第1工程前に、前記被記録媒体を加熱する工程を備える、
〔1〕〜〔12〕のいずれか1項に記載の記録方法。
〔14〕
前記反応液付与工程における前記被記録媒体の表面温度が40℃以下である、
〔1〕〜〔13〕のいずれか1項に記載の記録方法。
〔15〕
前記揮発量が、10〜80%である、
〔1〕〜〔14〕のいずれか1項に記載の記録方法。
〔16〕
前記揮発量が、10〜60%である、
〔1〕〜〔15〕のいずれか1項に記載の記録方法。
〔17〕
前記加熱する工程における前記被記録媒体の表面温度が45℃以下である、
〔1〕〜〔16〕のいずれか1項に記載の記録方法。
〔18〕
前記非吸収性被記録媒体が、インク吸収層を有していないプラスチックフィルムであり、
前記低吸収性被記録媒体が、塗工紙である、
〔1〕〜〔17〕のいずれか1項に記載の記録方法。
本実施形態に用い得るインクジェット記録装置の一例の全体の概略を示す側面図である。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。又上下左右などの位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
〔インクセット〕
本実施形態に係るインクセットは、凝集剤を含む反応液と、色材を含む第1インクと、色材を含む第2インクと、を備え、非吸収性被記録媒体又は低吸収性被記録媒体(以下、まとめて「被記録媒体」ともいう。)への記録に用いるものであり、前記非吸収性被記録媒体又は前記低吸収性被記録媒体上に、前記反応液、前記第1インク、及び前記第2インクが、この順に重ねて付与されるものである。なお、以下、第1インク及び第2インクをまとめて、単に「インク」ともいう。
〔反応液〕
反応液は、凝集剤を含む。このような反応液を用いることで、被記録媒体を加熱することなく良質な記録物を得ることができ、被記録媒体の加熱によりノズルが乾燥等することに起因するノズルの目詰まりを抑制することができる。具体的には、凝集剤を含むことにより、加熱をしなくても、第1インクに含まれる顔料や、第2インクに含まれる顔料を凝集させることができ、第2インクのブリードを防止することができ、第1インクのベタムラを防止することが可能となり、良質な記録物を得ることができる。
(凝集剤)
凝集剤としては、特に限定されないが、例えば、多価金属塩及び有機酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。
(多価金属塩)
多価金属塩としては、特に限定されないが、例えば、無機酸の多価金属塩あるいは有機酸の多価金属塩が好ましい。このような多価金属塩としては、特に限定されないが、例えば、周期表の第2族のアルカリ土類金属(例えば、マグネシウム、カルシウム)、周期表の第3族の遷移金属(例えば、ランタン)、周期表の第13族の土類金属(例えば、アルミニウム)、ランタニド類(例えば、ネオジム)、の塩を挙げることができる。これら多価金属の塩としては、カルボン酸塩(蟻酸、酢酸、安息香酸塩など)、硫酸塩、硝酸塩、塩化物、及びチオシアン酸塩が好適である。中でも、好ましくは、カルボン酸(蟻酸、酢酸、安息香酸塩など)のカルシウム塩又はマグネシウム塩、硫酸のカルシウム塩又はマグネシウム塩、硝酸のカルシウム塩又はマグネシウム塩、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、及びチオシアン酸のカルシウム塩又はマグネシウム塩が挙げられる。多価金属塩を構成する上記多価金属と塩とは、いずれを組み合わせたものであってもよく、水和物であってもよい。なお、多価金属塩は、1種単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
多価金属塩の含有量は、反応液の総質量100質量%に対して、0.5〜5質量%が好ましく、0.5〜4質量%がより好ましく、1〜4質量%がさらに好ましい。多価金属塩の含有量が上記範囲内であることにより、得られる記録物の耐ブリード性により優れる傾向にある。
(有機酸)
有機酸としては、特に限定されないが、例えば、リン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、クエン酸、酢酸が挙げられる。このなかでも、1価あるいは2価以上のカルボン酸が好ましい。このようなカルボン酸を含むことにより、得られる記録物の耐ブリード性により優れる傾向にある。なお、有機酸は1種単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。また、有機酸は塩の状態であってもよい。有機酸塩としては、特に限定されないが、例えば、上記有機酸の塩(ただし、上記多価金属塩と重複しない。)が挙げられる。上記有機酸の塩としては、特に限定されないが、例えば、酢酸ナトリウムなどが挙げられる。なお、有機酸塩は1種単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
有機酸の含有量は、反応液の総質量100質量%に対して、1〜15質量%が好ましく、1〜14質量%がより好ましく、1〜7質量%がさらに好ましい。有機酸の含有量が上記範囲内であることにより得られる記録物の耐ブリード性により優れる傾向にある。
反応液が、第1インク及び第2インクの少なくとも一方の受容層となる成分(以下、単に「受容層成分」ともいう。)、並びに、カチオン性樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種をさらに含むことが好ましい。
(第1インク及び第2インクの少なくとも一方の受容層となる成分)
反応液が、受容層成分を含むことにより、得られる記録物の耐ブリード性及び発色性により優れる傾向にある。受容層成分としては、特に限定されないが、例えば、無機微粒子や液中で固体の樹脂微粒子を含む、液中で固体の微粒子が挙げられる。このような粒子としては、例えば、カチオン性粒子、ノニオン性粒子、アニオン性粒子が挙げられる。このなかでも被記録媒体に付着され塗膜を形成した状態で微粒子間に隙間が残留するものが好ましい。「隙間」とは、反応液の塗膜が乾燥した状態における空隙をいう。反応液が被記録媒体に付与され塗膜を形成した際、塗膜に、受容層となる成分により隙間ができ、少なくとも反応液の次に付与されるインクが隙間に吸収されることで、ブリードがより抑制される点で一層好ましい。受容層となる成分は、通常、少なくとも第1インクの受容層となる成分であり、さらに、その次に付与される第二インクの受容層となってもよい。
粒子がカチオン性であることにより、第1インクや第2インクを受容する層の形成および凝集付与の効果を持つ。カチオン性粒子としては、特に限定されないが、例えば、スノーテックST−AK(日産化学工業社製商品名)挙げられる。
粒子がアニオン性またはノニオン性であることにより、第1インクや第2インクを受容する層を形成する。アニオン性粒子またはノニオン性、としては、特に限定されないが、例えば、アニオン性のコロイダルシリカが挙げられる。市販品としては、例えば、スノーテックスZL(日産化学工業社製商品名)が挙げられる。
受容層成分の含有量は、反応液の総質量100質量%に対して、0.1〜10質量%が好ましく、0.1〜6質量%がより好ましい。受容層成分の含有量が上記範囲内であることにより、得られる記録物の耐ブリード性及び発色性により優れる傾向にある。受容層成分は、1種単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
(カチオン性樹脂)
反応液が、カチオン性樹脂を含むことにより、得られる記録物の耐ブリード性及び発色性により優れる傾向にある。カチオン性樹脂としては、特に限定されないが、例えば、反応液に可溶な樹脂、樹脂エマルションなどの液中で分散状態を示す樹脂が挙げられる。カチオン性樹脂は、第1インクや第2インクに含まれる顔料との相互作用が前述の凝集剤と比べて比較的弱いため、凝集剤よりも凝集剤の補助剤として働く。相互作用が優れる点で反応液に可溶な樹脂が好ましい。
反応液に可溶な樹脂としては、特に限定されないが、例えば、アミン系樹脂が挙げられ、例えばポリアリルアミン、ポリアリルアミン誘導体などが挙げられる。
樹脂エマルションとしては、特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂が挙げられる。たとえば後述するインクに含まれ得る樹脂エマルションが挙げられ、市販品としては、例えば、アローベースCD−1200(ユニチカ製商品名、ポリオレフィン系樹脂)、が挙げられ好ましい。
カチオン性樹脂の含有量は、反応液の総質量100質量%に対して、0.1〜10質量%が好ましく、0.1〜6質量%がより好ましい。カチオン性樹脂の含有量が上記範囲内であることにより得られる記録物の耐ブリード性及び発色性により優れる傾向にある。カチオン性樹脂は、1種単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
上記のほか、反応液は、溶剤、界面活性剤、等を含有することができる。
〔溶剤〕
本実施形態における反応液は、溶剤をさらに含むことが好ましい。溶剤としては、特に限定されないが、例えば、有機溶剤又は水を用いることができる。
水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、及び蒸留水等の純水、並びに超純水のような、イオン性不純物を極力除去したものが挙げられる。また、紫外線照射又は過酸化水素の添加等によって滅菌した水を用いると、反応液を長期保存する場合にカビやバクテリアの発生を防止することができる。これにより貯蔵安定性がより向上する傾向にある。
水の含有量は、反応液100質量部に対して、80〜95質量部が好ましく、85〜95質量部がより好ましい。水の含有量が上記範囲内であることにより、粘度がより低くなる傾向にある。
有機溶剤としては、揮発性の水溶性有機溶剤がより好ましい。有機溶剤としては、特に限定されないが、具体的には、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール、iso−ブタノール、n−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、及びtert−ペンタノール等のアルコール類又はグリコール類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、及び1,1,3,3−テトラメチル尿素が挙げられる。
有機溶剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。有機溶剤の含有量は特に制限されず、必要に応じて適宜決定することができる。このなかでも、1,2−ヘキサンジオール、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、及びジプロピレングリコールモノプロピルエーテルからなる群より選択される一種以上を用いることが好ましい。
有機溶剤の含有量は、反応液の総質量100質量%に対して、1〜10質量%が好ましい。
〔界面活性剤〕
本実施形態で用いる反応液は、界面活性剤を含むことが好ましい。当該界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、及びポリシロキサン系界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
これらの中でも、反応液への溶解度が大きくなり反応液中に異物が一層発生し難くなるため、ポリシロキサン系界面活性剤がより好ましい。
上記のアセチレングリコール系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール及び2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールのアルキレンオキサイド付加物、並びに2,4−ジメチル−5−デシン−4−オール及び2,4−ジメチル−5−デシン−4−オールのアルキレンオキサイド付加物から選択される一種以上が好ましい。これらは、オルフィン104シリーズやオルフィンE1010等のEシリーズ(エアプロダクツ社(Air Products Japan, Inc.)製商品名)、オルフィンPD−002W、サーフィノール465やサーフィノール61(日信化学工業社(Nissin Chemical Industry CO.,Ltd.)製商品名)等の市販品として入手可能である。
また、ポリシロキサン系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、BYK−347、BYK−348(ビックケミー・ジャパン社(BYK Japan KK)製商品名)などが挙げられる。
上記の界面活性剤の含有量は、反応液の総質量100質量%に対し、0.1〜3質量%が好ましい。
反応液の表面張力は、25℃において、55mN/N以下が好ましく、40mN/N以下がより好ましい。表面張力が上記範囲内であることにより、被記録媒体上に記録をする場合に、反応液を均一に塗付できることができる。また、反応液の表面張力の下限は、特に限定されないが、25℃において、1mN/N以上が好ましい。なお、表面張力は実施例に記載の方法により測定することができる。
〔第1インク〕
第1インクは、色材を含む。第1インクにおける色材の含有量は、第1インクの総質量100質量%に対して、15〜2質量%が好ましく、13〜3質量%がより好ましい。色材の含有量が上記範囲内であることにより、得られる記録物の耐ブリード性及び発色性により優れる傾向にある。
〔第2インク〕
第2インクは、色材を含む。第2インクにおける色材の含有量は、第2インクの総質量100質量%に対して、15〜2質量%が好ましく、13〜3質量%がより好ましい。色材の含有量が上記範囲内であることにより、得られる記録物の耐ブリード性及び発色性により優れる傾向にある。
〔色材〕
第1インク及び第2インクに含まれ得る色材について以下説明する。なお、第1インク及び第2インクは、それぞれ、色材を1種単独で含んでもよいし2種以上含んでもよい。また、色材は、染料であってもよく顔料であることが好ましい。
ブラックインクに使用されるブラック色材はカーボンブラックが挙げられ、特に限定されないが、例えば、No.2300、No.900、MCF88、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No.2200B等(以上、三菱化学社(Mitsubishi Chemical Corporation)製)、Raven 5750、Raven 5250、Raven 5000、Raven 3500、Raven 1255、Raven 700等(以上、コロンビアカーボン(Carbon Columbia)社製)、Rega1 400R、Rega1 330R、Rega1 660R、Mogul L、Monarch 700、Monarch 800、Monarch 880、Monarch 900、Monarch 1000、Monarch 1100、Monarch 1300、Monarch 1400等(キャボット社(CABOT JAPAN K.K.)製)、Color Black FW1、Color Black FW2、Color Black FW2V、Color Black FW18、Color Black FW200、Color B1ack S150、Color Black S160、Color Black S170、Printex 35、Printex U、Printex V、Printex 140U、Special Black 6、Special Black 5、Special Black 4A、Special Black 4(以上、デグッサ(Degussa)社製)が挙げられる。
白インク(ホワイトインク)に使用される色材としては、特に限定されないが、例えば、C.I.ピグメントホワイト 6、18、21が挙げられる。その他の、ホワイトインクに使用される顔料としては、硫酸バリウム等のアルカリ土類金属の硫酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩、微粉ケイ酸や合成ケイ酸塩等のシリカ類、ケイ酸カルシウム、アルミナ、アルミナ水和物、二酸化チタン、及び酸化亜鉛等の金属化合物、並びにタルク及びクレイ等が挙げられる。
イエローインクに使用される色材としては、特に限定されないが、例えば、C.I.ピグメントイエロー 1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、16、17、24、34、35、37、53、55、65、73、74、75、81、83、93、94、95、97、98、99、108、109、110、113、114、117、120、124、128、129、133、138、139、147、151、153、154、167、172、180が挙げられる。
マゼンタインクに使用される色材としては、特に限定されないが、例えば、C.I.ピグメントレッド 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、40、41、42、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、88、112、114、122、123、144、146、149、150、166、168、170、171、175、176、177、178、179、184、185、187、202、209、219、224、245、又はC.I.ピグメントヴァイオレット 19、23、32、33、36、38、43、50が挙げられる。
シアンインクに使用される色材としては、特に限定されないが、例えば、C.I.ピグメントブルー 1、2、3、15、15:1、15:2、15:3、15:34、15:4、16、18、22、25、60、65、66、C.I.バットブルー 4、60が挙げられる。
また、マゼンタ、シアン、及びイエロー以外の色材としては、特に限定されないが、例えば、C.I.ピグメント グリーン 7,10、C.I.ピグメントブラウン 3,5,25,26、C.I.ピグメントオレンジ 1,2,5,7,13,14,15,16,24,34,36,38,40,43,63が挙げられる。
メタリックインクに使用されるメタリック色材としてはメタリック顔料が挙げられ、金属微粒子が使用でき、金属はアルミ、アルミ合金、銀などが挙げられる。メタリックインクは被記録媒体に付与され形成したパターンが金属光沢感を有するインクであり、メタリック顔料は金属光沢感を発現する顔料である。
第1インク及び第2インクの少なくとも一方が、カラー色材を含むカラーインク又はブラック色材を含むブラックインクであることが好ましい。また、第1インク及び第2インクの一方が、カラー色材を含むカラーインク又はブラック色材を含むブラックインクであり、第1インク及び第2インクの他方が、白色色材を含む白インクであることがより好ましい。このようなインクセットであることにより、非吸収性被記録媒体又は低吸収性被記録媒体に記録した際に、白色以外の記録媒体に対して、発色性を得ることができる。例えば、透明、カラー、メタリックの媒体などが好適に用いられる。
第1インクが白色色材を含む白インクであり、第2インクがカラー色材を含むカラーインク又はブラック色材を含むブラックインクであることが好ましい。このようなインクセットであることにより、非吸収性被記録媒体又は低吸収性被記録媒体に記録した際に、白色以外の記録媒体に対して、発色性を得ることができる。例えば、透明、カラー、メタリックの媒体などが好適に用いられる。
反応液に含まれる凝集剤のモル数(単位:mol)と、第1インク及び第2インクに含まれる色材の総質量(単位:g)との比Aは、100:1〜5000:1が好ましく、500:1〜4000:1がより好ましい。比Aが100:1以上であることにより、反応液の析出、反応液による白濁、べたつき、臭気の発生を防止することができる。また、比Aが5000:1以下であることにより、インク重ね合わせ時のブリードを抑制することができる。
反応液に含まれる多価金属塩のモル数(単位:mol)と、第1インク及び第2インクに含まれる色材の総質量(単位:g)との比Bは、300:1〜5000:1が好ましく、500:1〜5000:1がより好ましい。比Bが300:1以上であることにより、多価金属塩の析出、多価金属塩による白濁、べたつき、臭気の発生を防止することができる。また、比Bが5000:1以下であることにより、インク重ね合わせ時のブリードを抑制することができる。
反応液に含まれる有機酸のモル数(単位:mol)と、第1インク及び第2インクの色材に含まれる総質量(単位:g)との比Cが、100:1〜800:1が好ましく、100:1〜700:1がより好ましい。比Cが100:1以上であることにより、有機酸の析出、有機酸による白濁、べたつき、臭気の発生を防止することができる。また、比Cが800:1以下であることにより、インク重ね合わせ時のブリードを抑制することができる。
反応液に含まれる、受容層成分、並びに、カチオン性樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の質量(単位:g)と、第1インクに含まれる色材の質量(単位:g)との比Dが、1:1〜10:1が好ましく、1:1〜5:1がより好ましい。比Dが1:1以上(前者が)であることにより、凝集剤のブリード抑制の機能をより補助するため、ブリードがより抑制される傾向にある。また、比Dが10:1以下(前者が)であることにより、反応液の保存安定性や、インクジェットで塗布する場合の目詰り信頼性により優れる傾向にある。
表2から明らかなように、上述の各比は、比Aは比(色材:凝集剤)、比Bは比(色材:多価金属塩)、比Cは比(色材:有機酸)、比Dは比(色材:前記群から選ばれる少なくとも1種)であり、比A〜Cは、単位質量の反応液と、単位質量の第1インク及び単位質量の第2インクにおけるものであり、比Dは、単位質量の反応液と、単位質量の第1インクにおけるものである。
上記色材として顔料を用いる場合、顔料は、分散剤により水に分散させて得られる顔料分散液として、あるいは、顔料粒子表面に化学反応を利用して親水性基を導入した自己分散型の表面処理顔料を水に分散させて得られるか、又は、ポリマーで被覆された顔料を水に分散させて得られる顔料分散液として、インクに添加することが好ましい。
上記分散剤としては、特に限定されないが、例えば、高分子分散剤(にかわ、ゼラチン、カゼイン、アルブミンのタンパク質類、アラビアゴム、トラガントゴムの天然ゴム類、サポニンのグルコシド類、アルギン酸及びプロピレングリコールエステル、アルギン酸トリエタノールアミン、アルギン酸アンモニウムのアルギン酸発酵体メチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、エチルヒドロキシセルロースのセルロース誘導体、ポリビニルアルコール類、ポリピロリドン類、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリルニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリルニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体のアクリル系樹脂、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−m−メチルスチレン−アクリル酸共重合体のスチレン−アクリル樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体の酢酸ビニル系共重合体及びそれらの塩)や界面活性剤(各種アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤)を使用することができる。
上記親水性基を導入した自己分散型の表面処理顔料は、顔料の表面にカルボキシル基及びその塩が直接結合するような表面処理により、分散剤なしに水に分散又は溶解が可能とされたものである。具体的には、真空プラズマの物理的処理や次亜塩素酸ナトリウムやオゾンの酸化剤を用いた化学的処理により、官能基又は官能基を含んだ分子を顔料の表面にグラフトさせることによって得ることができる。一つの顔料粒子にグラフトされる官能基は単一でも複数種であってもよい。グラフトされる官能基の種類及びその程度は、インク中での分散安定性、色濃度、及びインクジェットヘッド前面での乾燥性を考慮しながら適宜決定されてよい。
また、上記ポリマーで被覆された顔料は、特に限定されないが、例えば、重合性基を有する分散剤を用いて顔料を分散させた後、その分散剤と共重合可能なモノマー(共重合性モノマー)と、光ラジカル重合開始剤と、を用いて水中で乳化重合を行うことにより、得ることができる。このポリマーの中でも、二重結合としてアクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、及びアリル基からなる群より選ばれる少なくとも1種を有するモノマーやオリゴマーが、光ラジカル重合開始剤を使用する公知の重合法に従って重合されたものが、好適に使用可能である。上記の乳化重合は、一般的な方法を用いることができ、重合は乳化剤の存在下で水溶性の光ラジカル重合開始剤の熱分解で発生するフリーラジカルにより進行する。
上記顔料分散液を構成する顔料及び分散剤は、それぞれ1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
〔樹脂エマルション〕
本実施形態で用いるインクが色材として顔料を含む場合、樹脂エマルションをさらに含むことが好ましい。当該樹脂エマルションを用いることにより、インクの乾燥に伴い、樹脂エマルション中の樹脂同士と、樹脂及び顔料と、がそれぞれ互いに融着して顔料を被記録媒体に固着させるため、記録物の画像部分の耐擦性及び密着性を一層良好にすることができる。樹脂エマルションの中でもウレタン樹脂エマルション、アクリル樹脂エマルションが好ましく、ウレタン樹脂エマルションがより好ましい。これにより、インクの定着性が優れたものとなるため、記録物の耐擦性及び密着性が共に優れたものとなる。
樹脂エマルションがインクに含まれる場合、当該樹脂エマルションは、被記録媒体上に樹脂被膜を形成することで、インクを被記録媒体上に十分定着させて記録物の耐擦性を優れたものとする。そのため、樹脂エマルションは熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。特に、ウレタン樹脂エマルションは、設計の自由度が高いため、所望の被膜物性を得やすい。
また、アニオン性の樹脂エマルションも好ましい。当該アニオン性の樹脂エマルションに含まれる樹脂としては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、アクリロニトリル、シアノアクリレート、アクリルアミド、オレフィン、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、ビニルアルコール、ビニルエーテル、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルカルバゾール、ビニルイミダゾール、及び塩化ビニリデンの単独重合体又は共重合体、フッ素樹脂、及び天然樹脂が挙げられる。中でも、(メタ)アクリル系樹脂及びスチレン−(メタ)アクリル酸共重合体系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましく、アクリル系樹脂及びスチレン−アクリル酸共重合体系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種がより好ましく、スチレン−アクリル酸共重合体系樹脂がさらに好ましい。なお、上記の共重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体、交互共重合体、及びグラフト共重合体のうちいずれの形態であってもよい。
樹脂エマルションとしては、公知の材料及び製造方法により得られるものを用いてもよく、市販品を用いてもよい。当該市販品としては、特に限定されないが、例えば、モビニール966A(日本合成化学社(Nippon Synthetic Chemical Industry Co., Ltd.)製商品名、アクリル樹脂エマルション)、マイクロジェルE−1002、マイクロジェルE−5002(以上商品名、日本ペイント社(Nippon Paint Co., Ltd)製)、ボンコート4001、ボンコート5454(以上商品名、DIC社製)、SAE1014(商品名、日本ゼオン社(Zeon Corporation)製)、サイビノールSK−200(商品名、サイデン化学社(SAIDEN CHEMICAL INDUSTRY CO.,LTD.)製)、ジョンクリル7100、ジョンクリル390、ジョンクリル711、ジョンクリル511、ジョンクリル7001、ジョンクリル632、ジョンクリル741、ジョンクリル450、ジョンクリル840、ジョンクリル62J、ジョンクリル74J、ジョンクリルHRC−1645J、ジョンクリル734、ジョンクリル852、ジョンクリル7600、ジョンクリル775、ジョンクリル537J、ジョンクリル1535、ジョンクリルPDX−7630A、ジョンクリル352J、ジョンクリル352D、ジョンクリルPDX−7145、ジョンクリル538J、ジョンクリル7640、ジョンクリル7641、ジョンクリル631、ジョンクリル790、ジョンクリル780、ジョンクリル7610(以上商品名、BASF社製)、NKバインダー R−5HN(新中村化学社製商品名、アクリル樹脂エマルション、固形分44%)が挙げられる。これらの中でも、上述した樹脂エマルションの好ましい物性を十分に満たすため、アクリル樹脂エマルションであるモビニール966Aが好ましい。
樹脂エマルションは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
樹脂エマルションの樹脂の含有量は、各インクの総質量100質量%に対して、3〜15質量%が好ましく、7〜14質量%がより好ましく、8〜13質量%がさらに好ましい。上記範囲内であることにより、記録物の密着性及び耐擦性がより優れたものとなる傾向にあり、また、インクの長期保存安定性に優れ、特にインクを低粘度化することができる傾向にある。
〔溶剤〕
本実施形態におけるインクは、溶剤をさらに含むことが好ましい。溶剤としては、特に限定されないが、例えば、有機溶剤又は水を用いることができる。
水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、及び蒸留水等の純水、並びに超純水のような、イオン性不純物を極力除去したものが挙げられる。また、紫外線照射又は過酸化水素の添加等によって滅菌した水を用いると、インクを長期保存する場合にカビやバクテリアの発生を防止することができる。これにより貯蔵安定性がより向上する傾向にある。
有機溶剤としては、揮発性の水溶性有機溶剤がより好ましい。有機溶剤としては、特に限定されないが、具体的には、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール、iso−ブタノール、n−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、及びtert−ペンタノール等のアルコール類又はグリコール類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、及び1,1,3,3−テトラメチル尿素が挙げられる。
有機溶剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。有機溶剤の含有量は特に制限されず、必要に応じて適宜決定することができる。このなかでも、1,2−ヘキサンジオール、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、及びジプロピレングリコールモノプロピルエーテルからなる群より選択される一種以上を用いることが好ましい。
〔界面活性剤〕
本実施形態で用いるインクは、界面活性剤を含むことが好ましい。当該界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、及びポリシロキサン系界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。インクがこれらの界面活性剤を含むことにより、被記録媒体に付着したインクの乾燥性が一層良好となり、かつ、高速記録が可能となる。
これらの中でも、インクへの溶解度が大きくなりインク中に異物が一層発生し難くなるため、ポリシロキサン系界面活性剤がより好ましい。
上記のアセチレングリコール系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール及び2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールのアルキレンオキサイド付加物、並びに2,4−ジメチル−5−デシン−4−オール及び2,4−ジメチル−5−デシン−4−オールのアルキレンオキサイド付加物から選択される一種以上が好ましい。これらは、オルフィン104シリーズやオルフィンE1010等のEシリーズ(エアプロダクツ社(Air Products Japan, Inc.)製商品名)、オルフィンPD−002W、サーフィノール465やサーフィノール61(日信化学工業社(Nissin Chemical Industry CO.,Ltd.)製商品名)等の市販品として入手可能である。
また、ポリシロキサン系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、BYK−347、BYK−348(ビックケミー・ジャパン社(BYK Japan KK)製商品名)などが挙げられる。
〔保湿剤〕
本実施形態で用いるインクは、保湿剤(湿潤剤)をさらに含むことが好ましい。保湿剤としては、一般にインクジェットインクに用いられるものであれば特に制限されることなく使用可能である。保湿剤の沸点は、好ましくは180℃以上であり、より好ましくは200℃以上である。沸点が上記範囲内であることにより、インクに良好な保水性及び湿潤性を付与することができる。
高沸点の保湿剤の具体例として、特に限定されないが、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタメチレングリコール、トリメチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、トリプロピレングリコール、数平均分子量2000以下のポリエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、イソプロピレングリコール、イソブチレングリコール、グリセリン、メソエリスリトール、及びペンタエリスリトールが挙げられる。
保湿剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。インクが高沸点の保湿剤を含むことにより、開放状態で顔料インクが空気に触れている状態で放置しても、流動性及び再分散性を長時間維持できるインクを得ることができる。さらに、このようなインクは、記録装置を用いた記録の途中又は中断後の再起動時に、ノズルの目詰まりが生じにくくなるため、インクの吐出安定性が優れたものとなる。
〔その他の成分〕
本実施形態で用いるインクは、その保存安定性及びヘッドからの吐出安定性を良好に維持するため、目詰まり改善のため、又はインクの劣化を防止するため、溶解助剤、粘度調整剤、pH調整剤、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤、腐食防止剤、及び分散に影響を与える金属イオンを捕獲するためのキレート化剤などの、種々の添加剤を適宜添加することもできる。本実施形態で用いるインクは、揮発性成分中、水を最も多く含む水系インクとすることが、安全性の点で好ましい。
〔被記録媒体〕
本実施形態に係るインクセットは、非吸収性被記録媒体又は低吸収性被記録媒体への記録に用いるものである。吸収性被記録媒体は、耐水性や耐擦性などに劣り、表面にインク受容層を設けて構成した吸収性被記録媒体の場合、高コストとなる場合があるのに対して、非吸収性被記録媒体又は低吸収性被記録媒体は、耐水性、耐擦性、表面にインク受容層を設けて構成した吸収性被記録媒体と比べて低コストの点で優れる反面、低吸収、さらには非吸収であるほどブリードが発生しやすく、ブリードの発生と印刷スピードの両立が困難となる為、本実施形態に係るインクセットを用いることが有利であり、非吸収性被記録媒体が一層有利である。
ここで、「低吸収性被記録媒体」または「非吸収性被記録媒体」は、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msecまでの水吸収量が10mL/m2以下である被記録媒体をいう。このブリストー法は、短時間での液体吸収量の測定方法として最も普及している方法であり、日本紙パルプ技術協会(JAPAN TAPPI)でも採用されている。試験方法の詳細は「JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法2000年版」の規格No.51「紙及び板紙−液体吸収性試験方法−ブリストー法」に述べられている。
また、非吸収性被記録媒体又は低吸収性被記録媒体は、記録面の水に対する濡れ性によっても分類することができる。例えば、被記録媒体の記録面に0.5μLの水滴を滴下し、接触角の低下率(着弾後0.5ミリ秒における接触角と5秒における接触角の比較)を測定することによって被記録媒体を特徴付けることができる。より具体的には、被記録媒体の性質として、「非吸収性被記録媒体」の非吸収性は上記の低下率が1%未満のことを指し、「低吸収性被記録媒体」の低吸収性は上記の低下率が1%以上5%未満のことを指す。また、吸収性とは上記の低下率が5%以上のことを指す。なお、接触角はポータブル接触角計 PCA−1(協和界面科学株式会社製)等を用いて測定することができる。
低吸収性被記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、表面に油性インクを受容するための塗工層が設けられた塗工紙が挙げられる。具体的には、表面に塗料を塗布し、美感や平滑さを高めた紙で、経済産業省の「生産動態統計分類」で印刷用塗工紙に分類されるものが挙げられる。塗料としては、クレー(カオリン)や炭酸カルシウムなどの無機化合物である白色顔料と、デンプンなどの接着剤(バインダー)を混合して作るものが挙げられる。塗料の塗布量としては10〜40g/m2程度が好ましい。塗工紙としては、特に限定されないが、例えば、アート紙、コート紙、マット紙等の記録本紙が挙げられる。
非吸収性被記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、インク吸収層を有していないプラスチックフィルム、紙等の基材上にプラスチックがコーティングされているものやプラスチックフィルムが接着されているもの等が挙げられる。ここでいうプラスチックとしては、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリル等が挙げられる。
さらに上記の被記録媒体以外にも、鉄、銀、銅、アルミニウム等の金属類のプレート、ガラスなどのインク非吸収性又は低吸収性の記録媒体を用いることもできる。
〔記録方法〕
本実施形態に係る記録方法は、上記インクセットを用いて、非吸収性被記録媒体又は低吸収性被記録媒体上に反応液を付与する反応液付与工程と、反応液の上から第1インクを付与する第1工程と、第1インクの上から第2のインクを付与する第2工程と、を有する。
図1は、本実施形態に用い得るインクジェット記録装置1の一例の全体の概略を示す側面図である。図1に示すように、インクジェット記録装置1は、被記録媒体の給送部10と、搬送部20と、記録部30と、乾燥装置90と、排出部70とを備えている。また、インクジェット記録装置1は、図示しないプレヒーターも備えており被記録媒体Fは最初から加熱されていてもよい。
このうち、乾燥装置90は、被記録媒体の乾燥工程を行う第1乾燥部40と、本実施形態に係る記録方法により得られた記録物を乾燥する第2乾燥部50とを有する。
また、給送部10は、被記録媒体Fを搬送部20へ給送することができるように設けられている。具体的には、給送部10は、ロール媒体ホルダー11を有し、ロール媒体ホルダー11が被記録媒体Fを保持している。そして、被記録媒体Fを回動させることにより、送り方向Y下流側の搬送部20へ被記録媒体Fを給送することができるように構成されている。なお、被記録媒体Fはロール状に限定されない。
さらに、搬送部20は、給送部10から送られた被記録媒体Fを記録部30へ搬送することができるように設けられている。具体的には、搬送部20は、第1送りローラー21を有し、送られた被記録媒体Fをさらに送り方向Y下流側の記録部30へ搬送することができるように構成されている。
また、記録部30は、搬送部20から送られた被記録媒体Fに対して反応液を付与し、インクを吐出して記録することができるように設けられている。具体的には、記録部30は、反応液付与工程を行うヘッド31と、第1工程を行うヘッド32と、第2工程を行う記録ヘッド33と、媒体支持部としてのプラテン34と、を備える。なお、反応液及びインクの付与方法はインクジェットに限定されず、特に反応液はローラー塗布、スプレー塗布などにより付与してもよい。必要な領域に付与位置や付与量を高精度で付与可能な点でインクジェットが好ましい。
このうち、プラテン34は、被記録媒体Fを裏面から支持することができるように設けられている。また、プラテン34には、被記録媒体Fに付与された反応液、並びに被記録媒体Fに吐出されたインクを乾燥させる第1乾燥部40が設けられている。さらに、プラテン34より送り方向Y下流側には、第2送りローラー43が設けられている。そして、第2送りローラー43は、記録された被記録媒体Fを送り方向Y下流側である第2乾燥部50へ送ることができるように構成されている。
また、第2乾燥部50は、被記録媒体Fに付与された反応液、並びに被記録媒体Fに吐出されたインクをさらに乾燥させることができるように構成されている。さらに、第2乾燥部50の出口64近傍には、第3送りローラー65が設けられている。第3送りローラー65は、被記録媒体Fの裏面と接触するように配設され、送り方向Y下流側である排出部70へ被記録媒体Fを送ることができるように構成されている。
さらに、排出部70は、第2乾燥部50から送られた被記録媒体Fをさらに送り方向Y下流側へ送り、インクジェット記録装置1の外部へ排出することができるように設けられている。具体的には、排出部70は、第4送りローラー71と、第5送りローラー72と、第6送りローラー73と、第7送りローラー74と、巻き取りローラー75とを有している。このうち、第4送りローラー71及び第5送りローラー72は、被記録媒体Fの表面と接触するように配設されている。また、第6送りローラー73及び第7送りローラー74はローラー対を成すように配設されている。そして、第6送りローラー73及び第7送りローラー74によって排出された被記録媒体Fは、巻き取りローラー75によって巻き取られるように設けられている。
〔反応液付与工程〕
反応液付与工程は、非吸収性被記録媒体又は低吸収性被記録媒体上に反応液を付与する工程である。付与手段としては、特に限定されないが、例えば、ローラー塗布、スプレー塗布、インクジェット塗布を利用することができる。なお、反応液付与工程中又は反応液付与工程後において被記録媒体へ塗布した反応液の少なくとも一部を乾燥する工程をさらに有していてもよい。
反応液の被記録媒体への付与量は、1〜10mg/inch2が好ましく、1〜5mg/inch2がより好ましい。反応液の付与量が上記範囲内であることにより、得られる記録物の耐ブリード性により優れる傾向にある。
凝集剤の被記録媒体への付与量は、0.5×10-4〜15×10-4mmol/inch2(50〜1500nmol/inch2)が好ましく、0.65×10-4mmol/inch2以上がより好ましく、1×10-4mmol/inch2以上がさらに好ましく、1.5×10-4mmol/inch2以上がよりさらに好ましく、2×10-4mmol/inch2以上が一層好ましく、3×10-4mmol/inch2以上が特に好ましい。また、付与量は、10.8×10-4mmol/inch2以下がより好ましく、10×10-4mmol/inch2以下がさらに好ましく、5×10-4mmol/inch2以下が特に好ましい。凝集剤の付与量が上記であると、記録物の画質等が一層優れ、後述の比F〜比Hの値とし易い点で好ましい。反応液や凝集剤の付与量は、第1インクと第2インクを重ねて付与する領域における単位面積当たりの反応液や凝集剤の付与量である。
〔第1工程〕
第1工程は、反応液の上から第1インクを付与する工程である。このとき、反応液と第1インクは直接反応するため、迅速に第一インクの凝集が可能であり、反応液は完全に乾燥していなくてもよい。反応液は完全に乾燥していなくてもよく反応液が乾燥していなくてもよい為、第一インクの付与を早く始めることができ、記録速度の高速化が達成できる。なお、第1工程中又は第1工程後において被記録媒体へ塗布した反応液及び第1インクの少なくとも一部を乾燥する工程をさらに有していてもよい。
第1工程における第1インクの付与量は、2〜20mg/inch2が好ましく、15〜5mg/inch2がより好ましい。第1インクの付与量が上記範囲内であることにより、得られる記録物の耐ブリード性、目詰まり信頼性、及びべたつきにより優れる傾向にある。
〔第2工程〕
第2工程は、第1インクの上から第2のインクを付与する工程である。このとき、反応液及び第1インクは完全には乾燥していなくてもよい。第1のインクが完全には乾燥していない状態で、第2のインクを付与することで、第1インクの上からであっても反応液と第2のインクが反応することができ、反応液及び第1インクが完全に乾燥していなくとも、ブリードを抑制しつつ第2インクを付与することができ記録速度の高速化が達成できる。第2工程の前に、被記録媒体へ塗布した反応液及び第1インクの少なくとも一部を乾燥する工程を有していてもよく、完全には乾燥させず一部を乾燥させる工程とすることが好ましい。また、第2工程中または工程後に被記録媒体へ塗布した第2インクを乾燥する工程を有していてもよい。
第2工程における第2インクの付与量は、2〜20mg/inch2が好ましく、15〜5mg/inch2がより好ましい。第1インクの付与量が上記範囲内であることにより、得られる記録物の耐ブリード性、目詰まり信頼性、及びべたつきにより優れる傾向にある。
第1工程及び第2工程における、第1インク及び第2インクに含まれる色材の、第1インクと第2インクを重ねて付与する領域における単位面積当たりの総付与量(総質量)は、0.5〜3mg/inch2が好ましく、1mg/inch2以上が好ましく、1.5mg/inch2以上がより好ましく、2.5mg/inch2以下がより好ましい。
また、第1工程における、第1インクに含まれる色材の、第1インクと第2インクを重ねて付与する領域における単位面積当たりの総付与量は、0.1〜2.5mg/inch2が好ましく、0.2mg/inch2以上がより好ましく、0.5mg/inch2以上がさらに好ましく、1mg/inch2以上が特に好ましく、2mg/inch2以下がより好ましい。各付与量が上記であると、記録物の画質等が一層優れ、後述の比E〜比Hの値とし易い点で好ましい。
上記の第1工程及び第2工程における各色材の付与量、色材の総付与量、反応液付与工程における凝集剤の付与量、後述の比E〜比Hは、第1インクと第2インクを重ねて付与する領域における、色材の総付与量が最も多い領域におけるものであるとすることが、記録物の画質を一層よくできる点で好ましい。
第1工程及び第2工程においては、インクジェット法により、ラインヘッド又はシリアルヘッドのノズルから第1インク又は第2インクを吐出し、被記録媒体上に付着させることができる。ラインヘッドを用いたライン方式では、ヘッドを固定して、被記録媒体を副走査方向(被記録媒体の縦方向、搬送方向)に沿って移動させ、この移動に連動してヘッドのノズル開口からインク滴を吐出させることにより、被記録媒体上に画像を記録することができる。また、シリアルヘッドを用いたシリアル方式では、ヘッドを主走査方向(被記録媒体の横方向、幅方向)に沿って移動させ、この移動に連動してヘッドのノズル開口からインク滴を吐出させることにより、被記録媒体上に画像を記録することができる。
第2工程における、第2インクを付与する時点の、非吸収性被記録媒体又は低吸収性被記録媒体に付与された反応液及び第1インクに含まれる揮発成分の揮発量が、付与前の反応液及び第1インクに含まれる揮発成分の総質量100質量%に対して、95質量%以下が好ましく、85質量%以下がより好ましく、80質量%以下がさらに好ましい。また、目詰まり信頼性が優れながら記録スピードも優れる点で、60質量%以下がさらにより好ましく、50%質量以下がさらに特に好ましく、30質量%以下がさらに一層好ましい。一方、ブリード抑制に一層優れる点で、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、50質量%以上が特に好ましく、60質量%以上がさらにより好ましく。ここで、「付与前の反応液」とは、反応液付与工程において被記録媒体に塗布する反応液の、反応液を付与する前の反応液を意味し、「付与前の…第1インク」とは、第1工程において被記録媒体に塗布する第1インクの、第1インクを付与する前の第1インクを意味する。揮発成分の揮発量が95質量%以下であることにより、反応液と第2のインクが効率よく反応することができるため、記録速度の高速化が達成できる。なお、揮発成分の揮発量は実施例に記載の方法により求めることができる。
非吸収性被記録媒体又は低吸収性被記録媒体の、第1インクと第2インクを重ねて付与する領域における、単位面積当たりの、反応液に含まれる凝集剤のモル数(単位:mol)と、第1インク及び第2インクに含まれる色材の総質量(単位:g)との比Eは、800:1〜31000:1が好ましく、800:1〜16000:1がより好ましく、1600:1〜5100:1がさらに好ましい。比Eが800:1以上であることにより、反応液の析出、反応液による白濁、べたつき、臭気の発生を防止することができる。比Eが31000:1以下であることにより、インク重ね合わせ時のブリードを抑制することができる。なお、比Eは、第1インク、第2インク、及び反応液の付与量により制御することができる。
非吸収性被記録媒体又は低吸収性被記録媒体の上記領域の単位面積当たりの、反応液に含まれる多価金属塩のモル数(単位:mol)と、第1インク及び第2インクに含まれる色材の総質量(単位:g)との比Fは、1000:1〜31000:1が好ましく、1000:1〜15000:1がより好ましく、1000:1〜5100:1がさらに好ましい。比Fが1000:1以上であることにより、多価金属塩の析出、多価金属塩による白濁、べたつき、臭気の発生を防止することができる。比Fが31000:1以下であることにより、インク重ね合わせ時のブリードを抑制することができる。なお、比Fは、第1インク、第2インク、及び反応液の付与量により制御することができる。
非吸収性被記録媒体又は低吸収性被記録媒体の上記領域の単位面積当たりの、反応液に含まれる有機酸のモル数(単位:mol)と、第1インク及び第2インクに含まれる色材の総質量(単位:g)との比Gは、800:1〜5500:1が好ましく、800:1〜1700:1がより好ましく、1000:1〜1700:1がさらに好ましい。比Gが800:1以上であることにより、有機酸の析出、有機酸による白濁、べたつき、臭気の発生を防止することができる。比Gが5500:1以下であることにより、インク重ね合わせ時のブリードを抑制することができる。なお、比Gは、第1インク、第2インク、及び反応液の付与量により制御することができる。
非吸収性被記録媒体又は低吸収性被記録媒体の上記領域の単位面積当たりの、反応液に含まれる、受容層成分、並びに、カチオン性樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の質量(単位:g)と、第1インクに含まれる色材の質量(単位:g)との比Hは、7:1〜70:1が好ましく、7:1〜50:1がより好ましい。比Hが7:1以上(前者)であることにより、ブリード抑制に一層により優れる傾向にある。比Hが70:1以下(前者)であることにより、反応液の付与効率により優れる傾向にある。なお、比Hは、第1インク及び反応液の付与量により制御することができる。
表3〜5から明らかなように、上述の各比は、比Eは比(色材:凝集剤)、比Fは比(色材:多価金属塩)、比Gは比(色材:有機酸)、比Hは比(色材:前記群から選ばれる少なくとも1種)である。
本実施形態に係る記録方法において、第1工程およびまたは第2工程における被記録媒体の表面温度は、10℃以上65℃以下が好ましい。また、目詰り信頼性に一層優れる点で50℃以下がより好ましく、40℃以下がさらに好ましい。一方、記録スピードに一層優れる点で、20℃以上がより好ましく40℃以上がさらに好ましく、50℃以上が特に好ましい。被記録媒体の表面温度が上記範囲内であることにより、目詰まり信頼性、記録スピードに特に優れる傾向にある。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより具体的に説明する。本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
[反応液及びインク用の材料]
下記の実施例及び比較例において使用した反応液及びインク用の主な材料は、以下の通りである。
〔顔料〕
二酸化チタン:金属酸化物 NanoTek(R) Slurry シーアイ化成社製 シアン顔料:C.I.ピグメントブルー15:3
〔多価金属塩〕
硫酸マグネシウム・7水和物(分子量246.47g/mol)
酢酸カルシウム・1水和物(分子量176.18g/mol)
硝酸カルシウム・4水和物(分子量164.09g/mol)
〔有機酸〕
コハク酸(分子量118.09g/mol)
〔界面活性剤〕
BYK348(シリコーン系界面活性剤、ビックケミー・ジャパン社製)
〔樹脂エマルション〕
ジョンクリル62J(アクリルスチレン系樹脂、BASF社製)
〔受容層成分〕
アニオン性コロイダルシリカ(日産化学工業社製「スノーテックスZL」)
〔カチオン性樹脂〕
カチオン樹脂エマルション(ユニチカ社製「アローベースCD−1200」)
〔有機溶剤〕
1,2ヘキサンジオール
〔保湿剤〕
プロピレングリコール
[反応液及びインクの調製]
各材料を下記の表1に示す組成(質量%)で混合し、十分に撹拌し、反応液、第1インク、及び第2インクをそれぞれ得た。
Figure 0006388249
〔表面張力の測定方法〕
なお、反応液の表面張力は、表面張力計(協和界面科学(株)製、表面張力計CBVP−Z等)を用いて、ウィルヘルミー法で液温25℃にて測定した。
[インクセットの調製]
得られた反応液、第1インク、及び第2インクを表2のように組み合わせてインクセットをそれぞれ得た。
Figure 0006388249
[実施例1〜18、比較例1〜5]
PX−G930(エプソン社製)の改造機を用いた。改造点はプラテンにヒーターを取り付け、被記録媒体を加熱可能とした点である。ノズルピッチは180dpiである。上記で調製したインクセットを表1〜3に示す記録条件でインクジェット法により各ヘッドから、反応液、第1インク及び第2インクの順で吐出し、非吸収性被記録媒体である東レ製PETフィルム「ルミラー S10」(商品名、厚み100μm)、又は、低吸収性被記録媒体であるNPコート紙(リンテック製)上にベタパターンをそれぞれ付着させた。この際、反応液のみ付与したパターン1と、反応液と第1インクのみを重ねて付与したパターン2と、反応液と第1インクと第2インクを重ねて付与したパターン3をそれぞれ形成した。なお、パターン2と3は互いに接するように同時に形成した。
具体的には、パターン3を形成する場合であれば、被記録媒体を予め表3〜5中の温度になるようヒーターで温度を調整してから反応液を付与し反応液からなるパターン(サブパターン)を形成し、次に、反応液からなるサブパターン上に第1インクを付与し第一インクからなるサブパターンを形成し、次に第1インクからなるサブパターン上に第2インクからなるサブパターンを形成してパターン3を形成した。なお、反応液、第1インク、及び第2インクの付与中も表3〜5中の温度に保持されるようプラテンヒーターで被記録媒体の温度を調整した。また、第1工程後第2工程開始前(開始時)において、被記録媒体上の反応液及び第1インクの揮発成分の含有量が表3〜5中の値になるよう調整して第2工程を行った。なお、記録解像度は、720×720dpiとし、1ドット当たりの反応液量、インク量を調整し表中の付与量となるようにした。
〔第2工程前の反応液及び第1インクの揮発成分の揮発量〕
第1工程後第2工程前(被記録媒体が第2インク用ヘッドと対向する位置に搬送されてきた時点)のパターン3における反応液及び第1インクの揮発成分の揮発量は、以下の式で算出した。ここで、Afは被記録媒体へ重ねて付与する部分の反応液と第1インクの合計の付与量(mg)である。また、Aeは、記録物を使用するのに十分な状態まで反応液及び第1インクを乾燥(揮発)させた状態の被記録媒体上の反応液と第1インクの合計の残留物量である。さらに、Aは、第2工程直前の被記録媒体上の反応液と第1インクの総質量である。
揮発成分の揮発量%=((Af−A)/(Af−Ae))×100
Afはパターン3における反応液及び第1インクの付与量としてプリンタの吐出データと1ドット当たりの質量から求めることができる。Aは、第2インクの付与を開始する時点の被記録媒体の質量と、反応液付与工程前の被記録媒体の質量を測定し差を取ることで求めることができる。揮発成分の揮発量の測定の際には、測定用に用意した被記録媒体を用いることが簡便である。測定は、電子天秤により測定した。測定の際は、反応液と第1インクを付与してからプラテンにて所定の加熱乾燥した際の乾燥時間と揮発量の関係を求めて置く。記録装置で記録を行う際には、反応液と第1インクを付与してから第2インクを付与するまでの時間を、上記で求めた乾燥時間と揮発量の関係の何れかの時間とすることで所望の揮発量にすることができる。
[評価]
〔第1インクと第2インクの重ね合わせ記録時のブリード〕
パターン3における第2インクの付与量を、表3〜5に記載の値を100%として、30〜200%の間で変化させて記録した記録物をそれぞれ得た。第1インクと第2インクの重ね合わせ記録時のブリードは、得られた記録物のパターン3とパターン2の接する部分を目視で観察し、下記評価基準で評価した。なお、「200%」は、複数色のカラーインクを用いて2次色以上の色を記録する場合の、複数色のインクの合計の最大の付与量を想定した値である。下記評価基準でA又はAAであれば複数のカラーインクを用いた場合でもブリードが抑制された記録物が得られるといえる。
(評価基準)
AA: 第2インクの付与量が200%でも混色がない。
A: 第2インクの付与量が100%までなら混色がない。
B: 第2インクの付与量が50%までなら混色がない。
C: 第2インクの付与量が30%でも混色が発生する。
〔被記録媒体上の反応液の析出〕
被記録媒体上の反応液の析出は、パターン1を目視で観察し、下記評価基準で評価した。
(評価基準)
A: 析出が認められない。
B: 析出が認められるが、白濁は認められない。
C: 析出が認められ、かつ白濁が認められる。
〔画像部の白濁〕
インクを付与した部分(画像部)の白濁は、パターン3を目視で観察し、下記評価基準で評価した。
(評価基準)
A: 白濁が認められない。
B: 白濁が認められる。
〔被記録媒体上の第1インクのベタムラ〕
被記録媒体上の第1インクのベタムラは、パターン2を目視で観察し、下記評価基準で評価した。
(評価基準)
A: 第1インクに凝集ムラが認められない。
B: 第1インクに凝集ムラが若干認められる。
C: 第1インクに凝集ムラがかなり認められる。
〔記録物の臭気〕
記録物の臭気は、パターン3を官能評価にて、下記評価基準で評価した。
(評価基準)
A: 臭気がない。
B: 臭気がわずかにある。
C: 臭気が非常にある。
〔記録物のべたつき〕
記録物のべたつきは、パターン3を印刷面同士の重ね合わせにて、下記評価基準で評価した。
(評価基準)
A: 2枚の印刷面同士を重ねた状態で1日放置しても張り付きがない。(べたつきがない)
B: 2枚の印刷面同士を重ねた状態で1日放置して、1枚を持ち上げると2枚が張り付いてくるが、1分以内に剥がれ落ちる。(わずかにべたつきがある、)
C: 2枚の印刷面同士を重ねた状態で1日放置して、1枚を持ち上げると2枚が張り付いてくるが、1分以上しても剥がれ落ちない。(べたつきがある。)
〔記録スピード〕
記録スピードは、パターン3が得られる記録スピードに基づいて、下記評価基準で評価した。
(評価基準)
A: A4サイズの被記録媒体1枚に30秒未満で記録できる。
B: A4サイズの被記録媒体1枚に30秒〜1分で記録できる。
C: A4サイズの被記録媒体1枚に3分を超えれば記録できる。
〔目詰まり信頼性〕
目詰まり信頼性は、パターン3をA4サイズの被記録媒体50枚に記録した後のノズルを目視で観察し、下記評価基準で評価した。
(評価基準)
A: 被記録媒体に50枚記録してもノズル抜けもノズル曲がりも発生しない。
B: 被記録媒体に50枚記録すると、ノズル抜けは発生しないがノズル曲がりが発生する。
C: 被記録媒体に50枚記録すると、ノズル抜け及びノズル曲がりが発生する。
Figure 0006388249
Figure 0006388249
Figure 0006388249
実施例と、比較例1〜3との比較により、反応液が凝集剤を含まないインクセットは第2インクのブリードを抑制する効果に劣ることが分かった。また、実施例と比較例4との比較により、反応液が凝集剤を含まない場合に、被記録媒体を70℃に加熱することにより、第2インクのブリードを抑制する効果は向上したものの、目詰まり信頼性が劣ることが分かった。
実施例1〜4より、多価金属塩の使用量の増加とともにブリードが抑制されることがわかった。また、多価金属塩の使用量が少ないほど被記録媒体上での反応液の析出や、記録物の白濁が抑制されることが分かった。また、実施例5〜11より、他の多価金属塩や有機酸を用いた場合でも同様の傾向があることが示された。
さらに、実施例12、13より受容層となる成分やカチオン性樹脂を用いることにより、ブリードがより抑制されることがわかった。また、実施例14と他の実施例と比較例2,4との比較により、ヒートアシスト温度の低いほうが目詰まり信頼性に優れることが分かった。また、実施例2、14〜16より、揮発成分の揮発量が高いとブリードが抑制される傾向があるものの揮発量が高すぎないほうがブリードが抑制されることがわかった。これは、揮発量が高すぎる場合、反応液に含まれる凝集剤が第1インクの上まで十分混合することができず、第2インクと凝集剤の反応がし難くなるためであると推測する。また、揮発量が低いほうが、記録スピードと目詰り信頼性を共に一層優れたものとできることがわかった。
実施例17より、第一インクと第二インクのカラーと白を逆転させても、本発明の効果があることが示された。また、実施例9と18から、他の被記録媒体であっても本発明の効果があることが示された。なお、低吸収性被記録媒体を用いた場合、ブリードに一層優れる傾向があったが、反面、耐水性、耐擦性は非吸収性被記録媒体の方が一層優れることから、非吸収性被記録媒体に用いる場合、本発明が一層有用であることがわかった。さらに、実施例19と他の実施例との比較により、反応液の界面活性剤の含有量が多く、表面張力が低いほどブリードや、被記録媒体上での反応液の析出や、記録物の白濁が抑制されることがわかった。
なお、上記の例ではシリアルプリンターを用いて記録を行ったが、図1のようなラインプリンターを用いて記録を行うこともできる。この場合、反応液付与ヘッドと第1インク付与ヘッドにより反応液と第1インクが付与されてから、第2インクヘッドと対向する位置まで搬送されてきて第2インクが付与されるまでの時間を、被記録媒体搬送速度などにより調整することで、被記録媒体の揮発量の制御が可能である。

Claims (18)

  1. 凝集剤を含む反応液と、色材を含む第1インクと、色材を含む第2インクと、を備えるインクセットを用い、非吸収性被記録媒体又は低吸収性被記録媒体に対して記録を行う記録方法であって、
    前記非吸収性被記録媒体又は前記低吸収性被記録媒体に、前記反応液を付与する反応液付与工程と、
    前記反応液を付与した領域に、前記第1インクを付与する第1工程と、
    前記第1インクを付与した領域に、前記第2インクを付与する第2工程と、
    前記第1工程後で前記第2工程前に、前記被記録媒体を加熱する工程と、を有し、
    前記第1工程の後であって、前記第2工程の前における、前記非吸収性被記録媒体又は前記低吸収性被記録媒体上の前記反応液及び前記第1インクに含まれる揮発成分の揮発量が、付与前の前記反応液及び前記第1インクに含まれる揮発成分の総質量100質量%に対して、10〜95質量%であり、
    前記第1インク及び前記第2インクの少なくとも一方が、カラー色材を含むカラーインク又はブラック色材を含むブラックインクであり、
    前記第1インク及び前記第2インクの他方が、白色色材を含む白インクまたは、メタリック色材を含むメタリックインクである、
    記録方法
  2. 前記凝集剤が、多価金属塩及び有機酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、
    請求項1に記載の記録方法
  3. 前記反応液に含まれる前記多価金属塩のモル数(単位:mol)と、前記第1インク及び前記第2インクに含まれる前記色材の総質量(単位:g)との比(色材:多価金属塩)が、1000:1〜31000:1である、
    請求項2に記載の記録方法
  4. 前記反応液に含まれる前記有機酸のモル数(単位:mol)と、前記第1インク及び前記第2インクの色材に含まれる総質量(単位:g)との比(色材:有機酸)が、800:1〜5500:1である、
    請求項2又は3に記載の記録方法
  5. 前記第1インクが白色色材を含む白インクまたはメタリック色材を含むメタリックインクであり、
    前記第2インクがカラー色材を含むカラーインク又はブラック色材を含むブラックインクである、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の記録方法
  6. 前記反応液の表面張力が、25℃において、55mN/N以下である、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の記録方法
  7. 前記反応液が、反応液の次に付与されるインクの受容層となる成分、並びに、カチオン性樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種をさらに含む、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の記録方法
  8. 前記反応液に含まれる、前記受容層となる成分、並びに、前記カチオン性樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種(単位:g)と、前記第1インクに含まれる色材(単位:g)との質量比(色材:群より選ばれる少なくとも1種)が、7:1〜70:1である、
    請求項7に記載の記録方法
  9. 前記非吸収性被記録媒体又は前記低吸収性被記録媒体の単位面積当たりの、前記反応液に含まれる多価金属塩のモル数(単位:mol)と、前記第1インク及び前記第2インクに含まれる色材の総質量(単位:g)との比(色材:多価金属塩)が、1000:1〜31000:1である、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の記録方法。
  10. 前記非吸収性被記録媒体又は前記低吸収性被記録媒体の単位面積当たりの、前記反応液に含まれる有機酸のモル数(単位:mol)と、前記第1インク及び前記第2インクに含まれる色材の総質量(単位:g)との比(色材:有機酸)が、800:1〜5500:1である、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の記録方法。
  11. 前記非吸収性被記録媒体又は前記低吸収性被記録媒体の単位面積当たりの、前記反応液に含まれる、前記第1インク及び前記第2インクの受容層となる成分、並びに、カチオン性樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の質量(単位:g)と、前記第1インクに含まれる色材の質量(単位:g)との比(色材:群より選ばれる少なくとも1種)が、7:1〜70:1である、
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の記録方法。
  12. 前記第1工程と前記第2工程における、前記被記録媒体の表面温度が40℃以下である、
    請求項1〜11のいずれか1項に記載の記録方法
  13. 前記反応液付与工程後で前記第1工程前に、前記被記録媒体を加熱する工程を備える、
    請求項1〜12のいずれか1項に記載の記録方法
  14. 前記反応液付与工程における前記被記録媒体の表面温度が40℃以下である、
    請求項1〜13のいずれか1項に記載の記録方法
  15. 前記揮発量が、10〜80%である、
    請求項1〜14のいずれか1項に記載の記録方法。
  16. 前記揮発量が、10〜60%である、
    請求項1〜15のいずれか1項に記載の記録方法。
  17. 前記加熱する工程における前記被記録媒体の表面温度が45℃以下である、
    請求項1〜16のいずれか1項に記載の記録方法。
  18. 前記非吸収性被記録媒体が、インク吸収層を有していないプラスチックフィルムであり、
    前記低吸収性被記録媒体が、塗工紙である、
    請求項1〜17のいずれか1項に記載の記録方法。
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