JP2017047651A - 記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェット方式を用いた記録方法において、吐出したインク滴の凝集が抑制され、より高画質の記録ができる記録方法を提供する。【解決手段】記録方法は、記録媒体10にインク2を付与することによって記録を行う記録方法であって、記録媒体10にチキソ性を有する下処理液1を付与する下処理工程と、下処理液1が付与された記録媒体10にインク2を付与する記録工程とを含む。【選択図】図3

Description

本発明は、記録媒体にインクを付与して画像を形成する記録方法に関する。
インクジェット方式を用いて画像の記録(印刷)を行う記録方法においては、その記録画像をより高画質、高品位とするための技術開発が進んでいる。例えば、特許文献1には、インク成分を凝集あるいは増粘させることのできる処理液を予め記録媒体に塗布する画像形成方法が記載されている。この方法によれば、鮮鋭性が高く、粒状感や滲みなどの無い良好な印刷物を作製することができるとしている。
特開2010−142965号公報
しかしながら、特許文献1に記載の画像形成方法では、インクが、アンモニアによって中和された酸基を有する樹脂を含み、処理液が、インク中の固形分に作用して不溶化させる成分を有する必要があるなど、インクと処理液の双方にそれぞれが反応する成分が含まれていなければならなかった。つまり、特許文献1に記載の画像形成方法は、その効果が得られる範囲が限定的になってしまうという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例または形態として実現することが可能である。
[適用例1] 本適用例に係る記録方法は、記録媒体にインクを付与することによって記録を行う記録方法であって、前記記録媒体にチキソ性を有する下処理液を付与する下処理工程と、前記下処理液が付与された前記記録媒体に前記インクを付与する記録工程と、を含むことを特徴とする。
本適用例によれば、記録工程で付与されるインクは、チキソ性を有する下処理液が付与された記録媒体に付与される。そのため、記録媒体に付与されたインクの挙動を、下処理液のチキソ性に基づいて制御することができる。すなわち、下処理液の増粘特性に応じて、インクの広がりや移動の度合いを制御することができる。つまり、下処理液とインクの双方にそれぞれが反応する成分を含ませることなく、インクの凝集や滲みを抑制することができる。
[適用例2] 上記適用例に係る記録方法において、前記下処理工程では、前記下処理液を所定の間隔で前記記録媒体に付与することを特徴とする。
本適用例によれば、記録工程で付与されるインクは、チキソ性を有する下処理液が所定の間隔で付与された記録媒体に付与される。そのため、例えば、インクを付与したときの下処理液の粘度が、インクの広がりや移動を妨げる程度に高い場合には、インクの凝集を所定の間隔に付与された下処理液によって抑制することができる。
[適用例3] 上記適用例に係る記録方法において、前記下処理工程では、前記記録工程で記録される記録に応じた位置に前記下処理液を付与することを特徴とする。
本適用例によれば、チキソ性を有する下処理液は、記録工程で記録される記録に応じた位置に付与される。そのため、例えば、記録される必要充分な範囲にのみ下処理液を付与することで、下処理液を付与する工程の短縮や下処理液の消費量の削減をすることができる。また、例えば、下処理液による効果や影響を期待する範囲にのみ下処理液を付与することで、記録における表現の幅を広げることができる。
[適用例4] 上記適用例に係る記録方法において、前記下処理工程では、前記記録工程で記録される記録に基づいて前記下処理液を付与する密度を変更することを特徴とする。
本適用例によれば、チキソ性を有する下処理液は、記録工程で記録される記録に基づいた密度で付与される。つまり、下処理液による効果や影響を期待する度合いに応じた密度で下処理液を付与することができるため、例えば、記録する画像の仕様に応じて、インクの凝集や滲みの度合いを制御することができる。その結果、記録における表現の幅を広げることができる。
[適用例5] 上記適用例に係る記録方法において、前記下処理液が、前記インクと親和性を有していることを特徴とする。
本適用例によれば、下処理液が、インクと親和性を有しているため、インクに対する下処理液の作用をより安定化させることができる。また、インクの定着性がより高まるため、記録の耐久性をより高めることができる。
[適用例6] 上記適用例に係る記録方法において、前記下処理液が、前記インクに含まれる溶媒を含んでいることを特徴とする。
本適用例によれば、下処理液が、インクに含まれる溶媒を含んでいるため、下処理液に対するインクの親和性をより高めることができる。その結果、インクに対する下処理液の作用をより安定化させることができる。また、インクの定着性がより高まるため、記録の耐久性をより高めることができる。
[適用例7] 上記適用例に係る記録方法において、前記記録工程が、前記下処理工程で付与された前記下処理液が流動しない程度に増粘した後に行われることを特徴とする。
本適用例によれば、記録工程で付与されるインクは、下処理工程で付与された下処理液が流動しない程度に増粘した後に付与される。その結果、下処理液によってインクの広がりや移動を妨げることができるため、例えば、インクの凝集を抑制することができる。
[適用例8] 上記適用例に係る記録方法において、前記インクおよび前記下処理液を液滴として吐出することにより付与することを特徴とする。
チキソ性を有する下処理液は、攪拌したりや振動を与えたりすることで剪断応力を加え続けると粘度が低下し流動し易くなる。そのため、液滴として吐出させることが容易である。また、チキソ性を有する下処理液は、剪断応力を加えなくなると増粘し流動し難くなる。そのため、増粘した下処理液と接したインクは、その場に留まり易くなる。本適用例によれば、インクおよび下処理液を液滴として吐出することにより、記録媒体に対する記録の自由度やその表現の自由度を上げることができる。
実施形態1に係る記録方法による記録を行うプリンターの正面図 下処理液およびインクが記録媒体にドット状に付与された様子を示す平面図 図2のA−A断面図 変形例1に係る記録方法における下処理液の付与範囲を示す平面図
以下に本発明を具体化した実施形態について、図面を参照して説明する。以下は、本発明の一実施形態であって、本発明を限定するものではない。なお、以下の各図においては、説明を分かり易くするため、実際とは異なる尺度で記載している場合がある。
(実施形態1)
<インクジェット式プリンター>
図1は、実施形態1に係る記録方法による記録を行うプリンター100の正面図である。
プリンター100は、ロール状態で供給される記録媒体10に対して、インクを吐出して記録(印刷)を行うインクジェット式のプリンターである。プリンター100は、記録媒体10を搬送する搬送ユニット20、インクや下処理液を吐出するヘッドユニット70、記録前の記録媒体10を供給する供給部50、記録後の記録媒体を巻き取る巻取り部51、プリンター100の全体を制御するコントローラー60などを備えている。
プリンター100は、記録媒体10に記録を行う前に、記録媒体10の表面(記録面)に下処理液を液滴として吐出することにより付与し、下処理液が付与された記録媒体10にインクを吐出して記録(印刷)を行う。
搬送ユニット20は、供給ローラー21、搬送ローラー22,23、回転ドラム24、排出ローラー25などを備え、記録媒体10を供給部50からヘッドユニット70下の記録領域を経由し、巻取り部51に搬送する搬送経路を構成する。回転ドラム24は、記録中の記録媒体10を支持する。供給ローラー21および排出ローラー25は、ニップローラーを伴う駆動ローラーであり、駆動ローラーとニップローラーとの間に記録媒体10を挟んだ状態で駆動ローラーを駆動することにより記録媒体10が搬送される。
回転ドラム24は、支持機構(図示省略)により回転可能に支持された円筒形状のドラムである。回転ドラム24は、その外周面で、記録媒体10を記録媒体10の裏面側、すなわちヘッドユニット70とは反対側から支持している。回転ドラム24は、その外周面に沿って記録媒体10が送られると、外周面と記録媒体10との間の摩擦力により、従動回転する。
供給ローラー21から排出ローラー25までの搬送経路の内、記録媒体10が回転ドラム24の外周面に支持される経路において、ヘッドユニット70は、記録媒体10に下処理液およびインクを吐出する。
ヘッドユニット70は、第1ヘッドユニット70a、第2ヘッドユニット70b、第3ヘッドユニット70c、第4ヘッドユニット70dおよび第5ヘッドユニット70eを備えている。それぞれのヘッドユニットは、回転ドラム24の周り(回転ドラム24の外周面から略同じ距離の位置)に、記録媒体10の搬送方向上流側から順に、第1ヘッドユニット70aから第5ヘッドユニット70eまでが配置されている。搬送方向とは、供給部50からヘッドユニット70下の記録領域を経由し、巻取り部51に向かって記録媒体10が移動する方向である。
ヘッドユニット70(70a〜70e)は、インクジェット方式でインクあるいは下処理液を液滴として吐出する複数のノズルを有するインクジェットヘッド71(71a〜71e)を含み構成されている。ノズルは、回転ドラム24の幅方向に並ぶノズル列として配置されている。すなわち、各ヘッドユニット70a〜70eは、ライン型ヘッドを構成している。
インクジェット方式(液滴を吐出する方式)としては、好適例としてピエゾ方式を用いている。ピエゾ方式は、圧力室に貯留された液体(インク、下処理液)に圧電素子としてのピエゾ素子により記録情報信号に応じた圧力を加え、圧力室に連通するノズルから液滴を吐出(噴射)し印刷する方式である。
ヘッドユニット70a〜70eは、順に、下処理液、ブラックインク、イエローインク、シアンインク、マゼンタインクを吐出する。
なお、ヘッドユニット70b〜70eのそれぞれが吐出するインクの色は、特に限定されるものではない。また、ヘッドユニット70の個数、すなわち、吐出する下処理液やインクの色数も、特に限定されるものではない。
コントローラー60は、外部接続機器(例えば、パーソナルコンピューター)から受信した記録データに基づいて、搬送ユニット20、ヘッドユニット70、供給部50、巻取り部51のそれぞれを制御し、記録媒体10に画像を記録(印刷)する。受信する記録データは、例えば、デジタルカメラなどによって得られた一般的なRGBのデジタル画像情報を、外部接続機器が備える画像処理アプリケーションやプリンタードライバーなどのソフトウェアによってプリンター100で記録できるように変換処理した記録用のデータであり、プリンター100を制御するコマンドを含んでいる。
<記録媒体>
記録媒体10には、好適例として普通紙を用いているが、これに限定するものではなく、例えば、コート紙、アート紙、キャストコート紙などの表面加工紙、および、透明、不透明に限らず、塩化ビニルシートやPETフィルムなどの樹脂フィルム、布、木材シート、プラスチックシート、金属シートなどであってもよい。
<インク>
プリンター100に用いるインクは、複数種の有機溶媒を含有することが好ましい。有機溶媒の機能の一つとしては、インクジェットヘッド71のノズル面(複数のノズル先端の開口部が列状に並んで形成されたノズルプレートの面)でのインクの乾燥固化を抑制して目詰まりや吐出不良等を防止することが挙げられる。
有機溶媒としては、例えば、多価アルコール類が挙げられる。多価アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン等が挙げられる。
また、インクには、1,2−アルカンジオールを含有させてもよい。1,2−アルカンジオール類は、記録媒体10に対して濡れ性や浸透性等を高める。
1,2−アルカンジオール類としては、例えば、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等が挙げられる。
また、インクには、ピロリドン誘導体を含有させてもよい。ピロリドン誘導体は、記録媒体10の良好な溶解剤として作用し、記録媒体に対するインクの定着性を向上させることができる。ピロリドン誘導体として、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、N−ブチル−2−ピロリドン、5−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
また、インクには、界面活性剤を含有させてもよい。好適な界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤およびシリコン系界面活性剤の少なくとも一種が挙げられる。これらの界面活性剤がインクに配合されると、記録媒体10への濡れ性が高まり、インクの記録媒体への浸透性を向上させることができる。
更に、インクには、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤等のその他の界面活性剤を添加してもよい。
インクは、色材として顔料、染料、金属酸化物および中空構造を有する粒子から選択される少なくとも1種を含有することが好ましい。
使用可能な顔料としては、特に制限されないが、無機顔料や有機顔料が挙げられる。
無機顔料としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、酸化鉄、酸化チタンを使用することができる。
有機顔料としては、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、アゾレーキ、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレンおよびペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、染色レーキ(塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料が挙げられる。上記顔料は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
染料としては、直接染料、酸性染料、食用染料、塩基性染料、反応性染料、分散染料、建染染料、可溶性建染染料、反応分散染料等の通常インクジェット記録に使用する各種染料を使用することができる。
インクに顔料を含有させる際には、顔料を分散させるための分散剤を添加してもよい。好ましい分散剤としては、顔料分散液を調製するのに慣用されている分散剤、例えば高分子分散剤を使用することができる。このような分散剤としては、通常のインクにおいて用いられている任意の分散剤を用いることができる。
また、インクには、更に、添加剤として、pH調整剤、ポリオレフィンワックス等の樹脂、防腐剤・防かび剤、防錆剤、キレート化剤等を含有させてもよい。これらの材料を添加すると、インクの有する特性を更に向上させることができる。
<下処理液>
下処理液は、上述したインクとの親和性を有する液体であり、チキソ性を有している。具体的には、下処理液は、上述した有機溶媒、ピロリドン誘導体、界面活性剤、添加剤のそれぞれの内、インクに含有されるそれぞれの材料から構成されたベース剤に、カルボキシメチルセルロースを添加することでチキソ性を付与した液体である。
なお、チキソ性を与えるために添加する材料はカルボキシメチルセルロースに限定するものではない。
<記録方法>
次に、上述したインクおよび下処理液を用いて、プリンター100によって記録を行う記録方法について説明する。
まず、準備段階として、プリンター100に記録媒体10をセットする。図1に示すように、記録媒体10は、供給部50から、回転ドラム24(ヘッドユニット70下の記録領域)を経由する搬送経路を経て、巻取り部51まで懸架され、記録開始位置にセットされる。
次に、プリンター100が外部接続機器(例えば、パーソナルコンピューター)から記録実行の指示(記録データ)を受信すると、コントローラー60は、第1ヘッドユニット70aから下処理液を吐出させる制御と、記録媒体10を搬送方向へ移動させる制御とを行い、「下処理工程」として、記録媒体10に下処理液を付与する。
このとき、コントローラー60が下処理液を付与する位置(範囲)は、記録媒体10に対して記録を行うのに必要充分な範囲である。具体的には、コントローラー60は、記録データに含まれる記録の縦横サイズ(例えば、JIS規格のA0判やB0判などといったサイズ)の情報を基に、記録可能な範囲全体に対して下処理液が付与されるように制御する。
より具体的には、下処理工程において、第1ヘッドユニット70aは、第1ヘッドユニット70aに設けられたノズル列の所定のノズルピッチに基づいたピッチで、記録媒体10の幅方向における所定の記録範囲に亘って、下処理液によるドットを形成する。また、下処理液によるドットの列が形成された後に、記録媒体10は、搬送方向に形成されたドットのピッチと同等の長さ移動する。この吐出と移動の動作を交互に繰り返すことにより、記録媒体10に対する記録範囲の全面に亘って、下処理液によるドットが所定の間隔で、すなわち、マトリクス状に形成される。なお、下処理液の付与は、吐出と移動の動作を交互に繰り返すのではなく、一定速度で搬送される記録媒体10に、一定のインターバルで吐出を繰り返す方法であっても良い。
このように、下処理液が付与された記録媒体10は、順次、搬送方向に移動し、プリンター100は、記録データに基づいたコントローラー60の制御により、「記録工程」として、ヘッドユニット70b〜70eのそれぞれからインクを吐出し、所望の記録を行う。
なお、ここで、記録媒体10に着弾した下処理液は、そのチキソ性により、時間と共に粘度が上昇する。記録に対して下処理液の一定以上の機能(後述)を得るためには、下処理液が所定の粘度以上になる必要がある。具体的には、下処理液が流動しない程度に増粘した後に記録工程を行う。すなわち、プリンター100は、下処理液が付与されてから所定の時間が経過した後にインクが付与されるように構成されている。具体的には、第1ヘッドユニット70aと第2ヘッドユニット70bとの隔たり、およびその間の記録媒体10の搬送速度により、剪断応力が付与されて第1ヘッドユニット70aから吐出された下処理液が、記録媒体10に着弾した後、第2ヘッドユニット70bからインクを吐出するまでの間に、再度、流動しない程度に増粘するのに必要充分な時間が経過するように構成されている。
<下処理液の機能>
図2は、下処理液およびインクのそれぞれが、記録媒体10にドット状に付与された様子を模式的に示す平面図である。図3は、図2のA−A断面図である。図2,図3において、1は下処理液を、2はインクを示している。また、3は、下処理液1とインク2とが混合した領域を示している。図2,図3の例は、インク滴が、その4方を下処理液1のドット(液滴)に囲まれる位置に吐出された様子を示している。
上述したように、下処理液1は、インク2に含まれる溶媒を含んでおり、インク2と親和性を有しているため、インク2が下処理液1に接するように付与されると、接触した領域のインク2が下処理液1と混合し、混合した領域3の粘度が上がる。これは、インク2が記録媒体10に付与される際、下処理液1は、既に、流動しない程度に増粘しているためであり、また、下処理液1にチキソ性を与える成分(例えば、カルボキシメチルセルロース)がインク2に分散し、インク2にも少なからずチキソ性を持たせるためである。
このように、インク2は、流動しない程度に増粘している下処理液1に接したり、下処理液1と混合した領域3の粘度が上がったりすることにより、その移動が妨げられる。つまり、予め、記録媒体10の記録面に下処理液1を付与しておくことで、インク2が記録媒体10の記録面上で広がり(あるいは移動して)、隣り合うインク2と表面張力によって凝集してしまう現象が抑制される。
以上述べたように、本実施形態による記録方法によれば、以下の効果を得ることができる。
記録工程で付与されるインクは、チキソ性を有する下処理液が付与された記録媒体10に付与される。そのため、記録媒体10に付与されたインクの挙動を、下処理液のチキソ性に基づいて制御することができる。すなわち、下処理液の増粘特性に応じて、インクの広がりや移動の度合いを制御することができる。その結果、インクの凝集を抑制することができる。つまり、下処理液とインクの双方にそれぞれが反応する成分を含ませることなく、インクの凝集や滲みを抑制することができる。
また、記録工程で付与されるインクは、チキソ性を有する下処理液が所定の間隔で付与された記録媒体10に付与される。そのため、例えば、インクを付与したときの下処理液の粘度が、インクの広がりや移動を妨げる程度に高い場合には、インクの凝集を所定の間隔に付与された下処理液によって抑制することができる。
また、下処理液が、インクと親和性を有しているため、インクに対する下処理液の作用をより安定化させることができる。また、インクの定着性がより高まるため、記録の耐久性をより高めることができる。
また、下処理液が、インクに含まれる溶媒を含んでいるため、下処理液に対するインクの親和性をより高めることができる。その結果、インクに対する下処理液の作用をより安定化させることができる。また、インクの定着性がより高まるため、記録の耐久性をより高めることができる。
また、記録工程で付与されるインクは、下処理工程で付与された下処理液が流動しない程度に増粘した後に付与される。その結果、下処理液によってインクの広がりや移動を妨げることができるため、例えば、インクの凝集や滲みを抑制することができる。
また、チキソ性を有する下処理液は、攪拌したりや振動を与えたりすることで剪断応力を加え続けると粘度が低下し流動し易くなる。そのため、液滴として吐出させることが容易である。また、チキソ性を有する下処理液は、剪断応力を加えなくなると増粘し流動し難くなる。そのため、増粘した下処理液と接したインクは、その場に留まり易くなる。インクおよび下処理液を液滴として吐出することにより、記録媒体10に対する記録の自由度やその表現の自由度を上げることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。ここで、上述した実施形態と同一の構成部位については、同一の符号を使用し、重複する説明は省略している。
(変形例1)
図4は、変形例1に係る記録方法における下処理液の付与範囲を示す平面図である。
図4において、11は、記録媒体10に対して記録を行うことができる記録範囲、12,13は、記録する画像である。つまり、プリンター100が、記録媒体10に対する記録範囲11に、画像12と画像13を記録した様子を示している。
実施形態1では、下処理液を付与する位置(範囲)は、記録媒体10に対して記録を行うのに必要充分な範囲、つまり、記録データに含まれる記録の縦横サイズの情報を基にした範囲(例えば図4における記録範囲11の全体)として説明したが、これに限定するものではない。例えば、図4に示すような記録する画像12や画像13の位置(範囲)にのみ下処理液を付与する方法であっても良い。
具体的には、プリンター100は、記録データを受信すると、コントローラー60は、記録データに含まれる画像位置の情報を解析し、画像位置に応じた領域にのみ下処理液を付与するように第1ヘッドユニット70aを制御する。
なお、ここで、画像位置とは、図4に示す画像12,画像13のような、具体的な形状を持つ画像に限定しない。例えば、特定のインクが付与される領域や、特定の色の記録が行われる領域であっても良い。
本変形例に係る記録方法によれば、記録される必要充分な範囲にのみ下処理液を付与することで、下処理液を付与する工程の短縮や下処理液の消費量の削減をすることができる。また、例えば、記録する画像や、記録する色などの仕様に応じ、下処理液による効果や影響を期待する範囲にのみ下処理液を付与することで、記録における表現の幅を広げることができる。
(変形例2)
実施形態1では、下処理工程において、下処理液によるドットが所定の間隔でマトリクス状に形成されるとして説明した。すなわち、下処理液が一定の密度で付与される例で説明したが、これに限定するものではない。例えば、図4を用いて説明した場合、画像12と画像13および記録範囲11内の残る領域のそれぞれの領域に付与する下処理液の密度が異なるように付与しても良い。
例えば、画像12の領域には、図2に示すように、下処理液によるドットが所定の間隔でマトリクス状に形成されるように付与し、画像13の領域には、下処理液を付与せず、記録範囲11内の残る領域には、画像12の領域の2分の1の密度で付与するなどの方法であっても良い。このような仕様で下処理液を付与した場合、例えば、画像12の領域は、インクの凝集や滲みなどが抑制された粒状性の良い画像が得られ、画像13の領域は、インクの凝集や滲みを利用した表現の画像が得られる。それぞれの密度の情報は、例えば、前述した画像処理アプリケーションやプリンタードライバーなどのソフトウェアによって、記録される記録に、その仕様として指定することができる。
本変形例に係る記録方法によれば、チキソ性を有する下処理液は、記録工程で記録される記録に基づいた密度で付与される。つまり、下処理液による効果や影響を期待する度合いに応じた密度で下処理液を付与することができる。その結果、記録における表現の幅を広げることができる。
1…下処理液、2…インク、10…記録媒体、11…記録範囲、12,13…画像、20…搬送ユニット、21…供給ローラー、22,23…搬送ローラー、24…回転ドラム、25…排出ローラー、50…供給部、51…巻取り部、60…コントローラー、70…ヘッドユニット、70a…第1ヘッドユニット、70b…第2ヘッドユニット、70c…第3ヘッドユニット、70d…第4ヘッドユニット、70e…第5ヘッドユニット、71…インクジェットヘッド、100…プリンター。

Claims (8)

  1. 記録媒体にインクを付与することによって記録を行う記録方法であって、
    前記記録媒体にチキソ性を有する下処理液を付与する下処理工程と、
    前記下処理液が付与された前記記録媒体に前記インクを付与する記録工程と、を含むことを特徴とする記録方法。
  2. 前記下処理工程において、前記下処理液を所定の間隔で前記記録媒体に付与することを特徴とする請求項1に記載の記録方法。
  3. 前記下処理工程において、前記記録工程で記録される記録に応じた位置に前記下処理液を付与することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の記録方法。
  4. 前記下処理工程において、前記記録工程で記録される記録に基づいて前記下処理液を付与する密度を変更することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の記録方法。
  5. 前記下処理液が、前記インクと親和性を有していることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の記録方法。
  6. 前記下処理液が、前記インクに含まれる溶媒を含んでいることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の記録方法。
  7. 前記記録工程が、前記下処理工程で付与された前記下処理液が流動しない程度に増粘した後に行われることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の記録方法。
  8. 前記インクおよび前記下処理液を液滴として吐出することにより付与することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の記録方法。
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