JP2004160970A - 画像処理方法、記録装置、インクジェット記録装置、プリンタドライバ、画像処理装置、画像形成システム及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクジェット記録ヘッドあるいはサーマルヘッド等の記録ヘッドの駆動条件等を変更することなく、記録ヘッドのバラツキを補正する画像処理方法、記録装置等を提供する。
【解決手段】複数のノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを有し、多値の画像データに基づいて画像を形成するインクジェット記録装置において、記録ヘッドの入力階調レベルに対する噴射特性に応じて、あるいは入力階調レベルに対する印字画像の明度特性に応じて、γ補正パラメータを選択し、該選択されたγ補正パラメータで画像を形成する。例えば、記録ヘッドの明度特性が図9に示すようにバラツキがあっても、それぞれの記録ヘッドに最適のγ補正パラメータを選択して画像を形成することにより、記録ヘッドを交換しても一定の画像品質が得られる。
【選択図】 図9
【解決手段】複数のノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを有し、多値の画像データに基づいて画像を形成するインクジェット記録装置において、記録ヘッドの入力階調レベルに対する噴射特性に応じて、あるいは入力階調レベルに対する印字画像の明度特性に応じて、γ補正パラメータを選択し、該選択されたγ補正パラメータで画像を形成する。例えば、記録ヘッドの明度特性が図9に示すようにバラツキがあっても、それぞれの記録ヘッドに最適のγ補正パラメータを選択して画像を形成することにより、記録ヘッドを交換しても一定の画像品質が得られる。
【選択図】 図9
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理方法、記録装置、インクジェット記録装置、プリンタドライバ、画像処理装置、画像形成システム及び画像形成方法に関し、さらに詳しくは、インクジェット記録ヘッドやサーマル記録ヘッドのような階調表示が可能な記録ヘッドの駆動条件を変更することなく、個々の記録ヘッドのバラツキを補正することができる画像処理方法、記録装置、インクジェット記録装置、プリンタドライバ、画像処理装置、画像形成システム及び画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の記録素子が形成された記録ヘッドを有し、多値の画像データに基づいて前記記録素子を駆動して被記録体上に画像を形成する記録方法として、インクジェット記録法、サーマル記録法等が知られている。
インクジェット記録法は、高速記録可能で、いわゆる普通紙に特別の定着処理を要せずに階調のある画像を記録することができ、記録時の騒音発生が無視できる程度に小さい点で、オフィス用等として注目されている。従来から種々の方式が提案され、製品化されて実用されている。このようなインクジェット記録法は、インク液室と、それに連通したノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを用いて、インク液室内のインクに画像情報に応じて圧力を加えることにより、インク小滴をノズルから飛翔させ、紙やフィルム等の被記録体に付着させて画像を形成する。
【0003】
また、インクジェット記録ヘッドの構成からは、シリアルインクジェットプリンタとラインインクジェットプリンタがある。シリアルインクジェットプリンタは、インクジェット記録ヘッドを紙の幅方向に走査(主走査)しながら画像を形成し、1回または複数回の走査が終了した後に紙を搬送し、次の記録ラインを形成していくものである。一方、ラインシリアルプリンタは、ノズルがほぼ紙の幅方向全域に形成され、幅方向への走査は行なわずに、紙を搬送しながら記録していくものである。後者は、幅方向の1ラインを一度に形成していくので記録速度が速いという長所がある一方で、記録ヘッドそのものが大きくなるためプリンタ全体が大きくなってしまい、また高解像度の記録を行なうにはノズルそのものの配列を高密度にする必要があり、インクジェット記録ヘッドの製造コストが高くなるという問題がある。それに比べて、前者は比較的小さな記録ヘッドで画像を形成していくため、装置のコストが安いという長所があり、現在数多くのシリアル型インクジェットプリンタが実用化されている。
【0004】
インクジェット記録ヘッドのインク液室内のインクに圧力を加える方法としては、電気機械変換素子であるピエゾ素子を用いる方法、サーマルインクジェットのように発熱抵抗体で生じる熱を用いるもの等がある。インクジェット記録ヘッドは、ノズル密度を150〜600dpi、ノズル数を数100ノズルという極めて微細で高集積に形成している。そのため、全てのインクジェット記録ヘッドを全く同一に加工することは極めて困難である。また、使用している材料にもバラツキがあり、例えばPZTを用いたインクジェット記録装置の場合には、PZTの材料や加工精度によって変位量がバラツいてしまう。これらの結果、個々の記録ヘッド毎に噴射特性にバラツキが生じてしまう。
【0005】
以上のような問題点を解決する手段として、特開2000−85158号公報、特開2000−263818号公報、特開平7−89100号公報、特開平7−323551号公報、特開平8−118727号公報、特開平11−20204号公報に記載されている方法が従来から知られている。
その方法としては、主に駆動波形の電圧、駆動時間等を変更して、滴速度、滴重量を調整する方法が一般的である。しかしながら、駆動波形を変更すると、PZTや発熱抵抗体での消費電力が大きくなる場合があるという問題がある。また、駆動波形を変更することは、粒子化形状そのものが変わり、サテライトドットが発生したり、ちりが発生したりして、劣悪な画像品質になる可能性もある。
【0006】
また、サーマル記録法は、多数の発熱素子が形成された記録ヘッド(サーマルヘッド)を有し、画像データに基づいて記録ヘッドの選択された発熱素子を駆動して発熱させ、感熱紙上に、あるいは転写紙を使用して普通紙上に画像を形成する。サーマル記録装置は、記録ヘッドの発熱素子を多値の画像データに基づきそ発熱量を調整して駆動することによって階調のある画像を記録することができ、定着等の後処理を必要とせず、記録時の騒音発生が少ない、小型、低価格、取り扱い操作性がよく保守も容易であるといった特徴がある。
サーマル記録装置に使用される記録ヘッドには、印刷する披記録体の幅に合わせて発熱体を1列に多数並べ、発熱体列に垂直方向に移動する感熱紙に印刷するラインプリンタ形式と、比較的少数の発熱体を1列に並べ、感熱紙の移動方向と直交するように移動させて感熱紙に印刷するシリアルプリンタ形式がある。
サーマルヘッドにおいても、全ての発熱体を全く同一に加工することは極めて困難であり、個々の記録ヘッド毎に発熱特性にバラツキが生じることとなる。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−85158号公報
特開2000−263818号公報
特開平7−89100号公報
特開平7−323551号公報
特開平8−118727号公報
特開平11−20204号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記した従来技術の実情に鑑みなされたものであり、その主たる目的は、インクジェット記録ヘッドあるいはサーマルヘッド等の記録ヘッドの駆動条件等を変更することなく、記録ヘッドのバラツキを補正する記録方法及び装置等を提供することである。
また、個々の記録ヘッドに特性の差異があったとしても、記録時には個々の記録ヘッド間で画像品質に違いがない記録装置を実現することができ、特にインクジェット記録ヘッドの場合、サテライトドット、ちり等が発生せず、良好な画像品質が得られる記録装置を実現することである。
【0009】
また、個々の記録ヘッドの特性の差異に対し、印字画像の明度特性に応じてγ補正パラメータを選択した場合、例えばイエローは0〜255の階調レベルに対して明度の変化が少なく、せいぜい明度で10以内の変化であり、精度よくヘッドのばらつきを検出することができない。そこで、本発明はこのような場合においても、さらにγ補正パラメータを精度よく選択し、どのプリンタにおいても同様の画像品質が得られる画像処理方法及び記録装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を達成するためになされたものであって、請求項1の発明は、複数の記録素子が形成された記録ヘッドを有し、多値の画像データに基づいて前記記録素子を駆動して被記録体上に画像を形成する記録装置の画像処理方法において、前記記録ヘッドの記録特性に応じて、γ補正パラメータを選択し、該選択されたγ補正パラメータで画像を形成することを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明は、複数の記録素子が形成された記録ヘッドを有し、多値の画像データに基づいて前記記録素子を駆動して被記録体上に画像を形成する記録装置において、前記記録ヘッドの記録特性に応じて、γ補正パラメータを選択する選択手段と、該選択手段により選択されたγ補正パラメータで画像を形成する画像形成手段を有することを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明は、複数の記録素子が形成された記録ヘッドを有し、多値の画像データに基づいて前記記録素子を駆動して被記録体上に画像を形成する記録装置の画像処理方法において、前記記録ヘッドの印字画像の明度特性に応じて、γ補正パラメータを選択し、該選択されたγ補正パラメータで画像を形成することを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明は、複数の記録素子が形成された記録ヘッドを有し、多値の画像データに基づいて前記記録素子を駆動して被記録体上に画像を形成する記録装置において、前記記録ヘッドの印字画像の明度特性に応じて、γ補正パラメータを選択する選択手段と、該選択手段により選択されたγ補正パラメータで画像を形成する画像形成手段を有することを特徴とする。
【0014】
請求項5の発明は、複数の記録素子が形成された記録ヘッドを有し、多値の画像データに基づいて前記記録素子を駆動して被記録体上に画像を形成する記録装置の画像処理方法において、前記記録ヘッドの印字画像の濃度特性に応じて、γ補正パラメータを選択し、該選択されたγ補正パラメータで画像を形成することを特徴とする。
【0015】
請求項6の発明は、複数の記録素子が形成された記録ヘッドを有し、多値の画像データに基づいて前記記録素子を駆動して被記録体上に画像を形成する記録装置において、前記記録ヘッドの印字画像の濃度特性に応じて、γ補正パラメータを選択する選択手段と、該選択手段により選択されたγ補正パラメータで画像を形成する画像形成手段を有することを特徴とする。
【0016】
請求項7の発明は、複数のノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを有し、該ノズルからインク滴を噴射して、多値の画像データに基づいて被記録体上に画像を形成するインクジェット記録装置の画像処理方法において、前記インクジェット記録ヘッドの噴射特性に応じて、γ補正パラメータを選択し、該選択されたγ補正パラメータで画像を形成することを特徴とする。
【0017】
請求項8の発明は、複数のノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを有し、該ノズルからインク滴を噴射して、多値の画像データに基づいて被記録体上に画像を形成するインクジェット記録装置において、前記インクジェット記録ヘッドの噴射特性に応じて、γ補正パラメータを選択する選択手段と、該選択手段により選択されたγ補正パラメータで画像を形成する画像形成手段を有することを特徴とする。
【0018】
請求項9の発明は、請求項8記載のインクジェット記録装置において、前記インクジェット記録ヘッドの噴射特性は、入力階調レベルに対するインク滴体積の特性であることを特徴とする。
【0019】
請求項10の発明は、請求項8記載のインクジェット記録装置において、前記インクジェット記録ヘッドの噴射特性は、入力階調レベルに対するインク滴速度の特性であることを特徴とする。
【0020】
請求項11の発明は、複数のノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを有し、該ノズルからインク滴を噴射して、多値の画像データに基づいて被記録体上に画像を形成するインクジェット記録装置の画像処理方法において、前記インクジェット記録ヘッドの印字画像の明度に応じて、γ補正パラメータを選択し、該選択されたγ補正パラメータで画像を形成することを特徴とする。
【0021】
請求項12の発明は、複数のノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを有し、該ノズルからインク滴を噴射して、多値の画像データに基づき、被記録体上に画像を形成するインクジェット記録装置において、前記インクジェット記録ヘッドの印字画像の明度に応じて、γ補正パラメータを選択する選択手段と、該選択手段により選択されたγ補正パラメータで画像を形成する画像形成手段を有することを特徴とする。
【0022】
請求項13の発明は、請求項12記載のインクジェット記録装置において、複数の階調レベルに対する明度に応じて、前記γ補正パラメータを選択することを特徴とする。
【0023】
請求項14の発明は、請求項12記載のインクジェット記録装置において、1つの階調レベルに対する明度に応じて、前記γ補正パラメータを選択することを特徴とする。
【0024】
請求項15の発明は、複数のノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを有し、該ノズルからインクを噴射して、多値の画像データに基づいて被記録体上に画像を形成するインクジェット記録装置の画像処理方法において、前記インクジェット記録ヘッドの印字画像の濃度に応じて、γ補正パラメータを選択し、該選択されたγ補正パラメータで画像を形成することを特徴とする。
【0025】
請求項16の発明は、複数のノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを有し、該ノズルからインクを噴射して、多値の画像データに基づいて被記録体上に画像を形成するインクジェット記録装置において、前記インクジェット記録ヘッドの印字画像の濃度に応じて、γ補正パラメータを選択する選択手段と、該選択手段により選択されたγ補正パラメータで画像を形成する画像形成手段を有したことを特徴とする。
【0026】
請求項17の発明は、請求項16記載のインクジェット記録装置において、複数の階調レベルに対する濃度に応じて、前記γ補正パラメータを選択することを特徴とする。
【0027】
請求項18の発明は、請求項16記載のインクジェット記録装置において、1つの階調レベルに対する濃度に応じて前記γ補正パラメータを選択することを特徴とする。
【0028】
請求項19の発明は、複数のノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを複数有し、該それぞれのインクジェット記録ヘッドのノズルから複数色のインク滴を噴射して、多値の画像データに基づき、被記録体上にカラー画像を形成するインクジェット記録装置において、それぞれの前記インクジェット記録ヘッドの特性に応じて、それぞれγ補正パラメータを選択することを特徴とする。
【0029】
請求項20の発明は、複数のノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを複数有し、該それぞれのインクジェット記録ヘッドのノズルから複数色のインク滴を噴射して、多値の画像データに基づき、被記録体上にカラー画像を形成するインクジェット記録装置において、前記インクジェット記録ヘッドによる印字画像の各色の明度に応じて、それぞれの色のγ補正パラメータを選択することを特徴とする。
【0030】
請求項21の発明は、複数のノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを複数有し、該それぞれのインクジェット記録ヘッドのノズルから複数色のインク滴を噴射して、多値の画像データに基づき、被記録体上にカラー画像を形成するインクジェット記録装置において、前記インクジェット記録ヘッドによる印字画像の各色の濃度に応じて、それぞれの色のγ補正パラメータを選択することを特徴とする。
【0031】
請求項22の発明は、請求項8〜10、16〜18、19〜21記載のインクジェット記録装置において、選択した前記γ補正パラメータを表示することを特徴とする。
【0032】
請求項23の発明は、請求項19〜21記載のインクジェット記録装置において、選択した前記γ補正パラメータを色毎に表示することを特徴とする。
【0033】
請求項24の発明は、請求項7、11、15記載の画像処理方法を実施するインクジェット記録装置のプリンタドライバにおいて、選択した前記γ補正パラメータに応じて、前記インクジェット記録装置に画像データを出力することを特徴とする。
【0034】
請求項25の発明は、請求項24記載のプリンタドライバにおいて、選択した前記γ補正パラメータを設定する手段を有することを特徴とする。
【0035】
請求項26の発明は、インクジェット記録装置と通信可能な画像処理装置において、前記インクジェット記録装置へγ補正パラメータあるいはその種類を要求する指示手段と、前記インクジェット記録装置から前記γ補正パラメータあるいはその種類を受信する受信手段と、該受信手段で受信した前記γ補正パラメータあるいはその種類に基づいて、γ補正パラメータの調整を行う画像処理手段を有することを特徴とする。
【0036】
請求項27の発明は、請求項8〜10、12〜14、16〜18、19〜21記載のインクジェット記録装置において、複数のγ補正パラメータを記憶する手段を有し、該複数のγ補正パラメータから1つを選択することを特徴とする。
【0037】
請求項28の発明は、請求項19〜21記載のインクジェット記録装置において、複数のγ補正パラメータを色毎に記憶する手段を有し、複数の前記γ補正パラメータから色毎に1つを選択することを特徴とする。
【0038】
請求項29の発明は、請求項19〜21記載のインクジェット記録装置において、同色で複数の異なるインクジェット記録ヘッドによる画像の明度が、±10以内となるようにγ補正パラメータを選択することを特徴とする。
【0039】
請求項30の発明は、請求項19〜21記載のインクジェット記録装置において、色毎に複数のγ補正パラメータを記憶する手段を有し、複数の前記γ補正パラメータの数が少なくとも2つの色で異なることを特徴とする。
【0040】
請求項31の発明は、請求項30記載のインクジェット記録装置において、前記γ補正パラメータの種類を設定する手段を有することを特徴する。
【0041】
請求項32の発明は、画像処理装置とインクジェット記録装置とからなる画像形成システムにおいて、前記画像処理装置は、前記インクジェット記録装置へγ補正パラメータ選択データを要求する指示手段と、前記インクジェット記録装置からγ補正パラメータ選択データを受信する受信手段と、前記受信手段で受信したγ補正パラメータ選択データに基づいて、複数のγ補正パラメータから1つを選択する画像処理手段とを有し、前記インクジェット記録装置は、前記γ補正パラメータ選択データを記憶する記憶手段と、前記γ補正パラメータ選択データを前記画像処理装置へ送信する送信手段とを有することを特徴とする。
【0042】
請求項33の発明は、画像処理装置及びインクジェット記録装置からなる画像形成システムの画像形成方法において、前記画像処理装置から前記インクジェット記録装置へγ補正パラメータ選択データを要求する過程と、前記インクジェット記録装置でγ補正パラメータ選択データを作成する過程と、作成された前記γ補正パラメータ選択データを前記画像処理装置へ送信する過程と、前記画像処理装置で前記インクジェット記録装置から送信されたγ補正パラメータ選択データを受信する過程と、受信したγ補正パラメータ選択データに基づいて、γ補正パラメータを選択する過程とからなることを特徴とする。
【0043】
請求項34発明は、請求項1、3記載の画像処理方法において、前記複数の記録素子が形成された記録ヘッドはサーマルヘッドであって、該サーマルヘッドの階調記録特性に応じて、γ補正パラメータを選択し、該選択されたγ補正パラメータで画像を形成することを特徴とする。
【0044】
請求項35の発明は、請求項2、4記載の記録装置において、前記複数の記録素子が形成された記録ヘッドはサーマルヘッドであって、該サーマルヘッドの階調記録特性に応じて、γ補正パラメータを選択する選択手段と、該選択手段により選択されたγ補正パラメータで画像を形成する画像形成手段を有することを特徴とする。
【0045】
以上のような構成により、インクジェット記録ヘッド、サーマル記録ヘッドのような複数の記録素子が形成された記録ヘッドを有し、多値の画像データに基づいて前記記録素子を駆動して被記録体上に画像を形成する記録装置において、記録ヘッドの特性にバラツキがあっても、記録ヘッドの特性に応じてγ補正パラメータを選択することによって、簡単に記録ヘッドの駆動条件等を変更することなく、バラツキを補正することができる。
また、記録ヘッドによって印字画像の明度や濃度にバラツキがあっても、カラーパッチを作製し、側色してγ補正パラメータを選択することにより、記録ヘッドの駆動条件等を変更することなく、バラツキを補正することができ、どの記録装置で画像形成を行っても同じ画像品質が得られる。
【0046】
また、記録ヘッドがインクジェット記録ヘッドの場合、噴射特性にバラツキがあっても、記録ヘッドの噴射特性を計測してγ補正パラメータを選択することによって、インクジェット記録ヘッドの駆動条件等を変更することなく、バラツキを補正することができ、形成された画像にサテライトドット、ちり等が発生せず良好な画像品質が得られると共に、どのインクジェット記録装置で画像形成を行っても同じ画像品質が得られる。
さらに、各色のインクジェット記録ヘッド毎に最適のγ補正パラメータを選択して画像形成を行うことにより、どのインクジェット記録装置で画像形成を行っても、形成された画像の濃度、色相が相違することがなく高い画像品質が得られる。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1〜19に示す実施例に基づいて説明する。なお、以下の説明ではインクジェット記録装置について説明する。
(実施例1)
本発明の実施例1のインクジェット記録装置について、図1〜図5に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用したシリアルプリンタとしてのインクジェット記録装置の機構部を示す斜視図である。
図2は、インクジェット記録装置に搭載された記録ヘッドユニットを示す図で、図2(A)は記録ヘッドユニットの全体斜視図、図2(B)はノズル部を拡大して示す断面図、図2(C)はノズルプレートに対する複数のノズルの配置状況を示す図である。
図3は、記録ヘッドユニットが用紙にインク滴を噴射する様子を示す斜視図である。
【0048】
実施例1のインクジェット記録装置は、フレーム1に横架したガイドレール2,3にキャリッジ4を移動可能に装着し、キャリッジ4にインクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッドという)5を搭載し、図示しないモータ等の駆動源によってキャリッジ4を矢示A方向に移動可能とするとともに、ガイド板6にセットされる被印字媒体である用紙7を、図示しない駆動源によってドライブギヤ8及びスプロケットギヤ9を介して回動される送りノブ10aを備えたプラテン10にて取込み、プラテン10周面とこれに圧接するプレッシャローラ11とによって矢示B方向に搬送可能としている。
このインクジェット記録装置では、キャリッジ4に搭載した記録ヘッド5を主走査方向(矢示A方向)に移動走査させながら、用紙7を副走査方向(矢示B方向)に搬送して、記録ヘッド5からインク滴を噴射させて用紙7に画像を形成する。
【0049】
キャリッジ4、記録ヘッド5及びインク供給系等に関して、さらに詳細に説明する。
インクジェットプリンタの記録ヘッド5は、通常、図2(A)に示すようにイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対応した噴射ユニット5Y,5M,5C,5Kが一体となった記録ヘッド5から、図3に示すように用紙7の表面にインク滴を飛ばして記録を行う。キャリッジ4には各色のインク液滴を吐出する噴射ユニット5Y,5M,5C,5Kからなる記録ヘッド5が具備され、その噴射ユニット5Y,5M,5C,5Kは、それぞれ複数のインク吐出口を主走査方向と交叉する方向に配列し、インク液滴の吐出方向を下方に向けて装着される。また、キャリッジ4には記録ヘッド5に各色のインクを供給するための各インクカートリッジを交換可能にして装着されている。
インクカートリッジは上方に大気と連通する大気口、下方には記録ヘッド5へインクを供給する供給口を、内部にはインクが充填された多孔質体を有しており、多孔質体の毛管力により記録ヘッド5へ供給されるインクを僅かながら負圧して維持している。
【0050】
また、本例では、記録ヘッドとして各色個別構成のヘッドを用いて構成しているが、各色のインク液滴を吐出するノズル列を有する1個のヘッド構成としてもよい。さらに、液室内のインクを加圧してインク液滴を形成せしめる記録ヘッド5としては、ピエゾ素子等の電気機械変換素子で液室壁面を形成し、振動板を介してインク加圧する圧電型若しくはインク流路壁面を形成する振動板とこれに対向する電極との間の静電気力で振動板を変位させてインク加圧する静電型等を使用することができるが、本実施例では圧電型インクジェットヘッドを利用した場合について説明する。
【0051】
記録ヘッド5を構成している各色の噴射ユニット5Y,5M,5C,5Kは、それぞれ図2(B)に示すように、液室12を形成する液室形成部材13の前面に複数のノズル15を形成したノズルプレート14が設けられ、図示しない圧電素子によるエネルギー発生手段であるアクチュエータによって液室12内のインクに圧力を与え、液室12内のインクがノズルプレート14のノズル15からインク滴16となって飛翔し、用紙7にドットとして付着する。
このとき、各液室12に圧力を与えるアクチュエータを選択的に駆動することによって所望の画像の印字を行うことができるが、インク滴16が用紙7に着弾すると、着弾したときの速度に応じてインク滴が、図3に示すように広がり、ドット径が大きくなる。
【0052】
この記録ヘッド5においては、複数のノズル15が複数のドット形成手段を構成しており、ノズル15の列(ノズル列)を主走査方向に対して直交させて配置し、隣接するノズル15間のピッチは図2(C)に示すように、2×Pnである。
また、1つの印字ヘッドにはノズル列が距離Lを隔てて2列形成されている。2列のノズル列は副走査方向にPnずれて千鳥状に配置され、2列のノズル列を用いることで、ピッチPnの画像を1回の主走査及び副走査で形成することが可能である。
また、キャリッジ4を主走査方向に移動走査させるため、主走査モータで回転駆動される駆動プーリと従動プーリとの間をタイミングベルトにより張装し、このタイミングベルトをキャリッジに固定することで、主走査モータの正逆回転に応じてキャリッジが往復移動される。
【0053】
一方、ガイド板6にセットした用紙7を記録ヘッド5の印写部に搬送するために、ガイド板6から用紙7を給装する給紙ローラ(図示しない)及びフリクションパッドと、用紙を案内するガイド部材と、給紙された用紙を搬送する搬送ローラと、この搬送ローラの周面に押し付けられる搬送コロ及び搬送ローラからの用紙の送り出し角度を規定する先端コロとを設けている。搬送ローラは副走査モータによってギヤ列を介して回転駆動される。そして、キャリッジ4の主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラから送り出された用紙7を印字ヘッド5の印写部まで案内(ガイド)するために、プレッシャローラ11を配置している。更に、印写受け部材の用紙搬送方向下流側には、用紙を排紙方向へ送り出すために回転駆動される搬送コロ、及び拍車とを設け、さらに用紙を排紙トレイに送り出すための排紙ローラ,及び拍車と、排紙経路を確保するためのガイド部材等を配設している。
【0054】
印刷時には、キャリッジ4を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド5を駆動させる。停止している用紙7にインクを吐出して1行分を印字し、用紙7を所定量搬送後、次の行の印字を行う。印刷終了時には、印字終了信号、または、用紙の後端が印字領域に到達した信号を受け取ることにより、印字動作を終了させて用紙7が排紙される。
また、キャリッジ4の移動方向右端側の印字領域を外れた位置には、記録ヘッド5の吐出不良を回復するための回復処理装置(図示しない)を配置している。回復処理装置にはキャップ手段と吸引手段とクリーニング手段とを有している。キャリッジは印字待機中にはこの回復処理装置側に移動されてキャッピング手段でヘッドがキャッピングされ、吐出口部を湿潤状態に保つことによりインク乾燥によるインク吐出不良を防ぐことができる。また、印字途中などに印字と関係しないインクを吐出することで、全ての吐出口内のインク粘度が一定となり、安定した吐出性能が維持される。吐出不良が発生した場合等には、キャッピング手段でヘッドの吐出口を密封し、チューブを通して吸引手段で吐出口からインクとともに気泡等を吸い出し、吐出口面に付着したインクやゴミ等はクリーニング手段により除去され吐出不良が回復される。また、吸引されたインクは、本体下部に設置された廃インク溜(図示しない)に排出され、廃インク溜内部のインク吸収体に吸収保持される。
【0055】
ここで、実施例1のインクジェット記録装置の画像データの流れについて説明する。
図4は、ホストコンピュータと実施例1のインクジェット記録装置の機能の概略を示すブロック図である。
図4は、インクジェット記録装置における画像データの流れを示しており、大部分の画像処理をホストコンピュータで行う構成と、途中の処理までパーソナルコンピュータ(PC)で行い、残りをプリンタ側で行う構成を示している。
本発明は、どちらの構成のシステムでも好適に用いることができるが、実施例1のインクジェット記録装置では、前者の装置内に画像の描画または文字のプリント命令を受けて実際に記録するドットパターンを発生する機能を持たない例を示している。すなわち、ホストコンピュータで実行されるアプリケーションソフト等からのプリント命令は、ホストコンピュータ内にソフトウェアとして組み込まれたプリンタドライバで画像処理されて記録ドットパターンのデータにラスタライズされ、それが記録装置に転送されてプリントされる。
【0056】
さらに具体的に説明すると、ホストコンピュータ内のアプリケーションやオペレーティングシステムからの画像の描画または文字の記録命令(例えば、記録する線の位置、太さ、形等を記述したものや、記録する文字の書体、大きさ、位置等を記述したもの)は描画データメモリに一時的に保存される。なお、これらの命令は、特定のプリント言語で記述されたものである。
描画データメモリに記憶された命令は、ラスタライザによって解釈され、線の記録命令であれば、指定された位置、太さ等に応じた記録ドットパターンに変換され、また文字の記録命令であれば、ホストコンピュータ内に保存されているフォントアウトラインデータから対応する文字の輪郭情報を呼び出し、指定された位置や大きさに応じた記録ドットパターンに変換され、イメージデータであれば、そのまま記録ドットのパターンに変換される。その後、これらの記録ドットパターンに、いわゆる画像処理が施されて、ラスタデータメモリに記憶される。このとき、ホストコンピュータは、直交格子を基本記録位置として、記録ドットパターンのデータにラスタライズする。画像処理としては、例えば色を調整するためのカラーマネージメント処理やγ補正処理、ディザ法や誤差拡散法等の中間調処理、さらには下地除去処理、インク総量規制処理が代表的な処理である。このラスタデータメモリに記憶された記録ドットパターンが、インターフェースを経由してインクジェット記録装置へ転送される。
【0057】
図5は、実施例1のインクジェット記録装置の制御部を示すブロック図である。
インクジェット記録装置の制御部は、データ処理部17、印字制御部18、記録ヘッド5の各アクチュエータを駆動するヘッド駆動部19、キャリッジ4を駆動制御するキャリッジ駆動制御部20、プラテン10を回転駆動するラインフィード駆動制御部21等から構成されている。
ホストコンピュータから送られた印字データは、図示しないラスタデータメモリに保存され、所定のデータを受け取った後に、データ処理部17を介して、印字ドットデータに基づいてヘッド駆動部19を介して記録ヘッド5の所定のノズル15からインク滴を吐出(噴射)させて印字データに応じた画像を用紙7上に記録させるとともに、キャリッジ駆動制御部20を介してキャリッジ4の移動(主走査)及びラインフィード駆動制御部21を介してプラテン10の回動、即ち用紙7の搬送(副走査)を制御する。
【0058】
次に、本発明で使用されるインクの構成について説明を行う。
本発明で用いられるインクは、下記構成よりなる印字用インクを使用するものである。すなわち、印字するための着色剤として顔料を使用し、それを分解,分散させるための溶剤とを必須成分とし、更に添加剤として、湿潤剤,界面活性剤,エマルジョン,防腐剤,pH調整剤とを使用する。湿潤剤1と湿潤剤2とを混合するのは各々湿潤剤の特徴を活かすためと、粘度調整を容易に行うためである。
(1)顔料(自己分散性顔料)6wt%以上
(2)湿潤剤1
(3)湿潤剤2
(4)水溶性有機溶剤
(5)アニオンまたはノニオン系界面活性剤
(6)炭素数8以上のポリオールまたはグリコールエーテル
(7)エマルジョン
(8)防腐剤
(9)pH調整剤
(10)純水
【0059】
以下、本発明に用いられる上記各インク構成要素について、より具体的に説明を行う。
(1)の顔料に関しては、特にその種類を限定することなく、無機顔料、有機顔料を使用することができる。無機顔料としては、酸化チタン及び酸化鉄に加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法等の公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。また、有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等を含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料等)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック等を使用できる。
【0060】
本発明の好ましい態様によれば、これらの顔料のうち、水と親和性の良いものが好ましく用いられる。顔料の粒径は、0.05μmから10μm以下が好ましく、さらに好ましくは1μm以下であり、最も好ましくは0.16μm以下である。
インク中の着色剤としての顔料の添加量は、6〜20重量%程度が好ましく、より好ましくは8〜12重量%程度である。
【0061】
本発明において好ましく用いられる顔料の具体例としては、以下のものが挙げられる。
黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料があげられる。
さらに、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG)、3、12(ジスアゾイエローAAA)、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、81、83(ジスアゾイエローHR)、95、97、98、100、101、104、408、109、110、117、120、138、153、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22(ブリリアントファーストスカレット)、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ba))、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3(パーマネントレッド2B(Sr))、48:4(パーマネントレッド2B(Mn))、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルーR)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルーE)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36等がある。
【0062】
その他、顔料(例えばカーボン)の表面を樹脂等で処理し水中に分散可能としたグラフト顔料や、顔料(例えばカーボン)の表面にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加し水中に分散可能とした加工顔料等が使用できる。
また、顔料をマイクロカプセルに包含させ、該顔料を水中に分散可能なものとしたものであっても良い。
本発明の好ましい態様によれば、ブラックインク用の顔料は、顔料を分散剤で水性媒体中に分散させて得られた顔料分散液としてインクに添加されるのが好ましい。好ましい分散剤としては、従来公知の顔料分散液を調整するのに用いられる公知の分散液を使用することができる。
【0063】
分散液としては、例えば以下のものが挙げられる。
ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体等が挙げられる。
【0064】
本発明の好ましい態様によれば、これらの共重合体は重量平均分子量が3,000〜50,000であるのが好ましく、より好ましくは5,000〜30,000、最も好ましくは7,000〜15,000である。分散剤の添加量は、顔料を安定に分散させ、本発明の他の効果を失わせない範囲で適宣添加されて良い。分散剤としては1:0.06〜1:3の範囲が好ましく、より好ましくは1:0.125〜1:3の範囲である。
【0065】
着色剤に使用する顔料は、記録用インク全重量に対して6重量%〜20重量%含有し、0.05μm〜0.16μm以下の粒子径の粒子であり、分散剤により水中に分散されていて、分散剤が分子量5,000から100,000の高分子分散剤である。水溶性有機溶剤が少なくとも1種類にピロリドン誘導体、特に、2−ピロリドンを使用すると画像品質が向上する。
【0066】
(2)〜(4)の湿潤剤1、湿潤剤2、水溶性有機溶剤に関しては、本発明の場合、インク中に水を液媒体として使用するものであるが、インクを所望の物性にし、インクの乾燥を防止するために、また、溶解安定性を向上するため等の目的で、例えば下記の水溶性有機溶剤が使用される。これら水溶性有機溶剤は複数混合して使用してもよい。湿潤剤と水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば以下のものが挙げられる。
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類;
エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;
エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類;
2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミイダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物;
ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類;
ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物類;
プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等である。
これら有機溶媒の中でも、特にジエチレングリコール、チオジエタノール、ポリエチレングリコール200〜600、トリエチレングリコール、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、ペトリオール、1,5−ペンタンジオール、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドンが好ましい。これらは溶解性と水分蒸発による噴射特性不良の防止に対して優れた効果が得られる。
【0067】
その他の湿潤剤としては、糖を含有してなるのが好ましい。糖類の例としては、単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類および四糖類を含む)及び多糖類があげられ、好ましくはグルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース等があげられる。ここで、多糖類とは広義の糖を意味し、α−シクロデキストリン、セルロース等自然界に広く存在する物質を含む意味に用いることとする。
また、これらの糖類の誘導体としては、前記した糖類の還元糖(例えば、糖アルコール(一般式HOCH2(CHOH)nCH2OH(ここでn=2〜5の整数を表す。)で表される。)、酸化糖(例えば、アルドン酸、ウロン酸等)、アミノ酸、チオ酸等があげられる。特に糖アルコールが好ましく、具体例としてはマルチトール、ソルビット等があげられる。
これら糖類の含有量は、インク組成物の0.1〜40重量%、好ましくは0.5〜30重量%の範囲が適当である。
【0068】
(5)の界面活性剤に関しても、特に限定はされないが、アニオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド等が挙げられる。前記界面活性剤は、単独または二種以上を混合して用いることができる。
【0069】
本発明における表面張力は紙への浸透性を示す指標であり、特に表面形成されて1秒以下の短い時間での動的表面張力を示し、飽和時間で測定される静的表面張力とは異なる。測定法としては特開昭63−31237号公報等に記載の従来公知の方法で1秒以下の動的な表面張力を測定できる方法であればいずれも使用できるが、本発明ではWilhelmy式の吊り板式表面張力計を用いて測定した。表面張力の値は40mJ/m2以下が好ましく、より好ましくは35mJ/m2以下とすると優れた定着性と乾燥性が得られる。
【0070】
(6)の炭素数8以上のポリオールまたはグリコールエーテルに関しては、25℃の水中において0.1〜4.5重量%未満の間の溶解度を有する部分的に水溶性のポリオール及び/またはグリコールエーテルを記録用インク全重量に対してを0.1〜10.0重量%添加することによって、該インクの熱素子への濡れ性が改良され、少量の添加量でも吐出安定性及び周波数安定性が得られることが分かった。(1)2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 溶解度:4.2%(20℃)、(2)2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 溶解度:2.0%(25℃)
25℃の水中において0.1〜4.5重量%未満の間の溶解度を有する浸透剤は溶解度が低い代わりに浸透性が非常に高いという長所がある。従って、25℃の水中において0.1〜4.5重量%未満の間の溶解度を有する浸透剤と他の溶剤との組み合わせや他の界面活性剤との組み合わせで非常に高浸透性のあるインクを作製することが可能となる。
【0071】
(7)本発明のインクには樹脂エマルジョンが添加されている方が好ましい。
樹脂エマルジョンとは、連続相が水であり、分散相が次の様な樹脂成分であるエマルジョンを意味する。分散相の樹脂成分としては、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン系樹脂等があげられる。
本発明の好ましい態様によれば、この樹脂は親水性部分と疎水性部分とを併せ持つ重合体であるのが好ましい。また、これらの樹脂成分の粒子径はエマルジョンを形成する限り特に限定されないが、150nm程度以下が好ましく、より好ましくは5〜100nm程度である。
【0072】
これらの樹脂エマルジョンは、樹脂粒子を、場合によって界面活性剤とともに水に混合することによって得ることができる。
例えば、アクリル系樹脂またはスチレン−アクリル系樹脂のエマルジョンは、(メタ)アクリル酸エステルまたはスチレンと、(メタ)アクリル酸エステルと、場合により(メタ)アクリル酸エステルと、界面活性剤とを水に混合することによって得ることができる。樹脂成分と界面活性剤との混合の割合は、通常10:1〜5:1程度とするのが好ましい。界面活性剤の使用量が前記範囲に満たない場合、エマルジョンとなりにくく、また前記範囲を超える場合、インクの耐水性が低下したり、浸透性が悪化する傾向があるので好ましくない。
【0073】
前記エマルジョンの分散相成分としての樹脂と水との割合は、樹脂100重量部に対して水60〜400重量部、好ましくは100〜200の範囲が適当である。
市販の樹脂エマルジョンとしては、マイクロジェルE−1002、E−5002(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ペイント株式会社製)、ボンコート4001(アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、ボンコート5454(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、SAE−1014(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ゼオン株式会社製)、サイビノールSK−200(アクリル系樹脂エマルジョン、サイデン化学株式会社製)等があげられる。
【0074】
本発明に使用するインクは、樹脂エマルジョンを、その樹脂成分がインクの0.1〜40重量%となるよう含有するのが好ましく、より好ましくは1〜25重量%の範囲である。
樹脂エマルジョンは、増粘・凝集する性質を持ち、着色成分の浸透を抑制し、さらに記録材への定着を促進する効果を有する。また、樹脂エマルジョンの種類によっては記録材上で皮膜を形成し、印刷物の耐擦性をも向上させる効果を有する。
【0075】
(8)〜(10)本発明のインクには前記着色剤、溶媒、界面活性剤の他に従来より知られている添加剤を加えることができる。
例えば、防腐防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム等が本発明に使用できる。
pH調整剤としては、調合されるインクに悪影響を及ぼさずにpHを7以上に調整できるものであれば、任意の物質を使用することができる。
その例として、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩等が挙げられる。
キレート試薬としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウム等がある。
防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト等がある。
【0076】
次に、本発明の噴射特性の記録ヘッド間バラツキを補正する方法について述べる。
図6は、記録ヘッドの駆動波形を示す図、図7は、記録ヘッドの駆動回路(図5に示すヘッド駆動部に対応)を示す図、図8は、ドライバICの例を示す図である。
印字データは、図5のデータ処理部17及び印字制御部18において、印字ヘッドの並びに対応した縦横変換と、印字ヘッドを大滴、小滴、非印字の3値に打ち分けるために必要な2ビットの駆動データ信号の生成とが行われ、駆動データ信号S2として記録ヘッドの駆動周期に応じてヘッド駆動回路に送られる。したがって、駆動データ信号S2としては、チャンネル数の2倍のビット数となる。
ヘッド駆動回路に送られる信号としては、その他に駆動データをドライバIC27内のシフトレジスタ29でシフトさせるためのクロック信号S3、シフトレジスタ内の駆動データがチャンネル数そろった時点でラッチ回路30に保持するためのラッチ信号S1、駆動波形を画像ドットを形成するサイズのドット(大滴)に対応した駆動波形(図6(D))、小滴に対応した駆動波形(図6(B))を選択するための駆動波形選択信号(M1〜M3)が送られる。
【0077】
一方、図6(A)に示す駆動波形を生成する駆動波形生成部23としては、CPU22からの駆動波形データ(デジタル信号)をD/Aコンバータ24によりアナログ信号に変換し、これを実際の駆動電圧まで増幅する増幅器25、さらに記録ヘッドの駆動電流を十分供給するための電流増幅器26を経て、図6(A)に示すような駆動波形がドライバIC27のVpに入力される。
ドライバIC27では、駆動データS2に応じて、データセレクタ31により駆動波形選択信号(M1〜M3、ロジック信号)の1つが選択され、ロジック信号を駆動電圧レベルに変換するレベルシフタ32を介して、スイッチング手段であるトランスミッションゲート33のゲートに入力される。したがって、トランスミッションゲート33は、選択された駆動波形選択信号の長さに応じて、スイッチングされ、小滴用の波形:図6(B)、大滴用の波形:図6(D)が出力端子(図8に示すドライバICでは34−1〜34−192)に出力されることになる。また、本実施例では、さらに中滴用の駆動波形:図6(C)も選択できるようになっている。
これらの波形に応じて、PZT28は駆動され、小滴、大滴を打ち分けることができる。本実施例では、1つの駆動波形:図6(A)から小滴用、中滴用、大滴用波形:図6(B),図6(C),図6(D)を生成しているので、駆動波形を供給する回路、信号線が1つでよく、コスト低減、回路基板、伝送線の小型化が図れる。
【0078】
従来は、この駆動波形を最適化して記録ヘッド間のバラツキを補正していたのであるが、本発明では、駆動波形には変更を加えず、画像処理方法によってヘッド間バラツキを補正するものである。
以下,その方法について、さらに詳しく説明する。
図9は、記録ヘッドを変えて、中間濃度(階調レベル0〜255)のカラーパッチを、γスルー、ディザマトリクスの画像処理で印字し、その明度を測定した結果を示す図である。
変更は、記録ヘッドのみとし、その駆動条件(駆動波形、駆動周波数)や記録紙の種類等は同一で印字した。
明度の測定は、階調レベル0、2、4、…250、252、254、255という具合に、0〜254までは階調レベル2毎に測定し、最後に階調レベル255を測定した。図9に示す明度の測定には、X−Rite社のX−Rite938を用いた。図9から理解されるように、印字ヘッドが変わると、個々の印字ヘッドのバラツキのため、同じ駆動条件でも得られる明度に差があることが理解される。
【0079】
これに対して、本発明ではγ補正テーブルを変更して、それぞれの記録ヘッドに最適のγパラメータを選択した。
図10は、γ補正テーブルの例を示す図である。
図10(A)はγ曲線が凹形状内で幅を有するものであるが、これに限ったものではなく図10(B)のように、凹形状から凸形状まで選択可能な場合もある。これらは、インクジェット記録ヘッドの特性によって、決まるものである。
本発明のインクジェットプリンタ、あるいはプリンタドライバには、予め複数のγ補正パラメータが記憶されている。
ここでいうγ補正パラメータとは、階調レベル0〜255に対して出力値が設定されたテーブルである。インクジェットプリンタ側で画像処理を行う場合には、複数のγ補正パラメータもインクジェットプリンタ内に記憶しておく必要があり、通常ROM等のメモリに記憶されている。
また、図4に示したように、PCのプリンタドライバでγ補正が行われるときには、PC内のハードディスク等の記憶装置に記憶されている。
【0080】
後者のプリンタドライバで画像処理を行う場合を例に、具体的な実施例をさらに述べると、保存しておいた複数のγ補正パラメータの中から、インクジェット記録ヘッドに最適であるとして選択されたγ補正パラメータに応じて、プリンタドライバはカラーパッチの画像データに対して画像処理を行い、インクジェットプリンタに画像データを出力する。インクジェットプリンタ側では、受信した画像データに応じて、記録ヘッドを駆動し、記録紙にカラーパッチを出力する。
図11は、複数の記録ヘッドに対し、それぞれ最適なγ補正パラメータを選択した記録ヘッドを用いて、階調レベルと明度の関係を測定した結果を示す図である。
その明度を測定したところ、図11に示すように、記録ヘッドを変えても、ほぼ同じ明度のプロファイルを得ることができた。この結果、これらの記録ヘッドでインクジェットプリンタを作成したとき、そのプリンタあるいはプリンタドライバでの画像処理を、選択したγ補正パラメータを用いて行うことで、どのインクジェットプリンタで画像作成を行っても、ほぼ同じ画像品質が得られた。
【0081】
また、本実施例では、明度を測定することで記録ヘッド間のバラツキを検知して、最適なγ補正テーブルを選択したので、特に装置を分解することもなく、カラーパッチの画像を作成し、測色するだけで、非常に簡単にγ補正パラメータを選択することができる。また、記録ヘッド単体ではなく、プリンタとして組み上った状態で、γ補正パラメータの選択を行うことができるので、例えば、工場の組み立てラインの中ででも容易に行うことができ、組み立て、検査時間の短縮となる。また、工場の工程だけでなく、例えば、ユーザが実施することも可能となる。(以上、請求項1〜4、7、8、11、12、13,27の説明)
【0082】
(実施例2)
実施例2のインクジェット記録装置として、明度の測定を1つの階調レベルで実施する例について説明する。
図9に示すような階調レベルと明度の関係から理解されるように、異なる記録ヘッドの階調と明度のプロファイル同士は交わらないという関係があるとき(一般的にはこの関係が成り立つ)、どこか1つの階調レベルの明度を測定することで、どのプロファイルの関係かが一義的に決まり、記録ヘッドのランクを知ることが可能である。したがって、1つの階調レベルの明度を測定し、その値からどのγ補正テーブルを使用するかを決定し、そのγ補正テーブルを用いて画像処理を行うことが可能である。これにより、γ補正パラメータの選択に要する時間を圧倒的に短くすることができ、工程検査の時間が短縮される。(以上、請求項14の説明)
【0083】
(実施例3)
実施例3のインクジェット記録装置として、明度の代わりに記録ヘッドの異なる噴射特性を測定してγ補正パラメータを選択することもできる。
最近では、工場における工程検査として、記録ヘッドの特性を測定して記録ヘッドのランクをつけたり、選別を行ったりする。そのとき、その特性を見て、γ補正パラメータを選択する。記録ヘッドの特性としては、インク滴速度Vjを測定して目標との速度差の大きさに応じて、γ補正パラメータを変更する。例えば、インク滴速度Vjが速い記録ヘッドの場合、紙に着弾したときの広がり方が大きくなり、ドット径が大きくなるため、γ補正パラメータとしては、小さいγ補正値が選択される。逆に、Vjが小さいときには大きめのγ補正パラメータが選択される。(以上、請求項10の説明)
【0084】
(実施例4)
実施例4のインクジェット記録装置として、インク滴体積に関する噴射特性に応じて、γ補正パラメータを選択する例について説明する。
実施例4のインクジェット記録装置では、インク滴体積Mjを測定して、目標とするインク滴体積Mjとの体積差に応じて、γ補正パラメータを変更する。例えば、インク滴体積Mjが小さいときには、紙に付着したときのドット径が小さくなるため、大き目のγ補正パラメータが選択され、インク滴体積Mjが大きいときには、ドット径が大きくなるため、小さめのγ補正パラメータが選択される。(以上、請求項9の説明)
【0085】
(実施例5)
さらに、実施例5のインクジェット記録装置について述べる。
図1に示した実施例1のインクジェット記録装置は、Y,M,C,Kの4色の記録ヘッドを使用したカラーインクジェットプリンタである。このカラーインクジェットプリンタで、それぞれのヘッドについて、それぞれの噴射特性を測定して各記録ヘッド毎にγ補正パラメータを選択する。記録ヘッドの特性としては、前述したようにインク滴速度Vjや、インク滴体積Mjを測定して、γ補正パラメータを変更すればよい。一般に、インクの色によってその物性値(例えば、噴射特性に影響する表面張力や粘度)が多少異なる。表面張力や粘度が異なると、噴射特性にバラツキが生じる。また、色によって明度のプロファイル(階調レベルと明度の関係)も異なる。
そのため、色毎に噴射特性(Vj、Mj)を測定し、それぞれの噴射特性に応じて、γ補正パラメータを選択することにより、インクによる物性値の違いや噴射特性の違いが生じても、常に各記録印字ヘッドに最適のγ補正パラメータを選択することができる。
【0086】
本発明のカラーインクジェットプリンタあるいはプリンタドライバには、予め複数のγ補正パラメータが記憶されている。ここでいうγ補正パラメータとは、前述したように階調レベル0〜255に対して出力値が設定されたテーブルである。
インクジェットプリンタ側で画像処理を行う場合には、色に応じた複数のγ補正パラメータもインクジェットプリンタ内に記憶しておく必要があり、通常ROM等のメモリに記憶されている。また、図4に示したようにPCのプリンタドライバでγ補正が行われるときには、PC内のハードディスク等の記憶装置に記憶されている。
【0087】
後者のプリンタドライバで画像処理を行う場合を例に、具体的な実施例をさらに述べると、保存しておいた複数のγ補正パラメータの中から、搭載されている各色毎の記録ヘッドに最適であるとして選択された色毎のγ補正パラメータに応じて、プリンタドライバはカラーパッチの画像データに対して画像処理を行い、インクジェットプリンタに画像データを出力する。インクジェットプリンタ側では、受信した画像データに応じて、記録ヘッドを駆動し、記録紙にカラーパッチを出力する。その明度を測定したところ、図11に示すように、記録ヘッドが変わっても、ほぼ同じ明度のプロファイルを得ることができた。この結果、これらの記録ヘッドでインクジェットプリンタを作成したとき、そのプリンタあるいはプリンタドライバでの画像処理を、選択したγ補正パラメータを用いて行うことで、どのインクジェットプリンタで画像作成を行っても、ほぼ同じ画像品質が得られた。(以上、請求項19〜21の説明)
【0088】
(実施例6)
実施例6のカラーインクジェットプリンタについて説明する。
図12は、各色毎の階調レベルと明度の関係及びバラツキを示す図である。
図12から理解されるように、色毎に階調レベルに対する明度の変化する大きさ、明度バラツキの範囲(バラツキの大きさ)が異なる。そこで、各色の明度を測定して、それぞれの明度から色毎にγ補正パラメータを選択するのがよい。これにより、それぞれの色で最適なγ補正パラメータを選択することが可能となり、この各色毎に最適化されたγ補正パラメータを使って画像処理を行うことで、色毎に特性の異なる記録ヘッドが使用されても、常に同じ画像品質を得ることが可能である。(以上、請求項28の説明)
【0089】
また、本発明の画像処理方法を評価した結果から、γ補正パラメータの選択の方法について、さらに詳しく述べる。
Y,M,C,Kの記録ヘッドを搭載したカラーインクジェットプリンタで、Y,M,Kの記録ヘッドはそのままで、シアンCを複数の印字ヘッドに交換して、同じγ補正パラメータを用いて出力したカラーパッチ画像を比較した。出力したカラーパッチは、シアンC、グリーンG、ブルーBのカラーパッチである。その結果、明度が平均値±10を超えると、明らかに違いがわかり、平均値±10以内、最適には±5以内になるようにする必要があることがわかった。したがって、記録ヘッドのバラツキに対して、最適なγ補正パラメータを選択したときに、出力画像が前記範囲内に入るように、γ補正パラメータを作成する必要がある。
【0090】
また、階調レベルと明度の関係は、色によってそのプロファイルが大きく異なる。例えばイエローYの場合には、階調レベル0〜255に対して、明度差は10以下と小さいが、黒Kの場合には、70以上と非常に差がある。また、記録ヘッドに対するバラツキもイエローYは小さく、黒Kは大きい。したがって、明度のバラツキに対して、ある明度差以内になるようにγ補正パラメータの種類を設定すると、その種類の数にはイエローYと黒Kで違いが生じる。例えば、イエローYの明度の記録ヘッド間ばらつきが4、黒Kが14であり、明度のバラツキが2に対して1種類のγ補正パラメータを用いるようにすると、黒Kは8種類のγ補正パラメータが必要であるのに対して、イエローYは2種類のγ補正パラメータですむ。したがって、色に応じて、γ補正パラメータの種類の数を変えることが可能となり、選択の簡略化、γ補正パラメータを記憶しておくメモリやハードディスクの低減が図れる。(以上、請求項19〜21、29、30、31の説明)
【0091】
(実施例7)
実施例7のカラーインクジェットプリンタについて説明する。
イエローYの明度を測定してイエローの記録ヘッドのγ補正パラメータを選択するとき、図12から理解されるように、階調レベル0〜255の間でイエローYの明度変化が小さく、極めて高精度な測定をする必要がある。また、測定に誤差が生じやすい。
そのため、明度を測定する変わりに、カラーパッチの濃度を測定して濃度のバラツキからγ補正パラメータを選択するようにした。
図13は、イエローYの階調レベルと濃度の関係、そのバラツキを示す図である。
図13から理解されるように、濃度の場合、階調レベルに対して、比較的大きく変化し、かつ記録ヘッド間のバラツキも区別しやすい。したがって、イエローYのカラーパッチの濃度を測定し、その濃度値からγ補正パラメータを選択する。
【0092】
(実施例8)
実施例8のインクジェットプリンタにおける噴射特性のヘッド間ばらつきの補正方法について説明する。
図14は、記録ヘッドにおける、階調レベルと濃度の関係を示す図であって、いくつかのヘッドを用意してヘッドを変えて、中間濃度(階調レベル0〜255)のカラーパッチを、γスルー、ディザマトリクスの画像処理で印字し、その濃度を測定した結果である。変更は、ヘッドのみとし、その駆動条件(駆動波形、駆動周波数)や記録紙の種類などは同一で印字した。濃度の測定は、階調レベル0、2、4、…、250、252、254、255という具合に、0〜254までは階調レベル2毎に測定し、最後に階調レベル255を測定した。濃度の測定には、X−Rite社のX−Rite938を用いた。図14からわかるように、ヘッドが変わると同じ駆動条件でも、得られる濃度に差があることがわかる。
【0093】
これに対して、γ補正テーブルを図10(A)に示すように変更して、それぞれのヘッドに最適のγパラメータを選択した。γ補正テーブルとしては、図10(A)はγ曲線が凹形状内で幅を持ったものであるが、それに限ったことではなく図10(B)のように、凹形状から凸形状まで選択可能な場合もある。これらはインクジェットヘッドの特性によって、決まるものである。本発明のインクジェットプリンタあるいはプリンタドライバには、あらかじめ複数のγ補正パラメータが記憶されている。ここでいうγ補正パラメータとは、階調レベル0〜255に対して出力値が設定されたテーブルである。インクジェットプリンタ側で画像処理を行う場合には、複数のγ補正パラメータもインクジェットプリンタ内に記憶しておく必要があり、通常ROMなどのメモリに記憶されている。また、図6に示したようにPCのプリンタドライバでγ補正が行われるときには、PC内のハードディスクなどの記憶装置に記憶されている。
【0094】
後者のプリンタドライバで画像処理を行う場合を例に、具体的な実施例をさらに述べると、保存しておいた複数のγ補正パラメータの中から、インクジェットヘッドに最適であるとして選択されたγ補正パラメータに応じて、プリンタドライバはカラーパッチの画像データに対して画像処理を行い、インクジェットプリンタに画像データを出力する。
【0095】
ここで最適なγ補正パラメータの選択方法について述べる。
あらかじめ、所定の階調レベルでの濃度と最適なγ補正パラメータの関係をテーブルを用意しておく。表1は、そのテーブルの一例である。表1に示すように、所定の階調レベルとしては複数のレベルを用意するのがさまざまな濃度での最適なγ補正パラメータが得られ、より精度よくγ補正パラメータを選択できるのでよい。また、表1は、それぞれの階調レベルで、選択するγ補正パラメータの種類(番号)と、それが選択される濃度の範囲を示したテーブルである。
【0096】
【表1】
【0097】
実際に印字した複数の階調レベルのカラーパッチの濃度を測定する。このときの印字は、γスルー(入力諧調レベルと出力する階調レベルが等しい)で行う必要がある。測定した濃度値と、表1とから、それぞれの階調レベルでのγ補正パラメータが選択される。複数の階調レベルで得られたγ補正パラメータの種類でもっとも多いものをこのヘッドのγ補正パラメータとする。
【0098】
図15は、最適なγ補正パラメータを選択した、異なる記録ヘッドを用いて階調レベルと明度の関係を測定した結果を示す図である。
こうして選択されたγ補正パラメータを用い、インクジェットプリンタ側では、受信した画像データに応じて、ヘッドを駆動し、記録紙にカラーパッチを出力する。その濃度を測定したところ、図15に示すように、ヘッドが変わっても、ほぼ同じ濃度のプロファイルを得ることができた。この結果、これらのヘッドでインクジェットプリンタを作成したとき、そのプリンタあるいはプリンタドライバでの画像処理を、選択したγ補正パラメータを用いて行うことで、どのインクジェットプリンタで画像作成を行っても、ほぼ同じ画像品質が得られた。
【0099】
また、本実施例では、濃度を測定することでヘッド間のバラツキを検知して、最適なγ補正テーブルを選択したので、とくに装置を分解することもなく、カラーパッチの画像を作成し、測色するだけでよいので、非常に簡単にγ補正パラメータを選択することができる。また、ヘッド単体ではなく、プリンタとして組みあがった状態で、γ補正パラメータの選択を行うことができるので、そのため、例えば、工場の組み立てラインの中ででも容易に行うことができ、組み立て、検査時間の短縮となる。また、工場の工程だけでなく、例えば、ユーザが実施することも可能となる。(以上、請求項5、6、15〜17の説明)
【0100】
別の実施例として、濃度の測定を1つの階調レベルで実施する例を示す。
図16は、異なるヘッドにおける、階調レベルと濃度の関係を示す図である。図16に示すような階調レベルと濃度の関係からわかるように、異なるヘッドの階調と濃度のプロファイル同士は交わらないという関係があるとき(一般的にはこの関係が成り立つ)、どこか1つの階調レベルの明度を測定することで、どのプロファイルの関係かが一義的に決まり、ヘッドのランクを知ることが可能である。したがって、1つの階調レベルの濃度を測定し、その値からどのγ補正テーブルを使用するかを決定し、そのγ補正テーブルを用いて画像処理を行うことが可能である。これにより、γ補正パラメータの選択に要する時間が圧倒的に短くて良く、工程検査の時間が短縮される。(以上、請求項18の説明)
【0101】
また、カラーインクジェットプリンタにおける別の実施例について説明する。
図17は、各色毎の階調レベルと濃度の関係及びバラツキを示したグラフである。
これからわかるように、色毎に、階調レベルに対する濃度の変化する大きさ、濃度バラツキの範囲(バラツキの大きさ)が異なる。そこで、各色の濃度を測定して、それぞれの濃度から色毎にγ補正パラメータを選択するのがよい。すなわち、表1のような選択テーブルを、各色毎に、それぞれの濃度範囲で作成し、測定したカラーパッチと、そのテーブルとを比べることで、それぞれの色で最適なγ補正パラメータを選択することが可能となり、この各色ごとに最適化されたγ補正パラメータを使って画像処理を行うことで、色毎に特性の異なるヘッドが使用されても、常に同じ画像品質を得ることが可能である。
【0102】
ここでいう常に同じ画像品質としては、Y,M,Cの3色でグレーや黒を作ったときに、プリンタによるグレーや黒の彩度の差が10以下となるようにすることをいう。本発明者らの実験から、彩度の差を10以下とすることで、プリンタ間での色の違いが認識されず、ほぼ同じ色が得られることになる。
【0103】
本実施例のγ補正パラメータの選択方法をさらに具体的に述べると、まずインクジェットプリンタでY,M,C,K各色で階調レベル0〜255のカラーパッチを印字する。このとき、γ補正値としては、濃度とγ補正パラメータとの関係を予め測定しておいたときのγ補正値を使用する必要がある。本実施例では、予め濃度とγ補正パラメータとの関係を求めたときには、γスルー(入力と出力が1対1の関係のγテーブル)で行った。したがって、カラーパッチの出力時も、γスルーで出力した。また、中間調処理はディザ法を用いた。こうして出力したカラーパッチの中から、特定の決められた階調レベルとして階調レベル128に相当するカラーパッチの濃度を測定した。測定した濃度と、予め求められている濃度とγ補正パラメータとの関係からこの記録ヘッドに最適のγ補正パラメータを選択する。このようにして選択したγ補正パラメータを用いて画像処理を行う。
別のインクジェットプリンタに対しても、同様の方法で濃度を測定し、その濃度からそのインクジェットプリンタに最適のγ補正パラメータを選択する。
この2つのインクジェットプリンタで出力したカラー画像を比較すると、どちらもほぼ同じ画像品質を得ることができた。比較のため両方のインクジェットプリンタで同じγ補正パラメータを用いて画像を作成し比較したところ、画像の濃度、色相が異なった画像となった。(以上、請求項21の説明)
【0104】
(実施例9)
実施例9のインクジェットプリンタについて説明する。
工場の検査工程等で、以上述べたようにして選択したγ補正パラメータは、インクジェット記録装置の本体に表示される。
一方、このインクジェットプリンタで画像を作成するためには、プリンタドライバが必要である。プリンタドライバは一般的には、インクジェットプリンタが接続されるPCにインストールした後使用される。こうして、PCにインストールされたのちに、プリンタドライバに対して、このインクジェットプリンタに合ったγ補正パラメータを指示する必要がある。この方法として、前述したようにインクジェットプリンタ本体に、選択したγ補正パラメータを表示しておくことで、プリンタドライバに使用するγ補正パラメータを指示することが可能となる。インクジェットプリンタ本体への表示方法は、例えば、γ補正パラメータの種類を示す番号や記号等がよい。この表示データを、PCのプリンタドライバに入力することで、接続したインクジェットプリンタに最適なγ補正パラメータが設定され、階調レベル0〜255に対して出力値が設定されたγ補正テーブルが選択され、プリンタドライバで使用される。(以上、請求項22、24、25の説明)
【0105】
(実施例10)
また、実施例10として、インクジェットプリンタ本体ではなく、記録ヘッドにプリンタドライバに使用するγ補正パラメータを表示してもよい。記録ヘッドに表示することで、例えば、ユーザが使用中に印字ヘッド交換を行ったとき等でも、交換した記録ヘッドに対して、最適なγ補正パラメータが設定可能となる。(以上、請求項23の説明)
【0106】
(実施例11)
図18は、実施例11の画像形成システムの概略構成図である。
実施例11の画像形成システムは、パーソナルコンピュータ(PC)35とインクジェットプリンタ38とが双方向のインターフェース(例えば、セントロニクスI/F)やネットワークインターフェース37,39を介して双方向通信可能に接続されている。これらネットワークインターフェース37,39を介して、PC35のプリンタドライバの画像処理部で各種処理を行った後の画像データやインクジェットプリンタ38内の各種ステータス情報は、PCとインクジェットプリンタ間で双方向に転送される。
PCのプリンタドライバは、双方向の通信によってインクジェットプリンタから得られたγ補正パラメータの種類(あるいはγ補正テーブルそのものでもよい)を、メモリに保存しておく。それにより、接続したインクジェットプリンタに最適なγ補正パラメータがプリンタドライバ側で認識でき、そのγ補正パラメータに応じて画像処理を行うことができる。(以上、請求項26の説明)
【0107】
(実施例12)
実施例12の画像形成システムについて説明する。
この画像形成システムは、インクジェットプリンタとPCとが双方向のI/F(例えば、セントロニクスI/F)やネットワークI/Fを介して双方向通信可能に接続されている。これらI/Fを介して、PCのプリンタドライバの画像処理部で各種処理を経た後の画像データやインクジェットプリンタ内の各種ステータス情報は、PCとインクジェットプリンタ間で双方向に転送される。
インクジェットプリンタには、そのインクジェットプリンタに最適のγ補正パラメータが、例えば、ROM等もメモリ内に記憶されている。また、インクジェットプリンタのCPU及びI/F回路は、PCからの要求によって、このメモリに保存されたγ補正パラメータを前述のI/Fを介してPC側に出力可能である。
【0108】
一方、PCのプリンタドライバは、双方向の通信によってインクジェットプリンタから得られたγ補正パラメータの種類示すデータをメモリに保存しておく。プリンタドライバには、γ補正パラメータを示すデータと関連付けられた、階調レベル0〜255に対応して出力レベルが設定された複数のγ補正テーブルが記憶されている。これらにより、接続したインクジェットプリンタに最適なγ補正パラメータがプリンタドライバ側で認識でき、そのγ補正パラメータに応じて画像処理を行うことができる。(以上、請求項32、33の説明)
【0109】
(実施例13)
実施例13のサーマル記録装置について説明する。
図19は、本発明を適用したシリアルプリンタとしてのサーマル記録装置の機構部を示す斜視図である。
図19に示すサーマル記録装置は、披記録体の幅に合わせて発熱素子がインライン状に配列されたサーマルヘッド51を用いたラインプリンタ形式のプリンタである。
サーマルヘッド51は、披記録体を介して対向して設けられたプラテン52に対し適当な圧力をもって接触するように設けられている。披記録体である感熱紙55は、紙送りローラ53及びプレッシャローラ54によって感熱紙ロールから引き出され、サーマルヘッド51とプラテン52の間に送られる。感熱紙55が所定の位置に達したことを検知すると、サーマルヘッド51に画像信号が送られ、画像信号に応じて各発熱素子を発熱させて感熱紙55に印刷を行う。
なお、図15の例では感熱紙を用いる例を示したが、普通紙と転写紙を用いて転写印刷を行うこともできる。(以上、請求項34、35の説明)
【0110】
以上述べたごとく、画像処理の各種パラメータの中でγパラメータに着目したのは、コストがかからないのもさることながら、パラメータとして作成や修正が容易なためである。画像処理的にはCMMテーブルでも同様の対処が可能であるが、CMMテーブル作成は専用の環境が必要であり、非常に手間のかかる作業であるため、開発の段階ではフレキシビリティが無く、また製品としてユーザの手に渡った後では、ユーザ自身の手で調整を行おうとしても修正は容易ではない。
これに対して、γパラメータなら例えユーザレベルであっても、作成も修正も容易に行うことが可能である。
【0111】
本発明の具体的な実施例は、インクジェット記録装置及びサーマル記録装置についてのみ示したが、多値の画像データに基づいて記録素子を駆動して被記録体上に画像を形成する記録装置の記録ヘッドの他の例としては、電子写真プリンタにおける感光体ドラムに沿って高密度の発光ダイオードアレー記録ヘッドを配置し、これを収束性ロッドアレーレンズを用いて感光体ドラムに結像させる発光ダイオードプリンタの記録ヘッドや、感光体ドラムへの光ビーム照射をアレー状に並べた多数の液晶の透過光量を電気的に制御することによって行う液晶プリンタの記録ヘッド等に本発明を適用することもでき、いずれも本発明の技術的範囲内のものである。
【0112】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば次のような効果を奏する。
インクジェット記録ヘッド、サーマル記録ヘッドのような複数の記録素子が形成された記録ヘッドを有し、多値の画像データに基づいて前記記録素子を駆動して被記録体上に画像を形成する記録装置の画像処理方法において、記録ヘッドの特性にバラツキがあっても、特性に応じたγ補正パラメータを選択するだけで、記録ヘッドの駆動条件等を変更することなく、バラツキを補正することができる。
また、記録ヘッドによって印字画像の明度や濃度にバラツキがあっても、カラーパッチを作製し、側色してγ補正パラメータを選択することにより、記録ヘッドの駆動条件等を変更することなく、バラツキを補正することができ、どの記録装置で画像形成を行っても同じ画像品質が得られる。
【0113】
また、インクジェット記録ヘッドの場合、噴射特性にバラツキがあっても、インクジェット記録ヘッドの駆動条件等を変更することなく、噴射特性に応じてγ補正パラメータを選択することにより簡単にバラツキを補正することができ、形成された画像にサテライトドット、ちり等が発生せず良好な画像品質が得られると共に、どのインクジェット記録装置で画像形成を行っても同じ画像品質が得られる。
さらに、カラーインクジェット記録装置の場合、各色のインクジェット記録ヘッド毎に最適のγ補正パラメータを選択して画像形成を行うので、どのインクジェット記録装置で画像形成を行っても、形成された画像の濃度、色相が相違することがなく高い画像品質が得られる。
【0114】
なお、本実施例では、明度を±10以下になるようにした例を示したが、YMC3色で作る黒に対しても色相が相違することがない、より高い画像品質を得るという点から、明度ではなく、YMC3色の黒の彩度を所定値以下にすることも同様の効果がある。この場合の所定値としても、本発明者らの実験から、±10以下の彩度とすることで、人の目では色相にばらつきのない黒が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施例1のインクジェット記録装置の機構部を示す斜視図である。
【図2】インクジェット記録装置に搭載された記録ヘッドユニットを示す図で、図2(A)は記録ヘッドユニットの全体斜視図、図2(B)はノズル部を拡大して示す断面図、図2(C)はノズルプレートに対する複数のノズルの配置状況を示す図である。
【図3】記録ヘッドユニットが用紙にインク滴を噴射する様子を示す斜視図である。
【図4】ホストコンピュータとインクジェット記録装置の機能の概略を示すブロック図である。
【図5】実施例1のインクジェット記録装置の制御部を示すブロック図である。
【図6】記録ヘッドの駆動波形を示す図である。
【図7】記録ヘッドの駆動回路を示す図である。
【図8】ドライバICの例を示す図である。
【図9】記録ヘッドにおける、階調レベルと明度の関係を示す図である。
【図10】γ補正テーブルの例を示す図である。
【図11】最適なγ補正パラメータを選択した、異なる記録ヘッドを用いて階調レベルと明度の関係を測定した結果を示す図である。
【図12】各色毎の階調レベルと明度の関係及びバラツキを示す図である。
【図13】イエローYの階調レベルと濃度の関係、そのバラツキを示す図である。
【図14】記録ヘッドにおける、階調レベルと濃度の関係を示す図である。
【図15】最適なγ補正パラメータを選択した、異なる記録ヘッドを用いて階調レベルと濃度の関係を測定した結果を示す図である。
【図16】異なるヘッドにおける、階調レベルと濃度の関係を示す図である。
【図17】各色毎の階調レベルと濃度の関係及びバラツキを示すグラフである。
【図18】実施例11の画像形成システムを示す概略構成図である。
【図19】実施例13のサーマル記録装置の要部を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…フレーム、2,3…ガイドレール、4…キャリッジ、5…記録ヘッド、6…ガイド板、7…用紙、8…ドライブギヤ、9…スプロケットギヤ、10…プラテン、10a…送りノブ、11…プレッシャローラ、12…液室、13…液室形成部材、14…ノズルプレート、15…ノズル、16…インク滴、17…データ処理部、18…印字制御部、19…ヘッド駆動部、20…キャリッジ駆動制御部、21…ラインフィード駆動制御部、22…CPU、23…駆動波形生成部、24…D/Aコンバータ、25…増幅器、26…電流増幅器、27…ドライバIC、28…PZT、29…シフトレジスタ、30…ラッチ回路、31…データセレクタ、32…レベルシフタ、33…トランスミッションゲート、34…出力端子、35…PC(パーソナルコンピュータ)、36…CPU、37,39…ネットワークインターフェース、38…インクジェットプリンタ、40…コントローラ、51…サーマルヘッド、52…プラテン、53…紙送りローラ、54…プレッシャローラ、55…感熱紙。
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理方法、記録装置、インクジェット記録装置、プリンタドライバ、画像処理装置、画像形成システム及び画像形成方法に関し、さらに詳しくは、インクジェット記録ヘッドやサーマル記録ヘッドのような階調表示が可能な記録ヘッドの駆動条件を変更することなく、個々の記録ヘッドのバラツキを補正することができる画像処理方法、記録装置、インクジェット記録装置、プリンタドライバ、画像処理装置、画像形成システム及び画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の記録素子が形成された記録ヘッドを有し、多値の画像データに基づいて前記記録素子を駆動して被記録体上に画像を形成する記録方法として、インクジェット記録法、サーマル記録法等が知られている。
インクジェット記録法は、高速記録可能で、いわゆる普通紙に特別の定着処理を要せずに階調のある画像を記録することができ、記録時の騒音発生が無視できる程度に小さい点で、オフィス用等として注目されている。従来から種々の方式が提案され、製品化されて実用されている。このようなインクジェット記録法は、インク液室と、それに連通したノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを用いて、インク液室内のインクに画像情報に応じて圧力を加えることにより、インク小滴をノズルから飛翔させ、紙やフィルム等の被記録体に付着させて画像を形成する。
【0003】
また、インクジェット記録ヘッドの構成からは、シリアルインクジェットプリンタとラインインクジェットプリンタがある。シリアルインクジェットプリンタは、インクジェット記録ヘッドを紙の幅方向に走査(主走査)しながら画像を形成し、1回または複数回の走査が終了した後に紙を搬送し、次の記録ラインを形成していくものである。一方、ラインシリアルプリンタは、ノズルがほぼ紙の幅方向全域に形成され、幅方向への走査は行なわずに、紙を搬送しながら記録していくものである。後者は、幅方向の1ラインを一度に形成していくので記録速度が速いという長所がある一方で、記録ヘッドそのものが大きくなるためプリンタ全体が大きくなってしまい、また高解像度の記録を行なうにはノズルそのものの配列を高密度にする必要があり、インクジェット記録ヘッドの製造コストが高くなるという問題がある。それに比べて、前者は比較的小さな記録ヘッドで画像を形成していくため、装置のコストが安いという長所があり、現在数多くのシリアル型インクジェットプリンタが実用化されている。
【0004】
インクジェット記録ヘッドのインク液室内のインクに圧力を加える方法としては、電気機械変換素子であるピエゾ素子を用いる方法、サーマルインクジェットのように発熱抵抗体で生じる熱を用いるもの等がある。インクジェット記録ヘッドは、ノズル密度を150〜600dpi、ノズル数を数100ノズルという極めて微細で高集積に形成している。そのため、全てのインクジェット記録ヘッドを全く同一に加工することは極めて困難である。また、使用している材料にもバラツキがあり、例えばPZTを用いたインクジェット記録装置の場合には、PZTの材料や加工精度によって変位量がバラツいてしまう。これらの結果、個々の記録ヘッド毎に噴射特性にバラツキが生じてしまう。
【0005】
以上のような問題点を解決する手段として、特開2000−85158号公報、特開2000−263818号公報、特開平7−89100号公報、特開平7−323551号公報、特開平8−118727号公報、特開平11−20204号公報に記載されている方法が従来から知られている。
その方法としては、主に駆動波形の電圧、駆動時間等を変更して、滴速度、滴重量を調整する方法が一般的である。しかしながら、駆動波形を変更すると、PZTや発熱抵抗体での消費電力が大きくなる場合があるという問題がある。また、駆動波形を変更することは、粒子化形状そのものが変わり、サテライトドットが発生したり、ちりが発生したりして、劣悪な画像品質になる可能性もある。
【0006】
また、サーマル記録法は、多数の発熱素子が形成された記録ヘッド(サーマルヘッド)を有し、画像データに基づいて記録ヘッドの選択された発熱素子を駆動して発熱させ、感熱紙上に、あるいは転写紙を使用して普通紙上に画像を形成する。サーマル記録装置は、記録ヘッドの発熱素子を多値の画像データに基づきそ発熱量を調整して駆動することによって階調のある画像を記録することができ、定着等の後処理を必要とせず、記録時の騒音発生が少ない、小型、低価格、取り扱い操作性がよく保守も容易であるといった特徴がある。
サーマル記録装置に使用される記録ヘッドには、印刷する披記録体の幅に合わせて発熱体を1列に多数並べ、発熱体列に垂直方向に移動する感熱紙に印刷するラインプリンタ形式と、比較的少数の発熱体を1列に並べ、感熱紙の移動方向と直交するように移動させて感熱紙に印刷するシリアルプリンタ形式がある。
サーマルヘッドにおいても、全ての発熱体を全く同一に加工することは極めて困難であり、個々の記録ヘッド毎に発熱特性にバラツキが生じることとなる。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−85158号公報
特開2000−263818号公報
特開平7−89100号公報
特開平7−323551号公報
特開平8−118727号公報
特開平11−20204号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記した従来技術の実情に鑑みなされたものであり、その主たる目的は、インクジェット記録ヘッドあるいはサーマルヘッド等の記録ヘッドの駆動条件等を変更することなく、記録ヘッドのバラツキを補正する記録方法及び装置等を提供することである。
また、個々の記録ヘッドに特性の差異があったとしても、記録時には個々の記録ヘッド間で画像品質に違いがない記録装置を実現することができ、特にインクジェット記録ヘッドの場合、サテライトドット、ちり等が発生せず、良好な画像品質が得られる記録装置を実現することである。
【0009】
また、個々の記録ヘッドの特性の差異に対し、印字画像の明度特性に応じてγ補正パラメータを選択した場合、例えばイエローは0〜255の階調レベルに対して明度の変化が少なく、せいぜい明度で10以内の変化であり、精度よくヘッドのばらつきを検出することができない。そこで、本発明はこのような場合においても、さらにγ補正パラメータを精度よく選択し、どのプリンタにおいても同様の画像品質が得られる画像処理方法及び記録装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を達成するためになされたものであって、請求項1の発明は、複数の記録素子が形成された記録ヘッドを有し、多値の画像データに基づいて前記記録素子を駆動して被記録体上に画像を形成する記録装置の画像処理方法において、前記記録ヘッドの記録特性に応じて、γ補正パラメータを選択し、該選択されたγ補正パラメータで画像を形成することを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明は、複数の記録素子が形成された記録ヘッドを有し、多値の画像データに基づいて前記記録素子を駆動して被記録体上に画像を形成する記録装置において、前記記録ヘッドの記録特性に応じて、γ補正パラメータを選択する選択手段と、該選択手段により選択されたγ補正パラメータで画像を形成する画像形成手段を有することを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明は、複数の記録素子が形成された記録ヘッドを有し、多値の画像データに基づいて前記記録素子を駆動して被記録体上に画像を形成する記録装置の画像処理方法において、前記記録ヘッドの印字画像の明度特性に応じて、γ補正パラメータを選択し、該選択されたγ補正パラメータで画像を形成することを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明は、複数の記録素子が形成された記録ヘッドを有し、多値の画像データに基づいて前記記録素子を駆動して被記録体上に画像を形成する記録装置において、前記記録ヘッドの印字画像の明度特性に応じて、γ補正パラメータを選択する選択手段と、該選択手段により選択されたγ補正パラメータで画像を形成する画像形成手段を有することを特徴とする。
【0014】
請求項5の発明は、複数の記録素子が形成された記録ヘッドを有し、多値の画像データに基づいて前記記録素子を駆動して被記録体上に画像を形成する記録装置の画像処理方法において、前記記録ヘッドの印字画像の濃度特性に応じて、γ補正パラメータを選択し、該選択されたγ補正パラメータで画像を形成することを特徴とする。
【0015】
請求項6の発明は、複数の記録素子が形成された記録ヘッドを有し、多値の画像データに基づいて前記記録素子を駆動して被記録体上に画像を形成する記録装置において、前記記録ヘッドの印字画像の濃度特性に応じて、γ補正パラメータを選択する選択手段と、該選択手段により選択されたγ補正パラメータで画像を形成する画像形成手段を有することを特徴とする。
【0016】
請求項7の発明は、複数のノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを有し、該ノズルからインク滴を噴射して、多値の画像データに基づいて被記録体上に画像を形成するインクジェット記録装置の画像処理方法において、前記インクジェット記録ヘッドの噴射特性に応じて、γ補正パラメータを選択し、該選択されたγ補正パラメータで画像を形成することを特徴とする。
【0017】
請求項8の発明は、複数のノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを有し、該ノズルからインク滴を噴射して、多値の画像データに基づいて被記録体上に画像を形成するインクジェット記録装置において、前記インクジェット記録ヘッドの噴射特性に応じて、γ補正パラメータを選択する選択手段と、該選択手段により選択されたγ補正パラメータで画像を形成する画像形成手段を有することを特徴とする。
【0018】
請求項9の発明は、請求項8記載のインクジェット記録装置において、前記インクジェット記録ヘッドの噴射特性は、入力階調レベルに対するインク滴体積の特性であることを特徴とする。
【0019】
請求項10の発明は、請求項8記載のインクジェット記録装置において、前記インクジェット記録ヘッドの噴射特性は、入力階調レベルに対するインク滴速度の特性であることを特徴とする。
【0020】
請求項11の発明は、複数のノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを有し、該ノズルからインク滴を噴射して、多値の画像データに基づいて被記録体上に画像を形成するインクジェット記録装置の画像処理方法において、前記インクジェット記録ヘッドの印字画像の明度に応じて、γ補正パラメータを選択し、該選択されたγ補正パラメータで画像を形成することを特徴とする。
【0021】
請求項12の発明は、複数のノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを有し、該ノズルからインク滴を噴射して、多値の画像データに基づき、被記録体上に画像を形成するインクジェット記録装置において、前記インクジェット記録ヘッドの印字画像の明度に応じて、γ補正パラメータを選択する選択手段と、該選択手段により選択されたγ補正パラメータで画像を形成する画像形成手段を有することを特徴とする。
【0022】
請求項13の発明は、請求項12記載のインクジェット記録装置において、複数の階調レベルに対する明度に応じて、前記γ補正パラメータを選択することを特徴とする。
【0023】
請求項14の発明は、請求項12記載のインクジェット記録装置において、1つの階調レベルに対する明度に応じて、前記γ補正パラメータを選択することを特徴とする。
【0024】
請求項15の発明は、複数のノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを有し、該ノズルからインクを噴射して、多値の画像データに基づいて被記録体上に画像を形成するインクジェット記録装置の画像処理方法において、前記インクジェット記録ヘッドの印字画像の濃度に応じて、γ補正パラメータを選択し、該選択されたγ補正パラメータで画像を形成することを特徴とする。
【0025】
請求項16の発明は、複数のノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを有し、該ノズルからインクを噴射して、多値の画像データに基づいて被記録体上に画像を形成するインクジェット記録装置において、前記インクジェット記録ヘッドの印字画像の濃度に応じて、γ補正パラメータを選択する選択手段と、該選択手段により選択されたγ補正パラメータで画像を形成する画像形成手段を有したことを特徴とする。
【0026】
請求項17の発明は、請求項16記載のインクジェット記録装置において、複数の階調レベルに対する濃度に応じて、前記γ補正パラメータを選択することを特徴とする。
【0027】
請求項18の発明は、請求項16記載のインクジェット記録装置において、1つの階調レベルに対する濃度に応じて前記γ補正パラメータを選択することを特徴とする。
【0028】
請求項19の発明は、複数のノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを複数有し、該それぞれのインクジェット記録ヘッドのノズルから複数色のインク滴を噴射して、多値の画像データに基づき、被記録体上にカラー画像を形成するインクジェット記録装置において、それぞれの前記インクジェット記録ヘッドの特性に応じて、それぞれγ補正パラメータを選択することを特徴とする。
【0029】
請求項20の発明は、複数のノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを複数有し、該それぞれのインクジェット記録ヘッドのノズルから複数色のインク滴を噴射して、多値の画像データに基づき、被記録体上にカラー画像を形成するインクジェット記録装置において、前記インクジェット記録ヘッドによる印字画像の各色の明度に応じて、それぞれの色のγ補正パラメータを選択することを特徴とする。
【0030】
請求項21の発明は、複数のノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを複数有し、該それぞれのインクジェット記録ヘッドのノズルから複数色のインク滴を噴射して、多値の画像データに基づき、被記録体上にカラー画像を形成するインクジェット記録装置において、前記インクジェット記録ヘッドによる印字画像の各色の濃度に応じて、それぞれの色のγ補正パラメータを選択することを特徴とする。
【0031】
請求項22の発明は、請求項8〜10、16〜18、19〜21記載のインクジェット記録装置において、選択した前記γ補正パラメータを表示することを特徴とする。
【0032】
請求項23の発明は、請求項19〜21記載のインクジェット記録装置において、選択した前記γ補正パラメータを色毎に表示することを特徴とする。
【0033】
請求項24の発明は、請求項7、11、15記載の画像処理方法を実施するインクジェット記録装置のプリンタドライバにおいて、選択した前記γ補正パラメータに応じて、前記インクジェット記録装置に画像データを出力することを特徴とする。
【0034】
請求項25の発明は、請求項24記載のプリンタドライバにおいて、選択した前記γ補正パラメータを設定する手段を有することを特徴とする。
【0035】
請求項26の発明は、インクジェット記録装置と通信可能な画像処理装置において、前記インクジェット記録装置へγ補正パラメータあるいはその種類を要求する指示手段と、前記インクジェット記録装置から前記γ補正パラメータあるいはその種類を受信する受信手段と、該受信手段で受信した前記γ補正パラメータあるいはその種類に基づいて、γ補正パラメータの調整を行う画像処理手段を有することを特徴とする。
【0036】
請求項27の発明は、請求項8〜10、12〜14、16〜18、19〜21記載のインクジェット記録装置において、複数のγ補正パラメータを記憶する手段を有し、該複数のγ補正パラメータから1つを選択することを特徴とする。
【0037】
請求項28の発明は、請求項19〜21記載のインクジェット記録装置において、複数のγ補正パラメータを色毎に記憶する手段を有し、複数の前記γ補正パラメータから色毎に1つを選択することを特徴とする。
【0038】
請求項29の発明は、請求項19〜21記載のインクジェット記録装置において、同色で複数の異なるインクジェット記録ヘッドによる画像の明度が、±10以内となるようにγ補正パラメータを選択することを特徴とする。
【0039】
請求項30の発明は、請求項19〜21記載のインクジェット記録装置において、色毎に複数のγ補正パラメータを記憶する手段を有し、複数の前記γ補正パラメータの数が少なくとも2つの色で異なることを特徴とする。
【0040】
請求項31の発明は、請求項30記載のインクジェット記録装置において、前記γ補正パラメータの種類を設定する手段を有することを特徴する。
【0041】
請求項32の発明は、画像処理装置とインクジェット記録装置とからなる画像形成システムにおいて、前記画像処理装置は、前記インクジェット記録装置へγ補正パラメータ選択データを要求する指示手段と、前記インクジェット記録装置からγ補正パラメータ選択データを受信する受信手段と、前記受信手段で受信したγ補正パラメータ選択データに基づいて、複数のγ補正パラメータから1つを選択する画像処理手段とを有し、前記インクジェット記録装置は、前記γ補正パラメータ選択データを記憶する記憶手段と、前記γ補正パラメータ選択データを前記画像処理装置へ送信する送信手段とを有することを特徴とする。
【0042】
請求項33の発明は、画像処理装置及びインクジェット記録装置からなる画像形成システムの画像形成方法において、前記画像処理装置から前記インクジェット記録装置へγ補正パラメータ選択データを要求する過程と、前記インクジェット記録装置でγ補正パラメータ選択データを作成する過程と、作成された前記γ補正パラメータ選択データを前記画像処理装置へ送信する過程と、前記画像処理装置で前記インクジェット記録装置から送信されたγ補正パラメータ選択データを受信する過程と、受信したγ補正パラメータ選択データに基づいて、γ補正パラメータを選択する過程とからなることを特徴とする。
【0043】
請求項34発明は、請求項1、3記載の画像処理方法において、前記複数の記録素子が形成された記録ヘッドはサーマルヘッドであって、該サーマルヘッドの階調記録特性に応じて、γ補正パラメータを選択し、該選択されたγ補正パラメータで画像を形成することを特徴とする。
【0044】
請求項35の発明は、請求項2、4記載の記録装置において、前記複数の記録素子が形成された記録ヘッドはサーマルヘッドであって、該サーマルヘッドの階調記録特性に応じて、γ補正パラメータを選択する選択手段と、該選択手段により選択されたγ補正パラメータで画像を形成する画像形成手段を有することを特徴とする。
【0045】
以上のような構成により、インクジェット記録ヘッド、サーマル記録ヘッドのような複数の記録素子が形成された記録ヘッドを有し、多値の画像データに基づいて前記記録素子を駆動して被記録体上に画像を形成する記録装置において、記録ヘッドの特性にバラツキがあっても、記録ヘッドの特性に応じてγ補正パラメータを選択することによって、簡単に記録ヘッドの駆動条件等を変更することなく、バラツキを補正することができる。
また、記録ヘッドによって印字画像の明度や濃度にバラツキがあっても、カラーパッチを作製し、側色してγ補正パラメータを選択することにより、記録ヘッドの駆動条件等を変更することなく、バラツキを補正することができ、どの記録装置で画像形成を行っても同じ画像品質が得られる。
【0046】
また、記録ヘッドがインクジェット記録ヘッドの場合、噴射特性にバラツキがあっても、記録ヘッドの噴射特性を計測してγ補正パラメータを選択することによって、インクジェット記録ヘッドの駆動条件等を変更することなく、バラツキを補正することができ、形成された画像にサテライトドット、ちり等が発生せず良好な画像品質が得られると共に、どのインクジェット記録装置で画像形成を行っても同じ画像品質が得られる。
さらに、各色のインクジェット記録ヘッド毎に最適のγ補正パラメータを選択して画像形成を行うことにより、どのインクジェット記録装置で画像形成を行っても、形成された画像の濃度、色相が相違することがなく高い画像品質が得られる。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1〜19に示す実施例に基づいて説明する。なお、以下の説明ではインクジェット記録装置について説明する。
(実施例1)
本発明の実施例1のインクジェット記録装置について、図1〜図5に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用したシリアルプリンタとしてのインクジェット記録装置の機構部を示す斜視図である。
図2は、インクジェット記録装置に搭載された記録ヘッドユニットを示す図で、図2(A)は記録ヘッドユニットの全体斜視図、図2(B)はノズル部を拡大して示す断面図、図2(C)はノズルプレートに対する複数のノズルの配置状況を示す図である。
図3は、記録ヘッドユニットが用紙にインク滴を噴射する様子を示す斜視図である。
【0048】
実施例1のインクジェット記録装置は、フレーム1に横架したガイドレール2,3にキャリッジ4を移動可能に装着し、キャリッジ4にインクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッドという)5を搭載し、図示しないモータ等の駆動源によってキャリッジ4を矢示A方向に移動可能とするとともに、ガイド板6にセットされる被印字媒体である用紙7を、図示しない駆動源によってドライブギヤ8及びスプロケットギヤ9を介して回動される送りノブ10aを備えたプラテン10にて取込み、プラテン10周面とこれに圧接するプレッシャローラ11とによって矢示B方向に搬送可能としている。
このインクジェット記録装置では、キャリッジ4に搭載した記録ヘッド5を主走査方向(矢示A方向)に移動走査させながら、用紙7を副走査方向(矢示B方向)に搬送して、記録ヘッド5からインク滴を噴射させて用紙7に画像を形成する。
【0049】
キャリッジ4、記録ヘッド5及びインク供給系等に関して、さらに詳細に説明する。
インクジェットプリンタの記録ヘッド5は、通常、図2(A)に示すようにイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対応した噴射ユニット5Y,5M,5C,5Kが一体となった記録ヘッド5から、図3に示すように用紙7の表面にインク滴を飛ばして記録を行う。キャリッジ4には各色のインク液滴を吐出する噴射ユニット5Y,5M,5C,5Kからなる記録ヘッド5が具備され、その噴射ユニット5Y,5M,5C,5Kは、それぞれ複数のインク吐出口を主走査方向と交叉する方向に配列し、インク液滴の吐出方向を下方に向けて装着される。また、キャリッジ4には記録ヘッド5に各色のインクを供給するための各インクカートリッジを交換可能にして装着されている。
インクカートリッジは上方に大気と連通する大気口、下方には記録ヘッド5へインクを供給する供給口を、内部にはインクが充填された多孔質体を有しており、多孔質体の毛管力により記録ヘッド5へ供給されるインクを僅かながら負圧して維持している。
【0050】
また、本例では、記録ヘッドとして各色個別構成のヘッドを用いて構成しているが、各色のインク液滴を吐出するノズル列を有する1個のヘッド構成としてもよい。さらに、液室内のインクを加圧してインク液滴を形成せしめる記録ヘッド5としては、ピエゾ素子等の電気機械変換素子で液室壁面を形成し、振動板を介してインク加圧する圧電型若しくはインク流路壁面を形成する振動板とこれに対向する電極との間の静電気力で振動板を変位させてインク加圧する静電型等を使用することができるが、本実施例では圧電型インクジェットヘッドを利用した場合について説明する。
【0051】
記録ヘッド5を構成している各色の噴射ユニット5Y,5M,5C,5Kは、それぞれ図2(B)に示すように、液室12を形成する液室形成部材13の前面に複数のノズル15を形成したノズルプレート14が設けられ、図示しない圧電素子によるエネルギー発生手段であるアクチュエータによって液室12内のインクに圧力を与え、液室12内のインクがノズルプレート14のノズル15からインク滴16となって飛翔し、用紙7にドットとして付着する。
このとき、各液室12に圧力を与えるアクチュエータを選択的に駆動することによって所望の画像の印字を行うことができるが、インク滴16が用紙7に着弾すると、着弾したときの速度に応じてインク滴が、図3に示すように広がり、ドット径が大きくなる。
【0052】
この記録ヘッド5においては、複数のノズル15が複数のドット形成手段を構成しており、ノズル15の列(ノズル列)を主走査方向に対して直交させて配置し、隣接するノズル15間のピッチは図2(C)に示すように、2×Pnである。
また、1つの印字ヘッドにはノズル列が距離Lを隔てて2列形成されている。2列のノズル列は副走査方向にPnずれて千鳥状に配置され、2列のノズル列を用いることで、ピッチPnの画像を1回の主走査及び副走査で形成することが可能である。
また、キャリッジ4を主走査方向に移動走査させるため、主走査モータで回転駆動される駆動プーリと従動プーリとの間をタイミングベルトにより張装し、このタイミングベルトをキャリッジに固定することで、主走査モータの正逆回転に応じてキャリッジが往復移動される。
【0053】
一方、ガイド板6にセットした用紙7を記録ヘッド5の印写部に搬送するために、ガイド板6から用紙7を給装する給紙ローラ(図示しない)及びフリクションパッドと、用紙を案内するガイド部材と、給紙された用紙を搬送する搬送ローラと、この搬送ローラの周面に押し付けられる搬送コロ及び搬送ローラからの用紙の送り出し角度を規定する先端コロとを設けている。搬送ローラは副走査モータによってギヤ列を介して回転駆動される。そして、キャリッジ4の主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラから送り出された用紙7を印字ヘッド5の印写部まで案内(ガイド)するために、プレッシャローラ11を配置している。更に、印写受け部材の用紙搬送方向下流側には、用紙を排紙方向へ送り出すために回転駆動される搬送コロ、及び拍車とを設け、さらに用紙を排紙トレイに送り出すための排紙ローラ,及び拍車と、排紙経路を確保するためのガイド部材等を配設している。
【0054】
印刷時には、キャリッジ4を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド5を駆動させる。停止している用紙7にインクを吐出して1行分を印字し、用紙7を所定量搬送後、次の行の印字を行う。印刷終了時には、印字終了信号、または、用紙の後端が印字領域に到達した信号を受け取ることにより、印字動作を終了させて用紙7が排紙される。
また、キャリッジ4の移動方向右端側の印字領域を外れた位置には、記録ヘッド5の吐出不良を回復するための回復処理装置(図示しない)を配置している。回復処理装置にはキャップ手段と吸引手段とクリーニング手段とを有している。キャリッジは印字待機中にはこの回復処理装置側に移動されてキャッピング手段でヘッドがキャッピングされ、吐出口部を湿潤状態に保つことによりインク乾燥によるインク吐出不良を防ぐことができる。また、印字途中などに印字と関係しないインクを吐出することで、全ての吐出口内のインク粘度が一定となり、安定した吐出性能が維持される。吐出不良が発生した場合等には、キャッピング手段でヘッドの吐出口を密封し、チューブを通して吸引手段で吐出口からインクとともに気泡等を吸い出し、吐出口面に付着したインクやゴミ等はクリーニング手段により除去され吐出不良が回復される。また、吸引されたインクは、本体下部に設置された廃インク溜(図示しない)に排出され、廃インク溜内部のインク吸収体に吸収保持される。
【0055】
ここで、実施例1のインクジェット記録装置の画像データの流れについて説明する。
図4は、ホストコンピュータと実施例1のインクジェット記録装置の機能の概略を示すブロック図である。
図4は、インクジェット記録装置における画像データの流れを示しており、大部分の画像処理をホストコンピュータで行う構成と、途中の処理までパーソナルコンピュータ(PC)で行い、残りをプリンタ側で行う構成を示している。
本発明は、どちらの構成のシステムでも好適に用いることができるが、実施例1のインクジェット記録装置では、前者の装置内に画像の描画または文字のプリント命令を受けて実際に記録するドットパターンを発生する機能を持たない例を示している。すなわち、ホストコンピュータで実行されるアプリケーションソフト等からのプリント命令は、ホストコンピュータ内にソフトウェアとして組み込まれたプリンタドライバで画像処理されて記録ドットパターンのデータにラスタライズされ、それが記録装置に転送されてプリントされる。
【0056】
さらに具体的に説明すると、ホストコンピュータ内のアプリケーションやオペレーティングシステムからの画像の描画または文字の記録命令(例えば、記録する線の位置、太さ、形等を記述したものや、記録する文字の書体、大きさ、位置等を記述したもの)は描画データメモリに一時的に保存される。なお、これらの命令は、特定のプリント言語で記述されたものである。
描画データメモリに記憶された命令は、ラスタライザによって解釈され、線の記録命令であれば、指定された位置、太さ等に応じた記録ドットパターンに変換され、また文字の記録命令であれば、ホストコンピュータ内に保存されているフォントアウトラインデータから対応する文字の輪郭情報を呼び出し、指定された位置や大きさに応じた記録ドットパターンに変換され、イメージデータであれば、そのまま記録ドットのパターンに変換される。その後、これらの記録ドットパターンに、いわゆる画像処理が施されて、ラスタデータメモリに記憶される。このとき、ホストコンピュータは、直交格子を基本記録位置として、記録ドットパターンのデータにラスタライズする。画像処理としては、例えば色を調整するためのカラーマネージメント処理やγ補正処理、ディザ法や誤差拡散法等の中間調処理、さらには下地除去処理、インク総量規制処理が代表的な処理である。このラスタデータメモリに記憶された記録ドットパターンが、インターフェースを経由してインクジェット記録装置へ転送される。
【0057】
図5は、実施例1のインクジェット記録装置の制御部を示すブロック図である。
インクジェット記録装置の制御部は、データ処理部17、印字制御部18、記録ヘッド5の各アクチュエータを駆動するヘッド駆動部19、キャリッジ4を駆動制御するキャリッジ駆動制御部20、プラテン10を回転駆動するラインフィード駆動制御部21等から構成されている。
ホストコンピュータから送られた印字データは、図示しないラスタデータメモリに保存され、所定のデータを受け取った後に、データ処理部17を介して、印字ドットデータに基づいてヘッド駆動部19を介して記録ヘッド5の所定のノズル15からインク滴を吐出(噴射)させて印字データに応じた画像を用紙7上に記録させるとともに、キャリッジ駆動制御部20を介してキャリッジ4の移動(主走査)及びラインフィード駆動制御部21を介してプラテン10の回動、即ち用紙7の搬送(副走査)を制御する。
【0058】
次に、本発明で使用されるインクの構成について説明を行う。
本発明で用いられるインクは、下記構成よりなる印字用インクを使用するものである。すなわち、印字するための着色剤として顔料を使用し、それを分解,分散させるための溶剤とを必須成分とし、更に添加剤として、湿潤剤,界面活性剤,エマルジョン,防腐剤,pH調整剤とを使用する。湿潤剤1と湿潤剤2とを混合するのは各々湿潤剤の特徴を活かすためと、粘度調整を容易に行うためである。
(1)顔料(自己分散性顔料)6wt%以上
(2)湿潤剤1
(3)湿潤剤2
(4)水溶性有機溶剤
(5)アニオンまたはノニオン系界面活性剤
(6)炭素数8以上のポリオールまたはグリコールエーテル
(7)エマルジョン
(8)防腐剤
(9)pH調整剤
(10)純水
【0059】
以下、本発明に用いられる上記各インク構成要素について、より具体的に説明を行う。
(1)の顔料に関しては、特にその種類を限定することなく、無機顔料、有機顔料を使用することができる。無機顔料としては、酸化チタン及び酸化鉄に加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法等の公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。また、有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等を含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料等)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック等を使用できる。
【0060】
本発明の好ましい態様によれば、これらの顔料のうち、水と親和性の良いものが好ましく用いられる。顔料の粒径は、0.05μmから10μm以下が好ましく、さらに好ましくは1μm以下であり、最も好ましくは0.16μm以下である。
インク中の着色剤としての顔料の添加量は、6〜20重量%程度が好ましく、より好ましくは8〜12重量%程度である。
【0061】
本発明において好ましく用いられる顔料の具体例としては、以下のものが挙げられる。
黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料があげられる。
さらに、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG)、3、12(ジスアゾイエローAAA)、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、81、83(ジスアゾイエローHR)、95、97、98、100、101、104、408、109、110、117、120、138、153、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22(ブリリアントファーストスカレット)、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ba))、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3(パーマネントレッド2B(Sr))、48:4(パーマネントレッド2B(Mn))、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルーR)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルーE)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36等がある。
【0062】
その他、顔料(例えばカーボン)の表面を樹脂等で処理し水中に分散可能としたグラフト顔料や、顔料(例えばカーボン)の表面にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加し水中に分散可能とした加工顔料等が使用できる。
また、顔料をマイクロカプセルに包含させ、該顔料を水中に分散可能なものとしたものであっても良い。
本発明の好ましい態様によれば、ブラックインク用の顔料は、顔料を分散剤で水性媒体中に分散させて得られた顔料分散液としてインクに添加されるのが好ましい。好ましい分散剤としては、従来公知の顔料分散液を調整するのに用いられる公知の分散液を使用することができる。
【0063】
分散液としては、例えば以下のものが挙げられる。
ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体等が挙げられる。
【0064】
本発明の好ましい態様によれば、これらの共重合体は重量平均分子量が3,000〜50,000であるのが好ましく、より好ましくは5,000〜30,000、最も好ましくは7,000〜15,000である。分散剤の添加量は、顔料を安定に分散させ、本発明の他の効果を失わせない範囲で適宣添加されて良い。分散剤としては1:0.06〜1:3の範囲が好ましく、より好ましくは1:0.125〜1:3の範囲である。
【0065】
着色剤に使用する顔料は、記録用インク全重量に対して6重量%〜20重量%含有し、0.05μm〜0.16μm以下の粒子径の粒子であり、分散剤により水中に分散されていて、分散剤が分子量5,000から100,000の高分子分散剤である。水溶性有機溶剤が少なくとも1種類にピロリドン誘導体、特に、2−ピロリドンを使用すると画像品質が向上する。
【0066】
(2)〜(4)の湿潤剤1、湿潤剤2、水溶性有機溶剤に関しては、本発明の場合、インク中に水を液媒体として使用するものであるが、インクを所望の物性にし、インクの乾燥を防止するために、また、溶解安定性を向上するため等の目的で、例えば下記の水溶性有機溶剤が使用される。これら水溶性有機溶剤は複数混合して使用してもよい。湿潤剤と水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば以下のものが挙げられる。
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類;
エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;
エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類;
2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミイダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物;
ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類;
ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物類;
プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等である。
これら有機溶媒の中でも、特にジエチレングリコール、チオジエタノール、ポリエチレングリコール200〜600、トリエチレングリコール、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、ペトリオール、1,5−ペンタンジオール、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドンが好ましい。これらは溶解性と水分蒸発による噴射特性不良の防止に対して優れた効果が得られる。
【0067】
その他の湿潤剤としては、糖を含有してなるのが好ましい。糖類の例としては、単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類および四糖類を含む)及び多糖類があげられ、好ましくはグルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース等があげられる。ここで、多糖類とは広義の糖を意味し、α−シクロデキストリン、セルロース等自然界に広く存在する物質を含む意味に用いることとする。
また、これらの糖類の誘導体としては、前記した糖類の還元糖(例えば、糖アルコール(一般式HOCH2(CHOH)nCH2OH(ここでn=2〜5の整数を表す。)で表される。)、酸化糖(例えば、アルドン酸、ウロン酸等)、アミノ酸、チオ酸等があげられる。特に糖アルコールが好ましく、具体例としてはマルチトール、ソルビット等があげられる。
これら糖類の含有量は、インク組成物の0.1〜40重量%、好ましくは0.5〜30重量%の範囲が適当である。
【0068】
(5)の界面活性剤に関しても、特に限定はされないが、アニオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド等が挙げられる。前記界面活性剤は、単独または二種以上を混合して用いることができる。
【0069】
本発明における表面張力は紙への浸透性を示す指標であり、特に表面形成されて1秒以下の短い時間での動的表面張力を示し、飽和時間で測定される静的表面張力とは異なる。測定法としては特開昭63−31237号公報等に記載の従来公知の方法で1秒以下の動的な表面張力を測定できる方法であればいずれも使用できるが、本発明ではWilhelmy式の吊り板式表面張力計を用いて測定した。表面張力の値は40mJ/m2以下が好ましく、より好ましくは35mJ/m2以下とすると優れた定着性と乾燥性が得られる。
【0070】
(6)の炭素数8以上のポリオールまたはグリコールエーテルに関しては、25℃の水中において0.1〜4.5重量%未満の間の溶解度を有する部分的に水溶性のポリオール及び/またはグリコールエーテルを記録用インク全重量に対してを0.1〜10.0重量%添加することによって、該インクの熱素子への濡れ性が改良され、少量の添加量でも吐出安定性及び周波数安定性が得られることが分かった。(1)2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 溶解度:4.2%(20℃)、(2)2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 溶解度:2.0%(25℃)
25℃の水中において0.1〜4.5重量%未満の間の溶解度を有する浸透剤は溶解度が低い代わりに浸透性が非常に高いという長所がある。従って、25℃の水中において0.1〜4.5重量%未満の間の溶解度を有する浸透剤と他の溶剤との組み合わせや他の界面活性剤との組み合わせで非常に高浸透性のあるインクを作製することが可能となる。
【0071】
(7)本発明のインクには樹脂エマルジョンが添加されている方が好ましい。
樹脂エマルジョンとは、連続相が水であり、分散相が次の様な樹脂成分であるエマルジョンを意味する。分散相の樹脂成分としては、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン系樹脂等があげられる。
本発明の好ましい態様によれば、この樹脂は親水性部分と疎水性部分とを併せ持つ重合体であるのが好ましい。また、これらの樹脂成分の粒子径はエマルジョンを形成する限り特に限定されないが、150nm程度以下が好ましく、より好ましくは5〜100nm程度である。
【0072】
これらの樹脂エマルジョンは、樹脂粒子を、場合によって界面活性剤とともに水に混合することによって得ることができる。
例えば、アクリル系樹脂またはスチレン−アクリル系樹脂のエマルジョンは、(メタ)アクリル酸エステルまたはスチレンと、(メタ)アクリル酸エステルと、場合により(メタ)アクリル酸エステルと、界面活性剤とを水に混合することによって得ることができる。樹脂成分と界面活性剤との混合の割合は、通常10:1〜5:1程度とするのが好ましい。界面活性剤の使用量が前記範囲に満たない場合、エマルジョンとなりにくく、また前記範囲を超える場合、インクの耐水性が低下したり、浸透性が悪化する傾向があるので好ましくない。
【0073】
前記エマルジョンの分散相成分としての樹脂と水との割合は、樹脂100重量部に対して水60〜400重量部、好ましくは100〜200の範囲が適当である。
市販の樹脂エマルジョンとしては、マイクロジェルE−1002、E−5002(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ペイント株式会社製)、ボンコート4001(アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、ボンコート5454(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、SAE−1014(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ゼオン株式会社製)、サイビノールSK−200(アクリル系樹脂エマルジョン、サイデン化学株式会社製)等があげられる。
【0074】
本発明に使用するインクは、樹脂エマルジョンを、その樹脂成分がインクの0.1〜40重量%となるよう含有するのが好ましく、より好ましくは1〜25重量%の範囲である。
樹脂エマルジョンは、増粘・凝集する性質を持ち、着色成分の浸透を抑制し、さらに記録材への定着を促進する効果を有する。また、樹脂エマルジョンの種類によっては記録材上で皮膜を形成し、印刷物の耐擦性をも向上させる効果を有する。
【0075】
(8)〜(10)本発明のインクには前記着色剤、溶媒、界面活性剤の他に従来より知られている添加剤を加えることができる。
例えば、防腐防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム等が本発明に使用できる。
pH調整剤としては、調合されるインクに悪影響を及ぼさずにpHを7以上に調整できるものであれば、任意の物質を使用することができる。
その例として、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩等が挙げられる。
キレート試薬としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウム等がある。
防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト等がある。
【0076】
次に、本発明の噴射特性の記録ヘッド間バラツキを補正する方法について述べる。
図6は、記録ヘッドの駆動波形を示す図、図7は、記録ヘッドの駆動回路(図5に示すヘッド駆動部に対応)を示す図、図8は、ドライバICの例を示す図である。
印字データは、図5のデータ処理部17及び印字制御部18において、印字ヘッドの並びに対応した縦横変換と、印字ヘッドを大滴、小滴、非印字の3値に打ち分けるために必要な2ビットの駆動データ信号の生成とが行われ、駆動データ信号S2として記録ヘッドの駆動周期に応じてヘッド駆動回路に送られる。したがって、駆動データ信号S2としては、チャンネル数の2倍のビット数となる。
ヘッド駆動回路に送られる信号としては、その他に駆動データをドライバIC27内のシフトレジスタ29でシフトさせるためのクロック信号S3、シフトレジスタ内の駆動データがチャンネル数そろった時点でラッチ回路30に保持するためのラッチ信号S1、駆動波形を画像ドットを形成するサイズのドット(大滴)に対応した駆動波形(図6(D))、小滴に対応した駆動波形(図6(B))を選択するための駆動波形選択信号(M1〜M3)が送られる。
【0077】
一方、図6(A)に示す駆動波形を生成する駆動波形生成部23としては、CPU22からの駆動波形データ(デジタル信号)をD/Aコンバータ24によりアナログ信号に変換し、これを実際の駆動電圧まで増幅する増幅器25、さらに記録ヘッドの駆動電流を十分供給するための電流増幅器26を経て、図6(A)に示すような駆動波形がドライバIC27のVpに入力される。
ドライバIC27では、駆動データS2に応じて、データセレクタ31により駆動波形選択信号(M1〜M3、ロジック信号)の1つが選択され、ロジック信号を駆動電圧レベルに変換するレベルシフタ32を介して、スイッチング手段であるトランスミッションゲート33のゲートに入力される。したがって、トランスミッションゲート33は、選択された駆動波形選択信号の長さに応じて、スイッチングされ、小滴用の波形:図6(B)、大滴用の波形:図6(D)が出力端子(図8に示すドライバICでは34−1〜34−192)に出力されることになる。また、本実施例では、さらに中滴用の駆動波形:図6(C)も選択できるようになっている。
これらの波形に応じて、PZT28は駆動され、小滴、大滴を打ち分けることができる。本実施例では、1つの駆動波形:図6(A)から小滴用、中滴用、大滴用波形:図6(B),図6(C),図6(D)を生成しているので、駆動波形を供給する回路、信号線が1つでよく、コスト低減、回路基板、伝送線の小型化が図れる。
【0078】
従来は、この駆動波形を最適化して記録ヘッド間のバラツキを補正していたのであるが、本発明では、駆動波形には変更を加えず、画像処理方法によってヘッド間バラツキを補正するものである。
以下,その方法について、さらに詳しく説明する。
図9は、記録ヘッドを変えて、中間濃度(階調レベル0〜255)のカラーパッチを、γスルー、ディザマトリクスの画像処理で印字し、その明度を測定した結果を示す図である。
変更は、記録ヘッドのみとし、その駆動条件(駆動波形、駆動周波数)や記録紙の種類等は同一で印字した。
明度の測定は、階調レベル0、2、4、…250、252、254、255という具合に、0〜254までは階調レベル2毎に測定し、最後に階調レベル255を測定した。図9に示す明度の測定には、X−Rite社のX−Rite938を用いた。図9から理解されるように、印字ヘッドが変わると、個々の印字ヘッドのバラツキのため、同じ駆動条件でも得られる明度に差があることが理解される。
【0079】
これに対して、本発明ではγ補正テーブルを変更して、それぞれの記録ヘッドに最適のγパラメータを選択した。
図10は、γ補正テーブルの例を示す図である。
図10(A)はγ曲線が凹形状内で幅を有するものであるが、これに限ったものではなく図10(B)のように、凹形状から凸形状まで選択可能な場合もある。これらは、インクジェット記録ヘッドの特性によって、決まるものである。
本発明のインクジェットプリンタ、あるいはプリンタドライバには、予め複数のγ補正パラメータが記憶されている。
ここでいうγ補正パラメータとは、階調レベル0〜255に対して出力値が設定されたテーブルである。インクジェットプリンタ側で画像処理を行う場合には、複数のγ補正パラメータもインクジェットプリンタ内に記憶しておく必要があり、通常ROM等のメモリに記憶されている。
また、図4に示したように、PCのプリンタドライバでγ補正が行われるときには、PC内のハードディスク等の記憶装置に記憶されている。
【0080】
後者のプリンタドライバで画像処理を行う場合を例に、具体的な実施例をさらに述べると、保存しておいた複数のγ補正パラメータの中から、インクジェット記録ヘッドに最適であるとして選択されたγ補正パラメータに応じて、プリンタドライバはカラーパッチの画像データに対して画像処理を行い、インクジェットプリンタに画像データを出力する。インクジェットプリンタ側では、受信した画像データに応じて、記録ヘッドを駆動し、記録紙にカラーパッチを出力する。
図11は、複数の記録ヘッドに対し、それぞれ最適なγ補正パラメータを選択した記録ヘッドを用いて、階調レベルと明度の関係を測定した結果を示す図である。
その明度を測定したところ、図11に示すように、記録ヘッドを変えても、ほぼ同じ明度のプロファイルを得ることができた。この結果、これらの記録ヘッドでインクジェットプリンタを作成したとき、そのプリンタあるいはプリンタドライバでの画像処理を、選択したγ補正パラメータを用いて行うことで、どのインクジェットプリンタで画像作成を行っても、ほぼ同じ画像品質が得られた。
【0081】
また、本実施例では、明度を測定することで記録ヘッド間のバラツキを検知して、最適なγ補正テーブルを選択したので、特に装置を分解することもなく、カラーパッチの画像を作成し、測色するだけで、非常に簡単にγ補正パラメータを選択することができる。また、記録ヘッド単体ではなく、プリンタとして組み上った状態で、γ補正パラメータの選択を行うことができるので、例えば、工場の組み立てラインの中ででも容易に行うことができ、組み立て、検査時間の短縮となる。また、工場の工程だけでなく、例えば、ユーザが実施することも可能となる。(以上、請求項1〜4、7、8、11、12、13,27の説明)
【0082】
(実施例2)
実施例2のインクジェット記録装置として、明度の測定を1つの階調レベルで実施する例について説明する。
図9に示すような階調レベルと明度の関係から理解されるように、異なる記録ヘッドの階調と明度のプロファイル同士は交わらないという関係があるとき(一般的にはこの関係が成り立つ)、どこか1つの階調レベルの明度を測定することで、どのプロファイルの関係かが一義的に決まり、記録ヘッドのランクを知ることが可能である。したがって、1つの階調レベルの明度を測定し、その値からどのγ補正テーブルを使用するかを決定し、そのγ補正テーブルを用いて画像処理を行うことが可能である。これにより、γ補正パラメータの選択に要する時間を圧倒的に短くすることができ、工程検査の時間が短縮される。(以上、請求項14の説明)
【0083】
(実施例3)
実施例3のインクジェット記録装置として、明度の代わりに記録ヘッドの異なる噴射特性を測定してγ補正パラメータを選択することもできる。
最近では、工場における工程検査として、記録ヘッドの特性を測定して記録ヘッドのランクをつけたり、選別を行ったりする。そのとき、その特性を見て、γ補正パラメータを選択する。記録ヘッドの特性としては、インク滴速度Vjを測定して目標との速度差の大きさに応じて、γ補正パラメータを変更する。例えば、インク滴速度Vjが速い記録ヘッドの場合、紙に着弾したときの広がり方が大きくなり、ドット径が大きくなるため、γ補正パラメータとしては、小さいγ補正値が選択される。逆に、Vjが小さいときには大きめのγ補正パラメータが選択される。(以上、請求項10の説明)
【0084】
(実施例4)
実施例4のインクジェット記録装置として、インク滴体積に関する噴射特性に応じて、γ補正パラメータを選択する例について説明する。
実施例4のインクジェット記録装置では、インク滴体積Mjを測定して、目標とするインク滴体積Mjとの体積差に応じて、γ補正パラメータを変更する。例えば、インク滴体積Mjが小さいときには、紙に付着したときのドット径が小さくなるため、大き目のγ補正パラメータが選択され、インク滴体積Mjが大きいときには、ドット径が大きくなるため、小さめのγ補正パラメータが選択される。(以上、請求項9の説明)
【0085】
(実施例5)
さらに、実施例5のインクジェット記録装置について述べる。
図1に示した実施例1のインクジェット記録装置は、Y,M,C,Kの4色の記録ヘッドを使用したカラーインクジェットプリンタである。このカラーインクジェットプリンタで、それぞれのヘッドについて、それぞれの噴射特性を測定して各記録ヘッド毎にγ補正パラメータを選択する。記録ヘッドの特性としては、前述したようにインク滴速度Vjや、インク滴体積Mjを測定して、γ補正パラメータを変更すればよい。一般に、インクの色によってその物性値(例えば、噴射特性に影響する表面張力や粘度)が多少異なる。表面張力や粘度が異なると、噴射特性にバラツキが生じる。また、色によって明度のプロファイル(階調レベルと明度の関係)も異なる。
そのため、色毎に噴射特性(Vj、Mj)を測定し、それぞれの噴射特性に応じて、γ補正パラメータを選択することにより、インクによる物性値の違いや噴射特性の違いが生じても、常に各記録印字ヘッドに最適のγ補正パラメータを選択することができる。
【0086】
本発明のカラーインクジェットプリンタあるいはプリンタドライバには、予め複数のγ補正パラメータが記憶されている。ここでいうγ補正パラメータとは、前述したように階調レベル0〜255に対して出力値が設定されたテーブルである。
インクジェットプリンタ側で画像処理を行う場合には、色に応じた複数のγ補正パラメータもインクジェットプリンタ内に記憶しておく必要があり、通常ROM等のメモリに記憶されている。また、図4に示したようにPCのプリンタドライバでγ補正が行われるときには、PC内のハードディスク等の記憶装置に記憶されている。
【0087】
後者のプリンタドライバで画像処理を行う場合を例に、具体的な実施例をさらに述べると、保存しておいた複数のγ補正パラメータの中から、搭載されている各色毎の記録ヘッドに最適であるとして選択された色毎のγ補正パラメータに応じて、プリンタドライバはカラーパッチの画像データに対して画像処理を行い、インクジェットプリンタに画像データを出力する。インクジェットプリンタ側では、受信した画像データに応じて、記録ヘッドを駆動し、記録紙にカラーパッチを出力する。その明度を測定したところ、図11に示すように、記録ヘッドが変わっても、ほぼ同じ明度のプロファイルを得ることができた。この結果、これらの記録ヘッドでインクジェットプリンタを作成したとき、そのプリンタあるいはプリンタドライバでの画像処理を、選択したγ補正パラメータを用いて行うことで、どのインクジェットプリンタで画像作成を行っても、ほぼ同じ画像品質が得られた。(以上、請求項19〜21の説明)
【0088】
(実施例6)
実施例6のカラーインクジェットプリンタについて説明する。
図12は、各色毎の階調レベルと明度の関係及びバラツキを示す図である。
図12から理解されるように、色毎に階調レベルに対する明度の変化する大きさ、明度バラツキの範囲(バラツキの大きさ)が異なる。そこで、各色の明度を測定して、それぞれの明度から色毎にγ補正パラメータを選択するのがよい。これにより、それぞれの色で最適なγ補正パラメータを選択することが可能となり、この各色毎に最適化されたγ補正パラメータを使って画像処理を行うことで、色毎に特性の異なる記録ヘッドが使用されても、常に同じ画像品質を得ることが可能である。(以上、請求項28の説明)
【0089】
また、本発明の画像処理方法を評価した結果から、γ補正パラメータの選択の方法について、さらに詳しく述べる。
Y,M,C,Kの記録ヘッドを搭載したカラーインクジェットプリンタで、Y,M,Kの記録ヘッドはそのままで、シアンCを複数の印字ヘッドに交換して、同じγ補正パラメータを用いて出力したカラーパッチ画像を比較した。出力したカラーパッチは、シアンC、グリーンG、ブルーBのカラーパッチである。その結果、明度が平均値±10を超えると、明らかに違いがわかり、平均値±10以内、最適には±5以内になるようにする必要があることがわかった。したがって、記録ヘッドのバラツキに対して、最適なγ補正パラメータを選択したときに、出力画像が前記範囲内に入るように、γ補正パラメータを作成する必要がある。
【0090】
また、階調レベルと明度の関係は、色によってそのプロファイルが大きく異なる。例えばイエローYの場合には、階調レベル0〜255に対して、明度差は10以下と小さいが、黒Kの場合には、70以上と非常に差がある。また、記録ヘッドに対するバラツキもイエローYは小さく、黒Kは大きい。したがって、明度のバラツキに対して、ある明度差以内になるようにγ補正パラメータの種類を設定すると、その種類の数にはイエローYと黒Kで違いが生じる。例えば、イエローYの明度の記録ヘッド間ばらつきが4、黒Kが14であり、明度のバラツキが2に対して1種類のγ補正パラメータを用いるようにすると、黒Kは8種類のγ補正パラメータが必要であるのに対して、イエローYは2種類のγ補正パラメータですむ。したがって、色に応じて、γ補正パラメータの種類の数を変えることが可能となり、選択の簡略化、γ補正パラメータを記憶しておくメモリやハードディスクの低減が図れる。(以上、請求項19〜21、29、30、31の説明)
【0091】
(実施例7)
実施例7のカラーインクジェットプリンタについて説明する。
イエローYの明度を測定してイエローの記録ヘッドのγ補正パラメータを選択するとき、図12から理解されるように、階調レベル0〜255の間でイエローYの明度変化が小さく、極めて高精度な測定をする必要がある。また、測定に誤差が生じやすい。
そのため、明度を測定する変わりに、カラーパッチの濃度を測定して濃度のバラツキからγ補正パラメータを選択するようにした。
図13は、イエローYの階調レベルと濃度の関係、そのバラツキを示す図である。
図13から理解されるように、濃度の場合、階調レベルに対して、比較的大きく変化し、かつ記録ヘッド間のバラツキも区別しやすい。したがって、イエローYのカラーパッチの濃度を測定し、その濃度値からγ補正パラメータを選択する。
【0092】
(実施例8)
実施例8のインクジェットプリンタにおける噴射特性のヘッド間ばらつきの補正方法について説明する。
図14は、記録ヘッドにおける、階調レベルと濃度の関係を示す図であって、いくつかのヘッドを用意してヘッドを変えて、中間濃度(階調レベル0〜255)のカラーパッチを、γスルー、ディザマトリクスの画像処理で印字し、その濃度を測定した結果である。変更は、ヘッドのみとし、その駆動条件(駆動波形、駆動周波数)や記録紙の種類などは同一で印字した。濃度の測定は、階調レベル0、2、4、…、250、252、254、255という具合に、0〜254までは階調レベル2毎に測定し、最後に階調レベル255を測定した。濃度の測定には、X−Rite社のX−Rite938を用いた。図14からわかるように、ヘッドが変わると同じ駆動条件でも、得られる濃度に差があることがわかる。
【0093】
これに対して、γ補正テーブルを図10(A)に示すように変更して、それぞれのヘッドに最適のγパラメータを選択した。γ補正テーブルとしては、図10(A)はγ曲線が凹形状内で幅を持ったものであるが、それに限ったことではなく図10(B)のように、凹形状から凸形状まで選択可能な場合もある。これらはインクジェットヘッドの特性によって、決まるものである。本発明のインクジェットプリンタあるいはプリンタドライバには、あらかじめ複数のγ補正パラメータが記憶されている。ここでいうγ補正パラメータとは、階調レベル0〜255に対して出力値が設定されたテーブルである。インクジェットプリンタ側で画像処理を行う場合には、複数のγ補正パラメータもインクジェットプリンタ内に記憶しておく必要があり、通常ROMなどのメモリに記憶されている。また、図6に示したようにPCのプリンタドライバでγ補正が行われるときには、PC内のハードディスクなどの記憶装置に記憶されている。
【0094】
後者のプリンタドライバで画像処理を行う場合を例に、具体的な実施例をさらに述べると、保存しておいた複数のγ補正パラメータの中から、インクジェットヘッドに最適であるとして選択されたγ補正パラメータに応じて、プリンタドライバはカラーパッチの画像データに対して画像処理を行い、インクジェットプリンタに画像データを出力する。
【0095】
ここで最適なγ補正パラメータの選択方法について述べる。
あらかじめ、所定の階調レベルでの濃度と最適なγ補正パラメータの関係をテーブルを用意しておく。表1は、そのテーブルの一例である。表1に示すように、所定の階調レベルとしては複数のレベルを用意するのがさまざまな濃度での最適なγ補正パラメータが得られ、より精度よくγ補正パラメータを選択できるのでよい。また、表1は、それぞれの階調レベルで、選択するγ補正パラメータの種類(番号)と、それが選択される濃度の範囲を示したテーブルである。
【0096】
【表1】
【0097】
実際に印字した複数の階調レベルのカラーパッチの濃度を測定する。このときの印字は、γスルー(入力諧調レベルと出力する階調レベルが等しい)で行う必要がある。測定した濃度値と、表1とから、それぞれの階調レベルでのγ補正パラメータが選択される。複数の階調レベルで得られたγ補正パラメータの種類でもっとも多いものをこのヘッドのγ補正パラメータとする。
【0098】
図15は、最適なγ補正パラメータを選択した、異なる記録ヘッドを用いて階調レベルと明度の関係を測定した結果を示す図である。
こうして選択されたγ補正パラメータを用い、インクジェットプリンタ側では、受信した画像データに応じて、ヘッドを駆動し、記録紙にカラーパッチを出力する。その濃度を測定したところ、図15に示すように、ヘッドが変わっても、ほぼ同じ濃度のプロファイルを得ることができた。この結果、これらのヘッドでインクジェットプリンタを作成したとき、そのプリンタあるいはプリンタドライバでの画像処理を、選択したγ補正パラメータを用いて行うことで、どのインクジェットプリンタで画像作成を行っても、ほぼ同じ画像品質が得られた。
【0099】
また、本実施例では、濃度を測定することでヘッド間のバラツキを検知して、最適なγ補正テーブルを選択したので、とくに装置を分解することもなく、カラーパッチの画像を作成し、測色するだけでよいので、非常に簡単にγ補正パラメータを選択することができる。また、ヘッド単体ではなく、プリンタとして組みあがった状態で、γ補正パラメータの選択を行うことができるので、そのため、例えば、工場の組み立てラインの中ででも容易に行うことができ、組み立て、検査時間の短縮となる。また、工場の工程だけでなく、例えば、ユーザが実施することも可能となる。(以上、請求項5、6、15〜17の説明)
【0100】
別の実施例として、濃度の測定を1つの階調レベルで実施する例を示す。
図16は、異なるヘッドにおける、階調レベルと濃度の関係を示す図である。図16に示すような階調レベルと濃度の関係からわかるように、異なるヘッドの階調と濃度のプロファイル同士は交わらないという関係があるとき(一般的にはこの関係が成り立つ)、どこか1つの階調レベルの明度を測定することで、どのプロファイルの関係かが一義的に決まり、ヘッドのランクを知ることが可能である。したがって、1つの階調レベルの濃度を測定し、その値からどのγ補正テーブルを使用するかを決定し、そのγ補正テーブルを用いて画像処理を行うことが可能である。これにより、γ補正パラメータの選択に要する時間が圧倒的に短くて良く、工程検査の時間が短縮される。(以上、請求項18の説明)
【0101】
また、カラーインクジェットプリンタにおける別の実施例について説明する。
図17は、各色毎の階調レベルと濃度の関係及びバラツキを示したグラフである。
これからわかるように、色毎に、階調レベルに対する濃度の変化する大きさ、濃度バラツキの範囲(バラツキの大きさ)が異なる。そこで、各色の濃度を測定して、それぞれの濃度から色毎にγ補正パラメータを選択するのがよい。すなわち、表1のような選択テーブルを、各色毎に、それぞれの濃度範囲で作成し、測定したカラーパッチと、そのテーブルとを比べることで、それぞれの色で最適なγ補正パラメータを選択することが可能となり、この各色ごとに最適化されたγ補正パラメータを使って画像処理を行うことで、色毎に特性の異なるヘッドが使用されても、常に同じ画像品質を得ることが可能である。
【0102】
ここでいう常に同じ画像品質としては、Y,M,Cの3色でグレーや黒を作ったときに、プリンタによるグレーや黒の彩度の差が10以下となるようにすることをいう。本発明者らの実験から、彩度の差を10以下とすることで、プリンタ間での色の違いが認識されず、ほぼ同じ色が得られることになる。
【0103】
本実施例のγ補正パラメータの選択方法をさらに具体的に述べると、まずインクジェットプリンタでY,M,C,K各色で階調レベル0〜255のカラーパッチを印字する。このとき、γ補正値としては、濃度とγ補正パラメータとの関係を予め測定しておいたときのγ補正値を使用する必要がある。本実施例では、予め濃度とγ補正パラメータとの関係を求めたときには、γスルー(入力と出力が1対1の関係のγテーブル)で行った。したがって、カラーパッチの出力時も、γスルーで出力した。また、中間調処理はディザ法を用いた。こうして出力したカラーパッチの中から、特定の決められた階調レベルとして階調レベル128に相当するカラーパッチの濃度を測定した。測定した濃度と、予め求められている濃度とγ補正パラメータとの関係からこの記録ヘッドに最適のγ補正パラメータを選択する。このようにして選択したγ補正パラメータを用いて画像処理を行う。
別のインクジェットプリンタに対しても、同様の方法で濃度を測定し、その濃度からそのインクジェットプリンタに最適のγ補正パラメータを選択する。
この2つのインクジェットプリンタで出力したカラー画像を比較すると、どちらもほぼ同じ画像品質を得ることができた。比較のため両方のインクジェットプリンタで同じγ補正パラメータを用いて画像を作成し比較したところ、画像の濃度、色相が異なった画像となった。(以上、請求項21の説明)
【0104】
(実施例9)
実施例9のインクジェットプリンタについて説明する。
工場の検査工程等で、以上述べたようにして選択したγ補正パラメータは、インクジェット記録装置の本体に表示される。
一方、このインクジェットプリンタで画像を作成するためには、プリンタドライバが必要である。プリンタドライバは一般的には、インクジェットプリンタが接続されるPCにインストールした後使用される。こうして、PCにインストールされたのちに、プリンタドライバに対して、このインクジェットプリンタに合ったγ補正パラメータを指示する必要がある。この方法として、前述したようにインクジェットプリンタ本体に、選択したγ補正パラメータを表示しておくことで、プリンタドライバに使用するγ補正パラメータを指示することが可能となる。インクジェットプリンタ本体への表示方法は、例えば、γ補正パラメータの種類を示す番号や記号等がよい。この表示データを、PCのプリンタドライバに入力することで、接続したインクジェットプリンタに最適なγ補正パラメータが設定され、階調レベル0〜255に対して出力値が設定されたγ補正テーブルが選択され、プリンタドライバで使用される。(以上、請求項22、24、25の説明)
【0105】
(実施例10)
また、実施例10として、インクジェットプリンタ本体ではなく、記録ヘッドにプリンタドライバに使用するγ補正パラメータを表示してもよい。記録ヘッドに表示することで、例えば、ユーザが使用中に印字ヘッド交換を行ったとき等でも、交換した記録ヘッドに対して、最適なγ補正パラメータが設定可能となる。(以上、請求項23の説明)
【0106】
(実施例11)
図18は、実施例11の画像形成システムの概略構成図である。
実施例11の画像形成システムは、パーソナルコンピュータ(PC)35とインクジェットプリンタ38とが双方向のインターフェース(例えば、セントロニクスI/F)やネットワークインターフェース37,39を介して双方向通信可能に接続されている。これらネットワークインターフェース37,39を介して、PC35のプリンタドライバの画像処理部で各種処理を行った後の画像データやインクジェットプリンタ38内の各種ステータス情報は、PCとインクジェットプリンタ間で双方向に転送される。
PCのプリンタドライバは、双方向の通信によってインクジェットプリンタから得られたγ補正パラメータの種類(あるいはγ補正テーブルそのものでもよい)を、メモリに保存しておく。それにより、接続したインクジェットプリンタに最適なγ補正パラメータがプリンタドライバ側で認識でき、そのγ補正パラメータに応じて画像処理を行うことができる。(以上、請求項26の説明)
【0107】
(実施例12)
実施例12の画像形成システムについて説明する。
この画像形成システムは、インクジェットプリンタとPCとが双方向のI/F(例えば、セントロニクスI/F)やネットワークI/Fを介して双方向通信可能に接続されている。これらI/Fを介して、PCのプリンタドライバの画像処理部で各種処理を経た後の画像データやインクジェットプリンタ内の各種ステータス情報は、PCとインクジェットプリンタ間で双方向に転送される。
インクジェットプリンタには、そのインクジェットプリンタに最適のγ補正パラメータが、例えば、ROM等もメモリ内に記憶されている。また、インクジェットプリンタのCPU及びI/F回路は、PCからの要求によって、このメモリに保存されたγ補正パラメータを前述のI/Fを介してPC側に出力可能である。
【0108】
一方、PCのプリンタドライバは、双方向の通信によってインクジェットプリンタから得られたγ補正パラメータの種類示すデータをメモリに保存しておく。プリンタドライバには、γ補正パラメータを示すデータと関連付けられた、階調レベル0〜255に対応して出力レベルが設定された複数のγ補正テーブルが記憶されている。これらにより、接続したインクジェットプリンタに最適なγ補正パラメータがプリンタドライバ側で認識でき、そのγ補正パラメータに応じて画像処理を行うことができる。(以上、請求項32、33の説明)
【0109】
(実施例13)
実施例13のサーマル記録装置について説明する。
図19は、本発明を適用したシリアルプリンタとしてのサーマル記録装置の機構部を示す斜視図である。
図19に示すサーマル記録装置は、披記録体の幅に合わせて発熱素子がインライン状に配列されたサーマルヘッド51を用いたラインプリンタ形式のプリンタである。
サーマルヘッド51は、披記録体を介して対向して設けられたプラテン52に対し適当な圧力をもって接触するように設けられている。披記録体である感熱紙55は、紙送りローラ53及びプレッシャローラ54によって感熱紙ロールから引き出され、サーマルヘッド51とプラテン52の間に送られる。感熱紙55が所定の位置に達したことを検知すると、サーマルヘッド51に画像信号が送られ、画像信号に応じて各発熱素子を発熱させて感熱紙55に印刷を行う。
なお、図15の例では感熱紙を用いる例を示したが、普通紙と転写紙を用いて転写印刷を行うこともできる。(以上、請求項34、35の説明)
【0110】
以上述べたごとく、画像処理の各種パラメータの中でγパラメータに着目したのは、コストがかからないのもさることながら、パラメータとして作成や修正が容易なためである。画像処理的にはCMMテーブルでも同様の対処が可能であるが、CMMテーブル作成は専用の環境が必要であり、非常に手間のかかる作業であるため、開発の段階ではフレキシビリティが無く、また製品としてユーザの手に渡った後では、ユーザ自身の手で調整を行おうとしても修正は容易ではない。
これに対して、γパラメータなら例えユーザレベルであっても、作成も修正も容易に行うことが可能である。
【0111】
本発明の具体的な実施例は、インクジェット記録装置及びサーマル記録装置についてのみ示したが、多値の画像データに基づいて記録素子を駆動して被記録体上に画像を形成する記録装置の記録ヘッドの他の例としては、電子写真プリンタにおける感光体ドラムに沿って高密度の発光ダイオードアレー記録ヘッドを配置し、これを収束性ロッドアレーレンズを用いて感光体ドラムに結像させる発光ダイオードプリンタの記録ヘッドや、感光体ドラムへの光ビーム照射をアレー状に並べた多数の液晶の透過光量を電気的に制御することによって行う液晶プリンタの記録ヘッド等に本発明を適用することもでき、いずれも本発明の技術的範囲内のものである。
【0112】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば次のような効果を奏する。
インクジェット記録ヘッド、サーマル記録ヘッドのような複数の記録素子が形成された記録ヘッドを有し、多値の画像データに基づいて前記記録素子を駆動して被記録体上に画像を形成する記録装置の画像処理方法において、記録ヘッドの特性にバラツキがあっても、特性に応じたγ補正パラメータを選択するだけで、記録ヘッドの駆動条件等を変更することなく、バラツキを補正することができる。
また、記録ヘッドによって印字画像の明度や濃度にバラツキがあっても、カラーパッチを作製し、側色してγ補正パラメータを選択することにより、記録ヘッドの駆動条件等を変更することなく、バラツキを補正することができ、どの記録装置で画像形成を行っても同じ画像品質が得られる。
【0113】
また、インクジェット記録ヘッドの場合、噴射特性にバラツキがあっても、インクジェット記録ヘッドの駆動条件等を変更することなく、噴射特性に応じてγ補正パラメータを選択することにより簡単にバラツキを補正することができ、形成された画像にサテライトドット、ちり等が発生せず良好な画像品質が得られると共に、どのインクジェット記録装置で画像形成を行っても同じ画像品質が得られる。
さらに、カラーインクジェット記録装置の場合、各色のインクジェット記録ヘッド毎に最適のγ補正パラメータを選択して画像形成を行うので、どのインクジェット記録装置で画像形成を行っても、形成された画像の濃度、色相が相違することがなく高い画像品質が得られる。
【0114】
なお、本実施例では、明度を±10以下になるようにした例を示したが、YMC3色で作る黒に対しても色相が相違することがない、より高い画像品質を得るという点から、明度ではなく、YMC3色の黒の彩度を所定値以下にすることも同様の効果がある。この場合の所定値としても、本発明者らの実験から、±10以下の彩度とすることで、人の目では色相にばらつきのない黒が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施例1のインクジェット記録装置の機構部を示す斜視図である。
【図2】インクジェット記録装置に搭載された記録ヘッドユニットを示す図で、図2(A)は記録ヘッドユニットの全体斜視図、図2(B)はノズル部を拡大して示す断面図、図2(C)はノズルプレートに対する複数のノズルの配置状況を示す図である。
【図3】記録ヘッドユニットが用紙にインク滴を噴射する様子を示す斜視図である。
【図4】ホストコンピュータとインクジェット記録装置の機能の概略を示すブロック図である。
【図5】実施例1のインクジェット記録装置の制御部を示すブロック図である。
【図6】記録ヘッドの駆動波形を示す図である。
【図7】記録ヘッドの駆動回路を示す図である。
【図8】ドライバICの例を示す図である。
【図9】記録ヘッドにおける、階調レベルと明度の関係を示す図である。
【図10】γ補正テーブルの例を示す図である。
【図11】最適なγ補正パラメータを選択した、異なる記録ヘッドを用いて階調レベルと明度の関係を測定した結果を示す図である。
【図12】各色毎の階調レベルと明度の関係及びバラツキを示す図である。
【図13】イエローYの階調レベルと濃度の関係、そのバラツキを示す図である。
【図14】記録ヘッドにおける、階調レベルと濃度の関係を示す図である。
【図15】最適なγ補正パラメータを選択した、異なる記録ヘッドを用いて階調レベルと濃度の関係を測定した結果を示す図である。
【図16】異なるヘッドにおける、階調レベルと濃度の関係を示す図である。
【図17】各色毎の階調レベルと濃度の関係及びバラツキを示すグラフである。
【図18】実施例11の画像形成システムを示す概略構成図である。
【図19】実施例13のサーマル記録装置の要部を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…フレーム、2,3…ガイドレール、4…キャリッジ、5…記録ヘッド、6…ガイド板、7…用紙、8…ドライブギヤ、9…スプロケットギヤ、10…プラテン、10a…送りノブ、11…プレッシャローラ、12…液室、13…液室形成部材、14…ノズルプレート、15…ノズル、16…インク滴、17…データ処理部、18…印字制御部、19…ヘッド駆動部、20…キャリッジ駆動制御部、21…ラインフィード駆動制御部、22…CPU、23…駆動波形生成部、24…D/Aコンバータ、25…増幅器、26…電流増幅器、27…ドライバIC、28…PZT、29…シフトレジスタ、30…ラッチ回路、31…データセレクタ、32…レベルシフタ、33…トランスミッションゲート、34…出力端子、35…PC(パーソナルコンピュータ)、36…CPU、37,39…ネットワークインターフェース、38…インクジェットプリンタ、40…コントローラ、51…サーマルヘッド、52…プラテン、53…紙送りローラ、54…プレッシャローラ、55…感熱紙。
Claims (35)
- 複数の記録素子が形成された記録ヘッドを有し、多値の画像データに基づいて前記記録素子を駆動して被記録体上に画像を形成する記録装置の画像処理方法において、前記記録ヘッドの記録特性に応じて、γ補正パラメータを選択し、該選択されたγ補正パラメータで画像を形成することを特徴とする画像処理方法。
- 複数の記録素子が形成された記録ヘッドを有し、多値の画像データに基づいて前記記録素子を駆動して被記録体上に画像を形成する記録装置において、前記記録ヘッドの記録特性に応じて、γ補正パラメータを選択する選択手段と、該選択手段により選択されたγ補正パラメータで画像を形成する画像形成手段を有することを特徴とする記録装置。
- 複数の記録素子が形成された記録ヘッドを有し、多値の画像データに基づいて前記記録素子を駆動して被記録体上に画像を形成する記録装置の画像処理方法において、前記記録ヘッドの印字画像の明度特性に応じて、γ補正パラメータを選択し、該選択されたγ補正パラメータで画像を形成することを特徴とする画像処理方法。
- 複数の記録素子が形成された記録ヘッドを有し、多値の画像データに基づいて前記記録素子を駆動して被記録体上に画像を形成する記録装置において、前記記録ヘッドの印字画像の明度特性に応じて、γ補正パラメータを選択する選択手段と、該選択手段により選択されたγ補正パラメータで画像を形成する画像形成手段を有することを特徴とする記録装置。
- 複数の記録素子が形成された記録ヘッドを有し、多値の画像データに基づいて前記記録素子を駆動して被記録体上に画像を形成する記録装置の画像処理方法において、前記記録ヘッドの印字画像の濃度特性に応じて、γ補正パラメータを選択し、該選択されたγ補正パラメータで画像を形成することを特徴とする画像処理方法。
- 複数の記録素子が形成された記録ヘッドを有し、多値の画像データに基づいて前記記録素子を駆動して被記録体上に画像を形成する記録装置において、前記記録ヘッドの印字画像の濃度特性に応じて、γ補正パラメータを選択する選択手段と、該選択手段により選択されたγ補正パラメータで画像を形成する画像形成手段を有することを特徴とする記録装置。
- 複数のノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを有し、該ノズルからインク滴を噴射して、多値の画像データに基づいて被記録体上に画像を形成するインクジェット記録装置の画像処理方法において、前記インクジェット記録ヘッドの噴射特性に応じて、γ補正パラメータを選択し、該選択されたγ補正パラメータで画像を形成することを特徴とする画像処理方法。
- 複数のノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを有し、該ノズルからインク滴を噴射して、多値の画像データに基づいて被記録体上に画像を形成するインクジェット記録装置において、前記インクジェット記録ヘッドの噴射特性に応じて、γ補正パラメータを選択する選択手段と、該選択手段により選択されたγ補正パラメータで画像を形成する画像形成手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項8記載のインクジェット記録装置において、前記インクジェット記録ヘッドの噴射特性は、入力階調レベルに対する前記インク滴体積の特性であることを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項8記載のインクジェット記録装置において、前記インクジェット記録ヘッドの噴射特性は、入力階調レベルに対する前記インク滴速度の特性であることを特徴とするインクジェット記録装置。
- 複数のノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを有し、該ノズルからインク滴を噴射して、多値の画像データに基づいて被記録体上に画像を形成するインクジェット記録装置の画像処理方法において、前記インクジェット記録ヘッドの印字画像の明度に応じて、γ補正パラメータを選択し、該選択されたγ補正パラメータで画像を形成することを特徴とする画像処理方法。
- 複数のノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを有し、該ノズルからインク滴を噴射して、多値の画像データに基づき、被記録体上に画像を形成するインクジェット記録装置において、前記インクジェット記録ヘッドの印字画像の明度に応じて、γ補正パラメータを選択する選択手段と、該選択手段により選択されたγ補正パラメータで画像を形成する画像形成手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項12記載のインクジェット記録装置において、複数の階調レベルに対する明度に応じて、前記γ補正パラメータを選択することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項12記載のインクジェット記録装置において、1つの階調レベルに対する明度に応じて、前記γ補正パラメータを選択することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 複数のノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを有し、該ノズルからインクを噴射して、多値の画像データに基づいて被記録体上に画像を形成するインクジェット記録装置の画像処理方法において、前記インクジェット記録ヘッドの印字画像の濃度に応じて、γ補正パラメータを選択し、該選択されたγ補正パラメータで画像を形成することを特徴とする画像処理方法。
- 複数のノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを有し、該ノズルからインクを噴射して、多値の画像データに基づいて被記録体上に画像を形成するインクジェット記録装置において、前記インクジェット記録ヘッドの印字画像の濃度に応じて、γ補正パラメータを選択する選択手段と、該選択手段により選択されたγ補正パラメータで画像を形成する画像形成手段を有したことを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項16記載のインクジェット記録装置において、複数の階調レベルに対する濃度に応じて、前記γ補正パラメータを選択することを特徴とする。
- 請求項16記載のインクジェット記録装置において、1つの階調レベルに対する濃度に応じて前記γ補正パラメータを選択することを特徴とする。
- 複数のノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを複数有し、該それぞれのインクジェット記録ヘッドのノズルから複数色のインク滴を噴射して、多値の画像データに基づき、被記録体上にカラー画像を形成するインクジェット記録装置において、それぞれの前記インクジェット記録ヘッドの特性に応じて、それぞれγ補正パラメータを選択することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 複数のノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを複数有し、該それぞれのインクジェット記録ヘッドのノズルから複数色のインク滴を噴射して、多値の画像データに基づき、被記録体上にカラー画像を形成するインクジェット記録装置において、前記インクジェット記録ヘッドによる印字画像の各色の明度に応じて、それぞれの色のγ補正パラメータを選択することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 複数のノズルが形成されたインクジェット記録ヘッドを複数有し、該それぞれのインクジェット記録ヘッドのノズルから複数色のインク滴を噴射して、多値の画像データに基づき、被記録体上にカラー画像を形成するインクジェット記録装置において、前記インクジェット記録ヘッドによる印字画像の各色の濃度に応じて、それぞれの色のγ補正パラメータを選択することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項8乃至10、16乃至18、19乃至21いずれかに記載のインクジェット記録装置において、選択した前記γ補正パラメータを表示することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項19乃至21いずれかに記載のインクジェット記録装置において、選択した前記γ補正パラメータを色毎に表示することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項7、11、15いずれかに記載の画像処理方法を実施するインクジェット記録装置のプリンタドライバにおいて、選択した前記γ補正パラメータに応じて、前記インクジェット記録装置に画像データを出力することを特徴とするプリンタドライバ。
- 請求項24記載のプリンタドライバにおいて、選択した前記γ補正パラメータを設定する手段を有することを特徴とするプリンタドライバ。
- インクジェット記録装置と通信可能な画像処理装置において、前記インクジェット記録装置へγ補正パラメータあるいはその種類を要求する指示手段と、前記インクジェット記録装置から前記γ補正パラメータあるいはその種類を受信する受信手段と、該受信手段で受信した前記γ補正パラメータあるいはその種類に基づいて、γ補正パラメータの調整を行う画像処理手段を有することを特徴とする画像処理装置。
- 請求項8乃至10、12乃至14、16乃至18、19乃至21いずれかに記載のインクジェット記録装置において、複数のγ補正パラメータを記憶する手段を有し、該複数のγ補正パラメータから1つを選択することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項19乃至21いずれかに記載のインクジェット記録装置において、複数のγ補正パラメータを色毎に記憶する手段を有し、複数の前記γ補正パラメータから色毎に1つを選択することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項19乃至21いずれかに記載のインクジェット記録装置において、同色で複数の異なるインクジェット記録ヘッドによる画像の明度が、±10以内となるようにγ補正パラメータを選択することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項19乃至21いずれかに記載のインクジェット記録装置において、色毎に複数のγ補正パラメータを記憶する手段を有し、複数の前記γ補正パラメータの数が少なくとも2つの色で異なることを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項30記載のインクジェット記録装置において、前記γ補正パラメータの種類を設定する手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 画像処理装置とインクジェット記録装置とからなる画像形成システムにおいて、前記画像処理装置は、前記インクジェット記録装置へγ補正パラメータ選択データを要求する指示手段と、前記インクジェット記録装置からγ補正パラメータ選択データを受信する受信手段と、前記受信手段で受信したγ補正パラメータ選択データに基づいて、複数のγ補正パラメータから1つを選択する画像処理手段とを有し、前記インクジェット記録装置は、前記γ補正パラメータ選択データを記憶する記憶手段と、前記γ補正パラメータ選択データを前記画像処理装置へ送信する送信手段とを有することを特徴とする画像形成システム。
- 画像処理装置及びインクジェット記録装置からなる画像形成システムの画像形成方法において、前記画像処理装置から前記インクジェット記録装置へγ補正パラメータ選択データを要求する過程と、前記インクジェット記録装置でγ補正パラメータ選択データを作成する過程と、作成された前記γ補正パラメータ選択データを前記画像処理装置へ送信する過程と、前記画像処理装置で前記インクジェット記録装置から送信されたγ補正パラメータ選択データを受信する過程と、受信したγ補正パラメータ選択データに基づいて、γ補正パラメータを選択する過程とからなることを特徴とする画像形成方法。
- 請求項1または3記載の画像処理方法において、
前記複数の記録素子が形成された記録ヘッドはサーマルヘッドであって、該サーマルヘッドの階調記録特性に応じて、γ補正パラメータを選択し、該選択されたγ補正パラメータで画像を形成することを特徴とする画像処理方法。 - 請求項2または4記載の記録装置において、
前記複数の記録素子が形成された記録ヘッドはサーマルヘッドであって、該サーマルヘッドの階調記録特性に応じて、γ補正パラメータを選択する選択手段と、該選択手段により選択されたγ補正パラメータで画像を形成する画像形成手段を有することを特徴とする記録装置。
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