JP2001292331A - 画像処理方法及び装置、画像処理システム及び記録媒体 - Google Patents

画像処理方法及び装置、画像処理システム及び記録媒体

Info

Publication number
JP2001292331A
JP2001292331A JP2000107128A JP2000107128A JP2001292331A JP 2001292331 A JP2001292331 A JP 2001292331A JP 2000107128 A JP2000107128 A JP 2000107128A JP 2000107128 A JP2000107128 A JP 2000107128A JP 2001292331 A JP2001292331 A JP 2001292331A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
processing
image
color processing
setting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000107128A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001292331A5 (ja
Inventor
Haruo Shimizu
治夫 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2000107128A priority Critical patent/JP2001292331A/ja
Publication of JP2001292331A publication Critical patent/JP2001292331A/ja
Publication of JP2001292331A5 publication Critical patent/JP2001292331A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一般的なユーザにとって、所望の色処理を実
行するために、色精度を含めた適切な設定を行うことは
困難であった。 【解決手段】 入力画像に対して色処理を行って出力す
る画像処理方法であって、ユーザの指示に基づいて色精
度を含む色処理条件を設定する設定工程と、前記色処理
条件に応じて色処理を行う色処理工程と、を有し、前記
設定工程においては、予め設定されているオブジェクト
のタイプと色処理条件との組み合わせに基づいて、自動
的に設定を行う自動モードと、オブジェクトのタイプに
関らず同一の色処理条件を設定する半自動モードと、オ
ブジェクトのタイプと色処理条件との組み合わせをユー
ザ指示に基づいて設定する手動モードと、のいずれかを
選択することによって、前記色処理条件を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像処理方法及び装
置、画像処理システム及び記録媒体に関し、特に、画像
内の各種オブジェクト特性に応じた画像処理を行う画像
処理方法及び装置、画像処理システム及び記録媒体に関
する。
【0002】
【従来の技術】最近のカラーWSやPC、及びバブルジ
ェット(登録商標)プリンタ(以下BJプリンタと略す
る)、カラーLBP等に代表される低価格カラープリン
タの普及に伴い、アプリケーションによって編集、作成
された各種カラー文書が印刷出力されている。
【0003】また、近年のホストPCの高速化、カラー
プリンタの高画質化により、より高速にかつ高画質な印
刷を実現する方式が種々提案されている。
【0004】しかしながら、カラー画像の印刷処理とし
てユーザを十分に満足させる結果を得ることは、例えば
以下に示す理由によって大変困難であった。
【0005】1)ユーザがカラーデータを作成するCR
T(ディスプレイ)と、印刷するプリンタでは色再現範
囲(ガメット)が異なる。一般的にCRTの色再現範囲
の方がプリンタの色再現範囲よりも広いため、CRTで
の表現色がプリンタでは再現できないために、色空間の
圧縮処理(色空間マッチング)が必要となる。この色空
間圧縮としては幾つかの手法が提案されているが、どの
手法によって印刷するのが最も適当であるかをユーザが
判断することは、一般的に困難である。
【0006】2)上記理由1に関連するが、CRTにお
ける色空間はRGBの加色混法で表現され、一方カラー
プリンタではYMCKの減色混法により表現されるた
め、複数の色の混ぜ合わせ処理において、CRTにおけ
る確認とプリンタにおける確認とでは、結果が異なって
しまう可能性がある。
【0007】3)さらに最近のカラープリンタにおいて
は、高解像度(例えば1200DPI(Dot Per Inch)や
600DPI)を実現しているため、CRT(100D
PI)における文書のプレビュー等と比べてより高精細
な印刷を行うために、用途に応じた適切なハーフトーニ
ング(2値化や多値化の処理)を選択する必要がある。
【0008】4)レーザプリンタに代表される電子写真
方式のカラープリンタにおいては、経時変化やエンジン
の個体差により形成画像の色味が微妙に異なる場合があ
る。これらの色味の差異を制御する方法が幾つか提案さ
れているが、これら方法のそれぞれは、ある種類のオブ
ジェクト(データ)には有効であるが、別種のオブジェ
クト(データ)には副作用が出る場合等が発生する。
【0009】5)現在のPDLプリンティングシステム
は、バイト単位でのデータハンドリングの容易さや記録
装置の色分解能力などの理由により、8ビット精度によ
る内部色処理を行うことが一般的である。ただし、色変
化の少ないグラデーション画像やハイライト画像等を高
画質に印刷する場合には、この内部処理精度の制限によ
り濃度ジャンプが発生する場合がある。
【0010】出力画像において良好な色再現を実現する
ためには、各オブジェクトの特徴に応じて、上記1)〜
5)に示した各問題点を解決するような処理を行う必要
がある。
【0011】そこで本出願人によって、上記複数種のオ
ブジェクトに対して幾つかのプリント品質特性を制御す
る処理及びUIを含む制御手法が提案されている。この
ように、複数種のオブジェクトのそれぞれに対して特定
の処理を設定することによって、ほとんどの文書が問題
なく印刷される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記提案においては、
ユーザが設定すべき処理内容が非常に広範に亙って提供
されるが、適切な設定を行うためには色処理に関する高
い知識が必要となり、一般的なユーザにとっては自由度
が広すぎるため、適切な処理を選択できない場合があっ
た。または、適切な処理を設定するために長時間を要す
ることがあった。
【0013】また、高精細なカラー画像印刷を行う場
合、従来8ビット精度で行っていた色関連処理につい
て、その内部精度を例えば10〜12ビット精度に上げ
ると、画質が向上する場合もあるが、メモリ使用量の増
加及び処理速度の低下という問題が発生してしまう。
【0014】最近では、所謂sRGB64に代表される
ように、色情報を16ビット精度で表現しようという試
みもあり、このような超高精細な色処理にも対応する必
要がある。
【0015】本発明は上述した問題を解決するためにな
されたものであり、簡便なユーザインタフェースによっ
て、ユーザの所望する高詳細かつ高速な画像処理を実現
する画像処理方法及び装置、画像処理システム及び記録
媒体を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の一手法として、本発明の画像処理方法は以下の工程を
備える。
【0017】即ち、入力画像に対して色処理を行って出
力する画像処理方法であって、ユーザの指示に基づいて
色精度を含む色処理条件を設定する設定工程と、前記色
処理条件に応じて色処理を行う色処理工程と、を有し、
前記設定工程においては、予め設定されているオブジェ
クトのタイプと色処理条件との組み合わせに基づいて、
自動的に設定を行う自動モードと、オブジェクトのタイ
プに関らず同一の色処理条件を設定する半自動モード
と、オブジェクトのタイプと色処理条件との組み合わせ
をユーザ指示に基づいて設定する手動モードと、のいず
れかを選択することによって、前記色処理条件を設定す
ることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る一実施形態に
ついて、図面を参照して詳細に説明する。
【0019】本実施形態は、ホストコンピュータ(以
下、ホストPC)においてDTPやワードプロセッシン
グ・ソフトウェアが作成したカラーデータに対して、カ
ラープリンタに印刷データを送ってカラー印刷を行う際
に、アプリケーションが作成した異なる特徴を持つ各種
オブジェクト(例えば「テキスト」、「グラフィク
ス」、「イメージ」、「グラデーション」等)に関し
て、高精細なカラー印刷を実現するための処理について
説明する。
【0020】尚、各種オブジェクトのうち、「テキス
ト」とは1バイトで示されるアルファ・ニューメリック
文字や、2バイトの漢字文字列を示す属性である。「イ
メージ」は2次元に配列された画素を有し、各画素が異
なるカラー情報を有する属性であり、効率化のために圧
縮されている場合もある。「グラフィクス」とはライン
や多角形の輪郭、又は内部領域として表現される属性で
ある。
【0021】まず、本実施例における代表的な色処理と
して、色空間マッチング処理,ハーフトーニング処理,
色調整処理,及び、色変換処理について説明する。本実
施形態においては、これら各色処理の内容をオブジェク
トの種類に応じて設定することが可能であり、特に、各
色処理として高詳細処理の設定が可能であることを特徴
とする。
【0022】[色空間マッチング処理]まず、色空間マ
ッチング処理について説明する。色空間マッチング処理
は、カラー画像データを出力装置の色再現範囲に応じて
変換する処理である。例えば、CRTに表示された画像
をプリンタで出力する場合は、CRTの色再現範囲に比
べてプリンタの色再現範囲が狭いため、プリンタにおい
てCRTの表示画像を忠実に再現することができない。
そこで、できる限り出力画像の色味が表示画像に近づく
ように変換処理を行う。
【0023】色空間マッチング処理として幾つかの手法
が提案されている。これを、図8を参照して説明する。
【0024】1)Perceptual Match(色味優先) 画像データの最も明るい色(ホワイトバランス)と最も
暗い色(ブラックポイント)を、出力機器のものにそれ
ぞれ合せる。次に他の色をホワイトポイント、ブラック
ポイントとの相対関係を保つように変換する。すべての
色がオリジナルの色とは若干異なる色に変換されるが、
色同士の関係は保たれるために、色数が多い自然画像・
写真画像の印刷に適している。
【0025】2)Colormetric Match(色差最小) 画像データと出力機器の色再現範囲が重なり合う部分に
ついては、色変換を実行せずにそのまま出力する。はみ
出した部分については明度を変更せずに、プリンタの色
再現範囲の外縁にマッピングする。ロゴマークの印刷や
色見本の色に合せる場合など、色を忠実に表現する場合
に適している。
【0026】3)Saturation Match(鮮やかさ優先) 色再現範囲をはみ出した部分について、なるべく彩度を
変更せず(落とさず)に色空間を圧縮する。CG画像や
プレゼンテーション用途などの、彩度を高く表現するよ
うな画像に適している。また図や表など、細線を鮮やか
に印刷する場合に適している。
【0027】4)無変換(マッチングなし) 色変換処理を行わずに、アプリケーションで指定された
色データが記録装置にそのまま送られて印刷される。変
換処理を行わないため、高速印刷が可能となる。色精度
を必要としない、文字等の印刷に適している。
【0028】このような各色空間マッチング処理の特性
を踏まえて、本実施形態では各種オブジェクトに対する
デフォルトの色空間マッチング特性として、以下の表1
のように設定する。
【0029】尚、色空間マッチング処理に用いるマッチ
ングパラメータは、幾つかの代表的なサンプルデータを
実際に印刷し、測色を行うことによりプリンタの色再現
範囲を算出し、シミュレーションを行うことによって算
出される。マッチングパラメータの形態としては、多次
元のLUT等が使用される。
【0030】
【表1】
【0031】この色空間マッチング処理により、上述し
た従来例で説明したように印刷結果が満足できない理由
1及び2を解決することができる。
【0032】[ハーフトーニング処理]以下、ハーフト
ーニング処理について説明する。ハーフトーニング処理
とは、入力されたフルカラー画像に対して上述の色空間
マッチング(色空間圧縮処理)を施した後、プリンタの
色空間であるYMCKへの色変換を実行し、最終的にプ
リンタコントローラの有する色精度(例えば、各色1,
2,4,8ビット等)にマップする処理であり、各種手
法が提案されている。代表的なものに、誤差拡散手法と
ディザ処理等の量子化処理が挙げられる。
【0033】1)誤差拡散手法 ある画素を出力ビット数に量子化する際に、入力画像と
量子化する閾値との量子化誤差を近傍画素に所定の割合
で伝播させて濃度を保存する。結果としてディザ法に見
られる周期的なノイズパターンは見られなくなり、良好
な画質が得られるが、処理スピードの面でディザ法に比
べて難点がある。また、PDLデータのようにランダム
な順番かつランダムな位置に入力される各種オブジェク
トに対して誤差拡散法を適用することは、処理スピード
の面や画像の重なりを処理する点から困難である。ただ
しBJプリンタなどのように、ホストPC側で文書をレ
ンダリングし、イメージとしてシーケンシャルに転送さ
れる方式には適している。
【0034】2)ディザ法 画素を複数個まとめて、面積的に階調を表現する。代表
的なディザ法として、分散化ディザ法とクラスタ化ディ
ザ法が知られている。前者はディザの周期的なパターン
をなるべく分散化させる方法であり、後者は逆にドット
を集中させてディザを構成する方法である。即ちスクリ
ーン線数の観点からは、分散化ディザの方がクラスタ化
ディザよりも線数が高い。また、電子写真方式において
は高解像度(600DPI)になるとドットの再現性が
良くないという問題から、後者のクラスタ化ディザを採
用している場合が多い。
【0035】また最近では、ブルーノイズ・マスク手法
と呼ばれる、誤差拡散法に似たランダムパターンを用い
て、ディザのマトリクスサイズを例えば256X256
のように大きくして表現している例もあり、両者の間の
区分けも厳密には意味を成さない場合もある。
【0036】クラスタ化ディザについて、図9A〜Cを
参照して説明する。説明の簡単化のために、ディザのマ
トリクスサイズを8X8とし、1ドットは600DPI
の解像能力を持つものとする。なお、図9A〜Cはそれ
ぞれ、50%の濃度レベルを表現する際のアナログ的な
ドットパターンを模式的に示したものである。
【0037】図9Bは、階調ディザによって生成される
パターン例を示す図である。階調ディザは、同図に示す
ように45度のスクリーン角を有し、一般的な商用の網
点印刷に近い処理である。ディザ周期としてのスクリー
ン線数は107線である。同図に示すパターンは白黒印
刷においては最適であるが、カラー印刷ではYMCKの
各色版を重ね合わせて印刷を行うため、メカニカルに各
色のレジストレーションに起因する版ずれが発生する
と、各色が重なり合い、モアレパターンが発生したり色
濁りが発生してしまうという問題点がある。
【0038】図9Aは、縦ディザによって生成されるパ
ターン例を示す図である。縦ディザは、同図に示すよう
に印字の副走査方向にディザパターンを成長させる方式
であり、特に電子写真プロセスに起因するレジストレー
ションのずれが副走査方向に顕著であるため、該レジス
トレーションずれを解決するためのディザとして適して
いる。また、スクリーン線数も同図に示すように150
線であるため、高解像度の画質表現が可能である。一
方、階調性は上述した階調ディザと比べると良くない。
また、同図からも分かるように、細い中間調の縦線(例
えば1〜2ドットからなる)を描画した際に、該縦線が
ディザのオフ周期(図の白縦線部分)と全く重なってし
まい、印字されない場合もある。
【0039】図9Cは、解像度ディザによって生成され
るパターン例を示す図である。解像度ディザは、上述し
た階調ディザ、縦ディザの中間の性質を有する。
【0040】以下の表に、これら3種類のディザ法につ
いて、その長所及び短所となる特性を記す。
【0041】
【表2】
【0042】この特性から、それぞれのオブジェクトに
最適なディザは、以下の表に示すようになる。これは、
文字やイメージは線数が高いため高解像度なディザが適
し、図形はグラデーションをきれいに表現するため、ま
た細線の再現能力が良いために、階調ディザが適してい
る。
【0043】
【表3】
【0044】このハーフトーニング処理により、上述し
た従来例で説明したように印刷結果が満足できない理由
3を解決することができる。
【0045】[色調整処理]以下、色調整処理について
説明する。
【0046】一般に電子写真プロセスにおいては、レー
ザ露光、現像、転写、定着というアナログ的な複雑なプ
ロセスを経て記録用紙に画像が印刷される。さらに電子
写真方式によってカラー印刷を行う場合においては、上
記プロセスをYMCKの各トナーについて4回繰り返
す。従って、4色に渡り均一な濃度で、かつ均一なドッ
ト配置を行うことはほぼ不可能に近いため、以下に説明
するような色調整処理が必要となってくる。
【0047】印刷画像において、各色あたり反射濃度レ
ベルで±0.1(マクベス濃度換算)程度の誤差は一般
的に見られる。この濃度差を解決してキャリブレーショ
ンを行うために、例えばデジタル複写機においては、デ
ジタルスキャナを用いて実際の印刷濃度を読み取り、印
刷時のガンマの逆特性を適用することによって、出力特
性が理想的なリニア特性を呈するように補正する。しか
しながら、一般的なLBPプリンタはスキャナ入力機能
を有していないため、ユーザがドライバ等を用いて出力
色を調整する必要がある。
【0048】本実施形態では、図10に示すユーザイン
タフェース(以下、UI)を用いてアプリケーションで
指定されるデータの色相を、プリンタによる印刷出力に
おいて発生する色味の変動を打ち消すように変更するも
のである。以下、色相を変化させるための処理アルゴリ
ズムについて説明する。
【0049】1)まず、入力されたRGB色を、図11
に示すHLS色(Hue,Light,Saturation)モデルに変
換する。この変換式は、Computer Graphics principles
andpractice(Addison-Wesley Publishing Company)に
記載されている。
【0050】2)このHLS空間において、ユーザが図
10に示すUIによって指定した色味の調整方向(direc
tion)403、及び調整幅(value)402に基づいて、オ
リジナル色のHue(色相)及びSaturation(彩度)値を
変更し、L値はそのままとする。
【0051】図11は、入力されたオリジナル色400
について、調整方向403として黄色方向が調整幅40
2をもって設定されることにより、変換される例を示
す。ここで調整幅402は、図10のUIに示す入力枠
404において直接数値入力されるか、あるいは上下ボ
タンの押下によって基準値に対する加算/減算がなされ
る。また色相の調整方向403の指定は、色パネル40
5が有する8つの色相の変化方向を示すボックスのう
ち、所望の色相を選択することによって行われる。
【0052】3)最後に、色調整されたHLS空間から
RGB空間への逆マッピングを行う。この詳細も、1)
で示した文献に記載されている。
【0053】以上説明した色調整処理を行うことによ
り、例えばカラープリンタにおいてYトナーが強く、黄
色っぽいイメージが出力されている場合には、黄色の補
色(青)方向に色味を変更することによって、適切な色
味補正が実現される。
【0054】このような色調整処理は、イメージ画像の
ように複数の色が混在している画像に対しては有効に働
く。しかしながら、例えば文字や図形等において黄色純
色に対して青方向に補正をかけると、黄色のトナーにC
(シアン)やM(マゼンタ)が混じってしまい、黄色純
色による再現ができなくなり、濁った色味となる副作用
が発生する場合がある。
【0055】そこで本実施形態ではデフォルトとして、
各オブジェクトに対する色調整処理のオン/オフを、以
下の表のように設定しておく。
【0056】
【表4】
【0057】尚、一般にユーザが適切な色調整を行うた
めには、色処理に関する相応の知識が必要である。従っ
て、どのようなユーザによっても適切な色調整を容易に
可能とするために、特開平10−210306号に記載
されているように、8つの色相方向に調整した画像をサ
ムネイル印刷することによって最適な設定を簡便に知る
方法を用いても構わない。
【0058】この色調整処理により、上述した従来例で
説明したように印刷結果が満足できない理由4を解決す
ることができる。
【0059】[色変換処理]以下、色変換処理について
図12A,Bを参照して説明する。
【0060】一般にプリンタ等に入力されるRGBデー
タは、図12Aに示す3次元の色空間において各色が2
56レベル(0〜255)の色精度を保持することによ
り、約1677万色を表現している。このRGB色空間
において色変換を行う場合には、256色空間を均等の
小さな三次元色空間に分割(各色を17あるいは33ス
テップに分割)し、対応する各頂点における例えばYM
CKへの色変換値を予め算出しておき、その値をプリン
タ内のROMや色変換用のRAM等に格納しておく。
尚、このプリンタ内に予め保持しておく変換値は、ホス
トPCよりダウンロードしても良い。ここで色変換用の
RAM容量としては、色空間マッチング処理の種類(上
述した「色味優先」、「鮮やかさ優先」、「色差最
小」、「無変換」等)×色精度の数、に相当する領域分
を確保しておく必要がある。このように、RGB色空間
を分割した各立方体における各頂点の既知の変換値に基
づき、内挿補間処理によって立方体内部の各色値の変換
結果を算出する。
【0061】例えば、図12Aにおける1つのの立方体
(16×16×16サイズ)内部を、図12Bに示す様
に6つの4面体に分割する。そして、入力されたRGB
値から、対応する4面体をまず確定する。ここでは、該
変換対象であるRGB値と基準点との差分によって、対
応する4面体を算出する。そして、以下の計算式に従っ
て、その変換色Sを補間によって求めることが可能であ
る。
【0062】 S=(A0×C0+A1×C1+A2×C2+A3×C3)/N C0,C1,C2,C3:4面体の各頂点に対応するCMY
K値 A0,A1,A2,A3:補間対象点に対する4頂点の影響
ファクタ N:正規化ファクタ(グリッド距離) ここで、N,A0,A1,A2,A3はYMCKの色に依存
しないファクタである。この計算を、YMCKの各色毎
に行うことにより、最終的な変換色がYMCK色空間の
値として得られる。
【0063】最高の色精度を表現する場合には、33×
33×33個のマトリクス(入力グリッド33)に対し
て、それぞれ各色12ビットの色精度を保持する。即
ち、33×33×33×4×1.5バイト=215,62
2バイトの情報をメモリに格納する必要がある。
【0064】最低レベルの色精度でよければ、17×1
7×17個のマトリクス(入力グリッド17)に対し
て、それぞれ各色8ビットの色精度を保持する。即ち、
17×17×17×4×1バイト=19,652バイト
のメモリ容量を確保すれば良い。
【0065】ここで、最高色精度と最低色精度とにおけ
る必要データ量を比較すると10倍以上の差があるた
め、以下に示す指針に従って、オブジェクト毎に色変換
方式を適用的に変更し、処理速度,メモリ容量,画質を
設定する必要がある。
【0066】一般に、文字等のオブジェクトを単色で表
現する場合には後者の最低色精度で十分である。図形オ
ブジェクトであっても、グラデーション表現による高階
調色再現や高精細画像を印刷する場合にのみ、前者の最
高色精度が必要となる。また、イメージオブジェクトに
ついては高精度で表現した方が、細部の再現性などが優
れている。そこで本実施形態では、オブジェクト毎の色
精度のデフォルト設定を、以下の表6に示す通りとす
る。
【0067】
【表6】
【0068】このように高詳細な色変換処理を可能とす
ることで、上述した従来例で説明したように印刷結果が
満足できない理由5を解決することができる。
【0069】[各処理の組み合わせ]表1,表3,表4及
び表6において、各オブジェクトに対して適切なデフォ
ルトの色空間マッチング,ハーフトーニング,色調整及
び色変換の処理の組み合わせを示した。ただし、全ての
印刷データに対して該設定により最善の印刷結果が得ら
れるとは限らない。印刷結果の用途やユーザの好み等に
よって、適切な処理の組み合わせが異なってくる。
【0070】そこで本実施形態においては、以下に説明
する全自動モード,半自動モード,手動モードの中か
ら、用途に応じたモードをユーザインタフェースを利用
して設定可能としている。ここで列挙した順番(全自
動,半自動,手動)により処理の優先順番が規定されて
いる。
【0071】全自動モードは、上記各表に示したデフォ
ルトの組み合わせに基づき、出力装置の特性に応じた色
空間マッチング、ハーフトーニング、色調整及び色変換
処理を、オブジェクトの種類に応じて自動選択する。
【0072】半自動モードは、予め幾つか登録されてい
る色空間マッチング、ハーフトーニング、色調整及び色
変換処理の組み合わせの中から、ユーザが所望する組み
合わせを選択する。この半自動モードでは、オブジェク
トの種類に関らず同一の処理を行う。半自動モードで
は、ユーザは複数の処理内容を設定する必要がなく、画
像の重要な特徴に基づいて、処理内容を簡単に設定する
ことができる。
【0073】手動モードは、色空間マッチング、ハーフ
トーニング、色調整及び色変換処理と、オブジェクトの
種類の組み合わせを、ユーザが個別に選択する。手動モ
ードによれば、ユーザが詳細にオブジェクトの種類に応
じた処理を設定することができる。
【0074】上述したように、全ての画像に対して全自
動モードによる処理結果が最善であるとは限らない。全
自動モードによる処理結果が不十分であった場合に、半
自動モードを用いて問題のある部分に着目して全てのオ
ブジェクトに対し、色空間マッチング、ハーフトーニン
グ、色調整及び色変換処理を、ページ全体に適用するよ
う変更する設定を行う。これにより、高い知識を有さな
いユーザでも所望の色再現が得られるような設定を行う
ことができる。
【0075】一般に、出力画像の色再現において重要な
ことは、重要なオブジェクトの色再現である。従って、
画像に含まれる個々の異なるオブジェクトに対し、画像
において重要であるオブジェクトに対応させた処理設定
を行うことにより、色再現上問題となることはほとんど
生じない。
【0076】しかしながら、オブジェクトの種類に応じ
て適切に処理を設定した方が、出力画像の色再現の精度
は高い。従って本実施形態においては手動モードを備
え、高い色再現性を求める高い知識を有するユーザの要
求にこたえられるようにしている。
【0077】[システム構成]以上、本実施形態におけ
る各種画像処理について説明した。以下、これら画像処
理を実現するシステム構成について説明する。
【0078】図1は、本実施形態におけるカラーLBP
システムの概要構成を示す図である。同図において、カ
ラーLBP(以下、「プリンタ」と称する)100は外
部機器であるホストPC200から送られてくるプリン
タ言語で記述されたコードデータや画像データを受け、
該データに基づいて記録媒体上にカラー画像を形成す
る。
【0079】より具体的に説明すると、プリンタ100
はプリンタコントローラ(以下、「コントローラ」と称
する)1200と、プリンタエンジン(以下、「エンジ
ン」と称する)1100から構成される。そしてコント
ローラ1200は、ホストコンピュータ200から入力
されたデータに基づいて、1ページ分のマゼンタ,シア
ン,イエロー,ブラックの多値画像データを生成する。
エンジン1100は、コントローラ1200が生成した
多値画像データに応じて変調したレーザビームによって
感光ドラムを走査することにより潜像を形成し、この潜
像をトナーで現像して記録紙に転写した後、記録紙上の
トナーを定着する一連の電子写真プロセスによる記録を
行う。尚、エンジン1100は600dpiの解像度を
有する。
【0080】本実施形態においては、エンジン1100
は電子写真方式による画像形成を行うLBPとして説明
するが、これは例えば、インクジェット方式によって画
像を形成するBJプリンタ等であっても良い。
【0081】[プリンタコントローラ構成]プリンタ1
00におけるコントローラ1200のシステムブロック
を、図2を参照して説明する。
【0082】ホストPC200より送られたカラーPD
Lデータは、入力バッファ2に格納され、プログラムR
OM6内のPDL・コマンド解析部61によって、入力
データがスキャンされる。3は文字のビットパターン又
はアウトライン情報、及び文字ベースラインや文字メト
リック情報を格納するフォントROMであり、文字の印
字に際して利用される。
【0083】パネルIOP4は、プリンタ本体に装着さ
れるパネルにおけるスイッチ入力の検知やLCDへのメ
ッセージ表示を司るI/Oプロセッサ及びファームウェ
アであり、低価格のCPUが利用される。拡張I/F5
は、プリンタの拡張モジュール(フォントROM、プロ
グラムROM、RAM、ハードディスク)とのインタフ
ェース回路である。
【0084】6は本実施形態におけるプリンタ側のソフ
トウェアやデータを格納するROMであり、CPU12
が該データを読み込んで処理を実行する。7はソフトウ
ェアのための管理領域である管理用RAMであり、入力
されたPDLデータをコマンド解析部61において変換
することによって作成された中間データ形式(ページオ
ブジェクト)としてのディスプレイリスト71や、グロ
ーバル情報等が格納される。
【0085】色変換ハードウェア8は、入力データに対
して、通常のWSやPCにおいて用いられるモニタの表
色系であるRGB(加法混色)から、プリンタのインク
処理で用いられるYMCK(減法混色)への変換を行う
ハードウェアである。この色変換処理は、色精度を追求
すると非線形な対数変換及び3X3あるいは3X4のマ
トリクスによる積和演算等、大きな負荷がかかってしま
うため、ルックアップテーブル及び内挿補間処理等を適
用することによって、ハード的な処理の高速化を図って
いる。
【0086】色変換ハードウェア8における各種パラメ
ータは、最初はエンジン1100にとって最適なものに
調節されているが、キャリブレーション処理などにより
ホストPC200側から色変換方式やパラメータを変更
する要求があれば、テーブル値の変更等によって色変換
アルゴリズムをユーザ定義に従うように変更することは
可能である。また処理時間を犠牲にすれば、CPU12
によるソフトウェア演算によって色変換を実現すること
も可能である。
【0087】尚、色変換ハードウェア8においては、Y
MCKインクによる印刷を前提としてYMCK変換処理
が行われるが、本実施形態においては、該変換結果に対
して更にグレー補償を施すことが可能である。ここで、
グレー補償について説明する。カラー情報として無彩色
のグレー値(R=G=B)が入力された場合、通常はマ
スキングおよびUCR(Under Color Removal)処理によ
ってYMCKインクで表現するが、これをKインクのみ
で表現することも可能である。この処理をグレー補償と
称する。一般に、文字オブジェクトの印刷についてはシ
ャープさが好まれるため、Kインクのみで印刷すること
をデフォルトとし、イメージや図形オブジェクトについ
ては、異なる濃度間での濃度の連続性を重視するために
YMCKインクによる印刷をデフォルトとすることが好
ましい。本実施形態では、Kインクのみでの印刷を行う
場合、即ちグレー補償を行う場合には、色変換ハードウ
ェア8において変換されたYMCKデータに基づき、C
PU12において、対応するKインクの最適濃度を算出
する。オブジェクト毎のグレー補償のデフォルト設定
は、以下の表5に示す通りである。
【0088】
【表5】
【0089】ハードレンダラ9は、カラーレンダリング
処理をASICハードウェアによって実行することによ
り、エンジン1100へのデータ転送に同期してリアル
タイムにレンダリング処理を行い、少ないメモリ容量で
のバンディング処理(バンド単位でのリアルタイムレン
ダリング及びエンジン1100へのデータ転送の並列実
行処理)を実現するものである。ページバッファ10
は、PDL言語によって展開されるイメージを格納する
領域であり、バンディング処理を行うために最低2バン
ドのメモリが必要である。尚、リアルタイムなレンダリ
ングが行えない等の要因によってバンディング処理が不
可能である場合、LBPのようにエンジン1100に同
期してイメージを転送する必要のある装置では、解像度
かつ/または色階調を落としたフルカラービットマップ
メモリを確保する必要がある。しかし、BJプリンタの
ようにヘッドの移動をコントローラ側において制御可能
な装置においては、最低限のバンドメモリがあればよ
い。
【0090】ディザ保持部15は、ハードレンダラ9に
おいてバンディングによる高速なハーフトーニング処理
を行う際に参照される、複数のディザパターンを格納す
るものである。また、ホストPC200側で指定された
オブジェクト種別に応じたパターンへのポインタも同時
に格納される。尚、バンディングによるハーフトーニン
グ処理(ディザ処理)の詳細については後述する。
【0091】プリンタインタフェース11は、エンジン
1100側の水平/垂直同期信号に同期して、ページバ
ッファ10の内容をビデオ情報としてエンジン1100
へ転送する。または、BJプリンタにおけるヘッド制
御、及び複数ラインのヘッドサイズに合わせたビデオ情
報の転送を行う。プリンタインタフェース11はまた、
エンジン1100へのコマンド送信やステータス受信を
行う。
【0092】CPU12は、コントローラ1200内部
の処理を統括的に制御する演算装置である。
【0093】[プリンタエンジン構成]以下、図3及び
図4にエンジン1100の詳細な構成例を示し、同図を
参照してエンジン1100の動作を説明する。
【0094】同図において、エンジン1100は不図示
の駆動手段により、感光ドラム106および転写ドラム
108を図に示す矢印方向に回転させる。続いてローラ
帯電器109の充電を開始し、感光ドラム106の表面
電位を所定値に略均一に帯電させる。次に、給紙ローラ
111によって、記録紙カセット110に収納された記
録紙128を転写ドラム108へ供給する。転写ドラム
108は中空の支持体上に誘電体シートを張ったもの
で、感光ドラム106と等速で矢印方向に回転する。転
写ドラム108に給紙された記録紙128は、転写ドラ
ム108の支持体上に設けられたグリッパ112によっ
て保持され、吸着ローラ113および吸着用帯電器11
4により転写ドラム108に吸着される。同時に現像器
の支持体115を回転させて、支持体115に指示され
た4つの現像器116Y,116M,116C,116
Kのうち最初に潜像を形成する現像器を感光ドラム10
6に対向させる。なお、116Yはイエロー(Y)、1
16Mはマゼンタ(M)、116Cはシアン(C)、1
16Kはブラック(K)のトナーが入った現像器であ
る。
【0095】一方、エンジン1100は、転写ドラム1
06に吸着した記録紙128の先端を紙先端検出器11
7によって検出し、コントローラ1200に制御信号を
送信する。コントローラ1200は該制御信号を受信す
ると、不図示のビデオ信号を光学ユニット118内のレ
ーザドライバ102に出力する。
【0096】図4に示すようにレーザドライバ102
は、ビデオ信号に応じてレーザダイオード103を発光
させ、レーザビーム127が射出される。レーザビーム
127は不図示のモータにより矢印方向に回転駆動され
る回転多面鏡104により偏向され、光路上に配置され
た結像レンズ105を経て、感光ドラム106上を主走
査方向に走査し、感光ドラム106上に潜像を生成す
る。このとき、ビームディテクタ107はレーザビーム
127の走査開始点を検出して水平同期信号を生成す
る。
【0097】感光ドラム106上に形成された潜像は現
像器によって現像され、転写用帯電器119により転写
ローラ108に吸着された記録紙128に転写される。
この際、転写されずに感光ドラム106上に残ったトナ
ーはクリーニング装置125によって除去される。
【0098】以上の動作を繰り返すことにより、カラー
のトナー像が記録紙128上に転写される。全てのトナ
ー像が転写された記録紙128は、分離帯電器120を
経て分離爪121によって転写ドラム108から剥がさ
れ、搬送ベルト122により定着器121へ送られる。
また、このとき転写ドラムクリーナ126によって転写
ドラム108の表面が清掃される。記録紙128上のト
ナー像は、定着器128により加熱・加圧されて溶融固
着し、フルカラー画像が形成される。そして、フルカラ
ー画像が記録された記録紙128は排紙トレイ124へ
排出される。
【0099】130は、エンジン1100における濃度
制御を行うために、感光ドラム106上に形成された所
定の濃度パターンの濃度を測定するセンサである。以
下、エンジン1100におけるセンサ130を用いた濃
度制御について説明する。
【0100】エンジン1100は、温度や湿度等の環境
や、トナーや感光体の経時変化等の影響を受けることに
よって印刷濃度が変動しやすい。従って、例えば電源立
ち上げ時やジャム発生時、現像器交換後、一定枚数(2
00枚等)印刷後、等のタイミングにおいて、コントロ
ーラ1200が図5に示すパターンに対応するビデオ信
号を発生する。尚、図5においては黄色(Y)のみ10
%,30%,50%,70%,90%の各濃度パターン
を例示しているが、その他のM,C,Kトナーについて
も同様なパターンを生成する。
【0101】エンジン1100は、感光ドラム106上
に形成されたYMCK各色の複数パターンの潜像濃度を
センサ130によって読み取り、該測定値をコントロー
ラ1200に転送する。するとコントローラ1200に
おいては、該パターンの期待される濃度値とセンサ13
0により実際に測定された濃度値との関係に基づき、ガ
ンマ変換を実行する。該ガンマ変換のアルゴリズムにつ
いて、図6を参照して説明する。同図においてリニアな
濃度特性を期待する場合、センサ読み取り値に対して、
該リニア特性に対する逆ガンマ補正となる濃度補正を施
す。即ち、センサ読み取り値に対して、リニア特性とな
るような濃度補正を施す。該補正による変換結果がなる
べく滑らかとなるように、特徴点間を3次元スプライン
曲線等によって補間し、各色(YMCK)についての1
次元LUT(Look Up Table)を濃度変換テーブルとして
作成する。即ち各色毎に、8ビット処理時であれば25
6要素、12ビット処理時であれば4096要素からな
る濃度変換テーブルを作成する。
【0102】[ホストコンピュータ構成]次に、ホスト
PC200側におけるシステム構成について、図7を参
照して説明する。
【0103】上述したように、ホストPC200はプリ
ントデータ及び制御コードからなる印刷情報を、プリン
タ100のコントローラ1200に出力する。
【0104】図7によれば、ホストPC200は、入力
デバイスであるキーボード2100やポインティングデ
バイスであるマウス2110と、表示デバイスであるデ
ィスプレイモニタ2200、等を備えた一つのコンピュ
ータシステムとして構成されている。ホストPC200
は、MS_DOSやWindows等の基本OSによっ
て動作するものとする。
【0105】ホストPC200について、本実施形態に
特に関連する機能部分にのみ注目して、基本OS上での
機能を大きく分類すると、アプリケーション2010,
画像情報処理手段であるグラフィックサブシステム20
20,データ格納手段、印刷データ格納制御手段および
印刷装置との通信手段を含むスプールサブシステム20
30,及びUI処理部2040に大別される。
【0106】アプリケーション2010とは、例えばワ
ープロや表計算等の基本ソフトウェア上で動作する応用
ソフトウェアを指す。グラフィックサブシステム202
0は、基本OSの機能の一部であるGraphic Device Int
erface(以後、GDIと記す)2021と、GDI20
21から動的にリンクされるデバイスドライバであると
ころのプリンタドライバ2022によって構成されてい
る。
【0107】ここでプリンタドライバ2022は、GD
Iとしてコールされる描画命令をPDL言語に変換する
のが大きな役割である。プリンタドライバ2022はま
た、GDI描画命令やドライバの設定により本実施形態
に関する色調整命令やカラー命令、及びハーフトーン処
理命令等を受け取ると、色調整モジュール2024、C
MS(Color Management System)モジュール2023等
に処理サービスを依頼して、適切な処理を行う。
【0108】スプールサブシステム2030は、グラフ
ィックサブシステム2020の後段に位置し、プリンタ
デバイスに特有のサブシステムである。スプールサブシ
ステム2030は、データを格納するスプールファイル
(実態はハードディスク)2031と、スプールファイ
ル2031に貯えられたPDLコードを読み出し、プリ
ンタ100内における処理の進行状況を監視するプロセ
スモニタ2034から構成される。
【0109】ユーザインタフェース(UI)処理部20
40は、印刷品位の制御パラメータを決定すべく、OS
によって提供されている関数を利用して、ユーザに対す
る各種メニュー・ボタンの表示、及びユーザアクション
の解析を行う。
【0110】また、基本OSの種類によって、図7に示
した各機能の名称及び機能的枠組みは若干異なる場合が
ある。例えば、一般にスプーラやスプールファイルと呼
ばれる機能は、別のOSにおいてはプリントキューと呼
ばれるモジュールに処理を組み込むことによっても実現
可能である。しかし、本実施形態において上述した各技
術的手段が実現できるモジュールであれば、それらの名
称や枠組みの差異は、さほど問題ではない。
【0111】尚、一般的に、これらの各機能モジュール
を含むホストPC200は、図示しないが中央演算処理
装置(CPU)、リードオンリメモリ(ROM)、ラン
ダムアクセスメモリ(RAM)、ハードディスクドライ
ブ(HDD)、各種入出力制御部(I/O)などのハー
ドウェアの元で、基本ソフトと呼ばれるソフトウェアが
その制御を司り、該基本ソフトの元で、それぞれの応用
ソフト、サブシステムプロセス等が機能モジュールとし
て動作するようになっている。
【0112】[プリンタドライバ処理]以下、ホストP
C200内のプリンタドライバ2022における処理に
ついて詳細に説明する。
【0113】図13は、本実施形態に特化したプリンタ
ドライバの処理手順を示すフローチャートである。図1
3を参照して、ホストPC200側における処理につい
て説明する。
【0114】ホストPC200上において、あるアプリ
ケーションから印刷メニューをクリックすると、印刷の
メインシートが表示される。そして、該メインシート上
で出力プリンタ、用紙サイズ、コピー部数、等ととも
に、画像品質に関するユーザ指示を入力する(S901
0)。
【0115】本実施形態における印刷品位メニューの例
として、図14Aに印刷品位設定パネルを示す。同図に
示すように、最初は自動設定ボタン901(全自動モー
ド)がデフォルトとして選択されているが、ユーザが別
の設定(半自動モード又は手動モード)を選択したけれ
ば、所望する項目のラジオボタンをマウス2110によ
り押下すればよい。
【0116】自動設定が選択された場合、各種オブジェ
クトに対する画像処理は上述した表に基づく。具体的に
は、各種オブジェクト毎に、色空間マッチング処理設定
については表1、ハーフトーン処理設定については表
3、色調整処理設定については表4、色精度設定につい
ては表6、に示す内容がそれぞれ設定される。
【0117】尚、図14Aにおいてイメージ向きボタン
902、グラフィックス向きボタン903、又は色安定
ボタン904が選択された場合、画像内の全てのオブジ
ェクトに対して、その括弧内に示されているハーフトー
ン処理、色空間マッチング処理、色調整、及び色精度が
設定される。
【0118】以上のように提供されている設定内容で満
足できないユーザについては、マニュアル設定ボタン9
05を選択することにより、オブジェクトの種類に対す
る色空間マッチング処理、ハーフトーン処理、色調整、
グレー補償、色精度の組み合わせを、任意かつ詳細に指
定することができる。
【0119】マニュアル設定ボタン905を選択した場
合に表示されるメニュー例として、図14Bに個別設定
パネル907を示す。同図によれば、ユーザは色空間マ
ッチング設定、ハーフトーン、グレー補償、色調整、色
精度等の各設定について、図に示すようなコンボボック
スメニュー908,909,910,911,912を
用いて所望の処理を選択できる。各コンボボックスメニ
ューにおいては、右端の矢印マークをマウスで押下する
ことにより、システムのサポートしている処理一覧が表
示され、該一覧において再度のマウスによる押下をトリ
ガとして、希望する処理が設定される。尚、各コンボボ
ックスメニューの下段には、該メニューにおいて選択可
能な、全てのパラメータを記してある。
【0120】最終的にユーザがOKボタン905を押下
することにより、プリンタドライバ2022においてオ
ブジェクト毎の色空間マッチング設定情報、ハーフトー
ニング処理方法、グレー補償の有無、色調整の有無、色
精度の種類を確定し、対応するフラグにユーザによって
指定された情報を設定する(S9020)。
【0121】尚、各種フラグとしては例えば、各オブジ
ェクト(イメージ、テキスト、グラフィクス)に対応す
る色空間マッチング処理を示すCMS_image_flag,CMS_te
xt_flag,CMS_graphics_flag、同ハーフトーニング処理
を示すHT_image_flag,HT_text_flag,HT_graphics_fla
g、同グレー補償を示すGG_image_flag,GG_text_flag,
GG_graphics_flag、同色調整を示すCA_image_flag,CA_
text_flag,CA_graphics_flag、同色精度を示すCAC_ima
ge_flag,CAC_text_flag,CAC_graphics_flag、等があ
る。
【0122】尚、本実施形態においては、オブジェクト
種別あるいはページ全体の処理として、カラーマッチン
グ,ハーフトーン,グレー補償,色調整,及び色精度を
設定する例について説明したが、その他の処理について
も選択的に設定することが可能である。
【0123】ユーザによる各種設定が終了し、OKボタ
ン906の押下によって印刷OKの起動がかけられる
と、アプリケーション上で作成された画像を示す情報
が、GDI2021を介してプリンタドライバ2022
に渡される(S9030)。
【0124】本実施形態において、色調整処理はホスト
PC200内の色調整モジュール2024で、色空間マ
ッチング処理はCMSモジュール2023において実行
されるが、ハーフトーニング処理及びグレー補償はプリ
ンタ100内のコントローラ1200側において実行さ
れる。従って、印刷ジョブの開始時点において、ホスト
PC200内のプリンタドライバ2022はプリンタ1
00に対し、ハーフトーニングの種別(HT_***_flag)
及びグレー補償の有無(GG_***_flag)をPDL(Page D
escription Language)コマンドあるいはJL(Job Langu
age)コマンドにて指定する(S9040)。
【0125】尚、本実施形態において設定する色精度
は、ホストPC200内において色調整を実行する色調
整モジュール2024、及び色空間マッチングを実行す
るCMSモジュール2023における内部精度を規定す
るものである。これらの処理は、通常の8ビット精度で
演算を行うと桁落ちや桁あふれが発生し、演算精度の低
下を招く場合がある。従って、色精度として高精度を設
定し、内部処理精度を例えば16ビットや32ビットに
上げることが効果的である。
【0126】次に、プリンタドライバ2022が、ペー
ジ毎に各種描画コマンドや色パラメータをGDI202
1より受け取ると、現在の色情報をバッファ領域に格納
しておく。そして、GDI関数に基づき、描画オブジェ
クトの種類がテキストかイメージかグラフィックスか判
断を行う。描画オブジェクトの種類に応じて、ステップ
S9020で設定された、対応する色調整及び色空間マ
ッチングを示すフラグ(CA_***_flag,CMS_***_flag)
に基づく処理を、必要に応じてこの順番に実行する。
尚、本実施形態におけるデフォルト設定において、色調
整処理はイメージオブジェクトに対してのみオンとなっ
ているため、イメージオブジェクトのみに対して実行さ
れる(S9045)。色調整時には、図10に示した色
調整パネルによって設定された色の調整方向403及び
調整幅402色を読み出し、実際の色調整を指定された
色精度(CAC_***_flag)にて実行する。
【0127】次に、CMSモジュール2023に対し
て、変換処理対象となるデータ(色情報)、色空間圧縮
処理タイプ、及び色精度を渡して、色空間圧縮処理結果
を受け取る(S9050)。そして変換済みの色情報
を、プリンタドライバ2022において対応するPDL
コマンドに変換する(S9060)。
【0128】尚、オブジェクトが文字やグラフィクスで
ある場合には、オブジェクト毎に1つの色空間圧縮処理
が実行されるが、イメージである場合には、1つのオブ
ジェクト内に複数の色データが保持されるため、その色
配列情報をCMSモジュール2023に渡して一括処理
を行うことにより、処理効率を向上させる。
【0129】そして、描画オブジェクトに関する色調整
処理及び色空間圧縮処理を、ページが終了するまで、繰
り返し実行する(S9070)。
【0130】[レンダリング処理]以下、ホストPC2
00における各種画像処理(レンダリング処理)の詳細
について、特に色精度に基づく処理アルゴリズムについ
て説明する。
【0131】図15及び図16は、色精度として通常精
度及び高精度がそれぞれ設定された場合における、レン
ダリング処理のフローチャートである。両図において示
されるレンダリング処理の内容は同様であるため、対応
する処理には同一ステップ番号を付すが、その処理精度
が互いに異なる。両図においては、各ステップに対する
入力データ及び出力データの色精度(ビット数)を併記
している。以下、両図に示す処理について、ステップ毎
に同時に説明する。
【0132】まず、アプリケーションで指定されたデー
タの色に対して、プリンタによる印刷出力において発生
する色味変動を補正するための色調整処理を施す(S4
51)。一般に、アプリケーションによって指定される
色精度はOSに依存し、8ビット精度であることが多
い。
【0133】通常精度設定時(図15)における色調整
処理は、以下のステップに従って内部処理精度を8ビッ
トとして実行される。まず第1ステップにおいて、RG
B空間上の8ビットデータを、HLS空間上の8ビット
データに色空間変換する。次に第2ステップにおいて、
該HLS空間上のデータに対して色調整処理を施す。そ
して第3ステップにおいて、色調整後のHLS空間上の
8ビットデータを、RGB空間上に8ビットデータとし
てマッピングする。
【0134】高色精度設定時(図16)における色調整
処理は、以下のステップに従って内部処理精度を16又
は32ビットとして実行される。まず第1ステップにお
いて、RGB空間上の8ビットデータを、HLS空間上
の指定された色精度(16又は32ビット)のデータに
色空間変換する。次に第2ステップにおいて、該HLS
空間上の16又は32ビットデータに対して、該ビット
精度のままで色調整処理を施す。そして第3ステップに
おいて、色調整後のHLS空間上の16又は32ビット
データを、RGB空間上に10又は12ビットデータと
してマッピングする。
【0135】以上のようにステップS451における色
調整処理が終了すると、次にステップS452におい
て、オブジェクト毎に最適な色空間圧縮(鮮やかさ優
先、色味優先、色差最小)処理が施される。
【0136】通常精度設定時(図15)における色空間
圧縮処理は、図12A,Bを参照して説明したRGB→
YMCK変換と同様のアルゴリズムによって行われる。
即ち、RGB空間において8ビット精度による処理を行
う場合を想定すると、まずRGB空間を小さな立方体に
分割し、各格子点のRGBデータを8ビット精度として
保持し、さらにその内部を線形に内挿補間することによ
って、ターゲットとなる色を算出する。
【0137】高精度設定時(図16)における色空間圧
縮処理も同様に、RGB空間において12ビット精度に
よる処理を行う場合を想定すると、まずRGB空間を小
さな立方体に分割し、各格子点のRGBデータを12ビ
ット精度として保持し、さらにその内部を線形に内挿補
間する。
【0138】次にステップS453ではグレー補償処理
を行う。即ち、色空間圧縮後のRGBデータにおいて、
R=G=Bである無彩色データを黒単色に置き換えるこ
とによって、濁りのないグレー色を印字する。通常精度
設定時(図15)及び高精度設定時(図16)において
はそれぞれ、予め置換する黒単色データを8ビット,1
2ビットで算出しておけば良い。
【0139】ステップS454では、グレー補償後のR
GBデータを、そのままの精度でプリンタの基本トナー
色であるYMCKデータに色変換する。
【0140】ここでステップS455において、YMC
K各色のデータに対して濃度ガンマを補正するためのガ
ンマ補正処理が、必要であればそのままの精度で実行さ
れる。また、外部のスキャナ等を用いてプリンタ100
のガンマ特性を計測し、理想特性に補正する処理もここ
で実行される。
【0141】最後にステップS456において、プリン
タ100のコントローラ1200で実行されるハーフト
ーニング処理に備えて、通常精度設定時(図15)及び
高精度設定時(図16)共に、YMCK空間におけるビ
ットデータをコントローラ1200の有するビット深さ
nに合わせる。
【0142】尚、図15及び図16に示すフローチャー
トにおいては、アルゴリズムの説明上、レンダリング処
理を各ステップ毎に行うとして説明した。しかしなが
ら、例えば色空間圧縮処理(S452)とグレー補償処
理(S453)、及び色変換処理(S454)を、複数
個(オブジェクト毎の色空間圧縮に対応。本実施形態に
おいては最大3個)の、3次元(RGB)から4次元
(YMCK)への変換を行うLUTによって実現するこ
ともが可能である。この場合即ち、1度の変換処理(S
457)によってこれらすべての演算が可能となるた
め、処理速度が向上する。
【0143】尚、本実施形態においてオブジェクト毎に
画像処理の種類を切り換えるということは、図15や図
16に示した処理の流れとして、オブジェクト別のパス
を設けることに他ならない。
【0144】[プリンタコントローラ処理(ディザ処
理)]以下、プリンタ100内のコントローラ1200
におけるハーフトーニング処理として、特にディザ処理
について詳細に説明する。
【0145】ディザ処理を説明するために、まず、8ビ
ット(256値)の多値入力を2ビット(4値)化する
場合を例として、単純多値化のアルゴリズムについて図
17Aを参照して説明する。
【0146】図17Aに示すように、注目画素の入力値
が64未満であれば、値0(ビット表現で'00')を出
力する。同様に、注目画素の入力値が64以上128未
満であれば値85('01')を、128以上192未満
であれば値170('10')を、192以上255以下
であれば値255('11')を出力する。
【0147】図17Aによれば即ち、入力値が属してい
るエリア(AREA)内部において、該エリア内の閾値
(64,128,192)を利用し、出力がエリア両端
となるような2値化処理を行う。図中の太い縦線が領域
の区切りであるエリア両端を示し、その下に、実際の出
力値となる8ビットレベル値(()内は2ビットレベル
値)を示す。また、細い縦線がエリア内における8ビッ
トレベルの閾値を示す。
【0148】上記単純多値化処理の説明を踏まえ、本実
施形態における多値ディザ処理の一例について図17
B,図17Cを参照して説明する。図17Bは処理対象
となる入力データ例を示し、図17Cはディザマトリク
ス例を示す。尚、コントローラ1200内において、デ
ィザ処理はハードレンダラ9において行われ、ディザマ
トリクスはディザ保持部15に格納されている。
【0149】図17Bに示す注目画素データの値と、該
注目画素位置に対応するディザマトリクスの値から、該
注目画素位置に適した閾値を計算し、該注目画素データ
をこの閾値で量子化する。ここでディザマトリクスは、
4×4のパターンとしてページバッファ10上で同じパ
ターンを繰り返す。ディザマトリクスの最大値は、25
5/(ビットレベル−1)となる。尚、入力データにつ
いて拡大/縮小処理を施す必要がある場合には、ページ
メモリ10の解像度に変換した後に、ディザ処理が施さ
れる。
【0150】本実施形態におけるディザアルゴリズムに
ついて、図17Bを参照して詳細に説明する。
【0151】まず第1ステップにおいて、入力データに
おける注目画素を読み取り、その値がどのエリアに属す
るかを判断する。ここで、図17Bによれば注目画素値
は180であるため、図17Aに示すエリア2に属して
いる。次に第2ステップにおいて、対応するディザマト
リクスの値を読み込み、エリア2に合致する閾値に変更
する。ここで、図17Cによれば対応するディザマトリ
クス値は74であるので、エリア2の閾値は170+7
4=244となる。そして第3ステップにおいて、注目
画素データが閾値以上であればこのエリアの最大値を、
閾値未満であれば最小値を出力値とする。ここで、注目
画素値(180)<閾値(244)であるため、エリア
2の最小値である170を出力する。これで注目画素に
対する処理を終了し、次の画素の処理に移行する。
【0152】この処理は、ハードウェア的にはルックア
ップテーブルによる高速変換処理が可能である。このテ
ーブル(ディザテーブル)としては、0〜255の各入
力レベルについて、4×4のディザマトリクスの各位置
においてディザ変換した2ビットの出力値を予め格納し
ておくことによって、実現できる。この際のテーブルサ
イズはYMCK毎に、256X4X4X2ビット=10
24バイト分が必要である。図18Bに、このディザテ
ーブルの例を示す。同図によれば、該ディザテーブル
は、0〜155の入力レベル毎に、ディザマトリクス位
置(x,y)に応じた2ビットの出力値を有している。
該ディザテーブルは、図18Aに示すポインタによって
アクセスされる。
【0153】尚、上述したディザマトリクスのサイズ
は、1種類のディザ表現を行う場合の例である。本実施
形態においては、最大3種類のオブジェクト種別(文
字、画像、図形)があるため、内部的には最低でも上記
の3倍のメモリ容量を確保する必要がある。
【0154】以下、ハードレンダラ9におけるディザ処
理の内容について説明する。
【0155】まずジョブの開始時点で、ホストPC20
0から送られるPDLあるいはJLコマンドを解析し、
それぞれの描画オブジェクトに対応するディザテーブル
を作成する(具体的には、対応するディザテーブルをデ
ィザ保持部15より読み出す)。そして、オブジェクト
タイプとこのテーブル間におけるリンクを形成する。
【0156】その後、各描画オブジェクトがPDLデー
タとして入力されるたびに、カレントのディザポインタ
を実際のディザテーブルに対応して設定することによ
り、レンダリングを実行する。
【0157】以上説明したように本実施形態によれば、
複数の色処理について、その処理精度を含む処理内容
を、オブジェクトの種類に応じて容易に設定できるイン
タフェースを提供することができる。これにより、複数
種類のオブジェクトを含んだ複合カラードキュメント
を、色処理や画像処理に精通していないユーザでも適切
に出力することができる。この結果、多くのドキュメン
トは自動的に最適な画質・処理速度で出力される。尚、
自動出力された結果が適切でない場合にも、簡易なイン
タフェースを提供しているため、所望の出力を得るため
のトラブルシューティングが容易に可能であり、ユーザ
にとって非常に使いやすい。
【0158】尚、本実施形態においては、ユーザからの
指示に応じて色空間マッピング処理をホスト側で、また
ハーフトーニング処理をプリンタ側で行う例について説
明したが、両者の処理をすべてホスト側あるいはプリン
タ側で実現しても、同様の効果が得られる。
【0159】例えば、ホストとプリンタの処理能力のバ
ランスに基づいて、ホスト側での処理を主体とするかプ
リンタ側の処理を主体とするかを切り替えれば良い。
尚、プリンタ側において色処理を実現する際には、対応
する色パラメータをホスト側よりダウンロードする必要
がある。
【0160】<変形例1>すべてのレンダリング処理を
ホスト側で実現する例について、図19を参照して説明
する。図19は、本例におけるホストPC200のシス
テム構成を示す図である。本例は、図7に示したホスト
PC200のシステム構成内のスプールサブシステム2
030において、プリンタ100内におけるレンダリン
グシステムと同等の機能を実現している。図19に示す
構成において、図7と同様の構成には同一番号を付して
ある。
【0161】図19に示すスプールサブシステム203
0は、データを格納する第1のスプールファイル(実態
はハードディスク)2031と、スプールファイル20
31に貯えられたPDLコードを読み出し、該データに
基づいてプリンタ100内のコントローラ1200と同
様の印刷イメージ展開処理を行うVirtual Printer Modu
le(以下、VPM)2032と、VPM2032が生成
した、圧縮された印刷イメージデータをスプーリングす
る第2のスプールファイル(実態はハードディスク)2
033と、VPM2032の処理の進行状況及びプリン
タ1051内における処理の進行状況を監視するプロセ
スモニタ2034から構成される。
【0162】VPM2032は、PDL解釈部、描画処
理部、バンドメモリ、圧縮処理部によって構成されてい
るが、これらの各処理系は上述したプリンタコントロー
ラ1200における各処理系と対応するものであり、機
能的には同等である。例えばPDL解釈部は、コントロ
ーラ1200においてPDL解析を行うコマンド解析部
61に相当し、描画処理部は、コントローラ1200に
おけるハードレンダラ9に相当する。またバンドメモリ
は、ホストPC200のスプールファイル2033との
組み合わせによってコントローラ1200のページバッ
ファ10に相当し、圧縮処理部は、コントローラ120
0のハードレンダラ9およびページバッファ10で行わ
れる処理に相当するものである。また、VPM2032
は、Windows(登録商標)を基本OSとする場
合、プリントプロセッサと呼ばれるモジュールから起動
されるプロセスとして、動作する。
【0163】本方式では、ホストPC200とプリンタ
100間は圧縮されたYMCKのイメージデータが転送
され、プリンタ100においては該圧縮されたYMCK
データを伸長すれば良いために処理負荷が小さくてす
み、低価格での実現が可能である。
【0164】<変形例2>すべてのレンダリング処理を
プリンタ側で実現する例について、図20を参照して説
明する。図20は、本例におけるプリンタコントローラ
1200のシステム構成を示す図である。図20に示す
構成は図2に示した構成に類似しているが、色変換ハー
ドウェア8においてRGBからYMCK空間への色変換
を実行する前に、CMSモジュール8aにおいてユーザ
から指定された色空間圧縮処理を行う。これは、ホスト
PC200側で実装されたCMSモジュール2023と
等価な機能である。本例によればホストPC200側の
処理負荷が軽減されるため、特にホストPC200とし
て処理能力の低い機種を使用している場合において、パ
フォーマンス向上の効果が得られる。
【0165】コントローラ1200に対して、ホストP
C200のUI処理部2040において設定された各種
情報、即ち色調整、色空間圧縮、色変換、ハーフトーン
に関する情報を送出する場合、これをPDL情報、ある
いはジョブ制御言語として送出することが可能である。
しかし、データ伝送効率の観点から、デフォルトの設定
や一度設定された項目については、プリンタコントロー
ラ1200側においてRAMあるいはHDへキャッシュ
しておき、ホストPC200側からの再転送を不要とす
るような構成を取ることが有効である。
【0166】さらに、本実施形態ではホストPC200
のUI処理部2040において、上記各種情報の設定処
理を行う例について説明を行ったが、これをプリンタ1
00において実現することも可能である。例えば、コン
トローラ1200におけるパネルIOP4を利用して、
プリンタ本体に装着されるパネルにおけるメニュー表示
及びボタンによる項目選択を行うことにより、プリンタ
100側においてもホストPC200側と全く同等なU
I処理が実現可能である。
【0167】<変形例3>本実施形態においては、オブ
ジェクト種別あるいはページ全体の処理として、カラー
マッチング,ハーフトーン,グレー補償,色調整,及び
色精度を設定する例について説明したが、その他の処理
についても選択的に設定することが可能である。印刷品
位を決定する他の特性として、ガンマ特性が挙げられ
る。ガンマ特性は、色の輝度あるいは濃度の入出力の関
係を示すパラメータであり、電子写真方式による印刷を
行う際には、一般的にガンマ値として1.4程度の値を
設定している。そこでこのガンマ値を、例えばオブジェ
クト毎に、予め定められた代表的な周辺機器のガンマ値
(例えば1.0,1.4,1.5,1.8,2.2)に変更
したり、文書全体に亙って変更することも可能である。
図21に、YMCK各入力信号に対する出力濃度を示
す、標準的なガンマ特性カーブを示す。このカーブに対
応した1次元のLUT(Look Up Table)をYMCKの各
色にそれぞれ適用することによって、ガンマ補正を行う
ことができる。
【0168】さらに高度な機能として、印刷時のガンマ
特性曲線を、ユーザが曲線描画ツール等を用いることに
よって指定し、対応するLUTによるガンマ補正を実行
することも可能である。
【0169】<変形例4>本実施形態において、ヒスト
グラム・イコライゼーションの手法を適用することも可
能である。即ち、入力画像において、RGB色空間上の
各色のヒストグラムを求めて累積曲線を算出し、ヒスト
グラムの分布に偏りがあれば色の輝度分布を平滑化する
ことによって、特に写真画像のトーンの改良(露出オー
バー、露出不測、色かぶりなどの改良)が可能である。
【0170】本手法は、特にイメージオブジェクトに対
して有効であるため、その他の文字や図形オブジェクト
に対する処理は、デフォルトでオフ設定とする。
【0171】本例においては画像を2度読み込む必要が
あるため、一般に処理速度は低下する。従って、入力画
像の全ての画素を読み込まずに一部の画素のみを読み込
んで統計処理を行った後に、画像全体に対して色補正処
理を行うことが有効である。また、本例の処理は色空間
マッチングとは本質的に背反する処理であるため、本処
理がオン設定された場合にはカラーマッチング処理は自
動的にオフ(スルー)設定される。
【0172】<変形例5>本実施形態においては、オブ
ジェクト種別として文字、イメージ、グラフィックスを
例として説明したが、オブジェクト種別としてはさら
に、グラデーションオブジェクト等も追加することが可
能である。この場合、グラデーションパターンの色空間
を通常のRGB色空間等ではなく、例えばCIELab
やCIEXYZなどの均等色空間とすることにより、滑
らかな色味変化が実現可能となる。従ってプリンタ内の
色変換ハードウェア8においては、CIELabからY
MCKへの変換処理を実行する。
【0173】<変形例6>本実施形態においては、各オ
ブジェクト種に対する色精度の指定を、UIによって明
示的に行なう例について説明した。本例では、例えばプ
リンタドライバ2022においてスプールファイル20
31を作成する際に、各種オブジェクトに対する色の情
報(例えば文字や図形オブジェクトに対する色数、イメ
ージオブジェクトのサイズ+解像度等)に基づいて、ペ
ージ全体のオブジェクトに適用すべき最適な色精度を判
定し、色制御情報としてPDLコマンドに付加する。こ
の色精度の判定例を以下に示す。
【0174】 文字、図形オブジェクトで色数が少ない場合 → 低色精度 文字、図形オブジェクトで色数が多い場合 → 高色精度 イメージオブジェクトが低解像度+サイズが小さい → 低色精度 イメージオブジェクトが高解像度+サイズが大きい → 高色精度 <変形例7>近年、ホストPCにおけるRGBデータの
処理精度を8ビットから16ビットに向上させることに
よって、より高精細なカラー情報処理を可能とするため
の提案(sRGB64)がなされており、新規16ビッ
ト精度から通常の8ビット精度へ、及びその逆に通常の
8ビット精度から16ビット精度への変換が、以下に示
す式(1)及び(2)のように提案されている。ただ
し、該演算式においては16ビット精度をフルに活用す
るものではなく、13ビット(8192レベル)精度を
維持するものである。
【0175】 変換式(1):16ビット(sRGB64) → 8ビット(sRGB) R0=R(sRGB64)/8192 G0=G(sRGB64)/8192 B0=B(sRGB64)/8192 If R0,G0,B0 < 0 R(sRGB64)=0 G(sRGB64)=0 B(sRGB64)=0 Else if 0 ≦ R0,G0,B0 < 0.00304 R(sRGB) = 12.92×R0×255 G(sRGB) = 12.92×G0×255 B(sRGB) = 12.92×B0×255 Else if 0.00304 ≦ R0,G0,B0 < 1 R(sRGB) = (10.55×R0(1.0/2.4)−0.055)×255 G(sRGB) = (10.55×G0(1.0/2.4)−0.055)×255 B(sRGB) = (10.55×B0(1.0/2.4)−0.055)×255 Else R(sRGB) = 255 G(sRGB) = 255 B(sRGB) = 255 変換式(2):8ビット(sRGB) → 16ビット(sRGB64) If 0 ≦ R(sRGB),G(sRGB),B(sRGB) < 10 R(sRGB64) = 2.4865×R(sRGB) G(sRGB64) = 2.4865×G(sRGB) B(sRGB64) = 2.4865×B(sRGB) Else R(sRGB64) = [{R(sRGB)+14.025}/269.025]2.4×8192 G(sRGB64) = [{G(sRGB)+14.025}/269.025]2.4×8192 B(sRGB64) = [{B(sRGB)+14.025}/269.025]2.4×8192 本実施形態においては、ユーザが作成したデータの色精
度(8又は16ビット)と、内部色処理精度(ノーマル
又は高精細)の関係に基づいて、オブジェクト毎、ある
いはオブジェクト全体に適用する色処理を以下のように
決定する。
【0176】ケース1)入力がノーマルなRGB8ビッ
トで、処理精度がノーマルであれば、上述した図15に
示すような、全色処理を全て8ビット精度によって行
う。このケースは、文字オブジェクトのように高い色精
度を必要としない場合に、高速印刷を可能とする。
【0177】ケース2)入力が高詳細なRGB16ビッ
トで、処理精度も高精細であれば、図22に示すよう
に、ハーフトーニング処理までの内部処理を全て10又
は12ビット以上の精度で処理する。このケースは、イ
メージやグラデーションのように微妙な色相の変化を再
現する必要があるオブジェクトに対して有効である。た
だし、内部処理的にはディスプレイリストのサイズが増
大したり、レンダリングの時間がかかったりするため、
全てのデータに適用すべきではない。
【0178】尚、図22に示すフローチャートによれ
ば、色調整処理(S451)及び色空間圧縮処理(S4
52)において、16ビットの入力情報に対して16ビ
ット精度での演算を可能とする点が、上述した図16と
は異なる。図16に示す色調整処理(S451)及び色
空間圧縮処理(S452)においては、12ビット精度
による演算を行なうものの、内部処理としてはやはり桁
落ちや桁あふれが発生する。そこで図22に示す16ビ
ット精度処理を行うことにより、色精度の低下が軽減さ
れる。
【0179】尚、図22のステップS454に示す色変
換処理においては、本実施形態で示したように、入力グ
リッド数としては17あるいは33程度が適当であるた
め、桁落ちが発生する可能性がある。
【0180】ケース3)入力が高精細なRGB16ビッ
トで、処理精度がノーマルであれば、上述した図15に
示す処理を実行する。この場合、ステップS451の色
調整処理を実行する前に、色変換式(1)によって色精
度を16ビットから8ビットに落としておく必要があ
る。
【0181】ケース4)入力がノーマルなRGB8ビッ
トで、処理精度が高精細であれば、上述した図22に示
す処理を実行する。この場合、ステップS452の色空
間圧縮処理を実行する前に、色変換式(2)によって色
精度を8ビットから16ビットに拡張しておく必要があ
る。
【0182】以上の4つのケースで示した色処理を、表
7にまとめて示す。即ち、入力データの色精度と内部処
理精度とに基づいて、表7に示す色関係処理をオブジェ
クト毎、あるいはオブジェクト全体に適用する。
【0183】
【表7】
【0184】
【他の実施形態】なお、本発明は、複数の機器(例えば
ホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プ
リンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一
つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ
装置など)に適用してもよい。
【0185】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるい
は装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュ
ータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納された
プログラムコードを読み出し実行することによっても、
達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体
から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施
形態の機能を実現することになり、そのプログラムコー
ドを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実
行することにより、前述した実施形態の機能が実現され
るだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、
コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステ
ム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、
その処理によって前述した実施形態の機能が実現される
場合も含まれることは言うまでもない。
【0186】さらに、記憶媒体から読み出されたプログ
ラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カー
ドやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わ
るメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示
に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備
わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、
その処理によって前述した実施形態の機能が実現される
場合も含まれることは言うまでもない。
【0187】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、簡
便なユーザインタフェースによって、ユーザの所望する
高詳細かつ高速な画像処理を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態における画像処理シス
テムの概略構成を示す図である。
【図2】プリンタコントローラのシステム構成を示す図
である。
【図3】プリンタエンジンの構成を示す図である。
【図4】プリンタエンジンにおける光学系の詳細構成を
示す図である。
【図5】濃度補正におけるパッチパターン例を示す図で
ある。
【図6】濃度補正処理のアルゴリズムを説明する図であ
る。
【図7】ホストPCにおけるシステム構成を示す図であ
る。
【図8】色空間マッチング処理の方式を示す図である。
【図9A】ディザ処理の方式を説明する図である。
【図9B】ディザ処理の方式を説明する図である。
【図9C】ディザ処理の方式を説明する図である。
【図10】色調整処理を設定するユーザインタフェース
例を示す図である。
【図11】HLS色モデルにおける色調整処理を説明す
る図である。
【図12A】色変換処理のアルゴリズムを説明する図で
ある。
【図12B】色変換処理のアルゴリズムを説明する図で
ある。
【図13】プリンタドライバの処理手順を示すフローチ
ャートである。
【図14A】印刷品位の自動設定を行うユーザインタフ
ェース例を示す図である。
【図14B】印刷品位の手動設定を行うユーザインタフ
ェース例を示す図である。
【図15】通常精度設定時における色処理全般を示すフ
ローチャートである。
【図16】高精度設定時における色処理全般を示すフロ
ーチャートである。
【図17A】ディザ処理を説明する図である。
【図17B】ディザ処理を説明する図である。
【図17C】ディザ処理を説明する図である。
【図18A】ディザ処理のハードウェアによる実現を説
明する図である。
【図18B】ディザ処理のハードウェアによる実現を説
明する図である。
【図19】変形例1におけるホストPCのシステム構成
を示す図である。
【図20】変形例2におけるプリンタコントローラのシ
ステム構成を示す図である。
【図21】ガンマ特性を示す図である。
【図22】16ビット高精度設定時における色処理全般
を示すフローチャートである。
【符号の説明】
100 プリンタ 200 ホストコンピュータ 1100 プリンタエンジン 1200 プリンタコントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA11 EC76 EC80 EE03 5B021 AA01 LG08 PP04 5B057 BA26 CE14 CE17 CE18 5C077 MP06 MP08 NN08 PP15 PP32 PP33 PP35 PP37 PQ08 PQ19 PQ23 RR02 RR05 SS05 TT03 TT05 5C079 HB01 HB03 HB06 HB12 LA12 LA31 LB02 MA19 NA03 NA11 NA29 PA03

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力画像に対して色処理を行って出力す
    る画像処理方法であって、 ユーザの指示に基づいて色精度を含む色処理条件を設定
    する設定工程と、 前記色処理条件に応じて色処理を行う色処理工程と、を
    有し、 前記設定工程においては、 予め設定されているオブジェクトのタイプと色処理条件
    との組み合わせに基づいて、自動的に設定を行う自動モ
    ードと、 オブジェクトのタイプに関らず同一の色処理条件を設定
    する半自動モードと、 オブジェクトのタイプと色処理条件との組み合わせをユ
    ーザ指示に基づいて設定する手動モードと、のいずれか
    を選択することによって、前記色処理条件を設定するこ
    とを特徴とする画像処理方法。
  2. 【請求項2】 前記設定工程においては、前記色精度を
    入力画像の色精度に応じて設定できることを特徴とする
    請求項1記載の画像処理方法。
  3. 【請求項3】 前記入力画像の色精度は、各色8ビット
    精度と16ビット精度のいずれかであることを特徴とす
    る請求項2記載の画像処理方法。
  4. 【請求項4】 前記色精度が色処理条件として設定され
    る色処理は、色空間マッチング処理、色調整処理、及び
    色変換処理の少なくともいずれかを含むことを特徴とす
    る請求項1又は2記載の画像処理方法。
  5. 【請求項5】 前記色精度が色処理条件として設定され
    る色処理は更に、グレー補償処理及びガンマ補正処理の
    少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項4記
    載の画像処理方法。
  6. 【請求項6】 前記設定工程においては、前記色精度と
    してノーマルモード及び高精細モードのいずれかを設定
    し、 前記高精細モード設定時には、8ビットを超える色精度
    による色処理を行うことを特徴とする請求項1記載の画
    像処理方法。
  7. 【請求項7】 前記半自動モードは、目的別に予め設定
    されている複数組の中から、ユーザの指示に基づく任意
    の組を選択することを特徴とする請求項1記載の画像処
    理方法。
  8. 【請求項8】 前記自動モード、前記半自動モード、前
    記手動モードの順に優先順位が付けられており、 デフォルトでは前記自動モードが選択されていることを
    特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  9. 【請求項9】 前記オブジェクトのタイプには、グラフ
    ィックス、テキスト、イメージが含まれることを特徴と
    する請求項1記載の画像処理方法。
  10. 【請求項10】 前記オブジェクトのタイプには更に、
    連続色で塗られるグラデーションオブジェクトが含まれ
    ることを特徴とする請求項9記載の画像処理方法。
  11. 【請求項11】 前記色処理には更にハーフトーニング
    処理が含まれ、 該ハーフトーニング処理はプリンタ装置内において実行
    され、 その他の色処理はプリンタドライバにおいて実行される
    ことを特徴とする請求項4記載の画像処理方法。
  12. 【請求項12】 入力画像に対して色処理を行って出力
    する画像処理装置であって、 ユーザの指示に基づいて色精度を含む色処理条件を設定
    する設定手段と、 前記色処理条件に応じて色処理を行う色処理手段と、を
    有し、 前記設定手段においては、 予め設定されているオブジェクトのタイプと色処理条件
    との組み合わせに基づいて、自動的に設定を行う自動モ
    ードと、 オブジェクトのタイプに関らず同一の色処理条件を設定
    する半自動モードと、 オブジェクトのタイプと色処理条件との組み合わせをユ
    ーザ指示に基づいて設定する手動モードと、のいずれか
    を選択することによって、前記色処理条件を設定するこ
    とを特徴とする画像処理装置。
  13. 【請求項13】 ホストコンピュータとプリンタとを接
    続したシステムにおいて、入力画像に対して色処理を行
    って出力する画像処理システムであって、 ユーザの指示に基づいて色精度を含む色処理条件を設定
    する設定手段と、 前記色処理条件に応じて色処理を行う色処理手段と、を
    有し、 前記設定手段においては、 予め設定されているオブジェクトのタイプと色処理条件
    との組み合わせに基づいて、自動的に設定を行う自動モ
    ードと、 オブジェクトのタイプに関らず同一の色処理条件を設定
    する半自動モードと、 オブジェクトのタイプと色処理条件との組み合わせをユ
    ーザ指示に基づいて設定する手動モードと、のいずれか
    を選択することによって、前記色処理条件を設定するこ
    とを特徴とする画像処理システム。
  14. 【請求項14】 入力画像に対して色処理を行って出力
    する画像処理方法を実現するプログラムを記録した記録
    媒体であって、該プログラムは少なくとも、 ユーザの指示に基づいて色精度を含む色処理条件を設定
    する設定工程のコードと、 前記色処理条件に応じて色処理を行う色処理工程のコー
    ドと、を有し、 前記設定工程においては、 予め設定されているオブジェクトのタイプと色処理条件
    との組み合わせに基づいて、自動的に設定を行う自動モ
    ードと、 オブジェクトのタイプに関らず同一の色処理条件を設定
    する半自動モードと、 オブジェクトのタイプと色処理条件との組み合わせをユ
    ーザ指示に基づいて設定する手動モードと、のいずれか
    を選択することによって、前記色処理条件を設定するこ
    とを特徴とする記録媒体。
JP2000107128A 2000-04-07 2000-04-07 画像処理方法及び装置、画像処理システム及び記録媒体 Pending JP2001292331A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000107128A JP2001292331A (ja) 2000-04-07 2000-04-07 画像処理方法及び装置、画像処理システム及び記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000107128A JP2001292331A (ja) 2000-04-07 2000-04-07 画像処理方法及び装置、画像処理システム及び記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001292331A true JP2001292331A (ja) 2001-10-19
JP2001292331A5 JP2001292331A5 (ja) 2007-05-24

Family

ID=18620166

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000107128A Pending JP2001292331A (ja) 2000-04-07 2000-04-07 画像処理方法及び装置、画像処理システム及び記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001292331A (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004026584A1 (ja) * 2002-09-19 2004-04-01 Ricoh Company, Ltd. 画像処理方法、記録装置、インクジェット記録装置、プリンタドライバ、画像処理装置、画像形成システム及び画像形成方法
WO2004100529A1 (ja) * 2003-05-08 2004-11-18 Seiko Epson Corporation 階調表現をするための画像処理
WO2005057911A1 (en) 2003-12-08 2005-06-23 Ricoh Company, Ltd. Image processing method and apparatus, image forming apparatus and system, program and recording medium
JP2006026943A (ja) * 2004-07-12 2006-02-02 Seiko Epson Corp ノイズ検出装置、ノイズ検出プログラム、ノイズ検出方法、特異領域検出装置、特異領域検出プログラム、特異領域検出方法、キャリブレーション装置、キャリブレーションプログラムおよびキャリブレーション方法
JP2006026942A (ja) * 2004-07-12 2006-02-02 Seiko Epson Corp ノイズ検出装置、ノイズ検出プログラム、ノイズ検出方法、キャリブレーション装置、キャリブレーションプログラムおよびキャリブレーション方法
JP2006252551A (ja) * 2005-03-11 2006-09-21 Microsoft Corp コンテキスト保存によって出力パスを管理するシステムおよび方法
JP2006281445A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Brother Ind Ltd 印刷データ作成装置及び印刷データ作成プログラム
JP2007073043A (ja) * 2005-09-06 2007-03-22 Sharp Corp 図形インスタンスに対して選択的にレンダリングを実行するレンダリング装置、レンダリング方法、および、制御プログラム
JP2007166562A (ja) * 2005-12-17 2007-06-28 Fuji Xerox Co Ltd 色変換装置および色変換方法、色変換プログラム、記憶媒体
JP2007166392A (ja) * 2005-12-15 2007-06-28 Casio Comput Co Ltd 写真プリントシステム及び写真プリント方法
US7375850B2 (en) 2001-12-25 2008-05-20 Canon Kabushiki Kaisha Image output apparatus, method of controlling the image output apparatus, and image output system
US7561302B2 (en) 2004-09-28 2009-07-14 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Image formation controlling device, method and program
US7751085B2 (en) 2003-03-12 2010-07-06 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus and its control method, and computer program
JP2011037037A (ja) * 2009-08-06 2011-02-24 Canon Inc 画像記録装置およびその制御方法
JP2012203818A (ja) * 2011-03-28 2012-10-22 Fuji Xerox Co Ltd 情報分析装置、画像処理システム及びプログラム
KR101466300B1 (ko) * 2013-07-05 2014-11-28 삼성중공업 주식회사 레이더 영상 표시 장치 및 방법

Cited By (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7375850B2 (en) 2001-12-25 2008-05-20 Canon Kabushiki Kaisha Image output apparatus, method of controlling the image output apparatus, and image output system
US7751155B2 (en) 2002-09-19 2010-07-06 Ricoh Company, Ltd. Image processing method, recorder, ink jet recorder, printer driver, image processor, imaging system and imaging method
KR100786882B1 (ko) * 2002-09-19 2007-12-20 가부시키가이샤 리코 화상처리방법, 기록장치, 잉크제트 기록장치, 프린트드라이버, 화상처리장치, 화상형성 시스템및 화상형성방법
WO2004026584A1 (ja) * 2002-09-19 2004-04-01 Ricoh Company, Ltd. 画像処理方法、記録装置、インクジェット記録装置、プリンタドライバ、画像処理装置、画像形成システム及び画像形成方法
US7751085B2 (en) 2003-03-12 2010-07-06 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus and its control method, and computer program
JPWO2004100529A1 (ja) * 2003-05-08 2006-07-13 セイコーエプソン株式会社 階調表現をするための画像処理
CN100405813C (zh) * 2003-05-08 2008-07-23 精工爱普生株式会社 用于灰度表现的图像处理
JP4508108B2 (ja) * 2003-05-08 2010-07-21 セイコーエプソン株式会社 階調表現をするための画像処理
WO2004100529A1 (ja) * 2003-05-08 2004-11-18 Seiko Epson Corporation 階調表現をするための画像処理
EP1692861A1 (en) * 2003-12-08 2006-08-23 Ricoh Company, Ltd. Image processing method and apparatus, image forming apparatus and system, program and recording medium
EP1692861A4 (en) * 2003-12-08 2008-06-04 Ricoh Kk METHOD AND APPARATUS FOR IMAGE PROCESSING, APPARATUS AND IMAGING SYSTEM, PROGRAM, AND RECORDING MEDIUM
WO2005057911A1 (en) 2003-12-08 2005-06-23 Ricoh Company, Ltd. Image processing method and apparatus, image forming apparatus and system, program and recording medium
JP4543796B2 (ja) * 2004-07-12 2010-09-15 セイコーエプソン株式会社 キャリブレーション装置、キャリブレーションプログラムおよびキャリブレーション方法
JP4543795B2 (ja) * 2004-07-12 2010-09-15 セイコーエプソン株式会社 キャリブレーション装置、キャリブレーションプログラムおよびキャリブレーション方法
JP2006026943A (ja) * 2004-07-12 2006-02-02 Seiko Epson Corp ノイズ検出装置、ノイズ検出プログラム、ノイズ検出方法、特異領域検出装置、特異領域検出プログラム、特異領域検出方法、キャリブレーション装置、キャリブレーションプログラムおよびキャリブレーション方法
JP2006026942A (ja) * 2004-07-12 2006-02-02 Seiko Epson Corp ノイズ検出装置、ノイズ検出プログラム、ノイズ検出方法、キャリブレーション装置、キャリブレーションプログラムおよびキャリブレーション方法
US7561302B2 (en) 2004-09-28 2009-07-14 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Image formation controlling device, method and program
JP2006252551A (ja) * 2005-03-11 2006-09-21 Microsoft Corp コンテキスト保存によって出力パスを管理するシステムおよび方法
JP2006281445A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Brother Ind Ltd 印刷データ作成装置及び印刷データ作成プログラム
JP2007073043A (ja) * 2005-09-06 2007-03-22 Sharp Corp 図形インスタンスに対して選択的にレンダリングを実行するレンダリング装置、レンダリング方法、および、制御プログラム
JP2007166392A (ja) * 2005-12-15 2007-06-28 Casio Comput Co Ltd 写真プリントシステム及び写真プリント方法
JP4735231B2 (ja) * 2005-12-15 2011-07-27 カシオ計算機株式会社 写真プリントシステム及び写真プリント方法
JP2007166562A (ja) * 2005-12-17 2007-06-28 Fuji Xerox Co Ltd 色変換装置および色変換方法、色変換プログラム、記憶媒体
JP2011037037A (ja) * 2009-08-06 2011-02-24 Canon Inc 画像記録装置およびその制御方法
JP2012203818A (ja) * 2011-03-28 2012-10-22 Fuji Xerox Co Ltd 情報分析装置、画像処理システム及びプログラム
KR101466300B1 (ko) * 2013-07-05 2014-11-28 삼성중공업 주식회사 레이더 영상 표시 장치 및 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3962496B2 (ja) 画像処理方法、装置および記録媒体
US7643173B2 (en) Image processing apparatus, image processing method, and printer driver
JP4223708B2 (ja) 色変換プログラムを記録した媒体、色変換プログラム、色変換テーブルの作成方法、色変換装置および色変換方法
US7804630B2 (en) Image processing apparatus and image processing method
EP0800310B1 (en) Image processing method and apparatus
US20090185205A1 (en) Image processing apparatus, image processing method, and computer program product
US8330970B2 (en) Image processing device, image processing method, and recording medium
US20070030499A1 (en) Color processing method and apparatus
CN109327646B (zh) 图像处理装置、图像处理方法以及计算机可读存储介质
JP2001292331A (ja) 画像処理方法及び装置、画像処理システム及び記録媒体
US6879416B2 (en) Image processing apparatus, image processing method, and storage medium
US8773723B2 (en) Generating color separation table for printer having color forming materials with high and low relative densities using a gamut boundary to limit use of dark color material
JP2010166506A (ja) 画像出力装置、画像出力方法、画像出力プログラム及び記録媒体
JP2007208531A (ja) 多色印刷装置及びその制御方法
US9124732B2 (en) Image processing apparatus, image processing method, and program for the same
JP4095435B2 (ja) 画像形成装置及びその制御方法、並びにコンピュータプログラム及びコンピュータ可読記憶媒体
JP2012253774A (ja) カラー印刷方法およびカラー印刷システム
JP2004112470A (ja) 色調補正方法、画像処理システム、画像処理装置、プログラム、記憶媒体
JP2000032280A (ja) 画像ア―チファクト低減方法
JP3902919B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
JP2015156570A (ja) 色処理装置、画像形成装置およびプログラム
JP2008118447A (ja) 画像形成装置及び画像形成方法ならびにそのプログラム
JP2007194810A (ja) 画像処理装置
JP2001111862A (ja) 画像処理方法及び画像処理システム
JP4250432B2 (ja) カラー印刷装置およびその制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070402

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070402

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20070402

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080501

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080519

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080718

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080813

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20081031