JP2011037037A - 画像記録装置およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録ヘッドを構成する複数の記録素子を複数のセクションに分割し、各セクション内の記録素子毎に駆動タイミングを制御可能な画像記録装置においては、網点画像を記録する際に、周期的なパターンの発生や粒状性の悪化という課題がある。
【解決手段】入力画像が、周期性のある網点画像であり、かつ網点周期および網点角度の情報が有る場合に、記録素子毎の駆動タイミングを以下のように設定する。すなわち、前記セクション内の記録素子数と、入力画像の記録媒体搬送方向における網点周期とが整数倍の関係となり、かつ記録ヘッドにおけるセクションの境界位置を記録位置に応じて変更する。これにより、網点画像の記録時に粒状性を悪化させることなく、また、網点の角度や網点の単位マトリクスの形状や配置に依らず、モアレを低減し、高画質な記録を行うことが可能となる。
【選択図】 図13

Description

本発明は、記録ヘッドを構成する複数の記録素子のそれぞれについて駆動タイミングを制御可能な画像記録装置及びその制御方法に関する。
従来、紙、プラスチックシート等の記録媒体に対して画像を記録する画像記録装置としては、例えばワイヤドット方式、感熱式、熱転写方式又はインクジェット方式等、種々の記録方式による記録ヘッドを搭載可能な形態として提案されている。中でも、吐出口からインクを吐出して記録媒体上に記録を行うインクジェット方式の記録装置は、低騒音なノンインパクト方式であり、高密度且つ高速な記録を行うことが可能である。
近年、記録画像に対する一層の高速度化および高精細化の要求に伴い、インクジェット方式の記録装置としては、その記録ヘッド内にインクを吐出するための記録素子が多数配列されたものが一般的になってきた。記録ヘッドにおけるインク吐出方式としては、吐出口内に設けられた電気熱変換素子等の発熱体を駆動した際に生じるインクの急激な発泡を利用するものや、記録素子に備えられたピエゾ素子の駆動に伴う収縮現象を利用するもの等がある。
インク吐出方式として上記いずれの方式を採用した場合であっても、記録動作に際し記録素子の全てが同時駆動され得るようにすると、以下のような問題が生じる。すなわち、隣接する記録素子相互のクロストーク等により吐出が不安定になるだけでなく、駆動に際し大電流を必要とし、小型で安価な電源装置を設計する上で不都合となる。このため、記録ヘッド内では通常、全記録素子を数個から数十個毎の複数ブロックに分割し、各ブロックのノズルを順次時分割駆動するようにして、吐出の不安定性を抑制している。この記録素子の駆動方式は、ブロック分割駆動、もしくは時分割駆動と呼ばれている。
ここで、ブロック分割駆動によりインクを吐出する様子を、図4に模式的に示す。図4では簡単のために、記録ヘッド内の記録素子が一列に21個並び、それらが7個ずつ3つのセクションに分けられている場合を例とする。各セクション内の7個の記録素子は、それぞれ7つの駆動ブロックに属し、記録する際にはブロックごとに時分割で駆動され、同じブロックの記録素子は同時に駆動されることとする。図4の例では、各セクション内のブロック1からブロック7までが順次駆動され、例えばブロック1では図中の記録素子列上から1番目、8番目、15番目の記録素子が同時に駆動され、同じタイミングでインクが吐出される。このブロック分割駆動により、図4からもわかるように、直線を記録しようとする場合でもドットは周期的に斜めに打たれ、一列に並ぶことはない。
一方、2値の記録により擬似的に連続階調を表現する方法として、単位マトリクス(M×Nの画素で構成される画像の制御単位)を網点で構成する技術が知られている。
また、従来より、印刷物の校正用の校正物(プルーフ)を別途作成し、本番の印刷版を作成する前に印刷物の仕上がりを確認する作業が行われる。作成された校正物は、網点、解像度、色、その他の視覚的な要素によって判定され、校正物が印刷機で最終的に印刷される画像に近い程、良いとされる。校正用の印刷装置としては、インクジェット方式、電子写真方式、昇華転写方式等、各種方式が利用される。
しかしながら、インクジェット方式による記録装置を用いて校正物を印刷する場合、網点の空間的な周期と上述したブロック分割駆動の周期の違いにより、干渉が起こり、記録された画像に周期的なパターン(モアレ)が生じることがある。
以下、モアレが発生する仕組みについて、図5を用いて説明する。図5は、ブロック分割駆動により網点画像が記録された場合を示す模式図である。図5では、記録する網点として、網点角度が0°,90°、網点の単位マトリクスサイズが6×6である例を示す。また、上記網点を記録素子が一列に25個並んでいる記録ヘッドを用い、該記録素子列を5セクション、4ブロックに分けて駆動させることにより記録を行うとする。図5において、(a)は記録ヘッド、(b)は上述したブロック分割駆動により実際に打たれるドットパターンを示し、(c)に該ブロック分割駆動により形成された網点画像の様子を示す。図中(c)から明らかなように、単位マトリクス内に形成される網点形状が一様でない、すなわち崩れていることがわかる。これは図5の場合、ブロック分割駆動の周期が“4”であるのに対し、網点の単位マトリクスサイズが“6”であることに起因する。例えばセクション1の先頭素子が単位マトリクスの1行目に対応している場合、単位マトリクス内の4行目と5行目において記録素子の駆動タイミングの違いにより、網点形状にずれが生じてしまう。この網点形状のずれは、図中矢印で示したラインにおいて現れ、周期的に生じる。このように、記録素子配列方向における網点の空間的な周期と、ブロック駆動の周期との関係が整数倍ではないことにより、モアレが生じ、画質劣化の要因となる。
この問題を解決するために、インクの吐出タイミングを不規則にすることでモアレを低減する方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。また、網点角度が0°,90°である網点を記録する際に、ブロック分割駆動のブロック数が記録媒体搬送方向の網点単位マトリクスサイズの整数倍となるよう、記録制御を行うことによってモアレを防ぐ方法が提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開2005−205636号公報 特開2006−15967号公報
しかしながら、モアレを低減するための上記方法には、以下のような問題があった。まず、インクの吐出タイミングが不規則になるように制御する方法では、モアレを防ぐことはできるものの、駆動順序がランダムになるために単位マトリクスに形成される網点形状ががたつき、粒状性が悪化してしまう。
また、分割駆動ブロック数が記録媒体搬送方向の網点単位マトリクスサイズの整数倍となるように制御する方法では、網点の角度情報を考慮していないため、網点角度が0°,90°ではない場合にはモアレが生じることがある。ここで図6に、網点角度が0°,θ(θは0でない)の場合に、ブロック分割駆動の周期と網点の単位マトリクスサイズを整数倍(ここでは1倍)にして記録制御を行った場合の模式図を示す。図6において、上述した図5と同様に(a)は記録ヘッド、(b)は実際に打たれるドットパターン、(c)は形成された網点画像の様子を示す。図6(c)によれば、列Aに属する単位マトリクスの記録時には、セクションサイズと単位マトリクスサイズが一致しているために網点形状が崩れることはないが、列Bに属する単位マトリクスの記録時には、図中矢印の位置において網点形状が崩れてしまう。このような崩れが周期的に発生することにより視覚的にモアレとして認識され、画質劣化の原因となる。
インクジェット方式による記録装置を、校正物を作成する校正印刷装置として網点画像の印刷に使用した場合に、上記課題が発生すると、最終的に印刷される本番の印刷機と異なった要因による画質劣化を生じさせてしまう。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、網点画像を記録する際に、粒状性を悪化させることなく、かつ網点の角度に依らずモアレを抑制して高画質化を実現する画像記録装置および画像記録方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための一手段として、本発明の画像記録装置は以下の構成を備える。
すなわち、記録ヘッドを構成する複数の記録素子を複数のセクションに分割し、各セクション内の記録素子毎に駆動タイミングを制御可能な画像記録装置であって、入力画像の特徴情報として、該入力画像が網点画像であるか否かを示す情報を取得する取得手段と、前記特徴情報に基づいて、前記記録素子毎の駆動タイミングを設定する設定手段と、前記記録素子毎の駆動タイミングに基づき、前記複数の記録素子のそれぞれを駆動する駆動手段と、を有し、前記設定手段は、前記特徴情報が網点画像である旨を示す場合に、前記セクション内の記録素子数と、前記入力画像の記録媒体搬送方向における網点周期とが整数倍の関係となり、かつ前記記録ヘッドにおける前記セクションの境界位置を該記録ヘッドが網点の単位マトリクス分移動する毎に変更するように、前記記録素子毎の駆動タイミングを設定することを特徴とする。
上記構成からなる本発明によれば、網点画像を記録する際に、粒状性を悪化させることなく、かつ網点の角度に依らずモアレを抑制して高画質化を実現することができる。
第1実施形態における画像記録処理を示すフローチャート、 第1実施形態における入力画像の特徴情報取得処理を示すフローチャート、 第1実施形態における記録素子の駆動方法設定処理を示すフローチャート、 記録素子のブロック分割駆動によりインクを吐出する様子を示す模式図、 一般的なブロック分割駆動によりモアレが生じる例を示す図、 分割駆動ブロック数を記録媒体搬送方向の網点単位マトリクスサイズの整数倍とした場合に、網点の角度情報を考慮しないことによりモアレが生じる例を示す図、 第1実施形態における特徴フラグの例を示す図、 第1実施形態における駆動方法の例を示す図、 第1実施形態のインクジェット記録装置における駆動部の構成例を示す図、 第1実施形態のインクジェット記録装置における制御部の構成例を示すブロック図、 第1実施形態における駆動方法M1を説明する図、 第1実施形態における駆動方法M2を説明する図、 第1実施形態における駆動方法M3を説明する図、 第2実施形態における画像記録処理を示すフローチャート、 第2実施形態における駆動方法M2を説明する図、 第2実施形態における駆動方法M3を説明する図、 第3実施形態における画像記録処理を示すフローチャート、 第3実施形態における網点の単位マトリクスの配置例を示す図、 第3実施形態における駆動方法M3を説明する図、 第3実施形態における駆動方法M3を説明する図、である。
以下、添付の図面を参照して、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態において示す構成は一例に過ぎず、本発明は図示された構成に限定されるものではない。
<第1実施形態>
●装置構成
本実施形態における画像記録装置は、記録ヘッドを構成する複数の記録素子を複数のセクションに分割し、各セクション内の記録素子毎の駆動タイミングを制御可能とする。すなわちブロック分割駆動による記録を行うことが可能である。以下、本実施形態では、インクジェット記録装置を想定して説明する。図9は、本実施形態におけるインクジェット記録装置について、その駆動部の概略構成を示す模式図である。本実施形態では、複数の吐出口の内部に取り付けた熱電気変換素子の発熱によって吐出口内のインクに気泡を形成し、この気泡発生圧力でインク滴を吐出する形式の、いわゆるサーマル方式の記録ヘッドを例として説明する。しかしながら本発明に適用可能なインクジェット記録装置はサーマルヘッド方式に限らず、機械的振動エネルギーで液滴を吐出させるいわゆるピエゾ方式の記録ヘッドも同様に適用可能である。
図9において、901は3つのインクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッドと称する)902a〜902cを搭載したキャリッジであり、各記録ヘッド902a〜902cにはインクを吐出するためのインク吐出口が複数個配列されている。記録ヘッド902a,902b,902cはそれぞれ、シアン(C),マゼンタ(M),イエロ(Y)のインクを吐出する記録ヘッドである。910a,910b,910cは各色のインクカートリッジであり、それぞれ、記録ヘッド902a、902b、902c及びそれらにインクを供給するインクタンクとから構成されている。なお、ここでは、CMYの3色のインクを用いてカラー記録を行う構成を例として説明しているが、これに、ブラック(Bk)等の他色インクを吐出する記録ヘッドと該他色インクを収容するインクタンクとを含むインクカートリッジを加える構成としても良い。
記録ヘッド902への制御信号や画像信号などは、不図示のフレキシブルケーブルを介して、後述する記録装置の制御部から送られてくる。908は記録媒体であり、例えば普通紙や高品位専用紙、OHPシート、光沢紙、光沢フィルム、ハガキ等である。記録媒体908は、不図示の搬送ローラーを経て排紙ローラー906に挟持され、搬送モータ907の駆動に伴い図中矢印方向(副走査方向)に送られる。搬送ローラーには、ローラーの回転角を検出するためのロータリー式エンコーダ(不図示)が付随している。
一方、キャリッジ901は、ガイドシャフト905およびリニアエンコーダ909により案内支持されている。キャリッジ901は、駆動ベルト904を介してキャリッジモータ903の駆動によりガイドシャフト905に沿って往復運動させられる。この移動方向が主走査方向である。記録ヘッド902のインク吐出口の内部(液路)にはインク吐出用の熱エネルギーを発生する発熱素子(電気熱エネルギー変換体。以下、記録素子という)が設けられている。すなわち、リニアエンコーダ909の読みとりタイミングに伴い、記録素子を記録信号に基づいて駆動し、記録ヘッドのインク吐出口からインク液滴を吐出させて、これを記録媒体上に付着させることで画像を形成することができる。
図10は、本実施形態におけるインクジェット記録装置について、その制御部の構成例を示すブロック図である。図10において、画像入力部1001は、スキャナやデジタルカメラ等の画像入力機器からの画像データや、パーソナルコンピュータのハードディスク等に保存されている画像データを入力する。画像特徴取得部1002は、画像入力部1001より入力された入力画像からその特徴を示す情報を取得するほか、さらに画像特徴入力部1003を介してユーザから直接入力された、該入力画像についての特徴情報も取得する。画像特徴取得部1002において取得された画像特徴情報は、画像特徴記憶部1005としての記憶媒体に保存される。ここで画像特徴情報とは入力画像の特徴を示す情報であり、例えば入力画像の階調数や、入力画像が2値データであれば2値パターンの周期、さらに2値データが網点であれば網点角度、等が考えられる。
画像処理部1004は、入力画像が多値データである場合に2値化処理を施す。すなわち、多値データの各画素を量子化して、2値の吐出パターンデータを作成する。この2値化処理の手法としては、ブロック分割駆動により干渉が生じない、すなわち2値化処理により作成される2値パターンに周期性が無いことが望ましく、例えば誤差拡散法等が適当である。ここでの2値化処理によって作成された吐出パターンデータは駆動方法設定部1006に入力されるが、入力画像がもともと2値データであった場合には、該入力画像は画像処理部1004を介さずに駆動方法設定部1006に入力される。駆動方法設定部1006は、画像特徴記憶部1005に保存された当該入力画像の特徴情報に基づいて、記録ヘッド1009内の記録素子の駆動方法を設定する。さらに、設定された駆動方法に基づき、記録素子の駆動プロファイル情報を作成する。作成された駆動プロファイル情報は、駆動プロファイル情報記憶部1013としての記憶媒体に保存される。
記録部1007内において、駆動制御部1008は、駆動プロファイル情報記憶部1013に保存された駆動プロファイル情報に基づき、記録ヘッド1009内の記録素子の駆動制御を行う。すなわち、記録ヘッド1009をヘッド移動部1010により記録媒体1012に対して走査(主走査)し、記録ヘッド1009内に配列された記録素子を駆動制御部1008の制御に基づいて駆動することで、記録媒体1012に対する記録動作が行われる。搬送部1011は、上記記録ヘッド1009による1回の主走査が終わるごとに、記録媒体1012を副走査方向に所定量搬送する。このように、記録ヘッド1009による主走査を、記録媒体1012の搬送方向(副走査方向)の上端から下端までの記録が完了するまで行う。
●1パス記録制御
以下、記録素子が一列に配列された記録ヘッド1009を用いて1パス記録を行う場合を例として、本実施形態における記録素子の駆動制御について図1のフローチャートを用いて説明する。
まずS101において、画像入力部1001より入力された入力画像に対し、画像特徴取得部1002において入力画像の特徴情報を取得する。特徴情報とは上述したように、入力画像の階調数、入力画像が2値データであれば2値データの周期、さらに2値データが網点画像であれば網点の角度、等が考えられるが、本実施形態ではこれら特徴情報をフラグに反映させる。ここで図7に、本実施形態における特徴フラグの例を示す。同図に示すように、特徴フラグの種類としては、階調数を示すG_Flg、2値パターンの周期性の有無を示すC_Flg、および、入力画像が網点画像である場合に、その周波数(線数)及び角度情報の有無を示すFA_Flg、等がある。これら各種フラグは、“0”または“1”の値を取り、それぞれの値に対応する内容が図7に記載の通りに定められている。なお、本実施形態においてC_Flgが示す周期性とは、入力された2値データの周期性を指している。例えば、誤差拡散法により2値化されたデータであれば周期性なし(C_Flg=0)となり、網点やBayer型ディザ法により2値化されたデータであれば周期性あり(C_Flg=1)となる。S101では、これら各特徴フラグの値を設定するが、その設定方法の詳細については後述する。S101で取得された特徴情報すなわち特徴フラグは、画像特徴記憶部1005に保存される。
次にS102において、入力画像の階調数が2値であるか多値であるかによって処理を振り分ける。すなわち、階調数を表すフラグF_Flgの値が“1”であれば、入力画像は多値データであるため、S103の2値化処理へ進む。一方、G_Flgの値が“0”であれば、入力画像は2値データであるため、S104へ進んでS103の2値化処理をスキップする。
S103では画像処理部1004において、誤差拡散法等の所定の2値化処理方法に基づき、入力された多値画像データを2値化する。
次にS104では駆動方法設定部1006において、S101で設定した各種特徴フラグに基づき、記録素子の駆動方法を設定する。本実施形態で設定される駆動方法としては、M1〜M3の3種類の駆動方法を想定し、特徴フラグに応じてそのいずれかを選択する。そして駆動方法設定部1006はさらに、設定された駆動方法に基づいて記録素子の駆動プロファイルを作成し、駆動プロファイル情報記憶部1013に保存する。なお、駆動方法M1〜M3の詳細については後述する。
ここで図8に、本実施形態における記録素子の駆動方法M1〜M3のそれぞれに適した入力画像データの特徴を示す。本実施形態においては、画像特徴記憶部1005に保存されている入力画像の特徴フラグに基づき、適切な駆動方法が決定される。図8によれば、入力画像が多値データ、あるいは周期性のない2値データならば、駆動方法としてM1が設定される。一方、入力画像が2値データで周期性がある場合には、さらに2値データの周波数及び角度情報に応じて、駆動方法がM2またはM3に決定される。例えば網点画像のように、記録素子間隔に応じた周波数に比べて低周波成分を持ち、かつ網点の線数、及び角度(周期の方向)が既知の場合には、駆動方法はM3となる。そして、入力画像が上記以外の周期性のある2値パターンについては、その駆動方法をM2とする。
ここで図3に、S104における記録素子の駆動方法設定処理の詳細を示す。まずS301において、入力画像データに周期性があるか否かを判定する。すなわち、C_Flgの値が“0”ならば、S302にて記録素子の駆動方法をM1に設定する。一方、C_Flgの値が“1”ならば、次にS303にて、網点線数及び角度情報があるか否かを判定する。すなわち、FA_Flgの値が“1”ならば、S305にて記録素子の駆動方法をM3に設定し、それ以外の場合にはS304にて駆動方法をM2に設定する。
以上のように、S104で記録素子の駆動方法がM1〜M3のいずれかに設定されると、次にS105では、該設定された駆動方法に基づいて記録素子を駆動する。
●駆動方法M1〜M3
以下、S105で実行される駆動方法M1〜M3について、詳細に説明する。なお、記録ヘッド1009内にはM個の記録素子が解像度1200dpiで配列されているとする。
・駆動方法M1
入力画像が多値データの場合、画像処理部1004における2値化処理として例えば誤差拡散法が使用されたとすると、2値パターンの周期性がないため、駆動方法としてM1が適用される。本実施形態における駆動方法M1は、記録素子の駆動制御を特に入力画像に応じて行うものではない、という方法であり、例えば各セクションをブロックごとに時分割で駆動させることによって記録を行う。ここで図11に、駆動方法M1として、記録素子における各セクション内のブロックを順次駆動した場合の記録例を示す。図11において、(a)は記録ヘッド内に配列された記録素子、(b)は記録素子を駆動させる駆動パルスのタイミングチャート、(c)は実際に打たれるドットパターンを示している。尚、図11の例ではセクションサイズが“5”であるが、もちろんセクションサイズはこれに限らず、予め設定した値を用いるようにすれば良い。また、一度の主走査で使用する記録素子は、セクションサイズに依らず全記録素子(M個)である。
・駆動方法M2
入力された2値データが、周期性があるが、線数及び角度情報のない網点画像や、Bayerディザ法のように周期が短い2値データである場合には、駆動方法としてM2が適用される。駆動方法M2は、複数の記録素子を時分割で駆動する際に、駆動順序パターンの周波数特性が、高周波成分に比べて低周波成分が少なくなるように駆動させる方法である。
以下、駆動方法M2による記録例について説明する。まず、記録ヘッド1009内に配列されたM個の記録素子に合わせて、上述した周波数特性に従うM個の駆動パターンを用意する。そして、M個の駆動パターンをそれぞれM個の記録素子に割り当て、駆動パルス信号として使用すれば良い。駆動方法M1と同様に、使用する記録素子は全記録素子M個である。なお、上記駆動パターンは駆動方法設定部1006において作成され、駆動プロファイル情報として駆動プロファイル情報記憶部1013に保持されている。また、駆動パターンを予め複数個用意しておき、記録ヘッド1009の移動方向または記録媒体1012の搬送方向における記録位置に応じて、適用する駆動パターンを変更するようにしても良い。
ここで図12に、駆動方法M2における駆動パターンの周波数特性と駆動タイミングの関係を示す。図12において、(a)はM2における上述した周波数特性の一例を示す。そして(b)は、(a)の周波数特性に従うように定めた駆動パターン例を示し、特に、M個の記録素子のうち1〜16番目の記録素子の駆動タイミングを示したものである。図12(b)に示す例においては、駆動タイミングが“0”である記録素子(記録素子番号4,6)がまず駆動され、次に駆動タイミングが“1”である記録素子(記録素子番号11,15)が駆動される。このように、図12(b)に従って記録素子が順次駆動されていき、最後に駆動タイミングが“8”の記録素子(記録素子番号3,7)が駆動される。このように駆動方法M2では、駆動パターンが不規則であるために、網点との干渉が起こることはなく、網点角度に依らず適用可能である。また、駆動パターンを低周波成分の少ないランダムパターンとすることによって、単位マトリクスに形成されるドット塊の形状の崩れが、駆動パターンを単純にランダム化した場合と比べて目立ちにくく、粒状性の悪化を防ぐことが可能となる。
・駆動方法M3
上記駆動方法M1,M2のいずれも適用されない入力画像データ、すなわち、周期性があり、さらに網点の線数及び角度情報がある、網点画像としての2値データに対しては、駆動方法M3が適用される。駆動方法M3では、網点の線数及び角度に基づいて、セクションサイズを決定する。具体的には、セクションサイズが記録媒体搬送方向(副走査方向)の網点周期の整数倍となるようにし、かつ記録位置に応じてセクションの分け方、すなわちセクションの境界位置を変更する。
ここで図13に、駆動方法M3による記録例を示す。図13において、(c)は記録されるドットパターン(網点)であり、駆動方法M3ではこのような単位マトリクスによる記録を実現するために、記録素子のセクションサイズを決定する。図13の例では、単位マトリクスサイズが6×6であるため、セクションサイズを6の整数倍に設定する。図13(a)に、記録素子駆動時のセクションサイズを、単位マトリクスサイズの1倍である、6にした場合の分割例を示す。図13(a)によれば、6個の記録素子を1つのセクションとして、全M個の記録素子を、まずセクション11、セクション12、セクション13・・・(以下、セクショングループ1と称する)のように分ける。なお、各セクション内の記録素子は図中上から順次駆動させることとする。ただし、1列の全記録素子数Mが単位マトリクスの整数倍でない場合には、1回の走査で使用する記録素子数は、Mより小さく、セクションサイズの整数倍となる数である。そして、記録ヘッド1009の移動方向(主走査方向)に、セクショングループ1によって単位マトリクスサイズ分の記録を行う。該記録が終了すると、次に、セクションの分け方を図13(a)に示すセクション21、セクション22、セクション23・・・(以下、セクショングループ2と称する)のように変更して、記録を行う。図13(b)に、ブロック駆動のタイミングチャートを示す。時刻T1はセクショングループ1において最初に駆動するブロックのタイミングを示し、時刻T2はセクショングループ2において最初に駆動するブロックのタイミングを示している。またΔTは、あるセクショングループにおいて、最初に駆動するブロックのタイミングと最後に駆動するブロックのタイミングの差を示している。
このように駆動方法M3によれば、主走査方向の記録位置に応じて、すなわち記録ヘッド1009が主走査方向に単位マトリクス分移動するごとに、セクションの分け方を変更し、網点周期とブロック駆動周期とが整数倍の関係となるようにする。これにより、セクション間の駆動タイミングのずれが、形成されるドット塊に影響しないように記録を行うことが可能となる。
なお、駆動方法M3におけるセクションの変更方法は、網点の角度と網点の単位マトリクスサイズによって決まる。例えば図13(c)のように単位マトリクスが配置され、その角度がθである場合には、tanθ×単位マトリクスサイズ分、セクションの区切りをシフトさせることになる。
以上のような駆動方法M3により記録を行うと、網点角度に依らず、単位マトリクスに形成されるドット塊にずれは生じず、また同一形状のドット塊が形成されるため、粒状性を悪化させることなく高画質記録を実現できる。
●入力画像の特徴情報取得処理(S101)
以下、上述したS101における入力画像の特徴情報取得処理について、図2のフローチャートを用いて説明する。
画像特徴取得部1002は、まずS201において、画像入力部1001より入力された入力画像が2値データであれば、S203にてG_Flgを“0”に設定してS204に処理を移す。一方、入力画像が多値データであれば、S202ににてG_Flgを“1”に設定し、さらにC_Flgを“0”に設定して処理を終了する。なお、この場合、FA_Flgについては不定となるが、G_Flg=1およびC_Flg=0が設定されていることにより、以降の処理においてFA_Flgは参照されないため、問題はない。
S204では、入力画像にその特徴を示す情報が添付されている場合を考え、入力画像の特徴情報に関するタグ情報を取得する。このタグ情報としては、例えば画像フォーマットとして一般的に用いられているTIFFのCellLengthやCellWidth等が考えられる。そしてS205において、タグ情報に周期性の情報(例えばTIFFであればCellLength等)が含まれている場合にはS206に処理を移し、含まれていない場合にはS212に処理を移す。
S206〜S211においては、周期性、周波数と網点角度の情報の有無に応じて、各特徴フラグを設定する。まずS206で入力画像に周期性の情報が有るか否かを判定し、有ればS207でC_Flgを“1”に設定し、無ければS208でC_Flgを“0”に設定する。次にS209では入力画像に周波数と網点角度の両情報があるか否かを判定し、あればS210でFA_Flgを“1”に設定し、いずれも無いまたはいずれか一方のみが有る場合には、S211でFA_Flgを“0”に設定する。このFA_Flgの設定が終了すると、処理を終了する。
一方、S205でタグ情報に周期性の情報が含まれていないと判定された場合には、S212で入力画像に周波数と網点角度の両情報が有るか否かを判定し、有る場合にはS206へ進む。しかしながら、周波数と網点角度のいずれの情報も無い、またはいずれか一方のみが有る場合には、S213へ進み、画像特徴入力部1003においてユーザインターフェース(UI)を介した特徴情報の入力があったか否かを判定する。該入力があればS214で該UIより入力された特徴情報を取得するが、無ければS215で、2値データである入力画像の解析(例えばフーリエ解析)を行うことによって、その特徴情報を取得する。周期性に関しては、パワースペクトルの分布を調べればよい。すなわち、2値データに周期性があるならば、ある周波数で鋭いピークが立ち、周期性がなければ、ピークは立たずに複数の周波数帯にスペクトルが分布することを利用する。また網点の角度を調べるには、2次元パワースペクトルや自己相関を用いる方法がある。例えば2次元パワースペクトルを用いる場合、そのピーク位置および角度を調べれば良い。なお、この2値データ解析の結果をユーザに表示し、必要に応じて画像特徴入力部1003からのUI入力を可能とするようにしても良い。また該UI入力において、2値データ解析の結果を全てまたは一部使用しないことを選択できるようにしても良い。
以上のようにS214またはS215で特徴情報を取得した後、S206へ進んでC_FlgおよびFA_Flgを設定して処理を終了する。
なお、図2のフローチャートでは各フラグを“0”,“1”のいずれかに設定する例を示したが、処理開始時に全てのフラグを例えば“0”に初期化しておき、必要に応じてその設定を“1”に変更するようにしても良い。
以上説明したように本実施形態によれば、記録ヘッドのブロック駆動を行う記録装置において、画像データが2値であるか否か、2値であればその周期性があるか否か、さらに網点線数及び角度情報があるか否かに応じて、記録ヘッドの駆動方法を制御する。これにより、網点画像の記録時に粒状性を悪化させることなく、また、網点の角度や網点の単位マトリクスの形状や配置に依らず、モアレを低減し、高画質な記録を行うことが可能となる。
<第2実施形態>
以下、本発明に係る第2実施形態について説明する。上述した第1実施形態では、1パス記録を行う場合を例として説明したが、マルチパス記録を行う場合においても、第1実施形態と同様の考えに基づき画質劣化を防ぐことが可能である。そこで第2実施形態では、2パス記録を行う場合について説明する。なお、第2実施形態が適用されるインクジェット記録装置の構成は上述した第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
以下、第2実施形態における記録素子の駆動制御について、図14のフローチャートを用いて説明する。
図14において、S101〜S104については上述した第1実施形態と同様の処理を行うため、説明を省略する。第2実施形態では、S104で記録素子の駆動方法が設定された後、S1401で、入力された2値データに対し、所定のマスクパターンを用いてパス間の画像データに振り分ける。第2実施形態で使用されるマスクパターンは、インクの吐出、不吐出を示す2値(0または1)による例えば市松模様で表され、1パス用のパターンにおけるインク吐出位置が2パス用のパターンにおけるインク不吐出位置に対応するような位置関係となる。なお、第2実施形態のマスクパターンは市松模様状に限らず、ランダムに分布したパターンであっても良い。
そしてS1402では第1実施形態のS105と同様に、S104にて設定された、M1〜M3のいずれかの駆動方法に基づき、記録素子の駆動制御を行う。
以下、第2実施形態における駆動制御について詳細に説明する。
まず、駆動方法がM1の場合には、S1401で振り分けられたパス間の画像データに基づき、第1実施形態と同様の駆動方法による記録を行う。すなわち、入力画像によらない駆動制御がなされる。
駆動方法がM2の場合も基本的には第1実施形態と同様であり、記録素子の駆動順序パターンに、高周波成分に比べて低周波成分が少なくなるような周波数特性を持たせる。ここで図15に、第2実施形態の駆動方法M2による、1パス目と2パス目における記録素子の駆動タイミングチャート例を示す。図15によれば、同一記録領域に対する記録素子の駆動パターンが不規則となるように制御されていることが分かる。図15の例では、1パス目と2パス目で同じ駆動パターンを用いる例を示しているが、これに限らず、例えば1パス目のセクションの区切り始めと2パス目のセクションの区切り始めで駆動パターンを合わせるように設定しても良い。また、1パス目と2パス目で駆動パターンを別に作成しておき、パス間で記録素子の駆動パターンを変更しても良い。また第1実施形態と同様に、記録ヘッド移動方向の記録位置に応じて駆動パターンを変更しても良い。
駆動方法がM3の場合には、第1実施形態と同様に、セクションサイズが記録媒体搬送方向(副走査方向)の網点周期の整数倍となるようにし、かつ記録位置に応じてセクションの分け方を変更する。また、記録媒体の搬送量に応じて、パス間でのセクションの分け方を変更する。ここで図16に、第2実施形態の駆動方法M3による2パス記録時に、1パス目と2パス目でセクショングループを変更する例を示す。図16では説明を簡単にするために、網点角度が0°,90°、単位マトリクスサイズを“6”、セクションサイズを“6”とした。通常マルチパス記録を行う場合、1パス目での記録後、記録媒体の搬送により記録ヘッドと記録媒体の相対的な位置関係を変化させたうえで、2パス目の記録を行う。従って、記録ヘッドと記録媒体の相対的な移動量が、セクションサイズの倍数でない場合には、パス間でセクションの分け方を記録ヘッドと記録媒体の相対的な移動量に応じて変更する。図16では、まず1パス目はセクション11、セクション12・・・(セクショングループ1)による記録を行う。そして2パス目は、同一記録領域に対するセクション区切り始めが1パス目と揃うように、セクション21、セクション22・・・(セクショングループ2)による記録を行っている。このように、1パス目と2パス目とでセクショングループを分ける、すなわち、記録媒体が搬送されるごとにセクションの境界位置を変更する。これにより、単位マトリクス内に形成されるドットの塊にずれが生じることはなく、粒状性を悪化させることなく高画質記録を実現できる。
なお、第2実施形態では2パス記録の場合について説明を行ったが、本発明は2パスに限らず、4パス記録や8パス記録等、他のパス数によるマルチパス記録についても同様に適用可能である。
以上説明したように第2実施形態によれば、マルチパス記録を行う場合に、パス順に応じてセクションの境界位置を変更する。これにより上述した第1実施形態と同様に、網点画像の記録時に粒状性を悪化させることなく、また、網点の角度に依らず、モアレを低減することができる。
<第3実施形態>
以下、本発明に係る第3実施形態について説明する。上述した第1および第2実施形態の駆動方法M3では、入力された網点の線数及び角度に応じてセクションサイズを決定し、記録位置に応じて適宜セクショングループを変更することで、単位マトリクス内に形成されるドット塊の形状の変動を抑制する。第3実施形態では、記録素子のセクションサイズを固定することなく、ドット塊の形状が安定して記録される方法を説明する。なお、第3実施形態が適用されるインクジェット記録装置の構成は上述した第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
以下、第3実施形態における記録素子の駆動制御について、図17のフローチャートを用いて説明する。
図17において、S101〜S104については上述した第1実施形態と同様の処理を行うため、説明を省略する。第3実施形態では、S104で記録素子の駆動方法が設定された後、S1701で、S104で設定された駆動方法がM3であるか否かを判定する。M3でなければ、S1703へ進んで第1実施形態のS105と同様に、S104にて設定された、駆動方法M1またはM2に基づき、記録素子の駆動制御を行う。
一方、S1701において駆動方法がM3であると判定された場合には、S1702において駆動方法設定部1006が、各記録素子の駆動プロファイルを作成する。
以下、第3実施形態における駆動方法M3用に作成される駆動プロファイルについて説明する。駆動プロファイルとは、記録位置に対応させて記録素子に割り当てた該記録素子の駆動タイミングを示す情報である。ここで図18に示すように、網点角度が0°,15°の網点を記録する場合を考える。図中太線で囲まれた領域は単位マトリクスを示している。画質劣化を防ぐためには、単位マトリクス内に形成されるドット塊がどの位置の単位マトリクスにおいても同じ形状となる必要がある。従って、単位マトリクス内に打たれるドットの吐出タイミングの相対関係が、どの単位マトリクスにおいても常に同じとなるようにすれば良い。
第3実施形態では図19に示すように、図18で用いた単位マトリクスの1行目から5行目を記録するタイミングを順次ずらす。図19(a)は、記録タイミングを表すタイミングチャートであり、単位マトリクスの1行目から5行目までが順に時刻t0〜t4にて打たれるとする。図19(b)は、図19(a)に示すタイミングに従って単位マトリクス内にドットが打たれた様子を示す。第3実施形態では、例えば図19に示す駆動タイミング及び該駆動で形成されるドット塊形状を基準にして、単位マトリクス内のi行目とj行目の記録タイミングの相対関係が、どの単位マトリクスにおいても常に同じとなるように、記録素子の駆動制御を行う。
図20(a)に、図18に示すラインlにおける画素Aから画素Bまでの記録タイミングを示し、図20(b)に、図18に示すラインmにおける画素Cから画素Dまでの記録タイミングを示す。図20(a)のように単位マトリクス内の行に応じて記録素子の駆動タイミングを制御することにより、図20(b)のように単位マトリクス内のi行目とj行目の相対的な記録タイミングを同じにすることができる。第3実施形態では、図20(a)のように画像内の記録ヘッド移動方向(主走査方向)における記録タイミング情報を、駆動プロファイルとして、画像内の記録媒体搬送方向(副走査方向)での全ラインについて持つ。これにより、単位マトリクス内に形成されるドット塊の形状が同一となる網点を記録することができる。なお、網点は記録媒体搬送方向及び記録ヘッド移動方向について周期性があるため、駆動プロファイルとしては1周期分の記録タイミング情報を持てば良い。作成された駆動プロファイルは、駆動プロファイル情報記憶部1013に保存される。
S1702で以上のように駆動プロファイルが作成・保存されると、次にS1703に進む。S1703では第1実施形態のS105と同様に、S104にて設定された駆動方法に基づき、記録素子の駆動制御を行う。このとき、駆動方法としてM3が設定されていた場合には、S1702で駆動プロファイル情報記憶部1013に保存された駆動プロファイル情報に基づいて、記録素子を駆動する。
以上説明したように第3実施形態によれば、記録素子のセクションサイズを不定とした場合にも、上述した第1および第2実施形態と同様の効果が得られる。すなわち、網点の単位マトリクスの形状や配置に依らず、網点画像の記録時にモアレを低減した高画質記録が可能となる。
<他の実施形態>
上記各実施形態においては、記録素子が一列に配列された記録ヘッドを用いる例を示したが、本発明の記録ヘッド構成はこの例に限らず、記録素子が2列に千鳥状に配列された記録ヘッドを用いた構成としても良い。
また、上記各実施形態においてはシリアルスキャンタイプの記録装置を例として説明したが、本発明が適用される記録装置はこの例に限らず、例えば記録媒体の紙幅以上の長さを有するフルライン型記録ヘッドを用いた記録装置にも適用できる。フルライン型記録ヘッドの構成としては、複数の記録ヘッドの組み合わせでも、1体の長尺ヘッドでも良い。
本発明は例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体(記録媒体)等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器(例えば、ホストコンピュータ、インタフェース機器、撮像装置、webアプリケーション、プリンタ等)から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
また、本発明は上記第1乃至第3実施形態と同等の処理を、コンピュータプログラムでも実現できる。この場合、図10をはじめとする構成要素の各々は関数、もしくはCPUが実行するサブルーチンで機能させれば良い。また、通常、コンピュータプログラムは、CD−ROM等のコンピュータ可読記憶媒体に格納されており、それを、コンピュータが有する読み取り装置(CD−ROMドライブ等)にセットし、システムにコピーもしくはインストールすることで実行可能になる。従って、かかるコンピュータ可読記憶媒体も本発明の範疇にあることは明らかである。

Claims (10)

  1. 記録ヘッドを構成する複数の記録素子を複数のセクションに分割し、各セクション内の記録素子毎に駆動タイミングを制御可能な画像記録装置であって、
    入力画像の特徴情報として、該入力画像が網点画像であるか否かを示す情報を取得する取得手段と、
    前記特徴情報に基づいて、前記記録素子毎の駆動タイミングを設定する設定手段と、
    前記記録素子毎の駆動タイミングに基づき、前記複数の記録素子のそれぞれを駆動する駆動手段と、を有し、
    前記設定手段は、前記特徴情報が網点画像である旨を示す場合に、前記セクション内の記録素子数と、前記入力画像の記録媒体搬送方向における網点周期とが整数倍の関係となり、かつ前記記録ヘッドにおける前記セクションの境界位置を該記録ヘッドが網点の単位マトリクス分移動する毎に変更するように、前記記録素子毎の駆動タイミングを設定することを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記取得手段は、前記特徴情報として、前記入力画像の階調数、周期性、網点周期及び網点角度、のうちの少なくとも1つを示す情報を取得し、
    前記設定手段は、前記特徴情報が、前記入力画像が2値であり、かつ周期性があり、かつ網点周期および網点角度の情報が有る旨を示す場合に、前記セクション内の記録素子数と、前記入力画像の記録媒体搬送方向における網点周期とが整数倍の関係となり、かつ前記記録ヘッドにおける前記セクションの境界位置を該記録ヘッドが網点の単位マトリクス分移動する毎に変更するように、前記記録素子毎の駆動タイミングを設定することを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 前記設定手段は、前記特徴情報が、前記入力画像が2値であり、かつ周期性があるが、網点周期および網点角度の情報が無い旨を示す場合に、前記記録素子毎の駆動タイミングを、その周波数特性が高周波成分に比べて低周波成分が少なくなるように設定することを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  4. 前記取得手段は、前記特徴情報を前記入力画像に添付された情報から取得することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  5. 前記取得手段は、前記特徴情報をユーザによって入力された情報から取得することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  6. 前記取得手段は、前記入力画像を解析した結果に基づいて前記特徴情報を取得することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  7. 前記設定手段は、前記記録ヘッドによるマルチパス記録を行う場合、前記記録ヘッドにおける前記セクションの境界位置をパス順に応じて変更することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  8. 記録ヘッドを構成する複数の記録素子のそれぞれについて駆動タイミングを制御可能な画像記録装置であって、
    入力画像の特徴情報として、該入力画像が網点画像であるか否かを示す情報を取得する取得手段と、
    前記特徴情報に基づいて、前記記録素子毎の駆動タイミングを設定する設定手段と、
    前記記録素子毎の駆動タイミングに基づき、前記複数の記録素子のそれぞれを駆動する駆動手段と、を有し、
    前記設定手段は、前記特徴情報が網点画像である旨を示す場合に、前記入力画像における網点の単位マトリクスの全てについて、ドットの吐出タイミングの相対関係が同じになるように、前記記録素子毎の駆動タイミングを設定することを特徴とする画像記録装置。
  9. 記録ヘッドを構成する複数の記録素子を複数のセクションに分割し、各セクション内の記録素子毎に駆動タイミングを制御可能な画像記録装置の制御方法であって、
    入力画像の特徴情報として、該入力画像が網点画像であるか否かを示す情報を取得する取得ステップと、
    前記特徴情報に基づいて、前記記録素子毎の駆動タイミングを設定する設定ステップと、
    前記記録素子毎の駆動タイミングに基づき、前記複数の記録素子のそれぞれを駆動する駆動ステップと、を有し、
    前記設定ステップにおいては、前記特徴情報が網点画像である旨を示す場合に、前記セクション内の記録素子数と、前記入力画像の記録媒体搬送方向における網点周期とが整数倍の関係となり、かつ前記記録ヘッドにおける前記セクションの境界位置を該記録ヘッドが網点の単位マトリクス分移動する毎に変更するように、前記記録素子毎の駆動タイミングを設定することを特徴とする画像記録装置の制御方法。
  10. コンピュータで実行されることにより、該コンピュータを請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像記録装置の各手段として機能させるためのコンピュータプログラム。
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