JP2004112470A - 色調補正方法、画像処理システム、画像処理装置、プログラム、記憶媒体 - Google Patents

色調補正方法、画像処理システム、画像処理装置、プログラム、記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】色のキャリブレーション機能を備えた画像処理システムにおいて、キャリブレーション機能を自動的に実現することができるようにする。
【解決手段】エンジン30内に、パッチ画像の色情報を取得するセンサ部42、周囲温度センサ90、定着器温度センサ92を常設する。BEP部600 は、定期的にテストパッチの印字を割り込ませる。定着器70を通過した後の用紙上のパッチ画像の色情報をセンサ部42により検知する。色変換特性取得部662 は、センサ部42により測定された Lab値とYMCK値のデータセットを基に色差を低減するように色変換プロファイルを作成する。作成した色変換プロファイルと基準との差が所定範囲を超える場合、色データ補正部666 は、FEP部500 から入力されたYMCK値に対してキャリブレーションを施す。センサ90,92で検知した温度変化が所定範囲を超える場合は、先に作成した色変換プロファイルを温度変化分だけ修正する。
【選択図】    図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理装置、この画像処理装置を構成要素とする画像処理システム、画像処理装置やシステムで使用する画像処理方法、並びにプログラムおよび当該プログラムを格納したコンピュータ読取り可能な記憶媒体に関する。より詳細には、カラー複写機、ファクシミリ、あるいはプリンタなど、記録媒体上に画像を形成するいわゆる印刷機能を有する装置における、記録媒体上に形成された画像色のバラ付きを補正するキャリブレーション機能に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特公平6−101799号公報
【0003】
プリンタ装置や複写装置などの印刷機能を備えた画像形成装置が様々な分野で使用されている。また、今日では、画像形成装置がカラー化され、ユーザの様々な表現手段として利用されるようになってきている。たとえば、電子写真プロセス(ゼログラフィ)を用いたカラーページプリンタ装置は、高品質な画質あるいは高速プリンティングの点で注目されている。
【0004】
一方、印刷機能という点では、家庭内での個人ユースやオフィスでのビジネスユースといった比較的小規模(たとえば1ジョブが数枚〜数十枚程度)の印刷出力を要求されるものと、製本などの印刷業界で使用される比較的大規模(たとえば1ジョブが数千枚以上)の印刷出力を要求されるものとに大別される。前者の比較的小規模の印刷出力を要求されるものにおいては、その多くが(たとえば孔版印刷を除いて)、印刷データを受け取り版下を生成せずに印刷物を出力する。一方、後者の比較的大規模の印刷出力を要求されるものにおいては、従来は、印刷データに基づいて版下を生成し、この生成した版下を使用して印刷物を出力していた。
【0005】
ところが、今日では、DTP(DeskTop Publishing/Prepress)の普及による印刷工程の変化、いわゆる「印刷のデジタル革命」により、DTPデータから直接印刷する「ダイレクト印刷」もしくは「オンデマンド印刷」(以下オンデマンドプリンティングという)が着目されている。このオンデマンドプリンティングでは、従来の印刷(たとえばオフセット印刷)における写植などの紙焼き(印画紙)、版下、網ネガ、網ポジ、PS版などの中間成果物を生成せずに、プリプレス工程を完全にデジタル化することで電子データだけに基づいて印刷物を出力する仕組み(CTP;Computor To Print or Paper)が取られている。そして、このオンデマンドプリンティングの要求に対して、電子写真プロセスを用いた印刷機能が着目されている。
【0006】
図10は、従来の画像形成装置の一例を備えた画像形成システムの概略を示す図である。
【0007】
この画像形成システムは、画像形成装置1と、この画像形成装置1に印刷データを渡し印刷指示をする端末装置であるDFE(Digital Front End processor )装置とから構成されている。
【0008】
画像形成装置1は、電子写真プロセスを利用して画像を所定の記録媒体に記録するもので、IOT(Image OutPut )モジュール2、フィード(給紙)モジュール(FM;Feeder Module )5、出力モジュール7、ユーザインタフェース装置8、およびIOTモジュール2とフィードモジュール5とを連結する連結モジュール9を備えている。
【0009】
DFE装置は、プリンタコントローラ機能を備えており、たとえば図形、文字などの拡大、回転、変形などが自由に制御できるページ記述言語(PDL:PageDescription Language )で記述された電子データをクライアント端末から受け取り、この電子データをラスターイメージに変換(RIP処理;Raster Image Process)し、さらにRIP処理済みの画像データおよび印刷枚数や用紙サイズなどの印刷制御情報(ジョブチケット)を画像形成装置1に送り、画像形成装置1のプリントエンジンや用紙搬送系を制御して、画像形成装置1に印刷処理を実行させる。つまり、画像形成装置1の印刷動作は、DFE装置によるプリンタコントローラによって制御される。
【0010】
印刷データとしては、カラー印刷用の基本色である、イエロ(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)の3色と、ブラック(K)とを合わせた4色(以下纏めてYMCKという)分が画像形成装置1に送られる。
【0011】
IOTモジュール2は、IOTコア部20とトナー供給部22とを有する。トナー供給部22には、カラー印刷用のYMCK分のトナーカートリッジ24が搭載されるようになっている。
【0012】
IOTコア部20は、光走査装置31や感光体ドラム32などを有するプリントエンジン(印字ユニット)30を前述の色成分に対応する色ごとに備えており、このプリントエンジン30をシート搬送方向に一列に配置したいわゆるタンデム構成のものとなっている。またIOTコア部20は、プリントエンジン30を制御する電気回路あるいは各モジュール用の電源回路などを収容する電気系制御収納部39を備える。
【0013】
さらに、IOTコア部20は、画像転写方式として、感光体ドラム32上のトナー像を1次転写器35にて中間転写ベルト43に転写(1次転写)し、その後、2次転写部45にて中間転写ベルト43上のトナー像を印刷用紙に転写(2次転写)する方式を用いている。このような構成では、YMCKの各色トナーにより画像形成を各別の感光体ドラム32上に行なって、これトナー像を中間転写ベルト43に多重転写しその後所定の印刷用紙に転写することでカラー画像を得るようにする。
【0014】
ところで、カラー印刷やカラー複写機などのカラー画像の記録を行なう装置では、元原稿(読取対象原稿や電子的に生成された電子原稿の何れでもよい)の色彩を出力物において忠実に再現することが重要な機能となっている。たとえば、カラースキャナで元原稿を読み取り印刷出力する場合を例に説明する。
【0015】
カラースキャナでカラー原稿を光学的に色分解して読み取ると、これをカラーマスキングによりカラーのトナー(色材)やインキ、インクドナーフィルムなどの色材の記録信号(たとえばトナー信号)に変換して記録部(画像形成装置1におけるIOTコア部20の相当)に供給する。カラーマスキングでは、カラー原稿の色分解信号R(赤)、G(緑)、B(青)(以下纏めてRGBという)に対して、所定の演算を行ない、色材の記録信号Y,M,C(以下纏めてYMCという)に変換することにより、色バランスを保ちながら色再生時の色調をコントロールしたり、彩度を向上させたりしている。
【0016】
しかしながら、スキャナで読み取られる色信号は、照明用光源のスペクトラムやダイクロイックミラーの特性、光電変換素子、カラーフィルタ、レンズなどの色特性によって影響されることが多い。また、画像を用紙に記録するIOTコア部20においても、カラー画像の記録に用いる色材は、分光特性上不要吸収を持っているため、彩度、色相がズレて好ましい画像が得られない場合など、色彩に関する様々な特性を補正すべき要素を持っている。さらに、用紙、カラートナー(色材)の特性など、階調再現性に影響を与える要因も多い。このため、単純に色変換処理しただけでは、原稿の色彩を忠実に再現することは困難である。
【0017】
この問題を解消するため、カラー画像のデータ処理では、原稿の色彩を忠実に再現すべく、上記のカラーマスキングの前にEND変換(Equivalent Neutral Density;等価中性濃度変換)、さらにその後に、TRC処理(Tone Reproduction Correction;色調補正制御処理)、その他種々の処理が施される。
【0018】
また、通常、処理を容易にするため、RGB信号やYMC信号は、END変換で表現されることが多い。この場合、グレイを読み取ったときの色分解信号は、B=G=R(等価中性濃度)となり、逆にY=M=Cの信号を記録部に送るとグレイが再現される。このことは、スキャナで原稿を読み取る場合に限らず、純電子的に電子原稿を生成する場合でも同様である。
【0019】
すなわち、カラー原稿を色分解して読み取った信号は、RGB信号で取り出されるが、グレイ(無彩色)原稿を読み取ったときの色分解信号RGBは、スキャナ(読取装置)の各種特性や条件のバラツキにより等しい値にはならない。そこで、END変換は、このような場合の色分解信号RGBを等しい値のグレイ濃度に変換する。また、色分解信号RGBは、印刷するトナーやインキなどの色材の記録信号YMCに変換され、その信号YMC、さらにはこれらから墨版の信号K(黒または墨)を生成するとともにその分に相当する量のYMCについて除去処理を行なって記録部に供給することによりカラー画像が再現されるが、この場合、色材信号YMCを等しい値にしたグレイ信号を出力しても、記録部の色材の特性や環境に影響されて忠実にグレイが再現されない。
【0020】
TRC処理は、このように色材信号YMCが等しい値の場合に、相当する濃度のグレイを再現する。これに対して、カラーマスキングは、色分解信号RGBを色材信号YMCに変換するものであり、その際にグレイ以外の色(色相や彩度など)を如何に再現するかが重要である。つまり、END変換、カラーマスキング、TRC処理は、グレイを含めて原稿の色の再現性を高めるのに極めて重要な役割を担っている。
【0021】
前述のようにして、END変換、カラーマスキング、TRC処理を利用して、グレイ(無彩色)原稿をグレイ原稿として出力する(グレイバランスを取る)技術として、たとえば特許文献1に記載の手法がある。
【0022】
ここで、等価中性濃度変換ENDは、スキャナで読み取られた色信号をグレイバランスした等価中性濃度に変換処理を行なうことで、スキャナからの色信号をイメージ処理するIPS(Image Process System)においてグレイバランスした画像データを次のカラーマスキングにより色補正変換することができるようにするものである。特許文献1に記載の手法では、変換テーブルLUT(Look Up Table )を使用して等価中性濃度の変換処理を行なう。
【0023】
等価中性濃度変換ENDの後段に設けられたカラーマスキングは、グレイバランス法を適用したマトリクス係数を用いて色分解信号から色材の記録信号に色補正変換する。カラーマスキングの後段に設けられた色調補正制御TRCは、記録信号に対し等価中性濃度の変換処理を行ない、等価中性濃度の記録信号がグレイの画像に記録されるように変換する。
【0024】
特許文献1に記載の手法では、上記のように構成することにより、まず、光学系の色分解信号でグレイバランスさせて、その後段で色補正変換などの処理を行なうので、グレイバランス状態を効率的に維持することができ、カラーマスキングでも容易にグレイバランス法を適用できる。さらに、カラーマスキングにおいてグレイバランス法を適用して色補正変換を行ない、その画像データを色調補正制御TRCへ送るので、色調補正制御TRCでも高い精度で等価中性濃度の変換処理を行なうことができる。すなわち、デバイス特性を左右する(色再現性に影響を与える)記録部(前例では画像形成装置1のIOTコア部や定着器70)に合わせたトーン補正が可能となる。
【0025】
また、これら一連のグレイバランス制御では、LUT方式の変換テーブルを使用するので、画像データをアドレスとしてメモリのデータを読み出すだけで所望の変換値が得られ、変換処理の簡素化、高速化を図ることができ、非線形特性の変換値も容易に設定することができ、色の濁りをなくし色の再現性を高めることができる。加えて、変換テーブルの設定を容易に行なうことができるので、原稿の種類や画像記録の目的に応じて変換特性を変えることも容易である。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載の手法のようにして、END変換、カラーマスキング、TRC処理により、たとえば1次元LUTによるキャリブレーションが実現されるが、その対象は、あくまでも、グレイに対する補正だけであり、カラー印刷で重視される、肌色、地面色(茶色)、空色(紺)などの記憶色(3次色の一例)、あるいは2次色のキャリブレーションにはなっていない。
【0027】
すなわち、カラー画像の再現性に当たっては、グレイバランス(1次色の色ズレ)だけでなく、色の再現性自体、つまり、元原稿の色相、彩度、明度が、出力媒体上においても忠実に再現されることが重要である。したがって、グレイバランスに加えて、この色ズレが生じないようにする機能が必要となる。以下、グレイバランス機能と2次色や3次色の色ズレの補正を纏めてキャリブレーション機能ともいう。
【0028】
この場合、出力デバイスが使用する1つの色材そのもので現される1次色(たとえばY,M,Cそのもの)に限らず、たとえばY,M,C(Kを含めてもよい)の各色材の何れか2つ(たとえばY+M,M+C,C+Y)を組み合わせて形成される2次色(R,G,B)、あるいは、Y,M,Cの全て(Y+M+C)を組み合わせて形成される3次色の再現性も重要である。特に、3次色の一例である記憶色といわれる、たとえば肌色、茶色(地面の色)、木の緑、あるいは紺色(空や海の色)などは、人間の視覚特性上微細な差も判断可能であり、色ズレに対する許容度が低い。
【0029】
また、記録部(画像形成装置1におけるIOTコア部20に相当)が異なれば、その特性の違いの影響を受けてグレイバランスが崩れてしまう。つまり、出力装置自体の個体差、いわゆるデバイス差が生じる。また、同一デバイスにおいても、装置内各部の安定性の問題から、出力ジョブ間やページ間でのバラ付きが生じる。これらのことは、グレイバランスに限らず、1次色、2次色、あるいは3次色の色ズレについても同様である。
【0030】
なお、異なるデバイス間でのグレイバランスや色ズレに対するキャリブレーション機能、すなわちデバイス(カラー画像入力装置やカラー画像出力装置)が異なっても画像(特に色)の見え方が同じであるようにするための機能(仕組み)をCMS(Color Management System )機能という。このCMS機能では、デバイス特性をキャラクタリゼーション(Characterization)して、その特性を記述したプロファイルをデバイスごとに作成することで、元デバイスの色を再現先デバイスの色域内にマッピングし、システム全体としてのカラーマッチング処理を実現するようにする。
【0031】
色ズレの問題を解消する他の方法としては、たとえば、ある素性の出力装置(N=1)を使用して、キャリブレーション用の基準原稿を出力し、その出力物を色彩色差計で測色し(手動で測色し)、ICC(International Color Consortium)プロファイルのような色変換パラメータを作成し、この色変換パラメータを用いて色信号を予め補正して記録部に送出する仕組みも知られている。
【0032】
しかしながら、この方法は、ある素性の出力装置で一意に決められた色変換パラメータを他の全装置において使用するものであり、出力装置自体の個体差、転写ジョブのバラ付き、多部数のページ間バラ付きなどが発生するため、オンデマンドプリンティング市場を担う機種においては使用に耐えない。
【0033】
また、個々の装置ごとに、前述のように測色して色変換パラメータを作成するという方法もある。しかしこの方法は、装置を起動したとき(たとえば朝一番など)などある一定の時点にオフラインかつ手動にて前述のようにして測色して色変換パラメータを作成するので、出力装置自体の個体差の問題が解消されるに過ぎず、転写ジョブのバラ付き、多部数のページ間バラ付きなどの問題は解消されないので、やはりオンデマンドプリンティング市場を担う機種においては使用に耐えない。たとえば、稼働環境温度が変わればIOTコア部20や定着器70の色再現特性も変わるので、色変換パラメータを作成した時点(装置起動時)と実際の印刷出力時との色再現性が合致せず、必ずしも補正が適正になるとは限らない。たとえば、測色して求めた色変換パラメータを使用して補正したことが、却って色ズレを大きくすることにもなりかねない。
【0034】
また、手動にて前述のようにして測色して色変換パラメータを作成するというのは、実際には非常に難しく、キャリブレーションに関するノウハウやスキルが必要になる、あるいはキャリブレーションソフトウェアを購入利用する必要がある、などの問題もある。
【0035】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、出力装置自体の個体差、転写ジョブのバラ付き、多部数のページ間バラ付きなどが生じることがなく、色ズレに対するキャリブレーション機能を自動的に実現することのできる色調補正方法を提供することを目的とする。
【0036】
また、本発明は、本発明の色調補正方法を利用した画像処理装置や、この画像処理装置を構成要素とする画像処理システムを提供することを目的とする。
【0037】
また本発明は、本発明の色調補正方法を実施する装置を、電子計算機を用いてソフトウェアで実現するために好適なプログラムおよび当該プログラムを格納したコンピュータ読取り可能な記憶媒体を提供することを目的とする。
【0038】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明に係る第1の色調補正方法は、画像記録部にて使用される複数の色材の記録信号の少なくとも1つに色補正変換を施すことで記録媒体上の出力色が略一定に維持されるようにする色調補正方法であって、所定の繰返しタイミングで、所定の基準色の画像を所定の記録媒体に出力して、この記録媒体上の基準色の画像の色情報を前記画像記録部に常設されているセンサにより取得し、この取得した色情報に基づいて、記録媒体上の出力色が略一定に維持されるように複数の色材の記録信号の少なくとも1つに対して色補正変換を施す、つまりキャリブレーションを取るようにした。
【0039】
出力色を略一定に維持するとは、それぞれ記録媒体上の出力色の、グレイバランス、所定の2次色、所定の3次色、および所定の記憶色、のうちの何れかであればよい。
【0040】
また、所定のタイミングは、所定数の出力(つまり所定の出力枚数;ページ単位でもかまわない)ごと、印刷ジョブごと、日ごと、および月ごと、のうちの少なくとも1つであればよい。
【0041】
本発明に係る第2の色調補正方法は、画像記録部にて使用される複数の色材の記録信号の少なくとも1つに色補正変換を施すことで記録媒体上の出力色が略一定に維持されるようにする色調補正方法であって、所定の基準色の画像を、予め用意されている色変換用の高次元ルックアップテーブルを用いて色変換することで、複数の色材の記録信号を生成し、この生成した記録信号に基づいて所定の記録媒体に画像を出力し、この記録媒体上の基準色の画像の色情報を所定のセンサにより取得し、この取得した色情報に基づいて、記録媒体上の出力色が略一定に維持されるように、高次元ルックアップテーブルの格子点データを書き換え、この格子点データが書き換えられた高次元ルックアップテーブルに基づいて、入力された色信号に対して色変換を施すことにより色補正変換を施すこととした。
【0042】
「高次元」は、イメージデータを表す複数の色信号に対応するものである。たとえば、イメージデータをR,G,Bの3色の色信号で表す場合には3次元となる。また、イメージデータをY,M,C,Kの4色の色信号で表す場合には4次元となる。
【0043】
この第2の色調補正方法においても、色情報を取得するためのセンサは、画像記録部に常設されているものであるとよい。
【0044】
本発明に係る第1あるいは第2の色調補正方法においては、さらに、画像記録部における画像形成に関わる機能要素の変動を検知し、この検知した変動の大きさが所定範囲を超える場合にも、記録媒体上の出力色が略一定に維持されるように色補正変換を施すことが好ましい。
【0045】
本発明に係る画像処理システムは、印刷データに基づいてイメージデータを生成するイメージデータ生成装置と、画像を所定の記録媒体上に記録する画像記録部と、イメージデータ生成装置により生成されたイメージデータについて、画像記録部にて使用される複数の色材の記録信号の少なくとも1つに色補正変換を施すことで記録媒体上の出力色が略一定に維持されるようにする色調補正処理を施す画像処理装置とから構成されているシステムである。
【0046】
そして、このシステムにおいては、先ず第1の形態として、画像記録部を、所定の記録媒体に出力された所定の基準色の画像の色情報を取得する常設されたセンサ部を備えたものとするとともに、画像処理装置を、所定の繰返しタイミングで、所定の基準色の画像を所定の記録媒体に出力して、この記録媒体上の基準色の画像の色情報をセンサ部により取得するよう画像記録部を制御する印刷制御部と、センサ部により取得された色情報に基づいて、記録媒体上の出力色が略一定に維持されるように、複数の色材の記録信号の少なくとも1つに対して色補正変換を施す色調補正部を備えたものとする。
【0047】
また、上記システムにおける第2の形態としては、画像処理装置を、入力された色信号に対応する色材の記録信号を求めるための色変換用の高次元ルックアップテーブルと、所定の基準色の画像に対応する記録信号に基づいて所定の記録媒体に画像を出力するよう画像記録部を制御する印刷制御部と、所定のセンサにより取得された前記記録媒体上の前記基準色の画像の色情報に基づいて、前記記録媒体上の出力色が略一定に維持されるように、高次元ルックアップテーブルの格子点データを書き換え、この格子点データが書き換えられた高次元ルックアップテーブルに基づいて、イメージデータを表す入力された色信号に対して色変換を施すことにより色補正変換を施す色調補正部を備えたものとする。
【0048】
本発明に係る第1の画像処理装置は、本発明に係る第1の色調補正方法を実施するのに好適な装置であって、所定の繰返しタイミングで、所定の基準色の画像を所定の記録媒体に出力して、この記録媒体上の基準色の画像の色情報をセンサ部により取得するよう画像記録部を制御する印刷制御部と、センサ部により取得された色情報に基づいて、記録媒体上の出力色が略一定に維持されるように、複数の色材の記録信号の少なくとも1つに対して色補正変換を施す色調補正部を備えたものとした。
【0049】
また、本発明に係る第2の画像処理装置は、本発明に係る第2の色調補正方法を実施するのに好適な装置であって、上記本発明に係る画像処理システムにおける第2の形態で述べた通りのものである。
【0050】
また、従属項に記載された発明は、本発明に係る画像処理システムや画像処理装置のさらなる有利な具体例を規定する。さらに、本発明に係るプログラムは、本発明に係る画像処理装置を、電子計算機(コンピュータ)を用いてソフトウェアで実現するために好適なものである。なお、プログラムは、コンピュータ読取り可能な記憶媒体に格納されて提供されてもよいし、有線あるいは無線による通信手段を介して配信されてもよい。
【0051】
なお、イメージデータ生成装置は画像記録部とは独立的に処理するものであることが好ましい。「画像記録部とは独立的に処理」とは、画像記録部あるいはこの画像記録部を制御する画像処理装置に対して完全独立であることに限らず、これらからの強い拘束を受けることなくほぼ非依存で、ある程度の自由度を持って(画像記録部の処理速度などにはほぼ無関係に)」所定の処理を行なうことも含む意味である。
【0052】
【作用】
本発明の上記第1の構成においては、先ず、画像記録部内に基準色の画像の色情報を取得するセンサを常設するようにした。そして、このセンサを用いて、所定の繰返しタイミングで基準色の画像の色情報を取得し、この取得した色情報に基づいて、キャリブレーションを取る。つまり、画像記録部内に常設したセンサを利用して、定期的にキャリブレーションを取る。
【0053】
また、本発明の上記第2の構成においては、基準色の画像の色情報を所定のセンサで取得し、この取得した色情報に基づいて、記録媒体上の出力色が略一定に維持されるように、色変換用の高次元ルックアップテーブルの格子点データを書き換え、この格子点データが書き換えられた高次元ルックアップテーブルに基づいて、入力された色信号に対して色変換を施すことで、色補正変換を施すこととする。
【0054】
何れの手法も、画像記録部からの基準画像の出力結果(色情報)を反映させて、キャリブレーションを取るという点で共通する。
【0055】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0056】
図1は、本発明に係る画像処理システムを適用した画像形成システムの一実施形態を示す図である。ここで、図1(A)はシステム構成の概略図、図1(B)は、ユーザインタフェース装置の詳細との関係における接続例を示す図である。
【0057】
この画像形成システムは、画像形成装置1と、この画像形成装置1に印刷データを渡し印刷指示をする端末装置であるDFE装置とから構成されている。
【0058】
画像形成装置1の基本的構成は、従来技術で示したものと同じである。なお、色材色に対応した各プリントエンジン30は、たとえば暗減衰と各トナーの特性との関係、あるいはブラックトナーへの他のトナーの混色による影響の違いといったようなことを考慮して、その配置順序が決定される(図示した例は一例に過ぎない)。
【0059】
本実施形態の画像形成装置1のIOTコア部20は、印刷用紙(記録媒体)上に形成された画像色のバラ付きを補正するキャリブレーション機能(カラーマネージメント機能)のため、タンデム構成されたプリントエンジン30のベルト搬送方向における最後流側の中間転写ベルト43上の近傍(図ではブラックK用のプリントエンジン30の左側)に、中間転写ベルト43上に形成されたキャリブレーション用のテストパッチ(所定の基準色の画像)の色情報を検知するセンサ部42が常設されている。なお、テストパッチは、通常の画像と同様に、クリーナ44により除去される。
【0060】
センサ部42としては、たとえばR,G,Bの3色成分を個別に検出するCCD撮像素子からなるインラインセンサを備えたものが使用される。インラインセンサは、その長手方向が図中奥行き方向となるように配置される。
【0061】
なお、本実施形態におけるキャリブレーション用のセンサ部42(特にテストパッチの色情報を検出するインラインセンサ)の配置形態では、定着系統において発生する色ズレを補正することはできない。より高精度なキャリブレーションの仕組みとする場合には、定着器70の後流側にテストパッチの色情報を検知するインラインセンサ42bを配置することが望ましい。
【0062】
この場合、ペーパ間ギャップ中にテストパッチ形成用の用紙(テスト用紙)を挿入搬送して、多数のテストパッチで表された標準画像をこのテスト用紙上に形成(印刷)し、定着器70を通過した後のテスト用紙上の基準色画像(テストパッチ)の色情報をインラインセンサ42bにより検知する(後述する図7(B)も参照)。こうすることで、定着系統において発生する色ズレも補正することができる。
【0063】
DFE装置は、描画機能を備えており、たとえばページ記述言語PDLで記述された印刷データを図示しないクライアント端末から順次受け取り、この印刷データに基づいてラスターイメージを生成(RIP処理;Raster Image Process)し、さらにRIP処理済みのイメージデータおよび印刷枚数や用紙サイズなどの印刷制御情報(ジョブチケット)を画像形成装置1に送る。なお、DFE装置のフロントエンドプロセッサFEP部500は、画像形成装置1に依存した印刷制御機能を果たすプリンタコントローラ機能を備えておらず、主にRIP処理のみをする。
【0064】
このDFE装置は、イメージデータ生成装置の一例であるフロントエンドプロセッサFEP(Front End Processor )部500を備える。フロントエンドプロセッサFEP部500は、フロントエンジンによるROP(Raster OPeration)処理によりクライアント(Client)からのデータをラスタデータに変換(RIP処理)し、その変換後のラスタ画像を圧縮処理する。IOTモジュール2の高速処理に対応可能なようにRIP処理や圧縮処理が高速処理対応になっている。
【0065】
ユーザインタフェース装置8は、キーボード81やマウス82などの入力デバイスを有し、ユーザに画像を提示しつつ指示入力を受け付けるGUI(Graphic User Interface)部80を備えるとともに、その本体(図示せず)内に画像形成装置1の各モジュールやDFE装置との間の接続インタフェース機能やサーバ機能をなすSys(システム制御)部85を備える。また、ユーザインタフェース装置8は、画像形成装置1に依存した印刷制御機能を果たすプリンタコントローラ機能を備えている。
【0066】
このような構成におけるユーザインタフェース装置8の画像形成装置1に依存した処理の制御機能を果たすプリンタコントローラ機能部分と、接続インタフェースに関わる部分とを、纏めてバックエンドプロセッサBEP(Back End Processor)部600という。結果として、本実施形態の構成におけるユーザインタフェース装置8は、GUI部80と、IOTコア部20などエンジン特性に応じた制御するプリンタコントローラ機能部分とを含むようになっている。なお、バックエンドプロセッサBEP部600やIOTコア部20は、本発明に係る画像処理装置の機能を備えている。
【0067】
フロントエンドプロセッサFEP部500にはクライアント端末から受け取った印刷データを保存しておくデータ格納部(図示せず)が用意される。同様に、バックエンドプロセッサBEP部600には、フロントエンドプロセッサFEP部500から受け取ったイメージデータやジョブチケットを保存しておくデータ格納部(図示せず)が用意される。
【0068】
DFE装置では、クライアント端末で生成されたコードデータをフロントエンジン側のRIP処理でラスタデータ化し、圧縮処理を施す。DFE装置側のフロントエンドプロセッサFEP部500と画像形成装置1側のバックエンドプロセッサBEP部600との間の電気信号の伝送は、IOTコア部20に対して比較的疎な(ほぼ独立した)関係にある。つまり、画像記録部としてのプリントエンジン30に対して非依存の通信インタフェース(汎用ネットワークによる疎結合)で構築される。
【0069】
たとえば、図1(A)に示すように、DFE装置とバックエンドプロセッサBEP部との間は、たとえば通信速度が1GBPS(Giga Bit Per Sec)程度の汎用の通信プロトコルによる高速有線LAN(Local Area Network)などで接続するとよい。印刷ファイルは、たとえばFTP(File Transfer Protocol)などによりフロントエンドプロセッサFEP部500からバックエンドプロセッサBEP部600へファイル転送される。
【0070】
これに対して、バックエンドプロセッサBEP部600と画像記録部を構成する(その主要部である)IOTコア部20との間の電気信号の伝送は、IOTコア部20に対して比較的密な関係にある、つまり、画像記録部としてのプリントエンジン30に依存した通信インタフェースで構築される。たとえば、専用の通信プロトコルで接続される。
【0071】
ユーザインタフェース装置8には、画像形成装置1を操作するための制御ソフトウェアが組み込まれている。このユーザインタフェース装置8は、画像処理装置IPS(Image Process System)の機能を備えたDFE装置と接続されており、たとえば、RIP(Raster Image Process)処理済みの印刷データ、および印刷枚数や用紙サイズなどの印刷制御情報をDFE装置から受け取り、要求された印刷処理を画像形成装置1に実行させる。
【0072】
DFE装置が備えるフロントエンドプロセッサFEP部500とバックエンドプロセッサBEP部600の機能役割分担としては、たとえば次のようになっている。フロントエンドプロセッサFEP部500は、イメージデータの生成機能の他、画像圧縮やデバイス差を補正するCMS(Colour Management System;カラー管理システム)の機能など、画像記録部の一例であるプリントエンジン30とは独立的な処理機能を担当する。一方、バックエンドプロセッサBEP部600は、画像伸張、電子帳合い、両面制御、ジョブリカバリ、CMYKのグレイバランス(1次色のバランス補正)や2次色や3次色のカラーバランスの補正(キャリブレーション)機能など、プリントエンジン30に依存した処理機能を担当する。
【0073】
たとえば、バックエンドプロセッサBEP部600には、DFE装置から受け取った印刷制御情報に基づいてコマンドコード(Command Code)を生成し、画像形成装置1内の各部の処理タイミングをエンジン特性に応じて制御するコントローラが設けられる。また、バックエンドプロセッサBEP部600は、IOTモジュール2やフィードモジュール5あるいは出力モジュール7などのエンジン特性に適合するようにスプール処理を完結させてからIOTモジュール2に画像データを渡す。バックエンドプロセッサBEP部は、エンジン特性に依存した制御処理をする。
【0074】
画像形成装置1は、クライアントからの指示をフロントエンドプロセッサFEP部500で判断し、IOTコア部20や定着器70あるいはフィニッシャ部などの画像形成装置1の各部に依存せず専らフロントエンドプロセッサFEP部500のみで処理可能なものはフロントエンドプロセッサFEP部500で処理し、画像形成装置1の各部に依存するものであってバックエンドプロセッサBEP部600で行なうべき処理はバックエンドプロセッサBEP部600側へコマンドをスルーさせる。
【0075】
たとえば、フロントエンドプロセッサFEP部500からバックエンドプロセッサBEP部600には、RIP処理が施されたラスタベース画像を含む印刷ファイルデータが送られる。印刷ファイルデータとしては、ラスタベースの画像ファイルデータの他、印刷部数、両面/片面、カラー/白黒、合成印刷、ソートの有無、ステープラの有無など印刷制御情報などが含まれる。
【0076】
クライアントの指示を現した印刷制御情報は、フロントエンドプロセッサFEP部500のRIP処理に必要なコマンドと、フロントエンドプロセッサFEP部500側では必要ないが、バックエンドプロセッサBEP部600側で必要であって、できるだけ早く伝達すべきコマンドに分けることができる。
【0077】
そしてたとえば、回転(Rotation)、1枚の用紙内へのページ割付(N−UP)、リピート処理、用紙サイズ合わせ、デバイス差を補正するカラー管理システムCMS、解像度変換、コントラスト調整、圧縮率指定(低/中/高)などのRIP処理と関わりのある処理は、フロントエンドプロセッサFEP部500にて処理し、その制御コマンドをバックエンドプロセッサBEP部600へは通知しない(非通知)。
【0078】
一方、コレーション(帳合い)、両面印刷、スタンプ・パンチ・ステープラなどのフィニッシャ装置あるいは用紙トレイと関わりのある位置合わせ処理、排出面(上下)合わせ、グレイバランスや色ズレ補正などのキャリブレーション処理、スクリーン指定処理など、画像形成装置1の処理特性と関わりの強いもの(IOT依存の処理)に関しては、その制御コマンドをフロントエンドプロセッサFEP部500がスルーすることで、バックエンドプロセッサBEP部600にて処理する。
【0079】
このコマンドスルーをするに際して、フロントエンドプロセッサFEP部500は、クライアント側から印刷ジョブファイルを受け取ると、できるだけ早く、好ましくはクライアントから受け取ると直ちに、バックエンドプロセッサBEP部600側で必要なジョブコマンドの有無を判断し、バックエンドプロセッサBEP部600側で必要なジョブコマンド情報を即時に送る。つまり、フロントエンドプロセッサ500は、クライアントからの指示を判断し、自身にて処理可能なものはフロントエンドで処理する一方、バックエンドプロセッサで行なうべき処理は、バックエンドプロセッサ側へコマンドをスルーさせる。
【0080】
たとえば、本実施形態の構成では、画像データが所定形式の圧縮データとして、たとえばFTP(File Transfer Protocol)などによりユーザインタフェース装置8側にファイル転送される。つまり、フロントエンドプロセッサFEP部500側は1つのジョブ(JOB)をエンジン特性に依存せずRIP処理した順にバックエンドプロセッサBEP部600側へ一方的に転送する。
【0081】
バックエンドプロセッサBEP部600では、印刷用にページ再配置をし、プリントエンジン30の処理速度に同期して制御コマンドをやり取りしながら、エンジン生産性を最大限生かす速度でページデータを所定の順にIOTコア部20に送出する。
【0082】
このプリントエンジン30などの処理特性に適応した処理(同期処理)よりもフロントエンドプロセッサFEP部500からのデータ送出の方が早ければ、バックエンドプロセッサBEP部600は、間に合わない画像データやジョブチケットをデータ格納部に一時的に保管しておく。そして、ユーザが希望する排出条件(ページ順や向き、あるいはフィニッシング処理の有無など)に合致するようにページデータを読み出し、また必要に応じて画像編集し、用紙上における画像位置の補正や、ユーザが希望する画像処理をし、処理済の画像データをIOTモジュール2側に送出する。
【0083】
これにより、フロントエンドプロセッサFEP部500と画像記録部としてのプリントエンジン30や定着器70などの出力側とが非同期の処理、バックエンドプロセッサBEP部600と出力側とは同期の処理となり、その差がデータ格納部へのデータ格納と読出しとで相殺されるようになる。また、画像データの圧縮/伸張をする場合においても、フロントエンドプロセッサFEP部500における圧縮処理とバックエンドプロセッサBEP部600における伸張処理とは非同期の処理となる。つまり、このような構成によれば、フロントエンドプロセッサFEP部500におけるRIP処理やその後の圧縮処理は、印刷ジョブ内容や画像記録部を構成するIOTコア部20や定着器70などの処理特性とは独立的に処理される。
【0084】
また、フロントエンドプロセッサFEP部500におけるイメージデータ生成と関わりなく、バックエンドプロセッサBEP部600にて処理可能なものは、できるだけ早くスルーされたジョブ情報(コマンド)に基づき事前に処理しておく。つまり印刷ジョブについてのイメージデータに関わる前処理をしておく。
【0085】
たとえば、「帳合い」のジョブ情報がスルーされると、予め必要な用紙枚数が分かるので、トレイ内の枚数が不足している場合はフロントエンドプロセッサFEP部500(DFE装置)がRIP処理中にトレイの用紙を増やしておくことができる。また、「両面」のジョブ情報がスルーされると、定着器70での伸縮を考慮し、表と裏でIOTモジュール2側のASIC(特定用途向けIC)で設定されている倍率が異なるので、フロントエンドプロセッサFEP部がRIP処理中にその計算と設定をしておくことができる。
【0086】
また、「スタンプ」のジョブ情報がスルーされると、接続の有無やIOTモジュール2からスタンプ装置のレディ状態にRIP中に入っておくことができる。「用紙トレイ」のジョブ情報がスルーされた場合は、「帳合い」のジョブ情報がスルーされた場合の考え方と同じである。また、「スクリーン指定」のジョブ情報がスルーされた場合には、IOTモジュール2側に設定するASIC(特定用途向けIC)設定をRIP中に行なっておくことができる。
【0087】
また、「キャリブレーション」の指示がスルーされると、バックエンドプロセッサBEP部600は、フロントエンドプロセッサFEP部500におけるイメージデータ生成中(イメージデータの転送前)に、後述するキャリブレーション機能を稼働させ、プリントエンジン30からキャリブレーション調整用のテストパッチの測色値の情報を取得し、バックエンドプロセッサBEP部600側にてキャリブレーションデータを1次元LUTなどに計算して設定をしておくことができる。
【0088】
このように、本実施形態の構成によれば、DFE装置と画像形成装置1との関係はルーズであってよい(Loosely connection)。たとえば、DFE装置のフロントエンドプロセッサFEP部500にてRIP処理や圧縮処理をしておくだけでよい。そしてそこまでは、RIPエンジンの性能次第に任せた処理としており、特にプリントエンジン側の処理速度(同期)や制御に依存する必要は一切ない。つまり、DFE装置にての処理としては、画像形成装置1の性能の影響を受けないRIP処理や圧縮処理などの範囲に留めることができる。バックエンドプロセッサBEP部600は、画像形成装置1に合わせたページ再配置や、IOTコア部20と同期した印刷制御をする。
【0089】
これらの処理は、バックエンドプロセッサBEP部600が備えるプリンタコントローラ機能が、フロントエンドプロセッサFEP部500から渡されたジョブチケットを解釈(デコード)し、あるいはGUI部80を介したユーザ指示を受けて、各部を制御することで実現される。
【0090】
このように、本実施形態の構成によれば、DFE装置はエンジン特性に応じた煩雑な処理から開放されるので、一般的なPC(パソコン)をDFE装置として使用し、このPC上にソフトウェアを搭載することによって、フロントエンドプロセッサFEP部500の機能を果たすことができるようになる。
【0091】
加えて、エンジン特性に応じた煩雑な処理を担当するバックエンドプロセッサBEP部600側は、RIP処理から開放され、IOTモジュール2や定着器70あるいはフィニッシャなどの性能に応じて、柔軟に処理や制御を変更することができる。これにより、フロントエンドプロセッサFEP部500側が特にエンジンの特性やノウハウを熟知していなくてもよくなる。
【0092】
また、フロントエンドプロセッサFEP部500がプリントエンジン30に非依存であるため、ユーザはプリントエンジンを新規に購入しても従来のフロントエンドを流用することできる。また、他のメーカのフロントエンドとの接続も可能となる。つまり、フロントエンドプロセッサFEP部500の汎用化が実現でき、たとえば汎用印刷RIPエンジンや他社のRIPエンジンが使用可能となる。あるいは、容易にビジネス上必要なターゲットとしたいエンジンにプリンタコントローラを提供していくことが可能になる。
【0093】
また、画像形成用の画像データと画像形成条件(部数、片面/両面、ソート有無、など)とをフロントエンドプロセッサFEP部500からバックエンドプロセッサBEP部600が受け取り、バックエンドプロセッサBEP部600にて、エンジン特性に応じて、当該装置の画像形成動作を制御することができる。バックエンドプロセッサBEP部600は標準コントローラの使用の制約がないので、このバックエンドプロセッサBEP部600による画像形成動作の制御は、DFE装置によるものよりも高速性や拡張性に富む。したがって、画像形成装置1の高速化、高機能化に柔軟に対応することが容易となる。
【0094】
また、フロントエンドプロセッサFEP部500に必要なコマンドはフロントエンドプロセッサFEP部500で処理を終え、バックエンドプロセッサBEP部600が必要としているコマンドはRIP処理しながら直ちにバックエンドプロセッサBEP部600側へ通知させておくようにしたので、バックエンドプロセッサBEP部600側にて、受け取ったジョブ情報に対応する所定の前処理を並行動作させることができる。このため、バックエンドプロセッサBEP部600側のそれらの処理(前処理)がフロントエンドプロセッサFEP部500のRIP処理時間に事実上隠れるため、生産性をあげることができるというメリットが得られる。
【0095】
図2は、DFE装置と画像形成装置1との間のデータの流れに着目した図であって、フロントエンドプロセッサFEP部500およびバックエンドプロセッサBEP部600の一実施形態を示すブロック図である。
【0096】
線画や文字など主に2値で現される画像オブジェクト(以下線画文字オブジェクトLW(Line Work )という)と、背景部や写真部など主に多階調で表される画像オブジェクト(以下多階調画像オブジェクトCT(Continuous Tone )など、画像オブジェクトの特性に応じて、適応した処理とするようにしている。
【0097】
フロントエンドプロセッサFEP部500は、ネットワークを介して接続されたクライアント端末(図示せず)からPDLで記述された印刷データ(以下PDLデータという)を受け取り、そのPDLデータを一旦順次格納するデータ格納部502と、データ格納部502からPDLデータを読み出して解釈しページ単位のイメージデータ(ラスタデータ)を生成(ラスタライズ)するRIP処理部(ラスターイメージ処理部)510とを備える。
【0098】
RIP処理部510は、イメージデータ生成部の一例であって、ページ記述言語(PDL)で記述された電子データを展開してイメージデータを生成する。すなわち、RIP処理部510は、ページ記述言語PDLで表されたデータに含まれている文字や絵柄などを峻別可能な情報を参照してイメージデータを生成する。また、RIP処理部510は、イメージデータの個々の画素がテキストやグラフィックスの何れであるのかを示す属性情報を、ページ記述言語PDLで表されたデータに含まれている文字や絵柄などを峻別可能な情報を参照して生成し、イメージデータとともにバックエンドプロセッサBEP部600に送る。
【0099】
このため、RIP処理部510には、PDL解釈部およびイメージャとして機能するデコンポーザ、いわゆるRIPエンジンが組み込まれている。RIP処理部510は、本実施形態特有のプリントエンジンに応じた専用RIPエンジンを搭載したものであってもよいし、汎用の印刷RIP処理エンジンを搭載したものであってもよい。なお、フロントエンドプロセッサFEP部500全体として、他社のRIP装置(DFE装置)を利用してもかまわない。
【0100】
また、フロントエンドプロセッサFEP部500は、画像オブジェクトの特性に適応した処理とするため、RIP処理部510により生成されたイメージデータを線画文字オブジェクトLWを現す線画データDLWおよび多階調画像オブジェクトCTを現す連続階調画像データDCTに分離した状態に展開するイメージデータ分離部520と、イメージデータ分離部520により分離された各イメージデータを所定のフォーマットにしたがって圧縮する圧縮処理部530とを備えている。
【0101】
圧縮処理部530は、イメージデータ分離部520からの各イメージデータを圧縮し、圧縮済のイメージデータをバックエンドプロセッサBEP部600へ即時に転送する。なお、フロントエンドプロセッサFEP部500は、印刷ジョブに付帯して受け取った印刷ジョブ内容を示すジョブチケットの内自身に不要なもの(つまりバックエンドプロセッサ側で必要なもの)は、所定のタイミングでバックエンドプロセッサBEP部600にそのまま転送する。
【0102】
この圧縮処理部530は、イメージデータ分離部520に対応して、線画文字オブジェクトLWと多階調画像オブジェクトCTとを個別に圧縮処理するため、それぞれイメージデータ分離部520により分離された、線画データDLWを圧縮処理するLW圧縮処理部532と、連続階調画像データDCTを圧縮処理するCT圧縮処理部534とを備える。
【0103】
ページ記述言語で記述されたPDLデータは、フロントエンドプロセッサFEP部500のRIP処理部510に入力された後RIP処理されてラスターイメージに変換され、さらに後段のイメージデータ分離部520にて、線画データDLWおよび連続階調画像データDCTに分離される。分離された線画データDLWはLW圧縮処理部532に送られ、連続階調画像データDCTはCT圧縮処理部534に送られ、それぞれに適した方法で圧縮される。
【0104】
ここで、線画に適した圧縮方法としては、G3,G4,TIFF−IT8のBL(バイナリラインアート),JBIG(Joint Bi−level Image Group)などがあり、連続階調画像に適した圧縮方法としては、TIFF6.0のPackBit,JPEG(Joint Photographic Expert Group )などがあり、共通の圧縮方法としてSH8,Lempel−Ziv,ハフマン符号化などがある。
【0105】
圧縮処理部530の後段には、LW圧縮処理部532で圧縮処理された線画データDLW1とCT圧縮処理部534で圧縮処理された連続階調画像データDCT1とをジョブチケットとともに1つの印刷ファイルに纏めてバックエンドプロセッサBEP部600にファイル転送するファイル転送部540を備える。
【0106】
このファイル転送部540には、出力側であるIOTモジュール2や出力モジュール7など画像記録部に非依存の通信インタフェースによりバックエンドプロセッサBEP部600との間の電気信号の伝送を採るインタフェース部が組み込まれている。
【0107】
ファイル転送部540は、印刷ジョブについてのバックエンドプロセッサBEP部600にて必要なジョブ情報を、印刷ジョブについてのイメージデータの送出に先立ってバックエンドプロセッサBEP部600に送出するジョブ情報送信部の機能を備える。
【0108】
フロントエンドプロセッサFEP部側の処理は、プリントエンジン30の処理速度に非同期で処理される。つまり、フロントエンドプロセッサFEP部500は、クライアント端末からPDLデータを受け取ると、順にラスタライズおよび圧縮処理をし、直ちに圧縮処理済のイメージデータをバックエンドプロセッサBEP部600に送出する。
【0109】
この過程で、ラスタライズや圧縮などの処理よりもクライアント端末からのPDLデータ受信処理の方が早ければ、フロントエンドプロセッサFEP部500は、間に合わないPDLデータをデータ格納部502に一時的に保管しておく。そして、受け取った順に(先入れ先出し法で)もしくは適当な順に(たとえば先入れ後出し法で)PDLデータをデータ格納部502から読み出して処理する。
【0110】
一方、バックエンドプロセッサBEP部600は、フロントエンドプロセッサFEP部500にて印刷ジョブやプリントエンジン30の処理特性とは独立的に処理された(たとえばプリントエンジン30の処理速度に非同期で処理された)圧縮済のイメージデータを含む印刷ファイル(線画データDLW1、連続階調画像データDCT1、およびジョブチケットを含む)をファイル転送部540から受け取り、受け取った印刷ファイルを画像記憶部602に格納する印刷ファイル受信部の一例である分離データ受信部601を備える。
【0111】
この分離データ受信部601には、出力側であるIOTモジュール2や出力モジュール7など画像記録部に非依存の通信インタフェースによりフロントエンドプロセッサFEP部500との間の電気信号の伝送を採るインタフェース部が組み込まれている。
【0112】
また、バックエンドプロセッサBEP部600は、画像記憶部602から圧縮済のイメージデータを読み出して、フロントエンドプロセッサFEP部500側の圧縮処理部530の圧縮処理に対応する伸張処理をし、この伸張処理済のイメージデータをIOTコア部20側に送出する伸張処理部610を備える。
【0113】
伸張処理部610は、画像記憶部602から読み出し伸張処理したイメージデータに対して、画像回転や用紙上の画像位置の調整、あるいは拡大もしくは縮小など、画像編集機能を備えている。なお、この画像編集機能なす機能部分を伸張処理部610とは独立に設けてもかまわない。
【0114】
この伸張処理部610は、フロントエンドプロセッサFEP部500の圧縮処理部530に対応して、線画文字オブジェクトLWと多階調画像オブジェクトCTとを個別に伸張処理するため、LW圧縮処理部532により圧縮処理された線画データDLW1を伸張処理するLW伸張処理部612と、CT圧縮処理部534により圧縮処理された連続階調画像データDCT1を伸張処理するCT伸張処理部614とを備える。
【0115】
また、バックエンドプロセッサBEP部600は、IOTコア部20の処理性能に依存してバックエンドプロセッサBEP部600の各部やIOTコア部20を制御するプリンタコントローラとして機能する印刷制御部620を備える。
【0116】
印刷制御部620は、フロントエンドプロセッサFEP部500から伝達されるイメージデータを含む印刷ファイルから、属性記述方式情報を抽出する属性記述方式情報抽出部の機能を備える。さらに、印刷制御部620は、フロントエンドプロセッサFEP部500から伝達される画像オブジェクト(すなわちイメージデータ)の属性を示すイメージ識別情報LW/CTを抽出する属性情報抽出部の機能も備える。
【0117】
印刷制御部620は、たとえば、フロントエンドプロセッサFEP部500から送られた印刷ファイルの付加データDSELに含まれている属性記述方式情報を参照して、先ずイメージデータの属性を示すイメージ識別情報の形式を特定する。そして、特定した形式が透過コード方式の場合には、線画文字オブジェクトLWに対応するイメージデータLWの濃度情報からイメージ識別情報LW/CTを抽出する。一方、特定した形式がスクリーンフラグ方式の場合、印刷ファイルの付加データDSELに含まれているスクリーンフラグを取り出して、イメージ識別情報LW/CTとする。
【0118】
また、バックエンドプロセッサBEP部600は、伸張処理部610の後段に、個別に伸張処理された線画データDLWおよび連続階調画像データDCTを結合することで合成画像を得るイメージデータ結合部の一例であるマージ部630を備える。
【0119】
また、バックエンドプロセッサBEP部600は、マージ部630にて統合された画像データD2に対して、プリントエンジン30や定着器70の特性に依存した階調特性TRCの補正処理(色調補正制御処理)、つまりキャリブレーションを行なう色調補正部650を備えている。この色調補正部650としては、1次色のみの色調補正(グレイバランス)を行なう機能要素、あるいは、1次色のみならず2次色や3次色についての補正機能を持つ機能要素が設けられる(詳細は後述する)。
【0120】
フロントエンドプロセッサFEP部500のイメージデータ分離部520にて分離された線画データDLWは、LW圧縮処理部532で圧縮されて出力側(フロントエンドプロセッサFEP部600)のLW伸張処理部612に転送され、連続階調画像データDCTはCT圧縮処理部534で圧縮されて出力側(バックエンドプロセッサBEP部600)のCT伸張処理部614に転送される。
【0121】
伸張処理部612,614は、それぞれの圧縮方法に合った方法でデータ伸長し、データ伸長した線画データDLW2をマージ部630のLW解像度整合部632に、データ伸長した連続階調画像データDCT2をマージ部630のCT解像度整合部634に送る。
【0122】
マージ部630は、線画文字オブジェクトLWと多階調画像オブジェクトCTとの解像度を合わせる機能部分としてLW解像度整合部632およびCT解像度整合部634を備え、さらに解像度が合わされた線画文字オブジェクトLWと多階調画像オブジェクトCTとを1つの画像に統合する(纏める)画像結合部636を備える。
【0123】
LW解像度整合部632およびCT解像度整合部634は、2つの画像オブジェクトの解像度を合わせる。LW解像度整合部632,634で解像度(dpi)を合せられた両データは画像結合部636に送られる。
【0124】
画像結合部636は、フロントエンドプロセッサFEP部500から送られた個々の画像オブジェクトの属性を示す情報に基づいて、線画文字オブジェクトLWと多階調画像オブジェクトCTとを切り分けることで1つの画像データD2に統合する。
【0125】
マージ部630の後段に設けられた色調補正部650は、プリントエンジン30や定着器70などの特性に応じて2次色や肌色・茶色・紺色などの3次色(纏めて高次色という)のキャリブレーションを取る高次色補正部660と、プリントエンジン30に依存した階調補正を施す階調補正処理部680とを備える。この色調補正部650には、図示しないタイミングカウンタが設けられており、印刷枚数や印刷ジョブをカウントしたり、日時をカウントしたりしている。
【0126】
高次色補正部660は、印刷用紙(記録媒体)上に形成された画像色のバラ付きを補正するキャリブレーション機能(CMS機能)のため、プリントエンジン30のセンサ部42により取得した情報、あるいはプリントエンジン30の周辺温度や定着器70の稼働温度などの情報に基づいて、テストパッチの出力YMCK値と期待値とのズレを検査し、ズレが所定量よりも大きい場合には、目標値が出力されるようにフロントエンドプロセッサFEP部500から受け取ったYMCK値(マージ部630によるマージ後のYMCK値)を修正する。
【0127】
本実施形態においては、高次色補正部660における高次色のキャリブレーションは、印刷ジョブにおける所定のタイミング、たとえば、ジョブ間やページ間、あるいは一定のジョブサイクルごとに行なう同期の手法、つまりオンライン的な手法を用いる。なお、装置起動直後はプリントエンジン30や定着器70が十分に安定していないので、キャリブレーション間隔を狭くし、安定した時点でキャリブレーション間隔を広くするとよい。
【0128】
階調補正処理部680は、YMCKの各色のデジタル画像データを、たとえばルックアップテーブルLUTを参照してガンマ(γ)補正する。また、階調補正処理部680は、プリント出力信号処理系統の内部の特性値である濃度あるいは明度を表す各色の画像データY,M,C,Kを、プリントエンジン30の特性値の面積率に応じて、色補正処理する。
【0129】
この階調補正処理部680により処理されたYMCKデータは、インタフェース部690を介してIOTコア部20の中間調処理部に入力され、この中間調処理部にてハーフトーニング処理(疑似中間調処理)やスクリーン処理が施された後に、プリントエンジン30の光源に変調2値化信号として入力される。
【0130】
階調補正処理部680は、TRC面として、スクリーン種に対応した数のものを使用する。たとえば、スクリーンは、150C(Cluster;クラスタ),200C,200R(Rotation ;ローテーション/斜交スクリーン),300,600の5種類を基本構成とするので、スクリーン種5×1面=5面(色剤ごと)を持つものとする。なお、ページ間でダイナミックに補正をかける場合を考慮し、事前展開用RAMエリアを十分に確保することが望ましい。
【0131】
本実施形態においては、階調補正処理におけるグレイバランス補正は、ジョブ前に装置内の各部の状態を診断する診断処理(Diagnostic)機能にて行なう非同期の手法、つまりオフライン的な手法を用いる。なお、グレイバランスの自動キャリブレーションをこの階調補正処理部680にて行なう場合には、印刷ジョブにおける所定のタイミング、たとえば、ジョブ間やページ間、あるいは一定のジョブサイクルごとに行なう同期の手法、つまりオンライン的な手法を用いる(後述する自動キャリブレーションの第2例を参照)。
【0132】
それぞれの色調補正制御処理TRCは画像オブジェクト単位(事実上、画素単位)で切り替え可能とし、1ページ中には最大3スクリーンが存在するため(後述のスクリーンについての説明を参照)、3種類の色調補正制御処理(3TRC)の切替えが発生する。切替えの方法は、ハードウェアHW外部タグ(Tag)による方法と、ASIC(特定用途向けIC)で実装しているエリアタグ(Area
tag)による内部Tag切替えの両方を実装する。
【0133】
この階調補正処理部680においては、フロントエンドプロセッサFEP部500からバックエンドプロセッサBEP部600に伝達される画像オブジェクトの属性を示す情報に基づいて、階調補正カーブを切り替える。
【0134】
図3は、色ズレを補正するキャリブレーション機能(CMS機能)に着目した画像形成装置1のブロック図である。なお、ここでは、中間転写ベルト43を利用する形態ではなく、感光体ドラム32上のトナー像を直接に印刷用紙に転写する形態のプリントエンジン30にて例示している。このため。プリントエンジン30は、感光体ドラム32にトナー像を現像する各色成分用の現像器34が感光体ドラム32の円周に沿って配設されている。また、1次転写器35に代えて、1次転写ローラ38を備えている。
【0135】
そして、この転写ローラ38の近傍(シアンCの現像器34側)には感光体ドラム32上に転写された標準画像の色情報をRGB信号で読み取るインラインセンサ42aが配されている。また、このインラインセンサ42aの検知信号(RGB信号)を受け取り、色ズレ量を示すデータを取得するデータ取得部42cが設けられている。インラインセンサ42a,42bとデータ取得部42cとで、センサ部42が構成される。
【0136】
データ取得部42cは、インラインセンサ42aにて取得されたRGB信号を、均等色空間の明度信号L並びに彩度および色相を表す色度信号a,b(以下“”を割愛し単にL,a,b、あるいはLabと記す)データに変換し、このLabデータを色調補正部650の色変換特性取得部662に送出する。
【0137】
また、プリントエンジン30には、このプリントエンジン30の周囲温度(雰囲気温度)を検出する周囲温度センサ90と、定着器70の温度(定着温)を検出する定着器温度センサ92が設けられている。この周囲温度センサ90および定着器温度センサ92は、本発明の変動検知部の一例である。これらのセンサにより検知された温度情報は、後述する環境変動監視部664に送出される。
【0138】
なお、この形態におけるキャリブレーション用のインラインセンサ42aの配置形態では、図1にて述べた構成と同様に、定着系統において発生する色ズレを補正することはできない。より高精度なキャリブレーションの仕組みとする場合には、図3中に点線で示すように、定着器70の後段側にキャリブレーション用のインラインセンサ42bを配置することが望ましい。
【0139】
ところで、カラー画像形成装置では、元原稿を現す色信号(たとえばRGB信号)を、色材色であるYMCさらにはKに変換し、記録部(本例のIOTコア部20)においてレーザビームによる露光や現像を行ないカラー画像を再現する。この場合、YMCKのそれぞれのトナー像に分解して、Yをプロセスカラーとするコピープロセス(ピッチ)を1回、同様にM,C,Kについてもそれぞれをプロセスカラーとするコピーサイクルを1回ずつ、計4回のコピーサイクルを実行し、これらの網点による像を重畳することによってフルカラーによる像を再現している。
【0140】
したがって、カラー分解信号(RGB信号)をトナー信号(YMCK信号)に変換する場合においては、その色のバランスをどう調整するかや、IOTコア部20などの記録部の出力特性(複写の場合にはさらにスキャナ部の読取特性)に合わせてその色をどう再現するか、濃度やコントラストのバランスをどう調整するか、エッジの強調やボケ、モアレをどう調整するかなどが問題になる。
【0141】
このため、本実施形態の画像形成装置1は、そのイメージプロセスシステムとして、DFE装置のフロントエンドプロセッサFEP部からラスタライズした色データをバックエンドプロセッサBEP部に入力し、各部(FEP部、BEP部)において、色の再現性、階調の再現性、精細度の再現性などを高めるために種々のデータ処理を施してから、現像プロセスカラーのトナー信号をオン/オフ信号に変換しプリントエンジン30の光源37に出力する構成を採っている。以下具体的に説明する。
【0142】
フロントエンドプロセッサFEP部500には、デジタル画像データを、外部機器との色情報交換に適したLab信号に変換する図示しない入力色変換部を備える。入力色変換部にて生成されたLab色空間のイメージデータは、出力色変換部570に入力される。
【0143】
出力色変換部570は、図2に示したRIP処理部510の機能が設けられており、図示しないクライアント端末から取得したデータに基づいてラスタライズ(描画展開)する。たとえば、出力色変換部570は、Lab信号で表されるLab表色系から、減法混色用に適した色信号に変換する。たとえば、イエロ(Y)、マゼンタ(M)、およびシアン(C)に、ブラック(K)を加えたCMYK表色系へのマッピング処理をし、プリント出力用に色分解されたラスタデータを生成する。
【0144】
また、出力色変換部570は、このラスタデータ化の処理に際して、グレイがグレイとして再現されるようにする等価中性濃度変換ENDや、カラー画像のCMY成分を減色するアンダーカラー除去処理UCR(Under Color Removal ;下色除去)&黒生成処理などをする。YMCが等量である場合にはグレイになるので、理論的には、等量のYMCを黒に置き換えることによって同じ色を再現できるが、現実的には、黒に置き換えると色に濁りが生じ鮮やかな色の再現性が悪くなる。そこで、このような色の濁りが生じないように適量のKを生成し、その量に応じてYMCを等量減ずるのがUCR&黒生成処理である。
【0145】
さらに出力色変換部570は、減色されたCMY成分を部分的にK成分と交換するグレイ成分交換(墨生成)処理(GCR;Gray Component Replacement)をする。また、入力画像の下地濃度に応じて、YMCKの各色の画像データのうちの所定の下地濃度以下の画像データをカット(無効化)する下地除去処理を施す。なお、このグレイ成分交換処理を含めてアンダーカラー除去処理ということもある。
【0146】
なお、RIP処理部810にてDLUTを用いる手法は、たとえば特許文献1に記載のグレイがグレイとして再現されるようにする等価中性濃度変換ENDなどにての処理方法と同様でよい。
【0147】
この出力色変換部570における処理に際しては、ある素性のIOTモデルで作られた3次元(3D;Dimension )もしくは4次元(4D)のDLUT(Direct Look Up Table ) を使用して、クライアント端末から入手したデータをYMCKの多階調(Contone )画像データ(ラスタデータ)に変換する(後述する図4を参照)。
【0148】
出力色変換部570は、処理後のデータを圧縮部580に送る。この圧縮部580には、図2に示したイメージデータ分離部520や圧縮処理部530の機能を備える。圧縮部580は、圧縮したイメージデータを、一旦、データ格納部582(図2に示したデータ格納部502を利用してもよい)に格納する。
【0149】
データ格納部582の後段には、複数のTRC部(図では592,594の2つ)と、このTRC部592,594の何れか1つを選択的に使用する切替部596とを具備した出力階調補正部590を備える。
【0150】
このフロントエンドプロセッサFEP部500に設けられているTRC部592,594は、プリントエンジン30に依存しない階調補正処理を行なうものである。たとえば、ユーザが指定したカラーバランス調整(グレイバランス調整を含む)、いわゆるユーザのお好み設定などに利用する。本例では、2つのTRC部592,594と切替部596とにより2段階の中から何れかを選択するように構成されている。なお、切替部596は、ページ単位で切り替えることもできるようになっている。
【0151】
バックエンドプロセッサBEP部は、キャリブレーション機能(CMS機能)のために、IOTコア部20や定着器70側の情報に基づいて色データを補正する色調補正部650を設けた点に特徴を有する。すなわち、バックエンドプロセッサBEP部は、図2に示した構成要素と同様に、分離データ受信部601と、画像記憶部602と、伸張処理部610およびマージ部630の機能を備えた伸張部640と、色調補正部650とを備える。
【0152】
図2の説明でも述べたように、色調補正部650は、高次色補正部660と階調補正処理部680とを有する。高次色補正部660は、色変換特性取得部662、環境変動監視部664、色データ補正部666、および圧縮部668を有する。
【0153】
高次色補正部660の色変換特性取得部662は、複数のテストパッチの色情報を示すLabデータをセンサ部42から取得し、センサ部42で検出された色情報と予め想定されている基準の色情報と比較することで、その時点における色ズレ量を特定し、色ズレ量を相殺するような色変換パラメータを生成する。環境変動監視部664は、周囲温度センサ90からプリントエンジン30周辺の温度(すなわち機内温度)の情報を、また定着器温度センサ92から定着器70の稼働温度の情報を、それぞれ取得する。
【0154】
色データ補正部666は、色変換特性取得部662と環境変動監視部664からの情報に基づいて、色ズレ量を相殺するように、伸張部640から取り込んだ画像データYMCKを予め補正することで、キャリブレーション機能を実現する。キャリブレーションされた画像データY’M’C’K’は、圧縮部668にて再度圧縮された後に画像記憶部602に格納される。なお、画像記憶部602や伸張部640と高次色補正部660との間のデータ転送は、32ビット幅のデータバスを介して、また主記憶メモリを経由してなされる。
【0155】
なお、本実施形態の画像記憶部602には、キャリブレーション処理に使用される、所定の1次色(グレイバランス)、所定の2次色、および所定の3次色(特に肌色・茶色・紺色などの記憶色)を表す個々のテストパッチ画像や、これらテストパッチを配した1ページ分の標準画像データ(圧縮済のもの)が格納されている。
【0156】
階調補正処理部680は、プリント出力信号処理系統の内部の特性値である濃度あるいは明度を表す各色の画像データY,M,C,Kを、プリントエンジン30の特性値の面積率に応じて、階調補正カーブ(Tone Reproduction Curve )を調整する。
【0157】
たとえば、プリントエンジン30は、オン/オフ信号に従ってYMCKの各プロセスカラーにより4回のコピーサイクル(4フルカラーコピーの場合)を実行し、フルカラー原稿の再生を可能にしているが、実際には、信号処理により理論的に求めたカラーを忠実に再生するには、プリントエンジン30の特性を考慮した微妙な調整が必要である。
【0158】
階調補正処理部680は、このような再現性の向上を図るためのもので、YMCの濃度の各組み合わせにより、8ビット画像データをアドレス入力とするアドレス変換テーブルをRAM(随時アクセス可能なメモリ)に持ち、エリア信号に従った濃度調整、コントラスト調整、ネガポジ反転、カラーバランス調整、文字モード、すかし合成などの編集機能を持っている。
【0159】
IOTコア部20は、前述のプリントエンジン30の他に、信号処理系統として、パターンジェネレータ部(PG)762、デジタルシグナルプロセッサ(Digital Signal processor)部764、スクリーン部766、およびROS制御部768を具備した中間調処理部760をYMCKの色ごと(ハーフトーンY〜K;HalftoneY〜K)に備える。
【0160】
パターンジェネレータ部(PG)762は、IOTコア部20単体で検査をするためのテスト信号を発生する。また、1次色〜3次色のキャリブレーション処理に使用される、所定の1次色、所定の2次色、および所定の3次色(特に記憶色)を表すテストパッチデータを出力する。また、グレイバランス用のテストパッチデータも出力する。
【0161】
このパターンジェネレータ部(PG)762からのテストパッチデータと、バックエンドプロセッサBEP部600からのテストパッチを配した1ページ分の標準画像データとの違いは、ページ単位であるのか否かである。何れのデータをテスト信号として使うかは、キャリブレーションの手法に依る。
【0162】
デジタルシグナルプロセッサ部764は、たとえば1次元ルックアップテーブルLUTを用いて入り口側との間で階調補正をする機能部分764a、ユーザの好みの階調に合わせる機能部分764b、プリントエンジン30側との間で階調補正をする機能部分764cを備える。
【0163】
クリーン処理部766は、プロセスカラーの階調トナー信号をオン/オフの2値化トナー信号に変換し出力するものであり、閾値マトリクスと階調表現されたデータ値との比較による2値化処理とエラー拡散処理を行なう。本構成例のスクリーン処理部766は、網点形状やスクリーン角設定の自由度は少ないが、解像度と階調数のトレイドオフのない方式であるアナログ方式のスクリーン生成技術を利用する。
【0164】
ROS制御部768は、スクリーン処理部766によりハーフトーン化された2値化トナー信号をプリントエンジン30の光源37に送り、たとえば400dpi(略16ドット/mm)に対応するように、ほぼ縦80mφ、幅60μmφの楕円形状のレーザビームをオン/オフして中間調の可視画像を用紙上に再現する。
【0165】
スクリーン処理部766は、たとえば、256階調を有するデジタル信号をD/A変換してアナログ信号化した後、このアナログ信号化した信号とパターン生成器で発生された三角波信号とをコンパレータで大小比較することで、画素ごとに256分割(すなわち256階調)のパルス幅変調信号を得る。そして、プリントエンジン30の光源37を駆動することで画像記録を行なわせる。
【0166】
スクリーン処理部766では、中間調画像や文字画像などの画像の種類によって原稿あるいは領域ごとに閾値データやエラー拡散処理のフィードバック係数を切り換え、高階調、高精細画像の再現性を高める。
【0167】
本実施形態では、3種以上のスクリーンの中から、画像オブジェクトごとにスクリーンを切り替えるようにする。たとえば、IOTコア部20で選択可能なスクリーン種として、150C,200C,200R,300R,600dpi/8ビットの5種を基本とし、さらに1200dpi/1ビットや2400dpi/1ビットを拡張機能として切替え可能にしてもよい。たとえばスクリーンフラグ有りのときのみ、拡張機能を有効とする。
【0168】
ここで、DFE装置すなわちフロントエンドプロセッサFEP部500とバックエンドプロセッサBEP部600との間の信号として、スクリーンフラグ(flag)有りを指定可能なときには、画像オブジェクトごとのスクリーン指定はDFE装置上で行なわれ、DFE装置側は1ページ中で3〜4種のスクリーン種を切り替えたい場合は2ビットのスクリーンフラグビットでバックエンドプロセッサBEP部600側へスクリーン種を指示する。すなわち、基本的には、1ページ中で取り得るスクリーン種は最大4種類である。ただし、IOTコア部20の回路上の制限から、実際には3種のスクリーンが最大である。
【0169】
フロントエンドプロセッサFEP部500は、ジョブチケットでスクリーンフラグ(tag)有りを受信する。フロントエンドプロセッサFEP部500は、スクリーンの画像オブジェクト1(本例では線画文字オブジェクトLW)、画像オブジェクト2(本例では多階調画像オブジェクトCT)といった、それぞれのスクリーン種(150C/200C/200R/300/600)を指定し、ジョブチケットでバックエンドプロセッサBEP部600へ通知する。
【0170】
なお、ここで想定しているのは、線画文字オブジェクトLWは200C,300,600の中で1種類指定し、多階調画像オブジェクトCTは200C,200R,300,150Cの中から1種類指定可能とし、黒文字(Black text)や黒線(Black line)では1200dpi/1ビットをIOTコア部20側に指示させることも可能とする。
【0171】
IOTコア部20側に出力させるスクリーンは4ビットであり、DFE装置から指示されたスクリーンフラグビット(2ビット)からのデコードは、バックエンドプロセッサBEP部600で行なう。バックエンドプロセッサBEP部600はDFE装置から指定された画像オブジェクト1,2(LW/CT)のスクリーン種類をSys部85経由でIOTコア部20へ通知する。スクリーンフラグビットに関しては、表1に示すような意味付けを持たせることができる。そのため、バックエンドプロセッサBEP部600内部に各色ごとに2ビット→4ビットデコードのロジックRAMやレジスタを実装する。
【表1】
Figure 2004112470
【0172】
バックエンドプロセッサBEP部600におけるイメージ識別情報LW/CTのデコード処理に際して、属性記述方式情報がスクリーンフラグ方式で示される場合、フロントエンドプロセッサFEP部500側では、たとえば2ビットの属性情報を各8ビットのイメージデータとパックして(纏めて)、1つの印刷ファイルとしてバックエンドプロセッサBEP部600へ転送する。これを受けて、バックエンドプロセッサBEP部600の印刷制御部620は、それをデコードして階調補正特性の切替えや画像統合処理(マージ)の優先情報に、あるいはエンジン側のスクリーン線種の切替えに用いる。
【0173】
また、透過コード方式が採用される場合、フロントエンドプロセッサFEP部500は、線画文字オブジェクトLWに対応するイメージデータの濃度情報にイメージ識別情報LW/CTを埋め込む。これを受けて、バックエンドプロセッサBEP部600側では、フロントエンドプロセッサFEP部500から送られてきたLW側の00h(透過コード)を参照し、印刷制御部620でLW/CT独立に2種類のスクリーンが切り替えられるスクリーンタグ信号に置き換える。そして、00hならCT側の濃度を出力し、00h以外ならLW側をマージ時に選択する。
【0174】
また、この透過コードを参照し、LWとCT用の階調特性(TRC)を切り替える、画像統合処理(マージ)の優先度合いを切り替える、あるいはエンジン側のスクリーン線種を切り替えさせる。これを受けて、IOTコア部20は、バックエンドプロセッサBEP部600にてデコードされた情報を参照して、1ページ内において、個々の画像オブジェクトに応じて、スクリーン線種を切り替える(詳細は、本願出願人による特願2002−252548号を参照)。
【0175】
たとえば、本実施形態のバックエンドプロセッサBEP部600は、画像オブジェクトの属性を示す情報をイメージデータともにフロントエンドプロセッサFEP部500から受け取る。そして、1ページ内において、たとえば、線画文字オブジェクトLWについては600線スクリーンを使用し、多階調画像オブジェクトCTについては200線スクリーンを使用するというように、画像オブジェクトごとにスクリーンを切り替えるよう、IOTコア部20を制御する。
【0176】
本実施形態によれば、IOTコア部20側で、画像オブジェクト単位(事実上画素単位)のスクリーン切替えが可能となり、文字・線画と背景部の階調特性やスクリーンによる高画質が達成可能となり、オンデマンドプリンティングとして要求される高度な印刷品質を得ることが可能となる。また、透過コード方式とスクリーンフラグ方式とを自動的に判別することで、たとえばLW/CT独立に、階調補正特性、スクリーン種、マージの優先度を自動的に決めることで、生産性を低下させることなく、個々の画像オブジェクトに対して、それぞれに好適な画像処理を施すことができる。
【0177】
次に、本発明のポイントである自動キャリブレーション機能について詳細に説明する。最初に、キャリブレーション機能と関わりのある色変換について説明する。
【0178】
図4は、フロントエンドプロセッサFEP部500の出力色変換部570における色変換機能を説明する図である。本実施形態の色変換に際しては、図3の説明でも述べたように、アンダーカラー除去処理UCR&黒生成処理などをするようにしている。具体的な色変換の方式としては、フレキシブルGCR(喜多・小勝:第9回色彩工学コンファレンス論文集,p55,“Lを用いたフレキシブルUCR”を参照)を利用する。
【0179】
フレキシブルGCRによる色変換の基本構成は、図4(A)に示すように、Lab信号からの最大墨量を決定する最大墨量決定部572、彩度(C)の関数としての墨量調整係数を設定する墨量調整係数設定部574、Labと墨(K)からYMC値を求めるYMC算出部576からなる。
【0180】
最大墨量決定部572は、与えられたLab値から等色可能な最大墨量(Ac.K)を算出する。墨量調整係数設定部574は、Lab値から彩度(C)を算出し、彩度Cの関数で係数β(0≦β≦1)を設定する。掛算部578は、両者の乗算によって墨信号(K=Ac.K×β)を決定し、YMC算出部576は、Lab値と墨量KからYMC量を決定する。
【0181】
墨量調整係数設定部574は、具体的には図4(B)に示すように、彩度信号Cに対して、2点P1,P2を与え、以下の条件で係数βを設定する。
1)C<C1ならばβ=β1
2)C1≦C<C2ならば
β=(β1−β2)/(C1−C2)×(C−C1)+β1
3)C2<Cならばβ=β2
【0182】
このとき、β1=β2=β0≠1とするとUCR率β0のスケルトンブラック(定率GCR)を表し、β1=β2=1のときはアクロマチック再現(100%GCR)を表す。またβ1≠β2の場合はアクロマチック再現でもなくスケルトンブラックでもない、新規なGCRを表現することができる。
【0183】
最大墨量を決定するためにはプリンタモデルが必須であり、最大墨量決定部572は、ニューラルネットワークによるものを採用している。CMYK面積率とLabの関係を式1で表す。
(L,a,b)=F(C,M,Y,K) …(式1)
【0184】
プリンタは色材により、固有の色域(Gamut)を持つ。CMY3色再現の色域と、CMYK4色再現の色域は異なり、最大墨量の求め方も違う。本実施形態のプリントエンジン30は、CMYK4色再現を行なうようになっており、これに合わせて、最大墨量決定部572は、以下のようにして、4色再現色域の最大墨量を決定する。
【0185】
たとえば、最も単純な方法は、全数探査である。目標Labを満足するCMYKの組合せの中で、最も大きいKが最大墨量である。しかし、各色256階調あれば、256^4(“^”はべき乗を示す)回の探査をすることになり、現実的ではない。CCM(Conputer Color Matchine )を用いることで、Kの階調数分の探査で解が求まる。Kの階調を振りながらCCMを実施し、CMYを求め、その中で、CMYとも0以上を満足し、かつ、Kが最も大きいものが最大墨量である。さらに、CCMの回数を削減するために、2分探査を適用する方法も有効である(説明は割愛する)。
【0186】
掛算部578は、前述の方法で求められた最大墨量をAc.Kとし、墨量調整関数をA(C)とし、式2のように実際の墨量Kを求める。
K=β・Ac.K …(式2)
ただし、β=A(C),C=(a^2+B^2)^(1/2)
【0187】
YMC算出部576は、最大墨量決定部572にて最大墨量を決定したときの手法と同様にして、与えられたLabとKから、式1にCCMを行なうことでCMYを決定する。
【0188】
このように、フレキシブルGCRにより、Lab→CMYK変換が一意に定まるから、これ自身を色変換とみなせる。しかし、計算量は膨大であり、そのままでは画像形成装置1に適用することは難しい。これを解決する手法としては、多数のLabとCMYK対を予め算出し、改めて小規模なニューラルネットワークで学習、または、高次多項式で近似し色変換として用いる方式、あるいは3次元LUT(ルックアップテーブル)を用いて色変換とする方式がある。本実施形態では、後者の3次元LUTを用いる方式を採用する。
【0189】
ただし、3次元LUTの場合、変換精度を保持できるが、テーブルの大きさが問題となる。たとえば、Lab各256階調(8ビット)であればCMYK出力データは“2^24×CMYKのデータ長”となってしまう。この問題を回避するために、本実施形態では、粗い3次元LUTを記憶しておき、この粗い3次元LUTの格子点データを用いて、たとえば立方体補間(8点補間)、3角柱補間(6点補間)、4面体補間(4点補間)などの補間法により出力値を推定する方法を用いる。
【0190】
図4(C)は、立方体補間を用いたLab各軸8分割(3ビット)の3次元LUTの概念を示したものである。格子点には出力値が格子点データとして予め記憶しておく。ここでは、図4(B)のように、彩度(C)が高くなるほど、墨量(β)を減らすように、3次元LUTの格子点データ(グリッドパラメータ)を設計する。
【0191】
入力されたLab値を、この3次元直交座標上の点Qで表し、Qを含む単位立方体の頂点をP0からP7とする。頂点P0からP7に対応する出力値(3DLUTのテーブル値で、C,M,YまたはK)をOP1〜OP1とする。単位立方体においてQを通りLab各軸に垂直に交わる3つの平面で分割すると8個の直方体ができる。この直方体の体積を頂点Piに対応させてViとし、Qの位置に相当する出力値Qを所定の計算式により求める。フロントエンドプロセッサFEP部500は、この結果として得たYMCK値を圧縮して、バックエンドプロセッサBEP部600に送る。
【0192】
バックエンドプロセッサBEP部600は、フロントエンドプロセッサFEP部500から取得した圧縮されたYMCK値を伸張してプリントエンジン30に渡し、印刷処理を実行させる。これにより、基本的には、元原稿の色相、彩度、明度が、出力媒体上においても忠実に再現される。しかしながら、実際には、プリントエンジン30や定着器70の不安定さに起因して、元原稿の色相、彩度、明度が出力媒体上において忠実に再現されない場合が生じる。たとえば、装置内各部の安定性の問題から、出力ジョブ間やページ間でのバラ付きが生じる。
【0193】
図5は、色ズレの起因となるプリントエンジン30の挙動を説明する図である。この図5は、2成分現像における挙動を示したものであるが、CMYKの4成分現像の場合でも、その挙動の基本形は2成分の場合と変わらない。
【0194】
図示のように、経時的な濃度変動の最も大きな要因は現像剤キャリアの帯電量である。緩やかにキャリアの帯電量は落ちていくが、一日の中でも変動している。また、一日内であっても、ジョブ間やページ間で変化することも知られている。
【0195】
プリントエンジン30は、トナー濃度で大枠を調整し、現像電位で微調整を行なう。しかしながら、トナー帯電分布と現像電位によって画質はいろいろ変化し、画質が最もきれいな領域は、非常に狭い。このような経時的特性は、プリントエンジン30の周囲温度や湿度などの環境要因によっても変わることが知られている。つまり、プリントエンジン30は、枚数を取っていくうちに出力特性が変動していることになる。よって、たとえばジョブやページ、あるいは日ごとや月ごとなどの単位で、変動を監視することが望まれる。
【0196】
図6は、色ズレの起因となる定着器70の挙動を説明する図である。定着器70は、印刷用紙に転写されたトナー像を溶融定着させるものである。トナー像を安定に溶融定着させるためには、紙質の影響を無視した場合、稼働温度を一定に維持することが重要である。しかしながら、実際には、ジョブ間やページ間で、稼働温度が揺らぐ。つまり、枚数を取っていくうちに稼働温度が変動している。この揺らぎが一定範囲内であれば色ズレを無視できる。しかし、たとえばJ30に示すように、何らかの要因で大きな変動が生じ、許容範囲を超えるようになると色ズレを無視できなくなる。
【0197】
また、一般的には、ジョブ間が長い(長時間に亘って次のジョブがない)場合には、省電力化のために、定常稼働温度よりも低い温度(以下待機温度という)に定着器70を維持しておくことが行なわれる。このため、J10にて次のジョブを作動させたときには、そのジョブ中にゆっくりと待機温度から定常稼働温度に向けて定着器70の稼働温度が変動することになり、定着器70が定常稼働温度に達するJ20の時点までの間には、色ズレが生じる。特に、ジョブの最初は色ズレが大きい。この現象は、上述のようにして省電力化を図る限り、基本的に避けることができない。
【0198】
高次色補正部660は、このようなプリントエンジン30や定着器70の色ズレ要因に対して、出力物上において色ズレが現れないように、たとえばズレが所定量よりも大きい場合には目標のCMYK値が出力されるようにフロントエンドプロセッサFEP部500から受け取ったYMCK値を修正するキャリブレーション機能を実施する。
【0199】
図7は、キャリブレーション機能を実現するためにテストパッチ画像を形成する方法を説明する図である。先ず図7(A)に示す例は、画像記録体としての機能を持つ中間転写ベルト43にテストパッチの画像を形成し、これをプリントエンジン30のベルト搬送方向における最後流側に設けられたセンサ部42で読み取る態様のものである(図1参照)。
【0200】
一連の印刷処理過程においては、中間転写ベルト43に、Y,M,C,Kのプリントエンジン30により通常画像が所定間隔をあけて多重転写される。中間転写ベルト43上に転写された画像(トナー像)は、搬送路47から搬送されてきた用紙上に転写され、その後、定着器70によってトナー像が用紙上に溶融定着される。そして、排紙トレイ74に一時的に保持されたりあるいは直ちに排紙処理装置72に渡され、必要に応じて所定の終末処理を経て機外へ排出される。また、両面印刷時には、印刷済みの用紙が排紙トレイ74から反転路76に引き出され、IOTモジュール2の反転搬送路49に渡される(図1参照)。
【0201】
バックエンドプロセッサBEP部600は、この一連の印刷処理過程における所定のタイミング(ペーパ間ギャップ)で、画像記憶部602に格納してある所定の1次色、所定の2次色、および所定の3次色(特に記憶色)を表す個々のテストパッチデータを読み出してプリントエンジン30に送り、中間転写ベルト43上にテストパッチを形成させる。図4(A)に示した例では、通常画像間のギャップに、複数個のテストパッチを形成している。
【0202】
画像ギャップ間にパッチ画像を配すれば、印刷ジョブの処理速度を低下させることなく、枚ページごとにパッチを当てることができる。そして、色ズレが小さいときには後述する色変換パラメータの計算やデータ変換などの実際のキャリブレーション処理を行なわないようにし、ズレ量が大きいときのみキャリブレーション処理を行なうようにすることで、印刷ジョブの処理能力を殆ど低下させることがない。
【0203】
つまり、毎ページ監視としつつ、補正が必要なときのみキャリブレーション処理を行なう効率的なシステムにすることができる。なお、ギャップ間ではなく、通常画像の1つ分を、テストパッチ画像の形成部分として割り当ててもかまわない。
【0204】
テストパッチは、中間転写ベルト43の搬送につれてセンサ部42まで到達する。センサ部42のインラインセンサ42aは、K,Y,M,Cの各トナーによって形成された複数のテストパッチの色情報をそれぞれ検出する。センサ部42は、インラインセンサ42aにて取得されたRGB信号をLabデータに変換して色調補正部650に送る。
【0205】
テストパッチとしては、Y,M,C(Kを含めてもよい)の各トナーのみで形成された1次色補正用のテストパッチ、Y,M,Cの何れか2つを組み合わせて形成される3組(Y+M,M+C,C+Y)の2次色補正用のテストパッチ、Y,M,Cの全てを組み合わせて形成される1組(Y+M+C)の3次色補正用のテストパッチとを用意する。Y,M,C(Kを含めてもよい)の各色の濃度を変えて組合せることで、異なる色相の色パッチを形成できる。
【0206】
たとえば、3次色補正用のテストパッチとしては、肌色、茶色(地面の色)、木の緑、あるいは紺色(空や海の色)などの人間の視覚上重要な記憶色で表されたテストパッチを使用する。たとえば、YMCK→Labプロファイル作成用のパッチとして、“IT8Extended Type ”もしくは“Basic Type(182パッチ)”を使用する。
【0207】
図7(B)に示す例は、定着器70の後流側にセンサ部42を設け、用紙上に形成されたテストパッチをセンサ部42により読み取る態様のものである。この場合、テストパッチ形成用の用紙(テスト用紙)を挿入搬送して標準画像をこのテスト用紙上に形成し、定着器70を通過した後のテスト用紙上の画像の色情報をセンサ部42により検知する。
【0208】
すなわち、バックエンドプロセッサBEP部600は、一連の印刷処理過程における所定のタイミングで、画像記憶部602に格納してある所定の1次色、所定の2次色、および所定の3次色(特に記憶色)を表す個々のテストパッチを配した1ページ分のテスト画像データを読み出してプリントエンジン30に送り、テストパッチ画像形成処理を割り込ませ、テストパッチ画像を用紙に転写させる。テストパッチ画像が転写されたテスト用紙は定着器70を通過することで、このテスト用紙上に溶融定着される。
【0209】
テスト用紙は、ユーザが印刷用に指定したものではなく、キャリブレーション用の専用の用紙を使用することが好ましい。キャリブレーション性能の均一化や精度向上を図るためである。
【0210】
定着器70の後流側に設けられたセンサ部42のインラインセンサ42aは、K,Y,M,Cの各トナーによって形成された複数のテストパッチの色情報をそれぞれ検出する。センサ部42は、インラインセンサ42aにて取得されたRGB信号をLabデータに変換して色調補正部650に送る。こうすることで、定着系統において発生する色ズレも補正することができるようになる。
【0211】
なお、上記において、キャリブレーションに使用する1次色・2次色・3次色(記憶色も含む)の各テストパッチは、それぞれその時点で使用しているスクリーンに応じたものを使用する。プリントエンジン30の色再現精度が使用するスクリーンの影響を受けるので、実状に即したキャリブレーションを取るためである。たとえば、600線スクリーンの場合は比較的安定しているが、300線では不安定な傾向があることが知られている。
【0212】
図8は、キャリブレーション処理を説明するフローチャートである。バックエンドプロセッサBEP部600は、フロントエンドプロセッサFEP部500からキャリブレーションモードの指示を受け取ると、色調補正部650のキャリブレーション機能を有効にする。なお、キャリブレーションモードの指示を待つことなく、常に自動的に後述するキャリブレーション処理を所定タイミングで繰り返す仕組みとしてもよい。また、ユーザからキャリブレーションの指示を受け付けた場合には、印刷ジョブ間に後述するキャリブレーション処理を所定回数だけ強制的に割り込ませる仕組みとしてもかまわない。
【0213】
バックエンドプロセッサBEP部600は、タイミングカウンタを起動させるとともに印刷ジョブを処理する(S100)。色調補正部650の環境変動監視部664は、周囲温度センサ90や定着器温度センサ92からの温度情報を取得する(S102)。環境変動監視部664は、周囲温度センサ90や定着器温度センサ92からの温度情報に基づいて、温度変化が一定範囲を超えていないかどうかを監視している(S104)。当然に、プリントエンジン30側では、周囲温度センサ90や定着器温度センサ92は温度測定を行ない、その情報を環境変動監視部664に通知する(S200)。
【0214】
バックエンドプロセッサBEP部600は、タイミングカウンタをチェックし(S110)、測色タイミングでなければ、印刷ジョブを待つ(S110−NO,S140)。
【0215】
一方、ページ間やジョブ間あるいは日ごとや月ごとなどの所定の測色タイミングに到達するとキャリブレーション処理を稼働させる(S110−YES)。なお、装置起動時には必ずキャリブレーション処理を稼働させるのがよい。
【0216】
具体的には、色調補正部650は、画像記憶部602に格納してあるテストパッチデータを読み出してプリントエンジン30に送るとともに、テストパッチ画像の形成を指示する(S112)。このとき、階調補正処理部680やプリントエンジン30の中間調処理部760の設定を標準設定とする。たとえば、TRC設定を、単色に対してカバレッジ(Coverage)と色変化がリニアになるように設定する。これは、プロファイルに局所的な偏りがないようにするためである。
【0217】
また、色調補正部650は、プリントエンジン30にテストパッチ画像の形成を指示したとき、ほぼ同時にセンサ部42を起動させる(S114)。そして、色調補正部650の色変換特性取得部662は、センサ部42から送られてくる、テストパッチ画像を読み取ったLabデータを待つ(S120−NO,S110)。
【0218】
プリントエンジン30側では、高次色補正部660からキャリブレーション測定の指示を受けると、色調補正部650から送られたテストパッチデータに基づいて、バックエンドプロセッサBEP部600により設定されたTRCを通してYMCK→Labプロファイル作成用のパッチ画像を感光体ドラム32や中間転写ベルト43あるいは印刷用紙に記録する(S220)。センサ部42は、感光体ドラム32や中間転写ベルト43のパッチ画像もしくは印刷用紙上のパッチ画像を測色する(S222)。センサ部42は、この測色結果であるLab値を色変換特性取得部662に通知する。
【0219】
色変換特性取得部662が、センサ部42からテストパッチのLabデータを受信すると(S120−YES)、先ず、環境変動監視部664は、測色を指示した時点(S120)もしくは色変換特性取得部662が測色データを受信した時点の周囲温度センサ90や定着器温度センサ92からの温度情報を所定の記憶媒体に記憶しておく(S122)。
【0220】
色変換特性取得部662は、Labデータと期待値とのズレ量が所定範囲内であるか否かを判定する(S124)。色ズレが所定量よりも小さい場合には、色調補正部650は、次の測色タイミングまで待つ(S124−NO,S110)。一方、色ズレが所定量よりも大きい場合には(S124−YES)、色変換特性取得部662は、測定されたLab値とYMCK値のデータセットを基に色変換プロファイルを作成する(S126)。
【0221】
具体的には、ある結合係数におけるLab計算値とLab実測値の色差を低減するように、N.N(ニューラルネット)によるSYS演算で、結合係数を順次更新していきプロファイル(結合係数のセット)を作成する。なお、N.Nサイズが大きくなるほどプロファイルの精度がよくなるが、過学習がおこる可能性があるので注意する。また、カバレッジはTRCを通す前のデータを用いる。
【0222】
次に、色変換特性取得部662は、Lab→YMCKプロファイル決定する(S128)。具体的には、色変換特性取得部662は、ステップS122で求めたプロファイル(結合係数のセット)を既知とし、あるK(Kは二分探査で変化)とY,M,CからLab値を計算し、アドレスLab値との色差を“0”(ゼロ)にするようにY,M,Cを更新する。色差が“0”になればKを大きく、“0”にならなければKを小さくしていきmaxKを求める。そして、GCR後のKからY,M,Cを求め、3次元LUTのグリッドデータ(格子点データ)D1(Y,M,C,K)とする。
【0223】
色変換特性取得部662は、このグリッドデータD1(Y,M,C,K)を色データ補正部666に通知する(S130)。以上で、キャリブレーションを取るための測色処理の1ループは終わりであり、次の測色タイミングまで、バックエンドプロセッサBEP部600は、通常の印刷ジョブを受付可能とする(S132,S110)。このとき、バックエンドプロセッサBEP部600は、階調補正処理部680やプリントエンジン30の中間調処理部760の設定を標準設定から元の状態に戻しておく。
【0224】
バックエンドプロセッサBEP部600は、フロントエンドプロセッサFEP部500から印刷ジョブを受け付けると(S140−YES)、先ず、色データ補正部666は、現時点のグリッドデータD0(Y,M,C,K)(LUTパラメータ;最初はフロントエンドプロセッサFEP部500側の出力色変換部570が使用するものと同じ)と、キャリブレーションで得られたグリッドデータD1(Y,M,C,K)とを比較する(S142)。
【0225】
色データ補正部666は、目標値が出力されるようにフロントエンドプロセッサFEP部500から受け取ったYMCK値(マージ部630によるマージ後のYMCK値)を修正することで出力C’M’Y’K’値を生成する(S144)。このときには、先ず、受信し画像記憶部602に格納しておいた圧縮YMCKイメージを伸張処理することで元のYMCKイメージに復元した後にデータ変換を行なう。
【0226】
このときのデータ変換は、第1例として、グレイバランスのみならず、肌色・茶色・紺などの記憶色を含む3次色や2次色についてもキャリブレーションを取ることができるように、入力YMCK値を直接に出力Y’M’C’K値に変換する4次元ダイレクトLUT(DLUT)方式とする。このため、色データ補正部666は、変換テーブルである4次元ダイレクトLUTを作成しておく。
【0227】
なお、フロントエンドプロセッサFEP部500から受け取った入力YMCK値を一旦Lab値に変換し、フロントエンドプロセッサFEP部500の出力色変換部570と同様に、キャリブレーションで得られた3次元LUTのグリッドデータD1(Y,M,C,K)を用いて色変換する方式としてもよい。この場合でも、3次色や2次色についてもキャリブレーションを取ることができる。
【0228】
色調補正部650は、プリントエンジン30側の処理に連動させるため、圧縮部668により出力C’M’Y’K’のイメージデータを再度圧縮して、画像記憶部602に一旦格納する。この後、プリントエンジン30側に同期させて、キャリブレーション済みのイメージデータC’M’Y’K’をプリントエンジン30に送る。これを受けて、プリントエンジン30は印刷処理を実行する(S230)。
【0229】
なお、バックエンドプロセッサBEP部600は、フロントエンドプロセッサFEP部500から印刷ジョブを待機しているとき、同時に、測色タイミングもチェックしている(S140−NO,S110)。
【0230】
また、キャリブレーション処理における測色(S220)によりデータ修正が必要と判断された後(S124−YES)、色変換特性取得部662にてグリッドデータD1(Y,M,C,K)を生成するまでの間の処理は時間が掛かるので、この間に印刷ジョブを受け付けることも起こり得る。このような場合、この回のキャリブレーションによるグリッドデータD1の取得が完了するまでジョブを待機させてもよいが、新しいグリッドデータD1を生成するまでの間は、前回取得したグリッドデータD1を用いて印刷ジョブを処理してもかまわない。
【0231】
新しいグリッドデータD1の生成が完了すれば、これ以降の印刷ジョブでは、グリッドデータD1が新しく書き換えられたLUTに基づいて、入力された色信号に対して色変換を施すことにより色材に対応する記録信号を生成する。これにより、測色時点のプリントエンジン30の周囲温度や定着器70の稼働温度が一定範囲にある限り、適切な色再現がなされるように、キャリブレーションが取られることになる。上記処理をページ間、ジョブ間、日ごと、あるいは月ごとなど、所定のタイミングで繰り返すので、人手を介することなく、自動でキャリブレーションを実施することが可能となる。
【0232】
しかしながら、プリントエンジン30の周囲温度や定着器70の稼働温度が測色時点(ステップS220,S222)と異なるようになると、色再現特性も変わるので、先に色変換パラメータを作成した時点と実際の印刷出力時との色再現性が合致せず、必ずしも補正が適正になるとは限らない。測色して求めた色変換パラメータ(本例ではグリッドデータD1)を使用して補正したことが、却って色ズレを大きくすることにもなりかねない。
【0233】
この問題を解消するために、環境変動監視部664は、周囲温度センサ90や定着器温度センサ92からの温度情報に基づいて測色時点との温度差が一定範囲を超えていないかどうかを監視している(S112)。温度変化が一定範囲を超えたときには、環境変動監視部664は、その旨を、色データ補正部666に通知する(S112−YES)。
【0234】
これを受けて、色データ補正部666は、予め取得しておいたプリントエンジン30や定着器70の温度特性を参照して、これ以前に取得しておいたLUTパラメータ(グリッドデータD1)を、その変動分に応じて調整する(S106)。以下、上述の処理と同様である(S140〜S144)。
【0235】
こうすることで、ジョブ中にもキャリブレーションを自動で実施することが可能となる。すなわち、枚数を取っていくうちにプリントエンジン30や定着器70に温度変動が生じたとしても(図6のJ30など)、その変動が色ズレとして現れないように補正することができる。つまり、ジョブ切替ごと、日ごと、あるいは月ごとなどの定期的な測色では補正しきれないものを、機内温度や定着温度を監視することで、色ズレが生じないように自動追従させることができる。なお、温度情報だけでなく、プリントエンジン30の帯電量を監視する手段を変動検知部の他の一例として設け、帯電量の変動に対しても自動追従させるようにしてもよい。
【0236】
本実施形態のキャリブレーションでは、1次元LUTとは異なり、高次元LUTを用いて入力YMCK値を修正している。3次元LUTなどの高次元LUTによる色変換は高精度な色変換方式であるとともに、極めて自由度が高い。広く用いられている1次元LUTを利用したマトリクス方式の色変換では不可能であった部分色調整も、3次元LUTでは可能であり、グレイバランスのみならず、肌色・茶色・紺などの記憶色や2次色についてもキャリブレーションを取ることができる。
【0237】
また、プリントエンジン自体に測色機構を常設し、測色結果に基づいて自動フィードバック型のキャリブレーションを取るように構築したので、色彩計を持っていないユーザに対してもキャリブレーションを実行することができる。また、ユーザ側は、キャリブレーションソフトウェアを購入する必要がなく、加えて、キャリブレーションに関するノウハウやスキルも不要である。
【0238】
また、定着器70の後流側に設けられたセンサ部42でテストパッチの色情報を検出することで、エンジン特性だけでなく、定着系統において発生する色ズレも補正することができるようになる。
【0239】
また、キャリブレーション用の基礎データを取得する際には、現在使用しているスクリーンに応じた出力パッチを当てて色ズレを検査するようにしているので、使用実態に即した精度のよいキャリブレーションを実現することができる。
【0240】
また、本実施形態では、キャリブレーションのためのデータ変換機構をバックエンドプロセッサBEP部600側に設けるようにした。フロントエンドプロセッサFEP部500はエンジンに対するキャリブレーションを意識せずバックエンドプロセッサBEP部600へデバイスディペンドな色空間(本例ではYMCK)で転送し、バックエンドプロセッサBEP部600側でそれぞれのエンジン特性に応じてキャリブレーションを施して印刷することができる。
【0241】
つまり、キャリブレーションに関しても、フロントエンドプロセッサFEP部500は、プリントエンジン30側に対して独立的になる。また、「キャリブレーション」の指示がユーザからあれば、そのコマンドをバックエンドプロセッサBEP部600にスルーさせることで、プリントエンジン30での印刷ジョブに先立って、キャリブレーションデータを計算して設定しておくことができる。
【0242】
なお、図6にて述べたように、ジョブ間が長い(長時間次のジョブがない)場合に、次のジョブを作動させたときには、この後しばらくの間、測色時点(S220)との温度差が許容範囲を超える状態が続くので、このままでは、上記ステップS116により、毎回(ページごとに)LUTパラメータをその変動分に応じて調整する処理が必要となり、キャリブレーション性能は向上するけれども印刷処理の能率が低下する。
【0243】
そこで、このような場合には、図6(B)に示すように、ジョブ当初は、比較的短い修正サイクルP1(たとえば10枚単位)でLUTパラメータをその変動分に応じて調整し、変動幅が小さくなるにつれて次第に修正サイクルをP2,P3のように長くし(たとえば20,30枚単位)、変動が許容範囲になったら、比較的長い修正サイクルP4(たとえば50〜100枚単位)とするようにしてもよい。なお、ジョブ当初J10から安定点J20に達するまでの間、比較的短い修正サイクルP1(たとえば10枚単位)のみでLUTパラメータをその変動分に応じて調整するようにしてもよい。
【0244】
図9は、キャリブレーション処理における、データ変換の第2例を説明する図である。この第2例は、1次色のみのキャリブレーション、つまりグレイバラスを取るものである。基本的な処理手順は、上述した図8のフローチャートのものと変わりがない。ただし、高次色補正部660の色データ補正部666における上述のデータ変換作用は停止させる。
【0245】
その代わりに、色変換特性取得部662や環境変動監視部664で得た情報に基づいて、階調補正処理部680にてデータ変換を行なう。なお、この第2例では、2次色や3次色のキャリブレーションを取ることができないので、第1例のような3次元LUTのグリッドデータD1を作成する必要はなく、従来のものと同様に、単純な1次元LUTでかまわない。
【0246】
階調補正処理部680においては、フロントエンドプロセッサFEP部500からバックエンドプロセッサBEP部600に伝達される画像オブジェクトの属性を示す情報に基づいて、階調補正カーブを切り替えるようになっている。たとえば、プリントエンジン30の階調再現特性がリニアでなく、図9(A)に示すように、やや硬調の(ガンマγが立っている)場合を考える。
【0247】
多階調画像オブジェクトCTは、階調再現性が重要視されるので、印刷出力時の階調再現性がリニアとなるように、階調補正処理部680は、図9(B)に示すように、プリントエンジン30の階調再現特性と逆特性のやや軟調の補正カーブを多階調画像オブジェクトCTに適用する。こうすることで、補正後の階調再現性は略リニアになる。
【0248】
これに対して、線画文字オブジェクトLWの場合には、コントラストが強い方が好ましい。本例においては、プリントエンジン30の階調再現特性が硬調であるので、プリントエンジン30の階調再現性をそのまま適用してもかまわない。そこで、階調補正処理部680は、図9(C)に示すように、略リニアな補正カーブを線画文字オブジェクトLWに適用する。こうすることで、補正後の階調再現性は硬調となり、コントラストの強い画像が得られるようになる。
【0249】
このような構成の階調補正処理部680によれば、フロントエンドプロセッサFEP部500から伝達されたイメージ識別情報を参照することで、1ページ内においてオブジェクト単位で階調補正特性を切り替えることができる。これにより、文字・線画と背景部のきめ細かな階調調整が達成でき、オンデマンドプリンティングとして要求される高度な印刷品質を得ることが可能となる。
【0250】
一方、キャリブレーション処理における測色(図8のS220)により、データ修正が必要と判断されると(図8のS124−YES)、つまりグレイバランスがズレると判断されると、階調補正処理部680は、グレイバランスが取れるように、Y,M,C,Kそれぞれのトーンカーブ(つまり1次元LUT)を少し修正する。こうすることで、修正後の1次元LUTにより、マトリクス方式の色変換が行なわれ、グレイバランスが取れるようになる。
【0251】
第1例のデータ変換では、3次色や2次色についてもキャリブレーションを取ることができるように、高次元LUT方式を採用していた。しかしながら、この方式では、データ修正が必要な場合、受信し画像記憶部602に格納しておいた圧縮YMCKイメージを伸張処理してデータ変換を行なうことでキャリブレーション済みの出力C’M’Y’K’を得た後、この出力C’M’Y’K’のイメージデータを再度圧縮して画像記憶部602に格納するという処理が必要であり、処理が複雑になる。
【0252】
これに対して第2例の方式では、3次色や2次色に対する補正機能はないが、少なくとも、グレイバランスに対する自動キャリブレーションを実現することができる。つまり、測色時点のプリントエンジン30の周囲温度や定着器70の稼働温度が一定範囲にある限り、適切なグレイバランスを維持することができる。上記処理をページ間、ジョブ間、日ごと、あるいは月ごとなど、所定のタイミングで繰り返すので、人手を介することなく、自動でグレイバランスを維持することが可能となるなど、グレイバランスに限定されるものの、第1例と同様の効果を享受することができる。
【0253】
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0254】
また、上記の実施形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組合せにより種々の発明を抽出できる。実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0255】
たとえば、上記実施形態では、テキストオブジェクトとグラフィックスオブジェクトという個々の画像オブジェクトに対応する2つの圧縮イメージデータLW,CTを2レイアで送り、また個々の画素ごとにオブジェクト属性情報(すなわちイメージ識別情報)を付帯情報として対応付けて送るようにしていたが、このことは必須ではなく、1つのイメージデータとして伝送してもよい。
【0256】
また、上記実施形態では、記録媒体上に可視画像を形成する主要部であるプリントエンジンとして電子写真プロセスを利用するものに対して、本発明を適用した事例を説明したが、本発明の適用範囲は、これに限定されない。たとえば感熱式、熱転写式、インクジェット式、あるいはその他の同様な従来の画像形成機構を備えたエンジンにより普通紙や感熱紙上に可視画像を形成する構成の画像形成装置を備えた画像形成システムに本発明を適用し得る。
【0257】
また、上記実施形態では、画像形成装置として、電子写真プロセスを利用したプリントエンジンを備える印刷装置(プリンタ)を例に説明したが、画像形成装置は、これに限らず、カラー複写機やファクシミリなど、記録媒体上に画像を形成するいわゆる印刷機能を有するものであればよい。
【0258】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、基準色画像の色情報を所定のセンサで取得し、この取得した色情報に基づいて、色変換用の高次元LTUの格子点データを書き換え、この格子点データが書き換えられた高次元LUTに基づいて、入力された色信号に対して色変換を施すこととした。
【0259】
1次元LUTを利用したマトリクス方式の色変換では不可能であった部分色調整が可能となるので、肌色・茶色・紺などの記憶色に代表される3次色や2次色についても、簡単にキャリブレーションを取ることができるようになった。
【0260】
また、本発明によれば、画像記録部内に基準色の画像の色情報を取得するセンサを常設するようにした。そして、このセンサを用いて、所定の繰返しタイミングで基準色の画像の色情報を取得し、この取得した色情報に基づいて、キャリブレーションを取るようにした。
【0261】
これにより、定期的に、グレイバランス(1次色の色ズレ補正)、2次色・3次色・記憶色に対するキャリブレーションを自動的に取ることができるようになった。そしてこれにより、人手を介することなく、ほぼ常に、元原稿の色彩を出力物において忠実に再現することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像処理システムを適用した画像形成システムの一実施形態を示す図である。
【図2】フロントエンドプロセッサFEP部およびバックエンドプロセッサBEP部の一実施形態を示すブロック図である。
【図3】色ズレを補正するキャリブレーション機能に着目した画像形成装置のブロック図である。
【図4】フロントエンドプロセッサFEP部の出力色変換部における色変換機能を説明する図である。
【図5】色ズレの起因となるプリントエンジンの挙動を説明する図である。
【図6】色ズレの起因となる定着器の挙動を説明する図である。
【図7】キャリブレーション機能を実現するためにテストパッチ画像を形成する方法を説明する図である。
【図8】キャリブレーション処理を説明するフローチャートである。
【図9】キャリブレーション処理における、データ変換の第2例を説明する図である。
【図10】従来の画像形成装置の一例を備えた画像形成システムの概略を示す図である。
【符号の説明】
1…画像形成装置、2…IOTモジュール、5…フィードモジュール、7…出力モジュール、8…ユーザインタフェース装置、20…IOTコア部、30…プリントエンジン、42…センサ部、43…中間転写ベルト、70…定着器、90…周囲温度センサ、92…定着器温度センサ、500…フロントエンドプロセッサFEP部、502…データ格納部、510…RIP処理部、516…画像配置処理部、520…イメージデータ分離部、523…LWラスタイメージ処理部、525…CTラスタイメージ処理部、530…圧縮処理部、532…LW圧縮処理部、534…CT圧縮処理部、540…ファイル転送部、550…結合部、570…出力色変換部、572…最大墨量決定部、574…墨量調整係数設定部、576…YMC算出部、578…掛算部、580…圧縮部、600…バックエンドプロセッサBEP部、602…画像記憶部、610…伸張処理部、612…LW伸張処理部、614…CT伸張処理部、620…印刷制御部、630…マージ部、632…LW解像度整合部、634…CT解像度整合部、636…画像統合部、638…網掛け処理部、640…伸張部、650…色調補正部、660…高次色補正部、662…色変換特性取得部、664…環境変動監視部、666…色データ補正部、680…階調補正処理部

Claims (24)

  1. 画像記録部にて使用される複数の色材の記録信号の少なくとも1つに色補正変換を施すことで記録媒体上の出力色が略一定に維持されるようにする色調補正方法であって、
    所定の繰返しタイミングで、所定の基準色の画像を所定の記録媒体に出力して、この記録媒体上の前記基準色の画像の色情報を前記画像記録部に常設されているセンサにより取得し、
    この取得した色情報に基づいて、前記記録媒体上の出力色が略一定に維持されるように、前記複数の色材の記録信号の少なくとも1つに対して、前記色補正変換を施すことを特徴とする色調補正方法。
  2. それぞれ前記記録媒体上の出力色の、グレイバランス、所定の2次色、所定の3次色、および所定の記憶色、のうちの何れかが略一定に維持されるように、前記色補正変換を施すことを特徴とする請求項1に記載の色調補正方法。
  3. 前記所定のタイミングは、所定数の出力ごと、印刷ジョブごと、日ごと、および月ごと、のうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項1または2に記載の色調補正方法。
  4. 前記画像記録部における画像形成に関わる機能要素の変動を前記画像記録部に常設されているセンサにより検知し、この検知した変動の大きさに基づいて、前記記録媒体上の出力色が略一定に維持されるように前記色補正変換を施すことを特徴とする請求項1から3のうちの何れか1項に記載の色調補正方法。
  5. 画像記録部にて使用される複数の色材の記録信号の少なくとも1つに色補正変換を施すことで記録媒体上の出力色が略一定に維持されるようにする色調補正方法であって、
    所定の基準色の画像を、予め用意されている色変換用の高次元ルックアップテーブルを用いて色変換することで、前記複数の色材の記録信号を生成し、
    この生成した記録信号に基づいて所定の記録媒体に画像を出力し、この記録媒体上の前記基準色の画像の色情報を所定のセンサにより取得し、
    この取得した色情報に基づいて、前記記録媒体上の出力色が略一定に維持されるように、前記高次元ルックアップテーブルの格子点データを書き換え、
    この格子点データが書き換えられた高次元ルックアップテーブルに基づいて、入力された色信号に対して色変換を施すことにより前記色補正変換を施すことを特徴とする色調補正方法。
  6. 前記画像記録部における画像形成に関わる機能要素の変動を前記画像記録部に常設されているセンサにより検知し、この検知した変動の大きさに基づいて、前記記録媒体上の出力色が略一定に維持されるように前記色補正変換を施すことを特徴とする請求項1から5のうちの何れか1項に記載の色調補正方法。
  7. 印刷データに基づいてイメージデータを生成するイメージデータ生成装置と、画像を所定の記録媒体上に記録する画像記録部と、前記イメージデータ生成装置により生成された前記イメージデータについて、前記画像記録部にて使用される複数の色材の記録信号の少なくとも1つに色補正変換を施すことで記録媒体上の出力色が略一定に維持されるようにする色調補正処理を施す画像処理装置とから構成されている画像処理システムであって、
    前記画像記録部は、所定の記録媒体に出力された所定の基準色の画像の色情報を取得する常設されたセンサ部を備え、
    前記画像処理装置は、所定の繰返しタイミングで、前記所定の基準色の画像を所定の記録媒体に出力して、この記録媒体上の前記基準色の画像の色情報を前記センサ部により取得するよう前記画像記録部を制御する印刷制御部と、前記センサ部により取得された色情報に基づいて、前記記録媒体上の出力色が略一定に維持されるように、前記複数の色材の記録信号の少なくとも1つに対して前記色補正変換を施す色調補正部を備えている
    ことを特徴とする画像処理システム。
  8. 前記色調補正部は、前記記録媒体上の出力色のグレイバランス、所定の2次色、所定の3次色、および所定の記憶色のうちの何れかが、略一定に維持されるように、前記色補正変換を施すことを特徴とする請求項7に記載の画像処理システム。
  9. 前記印刷制御部は、所定数の出力ごと、印刷ジョブごと、日ごと、および月ごと、のうちの少なくとも1つを前記所定のタイミングとして、前記画像記録部を制御することを特徴とする請求項7または8に記載の画像処理システム。
  10. 印刷データに基づいてイメージデータを生成するイメージデータ生成装置と、画像を所定の記録媒体上に記録する画像記録部と、前記イメージデータ生成装置により生成された前記イメージデータについて、前記画像記録部にて使用される複数の色材の記録信号の少なくとも1つに色補正変換を施すことで記録媒体上の出力色が略一定に維持されるようにする色調補正処理を施す画像処理装置とから構成されている画像処理システムであって、
    前記画像処理装置は、
    入力された色信号に対応する前記色材の記録信号を求めるための色変換用の高次元ルックアップテーブルと、
    所定の基準色の画像に対応する前記記録信号に基づいて所定の記録媒体に画像を出力するよう前記画像記録部を制御する印刷制御部と、
    所定のセンサにより取得された前記記録媒体上の前記基準色の画像の色情報に基づいて、前記記録媒体上の出力色が略一定に維持されるように、前記高次元ルックアップテーブルの格子点データを書き換え、この格子点データが書き換えられた高次元ルックアップテーブルに基づいて、前記イメージデータを表す入力された色信号に対して色変換を施すことにより前記色補正変換を施す色調補正部を備えている
    ことを特徴とする画像処理システム。
  11. 前記画像記録部は、画像形成に関わる機能要素の変動を検知する常設された変動検知部を備え、
    前記色調補正部は、前記変動検知部が検知した変動の大きさが所定範囲を超えることを条件として、前記記録媒体上の出力色が略一定に維持されるように前記色補正変換を施すことを特徴とする請求項7から10のうちの何れか1項に記載の画像処理システム。
  12. 前記イメージデータ生成装置は、前記画像記録部の処理特性とは独立的に前記イメージデータを生成するものであり、
    前記画像処理装置は、前記イメージデータ生成装置にて前記画像記録部の処理特性とは独立的に処理されたイメージデータを受け取り保持する画像記憶部を備え、前記印刷制御部は、前記画像記憶部から前記イメージデータを読み出して前記画像記録部に依存した処理をしてから、処理済の前記イメージデータを前記画像記録部に送出するよう制御する
    ことを特徴とする請求項7から11のうち何れか1項に記載の画像処理システム。
  13. 前記イメージデータ生成装置と前記画像処理装置との間の電気信号の伝送は、前記画像記録部に対して非依存の通信インタフェースで構築されており、
    前記画像処理装置と前記画像記録部との間の電気信号の伝送は、前記画像記録部に依存した通信インタフェースで構築されている
    ことを特徴とする請求項7から12のうち何れか1項に記載の画像処理システム。
  14. イメージデータ生成装置により生成されたイメージデータについて、画像記録部にて使用される複数の色材の記録信号の少なくとも1つに色補正変換を施すことで記録媒体上の出力色が略一定に維持されるようにする色調補正処理を施す画像処理装置であって、
    所定の繰返しタイミングで、所定の基準色の画像を所定の記録媒体に出力して、この記録媒体上の前記基準色の画像の色情報を前記画像記録部に常設されているセンサにより取得するよう前記画像記録部を制御する印刷制御部と、
    前記画像記録部の前記センサにより取得された色情報に基づいて、前記記録媒体上の出力色が略一定に維持されるように、前記複数の色材の記録信号の少なくとも1つに対して前記色補正変換を施す色調補正部を備えている
    ことを特徴とする画像処理装置。
  15. 前記色調補正部は、前記記録媒体上の出力色のグレイバランス、所定の2次色、所定の3次色、および所定の記憶色のうちの何れかが、略一定に維持されるように、前記色補正変換を施すことを特徴とする請求項14に記載の画像処理装置。
  16. 前記印刷制御部は、所定数の出力ごと、印刷ジョブごと、日ごと、および月ごと、のうちの少なくとも1つを前記所定のタイミングとして、前記画像記録部を制御することを特徴とする請求項14または15に記載の画像処理装置。
  17. イメージデータ生成装置により生成されたイメージデータについて、画像記録部にて使用される複数の色材の記録信号の少なくとも1つに色補正変換を施すことで記録媒体上の出力色が略一定に維持されるようにする色調補正処理を施す画像処理装置であって、
    入力された色信号に対応する前記色材の記録信号を求めるための色変換用の高次元ルックアップテーブルと、
    所定の基準色の画像に対応する前記記録信号に基づいて所定の記録媒体に画像を出力するよう前記画像記録部を制御する印刷制御部と、
    所定のセンサにより取得された前記記録媒体上の前記基準色の画像の色情報に基づいて、前記記録媒体上の出力色が略一定に維持されるように、前記高次元ルックアップテーブルの格子点データを書き換え、この格子点データが書き換えられた高次元ルックアップテーブルに基づいて、前記イメージデータを表す入力された色信号に対して色変換を施すことにより前記色補正変換を施す色調補正部を備えている
    ことを特徴とする画像処理装置。
  18. 前記画像記録部における画像形成に関わる機能要素の変動を監視する変動監視部を備え、
    前記色調補正部は、前記変動監視部が検知した変動の大きさに基づいて、前記記録媒体上の出力色が略一定に維持されるように前記色補正変換を施すことを特徴とする請求項14から17のうちの何れか1項に記載の画像処理装置。
  19. 前記イメージデータ生成装置において前記画像記録部の処理特性とは独立的に処理されたイメージデータを受け取り保持する画像記憶部を備え、
    前記印刷制御部は、前記画像記憶部から前記イメージデータを読み出して前記画像記録部に依存した処理をしてから、処理済の前記イメージデータを前記画像記録部に送出するよう制御する
    ことを特徴とする請求項14から18のうち何れか1項に記載の画像処理装置。
  20. 前記画像記録部に非依存の通信インタフェースにより前記イメージデータ生成装置との間の電気信号の伝送を採るフロントエンド側のインタフェース部と、
    前記画像記録部に依存した通信インタフェースにより前記画像記録部との間の電気信号の伝送を採る出力側のインタフェース部と
    を備えていることを特徴とする請求項14から19のうちの何れか1項に記載の画像処理装置。
  21. イメージデータ生成装置により生成されたイメージデータについて、画像記録部にて使用される複数の色材の記録信号の少なくとも1つに色補正変換を施すことで記録媒体上の出力色が略一定に維持されるようにする色調補正処理を施すためのプログラムであって、
    コンピュータを、
    所定の繰返しタイミングで、所定の基準色の画像を所定の記録媒体に出力して、この記録媒体上の前記基準色の画像の色情報を前記画像記録部に常設されているセンサにより取得するよう前記画像記録部を制御する印刷制御部と、
    前記画像記録部の前記センサにより取得された色情報に基づいて、前記記録媒体上の出力色が略一定に維持されるように、前記複数の色材の記録信号の少なくとも1つに対して前記色補正変換を施す色調補正部と
    して機能させることを特徴とするプログラム。
  22. イメージデータ生成装置により生成されたイメージデータについて、画像記録部にて使用される複数の色材の記録信号の少なくとも1つに色補正変換を施すことで記録媒体上の出力色が略一定に維持されるようにする色調補正処理を施すためのプログラムを格納したコンピュータ読取り可能な記憶媒体であって、
    前記プログラムは、コンピュータを、
    所定の繰返しタイミングで、所定の基準色の画像を所定の記録媒体に出力して、この記録媒体上の前記基準色の画像の色情報を前記画像記録部に常設されているセンサにより取得するよう前記画像記録部を制御する印刷制御部と、
    前記画像記録部の前記センサにより取得された色情報に基づいて、前記記録媒体上の出力色が略一定に維持されるように、前記複数の色材の記録信号の少なくとも1つに対して前記色補正変換を施す色調補正部と
    して機能させるものであることを特徴とする記憶媒体。
  23. イメージデータ生成装置により生成されたイメージデータについて、画像記録部にて使用される複数の色材の記録信号の少なくとも1つに色補正変換を施すことで記録媒体上の出力色が略一定に維持されるようにする色調補正処理を施すためのプログラムであって、
    コンピュータを、
    所定の基準色の画像に対応する前記記録信号に基づいて所定の記録媒体に画像を出力するよう前記画像記録部を制御する印刷制御部と、
    所定のセンサにより取得された前記記録媒体上の前記基準色の画像の色情報に基づいて、前記記録媒体上の出力色が略一定に維持されるように、入力された色信号に対応する前記色材の記録信号を求めるための色変換用の高次元ルックアップテーブルの格子点データを書き換え、この格子点データが書き換えられた高次元ルックアップテーブルに基づいて、前記イメージデータを表す入力された色信号に対して色変換を施すことにより前記色補正変換を施す色調補正部と
    して機能させることを特徴とするプログラム。
  24. イメージデータ生成装置により生成されたイメージデータについて、画像記録部にて使用される複数の色材の記録信号の少なくとも1つに色補正変換を施すことで記録媒体上の出力色が略一定に維持されるようにする色調補正処理を施すためのプログラムを格納したコンピュータ読取り可能な記憶媒体であって、
    前記プログラムは、コンピュータを、
    所定の基準色の画像に対応する前記記録信号に基づいて所定の記録媒体に画像を出力するよう前記画像記録部を制御する印刷制御部と、
    所定のセンサにより取得された前記記録媒体上の前記基準色の画像の色情報に基づいて、前記記録媒体上の出力色が略一定に維持されるように、入力された色信号に対応する前記色材の記録信号を求めるための色変換用の高次元ルックアップテーブルの格子点データを書き換え、この格子点データが書き換えられた高次元ルックアップテーブルに基づいて、前記イメージデータを表す入力された色信号に対して色変換を施すことにより前記色補正変換を施す色調補正部と
    して機能させるものであることを特徴とする記憶媒体。
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