JP4135439B2 - 画像処理システム、画像処理装置、画像処理方法、プログラム、記憶媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理装置、この画像処理装置を構成要素とする画像処理システム、画像処理装置やシステムで使用する画像処理方法、並びにプログラムおよび当該プログラムを格納したコンピュータ読取り可能な記憶媒体に関する。より詳細には、印刷用のイメージデータを圧縮して転送する手法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ装置や複写装置などの印刷機能を備えた画像形成装置が様々な分野で使用されている。また、今日では、画像形成装置がカラー化され、ユーザの様々な表現手段として利用されるようになってきている。たとえば、電子写真プロセス(ゼログラフィ)を用いたカラーページプリンタ装置は、高品質な画質あるいは高速プリンティングの点で注目されている。
【0003】
一方、印刷機能という点では、家庭内での個人ユースやオフィスでのビジネスユースといった比較的小規模(たとえば1ジョブが数枚〜数十枚程度)の印刷出力を要求されるものと、製本などの印刷業界で使用される比較的大規模(たとえば1ジョブが数千枚以上)の印刷出力を要求されるものとに大別される。前者の比較的小規模の印刷出力を要求されるものにおいては、その多くが(たとえば孔版印刷を除いて)、印刷データを受け取り版下を生成せずに印刷物を出力する。一方、後者の比較的大規模の印刷出力を要求されるものにおいては、従来は、印刷データに基づいて版下を生成し、この生成した版下を使用して印刷物を出力していた。
【0004】
ところが、今日では、DTP(DeskTop Publishing/Prepress)の普及による印刷工程の変化、いわゆる「印刷のデジタル革命」により、DTPデータから直接印刷する「ダイレクト印刷」もしくは「オンデマンド印刷」(以下オンデマンドプリンティングという)が着目されている。このオンデマンドプリンティングでは、従来の印刷(たとえばオフセット印刷)における写植などの紙焼き(印画紙)、版下、網ネガ、網ポジ、PS版などの中間成果物を生成せずに、プリプレス工程を完全にデジタル化することで電子データだけに基づいて印刷物を出力する仕組み(CTP;Computer To Print or Paper)が採られている。そして、このオンデマンドプリンティングの要求に対して、電子写真プロセスを用いた印刷機能が着目されている。
【0005】
一方、高品質を要求する印刷業者向けの画像処理システムは、文字,絵柄などの画像を総合的に統合して編集するシステムであり、特に、デスクトップパブリッシング分野はページ記述言語(PDL:Page Description Language )により可能となりつつある。
【0006】
このような印刷業者向けの画像処理システムは、文字、画像を統合的に処理する際のデータハンドリング性を向上させるべく、イメージデータを圧縮して電送することが行なわれる。イメージデータの受信先である画像処理装置においては、データ伸張し、さらに所望の画像処理を施してプリントエンジンに渡す。
【0007】
また圧縮/伸張の処理に際しては、たとえば特開平8−6238号に記載のように、線画や文字など主に2値で現される画像オブジェクト(線画文字オブジェクトLW(Line Work ))と、背景部や写真部など主に多階調で表される画像オブジェクト(多階調画像オブジェクトCT(Continuous Tone ))など、画像オブジェクトの特性に応じてイメージデータを分けて取り扱う仕組みもある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
オンデマンドプリンティングでは、一般的にゼログラフィエンジンが主流であるが、線画や文字などの線画文字オブジェクトLWは高精細な画像で文字のよれや欠落を防ぐために、イメージデータ生成側では可逆の圧縮方式を選定することが多い。これに対して、背景部などの多階調画像オブジェクトCTは周波数的に間引きを行なっても視覚的な欠落は少ないため、イメージデータ生成側では、圧縮率を稼ぐために離散コサイン変換DCT(Discrete Cosine Transform )のような圧縮を施すことが多い。これに応じて、イメージデータの受信側である画像処理装置においては、イメージデータ生成側の圧縮方式に対応する伸張方式にてデータ伸張する。
【0009】
しかしながら、一意に決められた圧縮方式だけでは、専用のイメージデータ生成装置(たとえばフロントエンドプロセッサ)と専用の画像処理装置(たとえばバックエンドプロセッサ)とを組み合わせたシステムしか構築できず、イメージ生成側で異なる圧縮方式を採用した装置との接続ができない。つまり、特定の伸張方式のみに対応するバックエンドプロセッサでは、それに接続可能なフロントエンドプロセッサの種類に制限ができてしまう。
【0010】
このため、画像処理装置側で対応できない圧縮方式であった場合には、イメージデータ生成側に圧縮方式を切り替えて再送するよう要求する必要が生じ、通信時間が掛かったり、ユーザの設定も必要となるなどの問題が生じる。
【0011】
たとえば、本願出願人は、特願2002−250331号、同250332号、同250333号にて、イメージデータ生成機能を備えたフロントエンドプロセッサでは画像記録部(プリントエンジン)の処理特性とは独立的にイメージデータを生成し、画像処理機能やプリンタコントローラ機能を備えたバックエンドプロセッサでは画像記録部に依存した処理をしてから、処理済のイメージデータを画像記録部に送出するよう制御する仕組みを提案している。
【0012】
この構成では、フロントエンドプロセッサ側はエンジン特性に応じた煩雑な処理から開放され、イメージデータ生成側とバックエンドプロセッサやエンジン側との間が疎な接続関係となる一方で、バックエンドプロセッサ側は、イメージデータ生成処理から開放されるがエンジンとは密な関係にあるので、エンジン性能に応じて柔軟に処理や制御を変更することができる。そしてこれにより、フロントエンドプロセッサ側が特にエンジンの特性やノウハウを熟知していなくてもよくなるので、汎用のあるいは他社のイメージ生成エンジンが使用可能となるなど、イメージデータ生成側を切替使用可能あるいは複数台接続可能な柔軟性の高いシステムを構築することができる。
【0013】
しかしながら、特願2002−250331号などに記載のイメージデータ生成側とバックエンドプロセッサやエンジン側との間が疎な接続関係にあるシステムにて、バックエンドプロセッサ側を従前のように一意に決められた圧縮方式に対応する伸張のみを行なうものとすると、当然に、フロントエンドプロセッサ側もバックエンドプロセッサが対応可能な圧縮方式のものでなければ、システムが成り立たない。
【0014】
つまり、特願2002−250331号などに記載のシステムでは汎用/他社のイメージ生成エンジンが使用可能になるとは言っても、圧縮方式と伸張方式とに一貫性があるもの同士でなければ接続できないので、1つのバックエンドプロセッサに対して接続可能なフロントエンドプロセッサの種類に制限ができてしまう。その分だけ、システムの柔軟性が低下することになる。
【0015】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、1つのバックエンドプロセッサに対して接続可能なフロントエンドプロセッサの種類をより拡大することのできる画像処理方法を提供することを目的とする。
【0016】
また、本発明は、本発明の画像処理方法を実施する画像処理システムや画像処理装置を提供することを目的とする。
【0017】
また本発明は、本発明の画像処理方法を実施する画像処理装置を、電子計算機を用いてソフトウェアで実現するために好適なプログラムおよび当該プログラムを格納したコンピュータ読取り可能な記憶媒体を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明に係る画像処理方法は、印刷データに基づいて圧縮生成された圧縮イメージデータと、圧縮イメージデータの圧縮形式を示す圧縮情報とを対応付けて受け取り、この受け取った圧縮情報に対応する伸張方式に切り替えて圧縮イメージデータを伸張処理することとした。
【0019】
たとえば、画像オブジェクトの特性に応じてイメージデータを分けて取り扱う場合には、印刷データを構成する画像オブジェクトの属性ごとに圧縮生成された圧縮イメージデータと圧縮イメージデータの圧縮形式を示す圧縮情報とを対応付けて受け取り、受け取った圧縮情報に対応するそれぞれの伸張方式に切り替えて圧縮イメージデータのそれぞれを伸張処理する。
【0020】
なお、テキストオブジェクトとグラフィックスオブジェクトという個々の画像オブジェクトに対応する2つの圧縮イメージデータを複数のレイアで送る場合においては、レイアの情報(つまりイメージデータの属性情報)に基づいて単に各レイアごとに圧縮/伸張の特性を適用することは、伸張方式を切り替えるという要件を備えておらず、本発明の「受け取った圧縮情報に対応するそれぞれの伸張方式に切り替えて」に含まない。
【0021】
本発明に係る画像処理システムは、印刷データに基づいてイメージデータを生成するイメージデータ生成装置と、イメージデータ生成装置により生成されたイメージデータに対して所定の画像処理を施す画像処理装置とから構成されている画像処理システムであって、先ず、イメージデータ生成装置を、印刷データに基づいて圧縮イメージデータを生成して画像処理装置に送出するとともに、この圧縮イメージデータの圧縮形式を示す圧縮情報を圧縮イメージデータに対応付けて画像処理装置に送出するものとした。これに対応して、画像処理装置を、イメージデータ生成装置から受け取った圧縮情報に対応する伸張方式に切り替えてイメージデータ生成装置から受け取った圧縮イメージデータを伸張処理するものとした。
【0022】
たとえば、イメージデータ生成装置は、印刷データを構成する画像オブジェクトの属性ごとに圧縮イメージデータを生成して画像処理装置に送出するとともに、圧縮イメージデータの圧縮形式を示す圧縮情報をそれぞれの圧縮イメージデータに対応付けて画像処理装置に送出する。一方、画像処理装置は、イメージデータ生成装置から受け取った圧縮情報に対応するそれぞれの伸張方式に切り替えて圧縮イメージデータのそれぞれを伸張処理する。
【0023】
本発明に係る画像処理処理装置は、本発明に係る画像処理方法を実施するのに好適な装置であって、印刷データに基づいて圧縮生成された圧縮イメージデータと、圧縮イメージデータの圧縮形式を示す圧縮情報とを対応付けて受け取り、この受け取った圧縮情報に対応する伸張方式に切り替えて圧縮イメージデータを伸張処理する。
【0024】
たとえば、それぞれ異なる種類の伸張方式を用いて伸張処理をする複数の伸張処理部と、複数の伸張処理部の中からイメージデータ生成装置から受け取った圧縮情報に対応する伸張方式を選択する伸張方式選択部とを備えるものとするのがよい。この場合、複数の伸張処理部のうちの、伸張方式選択部が選択したものを使用して圧縮イメージデータを伸張処理する。
【0025】
また従属項に記載された発明は、本発明に係る画像処理システムや画像処理装置のさらなる有利な具体例を規定する。さらに、本発明に係るプログラムは、本発明に係る画像処理装置を、電子計算機(コンピュータ)を用いてソフトウェアで実現するために好適なものである。なお、プログラムは、コンピュータ読取り可能な記憶媒体に格納されて提供されてもよいし、有線あるいは無線による通信手段を介して配信されてもよい。
【0026】
【作用】
上記構成においては、イメージデータ生成装置は、印刷データに基づいて圧縮イメージデータを生成するとともに、この生成した圧縮イメージデータの圧縮形式を示す圧縮情報を圧縮イメージデータに対応付けて画像処理装置に送出する。これを受けて、画像処理装置は、受け取った圧縮情報に対応する伸張方式に切り替えて圧縮イメージデータを伸張処理する。画像オブジェクトの特性に応じてイメージデータを分けて取り扱う場合には、それぞれのイメージデータごとの圧縮情報を用いて、前述のように処理する。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明に係る画像処理システムを適用した画像形成システムの一実施形態を示す図である。ここで、図1(A)はシステム構成の概略図、図1(B)は、ユーザインタフェース装置の詳細との関係における接続例を示す図である。
【0029】
この画像形成システムは、画像形成装置1と、この画像形成装置1に印刷データを渡し印刷指示をする端末装置であるDFE(Digital Front End Processor )装置とから構成されている。
【0030】
画像形成装置1は、電子写真プロセスを利用して画像を所定の記録媒体に記録するものである。この画像形成装置1は、クライアント端末から入力された印刷データに基づいて可視画像を所定の記録媒体上に形成する印刷装置(プリンタ)として機能するようになっている。
【0031】
すなわち、この画像形成システムにおける画像形成装置1は、IOT(Image Output Terminal)モジュール(IOT本体)2と、フィード(給紙)モジュール(FM;Feeder Module )5と、出力モジュール7と、パソコン(PC)などのユーザインタフェース装置8と、IOTモジュール2とフィードモジュール5とを連結する連結モジュール9を備えている。なお、フィードモジュール5は、多段構成としてもよい。
【0032】
また、出力モジュール7の後段に、さらにフィニッシャ(Finisher;後処理装置)モジュールを接続してもよい。フィニッシャモジュールとしては、たとえば、用紙をスタック処理をし、そのコーナ部の1個所または一辺の2個所以上を綴じるステープラを備えたもの、あるいはファイリング用のパンチ孔を穿設するパンチング機構を備えたものなどがある。このフィニッシャモジュールは、ユーザインタフェース装置8との接続が切られたオフライン状態でも使用可能とすることが望ましい。
【0033】
DFE装置は、描画機能を備えており、たとえばページ記述言語PDLで記述された印刷データを図示しないクライアント端末から順次受け取り、この印刷データに基づいてラスターイメージを生成(RIP処理;Raster Image Process)し、さらにRIP処理済みのイメージデータおよび印刷枚数や用紙サイズなどの印刷制御情報(ジョブチケット)を画像形成装置1に送る。
【0034】
DFE装置から画像形成装置1に送付される印刷データとしては、カラー印刷用の基本色である、イエロ(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)の3色と、ブラック(K)とを合わせた4色(YMCK)分がある。また、この4色に加えて、第5の色成分、たとえばグレイ(G)分を含めてもよい。
【0035】
IOTモジュール2は、IOTコア部20とトナー供給部22とを有する。トナー供給部22には、カラー印刷用のYMCK分のトナーカートリッジ24が搭載されるようになっている。
【0036】
IOTコア部20は、光走査装置31や感光体ドラム32などを有するプリントエンジン(印字ユニット)30を前述の色成分に対応する色ごとに備えており、このプリントエンジン30をベルト回転方向に一列に配置したいわゆるタンデム構成のものとなっている。またIOTコア部20は、プリントエンジン30を制御する電気回路あるいは各モジュール用の電源回路などを収容する電気系制御収納部39を備える。
【0037】
さらに、IOTコア部20は、画像転写方式として、感光体ドラム32上のトナー像を1次転写器35にて中間転写ベルト43に転写(1次転写)し、その後、2次転写部45にて中間転写ベルト43上のトナー像を印刷用紙に転写(2次転写)する方式を用いている。このような構成では、YMCKの各色トナーにより画像形成を各別の感光体ドラム32上に行なって、このトナー像を中間転写ベルト43に多重転写する。
【0038】
中間転写ベルト43上に転写された画像(トナー像)は、所定のタイミングでフィードモジュール5から搬送されてきた用紙上に転写され、さらに第2搬送路48で定着器(Fuser )70まで搬送され、この定着器70によってトナー像が用紙上に溶融定着される。そしてその後、排紙トレイ(スタッカ)74に一時的に保持されたりあるいは直ちに排紙処理装置72に渡され、必要に応じて所定の終末処理を経て機外へ排出される。また、両面印刷時には、印刷済みの用紙が排紙トレイ74から反転路76に引き出され、IOTモジュール2の反転搬送路49に渡される。
【0039】
描画機能を備えたDFE装置は、イメージデータ生成装置の一例であるフロントエンドプロセッサFEP(Front End Processor )部500を備えている。フロントエンドプロセッサFEP部500は、フロントエンジンによるROP(Raster OPeration)処理によりクライアント(Client)からのデータをラスタデータに変換(RIP処理)し、その変換後のラスタ画像を圧縮処理する。IOTモジュール2の高速処理に対応可能なようにRIP処理や圧縮処理が高速処理対応になっている。なお、DFE装置のフロントエンドプロセッサFEP部500は、画像形成装置1に依存した印刷制御機能を果たすプリンタコントローラ機能を備えておらず、主にRIP処理のみをする。
【0040】
ユーザインタフェース装置8は、キーボード81やマウス82などの入力デバイスを有し、ユーザに画像を提示しつつ指示入力を受け付けるGUI(Graphic User Interface)部80を備えるとともに、その本体(図示せず)内に画像形成装置1の各モジュールやDFE装置との間の接続インタフェース機能やサーバ機能をなすSys(システム制御)部85を備える。また、ユーザインタフェース装置8は、画像形成装置1に依存した印刷制御機能を果たすプリンタコントローラ機能を備えている。
【0041】
このような構成におけるユーザインタフェース装置8の画像形成装置1に依存した処理の制御機能を果たすプリンタコントローラ機能部分と、接続インタフェースに関わる部分とを、纏めてバックエンドプロセッサBEP(Back End Processor)部600という。結果として、本実施形態の構成におけるユーザインタフェース装置8は、GUI部80と、IOTコア部20などエンジン特性に応じた制御するプリンタコントローラ機能部分とを含むようになっている。なお、バックエンドプロセッサBEP部600やIOTコア部20は、画像処理装置の機能を備えている。
【0042】
フロントエンドプロセッサFEP部500にはクライアント端末から受け取った印刷データを保存しておくデータ格納部(図示せず)が用意される。同様に、バックエンドプロセッサBEP部600には、フロントエンドプロセッサFEP部500から受け取ったイメージデータやジョブチケットを保存しておくデータ格納部(図示せず)が用意される。
【0043】
DFE装置では、クライアント端末で生成されたコードデータをフロントエンジン側のRIP処理でラスタデータ化し、圧縮処理を施す。DFE装置側のフロントエンドプロセッサFEP部500と画像形成装置1側のバックエンドプロセッサBEP部600との間の電気信号の伝送は、IOTコア部20に対して比較的疎な関係にある。つまり、画像記録部としてのプリントエンジン30に対して非依存の通信インタフェース(汎用ネットワークによる疎結合)で構築される。
【0044】
たとえば、図1(A)に示すように、DFE装置とバックエンドプロセッサBEP部との間は、たとえば通信速度が1GBPS(Giga Bit Per Sec)程度の汎用の通信プロトコルによる高速有線LAN(Local Area Network)などで接続するとよい。印刷ファイルは、たとえばFTP(File Transfer Protocol)などによりフロントエンドプロセッサFEP部500からバックエンドプロセッサBEP部600へファイル転送される。
【0045】
これに対して、バックエンドプロセッサBEP部600と画像記録部を構成する(その主要部である)IOTコア部20との間の電気信号の伝送は、IOTコア部20に対して比較的密な関係にある、つまり、画像記録部としてのプリントエンジン30に依存した通信インタフェースで構築される。たとえば、専用の通信プロトコルで接続される。
【0046】
ユーザインタフェース装置8には、画像形成装置1を操作するための制御ソフトウェアが組み込まれている。このユーザインタフェース装置8は、画像処理装置IPS(Image Process System)の機能を備えたDFE装置と接続されており、たとえば、RIP(Raster Image Process)処理済みの印刷データ、および印刷枚数や用紙サイズなどの印刷制御情報をDFE装置から受け取り、要求された印刷処理を画像形成装置1に実行させる。
【0047】
上記構成の画像形成システムにおいては、画像データが所定形式の圧縮データとして、たとえばFTP(File Transfer Protocol)などによりユーザインタフェース装置8側にファイル転送される。つまり、フロントエンドプロセッサFEP部500側は1つのジョブ(JOB)をエンジン特性に依存せずRIP処理した順にバックエンドプロセッサBEP部600側へ一方的に転送する。
【0048】
バックエンドプロセッサBEP部600では、印刷用にページ再配置をし、プリントエンジン30の処理速度に同期して制御コマンドをやり取りしながら、エンジン生産性を最大限生かす速度でページデータを所定の順にIOTコア部20に送出する。
【0049】
このプリントエンジン30などの処理特性に適応した処理(同期処理)よりもフロントエンドプロセッサFEP部500からのデータ送出の方が早ければ、バックエンドプロセッサBEP部600は、間に合わない画像データやジョブチケットをデータ格納部に一時的に保管しておく。そして、ユーザが希望する排出条件(ページ順や向き、あるいはフィニッシング処理の有無など)に合致するようにページデータを読み出し、また必要に応じて画像編集し、用紙上における画像位置の補正や、ユーザが希望する画像処理をし、処理済の画像データをIOTモジュール2側に送出する。
【0050】
これにより、フロントエンドプロセッサFEP部500と画像記録部としてのプリントエンジン30や定着器70などの出力側とが非同期の処理、バックエンドプロセッサBEP部600と出力側とは同期の処理となり、その差がデータ格納部へのデータ格納と読出しとで相殺されるようになる。また、画像データの圧縮/伸張をする場合においても、フロントエンドプロセッサFEP部500における圧縮処理とバックエンドプロセッサBEP部600における伸張処理とは非同期の処理となる。つまり、このような構成によれば、フロントエンドプロセッサFEP部500におけるRIP処理やその後の圧縮処理は、印刷ジョブ内容や画像記録部を構成するIOTコア部20や定着器70などの処理特性とは独立的に処理される。
【0051】
このように、本実施形態の構成によれば、DFE装置と画像形成装置1との関係はルーズであってよい(Loosely connection)。たとえば、DFE装置のフロントエンドプロセッサFEP部500にてRIP処理や圧縮処理をしておくだけでよい。そしてそこまでは、RIPエンジンの性能次第に任せた処理としており、特にプリントエンジン側の処理速度(同期)や制御に依存する必要は一切ない。つまり、DFE装置にての処理としては、画像形成装置1の性能の影響を受けないRIP処理や圧縮処理などの範囲に留めることができる。バックエンドプロセッサBEP部600は、画像形成装置1に合わせたページ再配置や、IOTコア部20と同期した印刷制御をする。
【0052】
これらの処理は、バックエンドプロセッサBEP部600が備えるプリンタコントローラ機能が、フロントエンドプロセッサFEP部500から渡されたジョブチケットを解釈(デコード)し、あるいはGUI部80を介したユーザ指示を受けて、各部を制御することで実現される。
【0053】
このように、本実施形態の構成によれば、DFE装置はエンジン特性に応じた煩雑な処理から開放されるので、一般的なPC(パソコン)をDFE装置として使用し、このPC上にソフトウェアを搭載することによって、フロントエンドプロセッサFEP部500の機能を果たすことができるようになる。
【0054】
加えて、エンジン特性に応じた煩雑な処理を担当するバックエンドプロセッサBEP部600側は、RIP処理から開放され、IOTモジュール2や定着器70あるいはフィニッシャなどの性能に応じて、柔軟に処理や制御を変更することができる。これにより、フロントエンドプロセッサFEP部500側が特にエンジンの特性やノウハウを熟知していなくてもよくなる。また、フロントエンドプロセッサFEP部500がプリントエンジン30に非依存であるため、ユーザはプリントエンジンを新規に購入しても従来のフロントエンドを流用することできる。また、他のメーカのフロントエンドとの接続も可能となる。つまり、フロントエンドプロセッサFEP部500の汎用化が実現でき、たとえば汎用印刷RIPエンジンや他社のRIPエンジンが使用可能となる。あるいは、容易にビジネス上必要なターゲットとしたいエンジンにプリンタコントローラを提供していくことが可能になる。
【0055】
バックエンドプロセッサBEP部600は標準コントローラの使用の制約がないので、このバックエンドプロセッサBEP部600による画像形成動作の制御は、DFE装置によるものよりも高速性や拡張性に富む。したがって、画像形成装置1の高速化、高機能化に柔軟に対応することが容易となる。
【0056】
図2は、従来の画像形成システムと本実施形態の画像処理システムを適用した画像形成システムとの差を説明する図である。ここで、図2(A)は従来のシステム構成を示し、図2(B)および図2(C)は本実施形態を適用したシステム構成例を示す。
【0057】
従来の構成例では、画像形成装置1の特性に合わせたRIP処理済みの画像データ(Video Data)をDFE装置からIOTモジュール2に渡す。また、画像形成装置1の高速化に際しては、高速化が進むほど、DFE装置側のコントローラにて画像形成装置1内の各部の処理タイミングを制御するのが難しくなる。このため、図2(A)に示すように、DFE装置と画像形成装置1とがほぼ密接不可分であり、個々の画像形成装置1に応じた専用のDFE装置を使用する構成とならざるを得ない。
【0058】
たとえば、ラスタデータ展開(すなわちRIP処理)や印字ユニットの制御に際し、高機能モデルのDFE装置は、高画質、高度制御を主張する業界標準コントローラを使っている。フロントエンドプロセッサFEP部側が特にエンジンの特性やノウハウを熟知していなければ、高速高機能の画像形成装置1を制御することができないが、高速高機能になるほどそれが難しくなるので、従来の構成では、画像形成装置1に合わせた専用の処理機能をなすDFE装置が必要である。このため、1台の画像形成装置1が複数のDFE装置からの印刷要求を受け付けるシステムを構築することは難しかった。
【0059】
たとえば、より高機能・高速なシステムにしようとする場合、画像形成装置1の制御方法を予め標準コントローラに知らせておき、その標準コントローラの制御の元で動作するしかない。しかしながら、高速化、高機能化させると、従来のようなコントローラや汎用のコントローラで、高速高機能の画像形成装置1の画像形成動作を制御することは難しくなる。たとえば、連続処理をしているとき、いつの時点で次のシート(印刷用紙)に対する画像形成プロセスをスタートさせるかなど、その制御がより困難になる。特に、両面印刷時には、表面の連続搬送の途中に、あるシートの裏面印刷処理を割り込ませる必要があるが、高速処理にするほどその制御は困難となる。
【0060】
これに対して、本実施形態の構成では、DFE装置側(詳しくはフロントエンドプロセッサFEP部500)は主にRIP処理機能部(イメージデータ生成機能部)を担当し、バックエンドプロセッサBEP部600がプリンタコントローラ機能を担当する構成とすることで、バックエンドプロセッサBEP部600にて、プリントエンジンの性能や特性に応じて、当該装置の画像形成動作を制御することができる。
【0061】
バックエンドプロセッサBEP部600は、従来のDFE装置のような標準コントローラの使用の制約がないので、このバックエンドプロセッサBEP部600による画像形成動作の制御は、DFE装置によるものよりも高速性や拡張性に富む。したがって、従来の構成例に比べて、画像形成装置1の高速化、高機能化に柔軟に対応することが容易となる。
【0062】
また本実施形態の構成では、フロントエンドプロセッサFEP部500とバックエンドプロセッサBEP部600やプリントエンジンとの間が疎な接続関係(Loosely connection)であってよく、DFE装置の処理としては、画像形成装置1の処理特性の影響を受けないRIP処理などの範囲に留めることができる。
【0063】
これにより、DFE装置の処理負担が減るので、高速処理可能な汎用コントローラを備えたDFE装置を使用することができ、トータルのシステムコストを低減することができる。加えて、汎用のDFE装置を使用できるので、図2(B)に示すように、1台の画像形成装置1が複数のDFE装置からの印刷要求を受け付けるシステム、すなわちDFE装置の台数と画像形成装置の台数とがn:1のシステムを構築することもできる。
【0064】
また、図2(C)に示すように、画像形成装置1も複数台接続したシステム、すなわち、DFE装置の台数と画像形成装置の台数とがn:mのシステムを構築することもできる。この場合、バックエンドプロセッサBEP部600の後段に高速高性能の画像形成装置1と出力確認用のプルーファ(画像形成装置1の一例)など2種類の画像形成装置1を並列設置したシステム、あるいは、縦連接続して並列処理させるシステムとすることもできる。
【0065】
プルーファ接続のシステムでは、高速高機能の画像形成装置1によるダイレクト印刷に先立って、DTPデータから直接カラー校正用プリントの出力をプルーファにて行なうDDCP(Digital Direct Color Proofing )システムを構築することができる。たとえば、バックエンドプロセッサBEP部600は、印刷ジョブとしてプルーフデータを受け取るとプルーフィングに適したデータ形式(たとえば低ビデオレートなど)の画像データをプルーファに出力してカラー校正用プリント出力を指令する一方、通常の印刷ジョブを受け取ると、高速高機能マシンに高ビデオレートの画像データを出力して高速高機能の印刷指示を発する。
【0066】
このように、n:1あるいはn:mのシステムとすることで、イメージデータ生成側を切替使用可能あるいは複数台接続可能な柔軟性の高いシステムを構築することができる。たとえば、画像形成装置1の空き状況や印刷ジョブに適合した画像形成装置を選択して、効率よい出力処理をすることができるようにもなる。
【0067】
なお、本実施形態の構成においては、画像圧縮やそれに対応する画像伸張は、ページ内における画像オブジェクトごとに個別の形式を選択可能となっている。たとえば、クライアント端末から受け取る印刷データは、文字や線画などの2値画像を表す線画文字オブジェクトLWと、写真画像や背景部などの多階調画像を表す多階調画像オブジェクトCTとから構成されている。フロントエンドプロセッサFEP部500は、この個々の画像オブジェクトの属性情報(Tag)を参照して、線画文字オブジェクトLWに着目した圧縮イメージデータと、多階調画像オブジェクトCTに着目した圧縮イメージデータと、それぞれの圧縮イメージデータの属性を示す信号、たとえば線画文字オブジェクトLWに対してはパス信号、多階調画像オブジェクトCTに対してはイメージ信号を生成する。
【0068】
たとえば、フロントエンドプロセッサFEP部500は、画像オブジェクトごとに異なる圧縮形式に対応するように、それぞれの圧縮形式で生成したイメージデータ(分離した複数のイメージデータ)をバックエンドプロセッサBEP部600に転送する。フロントエンドプロセッサFEP部500とバックエンドプロセッサBEP部600との間の転送画像フォーマットは、画像オブジェクトに関わらず、TIFF(Tagged Image File Format)フォーマットベースのものとする。勿論、他の形式の画像圧縮フォーマットを用いてもかまわない。
【0069】
圧縮イメージデータ(LW,CT)とそれぞれのデータ属性を示す信号とは、ジョブチケットなどともに1つの印刷ファイルとして纏められて(対応付けられて)、バックエンドプロセッサBEP部600に伝達される。たとえば、個々の画像オブジェクトに対応する2つの圧縮イメージデータLW,CTを2レイアーで送り、また個々の画素ごとにオブジェクト属性情報(すなわちイメージ識別情報)を付帯情報として対応付けて送る。
【0070】
圧縮イメージデータの属性は、バックエンドプロセッサBEP部600側において何れか一方を判別できれば十分であるので、たとえば、LW/CTを切り替える1ビットのマスク信号(セレクト信号)としてバックエンドプロセッサBEP部600に伝達すればよい。ただし、バスバンド(Bus Band)幅の狭いシステムでは、電送ビット数を少なくするために、このマスク信号を濃度情報(たとえばLWのイメージデータ)に埋め込んで伝達する透過コード方式を採ることが好ましい(詳細は後述する)。
【0071】
また、圧縮イメージデータの属性を1ビットで判別するだけでは不十分な場合もある。たとえば、IOTコア部20側での疑似中間調処理(ハーフトーン化)にてスクリーン処理を施すが、どのような種類のスクリーンを使用するかによって階調再現性やモアレなどの画像品質に影響を及ぼす。このため、画像オブジェクトに応じてだけでなく、個々のオブジェクトについても、スクリーン種や線数や角度などを細かに切り替えたい場合もある。このような要求に応えるには、1ビットの情報では足りないので、たとえば2ビット以上で現された専用の識別情報をイメージデータとは独立に使用することが好ましい。
【0072】
この専用の識別情報としては、たとえば、疑似中間調処理に関わるスクリーンの種別を現す情報(以下スクリーンフラグ;Screen flag ともいう)を利用することが好ましい。つまり、専用の識別情報は、スクリーンフラグを兼ねるものであるのがよい。こうすることで、専用の識別情報を使用する場合であっても、バックエンドプロセッサBEP部600に送出する印刷ファイルの電送ビット幅を極力少なくすることができる。なお、1ビットの識別情報(スクリーンフラグなど)を使用して、圧縮イメージデータの属性のみを峻別するものとしてもかまわない。
【0073】
なお、図2(B)に示したn:1のシステム、あるいは図2(C)に示したn:mのシステムにおいては、1つのバックエンドプロセッサBEP部600が種々のフロントエンドプロセッサFEP部500と接続可能な構成となるので、どのバックエンドプロセッサBEP部600がイメージデータを送出するのかを事前に特定することができない。この結果、圧縮イメージデータの属性を示すイメージ識別情報をイメージデータに対応付けて送付するだけでは、イメージデータ生成機能を備えたフロントエンドプロセッサが採用しているイメージ識別情報の電送方式をバックエンドプロセッサ側で事前に知ることもできないので、イメージ識別情報を正しく特定することができない。
【0074】
この問題を解決するために、本実施形態では、バックエンドプロセッサBEP部600側にて複数種のDFE装置(すなわちフロントエンドプロセッサFEP部500)に対応可能なように(たとえば異なるメーカへの対応など)、各フロントエンドプロセッサFEP部500は、LW/CTの分離情報が濃度に埋めこまれた透過コード方式を採用しているのか、イメージデータとは別にスクリーンフラグとして電送する方式を採用しているのかを示す属性記述方式情報も印刷ファイルの付加情報(たとえばヘッダ情報)に記述しておくようにする。
【0075】
これに対応して、バックエンドプロセッサBEP部600は、フロントエンドプロセッサFEP部500から送られてきた印刷ファイルのヘッダ情報に記述されている属性記述方式情報を参照し、イメージデータの属性LW/CTを区別する信号に置き換える。たとえばLW/CT独立に2種類のスクリーンが切り替えられる信号(Tag)に置き換える。そして、透過コード方式からLW/CT独立に階調補正特性、スクリーン種、マージの優先度を決めるのか、あるいはスクリーンフラグからそれらを決めるのかを自動的に選択し、画像処理した後に、プリントエンジン30側へイメージを出力する。
【0076】
また、図2(B)や図2(C)の構成により汎用のイメージ生成エンジンが使用可能になるとは言っても、圧縮方式と伸張方式とに一貫性があるもの同士でなければ接続できないので、1つのバックエンドプロセッサに対して接続可能なフロントエンドプロセッサの種類に制限ができてしまう。
【0077】
この問題を解決するために、本実施形態では、圧縮イメージデータ生成機能を備えるフロントエンドプロセッサFEP部500は、圧縮イメージデータLW/CTの圧縮形式を示すそれぞれの圧縮情報も印刷ファイルの付加情報(たとえばヘッダ情報)に記述しておくようにする。
【0078】
これに対応して、バックエンドプロセッサBEP部600は、フロントエンドプロセッサFEP部500から送られてきた印刷ファイルのヘッダ情報に記述されている圧縮情報を参照し、この圧縮情報に対応する伸張方式を用いて圧縮イメージデータを伸張処理する。
【0079】
図3は、圧縮イメージデータとしてTIFF圧縮形式を使用した場合における印刷ファイルに記述される各ページのヘッダ情報の基本フォーマット例を示す図である。図示するように、“Page Header Code”部分にはアスキー(ASCII )文字列でページ番号が記述される。“Page Size ”には、ページサイズ(Page Size )、ページヘッダ(Page Header )も含めたページ全体のデータサイズが記述される。“Number of Tags”部分には、ヘッダに含まれるタグ数が記述される。
【0080】
なお、TIFF方式をイメージフォーマットとして採用する場合、イメージデータの圧縮方式を特定するには、Tiff format内の所定のタグにそれを明記するとよい。
【0081】
図4は、DFE装置と画像形成装置1との間のデータの流れに着目した図であって、フロントエンドプロセッサFEP部500およびバックエンドプロセッサBEP部600の一実施形態を示すブロック図である。
【0082】
線画や文字など主に2値で現される画像オブジェクト(以下線画文字オブジェクトLW(Line Work )という)と、背景部や写真部など主に多階調で表される画像オブジェクト(以下多階調画像オブジェクトCT(Continuous Tone )など、画像オブジェクトの特性に応じて、適応した処理とするようにしている。
【0083】
フロントエンドプロセッサFEP部500は、ネットワークを介して接続されたクライアント端末(図示せず)からPDLで記述された印刷データ(以下PDLデータという)を受け取り、そのPDLデータを一旦順次格納するデータ格納部502と、データ格納部502からPDLデータを読み出して解釈しページ単位のイメージデータ(ラスタデータ)を生成(ラスタライズ)するRIP処理部(ラスターイメージ処理部)510とを備える。
【0084】
RIP処理部510は、イメージデータ生成部の一例であって、ぺージ記述言語(PDL)で記述された電子データを展開してイメージデータを生成する。このため、RIP処理部510には、PDL解釈部およびイメージャとして機能するデコンポーザ、いわゆるRIPエンジンが組み込まれている。後述するように、このRIP処理部510は、本実施形態特有のプリントエンジンに応じた専用RIPエンジンを搭載したものであってもよいし、汎用の印刷RIP処理エンジンを搭載したものであってもよい。なお、フロントエンドプロセッサFEP部500全体として、他社のRIP装置(DFE装置)を利用してもかまわない。
【0085】
また、フロントエンドプロセッサFEP部500は、画像オブジェクトの特性に適応した処理とするため、RIP処理部510により生成されたイメージデータを線画文字オブジェクトLWを現す線画データDLWおよび多階調画像オブジェクトCTを現す連続階調画像データDCTに分離した状態に展開するイメージデータ分離部520と、イメージデータ分離部520により分離された各イメージデータを所定のフォーマットにしたがって圧縮する圧縮処理部530とを備えている。
【0086】
圧縮処理部530は、イメージデータ分離部520からの各イメージデータを圧縮し、圧縮済のイメージデータをバックエンドプロセッサBEP部600へ即時に転送する。なお、フロントエンドプロセッサFEP部500は、印刷ジョブに付帯して受け取った印刷ジョブ内容を示すジョブチケットの内自身に不要なものは、所定のタイミングでバックエンドプロセッサBEP部600にそのまま転送する。
【0087】
この圧縮処理部530は、イメージデータ分離部520に対応して、線画文字オブジェクトLWと多階調画像オブジェクトCTとを個別に圧縮処理するため、それぞれイメージデータ分離部520により分離された、線画データDLWを圧縮処理するLW圧縮処理部532と、連続階調画像データDCTを圧縮処理するCT圧縮処理部534とを備える。
【0088】
フロントエンドプロセッサFEP部500にてページ記述言語で記述されたPDLデータは、RIP処理部510に入力された後RIP処理されてラスターイメージに変換され、さらに後段のイメージデータ分離部520にて、線画データDLWおよび連続階調画像データDCTに分離される。
【0089】
分離された線画データDLWはLW圧縮処理部532に送られ、連続階調画像データDCTはCT圧縮処理部534に送られ、それぞれに適した方法で圧縮される。
【0090】
ここで、線画に適した圧縮方法としては、G3,G4,TIFF−IT8のBL(バイナリラインアート),JBIG(Joint Bi-level Image Group)などがあり、連続階調画像に適した圧縮方法としては、TIFF6.0のPackBit,JPEG(Joint Photographic Expert Group )などがあり、共通の圧縮方法としてSH8,Lempel−Ziv,ハフマン符号化などがある。
【0091】
G3,G4,ハフマン符号化はファクシミリの分野で広く利用されている方法であり、ハフマン符号化は文字列の生起確率のバラツキを圧縮原理とするものである。
【0092】
JBIGは、伝送の初期の段階でラフではあるが全体画像を表示し、その後必要に応じて追加情報を加え、画品質の向上を図るプログレッシブビルドアップであり、白黒2値画像および中間調画像に対して統一的に適用できる。
【0093】
また、TIFF−IT8のBLはBLデータの各ラインを、背景色(黒)ランと前景色(白)ランのペアのシーケンスとして符号化するもので、各ラインは背景色ランで始まる。BLデータのランレングス符号化では2つの基本符号化構造が使用され、254画素までのランレングスを符号化するショート形式(8ビット長)を65,535画素までのランレングスを符号化するロング形式(24ビット長)があり、この2つの形式を混合使用できる。個々のラインンデータは2つのゼロのバイトで始まり、2つのゼロのバイトで終る。
【0094】
JPEGは、DCT(Discrete Cosine Transform)に基づくロスあり(lossy)の非可逆圧縮と、2次元DPCM(Differential Pulse Code Modulation)に基づくロスレス(lossless)の可逆圧縮に大きく分けられる。DCT方式はベースラインとエクテンデッド方式に分類され、ベースラインプロセスは最も簡単なDCT方式でJPEGの必須機能である。
【0095】
圧縮処理部530の後段には、LW圧縮処理部532により圧縮処理された線画データDLW1とCT圧縮処理部534により圧縮処理された連続階調画像データDCT1とをジョブチケットとともに1つの印刷ファイルに纏めてバックエンドプロセッサBEP部600にファイル転送するファイル転送部540を備える。
【0096】
このファイル転送部540には、出力側であるIOTモジュール2や出力モジュール7など画像記録部に非依存の通信インタフェースによりバックエンドプロセッサBEP部600との間の電気信号の伝送を採るインタフェース部が組み込まれている。
【0097】
フロントエンドプロセッサFEP部側の処理は、プリントエンジン30の処理速度に非同期で処理される。つまり、フロントエンドプロセッサFEP部500は、クライアント端末からPDLデータを受け取ると、順にラスタライズおよび圧縮処理をし、直ちに圧縮処理済のイメージデータをバックエンドプロセッサBEP部600に送出する。この過程で、ラスタライズや圧縮などの処理よりもクライアント端末からのPDLデータ受信処理の方が早ければ、フロントエンドプロセッサFEP部500は、間に合わないPDLデータをデータ格納部502に一時的に保管しておく。そして、受け取った順に(先入れ先出し法で)もしくは適当な順に(たとえば先入れ後出し法で)PDLデータをデータ格納部502から読み出して処理する。
【0098】
一方、図4に示すように、バックエンドプロセッサBEP部600は、フロントエンドプロセッサFEP部500にて印刷ジョブやプリントエンジン30の処理特性に独立的に処理された(たとえばプリントエンジン30の処理速度に非同期で処理された)圧縮済のイメージデータを含む印刷ファイル(線画データDLW1、連続階調画像データDCT1、およびジョブチケットを含む)をファイル転送部540から受け取り、受け取った印刷ファイルを画像記憶部602に格納する印刷ファイル受信部の一例である分離データ受信部601を備える。
【0099】
この分離データ受信部601には、出力側であるIOTモジュール2や出力モジュール7など画像記録部に非依存の通信インタフェースによりフロントエンドプロセッサFEP部500との間の電気信号の伝送を採るインタフェース部が組み込まれている。
【0100】
また、バックエンドプロセッサBEP部600は、画像記憶部602から圧縮済のイメージデータを読み出して、フロントエンドプロセッサFEP部500側の圧縮処理部530の圧縮処理に対応する伸張処理をし、この伸張処理済のイメージデータをIOTコア部20側に送出する伸張処理部610を備える。
【0101】
伸張処理部610は、画像記憶部602から読み出し伸張処理したイメージデータに対して、画像回転や用紙上の画像位置の調整、あるいは拡大もしくは縮小など、画像編集機能を備えている。なお、この画像編集機能なす機能部分を伸張処理部610とは独立に設けてもかまわない。
【0102】
この伸張処理部610は、フロントエンドプロセッサFEP部500の圧縮処理部530に対応して、線画文字オブジェクトLWと多階調画像オブジェクトCTとを個別に伸張処理するため、LW圧縮処理部532により圧縮処理された線画データDLW1を伸張処理するLW伸張処理部612と、CT圧縮処理部534により圧縮処理された連続階調画像データDCT1を伸張処理するCT伸張処理部614とを備える。
【0103】
また、バックエンドプロセッサBEP部600は、IOTコア部20の処理性能に依存してバックエンドプロセッサBEP部600の各部やIOTコア部20を制御するプリンタコントローラとして機能する印刷制御部620を備える。
【0104】
なお図示していないが、印刷制御部620は、フロントエンドプロセッサFEP部500から渡されたジョブチケットを解釈(デコード)し、あるいはGUI部80を介したユーザ指示を受けて、プリントエンジン30や定着部70あるいはフィニッシャの処理特性に応じて出力形態(ページ内の画像位置、あるいはページ排出順や向きなど)を特定する出力形態特定部と、この出力形態特定部が特定した出力形態で印刷物が出力されるように、プリントエンジン30や定着部70あるいはフィニッシャなどの各部を制御する制御部とを備える。
【0105】
また、印刷制御部620は、フロントエンドプロセッサFEP部500から伝達されるイメージデータを含む印刷ファイルから、属性記述方式情報を抽出する属性記述方式情報抽出部の機能も備える。さらに、印刷制御部620は、フロントエンドプロセッサFEP部500から伝達される画像オブジェクト(すなわちイメージデータ)の属性を示すイメージ識別情報LW/CTを抽出する属性情報抽出部の機能も備える。
【0106】
印刷制御部620は、たとえば、フロントエンドプロセッサFEP部500から送られた印刷ファイルの付加データDSELに含まれている属性記述方式情報を参照して、先ずイメージデータの属性を示すイメージ識別情報の電送方式を特定する。そして、特定した電送方式が透過コード方式の場合には、線画文字オブジェクトLWに対応するイメージデータLWの濃度情報からイメージ識別情報LW/CTを抽出する。一方、特定した電送方式がスクリーンフラグ方式の場合、印刷ファイルの付加データDSELに含まれているスクリーンフラグを取り出して、イメージ識別情報LW/CTとする。また、付加データDSELに含まれている圧縮情報を参照して、フロントエンドプロセッサFEP部500側で使用した圧縮方式を特定する。
【0107】
図5は、伸張処理部610の一構成例を示す図である。図示するよう、多階調画像オブジェクトCT用のCT伸張処理部614には、それぞれ異なる種類の伸張方式を用いて伸張処理をする複数(図では3つ)の伸張処理部614a〜cと、この複数の伸張処理部614a〜614cの中から圧縮情報に対応する伸張方式を選択する伸張方式選択部614dが設けられている。たとえば、伸張処理部614aは“Packbits”用、伸張処理部614bはRLE系用のものである。
【0108】
たとえば、フロントエンドプロセッサFEP部500側でLWの圧縮にRLE系のPackbitsを圧縮方式として採用するAというRIPエンジンと自社開発したRLE系の圧縮を採用されるBというRIPエンジンが存在した場合、Tiff format内の所定のタグにそれを明記する。
【0109】
バックエンドプロセッサBEP部600側は、フロントエンドプロセッサFEP部500から送られてきたTiffのTagを参照する。そして、“Compression tag” に“Packbits”とコードで書かれていた場合は、伸張方式選択部614dは、CT伸張処理部614内の伸張処理部614aからの出力を選択する。
【0110】
一方、自社開発されたRLE系のコードが記入されていた場合は、伸張方式選択部614dは、CT伸張処理部614内の伸張処理部614bからの出力を選択する。
【0111】
このような構成によれば、フロントエンドプロセッサFEP部500側の圧縮方式に応じた伸張方式に切り替えて伸張処理をすることができる。このため、圧縮方式を切り替えて再送するようフロントエンドプロセッサFEP部500側に要求する必要がない。よって、再送要求の通信時間やユーザの設定も不要であり、他社RIPエンジンとの接続も可能となる。
【0112】
バックエンドプロセッサBEP部600は、伸張処理部610の後段に、個別に伸張処理された線画データDLWおよび連続階調画像データDCTを結合することで合成画像を得るイメージデータ結合部の一例であるマージ部630を備える。
【0113】
フロントエンドプロセッサFEP部500のイメージデータ分離部520にて分離された線画データDLWは、LW圧縮処理部532で圧縮されて出力側(フロントエンドプロセッサFEP部600)のLW伸張処理部612に転送され、連続階調画像データDCTはCT圧縮処理部534で圧縮されて出力側(フロントエンドプロセッサFEP部600)のCT伸張処理部614に転送される。
【0114】
伸張処理部612,614は、それぞれの圧縮方法に合った方法でデータ伸長し、データ伸長した線画データDLW2をマージ部630のLW解像度整合部632に、データ伸長した連続階調画像データDCT2をマージ部630のCT解像度整合部634に送る。
【0115】
マージ部630は、線画文字オブジェクトLWと多階調画像オブジェクトCTとの解像度を合わせる機能部分としてLW解像度整合部632およびCT解像度整合部634を備え、さらに解像度が合わされた線画文字オブジェクトLWと多階調画像オブジェクトCTとを1つの画像に統合する(纏める)画像結合部636を備える。
【0116】
LW解像度整合部632およびCT解像度整合部634は、2つの画像オブジェクトの解像度を合わせる。たとえば、連続階調画像データDCT2の解像度が400dpi(dot per inch;1インチ当たりの画素数)で線画データDLW2の解像度1200dpiの場合、連続階調画像データDCT2を3倍拡大して2種類の画像オブジェクトの解像度を合せる。LW解像度整合部632,634で解像度(dpi)を合せられた両データは画像結合部114に送られる。
【0117】
画像結合部114は、フロントエンドプロセッサFEP部500から送られた個々の画像オブジェクトの属性を示す情報に基づいて、線画文字オブジェクトLWと多階調画像オブジェクトCTとを切り分けることで1つの画像データD2に統合する。
【0118】
たとえば、線画文字オブジェクトLWは8ビット、多階調画像オブジェクトCTも8ビットで、画像オブジェクトの属性を示す情報(セレクト信号)が1ビットであるケースを考える。単純に、これらをフロントエンドプロセッサFEP部500からバックエンドプロセッサBEP部600に伝達しようとすると、トータルで17(=8+8+1)ビットが必要となる。
【0119】
これに対して、画像オブジェクトの属性を示す情報の伝達方式として、透過コード方式を使用する場合、たとえば線画文字オブジェクトLWの濃度情報“0”(階調がゼロ)に、属性判別情報を割り当てる。すなわち、線画文字オブジェクトLWの濃度情報が“0”の場合には、多階調画像オブジェクトCTの濃度情報が優先され、線画文字オブジェクトLWの濃度情報が“0”以外の場合には、線画文字オブジェクトLWの濃度情報が優先されるようにする。この場合、線画文字オブジェクトLWが再現し得る階調は255階調となる。
【0120】
たとえば、LW値=“0”時には、画像結合部636は、多階調画像オブジェクトCTの画像濃度を、出力画像データD2にそのまま載せる。たとえば、LW値=“0”,CT値=“200”の画素については、CT値=“200”を出力画像データD2の値として選択する。
【0121】
一方、LW値=“0”以外のときには、LW値が“1”の場合とLW値=2〜255の場合とで処理を切り分ける。たとえば、画像結合部636は、LW値=“1”のとき、線画文字オブジェクトLWの画像データを優先して選択することで画像を統合(マージ)する。そして、階調補正処理部640における階調補正にて不要な画像成分が生じないよう(たとえばかぶり防止)、この後に、LW値=“1”を“0”に置換する。たとえば、LW値=“1”,CT値=“200”の画素については、LW値=“1”を出力画像データD2の値として選択し、その後“0”に置換する。このため、線画文字オブジェクトLWがマージ後に取り得るLW値は、0,2,3,4,…,255の255階調になる。
【0122】
また、LW値=2〜255の場合、画像結合部636は、LW画像を優先して選択し、マージ後も出力画像データD2にそのままリニアに載せる。たとえば、LW値=“255”,CT値=“0”の画素については、LW値=“255”を出力画像データD2の値として選択し、“255”のまま出力する。
【0123】
前述の例では、イメージ識別情報に基づいて、何れか一方の濃度情報のみを出力画像データD2に反映させるようにしていた、すなわち、2レイアーで送られたイメージデータLW,CTの加算比率(いわゆる重付け)を、“100対0”にしていたが、必ずしも、このような画像統合(マージ)でなくてもよい。
【0124】
たとえば、線画文字オブジェクトLW部分はイメージデータLWの割合が多くなり、逆に多階調画像オブジェクトCT部分はイメージデータCTの割合が多くなるよう、イメージ識別情報に基づいて2レイアーで送られたイメージデータLW,CTの加算比率(いわゆる重付け)を“100対0”以外のものに切り替える、つまりマージの優先度を調整するようにしてもよい。また、スキャン系画像とプリント系画像の識別を示す情報もフロントエンドプロセッサFEP部500からバックエンドプロセッサBEP部600に伝達することとし、この情報とイメージ識別情報の両者を参照して、画像統合時の重付けを調整する構成としてもよい。
【0125】
以上のように、本実施形態の構成によれば、フロントエンドプロセッサFEP部500のRIP処理部510から出力側であるバックエンドプロセッサBEP部600側に転送する画像データの圧縮において、線画文字オブジェクトLWおよび多階調画像オブジェクトCTに分離してそれぞれに適した圧縮方法を使用しているため、データの圧縮率を上げることができる。
【0126】
たとえば、A2サイズの270MBが従来(第1実施形態も)では67MBの圧縮であったが、第2実施形態では16MBまで圧縮できる。また、PDLデータのラスターイメージ処理には時間が掛かるが、オブジェクト属性に応じて分離してから個々にラスターイメージ処理(ラスタライズ)をするようにすれば、RIP処理時間を短縮することもできる。
【0127】
また、バックエンドプロセッサBEP部600は、マージ部630にて統合された画像データD2に対して、プリントエンジン30や定着器70の特性に依存した階調特性(TRC;Tone Reproduction Curve )の補正処理(TRC;Tone Reproduction Correction;色調補正制御処理)をする階調補正処理部640を備えている。
【0128】
階調補正処理部640は、YMCKの各色のデジタル画像データを、たとえばルックアップテーブルLUTを参照してガンマ(γ)補正する。また、階調補正処理部640は、プリント出力信号処理系統の内部の特性値である濃度あるいは明度を表す各色の画像データY,M,C,Kを、プリントエンジン30の特性値の面積率に応じて、色補正処理する。これらの手法に関しては公知技術であるので、その詳細説明を割愛する。
【0129】
なお、階調補正処理部640においては、フロントエンドプロセッサFEP部500からバックエンドプロセッサBEP部600に伝達される画像オブジェクトの属性を示す情報に基づいて、階調補正カーブを切り替える。
【0130】
この階調補正処理部640により処理されたYMCKデータは、インタフェース部650を介してIOTコア部20の中間調処理部に入力され、この中間調処理部にてハーフトーニング処理(疑似中間調処理)やスクリーン処理が施された後に、プリントエンジン30の光源に変調2値化信号として入力される。
【0131】
本実施形態のシステムによれば、バックエンド側では、圧縮イメージデータ生成側の圧縮方式に応じた伸張方式に切り替えて伸張処理をするようにしたので、1つのバックエンドプロセッサに対して接続可能なフロントエンドプロセッサの種類の制限を緩和することができる。
【0132】
また、イメージ識別情報の電送方式を峻別する属性記述方式情報を印刷ファイルに記述しておき、バックエンドプロセッサ側では受け取った印刷ファイルの記述を参照して透過コード方式とスクリーンフラグ方式とを自動的に判別することで、たとえばLW/CT独立に、階調補正特性、スクリーン種、マージの優先度を自動的に決めることもできる。すなわち、システムに接続されるフロントエンド側が異なる仕様のメーカである場合に、両者間でイメージ識別情報の電送方式に関してのネゴシエーションを行なわなくても、イメージデータ生成装置が採用しているイメージ識別情報の電送方式を自動判別することができるので、生産性を低下させることなく、個々の画像オブジェクトに対して、それぞれに好適な画像処理を施すことができる。
【0133】
これにより、システムに接続されるフロントエンド側が異なる仕様のメーカであったとしても、混在してバックエンドを経由してエンジン側へイメージデータを出力することが可能となり、ビジネスチャンスの拡大とお客様の既存RIPエンジンを生かした印刷システムを構築することができるようになる。
【0134】
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0135】
また、上記の実施形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組合せにより種々の発明を抽出できる。実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0136】
たとえば、上記実施形態では、多階調画像オブジェクトCTに対応する圧縮イメージデータCTに関してのみ、圧縮イメージデータ生成側の圧縮方式に応じた伸張方式に切り替えて伸張処理をする形態を説明したが、線画文字オブジェクトLWに対応する圧縮イメージデータLWに関しても、上述と同様の手法を適用することができる。
【0137】
また、上記実施形態では、記録媒体上に可視画像を形成する主要部であるプリントエンジンとして電子写真プロセスを利用するものに対して、本発明を適用した事例を説明したが、本発明の適用範囲は、これに限定されない。たとえば感熱式、熱転写式、インクジェット式、あるいはその他の同様な従来の画像形成機構を備えたエンジンにより普通紙や感熱紙上に可視画像を形成する構成の画像形成装置を備えた画像形成システムに本発明を適用し得る。
【0138】
また、上記実施形態では、画像形成装置として、電子写真プロセスを利用したプリントエンジンを備える印刷装置(プリンタ)を例に説明したが、画像形成装置は、これに限らず、カラー複写機やファクシミリなど、記録媒体上に画像を形成するいわゆる印刷機能を有するものであればよい。
【0139】
また、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、上記実施形態で述べた効果は達成される。この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになる。また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合であってもよい。
【0140】
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合であってもよい。
【0141】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、圧縮イメージデータに対応付けて、その圧縮方式を示す圧縮情報を画像処理装置側に送出し、画像処理装置側にて、圧縮イメージデータ生成側の圧縮方式に応じた伸張方式に切り替えて伸張処理をするようにしたので、1つのバックエンドプロセッサに対して接続可能なフロントエンドプロセッサの種類の制限を緩和することができる。
【0142】
これにより、システムに接続されるフロントエンド側が異なる仕様のメーカであったとしても、混在してバックエンドを経由してエンジン側へイメージデータを出力することが可能となり、ビジネスチャンスの拡大とお客様の既存RIPエンジンを生かしたシステムを構築することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る画像処理システムを適用した画像形成システムの一実施形態を示す図である。
【図2】 従来の画像形成システムと本実施形態の画像処理システムを適用した画像形成システムとの差を説明する図である。
【図3】 圧縮イメージデータとしてTIFF圧縮形式を使用した場合における印刷ファイルに記述される各ページのヘッダ情報の基本フォーマット例を示す図である。
【図4】 フロントエンドプロセッサFEP部およびバックエンドプロセッサBEP部の一実施形態を示すブロック図である。
【図5】 伸張処理部の一構成例を示す図である。
【符号の説明】
1…画像形成装置、2…IOTモジュール、5…フィードモジュール、7…出力モジュール、8…ユーザインタフェース装置、9…連結モジュール、20…IOTコア部、30…プリントエンジン、31…光走査装置、32…感光体ドラム、39…電気系制御収納部、43…中間転写ベルト、45…2次転写部、70…定着器、80…GUI部、500…フロントエンドプロセッサFEP部(イメージデータ生成装置)、502…データ格納部、510…RIP処理部、516…画像配置処理部、520…イメージデータ分離部、523…LWラスターイメージ処理部、525…CTラスターイメージ処理部、530…圧縮処理部、532…LW圧縮処理部、534…CT圧縮処理部、540…ファイル転送部、550…結合部、600…バックエンドプロセッサBEP部(画像処理装置)、601…分離データ受信部(印刷ファイル受信部)、602…画像記憶部、610…伸張処理部、612…LW伸張処理部、614…CT伸張処理部、614d…伸張方式選択部、620…印刷制御部(属性記述方式情報抽出部、属性情報抽出部)、630…マージ部、632…LW解像度整合部、634…CT解像度整合部、636…画像結合部、640…階調補正処理部
Claims (12)
- 印刷データを複数の圧縮方式で圧縮する画像処理方法であって、
前記印刷データを構成する画像オブジェクトの属性ごとに前記複数の圧縮方式の1つを用いて圧縮生成された前記圧縮イメージデータと前記用いられた圧縮イメージデータの圧縮形式を示す圧縮情報とを対応付けて受け取り、
この受け取った前記圧縮情報に対応する伸張方式に切り替えて前記圧縮イメージデータを伸張処理する
ことを特徴とする画像処理方法。 - 印刷データに基づいてイメージデータを生成するイメージデータ生成装置と、前記イメージデータ生成装置により生成された前記イメージデータに対して所定の画像処理を施す画像処理装置とから構成されている画像処理システムであって、
前記イメージデータ生成装置は、前記印刷データを構成する画像オブジェクトの属性ごとに複数の圧縮方式の1つを用いて前記圧縮イメージデータを生成して前記画像処理装置に送出するとともに、前記用いられた圧縮イメージデータの圧縮形式を示す圧縮情報を前記圧縮イメージデータに対応付けて前記画像処理装置に送出し、
前記画像処理装置は、各画像オブジェクトについて前記イメージデータ生成装置から受け取った前記圧縮情報に対応する伸張方式に切り替えて前記圧縮イメージデータを伸張処理する
ことを特徴とする画像処理システム。 - 前記イメージデータ生成装置は、前記圧縮情報を前記イメージデータを含む印刷ファイルの付加情報に記述して前記画像処理装置に送出することを特徴とする請求項2に記載の画像処理システム。
- 画像を所定の記録媒体上に記録する画像記録部を備え、
前記画像処理装置は、前記画像処理を施したイメージデータを前記画像記録部に送出して前記画像記録部を制御することを特徴とする請求項2または3に記載の画像処理システム。 - 前記イメージデータ生成装置は、前記画像記録部の処理特性とは独立的に前記イメージデータを生成するものであり、
前記画像処理装置は、前記イメージデータ生成装置にて前記画像記録部の処理特性とは独立的に処理されたイメージデータを受け取り保持する画像記憶部と、前記画像記憶部から前記イメージデータを読み出して前記画像記録部に依存した処理をしてから、処理済の前記イメージデータを前記画像記録部に送出するよう制御する印刷制御部とを備えている
ことを特徴とする請求項4に記載の画像処理システム。 - 前記イメージデータ生成装置と前記画像処理装置との間の電気信号の伝送は、前記画像記録部に対して非依存の通信インタフェースで構築されており、
前記画像処理装置と前記画像記録部との間の電気信号の伝送は、前記画像記録部に依存した通信インタフェースで構築されている
ことを特徴とする請求項4または5に記載の画像処理システム。 - 印刷データに基づいて、前記印刷データを構成する画像オブジェクトの属性ごとに複数の圧縮方式の1つを用いて圧縮生成された圧縮イメージデータと、前記用いられた圧縮イメージデータの圧縮形式を示す圧縮情報とを対応付けて所定のイメージデータ生成装置から受け取る印刷ファイル受信部と、
各画像オブジェクトについて前記印刷ファイル受信部が受け取った前記圧縮情報に対応する伸張方式に切り替えて前記圧縮イメージデータを伸張処理する伸張処理部と
を備えたことを特徴とする画像処理装置。 - それぞれ異なる種類の伸張方式を用いて伸張処理をする複数の伸張処理部と、
当該複数の伸張処理部の中から、前記イメージデータ生成装置から受け取った前記圧縮情報に対応する伸張方式を選択する伸張方式選択部とを備え、
前記複数の伸張処理部のうちの、前記伸張方式選択部が選択したものを使用して前記圧縮イメージデータを伸張処理することを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。 - 画像を所定の記録媒体上に記録する画像記録部に向けて前記画像処理を施したイメージデータを送出して前記画像記録部を制御する印刷制御部を備えていることを特徴とする請求項7または8に記載の画像処理装置。
- 前記画像記録部に非依存の通信インタフェースにより前記イメージデータ生成装置との間の電気信号の伝送を採るフロントエンド側のインタフェース部と、
前記画像記録部に依存した通信インタフェースにより前記画像記録部との間の電気信号の伝送を採る出力側のインタフェース部と
を備えていることを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。 - 所定のイメージデータ生成装置にて生成された、印刷データを構成するイメージデータに対して、所定の画像処理を施すためのプログラムであって、
コンピュータを、
前記イメージデータ生成装置から送られた前記印刷データを構成する画像オブジェクトの属性ごとの圧縮形式を示す圧縮情報に基づいて、前記印刷データを構成する画像オブジェクトの属性に対応する圧縮方式を用いて圧縮生成された圧縮イメージデータの圧縮方式に適した伸張方式に切り替えて前記圧縮イメージデータを伸張処理する伸張処理部として機能させることを特徴とするプログラム。 - 所定のイメージデータ生成装置にて生成された、印刷データを構成するイメージデータに対して、所定の画像処理を施すためのプログラムを格納したコンピュータ読取り可能な記憶媒体であって、
前記プログラムは、コンピュータを、
前記イメージデータ生成装置から送られた前記印刷データを構成する画像オブジェクトの属性ごとの圧縮形式を示す圧縮情報に基づいて、前記印刷データを構成する画像オブジェクトの属性に対応する圧縮方式を用いて圧縮生成された圧縮イメージデータの圧縮方式に適した伸張方式に切り替えて前記圧縮イメージデータを伸張処理する伸張処理部として機能させるものであることを特徴とする記憶媒体。
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