JP2005216252A - 画像形成システム及びジョブ管理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 優先度の高いジョブが入力された場合に、処理中のジョブの画質と入力された優先度の高いジョブの待機時間とのバランスを適切にする。
【解決手段】処理待ち中及び処理中の印刷ジョブよりも優先度の高い印刷ジョブが新たに入力された場合に(ステップ104、108で肯定判定)、処理中の印刷ジョブによって印刷される画像がテキスト画像であるかイメージ画像であるかを判別し(ステップ110、112)、処理中の印刷ジョブによって印刷される画像がテキスト画像である場合(ステップ112で肯定判定)にのみ新たに入力された印刷ジョブが割り込み処理され(ステップ114)、処理中の印刷ジョブによって印刷される画像がイメージ画像である場合には当該処理中の印刷ジョブの処理が続行されるようにした(ステップ116)。
【選択図】 図5
【解決手段】処理待ち中及び処理中の印刷ジョブよりも優先度の高い印刷ジョブが新たに入力された場合に(ステップ104、108で肯定判定)、処理中の印刷ジョブによって印刷される画像がテキスト画像であるかイメージ画像であるかを判別し(ステップ110、112)、処理中の印刷ジョブによって印刷される画像がテキスト画像である場合(ステップ112で肯定判定)にのみ新たに入力された印刷ジョブが割り込み処理され(ステップ114)、処理中の印刷ジョブによって印刷される画像がイメージ画像である場合には当該処理中の印刷ジョブの処理が続行されるようにした(ステップ116)。
【選択図】 図5
Description
本発明は、画像形成システム及びジョブ管理装置に係り、入力されたジョブを処理して所定の記録媒体上に画像を形成する画像形成システム、及びこの画像形成システムに適用可能なジョブ管理装置に関する。
従来の印刷(例えばオフセット印刷)では、写植等の紙焼き(印画紙)、版下、網ネガ、網ポジ、PS版(刷版)等の中間成果物を生成し、これら中間成果物を元に印刷や製本等を行っていた。近年、DTP(DeskTop Publishing /Prepress)の普及によって、DTPデータから直接印刷する「ダイレクト印刷」または「オンデマンド印刷」が知られている。DTPでは、ページレイアウトをコンピュータ上で処理して得た印刷データを印画紙や製版フィルム等に形成し、これに基づいて刷版を作成して印刷する処理が普及している。また、中間成果物を生成せずに電子データにより直接刷版を形成するCTP(Computer To Plate)も注目されている。このような印刷処理に用いることが可能なものとして、プリンタ装置や複写装置等の印刷機能を備えた画像形成装置が知られている。近年の画像形成装置は、画質向上が高まると共にカラー化され、例えば、電子写真プロセス(ゼログラフィ)を用いたカラープリンタ装置は、高品質かつ高速な画像形成が可能である。この画像形成装置では、印刷データを受け取り刷版等を生成せずに印刷物を出力することができる。
図6は、従来の画像形成システムの概略図である。図6(A)に全体構成図を示すように、画像形成システムは、画像形成装置11と、画像形成装置11に印刷データを渡し印刷指示をするDFE(Digital Front End Processor)装置とから構成されている。また、図6(B)にはデータの流れを示した。なお、画像形成装置11とは、カラー複写機、ファクシミリ、またはプリンタ等、所定の記録媒体に画像を形成する所謂印刷機能を備えた装置である。
DFE装置は、描画機能とプリンタコントローラ(印刷制御装置)機能とを備えており、例えばページ記述言語(PDL:Page Description Language)で記述された印刷データをクライアント端末から順次受け取り、この印刷データをラスターイメージに変換(RIP処理;Raster Image Process)し、さらにRIP処理済みのイメージデータ及び印刷枚数や用紙サイズ等の印刷制御情報(ジョブチケット)を画像形成装置11に送り、画像形成装置11のプリントエンジンや用紙搬送系を制御して、画像形成装置11に印刷処理を実行させる。すなわち、画像形成装置11の印刷動作は、DFE装置によるプリンタコントローラによって制御される。印刷データは、カラー印刷用の基本色の、イエロ(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)の3色と、ブラック(K)とを合わせた4色(YMCK)分が画像形成装置11に送られる。
画像形成装置11は、電子写真プロセスを利用して画像を印刷用紙に記録するもので、IOT(Image Output Terminal)モジュール12、IOTモジュール12に連結されたフィードモジュール(FM;Feeder Module;給紙モジュール)15、出力モジュール17、タッチパネル等を含んで各種データの入力支援をするためのユーザインターフェース装置18、を備えている。IOTモジュール12は、YMCK分のトナーカートリッジ24が搭載されたトナー供給部22と、IOTコア部20とを有する。IOTコア部20は、光走査装置や感光体ドラム等を有するプリントエンジン(印字ユニット)30を色毎でかつベルト回転方向に一列に配置した所謂タンデム構成になっており、プリントエンジン30を制御する電気回路等を収容する電気系制御収納部39を備えている。IOTコア部20では、各感光体ドラム上のトナー像を中間転写ベルト43に順次転写(1次転写)する。これにより、YMCKの各色トナー像が中間転写ベルト43に多重転写される。中間転写ベルト43上に転写された画像(トナー像)は、所定のタイミングでフィードモジュール15から搬送されてきた印刷用紙上に転写(2次転写)され、定着器(Fuser)70によりトナー像が用紙上に溶融定着される。その後、排紙処理装置72を経由して機外へ排出される。また、両面印刷時には、片面に印刷済みの用紙が排紙トレイ(スタッカ)74に一時的に保持され、排紙トレイ74から引き出され、反転搬送路49を介して反転されて再度IOTコア部20に渡される。
ここで、画像形成システムには、複数のクライアント端末から同一の画像形成装置に印刷を指示するジョブ(印刷ジョブ)が同時に入力されることがあり、画像形成システムでは、各ジョブに対して予め設定された優先度に基づいて、入力されたジョブの処理順序を管理している。例えば、特許文献1では、クライアント端末からジョブを入力する際に、ユーザにより当該ジョブの処理開始希望時刻又は処理終了希望時刻が優先度として指定され、この指定時刻に基づいてジョブの処理順序が定められるようになっている。
特開平8−83154号公報
しかしながら、従来は、単に設定された優先度に基づいてジョブの処理順序を定めるだけであり、ジョブの処理中に優先度の高いジョブが入力された場合に、処理中のジョブを中断して該優先度の高いジョブを割り込み処理するか、或いは、処理中のジョブを続行し、その終了を待ってから該優先度の高いジョブを処理するかの対応は、イメージ画像/テキスト画像といった処理中のジョブで印刷される画像種別に関わらず一律であったため、以下のような問題があった。なお、イメージ画像とは、写真画像などの多階調で表される画像のことであり、テキスト画像とは、文字等主に2値で表される画像のことである。
すなわち、処理中のジョブを中断する場合は、当該ジョブの中断前と再開後とで印刷結果の色見が変化するため、処理中のジョブが写真画像などのイメージ画像を印刷するものであった場合には色身の変化が目立ち、ユーザに画質が悪いと判断されてしまった。
また、処理中のジョブを続行する場合は、処理中のジョブがテキスト画像を印刷するものであり、色見が変化しても目立たない場合であっても、当該処理中のジョブが終了するまで優先度の高いジョブが待機されることになり、無駄な待機時間が生じてしまった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、優先度の高いジョブが入力された場合に、処理中のジョブの画質と入力された優先度の高いジョブの待機時間とのバランスを適切にすることができる画像形成システム及びジョブ管理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、入力されたジョブを処理して所定の記録媒体上に画像を形成する画像形成システムに用いられ、前記ジョブに対して予め設定された優先度に応じた処理順序で処理されるように、入力された前記ジョブの処理順序を管理するジョブ管理装置であって、処理中のジョブよりも優先度が高いジョブが入力された場合に、処理中のジョブによって形成される画像が、テキスト画像であるかイメージ画像であるかを判別する判別手段と、前記判別手段による判別結果に基づいて、前記優先度が高いジョブを割り込み処理させるか否かを制御する割込制御手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、入力されたジョブはその優先度に基づいた処理順序で処理されるように管理されるが、現在処理中のジョブよりも優先度の高いジョブが入力された場合には、判別手段によって、処理中のジョブの処理によって形成される画像がテキスト画像であるかイメージ画像であるかが判別され、この判別結果に基づいて、割込制御手段によって、処理中のジョブの処理を中断して入力された優先度の高いジョブを割り込み処理させるか否かが制御される。具体的には、割込制御手段では、請求項2に記載されているように、前記判別手段によりテキスト画像と判別された場合は、処理中のジョブの処理を中断して前記優先度が高いジョブを割り込み処理させ、前記判別手段によりイメージ画像と判別された場合は、処理中のジョブの処理を続行させるようにすればよい。
これにより、後からより優先度の高いジョブが入力されても、処理中のジョブによって形成される画像の種別に応じて、後から入力された優先度の高いジョブを割り込み処理させるか否かが制御されるので、処理中のジョブの画質と、優先度の高いジョブの待機時間とのバランスを適切にすることができる。すなわち、イメージ画像の印刷途中で処理が中断されるのを防止でき、イメージ画像の色見変化の心配が無い、すなわち高画質の印刷出力を得ることができる。また、色見変化が目立たないテキスト画像を印刷しているときは、後から入力された優先度の高いジョブを割り込み処理させることができ、当該優先度の高いジョブに無駄な待機時間が生じるのを防止することができる。
また、請求項3に記載の発明は、所定の記録媒体上に画像を形成する画像形成手段と、画像形成を指示するジョブを入力するための入力手段と、前記入力手段から入力されたジョブを処理して、前記画像形成手段に当該ジョブに基づく画像を形成させるジョブ処理手段と、前記ジョブに対して予め設定された優先度に応じた処理順序で前記ジョブ処理手段での処理が行われるように、前記入力手段から入力された前記ジョブの処理順序を管理するジョブ管理手段と、を備えた画像処理システムであって、前記ジョブ管理手段が、処理中のジョブよりも優先度が高いジョブが入力された場合に、処理中のジョブによって形成される画像が、テキスト画像であるかイメージ画像であるかを判別する判別手段と、前記判別手段による判別結果に基づいて、前記優先度が高いジョブを割り込み処理させるか否かを制御する割込制御手段と、を備えることを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、入力手段から入力されたジョブはその優先度に基づいた処理順序でジョブ処理手段で処理されるようにジョブ管理手段により管理されるが、現在処理中のジョブよりも優先度の高いジョブが入力手段から入力された場合には、ジョブ管理手段では、判別手段によって、ジョブ処理手段で処理中のジョブを処理することによって画像形成手段で形成される画像がテキスト画像であるかイメージ画像であるかを判別し、この判別結果に基づいて、割込制御手段によって、処理中のジョブの処理を中断して入力された優先度の高いジョブを割り込み処理させるか否かを制御する。具体的には、割込制御手段では、前記判別手段によりテキスト画像と判別された場合は、前記優先度が高いジョブを割り込み処理させ、前記判別手段によりイメージ画像と判別された場合は、処理中のジョブの処理を続行させるようにすればよい。
これにより、後からより優先度の高いジョブが入力されても、処理中のジョブによって形成される画像の種別に応じて、後から入力された優先度の高いジョブを割り込み処理させるか否かが制御されるので、処理中のジョブの画質と、優先度の高いジョブの待機時間とのバランスを適切にすることができる。すなわち、イメージ画像の印刷途中で処理が中断されるのを防止でき、イメージ画像の色見変化の心配が無い、すなわち高画質の印刷出力を得ることができる。また、色見変化が目立たないテキスト画像を印刷しているときは、後から入力された優先度の高いジョブを割り込み処理させることができ、当該優先度の高いジョブに無駄な待機時間が生じるのを防止することができる。なお、入力手段から優先度を示す情報が付加されたジョブが入力されるようにしてもよいし、入力手段から入力されたジョブに対して優先度を設定するための設定手段をさらに備えるようにしてもよい。
以上のように、本発明によれば、優先度の高いジョブが入力された場合に、処理中のジョブによって形成される画像の種別に応じて、入力された優先度の高いジョブを割り込み処理させるか否かを制御することができるので、処理中のジョブの画質と入力された優先度の高いジョブの待機時間とのバランスを適切にすることができる、という優れた効果を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔画像形成システム〕
図1は、本実施の形態に係る画像形成システムの全体概略構成を示す図である。画像形成システムは、汎用の通信プロトコルによる高速LAN(Local Area Network)を備えており、高速LANには例えばページ記述言語(PDL)で記述された電子データ(印刷データ)を入力するためのクライアント端末400,402が接続されている。クライアント端末400,402は、異なるオペレーティングシステム(OS)下で各種アプリケーションプログラムを実行可能なコンピュータである。この高速LANには、原稿の画像を読み取りその画像データを出力するスキャナ装置410も接続されている。また、高速LANには、DFE装置500,502,504,506,508、詳細を後述するBEP(Back End Processor:バックエンドプロセッサ)装置600,602,604、電子データで直接刷版を作成するCTP装置702が接続されている。
図1は、本実施の形態に係る画像形成システムの全体概略構成を示す図である。画像形成システムは、汎用の通信プロトコルによる高速LAN(Local Area Network)を備えており、高速LANには例えばページ記述言語(PDL)で記述された電子データ(印刷データ)を入力するためのクライアント端末400,402が接続されている。クライアント端末400,402は、異なるオペレーティングシステム(OS)下で各種アプリケーションプログラムを実行可能なコンピュータである。この高速LANには、原稿の画像を読み取りその画像データを出力するスキャナ装置410も接続されている。また、高速LANには、DFE装置500,502,504,506,508、詳細を後述するBEP(Back End Processor:バックエンドプロセッサ)装置600,602,604、電子データで直接刷版を作成するCTP装置702が接続されている。
CTP装置702で作成された刷版を用いてプレス装置710において印刷がなされる。また、このCTP装置702に並列的に(高速LANに)BEP装置600が接続される。このBEP装置600には画像形成装置11と同様の高速プリンタ746が接続される。
また、高速LANに接続されたBEP装置604の出力側には、出力機730、同様の構成の高速プリンター740,742、CTP装置700が接続されている。出力機730、高速プリンター740、742からはプリント出力がなされ、CTP装置700では刷版が作成される。また、DFE装置502は、BEP装置602を介して同様の構成のプリンタプルーファ720,722に接続されている。プリンタプルーファ720,722は印刷のための出力確認用のものであり、画像形成装置として機能する場合がある。
また、DFE装置504は画像形成装置11と同様の高速プリンター744に接続され、DFE装置504と高速プリンター744とはオンデマンド印刷処理を担当する部門を担っている。DFE装置506は出力機732に接続され、DFE装置508は大型出力機750に接続されている。DFE装置506と出力機732からなる構成及びDFE装置508と大型出力機750からなる構成は、従来の画像形成装置の構成と同様である。
本実施の形態の画像形成システムでは、CTPと、POD(プリントオンデマンド)の機能を有する装置を同一のシステム内に混在可能な構成である。これは、本実施の形態にかかるBEP装置が、クライアントからの印刷データがラスタデータに変換(RIP処理)された後のデータを、各種処理する機能を備えているためである。
〔構成例〕
上記構成による画像形成システムにおいて、本発明の実施形態について説明を簡単にするために、刷版を作成して印刷する構成と、刷版作成なしに印刷する構成との代表例を、一実施形態として説明する。すなわち、クライアント端末400を本発明の入力手段として用い、クライアント端末400、DFE装置500、CTP装置702、及びプレス装置710の装置を利用して画像を形成する場合の構成A、クライアント端末400、DFE装置500、BEP装置600、及び高速プリンタ746(画像形成装置11)の装置を利用して画像を形成する場合の構成B、について説明する。
上記構成による画像形成システムにおいて、本発明の実施形態について説明を簡単にするために、刷版を作成して印刷する構成と、刷版作成なしに印刷する構成との代表例を、一実施形態として説明する。すなわち、クライアント端末400を本発明の入力手段として用い、クライアント端末400、DFE装置500、CTP装置702、及びプレス装置710の装置を利用して画像を形成する場合の構成A、クライアント端末400、DFE装置500、BEP装置600、及び高速プリンタ746(画像形成装置11)の装置を利用して画像を形成する場合の構成B、について説明する。
なお、DFE装置500は、クライアント端末400からのデータをラスタデータに変換(RIP処理)し、その変換後のラスタ画像を圧縮処理する機能を備えるが、本実施の形態では、高速プリンタ746(画像形成装置11)に依存した印刷制御機能を果たすプリンタコントローラ機能を要求しない。すなわち、DFE装置500は、主にRIP処理の機能のみを有する構成でよい。
図2は、本発明に係る画像形成システムの一実施形態を示す図である。すなわち、クライアント端末400で印刷指示した画像をDFE装置500でRIP処理して、CTP装置702で刷版を作成した後にプレス装置710で印刷する構成Aと、RIPされた画像をBEP装置600を介して高速プリンタ746(画像形成装置11)で印刷する構成Bとを本発明に係る画像形成システムの一実施形態として説明する。図2(A)は本実施形態で構成Aと構成Bからなるシステム構成の概略を示し、図2(B)は、構成Bによる接続例を示している。
〔構成A〕
構成Aは、刷版を作成するCTP装置702と、このCTP装置702に印刷データを出力し刷版作成の指示をするDFE装置500と、CTP装置702で作成された刷版を用いて印刷するプレス装置710と、からシステムを構成する。
構成Aは、刷版を作成するCTP装置702と、このCTP装置702に印刷データを出力し刷版作成の指示をするDFE装置500と、CTP装置702で作成された刷版を用いて印刷するプレス装置710と、からシステムを構成する。
この構成Aは、従来の印刷処理と同様のため、詳細な説明を省略するが、DFE装置500は、フロントエンドプロセッサ(FEP:Front End Processor)部や、フロントエンジンによるROP(Raster OPeration)処理によりクライアント端末400からのデータをラスタデータに変換(RIP処理)し、その変換後のラスタ画像を圧縮処理する機能を備える。そして、DFE装置500では、刷版を作成するために、主にRIP処理のみを実行する。このRIP処理されたラスタ画像(圧縮画像)のラスタデータにより、CTP装置702で刷版が作成される。このCTP装置702で作成された刷版を用いてプレス装置710で印刷媒体に画像がプレスされ、印刷がなされる。
なお、上記構成Aでは、高速LANに、CTP装置702を接続し、DFE装置500からの印刷データで刷版を作成する場合を説明したが、CTP装置702をBEP装置600を介して接続してもよい(図1のBEP装置604と、CTP装置700の構成)。この場合には、以下の構成Bで説明するように、DFE装置500からの印刷データによりBEP装置600において画像形成装置11などの下流側装置に依存する処理を行ってデータ出力する。この下流側装置として、CTP装置700を採用したときに、BEP装置600は、そのCTP装置700に依存する処理を行ってデータ出力する。
〔構成B〕
次に、構成Bは、画像形成装置11(高速プリンタ746)と、この画像形成装置11に印刷データを渡し印刷指示をするDFE装置500と、画像形成装置11とDFE装置500との間に設けられるBEP装置600からシステムを構成する。
次に、構成Bは、画像形成装置11(高速プリンタ746)と、この画像形成装置11に印刷データを渡し印刷指示をするDFE装置500と、画像形成装置11とDFE装置500との間に設けられるBEP装置600からシステムを構成する。
画像形成装置11は、本発明の画像形成手段に対応するIOTモジュール(IOT本体)12と、フィード(給紙)モジュール(FM:Feeder Module)15と、出力モジュール17と、パソコン(PC)等のユーザインターフェース装置18とを備える。なお、フィードモジュール15は、多段構成としてもよい。また、必要に応じて、各モジュール間を連結する連結モジュールを設けてもよい。また、出力モジュール17の後段に、フィニッシャ(Finisher:後処理装置)モジュールを接続してもよい。フィニッシャモジュールとしては、例えば、用紙をスタック処理し、1個所以上を綴じるステープラを備えたもの、またはパンチ孔を穿設するパンチング機構を備えたもの等がある。
DFE装置500は、クライアント端末400からのデータをラスタデータに変換(RIP処理)し、その変換後のラスタ画像を圧縮処理する機能を備えて、主にRIP処理をする。このデータは、BEP装置600により処理されて画像形成装置11へ出力される。
BEP装置600は、画像形成装置11に依存した処理の制御機能を有するが、この制御機能は、ユーザインターフェース装置18により指示してもよく、予め定めておいてもよい。ユーザインターフェース装置18により指示する場合、ユーザインターフェース装置18は、キーボード等の入力デバイスやユーザに画像を提示しつつ指示入力を受け付けるGUI(Graphic User Interface)機能を有し、画像形成装置11に依存した処理を指示するように構成すればよい。
BEP装置600は、DFE装置に保持しておいたRIP処理済みのデータを利用することで、効率的な高速出力を可能としている。すなわち、BEP装置600は、DFE装置500から受け取った印刷制御情報に基づいてコマンドコード(Command Code)を生成し、画像形成装置11内の各部の処理タイミングをエンジン特性に応じて制御する。また、BEP装置600は、IOTモジュール12やフィードモジュール15または出力モジュール17等のエンジン特性に適合するようにスプール(Spool)処理を完結させてからIOTモジュール12に画像データを渡す。
例えば、DFE装置500からBEP装置600には、RIP処理が施されたラスタベース画像を含むデータが送られる。このデータとしては、TIFF(Tagged Image File Format)フォーマット等の圧縮されたラスタベースの画像ファイルデータの他、印刷部数、両面/片面、カラー/白黒、合成印刷、ソートの有無、ステープラの有無等印刷制御情報等が含まれる。以下、印刷制御情報として上記印刷処理に係る各種の制御コマンドが記述されたデータのことを、ジョブチケットと称す。
なお、回転(Rotation)、1枚の用紙内へのページ割付(N−UP)、リピート処理、用紙サイズ合わせ、デバイス差を補正するCMS(Color Management System ; カラー管理システム)、解像度変換、コントラスト調整、圧縮率指定(低/中/高)等のRIP処理と関わりのある処理は、DFE装置500にて処理し、その制御コマンドをBEP装置600へは通知しない(非通知)。
また、コレーション(帳合い)、両面印刷、スタンプ・パンチ・ステープラ等のフィニッシャ装置または用紙トレーと関わりのある位置合わせ処理、排出面(上下)合わせ、グレーバランスや色ズレ補正等のキャリブレーション処理、スクリーン指定処理等、画像形成装置11の処理特性と関わりの強いもの(IOT依存の処理)に関しては、その制御コマンドをDFE装置500がスルーすることで、BEP装置600にて処理する。
このように、本実施形態のDFE装置側は1つのジョブ(JOB)をエンジン特性に依存せずRIP処理した順にBEP装置側へ一方的に転送し、BEP装置側で印刷用にページ再配置をする。
なお、詳細な説明は省略するが、スキャナ装置410により原稿から読取った画像データを画像形成装置11に印刷させる場合も、スキャナ装置410から読取結果を示す画像データがDFE装置500に入力されて、RGBからYMCKへの色変換処理や上記RIP処理とかかわりのある処理についてはDFE装置11にて処理した後、DFE装置500からBEP装置600を介して画像出力装置11へと出力される。
図3は、DFE装置500と画像形成装置11との間にBEP装置600を介在させたときのデータの流れに着目した概念ブロック図である。
DFE装置500は、クライアント端末400からPDLで記述された印刷データ(以下PDLデータという)を受け取り、そのPDLデータを一旦順次格納するデータ格納部509と、データ格納部509からPDLデータを読み出して解釈しページ単位のイメージデータ(ラスタデータ)を生成(ラスタライズ)するRIP処理部510と、このRIP処理部510にて生成されたイメージデータを所定のフォーマットにしたがって圧縮する圧縮処理部530とを備える。この圧縮処理部530の後段には、インターフェース部542が設けられている。RIP処理部510では、PDLデータを展開してイメージデータを生成するため、RIP処理部510には、PDL解釈部およびイメージャとして機能するデコンポーザ、所謂RIPエンジンが組み込まれている。圧縮処理部530は、RIP510からのイメージデータを圧縮し、圧縮済のイメージデータをBEP装置600へ即時に転送する。
また、本実施形態においては、DFE装置500では、PDLデータの解釈時に各ページの画像の種別(テキスト画像/イメージ画像)を判別し、印刷する画像の種別を示す情報をジョブチケットに付加するようになっている。なお、スキャナ装置410からの入力データの場合は、画像の種別はイメージ画像とされる。また、1ページ内にテキスト画像とイメージ画像とが混在する場合には、当該ページの画像の種別はイメージ画像とするとよい。また、DFE装置500では、クライアント端末400からの入力データに優先度の指定情報も含まれていた場合は、当該優先度の指定情報についてもジョブチケットに付加する。
一方、BEP装置600は、DFE装置500にて印刷ジョブやプリントエンジン30の処理特性に無関係に処理された(例えばプリントエンジン30の処理速度に非同期で処理された)圧縮済のイメージデータを受け取り保持する画像記憶部605と、画像記憶部605から圧縮済のイメージデータを読み出して、DFE装置500側の圧縮処理部530の圧縮処理に対応する伸張処理をし、この伸張処理済のイメージデータをIOTコア部20側に送出する伸張処理部610を備える。この伸張処理部610は、画像記憶部605から読み出し伸張処理したイメージデータに対して、画像回転や用紙上の画像位置の調整、または拡大もしくは縮小等、の画像編集機能を備えている。画像記憶部605の前段には、データ受信部601が設けられ、伸張処理部610の後段には、出力側のインターフェース部650が設けられている。
また、BEP装置600は、入力された印刷ジョブの管理を行うジョブ管理部626と、IOTコア部20の処理性能に依存してBEP装置600の各部やIOTコア部20を制御するプリンタコントローラとして機能する印刷制御部620を備える。
ジョブ管理部626は、DFE装置500からのジョブチケットが入力され、該ジョブチケットに付加されている優先度の指定情報に基づいて対応する印刷ジョブの処理順序を定め、該処理順序に従った順番で、印刷制御部620に処理対象のジョブチケットを渡すことで、入力された印刷ジョブの処理順序を管理するものである(詳細後述)。すなわち、本実施形態では、ジョブ管理部626が本発明のジョブ管理手段に対応し、該ジョブ管理部626を搭載した装置であるBEP装置600が本発明のジョブ管理装置となる。
なお、優先度の指定情報が付加されていないジョブチケットについては、GUI部80を介したユーザ指示を受けて、その優先度を決定したり、予め定められた初期値を用いてもよい。すなわち、GUI部80を優先度を設定するための設定手段として用いることも可能になっている。また、GUI部80を介したユーザ指示により、優先度を含むジョブチケット内容を編集することもできる。
印刷制御部620は、本発明のジョブ処理手段に対応するものであり、ジョブ管理部626から処理対象として渡されたジョブチケットを解釈(デコード)し、プリントエンジン30や定着器70またはフィニッシャの処理特性に応じて出力形態(ページ内の画像位置、またはページ排出順や向き等)を特定する出力形態特定部622と、特定した出力形態で印刷物が出力されるように、プリントエンジン30や定着器70またはフィニッシャ等の各部を制御する制御部624とを備える。出力形態特定部622は、クライアントが希望する出力形態に関する情報を受け付ける出力形態情報収得部としての機能を備える。
従って、DFE装置500では、RIP処理部510にてページ記述言語からラスタライズされ(描画展開された)且つ圧縮処理部530で圧縮されたイメージデータが、BEP装置600側へページ順に転送される。BEP装置600は、DFE装置500から転送されたイメージデータを、一旦バッファとして機能する画像記憶部605に蓄積する。伸張処理部610は、画像記憶部605から圧縮済のイメージデータを読み出して伸張処理するとともに、クライアント端末やDFE装置500から指定された印刷ジョブに従ってページデータを組み立てたり(ページデータの再配置)、指示されたプリントエンジンへの転送準備をしたりする。そして、BEP装置600では、プリントエンジン30の処理速度に同期して制御コマンドをやり取りしながら、エンジン生産性を最大限生かす速度でページデータを所定の順にIOTコア部20に送出する。
このように、DFE装置500側は1つのジョブ(JOB)をエンジン特性に依存せずRIP処理した順にBEP装置600側へ一方的に転送すればよい。そして、BEP装置600が、印刷用にページ再配置をする等印刷ジョブやプリントエンジン30に依存した処理を担当する。
このように構成Bでは、画像形成装置11とDFE装置500との間に出力側に依存した制御をするプリンタコントローラ機能を備えたBEP装置600を介在させて、BEP装置600において、DFE装置500から送られたイメージデータを受け取ると、出力側の処理特性に応じて順次イメージデータを画像記録装置へ送るとともに、画像記録装置を制御して印刷処理をさせるようにしたので、システムの高速化・高機能化に柔軟に対応できる。
これにより、クライアントからの要求に基づく出力形態に適合した処理やリカバリ処理などをする際には、フロントエンドプロセッサと無関係に、対応することができる。すなわち、RIP処理に関わる処理はDFE装置で行うが、RIP処理のやり直しが必要な際には、DFE装置500へ再RIP処理を要求することなく(DFE装置500とは独立に)、画像記憶部605に保持しておいたデータを再利用することができる。これにより、DFE装置500にての再RIP処理が不要となる。また、プリントエンジン等出力側の処理特性に適応する性能を持ちプリントエンジン30等と接続されたBEP装置600にて、出力側の処理特性に依存する処理をすることができる。
例えば、クライアントが希望する出力形態にて出力する場合において、出力側の処理特性に依存する処理を必要とする一例で、RIP処理と関わりのある再処理としては、1枚の用紙内へのページ割付(N−UP)、リピート処理、用紙サイズ合わせ、デバイス差を補正するCMS(Color Management System;カラー管理システム)、解像度変換、コントラスト調整、圧縮率指定(低/中/高)等がある。
また、出力側である画像形成装置11(例えばプリントエンジン)の処理特性に依存した処理(出力側の処理特性と関わりの強い依存処理)が必要となる場合の一例としては、画像回転(Rotation)、コレーション(Collation;帳合い)、両面印刷、スタンプ・パンチ・ステープラ等のフィニッシャ装置または用紙トレーと関わりのある位置合わせ処理(Shift;画像シフト)、排出面(上下)合わせ、グレーバランスや色ズレ補正等のキャリブレーション処理、スクリーン指定処理等がある。
なお、BEP装置によりプルーファを構成する場合、高速高機能の画像形成装置11によるダイレクト印刷に先立って、DTPデータから直接カラー校正用プリントの出力を例えばプリンタプルーファ720にて行うDDCP(Digital Direct Color Proofing)システムを構築することができる。このシステムで、BEP装置は、印刷ジョブとしてプルーフデータを受け取るとプルーフィングに適したデータ形式(例えば低ビデオレート等)の画像データをプルーファに出力してカラー校正用プリント出力を指令する一方、通常の印刷ジョブを受け取ると、高速高性能マシンに高ビデオレートの画像データを出力して高速高機能の印刷指示を出力する。この場合、高速高機能マシンとプルーファまたは縦連接続された機種との間の異なるカラー出力の微妙な差異(デバイス差)を補正するCMS(Color Management System;カラー管理システム)を搭載することが望ましい。
〔ジョブ管理部の機能構成〕
次に、図4を参照して、ジョブ管理部626を詳述する。図4に示すように、ジョブ管理部626は、印刷ジョブの処理順序を決定する処理順序決定部626Aと、処理待ち中の各印刷ジョブに対応するジョブチケット(以下、処理待ちのジョブチケット)が処理順序に応じた順番で登録されるジョブテーブル626Bと、を備えている。
次に、図4を参照して、ジョブ管理部626を詳述する。図4に示すように、ジョブ管理部626は、印刷ジョブの処理順序を決定する処理順序決定部626Aと、処理待ち中の各印刷ジョブに対応するジョブチケット(以下、処理待ちのジョブチケット)が処理順序に応じた順番で登録されるジョブテーブル626Bと、を備えている。
処理順序決定部626Aには、DFE装置500からのジョブチケットが入力されるようになっている。処理順序決定部626Aは、入力されたジョブチケットに付加されている優先度の指定情報や、GUI部80を介したユーザからの当該ジョブチケットに対する優先度指定指示に基づいて、当該ジョブチケットの優先度を判定する(これが印刷ジョブの優先度となる)。ジョブテーブル626Bには、処理待ちのジョブチケットが優先度の高い順に登録されており、処理順序決定部626Aは、入力されたジョブチケットの優先度を、ジョブテーブル626Bに登録中の各ジョブチケットの優先度と比較し、当該入力されたジョブチケットをその優先度に応じた順位に挿入させる。これにより、ジョブテーブル626Bに入力されたジョブチケットが登録され、且つジョブテーブル626B内の順位が並び替えされることになる。
ジョブテーブル626Bに登録されたジョブチケットは、登録順位が1位のものから順に読み出されて印刷制御部620に送出され、このジョブチケットに対応する印刷ジョブが処理されることになる。すなわち、印刷制御部620では、ジョブテーブル626Bから読み出されたジョブチケットを解釈し、該ジョブチケットに基づく印刷が画像形成装置11でなされるように制御処理する。
これにより、BEP装置600では、入力された印刷ジョブが、優先度の高いものから順に(すなわちジョブテーブル626Bの登録順位が1位のものから順に)処理されることになる。なお、本実施形態では、処理中のジョブの処理が終了した場合に、ジョブテーブル626Bから対応するジョブチケットが削除され、ジョブテーブル626B内の登録順位が順次繰り上げられるようになっている。
また、ジョブ管理部626は、処理中のジョブがイメージ画像とテキスト画像の何れを印刷するものであるのかを判別する本発明の判別手段としてのイメージ/テキスト判別部626Cと、新たに入力されたジョブチケットに対応するジョブを割り込み処理させるか否かを制御する本発明の割込制御手段としての割込制御部626Dと、をさらに備えている。
イメージ/テキスト判別部626Cは、処理順序決定部626Aにより、新たに入力されたジョブチケットの優先度が、ジョブテーブル626Bに登録されている処理待ちのジョブチケット及び処理中のジョブチケットの優先度よりも高かった場合に動作し、処理中のジョブに対応するジョブチケットに付加されている画像の種別を示す情報に基づいて、イメージ画像とテキスト画像の何れであるのかを判別する。なお、処理中のジョブに対応するジョブチケットに付加された画像の種別を示す情報は、ジョブテーブル626Bから取得してもよいし、印刷制御部620から取得してもよい。
割込制御部626Dは、イメージ/テキスト判別部626Cでの判別結果に基づいて、新たに入力されたジョブを割り込み処理するか否かを決定し、印刷制御部620に対して新たに入力されたジョブの割り込み処理を指示(割込指示)、或いは処理中のジョブの処理の続行を指示(続行指示)する。
〔作用〕
次に、本実施の形態の作用として、クライアント端末400から入力された印刷ジョブを構成Bのシステムにおいて印刷処理する場合の動作について説明する。
次に、本実施の形態の作用として、クライアント端末400から入力された印刷ジョブを構成Bのシステムにおいて印刷処理する場合の動作について説明する。
DFE装置500には、印刷ジョブとして、クライアント端末400からPDLデータとその印刷処理内容を示すジョブチケットが入力される。DFE装置500は、印刷ジョブが入力されると、RIP処理部510で当該印刷ジョブのPDLデータをページ毎にラスタライズしてイメージデータを生成し、生成したイメージデータを圧縮処理部530で圧縮する。また、DFE装置500は、クライアント端末400からの入力データに優先度の指定情報も含まれていた場合は、当該優先度の指定情報をジョブチケットに付加すると共に、PDLデータの解釈時に各ページの画像の種別(テキスト画像/イメージ画像)を判別し、当該印刷ジョブで印刷する画像の種別を示す情報もジョブチケットに付加した後、ジョブチケットを圧縮済みのイメージデータと共に印刷ジョブとしてBEP装置600へ送信する。
BEP装置600は、印刷ジョブとして、圧縮済みのイメージデータとジョブチケットとを受信すると、イメージデータについては画像記憶部605に蓄積し、ジョブチケットについてはジョブ管理部626に入力されてジョブテーブル626Bに一旦格納された後、当該ジョブの処理順序となったら、ジョブテーブル626Bから当該ジョブチケットが読み出されて印刷制御部620に送出される。
このジョブチケットは、印刷制御部620において解釈(デコード)され、印刷制御部620は、当該ジョブチケットの記述に従って、伸張処理部610に対応する圧縮済のイメージデータを画像記憶部605から読み出して伸張処理させたり、ページデータの再配置を行って、IOTコア部20に送出して印刷処理させる(以下、「解釈・制御処理」と称す)。これにより、入力された印刷ジョブが処理されて、画像形成装置11により該印刷ジョブに対応した画像の印刷結果を得ることができる。
次に、図5を参照して、BEP装置600に新たな印刷ジョブが入力されたときのジョブ管理部626の動作を詳細に説明する。図5に、このときジョブ管理部626で実行されるジョブ管理処理を示す。
図5に示すように、ジョブ管理部626では、ジョブチケットの入力により新たな印刷ジョブ(図5では「ジョブ」と記載している)が入力されたと判断すると、ステップ100からステップ102に進む。ステップ102では、処理順序決定部626Aにおいて、入力されたジョブチケットに付加されている優先度の指定情報で指定されている優先度、或いはGUI部80を介したユーザからの優先度指定指示で指定された優先度と、ジョブテーブル626Bに登録されている処理待ち中の各ジョブチケットの優先度とを比較し、ジョブテーブル626Bに当該入力ジョブチケットをその優先度に応じた順位に挿入登録することによって、ジョブテーブル626B内の順位を各ジョブチケットの優先度に従って並び替える。これにより、入力された印刷ジョブと処理待ち中の印刷ジョブの優先度が比較されて、処理順序が並び替えられることになる。
そして、入力された印刷ジョブの処理順序が処理待ち中の印刷ジョブの中で1位、すなわち入力ジョブチケットのジョブジョブテーブル626Bに登録した順位が1位であった場合には、次のステップ104で肯定判定されてステップ106に進む。ステップ106では、入力された印刷ジョブと処理中の印刷ジョブの優先度を比較し、入力された印刷ジョブの優先度が高かった場合には、次のステップ108で肯定判定されてステップ110に進む。
ステップ110では、イメージ/テキスト判別部626Cにおいて、処理中のジョブに対応するジョブチケットに付加されている画像の種別を示す情報に基づいて、該処理中のジョブで印刷する画像の種別(イメージ画像/テキスト画像)を確認する。
そして、処理中の印刷ジョブで印刷する画像がテキスト画像であった場合には、次のステップ112からステップ114に進み、割込制御部626Dから印刷制御部620へ割込指示を送出することによって、処理中の印刷ジョブを中断し、入力された印刷ジョブを割り込み処理させる。詳しくは、印刷制御部620では、割込制御部626Dからの割込指示を受けると、実行中のジョブチケットの解釈・制御処理し、ジョブテーブル626Bから登録順位1位のジョブチケット、すなわち新たに入力された印刷ジョブに対応するジョブチケットを新たに読み出して、該読み出したジョブチケットの解釈・制御処理を先に行う。そして読み出したジョブチケットの解釈・制御処理が終了したら、前記中断したジョブチケットの解釈・制御処理を再開する。これにより、より優先度の高い印刷ジョブが入力された際に、テキスト画像を印刷する印刷ジョブを処理中であったならば、入力された印刷ジョブが割り込み処理されることになる。
一方、処理中の印刷ジョブで印刷する画像がイメージ画像であった場合には、ステップ112からステップ116に進み、割込制御部626Dから印刷制御部620へ続行指示を送出することによって、処理中のジョブの処理を続行させる。詳しくは、印刷制御部620では、割込制御部626Dからの続行指示を受けると、ジョブテーブル626Bから新たなジョブチケットの読み出しを行わずに、実行中のジョブチケットの解釈・制御処理を継続する。そして、実行中のジョブチケットの解釈・制御処理が終了したら、通常通り、ジョブテーブル626Bから登録順位1位のジョブチケット、すなわち新たに入力された印刷ジョブに対応するジョブチケットを読み出して、該読み出したジョブチケットの解釈・制御処理を行う。これにより、より優先度の高い印刷ジョブが入力された際に、イメージ画像を印刷する印刷ジョブを処理中であったならば、処理中の印刷ジョブの処理が続行され、該処理中の印刷ジョブの処理終了後に、入力された印刷ジョブが処理されることになる。
また、入力された印刷ジョブの処理順序が処理待ち中の印刷ジョブの中で1位、すなわち入力ジョブチケットのジョブジョブテーブル626Bに登録した順位が1位でなかった場合(ステップ104で否定判定)や、入力された印刷ジョブの優先度が処理中の印刷ジョブよりも低かった場合(ステップ108で否定判定)もステップ116に進んで、処理中の印刷ジョブの処理がそのまま続行される。該印刷ジョブの処理終了後は、次の処理順序の印刷ジョブが処理される。
ここで、処理中の印刷ジョブが複数ページを印刷するものである場合には、ステップ110での確認の結果、当該印刷ジョブによって印刷される画像にテキスト画像とイメージ画像とが混在することがある。このようにテキスト画像とイメージ画像とが混在する場合には、イメージ/テキスト判別部626Cでは、処理中の印刷ジョブで印刷する画像はイメージ画像であるとすればよい。或いは、テキスト画像とイメージ画像とが混在する場合には、イメージ/テキスト判別部626Cでイメージ画像の印刷が終了しているか否かをさらに確認(判別)するようにし、イメージ画像の印刷が終了していればテキスト画像であるとし、それ以外の場合にイメージ画像であるとするようにしてもよい。
このように本実施の形態では、処理待ち中及び処理中の印刷ジョブよりも優先度の高い印刷ジョブが新たに入力された場合に、処理中の印刷ジョブによって印刷される画像がテキスト画像であるかイメージ画像であるかを判別し、処理中の印刷ジョブによって印刷される画像がテキスト画像である場合にのみ新たに入力された印刷ジョブが割り込み処理され、処理中の印刷ジョブによって印刷される画像がイメージ画像である場合には当該処理中の印刷ジョブの処理が続行されるようにした。
これにより、後からより優先度の高い印刷ジョブが入力された場合に、処理中のジョブの画質と、優先度の高いジョブの待機時間とのバランスを適切にすることができる。すなわち、イメージ画像の印刷の途中で処理が中断されるのを防止でき、イメージ画像の色見変化の心配が無い、すなわち高画質の印刷出力を得ることができる。また、色見変化が目立たないテキスト画像を印刷しているときは、後から入力された優先度の高い印刷ジョブを割り込み処理させることができ、当該優先度の高い印刷ジョブに無駄な待機時間が生じるのを防止することができる。
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、上記の実施形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組合せにより種々の発明を抽出できる。実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
例えば、上記では、DFE装置500と画像形成装置11との間にBEP装置600が設置されたシステムに本発明を適用した例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、図6に示したような画像形成装置11とDFE装置500とから構成されるシステムにも適用可能である。
また、ジョブ管理部626は、DFE装置500、BEP装置600、画像形成装置11の何れの装置に設けてもよく、画像形成装置11にジョブ管理部626を設け、画像形成装置11単体で本発明の画像形成システムが構成されるようにすることもできる。
また、圧縮/伸張の処理に際しては、線画や文字等主に2値で表される画像オブジェクト(線画文字オブジェクトLW(Line Work))と背景部や写真部等主に多階調で表される画像オブジェクト(多階調画像オブジェクトCT(Continuous Tone))等、画像オブジェクトの特性に応じて、適応した処理とすることもできる。
また、上記では、BEP装置600のイメージ/テキスト判別部626Cにおいて処理中のジョブで印刷する画像の種別を判別するために、DFE装置500においてジョブチケットに画像の種別を示す情報を付加するようにしたが、本発明は画像の種別の判別方法を特に限定するものではない。例えば、伸張処理部610での伸張処理するときなどに、実際の画像データ(ページデータ)を解析して画像の種別を判別するようにしてもよい。また、線画文字オブジェクトLWと多階調画像オブジェクトCTの画像オブジェクトの特性ごとに圧縮/伸張の処理を行う場合には、線画文字オブジェクトLW(又は多階調画像オブジェクトCT)の有無によって、画像の種別を判別することができる。
11 画像形成装置
12 IOTモジュール
15 フィードモジュール
17 出力モジュール
18 ユーザインターフェース装置
20 IOTコア部
80 GUI部
400、402 クライアント端末
410 スキャナ装置
500、502、504、508 DFE装置
542 インターフェース部
600、602、604 BEP装置
601 データ受信部
605 画像記憶部
610 伸張処理部
620 印刷制御部
622 出力形態特定部
624 制御部
626 ジョブ管理部
626A 処理順序決定部
626B ジョブテーブル
626C イメージ/テキスト判別部
626D 割込制御部
650 インターフェース部
740、742、744、746 高速プリンター
12 IOTモジュール
15 フィードモジュール
17 出力モジュール
18 ユーザインターフェース装置
20 IOTコア部
80 GUI部
400、402 クライアント端末
410 スキャナ装置
500、502、504、508 DFE装置
542 インターフェース部
600、602、604 BEP装置
601 データ受信部
605 画像記憶部
610 伸張処理部
620 印刷制御部
622 出力形態特定部
624 制御部
626 ジョブ管理部
626A 処理順序決定部
626B ジョブテーブル
626C イメージ/テキスト判別部
626D 割込制御部
650 インターフェース部
740、742、744、746 高速プリンター
Claims (3)
- 入力されたジョブを処理して所定の記録媒体上に画像を形成する画像形成システムに用いられ、前記ジョブに対して予め設定された優先度に応じた処理順序で処理されるように、入力された前記ジョブの処理順序を管理するジョブ管理装置であって、
処理中のジョブよりも優先度が高いジョブが入力された場合に、処理中のジョブによって形成される画像が、テキスト画像であるかイメージ画像であるかを判別する判別手段と、
前記判別手段による判別結果に基づいて、前記優先度が高いジョブを割り込み処理させるか否かを制御する割込制御手段と、
を備えたことを特徴とするジョブ管理装置。 - 前記割込制御手段が、前記判別手段によりテキスト画像と判別された場合は、処理中のジョブの処理を中断して前記優先度が高いジョブを割り込み処理させ、前記判別手段によりイメージ画像と判別された場合は、処理中のジョブの処理を続行させる、
ことを特徴とする請求項1に記載のジョブ管理装置。 - 所定の記録媒体上に画像を形成する画像形成手段と、
画像形成を指示するジョブを入力するための入力手段と、
前記入力手段から入力されたジョブを処理して、前記画像形成手段に当該ジョブに基づく画像を形成させるジョブ処理手段と、
前記ジョブに対して予め設定された優先度に応じた処理順序で前記ジョブ処理手段での処理が行われるように、前記入力手段から入力された前記ジョブの処理順序を管理するジョブ管理手段と、
を備えた画像処理システムであって、
前記ジョブ管理手段が、
前記ジョブ処理手段で処理中のジョブよりも優先度が高いジョブが入力された場合に、処理中のジョブによって形成される画像が、テキスト画像であるかイメージ画像であるかを判別する判別手段と、
前記判別手段による判別結果に基づいて、前記優先度が高いジョブを割り込み処理させるか否かを制御する割込制御手段と、
を備えることを特徴とする画像形成システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004025909A JP2005216252A (ja) | 2004-02-02 | 2004-02-02 | 画像形成システム及びジョブ管理装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004025909A JP2005216252A (ja) | 2004-02-02 | 2004-02-02 | 画像形成システム及びジョブ管理装置 |
Publications (1)
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ID=34908143
Family Applications (1)
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JP2004025909A Pending JP2005216252A (ja) | 2004-02-02 | 2004-02-02 | 画像形成システム及びジョブ管理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005216252A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009045929A (ja) * | 2007-07-25 | 2009-03-05 | Fuji Xerox Co Ltd | 印刷装置 |
JP2013071361A (ja) * | 2011-09-28 | 2013-04-22 | Canon Inc | 印刷制御装置、方法及びプログラム |
CN112751980A (zh) * | 2019-10-31 | 2021-05-04 | 京瓷办公信息系统株式会社 | 图像形成装置以及存储有图像形成程序的计算机可读取的非暂时性的存储介质 |
-
2004
- 2004-02-02 JP JP2004025909A patent/JP2005216252A/ja active Pending
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JP2021070237A (ja) * | 2019-10-31 | 2021-05-06 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 画像形成装置および画像形成プログラム |
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