JP2004114303A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】顔料、湿潤剤、炭素数8以上のポリオールまたはグリコールエーテル、アニオンまたはノニオン系界面活性剤、水溶性有機溶剤、水を少なくとも含んでなる、顔料濃度が6wt%以上で、かつインク粘度が8cp(25℃)以上のインクを用い、該インクを吐出する為のノズル孔と、該ノズル孔から前記インクを吐出するための圧力発生手段が形成されたインクジェットヘッドを有し、該インクジェットヘッドにより、用紙上に複数のドットからなる画像を記録するインクジェット記録装置に関する。前記画像の輪郭部を形成するドットの階段状変化部周辺を、前記画像を形成するドットより小さなサイズのドットで形成する手段を備えている。
【選択図】 図8
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録装置に関し、プリンタ、複写機、ファクシミリ等に応用が可能なものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録法は、高速記録可能で、いわゆる普通紙に特別の定着処理を要せずに記録でき、記録時の騒音発生が無視できる程度に小さい点で、オフィス用等として注目されている。従来から種々の方式が提案され、又は既に製品化されて実用されている。このようなインクジェット記録法は、インク液室と、それに連通したノズルが形成されたインクジェットヘッドを用いて、インク液室内のインクに画像情報に応じて、圧力を加えることにより、インク小滴をノズルから飛翔させ、紙やフィルムなどの被記録体に付着させて画像を形成する。また、ヘッドの構成からは、シリアルインクジェットプリンタとラインインクジェットプリンタがある。シリアルインクジェットプリンタは、インクジェットヘッドを紙の幅方向に走査(主走査)しながら画像を形成し、1回または複数回の走査が終了した後に、紙を搬送し次の記録ラインを形成していくものである。一方ラインシリアルプリンタは、ノズルがほぼ紙の幅方向全域に形成され、幅方向への走査は行なわずに、紙を搬送しながら記録していくものである。後者は、幅方向の1ラインを一度に形成していくので記録速度が速いという長所がある一方で、ヘッドそのものが大きくなるためプリンタ全体の大きさが大きくなってしまうこと、高解像度の記録を行なうには、ノズルそのものの配列を高密度にする必要があり、ヘッドの製造コストが高くなるという問題がある。それに比べて、前者は比較的小さなヘッドで画像を形成していく為、装置のコストが安いという長所があり、現在数多くのシリアル型インクジェットプリンタが実用化されている。
【0003】
しかしながら、インクジェット印字装置で、特に普通紙上に印字した場合には、画像の色再現性、耐久性、耐光性、インク乾燥性、文字滲み(フェザリング)、色境界滲み(カラーブリード)、両面印刷性等、インクジェット印字装置特有の画質劣化問題が顕在しており、更に、普通紙にて高速印字しようとした場合には、これら全ての特性を満足して印刷することは極めて難しい課題となっている。
【0004】
また、通常、インクジェット印刷に使用されるインクは、水を主成分とし、これに着色剤、及び目詰まり防止等の目的でグリセリン等の湿潤剤を含有したものが一般的である。着色剤としては、染料と顔料とがあり、優れた発色性や安定性が得られる点からカラー色部には従来より染料系インクが用いられる場合が多い。しかし、染料系インクを用いて得られる画像の耐光性、耐水性等の堅牢性は着色剤に顔料を利用したものに対して劣るものであり、特に、耐水性については、インク吸収層を有するインクジェット専用記録紙を使用すれば、ある程度の改善を図ることは可能となるが、普通紙を使用した場合には満足の得られるものとはなっていない。
【0005】
そこで近年、普通紙を使用した場合での上記染料系インクに対する問題点を改善するために、着色剤として有機顔料、カーボンブラック等を用いる顔料系インクの使用が普通紙印字に対して検討、あるいは実用化がされている。顔料は染料とは異なり水への溶解性がないため、通常は、顔料を分散剤とともに混合し、分散処理して水に安定分散させた状態の水性インクとして用いられる。顔料を用いることで、耐光性や耐水性の向上は得られるものの、他の画質特性とを同時に満足することは難しく、特に、普通紙に高速印字しようとした場合には高い画像濃度、十分な発色性、色再現性等を得ることが困難で、文字滲み、色境界滲み、両面印刷性、インク乾燥性(定着性)等も十分に満足の得られるものとはなっていない点が未だある。
【0006】
そこで、上記顔料系インクを使用して普通紙上に印字した場合での、それら問題点を解決する目的で、(a)特開平 6−171072(セイコーエプソン)号公報や(b)特開 2000−355159(セイコーエプソン)号公報等が開示されている。上記(a)公報では、インクとして顔料と高分子分散剤と樹脂エマルジョンとを含み、100%Duty印字時の記録紙上の単位面積当たりの固形分付着量を適正範囲に調整することにより、顔料インク特有の顔料凝集による印字ムラを紙種に依らず低減させ、印字滲みが無く、印字濃度の高い画質が得られるインクジェット記録方法を開示している。また、上記(b)公報では、インク組成物として顔料表面に分散基を有する単独で水性溶媒に分散可能なように表面処理された顔料と、浸透剤とを含ませたインクでもって、記録媒体側への単位面積当たりのインク組成物吐出量を調整することにより、印字画像の不規則な滲み発生を抑え、また吐出されたインク組成物を記録媒体上で素早く乾燥させて、高い印字濃度の確保と、良好な印字画像が得られるインクジェット記録方法を開示している。上記(a)公報記載のインクジェット記録方法では、普通紙のようなサイズされた紙に対して、その使用するインクの接触角が70°以上と非常に高いため、印字濃度の向上や文字滲みの低減等の改善は見られる。
【0007】
しかしながら、100%Dutyで記録紙上に印字しようとした場合には、単位面積当たりの固形分付着量が数十ng/m2程度も必要となり、インク定着性(乾燥性)の面で不具合を発生する。特に、複数枚の紙を重ねて高速印字する場合には紙間でインク転写による紙汚れ問題が発生するため高速印字は不向きである。また、紙種によっては、100%Duty印字の際に、その高い接触角のためにベタ部や文字部等に紙の地肌の白スジ等が発生してしまう問題を有している。更に、カラーの色境界部分では、その高い接触角のために隣接に印字されたドット同士の間で液滴状のままカラーブリードの問題が発生しやすくなっている。
【0008】
また、上記(b)公報記載のインクジェット記録方法では、浸透剤を使用しているためインク乾燥性(定着性)の面で画質的に有利であり、複数枚の紙を重ねて高速印字する場合には紙間でのインク転写による紙汚れ問題が発生しないため高速印字には向いている。しかしながら、インク構成中に浸透剤を使用しているために、普通紙に印字した場合には染料系インクような文字滲み現象が発生し、特に普通紙の場合、紙の深さ方向へもインクが浸透するためインクの裏抜け現象により、普通紙での両面印刷性が不向きな構成となってしまっている。
【0009】
従って、上記何れの公報も、普通紙上での高速印字において、全て十分に満足の得られる高い画像品質が得られるインクジェット記録方法
(構成)になっているとは言い難い。
【0010】
一方、上記したような顔料系インクによる普通紙印字で発生する問題点をインク構成にて解決する目的で、本出願人は先に、特願2001−290051、特願2002−156317及び特願2001−286320を提案した。これらの発明では、上記問題点を解決するために、インクジェット印字装置に用いるインク滴構成として、顔料、水溶性有機溶剤、炭素数8以上のポリオールまたはグリコールエーテル、および水を少なくとも含んでなるインク滴構成を用いることにより、普通紙上へ印字した場合でも、▲1▼良好な色調(十分な発色性、色再現性を有する)、▲2▼高い画像濃度、▲3▼文字・画像にフェザリング現象やカラーブリード現象のない鮮明な画質、▲4▼両面印刷にも耐え得るインク裏抜け現象の少ない画像、▲5▼高速印刷に適した高いインク乾燥性(定着性)、▲6▼耐光性、耐水性などの高い堅牢性を有した画像等、これら画像特性に対して、十分満足の得られる高画質画像が印字可能なインク構成、および印字装置が提案された。これらの発明は、画像濃度、発色性、色再現性、文字にじみ、色境界にじみ、両面印刷性、定着性等を改善する上で、きわめて効果的な技術であるが、以下に示すようなまだ改善すべき点がある。
【0011】
シリアル型インクジェットプリンタの場合、印字スピードは画像の解像度、ノズル密度、ドットを形成する駆動周波数、副走査速度などによってきまる。この中でノズル密度はノズル、液室、流路、アクチュエータの加工精度で限界がある。特にピエゾ素子を用いたインクジェット方式の場合、ノズルに対応したチャンネルに分割形成するためには、ダイシングなどの機械的な加工もしくは、印刷による薄膜PZTの形成しかなく、半導体プロセスによって形成するいわゆるバブルジェット(登録商標)方式(またはサーマルインクジェット方式)に比べてノズル密度は低くなってしまう。ピエゾ素子を用いたインクジェットヘッドのノズル密度の上限は、現在360dpi程度である。
【0012】
ところで、印字スピードを向上するためには、印字領域を1回の主走査で形成する打ち方が好ましい。例えば、ノズル密度が300dpiのヘッドを用いて、副走査方向の解像度が300dpiの画像を作成するときは、ヘッドの移動方向(主走査方向)に1回の走査で作成することが可能であるのに対し、600dpiの画像を作成するときには、2回の主走査と1回の副走査(紙搬送)を行ういわゆるインターレス方式により画像を埋める必要があり、当然1回の走査で作成する方法(ノンインターレス方式)が画像を作成するスピードは速い。また、主走査方向に対しても、主走査方向の1ラインを形成する方法として、1回の主走査で形成する方法(1パス印字)と、複数回の主走査で形成する方法(いわゆるマルチパス印字)があるが、当然1回の主走査で形成できる1パス印字のほうが印字速度は速くなる。
【0013】
しかしながら、ピエゾ素子を用いたインクジェットプリンタの場合、前述したように、ノズル密度そのものが低密度であるため、記録速度をあげるために1パス・ノンインターレス方式で画像を作成する場合、必然的に画像の解像度は低くなってしまう。画像密度が低解像度の場合、画質を向上するには、1画素を多値化する方法が有効である。この多値化の方法としては、例えば1つのドットそのものの大きさを変える方法や、小さなドットを複数吐出して1画素を形成する方法、あるいは、インクそのものの濃度を変える方法などがある。しかし、多値化による高画質化は、写真などのイメージ画像では有効であるが、グラフィックスや文字などではほとんど効果が得られない。これは、文字、グラフィックスの場合、地肌部が埋まるドットサイズ以上が必要であり、小サイズのドットを使用した場合、低濃度の文字、グラフィックス画像となってしまうためである。したがって、文字グラフィックスなどの2値画像では、低解像度特有の問題が生じてしまい、特に文字の場合には、文字品質が劣化し、読みづらい文字となってしまう。この低解像度特有の問題を詳しく述べる。
【0014】
インクジェットプリンタの記録画像は、ヘッドの走査方向、及びそれと直交する方向である記録紙の搬送方向にマトリクス状に形成されたドットで表される。ここで、ドット画像として文字を印写したとき、印字する画像の解像度によって、文字の品質は大きく異なる。例えば、同じ大きさの文字を300dpiで印写したときと600dpiで印写したときとでは、文字を構成するドット数が4倍異なるため、600dpiで印写したときの方が細かいところまで表現でき、当然のことながら文字品質はよい。特に、文字の斜線部では、解像度にしたがって、階段状にドットが増えていく(あるいは、減っていく)ので、300dpiで印写したときの方が、ギザギザ(ジャギー)として認識されやすくなる。
【0015】
したがって、特願2001−290051、特願2002−156317又は特願2001−286320で提案した技術で高速印字を行う場合、画像濃度、発色性、色再現性、文字にじみ、色境界にじみ、両面印刷性、定着性等が改善されたことにより、1パス・ノンインターレス方式で印写しても、上記問題がない良好な画像が得られるにもかかわらず、ジャギーの問題が顕著に現れて文字品質を低下させてしまう。
【0016】
このジャギーを低減する方法として、特許第2886192号公報に記載された出力像の品質を改善する像出力方法がある。これは、文字のビットマップ像の中のサンプル・ウインドウのビットパターンと、あらかじめ定められたビットパターンとを比較して、一致した場合に、サンプルウインドウ中の中心画素を小さなドットに修正するものである。また、同様の方法として、特許第3029533号公報に記載された画像形成装置がある。これは、黒色のドットデータのなかから、画像の輪郭部分を判別し、エッジドット及び黒色ドット以外の印字ドットの大きさを小さくするものである。
【0017】
これらの技術は、その明細書中の実施例としてあげられているように、LEDプリンタやレーザープリンタに対しては、効果的に作用する。これは、LEDプリンタ、レーザープリンタでは、10μm以下の粒径のトナーを用いるため、ほとんど普通紙上での広がりがなく、指定した通りの小さなドットが得られるためである。また、さらにレーザープリンタではレーザの発光位置や長さを微妙に変えることにより、指定したサイズのドットを最適な位置に形成することが可能であるためである。
【0018】
しかしながら、インクジェット記録装置では、レーザープリンタに比較すると、インクの広がりは大きい。また、LEDプリンタ、レーザープリンタに比べるとドットの形成に時間を要するため、駆動周期の間に駆動パルスの数や長さによって変更するドットサイズもそれほど多種に変えることは困難であり、せいぜい数種類のドットサイズの変更にとどまってしまう。また、同様の理由からドットの形成位置も、1画素内ではほぼ決まった位置にしか形成できず、LEDプリンタ、レーザープリンタのように比較的自由に1画素内で位置を変えることは困難である。
【0019】
また、従来アンチエイリアシングと呼ばれているスムージング方法がある。しかしながら、この方法は、輪郭を非常に多くの階調でドットを変化させるため、高精度のスムージングができる一方、その処理が非常に複雑で、処理時間を必要とするため、最近のインクジェットプリンタのように高スループットを要求される時には、不向きである。
【0020】
【特許文献1】
特願2001−290051
【特許文献2】
特願2002−156317
【特許文献3】
特願2001−286320
【特許文献4】
特許第2886192号公報
【特許文献5】
特許第3029533号公報
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明は、これらの従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、顔料、湿潤剤、炭素数8以上のポリオールまたはグリコールエーテル、アニオンまたはノニオン系界面活性剤、水溶性有機溶剤、水を少なくとも含んでなる、顔料濃度が6wt%以上で、かつインク粘度が8cp(25℃)以上のインクを用いることにより、高い画像濃度、十分な発色性、色再現性等の確保、文字滲み、色境界滲み、両面印刷性、インク乾燥性(定着性)の改善を図った上に、さらに、このインクを用いたインクジェット記録装置で高速記録したときの画像品質を向上したインクジェット記録装置を提供することを目的とする。特にジャギーを低減し、文字品質を向上したインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、顔料、湿潤剤、炭素数8以上のポリオールまたはグリコールエーテル、アニオンまたはノニオン系界面活性剤、水溶性有機溶剤、水を少なくとも含んでなる、顔料濃度が6wt%以上で、かつインク粘度が8cp(25℃)以上のインクを用い、該インクを吐出する為のノズルと、該ノズルから前記インクを吐出するための圧力発生手段が形成されたインクジェットヘッドを有し、該インクジェットヘッドにより、被記録体の上に複数のドットからなる画像を記録するインクジェット記録装置において、前記画像の輪郭部を形成するドットの階段状変化部周辺を、前記画像を形成するドットより小さなサイズのドットで形成する手段を備えていることを特徴とするインクジェット記録装置である。
【0023】
また、請求項2の発明は、前記画像の輪郭部を形成するドットの階段状変化部の空白部に、前記小さなサイズのドットを付加することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置である。
【0024】
また、請求項3の発明は、前記階段状変化部にあり、前記画像の輪郭を形成するドットを、前記小さなサイズのドットで形成することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置である。
【0025】
また、請求項4の発明は、前記画像の輪郭部を形成するドットの階段状変化部周辺の空白部および前記画像の輪郭を形成するドットの両方を、前記小さなサイズのドットで形成することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置である。
【0026】
また、請求項5の発明は、前記小さなサイズのドット径が、前記輪郭を形成するドット径の2/3以下であることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のインクジェット記録装置である。
【0027】
また、請求項6の発明は、前記圧力発生手段に駆動パルスを供給するためのスイッチング手段を有し、前記画像ドットを形成する駆動パルスと、前記小さなドットを形成する駆動パルスとを同じ信号線により前記スイッチング手段に供給することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のインクジェット記録装置である。
【0028】
また、請求項7の発明は、前記画像を形成するための駆動パルス数と異なるパルス数の駆動パルスを印加することにより前記小さなドットを形成することを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置である。
【0029】
また、請求項8の発明は、前記画像の輪郭部を形成するドットで、2つの階段状変化部の間の直線を形成するドットの数が2のとき、前記空白部に形成する小ドットの数が1であることを特徴とする請求項1、2又は4に記載のインクジェット記録装置である。
【0030】
また、請求項9の発明は、前記画像の輪郭部を形成するドットで、2つの階段状変化部の間の直線を形成するドットの数が1のとき、前記小ドットを形成しないことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のインクジェット記録装置である。
【0031】
また、請求項10の発明は、前記画像の輪郭部を形成するドットの階段状変化部周辺を、前記画像を形成するドットより小さなサイズのドットで形成する第1のモードと、前記階段状変化部周辺を前記小さなサイズのドットで形成しない第2のモードを有し、前記画像の種類により第1のモードまたは第2のモードを選択することを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載のインクジェット記録装置である。
【0032】
また、請求項11の発明は、前記画像の種類が、文字またはグラフィックスであるとき、前記第1のモードが選択されることを特徴とする請求項10に記載のインクジェット記録装置である。
【0033】
また、請求項12の発明は、前記文字画像のフォントサイズにより、前記第1のモード又は第2のモードが選択されることを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載のインクジェット記録装置である。
【0034】
また、請求項13の発明は、前記画像の輪郭部を形成するドットの階段状変化部周辺を、前記画像を形成するドットより小さなサイズのドットで形成する第1のモードと、前記階段状変化部周辺を前記小さなサイズのドットで形成しない第2のモードとを有し、記録画像の解像度により第1のモードと第2のモードとを選択する手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載のインクジェット記録装置である。
【0035】
また、請求項14の発明は、顔料、湿潤剤、炭素数8以上のポリオールまたはグリコールエーテル、アニオンまたはノニオン系界面活性剤、水溶性有機溶剤、水を少なくとも含んでなる、顔料濃度が6wt%以上で、かつインク粘度が8cp(25℃)以上のインクを用い、該インクを吐出する為のノズルと、該ノズルから前記インクを吐出するための圧力発生手段が形成されたインクジェットヘッドを有し、該インクジェットヘッドにより、被記録体の上に複数のドットからなる画像を記録するインクジェット記録装置において、前記画像の輪郭部を形成するドットの階段状変化部周辺を、前記画像を形成するドットより小さく、かつサイズの異なる複数のドットで形成する手段を備えていることを特徴とするインクジェット記録装置である。
【0036】
また、請求項15の発明は、前記画像の輪郭部を形成するドットの階段状変化部の空白部に、前記画像を形成するドットより小さく、かつサイズの異なる複数のドットを付加することを特徴とする請求項14に記載のインクジェット記録装置である。
【0037】
また、請求項16の発明は、前記階段状変化部にあり、前記画像の輪郭を形成するドットを、前記画像を形成するドットより小さく、かつサイズの異なる複数のドットで形成することを特徴とする請求項14に記載のインクジェット記録装置である。
【0038】
また、請求項17の発明は、前記画像の輪郭部を形成するドットの階段状変化部周辺の空白部および前記画像の輪郭を形成するドットの両方を、前記画像を形成するドットより小さく、かつサイズの異なる複数のドットで形成することを特徴とする請求項14に記載のインクジェット記録装置である。
【0039】
また、請求項18の発明は、前記圧力発生手段に駆動パルスを供給するためのスイッチング手段を有し、前記画像ドットを形成する駆動パルスと、前記画像を形成するドットより小さく、かつサイズの異なる複数のドットを形成する駆動パルスを同じ信号線により前記スイッチング手段に供給することを特徴とする請求項14乃至17の何れかに記載のインクジェット記録装置である。
【0040】
また、請求項19の発明は、前記画像を形成するための駆動パルス数と異なるパルス数の駆動パルスを印加することにより前記画像を形成するドットより小さく、かつサイズの異なる複数のドットを形成することを特徴とする請求項18に記載のインクジェット記録装置である。
【0041】
また、請求項20の発明は、前記画像の輪郭部を形成するドットで、2つの階段状変化部の間の直線を形成するドットの数が2のとき、前記空白部に形成する前記画像を形成するドットより小さく、かつサイズの異なる複数のドットのうち一方のドットで形成し、かつその数が1であることを特徴とする請求項14、15又は17に記載のインクジェット記録装置である。
【0042】
また、請求項21の発明は、前記画像の輪郭部を形成するドットで、2つの階段状変化部の間の直線を形成するドットの数が1のとき、前記画像を形成するドットより小さく、かつサイズの異なる複数のドットを形成しないことを特徴とする請求項14乃至17の何れかに記載のインクジェット記録装置である。
【0043】
また、請求項22の発明は、前記画像の輪郭部を形成するドットの階段状変化部周辺を、前記画像を形成するドットより小さく、かつサイズの異なる複数のドットで形成する第1のモードと、前記階段状変化部周辺を前記画像を形成するドットより小さく、かつサイズの異なる複数のドットで形成しない第2のモードを有し、前記画像の種類により第1のモードまたは第2のモードを選択することを特徴とする請求項14乃至21の何れかに記載のインクジェット記録装置である。
【0044】
また、請求項23の発明は、前記画像の種類が、文字またはグラフィックスであるとき、前記第1のモードが選択されることを特徴とする請求項22に記載のインクジェット記録装置である。
【0045】
また、請求項24の発明は、前記画像の輪郭部を形成するドットの階段状変化部周辺を、前記画像を形成するドットより小さく、かつサイズの異なる複数のドットで形成する第1のモードと、前記階段状変化部周辺を前記画像を形成するドットより小さく、かつサイズの異なる複数のドットで形成しない第2のモードを有し、前記文字画像のフォントサイズにより前記第1のモード又は第2のモードを選択する手段を備えていることを特徴とする請求項14乃至21の何れかに記載のインクジェット記録装置である。
【0046】
また、請求項25の発明は、前記画像の輪郭部を形成するドットの階段状変化部周辺を、前記画像を形成するドットより小さく、かつサイズの異なる複数のドットで形成する第1のモードと、前記階段状変化部周辺を前記画像を形成するドットより小さく、かつサイズの異なる複数のドットで形成しない第2のモードを有し、記録画像の解像度により第1のモードと第2のモードを選択する手段を備えていることを特徴とする請求項14乃至21の何れかに記載のインクジェット記録装置である。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1〜図5により本発明を説明する。
図1は本発明を適用したシリアルプリンタとしてのインクジェット記録装置の機構部の概略斜視図、図2は同記録装置のインクジェットヘッドの要部断面図、図3はインクジェットヘッドのノズルピッチの説明図、図4は同記録装置の制御部の要部ブロック図、図5は、ホストコンピュータと記録装置の機能の概略を示したブロック図である。
【0048】
このインクジェット記録装置は、フレーム1に横架したガイドレール2、3にキャリッジ4を移動可能に装着し、このキャリッジ4に印字ヘッド5を搭載して、図示しないモータ等の駆動源によってキャリッジ4を矢示A方向に移動可能とすると共に、ガイド板6にセットされる被印字媒体である用紙7を、図示しない駆動源によってドライブギヤ8及びスプロケットギヤ9を介して回動される送りノブ10aを備えたプラテン10にて取込み、プラテン10周面とこれに圧接するプレッシャローラ11とによって矢示B方向に搬送可能としている。
【0049】
そして、このインクジェット記録装置では、印字ヘッド5(キャリッジ4)を主走査方向(矢示A方向)に移動走査させながら、用紙7を副走査方向(矢示B方向)に搬送して、印字ヘッド5からインク滴を噴射させて用紙7に画像を印字する。
【0050】
キャリッジ4、印字ヘッド5、ならびにインク供給系等に関して、さらに詳細に説明する。
キャリッジ4にはイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク液滴を吐出するインクジェットヘッドからなる印字ヘッド5が具備され、その印字ヘッド5は複数のインク吐出口を主走査方向と交叉する方向に配列し、インク液滴の吐出方向を下方に向けて装着される。また、キャリッジ4には印字ヘッド5に各色のインクを供給するための各インクカートリッジを交換可能にして装着されている。
【0051】
また、本例では、印字ヘッドとして各色個別構成のヘッドを用いて構成しているが、各色のインク液滴を吐出するノズル列を有する1個のヘッド構成としてもよい。さらに、インクを加圧してインク液滴を形成せしめる印字ヘッド(インクジェットヘッド)5としては、ピエゾ素子などの電気機械変換素子で液室壁面を形成し、振動板を介してインク加圧する圧電型若しくはインク流路壁面を形成する振動板とこれに対向する電極との間の静電気力で振動板を変位させてインク加圧する静電型などを使用することができるが、本実施例では圧電型インクジェットヘッドを利用した場合について説明する。
【0052】
ここで、印字ヘッド5は、図2及び図3に示すように、液室14を形成する液室形成部材15の前面に複数のノズル孔16を形成したノズルプレート17が設けられ、図示しない圧電素子によるエネルギー発生手段であるアクチュエータによって液室14内のインクに圧力を与えることによって、液室14内のインクがノズルプレート17のノズル16からインク滴18となって飛翔して前記用紙7にドットとして付着する。このとき、各液室14に圧力を与えるアクチュエータを選択的に駆動することによって所望の画像の印字を行うことができる。
【0053】
この印字ヘッド5においては、複数のノズル16が複数のドット形成手段を構成しており、ノズル16の列(ノズル列)を主走査方向に対して直交させて配置し、ノズル16−16間のピッチは2×Pnである。また、1つのヘッドにはノズル列が距離L隔てて2列形成されている。2列のノズル列は副走査方向にPnずれて千鳥状に配置され、2列のノズル列を用いることで、ピッチPnの画像を1回の主走査及び副走査で形成することが可能である。
【0054】
また、キャリッジ4を主走査方向に移動走査させるため、主走査モータで回転駆動される駆動プーリと従動プーリとの間をタイミングベルトにより張装し、このタイミングベルトをキャリッジに固定することで、主走査モーターの正逆回転に応じてキャリッジが往復移動される。
【0055】
一方、ガイド板にセットした用紙を印字ヘッドの印写部に搬送するために、ガイド板から、用紙を給装する給紙ローラ及びフリクションパッドと、用紙を案内するガイド部材と、給紙された用紙を搬送する搬送ローラと、この搬送ローラの周面に押し付けられる搬送コロ及び搬送ローラからの用紙の送り出し角度を規定する先端コロとを設けている。搬送ローラは副走査モータによってギヤ列を介して回転駆動される。そして、キャリッジの主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラから送り出された用紙を印字ヘッドの印写部まで案内(ガイド)するために、プラテンローラを配置している。更に、印写受け部材の用紙搬送方向下流側には、用紙を排紙方向へ送り出すために回転駆動される搬送コロ、及び拍車とを設け、さらに用紙を排紙トレイに送り出すための排紙ローラ、及び拍車と、排紙経路を確保するためのガイド部材等を配設している。
【0056】
印刷時には、キャリッジ4を移動させながら画像信号に応じて印字ヘッドを駆動させる。停止している用紙にインクを吐出して1行分を印字し、用紙を所定量搬送後、次の行の印字を行う。印刷終了時には、印字終了信号、または、用紙の後端が印字領域に到達した信号を受け取ることにより、印字動作を終了させて用紙が排紙される。
【0057】
また、キャリッジの移動方向右端側の印字領域を外れた位置には、印字ヘッドの吐出不良を回復するための図示しない回復処理装置を配置している。回復処理装置にはキャップ手段と吸引手段とクリーニング手段とを有している。キャリッジは印字待機中にはこの回復処理装置側に移動されてキャッピング手段でヘッドがキャッピングされ、吐出口部を湿潤状態に保つことによりインク乾燥によるインク吐出不良を防ぐことができる。また、印字途中などに印字と関係しないインクを吐出することで、全ての吐出口内のインク粘度が一定となり、安定した吐出性能が維持される。吐出不良が発生した場合等には、キャッピング手段でヘッドの吐出口を密封し、チューブを通して吸引手段で吐出口からインクとともに気泡等を吸い出し、吐出口面に付着したインクやゴミ等はクリーニング手段により除去され吐出不良が回復される。また、吸引されたインクは、本体下部に設置された廃インク溜(不図示)に排出され、廃インク溜内部のインク吸収体に吸収保持される。
【0058】
本実施例の記録装置では装置内に画像の描画または文字のプリント命令を受けて実際に記録するドットパターンを発生する機能を持たない例を示す。即ち、ホストコンピュータで実行されるアプリケーションソフトなどからのプリント命令はホストコンピュータ内にソフトウェアとして組み込まれたプリントドライバで処理されて記録ドットパターンのデータにラスタライズされ、それが記録装置に転送されてプリントされる。
【0059】
具体的には、図5に示すように、ホストコンピュータ25内のアプリケーションソフト27やオペレーティングシステムからの画像の描画または文字の記録命令(例えば記録する線の位置と太さと形などを記述したものや、記録する文字の書体と大きさと位置などを記述したもの)は描画データメモリ28に一時的に保存さる。尚、これらの命令は、特定のプリント言語で記述されたものである。
【0060】
描画データメモリ28に記憶された命令は、ラスタライザ29によって解釈され、線の記録命令であれば、指定された位置や太さ等に応じた記録ドットパターンに変換され、また、文字の記録命令であればホストコンピュータ25内に保存されているフォントアウトラインデータから対応する文字の輪郭情報を呼びだし指定された位置や大きさに応じてた記録ドットパターンに変換されてラスタデータメモリ30に記憶される。このとき、ホストコンピュータ25は、従来の直交格子を基本記録位置として、記録ドットパターンのデータにラスタライズする。このラスタデータメモリ30に記憶された記録ドットパターンがインターフェース31を経由してインクジェット記録装置へ転送されるものである。
【0061】
インクジェット記録装置の制御部は、図4に示すように印字制御部21、印字ヘッド5の各アクチュエータを駆動するヘッド駆動部23、キャリッジ4を駆動制御するキャリッジ駆動制御部22、プラテン10を回転駆動するラインフィード駆動制御部24、データ処理部20等からなる。
【0062】
ホストコンピュータ25から送られた印字データは、印字データメモリ(図示しない)に保存され、所定のデータを受け取った後に、データ処理部20を介して、印字ドットデータに基づいてヘッド駆動部23を介して印字ヘッド5の所定のノズル孔16からインク滴を吐出(噴射)させて印字データに応じた画像を用紙7上に記録させると共に、キャリッジ駆動制御部22を介してキャリッジ4の移動(主走査)及びラインフィード駆動制御部24を介してプラテン10の回動、即ち用紙7の搬送(副走査)を制御する。
【0063】
ここで、本発明で使用されるインク液滴の構成について説明を行う。本発明で用いられるインク液滴は、次の下記構成よりなる印字用インクを使用するものである。すなわち、印字するための着色剤として顔料を使用し、それを分解、分散させるための溶剤とを必須成分とし、更に添加剤として、湿潤剤、界面活性剤、エマルジョン、防腐剤、pH調整剤とを使用する。湿潤剤1と湿潤剤2とを混合するのは各々湿潤剤の特徴を活かすためと、粘度調整が容易にできるためである。
【0064】
(1)顔料(自己分散性顔料)6wt%以上
(2)湿潤剤1
(3)湿潤剤2
(4)水溶性有機溶剤
(5)アニオンまたはノニオン系界面活性剤
(6)炭素数8以上のポリオールまたはグリコールエーテル
(7)エマルジョン
(8)防腐剤
(9)pH調製剤
(10)純水
【0065】
以下、本発明に用いられる上記各インク構成要素について、より具体的に説明を行う。
(1)の顔料に関しては、特にその種類を限定することなく、無機顔料、有機顔料を使用することができる。無機顔料としては、酸化チタン及び酸化鉄に加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。また、有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。
【0066】
本発明の好ましい態様によれば、これらの顔料のうち、水と親和性の良いものが好ましく用いられる。顔料の粒径は、0.05μmから10μm以下が好ましく、さらに好ましくは1μm以下であり、最も好ましくは0.16μm以下である。
インク中の着色剤としての顔料の添加量は、6〜20重量%程度が好ましく、より好ましくは8〜12重量%程度である。
【0067】
本発明において好ましく用いられる顔料の具体例としては、以下のものが挙げられる。
黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料があげられる。
【0068】
さらに、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG)、3、12(ジスアゾイエローAAA)、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、81、83(ジスアゾイエローHR)、95、97、98、100、101、104、408、109、110、117、120、138、153、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22(ブリリアントファーストスカレット)、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ba))、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3(パーマネントレッド2B(Sr))、48:4(パーマネントレッド2B(Mn))、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルーR)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルーE)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36等がある。
【0069】
その他顔料(例えばカーボン)の表面を樹脂等で処理し、水中に分散可能としたグラフト顔料や、顔料(例えばカーボン)の表面にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加し水中に分散可能とした加工顔料等が使用できる。また、顔料をマイクロカプセルに包含させ、該顔料を水中に分散可能なものとしたものであっても良い。
【0070】
本発明の好ましい態様によれば、ブラックインク用の顔料は、顔料を分散剤で水性媒体中に分散させて得られた顔料分散液としてインクに添加されるのが好ましい。好ましい分散剤としては、従来公知の顔料分散液を調整するのに用いられる公知の分散液を使用することができる。
【0071】
分散液としては、例えば以下のものが挙げられる。
ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体等が挙げられる。
【0072】
本発明の好ましい態様によれば、これらの共重合体は重量平均分子量が3,000〜50,000であるのが好ましく、より好ましくは5,000〜30,000、最も好ましくは7,000〜15,000である。分散剤の添加量は、顔料を安定に分散させ、本発明の他の効果を失わせない範囲で適宣添加されて良い。分散剤としては1:0.06〜1:3の範囲が好ましく、より好ましくは1:0.125〜1:3の範囲である。
【0073】
着色剤に使用する顔料は、記録用インク全重量に対して6重量%〜20重量%含有し、0.05μm〜0.16μm以下の粒子径の粒子であり、分散剤により水中に分散されていて、分散剤が、分子量5,000から100,000の高分子分散剤である。水溶性有機溶剤が少なくとも1種類にピロリドン誘導体、特に、2−ピロリドンを使用すると画像品質が向上する。
【0074】
(2)〜(4)の湿潤剤1・2と、水溶性有機溶剤に関しては、本発明の場合、インク中に水を液媒体として使用するものであるが、インクを所望の物性にし、インクの乾燥を防止するために、また、溶解安定性を向上するため等の目的で、例えば下記の水溶性有機溶剤が使用される。これら水溶性有機溶剤は複数混合して使用してもよい。湿潤剤と水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば以下のものが挙げられる。
【0075】
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類;
エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;
エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類;
2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミイダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物;
ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類;
ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物類;
プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等である。
【0076】
これら有機溶媒の中でも、特にジエチレングリコール、チオジエタノール、ポリエチレングリコール200〜600、トリエチレングリコール、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、ペトリオール、1,5−ペンタンジオール、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドンが好ましい。これらは溶解性と水分蒸発による噴射特性不良の防止に対して優れた効果が得られる。
【0077】
その他の湿潤剤としては、糖を含有してなるのが好ましい。糖類の例としては、単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類および四糖類を含む)および多糖類があげられ、好ましくはグルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオースなどがあげられる。ここで、多糖類とは広義の糖を意味し、α−シクロデキストリン、セルロースなど自然界に広く存在する物質を含む意味に用いることとする。
【0078】
また、これらの糖類の誘導体としては、前記した糖類の還元糖(例えば、糖アルコール(一般式HOCH2(CHOH)nCH2OH(ここでn=2〜5の整数を表す。)で表される。)、酸化糖(例えば、アルドン酸、ウロン酸など)、アミノ酸、チオ酸などがあげられる。特に糖アルコールが好ましく、具体例としてはマルチトール、ソルビットなどがあげられる。
これら糖類の含有量は、インク組成物の0.1〜40重量%、好ましくは0.5〜30重量%の範囲が適当である。
【0079】
(5)の界面活性剤に関しても、特に限定はされないが、アニオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩などが挙げられる。
【0080】
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミドなどが挙げられる。前記界面活性剤は、単独または二種以上を混合して用いることができる。
【0081】
本発明における表面張力は紙への浸透性を示す指標であり、特に表面形成されて1秒以下の短い時間での動的表面張力を示し、飽和時間で測定される静的表面張力とは異なる。測定法としては特開昭63−31237号公報等に記載の従来公知の方法で1秒以下の動的な表面張力を測定できる方法であればいずれも使用できるが本発明ではWilhelmy式の吊り板式表面張力計を用いて測定した。表面張力の値は40mJ/m2以下が好ましく、より好ましくは35mJ/m2以下とすると優れた定着性と乾燥性が得られる。
【0082】
(6)の炭素数8以上のポリオールまたはグリコールエーテルに関しては、25℃の水中において0.1〜4.5重量%未満の間の溶解度を有する部分的に水溶性のポリオールおよび/またはグリコールエーテルを記録用インク全重量に対してを0.1〜10.0重量%添加することによって、該インクの熱素子への濡れ性が改良され、少量の添加量でも吐出安定性および周波数安定性が得られることが分かった。▲1▼2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 溶解度:4.2%(20℃) ▲2▼2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 溶解度:2.0%(25℃)
【0083】
25℃の水中において0.1〜4.5重量%未満の間の溶解度を有する浸透剤は溶解度が低い代わりに浸透性が非常に高いという長所がある。従って、25℃の水中において0.1〜4.5重量%未満の間の溶解度を有する浸透剤と他の溶剤との組み合わせや他の界面活性剤との組み合わせで非常に高浸透性のあるインクを作製することが可能となる。
【0084】
(7)本発明のインクには樹脂エマルジョンが添加されている方が好ましい。樹脂エマルジョンとは、連続相が水であり、分散相が次の様な樹脂成分であるエマルジョンを意味する。分散相の樹脂成分としてはアクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン系樹脂などがあげられる。
【0085】
本発明の好ましい態様によれば、この樹脂は親水性部分と疎水性部分とを併せ持つ重合体であるのが好ましい。また、これらの樹脂成分の粒子径はエマルジョンを形成する限り特に限定されないが、150nm程度以下が好ましく、より好ましくは5〜100nm程度である。
【0086】
これらの樹脂エマルジョンは、樹脂粒子を、場合によって界面活性剤とともに水に混合することによって得ることができる。例えば、アクリル系樹脂またはスチレン−アクリル系樹脂のエマルジョンは、(メタ)アクリル酸エステルまたはスチレンと、(メタ)アクリル酸エステルと、場合により(メタ)アクリル酸エステルと、界面活性剤とを水に混合することによって得ることができる。樹脂成分と界面活性剤との混合の割合は、通常10:1〜5:1程度とするのが好ましい。界面活性剤の使用量が前記範囲に満たない場合、エマルジョンとなりにくく、また前記範囲を超える場合、インクの耐水性が低下したり、浸透性が悪化する傾向があるので好ましくない。前記エマルジョンの分散相成分としての樹脂と水との割合は、樹脂100重量部に対して水60〜400重量部、好ましくは100〜200の範囲が適当である。
【0087】
市販の樹脂エマルジョンとしては、マイクロジェルE−1002、E−5002(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ペイント株式会社製)、ボンコート4001(アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、ボンコート5454(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、SAE−1014(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ゼオン株式会社製)、サイビノールSK−200(アクリル系樹脂エマルジョン、サイデン化学株式会社製)、などがあげられる。
【0088】
本発明に使用するインクは、樹脂エマルジョンを、その樹脂成分がインクの0.1〜40重量%となるよう含有するのが好ましく、より好ましくは1〜25重量%の範囲である。
【0089】
樹脂エマルジョンは、増粘・凝集する性質を持ち、着色成分の浸透を抑制し、さらに記録材への定着を促進する効果を有する。また、樹脂エマルジョンの種類によっては記録材上で皮膜を形成し、印刷物の耐擦性をも向上させる効果を有する。
【0090】
(8)〜(10)本発明のインクには上記着色剤、溶媒、界面活性剤の他に従来より知られている添加剤を加えることができる。例えば、防腐防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム等が本発明に使用できる。
【0091】
pH調整剤としては、調合されるインクに悪影響をおよぼさずにpHを7以上に調整できるものであれば、任意の物質を使用することができる。その例として、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩等が挙げられる。
【0092】
キレート試薬としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウム等がある。
【0093】
防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト等がある。
【0094】
次に、記録装置により印字されたドットの例を図6〜8により示す。
図6は従来例による出力文字の例、図7は従来の斜線部のドット配置を示す図である。
図6に示すように斜線部においてジャギーが発生した劣悪な文字品質となってしまう。これは、図7に示すように斜線部ではドットは階段状に配置されるためである。本実施例では、2つの階段状の変化部の間の直線を形成するドットの数が4つの場合(これを傾き1/4の斜線という)の例である。
【0095】
一方、図8は、本発明の実施例による斜線部のドット配置を示したものである(図7に対応)。図8において、(a)、(b)は変化点の空白部に小滴を付加する例であり、(c)、(d)は空白部に小滴を付加したうえにさらに画像ドットに対しても、小滴に置換した例である。さらに詳しく説明すると、(a)は、変化点の空白部(46、51の位置)に小滴を1つ付加した例である。これにより、変化点の空白部46には小滴が印字される。(b)は変化点の空白部(46、45、51、52の位置)に小滴を2個付加した例である。これにより、変化点の空白部2つ45、46、51、52には小滴が印字される。さらに(c)は、(b)に加えて、変化点を形成するドットそのもの(47、50のドット)を小滴に置換した例。これにより、変化点の空白部2つと画像部1つ(45、46、47、50、51、52)には小滴が印字される。(d)は(c)に加えてさらに変化点を形成するドットを2つまで(48、49)小滴に変換した例である。
【0096】
また、図9は、本発明の他の実施例による斜線部のドット配置を示したものである(図7に対応)。図9において、(a)、(b)は変化点の空白部に小滴及び中滴を付加する例であり、(c)、(d)は空白部に小滴を付加したうえにさらに画像ドットに対しても、中滴に置換した例である。さらに詳しく説明すると、(a)は、変化点の空白部(46、51の位置)に小滴あるいは中滴を1つ付加した例である。これにより、変化点の空白部46には小滴あるいは中滴が印字される。(b)は変化点の空白部(46、45、51、52の位置)に小滴と中滴を1つずつ付加した例である。これにより、変化点の空白部2つ45、51には小滴が、46、52には中滴が印字される。さらに(c)は、空白部に小滴2滴を付加し、さらに変化点を形成するドットそのもの(47、50のドット)を中滴に置換した例。これにより、変化点の空白部2つ(45、46、51、52)に小滴、画像部1つ(47、50)には中滴が印字される。(d)は(c)に加えてさらに変化点を形成するドットを2つまで(48、49)中滴に変換した例である。
【0097】
これらはすべて、変化点の階段状の段差が、小滴(又は小滴及び中滴)を形成することによって低減され、ドットの構成だけからも、比較的滑らかな斜線部が形成される。さらにインクジェットプリンタでは、インクが紙に着弾後広がるという特性がある。また、普通紙に記録した場合、インクジェットでも染料を主体としたインクを用いた場合にはせっかくドットの構成によりジャギーが改善されても、フェザリングと呼ばれるひげ状のにじみにより、輪郭が凸凹したものとなり改善効果がなくなってしまうのにたいし、本発明に用いたインクによりフェザリング等が低減され、ひげ状のにじみはなくなり、ドットの構成による改善効果が比較的そのまま現れるため、効果的である。また、さらに、本発明のインクでは、フェザリングが低減するが、全体的なにじみは多少なり生じることから、周囲のドットとあいまってドット同士の輪郭部が滑らかになり、ジャギーが目立たなくなる傾向がある。そのため、このインクジェット特有の現象、さらには本発明のインク特有の現象により、ジャギーはほとんど目立たない滑らかな斜線部を形成することが可能となる。なお、本実施例では傾き1/4の斜線に関して述べたが、それ以外の傾き(1/3、1/5以下)の斜線、さらにはそれらのミラー反転、90度、180度、270度回転した斜線に対しても同様に実施することができ、同様の効果が得られる。
【0098】
さらに、図17により別の実施例を示す。図17は2つの階段状変化部(F、G)の間の直線を形成するドットの数が2の場合(傾き1/2の斜線)である(a)。この場合、小滴を変化点の空白に2滴付加すると、斜線を形成する画像ドットと同じ位置(すなわち隣の変化点)まで付加することとなり、階段状の画像を改善することができない(b)。そこで、本発明では、これを解決するために、このような場合には、小滴の付加範囲をその変化点の1画素手前まで(すなわち階段状変化部の間の直線を形成するドットの数―1)としている(c)。これにより傾き1/2の斜線でもジャギーを改善した斜線が得られるようになる。
さらに、図19により別の実施例を示す。図19は2つの階段状変化部の間の直線を形成するドットの数が1の場合(傾き1/1の斜線)である(a)。この場合、小滴を付加すると、斜線を形成する画像ドットと同じ斜線となってしまい、線の幅が太くなってしまう。本発明では、これを解決するために、もともと1/1の斜線は階段状の部分が連続しているため、ジャギーが目立ちにくく、インクジェットプリンタの場合インクの広がりと、多少のにじみによって階段状の部分が緩和される傾向にかかるため、このような場合には、小滴を付加しない(言い換えれば階段状変化部の間の直線を形成するドットの数―1=0)ようにしている。これにより傾き1/1の斜線でジャギー付加することによる悪影響をなくすことができる。
【0099】
また、さらに、図18により別の実施例を示す。図18は2つの階段状変化部(F、G)の間の直線を形成するドットの数が2の場合(傾き1/2の斜線)である(a)。この場合、小滴あるいは中滴を変化点の空白に2滴付加すると、斜線を形成する画像ドットと同じ位置(すなわち隣の変化点)まで付加することとなり、階段状の画像を改善することができない(b)。そこで、本発明では、これを解決するために、このような場合には、小滴あるいは中滴の付加範囲をその変化点の1画素手前まで(すなわち階段状変化部の間の直線を形成するドットの数―1)としている(c)。これにより傾き1/2の斜線でもジャギーを改善した斜線が得られるようになる。
【0100】
また、さらに、図19により別の実施例を示す。図19は2つの階段状変化部の間の直線を形成するドットの数が1の場合(傾き1/1の斜線)である(a)。この場合、小滴あるいは中滴を付加すると、斜線を形成する画像ドットと同じ斜線となってしまい、線の幅が太くなってしまう。本発明では、これを解決するために、もともと1/1の斜線は階段状の部分が連続しているため、ジャギーが目立ちにくく、インクジェットプリンタの場合インクの広がりと、多少のにじみによって階段状の部分が緩和される傾向にかかるため、このような場合には、小滴あるいは中滴を付加しない(言い換えれば階段状変化部の間の直線を形成するドットの数―1=0)ようにしている。これにより傾き1/1の斜線でジャギー付加することによる悪影響をなくすことができる。
【0101】
ここで、変化点に小滴、小滴及び中滴、又は中滴を形成する方法について述べる。小滴、小滴及び中滴、又は中滴を付加あるいは置換する方法としては、パターンマッチングが優れた方法として用いられる。
【0102】
図12は、パターンマッチングに用いられるウインドウの例であり、縦5横5のサイズである。フォントデータは、プリンタードライバーソフトで、ビットマップデータに展開される。ビットマップデータはフォントを形成するドットを示したものである。フォントデータとしてのビットマップデータに対して、各ビットを前述のウインドウ単位でパターンマッチングを実施する。
【0103】
図13にそのフローチャートを示す。まず、フォントデータの先頭に注目画素をセットする(ステップS1)。
注目画素を中心に、ウインドウに相当するフォントデータのビットマップデータを取得する(ステップS2)。したがって、取得したビットマップデータは5×5の25ドット分のデータである。パターンマッチング(ステップS3)により、取得したデータと、あらかじめ設定していた小滴を付加あるいは置換するパターン(以下参照パターンという)のデータとを比較し(ステップS4)、マッチした場合に、注目画素を小滴を示すデータに置換する(ステップS5)。次いで、次の注目画素に移動し(ステップS6)、データエンドまで繰り返す(ステップS7)。ステップS7の判定は、例えば、入ってきたデータの数をカウントして蓄えておいて、実際にフローチャートでスタートして処理したときにカウントしていってそれがデータエンドかどうかを判断する。
【0104】
これらの処理は、1画素を1バイトのデータとして扱ってもよいし、1ビットのデータとして扱っても良い。1バイトのデータとして扱う場合は、25ドット分のデータを表すには25バイト必要であるのに対して、1ビットのデータとして扱う場合は、25ドット分のデータを表すには4バイトのデータ量(注目画素以外のデータのみに対して行う場合は3バイトでよい)で済むので、1ビットのデータとして扱ったほうが、処理するデータ数が小さく、メモリーの節約、処理速度の向上が図れるため、好ましい。
【0105】
図14に小滴及び中滴を付加あるいは置換する場合のフローチャートを示す。
まず、フォントデータの先頭に注目画素をセットする(ステップS11)。
注目画素を中心に、ウインドウに相当するフォントデータのビットマップデータを取得する(ステップS12)。したがって、取得したビットマップデータは5×5の25ドット分のデータである。パターンマッチング(ステップS13)により、取得したデータと、あらかじめ設定していた小滴及び中滴を付加あるいは置換する参照パターンのデータとを比較し(ステップS14)、マッチした場合に、注目画素を小滴及び中滴を示すデータに置換する(ステップS15)。次いで、次の注目画素に移動し(ステップS16)、データエンドまで繰り返す(ステップS17)。
【0106】
これらの処理は、1画素を1バイトのデータとして扱ってもよいし、1ビットのデータとして扱っても良い。1バイトのデータとして扱う場合は、25ドット分のデータを表すには25バイト必要であるのに対して、1ビットのデータとして扱う場合は、25ドット分のデータを表すには4バイトのデータ量(注目画素以外のデータのみに対して行う場合は3バイトでよい)で済むので、1ビットのデータとして扱ったほうが、処理するデータ数が小さく、メモリーの節約、処理速度の向上が図れるため、好ましい。
【0107】
パターンマッチングの例を図16によりさらに詳細に説明する。図16(a)は参照パターン、(b)はフォントデータの46を注目画素としたときのウインドウの状態である。図16(c)に示すように、両者のドットのパターンは一致するため、注目画素46の位置が、空白から小滴あるいは中滴に置換される。
【0108】
5×5のウインドウ及び参照パターンを用いることにより、変化点を中心に前後2ドットの空白及び画像ドットに対して小滴に置換するかどうかの判断が可能となる。例えば、図20(a)の参照パターンにより、45の位置が小滴に置換することができる。同様に図20(b)により47が、図20(c)により48のドットが小滴に置換される。変化点の前後2ドット分に対して実施可能な理由は、例えば図16中Eの位置を注目画素としたときには変化点がウインドウの外になるため、変化点を検出できないためである。これを解消して、Eの位置にも小滴を付加する場合には、ウインドウ及び参照パターンを7×7のサイズにすることにより可能となる。すなわち、ウインドウ及び参照パターンのサイズは本実施例で使用したものに限らず、小滴あるいは中滴への置換をどこまで実施する必要があるかにより決まるが、このサイズが大きくなるとパターンマッチングするデータが大きくなるため、パターンマッチングに時間を要する。そのため、処理時間からは、そのサイズとしてはできるだけ小さいほうがよい。一方、変化点の前後いくつのドットを小滴あるいは中滴にすれば良いかは、ジャギー補正による文字品質のから決まるので、処理速度と、文字品質から最適なサイズを決定する必要がある。
【0109】
また、同じサイズのウインドウを用いた場合に、処理速度の点から実施例(図8(a)〜(e))を比較すると、図8(a)が最も速く、(b)、(c)、(d)、(e)の順に遅くなる。
【0110】
これは、1つには、処理方法が、図8(a)、(b)が注目画素が空白の場合のみに、図8(c)が画像ドットの場合のみにパターンマッチングを実行すればよいのに比べ、図8(c)、(d)の場合には、空白の場合と、画像ドットの場合の両方(すなわちすべてのフォントデータ)でパターンマッチングを行う必要があるためである。言い換えれば、空白にのみ小滴を付加することにより、高速にジャギーを改善したフォントデータを作成することができる。また、画像ドットのみを小滴に置換することにより、高速にジャギーを改善したフォントデータを作成することができる。
【0111】
2つ目としては、必要な参照パターンの数が、図8において、(a)、((b)=(c))、(d)、(e)の順に多くなるためである。これは、図8(b)を実施するには、図8(a)の参照パターンにさらに空白2ドット目を判断する参照パターンが必要であり、図8(d)では、さらにドット1つ目を判断する参照パターンが必要であり、図8(e)では、さらにドット2つ目を判断するための参照パターンが必要となるためである。
【0112】
また、同じサイズのウインドウを用いた場合に、処理速度の点から図9の実施例の(a)〜(e)を比較すると、図9(a)が最も速く、(b)、(c)、(d)、(e)の順に遅くなる。
【0113】
これは、1つには、処理方法が、図9(a)、(b)が注目画素が空白の場合のみに、図9(c)が画像ドットの場合のみにパターンマッチングを実行すればよいのに比べ、図9(c)、(d)の場合には、空白の場合と、画像ドットの場合の両方(すなわちすべてのフォントデータでパターンマッチングを行う必要があるためである。言い換えれば、空白にのみ小滴あるは中滴を付加することにより、高速にジャギーを改善したフォントデータを作成することができる。また、画像ドットのみを小滴あるいは中滴に置換することにより、高速にジャギーを改善したフォントデータを作成することができる。
【0114】
2つ目としては、必要な参照パターンの数が、図9において、(a)、((b)=(c))、(d)、(e)の順に多くなるためである。これは、図9(b)を実施するには、図9(a)の参照パターンにさらに空白2ドット目を判断する参照パターンが必要であり、図9(d)では、さらにドット1つ目を判断する参照パターンが必要であり、図9(e)では、さらにドット2つ目を判断するための参照パターンが必要となるためである。
【0115】
次に、このようにして作成したフォントデータをインクジェット記録装置で記録紙上に印字する方法について述べる。
図10はヘッドの駆動波形を説明する図、図11はヘッドの駆動回路(図4のヘッド駆動部に対応)の例である。図15はドライバーICの一例である。印字データとしてのフォントデータは、図4のデータ処理部20ならびに印字制御部21において、ヘッドのならびに対応した縦横変換と、ヘッドを大滴、小滴、非印字の3値を打ち分けるために必要な2ビットの駆動データの生成とが行われ、駆動データs2としてヘッドの駆動周期に応じてヘッド駆動回路に送られる。したがって駆動データとしては、チャンネル数の2倍のビット数となる。ヘッド駆動回路に送られる信号としては、その他に駆動データをドライバーIC内のシフトレジスタ60でシフトさせるためのクロック信号s3とシフトレジスタ60内のデータがチャンネル数そろった時点でラッチ回路61に保持するためのラッチ信号s1と、駆動波形を画像ドットを形成するサイズのドット(大滴)に対応した駆動波形(駆動パルス)、中滴、小滴に対応した駆動波形(駆動パルス)を選択するための駆動波形選択信号(M1〜M3)が送られる。
【0116】
一方、駆動波形(駆動パルス)を生成する駆動波形生成部36としては、CPU35から駆動波形(駆動パルス)の形成する駆動波形データ(デジタル信号)をD/Aコンバータ37によりアナログ信号に変換し、これを実際の駆動電圧まで増幅する増幅器38、さらにヘッドの駆動による電流を十分供給するための電流増幅器39を経て、図10に示すような駆動波形が図15に示すドライバーICのVpに入力される。ドライバーICでは、駆動データs2に応じて、データセレクター62により、駆動波形選択信号(M1〜M3、ロジック信号)の1つが選択され、ロジック信号を駆動電圧レベルに変換するレベルシフター63を介して、スイッチング手段であるトランスミッションゲート64のゲートに入力される。したがってトランスミッションゲート64は、選択された駆動波形選択信号M1〜M3の長さに応じて、スイッチングされ、図10(b)に示すような小滴用の波形、図10(c)に示すような中滴用の波形、図10(d)に示すような大滴用の波形が出力端子(本実施例のドライバーICでは13−1〜192)に出力されることになる。これらの波形に応じて、PZTは駆動し、小滴、中滴、大滴を打ち分けることができる。本実施例では、1つの駆動波形から小滴用波形、中適用波形、大滴用波形を生成しているので、駆動波形を供給する回路、信号線が1つでよく、コスト低減、回路基板、伝送線の小型化が図れる。
【0117】
このようにして、小滴を付加したフォントデータを実際に以下の条件で、インクジェットヘッドで普通紙に印字してその文字品質を評価した。
ヘッド:384ノズル/色
ノズルピッチ=84μm(300dpi相当)
画像解像度:300dpi
ドットサイズ:大滴120μm、小滴40μm
文字:MS明朝 フォントサイズ=6、10、12、20、30、50、80ポイント
ジャギー補正方法:図8(a)、(b)、(c)、(d)各方法
印字方法:パス数(1ライン形成するスキャン数)=1、インターレス=なし
紙:リコー マイペーパTA
【0118】
本発明のジャギー補正(図8(a)〜(d)の小滴付加方法))を実施した文字と、小滴付加を行わない(補正なし)場合、すなわち大滴のみで印字した場合で、出力文字を比較した。その結果、下記表のような結果が得られ、本発明によるジャギー補正により文字品質が向上することがわかった。また、フェザリングもなく、画像濃度も十分な文字が得られた。比較のため、本発明によるジャギー補正を、インクを染料インクに変えて実施したところ、フェザリング(文字にじみ)が多く発生し、補正の効果よりむしろ、フェザリングによるギザギザ感が目立つ結果となった。
【0119】
また、本発明の補正方法を文字品質で比較すると、図8(c)、図8(d)が最も文字品質がよく、次に図8(b)、その次に図8(a)の順であった。言い換えれば、空白部と文字を形成するドットの両方に対して、小滴に置換する方法が、よりジャギーの改善効果が高い。これは、同じ参照パターンを使用しても、変化点周辺を多くの小滴で形成することができ、段差がより滑らかに解消されるためと考えられる。
【0120】
また、次に示す表1からわかるように、フォントサイズとしては小さなサイズより、むしろ大きなサイズの方が文字品質が良いことがわかる。ただし、小さなサイズでもジャギーの改善効果は得られている。さらに、図8(d)、(e)のドット配置では、どのフォントサイズでも効果は大きい。そのため、フォントサイズによらずに本発明を適用するのが好ましい。しかしながら、処理速度の点では、フォントサイズが大きくなると、フォントを形成するドットの数が多くなるため、処理速度がながくなるため、より高速に処理を行い、スループットの向上を図る(例えば20PPMを超えるようなスループットを実現する)上では、大きなフォントサイズには適用せずに、より一般的に用いられる50ポイント以下の文字に対してのみ本発明を適用するのが、より好ましい。
【0121】
【表1】
【0122】
××:ジャギーがかなり目立ち、文字品質劣悪
× :ジャギーが目立ち、文字品質悪
△ :ジャギーは多少目立つ
○ :ジャギーは判別できず、文字品質良好
◎ :ジャギーはまったくわからず、文字品質きわめて良好
【0123】
別の実施例として、小滴のサイズを変えて印字、評価を行った。印字条件は前述の条件とほぼ同じである。ただし、フォントサイズは12ポイントとし、ドットサイズを、
大滴ドット径=120μm
小滴ドット径=20、40、60、80、100、110μm
で実施した。
その結果、以下の表2のようになった。
【0124】
【表2】
【0125】
××:ジャギーがかなり目立ち、文字品質劣悪
× :ジャギーが目立ち、文字品質悪
△ :ジャギーは多少目立つ
○ :ジャギーは判別できず、文字品質良好
◎ :ジャギーはまったくわからず、文字品質きわめて良好
【0126】
この表2からわかるように、小滴のサイズとしては、ドット径80μm以下、すなわち大滴のドットの2/3以下が好ましい。さらには、ドット径60μm以下、すなわち大滴のドット系の1/2以下がより好ましい。
【0127】
また、小滴及び中滴を付加したフォントデータを実際に以下の条件で、インクジェットヘッドで普通紙に印字してその文字品質を評価した。
ヘッド:384ノズル/色
ノズルピッチ=84μm(300dpi相当)
画像解像度:300dpi
ドットサイズ:大滴120μm、中滴80μm、小滴40μm
文字:MS明朝 フォントサイズ=6、10、12、20、30、50、80ポイント
ジャギー補正方法:図9(a)、(b)、(c)、(d)各方法
印字方法:パス数(1ライン形成するスキャン数)=1、インターレス=なし
紙:リコー マイペーパTA
【0128】
本発明のジャギー補正(図9(a)〜(d)の小滴中滴付加方法))を実施した文字と、小滴中滴付加を行わない(補正なし)場合、すなわち大滴のみで印字した場合で、出力文字を比較した。その結果、下記表のような結果が得られ、本発明によるジャギー補正により文字品質が向上することがわかった。また、フェザリングもなく、画像濃度も十分な文字が得られた。比較のため、本発明によるジャギー補正を、インクを染料インクに変えて実施したところ、フェザリング(文字にじみ)が多く発生し、補正の効果よりむしろ、フェザリングによるギザギザ感が目立つ結果となった。
【0129】
また、本発明の補正方法を文字品質で比較すると、図9(c)、(d)が最も文字品質がよく、次に(b)、その次に(a)の順であった。言い換えれば、空白部と文字を形成するドットの両方に対して、小滴及び中滴に置換する方法が、よりジャギーの改善効果が高い。これは、同じ参照パターンを使用しても、変化点周辺を多くの小滴及び中滴で形成することができ、また、小滴中滴のサイズの変化により、段差がより滑らかに解消されるためと考えられる。
【0130】
また、次の表3からわかるように、フォントサイズとしては小さなサイズより、むしろ大きなサイズの方が文字品質が良いことがわかる。ただし、小さなサイズでもジャギーの改善効果は得られている。さらに、図9(d)、(e)のドット配置では、どのフォントサイズでも効果は大きい。そのため、フォントサイズによらずに本発明を適用するのが好ましい。しかしながら、処理速度の点では、フォントサイズが大きくなると、フォントを形成するドットの数が多くなるため、処理速度がながくなるため、より高速に処理を行い、スループットの向上を図る(例えば20PPMを超えるようなスループットを実現する)上では、大きなフォントサイズには適用せずに、より一般的に用いられる50ポイント以下の文字に対してのみ本発明を適用するのが、より好ましい。
【0131】
【表3】
【0132】
××:ジャギーがかなり目立ち、文字品質劣悪
× :ジャギーが目立ち、文字品質悪
△ :ジャギーは多少目立つ
○ :ジャギーは判別できず、文字品質良好
◎ :ジャギーはまったくわからず、文字品質きわめて良好
【0133】
本実施例においては、普通紙に印字したときの例を示したが、コート紙や、光沢紙、OHPフィルムなどに印字するときにも本発明を適用することにより、同様の効果を得ることができる。また、これらの紙種によって、ジャギー補正処理を実施する場合と、しない場合とを選択してもよい。
【0134】
また、本実施例では、300dpiで文字を印字した例を示したが、より低解像度の200dpi、150dpiの文字に対しても、文字を構成するドット径が大きくなり、階段状の段差がさらに目立つことから、本実施例が好適に適用でき、その効果も大きい。しかし、解像度が600dpi、1200dpi、2400dpiといった高密度の場合には、フォントを構成するドット数が多く、ドットサイズも小さいためジャギーが目立たない。そのため、異なる解像度で印字する複数の印字モードを有するインクジェットプリンタの場合、その解像度によって、本発明を実施するモードと、実施しないモードを設け、解像度に応じて選択するのがスループットの向上をいう点では好ましい。その解像度の目安としては、一般的には450dpi以上であれば、ジャギーが目立たない文字品質が得られることから、360dpi以下の場合は適用し、450dpi以上では適用しないとするのがよい。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0135】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明によれば、顔料、湿潤剤、炭素数8以上のポリオールまたはグリコールエーテル、アニオンまたはノニオン系界面活性剤、水溶性有機溶剤、水を少なくとも含んでなる、顔料濃度が6wt%以上で、かつインク粘度が8cp(25℃)以上のインクを用いることにより、普通紙上へ印字したときの、良好な色調(十分な発色性、色再現性を有する)、高い画像濃度、文字・画像にフェザリング現象やカラーブリード現象のない鮮明な画質、両面印刷にも耐え得るインク裏抜け現象の少ない画像、高速印刷に適した高いインク乾燥性(定着性)、耐光性、耐水性などの高い堅牢性を実現した上に、さらに、文字や、グラフィックス画像の輪郭部を形成するドットの階段状変化部周辺を、小さなサイズのドットで形成し、階段状変化部を補正することにより、文字品質、斜線品質の良好な画像をえることができた。また、低解像度でも高品質文字が印字できるようになったため、1パスノンインターレスで画像を形成することができ、印字スピードの向上が実現できた。
【0136】
また、請求項2又は3の発明によれば、さらに、階段状変化部の空白部のみ、あるいは文字を構成するドット部のみに、小さなサイズのドットを付加するようにしたので、処理速度が速くなり、印字スピードの向上が実現できた。
【0137】
また、請求項4の発明によれば、さらに、階段状変化部周辺の空白部および画像の輪郭を形成するドットの両方を、小さなサイズのドットで形成することにより、文字品質のさらなる向上が図れた。
【0138】
また、請求項5の発明によれば、さらに、小さなサイズのドット径を最適化することにより、さらなる文字品質の向上が図れた。
【0139】
また、請求項6又は7の発明によれば、さらに小滴の形成方法として、小さなドットを形成する駆動パルスと文字を構成するドットを形成する駆動パルスを同じ信号線により供給するようにしたので、低コスト、小サイズのハードウエアが実現できた。
【0140】
また、請求項8の発明によれば、さらに、2つの階段状変化部の間の直線を形成するドットの数が2のとき、空白部に形成する小ドットの数を1つに制限したので、傾き1/2の時の不具合が解決でき、さまざまな傾きを有する文字に対しても文字品質の向上が図れた。
【0141】
また、請求項9の発明によれば、さらに、2つの階段状変化部の間の直線を形成するドットの数が1のとき、小ドットを形成しないようにしたので、傾き1/1の時の不具合が解決でき、さまざまな傾きを有する文字に対しても文字品質の向上が図れた。
【0142】
また、請求項10又は11の発明によれば、さらに、画像の種類、特に2値データである文字・グラフィックスのときにのみ小滴を付加することにより、写真などのイメージ画像のときに小滴を付加することで、劣悪な画像となることがなく、文字、グラフィックス、写真の混在した画像などでも、良好な文字品質、斜線品質を得ることができた。
【0143】
また、請求項12の発明によれば、さらに、フォントサイズによりジャギー補正を行うか、行わないかを選択することにより、高スループットの場合でも不必要な処理速度を要することなく高PPMの出力が可能となった。
【0144】
また、請求項13の発明によれば、さらに、解像度によりジャギー補正を行うか、行わないかを選択することにより、スループット向上が図れた。
【0145】
また、請求項14の発明によれば、顔料、湿潤剤、炭素数8以上のポリオールまたはグリコールエーテル、アニオンまたはノニオン系界面活性剤、水溶性有機溶剤、水を少なくとも含んでなる、顔料濃度が6wt%以上で、かつインク粘度が8cp(25℃)以上のインクを用いることにより、普通紙上へ印字したときの、良好な色調(十分な発色性、色再現性を有する)、高い画像濃度、文字・画像にフェザリング現象やカラーブリード現象のない鮮明な画質、両面印刷にも耐え得るインク裏抜け現象の少ない画像、高速印刷に適した高いインク乾燥性(定着性)、耐光性、耐水性などの高い堅牢性を実現した上に、さらに、文字や、グラフィックス画像の輪郭部を形成するドットの階段状変化部周辺を、画像を形成するドットより小さく、かつサイズの異なる複数のドットで形成し、階段状変化部を補正することにより、文字品質、斜線品質の良好な画像をえることができた。また、低解像度でも高品質文字が印字できるようになったため、1パスノンインターレスで画像を形成することができ、印字スピードの向上が実現できた。
【0146】
また、請求項15又は16の発明によれば、さらに、階段状変化部の空白部のみ、あるいは文字を構成するドット部のみに、小滴あるいは/及び中滴を付加するようにしたので、処理速度が速くなり、印字スピードの向上が実現できた。
【0147】
また、請求項17の発明によれば、さらに、階段状変化部周辺の空白部および画像の輪郭を形成するドットの両方を、小滴及び中滴で形成することにより、文字品質のさらなる向上が図れた。
【0148】
また、請求項18又は19の発明によれば、さらに小滴、中滴の形成方法として、小滴、中滴を形成する駆動パルスと文字を構成するドットを形成する駆動パルスを同じ信号線により供給するようにしたので、低コスト、小サイズのハードウエアが実現できた。
【0149】
また、請求項20の発明によれば、さらに、2つの階段状変化部の間の直線を形成するドットの数が2のとき、空白部に形成する小滴あるいは中滴の数を1つに制限したので、傾き1/2の時の不具合が解決でき、さまざまな傾きを有する文字に対しても文字品質の向上が図れた。
【0150】
また、請求項21の発明によれば、さらに、2つの階段状変化部の間の直線を形成するドットの数が1のとき、小滴あるいは中滴を形成しないようにしたので、傾き1/1の時の不具合が解決でき、さまざまな傾きを有する文字に対しても文字品質の向上が図れた。
【0151】
また、請求項22又は23の発明によれば、さらに、画像の種類、特に2値データである文字・グラフィックスのときにのみ小滴あるいは/及び中滴を付加することにより、写真などのイメージ画像のときに小滴あるいは中滴を付加することで、劣悪な画像となることがなく、文字、グラフィックス、写真の混在した画像などでも、良好な文字品質、斜線品質を得ることができた。
【0152】
また、請求項24の発明によれば、さらに、フォントサイズによりジャギー補正を行うか、行わないかを選択することにより、高スループットの場合でも不必要な処理速度を要することなく高PPMの出力が可能となった。
【0153】
また、請求項25の発明によれば、さらに、解像度によりジャギー補正を行うか、行わないかを選択することにより、スループット向上が図れた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したシリアルプリンタとしてのインクジェット記録装置の機構部の概略斜視図である。
【図2】同記録装置のインクジェットヘッドの要部断面図である。
【図3】インクジェットヘッドのノズルピッチの説明図である。
【図4】同記録装置の制御部の要部ブロック図である。
【図5】ホストコンピュータと記録装置の機能の概略を示したブロック図である。
【図6】従来例による出力文字の例を示す図である。
【図7】従来の斜線部のドット配置を示す図である。
【図8】本発明の実施例による斜線部のドット配置を示す図である。
【図9】本発明の他の実施例による斜線部のドット配置を示す図である。
【図10】ヘッドの駆動波形を説明するための図である
【図11】ヘッドの駆動回路を示す図である。
【図12】パターンマッチングに用いられるウインドウの例を示す図である。
【図13】小滴を付加あるいは置換する方法を示すフローチャートである。
【図14】小滴及び中滴を付加あるいは置換する方法を示すフローチャートである。
【図15】ドライバーICの一例を示す図である。
【図16】パターンマッチングの実施例を示す図である。
【図17】パターンマッチングの他の実施例を示す図である。
【図18】パターンマッチングのその他の実施例を示す図である。
【図19】パターンマッチングのその他の実施例を示す図である。
【図20】変化点を中心に前後2ドットの空白及び画像ドットに対して小滴に置換するかどうかの判断を説明するための図である。
【符号の説明】
7 用紙(被記録体)
15 液室形成部材
16 ノズル孔
64 トランスミッションゲート(スイッチング手段)
Claims (25)
- 顔料、湿潤剤、炭素数8以上のポリオールまたはグリコールエーテル、アニオンまたはノニオン系界面活性剤、水溶性有機溶剤、水を少なくとも含んでなる、顔料濃度が6wt%以上で、かつインク粘度が8cp(25℃)以上のインクを用い、該インクを吐出する為のノズルと、該ノズルから前記インクを吐出するための圧力発生手段が形成されたインクジェットヘッドを有し、該インクジェットヘッドにより、被記録体の上に複数のドットからなる画像を記録するインクジェット記録装置において、前記画像の輪郭部を形成するドットの階段状変化部周辺を、前記画像を形成するドットより小さなサイズのドットで形成する手段を備えていることを特徴とするインクジェット記録装置。
- 前記画像の輪郭部を形成するドットの階段状変化部の空白部に、前記小さなサイズのドットを付加することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記階段状変化部にあり、前記画像の輪郭を形成するドットを、前記小さなサイズのドットで形成することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記画像の輪郭部を形成するドットの階段状変化部周辺の空白部および前記画像の輪郭を形成するドットの両方を、前記小さなサイズのドットで形成することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記小さなサイズのドット径が、前記輪郭を形成するドット径の2/3以下であることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記圧力発生手段に駆動パルスを供給するためのスイッチング手段を有し、前記画像ドットを形成する駆動パルスと、前記小さなドットを形成する駆動パルスとを同じ信号線により前記スイッチング手段に供給することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記画像を形成するための駆動パルス数と異なるパルス数の駆動パルスを印加することにより前記小さなドットを形成することを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置。
- 前記画像の輪郭部を形成するドットで、2つの階段状変化部の間の直線を形成するドットの数が2のとき、前記空白部に形成する小ドットの数が1であることを特徴とする請求項1、2又は4に記載のインクジェット記録装置。
- 前記画像の輪郭部を形成するドットで、2つの階段状変化部の間の直線を形成するドットの数が1のとき、前記小ドットを形成しないことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記画像の輪郭部を形成するドットの階段状変化部周辺を、前記画像を形成するドットより小さなサイズのドットで形成する第1のモードと、前記階段状変化部周辺を前記小さなサイズのドットで形成しない第2のモードを有し、前記画像の種類により第1のモードまたは第2のモードを選択することを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記画像の種類が、文字またはグラフィックスであるとき、前記第1のモードが選択されることを特徴とする請求項10に記載のインクジェット記録装置。
- 前記文字画像のフォントサイズにより、前記第1のモード又は第2のモードが選択されることを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記画像の輪郭部を形成するドットの階段状変化部周辺を、前記画像を形成するドットより小さなサイズのドットで形成する第1のモードと、前記階段状変化部周辺を前記小さなサイズのドットで形成しない第2のモードとを有し、記録画像の解像度により第1のモードと第2のモードとを選択する手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載のインクジェット記録装置。
- 顔料、湿潤剤、炭素数8以上のポリオールまたはグリコールエーテル、アニオンまたはノニオン系界面活性剤、水溶性有機溶剤、水を少なくとも含んでなる、顔料濃度が6wt%以上で、かつインク粘度が8cp(25℃)以上のインクを用い、該インクを吐出する為のノズルと、該ノズルから前記インクを吐出するための圧力発生手段が形成されたインクジェットヘッドを有し、該インクジェットヘッドにより、被記録体の上に複数のドットからなる画像を記録するインクジェット記録装置において、前記画像の輪郭部を形成するドットの階段状変化部周辺を、前記画像を形成するドットより小さく、かつサイズの異なる複数のドットで形成する手段を備えていることを特徴とするインクジェット記録装置。
- 前記画像の輪郭部を形成するドットの階段状変化部の空白部に、前記画像を形成するドットより小さく、かつサイズの異なる複数のドットを付加することを特徴とする請求項14に記載のインクジェット記録装置。
- 前記階段状変化部にあり、前記画像の輪郭を形成するドットを、前記画像を形成するドットより小さく、かつサイズの異なる複数のドットで形成することを特徴とする請求項14に記載のインクジェット記録装置。
- 前記画像の輪郭部を形成するドットの階段状変化部周辺の空白部および前記画像の輪郭を形成するドットの両方を、前記画像を形成するドットより小さく、かつサイズの異なる複数のドットで形成することを特徴とする請求項14に記載のインクジェット記録装置。
- 前記圧力発生手段に駆動パルスを供給するためのスイッチング手段を有し、前記画像ドットを形成する駆動パルスと、前記画像を形成するドットより小さく、かつサイズの異なる複数のドットを形成する駆動パルスを同じ信号線により前記スイッチング手段に供給することを特徴とする請求項14乃至17の何れかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記画像を形成するための駆動パルス数と異なるパルス数の駆動パルスを印加することにより前記画像を形成するドットより小さく、かつサイズの異なる複数のドットを形成することを特徴とする請求項18に記載のインクジェット記録装置。
- 前記画像の輪郭部を形成するドットで、2つの階段状変化部の間の直線を形成するドットの数が2のとき、前記空白部に形成する前記画像を形成するドットより小さく、かつサイズの異なる複数のドットのうち一方のドットで形成し、かつその数が1であることを特徴とする請求項14、15又は17に記載のインクジェット記録装置。
- 前記画像の輪郭部を形成するドットで、2つの階段状変化部の間の直線を形成するドットの数が1のとき、前記画像を形成するドットより小さく、かつサイズの異なる複数のドットを形成しないことを特徴とする請求項14乃至17の何れかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記画像の輪郭部を形成するドットの階段状変化部周辺を、前記画像を形成するドットより小さく、かつサイズの異なる複数のドットで形成する第1のモードと、前記階段状変化部周辺を前記画像を形成するドットより小さく、かつサイズの異なる複数のドットで形成しない第2のモードを有し、前記画像の種類により第1のモードまたは第2のモードを選択することを特徴とする請求項14乃至21の何れかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記画像の種類が、文字またはグラフィックスであるとき、前記第1のモードが選択されることを特徴とする請求項22に記載のインクジェット記録装置。
- 前記画像の輪郭部を形成するドットの階段状変化部周辺を、前記画像を形成するドットより小さく、かつサイズの異なる複数のドットで形成する第1のモードと、前記階段状変化部周辺を前記画像を形成するドットより小さく、かつサイズの異なる複数のドットで形成しない第2のモードを有し、前記文字画像のフォントサイズにより前記第1のモード又は第2のモードを選択する手段を備えていることを特徴とする請求項14乃至21の何れかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記画像の輪郭部を形成するドットの階段状変化部周辺を、前記画像を形成するドットより小さく、かつサイズの異なる複数のドットで形成する第1のモードと、前記階段状変化部周辺を前記画像を形成するドットより小さく、かつサイズの異なる複数のドットで形成しない第2のモードを有し、記録画像の解像度により第1のモードと第2のモードを選択する手段を備えていることを特徴とする請求項14乃至21の何れかに記載のインクジェット記録装置。
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