JP2001121806A - インクジェット記録方法及びその装置 - Google Patents

インクジェット記録方法及びその装置

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JP2001121806A
JP2001121806A JP30739899A JP30739899A JP2001121806A JP 2001121806 A JP2001121806 A JP 2001121806A JP 30739899 A JP30739899 A JP 30739899A JP 30739899 A JP30739899 A JP 30739899A JP 2001121806 A JP2001121806 A JP 2001121806A
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Jiro Moriyama
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より人間の視覚特性を考慮した記録を行い、
ハイライト部の粒状感を低減し、高品位の記録画像が得
られるようにする。 【解決手段】 同色系の色材濃度の異なる複数のインク
を用い、これらのインクを記録ヘッドから吐出させて記
録媒体に画像を形成するインクジェット記録方法におい
て、色材濃度の低いインクによって形成される記録ドッ
ト径を色材濃度の高いインクによって形成される記録ド
ット径より大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同色系で色材の濃
度の異なる複数色のインクを用いて記録媒体上に高品位
の画像を得ることができるインクジェット記録方法に関
するものである。なお、本発明は、一般的なプリント装
置のほか、複写機、通信システムを有するファクシミ
リ,プリント部を有するワードプロセッサ等の装置、さ
らには、各種処理装置と複合的に組み合わされた産業用
記録装置に適用することができる。
【0002】
【従来の技術】従来より、インクジェット記録方法は、
低騒音である、ランニングコストが低い、装置が小型で
ある、記録画像のカラー化が容易である等の理由から、
プリンタや複写機等において広く利用されている。
【0003】このようなインクジェット記録方法を応用
した記録装置において、より高品位な記録を行う方法の
一つとして、同色系で色材の濃度の異なるインクを追加
して使用する記録方法がある。すなわち、同色系の濃い
インクおよび淡いインクを用いて記録を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図10は、同色系の2
種類の濃度の色材インクを使用した従来の階調記録の一
例を示すものである。この場合は、2×2のドットマト
リックスにおいて、濃いインクおよび淡いインクによる
記録ドットの組み合わせによって、9階調の階調記録を
行う例を示している。
【0005】この図10に示すように、従来の手法で
は、記録されるドットの径に関しては、濃淡インクの違
いによって特に差をつけてはおらず、濃いインクの記録
ドット径と淡いインクの記録ドット径とをほぼ同じにし
ていた。
【0006】このように従来技術では、同色系で色材の
濃度の異なる複数色のインクを使用しても、これら濃淡
インクの記録ドット径を同じにしていたので、人間の視
覚特性が考慮されておらず、写真画像やCG画像等のよ
り高品位の画像が求められる分野では、いまひとつ満足
すべき画質を得ることができなかった。
【0007】因みに、淡い色から濃い色までを精細に表
現する写真画像やCG画像等では、人間の視覚特性を考
慮すると、記録濃度の高いダーク部は、濃度が高いこ
と、またダーク部のエッジ部ではドットの広がりが小さ
く記録解像度が高いことが重要である。
【0008】一方、記録濃度の低いハイライト部は、粒
状感を少なく記録することが最も重要であり、これには
コントラストを下げることが有効である。すなわち、ハ
イライト部では粒状感の低減が重要であり、高解像度記
録の必要はない。
【0009】また、従来、濃いインクを用いた濃い領域
と薄いインクを用いた淡い領域とのつなぎ目において
は、濃度が急激に変化することがあり、擬似輪郭のよう
なものが視認されるという問題もあった。
【0010】この発明はこのような実情を考慮してなさ
れたものであり、濃いインクは濃いインクの特徴を生か
し、また淡いインクは淡いインクの特徴を生かした記録
を行うことで、より人間の視覚特性を考慮した記録を行
い、これにより、ハイライト部の粒状感が低減され、よ
り高品位の記録画像を得ることができるインクジェット
記録方法を提供することを解決課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明では、同系色で
色材濃度の異なる複数のインクを用い、これらのインク
を記録ヘッドから吐出させて記録媒体に画像を形成する
インクジェット記録方法において、色材濃度の低いイン
クによって形成される記録ドット径を色材濃度の高いイ
ンクによって形成される記録ドット径より大きくするよ
うにしたことを特徴とする。
【0012】記録ドット径を異ならせるには、界面活性
剤の添加量を変化させるなどしてインクの浸透性を異な
らせる、インクの粘度を異ならせる、吐出量を異ならせ
る、インクの吐出速度を変化させるなどの手法がある。
【0013】また、本発明の一形態では、記録媒体の種
類または記録モードに応じて、色材濃度の低いインクに
よって形成される記録ドット径と色材濃度の高いインク
によって形成される記録ドット径との比を異ならせるよ
うにしている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施形態について説明する。
【0015】(装置構成)図1は本発明を適用可能なイ
ンクジェット記録装置の一例を概念的に示す斜視図であ
る。
【0016】このインクジェット記録装置100におい
て、キャリッジ101は、互いに平行に延在する2本の
ガイド軸102および103と摺動可能に係合してお
り、キャリッジ101は駆動モータおよびその駆動力を
伝達するベルトなどの駆動力伝達機構(何れも不図示)
によりガイド軸102および103に沿って、Q1,Q
2方向に往復動される。キャリッジ101には、記録ヘ
ッド104と、この記録ヘッド104で用いられるイン
クを収納するインク容器としてのインクタンク(不図
示)が搭載される。
【0017】記録ヘッド104には、記録媒体としての
用紙Pと対向する面に、用紙Pの搬送方向に並ぶ複数個
のインク吐出口が形成されている。記録ヘッド104に
は、この複数個の吐出口のそれぞれに連通してインク路
が設けられ、それぞれのインク路に対応して、インク吐
出のための熱エネルギーを発生する電気熱変換体が設け
られている。電気熱変換体は、駆動データに応じて電気
パルスが印加されることによって熱を発生し、これによ
りインクに膜沸騰を生じさせ、その膜沸騰による気泡の
生成に伴なって上記吐出口からインクを吐出させる。各
インク路には、これらに共通に連通する共通液室が設け
られており、この共通液室はインクタンクに接続されて
いる。
【0018】記録媒体としての用紙Pは、装置の前端部
に設けられる挿入口105から挿入され、最終的にその
搬送方向が反転され、送りローラ106によって上記キ
ャリッジ101の移動領域の下部に設置されたプラテン
107上に搬送される。これにより、キャリッジ101
に搭載された記録ヘッド104の移動に伴なって、プラ
テン107によって支持された用紙P上に記録がなされ
る。
【0019】以上のようにして、キャリッジ101の移
動に伴ない記録ヘッド104の吐出口の配列幅に対応し
た幅の記録動作と用紙Pの送りを交互に繰り返しなが
ら、用紙P全体にプリントがなされ、用紙Pは装置前方
に排出される。
【0020】キャリッジ101の移動領域の端部には、
キャリッジ101上の各ヘッドの下部と対向可能な回復
系ユニット(不図示)が設けられ、これにより非記録時
等に各ヘッドの吐出口をキャップする動作や各ヘッドの
吐出口からインクを吸引するなどの動作を行うことがで
きる。
【0021】装置の右端部には、スイッチや表示素子を
備えた操作部108が設けられる。ここにおけるスイッ
チは装置電源のオン/オフや各種プリントモードの設定
などに使用され、表示素子は装置の各種状態を表示する
役割をする。
【0022】図2は上記インクジェット記録装置の制御
系の構成を示すブロック図である。
【0023】図2において、記録すべき文字や画像など
の記録データはホストコンピュータから入力され、受信
バッファ401で一時記憶される。また、正しくデータ
が転送されていることを確認するデータ、記録装置の動
作状態を知らせるデータなどの制御データが記録装置1
00およびホストコンピュータ間で送受信される。
【0024】受信バッファ401で一時記憶されたデー
タは、CPU402の管理の元でメモリ部403に転送
され、メモリ部403に一次的に記憶される。
【0025】CPU402は、ホストコンピュータから
印字情報を受け取ると、記録装置各部の制御やデータ処
理などを実行する。
【0026】機械コントロール部404は、CPU40
2からの指令に基づいてキャリッジモータやラインフィ
ード(紙送り)モータ等の機械部405を駆動制御す
る。
【0027】センサ/SWコントロール部406は、各
種センサやSW(スイッチ)などを含むセンサ/SW部
407からの検出信号をCPU402に送る。
【0028】表示素子コントロール部408は、CPU
402からの指令に基づいて表示パネル群のLEDや液
晶表示素子等からなる表示素子部409を制御する。
【0029】記録ヘッドコントロール部410はCPU
402からの指令に基づいて記録ヘッド104の記録動
作、即ち記録データに応じたインク吐出動作を制御す
る。また、記録ヘッドコントロール部410は、記録ヘ
ッド104の状態を示す温度情報等を検出し、それらの
検出信号をCPU402に送る。
【0030】(記録ヘッド)図3は、上述したインクジ
ェット記録装置に搭載される記録ヘッド104の吐出口
の配置を説明する図である。
【0031】この記録ヘッド104には、ブラック(B
K)のインクを吐出するブラックヘッド104(B
K)、濃シアン(C+)のインクを吐出する濃シアンヘ
ッド104(C+)、淡シアン(C−)のインクを吐出
する濃シアンヘッド104(C−)、濃マゼンタ(M
+)のインクを吐出する濃マゼンタヘッド104(M
+)、淡マゼンタ(M−)のインクを吐出する淡マゼン
タヘッド104(M−)、イエロ−(Y)のインクを吐
出するイエローヘッド104(Y)から成る6つのヘッ
ドを備えている。
【0032】各ヘッドには、例えば、128個のインク
吐出口が、用紙Pの搬送方向Aに平行な方向に並べられ
ている。各ヘッドにおいて、インク吐出口の配置ピッチ
は約70μmである。
【0033】ブラックヘッド104(BK)の吐出口の
大きさは他の色のヘッドより大きく、大きいインク滴を
吐出可能としている。吐出させるインク量はブラックヘ
ッド104(BK)が約80pl(ピコリットル)、他
は約40plである。
【0034】各ヘッドの吐出口列の間隔(主走査方向の
間隔)は、吐出口の配置ピッチの約180倍である。
【0035】各インク吐出口の近傍には、熱エネルギー
を利用してインクを吐出するための電気熱変換体を備え
ており、各電気熱変換体が発生する熱エネルギーによ
り、吐出口からインクを吐出させる。
【0036】ここで、淡マゼンタインク(M−)と濃マ
ゼンタインク(M+)とは、マゼンタの染料の濃度が異
なるインクであり、淡マゼンタインク(M−)は濃マゼ
ンタインク(M+)の約1/4の濃度である。
【0037】同様に、淡シアンインク(C−)は濃シア
ンインク(C+)の約1/4の濃度である。
【0038】このような同色系で色剤の濃度の異なる複
数の色インクを使用することにより、淡い色の記録から
濃い色の記録へとなめらかな階調変化の記録ができると
ともに、淡い色と濃い色のダイナミックレンジを大きく
とった記録ができる なお、同色でなく同色系としたのは、同色系で色剤の濃
度の異なる複数の色インク間で多少の色調差があること
を可とすることを意味する。
【0039】(第1実施形態)図4を用いて本発明の基
本的な概念について説明する。
【0040】図4は、同色系の2種類の濃度の色材イン
クを使用した本発明にかかる階調記録の一例を示すもの
である。この場合は、2×2のドットマトリックスにお
いて、濃いインクおよび淡いインクによる記録ドットの
組み合わせてによって、9階調の階調記録を行う例を示
している。
【0041】図4に示すように、本発明では、淡インク
のほうが濃インクより記録ドット径が相対的に大きくな
るようにしている。因みに、従来では、前述したよう
に、これらのドット径は同じとしていた。
【0042】この場合は、濃インクは従来と同じドット
径とし、淡インクのドット径を従来よく大きくしてい
る。淡インクのドット径は従来より大きくなっている
が、例えば1cm2当たりの巨視的な面積に対する淡イ
ンクの1ドットあたりの記録濃度は従来とほぼ等しくし
ている。
【0043】すなわち、淡インクの1ドット内の、微少
面積の濃度すなわち微視的な濃度は従来のものより低く
している。
【0044】図5(a)(b)は、このように濃淡イン
クのドット径を変えた本発明による単ドットの記録特性
を示すものであり、(a)が濃シアンインク(C+)
を、(b)が淡シアンインク(C−)のものを示してい
る。ここでは各インクの色材は染料である。
【0045】また、図6(a)(b)は、濃淡インクの
ドット径が同じである従来の単ドットの記録特性を示す
ものであり、(a)が濃シアンインク(C+)を、
(b)が淡シアンインク(C−)を示している。
【0046】これら図5および図6においては、縦軸に
染料濃度をとり、横軸に記録ドットの大きさをとってい
る。したがって、各グラフの斜線部、交差斜線部の面積
が1ドットの記録濃度を示していることになる。この場
合、図5および図6ともに、淡シアンインク(C−)の
1ドットの記録濃度が濃シアンインク(C+)の1ドッ
トの記録濃度の1/2になることを想定している。
【0047】この場合、本発明を示す図5においては、
淡シアンインク(C−)の1ドットの大きさがが濃シア
ンインク(C+)の1ドットの大きさの2倍にしてい
る。したがって、淡シアンインク(C−)の染料濃度
は、濃シアンインクの染料濃度の約1/4とした。
【0048】なお、実際に、同色系で色材の濃度の異な
る2種類のインクの染料濃度を設定する際には、上述し
たように、各濃淡インクの単ドットの記録濃度を単に比
較するのではなく、各濃淡インクを記録媒体に最大量打
ち込んだ時のベタ記録の濃度が2対1になるように、最
適化処理して決定する。
【0049】つぎに、濃淡インクのドットの大きさ(ド
ット径)を変えるための具体的な手法について説明す
る。
【0050】この第1の実施形態では、ドット径を変化
させるためにインクの浸透性を変化させる。
【0051】すなわち、濃シアンインク(C+)と淡シ
アンインク(C−)、または濃マゼンタインク(M+)
と淡マゼンタインク(M−)のドット径を変えるため
に、淡いインク(C−,M−)の浸透性を大きくした、
言い替えると濃いインク(C+,M−)の浸透性を小さ
くしている。
【0052】浸透性を変えるために、具体的には、例え
ば、インク中に混入する界面活性剤の量を変化させる。
濃シアンインク(C+)は淡シアンインク(C−)より
界面活性剤の量を少なくする。同様に、濃マゼンタイン
ク(M+)は淡マゼンタインク(M−)より界面活性材
の量を少なくする。
【0053】界面活性剤としては、例えばアセチレノー
ルEHを使用する。記録媒体として5種類の普通紙を準
備し、これら5種類の記録媒体上でのドット径の平均値
がC+は約110μmで、C−は約130μmとなるよ
うにした。M+とM−についても同様である。
【0054】ところで、上記のようにして濃インクで記
録されたドットは、図5(a)に示すように、記録部と
非記録部の濃度差が大きく、記録ドットのコントラスト
が大きく、1ドットの存在感が高く、またドット径が小
さいので、高解像度記録部分の記録に適しており、ま
た、もともと染料濃度も高いので、記録濃度の濃いダー
ク部の記録に適している。
【0055】一方、上記のようにして、そのドット径が
大きくなるように記録された淡インクのドットは、図5
(b)に示すように、記録部と非記録部の濃度差が小さ
く、記録ドットのコントラストが小さく、1ドットの存
在感が低く、さらに粒状感が小さいので、記録濃度の淡
いハイライト部の記録に適しているが、ドット径が大き
いので、高解像度記録部の記録には適していない。
【0056】前述したように、一般に、淡い色から濃い
色までを表現する写真画像やCG画像等では、記録媒体
上で示す人間の視覚特性を考慮すると、記録濃度の高い
ダーク部は濃度が高いこと、またダーク部のエッジ部で
はドットの広がりが小さく記録解像度が高いことが重要
である。
【0057】一方、記録濃度の低いハイライト部は、粒
状感を少なく記録することが最も重要であり、そのため
にはコントラストを下げることが有効である。等しい記
録濃度を保ちコントラストを下げるためには、ドット径
を大きくすることが有効である。ハイライト部は粒状感
の低減が重要であり、高解像度記録の必要はない。
【0058】このことから、ダーク部では記録濃度が高
くドット径の広がりの小さい本発明の淡インク(C−,
M−)の記録特性が、また、ハイライト部では記録濃度
が低くドット径の広がりの大きい、本発明の濃インク
(C+,M+)の記録特性が適していることが判る。
【0059】一方、本発明による記録方法によれば、ハ
イライト部の粒状感のみならず、濃インクと淡インクの
つなぎ部での階調変化を従来よりなめらかにできた。こ
れは、図4にも示されるように、淡インクのドット径を
大きくして、濃いインクと淡いインクとの重なり部の面
積が増加し、記録媒体上で濃いインクと淡いインクが混
合し全体として均一な濃度となることによる。このつな
ぎ部は中間色であるため疑似輪郭が発生しやすく、ハイ
ライト部の粒状感と並んで画質向上の重要なポイントで
ある。
【0060】このように本実施形態では、濃いインクは
濃いインクの特徴を生かし、また淡いインクは淡いイン
クの特徴を生かした記録を行うようにしているので、人
間の視覚特性を考慮した記録画像を得ることができ、そ
の結果、特にハイライト部の粒状感が低減され、より高
品位の記録画像を得ることができる。また、濃いインク
と淡いインクのつなぎ部でも、その濃度変化が従来より
なめらかになり、薄い部分から徐々に濃い部分に変化す
るような画像を記録する場合の疑似輪郭の発生を少なく
することができる。
【0061】なお、ここで、使用したインクの成分構成
は以下のとおりである。
【0062】 ・イエローインク(Y) グリセリン 5.0重量% チオジグリコール 5.0重量% 尿素 5.0重量% イソプロピルアルコール 4.0重量% アセチレノールEH(川研ケミカル) 1.0重量% 染料C.I.ダイレクトイエロー142 2.0重量% 水 78.0重量% ・濃マゼンタインク(M+) グリセリン 5.0重量% チオジグリコール 5.0重量% 尿素 5.0重量% イソプロピルアルコール 4.0重量% アセチレノールEH(川研ケミカル) 1.0重量% 染料C.I.アシドレッド289 2.5重量% 水 77.5重量% ・淡マゼンタインク(M−) グリセリン 5.0重量% チオジグリコール 5.0重量% 尿素 5.0重量% イソプロピルアルコール 4.0重量% アセチレノールEH(川研ケミカル) 1.5重量% 染料C.I.アシドレッド289 0.6重量% 水 78.9重量% ・濃シアンインク(C+) グリセリン 5.0重量% チオジグリコール 5.0重量% 尿素 5.0重量% イソプロピルアルコール 4.0重量% アセチレノールEH(川研ケミカル) 1.0重量% 染料C.Iダイレクトブルー199 2.5重量% 水 77.5重量% ・淡シアンインク(C−) グリセリン 5.9重量% チオジグリコール 5.0重量% 尿素 5.0重量% イソプロピルアルコール 4.0重量% アセチレノールEH(川研ケミカル) 1.5重量% 染料C.Iダイレクトブルー199 0.6重量% 水 78.9重量% ・ブラックインク(BK) グリセリン 5.0重量% チオジグリコール 5.0重量% 尿素 5.0重量% イソプロピルアルコール 4.0重量% 染料フードブラック2 3.0重量% 水 78.0重量% (第2実施形態)第1実施形態では、濃淡インクのドッ
ト径を変化させるために各インクの浸透性を変化させた
が、各インクの粘度を変化させても良い。
【0063】具体的には、淡インクの粘度を濃インクの
粘度より低くする。同じインク体積であっても、記録媒
体上では粘度の高いインクほどドット径が小さいという
物性を活用する。より具体的には、淡インクの粘度をよ
り低くするため、淡インクは濃インクよりグリセリンの
添加率を小さくし、例えば3.5重量%とする。濃イン
クのグリセリンの添加率は、例えば5.0重量%とす
る。他のインクの成分構成は、第1実施形態とほぼ同様
とする。
【0064】(第3実施形態)第1実施形態では、シア
ンインクおよびマゼンタインクを濃淡の2種類とした
が、この第3の実施形態では、これら同色系に含ませる
濃度の異なるインクの種類を3種類にしている。
【0065】例えば、イエローインク(Y)とブラック
インク(BK)は前記同様1種類とし、シアンおよびマ
ゼンタに濃度の異なる3種類のインク(C+,C−,C
−−)(M+,M−,M−−)を用いる。
【0066】図7は、このような第3の実施形態に用い
る記録ヘッド104を示すもので、この記録ヘッド10
4には、ブラック(BK)のインクを吐出するブラック
ヘッド104(BK)、濃シアン(C+)のインク吐出
する濃シアンヘッド104(C+)、淡シアン(C−)
のインク吐出する濃シアンヘッド104(C−)、濃マ
ゼンタ(M+)のインクを吐出する濃マゼンタヘッド1
04(M+)、淡マゼンタ(M−)のインクを吐出する
淡マゼンタヘッド104(M−)、イエロ−(Y)のイ
ンクを吐出するイエローヘッド104(Y)の6つのヘ
ッドの他に、最淡シアンヘッド104(C−−),最淡
マゼンタヘッド104(M−−)を備えている。
【0067】例えば、淡シアンインク(C−)は濃シア
ンインク(C+)の約1/4の染料濃度とし、最淡シア
ンインク(C−−)は濃シアンインク(C+)の約1/
12の染料濃度とした。マゼンタインクも同様である。
【0068】最淡シアンインク(C−−)の成分構成は
次の通りとした。
【0069】 ・最淡シアンインク(C−−) グリセリン 5.0重量% チオジグリコール 5.0重量% 尿素 5.0重量% イソプロピルアルコール 4.0重量% アセチレノサEH(川研ケミカル) 1.5重量% 染料C.I.ダイレクトブルー199 0.2重量% 水 79.3重量% この実施形態においては、淡インクおよび最淡インク
は、濃インクに比べ、添加する界面活性剤の量を増やす
ことで、そのドット径を大きくしている。この場合、淡
インクおよび最淡インクは界面活性剤の量を同じにし、
そのドット径も等しくしている。
【0070】なお、濃インクおよび淡インクのドット径
を同じにし、最淡インクドット径をこれらに比べ大きく
するようにしてもよい。
【0071】(第4実施形態)この第4の実施形態で
は、同色系に含まれるインクの種類は先の第3の実施形
態と同様3種類とし、これら3種類のドット径を全て異
ならせるようにしている。すなわち、濃インク→淡イン
ク→最淡インクの順にドット径が大きくなるようにして
いる。例えば、濃シアンインク(C+)のドット径を約
110μm、淡シアンインク(C−)のドット径を約1
30μm、最淡シアンインク(C−−)のドット径を約
150μmとする。
【0072】ドット径は、前記同様、インクの界面活性
剤の添加量を調整した。具体的なインクの処方は以下の
ようにした。
【0073】 ・濃シアンインク(C+) グリセリン 5.0重量% チオジグリコール 5.0重量% 尿素 5.0重量% イソプロピルアルコール 4.0重量% アセチレノールEH(川研ケミカル) 1.0重量% 染料C.I.ダイレクトブルー199 2.5重量% 水 77.5重量% ・淡シアンインク(C−) グリセリン 5.0重量% チオジグリコール 5.0重量% 尿素 5.0重量% イソプロピルアルコール 4.0重量% アセチレノールEH(川研ケミカル) 1.5重量% 染料C.I.ダイレクトブルー199 0.6重量% 水 78.9重量% ・最淡シアンインク(C−−) グリセリン 5.0重量% チオジグリコール 5.0重量% 尿素 5.0重量% イソプロピルアルコール 4.0重量% アセチレノールEH(川研ケミカル) 2.0重量% 染料C.I.ダイレクトブルー199 0.2重量% 水 78.8重量% (第5実施形態)この第5の実施形態では、記録ドット
径をインクの吐出量(吐出体積)を変化させることによ
って変化させる。
【0074】すなわち、濃いインクの吐出量を淡いイン
クの吐出量より小さくする。言い替えると、色材濃度の
高いインクの吐出体積を色材濃度の低いインクの吐出体
積より小さくする。
【0075】例えば、3色のシアンインクを用いた場
合、C+インクの吐出量は40pl、C−インクの吐出
量は43pl、C−−インクの吐出量は46plとす
る。
【0076】勿論、前述した実施形態と組み合わせ、イ
ンクの浸透性と吐出量の両者を制御することによってド
ット径を変化させるようにしてもよい。
【0077】(第6実施形態)この第6の実施形態で
は、インクの吐出速度を変化させることによって記録ド
ット径を変化させる。すなわち、淡いインクの吐出速度
を濃いインクの吐出速度より大きくする。
【0078】インク吐出速度を変化させるためには,具
体的には、ノズルの設計を濃淡インクに応じて変える、
吐出口の大きさと吐出時の印加エネルギーとを調整す
る、印加エネルギーの仕事率を調整する等の手法があ
る。
【0079】このようにインクの吐出速度が変化する
と、それに応じてインクのにじみ率Nを変化し、その結
果ドット径が変わることになる。
【0080】にじみ率Nは、吐出したインク滴の球状換
算の直径(d1)に対する着弾ドット径(d2)の比
(N=d2/d1)と定義する。すなわち淡いインクの
にじみ率は濃いインクのにじみ率より大きくなり、この
結果淡いインクのドット径が濃いインクより大きくな
る。この「にじみ率」の考えかたは、先の「浸透性」の
考え方と類似している。
【0081】(第7実施形態)この第7の実施形態で
は、記録媒体に応じて濃いインクと薄いインクのドット
径の比を変更するようにしている。勿論、淡いインクの
ドット径を濃いインクに比べ大きくする原則は変わらな
い。
【0082】一般に、記録媒体の特性はさまざまであ
り、同じ条件で記録しても、にじみ率が異なる場合があ
る。例えば、浸透性の大きい記録媒体では同じ量のイン
ク滴でもドット径が大きく、すなわちにじみ率が大きく
なる。また、インク受容層のあるインクジェット記録専
用の記録媒体では、インク物性値によらず吐出量に対す
るドット径が一定になるよう設計されたものが多い。
【0083】このため、専用記録媒体で本発明の効果を
より有効に得るためには、積極的に吐出量の差を大きく
することが有効である。
【0084】そこで、濃いインクと薄いインクのドット
径の比は、専用記録媒体に記録するときのほうが、通常
コピー紙などの通常記録媒体に記録するときより、大き
くする。
【0085】図8は、この第7の実施形態の動作例を示
すフローチャートであり、この場合はシアンインクに対
する制御例を示している。シアンインクは、濃シアンイ
ンク(C+),淡シアンインク(C−)の2種類である
とする。
【0086】印刷を開始すると、まず、用紙が専用媒体
であるか否かを判断する(ステップS1)。専用媒体が
どうかは、ホストコンピュータからプリンタに転送され
るコマンドあるいはプリンタのスイッチやセンサなどに
よる検出によって判断する。
【0087】専用媒体である場合は、濃シアンインク
(C+)の吐出量を40pl、淡シアンインク(C−)
の吐出量を45Plに設定する(ステップS2)。マゼ
ンタについても同様である。
【0088】専用媒体でない場合は、普通紙と判断し、
濃シアンインク(C+)の吐出量を40pl、淡シアン
インク(C−)の吐出量を42.5plに設定する(ス
テップS3)。マゼンタについても同様である。
【0089】ステップS4では、1頁の印刷ステップを
実行する。
【0090】吐出量の設定は記憶され、印刷の際は、イ
ンク吐出時に電気熱変換素子に印加するエネルギー量を
制御することで吐出量を調整する。圧電素子の場合には
駆動波形の形状を制御する。
【0091】(第8実施形態)この第8の実施形態で
は、記録モードに応じて濃いインクと薄いインクのドッ
ト径の比を変更するようにしている。勿論、淡いインク
のドット径を濃いインクに比べ大きくする原則は変わら
ない。
【0092】例えば、高速記録モードでは、濃シアンイ
ンク(C+)および淡シアンインク(C−)の吐出量を
40plとし、高画質モードでは、濃シアンインク(C
+)の吐出量を40plとしかつ淡シアンインク(C
−)の吐出量を42.5plとする。
【0093】これにより、高速記録モードではインクの
節約になり、高画質記録モードでは高画質の記録が得ら
れる。
【0094】図9は、この第8の実施形態の動作例を示
すフローチャートであり、この場合はシアンインクに対
する制御例を示している。シアンインクは、濃シアンイ
ンク(C+),淡シアンインク(C−)の2種類である
とする。
【0095】印刷を開始すると、まず、記録モードを判
断する(ステップS10)。記録モードは、ホストコン
ピュータからプリンタに転送されるコマンドあるいはプ
リンタのスイッチやセンサなどからの情報によって判断
する。
【0096】高速モードである場合は、濃シアンインク
(C+)および淡シアンインク(C−)の吐出量を40
plに設定する(ステップS11)。マゼンタについて
も同様である。
【0097】高画質モードである場合は、濃シアンイン
ク(C+)の吐出量を40pl、淡シアンインク(C
−)の吐出量を42.5plに設定する(ステップS1
2)。マゼンタについても同様である。
【0098】ステップS4では、1頁の印刷ステップを
実行する。
【0099】吐出量の設定は記憶され、印刷の際は、イ
ンク吐出時に電気熱変換素子に印加するエネルギー量を
制御することで吐出量を調整する。
【0100】このように、記録媒体や記録モードに応じ
て、同色系の濃度の異なる複数色のインクのドット径あ
るいは吐出体積の比を変更(最適化)する手段により、
本発明の効果が得られる。
【0101】(他の実施形態)上記実施形態では、各イ
ンクの色材として染料を使用した例を示したがこれに限
定されることなく、色材として例えば顔料を使用したも
の、あるいは染料と顔料を混合したもの等を用いても良
い。さらには、例えば、BKは顔料、他は染料としても
よい。あるいは、BKは染料と顔料の混合で、他は染料
としてもよい。
【0102】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0103】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0104】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0105】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0106】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0107】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0108】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0109】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0110】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0111】
【発明の効果】本発明によれば、同色系の色材濃度の異
なる複数のインクを用い、これらのインクを記録ヘッド
から吐出させて記録媒体に画像を形成するインクジェッ
ト記録方法において、色材濃度の低いインクによって形
成される記録ドット径を色材濃度の高いインクによって
形成される記録ドット径より大きくすることにより、濃
いインクは濃いインクの特徴を生かし、また淡いインク
は淡いインクの特徴を生かした記録を行うようにしてい
るので、人間の視覚特性を考慮した記録画像を得ること
ができ、その結果、特にハイライト部の粒状感が低減さ
れ、より高品位の記録画像を得ることができる。また、
濃いインクと淡いインクのつなぎ部でも、その濃度変化
が従来よりなめらかになり、薄い部分から徐々に濃い部
分に変化するような画像を記録する場合の疑似輪郭の発
生を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用可能なインクジェット記録装置の
概観構成を示す斜視図である。
【図2】本発明を適用可能なインクジェット記録装置の
制御系の構成例を示すブロック図である。
【図3】第1の実施形態の記録ヘッドのインク吐出口の
配置を示す図である。
【図4】本発明による階調記録の一例を示す図である。
【図5】本発明による単ドットの記録特性を示す図であ
る。
【図6】従来技術による単ドットの記録特性を示す図で
ある。
【図7】第3の実施形態の記録ヘッドのインク吐出口の
配置を示す図である。
【図8】第7の実施形態の作用を示すフローチャートで
ある。
【図9】第8の実施形態の作用を示すフローチャートで
ある。
【図10】従来技術による階調記録の一例を示す図であ
る。
【符号の説明】
100 インクジェット記録装置 101 キャリッジ 102 ガイド軸 103 ガイド軸 104 記録ヘッド 106 送りローラ 107 プラテン P 記録媒体 401 受信バッファ 402 CPU 403 メモリ部 404 機械コントロール部 405 機械部 406 センサ 406 センサ/SWコントロール部 407 センサ/SW部 408 表示素子コントロール部 409 表示素子部 410 記録ヘッドコントロール部
フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA04 EA09 EA11 EB13 EB29 EB45 EB59 EC07 EC31 EC42 ED01 ED07 EE08 FA03 FA10 FC02 2C057 AF39 AF91 AG12 AG46 AH13 AL21 AL40 AM16 AM40 CA01 CA07 2H086 BA02 BA03 BA55 BA59 BA61

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同系色で色材濃度の異なる複数のインク
    を用い、これらのインクを記録ヘッドから吐出させて記
    録媒体に画像を形成するインクジェット記録方法におい
    て、 色材濃度の低い第1のインクによって形成される記録ド
    ット径を前記第1のインクより色材濃度の高い第2のイ
    ンクによって形成される記録ドット径より大きくするこ
    とを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 【請求項2】 色材濃度の低い前記第1のインクの記録
    媒体に対する浸透性を色材濃度の高い前記第2のインク
    の浸透性に比べ大きくすることにより、記録ドット径を
    異ならせることを特徴とする請求項1に記載のインクジ
    ェット記録方法。
  3. 【請求項3】 色材濃度の高い前記第2のインクと色材
    濃度の低い前記第1のインクの界面活性剤の添加量を異
    ならせることにより前記浸透性を異ならせたことを特徴
    とする請求項2に記載のインクジェット記録方法。
  4. 【請求項4】 色材濃度の高い前記第2のインクと色材
    濃度の低い前記第1のインクの粘度を異ならせることに
    より前記浸透性を異ならせたことを特徴とする請求項2
    に記載のインクジェット記録方法。
  5. 【請求項5】 色材濃度の低い前記第1のインクの吐出
    量を色材濃度の高い前記第2のインクの吐出量に比べ大
    きくすることにより、記録ドット径を異ならせることを
    特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  6. 【請求項6】 色材濃度の低い前記第1のインクの吐出
    速度を色材濃度の高い前記第2のインクの吐出速度に比
    べ大きくすることにより、記録ドット径を異ならせるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方
    法。
  7. 【請求項7】 前記記録媒体の種類に応じて、色材濃度
    の低い前記第1のインクによって形成される記録ドット
    径と色材濃度の高い前記第2のインクによって形成され
    る記録ドット径との比が異なるようにしたことを特徴と
    する請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェット記
    録方法。
  8. 【請求項8】 記録モードの種類に応じて、色材濃度の
    低い前記第1のインクによって形成される記録ドット径
    と色材濃度の高い前記第2のインクによって形成される
    記録ドット径との比を異ならせたことを特徴とする請求
    項1〜6のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  9. 【請求項9】 前記記録ヘッドは、インクを吐出するた
    めに利用されるエネルギを発生する素子として、インク
    に膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する電気熱変換
    体を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに
    記載のインクジェット記録方法。
  10. 【請求項10】 同系色で色材濃度の異なる複数のイン
    クを用い、これらのインクを記録ヘッドから吐出させて
    記録媒体に画像を形成するインクジェット記録装置であ
    って、 色材濃度の低い第1のインクによって形成される記録ド
    ット径を前記第1のインクより色材濃度の高い第2のイ
    ンクによって形成される記録ドット径より大きくなるよ
    うに記録を行うことを特徴とするインクジェット記録装
    置。
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