JPH11240165A - インクジェット記録装置および記録ヘッドの吐出回復方法 - Google Patents

インクジェット記録装置および記録ヘッドの吐出回復方法

Info

Publication number
JPH11240165A
JPH11240165A JP10356579A JP35657998A JPH11240165A JP H11240165 A JPH11240165 A JP H11240165A JP 10356579 A JP10356579 A JP 10356579A JP 35657998 A JP35657998 A JP 35657998A JP H11240165 A JPH11240165 A JP H11240165A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
recording
processing liquid
ejection
recording head
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10356579A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuhiro Ono
光洋 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP10356579A priority Critical patent/JPH11240165A/ja
Priority to US09/219,892 priority patent/US6231156B1/en
Publication of JPH11240165A publication Critical patent/JPH11240165A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/165Prevention or detection of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16517Cleaning of print head nozzles
    • B41J2/1652Cleaning of print head nozzles by driving a fluid through the nozzles to the outside thereof, e.g. by applying pressure to the inside or vacuum at the outside of the print head
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/21Ink jet for multi-colour printing
    • B41J2/2107Ink jet for multi-colour printing characterised by the ink properties
    • B41J2/2114Ejecting specialized liquids, e.g. transparent or processing liquids

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクを吐出するための記録ヘッドと、イン
クを不溶化する処理液を吐出するための記録ヘッドを用
いて、画像の記録を行うインクジェット記録装置におい
て、インクおよび処理液の吐出によって生じる跳ね返り
ミストが、記録ヘッドのノズル近傍で固着することを防
止する。 【解決手段】 各インク色毎のインク用記録ヘッドのそ
れぞれについて吐出回数をカウントし、また、それぞれ
のインク用記録ヘッドに関し、それらのインク用記録ヘ
ッドと処理液用記録ヘッドとの距離が長い程、小さくな
るように、しきい値を定めておく。そして、インク用記
録ヘッドのカウント値がしきい値を超えたときに、少な
くともその記録ヘッドに対してワイピング等の回復処理
を行う。これにより、各記録ヘッドに対して、ミストが
付着する量に応じた適切なワイピング等の回復処理を行
うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体にインク
を吐出して記録を行うインクジェット記録装置および記
録ヘッドの吐出回復方法に関し、詳しくは、インク中の
色材を不溶化または凝集させる液体を吐出するインクジ
ェット記録装置、および該装置における記録ヘッドの吐
出回復方法に関するものである。
【0002】なお、本発明は紙や布、不織布、OHP用
紙等の記録媒体を用いる機器全てに適用でき、具体的な
適用機器として、例えばプリンタ、複写機、ファクシミ
リなど事務機器や捺染機等の大量生産機器等を挙げるこ
とができる。
【0003】
【従来の技術】従来、紙、布、プラスチックシート、O
HP用シート等の記録媒体(以下、「メディア」ともい
う)に対して記録を行うインクジェット記録装置は、高
密度かつ高速な記録動作が可能である。そのため、この
ようなインクジェット記録装置は、情報処理システムの
出力手段、例えば複写機、ファクシミリ、電子タイプラ
イタ、ワードプロセッサ、ワークステーション等で出力
機器として用いられるプリンタ、あるいはパーソナルコ
ンピュータ、ホストコンピュータ、光ディスク装置、ビ
デオ装置等に具備されるハンディまたはポータブルプリ
ンタとして用いられ、また、商品化されている。
【0004】この場合、インクジェット記録装置は、こ
れらの装置固有の機能、使用形態等に対応した構成を採
る。一般にインクジェット記録装置は、記録ヘッドおよ
びインクタンクを搭載するキャリッジと、記録媒体とし
ての記録紙を搬送する搬送手段と、これらを制御するた
めの制御手段とを具備する。そして、複数の吐出口から
インク滴を吐出する記録ヘッドを記録紙の搬送方向(副
走査方向)と直交する方向(主走査方向)に走査させる
とともに、この走査の相互間の時期に、記録紙を例えば
記録ヘッドの記録幅に等しい量ずつ搬送することによっ
て、記録紙全体に吐出を行う。この方法は、記録信号に
応じて、記録ヘッドからインクを記録用紙上に吐出させ
て記録を行うものであり、ランニングコストが低く、静
かな記録方式として広く用いられている。また、この方
式において、インクを吐出する多数のノズルを副走査方
向に直線上に配置された記録ヘッドを用いることによ
り、1回の走査の記録幅を大きくし、これにより、記録
の高速化を達成することも可能となる。
【0005】さらに昨今では、このような記録ヘッドを
インクの3〜4色分に対応して複数搭載し、フルカラー
記録を行う装置が実用化されている。この装置は、イエ
ロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3原色、
またはこれらにブラック(K)を含めた4色のインクに
対応する4種類の記録ヘッドおよびインクタンクを搭載
したものである。
【0006】しかし、従来のインクジェット記録方法お
よび装置によって普通紙にカラー画像を形成する場合、
黒色、イエロー、マゼンタおよびシアンの各色間におけ
るインクのにじみ防止と、黒画像の高濃度化およびフェ
ザリングの防止とは、相反する課題である。そのため
に、にじみやフェザリングがなく高濃度の画像を得るこ
とが困難な場合がある。
【0007】通常、インクジェット記録方法によってカ
ラー画像を普通紙に記録する場合は、普通紙への浸透速
度が速い速乾性のインクを用いる。そのため、画像を形
成する各色の境界領域で、インクのにじみを防ぐことが
できる。しかし、速乾性のインクを用いた場合、黒画像
は濃度が低く、一方、黒以外の彩色画像部は発色性の低
いものとなってしまう。さらに、文字等に代表される線
画を記録する場合、紙の繊維にそってインクがにじむ、
いわゆるフェザリングが発生することがある。特に、黒
色で印字された文字は他の色のものと比較してフェザリ
ングが目立ちやすく、いわゆるシャープさに欠けた不鮮
明な文字となる。その結果、全体として記録画像の品位
が著しく低下したものとなる。
【0008】一般に、黒画像部の濃度が高く、かつフェ
ザリングの生じない高品位な画像を得るためには、普通
紙への浸透が比較的遅いインクをある程度多く打ち込む
必要がある。しかし、この場合には、黒画像部とカラー
画像部との隣接境界部において、黒インクとカラーイン
クのにじみが生じ、記録画像の品位を損ねることがあ
る。
【0009】これらの欠点を改良するために、記録装置
内にヒータを設けてインクの乾燥を促進し、高発色で色
間にじみのないカラー画像を得る方式も実用化されてい
る。しかし、この方式では装置の大型化、コストアップ
は避けられない。
【0010】このように、黒やカラー各色間のインクの
にじみ防止と、黒画像の高濃度化およびフェザリングの
防止とは、相反する課題となっていた。
【0011】そこで、例えば特開平3−146355号
公報では、黒とカラーのインクによる記録の境界域に沿
った領域に対しては、印字しない方法が提案されてい
る。しかし、この方法では、記録されるデータが変化し
てしまう欠点がある。また、特開平4−158049号
公報では、カラー記録用の複数色分のヘッドと、文字記
録用のヘッドとを切り替えて記録する方法が提案されて
いる。この方法では、カラー記録用ヘッドで記録した黒
画像と、文字記録用ヘッドで記録した黒画像とが混在し
た場合には、両者の品位の違いによる違和感が生じてし
まう。さらに、黒とカラーのインクによる記録の境界に
沿った黒領域は、カラーインクを重ね打ちして形成する
ことによって、黒とカラーのインクによる記録の境界域
でのにじみを防止する方法が考えられている。原理的に
は、黒はY,M,Cの3色を重ね合わせて(混色して)
も得られるが、このようにカラーインクを混色して形成
した黒画像は、通常の黒インクに比べ発色性に劣ること
が多い。
【0012】一方、特開昭56−84992号公報や特
開昭64−63185号公報では、インクの染料を不溶
化させる液体を用いる技術が開示されている。
【0013】このうち、特開昭56−84992号公報
では、記録紙にあらかじめ染料を定着させるための材料
を塗工しておく方法が開示されている。しかしながら、
この方法では、特定の記録紙を用いる必要があり、ま
た、あらかじめ染料を定着させるための材料を塗工する
ためには装置の大型化、コストアップが避けられない。
さらには、記録紙上に、安定して上記材料を所定の膜厚
で塗工することは困難であるといった問題がある。
【0014】また、特開昭64−63185号公報で
は、染料を不溶化する無色のインクを、インクジェット
記録ヘッドによって記録紙上に付着させる技術が開示さ
れている。その開示によれば、無色のインクのドット径
を画像用インクのドット径よりも大きくしているので、
画像記録用インクと無色のインクとの着弾位置がずれた
場合にでも、所望の記録特性を満足できるとされてい
る。しかし、この方法では、画像位置に対応した部分に
打ち込まれる無色のインクは通常よりも多いので、イン
クの乾燥時間が長くなるだけでなく、非常に不鮮明な画
像になりかねないという問題がある。
【0015】さらに、特開平7−195823号公報で
は、無色の前駆物質を、インクジェット記録に先立って
記録媒体表面に付与することにより、特に、記録ヘッド
の1パスでのカラー印字を可能にしている。
【0016】このように、上記文献に開示された方法
は、それぞれ解決すべき課題を有しているが、インク中
の染料を不溶化するので、カラー記録に適用した際に
は、各色間のインクのにじみを防止できる可能性があ
る。
【0017】すでに本願出願人は、上記課題を解決し、
染料を不溶化するインクを用いながら、この消費量を極
力抑さえて、低ランニングコストを実現するインクジェ
ット記録方法を提案している。かかる記録方法によれ
ば、普通紙上であっても従来よりも優れた耐水性を示
し、また高濃度の画像を得ることができるとともに、カ
ラー記録に適用した場合には、各色の記録間のにじみが
なく高発色な画像を得ることができる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような、インクを不溶化するインク(以下、「処理
液」という)を用いる従来のインクジェット記録装置で
は、画像記録用インク(以下、「インク」という)また
は処理液を吐出させる記録ヘッドのノズル列近傍に、イ
ンクと処理液との混合物(以下、「混合ミスト」とい
う)が付着する場合がある。その場合には、処理液とイ
ンクとが反応して固着物を生じ、それがヘッドからの処
理液やインクの吐出不良の原因となることがある。
【0019】従来、ノズルもしくはその周辺における混
合ミストの発生を有効に防止し、または発生した混合ミ
ストを有効に除去して、高い記録品位を長期間維持する
ための吐出回復方法は知られていない。
【0020】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的とするところは、ノズル近傍
に付着したインク、処理液、またはそれらの混合ミスト
を固着させないように、適切な間隔でワイピングや拭き
等の回復処理を行うことにより、常に記録品位の高い記
録を行うことが可能なインクジェット記録装置および記
録ヘッドの吐出回復方法を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
記録装置は、インクを吐出する複数の記録ヘッドと、イ
ンク中の色材を不溶化させる処理液を吐出する記録ヘッ
ドを用い、記録媒体にインクおよび処理液を吐出して記
録を行うインクジェット記録装置において、前記複数の
記録ヘッドのそれぞれに対するインク、および/または
処理液の付着が生じる可能性に応じて、前記複数の記録
ヘッドそれぞれの吐出状態を回復させるための吐出回復
条件を異ならせたことを特徴とする。
【0022】本発明のインクジェット記録装置は、イン
クを吐出する複数の吐出部と、インク中の色材を不溶化
させる処理液を吐出する吐出部を用い、記録媒体にイン
クおよび処理液を吐出して記録を行うインクジェット記
録装置において、前記複数の吐出部のそれぞれに対する
インク、および/または処理液の付着が生じる可能性に
応じて、前記複数の吐出部のそれぞれの吐出状態を回復
させるための吐出回復の条件を異ならせたことを特徴と
する。
【0023】本発明の記録ヘッドの吐出回復方法は、イ
ンクを吐出する複数の記録ヘッドと、インク中の色材を
不溶化させる処理液を吐出する記録ヘッドを用い、記録
媒体にインクおよび処理液を吐出して記録を行うインク
ジェット記録装置における記録ヘッドの吐出回復方法で
あって、前記複数の記録ヘッドのそれぞれに対するイン
ク、および/または処理液の付着が生じる可能性に応じ
て、前記複数の記録ヘッドそれぞれの吐出回復の条件を
異ならせたことを特徴とする。
【0024】本発明の記録ヘッドの吐出回復方法は、イ
ンクを吐出する複数の吐出部と、インク中の色材を不溶
化させる処理液を吐出する吐出部を用い、記録媒体にイ
ンクおよび処理液を吐出して記録を行うインクジェット
記録装置における記録ヘッドの吐出回復方法であって、
前記複数の吐出部のそれぞれに対するインク、および/
または処理液の付着が生じる可能性に応じて、前記複数
の吐出部それぞれの吐出回復の条件を異ならせたことを
特徴とする。
【0025】本発明によれば、インクを吐出する複数の
記録ヘッドそれぞれの吐出回復条件を、記録ヘッドに対
するインク、処理液、またはそれらの混合ミストの付着
の生じる可能性に応じて異ならせる。例えば、それらの
吐出回復条件を、インク吐出用の記録ヘッドと、処理液
を吐出する記録ヘッドとの間の距離に応じて異ならせ、
好ましくは、その距離が短い程、吐出回復の処理量を多
くする。または、それらの吐出回復条件を、吐出するイ
ンクの種類に応じて異ならせ、好ましくは、インクの凝
集性が大きい程、吐出回復の処理量を多くする。これら
の結果、吐出によって生じるインクや処理液のミストが
吐出口近傍に付着する量が多くなるであろう記録ヘッド
程、回復処理の回数などの吐出回復の処理量を多くでき
る。
【0026】
【発明の実施の形態】図面を参照して本発明の実施の形
態を詳細に説明する。
【0027】図1(a)は、本発明の一実施形態に係る
記録ヘッドの配列および吐出口面を模式的に示す図であ
る。本実施形態では、処理液(s)を吐出する記録ヘッ
ド1S、黒インク(k)を吐出する記録ヘッド1k、シ
アンインク(c)を吐出する記録ヘッド1c、マゼンタ
インク(m)を吐出する記録ヘッド1m、イエローイン
ク(y)を吐出する記録ヘッド1yがこの順で配設され
る。また、記録動作では、図1A中矢印の主走査の方向
と各ヘッドの配列順序との関係から、処理液(s)、ブ
ラックインク(k)、シアンインク(c)、マゼンタイ
ンク(m)、イエローインク(y)の順序で吐出され
る。例えば、図1(b)に示すように、処理液(s)と
ブラックインク(k)のインクドットが重ねて形成され
る。
【0028】図2(a),図2(b),図2(c),図
2(d)は、上述の構成に基づき、各画素に対して処理
液とインクを吐出するプロセスの一例を説明する図であ
る。図2(a)は、記録画像の一部の2×2画素におけ
るドット形成を説明するものであり、処理液(s)、シ
アンインク(c)およびマゼンタインク(m)により各
画素が形成されていることを示している。この図2
(a)に示す画像を得るために、図1(a)に示した記
録ヘッドを主走査方向に走査しつつ、まず、図2(b)
に示すように、記録ヘッド1sにより処理液(s)を吐
出する。続いて、図2(c)に示すように、記録ヘッド
1cによりシアンインク(c)を吐出し、最後に図2
(d)に示すように、それぞれの画素に対して記録ヘッ
ド1mによってマゼンタインク(m)を吐出する。
【0029】ところで、本願発明者によれば、インクと
処理液とが、各記録ヘッドの吐出口の形成面(以下、
「フェース面」および「吐出口面」ともいう)で接触し
て反応を起こすことにより、それらの固着を生じること
を確認している。そのような固着が生じる結果、その後
に吐出されるインク滴の吐出方向がずれて画像劣化を引
き起こしたり、吐出口の目詰まりによるインクの不吐出
を起こすなど、信頼性に大きな影響を及ぼすことがあ
る。さらに、そのような固着は、処理液とインクの凝集
性に大きく影響される。本実施形態の場合は、シアンイ
ンク(c)と処理液(s)の凝集性が最も高いため、シ
アンインク吐出用の記録ヘッド1cの信頼性が最も悪化
する。
【0030】記録ヘッドにおけるインクと処理液との接
触の要因の一つとして、インクや処理液をメディアに対
して吐出した際に生じる、メディアからの跳ね返りを挙
げることができる。これについて、ブラックインクと処
理液を用いた場合を例にとり、記録プロセスにおける跳
ね返りの現象を図3(a),図3(b),図3(c)に
示す模式図を参照しながら説明する。
【0031】図3(a)は、記録媒体50上に、各記録
ヘッドから吐出されたインク51または処理液51が着
弾した際に生じる、跳ね返りの様子を示す図である。同
図に明らかなように、跳ね返りによって生じた小液滴5
2は、記録媒体50とは反対方向、すなわち記録ヘッド
の吐出口面に向かって飛翔する。本実施形態では、走査
において最初に吐出される液体は、ほとんどの場合、処
理液であるため、跳ね返りの小液滴は処理液となる。
【0032】図3(b)は、記録媒体50上に処理液5
3が付与された後に、インク54を付与するときに生じ
る跳ね返りの様子を示したものである。この場合は、先
に付与された処理液の層53に対してインク54が付与
されるが、その際にも、図3(a)と同様に、跳ね返り
による小液滴55が記録媒体50とは反対方向、すなわ
ち記録ヘッドの吐出口面に向かって飛翔する。
【0033】図3(c)は、記録媒体50上に処理液5
3が付与された後、図3(b)に示す場合よりも長い時
間経過をおいて、インク54を付与する際に生じる跳ね
返りの様子を示したものである。この場合は、先に付与
された処理液の層53が記録媒体50へ浸透しているの
で、図3(b)の場合と比べて、跳ね返りによって小液
滴53が飛翔する量は少なくなる。このように、跳ね返
りによる小液滴の発生は、処理液を打ち込んでからイン
クを打ち込むまでの経過時間に左右される。
【0034】本実施形態では、図1(a),図1(b)
に示されるように、ブラックインク(k)は、処理液
(s)が打ち込まれた後に最初に打ち込まれる。そのた
め、記録ヘッド1kによるブラックインク(k)の吐出
時に、跳ね返りによる小液滴の発生量が多い。逆に、記
録ヘッド1yによるイエローインク(y)の吐出時は、
跳ね返りによる小液滴の発生量が少なくなる。また、イ
ンクと処理液との混合ミストの付着が生じる可能性は、
インクの種類によっても異なる。
【0035】本発明の実施形態は、以上の点に着目して
なされたものであり、処理液を吐出する記録ヘッドから
の距離に応じて相対的なそれぞれの記録ヘッドの回復処
理の条件を異ならせることにより、記録の信頼性を長期
間確保するものである。また、本発明の他の実施形態
は、吐出するインクの種類に応じて、記録ヘッドの回復
処理の条件を異ならせることにより、記録の信頼性を長
期間確保するものである。
【0036】より具体的には、各インク用記録ヘッドに
ついてインクの吐出回数をカウントする。また、それぞ
れのインク用記録ヘッドについて、処理液用記録ヘッド
からの距離に応じた閾値、または吐出するインクの種類
に応じたしきい値を定めておく。そして、それぞれのイ
ンク用記録ヘッドの上記カウント値が、そのインク用記
録ヘッドの閾値を越えたときに、回復処理を行うように
する。
【0037】なお、本発明が適用される記録ヘッドの形
態は、図1に示されるような各インク毎のヘッドが個別
であるものに限られない。記録ヘッドの構造としては、
各インク毎のヘッドが一体化されて、インク毎の吐出口
およびこれに連通する液室等が、内部にて隔てられてい
るものであってもよい。この場合、上記距離は、各イン
ク毎の吐出部間(厳密には吐出口間)の距離となること
は明らかである。
【0038】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例をより
詳細に説明する。
【0039】(実施例1)図4は、本発明の適用が可能
なインクジェット記録装置の一実施例としての、インク
ジェットプリンタの概略構成を示す斜視図である。
【0040】このプリンタはキャリッジ2を有し、その
キャリッジ2には、処理液を吐出する記録ヘッド1s、
黒インクを吐出する記録ヘッド1k、シアンのインクを
吐出する記録ヘッド1c、マゼンタのインクを吐出する
記録ヘッド1m、およびイエローのインクを吐出する記
録ヘッド1yが搭載される。さらに、プリンタは、プリ
ンタ本体から電気信号を記録ヘッドに送るためのフレキ
シブルケーブル3と、回復機構としてのキャップユニッ
ト4と、記録媒体としての用紙7を給紙するための給紙
トレイ8等を有する。キャップユニット4は、記録ヘッ
ド1s,1k,1c,1mおよび1yに対応したキャッ
プ部材5s,5k,5c,5mおよび5yと、ゴム等の
部材で形成されて記録ヘッド1s,1k,1c,1m,
1yに対応したワイパーブレード6s,6k,6m,6
yを具備する。これらのワイパーブレードは、記録ヘッ
ドの移動経路に対し進退移動可能に設けられている。こ
れらのワイパーブレードは、通常の状態では、それぞれ
のキャップ部材の面より突出するよう設けられており、
これにより、記録ヘッドの移動に伴い、対応する記録ヘ
ッドにおける吐出口面のワイピングを行うことができ
る。また、それぞれのキャップ部材は、キャッピング時
には、それぞれ対向する記録ヘッドに対して移動し、こ
れをキャッピングすることができる。
【0041】以上のような構成からなるプリンタは、記
録ヘッド1s,1k,1c,1m,1yを用紙7の搬送
方向Aと直交する方向(主走査方向)Bにシリアルスキ
ャンさせて、ノズル数に対応した幅の記録を行う。そし
て、この走査の相互間の時期に、用紙7を上記記録幅に
等しい送り量ずつ搬送することにより、用紙7上に順次
記録を行っていく。記録ヘッド1s,1k,1c,1m
および1yは、それぞれ64個のノズルを1インチ当た
り360個の密度で有しており、各ノズルからは、約4
0ngの処理液またはインクが吐出される。従って、副
走査方向の記録密度は360dpiであり、それに伴
い、主走査方向の記録密度も360dpiとなるように
構成されている。
【0042】図5は、上述したインクジェットプリンタ
の制御構成を示すブロック図である。
【0043】図5において、参照符号301は、装置全
体を制御するためのシステムコントローラであり、内部
には、マイクロプロセッサ(MPU)、制御プログラム
が収納されているROM、マイクロプロセッサが処理を
行う際のワークエリアとして用いられるRAM等を有し
ている。このシステムコントローラ301は、制御プロ
グラムに従い、後述の回復制御をも行う。なお、これら
の回復制御等を含めて、本実施例の主要な制御は、ホス
トコンピュータ306で実行される制御に基づいてなさ
れるものであってもよい。
【0044】参照符号302はドライバであり、記録ヘ
ッドを搭載したキャリッジ2の移動を行うためのモータ
304の駆動制御を行う。303はドライバであり、副
走査方向に用紙7を搬送するためのモータ305を駆動
制御する。
【0045】参照符号306は、ホストコンピュータで
あり、本実施例のプリンタに対して記録データ等を転送
する。参照符号307は、上記ホストコンピュータ30
6からのデータを一時的に格納するための受信バッファ
であり、システムコントローラ301からデータが読み
込まれるまでデータを蓄積しておく。参照符号308
は、記録データをイメージデータに展開するために、そ
れぞれのインク色(k,c,m,y)毎に設けられてい
るフレームメモリであり、記録に必要な分のメモリサイ
ズを有している。本実施例では、用紙1枚分の記録デー
タを記録可能なメモリサイズを有している。なお、本発
明は、このフレームメモリ308のサイズには限定され
ないことは勿論である。参照符号309は、記録ヘッド
の1走査分の記録データを一時的に記憶するためのバッ
ファであり、それぞれのインク色(k,c,m,y)毎
に設けられている。このバッファ309には、ホストコ
ンピュータ306から受信した記録データを、色変換、
濃度補正等の処理や2値化処理を行って得られた記録デ
ータの1走査分が格納される。この記録データの作成と
ともに、この記録データに基づき、所定の規則で処理液
の吐出データ(以下、「処理液用データ」ともいう)も
作成される。その処理液用データはバッファ309sに
格納される。なお、処理液用データを作成する規則とし
ては、例えば、インク色(y,m,c,k)毎の記録デ
ータのそれぞれに対応させて、それぞれのデータが
“1”(吐出)のときは処理液データも“1”(吐出)
とする規則を採用することができる。
【0046】参照符号310は、システムコントローラ
301の制御に基づき、記録ヘッドを制御する記録制御
部である。すなわち、記録制御部310は、記録速度、
記録データ数等を制御し、さらには、上述のように処理
液を吐出させるためのデータ作成も行う。また、1回の
記録ヘッドの走査で記録される、画像の印字デューティ
の計数も行う。参照符号311は、処理液を吐出するた
めの記録ヘッド1s、およびy,m,c,kの各インク
を吐出するための記録ヘッド1y,1m,1cおよび1
kを駆動するためのドライバである。このドライバ31
1は、記録制御部310からの制御信号によって制御さ
れる。
【0047】以上の構成において、ホストコンピュータ
306から転送された画像データは、受信バッファ30
7に一時的に格納される。次に、その格納された画像デ
ータは、システムコントローラ301によって読み出さ
れ、そして上述した処理が行なわれてから、バッファ3
09に展開される。そして、記録制御部310は、バッ
ファ309の記録データおよび処理液用データに基づい
て記録ヘッドの動作を制御する。
【0048】ここで、混合ミストはインクの吐出と処理
液の吐出により起こるため、前述したように、インクを
吐出するノズルと処理液(記録性向上液)を吐出するノ
ズルが近いほど、混合ミストの量は多くなり、インク吐
出に悪影響を及ぼすことになる。つまり、混合ミストの
付着する量は、インク用記録ヘッドと処理液用記録ヘッ
ドとの間の距離に依存している。本実施例におけるプリ
ンタでは、処理液を吐出するヘッド1sとの間の距離が
最も近いインク用記録ヘッドは、ブラックインク用の記
録ヘッド1kである。そのため、このヘッド1kが混合
ミストの影響を最も受けやすい。逆に、ヘッド1sから
最も遠い位置にある記録ヘッド1yは、混合ミストの影
響を最も受け難い。
【0049】以上の点を考慮して、本実施例では、記録
ヘッド1k,1c,1mおよび1yのそれぞれのインク
の吐出回数(以下、「ドットカウント」ともいう)を計
数する。さらに、各記録ヘッド1k,1c,1mおよび
1y毎に、処理液用記録ヘッド1sからの距離に応じた
閾値を定める。そして、インク用記録ヘッド1k,1
c,1m,1yのドットカウントのカウント値(以下、
「ドットカウント値」という)が閾値を越えたときに、
そのインク用記録ヘッドおよび処理液用記録ヘッド1s
について回復処理を行う。
【0050】具体的な説明のために、記録ヘッド1k,
1c,1mおよび1yのドットカウント値をそれぞれc
k,cc,cmおよびcyとし、また、それぞれのイン
ク用記録ヘッド1k,1c,1m,1yと処理液用ヘッ
ド1sとの間の距離をdk,dc,dmおよびdyとす
る。また、次式(1)によって示すしきい値ti を定め
る。
【0051】
【数1】 ti =k×di (1) (i=k,c,m,y、ここでkは所定の定数) インク用記録ヘッドのドットカウント値ck,cc,c
m,cyのいずれかが、しきい値ti (tk,tc,t
m,ty)を超えたとき、そのインク用記録ヘッドと処
理液用記録ヘッドのみに対してワイピングを行う。そし
て、ワイピングが行われたインク用記録ヘッドに対応す
るドットカウント値を初期化する。図6は、このような
回復処理を示すフローチャートである。本例の場合は、
記録ヘッドの1走査が終了する毎に、ドットカウント値
をしきい値と比較する。例えば、記録ヘッド1kのドッ
トカウント値ckがしきい値tkを越えたときは、その
記録ヘッド1kと処理液用記録ヘッド1sをワイピング
してから、ドットカウント値ckをクリアする。
【0052】以上の結果、いずれの記録ヘッドに関して
も、ある一定以上の混合ミストが付着することを防ぐこ
とができる。また、ワイピングを行うことによるスルー
プットの低下も最小限に抑えることが可能となる。
【0053】なお、本実施例においては、記録ヘッド1
k,1c,1m,1yのそれぞれと処理液用記録ヘッド
1sとの間の距離は、それぞれ、0.5インチ,1.0
インチ,1.5インチ,2.0インチである。これらの
距離は、主走査方向における記録ヘッド相互における吐
出口間の距離である。また、本実施例において、しきい
値の算出に用いた定数kは12672000である。ま
た、本実施例で用いたdk,dc,dm,dyは、それ
ぞれ5、10、15、20である。
【0054】また、本実施例では、以下に示す組成のイ
ンクと処理液を用いた。
【0055】 (ブラックインク) グリセリン 7.5重量部 チオジグリコール 7.5重量部 尿素 7.5重量部 IJA260 (10%水溶液) 9.5重量部 Project Fast Black2(10%水溶液) 36.5重量部 Daiwa Yellow 330EP 0.27重量部 Direct Blue 199(10%水溶液) 7.2重量部 イソプロピルアルコール 4重量部 水 19.22重量部 硫酸アンモニウム 0.45重量部 NaOH 0.36重量部 (イエローインク) グリセリン 7.5重量部 チオジグリコール 7.5重量部 尿素 7.5重量部 IJA260 (10%水溶液) 9.5重量部 Project Fast Yellow2(10%水溶液)43.48重量部 水 17.55重量部 アセチレノールEH 0.1重量部 トリエタノールアミン 0.74重量部 4H−水酸化リチウム 1.88重量部 硫酸アンモニウム 0.25重量部 イソプロピルアルコール 4重量部 (マゼンタインク) グリセリン 7.5重量部 チオジグリコール 7.5重量部 尿素 7.5重量部 Project Fast Magenta2(10%水溶液) 45重量部 硫酸アンモニウム 0.27重量部 水 25.43重量部 アセチレノールEH(川研ファインケミカル株式会社製) 0.1重量部 10%−LiOH 1.84重量部 トリエタノールアミン 0.86重量部 イソプロピルアルコール 4重量部 (シアンインク) グリセリン 7.5重量部 チオジグリコール 7.5重量部 尿素 7.5重量部 Project Blue 199 (10%水溶液) 28重量部 アセチレノールEH 0.1重量部 水 43.1重量部 イソプロピルアルコール 4重量部 10%−LiOH 2.0重量部 硫酸アンモニウム 0.3重量部 (処理液) グリセリン 7重量部 チオジグリコール 5重量部 PAA-1L-15B (15%水溶液) 24重量部 酢酸 3.51重量部 塩化ベンザルコニウム 1.92重量部 TEGMB 0.95重量部 水 57.62重量部 なお、本実施例では、記録ヘッドの配列順序を、処理
液、ブラックインク、シアンインク、マゼンタインク、
イエローインクを吐出する記録ヘッドの順としたが、本
発明の適用は、この順序や数に限定されるものではな
い。
【0056】また、ワイピングを行うしきい値は、式
(1)によって定めるものとしたが、これに限らず、各
記録ヘッド個別にしきい値を設定してもよい。いずれの
場合も、そのしきい値は、処理液を吐出する記録ヘッド
からの距離が遠いほど大きくなるように設定する。
【0057】また、各記録ヘッド個別に設定された、例
えば、前回の回復動作からの経過時間を、回復処理を行
う基準としてもよい。つまり、各インク用記録ヘッド毎
に所定の基準時間をしきい値として定めておき、前回の
回復動作からの経過時間が基準時間を越えたインク用記
録ヘッドおよび処理液用記録ヘッドに対して、回復処理
を行う。その場合、処理液を吐出する記録ヘッドからの
距離が遠いほど、その時間を長く設定する。
【0058】さらに、回復動作のタイミングは全ての記
録ヘッドについて同じものとし、処理液を吐出する記録
ヘッドからの距離に応じて、同じタイミングにおける回
復動作の回数を変化させても同様の結果が得られる。
【0059】(実施例2)本実施例は、上記実施例1に
係るインクジェット記録装置において、ワイピングの動
作条件を異ならせたものである。すなわち、上記実施例
1では、各記録ヘッド毎に対応して孤立に稼動する計5
つのワイパブレードを有していたが、本実施例では、記
録ヘッド1s,1k,1c,1m,1yに対応する1つ
のワイパブレード6を有する。つまり、そのワイパーブ
レード6は、記録ヘッド1s,1k,1c,1m,1y
の全てをワイピング可能な一体型となっている。
【0060】ワイピングを実施するタイミングは、実施
例1と同様に決定する。すなわち、実施例1と同様のし
きい値を設け、いずれか一つの記録ヘッドのドットカウ
ント値がしきい値を越えた時点でワイピングを行う。こ
の場合、上述のように、一体型のワイパブレード6を用
いる構成なので、全ての記録ヘッドに対してワイピング
が行われ、そして各記録ヘッドのドットカウントも全て
初期化される。
【0061】以上の結果、実施例1と同様、いずれの記
録ヘッドに関しても、ある一定以上の混合ミストが付着
することを防止することができる。
【0062】なお、本実施例では、実施例1と同じイン
クと処理液を用いた。
【0063】(実施例3)本実施例は、実施例1に係る
インクジェット記録装置において、ワイパブレードの動
作条件の代わりに、拭き部材による拭きの動作条件を設
定するために、本発明を適用したものである。すなわ
ち、実施例1では、各記録ヘッド毎に対応して独立に稼
動するワイパを有していたが、本実施例では、各記録ヘ
ッド毎に対応して孤立に稼動する拭き部材を備えて、各
拭き部材による各記録ヘッドの回復動作をドットカウン
トを用いて制御することによって、記録の信頼性を保証
するものである。
【0064】具体的には、実施例1に係る式(1)と同
様の式によって各インク用記録ヘッド毎にしきい値を定
め、いずれかのインク用記録ヘッドのドットカウント値
が対応するしきい値を超えたときに、その記録ヘッドと
処理液用記録ヘッドのみに対して、拭き部材による拭き
動作を行う。そして、この拭き動作が行われた記録ヘッ
ドに対応するドットカウント値を初期化する。この結
果、いずれの記録ヘッドについても、ある一定以上の混
合ミストが付着することを防止でき、しかも、拭き動作
によるスループットの低下も最小限に抑えることが可能
となる。
【0065】なお、本実施例におけるしきい値の算出に
用いた定数k((1)式参照)は、126720000
であり、距離dk,dc,dm,dyは、実施例1で用
いたものと同じである。また、本実施例では、実施例1
と同じインクと処理液を用いた。さらに、本実施例で用
いた拭き部材は、発泡整形体で形成されたものである。
しかし、その材質は、これに限定されることなく、焼結
体等他の材料であってもよい。
【0066】(実施例4)本実施例は、実施例3に係る
インクジェット記録装置において、拭きに関する構成を
異ならせるものである。すなわち、実施例3では、各記
録ヘッド毎に独立に稼動する拭き部材を有していたが、
本実施例では、各記録ヘッドに対応する1つの拭き部材
を有する。
【0067】拭き動作を実施するタイミングは、実施例
1のワイピングのタイミングと同様に決定する。すなわ
ち、実施例1と同様なしきい値を設け、いずれか一つの
記録ヘッドのドットカウント値がしきい値を越えた時点
で拭き動作を行う。この場合、各記録ヘッドに1つの拭
き部材を用いるため、全ての記録ヘッドに対して拭き動
作が行われ、そして各記録ヘッドのドットカウント値も
全て初期化される。
【0068】この結果、いずれの記録ヘッドに関して
も、ある一定以上の混合ミストが付着することを防止で
きる。
【0069】なお、本実施例におけるしきい値の算出に
用いた定数kは、実施例3と同じものである。
【0070】(実施例5)本実施例は、上記実施例1に
係るインクジェット記録装置において、インクの種類に
応じて、記録ヘッドの回復処理の条件を異ならせたもの
である。ただし、本実施例では、記録ヘッド1s,1
k,1c,1m、および1yは、それぞれ600個のノ
ズルを1インチ当たり600個の密度で有しており、各
ノズルからは、約20ngの処理液またはインクが吐出
される。したがって、副走査方向の記録密度は600d
piであり、それに伴い、主走査方向の記録密度も60
0dpiとなるように構成されている。
【0071】本実施例の場合は、インクおよび処理液と
して、実施例1と同様のものを用い、記録ヘッド1k,
1c,1m、および1yのドットカウント値と比較され
るしきい値ti 、つまりtk,tc,tm、およびty
を下記の異なる値に設定した。
【0072】 tk=46886400 tc=31257600 tm=62515200 ty=62515200 本例の場合、これらのしきい値は、各色インクの凝集性
に応じて設定した。それは、インクの凝集性、および/
またはインクと処理液とのインクミストの凝集性が高い
ほど、混合ミストの付着が生じる可能性が高く、記録精
度に対する悪影響が大きいからである。本例の場合は、
シアンインクの凝集性が他のインクに比べて高く、次に
黒インクの凝集性が高いために、シアンインク用の記録
ヘッド1cのしきい値tcを最も小さくし、黒インク用
の記録ヘッド1kのしきい値tkを次に小さい値に設定
した。
【0073】そして、いずれかのインク用記録ヘッドの
ドットカウント値が対応するしきい値を越えたときに、
その記録ヘッドと処理液用記録ヘッドのみに対して、ワ
イピングを行う。それから、そのワイピングが行われた
記録ヘッドに対応するドットカウント値を初期化する。
この結果、いずれの記録ヘッドについても、ある一定以
上の混合ミストが付着することを防止でき、しかも、ワ
イピングによるスループットの低下も最小限に抑えるこ
とが可能となる。
【0074】なお、本実施例では、記録ヘッドの配列順
序を、処理液、ブラックインク、シアンインク、マゼン
タインク、イエローインクを吐出する記録ヘッドの順と
したが、本発明の適用は、この順序や数に限定されるも
のではない。
【0075】また、各記録ヘッド個別に設定された、例
えば、前回の回復動作からの経過時間を、回復処理を行
う基準としてもよい。つまり、各インク用記録ヘッド毎
に所定の基準時間をしきい値として定めておき、前回の
回復動作からの経過時間が基準時間を越えたインク用記
録ヘッドおよび処理液用記録ヘッドに対して、回復処理
を行う。その場合、インクの種類に応じて、その基準時
間を設定する。さらに、インクの種類に応じて、回復動
作の回数を変化させても同様の結果が得られる。つま
り、回復動作のタイミングは全ての記録ヘッドについて
同じものとし、インクの種類に応じて、同じタイミング
における回復動作の回数を変化させてもよい。
【0076】(実施例6)本実施例は、上記実施例5の
インクジェット記録装置において、ワイピングの動作条
件を異ならせたものである。すなわち、上記実施例5で
は、実施例1と同様に、各記録ヘッド毎に対応して孤立
に稼動する計5つのワイパーブレードを有していたが、
本実施例では、記録ヘッド1s,1k,1c,1m,1
yに対応する1つのワイパーブレード6を有する。つま
り、そのワイパーブレード6は、記録ヘッド1s,1
k,1c,1m,1yの全てをワイピング可能な一体型
となっている。
【0077】ワイピングを実施するタイミングは、実施
例5と同様に決定する。すなわち、実施例5と同様にし
きい値を設け、いずれ1つの記録ヘッドのドットカウン
ト値がしきい値を越えた時点でワイピングを行う。この
場合、上述のように、一体型のワイパーブレード6を用
いる構成なので、全ての記録ヘッドに対してワイピング
による回復処理が行われ、そして各記録ヘッドのドット
カウントも全て初期化される。
【0078】以上の結果、実施例5と同様に、いずれの
記録ヘッドに関しても、ある一定以上の混合ミストが付
着することを防止することができ、またワイピングによ
るスループットの低下も最小限に抑えることが可能とな
った。
【0079】また、本実施例では、実施例5と同様に、
実施例1と同じインクと処理液を用いた。
【0080】なお、本実施例では、記録ヘッドの配列順
序を、処理液、ブラックインク、シアンインク、マゼン
タインク、イエローインクを吐出する記録ヘッドの順と
したが、本発明の適用は、この順序や数に限定されるも
のではない。
【0081】また、各記録ヘッド個別に設定された、例
えば、前回の回復動作からの経過時間を、回復処理を行
う基準としてもよい。つまり、各インク用記録ヘッド毎
に所定の基準時間をしきい値として定めておき、いずれ
か1つのインク用記録ヘッドにおいて、前回の回復動作
からの経過時間が基準時間を越えたときに、全ての記録
ヘッドに対して回復処理を行う。その場合、インクの種
類に応じて、その基準時間を設定する。
【0082】(実施例7)本実施例は、実施例5のイン
クジェット記録装置において、ワイピングによる回復処
理の代わりに、記録ヘッドからのインクおよび処理液の
吸引による回復処理を行う。例えば、記録ヘッドをキャ
ッピングしているキャップ内に負圧を導入することによ
って、記録ヘッドのインクおよび処理液の吐出口から、
インクおよび処理液を吸引する。このような吸引による
回復処理は、実施例5のワイピングによる回復処理と同
様に、記録ヘッド毎にドットカウント値が所定のしきい
値を越えたときに行われる。
【0083】具体的には、記録ヘッド1k,1c,1
m、および1yのドットカウント値と比較されるしきい
値ti 、つまりtk,tc,tm、およびtyを下記の
異なる値に設定した。
【0084】 tk= 9504000 tc= 3168000 tm=12672000 ty=12672000 本例の場合、これらのしきい値は、各色インクの凝集性
に応じて設定した。それは、インクと処理液の凝集性が
高いほど、記録精度に対する悪影響が大きいからであ
る。本例の場合は、シアンインクの凝集性が他のインク
に比べて高く、次に黒インクの凝集性が高いために、シ
アンインク用の記録ヘッド1cのしきい値tcを最も小
さくし、黒インク用の記録ヘッド1kのしきい値tkを
次に小さい値に設定した。
【0085】そして、いずれかのインク用記録ヘッドの
ドットカウント値が対応するしきい値を越えたときに、
その記録ヘッドと処理液用記録ヘッドのみに対して、吸
引による回復処理を行う。それから、その回復処理が行
われた記録ヘッドに対応するドットカウント値を初期化
する。この結果、いずれの記録ヘッドについても、ある
一定以上の混合ミストが付着することを防止でき、しか
も、回復処理によるスループットの低下も最小限に抑え
ることが可能となる。
【0086】なお、本実施例では、記録ヘッドの配列順
序を、処理液、ブラックインク、シアンインク、マゼン
タインク、イエローインクを吐出する記録ヘッドの順と
したが、本発明の適用は、この順序や数に限定されるも
のではない。
【0087】また、各記録ヘッド個別に設定された、例
えば、前回の回復動作からの経過時間を、回復処理を行
う基準としてもよい。つまり、各インク用記録ヘッド毎
に所定の基準時間をしきい値として定めておき、前回の
回復動作からの経過時間が基準時間を越えたインク用記
録ヘッドおよび処理液用記録ヘッドに対して、回復処理
を行う。その場合、インクの種類に応じて、その基準時
間を設定する。さらに、インクの種類に応じて、回復動
作の回数を変化させても同様の結果が得られる。つま
り、回復動作のタイミングは全ての記録ヘッドについて
同じものとし、インクの種類に応じて、同じタイミング
における回復動作の回数を変化させてもよい。
【0088】(実施例8)本実施例は、実施例6の一体
型ワイパーブレード6のワイピングによる回復処理と、
実施例7の吸引による回復処理とを組み合わせて、記録
ヘッドの回復動作を行う。
【0089】すなわち、ワイピングによる回復処理を実
施するタイミングは、実施例6と同様に決定する。つま
り、実施例5と同様にしきい値を設けて、いずれか1つ
の記録ヘッドのドットカウント値がしきい値を越えた時
点でワイピングを行う。この場合、一体型のワイパーブ
レード6を用いるため、全ての記録ヘッドに対してワイ
ピングによる回復処理が行われ、そして各記録ヘッドの
ワイピング用のドットカウント値も全て初期化される。
【0090】一方、吸引による回復処理を実施するタイ
ミングは、実施例7と同様に吸引用しきい値を設けて、
いずれか1つの記録ヘッドのドットカウント値がしきい
値を越えた時点で、その記録ヘッドおよび処理液用記録
ヘッドのみに対して吸引を行う。その際、同時に、上記
のワイピングによる回復処理が行われ、吸引用のドット
カウント値と共に、上記ワイピング用のドットカウント
値をクリアする。
【0091】以上の結果、いずれの記録ヘッドに関して
も、ある一定以上の混合ミストが付着することを防止す
ることができ、また回復処理によるスループットの低下
も最小限に抑えることが可能となった。
【0092】また、本実施例では、実施例5と同様に、
実施例1と同じインクと処理液を用いた。
【0093】なお、本実施例では、記録ヘッドの配列順
序を、処理液、ブラックインク、シアンインク、マゼン
タインク、イエローインクを吐出する記録ヘッドの順と
したが、本発明の適用は、この順序や数に限定されるも
のではない。
【0094】また、各記録ヘッド個別に設定された、例
えば、前回の回復動作からの経過時間を、回復処理を行
う基準としてもよい。つまり、各インク用記録ヘッド毎
に所定の基準時間をしきい値として定めておき、いずれ
か1つのインク用記録ヘッドにおいて、前回の回復動作
からの経過時間が基準時間を越えたときに、上記のよう
な回復処理を行う。その場合、インクの種類に応じて、
その基準時間を設定する。
【0095】(その他の実施例)上記実施例1,2で
は、記録ヘッドの回復処理としてワイピング動作のみを
行うものであったが、これと、記録ヘッドのインク吐出
口からインクを吸引する回復処理としての吸引動作とを
組み合わせてもよい。また、同様に、上記実施例2,3
では、回復処理として、拭き動作のみを行うものとした
が、これと、上記の吸引動作とを組み合わせて行っても
よい。さらに、記録ヘッドの回復方法として、上記のワ
イピング、拭き動作、吸引動作の他に、記録ヘッドから
画像の記録に寄与しないインクを吐出させる予備吐出を
組み合わせて行ってもよい。
【0096】また、上記実施例1から4では、記録ヘッ
ド1s,1k,1c,1m,1yによるヘッド構成であ
るが、新たに記録ヘッド1k2を加えた構成とし、その
配列は、主走査方向に沿って記録ヘッド1k2,1s,
1k,1c,1m,1yの順としてもよい。この場合、
記録ヘッド1sの回復処理の動作条件は、記録ヘッド1
k2との間の距離、および/または記録ヘッド1k2が
吐出するインクの種類に応じて設定する。
【0097】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0098】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0099】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0100】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0101】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0102】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0103】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0104】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0105】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0106】インク染料を不溶化する処理液は、一例と
して以下のようにして得ることができる。
【0107】すなわち、下記の成分を混合溶解した後、
さらにポアサイズが0.22μmのメンブレンフィルタ
(商品名:フロロポアフィルタ、住友電気工業株式会社
製)にて加圧濾過した後、NaOHでpHを4.8に調
整し、処理液A1を得ることができる。
【0108】 [A1の成分] カチオン性化合物の低分子成分 ステアリルトリメチルアンモニウム塩 2.0部 (商品名;エレクトロストリッパQE、花王株式会社製) または、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド (商品名;ユータミン86P、花王株式会社製) カチオン性化合物の高分子成分 ジアリルアミン塩酸塩と二酸化イオウとの共重合体 3.0部 (平均分子量;5000) (商品名;ポリアミンスルホンPAS−92、 日東紡績株式会社製) チオジグリコール 10部 水 残部 また、上記処理液と混合し不溶化するインクの好適な例
として以下のものを挙げることができる。
【0109】すなわち、下記の成分を混合し、さらにポ
アサイズが0.22μmのメンブレンフィルタ(商品
名:フロロポアフィルタ、住友電気工業株式会社製)に
て加圧濾過してイエロー,マゼンタ,シアン,ブラック
のインクY1,M1,C1,K1を得ることができる。
【0110】 Y1 C.I.ダイレクトイエロー142 2部 チオジグリコール 10部 商品名;アセチレノールEH 0.05部 (川研ファインケミカル株式会社製) 水 残部 M1 染料をC.I.アシッドレッド289;2.5部に代えた以外はY1と 同じ組成 C1 染料をC.I.アシッドブルー9;2.5部に代えた以外はY1と同じ 組成 K1 染料をC.I.フードブラック2;3部に代えた以外はY1と同じ組成 以上示したそれぞれ処理液(液体組成物)とインクとの
混合において、本発明では、上述した処理液とインクが
被プリント材上あるいは被プリント材に浸透した位置で
混合する結果、反応の第1段階として処理液中に含まれ
ているカチオン性物質の内、低分子量の成分またはカチ
オン性オリゴマーとインクに使用しているアニオン性基
を有する水溶性染料とがイオン的相互作用により会合を
起こし、瞬間的に溶液相から分離を起こす。
【0111】次に、反応の第2段階として、上述した染
料と低分子カチオン性物質またはカチオン性オリゴマー
との会合体が処理液中に含まれる高分子成分により吸着
されるために、会合で生じた染料の凝集体のサイズがさ
らに大きくなり、被プリント材の繊維間の隙間に入り込
みにくくなり、その結果として固液分離した液体部分の
みが記録紙中にしみこむことにより、プリント品位と定
着性との両立が達成される。同時に上述したようなメカ
ニズムにより生成したカチオン物質の低分子成分または
カチオン性オリゴマーとアニオン性染料で形成される凝
集体は粘性が大きくなり、液媒体の動きとともに移動す
ることがないので、フルカラーの画像形成時のように隣
接したインクドットが異色のインクで形成されていたと
しても互いに混じり合うようなことはなく、ブリーデイ
ングも起こらない。また、上記凝集体は本質的に水不溶
性であり形成された画像の耐水性は完全なものとなる。
また、ポリマーの遮蔽効果により形成された画像の耐光
堅牢性も向上するという効果も有する。
【0112】本明細書において使用される「不溶化」ま
たは「凝集」の用語は、前記第1段階のみの現象また
は、第1段階と第2段階の両方を含んだ現象を意味す
る。
【0113】また、本発明の実施にあたっては、従来技
術のように分子量の大きいカチオン性高分子物質や多価
の金属塩を使用する必要がないか、あるいは使用する必
要があっても本発明の効果をさらに向上させるために補
助的に使用するだけで良いので、その使用量を最小限に
抑えることができる。その結果として、従来のカチオン
性高分子物質や多価金属塩を使用して耐水化効果を得よ
うとした場合の問題点であった染料の発色性の低下がな
くなるということを本発明の別の効果として挙げること
ができる。
【0114】なお、本発明を実施するにあたって、使用
するインクは特に染料インクに限るものではなく、顔料
を分散させた顔料インクを用いることもできるし、使用
する処理液はその顔料を凝集させるものを用いることが
できる。前記した無色液体A1と混合して凝集を引き起
こす顔料インクの一例として以下のものを挙げることが
できる。すなわち、下記に述べるようにして、それぞれ
顔料とアニオン性化合物とを含むイエロー,マゼンタ,
シアン,ブラックの各色インク、Y2,M2,C2およ
びK2を得ることができる。
【0115】ブラックインクK2 アニオン系高分子P−1(スチレン−メタクリル酸−エ
チルアクリレート、酸価400、重量平均分子量6,0
00、固形分20%の水溶液、中和剤:水酸化カリウ
ム)を分散剤として用い、以下に示す材料をバッチ式縦
型サンドミル(アイメックス株式会社製)に仕込み、1
mm径のガラスビーズをメディアとして充填し、水冷し
つつ3時間分散処理を行った。分散後の粘度は9cp
s、pHは10.0であった。この分散液を遠心分離機
にかけ粗大粒子を除去し、重量平均粒径100nmのカ
ーボンブラック分散体を作製した。
【0116】 (カーボンブラック分散体の組成) ・P−1水溶液(固形分20%) 40部 ・カーボンブラック 24部 (商品名;Mogul L、キャブラック株式会社製) ・グリセリン 15部 ・エチレングリコールモノブチルエーテル 0.5部 ・イソプロピルアルコール 3部 ・水 135部 次に、上記で得られた分散体を充分に拡散して顔料が含
有されたインクジェット用のブラックインクK2を得
た。最終調製物の固形分は、約10%であった。
【0117】イエローインクY2 アニオン系高分子P−2(スチレン−アクリル酸−メチ
ルメタアクリレート、酸価280、重量平均分子量1
1,000、固形分20%の水溶液、中和剤:ジエタノ
ールアミン)を分散剤として用い、以下に示す材料を用
いて、ブラックインクK2の作製の場合と同様に分散処
理を行い、重量平均粒径103nmのイエロー色分散体
を作製した。
【0118】 (イエロー分散体の組成) ・P−2水溶液(固形分20%) 35部 ・C.I.ピグメントイエロー180 24部 (商品名;ノバパームイエロー PH−G、 Hoechst Aktiengesellschaft製) ・トリエチレングリコール 10部 ・ジエチレングリコール 10部 ・エチレングリコールモノブチルエーテル 1.0部 ・イソプロピルアルコール 0.5部 ・水 135部 上記で得られたイエロー分散体を充分に拡散して、顔料
が含有されたインクジェット用のイエローインクY2を
得た。最終調製物の固形分は、約10%であった。
【0119】シアンインクC2 ブラックインクK2の作製の際に使用したアニオン系高
分子P−1を分散剤として用い、以下に示す材料を用い
て、前記したカーボンブラック分散体の場合と同様の分
散処理を行い、重量平均粒径120nmのシアン色分散
体を作製した。
【0120】 (シアン色分散体の組成) ・P−1水溶液(固形分20%) 30部 ・C.I.ビグメントブルー15:3 24部 (商品名;ファストゲンブル−FGF、 大日本インキ化学工業株式会社製) ・グリセリン 15部 ・ジエチレングリコールモノブチルエーテル 0.5部 ・イソプロピルアルコール 3部 ・水 135部 上記で得られたシアン色分散体を充分に攪拌して、顔料
が含有されたインクジェット用のシアンインクC2を得
た。最終調製物の固形分は、約9.6%であった。
【0121】マゼンタインクM2 ブラックインクK2の作製の際に使用したアニオン系高
分子P−1を分散剤として用い、以下に示す材料を用い
て、前記したカーボンブラック分散体の場合と同様の分
散処理を行い、重量平均粒径115nmのマゼンタ色分
散体を作製した。
【0122】 (マゼンタ色分散体の組成) ・P−1水溶液(固形分20%) 20部 ・C.I.ピグメントレッド122 24部 (大日本インキ化学工業株式会社製) ・グリセリン 15部 ・イソプロピルアルコール 3部 ・水 135部 上記で得られたマゼンタ色分散体を充分に拡散して、顔
料が含有されたインクジェット用のマゼンタインクM2
を得た。最終調製物の固形分は、約9.2%であった。
【0123】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
インクを吐出する複数の記録ヘッドそれぞれの吐出回復
条件を、記録ヘッドに対するインク、処理液、またはそ
れらの混合ミストの付着の生じる可能性に応じて異なら
せる。例えば、それらの吐出回復条件を、インク吐出用
の記録ヘッドと、処理液を吐出する記録ヘッドとの間の
距離に応じて異ならせ、好ましくは、その距離が短い
程、吐出回復の処理量を多くする。または、それらの吐
出回復条件を、吐出するインクの種類に応じて異なら
せ、好ましくは、インクの凝集性が大きい程、吐出回復
の処理量を多くする。これらの結果、吐出によって生じ
るインクや処理液のミストが吐出口近傍に付着する量が
多くなるであろう記録ヘッド程、回復処理の回数などの
吐出回復の処理量を多くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b)は、本発明の一実施例に係る記
録ヘッドの構成およびその記録方法の説明図である。
【図2】(a),(b),(c),(d)は、本発明の
一実施例に係る記録方法の説明図である。
【図3】(a),(b),(c)は、インクと処理液の
混合した小液滴の記録ヘッドに対する跳ね返りの説明図
である。
【図4】本発明の実施例1としてのインクジェットプリ
ンタの概略斜視図である。
【図5】図4に示すインクジェットプリンタの制御構成
を示すブロック図である。
【図6】図4に示すインクジェットプリンタの回復処理
を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1s,1k,1k2,1c,1m,1y 記録ヘッド 2 キャリッジ 4 キャップユニット 5s,5k,5c,5m,5y キャップ 6s,6k,6c,6m,6y ワイパブレード 7 記録紙 301 システムコントローラ 304,305 モータ 306 ホストコンピュータ 307 受信バッファ 308 フレームメモリ 309 バッファ 310 記録制御部 311 ドライバ

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出する複数の記録ヘッドと、
    インク中の色材を不溶化させる処理液を吐出する記録ヘ
    ッドを用い、記録媒体にインクおよび処理液を吐出して
    記録を行うインクジェット記録装置において、 前記複数の記録ヘッドのそれぞれに対するインク、およ
    び/または処理液の付着が生じる可能性に応じて、前記
    複数の記録ヘッドそれぞれの吐出状態を回復させるため
    の吐出回復条件を異ならせたことを特徴とするインクジ
    ェット記録装置。
  2. 【請求項2】 インクを吐出する前記複数の記録ヘッド
    のそれぞれと前記処理液を吐出する記録ヘッドとの間の
    距離に応じて、前記複数の記録ヘッドそれぞれの吐出回
    復条件を異ならせたことを特徴とする請求項1に記載の
    インクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記吐出回復条件は、前記距離が短い
    程、吐出回復の処理量を多くするものであることを特徴
    とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記吐出回復条件は、前記複数の記録ヘ
    ッドそれぞれの吐出回数をカウントし、該それぞれのカ
    ウント値が前記距離に応じて定められるそれぞれの所定
    値を越えたときに、少なくともその記録ヘッドの吐出回
    復処理を行うことを特徴とする請求項2に記載のインク
    ジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記複数の記録ヘッドそれぞれについて
    前回の吐出回復処理からの経過時間を計時し、該それぞ
    れの経過時間が前記距離に応じて定められるそれぞれの
    所定時間を越えたときに、少なくともその記録ヘッドの
    吐出回復処理を行うことを特徴とする請求項2に記載の
    インクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記それぞれの距離に応じて、それぞれ
    の記録ヘッドの吐出回復処理の回数を異ならせたことを
    特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記吐出回復の処理は、記録ヘッドのワ
    イピング、記録ヘッドの拭き動作、記録ヘッドからのイ
    ンクまたは処理液の予備吐出、記録ヘッドからのインク
    または処理液の吸引のいずれか、またはこれらの組み合
    わせであることを特徴とする請求項2に記載のインクジ
    ェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利用
    してインクまたは処理液に気泡を生じさせて、その気泡
    の圧力によってインクまたは処理液を吐出することを特
    徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 前記記録ヘッドから吐出されるインクの
    種類に応じて、前記複数の記録ヘッドそれぞれの吐出回
    復条件を異ならせたことを特徴とする請求項1に記載の
    インクジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 前記吐出回復条件は、インクの凝集性
    が大きい程、吐出回復の処理量を多くするものであるこ
    とを特徴とする請求項9に記載のインクジェット記録装
    置。
  11. 【請求項11】 前記吐出回復条件は、処理液との混合
    ミストの凝集性が大きいインク程、吐出回復の処理量を
    多くするものであることを特徴とする請求項9に記載の
    インクジェット記録装置。
  12. 【請求項12】 前記吐出回復条件は、前記複数の記録
    ヘッドそれぞれの吐出回数をカウントし、該それぞれの
    カウント値が前記インクの種類に応じて定められるそれ
    ぞれの所定値を越えたときに、少なくともその記録ヘッ
    ドの吐出回復処理を行うことを特徴とする請求項9に記
    載のインクジェット記録装置。
  13. 【請求項13】 前記複数の記録ヘッドそれぞれについ
    て前回の吐出回復処理からの経過時間を計時し、該それ
    ぞれの経過時間が前記インクの種類に応じて定められる
    それぞれの所定時間を越えたときに、少なくともその記
    録ヘッドの吐出回復処理を行うことを特徴とする請求項
    9に記載のインクジェット記録装置。
  14. 【請求項14】 前記インクの種類に応じて、それぞれ
    の記録ヘッドの吐出回復処理の回数を異ならせたことを
    特徴とする請求項9に記載のインクジェット記録装置。
  15. 【請求項15】 前記吐出回復の処理は、記録ヘッドの
    ワイピング、記録ヘッドの拭き動作、記録ヘッドからの
    インクまたは処理液の予備吐出、記録ヘッドからのイン
    クまたは処理液の吸引のいずれか、またはこれらの組み
    合わせであることを特徴とする請求項9に記載のインク
    ジェット記録装置。
  16. 【請求項16】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利
    用してインクまたは処理液に気泡を生じさせて、その気
    泡の圧力によってインクまたは処理液を吐出することを
    特徴とする請求項9に記載のインクジェット記録装置。
  17. 【請求項17】 インクを吐出する複数の吐出部と、イ
    ンク中の色材を不溶化させる処理液を吐出する吐出部を
    用い、記録媒体にインクおよび処理液を吐出して記録を
    行うインクジェット記録装置において、 前記複数の吐出部のそれぞれに対するインク、および/
    または処理液の付着が生じる可能性に応じて、前記複数
    の吐出部のそれぞれの吐出状態を回復させるための吐出
    回復の条件を異ならせたことを特徴とするインクジェッ
    ト記録装置。
  18. 【請求項18】 インクを吐出する前記複数の吐出部の
    それぞれと前記処理液を吐出する吐出部との間の距離に
    応じて、前記複数の吐出部それぞれの吐出回復条件を異
    ならせたことを特徴とする請求項17に記載のインクジ
    ェット記録装置。
  19. 【請求項19】 前記吐出部は、熱エネルギーを利用し
    てインクまたは処理液に気泡を生じさせて、その気泡の
    圧力によってインクまたは処理液を吐出することを特徴
    とする請求項18に記載のインクジェット記録装置。
  20. 【請求項20】 前記吐出部から吐出されるインクの種
    類に応じて、前記複数の吐出部それぞれの吐出回復条件
    を異ならせたことを特徴とする請求項17に記載のイン
    クジェット記録装置。
  21. 【請求項21】 前記吐出部は、熱エネルギーを利用し
    てインクまたは処理液に気泡を生じさせて、その気泡の
    圧力によってインクまたは処理液を吐出することを特徴
    とする請求項20に記載のインクジェット記録装置。
  22. 【請求項22】 インクを吐出する複数の記録ヘッド
    と、インク中の色材を不溶化させる処理液を吐出する記
    録ヘッドを用い、記録媒体にインクおよび処理液を吐出
    して記録を行うインクジェット記録装置における記録ヘ
    ッドの吐出回復方法であって、 前記複数の記録ヘッドのそれぞれに対するインク、およ
    び/または処理液の付着が生じる可能性に応じて、前記
    複数の記録ヘッドそれぞれの吐出回復の条件を異ならせ
    たことを特徴とする記録ヘッドの吐出回復方法。
  23. 【請求項23】 インクを吐出する前記複数の記録ヘッ
    ドのそれぞれと前記処理液を吐出する記録ヘッドとの間
    の距離に応じて、前記複数の記録ヘッドそれぞれの吐出
    回復条件を異ならせたことを特徴とする請求項22に記
    載の記録ヘッドの吐出回復方法。
  24. 【請求項24】 前記記録ヘッドから吐出されるインク
    の種類に応じて、前記複数の記録ヘッドそれぞれの吐出
    回復条件を異ならせたことを特徴とする請求項22に記
    載の記録ヘッドの吐出回復方法。
  25. 【請求項25】 インクを吐出する複数の吐出部と、イ
    ンク中の色材を不溶化させる処理液を吐出する吐出部を
    用い、記録媒体にインクおよび処理液を吐出して記録を
    行うインクジェット記録装置における記録ヘッドの吐出
    回復方法であって、 前記複数の吐出部のそれぞれに対するインク、および/
    または処理液の付着が生じる可能性に応じて、前記複数
    の吐出部それぞれの吐出回復の条件を異ならせたことを
    特徴とする記録ヘッドの吐出回復方法。
  26. 【請求項26】 インクを吐出する前記複数の吐出部の
    それぞれと前記処理液を吐出する吐出部との間の距離に
    応じて、前記複数の吐出部それぞれの吐出回復条件を異
    ならせたことを特徴とする請求項25に記載の記録ヘッ
    ドの吐出回復方法。
  27. 【請求項27】 前記吐出部から吐出されるインクの種
    類に応じて、前記複数の吐出部それぞれの吐出回復条件
    を異ならせたことを特徴とする請求項25に記載の記録
    ヘッドの吐出回復方法。
JP10356579A 1997-12-26 1998-12-15 インクジェット記録装置および記録ヘッドの吐出回復方法 Pending JPH11240165A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10356579A JPH11240165A (ja) 1997-12-26 1998-12-15 インクジェット記録装置および記録ヘッドの吐出回復方法
US09/219,892 US6231156B1 (en) 1997-12-26 1998-12-24 Ink-jet printing apparatus and ejection recovery method of printing head

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9-361429 1997-12-26
JP36142997 1997-12-26
JP10356579A JPH11240165A (ja) 1997-12-26 1998-12-15 インクジェット記録装置および記録ヘッドの吐出回復方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11240165A true JPH11240165A (ja) 1999-09-07

Family

ID=26580461

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10356579A Pending JPH11240165A (ja) 1997-12-26 1998-12-15 インクジェット記録装置および記録ヘッドの吐出回復方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6231156B1 (ja)
JP (1) JPH11240165A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008238774A (ja) * 2007-03-29 2008-10-09 Brother Ind Ltd 液体吐出装置
CN102198752A (zh) * 2010-03-25 2011-09-28 兄弟工业株式会社 液体喷射装置
JP2012006172A (ja) * 2010-06-22 2012-01-12 Canon Inc インクジェット装置および該装置の部品交換時期判定方法
JP2012140019A (ja) * 2012-05-01 2012-07-26 Brother Industries Ltd 液体吐出装置
JP2013233676A (ja) * 2012-05-07 2013-11-21 Brother Industries Ltd 画像記録装置
JP2014100892A (ja) * 2012-11-22 2014-06-05 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
US9868286B2 (en) 2015-12-15 2018-01-16 Ricoh Company, Ltd. Liquid discharge apparatus
JP2020121497A (ja) * 2019-01-31 2020-08-13 セイコーエプソン株式会社 液体吐出装置

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3667117B2 (ja) * 1998-10-27 2005-07-06 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置および該装置における吐出回復方法
US6328413B1 (en) * 2000-07-31 2001-12-11 Hewlett-Packard Company Inkjet printer spitting method for reducing print cartridge cross-contamination
JP4878077B2 (ja) * 2000-11-01 2012-02-15 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置
JP4646419B2 (ja) * 2001-02-23 2011-03-09 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置及びインクジェット記録装置の制御方法
JP2003326744A (ja) * 2002-05-14 2003-11-19 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2004114650A (ja) * 2002-09-30 2004-04-15 Canon Finetech Inc 記録装置
US6863719B2 (en) * 2002-12-30 2005-03-08 Lexmark International, Inc. Ink jet ink with improved reliability
JP4464150B2 (ja) * 2003-02-26 2010-05-19 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置及びそのクリーニング制御方法
JP2005219419A (ja) * 2004-02-06 2005-08-18 Canon Inc インクジェット記録装置
JP4717475B2 (ja) * 2005-03-04 2011-07-06 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置
KR100727968B1 (ko) * 2005-08-24 2007-06-13 삼성전자주식회사 도트 개수 산출 방법 및 장치
US7604320B2 (en) * 2005-12-22 2009-10-20 Lexmark International, Inc. Maintenance on a hand-held printer

Family Cites Families (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA1127227A (en) 1977-10-03 1982-07-06 Ichiro Endo Liquid jet recording process and apparatus therefor
JPS5936879B2 (ja) 1977-10-14 1984-09-06 キヤノン株式会社 熱転写記録用媒体
US4330787A (en) 1978-10-31 1982-05-18 Canon Kabushiki Kaisha Liquid jet recording device
US4345262A (en) 1979-02-19 1982-08-17 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet recording method
US4463359A (en) 1979-04-02 1984-07-31 Canon Kabushiki Kaisha Droplet generating method and apparatus thereof
US4313124A (en) 1979-05-18 1982-01-26 Canon Kabushiki Kaisha Liquid jet recording process and liquid jet recording head
JPS5684992A (en) 1979-12-15 1981-07-10 Ricoh Co Ltd Ink jet recording method
US4558333A (en) 1981-07-09 1985-12-10 Canon Kabushiki Kaisha Liquid jet recording head
JPS58128862A (ja) * 1982-01-26 1983-08-01 Minolta Camera Co Ltd インクジエツト記録方法
JPS59123670A (ja) 1982-12-28 1984-07-17 Canon Inc インクジエツトヘツド
JPS59138461A (ja) 1983-01-28 1984-08-08 Canon Inc 液体噴射記録装置
JPS6071260A (ja) 1983-09-28 1985-04-23 Erumu:Kk 記録装置
JP2676699B2 (ja) 1987-09-03 1997-11-17 株式会社リコー インクジェット記録方法
JP2752470B2 (ja) 1989-11-02 1998-05-18 キヤノン株式会社 カラーインクジェット記録方法およびその装置
JP2805361B2 (ja) 1989-12-25 1998-09-30 キヤノン株式会社 液体噴射記録装置
JP2804613B2 (ja) * 1990-07-24 1998-09-30 キヤノン株式会社 インクジェット記録方法およびその装置
JP2861362B2 (ja) 1990-10-23 1999-02-24 富士ゼロックス株式会社 カラーインクジェットプリンタ
JP2872431B2 (ja) * 1991-04-22 1999-03-17 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置
EP0657849B1 (en) 1993-11-30 2000-01-05 Hewlett-Packard Company Method and apparatus for colour inkjet printing using a colourless precursor
JP3259748B2 (ja) * 1994-03-31 2002-02-25 セイコーエプソン株式会社 インクジェット式記録装置
DE69512578T2 (de) * 1994-07-28 2000-05-04 Canon K.K., Tokio/Tokyo Tintenstahlaufzeichnungsgerät, Reinigungsverfahren und Informationsverarbeitungssystem dafür
US5805180A (en) * 1994-08-26 1998-09-08 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet recording apparatus which performs suction recovery with a cap and method for same
JP3288867B2 (ja) * 1994-09-02 2002-06-04 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置
US5984450A (en) * 1995-03-06 1999-11-16 Hewlett-Packard Company Inkjet printer having multiple printheads and multiple independent printhead service stations for performing different wiping procedures
US5793388A (en) * 1995-03-06 1998-08-11 Hewlett-Packard Company Customized printhead servicing for different printer conditions
DE69732403T2 (de) * 1996-11-22 2006-03-30 Canon K.K. Ein Tintenstrahlaufzeichnungsgerät
JP3146353B2 (ja) 1998-09-25 2001-03-12 工業技術院長 損耗センサ付き切削工具

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8172365B2 (en) 2007-03-29 2012-05-08 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid jetting apparatus and head cartridge
JP4513821B2 (ja) * 2007-03-29 2010-07-28 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置
US8398204B2 (en) 2007-03-29 2013-03-19 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid jetting apparatus and head cartridge
JP2008238774A (ja) * 2007-03-29 2008-10-09 Brother Ind Ltd 液体吐出装置
US20110234663A1 (en) * 2010-03-25 2011-09-29 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid ejecting apparatus
JP2011201132A (ja) * 2010-03-25 2011-10-13 Brother Industries Ltd 液体吐出装置
CN102198752A (zh) * 2010-03-25 2011-09-28 兄弟工业株式会社 液体喷射装置
US8733869B2 (en) 2010-03-25 2014-05-27 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid ejection apparatus having retractable heads
JP2012006172A (ja) * 2010-06-22 2012-01-12 Canon Inc インクジェット装置および該装置の部品交換時期判定方法
US8469484B2 (en) 2010-06-22 2013-06-25 Canon Kabushiki Kaisha Inkjet apparatus and method for judging replacement timing for components of the apparatus
JP2012140019A (ja) * 2012-05-01 2012-07-26 Brother Industries Ltd 液体吐出装置
JP2013233676A (ja) * 2012-05-07 2013-11-21 Brother Industries Ltd 画像記録装置
JP2014100892A (ja) * 2012-11-22 2014-06-05 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
US9868286B2 (en) 2015-12-15 2018-01-16 Ricoh Company, Ltd. Liquid discharge apparatus
JP2020121497A (ja) * 2019-01-31 2020-08-13 セイコーエプソン株式会社 液体吐出装置

Also Published As

Publication number Publication date
US6231156B1 (en) 2001-05-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11240165A (ja) インクジェット記録装置および記録ヘッドの吐出回復方法
JP3037181B2 (ja) インクジェット記録装置
JP3320317B2 (ja) インクジェットプリント装置およびプリント方法
JP3667096B2 (ja) インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
JP3209930B2 (ja) インクジェットプリント装置、インクジェットプリント方法およびデータ作成方法
JPH11198357A (ja) 記録装置および方法
EP0788885B1 (en) Ink-jet printing apparatus and printing method
JP3313977B2 (ja) インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置
EP0847872B1 (en) Ink-jet printing method using first and second liquids, and printing apparatus for this method
JP3212264B2 (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP3408108B2 (ja) インクジェットプリント方法およびインクジェットプリント装置
JPH10226090A (ja) 記録装置
JPH10193579A (ja) 画像形成方法および画像形成装置
JPH1111000A (ja) インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置
JPH0852868A (ja) インクジェット記録方法および記録装置
JP3176333B2 (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
EP0858896B1 (en) Ink jet print apparatus and print method using the same
JPH09226154A (ja) インクジェット記録装置
JP3667076B2 (ja) インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置
JPH11138866A (ja) インクジェット記録方法
JP2001301145A (ja) インクジェット記録装置
JPH10119320A (ja) 記録装置および方法および記憶媒体
JPH10230627A (ja) インクジェット記録装置およびテストパターン作成方法
JPH09109381A (ja) インクジェットプリント装置およびインクジェットプリント方法
JP2000127355A (ja) インクジェット記録装置