JP2000127355A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2000127355A
JP2000127355A JP30528598A JP30528598A JP2000127355A JP 2000127355 A JP2000127355 A JP 2000127355A JP 30528598 A JP30528598 A JP 30528598A JP 30528598 A JP30528598 A JP 30528598A JP 2000127355 A JP2000127355 A JP 2000127355A
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ink
recording
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liquid
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Daisaku Ide
大策 井手
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット記録装置において、記録速度
の低下を必要最小限のものとしインク等のミストやはね
返りによるインク吐出部の汚れを防止するとともに高品
位画像を得る。 【解決手段】 媒体の所定領域における記録デューティ
に対応する値が所定値より大きいときは記録を複数回に
分割して記録を行なうとともに複数種類のインクに対応
した異なる分割方法とし、また、複数種類のインクの吐
出順序を分割記録を行なう場合と分割記録を行なわない
場合とで同一となるように記録する。これにより、各走
査1回当りの記録デューティーを減少させることがで
き、その結果として、インク等のミストや紙面からの跳
ね返りによるインク吐出部の汚れを低減させるととも
に、分割印字を行なう場合と行なわない場合とで印字濃
度差や色味差の少ない高品位画像を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
装置に関し、特に被記録媒体上にインクおよびこのイン
ク中の色材を不溶化または凝集させるプリント性向上液
を吐出させるインクジェット記録装置に関する。具体的
な適用機器としては、該記録装置を出力手段とするプリ
ンタ、複写機、ファクシミリ等の事務機器や工業用生産
機器等を挙げることができる。
【0002】
【従来の技術】従来よりインクジェット記録方式は、低
騒音、低ランニングコスト、装置の小型化が容易であ
る、カラー化が容易である等、種々の利点を有しプリン
タや複写機等に広く利用されている。
【0003】しかしながら、インクジェット記録方式を
適用したこれらの記録装置により、所謂普通紙と呼ばれ
る被記録媒体上に画像を得る場合、画像の耐水性が不十
分であったり、また、カラー画像を記録する場合には、
フェザリングの生じない高濃度の画像と各色間でのイン
クのにじみのない画像とを両立させることができず、良
好な画像堅牢性を有する画像や良好な品位のカラー画像
が得られないことがあった。
【0004】画像の耐水性を向上させる方法としてイン
ク中に含まれる色材に耐水性を持たせたインクも近年で
は実用化されてきている。しかしながら,その耐水性は
未だ不十分であるとともに、原理的に、乾燥後水に溶解
しにくいインクであるため、記録ヘッドの吐出口等にお
いて目詰まりが生じ易く、また、これを防止するために
は、装置構成が複雑になっていた。
【0005】また、従来より記録インクと化学反応を起
こして耐水性を生じさせる処理液を、被記録媒体上のイ
ンクと同じ位置に付与することにより、被記録物の画像
堅牢性を向上させる技術が多数開示されている。
【0006】例えば、特開昭58−128862号公報
には、記録すべき画像位置をあらかじめ識別し、記録イ
ンクと処理液とを重ねて記録するインクジェット記録方
法が開示されており、記録インクに先立って処理液で描
いたり、先に描かれた記録インク上に処理液を重ねた
り、先に描かれた処理液上に記録インクを重ね、さらに
処理液を重ねて記録する方法が開示されている。また、
特開平8−7223号公報には、処理液吐出の可否を制
御する手段を有し、処理液を付与するか否かはユーザー
の選択、あるいは媒体によって設定する方法が開示され
ている。さらに、特開平7−195823号公報には、
2成分または3成分化学反応における無色の前駆物質を
被記録媒体表面上に塗布し、被記録媒体表面を整える方
法が開示されている。ここでは、前記無色の液体が残り
少なくなると従来より知られる複数回の走査で記録する
方式が採られている。
【0007】しかしながら、これら公報のいずれにも、
インク吐出部の汚れを回避し、インクジェット記録装置
の信頼性を増す方式については開示されていない。すな
わち、インクの耐水性向上等のために上記各従来技術の
ように処理液を用いる場合には、インク吐出部の汚れ
は、後述のように、それを除去することが困難である点
から、比較的重要な技術課題となるが、上記各公報のい
ずれにもインク吐出部の汚れを回避する点については何
ら記載はない。
【0008】一方、このようなインク吐出部の汚れの問
題は、上述のような処理液を用いない通常のインクジェ
ット記録方式においても、従来より知られる問題であ
る。
【0009】すなわち、記録ヘッドからインク液滴を記
録媒体に吐出させて記録を行う際、インク吐出に伴なっ
て、その主インク滴以外に発生する微細なインク滴(ミ
スト)や吐出インク滴の被記録媒体からの跳ね返りなど
によって記録ヘッドのインク吐出口面にインクが付着
し、これが吐出口の近傍に多量に集中したり、また、こ
れに紙粉等の異物が付着すると、吐出が阻害されて吐出
方向が偏向したり(ヨレ)、インク液滴が吐出しない
(不吐出)といった弊害を引き起こすことがある。
【0010】図1(a)および(b)はインクの跳ね返
り、およびミストによってインク吐出口面が汚れる過程
を模式的に示す図である。
【0011】図1(a)はインクの跳ね返りの様子を示
す図である。図に示す例は記録ヘッドはA液を吐出する
ためのインク吐出部とB液を吐出するためのインク吐出
部を備えるものとし、比較的高いデューティーで吐出を
行う場合を示している。
【0012】まず、記録ヘッドの移動に伴なって、紙面
上にA液が打ち込まれ、これにより、紙面上にはA液が
海状に広がる。それに引き続いてB液滴は、紙面上のA
液の海に、ある速度を持って打ち込まれる。その結果、
A液とB液もしくはこれらの混合した液の跳ね返りイン
クが生じ、これらがA,B液それぞれの吐出口面に付着
する場合がある。
【0013】図1(b)はミストが付着する様子を示す
図である。A液吐出部から吐出したA液滴は主インク滴
と微細なインク滴(ミスト)により構成される。主イン
ク滴はそのまま被記録媒体に到達するが、ミストはキャ
リッジの移動に伴なって生じる空気の流れに乗って周り
に拡散する。このようにして拡散したA液のミストはB
液吐出部の表面にも付着する場合がある。
【0014】上述の跳ね返りによる吐出口面の汚れは、
紙面と吐出部口面の距離(以下、「紙間距離」という)
を大きくすることにより、改善される。しかし、紙間距
離が大きくなると、インク吐出の飛翔距離、時間が長く
なることから、紙面上の着弾精度が低下し、画像を劣化
させるおそれがある。
【0015】また、一度吐出口面に付着した汚れを清掃
除去する手段として、ゴムなどの弾性部材で形成したブ
レードにより吐出口面を掃拭(ワイピング)する構成が
一般的に採用されている。しかし、この構成の場合、汚
れを完全には除去できないなど種々の問題を生じること
がある。特に、インクを不溶化させる上述の処理液を用
いる場合、ミストや跳ね返り液の中にはこの処理液が混
入している可能性が高く、これらがインク吐出口や処理
液の吐出口付近に付着すると、粘度が非常に高い付着物
となって、通常のワイピング手段では取り除くことがで
きないことが多い。そのためヨレや不吐出が多く発生
し、さらに程度が進むと吐出が全く不可能となる場合が
ある。
【0016】本願発明者らは以上のような一般的なミス
ト、跳ね返りの問題に関して、それらミスト等が記録デ
ューティーと密接な関係にあることを見い出した。すな
わち、図1(a)及び図1(b)の例で言えば、A液お
よびB液のデューティーを減少させるとインク吐出口面
の汚れが軽減することを見い出した。これは、複数の吐
出口から同時に吐出される液量の減少によってミストが
減少すること、A液の吐出デューティーを減少させたこ
とによって、A液が紙面上で海状にならないために跳ね
返りが軽減されること、B液の吐出液滴数の減少によっ
てB液自身の跳ね返りが減少すること等によって達成さ
れると考えられる。
【0017】このような問題を解決するものとして、本
出願人は、特開平10−166559号公報において、
記録パス数に応じて、処理液の付与量を変化させる方法
を提案している。
【0018】しかしながら、この方法では、処理液の効
果があるモードとないモードとが存在し、特に、処理液
の十分な効果が得られるモードと高速に記録を行うモー
ドを両立させるにはより一層の改善が望まれる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、必要最小限の記録速度の低下で、ミストや跳ね返り
液による吐出部の汚れを防止し、記録ヘッドの信頼性を
高めることが可能なインクジェット記録装置を提供する
ことにある。
【0020】また、本発明の他の目的は、複数回の走査
による分割記録が行なわれた記録画像と1回の走査によ
る記録画像との間で濃度差や色味差が生じにくく、高品
位な画像を得ることができるインクジェット記録装置を
提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明は、複数の異なるインクを吐出するインク吐出部と該
インク中の色材を不溶化または凝集させる液体を吐出す
る液体吐出部を媒体に対して相対的に走査させながら記
録媒体にインクと前記液体を吐出して記録を行うインク
ジェット記録装置であって、媒体の所定領域におけるイ
ンクの記録デューティの情報に応じて、当該所定領域を
複数回の走査に分割して記録を行うか否かを判断する判
断手段と、前記判断手段による判断結果に応じて前記所
定領域の記録を制御する記録制御手段とを備え、前記判
断手段が前記所定領域を複数回の走査に分割して記録を
行うと判断したとき、前記記録制御手段は、前記異なる
インクに対応した異なる分割方法で記録を行うことを特
徴とする。
【0022】また、本発明により、複数の異なるインク
を吐出するインク吐出部と該インク中の色材を不溶化ま
たは凝集させる液体を吐出する液体吐出部を媒体に対し
て相対的に走査させながら記録媒体にインクと前記液体
を吐出して記録を行うインクジェット記録装置であっ
て、媒体の所定領域におけるインクの記録デューティの
情報に応じて、当該所定領域を複数回の走査に分割して
記録を行うか否かを判断する判断手段と、前記判断手段
による判断結果に応じて前記所定領域の記録を制御する
記録制御手段とを備え、前記判断手段が前記所定領域を
複数回の走査に分割して記録を行うと判断したとき、前
記記録制御手段は、前記所定領域を一回の走査で記録を
行うときに前記異なるインクを吐出する順序と同じ順序
で前記記録媒体上に前記異なるインクを吐出するように
制御することを特徴とするインクジェット記録装置が提
供される。
【0023】また、本発明により、複数の異なるインク
を吐出するインク吐出部と該インク中の色材を不溶化ま
たは凝集させる液体を吐出する液体吐出部を媒体に対し
て相対的に走査させながら記録媒体にインクと前記液体
を吐出して記録を行うインクジェット記録装置であっ
て、媒体の所定領域におけるインクの記録デューティの
情報に応じて、当該所定領域を複数回の走査に分割して
記録を行うか否かを判断する判断手段と、前記判断手段
による判断結果に応じて前記所定領域の記録を制御する
記録制御手段とを備え、前記判断手段が前記所定領域を
複数回の走査に分割して記録を行うと判断したとき、前
記記録制御手段は、前記所定領域を一回の走査で記録を
行うときに前記液体及び前記異なるインクを吐出する順
序と同じ順序で前記記録媒体上に前記液体及び前記異な
るインクを吐出するように制御することを特徴とするイ
ンクジェット記録装置が提供される。
【0024】以上の構成によれば、例えばヘッドの1回
の走査で記録される所定領域の記録デューティーが所定
値以上であるときは、その所定領域を複数回に分けて記
録することにより、その複数回の記録の1回当りの記録
デューティーを小さくすることができ、これにより、イ
ンク等液体の吐出頻度を低下させることができるため、
ミスト等による吐出部の汚れを低減することが可能とな
る。
【0025】かかる構成において、インクおよびプリン
ト性向上液の紙面からの跳ね返り、ミストがインクおよ
びプリント性向上液吐出部で固まって吐出信頼性を損な
うことなく、プリント性の向上を図ることができる。
【0026】また、本発明によれば、複数回の走査によ
る分割記録が行なわれた記録画像と1回の走査による記
録画像との間で濃度差や色味差が生じにくく、高品位な
画像を得ることができる。
【0027】なお、本明細書において「インク中の色材
を不溶化または凝集させる液体」と「処理液」あるいは
「プリント性向上液」は同義である。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0029】(実施形態1)図2は本発明を適用したイ
ンクジェット記録装置の一例を示す概略斜視図である。
【0030】記録装置100の給紙位置に挿入された記
録媒体106は、紙送りローラ109によって記録ヘッ
ドユニット103の記録可能領域へ搬送される。記録可
能領域における被記録媒体の下部には、プラテン108
が設けられる。キャリッジ101は、2本のガイド軸1
04および105と移動可能に係合し、これによりガイ
ド軸104,105に案内されながら不図示の駆動手段
によって記録領域を往復走査することができる。キャリ
ッジ101には、後述の複数の色のインクおよび処理液
(S)を吐出するそれぞれの記録ヘッドと、それらの記
録ヘッドに供給されるインクや処理液を貯留するタンク
を含む記録ヘッドユニット103が搭載されている。こ
の例のインクジェット記録装置に設けられる複数の色の
インクは、ブラック(Bk),シアン(C),マゼンタ
(M),イエロー(Y)の4色である。
【0031】ここで、本実施形態で用いられる処理液S
は、これまで述べてきたように記録画像の耐水性を向上
させるために用いられるのみならず、濃度を増やしたり
色間のにじみを防止する観点からも用いられるものであ
る。この点から、以下では処理液をプリント性向上液と
もいう。以下、このプリント性向上液(処理液)および
インクについて簡単に説明する。
【0032】上述した、インク染料を不溶化する処理液
は、一例として以下のようにして得ることができる。
【0033】すなわち、下記の成分を混合溶解した後、
さらにポアサイズが0.22μmのメンブレンフィルタ
(商品名:フロロポアフィルタ、住友電気工業株式会社
製)にて加圧濾過した後、NaOHでpHを4.8に調
整し、処理液A1を得ることができる。
【0034】 〔A1の成分〕 カチオン性化合物の低分子成分 ステアリルトリメチルアンモニウム塩 2.0重量部 (商品名;エレクトロストリッパQE、花王株式会社製) または、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド (商品名;ユータミン86P、花王株式会社製) カチオン性化合物の高分子成分 ジアリルアミン塩酸塩と二酸化イオウとの共重合体3.0重量部 (平均分子量;5000) (商品名;ポリアミンスルホンPAS−92、日東紡績株式会社製) チオジグリコール 10重量部 水 残部
【0035】また、上記処理液と混合し不溶化するイン
クの好適な例として以下のものを挙げることができる。
【0036】すなわち、下記の成分を混合し、さらにポ
アサイズが0.22μmのメンブレンフィルタ(商品
名:フロロポアフィルタ、住友電気工業株式会社製)に
て加圧濾過してイエロー,マゼンタ,シアン,ブラック
のインクY1,M1,C1,K1を得ることができる。
【0037】 Y1 C.I.ダイレクトイエロー142 2重量部 チオジグリコール 10重量部 商品名;アセチレノールEH 0.05重量部 (川研ファインケミカル株式会社製) 水 残部 M1 染料をC.I.アシッドレッド289;2.5部に代え
た以外はY1と同じ組成 C1 染料をC.I.アシッドブルー9;2.5部に代えた以
外はY1と同じ組成 K1 染料をC.I.フードブラック2;3部に代えた以外は
Y1と同じ組成
【0038】以上示したそれぞれ処理液(液体組成物)
とインクとの混合において、本発明では、上述した処理
液とインクが被プリント材上あるいは被プリント材に浸
透した位置で混合する結果、反応の第1段階として処理
液中に含まれているカチオン性物質の内、低分子量の成
分またはカチオン性オリゴマーとインクに使用している
アニオン性基を有する水溶性染料とがイオン的相互作用
により会合を起こし、瞬間的に溶液相から分離を起こ
す。
【0039】次に、反応の第2段階として、上述した染
料と低分子カチオン性物質またはカチオン性オリゴマー
との会合体が処理液中に含まれる高分子成分により吸着
されるために、会合で生じた染料の凝集体のサイズがさ
らに大きくなり、被プリント材の繊維間の隙間に入り込
みにくくなり、その結果として固液分離した液体部分の
みが記録紙中にしみこむことにより、プリント品位と定
着性との両立が達成される。同時に上述したようなメカ
ニズムにより生成したカチオン物質の低分子成分または
カチオン性オリゴマーとアニオン性染料で形成される凝
集体は粘性が大きくなり、液媒体の動きとともに移動す
ることがないので、フルカラーの画像形成時のように隣
接したインクドットが異色のインクで形成されていたと
しても互いに混じり合うようなことはなく、ブリーデイ
ングも起こらない。また、上記凝集体は本質的に水不溶
性であり形成された画像の耐水性は完全なものとなる。
また、ポリマーの遮蔽効果により形成された画像の耐光
堅牢性も向上するという効果も有する。尚、上述のアセ
チレノールEHは商品名であり、化学物質名はエチレン
オキサイド−2,4,7,9−テトラメチル−5−デシ
ン−4,7−ジオールである。
【0040】本明細書において使用される「不溶化」ま
たは「凝集」の用語は、前記第1段階のみの現象また
は、第1段階と第2段階の両方を含んだ現象を意味す
る。
【0041】また、本発明の実施にあたっては、従来技
術のように分子量の大きいカチオン性高分子物質や多価
の金属塩を使用する必要がないか、あるいは使用する必
要があっても本発明の効果をさらに向上させるために補
助的に使用するだけで良いので、その使用量を最小限に
抑えることができる。その結果として、従来のカチオン
性高分子物質や多価金属塩を使用して耐水化効果を得よ
うとした場合の問題点であった染料の発色性の低下がな
くなるということを本発明の別の効果として挙げること
ができる。
【0042】なお、本発明を実施するにあたって使用す
る被プリント材については特に制限されるものではな
く、従来から使用されているコピー用紙、ボンド紙等の
いわゆる普通紙を好適に用いることができる。
【0043】図2において、キャリッジが移動可能な領
域の左端部には、記録ヘッドユニットの下部となる位置
に回復ユニット110が設けられる。これにより、非記
録時等に記録ヘッドの吐出口部をキャップしたり、ま
た、吸引回復処理を行うことができる。この左端部の位
置を記録ヘッドのホームポジションと呼ぶ。
【0044】107は、操作用スイッチや表示素子を配
した操作部であり、操作スイッチは記録装置電源のオン
/オフや各種記録モードの設定等に使用され、表示素子
は記録装置の状態を表示する。
【0045】図3(a)は、記録ヘッドユニット103
の斜視図である。この例は、ブラック,シアン,マゼン
タ,イエローの各色インクとプリント性向上液それぞれ
のタンクが全て独立に交換可能な構成を示している。
【0046】キャリッジ101には各インクBk,C,
MおよびYとプリント性向上液Sを吐出する各記録ヘッ
ドを収納したユニット102と、Bk用タンク20K、
C用タンク20C、M用タンク20M、Y用タンク20
Y、プリント性向上液(S)用のタンク20Sが搭載さ
れる。各タンクはそれぞれ対応する記録ヘッドとの接続
部を介して接続し、これにより、各記録ヘッド吐出口に
インクを供給することが可能となる。
【0047】図3(b)は各記録ヘッドを収納するユニ
ット102の、記録紙に相対する面から見たインク吐出
部の構成を示す概略図である。各記録ヘッドは、それぞ
れ複数の吐出口を配設し、それぞれBkインクを吐出す
るBkインク吐出部21K、Cインクを吐出するCイン
ク吐出部21C、Mインクを吐出するMインク吐出部2
1M、Yインクを吐出するYインク吐出部21Y、およ
びプリント性向上液を吐出するプリント性向上液吐出部
21Sを有している。
【0048】なお、本実施形態で用いられる記録ヘッド
は、熱エネルギーを発生する電気熱変換素子を具え、そ
の熱エネルギーを利用してインクまたは処理液中に気泡
を生じさせることによりインクを吐出するものである。
なお、これに限らず、ピエゾ素子を用いたインクジェッ
ト記録ヘッドを用いてもよい。
【0049】また、記録ヘッドとインクタンクの構成
は、上例に限られず、例えば、各色のタンクが一体の構
造であっても良く、また色インク毎にタンクと記録ヘッ
ドが一体構造であってもよい。また、より多くの色のイ
ンクに対応した構成を備えていても良い。
【0050】図4は、以上説明したインクジェット記録
装置の制御構成を示すブロック図である。ホストコンピ
ュータから転送される文字や画像のデータは、記録装置
の受信バッファ401に一旦保持される。一方、正しく
データが転送されているか否かを確認するデータや記録
装置の動作状態を示すデータが記録装置からホストコン
ピュータに転送される。受信バッファ401に保持され
ているデータは、CPU等を有した制御部402の管理
のもとで、メモリ部403に転送され、そのRAM(ラ
ンダムアクセスメモリ)に一次的に記憶される。
【0051】メカニカルポーションコントロール部40
4は、制御部402からの指令によりキャリッジモータ
やラインフィードモータ等のメカニカル部405の駆動
を制御する。センサ/SWコントロール部406は、各
種センサやスイッチ(SW)からなるセンサ/SW部4
07からの信号をCPU402に送る。表示素子コント
ロール部408は、制御部402からの指令により操作
部におけるLEDや液晶表示素子等からなる表示素子部
409の表示を制御する。ヘッドコントロール部410
は、制御部402からの指令により各記録ヘッド30
K,30C,30M,30Yおよび30Sの駆動を制御
する。また、各記録ヘッドの状態を示す温度情報等を制
御部402に伝える。なお、図5以降で説明する各実施
例の処理動作の制御は、以上示した図4の構成によって
行われるが、本発明の適用はこのような構成に限られ
ず、各実施例で示される処理等がホスト装置によって行
われ、この処理等に従ってインクジェット記録装置が動
作する構成であってもよい。この場合、インクジェット
記録装置には、ホスト装置による処理等に基づく制御デ
ータを受信する受信部が設けられる。
【0052】図5は、以上説明した構成に基づく本実施
形態の記録動作の手順を示すフローチャートである。
【0053】まず、ステップS1で、通常の記録モード
が設定される。次に、ステップS2で、Y,M,C,K
の全ての色のインクについて、これから行われる1回の
走査における記録デューティーDK,DC,DM,DY
をカウントする。ここで、「記録デューティー」とは、
各色について1回の走査で可能な最大の吐出回数に対す
る実際の吐出回数の割合をいい、例えば、1ドットが1
回の吐出によって形成される構成にあっては、1回の走
査領域で記録可能な画素数に対する実際に形成されるド
ット数の割合が記録デューティーに相当する。
【0054】次に、ステップS3で上記カウントされた
デューティーにより、各色インクの合計に相当する総記
録デューティーDを計算する。次にステップS4で、こ
のカウントした総デューティーが予め定められた、閾値
(スレッショルド値)Dthよりも大か否かを判断する。
総記録デューティーDが閾値Dth未満であれば、ステ
ップS5に進み、ステップS1で設定された通常モード
の記録動作を行う。すなわち、後述のように1回の走査
で記録を行う。一方、総デューティーDが閾値Dth以
上であれば、ステップS6に進み、予め定められた方法
で分割記録を行う。以後、上記各処理を繰り返し、記録
すべきデータが終了するまで記録を行う(ステップS
7,S8)。
【0055】図6は、ステップS6で行う、分割記録の
方法の一例を説明する図である。ここでは、説明の簡略
化のために各ヘッドが8個の吐出口を有し縦8ドット、
横12ドット分の画素からなる画像を、記録する場合に
ついて説明する。
【0056】図6(a)は、通常の記録モードを示す。
すなわち、全画素は1回の走査で記録可能とされ、それ
ぞれの画素の吐出データが“1”であるときは吐出が行
われてドットが形成される例を示す。各ドット形成にお
いては、インクとプリント性向上液がともに吐出され
る。なお、プリント性向上液はインク吐出箇所の全てに
対応して吐出せずに予め定められた割合で間引かれてい
ても良い。この場合、各ドットの形成はインクのみ、ま
たは、インクとプリント性向上液によって行われる。こ
のような場合であってもインクのにじみを低減できるな
ど、プリント性向上液による所定の効果を奏することが
できる。
【0057】図6(b)および(c)は、分割記録モー
ドにおける記録方法の一例を示す図である。ここでは、
1行分の記録を2回の走査で行う例を示し、全画素は、
各走査毎に半分ずつ記録可能な画素として設定される。
上述したステップS4の判断で、まず、分割記録のモー
ドに入ると、図6(b)に示す千鳥状の各画素について
50%に間引いて記録可能とし、これら画素の吐出デー
タが“1”であるときはそのインクおよびプリント性向
上液の吐出を行ってドットを形成する。さらに、2回目
の走査では、図6(c)に示すように、1回目の走査で
記録可能とした画素について補完する残りの50%の画
素を記録可能として同様のドット形成を行う。この場合
も、各ドットはインクのみ、または、インクとプリント
性向上液で構成することができるのは、通常記録モード
と同様である。
【0058】図6(b)および(c)に示すように分割
記録を行うことにより、1回の走査当りの記録デューテ
ィーは通常記録モードに比較して半分にすることができ
る。前述したように、記録ヘッドの信頼性を損なう、吐
出部の汚れは、記録デューティーを減少させることによ
って少なくすることができる。この結果、記録装置の信
頼性を向上させる、という効果を得ることができる。
【0059】なお、図6(a)および(c)に示す上述
の例では、所定の50%間引きパターンを用い、2回の
走査で画像を完成するものとして説明したが、間引きの
方法、分割記録の走査数はこれに限るものではなく、吐
出部の汚れ具合等に応じて定めることができる。例えば
図7(a)に示すように、走査方向の画素列のパターン
が互いに補完するようなパターンや、図7(b)に示す
ように3回の走査で画像を完成させるパターンでも良
い。また、図7(c)に示すように、各走査間で間引き
の割合が変化するものであっても良い。いずれにして
も、使用するインク、ヘッド、被記録媒体などの特性に
合わせて、ミスト、跳ね返りによる吐出部付近の汚れを
低減でき、最終的にドットの欠落がなく、画像が完成さ
れるパターンであれば良い。
【0060】また、前述のステップS3における総デュ
ーティーの計算は、本実施形態では各色のデューティー
DK,DC,DM,DYの単純な総和としたが、これに
限るものではない。インクの物性、吐出部の配置によっ
て、各デューティーに重み付けした結果の総和であって
も良い。例えば、黒インクが他のインクに比較して記録
によるミスト、跳ね返りが多い場合、黒の記録デューテ
ィーDKに定数倍をして総デューティーDへの寄与を大
きくすることができる。
【0061】なお、ここで使用したインクはアニオン性
の染料を含み、上記プリント性向上液はカチオン性物質
を含むものである。
【0062】また、本発明を実施するにあたって、使用
するインクは特に染料インクに限るものではなく、顔料
を分散させた顔料インクを用いることもできるし、使用
する処理液はその顔料を凝集させるものを用いることが
できる。前記した無色液体A1と混合して凝集を引き起
こす顔料インクの一例として以下のものを挙げることが
できる。すなわち、下記に述べるようにして、それぞれ
顔料とアニオン性化合物とを含むイエロー,マゼンタ,
シアン,ブラックの各色インク、Y2,M2,C2およ
びK2を得ることができる。
【0063】ブラックインクK2 アニオン系高分子P−1(スチレン−メタクリル酸−エ
チルアクリレート、酸価400、重量平均分子量6,0
00、固形分20%の水溶液、中和剤:水酸化カリウ
ム)を分散剤として用い、以下に示す材料をバッチ式縦
型サンドミル(アイメックス株式会社製)に仕込み、1
mm径のガラスビーズをメディアとして充填し、水冷し
つつ3時間分散処理を行った。分散後の粘度は9cp
s、pHは10.0であった。この分散液を遠心分離機
にかけ粗大粒子を除去し、重量平均粒径100nmのカ
ーボンブラック分散体を作製した。
【0064】 (カーボンブラック分散体の組成) ・P−1水溶液(固形分20%) 40重量部 ・カーボンブラック 24重量部 (商品名;Mogul L、キャブラック株式会社製) ・グリセリン 15重量部 ・エチレングリコールモノブチルエーテル 0.5重量部 ・イソプロピルアルコール 3重量部 ・水 135重量部
【0065】次に、上記で得られた分散体を充分に拡散
して顔料が含有されたインクジェット用のブラックイン
クK2を得た。最終調製物の固形分は、約10%であっ
た。
【0066】イエローインクY2アニオン系高分子P−
2(スチレン−アクリル酸−メチルメタアクリレート、
酸価280、重量平均分子量11,000、固形分20
%の水溶液、中和剤:ジエタノールアミン)を分散剤と
して用い、以下に示す材料を用いて、ブラックインクK
2の作製の場合と同様に分散処理を行い、重量平均粒径
103nmのイエロー色分散体を作製した。
【0067】 (イエロー分散体の組成) ・P−2水溶液(固形分20%) 35重量部 ・C.I.ピグメントイエロー180 24重量部 (商品名;ノバパームイエロー PH−G、Hoechst Aktiengesellschaft 製) ・トリエチレングリコール 10重量部 ・ジエチレングリコール 10重量部 ・エチレングリコールモノブチルエーテル 1.0重量部 ・イソプロピルアルコール 0.5重量部 ・水 135重量部
【0068】上記で得られたイエロー分散体を充分に拡
散して、顔料が含有されたインクジェット用のイエロー
インクY2を得た。最終調製物の固形分は、約10%で
あった。
【0069】シアンインクC2ブラックインクK2の作
製の際に使用したアニオン系高分子P−1を分散剤とし
て用い、以下に示す材料を用いて、前記したカーボンブ
ラック分散体の場合と同様の分散処理を行い、重量平均
粒径120nmのシアン色分散体を作製した。
【0070】 (シアン色分散体の組成) ・P−1水溶液(固形分20%) 30重量部 ・C.I.ビグメントブルー15:3 24重量部 (商品名;ファストゲンブル−FGF、大日本インキ化学工業株式会社製 ) ・グリセリン 15重量部 ・ジエチレングリコールモノブチルエーテル 0.5重量部 ・イソプロピルアルコール 3重量部 ・水 135重量部
【0071】上記で得られたシアン色分散体を充分に攪
拌して、顔料が含有されたインクジェット用のシアンイ
ンクC2を得た。最終調製物の固形分は、約9.6%で
あった。
【0072】マゼンタインクM2 ブラックインクK2の作製の際に使用したアニオン系高
分子P−1を分散剤として用い、以下に示す材料を用い
て、前記したカーボンブラック分散体の場合と同様の分
散処理を行い、重量平均粒径115nmのマゼンタ色分
散体を作製した。
【0073】 (マゼンタ色分散体の組成) ・P−1水溶液(固形分20%) 20重量部 ・C.I.ピグメントレッド122 24重量部 (大日本インキ化学工業株式会社製) ・グリセリン 15重量部 ・イソプロピルアルコール 3重量部 ・水 135重量部
【0074】上記で得られたマゼンタ色分散体を充分に
拡散して、顔料が含有されたインクジェット用のマゼン
タインクM2を得た。最終調製物の固形分は、約9.2
%であった。
【0075】また、画像によっては均一濃度において、
1回の走査(スキャン)で記録される部分と分割印字さ
れる部分が混在する場合がある。
【0076】図8にこのような場合の画像の一例を示
す。斜線部801が1パス印字された領域、斜線部802が分
割印字された領域である。801は閾値Dthよりドット
数が少なく分割印字されなかったが、802は閾値Dth
よりドット数が多くなり分割印字されている。このよう
な画像を印字するとき各インクで共通の間引きパターン
を使用すると、インクの種類によっては領域801と802で
濃度差が出てしまう場合がある。これはインク吐出の吐
出周波数依存特性、インクとプリント性向上液の反応
性、媒体上のにじみなどがインク種によって違う場合、
同一濃度における分割印字と1パス印字の濃度差が最も
目立たない間引きパターンがインク種によって異なるか
らである。このような場合の対処方法としてはインク種
に応じて間引きパターンを最適なものとすればよい。
【0077】図9にその例を示す。ここでは、説明のた
めに16ノズルのヘッド900で縦16ドット、横Nドットの
画像を、2回のスキャンで、全ドットを半分ずつに分け
て印字する例を示している。すなわち黒色で示された領
域を印字するスキャンと白色で示された領域を印字する
スキャンの2スキャンにより印字される。
【0078】各ドットは、インクとプリント性向上液で
構成される。プリント性向上液は予め決められた方法で
間引かれていてもよい。この場合、各ドットはインクの
み、またはインクとプリント性向上液で構成される。
【0079】Bk分割印字に際しては以下のような課題
がある。 (1)単独ノズル吐出より連続する多ノズル同時吐出の
方が、1ノズル当りの吐出量が多い。 (2) 印字パターンによる吐出周波数(吐出パターン)
の違いにより吐出量に差が出る場合がある。 (3)数ノズルのみでの連続吐出を続けると違った問題
が発生するおそれがある。 (4)インクとプリント性向上液のバランスや反応特性
により反応後の紙面上でのインクのにじみが小さい。
【0080】これらの課題に対応するために以下の条件
に基づき図9(a)に示すような間引きパターンが決ま
る。
【0081】前記(1)の課題については、901に示すよう
に同時に吐出するノズルが連続して数ノズル以上確保さ
れるようにして1パス印字時との吐出量差を低減する。
尚、この図では4ノズルとして示している。但し上記課
題(4)との関係においてバランスがとれるように決定す
る。
【0082】前記(2)の課題については、902に示す
ように1ノズル当りの最長連続吐出パターンができるだ
け長く1パスと同じになるようにする。但し上記課題
(3)との関係においてバランスがとれるように決定す
る。
【0083】前記(3)の課題については、連続吐出ノズ
ルをずらしていく。間引きパターン903に示すように
任意のドット数(図ではnドット)だけスキャン方向に続
けたらノズル列方向に904に示すように任意のドット
数(図では1ドット)だけ使用ノズルをずらす。
【0084】前記(4)の課題については、901に示す
ようにできる限り分割印字の境界を接近させて僅かなに
じみでも境界が埋まりやすくする。
【0085】一方、カラーインク分割印字に際しては以
下のような課題がある。 (5) 単独ノズル吐出より連続する多ノズル同時吐出
の方が、1ノズル当りの吐出量が多い。 (6)印字パターンによる吐出周波数(吐出パターン)の
違いにより吐出量に差が出る場合がある。 (7)数ノズルのみでの連続吐出を続けると違った問題
が発生するおそれがある。 (8)インクとプリント性向上液のバランスや反応特性
により反応後の紙面上でのインクのにじみが比較的大き
い。
【0086】これらの課題に対応するために以下の条件
に基づき図9(b)に示すような間引きパターンが決ま
る。
【0087】前記(5)の課題については、同時に吐出
するノズルを全ノズル幅905の半分906にして1パス時と
の吐出量差がないようにする。但し上記課題(8)との関
係においてバランスがとれるように決定する。
【0088】前記(6)の課題については、907に示す
ように1ノズル当りの最長連続吐出パターンが1パスと
同じになるようにする。(5)の課題解決において全ノズ
ル幅905の半分906を同時吐出するので(7)の課題
を考慮する必要がないからである。
【0089】前記(7)の課題については、(5)の課題解
決において同時吐出が906で示すように数ノズルより
はるかに多いノズル数のため考慮する必要がない。
【0090】前記(8)の課題については、比較的にじみ
が大きいので分割印字の境界を接近させなくても十分に
にじんで境界を目立たなくさせる。
【0091】以上述べた実施形態により、Bkインクと
カラーインクとのインク種の違いによる濃度差を最小と
することが可能となる。
【0092】尚、以上の実施形態においてはインク種に
より間引きパターンを変えた場合について説明したが、
前述のように印字の特徴に応じた間引きパターンの条件
を満たすものであれば図9に示した例に限定されない。
【0093】また、Bkインクとカラーインクで記録の
分割方法を変える例として間引きパターンを変える例に
ついて説明したが、例えばカラーインク種間で間引きパ
ターンを変えてもよい。
【0094】また、ここで使用したインクはアニオン性
の染料を含み、前記プリント性向上液は低分子成分と高
分子成分とからなるカチオン性物質を含む。尚、色材と
しては染料に限らず、顔料を使用したものや、染料と顔
料を混合したもの等でもよい。
【0095】(実施形態2)上述の実施形態1では、1
走査分、全ての記録ドット数をカウントして、通常記録
モードか分割記録モードかを判断する方法を示した。し
かし、この方法では、走査に係る1行分の記録ドット数
が同じでも、画像データによっては、例えば1行全体に
均等にドットが配されている場合と、局所的に高デュー
ティーにドットが配されている場合があり、これらを区
別して処理することができない。この場合を図10
(a)および(b)に示す例を用いて説明する。
【0096】図10(a)および(b)は、共に1走査
で縦48ドット、横1500ドットを記録可能な領域に
ドットが配置されている場合を示している。図10
(a)は48ドット×1500ドットの領域内に均一に
10%デューティーでドットが配され、記録される総ド
ット数は7200ドットである場合を示している。これ
に対し、図10(b)は図10(a)と同様に48ドッ
ト×1500ドットの領域に7200ドットの記録ドッ
トが配されて全体として10%デューティーとなるが、
ドットが局所的に記録される場合を示している。すなわ
ち、上記領域の左上における縦20ドット×横360ド
ットの領域は記録デューティー100%だが、それ以外
の領域はドットが全く配されていない。これらの例のよ
うに記録デューティーが同じでも、図10(a)のよう
に全体的に比較的低デューティーで均等にドットが配さ
れている場合には局部的にみると記録デューティーは低
いので、分割記録を行う必要性は少ない。これに対し
て、図10(b)のように局所的に高デューティーで記
録される場合には、その領域を記録する際にミスト、跳
ね返りが多くなり、吐出部付近が汚れる可能性が高いの
で、分割記録を行うことが望ましい。
【0097】そこで、本実施形態では、局所的なドット
の分布を検知し、分割記録をする必要の有無をさらに高
精度に判断し、不必要な分割記録によるスループットの
低下を防止するものである。
【0098】図11は、走査による1行の領域を複数の
記録デューティーカウント領域に分割する場合のカウン
ト領域の一例を示す。すなわち、1つのカウント単位領
域を、縦16ドット、横300ドットとし、各カウント
単位領域は、番号をつけて区別する。記録デューティー
のカウントは、各カウント単位領域で行い、閾値を越え
る記録デューティーのカウント単位領域が予め定められ
た数以上あれば、その行は分割記録を行い、全てのカウ
ント単位領域で記録デューティーが閾値以下ならばその
行は通常モードの記録を行う。
【0099】このときの記録方法を、図12を参照して
説明する。
【0100】図12(a)は、図10(a)で示した通
り、1行の領域全体に10%のデューティーでドットが
配されている。そのため、記録する総ドット数は、72
00ドットとなり、カウント単位領域に分けると、各カ
ウント単位領域の記録ドット数は、全ての領域で均一で
480ドットとなる。
【0101】これに対して、図12(b)では、図10
(b)で示した通り、縦20ドット、横360ドット分
の領域で100%デューティーの記録を行ない、他の部
分は全く記録しない(0%デューティー)。このため、
1行の総記録ドット数は図12(a)の場合と同様に7
200ドットであるが、図11に示す例に従って、カウ
ント単位領域ごとに分けると、領域(1,1)は480
0ドット、領域(1,2)では960ドット、領域
(2,1)では1200ドット、領域(2,2)では2
40ドット、その他の領域は0ドットとなる。
【0102】今、各単位領域について分割記録をするか
否かの閾値を、1500ドットとし、1つでも閾値を越
える領域があれば分割記録を行うとすると、図12
(a)の場合は全ての単位領域で閾値以下となるので分
割記録は行わず通常モードの記録を行う。これに対して
図12(b)に示す場合は1つの単位領域で閾値を越え
ているので、分割記録すなわち、複数回の走査による記
録を行う。
【0103】なお、分割記録の方法は、上記第1の実施
形態に示した方法あるいは上述した他の方法のいずれで
も良い。
【0104】また、記録デューティーカウントのための
単位領域の大きさは、小さいほど記録デューティーの局
所性に対応できるが、細かくする程計算の量が多くな
り、処理速度の低下を招く恐れがある。このため、単位
領域は、インク、記録ヘッド、被記録媒体などの特性に
より、記録速度の低下を招かないように最適に設定する
必要がある。また、閾値も、上例によらず、最適な値に
設定することができる。
【0105】上述の例では、デューティーカウントのた
めの単位領域、および閾値を1種類のみ設定したが、用
いるインクの色ごとに分けてもよい。
【0106】図3に示すようなヘッド構成の場合、黒イ
ンクを吐出するヘッドはプリント性向上液を吐出するヘ
ッドに隣接しておかれているので、プリント性向上液の
ミストによりインク吐出部付近が汚れやすい。そのた
め、黒インクの記録デューティーが高いと、汚れが多く
付着し、信頼性が低下する。これに対して、他の色のヘ
ッドはプリント性向上液の吐出ヘッドから比較的離れて
配置されているので、高デューティーの記録を連続して
行ってもプリント性向上液による汚れは少なく信頼性が
著しく低下する可能性は少ない。
【0107】このようなヘッド構成の場合、カラーイン
ク吐出部は、黒に比べて信頼性が低下しにくいので、分
割記録を選択するデューティーの閾値を黒よりも高く設
定できる。
【0108】更に、跳ね返りはインクの表面張力に依存
する。すなわち、跳ね返りは新たに打ち込まれたインク
により、紙面上のインク及び打ち込まれたインクの一部
が分離することであるが、インクの表面張力が高い場
合、その高い表面張力のために跳ね返りインクには内向
きの力が働き、分離しにくい。逆に、表面張力が低いイ
ンクの場合、内向きの力が弱くなるので、跳ね返りイン
クは分離しやすくなる。このため、跳ね返りを生じ易い
表面張力の低いインクを使用する色や、先行して印字さ
れる色のインクに表面張力が低いタイプのインクが使用
される色には、分割記録を選択するデューティーの閾値
を、比較的低く設定しておくことは信頼性の向上に有効
である。
【0109】図13は本実施形態に係る処理の流れを示
す説明図である。
【0110】例えば、単位領域を縦16ドット、横30
0ドットとした場合、各インク毎の閾値をそれぞれのヘ
ッドとプリント性向上液のヘッドとの距離に応じて、 黒(Dkth) 1500ドット C(Dcth) 2000ドット M(Dmth) 2500ドット Y(Dyth) 3000ドット にそれぞれ設定する。
【0111】まず、ステップS11で、記録モードが設
定される。次に、黒の記録デューティーに関しステップ
S12で、これから行う走査の記録領域をデューティー
カウント単位領域に分割し、全ての単位領域について記
録すべきドット数Dkをカウントする。次に、判定ステ
ップS13で、各単位領域のDKが黒ドットに対する閾
値Dkth以下であるかを判定する。同様にシアン
(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)についても、
ステップS14,S16,S18で1走査分の全てのデ
ューティーカウント単位領域について記録デューティー
をそれぞれカウントし、判定ステップS15,S17,
S19で、各単位領域で記録すべきドット数DC,D
M,DYが各色の閾値Dcth,Dmth,Dyth以
下であるかをそれぞれ判定する。
【0112】次に、記録モード判定ステップS20で
は、分割記録を行うか否かの判定を行う。全色、全単位
領域でそれぞれの閾値未満の場合はステップS22に進
みステップS11で設定された記録モードに従って記録
を行い、一方、一つの色について1領域でも閾値以上と
判断された場合はステップS21に進み、予め定められ
た方法で分割記録を行う。以上の記録動作を繰り返し、
データ終了まで記録を行う。
【0113】この例のように、ヘッドの配置構成に応じ
て閾値を設定しておくと、不必要に分割記録モードを選
択することがなくなり、結果として分割記録による不要
な記録速度の低下を招くことがない。また、閾値を越え
た色のみ分割印字することも可能となる。
【0114】なお、上記各インク毎の閾値の値は本例に
限らないことは勿論である。さらに上述のように各色イ
ンクの表面張力等の物性を考慮して閾値を設定すること
も有効である。また、本例では各色のデューティーカウ
ント単位領域を同じ大きさに設定したが、記録ヘッドの
構成やインクの特性により、各色ごとに別々の大きさの
単位領域を設定することも有効である。
【0115】これらの作用を利用して以下のような問題
にも対処できるようになる。この問題点について図14を
用いて説明する。複数色の混合により成り立つ色合いは
構成するインクの打ち込み順序によって違ったものとな
る場合がある。ここで、図中の白抜き四角部分は1パス
で画像を形成することを示し、斜線の四角部分は分割し
た複数のパスで画像を形成することを示す。
【0116】図14(a)は、図3に示すヘッドを用いて全色
が重なるときの1パスにおける各インクの印字順序を表
す図である。ここでは矢印141に示す順 (S→Bk→C→M→Y) となる。ここで ( )内は同一パスであることを示す。
【0117】また、前記記号は夫々、S:プリント性向
上液、Bk:黒インク、C:シアンインク、M:マゼンタイ
ンク、Y:イエローインクを示す。
【0118】図14(b)は、図3に示すヘッドを用いて全
色同時に2パスで分割印字するときの各インクの印字順
序を表す図である。ここでは矢印142に示す順 (S→Bk→C→M→Y) → (S→Bk→C→M→Y) となる。ここで ( )内は同一パスであることを示す。
【0119】このようにインク毎に分割印字ができない
場合は、各カラーインク打ち込みの後にもう一度Bkイ
ンクが打ち込まれるというように、分割印字をした場合
としない場合でインクの打ち込み順序が異なる部分が発
生する。そのため、複数色のインクの混合より成り立つ
色合いが1パス印字時と分割印字時とで異なったものと
なる問題が生じる。
【0120】しかし、色毎に閾値を持つようにすること
で、どの色が閾値を越えたかの認識が可能でありその色
のみに分割印字を適用できる。
【0121】図15(a)は、図3に示すヘッドを用いて
全色同時に2パスで分割印字するときの分割印字方法の
一例における各インクの印字順序を表す図である。この
例はスレッショルド値を越えたインクがCの場合であ
る。ここでは矢印151に示す順(S分割1→Bk→C分割
1) → (S分割2→C分割2→C→M→Y)となる。ここで (
)内は同一パスであることを示す。
【0122】この場合は2パスになっているにもかかわ
らずインクの打ち込み順序は1パス印字時と同じである
ので、打ち込み順序による複数色混合での色合いの差が
生じない。
【0123】図15(b)は、図3に示すヘッドを用いて
全色同時に2パスで分割印字するときの分割印字方法の
他の例における各インクの印字順序を表す図である。こ
の例では閾値を越えたインクがBk及びCの場合であ
る。ここでは矢印152に示す順 (S分割1→Bk分割1) → (S分割2→Bk分割2→C分割
1) → (S分割3→C分割2→M→Y) となる。ここで ( )内は同一パスであることを示す。
【0124】この場合は2パスになっているにもかかわ
らずインクの打ち込み順序は1パス印字時と同じである
ので、打ち込み順序による複数色混合での色合いの差が
生じない。
【0125】図15(c)は、図3に示すヘッドを用いて
全色同時に2パスで分割印字するときの分割印字方法の
さらに他の例における各インクの印字順序を表す図であ
る。この例では閾値を越えたインクがBk及びCの場合
である。ここでは矢印153に示す順 (S→Bk分割1) → (Bk分割2→C分割1) → (C分割2
→M→Y) となる。ここで ( )内は同一パスであることを示す。
【0126】この場合も3パスになっているにもかかわ
らずインクの打ち込み順序は1パス印字時と同じである
ので、打ち込み順序による複数色混合での色合いの差が
生じない。ここで図15(b)との違いは2パス目、3パス目
に印字されるインクと反応するプリント性向上液が1パ
ス目ですでに印字されているという点である。すなわち
インクのみでなくプリント性向上液の紙に対する浸透速
度やプリント性向上液と各インクの反応性によって、よ
り色合いの差が少ない分割印字方法を選択すればよい。
【0127】ここで、閾値の値は上述の例に限らない。
また、本例では各色のデューティカウント単位領域を同
じ大きさに設定したが、記録ヘッドの構成やインクの特
性により、各色毎に別々の大きさの単位領域を設定する
ことも有効である。
【0128】以上の実施形態では1パス印字時の分割記
録の例を示したが、分割記録は1パス記録を分割記録す
る場合に限らない。マルチパスの記録モードでは、もと
もと間引いて複数回のスキャンで画像を形成するので、
1回のスキャンですべての記録データを記録する1パスの
記録時よりも、各スキャン毎の記録デューティが少なく
なるため、ミスト、跳ね返りによる吐出部付近の汚れは
少なくなる。しかし、マルチパスでも強調印字モードで
1スキャンに多くのドットを記録する場合や、インク、
記録ヘッドの特性上、吐出部付近に汚れが付着し易い場
合などは、1パス記録時と同様に分割印字は効果的であ
る。この場合、デューティカウント領域や閾値は、1パ
ス印字モードと同じでもよいし、異なってもよい。
【0129】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、記
録すべきインクのドット数をカウントし、高デューティ
の印字を複数回のスキャンで記録することによって、画
像劣化を起こすことなく、インクのミスト、跳ね返りに
よる吐出付近の汚れを低減させ、高い信頼性のインクジ
ェット記録装置を提供することができる。
【0130】さらに本発明によれば、高デューティの部
分のみ複数回のスキャンで記録し、低デユーティの部分
では通常の印字モードに従うので、必要以上に記録速度
を低下させることなく記録することができる。
【0131】また、本発明によれば複数回のスキャンで
分割記録した場合と分割記録せずに1回のスキャンで記
録を行なった場合とで印字濃度差や色味差を低減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)および(b)は、インク吐出部がインク
等のはね返りによって汚れる原理を説明する図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るインクジェット記録
装置の斜視図である。
【図3】(a)および(b)は、上記インクジェット記
録装置で用いられる記録ヘッドユニットの斜視図および
概念図である。
【図4】上記インクジェット記録装置の制御構成を示す
ブロック図である。
【図5】本発明の記録動作を示すフローチャートであ
る。
【図6】(a)〜(c)は、分割記録方法の一例を示す
説明図である。
【図7】(a)〜(c)は、分割記録方法の他の例を示
す説明図である。
【図8】1回のスキャンで印字される部分と分割印字さ
れる部分が混在する場合の均一濃度のオブジェクト画像
例を示す図である。
【図9】インク種により間引きパターンを変える場合の
一例を示す図である。
【図10】ドットの配置に応じて記録方法を変える一例
を説明するための図である。
【図11】デューティーカウントの単位領域の一例を示
す説明図である。
【図12】単位領域と記録デューティーの関係を示す説
明図である。
【図13】本発明の記録動作を示すフローチャートであ
る。
【図14】複数色の混合により成り立つ色合いが、構成
するインクの打ち込み順序によって異なることを説明す
るための図である。
【図15】分割印字しないときと各インクの印字順序が
同一である分割印字方法の一例を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
20S,20K,20C,20M,20Y インクタン
ク 21S,21K,21C,21M,21Y 吐出部 100 インクジェット記録装置 101 キャリッジ 102 記録ヘッド 103 記録ヘッドユニット 104,105 ガイド軸 106 記録媒体 107 スイッチ部 108 プラテン 109 紙送りローラ 110 回復ユニット 401 受信バッファ 402 制御部 403 メモリ部 404 メカコントロール部 405 メカ部 406 センサ/SWコントロール部 407 センサ/SW部 408 表示素子コントロール部 409 表示素子部 410 記録ヘッドコントロール部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の異なるインクを吐出するインク吐
    出部と該インク中の色材を不溶化または凝集させる液体
    を吐出する液体吐出部を媒体に対して相対的に走査させ
    ながら記録媒体にインクと前記液体を吐出して記録を行
    うインクジェット記録装置であって、 媒体の所定領域におけるインクの記録デューティの情報
    に応じて、当該所定領域を複数回の走査に分割して記録
    を行うか否かを判断する判断手段と、 前記判断手段による判断結果に応じて前記所定領域の記
    録を制御する記録制御手段とを備え、 前記判断手段が前記所定領域を複数回の走査に分割して
    記録を行うと判断したとき、前記記録制御手段は、前記
    異なるインクに対応した異なる分割方法で記録を行うこ
    とを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 複数の異なるインクを吐出するインク吐
    出部と該インク中の色材を不溶化または凝集させる液体
    を吐出する液体吐出部を媒体に対して相対的に走査させ
    ながら記録媒体にインクと前記液体を吐出して記録を行
    うインクジェット記録装置であって、 媒体の所定領域におけるインクの記録デューティの情報
    に応じて、当該所定領域を複数回の走査に分割して記録
    を行うか否かを判断する判断手段と、 前記判断手段による判断結果に応じて前記所定領域の記
    録を制御する記録制御手段とを備え、 前記判断手段が前記所定領域を複数回の走査に分割して
    記録を行うと判断したとき、前記記録制御手段は、前記
    所定領域を一回の走査で記録を行うときに前記異なるイ
    ンクを吐出する順序と同じ順序で前記記録媒体上に前記
    異なるインクを吐出するように制御することを特徴とす
    るインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 複数の異なるインクを吐出するインク吐
    出部と該インク中の色材を不溶化または凝集させる液体
    を吐出する液体吐出部を媒体に対して相対的に走査させ
    ながら記録媒体にインクと前記液体を吐出して記録を行
    うインクジェット記録装置であって、 媒体の所定領域におけるインクの記録デューティの情報
    に応じて、当該所定領域を複数回の走査に分割して記録
    を行うか否かを判断する判断手段と、 前記判断手段による判断結果に応じて前記所定領域の記
    録を制御する記録制御手段とを備え、 前記判断手段が前記所定領域を複数回の走査に分割して
    記録を行うと判断したとき、前記記録制御手段は、前記
    所定領域を一回の走査で記録を行うときに前記液体及び
    前記異なるインクを吐出する順序と同じ順序で前記記録
    媒体上に前記液体及び前記異なるインクを吐出するよう
    に制御することを特徴とするインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記記録デューティは、1回の走査で可
    能な最大のインク吐出回数に対する実際のインク吐出回
    数の割合であることを特徴とする請求項1記載のインク
    ジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 記録データに基づき、前記所定領域にお
    ける記録デューティを計算するデューティカウント手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項1記載のインク
    ジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記インク吐出部および液体吐出部に走
    査を行なわせる走査手段をさらに備え、前記媒体の所定
    領域は、前記インク吐出部および液体吐出部による記録
    のための1回の走査領域であることを特徴とする請求項
    1記載のインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記所定領域は複数の単位の領域に分割
    され、前記判断手段は前記単位領域ごとのインクの記録
    デューティの情報に応じて、当該所定領域を複数回の走
    査に分けて記録を行うか否かを判断することを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれかに記載のインクジェット記
    録装置。
  8. 【請求項8】 前記インク吐出部及び液体吐出部は、吐
    出に用いられる熱エネルギーを発生する熱エネルギー発
    生体を備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれ
    かに記載のインクジェット記録装置。
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