JP2002127382A - インクジェットプリント装置 - Google Patents

インクジェットプリント装置

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JP2002127382A
JP2002127382A JP2000324533A JP2000324533A JP2002127382A JP 2002127382 A JP2002127382 A JP 2002127382A JP 2000324533 A JP2000324533 A JP 2000324533A JP 2000324533 A JP2000324533 A JP 2000324533A JP 2002127382 A JP2002127382 A JP 2002127382A
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JP
Japan
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ink
print
processing liquid
head
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JP2000324533A
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Hiroyuki Tawaraya
啓之 俵谷
Hideki Tanaka
秀樹 田中
Takehiko Kasamatsu
健彦 笠松
Shinji Takagi
真二 高木
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラーインクジェットプリンタにあって、イ
ンク中の色素材を不溶化または凝集させることによりイ
ンクの定着性や耐水性を向上する処理液の吐出データを
高速かつ効率よく作成できるようにする。 【解決手段】 メモリ100Bに格納された各色毎の吐
出駆動データを順次読み出し、各色毎の駆動データにつ
いての論理和を演算してシリアルに転送するための手段
1005,1006と、その論理和データからインク吐
出を実際に行わせるデータのみを抽出し、そのデータに
対し複数の数値を順次サイクリックに割り振る手段10
08と、それらのうち所定の数値が割り振られたデータ
に対応してのみ処理液が吐出されるように処理液吐出用
ヘッドを制御する手段1006,1010と、割り振ら
れる複数の数値の種類を複数選択可能にするための手段
1008,1009と、を設け、実時間で最適な処理液
の吐出データを作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リント装置および該装置用データ処理方法に関する。詳
しくは、プリントヘッドからプリント剤であるインクを
吐出してプリント媒体上にプリントドットを形成するに
あたり、その動作に関連して、例えば当該動作前または
その後に、インク中の染料や顔料などの色素材を不溶化
または凝集させるための処理液をプリント媒体上に吐出
させるインクジェットプリント装置および該装置用デー
タ処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェットプリント方式で普
通紙等のプリント媒体にプリントを行う場合、インクの
にじみ等の影響でプリント画像の画質が低下することが
ある。また、プリント画像の耐水性が不十分で、保存性
に欠けるという問題点が生じることもあった。
【0003】これらの問題点の解決策として、例えば特
開昭58−128862号公報には、画像形成に関与す
るプリント剤であるインクの吐出によるプリントドット
の形成動作に先立って、あるいはプリントドットの形成
後に、インクを良好に定着させる効果のある処理液(定
着性向上液)を吐出させて処理液ドットを形成し、それ
らのドットをプリント媒体上で重ねる技術が開示されて
いる。また、特開昭64−63185号公報には、イン
ク中の染料を不溶化させるための化合物をプリント媒体
に付着させた後に、プリントインクを吐出させてプリン
トドットを形成する技術が開示されている。さらに、特
開平5−202328号公報には、プリントドットの形
成動作に先立って、プリントインクを良好に定着させて
耐水性をもたせるための処理液をインクジェット方式に
より吐出してプリント媒体に付着させる方法、その処理
液をローラによりプリント媒体に塗布させる方法、およ
びプリントインクと処理液とを噴射器から飛翔させてい
る間に混合させた上でプリント媒体に付着させてプリン
トインクの耐水性と定着性とを向上させる方法が開示さ
れている。
【0004】しかし上記従来例は、いずれもプリント媒
体上におけるプリントドットの形成位置の全てに対して
処理液を付着させるものであり、必要以上に処理液を消
費することがあり、また特に多色インクを使用するカラ
ープリントの場合には、必要以上の処理液によって混色
が生じる問題点があった。そこで、本出願人は、特開平
8−52867号公報(特願平6−188197号)に
おいて、インクの定着性や耐水性を向上させるための処
理液を最適な位置に適量だけ付着させて、その処理液の
機能を最大限に発揮させることのできる技術を提案し
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、カラープリン
トないし高精細プリントなどの要求が高まり、それに応
じて処理すべきデータが多量となる一方、プリント速度
の高速化も望まれている。すなわち、近年ではシアン
(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)およびブラッ
ク(K)などのインクを用いてカラープリントを行うこ
とがパーソナルユースのプリンタなどにおいても望まれ
ている。また、プリントヘッドの吐出口についてはその
数が例えば32個から64個へと、吐出周波数について
は5KHz から10KHz へと増加する傾向にあり、さらに
解像度についても300dpi(ドット/インチ。画素
密度を表す単位であり、この場合1インチの範囲に30
0個のドットが割り付けられて文字や画像などを形成す
ることを意味する)から600dpiへと高解像度化が
進んでいる。
【0006】これに応じて、処理液を付着させるために
用いられるヘッドの駆動データを作成する処理時間も増
大するので、当該データを高速かつ効率よく作成し、ひ
いてはプリントのスループットを向上する観点からすれ
ば、上記提案によってもなお解決すべき課題が存在す
る。また、そのような処理を画像データの供給源をなす
コンピュータなどのホスト装置で行うのではなく、プリ
ント装置においてオフライン状態で行うようにする場合
には、当該処理結果を格納するバッファ(RAM等が用
いられる)を設けることが考えられるが、高解像度化等
によってプリントデータが急激に増大する傾向にある状
況下、当該バッファも大容量のものを用いることになる
ので、プリント装置の製造コスト上の問題も生じる。
【0007】本発明の目的は、適切な処理液の吐出デー
タを高速かつ効率よく作成できるようになし、もってプ
リントのスループットの向上およびプリント装置の低廉
化に資することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明は、
インクをプリント媒体に吐出するためのプリントヘッド
と、前記インク中の色素材を不溶化または凝集させる処
理液を前記プリント媒体に吐出するための処理液用ヘッ
ドとを用いるインクジェットプリント装置において、前
記プリントヘッドに吐出を行わせるための駆動データを
格納するための記憶手段と、当該格納された駆動データ
を順次読み出す読出手段と、当該読み出された駆動デー
タに基づいて、前記インク吐出を実際に行わせるデータ
のみを抽出し、当該抽出したデータに対してのみ複数の
識別符号を順次割り振る手段と、前記複数の識別符号の
うち所定の符号が割り振られたデータに対応して前記処
理液が吐出されるように前記処理液用ヘッドを制御する
手段と、前記割り振られる複数の識別符号の種類を複数
選択可能にするための手段と、を具える。
【0009】ここで、前記プリントヘッドは色調を異に
するインクに対応して複数用いられ、前記複数の識別符
号を順次割り振る手段は、前記記憶手段から読み出され
た異なる色調毎の駆動データについての論理和を演算し
てシリアルに転送するための手段と、当該転送されてく
る論理和データから前記インク吐出を実際に行わせるデ
ータのみをカウントし、当該カウントされたデータに対
し前記複数の識別符号としての複数の数値を順次サイク
リックに割り振るカウント手段と、を有することものと
することができる。
【0010】または、前記プリントヘッドは色調を異に
するインクに対応して複数用いられ、前記複数の識別符
号を順次割り振る手段は、前記記憶手段から読み出され
た異なる色調毎の駆動データから前記インク吐出を実際
に行わせるデータのみをカウントするカウント手段し、
当該カウントされたデータに対し前記複数の識別符号と
しての複数の数値を異なる色調毎に順次サイクリックに
割り振るカウント手段と、当該異なる色調毎にそれぞれ
複数の数値が割り振られた駆動データについての論理和
を演算してシリアルに転送するための手段と、を有する
ものとすることができる。
【0011】ここで、前記カウント手段を最初に割り振
る数値を変更可能な手段とし、当該変更を行うために1
単位のカウント動作終了時における前記カウント手段が
割り振った数値を保持する保持手段をさらに具えること
ができる。
【0012】これらにおいて、前記プリントヘッドおよ
び前記処理液用ヘッドには前記吐出を行うための素子が
複数設けられ、前記論理和を演算してシリアルに転送す
るための手段は、対応する位置に形成すべき色調を異に
するインク毎の駆動データについて、前記素子数に対応
した数を単位として論理和を演算する手段と、当該論理
和データを1ビットずつシリアルに転送するための、多
段かつ1ビットのシフトレジスタと、を有するものとす
ることができる。
【0013】以上において、前記読出手段は、前記記憶
手段に格納されている前記駆動データを読み出すための
メモリアドレスを保持する保持手段と、前記記憶手段か
ら前記駆動データを読み出すためにメモリアドレスを管
理する読出アドレス制御手段と、前記メモリアドレスを
参照して前記記憶手段から前記駆動データを読み出す読
出データ制御手段と、を有するものとすることができ
る。
【0014】また、以上において、少なくとも前記プリ
ントヘッドは、前記インクを吐出するために利用される
エネルギとして前記インクに膜沸騰を生じさせる熱エネ
ルギを発生する電気熱変換体を有するものとすることが
できる。
【0015】なお、本明細書において、「プリント」
(以下においては「記録」という場合もある)とは、文
字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意
無意を問わず、広くプリント媒体上に画像、模様、パタ
ーン等を形成する場合も言うものとする。
【0016】ここで、「プリント媒体」とは、一般的な
プリント装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プ
ラスチック・フィルム、金属板等、インクを受容可能な
物も言うものとするが、以下ではプリント紙という場合
もある。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を詳
細に説明する。なお以下では本発明をカラーインクジェ
ットプリンタに適用した例について説明する。
【0018】(装置構成)図1は本発明を適用可能なカ
ラーインクジェットプリンタの概略斜視図である。
【0019】図1において、111はヘッド部であり、
後述するようにプリントヘッド101,102,10
3,104と処理液用ヘッド105とが備えられてい
る。それらのヘッド101〜105のそれぞれは、プリ
ント媒体としてのプリント媒体7と対向する面に、プリ
ント動作に際しての走査方向(主走査方向)とは異なる
方向(例えばプリント媒体7の搬送方向である副走査方
向)に沿って複数個数(例えば64個)づつの吐出口を
所定密度(例えば600pi)で有しており、キャリッ
ジ2の移動に同期して対応するプリントデータをプリン
トヘッドに対してシリアルに転送して吐出動作を行わせ
ることにより、プリント動作が行なわれる。また、それ
らのヘッド101〜105においては、64個づつの吐
出口のそれぞれに連通するインク用の液路または処理液
用の液路が設けられており、それぞれの液路に対応し
て、それらのヘッド101〜105の構成基板上に、イ
ンクまたは処理液を吐出するための熱エネルギを発生す
る電気熱変換体が形成されている。電気熱変換体は、プ
リントデータに応じて印加される電気パルスによって熱
を発生し、これによりインクまたは処理液に膜沸騰を生
じさせ、この膜沸騰による気泡の生成に伴って吐出口か
らインクまたは処理液を吐出させる。
【0020】ヘッド101〜105のそれぞれにおい
て、各液路には、これらに共通に連通する共通液室が設
けられており、これに貯留されるインクまたは処理液は
各液路からの吐出動作に応じてその液路に供給される。
【0021】ヘッド101〜105としては、それぞれ
インクまたは処理液を収納したタンクと、インクまたは
処理液を吐出するヘッド本体とから構成されたカートリ
ッジの形態とすることができる。また、本例ではプリン
トヘッドはイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラック
色のインクに対応して4個設けられているが、色の種類
はこれに限られず、また濃度にも対応させて、所要の色
調(色および濃度を含む)のインクを所要の個数用意す
ることができるのは勿論である。
【0022】また、ヘッドないしタンクの形態について
は、両者を完全に一体のものとしてタンク内のインクま
たは処理液の残量が無くなったとき等にヘッドカートリ
ッジごと交換できるようにすることもできるし、両者を
分離可能としてタンクのみを取り外して交換できるよう
にしてもよい。あるいはこれらのように両者を一体とす
るほか、これらを別体としてタンクを装置の他の部位に
設け、両者間をチューブ等で連通してヘッドへのインク
または処理液の供給がなされるようなものでもよい。加
えて、図示の例のようにインクの色調毎にヘッドを設け
るのではなく、所定の複数色調のインクを吐出可能な吐
出部を有した一体のプリント手段とすることもできる。
【0023】図1において、ヘッド部111はキャリッ
ジ2に搭載され、そのキャリッジ2はプリント媒体7の
被プリント面7Aと平行に延在する1対のガイドレール
3と摺動可能に係合する。これにより、ヘッド部111
はガイドレール3に沿って図中右方向(主走査方向)に
移動することができ、この移動の過程において、後述す
るタイミングにてインクや処理液を吐出することにより
プリントが行なわれる。そのヘッド部111の主走査終
了後、プリント媒体7を矢印の方向に所定量搬送してか
ら再びプリント動作を実行する。このような動作を繰り
返すことにより、プリント媒体7に対して順次プリント
を行なっていく。
【0024】プリント媒体7の搬送は、そのプリント面
7Aの上下に配設されたそれぞれ1対の搬送ローラ4お
よび5が回転することによって行なわれる。また、プリ
ント媒体7のプリント面7Aの裏側には、プリント面7
Aの平面性を保つためのプラテン6が配設されている。
【0025】なお、キャリッジ2の移動は、例えばこれ
に取付けられる不図示のベルトがモータ2によって駆動
されることによって可能となり、また搬送ローラ4およ
び5の回転も同様にモータの回転がこれらに伝達される
ことによって可能となる。
【0026】(制御系の構成)図2は図1に示したプリ
ンタにおける制御系の構成例を示すブロック図である。
【0027】図2において、CPU100は、後述する
ような処理液ドットを形成するための制御を含め、この
装置各部を動作させるための制御処理やデータ処理等を
実行するメインコントローラとして機能する。ROM1
00Aには、その処理手順やその他の固定データ等が格
納され、またRAM100Bはその処理実行のためのワ
ークエリアとして用いられるほか、プリントデータを格
納するバッファとしても用いられる。
【0028】ヘッド部111からのインクや処理液の吐
出は、CPU100からの指示に基づいて駆動データ転
送回路222がRAM100Bに格納されたプリントデ
ータを読み出し、電気熱変換体の駆動データおよび駆動
制御信号をヘッドドライバ111Aに供給することによ
り行なわれる。さらにCPU100は、キャリッジ2を
移動させるためのキャリッジモータ20や、搬送ローラ
4,5を回転させるための紙送り(PF)モータ50を
それぞれモータドライバ20Aおよび50Aを介して制
御する。
【0029】(ヘッドの構成)図3は、図1におけるヘ
ッド部111を示し、101はシアンのインク(C)を
吐出するためのプリントヘッド、以下同様に、102は
マゼンタのインク(M)のプリントヘッド、103はイ
エローのインク(Y)のプリントヘッド、104はブラ
ックのインク(K)のプリントヘッドである。また10
5は、インク中の色素材としての染料を不溶化させるた
めの処理液を吐出する処理液用ヘッドである。インクや
処理液の組成については後述する。なお、単色プリンタ
の場合には、例えばブラックのインクを吐出するための
記録ヘッドに、処理液用ヘッド105を備えればよい。
【0030】図4(a)および(b)は、ヘッド部11
1とプリント媒体7との対向関係を説明するための図で
ある。ヘッド部111から各色のインクおよび処理液を
吐出しつつ、ヘッド部111を矢印A方向に主走査し、
かつプリント媒体7を矢印B方向に紙送りすることによ
って、プリント媒体7の被プリント面7Aに画像をプリ
ントする。本例では、主走査方向の前側に処理液用ヘッ
ド105が位置しており、そのヘッド105から処理液
を吐出した後に、プリントヘッド101、102、10
3、104から各色のインクが吐出されるようになって
いる。つまり、被プリント面7Aに処理液を付着させて
処理液ドットを形成した後に、各色のインクを吐出させ
てプリントドットを形成することによって、画像をプリ
ントする。なお、これとは逆に、プリントドットを形成
した後に、処理液を吐出させて処理液ドットを形成する
ように構成することも可能である。
【0031】(処理液吐出の前提技術)次に、インクお
よび処理液の吐出動作の前提技術について説明する。
【0032】まず、特開平8−52867号公報(特願
平6−188197号)において、本出願人が提案した
技術について説明する。
【0033】図5(a)のようなプリントデータがある
とする。このデータは、C,M,Y,Kの各色のインク
のそれぞれに対応するプリントデータの論理和を演算
し、それに対応するインクの全吐出位置、つまりそれら
のインクにより形成されるべきプリントドットの位置を
白丸によって表している。これをD1とする。図中の1
〜8の数字は、主走査方向Aにおけるプリント位置を表
し、また、a〜fは紙送り方向Bにおけるプリント位置
を示している。
【0034】このプリントデータに対して、同図中符号
11〜22で示すような判定領域を設定する。この場
合、その判定領域は、2ドット×2ドット相当の小領域
としており、同図(b)に示す黒丸の位置にプリントド
ット形成データD1が存在する場合には、その位置に処
理液ドットD2を被プリント面に形成してから、プリン
トドットD1を形成する。すなわち、プリントデータに
対して2ドット×2ドットのマスクパターンを作用させ
ることによって処理液データを作成している。
【0035】図6は、図5(a)のプリントデータに対
して(b)に従って判定を行った結果を示す図であり、
例えば領域16については、図5(a)における座標
(3,c)においてプリントドット形成データが存在
し、かつ図5(b)中の判定領域16に対応する位置に
黒丸が存在するため、領域16の黒丸の位置に処理液を
吐出し処理液ドットD2を形成する。
【0036】すなわちこの例では、プリント画像のC,
M,Y,Kの各色のインクのそれぞれに対応するプリン
トデータの論理和に対して概略25%の処理液を吐出
し、その後にプリントドットを形成する構成となってい
る。後述する処理液およびインクの組成においては、前
述した処理液における効果を充分に得るのにこの程度の
処理液吐出量がよいことが実験で求められている。この
場合処理液吐出用のヘッド105は、その他のプリント
用ヘッド101〜104と同一の構成のものを使用して
いるものであり、各ノズルの吐出量も同一である。
【0037】なお、判定領域の設定は2ドット×2ドッ
ト相当のみに限らず1つの処理液ドットD2の効果が及
ぶ範囲内で、処理液ヘッドの吐出量に応じて任意に設定
が可能である。
【0038】次に、これとは異なる処理液ドット形成技
術について説明する。
【0039】図7のようなプリントデータがあるとす
る。このデータは、図5(a)と同様、C,M,Y,K
の各色のインクのそれぞれに対応するプリントデータの
論理和を演算し、それに対応するインクの全吐出位置、
つまりそれらのインクにより形成されるべきプリントド
ットの位置を白丸によって表している。図中の1〜8の
数字は、主走査方向Aにおけるプリント位置を表し、ま
た、a〜fは紙送り方向Bにおけるプリント位置を示し
ている。
【0040】図8は、図7のプリントデータに対して次
に述べる方法を用いて処理液ドットの形成を行った結果
を説明するための図である。
【0041】この方法は、プリントデータに対し、主走
査方向Aに1ドット、紙送り方向Bに例えば64ドット
の領域を考えたとき、例えばa,b,c,・・・の順に
1ドットずつの領域内の走査を行ってプリントドットD
1の有無を調べ、プリントドットD1が存在するドット
に対してのみ、例えば「0」と「1」とを順に割り振っ
て行く。そして、例えば「0」の割り振られたドットD
1に対してのみ、処理液ドットが形成されるようにす
る。
【0042】図8において、座標(5,a)から紙送り
方向に続く領域を考えると、プリントドットが存在する
のは、座標(5,a)から(5,d)までと、座標
(5,g)から(5,h)である。これらのプリントド
ットに対して座標(5,a)に「0」、座標(5,b)
に「1」、座標(5,c)に「0」、・・・と制御用の
数値を割り振ることにより、座標(5,a)、(5,
c)および(5,g)に対する処理液ドットD2が得ら
れる。すなわちこのでは、プリント画像のC,M,Y,
Kの各色のインクのそれぞれに対応するプリントデータ
の論理和に対して概略50%の処理液を吐出することに
なる。
【0043】以上では、主走査方向Aに1ドット×紙送
り方向Bに64ドットの領域をa,b,c,・・・とい
うように昇順に走査を行うようにしたが、例えば紙送り
方向Bのサイズは64ドットのみに限られず、また、・
・・,c,b,aのように降順に走査を行うものでもよ
い。また、プリントデータに対して「0」および「1」
の数値を割り振るようにしたが、数値についてもこれに
は限定されない。さらに、割り振る数値の種類を変える
ことでプリントドットD1に対する処理液ドットD2の
比率を変化させることもできる。
【0044】図9はその例を示すもので、図7のプリン
トデータに対し図8の場合と同様に領域および走査方向
を定め、「0」、「1」および「2」という3個の数値
を割り振り、「0」の割り振られたドットD1に対して
のみ処理液ドットを形成した結果である。すなわちこの
例では、プリントドット3個に対して処理液ドットが1
個形成されており、プリントデータの論理和に対して概
略33%の処理液を吐出することになる。
【0045】以上の方法はインクの定着性や耐水性を向
上させるための処理液を最適な位置に適量だけ付着させ
て、その処理液の機能を最大限に発揮させることができ
るので、有効な技術である。しかし、カラープリントな
いし高精細プリントなどの要求が高まり、それに応じて
処理すべきデータが多量となる一方、プリント速度の高
速化も望まれている現在においては、当該データを高速
かつ効率よく作成し、ひいてはプリントのスループット
を向上することが強く望まれる。また、その際に当該処
理結果を格納するのに使用されるバッファの大容量化を
も抑制し、プリント装置の製造コストの増大を避けるこ
とが望ましい。
【0046】(データ転送回路の構成)図10は、その
ような課題を解決すべく採用した駆動データ転送回路2
22の構成例を示す。
【0047】上述したように、ヘッド部111からのイ
ンクや処理液の吐出は、駆動データ転送回路222が、
RAM100Bに格納された記録データを読み出し、電
気熱変換体の駆動データおよび駆動制御信号をヘッドド
ライバ111Aに供給することにより行われる。以下、
本例における駆動データ転送回路222の内部動作を説
明する。
【0048】読出アドレスポインタ群1001は、C,
M,Y,Kの各色のインクのそれぞれに対応するプリン
トデータを形成位置に対応して適切にRAM100Bか
ら読み出すためのアドレスを保持するレジスタを有し、
C,M,Y,Kそれぞれのドット形成ヘッド用のプリン
トデータを読み出すべく各色1本づつ設けられたレジス
タのほか、処理液ドット形成ヘッドの位置に対応して吐
出データを作成する元となるC,M,Y,K各色の論理
和を生成するべく各色1本づつ別個に設けられたレジス
タから構成されている。
【0049】読出アドレスポインタ群1001を構成す
る各レジスタに格納されている読出アドレスから、処理
を行う色に対応したアドレスがマルチプレクサ1002
によって選択され、読出アドレス制御部1003に供給
される。読出アドレス制御部1003は、供給されたア
ドレスを元にRAM100Bに供給するアドレスの計算
を行うと共に、そのアドレスを所定のタイミングに従っ
てRAM100Bに供給する手段である。各ヘッドにつ
いて本例では64個のノズルを有したものを用いている
ので、1色につき64ビットを1単位としたデータがR
AM100Bから読み出されるが、そのための計算が読
出アドレス制御部1003で行われる。
【0050】読出データ制御部1005は、読出アドレ
ス制御部1003から供給されたアドレスに従ってRA
M100Bのデータバスに出力されるデータを受信する
ための手段である。読出データ制御部1005は、RA
M100Bから所要数(本例では64ビット)のデータ
を受信した後、それらのデータを適切に転送する。すな
わち、C,M,Y,K各色のドット形成ヘッドの吐出デ
ータの場合にはプリントデータ転送部1011に、処理
液ドット形成ヘッドの吐出データを生成するための元デ
ータの場合には論理和実行部1005に供給する。プリ
ントデータ転送部1011は、プリントデータ転送部1
011から供給された電気熱変換体の駆動データおよび
駆動制御信号を所定のタイミングでヘッドドライバ11
1Aに供給するための手段である。
【0051】論理和実行部1005は、C,M,Y,K
の各色のインクのそれぞれに対応するプリントデータの
論理和を各色ドットの対応形成位置に応じて求めるため
の手段である。
【0052】図11はその内部構成例を示す。同図の例
では、論理和実行部1005は、ORゲート群(符号1
101,1102,・・・,1103で示す)がデータ
保持用のラッチ群(符号1104,1105,・・・,
1106で示す)の出力DO[63:0]と読出データ
制御部1004から供給されるデータDI[63:0]
との論理和を求め、その結果を再度ラッチ群1104,
1105,・・・,1106に保持する構成をとってい
る。
【0053】図12は、論理和実行部1005によって
C,M,Y,K各色の論理和を求める際の各信号線の変
化を示したタイミングチャートであり、論理和実行部1
005には、読出データ制御部からC,M,Y,K各色
のデータがそれぞれ64ビット毎に供給されていき、4
色分のデータの供給が終了した時点でC,M,Y,Kの
論理和が求められる。なお、図12ではC,M,Y,K
の順にデータが供給されているが、必ずしもこの順番に
のみ限定されないのは言うまでもない。また、ラッチ群
1104,1105,・・・,1106のラッチ動作を
制御するための信号線LTENは、図10中のデータ生
成コントローラ1007から供給される。
【0054】再び図10を参照するに、論理和実行部1
005によって求められたC,M,Y,K各色のデータ
の論理和は、64段1ビット・シフトレジスタ1006
に供給される。このシフトレジスタ1006は、C,
M,Y,K各色のデータの論理和すなわちプリントドッ
トD1を、データ生成コントローラ1007からの指示
に従ってシリアル信号出力端子SOから順次2ビット・
カウンタ1008に供給するための手段であるととも
に、シリアル信号入力端子SIに受容される、形成され
た処理液ドットの駆動データを順次格納していくための
手段をなすものでもある。
【0055】図13はシフトレジスタ1006の内部構
成例を示す図である。シフトレジスタ1006は64段
シリアルに接続されたD型のフリップフロップ(符号1
302,1304,・・・,1306で示す)を有して
おり、シフトクロックSCLKに同期してデータのシフ
トが行われる。また、全フリップフロップにデータをロ
ードできるようにするため、一段前のフリップフロップ
の出力QとロードデータPIとのいずれかを選択して各
フリップフロップに供給するためのマルチプレクサ(1
301,1303,・・・,1305)が、各段に介挿
されてフリップフロップと同数設けられている。なお、
シフト動作やロード動作の制御は、信号線LDおよびS
CLKを介してデータ生成コントローラ1007が行
う。
【0056】図10中の2ビット・カウンタ1008
は、シリアル転送されてくるプリントドットD1に対し
て、例えば「0」と「1」との数値を割り振るための手
段である。カウンタ1008は二つのカウント・イネー
ブル入力端子(EN1,EN2)を有し、端子EN1,
EN2に入力される信号がともに「1」の時にクロック
入力CLKに同期して計数を行う。また、クリア入力端
子CLKに「1」が入力されると、同じくクロック入力
CLKに同期してカウント値が「0」にクリアされる。
本例では、端子EN1にシフトレジスタ1006のシリ
アルの出力SOが、端子EN2にデータ生成コントロー
ラからの制御出力CNTENが接続されている。
【0057】2ビット・デコーダ1009およびマルチ
プレクサ1010は、プリントドットD1に割り振る数
値の個数を選択可能にするための手段を構成している。
2ビット・デコーダ1009の入力(B,A)には、2
ビット・カウンタ1008のカウント出力であるQ
[1:0]が接続されている。そして、(B,A)が
(0,0)すなわちカウント出力が「0」ならば出力Y
0が、また(B,A)が(0,1)すなわちカウント出
力が「1」ならば出力Y1が、また(B,A)が(1,
0)すなわちカウント出力が「2」ならばY2が、さら
に(B,A)が(1,0)すなわちカウント出力が
「3」ならばY3が、それぞれ「1」となる。また、マ
ルチプレクサ1010は、データ生成コントローラ10
07からの指示(制御信号S[1:0]によって与えら
れる)に従って、デコーダ1009の出力Y0〜Y3の
いずれか一つを出力信号Wとして選択し、ANDゲート
1013を介してカウンタ1012のクリア入力CLR
に供給する。
【0058】これにより、カウンタ1008のカウント
・モードとして、(1)常に「0」、(2)「0」から
「1」までをカウントする(3)「0」から「2」まで
をカウントする、および(4)「0」から「3」までを
カウントする、という4種類のモードからいずれかを任
意に選択することが可能となり、識別符号としてプリン
トドットD1に対して順次サイクリックに割り振る数値
も、それぞれのモードにおいて(1)「0」のみ、
(2)「0」から「1」、(3)「0」から「2」、お
よび(4)「0」から「3」の4種類となる。
【0059】なお、カウンタ1008のクリア入力CL
Rに、ANDゲート1013によって求めた、データ生
成コントローラ1007の出力CNTENとマルチプレ
クサ1010の出力Wとの論理積が供給されているの
は、カウンタクリアのタイミングの調整が目的である。
【0060】本例では「0」が割り振られたプリントド
ットに対して処理液ドットを形成する構成のため、カウ
ンタ1008のカウント出力Q1,Q0それぞれの反転
信号Q1*,Q0*とプリントデータD1との論理積が
ANDゲート1012によって求められ、その結果がシ
フトレジスタ1006のシリアル入力SIに接続されて
いる。したがって、シフトレジスタ1006の出力SO
から出力されるプリントデータが「1」の時(すなわち
プリントドットが存在する時)であるとともに、カウン
タのカウント値が「0」である場合にのみ処理液ドット
が形成され、次のシフトクロックでシフトレジスタ10
06に格納する。
【0061】図14は、シフトレジスタ1006のシフ
ト動作のタイミングチャートを示す。なお、64ビット
分のデータ処理には、64個のシフトクロックが用いら
れる。
【0062】図15は、本例における処理液ドットのデ
ータ生成のためのタイミングチャートを示す。図15で
は、図7に示すプリントデータのうち、(5,a)から
(5,g)までのデータを元に、図8の(5,a)から
(5,g)までのデータが生成される態様を表わしてい
る。また、この時のカウンタ1008のカウント・モー
ドは(2)であり、「0」から「1」までの数値が割り
振られる。
【0063】図16は、図7に示すプリントデータのう
ち、(5,a)から(5,g)までのデータを元に、図
9の(5,a)から(5,g)までのデータが生成され
る態様を表わすタイミングチャートである。なお、図1
6でのカウンタ1008のカウント・モードは(3)で
あり、「0」から「2」までの数値が割り振られる。
【0064】以上説明した手法によって、論理和実行部
1005から供給されるC,M,Y,K各色の論理和デ
ータを元に、処理液ドット形成用駆動データを生成する
処理が終了すると、シフトレジスタ1006から処理液
ドット形成ヘッド用のデータ64ビット分がプリントデ
ータ転送部1010に供給される。プリントデータ転送
部1011は、読出データ転送部1004からのC,
M,Y,Kのプリントデータと同様、電気熱変換体の駆
動データおよび駆動制御信号を所定のタイミングでヘッ
ドドライバ111Aに供給する。
【0065】なお、本例では、プリントドットD1に対
する処理液ドットD2の比率は、(1)100%、
(2)概略50%、(3)概略33%、(4)概略25
%、のいずれかになる。
【0066】以上の説明から明らかなように、本例によ
って、処理液ドット形成ヘッド用のデータ生成が実時間
で可能となり、プリントのスループット向上を阻害する
要因とはならない上、生成後の処理液ドット形成ヘッド
用データを格納する手段を設けなくても足りるので、装
置構成上のコスト面でも有利となる。
【0067】なお、本例では64段のシフトレジスタ等
を用いているが、この値は本例のヘッドのノズル数に鑑
みて効率よい処理が可能となるよう定めたものであっ
て、本発明の本質にかかわる値ではないのは言うまでも
なく、ヘッド構成に応じて適宜定められるのは勿論であ
る。
【0068】(データ転送回路の第2例)図17はデー
タ転送回路の第2例を示し、図10で示した構成と同様
の機能を果たす部分には同一符号を付してある。
【0069】図17の構成が図10に示すものと異なる
のは、処理液ドット形成ヘッドの吐出データを生成する
ための元データが、読出データ制御部1004から64
段1ビット・シフトレジスタ1006に直接供給され、
そのシフトレジスタ1006の出力が論理和実行部10
05に供給されている点である。
【0070】本例では、C,M,Y,Kのプリントデー
タの論理和を元データとして処理液ドットの生成を行う
のではなく、C,M,Y,Kのプリントデータそれぞれ
について処理液ドットの生成を行い、それら各色ごとに
生成した処理液ドットのデータに対して論理和を求める
構成になっている。図10の例では、例えばシアンの
「ベタ」記録であろうとマゼンタの「ベタ」記録であろ
うと形成される処理液ドットのデータは同じになるが、
本構成例によると、色毎に2ビット・カウンタ1008
のカウント・モードを変えることによって、インクと処
理液との比率を色毎に変えることが可能となる。
【0071】図18は、本例において、シアンについて
モード(3)、マゼンタおよびブラックについてモード
(2)、イエローについてモード(4)を採用して処理
を行った場合の結果を示す。図18では、処理液とイン
クとの比率は、シアンについて概略33%、マゼンタお
よびブラックについて概略50%、イエローについて概
略25%となる。
【0072】本例では、インクと処理液との比率を色に
応じて変更可能であるため、インクと処理液との比率を
色毎に最適な値に設定することが可能となり、必要十分
な量の処理液を使用することができる。
【0073】(データ転送回路の第3例)図19はデー
タ転送回路の第3例を示し、図10で示した構成と同様
の機能を果たす部分には同一符号を付してある。
【0074】本例は、図17に示す駆動データ転送回路
222の内部構成に対し、2ビット・カウンタにデータ
ロード機能を有するカウンタ1008Aを用いているほ
か、カウンタ1008Aのカウント値を色毎に保持して
おくための2ビット・ラッチ群1902と、その2ビッ
ト・ラッチ群1902の出力からカウンタ1008Aに
ロードする値を選択するための2ビット・マルチプレク
サ1901とを有し、さらに、データ生成の制御手段と
して、カウンタ1008A、マルチプレクサ1901、
ラッチ群1902の制御のための機能を付加したデータ
生成コントローラ1007Aを用いている。
【0075】上記第2例では、カウンタ1008の値が
常に「0」から始まるため、一番最初に処理されるプリ
ントドットに対して、必ず処理液ドットが形成される。
自然画のようなデータでは何ら問題は発生しないが、例
えば罫線などの直線が含まれるデータの場合、処理液ド
ットが主走査方向Aに一列に形成されることが起こりう
る。このような場合、吐出されるインクに対して、必要
量以上の処理液が吐出されるため、コックリング等の原
因ともなりうる。また、ノズルによっては一回の走査の
中で一度も吐出しない場合も起こりうるため、処理液の
固着によるノズルの目詰まり等の発生のおそれもないと
は言えない。
【0076】そこで本例では、カウント動作終了後にカ
ウンタ1008Aのカウント値を色毎にラッチ1902
に保持しておき、次にその色の処理を行う際には、カウ
ンタ1008Aに前回保持した値をロードしてからカウ
ントを開始する。これにより一番最初に処理されるプリ
ントドットに対して必ず処理液ドットが形成されること
を回避でき、コックリング防止のほか、一回の走査の中
でのノズルの使用頻度を均等化できるという効果も期待
できる。
【0077】また、本実施例に対して、2ビット・カウ
ンタ1008Aにロードする値を、2ビット・ラッチ群
1902に蓄えられている4種類の中からランダムに選
択する構成にすることも容易であり、より一層のノズル
の使用頻度の均等化が期待できる。
【0078】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0079】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0080】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0081】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0082】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0083】また、本発明に記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できる
ので、好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニ
ング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれと
は別の加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備加熱
手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを行な
うことも安定した記録を行なうために有効である。
【0084】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本
発明は極めて有効である。
【0085】さらに加えて、インク染料を不溶化する処
理液は、一例として以下のようにして得ることができ
る。
【0086】すなわち、下記の成分を混合溶解した後、
さらにポアサイズが0.22μmのメンブレンフィルタ
(商品名:フロロポアフィルタ、住友電気工業株式会社
製)にて加熱濾過した後、NaOHでpHを4.8に調
整し、処理液A1を得ることができる。
【0087】 [A1の成分] カチオン性化合物の低分子成分 ステアリルトリメチルアンモニウム塩 2.0部 (商品名;エレクトロストッパQE、花王株式会社製) または、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド (商品名;ユータミン86P、花王株式会社製) カチオン性化合物の高分子成分 ジアリルアミン塩酸塩と二酸化イオウとの共重合体 3.0部 (平均分子量;5000) (商品名;ポリアミンスルホンPAS−92、 日東紡績株式会社製) チオジグリコール 10部 水 残部
【0088】また、上記処理液と混合し不溶化するイン
クの好適な例として以下のものを挙げることができる。
【0089】すなわち、下記の成分を混合し、さらにポ
アサイズが0.22μmのメンブレンフィルタ(商品
名:フロロポアフィルタ、住友電気工業株式会社製)に
て加熱濾過してイエロー,マゼンタ,シアン,ブラック
のインクY1,M1,C1,K1を得ることができる。
【0090】 Y1 C.I.ダイレクトイエロー142 2部 チオジグリコール 10部 商品名;アセチレノールEH 0.05部 (川研ファインケミカル株式会社製) 水 残部 M1 染料をC.I.アシッドレッド289;2.5部に代えた以外はY1と 同じ組成 C1 染料をC.I.アシッドブルー9;2.5部に代えた以外はY1と同じ 組成 K1 染料をC.I.フードブラック2;3部に代えた以外はY1と同じ組成
【0091】また、本発明を実施するにあたって、使用
するインクは特に上述のような染料インクに限るもので
はなく、顔料を分散させた顔料インクを用いることもで
きるし、使用する処理液はその顔料を凝集させるものを
用いることができる。前記した無色液体A1と混合して
凝集を引き起こす顔料インクの一例として以下のものを
挙げることができる。すなわち、下記に述べるようにし
て、それぞれ顔料とアニオン性化合物とを含むイエロ
ー,マゼンタ,シアン,ブラックの各色インク、Y2,
M2,C2およびK2を得ることができる。
【0092】ブラックインクK2 アニオン系高分子P−1(スチレン−メタクリル酸−エ
チルアクリレート、酸価400、重量平均分子量6,0
00、固形分20%の水溶液、中和剤:水酸化カリウ
ム)を分散剤として用い、以下に示す材料をバッチ式縦
型サンドミル(アイメックス株式会社製)に仕込み、1
mm径のガラスビーズをメディアとして充填し、水冷し
つつ3時間分散処理を行った。分散後の粘度は9cp
s、pHは10.0であった。この分散液を遠心分離機
にかけ粗大粒子を除去し、重量平均粒径100nmのカ
ーボンブラック分散体を作製した。 (カーボンブラック分散体の組成) ・P−1水溶液(固形分20%) 40部 ・カーボンブラック 24部 (商品名;Mogul L、キャブラック株式会社製) ・グリセリン 15部 ・エチレングリコールモノブチルエーテル 0.5部 ・イソプロピルアルコール 3部 ・水 135部
【0093】次に、上記で得られた分散体を充分に拡散
して顔料が含有されたインクジェット用のブラックイン
クK2を得た。最終調製物の固形分は、約10%であっ
た。
【0094】イエローインクY2 アニオン系高分子P−2(スチレン−アクリル酸−メチ
ルメタアクリレート、酸価280、重量平均分子量1
1,000、固形分20%の水溶液、中和剤:ジエタノ
ールアミン)を分散剤として用い、以下に示す材料を用
いて、ブラックインクK2の作製の場合と同様に分散処
理を行い、重量平均粒径103nmのイエロー色分散体
を作製した。 (イエロー分散体の組成) ・P−2水溶液(固形分20%) 35部 ・C.I.ピグメントイエロー180 24部 (商品名;ノバパームイエロー PH−G、 Hoechst Aktiengesellschaft製) ・トリエチレングリコール 10部 ・ジエチレングリコール 10部 ・エチレングリコールモノブチルエーテル 1.0部 ・イソプロピルアルコール 0.5部 ・水 135部
【0095】上記で得られたイエロー分散体を充分に拡
散して、顔料が含有されたインクジェット用のイエロー
インクY2を得た。最終調製物の固形分は、約10%で
あった。
【0096】シアンインクC2 ブラックインクK2の作製の際に使用したアニオン系高
分子P−1を分散剤として用い、以下に示す材料を用い
て、前記したカーボンブラック分散体の場合と同様の分
散処理を行い、重量平均粒径120nmのシアン色分散
体を作製した。 (シアン色分散体の組成) ・P−1水溶液(固形分20%) 30部 ・C.I.ビグメントブルー15:3 24部 (商品名;ファストゲンブル−FGF、 大日本インキ化学工業株式会社製) ・グリセリン 15部 ・ジエチレングリコールモノブチルエーテル 0.5部 ・イソプロピルアルコール 3部 ・水 135部
【0097】上記で得られたシアン色分散体を充分に攪
拌して、顔料が含有されたインクジェット用のシアンイ
ンクC2を得た。最終調製物の固形分は、約9.6%で
あった。
【0098】マゼンタインクM2 ブラックインクK2の作製の際に使用したアニオン系高
分子P−1を分散剤として用い、以下に示す材料を用い
て、前記したカーボンブラック分散体の場合と同様の分
散処理を行い、重量平均粒径115nmのマゼンタ色分
散体を作製した。 (マゼンタ色分散体の組成) ・P−1水溶液(固形分20%) 20部 ・C.I.ピグメントレッド122 24部 (大日本インキ化学工業株式会社製) ・グリセリン 15部 ・イソプロピルアルコール 3部 ・水 135部
【0099】上記で得られたマゼンタ色分散体を充分に
拡散して、顔料が含有されたインクジェット用のマゼン
タインクM2を得た。最終調製物の固形分は、約9.2
%であった。
【0100】以上示したそれぞれ処理液(液体組成物)
とインクとの混合において、本発明では、上述した処理
液とインクがプリント媒体上あるいはプリント媒体に浸
透した位置で混合する結果、反応の第1段階として処理
液中に含まれているカチオン性物質の内、低分子量の成
分またはカチオン性オリゴマーとインクに使用している
アニオン性基を有する水溶性染料または顔料インクに使
用しているアニオン性化合物とがイオン的相互作用によ
り会合を起こし、瞬間的に溶液相から分離を起こす。こ
の結果顔料インクにおいては分散破壊が起こり、顔料の
凝集体ができる。
【0101】次に、反応の第2段階として、上述した染
料と低分子カチオン性物質またはカチオン性オリゴマー
との会合体または顔料の凝集体が処理液中に含まれる高
分子成分により吸着されるために、会合で生じた染料の
凝集体または顔料の凝集体のサイズがさらに大きくな
り、紙などのプリント媒体の繊維間の隙間に入り込みに
くくなり、その結果として固液分離した液体部分のみが
記録紙中にしみこむことにより、プリント品位と定着性
との両立が達成される。同時に上述したようなメカニズ
ムにより生成したカチオン物質の低分子成分またはカチ
オン性オリゴマーとアニオン性染料とカチオン性物質と
で形成される凝集体または顔料の凝集体は粘性が大きく
なり、液媒体の動きとともに移動することがないので、
フルカラーの画像形成時のように隣接したインクドット
が異色のインクで形成されていたとしても互いに混じり
合うようなことはなく、ブリーデイングも起こらない。
また、上記凝集体は本質的に水不溶性であり形成された
画像の耐水性は完全なものとなる。また、ポリマーの遮
蔽効果により形成された画像の耐光堅牢性も向上すると
いう効果も有する。
【0102】本明細書において使用される不溶化または
凝集として、その一例は前記第1段階のみの現象であ
り、他の例は第1段階と第2段階の両方を含んだ現象で
ある。
【0103】また、本発明の実施にあたっては、従来技
術のように分子量の大きいカチオン性高分子物質や多価
の金属塩を使用する必要がないか、あるいは使用する必
要があっても本発明の効果をさらに向上させるために補
助的に使用するだけで良いので、その使用量を最小限に
抑えることができる。その結果として、従来のカチオン
性高分子物質や多価金属塩を使用して耐水化効果を得よ
うとした場合の問題点であった染料の発色性の低下がな
くなるということを本発明の別の効果として挙げること
ができる。
【0104】なお、本発明を実施するにあたって使用す
るプリント媒体については特に制限されるものではな
く、従来から使用されているコピー用紙、ボンド紙等の
いわゆる普通紙を好適に用いることができる。もちろん
インクジェットプリント用に特別に作製したコート紙や
OHP用透明フィルムも好適に使用でき、また、一般の
上質紙や光沢紙も好適に使用可能である。
【0105】さらに加えて、本発明の形態としては、コ
ンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として用い
られるプリント装置の他、これらを含むプリントシステ
ム、リーダ等と組合せた複写装置、さらには送受信機能
を有するファクシミリ装置の形態を採るもの等であって
もよい。
【0106】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、実時間で処理液の吐出データを作成すること
が可能となり、もってプリントのスループットの向上が
図られるとともに、形成した吐出データをバッファに格
納する必要もなくなるため、当該格納を行うための記憶
手段の容量を小さくでき、コスト削減も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用可能なカラーインクジェットプリ
ンタの概略斜視図である。
【図2】図1に示したプリンタにおける制御系の構成例
を示すブロック図である。
【図3】図1におけるヘッド部の構成例を示す斜視図で
ある。
【図4】(a)および(b)は、図1におけるヘッド部
とプリント媒体との対向関係を説明するための図であ
る。
【図5】(a)および(b)はインクおよび処理液の吐
出動作の前提技術を説明するための説明図である。
【図6】図5(a)のプリントデータに対して(b)に
従って判定を行った結果を示す図である。
【図7】処理液ドット形成のための他の前提技術を説明
するためのプリントデータを示す図である。
【図8】図7のプリントデータに対して処理液ドット形
成のための他の前提技術を用いて処理を行った結果を示
す図である。
【図9】図7のプリントデータに対して処理液ドット形
成のためのさらに他の前提技術を用いて処理を行った結
果を示す図である。
【図10】本発明の主要部をなす図2における駆動デー
タ転送回路の構成の第1例を示すブロック図である。
【図11】図10における論理和実行部の内部構成例を
示す論理回路図である。
【図12】図11の論理和実行部の処理シーケンスを示
すタイミングチャートである。
【図13】図10におけるシフトレジスタの内部構成例
を示す回路図である。
【図14】図13のシフトレジスタの処理シーケンスを
示すタイミングチャートである。
【図15】図10の構成による処理液ドット形成のため
のシーケンスの一例を示すタイミングチャートである。
【図16】図10の構成による処理液ドット形成のため
のシーケンスの他の例を示すタイミングチャートであ
る。
【図17】本発明の主要部をなす図2における駆動デー
タ転送回路の構成の第2例を示すブロック図である。
【図18】図17に示す駆動データ転送回路を用いて処
理液ドットを形成した結果の一例を示す図である。
【図19】本発明の主要部をなす図2における駆動デー
タ転送回路の構成の第3例を示すブロック図である。
【符号の説明】
7 プリント媒体 100 CPU 100A ROM 100B RAM 101,102,103,104 プリントヘッド 105 処理液ヘッド 111ヘッド部 111A ヘッドドライバ 222 駆動データ転送回路 1001 読出アドレスポインタ群 1002 マルチプレクサ 1003 読出アドレス制御部 1004 読出データ制御部 1005 論理和実行部 1006 シフトレジスタ 1007,1007A データ生成コントローラ 1008,1008A カウンタ 1009 デコーダ 1010 マルチプレクサ 1011 プリントデータ転送部 1012,1013 ANDゲート 1901 マルチプレクサ 1902 ラッチ群
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笠松 健彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 高木 真二 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA13 EB58 EB59 EC08 EC28 FA03 HA42 HA44

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクをプリント媒体に吐出するための
    プリントヘッドと、前記インク中の色素材を不溶化また
    は凝集させる処理液を前記プリント媒体に吐出するため
    の処理液用ヘッドとを用いるインクジェットプリント装
    置において、 前記プリントヘッドに吐出を行わせるための駆動データ
    を格納するための記憶手段と、 当該格納された駆動データを順次読み出す読出手段と、 当該読み出された駆動データに基づいて、前記インク吐
    出を実際に行わせるデータのみを抽出し、当該抽出した
    データに対してのみ複数の識別符号を順次割り振る手段
    と、 前記複数の識別符号のうち所定の符号が割り振られたデ
    ータに対応して前記処理液が吐出されるように前記処理
    液用ヘッドを制御する手段と、 前記割り振られる複数の識別符号の種類を複数選択可能
    にするための手段と、を具えたことを特徴とするインク
    ジェットプリント装置。
  2. 【請求項2】 前記プリントヘッドは色調を異にするイ
    ンクに対応して複数用いられ、前記複数の識別符号を順
    次割り振る手段は、前記記憶手段から読み出された異な
    る色調毎の駆動データについての論理和を演算してシリ
    アルに転送するための手段と、当該転送されてくる論理
    和データから前記インク吐出を実際に行わせるデータの
    みをカウントし、当該カウントされたデータに対し前記
    複数の識別符号としての複数の数値を順次サイクリック
    に割り振るカウント手段と、を有することを特徴とする
    請求項1に記載のインクジェットプリント装置。
  3. 【請求項3】 前記プリントヘッドは色調を異にするイ
    ンクに対応して複数用いられ、前記複数の識別符号を順
    次割り振る手段は、前記記憶手段から読み出された異な
    る色調毎の駆動データから前記インク吐出を実際に行わ
    せるデータのみをカウントするカウント手段し、当該カ
    ウントされたデータに対し前記複数の識別符号としての
    複数の数値を異なる色調毎に順次サイクリックに割り振
    るカウント手段と、当該異なる色調毎にそれぞれ複数の
    数値が割り振られた駆動データについての論理和を演算
    してシリアルに転送するための手段と、を有することを
    特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリント装
    置。
  4. 【請求項4】 前記カウント手段を最初に割り振る数値
    を変更可能な手段とし、当該変更を行うために1単位の
    カウント動作終了時における前記カウント手段が割り振
    った数値を保持する保持手段をさらに具えたことを特徴
    とする請求項3に記載のインクジェットプリント装置。
  5. 【請求項5】 前記プリントヘッドおよび前記処理液用
    ヘッドには前記吐出を行うための素子が複数設けられ、
    前記論理和を演算してシリアルに転送するための手段
    は、対応する位置に形成すべき色調を異にするインク毎
    の駆動データについて、前記素子数に対応した数を単位
    として論理和を演算する手段と、当該論理和データを1
    ビットずつシリアルに転送するための、多段かつ1ビッ
    トのシフトレジスタと、を有することを特徴とする請求
    項2ないし4のいずれかに記載のインクジェットプリン
    ト装置。
  6. 【請求項6】 前記読出手段は、前記記憶手段に格納さ
    れている前記駆動データを読み出すためのメモリアドレ
    スを保持する保持手段と、前記記憶手段から前記駆動デ
    ータを読み出すためにメモリアドレスを管理する読出ア
    ドレス制御手段と、前記メモリアドレスを参照して前記
    記憶手段から前記駆動データを読み出す読出データ制御
    手段と、を有することを特徴とする請求項1ないし5の
    いずれかに記載のインクジェットプリント装置。
  7. 【請求項7】 少なくとも前記プリントヘッドは、前記
    インクを吐出するために利用されるエネルギとして前記
    インクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する電気
    熱変換体を有することを特徴とする請求項1ないし6の
    いずれかに記載のインクジェットプリント装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008273097A (ja) * 2007-05-01 2008-11-13 Canon Inc 記録装置及び記録装置の制御方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008273097A (ja) * 2007-05-01 2008-11-13 Canon Inc 記録装置及び記録装置の制御方法

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