JP2022056708A - インク組成物及び記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画質及び耐擦性に優れる記録物を与えることができ、かつ目詰まり回復性に優れるインク組成物を提供すること。【解決手段】低吸収性記録媒体又は非吸収性記録媒体への記録に用いるものであり、顔料を含む水系のインクジェットインクであるインク組成物であって、アミン類を、前記インク組成物の総量に対して、1.2質量%以上2.9質量%以下含み、アミン類ではない有機溶剤を含み、前記有機溶剤が、標準沸点が150℃以上250℃以下である有機溶剤を、前記インク組成物の総量に対して、5質量%以上30質量%以下含み、前記標準沸点が150℃以上250℃以下である有機溶剤が、水混合粘度が3.0mPa・s以上のジオール類を含む、インク組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、インク組成物及び記録方法に関する。
インクジェット記録方法は、比較的単純な装置で、高精細な画像の記録が可能であり、各方面で急速な発展を遂げている。その中で、吐出安定性等について種々の検討がなされている。例えば、特許文献1には、所定の条件下で、2種のインクを積層する記録方法が開示されている。
特開2017-109485号公報
低吸収性記録媒体又は非吸収性記録媒体への記録では、インク組成物が記録媒体に吸収されにくく、記録媒体上に残るため、記録媒体上のインクドット同士の混合が生じやすく、ブリードが生じ画質の低下が生じやすかった。また、一方で、ブリードを抑制するために高粘度化するようなインク組成とした場合であっても、目詰まり回復性が低下したり、また、乾燥性が悪くなるなどにより得られる記録物の耐擦性が低下する恐れがあった。
本発明は、低吸収性記録媒体又は非吸収性記録媒体への記録に用いるものであり、顔料を含む水系のインクジェットインクであるインク組成物であって、アミン類を、インク組成物の総量に対して、1.2質量%以上2.9質量%以下含み、アミン類ではない有機溶剤を含み、有機溶剤が、標準沸点が150℃以上250℃以下である有機溶剤を、インク組成物の総量に対して、5質量%以上30質量%以下含み、標準沸点が150℃以上250℃以下である有機溶剤が、水混合粘度が3.0mPa・s以上のジオール類を含む、インク組成物である。
また、本発明は、上記インク組成物を、インクジェット法により吐出して低吸収性記録媒体又は非吸収性記録媒体に付着させるインク付着工程を備える記録方法である。
本実施形態の記録方法で用いる記録装置の一例を示す図である。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右などの位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
1.インク組成物
本実施形態のインク組成物は、低吸収性記録媒体又は非吸収性記録媒体への記録に用いるものであり、顔料を含む水系のインクジェットインクであるインク組成物であって、アミン類を、インク組成物の総量に対して、1.2質量%以上2.9質量%以下含み、アミン類ではない有機溶剤を含み、有機溶剤が、標準沸点が150℃以上250℃以下である有機溶剤を、インク組成物の総量に対して、5質量%以上30質量%以下含み、標準沸点が150℃以上250℃以下である有機溶剤が、水混合粘度が3.0mPa・s以上のジオール類を含む。
インクジェットインクは、インクジェット法により記録に用いるインクである。つまりインクジェットヘッドから吐出して記録媒体に付着させ記録に用いるインクである。
低吸収性記録媒体又は非吸収性記録媒体(以下、単に「記録媒体」ともいう。)への記録では、インク組成物が記録媒体に吸収されにくく、記録媒体上に残るため、記録媒体上のインクドット同士の混合が生じやすく、ブリードが生じ画質の低下が生じやすい。
一般的に有機溶剤は水よりも粘度が高いため、インク組成物中の有機溶剤の含有量を多くすればインク組成物の粘度が高くなり、記録媒体上のインクドットの流動を抑えられる。しかしながら、一方で、有機溶剤の含有量が多いほど、インク組成物の乾燥性が悪くなり耐擦性が低下する。
これに対して、本実施形態においては、所定のアミン類と所定のジオール類をそれぞれ所定量ずつ用いることにより、有機溶剤の含有量を所定範囲に制限しつつも、記録媒体上のインクドットの流動性を低下させ、インク組成物にピニング効果を発揮させる。これにより、インクドット同士の混合を回避し、ブリードの発生を抑制することができる。また、これに加えて、得られる記録物の耐擦性も向上することができる。さらに、これら成分を有することにより、インク組成物に適度な保湿性を付与することも可能となり、目詰まり回復性の向上を実現するとともに、通常は、保湿性とトレードオフの関係にある耐擦性についても、向上することができる。以下、インク組成物の組成について詳説する。
1.1.アミン類
アミン類は、後述するジオール類と比べてより少ない含有量で、ピニング効果を期待でき、その上、顔料等の分散安定性を向上することができ、目詰まり回復性を向上することもできる。また、アミン類はその含有量を、有機溶剤と比べて比較的、少量とすることができるため、耐擦性を向上することも可能となる。
アミン類としては、1級アミン、2級アミン、3級アミンなどを用いることができる。2級アミンまたは3級アミンが好ましく、3級アミンがより好ましい。アミン類としては、アミン類の窒素原子に結合した炭化水素基が脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基などであるアミン類などが挙げられる。
アミン類の窒素原子に結合した脂肪族炭化水素基としては、置換されていても良いアルキル基などが挙げられる。アルキル基は、炭素数1~5が好ましく、1~3がより好ましい。
脂肪族炭化水素基が、水酸基で置換されたアルキル基であるアルカノールアミン類が好ましい。脂肪族炭化水素基が、水酸基で置換されていないアルキル基であるアルキルアミン類も挙げられる。
また、アミン類の窒素原子が複素環を構成している複素環式アミン類なども挙げられる。
アミン類としては、特に制限されないが、例えば、プロパノールアミン、N,N-ジメチルプロパノールアミン、N,N-ジエチルプロパノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N,N-ジメチルイソプロパノールアミン、N,N-ジエチルイソプロパノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N-ジメチルエタノールアミン、N,N-ジエチルエタノールアミン、N,N-ジブチルエタノールアミン、N-アミノエチルエタノールアミン、N-メチルエタノールアミン、N-エチルエタノールアミン、N-ブチルエタノールアミン、N-tert-ブチルエタノールアミン、N-メチルジエタノールアミン、N-エチルジエタノールアミン、N-ブチルジエタノールアミン、N-tert-ブチルジエタノールアミン、2-アミノ-1-プロパノール、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、5-アミノ-1-ペンタノール、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール、3-アミノ-1,2-プロパンジオール、3-メチルアミノ-1,2-プロパンジオール等のアルカノールアミン(アミノアルコール)類、モルホリン、N-メチルモルホリン、N-エチルモルホリン、N-(3-アミノプロピル)モルホリン、N-メチルピぺリジン、1,4-ジメチルピペラジン、1-ピペラジンエタノール等の複素環式アミン類、トリエチルアミン、プロピルアミン、n-ブチルアミン等のアルキルアミン類が挙げられる。中でも、臭気や安全性の観点でアルカノールアミン(アミノアルコール)類が好ましい。
アミン類の標準沸点は、好ましくは80℃以上であり、さらに好ましくは120℃以上であり、より好ましくは150℃以上であり、さらに好ましくは250℃以上であり、よりさらに好ましくは300℃以上である。また、アミン類の標準沸点は、好ましくは350℃以下であり、より好ましくは340℃以下である。さらに好ましくは330℃以下である。アミン類の標準沸点が上記下限値以上であることにより、得られる記録物の画質や目詰まり回復性がより向上する傾向にある。また、アミン類の標準沸点が上記上限値以下であることにより、得られる記録物の耐擦性がより向上する傾向にある。
アミン類の水混合粘度は、好ましくは3.0mPa・s以上であり、より好ましくは3.2mPa・s以上6.0mPa・s以下であり、さらに好ましくは4.0mPa・s以上5.5mPa・s以下である。さらには、3.5mPa・s以上が好ましく、3.6mPa・s以上がより好ましい。
アミン類の水混合粘度が3.0mPa・s以上であることにより、得られる記録物の耐擦性や画質がより向上する傾向にある。また、アミン類の水混合粘度が6.0mPa・s以下であることにより、得られる記録物の目詰まり回復性がより向上する傾向にある。
なお本発明において、数値範囲の〇~△は、〇以上△以下の意味である。
本明細書において、「水混合粘度」とは、粘度を測定する対象となる化合物30質量%と、水70質量%とを混合して得られる水混合液(すなわち30質量%水溶液)の20℃における粘度である。当該粘度は、例えば、回転式粘度計を用いて測定することができる。限るものではないが、例えば、レオメーター(MCR 302、 アントンパール社製)などを用いることができる。測定は20℃で行う。
例えば、JIS Z8809に準拠して測定することができる。
アミン類の含有量は、インク組成物の総量に対して、1.2質量%以上2.9質量%以下であり、好ましくは1.3質量%以上2.8質量%以下であり、より好ましくは1.4質量%以上2.7質量%以下である。さらには、1.4~2.5質量%が好ましく、1.4~2.0質量%がより好ましい。
アミン類の含有量が1.2質量%以上であることにより、得られる記録物の画質や目詰まり回復性がより向上する。また、アミン類の含有量が2.9質量%以下であることにより、得られる記録物の耐擦性や保存安定性がより向上する。
1.2.有機溶剤
有機溶剤としては、特に制限されないが、例えば、ジオール類、ジオール類以外のポリオール類(トリオール以上のポリオール類)、アルコール類、含窒素溶剤、含硫黄溶剤、環状エステル類、グリコールモノエーテル類、及びグリコールジエーテル(グライム)類、環状エーテル類などが挙げられる。このなかでも、ジオール類と、後述する1種以上の樹脂溶剤と、を含むことが好ましい。このような溶剤を含むことにより、画質、耐擦性、及び目詰まり回復性がより向上する傾向にある。
なお、本明細書においては、有機溶剤はアミン類を含まない概念である。また、後述するように、含窒素溶剤、含硫黄溶剤、環状エステル類、環状エーテル類及びグリコールジエーテル類をまとめて樹脂溶剤という。
本実施形態において、有機溶剤は、常温常圧で液体であるものの他に、常温常圧で固体であるが、水によく溶解し、水との混合液において、常温常圧で液体であるものでもよい。特に、化合物と水を30:70の質量比で混合した場合に、混合液が常温常圧で良く混合しており、液体であるものが挙げられる。なお、有機溶剤は、常温常圧で液体であるものが好ましい。
また、本実施形態のインク組成物は、標準沸点が150℃以上250℃以下である有機溶剤をインク組成物の総量に対して、5~30質量%含む。
このような構成で有機溶剤を含むことにより、インク組成物の乾燥性を向上することができ、得られる記録物の耐擦性がより向上するとともに、インク組成物の保湿性も向上することができ、目詰まり回復性がより向上する。なお、標準沸点が150℃以上250℃以下である有機溶剤の含有量は、インク組成物の総量に対して、5質量%以上30質量%以下であり、好ましくは7.5質量%以上27.5質量%以下であり、より好ましくは10質量%以上25質量%以下である。さらには、15~23質量%が好ましく、18~21質量%がより好ましい。
標準沸点が150℃以上250℃以下である有機溶剤の含有量が上記範囲内であることにより、画質を向上しつつ、さらに耐擦性と目詰まり回復性がより向上する。
本実施形態のインク組成物に含まれる全有機溶剤の合計含有量は、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは7.5質量%以上であり、さらに好ましくは10質量%以上である。また、本実施形態のインク組成物に含まれる全有機溶剤の合計含有量は、好ましくは40質量%以下であり、より好ましくは35質量%以下であり、さらに好ましくは30質量%以下である。さらには、15~25質量%が好ましく、18~23質量%が好ましい。
全有機溶剤の含有量が上記範囲内であることにより、画質、耐擦性、及び目詰まり回復性がより向上する。
1.2.1.ジオール類
ジオール類は、有機溶剤の中でも保湿性に優れ、また親水性が高いために、顔料や樹脂粒子の分散安定性を保ちやすく、インク組成物の目詰まり回復性も向上する。そして、高粘度かつ特定の沸点の範囲のジオール類を用いることにより、上記目詰まり回復性に加え、耐擦性を向上することや、インクドットの流動性を抑制して画質を向上することもできる。
このような観点から、ジオール類としては、標準沸点が150℃以上250℃以下であり、かつ、水混合粘度が3.0mPa・s以上であるジオール類を用いる。このようなジオール類を用いることにより、画質、耐擦性、及び目詰まり回復性がより向上する。これに加えてさらにこれ以外のジオール類も用いても良い。
ジオール類は、標準沸点が150℃以上250℃以下のものを用い、好ましくは155℃以上245℃以下であり、より好ましくは160℃以上240℃以下である。さらには170~220℃が好ましく、180~200℃がさらに好ましい。
ジオール類の標準沸点が上記範囲内であることにより、画質、耐擦性、及び目詰まり回復性がより向上する。
ジオール類は、水混合粘度が、3.0mPa・s以上のものを用い、好ましくは3.0mPa・s以上5.5mPa・s以下であり、より好ましくは3.0mPa・s以上5.0mPa・s以下である。さらには3.1~4.0mPa・sが好ましく、3.2~3.5mPa・sがより好ましい。
ジオール類の水混合粘度が上記範囲内であることにより、画質及び目詰まり回復性がより向上する。
ジオール類は、分子内に水酸基を2個有する化合物である。ジオール類としては、特に制限されないが、例えば、アルカンジオールや、アルカンジオールの分子間OH縮合物(ポリグリコール)が挙げられる。
ジオール類は、例えば、炭素数2以上のアルカンジオールや、該アルカンジオールの分子間OH縮合物が挙げられる。アルカンジオールや、該アルカンジオールの分子間OH縮合物における、アルカンジオールの炭素数は、好ましくは2~8であり、より好ましくは2~5であり、さらに好ましくは2~3である。ジオール類がアルカンジオールの分子間OH縮合物である場合の縮合数は、2以上であり、2~5が好ましく、2~3がより好ましい。
ジオール類は、より具体的には、プロピレングリコール、へキシレングリコール(2-メチル-2,4-ペンタンジオール)、トリエチレングリコール、エチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレンフリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,3-プロパンジオール、2-ブテン-1,4-ジオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2-ジエチル-1,3-プロパンジオール、2-メチル-2-プロピル-1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,2-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,2-オクタンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、4-メチル-1,2-ペンタンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールなどが挙げられる。
なお、本実施形態のインク組成物は、上記などのジオール類のうち、標準沸点が150℃以上250℃以下であり、かつ、水混合粘度が3.0mPa・s以上であるジオール類を少なくとも含有する。
ジオール類の含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは0.5~30質量%である。さらには、1質量%以上20質量%以下であり、より好ましくは3質量%以上15質量%以下であり、さらに好ましくは5質量%以上10質量%以下である。ジオール類の含有量が上記範囲内であることにより、画質、耐擦性、及び目詰まり回復性がより向上する傾向にある。
特に、標準沸点が150℃以上250℃以下であり、かつ、水混合粘度が3.0mPa・s以上であるジオール類の含有量は、インクに対し30質量%以下であり、上記範囲であることが好ましい。
1.2.2.樹脂溶剤
樹脂溶剤は、含窒素溶剤、含硫黄溶剤、環状エステル類、環状エーテル類及びグリコールジエーテル類の何れか1種以上を指す。樹脂溶剤は、比較的、疎水性が高く、樹脂を溶解しやすい有機溶剤である。ただし本機能に限定されるものでなく、上記の何れかの有機溶剤であればよい。このような樹脂溶剤を用いることにより、記録媒体上でインク組成物が乾燥し樹脂溶剤濃度が向上すると、樹脂溶剤がインク中の樹脂を溶解し、インクの塗膜を平膜化するとともに、インクドットを高粘度化する。そのため、得られる記録物の耐擦性が向上する。また、インク中の樹脂を溶解させることによりインクの粘度を高めることになり、画質がより向上する傾向にある。また、樹脂溶剤は記録媒体の材質によってはその表面も溶解し膨潤させることができる。そのため、インク組成物の密着性を向上させ、得られる記録物の耐擦性を向上するとともに、インクドットが流動し難くなるため、画質がより向上する傾向にある。
樹脂溶剤の標準沸点は、好ましくは150℃以上であり、より好ましくは170℃以上であり、さらに好ましくは185℃以上であり、よりさらに好ましくは200℃以上である。また、樹脂溶剤の標準沸点は、好ましくは300℃以下であり、より好ましくは285℃以下であり、さらに好ましくは270℃以下であり、よりさらに好ましくは250℃以下である。さらには230~250℃が好ましい。
樹脂溶剤の標準沸点が上記下限値以上であることにより、より蒸発しにくくなるため、記録媒体上で残りやすくなり、上記のインク中の樹脂、あるいは記録媒体の樹脂をより溶解しやすくなるため、得られる記録物の耐擦性と画質がより向上する傾向にある。
この点で、樹脂溶剤の標準沸点は、ジオール類の標準沸点より高いことが好ましく、5℃以上高いことが好ましく、10~50℃高いことがより好ましい。
一方、樹脂溶剤の標準沸点が上記上限値以下であることにより、より乾燥しやすくなるため、得られる記録物の耐擦性がより向上する傾向にある。
樹脂溶剤の水混合粘度は、好ましくは2.0mPa・s以上であり、より好ましくは2.2mPa・s以上4.0mPa・s以下であり、さらに好ましくは2.4mPa・s以上3.5mPa・s以下である。さらには2.5~3.3mPa・sが好ましい。
樹脂溶剤の水混合粘度が上記範囲内であることにより、画質及び目詰まり回復性がより向上する傾向にある。
樹脂溶剤の含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは5質量%以上25質量%以下であり、より好ましくは7.5質量%以上20質量%以下であり、さらに好ましくは10質量%以上15質量%以下である。樹脂溶剤の含有量が上記範囲内であることにより、画質、耐擦性、及び目詰まり回復性がより向上する傾向にある。
1.2.2.1.含窒素溶剤
含窒素溶剤は、分子中に窒素原子を含む有機溶剤である。例えば、アミド化合物(アミド溶剤)が挙げられる。アミドとしては環状アミド、非環状アミドなどが挙げられる。
含窒素溶剤としては、特に制限されないが、例えば、下記式(1)~(4)のいずれかで表される化合物が挙げられる。このような含窒素溶剤を用いることにより、画質、耐擦性、及び目詰まり回復性がより向上する傾向にある。
Figure 2022056708000001
(式中、R1及びR2は、各々独立して、水素原子又は炭素数1~5のアルキル基を表し、R3は、水素原子又は炭素数1~5のアルキル基を表し、R4は、炭素数1~5のアルキル基を表し、R5は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、又はアルケニル基を表し、R6は、環状アミド環の一部である炭素数1~6のアルキレン基を表す。)
式(1)中において、R1、R2は、少なくとも何れかが炭素数1~5のアルキル基が好ましく、両方が炭素数1~5のアルキル基がより好ましい。R1、R2、R3は、炭素数1~4のアルキル基が好ましく、炭素数1~3のアルキル基がより好ましく、炭素数1~2のアルキル基がさらに好ましい。
式(1)で表される非環状のアミド類としては、特に制限されないが、例えば、N,N-ジメチルアセトアセトアミド(DMAA)、N,N-ジエチルアセトアセトアミド、N-メチルーアセトアセトアミド等が挙げられる。
式(2)中において、R1、R2は、少なくとも何れかが炭素数1~5のアルキル基が好ましく、両方が炭素数1~5のアルキル基がより好ましい。R1、R2、R4は、炭素数1~4のアルキル基が好ましく、炭素数1~3のアルキル基が好ましく、炭素数1~2のアルキル基がより好ましい。または炭素数3~5のアルキル基も好ましい。
式(2)で表される非環状のアミド類としては、特に制限されないが、例えば、N,N-ジメチル-β-メトキシプロピオンアミド(DMPA)、N,N-ジメチル-β-ブトキシプロピオンアミド、3-メトキシ-N,N-ジエチルプロピオンアミド、3-メトキシ-N,N-メチルエチルプロピオンアミド、3-エトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド、3-エトキシ-N,N-ジエチルプロピオンアミド、3-エトキシ-N,N-メチルエチルプロピオンアミド、3-n-ブトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド、3-n-ブトキシ-N,N-ジエチルプロピオンアミド、3-n-ブトキシ-N,N-メチルエチルプロピオンアミド、3-n-プロポキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド、3-n-プロポキシ-N,N-ジエチルプロピオンアミド、3-n-プロポキシ-N,N-メチルエチルプロピオンアミド、3-iso-プロポキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド、3-iso-プロポキシ-N,N-ジエチルプロピオンアミド、3-iso-プロポキシ-N,N-メチルエチルプロピオンアミド、3-tert-ブトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド、3-tert-ブトキシ-N,N-ジエチルプロピオンアミド、3-tert-ブトキシ-N,N-メチルエチルプロピオンアミド等のアルコキシアルキルアミド類が挙げられる。
式(3)中において、R1、R2は、少なくとも何れかが炭素数1~5のアルキル基が好ましく、両方が炭素数1~5のアルキル基がより好ましい。R1、R2、R3は、炭素数1~4のアルキル基が好ましく、炭素数1~3のアルキル基が好ましく、炭素数1~2のアルキル基がより好ましい。または炭素数3~5のアルキル基も好ましい。
式(3)で表される非環状のアミド類としては、特に制限されないが、例えば、N,N-ジメチルイソ酪酸アミド(DMIB)、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジエチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジエチルアセトアミド、N,N-ジメチルプロピオンアミド等が挙げられる。
式(4)中、R5は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基が好ましい。アルキル基はシクロアルキル基であってもよい。R5は、水素原子または炭素数1~3のアルキル基がさらに好ましく、水素原子がより好ましい。R6は、炭素数3~5のアルキレン基が好ましく、炭素数3~4のアルキレン基がより好ましい。
式(4)で表される環状のアミド類としては、特に制限されないが、例えば、2-ピロリドン(2P)、N-メチル-2-ピロリドン、N-エチル-2-ピロリドン、N-ビニル-2-ピロリドン、N-ブチル-2-ピロリドン、5-メチル-2-ピロリドン、ε-カプロラクタム(CPL)、1-シクロヘキシル-2-ピロリドン、2-ピぺリドン、N-メチル-ε-カプロラクタム、β-プロピオラクタム、ω-ヘプタラクタム等が挙げられる。
また、上記以外の含窒素溶剤としては、特に制限されないが、例えば、1-(2-ヒドロキシエチル)-2-ピロリドン(HEP)、1-メチル-4-ピぺリドン、1,3-ジメチル尿素、1,3-ジエチル尿素、テトラメチル尿素、1,3-ジメチル―2-イミダゾリジノン、N、N―ジメチルプロピレン尿素、3-メチル-2-オキサゾリジノン、2-オキサゾリジノンが挙げられる。
1.2.2.2.含硫黄溶剤
含硫黄溶剤は、分子中に硫黄原子を有する有機溶剤である。含硫黄溶剤としては、特に制限されないが、例えば、スルホラン、3-メチルスルホラン、エチルイソプロピルスルホン、エチルメチルスルホン、ジメチルスルホン等のスルホン類、ジメチルスルホキシド、テトラメチレンスルホキシド、ジエチルスルホキシド、メチルフェニルスルホキシド等のスルホキシド類、1,3-プロパンスルトン、が挙げられる。
1.2.2.3.環状エステル類
環状エステル類は、エステル結合による環状構造を持つ化合物である。環状構造は、3員環以上が好ましく、3~8員環がより好ましく、5~7員環がさらに好ましい。
特に限定されないが、例えば、5員環構造のγ-ラクトンや6員環構造のδ-ラクトン、7員環構造のε-ラクトン等が挙げられる。具体的には、γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン、γ-ヘキサラクトン、γ-ヘプタラクトン、γ-オクタラクトン、γ-ノナラクトン、γ-デカラクトン、γ-ウンデカラクトン、δ-バレロラクトン、δ-ヘキサラクトン、δ-ヘプタラクトン、δ-オクタラクトン、δ-ノナラクトン、δ-デカラクトン、δ-ウンデカラクトン等のラクトン類、炭酸プロピレン、炭酸エチレン、炭酸ブチレン等の環状カーボネート類が挙げられる。
1.2.2.4.グリコールジエーテル類
グリコールジエーテル類は、グリコール化合物が有していた2個の水酸基が2個ともエーテル化したものである。グリコール化合物としては、例えば、アルカンジオールや、アルカンジオールが分子間OH縮合したものが挙げられる。アルカンジオールや、アルカンジオールが分子内でOH縮合したものにおいて、アルカンジオールとしては、炭素数1~5が好ましく、炭素数1~2が好ましい。エーテル化は、アルキルエーテルやアリールエーテルなどが挙げられ、アルキルエーテルが好ましく、炭素数1~5のアルキルによるアルキルエーテルがより好ましく、炭素数1~4のアルキルによるアルキルエーテルがさらに好ましい。
グリコールジエーテル類としては、特に制限されないが、例えば、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテルが挙げられる。
1.2.2.5.環状エーテル類
環状エーテル類は、エーテル結合を含む環状構造を持つ化合物である。環状構造は、3員環以上が好ましく、3~8員環がより好ましく、5~7員環がさらに好ましい。環状構造は、多環構造でも良い。
環状エーテル類としては、特に制限されないが、例えば、3-メチル-3-ヒドロキシメチルオキセタン、3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタン、2-ヒドロキシメチルオキセタン、ソルケタール、イソソルビドジメチルエーテル(DMIS)、ジヒドロレボグルコセノン、イソソルビド、グリセロールホルマール、1,4―ジオキサンー2,3-ジオール、などが挙げられる。
1.3.有機溶剤に関しその他
本実施形態のインク組成物は、耐擦性と目詰まり回復性の観点から、標準沸点が280℃超過である、ジオール類やポリオール類である有機溶剤を3質量%を超えて含有しないことが好ましく、2質量%を超えて含有しないことがより好ましく、1質量%を超えて含有しないことがさらに好ましく、0.5質量%を超えて含有しないことが特に好ましく、含有しないことがさらに好ましい。さらに、標準沸点が280℃超過である全有機溶剤の含有量を上記範囲とすることも好ましい。
また、標準沸点が150℃未満である有機溶剤についても、耐擦性と目詰まり回復性の観点から、3質量%を超えて含有しないことが好ましく、含有しないことがより好ましい。
また、本実施形態のインク組成物は、標準沸点が250℃超過又は150℃未満である有機溶剤を含んでも良いが、それらを含む全有機溶剤の含有量を前述の範囲内とすることが好ましい。この場合、耐擦性と目詰まり回復性の観点から好ましい。
標準沸点が250℃超過の有機溶剤のインク組成物における含有量は、15質量%以下が好ましく、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、3質量%以下がさらに好ましく、1質量%以下がより好ましい。下限は0質量%以上である。この場合、画質や詰まり回復や耐擦などがより優れ好ましい。
また、標準沸点が250℃超過又は150℃未満である有機溶剤の含有量を上記範囲としてもよい。
1.4.水
水系インクは、溶媒成分として少なくとも水を含むインクである。
水の含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは40質量%以上であり、より好ましくは40~93.5質量%である。更には、好ましくは50質量%以上80質量%以下であり、より好ましくは55質量%以上75質量%以下であり、さらに好ましくは60質量%以上70質量%以下である。
1.5.顔料
顔料としては、特に制限されないが、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、酸化鉄、酸化チタンなどの無機顔料;キナクリドン系顔料、キナクリドンキノン系顔料、ジオキサジン系顔料、フタロシアニン系顔料、アントラピリミジン系顔料、アンサンスロン系顔料、インダンスロン系顔料、フラバンスロン系顔料、ペリレン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ペリノン系顔料、キノフタロン系顔料、アントラキノン系顔料、チオインジゴ系顔料、ベンツイミダゾロン系顔料、イソインドリノン系顔料、アゾメチン系顔料、及びアゾ系顔料等の有機顔料が挙げられる。顔料は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
顔料の含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは0.5質量%以上15質量%以下であり、より好ましくは1質量%以上10質量%以下であり、さらに好ましくは1質量%以上6質量%以下である。なお、本明細書において常温で固体成分の含有量とは、特に断りがない限り固形分である。
1.6.定着樹脂
本実施形態のインク組成物は、定着樹脂をさらに含んでいてもよい。定着樹脂を含有することで記録物の耐擦性が向上するが、本効果に限定されるものでない。
定着樹脂は、樹脂粒子や樹脂エマルジョンといった、樹脂の粒子が分散形態でインクに含有するものや、インクの溶媒成分に溶解している溶解形態でインクに含有するものが挙げられる。溶解形態の樹脂としては、例えば水に溶解する水溶性樹脂が挙げられる。分散形態でインクに含有するものが、耐擦がより優れ好ましい。
定着樹脂としては、特に制限されないが、例えば、ウレタン樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フルオレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ロジン変性樹脂、テルペン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、塩化ビニル系樹脂、エチレン酢酸ビニル系樹脂が挙げられる。定着樹脂は1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
アクリル樹脂は、アクリル系モノマーと他のモノマーとの共重合体でもよく、特にビニルモノマーとの共重合体が好ましい。
このなかでも、アクリル系樹脂が好ましく、スチレンアクリル樹脂、シリコーンアクリル樹脂がより好ましい。このような定着樹脂を用いることにより、画質、耐擦性、及び目詰まり回復性がより向上する傾向にある。
定着樹脂のガラス転移点は、好ましくは50℃以上110℃以下であり、より好ましくは60℃以上110℃以下であり、さらに好ましくは70℃以上110℃以下である。定着樹脂のガラス転移点が上記範囲内であることにより、耐擦性がより向上する傾向にある。
定着樹脂の含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは1.0質量%以上12.5質量%以下であり、より好ましくは2.5質量%以上10質量%以下であり、さらに好ましくは5.0質量%以上7.5質量%以下である。定着樹脂の含有量が上記範囲内であることにより、耐擦性がより向上する傾向にある。
また、シリコーンアクリル樹脂を用いる場合の含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは0.1質量%以上3.0質量%以下であり、より好ましくは0.1質量%以上1.5質量%以下であり、さらに好ましくは0.1質量%以上1.0質量%以下である。シリコーンアクリル樹脂の含有量が上記範囲内であることにより、耐擦性がより向上する傾向にある。
1.7.ワックス
本実施形態のインク組成物は、ワックスをさらに含んでいてもよい。ワックスとしては、特に制限されないが、例えば、カルナバワックス、キャンデリワックス、みつろう、ライスワックス、ラノリン等の植物・動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト等の鉱物系ワックス;パラフィンワックスはいわゆる石油系ワックス;カーボンワックス、ヘキストワックス、ポリオレフィンワックス、シリコーンワックス、ステアリン酸アミド等の合成ワックス類、α-オレフィン・無水マレイン酸共重合体等の天然・合成ワックスエマルジョンや配合ワックス等が挙げられる。
これらの中でも、シリコーンワックス、ポリオレフィンワックス、パラフィンワックス等が好ましく、ポリオレフィンワックスがより好ましい。このようなワックスを用いることにより、耐擦性がより向上する傾向にある。
ワックスの含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは0.1質量%以上1.2質量%以下であり、より好ましくは0.2質量%以上1.0質量%以下であり、さらに好ましくは0.3質量%以上0.7質量%以下である。ワックスの含有量が上記範囲内であることにより、耐擦性がより向上する傾向にある。
1.8.消泡剤
本実施形態のインク組成物は、消泡剤をさらに含んでいてもよい。消泡剤としては、特に制限されないが、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤、及びアセチレングリコール系消泡剤が挙げられる。消泡剤の市販品としては、BYK-011、BYK-012、BYK-017、BYK-018、BYK-019、BYK-020、BYK-021、BYK-022、BYK-023、BYK-024、BYK-025、BYK-028、BYK-038、BYK-044、BYK-080A、BYK-094、BYK-1610、BYK-1615、BYK-1650、BYK-1730、BYK-1770(以上商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製)、サーフィノールDF37、DF110D、DF58、DF75、DF220、MD-20、エンバイロジェムAD01(以上商品名、日信化学工業株式会社(Nissin Chemical Industry Co.,Ltd.)製)が挙げられる。消泡剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
消泡剤の含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは0.03質量%以上0.7質量%以下であり、より好ましくは0.05質量%以上0.5質量%以下であり、さらに好ましくは0.08質量%以上0.3質量%以下である。
1.9.界面活性剤
界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、及びシリコーン系界面活性剤が挙げられる。このなかでもシリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤が好ましい。界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、2,4,7,9-テトラメチル-5-デシン-4,7-ジオール及び2,4,7,9-テトラメチル-5-デシン-4,7-ジオールのアルキレンオキサイド付加物、並びに2,4-ジメチル-5-デシン-4-オール及び2,4-ジメチル-5-デシン-4-オールのアルキレンオキサイド付加物が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルベタイン、パーフルオロアルキルアミンオキサイド化合物が挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、ポリシロキサン系化合物、ポリエーテル変性オルガノシロキサン等が挙げられる。
界面活性剤の含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは0.1質量%以上4.0質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以上2.0質量%以下であり、さらに好ましくは、0.7質量%以上1.5質量%以下である。
1.10.記録媒体
本実施形態のインク組成物を付着させる記録媒体は、低吸収性記録媒体又は非吸収性記録媒体である。低吸収性記録媒体又は非吸収性記録媒体とは、インクを全く吸収しない、又はほとんど吸収しない性質を有する記録媒体を指す。定量的には、本実施形態で使用する記録媒体とは、「ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m2以下である記録媒体」を指す。試験方法の詳細は「JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法2000年版」の規格No.51「紙及び板紙-液体吸収性試験方法-ブリストー法」に述べられている。このような非吸収性の性質を備える記録媒体としては、インク吸収性を備えるインク受容層を記録面に備えない記録媒体や、インク吸収性の小さいコート層を記録面に備える記録媒体が挙げられる。
非吸収性記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、インク吸収層を有していないプラスチックフィルム、紙等の基材上にプラスチックがコーティングされているものやプラスチックフィルムが接着されているもの等が挙げられる。ここでいうプラスチックとしては、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンなどの樹脂が挙げられる。これら樹脂の樹脂フィルムなどが挙げられる。
低吸収性記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、表面に油性インクを受容するための塗工層が設けられた塗工紙が挙げられる。塗工紙としては、特に限定されないが、例えば、アート紙、コート紙、マット紙等の印刷本紙が挙げられる。
1.11.処理液
本実施形態のインク組成物は、凝集剤を含有する処理液と共に記録に用いられるものであってもよい。処理液を用いることにより、インク組成物の成分を凝集させることができ、インクドットの流動をより抑制できるため、得られる記録物の画質がより向上する傾向にある。また、本実施形態は、上記インク組成物と処理液とを備えるインクセットを提供することもできる。インクセットとは、セットにして記録に用いられるインク組成物や処理液である。
なお、処理液は凝集剤を含むものの、処理液を用いると記録媒体に付着させる水と有機溶剤の量が多くなり、インクドットの流動を有効に抑制できない可能性があるため、本発明のようにインク組成物自体がピニング効果を有することが好ましい。
また、凝集剤によりインクの成分が凝集しても、水や有機溶剤などの溶媒成分が蒸発しないうちは、凝集物が流動して画質が低下する場合があるが、本発明によれば、蒸発しないうちにおいても凝集物の流動を抑制でき、画質が優れる。
処理液は、凝集剤を含有し、必要に応じて、有機溶剤、水、界面活性剤、アミン類を含んでいてもよい。以下、処理液の各成分について詳説する。
1.11.1.凝集剤
凝集剤としては、インク組成物の成分を凝集させるものであれば、特に制限されないが、例えば、多価金属塩、有機酸、及びカチオン性樹脂が挙げられる。凝集剤は、1種単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
多価金属塩としては、特に限定されないが、例えば、無機酸の多価金属塩又は有機酸の多価金属塩が挙げられる。多価金属としては、特に制限されないが、例えば、周期表の第2属のアルカリ土類金属(例えば、マグネシウム、カルシウム)、周期表の第3属の遷移金属(例えば、ランタン)、周期表の第13属からの土類金属(例えば、アルミニウム)、ランタニド類(例えば、ネオジム)が挙げられる。これら多価金属の塩としては、カルボン酸塩(蟻酸、酢酸、安息香酸塩等)、硫酸塩、硝酸塩、塩化物、及びチオシアン酸塩が好適である。中でも、好ましくは、カルボン酸(蟻酸、酢酸、安息香酸塩等)のカルシウム塩又はマグネシウム塩、硫酸のカルシウム塩又はマグネシウム塩、硝酸のカルシウム塩又はマグネシウム塩、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、及びチオシアン酸のカルシウム塩又はマグネシウム塩が挙げられる。なお、多価金属塩は、1種単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
有機酸としては、特に限定されないが、例えば、酢酸、シュウ酸、マロン酸、クエン酸が挙げられる。このなかでも、1価あるいは2価以上のカルボン酸が好ましい。また、有機酸は塩の状態であってもよい。なお、有機酸又はその塩は1種単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。有機酸又はその塩で多価金属塩でもあるものは多価金属塩に含めるものとする。
カチオン性樹脂としては、特に限定されないが、例えば、アミン・エピクロロヒドリン縮合型ポリマー、ポリアリルアミン、ポリアリルアミン誘導体等の、アミン系樹脂が挙げられる。カチオン性樹脂は、処理液に可溶な樹脂、又は樹脂エマルション等の状態で処理液中で分散するものが好ましく前者がより好ましい。
凝集剤の含有量は、処理液の総量に対して、好ましくは1.0質量%以上10質量%以下であり、より好ましくは3.0質量%以上10質量%以下であり、さらに好ましくは3.0質量%以上7.0質量%以下である。
1.11.2.アミン類
アミン類としては、上記インク組成物で例示したものと同様のものを例示することができる。処理液とインク組成物で用いるアミン類は、同一であっても異なっていてもよい。このようなアミン類を用いることにより、画質及び耐擦性がより向上する傾向にある。
アミン類の含有量は、処理液の総量に対して、好ましくは0.01質量%以上である。さらには、0.02~1質量%が好ましく、より好ましくは0.03質量%以上0.5質量%以下であり、さらに好ましくは0.05質量%以上0.3質量%以下である。さらには0.05質量%以上0.1質量%以下である。
アミン類の含有量が上記範囲内であることにより、画質及び耐擦性がより向上する傾向にある。
1.11.3.有機溶剤
有機溶剤としては、上記インク組成物で例示したものと同様のものを例示することができる。処理液とインク組成物で用いる有機溶剤は、同一であっても異なっていてもよい。そのなかでも、処理液は、上述した標準沸点150℃以上250℃以下の有機溶剤や、樹脂溶剤を含むことが好ましい。このような有機溶剤を用いることにより、画質及び耐擦性がより向上する傾向にある。
標準沸点150℃以上250℃以下の有機溶剤の含有量は、処理液の総量に対して、好ましくは5質量%以上30質量%以下であり、より好ましくは10質量%以上30質量%以下であり、さらに好ましくは15質量%以上30質量%以下である。標準沸点150℃以上250℃以下の有機溶剤の含有量の含有量が上記範囲内であることにより、画質及び耐擦性がより向上する傾向にある。
処理液が樹脂溶剤を含む場合、インク組成物の樹脂溶剤の含有量は、処理液の樹脂溶剤の含有量以上であることが好ましい。これにより、画質及び耐擦性がより向上する傾向にある。
1.11.4.水
処理液はインク同様に水系のものが好ましい。水の含有量は、処理液の総量に対して、好ましくは40質量%以上であり、より好ましくは40~99質量%である、さらには、好ましくは50質量%以上80質量%以下であり、より好ましくは55質量%以上75質量%以下であり、さらに好ましくは60質量%以上70質量%以下である。
1.11.5.消泡剤
消泡剤としては、上記インク組成物で例示したものと同様のものを例示することができる。消泡剤の含有量は、処理液の総量に対して、好ましくは0.03質量%以上0.7質量%以下であり、より好ましくは0.05質量%以上0.5質量%以下であり、さらに好ましくは0.08質量%以上0.3質量%以下である。
1.11.6.界面活性剤
界面活性剤としては、上記インク組成物で例示したものと同様のものを例示することができる。界面活性剤の含有量は、処理液の総量に対して、好ましくは0.1質量%以上2.5質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以上2.0質量%以下であり、さらに好ましくは、0.7質量%以上1.5質量%以下である。
2.記録方法
本実施形態の記録方法は、上記インク組成物を、インクジェット法により吐出して低吸収性記録媒体又は非吸収性記録媒体に付着させるインク付着工程を備える。必要に応じて、上記凝集剤を含有する処理液を低吸収性記録媒体又は非吸収性記録媒体に付着させる処理液付着工程、インク付着工程前又はインク付着工程中などに低吸収性記録媒体又は非吸収性記録媒体に対し加熱等行い、インクを早期に乾燥する前乾燥工程(一次乾燥工程)、インク付着工程後に低吸収性記録媒体又は非吸収性記録媒体を加熱する後加熱工程(二次乾燥工程)などを備えていてもよい。
2.1.インク付着工程
インク付着工程は、上記インク組成物を、インクジェット法により吐出して低吸収性記録媒体又は非吸収性記録媒体に付着させる工程である。インクジェット方式によるインク組成物の吐出は、公知のインクジェット記録装置を用いて行うことができる。吐出方法としては、特に制限されないが、例えば、ピエゾ方式や、インクを加熱して発生した泡(バブル)によりインクを吐出させる方式等を用いることができる。
2.2.処理液付着工程
処理液付着工程は、上記凝集剤を含有する処理液を低吸収性記録媒体又は非吸収性記録媒体に付着させる工程である。処理液付着工程により、インク組成物の成分が記録媒体の表面で凝集しやすくなり、耐擦性や画質がより向上する。
処理液の付着方法としては、上記同様インクジェット方式を用いて付着させる方法の他ほのか、バーコーター、ロールコーター、スプレー等を用いて、塗布してもよい。なお、インクジェット方式としては、上記インク組成物の吐出方法と同様の方法が例示できる。
処理液付着工程は、インク付着工程の前に行っても、後に行ってもよい。また、インク付着工程の前に処理液付着工程を行う場合、処理液が乾燥する前にインク付着工程を行っても、処理液が乾燥してからインク付着工程を行ってもよい。さらに、インク付着工程の後に処理液付着工程を行う場合、インク組成物が乾燥する前に処理液付着工程を行うことが好ましい。
2.3.前乾燥工程
前乾燥工程は、インク付着工程前、インク付着工程中、又は記録媒体にインクが付着後の早期に、低吸収性記録媒体又は非吸収性記録媒体に加熱や送風などを行い、インクを早期に乾燥する工程である。記録媒体を加熱するための加熱ユニットとしては、特に制限されないが、例えば、加温機能を備える、プラテンヒータや温風ヒータやIRヒータ等や、加温機能を備えない、送風機等が挙げられる。
インク付着工程における、低吸収性記録媒体又は非吸収性記録媒体の表面温度は、好ましくは25℃以上である。一方、55℃以下が好ましい。さらには好ましくは、28℃以上55℃以下であり、より好ましくは28℃以上50℃以下であり、さらに好ましくは30℃以上50℃以下である。さらには35~45℃が好ましく、35~40℃がより好ましい。
記録媒体の表面温度が上記範囲内であることにより、得られる記録物の画質や、目詰まり回復や、耐擦性がより向上する傾向にある。
上記温度は、前乾燥工程を備える場合は前乾燥工程の温度でもある。
2.4.後加熱工程
後加熱工程は、インク付着工程後に低吸収性記録媒体又は非吸収性記録媒体を加熱する工程である。この際の低吸収性記録媒体又は非吸収性記録媒体の表面温度は、好ましくは60℃以上120℃以下であり、好ましくは70℃以上110℃以下であり、好ましくは80℃以上100℃以下である。記録媒体の表面温度が上記範囲内であることにより、得られる記録物の画質や耐擦性がより向上する傾向にある。
3.記録装置
インクジェット装置の一例として、図1に、シリアルプリンタの斜視図を示す。図1に示すように、シリアルプリンタ20は、搬送部220と、記録部230とを備えている。搬送部220は、シリアルプリンタに給送された記録媒体Fを記録部230へと搬送し、記録後の記録媒体をシリアルプリンタの外に排出する。具体的には、搬送部220は、各送りローラを有し、送られた記録媒体Fを副走査方向T1へ搬送する。
また、記録部230は、搬送部220から送られた記録媒体Fに対してインク組成物を吐出するノズルと処理液を吐出するノズルを有するインクジェットヘッド231を搭載するキャリッジ234と、キャリッジ234を記録媒体Fの主走査方向S1、S2に移動させるキャリッジ移動機構235を備える。
シリアルプリンタの場合には、インクジェットヘッド231として記録媒体の幅より小さい長さであるヘッドを備え、ヘッドが移動し、複数パス(マルチパス)で記録が行われる。また、シリアルプリンタでは、所定の方向に移動するキャリッジ234にヘッド231が搭載されており、キャリッジの移動に伴ってヘッドが移動することにより記録媒体上にインク組成物と処理液を吐出する。これにより、2パス以上(マルチパス)で記録が行われる。なお、パスを主走査ともいう。パスとパスの間には記録媒体を搬送する副走査を行う。つまり主走査と副走査を交互に行う。
また、本実施形態のインクジェット装置は、上記シリアル方式のプリンタに限定されず、上述したライン方式のプリンタであってもよい。ライン方式のプリンタは、記録媒体の記録幅以上の長さを有するインクジェットヘッドであるラインヘッドを用いて、記録媒体に、1回の走査で記録を行うプリンタである。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより具体的に説明する。本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
1.インク組成物の調製
下記表1~2に記載の組成となるように、各成分を混合し、インク組成物を得た。尚、表1~2には組成を質量%で示す。
Figure 2022056708000002
Figure 2022056708000003
表1~2中で使用した略号や製品の成分、及び顔料分散液の調製方法は、以下のとおりである。水混合粘度は、化合物と水とを30:70の質量比で混合した混合液を調製し、レオメーター(MCR 302、 アントンパール社製)で、せん断速度200/Sで、20℃で測定した。表中の顔料分散液、樹脂は、それぞれ、顔料、樹脂の固形分を示す。
<アミン類>
TIPA :トリイソプロパノールアミン
TEA :トリエタノールアミン
DEA :ジエタノールアミン
DEEA :N,N-ジエチルエタノールアミン
BDEA :N-ブチルジエタノールアミン
<ジオール類>
DPG :ジプロピレングリコール
1,3BD:1,3-ブタンジオール
PG :プロピレングリコール
PDO :1,3-プロパンジオール
DEG :ジエチレングリコール
<含窒素溶剤>
DMAA :N,N-ジメチルアセトアセトアミド
DMPA :N,N-ジメチル-β-メトキシプロピオンアミド
DMIB :N,N-ジメチルイソ酪酸アミド
2P :2-ピロリドン
CPL :εカプロラクタム
DMF :N,N-ジメチルホルムアミド
HEP :1-(2-ヒドロキシエチル)-2-ピロリドン
<含硫黄溶剤>
DMSO :ジメチルスルホキシド
<環状エステル類>
GBL :γブチロラクトン
<グリコールジエーテル類>
DEDG :ジエチレングリコールジエチルエーテル
<環状エーテル類>
DMIS :イソソルビドジメチルエーテル
<その他の溶剤>
TEG :トリエチレングリコール
DPM :ジピロピレングリコールモノメチルエーテル
1B :1-ブタノール
<樹脂(樹脂エマルジョン)>
ジョンクリル631:スチレンアクリル樹脂、BASFジャパン社製、Tg:105℃
シャリーヌLC-190:シリコーンアクリル樹脂、日信化学工業社製
<ワックス(ワックスエマルジョン)>
ハイテックE-6500:ポリエチレンワックス、東邦化学工業社製
<消泡剤>
サーフィノールDF110D:アセチレンジオール系界面活性剤、日信化学工業社製
<界面活性剤>
BYK348:シリコーン界面活性剤、ビックケミー・ジャパン社製
1.1.顔料分散液の調製方法
滴下漏斗、窒素導入官、還流冷却官、温度計及び攪拌装置を備えたフラスコにメチルエチルケトン(MEK)50gを加え、窒素バブリングしながら、75℃に加温した。そこへ、メタクリル酸n-ブチル75g、アクリル酸ブチル5g、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル5g、アクリル酸15gのモノマーとMEK50g、重合開始剤(AIBN)500mgの混合物を滴下漏斗より3時間かけ滴下した。滴下後さらに6時間加熱還流し、放冷後揮発した分のMEKを加え、樹脂溶液(樹脂固形分50質量%、酸価117mg/KOH、重量平均分子量12000)を得た。その溶液20gに、中和剤として20質量%水酸化ナトリウム水溶液を所定量加えて塩生成基を100%中和し、そこへ攪拌しながら、顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)50gを少しずつ加えた後、ビーズミルで2時間混練した。得られた混練物にイオン交換水200gを加え攪拌後、減圧下、加温しMEKを留去した。さらに、イオン交換水で濃度を調整し、顔料分散体(顔料固形分20質量%)を得た。
2.処理液の調製
下記表3に記載の組成となるように、各成分を混合し、処理液を得た。尚、表3には組成を質量%で示す。
Figure 2022056708000004
表3中で使用した略号や製品の成分は、以下のとおりである。
<凝集剤>
カチオマスターPD-7:カチオン性樹脂、四日市合成社製
3.評価方法
ヒータを取り付けたプリンタ(SC-S40650 セイコーエプソン(株)製 改造機)に、上記インク組成物と処理液を充填し、インクジェットヘッドの隣り合うノズル列から、インク組成物と処理液を同一の走査で吐出可能とした。
上記プリンタを用いて、走査回数を8回とし、記録媒体(Orajet 3165G-010(PVCフィルム、オラフォルジャパン(株)))に対して、ベタパターン(シアン単色)を記録した。なお、インク組成物の付着量は12mg/inch2とし、処理液の付着量は表4に記載の値となるようにした。また、一次乾燥の温度は、表4に記載とした。25℃の例は一次乾燥工程を行わなかった。
二次乾燥の温度は90℃とした。なお、温度は熱電対により記録媒体の温度を測定した。温度は、各工程における、各工程を受ける記録媒体の部分の表面の、記録中における最高温度である。一次乾燥工程はプラテンヒーターで行い、二次乾燥工程はプラテンより搬送方向下流側に設置した二次乾燥ヒーターで行った。
なお、記録の際の記録の解像度(画素密度)は、720×1440dpiとし、1画素に1回以上インク滴を付着した。
3.1.画質
上記のようにして得られた印刷物のベタパターンを目視観察し、下記評価基準により画質を評価した。
(評価基準)
AA:インクが均一で、濃淡になっているように見える箇所がない
A :インクが細かな濃淡ムラになっている個所が若干ある
B :インクが細かな濃淡ムラになっている個所が多くある
C :インクが大きな濃淡ムラになっている個所がかなりある
3.2.耐擦性
上記のようにして得られた印刷物を印字後30分室温放置し、ベタパターン印字部を30×150mm矩形に切断し、平織布を使用して学振式耐擦試験機(荷重500g)で50回擦った際のインクの剥がれ度合を目視観察し、下記評価基準により耐擦性を評価した。
(評価基準)
AA:剥がれなし
A :評価面積に対し1割未満の剥がれあり
B :評価面積に対し1割以上5割未満の剥がれあり
C :評価面積に対し5割以上の剥がれあり
3.3.目詰まり回復性
前述のSC-S40650改造機にインク組成物を充填して、意図的にノズルに不吐出を発生させた。この状態で、インクは吐出せず記録を3時間行った。記録条件は表の条件とした。記録後、クリーニングを3回行い、最終的に何個のノズルが不吐出になっているかを確認し、下記評価基準により目詰まり回復性を評価した。なお、1回のクリーニングは、ノズル列から1gのインクを排出させた。また、ノズルの不吐出は、水で湿らせたベンコットでノズル面を叩いて、発生させた。ノズル列のノズル数は360個とした。
(評価基準)
AA:不吐出ノズルなし
A :不吐出ノズル2%未満
B :不吐出ノズル2%以上4%未満
C :不吐出ノズル4%以上6%未満
D :不吐出ノズル6%以上
3.4.保存安定性(表面張力)
インク組成物50gを気泡が混入しないようにアルミパックに封入後、60℃恒温槽で6日間放置した。放置前後のインク組成物に対して、自動表面張力計(DY-300/共和界面科学製)で表面張力を測定し、その変化量(Δγ)を算出した。測定は常温環境下。保存安定性の結果は表1~2に示す。
(評価基準)
A :Δγが0.5mN/m以下
B :Δγが0.5mN/m超、1mN/m以下
C :Δγが1mN/m超
Figure 2022056708000005
4.評価結果
アミン類をインクに対し1.2~2.9質量%と、標準沸点が150~250℃である有機溶剤をインクに対して5~30質量%含み、標準沸点が150~250℃であって水混合粘度が3.0mPa・s以上のジオール類を含むインク組成物である何れの実施例も、画質及び耐擦性に優れた記録物を与えることができ、また目詰まり回復性にも優れていた。
これに対し、そうではない比較例は何れも、画質、耐擦性、目詰まり回復性の何れかが劣っていた。
実施例1、3から、標準沸点150~250℃で水混合粘度が3.0mPa・s以上のジオールが、標準沸点がより高い又は水混合粘度がより高い方が、画質や目詰まり回復がより優れ、標準沸点がより低い又は水混合粘度がより低い方が、耐擦がより優れていた。
実施例1、17などから、アミン類の標準沸点が高いほうが目詰まり回復がより優れ、低い方が耐擦がより優れた。
実施例1、8~14、19~21、29などから、樹脂溶剤を用いることで、耐擦や画質などがより優れ、特に含窒素溶剤が優れていた。
実施例23~28から、処理液を用いることで画質がより優れた。また一次乾燥を行わない場合や一次乾燥温度を比較的低くすることでも優れた画質が得られた。
これに対して、比較例1、6に示すように、水混合粘度が3.0mPa・s以上のジオール類を含まないインク組成物はピニング効果が十分ではないため画質に劣った。
比較例2、3に示すように、アミン類の量が多過のインク組成物は耐擦性に劣り、アミン類の量が少なすぎるインク組成物はピニング効果が十分ではないため画質に劣り、かつ目詰まり回復性にも劣ることが分かる。
さらに、比較例4、5に示すように、標準沸点が150~250℃である有機溶剤の量が多過ぎるインク組成物は耐擦性に劣り、量が少なすぎるインク組成物は画質に劣り、かつ目詰まり回復性にも劣ることが分かる。
さらに、比較例7~9に示すように、所定のジオール類を含まないインク組成物は耐擦性や目詰まり回復性にも劣ることが分かる。
20…シリアルプリンタ、220…搬送部、230…記録部、231…インクジェットヘッド、234…キャリッジ、235…キャリッジ移動機構、F…記録媒体、S1,S2…主走査方向、T1…副走査方向

Claims (15)

  1. 低吸収性記録媒体又は非吸収性記録媒体への記録に用いるものであり、顔料を含む水系のインクジェットインクであるインク組成物であって、
    アミン類を、前記インク組成物の総量に対して、1.2質量%以上2.9質量%以下含み、
    アミン類ではない有機溶剤を含み、
    前記有機溶剤が、標準沸点が150℃以上250℃以下である有機溶剤を、前記インク組成物の総量に対して、5質量%以上30質量%以下含み、
    前記標準沸点が150℃以上250℃以下である有機溶剤が、水混合粘度が3.0mPa・s以上のジオール類を含む、インク組成物。
  2. 前記アミン類の標準沸点が250℃以上である、
    請求項1に記載のインク組成物。
  3. 前記アミン類の水混合粘度が3.0mPa・s以上である、
    請求項1又は2に記載のインク組成物。
  4. 標準沸点が280℃超過であるジオール類又はポリオール類である有機溶剤を3質量%を超えて含有しない、
    請求項1~3のいずれか一項に記載のインク組成物。
  5. 前記有機溶剤として、含窒素溶剤、含硫黄溶剤、環状エステル類、環状エーテル類及びグリコールジエーテル類の少なくとも1種以上の樹脂溶剤を含む、
    請求項1~4のいずれか一項に記載のインク組成物。
  6. 前記樹脂溶剤の標準沸点が、170℃以上300℃以下である、
    請求項5に記載のインク組成物。
  7. 前記樹脂溶剤の水混合粘度が、2.0mPa・s以上である、
    請求項5又は6に記載のインク組成物。
  8. 前記含窒素溶剤を含み、前記含窒素溶剤が、式(1)~(4)のいずれかで表される化合物である、
    請求項5~7のいずれか一項に記載のインク組成物。
    Figure 2022056708000006
    (式中、R1及びR2は、各々独立して、水素原子又は炭素数1~5のアルキル基を表し、R3は、水素原子又は炭素数1~5のアルキル基を表し、R4は、炭素数1~5のアルキル基を表し、R5は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基又はアルケニル基を表し、R6は、環状アミド環の一部である炭素数1~6のアルキレン基を表す。)
  9. 全有機溶剤の合計含有量が、5質量%以上40質量%以下である、
    請求項1~8のいずれか一項に記載のインク組成物。
  10. 前記インク組成物は、凝集剤を含有する処理液と共に記録に用いられるものであり、
    前記処理液が、標準沸点150℃以上250℃以下の有機溶剤を、前記処理液の総量に対して、5質量%以上30質量%以下含むものである、
    請求項1~9のいずれか一項に記載のインク組成物。
  11. 定着樹脂を含む、
    請求項1~10のいずれか一項に記載のインク組成物。
  12. 前記定着樹脂のガラス転移点が、50℃以上110℃以下である、
    請求項11に記載のインク組成物。
  13. 請求項1~11のいずれか一項に記載のインク組成物を、インクジェット法により吐出して低吸収性記録媒体又は非吸収性記録媒体に付着させるインク付着工程を備える、
    記録方法。
  14. 前記低吸収性記録媒体又は前記非吸収性記録媒体に付着したインク組成物を乾燥する一次乾燥工程を備え、
    前記インク付着の際の前記一次乾燥工程による前記低吸収性記録媒体又は前記非吸収性記録媒体の表面温度が28~50℃である、
    請求項13に記載の記録方法。
  15. インク付着工程後に前記低吸収性記録媒体又は前記非吸収性記録媒体を加熱する後加熱工程を備え、
    該後加熱工程の前記低吸収性記録媒体又は前記非吸収性記録媒体の表面温度が60~120℃である、
    請求項13又は14に記載の記録方法。
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