JP2019038874A - インク、インク収容容器、記録装置、記録方法及び記録物 - Google Patents

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Akiyuki Sekiguchi
聖之 関口
智裕 中川
Tomohiro Nakagawa
智裕 中川
古川 壽一
Juichi Furukawa
壽一 古川
之弘 今永
Yukihiro Imanaga
之弘 今永
彩加 田中
Ayaka Tanaka
彩加 田中
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Abstract

【課題】非浸透性基材への密着性が良好で、貯蔵安定性と吐出安定性に優れ、高発色が得られるマゼンタのインクの提供。【解決手段】顔料、樹脂粒子、シリコーン系界面活性剤及び一般式(1)で表される有機溶剤を含有し、前記顔料がC.I.ピグメントレッド202とC.I.ピグメントバイオレット19の固溶体顔料を含むインク。(RはH又はメチル基)【選択図】図1

Description

本発明は、インク、インク収容容器、記録装置、記録方法及び記録物に関する。
インクジェットプリンターは低騒音、低ランニングコスト、カラー印刷が容易であるなどの利点を有するので、デジタル信号の出力機器として一般家庭に広く普及している。
近年では、家庭用のみならず、プラスチックフィルム等の非吸収性メディアに対しても、インクジェット記録方法により、従来のアナログ印刷並の画質を獲得することが要求されるようになっている。例えば、いわゆる軟包装と呼ばれる食品包装分野においては、印刷ジョブの小ロット・多品種化が急速に進んでいる上、バリアブル印刷の需要も高まってきており、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の食品包装用フィルムに対応したインクジェット記録システムが望まれている。
このような食品包装向けのインクとしては、油性インク、紫外線硬化型インク、水性インク等が挙げられるが、低VOC(揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds))や安全性の観点から、水性インクの開発が最も盛んである。また、樹脂性フィルムに密着させるため、樹脂エマルションを含む水性インクに関する検討が盛んに行われている。
例えば、特許文献1には、特にポリオレフィン系樹脂基材に直接印刷することができ、優れた印刷物耐性や密着性を実現することのできる水性インクジェットインキ組成物として、ポリプロピレン系樹脂エマルションを用いる水性インキ組成物が提案されている。
一方、マゼンタインクにより記録される赤色領域の画像は人間の視覚に与える影響が非常に大きく、マゼンタインクにより記録される画像の発色性を高めることについての提案が数多くなされている。例えば、特許文献2には、特に普通紙に対して高い発色性を有し、吐出安定性、保存安定性に優れ、目詰まり回復性にも優れるインクジェットインク組成物として、キナクリドン固溶体顔料とポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン化合物を含むインクに関する提案がある。
しかしながら、特許文献2に記載のインクでは、フィルムへの良好な密着性を実現するために、樹脂粒子を共存させた場合には、貯蔵安定性やデキャップ放置時のノズル耐乾燥性が不十分となる場合があった。
また、高沸点の溶媒類が浸透する紙等の吸収性メディアと異なり、非吸収性メディアにおいては高生産性を実現するためにより一層の速乾性がインクに要求される。しかし、インク乾燥速度向上のため高沸点の溶媒比率を下げる代わりに低沸点の溶媒比率を上げると、短時間でのノズル閉塞を起こしやすいという問題があった。
本発明は、非浸透性基材への密着性が良好で、貯蔵安定性と吐出安定性に優れ、高発色が得られるマゼンタのインクを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のインクは、顔料、樹脂粒子、シリコーン系界面活性剤及び下記一般式(1)で表される有機溶剤を含有し、前記顔料がC.I.ピグメントレッド202とC.I.ピグメントバイオレット19の固溶体顔料を含むことを特徴とする。
(一般式(1)中、Rは水素原子又はメチル基を表す。)
本発明によれば、非浸透性基材への密着性が良好で、貯蔵安定性と吐出安定性に優れ、高発色が得られるマゼンタのインクを提供することができる。
記録装置の斜視説明図である。 メインタンクの斜視説明図である。
以下、本発明に係るインク、インク収容容器、記録装置、記録方法及び記録物について図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
(インク)
以下、インクに用いる有機溶剤、水、色材、樹脂、添加剤等について説明する。
本発明のインクは、顔料、樹脂粒子、シリコーン系界面活性剤及び下記一般式(1)で表される有機溶剤を含有し、前記顔料がC.I.ピグメントレッド202とC.I.ピグメントバイオレット19の固溶体顔料を含むことを特徴とする。
(一般式(1)中、Rは水素原子又はメチル基を表す。)
本発明者らは、鋭意検討した結果、C.I.ピグメントレッド202とC.I.ピグメントバイオレット19の固溶体顔料、樹脂粒子、シリコーン系界面活性剤、前記一般式(1)で表される有機溶剤を組み合わせることにより、樹脂基材への密着性が良好で、貯蔵安定性と吐出安定性に優れ、高発色が得られるマゼンタのインクを実現できることを見出し、本発明に至った。
<固溶体顔料>
本発明のインクは、C.I.ピグメントレッド202とC.I.ピグメントバイオレット19との固溶体顔料を含んでなる。
固溶体顔料は、2種以上の顔料が物理的、化学的に安定な状態でその一方が他方の構造の中に入り込み、平衡状態では単一の相をなす固体混合物又は結晶体が他種の結晶体を溶かし込んだものが考えられる。具体的には、複数の顔料分子の混晶として存在する顔料が挙げられ、従って2種以上の顔料を単純に混合してなるものとは異なる。
固溶体顔料は、X線回折分析により確認することが可能である。固溶体顔料では、単なる顔料混合物のX線回折パターンとは異なる結晶独自の回折パターンを示すのに対し、単なる顔料混合物では、X線回折パターンが顔料それぞれのX線回折パターンの重ね合わせに相当するパターンとなり、そのピーク強度も複数の顔料の配合比率に比例する。このことから、固溶体顔料を単なる顔料混合物と区別することができる。
前記固溶体顔料におけるC.I.ピグメントレッド202とC.I.ピグメントバイオレット19の比率は、特に制限されるものではないが、C.I.ピグメントレッド202:C.I.ピグメントバイオレット19=90:10〜10:90が好ましく、80:20〜20:80がより好ましく、60:40〜40:60が更に好ましい。上記範囲である場合、貯蔵安定性、吐出安定性、発色性を更に向上させることができる。
前記固溶体顔料の製造方法としては特に制限はなく、例えば、アルカリの存在下、非プロトン性有機溶媒に溶解し、酸で中和再沈する方法等の公知の方法により得ることができる。
前記固溶体顔料の含有量は、画像濃度の向上、良好な定着性や吐出安定性の点から、インクに対して0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以上10質量%以下である。
前記固溶体顔料の粒径については特に制限はないが、分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル社製)を用いて測定することができる。
前記固溶体顔料をインク中に分散させるには、顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法、顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法、分散剤を用いて分散させる方法などが挙げられる。
また、顔料と、その他水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを製造することも可能である。前記顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いるとよい。
<シリコーン系界面活性剤>
前記シリコーン系界面活性剤としては、特に制限されるものではなく、目的に応じて適宜選択することができるが、非浸透性基材へのインクの濡れをより良好にし、密着性を更に向上させるために下記一般式(2)で表される化合物を用いることが好ましい。
(一般式(2)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、m、mはそれぞれ独立して、0〜6の整数を表し、nは2〜20の整数を表す。)
前記シリコーン系界面活性剤としては、例えば、BYK−345、347、同348、349(BYK社)、WET240、270、280(Evonik社)、SAG002、013、503A(日信化学工業社)等が挙げられる。
前記シリコーン系界面活性剤以外にフッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤を併用して用いてもよい。
前記フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。
前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。
前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。
前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。
これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)等が挙げられる。
前記両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
前記ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
前記アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
インク中における界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、濡れ性、吐出安定性に優れ、画像品質が向上する点から、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましい。
また、前記一般式(2)で表されるシリコーン系界面活性剤の含有量としては、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましい。
<有機溶剤>
本発明のインクは、前記一般式(1)で表される有機溶剤を含む。前記一般式(1)で表される化合物としては、Rがメチル基である3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、Rが水素原子である3−メトキシ−1−ブタノールが挙げられる。中でもRがメチル基である3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールが好ましい。
前記一般式(1)で示される化合物のインク中の添加量としては、密着性、貯蔵安定性、吐出安定性の観点から1.0質量%以上30質量%以下が好ましく、より好ましくは3質量%以上20質量%以下である。
また、本発明のインクは前記一般式(1)以外にも有機溶剤を含んでいてもよく、例えば公知の水溶性有機溶剤を適宜用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル−1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−メトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
有機溶剤のインク中における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<水>
本発明のインクは適宜水を含んでいてもよい。インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%〜60質量%がより好ましい。
<樹脂粒子>
樹脂粒子における樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられる。
樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。前記樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
樹脂粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な定着性、高い画像硬度を得る点から、10nm以上1,000nm以下が好ましく、10nm以上200nm以下がより好ましく、10nm以上100nm以下が特に好ましい。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
樹脂粒子の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、定着性、インクの保存安定性の点から、インク全量に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましい。
インク中の固形分の粒径については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、吐出安定性、画像濃度などの画像品質を高くする点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上1000nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。固形分は樹脂粒子や顔料の粒子等が含まれる。粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
また、樹脂粒子のガラス転移温度(Tg)は40℃以上であることが好ましい。この場合、吐出安定性を更に向上させることができる。インク中の樹脂粒子のTgの測定方法としては、特に制限されるものではないが、示差走査熱量計により測定する。
<添加剤>
インクには、必要に応じて、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えても良い。
<<消泡剤>>
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
<<防腐防黴剤>>
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
<<防錆剤>>
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
<<pH調整剤>>
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
<インクの物性>
インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE−80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。
<前処理液>
前処理液は、凝集剤、有機溶剤、水を含有し、必要に応じて界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤等を含有しても良い。
有機溶剤、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤は、インクに用いる材料と同様の材料を使用でき、その他、公知の処理液に用いられる材料を使用できる。
凝集剤の種類は特に限定されず、水溶性カチオンポリマー、酸、多価金属塩等が挙げられる。
(記録媒体)
記録媒体としては特に制限はなく、普通紙、光沢紙、特殊紙、布などを用いることもできるが、非浸透性基材を用いても良好な画像形成が可能である。
前記非浸透性基材とは、水透過性、吸収性が低い表面を有する基材であり、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない材質も含まれ、より定量的には、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m以下である基材をいう。
前記非浸透性基材としては、例えば、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネートフィルムなどのプラスチックフィルムを、好適に使用することができる。
(インク収容容器)
本発明のインク収容容器は本発明のインクを容器中に収容しており、インクジェット記録方式によるプリンタ等に好適に使用される。
(記録装置、記録方法)
本発明の記録装置は、本発明のインク収容容器と、前記インクを吐出する吐出手段とを有する。
本発明の記録方法は、インクを記録媒体に対して吐出する吐出工程を有し、前記インクが本発明のインクである。
本発明のインクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
本願において、記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
記録装置、記録方法は、加熱工程に用いる加熱手段、乾燥工程に用いる乾燥手段を有しても良い。加熱手段、乾燥手段には、例えば、記録媒体の印字面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれる。加熱手段、乾燥手段としては、特に限定されないが、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーターを用いることができる。加熱、乾燥は、印字前、印字中、印字後などに行うことができる。
また、記録装置、記録方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置や、例えばロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
記録装置の一例について図1乃至図2を参照して説明する。図1は同装置の斜視説明図である。図2はメインタンクの斜視説明図である。記録装置の一例としての画像形成装置400は、シリアル型画像形成装置である。画像形成装置400の外装401内に機構部420が設けられている。ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク410(410k、410c、410m、410y)の各インク収容部411は、例えばアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。インク収容部411は、例えば、プラスチックス製の収容容器ケース414内に収容される。これによりメインタンク410は、各色のインクカートリッジとして用いられる。
一方、装置本体のカバー401cを開いたときの開口の奥側にはカートリッジホルダ404が設けられている。カートリッジホルダ404には、メインタンク410が着脱自在に装着される。これにより、各色用の供給チューブ436を介して、メインタンク410の各インク排出口413と各色用の吐出ヘッド434とが連通し、吐出ヘッド434から記録媒体へインクを吐出可能となる。
この記録装置には、インクを吐出する部分だけでなく、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
前処理装置、後処理装置の一態様として、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)などのインクの場合と同様に、前処理液や、後処理液を有する液体収容部と液体吐出ヘッドを追加し、前処理液や、後処理液をインクジェット記録方式で吐出する態様がある。
前処理装置、後処理装置の他の態様として、インクジェット記録方式以外の、例えば、ブレードコート法、ロールコート法、スプレーコート法による前処理装置、後処理装置を設ける態様がある。
なお、インクの使用方法としては、インクジェット記録方法に制限されず、広く使用することが可能である。インクジェット記録方法以外にも、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法、スプレーコート法などが挙げられる。
本発明のインクの用途は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、印刷物、塗料、コーティング材、下地用などに応用することが可能である。さらに、インクとして用いて2次元の文字や画像を形成するだけでなく、3次元の立体像(立体造形物)を形成するための立体造形用材料としても用いることができる。
立体造形物を造形するための立体造形装置は、公知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、インクの収容手段、供給手段、吐出手段や乾燥手段等を備えるものを使用することができる。立体造形物には、インクを重ね塗りするなどして得られる立体造形物が含まれる。また、記録媒体等の基材上にインクを付与した構造体を加工してなる成形加工品も含まれる。前記成形加工品は、例えば、シート状、フィルム状に形成された記録物や構造体に対して、加熱延伸や打ち抜き加工等の成形加工を施したものであり、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーターや操作部のパネルなど、表面を加飾後に成形する用途に好適に使用される。
(記録物)
本発明の記録物は、記録媒体上に、本発明のインクを用いて形成された画像を有してなる。
インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法により記録して記録物とすることができる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。なお、以下、「部」とあるのは「質量部」を表す。
<顔料分散体1の調製>
以下の処方混合物をプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル(シンマルエンタープライゼス社製、KDL型、メディア:直径0.3mmジルコニアボール使用)で7時間循環分散して顔料分散体1(顔料濃度:15質量%)を得た。
・C.I.ピグメントレッド202:C.I.ピグメントバイオレット19=60:40の固溶体顔料・・・15質量部
・アクリル系高分子分散剤Disperbyk-2010 5質量部(BYKジャパン社製)
・イオン交換水・・・80質量部
なお、上記固溶体顔料は、2種の顔料を室温にて硫酸に溶解し、顔料の硫酸溶液を溶液に対し8倍量の10℃の冷水に添加し、析出させることにより得た。また、得られた固溶体顔料について、X線回折分析を行ったところ、C.I.ピグメントレッド202とC.I.ピグメントバイオレット19の混合物のX線回折パターンとは異なる結晶独自の回折パターンを示し、固溶体顔料が得られていることを確認した。
<顔料分散体2の調製>
以下の処方混合物をプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル(シンマルエンタープライゼス社製、KDL型、メディア:直径0.3mmジルコニアボール使用)で7時間循環分散して顔料分散体2(顔料濃度:15質量%)を得た。
・C.I.ピグメントレッド202:C.I.ピグメントバイオレット19=10:90の固溶体顔料・・・15質量部
・アクリル系高分子分散剤Disperbyk-2010 5質量部(BYKジャパン社製)
・イオン交換水・・・80質量部
<顔料分散体3の調製>
以下の処方混合物をプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル(シンマルエンタープライゼス社製、KDL型、メディア:直径0.3mmジルコニアボール使用)で7時間循環分散して顔料分散体3(顔料濃度:15質量%)を得た。
・C.I.ピグメントレッド202:C.I.ピグメントバイオレット19=20:80の固溶体顔料・・・15質量部
・アクリル系高分子分散剤Disperbyk-2010 5質量部(BYKジャパン社製)
・イオン交換水・・・80質量部
<顔料分散体4の調製>
以下の処方混合物をプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル(シンマルエンタープライゼス社製、KDL型、メディア:直径0.3mmジルコニアボール使用)で7時間循環分散して顔料分散体4(顔料濃度:15質量%)を得た。
・C.I.ピグメントレッド202:C.I.ピグメントバイオレット19=40:60の固溶体顔料・・・15質量部
・アクリル系高分子分散剤Disperbyk-2010 5質量部(BYKジャパン社製)
・イオン交換水・・・80質量部
<顔料分散体5の調製>
以下の処方混合物をプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル(シンマルエンタープライゼス社製、KDL型、メディア:直径0.3mmジルコニアボール使用)で7時間循環分散して顔料分散体5(顔料濃度:15質量%)を得た。
・C.I.ピグメントレッド202:C.I.ピグメントバイオレット19=80:20の固溶体顔料・・・15質量部
・アクリル系高分子分散剤Disperbyk-2010 5質量部(BYKジャパン社製)
・イオン交換水・・・80質量部
<顔料分散体6の調製>
以下の処方混合物をプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル(シンマルエンタープライゼス社製、KDL型、メディア:直径0.3mmジルコニアボール使用)で7時間循環分散して顔料分散体6(顔料濃度:15質量%)を得た。
・C.I.ピグメントレッド202:C.I.ピグメントバイオレット19=90:10の固溶体顔料・・・15質量部
・アクリル系高分子分散剤Disperbyk-2010 5質量部(BYKジャパン社製)
・イオン交換水・・・80質量部
<顔料分散体7の調製>
以下の処方混合物をプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル(シンマルエンタープライゼス社製、KDL型、メディア:直径0.3mmジルコニアボール使用)で7時間循環分散して顔料分散体7(顔料濃度:15質量%)を得た。
・C.I.ピグメントレッド122・・・15質量部
・アクリル系高分子分散剤Disperbyk-2010 5質量部(BYKジャパン社製)
・イオン交換水・・・80質量部
<顔料分散体8の調製>
以下の処方混合物をプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル(シンマルエンタープライゼス社製、KDL型、メディア:直径0.3mmジルコニアボール使用)で7時間循環分散して顔料分散体8(顔料濃度:15質量%)を得た。
・C.I.ピグメントレッド202・・・15質量部
・アクリル系高分子分散剤Disperbyk-2010 5質量部(BYKジャパン社製)
・イオン交換水・・・80質量部
<顔料分散体9の調製>
以下の処方混合物をプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル(シンマルエンタープライゼス社製、KDL型、メディア:直径0.3mmジルコニアボール使用)で7時間循環分散して顔料分散体9(顔料濃度:15質量%)を得た。
・C.I.ピグメントバイオレット19・・・15質量部
・アクリル系高分子分散剤Disperbyk-2010 5質量部(BYKジャパン社製)
・イオン交換水・・・80質量部
<樹脂粒子分散液1の製造>
メタクリル酸メチル55部、アクリル酸2−エチルヘキシル41部、メタクリル酸2部、アクアロンHS−10(第一工業製薬社製)2部、イオン交換水52部からなる混合物を、ホモミキサーを用いて乳化し、均一な乳白色の乳化液を得た。
攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管を備えた250mLのフラスコ内に、イオン交換水89部を仕込み、窒素を導入しつつ70℃に昇温した。次いで、10%アクアロンHS−10(第一工業製薬社製)水溶液0.8部、5%過硫酸アンモニウム水溶液2.6部を投入した後、予め調製しておいた乳化液を2.5時間かけて連続的に滴下した。また、滴下開始から3時間経過するまでの間、1時間ごとに5%過硫酸アンモニウム水溶液0.6部を投入した。滴下終了後70℃で2時間熟成した後冷却し、28%アンモニア水でpHを7〜8となるよう調整し、樹脂粒子分散液1を得た。得られた樹脂粒子分散液の固形分は40.1%、樹脂粒子のTgは36℃、平均粒子径は125nmであった。
<樹脂粒子分散液2の製造>
樹脂粒子分散液1の製造において、メタクリル酸メチル62部、アクリル酸2−エチルヘキシル34部とした以外は同様にして、樹脂粒子分散液2を得た。得られた樹脂粒子分散液の固形分は40.5%、樹脂粒子のTgは44℃、平均粒子径は119nmであった。
<樹脂粒子分散液3の製造>
樹脂粒子分散液1の製造において、メタクリル酸メチル69部、アクリル酸2−エチルヘキシル27部とした以外は同様にして、樹脂粒子分散液3を得た。得られた樹脂粒子分散液の固形分は40.2%、樹脂粒子のTgは62℃、平均粒子径は121nmであった。
(実施例及び比較例)
表1、表2に記載の処方で材料を混合し、1時間撹拌した後、0.8μセルロースアセテートメンブランフィルターにて加圧濾過し、実施例のインク1〜14、比較例のインク15〜20を得た。得られたインクについて下記の測定及び評価を行った。
なお、シリコーン系界面活性剤については以下の通りである。
[前記一般式(2)で表されるシリコーン系界面活性剤]
・WET−270(Evonik社製)
・BYK348(BYK社製)
・SAG503A(日信化学工業社製)
[前記一般式(2)以外のシリコーン系界面活性剤]
・BYK−333(BYK社製)
(測定及び評価)
<貯蔵安定性>
ラボランスクリュー管瓶No.3(アズワン社製)にインク5gを入れ、70℃に設定した恒温槽に1週間保管し、保管前後のインクの粘度から粘度変化率を算出し、以下の基準で評価した。○、△を合格レベルとした。
[評価基準]
粘度変化率=100×(70℃1週間後の粘度−初期の粘度)/初期の粘度 [%]
○:粘度変化率が±10%未満
△:粘度変化率が±10%以上30%未満
×:粘度変化率が±30%以上
<印刷方法>
評価用べた画像の作成には、IPSiO GXe5500機(リコー社製)を、150cmの印字幅で30m/hrの記録速度相当の記録をA4サイズで再現できるように改造し、また、前記ポットプレートを設置し、記録後の加熱条件(加熱温度、加熱時間)を変えることができるように改造したインクジェットプリンターを用いた。
前記インクジェットプリンターにインクを充填し、付着量600mg/A4で厚さ25μmのPETフィルム(東洋紡エステルフィルムE5100(TOYOBO社製))のコロナ処理面にベタ画像を印刷し、80℃に設定したホットプレート(NINOS ND−1、アズワン社製)上で3分間、乾燥させることでベタ画像を得た。
<彩度>
上記得られたベタ画像について、反射型カラー分光測色濃度計(X−Rite社製)を用いて彩度を測定し、下記基準で評価した。○、△を合格レベルとした。
[評価基準]
○:78以上
△:76以上78未満
×:76未満
<色相>
得られたベタ画像について、反射型カラー分光測色濃度計(X−Rite社製)を用いて色相角度を測定し、下記基準で評価した。○、△を合格レベルとした。
[評価基準]
○:1.5°以上3.5°未満
△:−0.5°以上1.5°未満、又は、3.5°以上5.5°未満
×:−0.5°未満、又は、5.5°以上
<密着性>
前記ベタ画像を用い、布粘着テープ(ニチバン社製、123LW−50)を用いた碁盤目剥離試験を実施した。試験マス目100個の残存マス数をカウントし、下記評価基準に基づいて、密着性を評価した。○、△を合格レベルとした。
[評価基準]
○:残存マス数が98個以上
△:残存マス数が90個以上98個未満
×:残存マス数が90個未満
<吐出安定性>
<<デキャップ評価>>
インクジェットプリンター(装置名:IPSiO GXe5500改造機、リコー社製)に充填し、デキャップ後の吐出性を評価した。まず、25℃、20%RHの環境下、プリンターのメンテナンスコマンドよりヘッドクリーニングを実行し、テストチャートを印刷してノズルの全チャンネルが吐出状態にあることを確認した。次に、ヘッドのキャップを外した状態で10分間放置した後、再度テストチャートを印刷した。放置前後のテストチャートより、不吐出チャンネル数をカウントし、以下の基準により判定した。○、△を合格レベルとした。
[評価基準]
○:不吐出チャンネル数が1個以下
△:不吐出チャンネル数が2個以上10個未満
×:不吐出チャンネル数が10個以上
上記の結果から、C.I.ピグメントレッド202とC.I.ピグメントバイオレット19の固溶体顔料、樹脂粒子、シリコーン系界面活性剤、前記一般式(1)で表される有機溶剤を含む実施例のインクは、該条件を満たさない比較例のインクに対し、樹脂基材への密着性が良好で、貯蔵安定性と吐出安定性に優れ、高発色が得られることが判明した。
400 画像形成装置
401 画像形成装置の外装
401c 装置本体のカバー
404 カートリッジホルダ
410 メインタンク
410k、410c、410m、410y ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク
411 インク収容部
413 インク排出口
414 収容容器ケース
420 機構部
434 吐出ヘッド
436 供給チューブ
特開2010−116459号公報 特開2006−282810号公報

Claims (7)

  1. 顔料、樹脂粒子、シリコーン系界面活性剤及び下記一般式(1)で表される有機溶剤を含有し、
    前記顔料がC.I.ピグメントレッド202とC.I.ピグメントバイオレット19の固溶体顔料を含むことを特徴とするインク。
    (一般式(1)中、Rは水素原子又はメチル基を表す。)
  2. 前記樹脂粒子のガラス転移温度が40℃以上であることを特徴とする請求項1に記載のインク。
  3. 前記シリコーン系界面活性剤が下記一般式(2)で表される化合物を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のインク。
    (一般式(2)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、m、mはそれぞれ独立して、0〜6の整数を表し、nは2〜20の整数を表す。)
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のインクを収容したインク収容部を有することを特徴とするインク収容容器。
  5. 請求項4に記載のインク収容容器と、前記インクを吐出する吐出手段とを有することを特徴とする記録装置。
  6. インクを記録媒体に対して吐出する吐出工程を有する記録方法であって、前記インクが請求項1〜3のいずれかに記載のインクであることを特徴とする記録方法。
  7. 記録媒体上に請求項1〜3のいずれかに記載のインクを用いて形成された画像を有してなることを特徴とする記録物。
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