JPH10302381A - 光ディスク判別装置 - Google Patents

光ディスク判別装置

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JPH10302381A
JPH10302381A JP9123555A JP12355597A JPH10302381A JP H10302381 A JPH10302381 A JP H10302381A JP 9123555 A JP9123555 A JP 9123555A JP 12355597 A JP12355597 A JP 12355597A JP H10302381 A JPH10302381 A JP H10302381A
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dvd
disc
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和男 黒田
Terushi Taniguchi
昭史 谷口
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Pioneer Electronic Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピット又はグルーブトラックが高密度に記録
されるが故に、共通のトラッキング制御を用いることの
できない光ディスクに対しても溝(ピット又はグルーブ
トラック)深さによってディスク判別を行うことのでき
る光ディスク判別装置を提供するものである。 【解決手段】 所定の溝深さのトラックを有する第1群
の光ディスクと、当該所定の溝深さとは異なる溝深さの
トラックを有する第2群の光ディスクとを判別する光デ
ィスク判別装置であって、溝深さに応じてトラッキング
エラー信号の変調度が変化するトラッキングエラー信号
生成手段と、トラッキングエラー信号に基づいて光ビー
ムをトラックに誘導するトラッキングサーボ手段と、ト
ラッキングサーボ手段のサーボループの開状態におい
て、トラッキングエラー信号生成手段から供給されるト
ラッキングエラー信号の信号レベルを基準レベルと比較
するレベル比較手段と、レベル比較手段における比較結
果に応じて第1群の光ディスクを判別するディスク判別
手段とを備えて構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、DVD(ディジタ
ルビデオディスク)に代表される読出専用形光ディスク
と、DVD−R(追記型ディジタルビデオディスク)に
代表される書込可能形光ディスクの光ディスク判別装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光ディスクの種類を判別する判別
装置として、図7に示すものがあった。図7は、読出専
用形光ディスクであるCD(コンパクトディスク)と書
込可能形光ディスクであるCD−R(追記型コンパクト
ディスク)とを判別するディスク判別装置であり、図中
Dは被判別ディスク、101は光ピックアップ、102
は被判別ディスクDを回転駆動するスピンドルモータ、
103はスピンドルモータを回転制御する回転制御回
路、104はヘッドアンプ回路、105はサーボ回路、
106は記録ピット検出回路、107はシステム制御回
路(CPU)である。
【0003】被判別ディスクDは、回転制御回路103
からの回転制御信号に応じて回転動作を行うスピンドル
モータ102の図示しないターンテーブル上に、スピン
ドルモータの回転軸と被判別ディスクDの中心軸とが合
致するように載置される。回転制御回路103は、シス
テム制御回路107の回転指令に応じて、スピンドルモ
ータ102の回転軸に取り付けられたパルスエンコーダ
(図示せず)から発生されるモータの回転速度に比例し
た周波数を有するパルス信号(FG)と、システム制御
回路107におけるFG設定部171にて設定された回
転速度を示すパルス信号とを比較して、その周波数差を
0とするための制御信号を生成して、スピンドルモータ
102へ供給する。以上の構成によって被判別ディスク
Dの回転制御をなすためのサーボループが形成され、被
判別ディスクDは、システム制御回路107によって設
定された回転速度で回転制御される。
【0004】一方、光ピックアップ101から出射され
た光ビームは、被判別ディスクDの記録面で反射され、
被判別ディスクDの記録面の情報を担う反射回折光とし
て光ピックアップ101の図示しない受光手段によって
受光された後、電気信号に変換されてヘッドアンプ回路
104に出力される。ヘッドアンプ回路104は、入力
された電気信号に対して所定の演算処理を施して、RF
信号やフォーカスサーボ/トラッキングサーボ等に用い
られるエラー信号を生成すると共にこれら信号を所望の
振幅レベルとなるように増幅した後、サーボ回路10
5、記録ピット検出回路106に出力する。サーボ回路
105は、システム制御回路107の指示にしたがっ
て、入力されるエラー信号を基に光ピックアップ101
に含まれる図示しないフォーカスアクチュエータ、トラ
ッキングアクチュエータや、当該光ピックアップ101
をディスクDの半径方向に移送するスライダモータ等の
動作制御をなすためのサーボ制御信号を生成すると共
に、トラッキングサーボループがクローズされた後にト
ラッキング制御動作が制定した状態を示すトラッキング
ロック信号を記録ピット検出回路106に供給する。記
録ピット検出回路106は、サーボ回路105からトラ
ッキングロック信号が供給された時に入力されているR
F信号のエンベロープを抽出し、このエンベロープの振
幅レベルが所定レベルより大であるか否かを判定する。
当該エンベロープの振幅レベルが所定レベルより大であ
る場合には、ディスクD上にピットが形成されているこ
とを示すピット検出信号を発生してシステム制御回路1
07に供給する。
【0005】以上の構成により、次のようにディスクD
の判別を行う。まず、システム制御回路107は、光ピ
ックアップ101をCDのTOC(Table Of Contents
)エリアに相当する半径位置に移送するべく、サーボ
回路105を介して図示しないスライダモータを駆動し
てピックアップ101の移送制御を行う。次いで、被判
別ディスクDを所定の回転数で回転させるべく、回転制
御回路103に回転指令信号を出力する。次いで、光ピ
ックアップ101から光ビームを照射せしめ、かかる光
ビームが被判別ディスクDの記録面上で集光するように
サーボ回路105を介してフォーカス制御を行わしめる
と共に、かかる光ビームがトラック上を追跡するように
トラッキング制御を行わしめる。その後、記録ピット検
出回路106からピット検出信号が出力されているか否
かを判定し、出力されている場合にはCD(最終処理が
施されたCD−Rを含む)であると判別し、出力されて
いない場合には未記録部分の存在するCD−Rであると
判別するのである。
【0006】つまり、最終処理が施されたCD−Rを含
む読出し専用形のCDには、TOCエリアにTOC情報
を担うピットが必ず記録されているから、かかるTOC
エリアにおけるトラックをトレースしながら読み取られ
るRF信号のエンベロープの振幅レベルは所定レベル以
上となり、ピット検出信号が出力される。一方、未記録
部分の存在するCD−Rには、記録内容が確定して最終
処理が施されない限りTOCエリアにTOC情報が記録
されないから、かかるTOCエリアにおけるトラックを
トレースしながら読み取ったRF信号のエンベロープの
振幅レベルはほぼゼロとなりピット検出信号が得られな
いのである。
【0007】このように、ディスク上の所定エリアにお
いてトラッキング制御を行い、読み取ったRF信号の振
幅レベルから記録ピットが存在しているか否かを検出す
ることによって、被判別ディスクDが読出し専用の光デ
ィスク(CD)であるのか書込み可能な光ディスク(C
D−R)であるのかを判別するのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】近年、これらCDと略
同一の寸法形状にも拘らず、CDに比べて情報の記録容
量を飛躍的に向上させた高密度記録媒体である読出し専
用のDVDの開発が盛んである。また、この読出し専用
のDVDと同一の信号フォーマットで、使用者が任意に
選択した映画や音楽等を記録できる書込み可能形の光デ
ィスクであるDVD−RやDVD−RAMの開発も行わ
れており、1台の記録/再生装置にて上記DVD、DV
D−R並びにDVD−RAMの記録/再生を行うことの
できるコンビネーション装置があれば好都合である。コ
ンビネーション装置においては、載置されたディスクの
種類を判別して、そのディスクに応じた特性を有する等
化回路等の切換えを行う必要がある。
【0009】ところで、図8に示すように、光ディスク
に形成されたピットの高さあるいはグルーブトラック等
の溝深さがλ/4n(λはレーザ光の波長、nは光ディ
スク基板の屈折率)の時、光ディスクから得られるRF
信号は最大値となり、RF信号のC/N(Carrier to N
oise) が最良となる。一方、ディスク上のトラックの接
線方向に光学的に平行な線分で2分割された光検出器か
ら得られる各出力の差信号であるプッシュプル信号(ト
ラッキングエラー信号)は、溝深さがλ/8nで最大と
なり、λ/4nで最小となる。そこで、上述したCDの
場合、所定レベル以上のRF信号が得られると共にプッ
シュプル信号を用いたトラッキング制御も行うことがで
きるように、溝深さ(CDにおけるピットの高さ)はλ
/6n程度に規定されている。
【0010】DVDの場合、CDと比較しておよそ7倍
もの高密度記録であることに起因して、上述したコンビ
ネーション装置等に用いられる光ピックアップは、規格
で決められたMTF(Modulation Transfer Function)
特性等の条件を満足するために、かなり厳しい(マージ
ンを取れない)設計を余儀無くされている。このため、
コンビネーション装置の光ピックアップへの負担を軽減
するべく、DVDにおけるピットの高さは、RF信号の
信号品質が最良となるλ/4nに規定されている。した
がって、コンビネーション装置におけるDVDに対する
トラッキング制御法としては、プッシュプル法を採用す
ることはできず、一般的に位相差法が採用される。
【0011】一方、DVD−RやDVD−RAMのよう
な書込可能形の光ディスクの場合、ピットを記録する際
に高出力のレーザパワーが必要となるため、レーザ光源
から出射される光ビームの利用効率は高いほど好まし
い。このため、DVD−R等に対するトラッキング制御
法としては、光ビームを分光する必要のない/或いは記
録用光ビームに対するトラッキング用光ビームの分光比
を小さくできるプッシュプル法が望ましい。上記位相差
法は、トラッキング用光ビームの分光比を小さくするこ
とは可能であるが、エラー信号を得るためにはピット列
が形成されていなければならず、未記録状態では当該ピ
ット列が形成されていない書込可能形光ディスクに対す
るトラッキング制御法としては適当ではない。したがっ
て、書込可能形光ディスクの溝深さはλ/4nではな
く、プッシュプル信号とRF信号とのトレードオフを考
慮しつつ各信号が所望のレベル以上得られる溝深さ(例
えばλ/5n程度)に規定されている。
【0012】この様に、読出専用のDVDに対しては、
そのピット高さによりプッシュプル法によるトラッキン
グ制御法を採用することができず、他方、ピットが未だ
形成されていない未記録部分を有するDVD−RやDV
D−RAMに対しては、位相差法によるトラッキング制
御法を採用することができない。
【0013】したがって、共通するトラッキング制御法
を用いることができないDVDとDVD−RまたはDV
D−RAMとの判別には、トラッキング制御によって光
ビームが正しくトラックをトレースすることを条件とす
る従来のディスク判別法を採用することはできない。
【0014】また、未記録部分を有するDVD−RとD
VD−RAMとの判別には、TOC領域に情報が記録さ
れているか否かを確認して行う従来のディスク判別法を
採用することはできない。
【0015】本発明は上述の問題点に鑑みてなされたも
のであり、被判別ディスクDに対して共通するトラッキ
ング制御法を用いることができない場合であっても、正
確にディスク判別を行うことのできる光ディスク判別装
置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
所定の溝深さのトラックを有する第1群の光ディスク
と、当該所定の溝深さとは異なる溝深さのトラックを有
する第2群の光ディスクとを判別する光ディスク判別装
置であって、溝深さに応じてトラッキングエラー信号の
振幅レベルが変化するトラッキングエラー信号生成手段
と、トラッキングエラー信号に基づいて光ビームをトラ
ックに誘導するトラッキング調整手段と、トラッキング
調整手段のサーボループの開状態において、トラッキン
グエラー信号生成手段から供給されるトラッキングエラ
ー信号の振幅レベルを基準レベルと比較するレベル比較
手段と、レベル比較手段における比較結果に応じて第1
群の光ディスクを判別するディスク判別手段とを備えて
構成される。
【0017】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の光ディスク判別装置において、第2群の光ディスク
から、所定周波数成分のウォブル信号でウォブリングさ
れたトラックを有すると共に隣接するトラック間に所定
の間隔で形成されたプリピットを有する所定の光ディス
クを判別するために、ウォブル信号を抽出する抽出手段
とプリピットを検出するプリピット検出手段のうちの少
なくとも一と、トラッキングサーボ手段のサーボループ
の閉状態において、抽出手段又はプリピット検出手段か
らの少なくとも一の出力信号に応じて、所定の光ディス
クを判別する第2のディスク判別手段を備えて構成され
る。
【0018】
【作用】請求項1記載の発明の作用によれば、トラッキ
ングエラー信号生成手段は、トラッキングサーボ手段の
サーボループの開状態において、被判別ディスクが有す
る溝(ピット又はグルーブトラック)深さに応じて振幅
レベルの変化するトラッキングエラー信号をレベル比較
手段に供給する。レベル比較手段は、トラッキングエラ
ー信号生成手段から供給されるトラッキングエラー信号
の振幅レベルを基準レベルと比較して、その比較結果を
ディスク判別手段に供給する。ディスク判別手段は、供
給された比較結果に応じて、被判別ディスクが所定の溝
深さのトラックを有する第1群の光ディスクであるの
か、或いは、当該所定の溝深さとは異なる溝深さのトラ
ックを有する第2群の光ディスクであるのかを判別す
る。したがって、共通のトラッキング制御を用いること
のできない光ディスクに対しても正確にディスク判別を
行うことができる。
【0019】また、請求項2記載の発明の作用によれ
ば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、トラッキン
グ調整手段のサーボループの閉状態において、ディスク
判別手段は、ウォブル信号を抽出する抽出手段又はプリ
ピットを検出するプリピット検出手段のうちの少なくと
も一方の出力信号に応じて、所定周波数成分のウォブル
信号でウォブリングされたトラックを有すると共に隣接
するトラック間に所定の間隔で形成されたプリピットを
有する所定の光ディスクを判別するので、所定の溝深さ
のトラックを有する第1群の光ディスクとは溝深さの異
なる第2群の光ディスクの中からさらに、一の光ディス
クを判別することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、本発明に好適な実施形態に
ついて図面を用いて以下に説明する。図1は、本発明の
実施形態における光ディスク判別装置の一例を示す概略
構成図であり、図中Dは被判別ディスクである光ディス
クを示し、Sは光ディスクDを判別するための光ディス
ク判別装置を示している。
【0021】(1)被判別ディスクDについて 始めに、被判別ディスクである光ディスクDについて説
明する。光ディスクDは、第1群の光ディスクとして
の、例えばDVDのようなある波長(例えば、635n
m)の光ビームに対して所定の溝深さ(λ/4n)を有
する光ディスクであるか、あるいは、第2群の光ディス
クとしての、例えばDVD−RやDVD−RAM等のよ
うなある波長の光ビームに対して上記所定の溝深さを有
さない光ディスクである。
【0022】読出し専用形光ディスクであるDVD(以
下、DVD−ROMという。)は、先に述べたように、
光ビームの波長λに対してλ/4nの高さを有するピッ
ト列によって記録情報を担持する光ディスクであり、こ
のピット列が螺旋状に配列されて情報トラックを形成し
ている。
【0023】ここで、DVD−ROMに記録されている
記録情報の記録フォーマットについて説明する。DVD
−ROMに記録されている記録情報は、予め情報単位と
してのシンクフレーム毎に分割されている。そして、2
6のシンクフレームにより情報単位列としての一のレコ
ーディングセクタが形成され、更に、16のレコーディ
ングセクタにより一のECC(ErrorCorrectingCode)ブ
ロックが形成される。なお、一のシンクフレームは、記
録情報を記録する際の記録フォーマットにより規定され
るピット間隔に対応する単位長さ(以下、Tという。)
の1488倍(1488T)の長さを有しており、更
に、一のシンクフレームの先頭にはシンクフレーム毎の
同期を取るための14Tの長さの同期情報SYが記録さ
れる構造となっている。
【0024】一方、書込み可能形光ディスクであるDV
D−Rは、色素膜35を備えた1回のみ情報の記録が可
能な色素型DVD−Rであり、図3に示すように、情報
記録トラックとしてのグルーブトラック39と当該グル
ーブトラック39に再生光又は記録光としてのレーザビ
ーム等の光ビームBを誘導するためのランドトラック3
3が形成されている。また、それらを保護するための保
護膜37及び記録された情報を再生する際に光ビームB
を反射するための金蒸着膜36を備えている。
【0025】また、ランドトラック33にはプリ情報に
対応するプリピット34が後述するように所定の周期間
隔で断続的に形成されている。このプリピット34はD
VD−R38を出荷する前に予め形成されているもので
ある。
【0026】更に、当該DVD−R38においては、グ
ルーブトラック39を当該DVD−Rの回転速度に対応
する周波数(約140KHz)で全周に亘ってウォブリ
ングされている。このグルーブトラック39のウォブリ
ングは、上記プリピット34と同様に、DVD−R38
を出荷する前に予め形成されるものである。
【0027】ここで、DVD−R38におけるプリ情報
の記録フォーマットについて説明する。本実施形態にお
けるDVD−Rに記録されるプリ情報は、上述したDV
Dにおける記録情報の情報単位であるシンクフレーム毎
に記録される。ここで、プリピット34によるプリ情報
の記録においては、記録情報を構成する夫々のシンクフ
レームにおける同期情報SYが記録される領域に隣接す
るランドトラック3上に、プリ情報における同期信号を
示すものとして必ず一のプリピット34が形成されると
共に、当該同期情報SY以外の当該シンクフレーム内の
前半部分に隣接するランドトラック33上に記録すべき
プリ情報の内容(アドレス情報)を示すものとして二又
は一のプリピット34が形成される(なお、同期情報S
Y以外の当該シンクフレーム内の前半部分については、
記録すべきプリ情報の内容によってはプリピット34が
形成されない場合もある。)。この際、本実施形態にお
いては、一のレコーディングセクタにおいては、偶数番
目のシンクフレームのみ、又は奇数番目のシンクフレー
ムのみにプリピット34が形成されてプリ情報が記録さ
れる。したがって、一のレコーディングセクタ内におい
ては、2シンクフレーム(約115μsの周期間隔)毎
に少なくとも同期信号を示す一のプリピットが形成され
ることになる。
【0028】一方、グルーブトラック39は、全てのシ
ンクフレームに亘って140KHz(一のシンクフレー
ムが8波に相当する周波数であり、その周期は186T
に相当する。)の一定ウォブリング周波数f0 でウォブ
リングされている。
【0029】そして、DVD−R38に記録情報データ
(プリ情報以外の本来記録すべき画像情報等の情報デー
タをいう。以下同じ。)を記録する際には、このグルー
ブトラック39のウォブリング周波数を抽出することに
よりDVD−R38の回転に同期した書込み制御用のク
ロック信号を得ると共に、プリピット34を検出するこ
とにより予めプリ情報を取得し、それに基づいて記録光
としての光ビームBの最適出力等が設定されると共に、
記録情報データを記録すべきDVD−R38上の位置で
あるアドレス情報等が取得され、このアドレス情報に基
づいて記録情報データが対応する記録位置に記録され
る。なお、先に述べたように、グルーブトラック39の
溝深さは、λ/4nではなく、プッシュプル信号とRF
信号とのトレードオフを考慮しつつ各信号が所定レベル
以上得られる溝深さであるλ/5n程度に設定されてお
り、読出し専用のDVD−ROMの溝深さ(即ちピット
の高さ)に比べて浅い。
【0030】一方、この実施形態におけるもう一つの書
込可能形光ディスクであるDVD−RAMは、例えば相
変化型の光メモリ材料を用いた繰り返し書き込み/消去
が可能な光ディスクであり、図4に示すように、グルー
ブトラックが記録情報の1レコーディングセクタに相当
する所定の周期間隔(約1.48ms)毎にディスク半
径方向に対して1/2トラックピッチ分ずれるように形
成されている。つまり、同一のトラック中心線上にラン
ド部とグルーブ部とが混在するように形成されている。
また、ランド部とグルーブ部との変わり目(レコーディ
ングセクタの先頭部分)には、ヘッダと称するアドレス
情報等のプリ情報の記録領域が設けられており、当該プ
リ情報は、グルーブトラックのトラック中心に対してデ
ィスクの半径方向に1 /4 トラックピッチ分ずれた直線
(図4中の点線)上に、プリピットとして形成されてい
る。これらプリピット並びにグルーブトラックの溝深さ
は、DVD−Rと同様、読出し専用のDVD−ROMの
溝深さ(即ちピットの高さ)に比べて浅い。
【0031】また、グルーブトラックは、1レコーディ
ングセクタのうちヘッダ部を除いて、ディスクの回転速
度に対応する周波数(約140KHz )でウォブリング
されている。つまり、1レコーディングセクタ毎にヘッ
ダ部によるウォブリング信号の不連続部が形成されてい
る。このグルーブトラックのウォブリング並びにプリピ
ットは、DVD−Rと同様に、DVD−RAMを出荷す
る前に予め形成されるものである。
【0032】(2)光ディスク判別装置Sについて 次に、光ディスク判別装置Sについて説明する。図1に
おいて、光ディスク判別装置Sは、光ピックアップ1、
スピンドルモータ2、回転制御回路3、スイッチ4、イ
コライザ5、増幅器6、再生増幅器7、デコーダ8、C
PU9、ピーク検出器10、A/D変換器11、帯域通
過フィルタ(BPF)12、プリピット信号検出器1
3、プリピット信号デコーダ14、ウォブル信号抽出器
15、コンパレータ16、並びにMMV(モノマルチバ
イブレータ)17、MMV18を備えて構成される。
【0033】また、図2は再生増幅器7の詳細図であ
る。同図に示すように、再生増幅器7は、光ピックアッ
プ1における被判別ディスクDのトラック接線方向と光
学的に平行な分割線と当該分割線とは垂直な分割線とに
よって4分割された4分割受光器1aが出力する被判別
ディスクDからの反射光に対する検出信号SDTから、プ
ッシュプル法に基づいてプッシュプルエラー信号SPPを
生成するプッシュプル信号生成部7aと、4分割受光器
1aから出力される検出信号SDTの総和信号として生成
されるRF信号SP 、並びに上記検出信号SDTから位相
差法に基づいて位相差エラー信号SPHを生成する位相差
信号生成部7bと、スイッチ7cとにより構成されてい
る。
【0034】図1において、光ピックアップ1は、図示
しないレーザダイオード、偏光ビームスプリッタ、対物
レンズ、光検出器1a等を含み、レーザ駆動信号に基づ
いて光ビームBを光ディスクDの情報記録面に照射し、
その反射光を光検出器1aによって検出し検出信号SDT
を再生増幅器7に供給する。
【0035】回転制御回路3は、後述するCPU9によ
って供給されたFGデータに基づいて、スピンドルモータ
2をFGデータに対応する回転角速度に回転させることに
よって光ディスクDを回転制御する。
【0036】一方、再生増幅器7におけるプッシュプル
信号生成部7aは、図2に示すように、光ピックアップ
1から供給された検出信号SDTのうち、トラック接線方
向と平行な分割線に対して同一の側にある受光器(つま
り、B1とB4並びにB2とB3)からの各出力信号の
和を演算する加算器19、20と、当該加算器19、2
0からの各出力信号の差を演算する減算器21とからプ
ッシュプルエラー信号SPPを生成し、ピーク検出器1
0、帯域通過フィルタ12、プリピット信号検出器13
並びにスイッチ7cの一の入力端子に供給する。なお、
プッシュプルエラー信号SPPは、図8に示されるとお
り、被判別ディスクDの溝深さに応じてその信号レベル
が変化するトラッキングエラー信号である。
【0037】また、位相差信号生成部7bは、図2に示
すように、光ピックアップ1から供給された検出信号S
DTのうち4分割受光器1aの対角部分にある受光器(つ
まり、B1とB3並びにB2とB4)の受光出力の和を
演算する加算器22、23と、当該加算器22、23か
らの各出力信号の和を演算する加算器24とからRF信
号SP を生成し、デコーダ8、立上がりパルス発生回路
26及び立下がりパルス発生回路27に出力する。立上
がりパルス発生回路26は、加算器24から供給される
RF信号SP の正の振幅レベル期間に同期したパルス信
号を生成してゲート回路28のゲートパルスとして供給
する。同様に、立下がりパルス発生回路27は、加算器
24から供給されるRF信号SP の負の振幅レベル期間
に同期したパルス信号を生成してゲート回路29のゲー
トパルスとして供給する。
【0038】一方、加算器22、23からの出力信号は
減算器25にも供給されて4分割受光器1aにおける対
角部分にある受光器の受光出力の和信号同士の差信号が
演算され、当該差信号はゲート回路28並びに29の被
サンプル信号としてゲート回路28、29に供給され
る。当該ゲート回路28は立上がりパルス発生回路26
からゲートパルスが供給されている期間、上記被サンプ
ル信号をサンプリングして、そのサンプル値をホールド
回路30に出力する。同様に、ゲート回路29は、立下
がりパルス発生回路27からゲートパルスが供給されて
いる期間、上記被サンプル信号をサンプリングして、そ
のサンプル値をホールド回路31に出力する。ホールド
回路30並びに31からの各出力信号は、減算器32に
よって減算処理され、当該減算処理された差信号は、位
相差法にるトラッキングエラー信号である位相差エラー
信号SPHとして、スイッチ7cの一の入力端子に供給さ
れる。
【0039】スイッチ7cは、供給されたプッシュプル
エラー信号SPP及び位相差エラー信号SPHのうちのいず
れか一を、後述するCPU9から供給される切換信号に
応じて選択し、後段のスイッチ4に供給する。
【0040】スイッチ4は、光ディスク判別装置Sのト
ラッキングサーボループを開閉するためのスイッチであ
り、後述するCPU9から供給されるトラッキングサー
ボの開閉信号に応じて、スイッチ7から供給されるトラ
ッキングエラー信号をイコライザ5に出力する。
【0041】イコライザ(EQ)5は入力されたエラー
信号が所定の帯域特性となるように波形等化を行い増幅
器6に出力する。増幅器6は、供給されたエラー信号を
所望の振幅レベルまで増幅した信号を、光ピックアップ
1における図示しないトラッキングアクチュエータの駆
動信号として、光ピックアップ1に供給する。これら、
光ピックアップ1、スイッチ4、再生増幅器7、イコラ
イザ5、増幅器6によって、トラッキングサーボループ
が構成される。
【0042】一方、デコーダ8は、再生増幅器7から供
給されるRF信号SP に対して、所定の復調処理及びデ
インタリーブを施すことにより、当該RF信号SP をデ
コードし、復調信号SDMをCPU9に出力する。
【0043】また、ピーク検出器10は、プッシュプル
エラー信号SPPのピークレベルを検出してこれをホール
ドした後、A/D変換器11に供給する。A/D変換器
11は供給されたピークレベルをディジタル値に変換
し、CPU9に供給する。CPU9は、供給されたディ
ジタル値を基に後述する判別動作にしたがって被判別デ
ィスクDのディスクタイプを判別する。
【0044】一方、帯域通過フィルタ12は、再生増幅
器から供給されるプッシュプルエラー信号SPPに含まれ
るノイズ成分を除去して得られる複合信号SPCをプリピ
ット信号検出器13及びウォブル信号抽出器15に供給
する。
【0045】この複合信号SPCは、トラッキングサーボ
が閉状態においては、被判別ディスクDが例えばDVD
−Rの場合は、グルーブトラックに形成されたウォブル
信号の所定位置(例えば最大振幅位置)にランドトラッ
クに形成されたプリピットによるパルス状の信号が重畳
された信号となり、被判別ディスクDが例えばDVD−
RAMの場合には、プリピットが形成されたヘッダに同
期してプリピットによるパルス状の信号と、グルーブト
ラックに形成されたウォブル信号とが所定の周期で交互
に断続的に発生する信号となる。
【0046】また、プリピット信号検出器13は、帯域
通過フィルタ12から供給された複合信号SPCを所定の
閾値(基準レベル)と比較するコンパレータによって構
成され、複合信号SPC中に含まれるDVD−RやDVD
−RAMに形成されたプリピットによって生成されるパ
ルス状の信号を抽出して所定の波高値を有する2値化信
号(プリピット検出信号SPD)を生成し、CPU9及び
プリピット信号デコーダ14に供給する。
【0047】プリピット信号デコーダ14は、供給され
たプリピット検出信号SPDをデータ復調し、記録可能形
光ディスクに予め記録されたプリ情報としてプリ情報デ
コード信号SPJをCPU9に供給する。
【0048】一方、ウォブル信号抽出器15は、例え
ば、リミッタ動作等により、入力された複合信号SPCの
中からウォブル信号に重畳されるプリピットによるパル
ス状の信号やノイズ等を除去してウォブル信号を抽出
し、抽出ウォブル信号SWBをコンパレータ16に供給す
る。
【0049】コンパレータ16は、抽出ウォブル信号S
WBを所定の閾値(基準値)と比較することで抽出ウォブ
ル信号SWBの周期に同期した2値化ウォブル信号SNWB
を生成し、MMV17に供給する。
【0050】MMV17は、コンパレータ16から供給
される上記2値化ウォブル信号SNWB の立上がりエッジ
に同期して所定時間Hレベルとなるパルス信号SMP1 を
発生して、CPU9及びMMV18に供給する。パルス
信号SMP1 は、DVD−RやDVD−RAMが有するウ
ォブル信号周期(約7.2μs)よりもやや長い時間幅
のパルス信号である。また、MMV17は、リトリガラ
ブル(パルス信号SMP1 を発生している期間に次の2値
化ウォブル信号の立上がりエッジが入力されるとその入
力時点から引き続いて所定時間幅のパルス信号SMP1 を
発生する)に構成されている。したがって、DVD−R
のように、グルーブトラックが全周に亘って連続的に形
成されている場合には、パルス信号SMP1 は定常的にH
レベルの状態を維持することになる。
【0051】MMV18は、MMV17から供給される
上記パルス信号SMP1 の立上がりエッジに同期して所定
時間Hレベルとなるパルス信号SMP2 を発生して、CP
U9に供給する。パルス信号SMP2 は、DVD−RAM
におけるヘッダ部の周期(1レコーディングセクタ周期
(約1.48ms))よりもやや長い時間幅のパルス信
号である。なお、MMV18は、ノンリトリガラブル
(パルス信号SMP2 を発生している間は、パルス信号S
MP1 の到来があってもそれを受け付けない)に構成され
ている。したがって、パルス信号SMP2 には、上記ヘッ
ダ部の周期よりもやや長く設定された所定時間経過後
に、必ず立下がりエッジが生じることになる。
【0052】最後に、CPU9は、復調信号SDMに基づ
いて、既に記録されていたディジタル情報に対応する再
生信号を図示しないインターフェース回路を介して外部
に出力すると共に、ディスク判別装置S全体を制御す
る。
【0053】更に、CPU9は、プリピット検出信号S
PD、プリ情報デコード信号SPJ、パルス信号SMP1 、S
MP2 、並びに、上記A/D変換器11から出力されるプ
ッシュプルエラー信号のピークレベルを用いた後述する
ディスク判別動作によって、載置された被判別ディスク
Dのディスクタイプを判別する。
【0054】(3)ディスク判別動作について 次に、光ディスク判別装置SのCPU9が行う被判別デ
ィスクDに対するディスクタイプの判別動作について、
図5を用いて説明する。
【0055】図5は、本発明の光ディスク判別装置のC
PU9が行う判別動作を示すフローチャートである。な
お、光ピックアップ1から照射される光ビームに対して
既にフォーカス制御は行なわれており、また、スイッチ
4は開状態であって、トラッキング制御は行なわれてい
ないものとして以下の説明を行う。
【0056】ステップS1において、CPU9は、光ピ
ックアップ1を装着中の光ディスクDの所定位置(例え
ば記録領域の最内周位置近傍)まで移送させた後、ステ
ップS2に移行し、回転制御回路3によりスピンドルモ
ータ2を回転させるべく当該所定位置に対応したFG値
を回転制御回路3に供給する。
【0057】次いで、ステップS3に移行し、再生増幅
器7におけるスイッチ7cをプッシュプル信号生成部7
a側に接続するための切換え信号をスイッチ7Cに供給
する。次いでステップS4において、プッシュプルエラ
ー信号SPPの信号レベルのチェックを行うべくA/D変
換器11の出力を取り込み、ステップS5に移行する。
【0058】ステップS5において、CPU9は、A/
D変換器11から供給されるプッシュプル信号の振幅レ
ベルを担うディジタル値が所定値(基準レベルA)を越
えるか否かを判断し、当該所定値を越えない場合は、読
出し専用のDVD−ROMである可能性があるのでステ
ップS6に移行する。つまり、上記したとおり、DVD
−ROMの場合、ピットの高さがλ/4nとされている
ことから、図8に示されるとおり、プッシュプルエラー
信号の振幅レベルは、光ビームのディスクD上における
照射位置とディスクD上のトラックとの相対的な位置関
係に拘らず、ほぼゼロレベルとなる。一方、書込可能形
のDVD−R及びDVD−RAMは、ピットの高さ(グ
ルーブの高さ)がλ/4nから偏倚しているため、光ビ
ームがディスクDの回転に同期して当該ディスクD上の
トラックを横切る度に当該光ビームとトラックとの相対
的な位置に応じた振幅レベルを有したプッシュプルエラ
ー信号が得られるのである。したがって、上記基準レベ
ルAは、記録可能形のDVD−RあるいはDVD−RA
Mにおいて得られるプッシュプルエラー信号の最大振幅
レベルの半分程度のレベルに設定すれば十分である。
【0059】次に、ステップS6において、位相差エラ
ー信号SPHをスイッチ4に供給するべく、再生増幅器7
のスイッチ7cを位相差制御部7b側に切換えるための
切換え信号を供給する。
【0060】次いでステップS7に移行して、CPU9
は、光ビームBのディスクD上におけるトラッキング制
御を行うべく、スイッチ4を閉状態とするためのトラッ
キングクローズ信号をスイッチ4に供給する。その後、
ステップS8に移行して、ディスクD上の所定の領域
(例えばDVD−ROMのTOC領域等)に記録されて
いるコントロールコードを読み取るべくデコーダ8の出
力(復調信号SDM)を取り込む。
【0061】次いでステップS9に移行し、先のステッ
プS8にて読み込んだコントロールコードが、DVD−
ROMに固有の所定コードであるか否かを判断し、所定
コードであれば、ステップS10に移行し、被判別ディ
スクDが読出し専用のDVD−ROMであると判断す
る。
【0062】その後、CPU9は、被判別ディスクDが
DVD−ROMである旨を告知したり、読出し専用のD
VD−ROMに応じた特性回路の切換えなどの再生制御
を行うのである。
【0063】一方、ステップS9において、CPU9
は、先のステップS8にて読み込んだコントロールコー
ドが、DVD−ROMに固有の所定のコードでないと判
断した場合は、ステップS17に移行し、被判別ディス
クDがDVD−ROM、DVD−R、DVD−RAMの
いずれのディスクでもないと判断して、必要に応じて以
降の動作を禁止する。
【0064】一方、ステップS5において、A/D変換
器11から供給されるプッシュプルエラー信号の振幅レ
ベルが所定値(基準レベルA)を越えた場合は、ステッ
プS11に移行して、トラッキングサーボループが閉状
態となるようにスイッチ4にトラッキングクローズ信号
を供給する。次いでステップS12に移行して、MMV
17及びMMV18にEN信号を送り、MMV17及びM
MV18を動作可能状態とする。
【0065】次いでステップS13に移行し、判別フラ
グNを0に初期設定した後、ステップS14に移行して
タイマをスタートさせる。次いでステップS15に移行
し、MMV18から供給されるパルス信号SMP2の立上
がりエッジの検出を行う。
【0066】ステップS15において、上記パルス信号
SMP2 の立上がりエッジが検出されない場合には、ステ
ップS16に移行し、先のステップS14のタイマスタ
ートから所定時間経過したか否かを判断し、所定時間経
過していない場合には、ステップS15に移行して、再
びMMV18からパルス信号SMP2 の立上がりエッジの
検出動作を行い、検出されない場合にはステップS16
に移行し、以後、所定時間が経過するまでステップS1
5並びにステップS16の動作を繰り返し実行する。
【0067】なお、当該所定時間は、コンパレータ16
から出力される2値化ウォブル信号SNWB の立上がりエ
ッジが少なくとも1回、MMV17に供給されるのに充
分な時間であって、具体的には、所定の回転速度でDV
D−R及びDVD−RAMを回転制御した際に、当該D
VD−R並びにDVD−RAMから得られるウォブリン
グ信号の1周期(約7.2μs)以上に相当する時間で
あれば良い。
【0068】ステップS16において所定時間経過した
ことを検出した場合は、ステップS17に移行し、被判
別ディスクDは、DVD−ROM、DVD−R並びにD
VD−RAMのいずれのディスクでもないと判断して、
必要に応じて以降の動作を禁止する。
【0069】一方、ステップS15において、パルス信
号SMP2 に立上がりエッジが生じたことを検出した場合
には、ステップS18に移行し、MMV17から供給さ
れるパルス信号SMP1 に立下がりエッジが生じたか否か
を検出する。
【0070】この検出動作によりパルスの立下がりエッ
ジが生じたことを検出した場合には、ステップS19に
移行して、先のステップS13にて初期設定した判別フ
ラグNを0から1に変更した後ステップS20に移行す
る。
【0071】一方、ステップS18における上記検出動
作によりパルスの立下がりエッジが検出されない場合に
は、ステップS19を経ないで、ステップS20に移行
する。
【0072】ステップS20では、MMV18から供給
される信号中にパルスの立下がりエッジが生じたか否か
の検出動作を行い、立下がりエッジが生じたことを検出
しない場合には、先のステップS18に移行して、ステ
ップS20においてパルス信号SMP2 の立下がりエッジ
を検出するまで上記ステップS18乃至ステップS20
の動作を繰り返し実行する。
【0073】ステップS20において、パルス信号SMP
2 の立下がりエッジを検出した場合には、ステップS2
1に移行して判別フラグNの状態を確認し、判別フラグ
Nが1である場合には、ステップS22に移行して被判
別ディスクDがDVD−RAMであると判断する。ま
た、ステップS21において、判別フラグNが0である
場合には、ステップS23に移行し、被判別ディスクD
がDVD−Rであると判断する。
【0074】つまり、MMV17はリトリガラブルに構
成されているため、上記ステップS12において動作可
能状態とされた後、最初に到来した2値化ウォブル信号
SNWB の立上がりエッジに同期してウォブル周期よりや
や長い時間幅を有するパルス信号SMP1 を発生すると、
それ以降ウォブル信号が連続しているかぎり、Lレベ
ル、すなわち立下がりエッジが発生する状態になること
はない。
【0075】一方、MMV18はノンリトリガラブルに
構成されているため、ステップS12において動作可能
状態とされた後、最初に到来したパルス信号SMP1 の立
上がりエッジに同期して発生したパルス信号SMP2 は、
設定されたDVD−RAMのヘッダ周期よりやや長い時
間経過後に必ずLレベルの状態となるべく立下がりエッ
ジが生じる。
【0076】したがって、被判別ディスクDがDVD−
RAMであれば、パルス信号SMP2の立下がりエッジが
生じるまでの間に必ずグルーブトラックが途絶えるヘッ
ダ部分が存在することになるため上記ステップS19を
実行することになり、判別フラグNに1が立つのであ
る。同様に、被判別ディスクDがDVD−Rであれば、
グルーブトラックは全周に亘ってウォブリングされてい
るので、上記ステップS18において、パルス信号SMP
1 に立下がりエッジが生じることはないので、上記ステ
ップS19を実行することはなく、判別フラグNは0の
ままである。
【0077】次に、他のディスク判別動作について図6
を用いて説明する。図6は、本発明の光ディスク判別装
置のCPU9が行う判別動作の他の実施形態を示す動作
フローチャート図である。
【0078】なお、図5に示す動作ステップと同様の動
作を行うステップについては、同一の符号を付し、その
説明は省略する。また、この実施形態においては、図1
におけるプリピット信号デコーダ14は、DVD−Rに
おけるプリピット信号フォーマットに対して正確に復号
処理がなされ、DVD−RAMにおけるプリピット信号
フォーマットに対しては、復号処理できないものとする
るものとする。
【0079】ステップS5において、CPU9は、A/
D変換器11から供給されるプッシュプル信号の振幅レ
ベルを担うディジタル値が所定値(基準レベルA)を越
えるか否かを判断し、当該所定値を越える場合は、ステ
ップS11に移行して、トラッキングサーボループが閉
状態となるようにスイッチ4にトラッキングクローズ信
号を供給する。これにより、トラッキングサーボループ
が形成され、再生増幅器から供給されるプッシュプルエ
ラー信号に基づいてトラッキング制御が行なわれる。
【0080】次いでステップS24に移行して、計時動
作を開始する。次いでステップS25において、プリピ
ット信号検出器13からプリピット検出信号SPD、すな
わち、被判別ディスクDからプリピットが検出されるか
否かを判定し、検出されない場合には、ステップS26
に移行する。
【0081】ステップS26において、ステップS24
における計時動作の開始から所定時間経過したか否かを
判定し、所定時間経過した場合には、ステップS17に
移行して、被判別ディスクDは、DVD−ROM、DV
D−R及びDVD−RAMのいずれでもないと判断する
と共に、必要に応じてそれ以降の再生動作を禁止する。
【0082】なお、ステップS26における所定時間
は、DVD−RAMにおいてヘッダ部毎に形成されるプ
リピットの周期間隔(1レコーディングセクタ間隔)に
対して十分長い時間に設定される。
【0083】一方、ステップS26において、未だ所定
時間経過していないと判定された場合には、ステップS
25に移行し、被判別ディスクDからプリピットが検出
されるか否かを判定する。
【0084】ステップS25において、プリピット信号
が検出された場合にはステップS27に移行し、プリピ
ット信号デコーダ14において、プリピット信号をプリ
情報に復号するために必要な必要最小限のプリピット信
号を読み取るのに十分な時間(例えば、1レコーディン
グセクタ分)が経過するまで待機し、当該時間経過後
に、ステップS28に移行する。
【0085】ステップS28では、プリピット信号デコ
ーダ14における復号処理を実行する過程においてエラ
ーが検出されたか否かを判定する。エラーが検出される
ことなくデータが得られる場合には、CPU9は、ステ
ップS23に移行し、被判別ディスクDがDVD−Rで
あると判断する。
【0086】また、ステップS28において、プリピッ
ト信号デコーダ14における復号処理を実行する過程に
おいてエラーが検出された場合は、CPU9は、ステッ
プS29に移行し、そのデータエラーがDVD−Rにお
けるプリピット信号フォーマットに基づいてエラー訂正
が可能か否かを判断し、可能ならばステップS23に移
行して、被判別ディスクDがDVD−Rであると判断す
る。
【0087】一方、ステップS29において、ステップ
S28において検出されたエラーがDVD−Rにおける
プリピット信号フォーマットによってエラー訂正ができ
ないと判断した場合は、ステップS22に移行し、装着
中の光ディスクDがDVD−RAMであると判断する。
【0088】なお、この実施の形態ではプリピット信号
デコーダ14は、DVD−Rにおけるプリピット信号フ
ォーマットに対して正確に復号処理がなされるものとし
て説明したが、プリピット信号デコーダ14が、DVD
−RAMにおけるプリピット信号フォーマットに対して
正確に復号処理がなされる場合であっても、ディスク判
別は可能である。この場合、図6におけるステップS2
2とステップS23を入れ替えればよい。
【0089】以上のとおり、本発明によるディスク判別
装置によれば、読出専用形ディスクと書込可能形ディス
クにおける溝深さの違いを利用して、トラッキングサー
ボが開状態において得られるプッシュプルエラー信号の
振幅レベルに基づいてディスク判別を行うので、トラッ
キングエラー信号の生成法が異なる被判別ディスクに対
しても、正確なディスク判別が可能となる。
【0090】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したため、請
求項1記載の発明によれば、トラッキング調整手段のサ
ーボループの開状態において、トラッキングエラー信号
生成手段が、光ディスクが有する溝(ピット又はグルー
ブトラック)深さに応じて信号レベルの変化するトラッ
キングエラー信号をレベル比較手段に供給し、レベル比
較手段がトラッキングエラー信号生成手段から供給され
るトラッキングエラー信号の信号レベルを基準レベルと
比較して、比較結果に応じて光ディスクを所定の溝深さ
のトラックを有する第1群の光ディスクと当該所定の溝
深さとは異なる溝深さのトラックを有する第2群の光デ
ィスクとに判別するので、共通のトラッキング制御を用
いることのできない光ディスクに対しても正確にディス
ク判別を行うことができる。
【0091】また、請求項2記載の発明によれば、トラ
ッキング調整手段のサーボループの閉状態において、デ
ィスク判別手段が、ウォブル信号を抽出する抽出手段又
はプリピットを検出するプリピット検出手段の少なくと
も一の出力信号に応じて、所定周波数成分のウォブル信
号でウォブリングされたトラックを有すると共に隣接す
るトラック間に所定の間隔で形成されたプリピットを有
する所定の光ディスクを判別することによって、レベル
比較手段がトラッキング調整手段のサーボループの開状
態において判別した第2群の光ディスクに含まれる当該
所定の光ディスクをさらに判別するので、所定の溝深さ
のトラックを有する第1群の光ディスクとは溝深さの異
なる第2群の光ディスクの中からさらに、所定周波数成
分のウォブル信号でウォブリングされたトラックを有す
ると共に隣接するトラック間に所定の間隔で形成された
プリピットによって特徴づけられた光ディスクを判別す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における光ディスク判
別装置及び、光ディスク判別装置に用いられる光ディス
クの一例を示す概略構成図である。
【図2】本発明の光ディスク判別装置が有する再生増幅
器の詳細図である。
【図3】本発明の光ディスク判別装置に用いられるDV
D−Rの概略構造を示した図である。
【図4】本発明の光ディスク判別装置に用いられるDV
D−RAMのグルーブトラック及びランドトラックの概
略構造を示した図である。
【図5】本発明の光ディスク判別装置のCPUが行う判
別動作の実施形態を示す動作フローチャート図である。
【図6】本発明の光ディスク判別装置のCPUが行う判
別動作の他の実施形態を示す動作フローチャート図であ
る。
【図7】従来の光ディスク判別装置のブロック構成図で
ある。
【図8】ピットの実効深さと、RF信号及びプッシュプ
ル方式によるトラッキングエラー信号との関係を示した
図である。
【符号の説明】
1・・・・・・光ピックアップ 1a・・・・・4分割受光器 2・・・・・・スピンドルモータ 3・・・・・・回転制御回路 4・・・・・・切換えスイッチ 5・・・・・・イコライザ 6・・・・・・増幅器 7・・・・・・再生増幅器 7a・・・・・プッシュプル制御部 7b・・・・・位相差制御部 7c・・・・・切換えスイッチ 8・・・・・・デコーダ 9・・・・・・CPU 10・・・・・ピーク検出器 11・・・・・A/D変換器 12・・・・・帯域通過フィルタ(BPF) 13・・・・・プリピット信号検出器 14・・・・・プリピット信号デコーダ 15・・・・・ウォブル信号抽出器 16・・・・・コンパレータ 17・・・・・MMV(モノマルチバイブレータ) 18・・・・・MMV(モノマルチバイブレータ) 19、20、22、23、24・・・・加算器 21、25、32・・・・・・・・・・減算器 26・・・・・立上がりパルス発生回路 27・・・・・立下がりパルス発生回路 28、29・・ゲート回路 30、31・・サンプリングホールド回路 33・・・・・ランドトラック 34・・・・・プリピット 35・・・・・色素膜 36・・・・・金蒸着膜 37・・・・・保護膜 38・・・・・DVD−R 39・・・・・グルーブトラック

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の溝深さのトラックを有する第1群
    の光ディスクと、当該所定の溝深さとは異なる溝深さの
    トラックを有する第2群の光ディスクとを判別する光デ
    ィスク判別装置であって、 溝深さに応じてトラッキングエラー信号の振幅レベルが
    変化するトラッキングエラー信号生成手段と、 前記トラッキングエラー信号に基づいて光ビームを前記
    トラックに誘導するトラッキングサーボ手段と、 前記トラッキングサーボ手段のサーボループの開状態に
    おいて、前記トラッキングエラー信号生成手段から供給
    される前記トラッキングエラー信号の振幅レベルを基準
    レベルと比較するレベル比較手段と、 前記レベル比較手段における比較結果に応じて前記第1
    群の光ディスクと前記第2群の光ディスクとを判別する
    ディスク判別手段と、 を備えた光ディスク判別装置。
  2. 【請求項2】 前記第2群の光ディスクから、所定周波
    数成分のウォブル信号でウォブリングされたトラックを
    有すると共に隣接するトラック間に所定の間隔で形成さ
    れたプリピットを有する所定の光ディスクを判別する光
    ディスク判別装置であって、 前記ウォブル信号を抽出する抽出手段と前記プリピット
    を検出するプリピット検出手段のうちの少なくとも一
    と、 前記トラッキングサーボ手段のサーボループの閉状態に
    おいて、前記抽出手段又は前記プリピット検出手段から
    の少なくとも一の出力信号に応じて、前記所定の光ディ
    スクを判別する第2のディスク判別手段を備えたことを
    特徴とする請求項1に記載の光ディスク判別装置。
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