JPH07311962A - 円盤状記録媒体用の記録再生装置 - Google Patents

円盤状記録媒体用の記録再生装置

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JPH07311962A
JPH07311962A JP10280394A JP10280394A JPH07311962A JP H07311962 A JPH07311962 A JP H07311962A JP 10280394 A JP10280394 A JP 10280394A JP 10280394 A JP10280394 A JP 10280394A JP H07311962 A JPH07311962 A JP H07311962A
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Shinichiro Iimura
紳一郎 飯村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 隣接するトラックのクロストークによる影響
をなくし、小さいピットの記録能力を維持させたまま、
ウォブル信号の抽出能力を向上させる。 【構成】 光ディスクに照射される光ビームを、1つの
トラックGr2上を走査する主ビームL1と、隣接する
外周側ランド部La2上を走査する先行ビームL2と、
隣接する内周側ランド部La1上を走査する後行ビーム
L3とし、先行ビームL2の外周側半分の検出信号Sv
2を所定時間遅延させた信号dSv2と、主ビームL1
の外周側半分の検出信号Sv11との差分をとる減算回
路62と、主ビームL1の内周側半分の検出信号Sv1
2を所定時間遅延させた信号dSv12と、後行ビーム
L3の内周側半分の検出信号Sv3との差分をとる減算
回路64と、減算回路62からの信号S1を所定時間遅
延させた信号dS1と、減算回路64からの信号S2と
の差分をとってプッシュプル信号Sppとして出力する
減算回路66とを設けて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば再生専用の光記
録媒体や書換え型光記録媒体、その他、光変調あるいは
磁界変調によって書換えが可能な光磁気記録媒体などの
円盤状記録媒体に対して情報信号の記録再生を行う円盤
状記録媒体用の記録再生装置に関し、特に、システムコ
ントロールのための絶対時間情報(アドレス情報)を円
盤状記録媒体に形成されたプリグルーブから抽出して、
円盤状記録媒体への情報信号の記録タイミングや円盤状
記録媒体を回転駆動する例えばスピンドルモータのサー
ボコントロールに用いるようにした円盤状記録媒体用の
記録再生装置に関する。なお、プリグルーブに形成され
た絶対時間情報のことを一般にATIP(Absolu
te Time In Pregroove)と称して
いる。
【0002】
【従来の技術】一般に、光ビームを介して情報信号の記
録再生が行われる円盤状の記録媒体(以下、単に光ディ
スクと記す)としては、いわゆるコンパクトディスクと
呼ばれる再生専用型の光ディスクと、1回のみの記録を
行なうことができる追記型光ディスク並びに再生のみな
らず情報信号の記録及び消去が可能な記録可能型の光デ
ィスクがある。
【0003】再生専用型の光ディスクは、記録された情
報信号に基づいて凹凸パターン、即ち位相ピットが同心
円もしくは螺旋状に形成されたトラックが一方の面に形
成されている。具体的には、光透過性を有するポリカー
ボネートやPMMA等のような合成樹脂材料ディスク基
板と、このディスク基板の一方の面に形成された位相ピ
ットを被覆するように形成されたAlやAu等の金属か
らなる反射膜と、この反射膜を保護することを目的とし
て上記反射膜を被覆するように形成された保護層とによ
り形成されている。
【0004】この再生専用の光ディスクに対して情報信
号の再生を行なう場合は、レーザ光源からの光ビームを
ディスク基板側より、対物レンズで集束した状態で照射
し、この光ディスクの位相ピットにより変調された反射
光束を例えばフォトディテクターにより検出し、上記反
射光束の光量に応じた信号レベルを有する検出信号に変
換することにより、再生専用型の光ディスクに記録され
た情報信号の再生信号を得るようにしている。
【0005】また、上記記録可能型の光ディスクとして
は、垂直磁気記録材料を用いた光磁気ディスク等が知ら
れている。この光磁気ディスクは、光ビームをガイドす
るための案内溝が一方の面に形成され、光透過性を有す
るポリカーボネートやPMMA等のような合成樹脂材料
ディスク基板と、上記案内溝を覆うように形成されたT
e、Fe、Co等の垂直磁気記録材料からなる記録層
と、この記録層を保護することを目的として上記記録層
を被覆するように形成された保護層とにより形成されて
いる。
【0006】この光磁気ディスクに対して情報信号の再
生を行なう場合は、上記再生専用型の光ディスクと同様
にして、レーザ光源からの光ビームをディスク基板側よ
り、対物レンズで集束した状態で照射し、光ディスクの
記録層によって変調された反射光束中のカー回転角を検
出することによって、光磁気ディスクに記録された情報
信号の再生信号を得るようにしている。
【0007】そして、追記型の光ディスクは、色素の物
理化学変化を利用した記録方式、単層膜による穴あけ記
録方式、多層膜による穴あけ記録方式、相変化記録方式
及びバブル・フォーミング記録方式等があり、再生時に
おいては、上記再生専用の光ディスクと同様に、レーザ
光源からの光ビーム(再生用の弱い光出力を有する)を
ディスク基板側より、対物レンズで集束した状態で照射
し、予め記録されたピットにより変調された反射光束を
例えばフォトディテクターにより検出し、上記反射光束
の光量に応じた信号レベルを有する検出信号に変換する
ことにより、再生専用型の光ディスクに記録された情報
信号の再生信号を得るようにしている。
【0008】また、上記追記型の光ディスクに対して情
報信号の記録を行なう場合は、レーザ光源からの光ビー
ム(記録用の強い光出力を有する)をディスク基板側よ
り、対物レンズで集束した状態で照射し、情報信号に応
じて光ビームを変調して光ビームの出力をオンオフ制御
することにより、光ディスクの記録トラックに沿って、
情報信号に応じたピットを形成するものである。
【0009】具体的には、単層膜の穴あけ記録の場合
は、記録トラック中、強い光ビームによって照射された
部分の膜に穴が空き、この穴がピットとして記録される
ものである。多層膜の穴あけ記録の場合は、記録トラッ
ク中、強い光ビームによって照射された部分の例えば第
1層目の膜に穴が空き、この第1層目の穴がピットとし
て記録されるものである。
【0010】相変化記録の場合は、記録トラック中、強
い光ビームによって照射された部分がアモルファス(非
晶質)状態から結晶状態に変化し、この結晶状態に変化
した部分がピットとして記録されるものである。バブル
・フォーミング記録の場合は、記録トラック中、強い光
ビームによって照射された部分の記録膜が隆起して、こ
の隆起した部分がピットとして記録されるものである。
【0011】特に、図5に示すように、上記追記型の光
ディスクDにおいては、光ビームのトラッキング制御の
ために案内溝(プリグルーブ部)が形成され、このプリ
グルーブ部Grの対向端面をトラックに沿って所定の振
幅及び所定の周期を有する正弦波形状(一般に、ウォブ
ル形状と称している)に形成して、このウォブル形状を
光ビームにて光学的に検出することにより、絶対時間情
報としてのウォブル信号を得るようにしている。
【0012】このウォブル信号は、この記録再生装置の
システムコントロールのために用いられ、特に、光ディ
スクDにピットを記録する場合のタイミング情報として
用いられ、また、光ディスクDの回転駆動手段、例えば
スピンドルモータをサーボコントロールするために用い
られる。ここでのサーボコントロールは、ウォブル信号
の周期が一定となるようにスピンドルモータの回転数を
制御するものである。
【0013】そして、上記追記型の光ディスクDにおい
ては、一般に、プリグルーブ部Grにピットを記録する
グルーブ記録方式を採用しており、追記データを記録す
る場合は、プリグルーブ部Grに形成されているウォブ
ル形状を光学的に検出することによって得られるウォブ
ル信号の周期に基づいてセクタ同期をとり、目標のセク
タを探す。目標のセクタが見つかった段階で、追記デー
タを所定のフォーマットによって記録する。
【0014】一方、再生時は、目標セクタを上記と同じ
ように探し、目標セクタが見つかった段階で、例えば追
記データ中に挿入されているフレーム同期信号をもと
に、1セクタ分のデータを順次読み出すことによって行
なわれる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光ディスク
Dに対し、光ビームを照射してその反射光の光量に応じ
た光検出信号に変換する光ヘッドにおいては、光ディス
クDに対して3本の光ビームを照射するように構成され
ている。
【0016】具体的に、光ディスクDに照射される光ビ
ームは、図6に示すように、一つのプリグルーブ部Gr
2上を走査するセンタービームL1と、上記プリグルー
ブ部Gr2に隣接する例えば外周側のランド部La2上
を走査する先行サイドビームL2と、上記プリグルーブ
Gr2に隣接する内周側のランド部La1上を走査する
後行サイドビームL3とで構成される。
【0017】そして、上記光ヘッドの後段には、センタ
ービームL1の反射光のうち、外周側半分の反射光の光
量に応じた光検出信号S11と内周側半分の反射光の光
量に応じた光検出信号S12との差分をとる第1の減算
回路101と、先行サイドビームL2の反射光のうち、
外周側半分の反射光の光量に応じた光検出信号S21と
内周側半分の反射光の光量に応じた光検出信号S22と
の差分をとる第2の減算回路102と、後行サイドビー
ムL3の反射光のうち、外周側半分の反射光の光量に応
じた光検出信号S31と内周側半分の反射光の光量に応
じた光検出信号S32との差分をとる第3の減算回路1
03と、第2の減算回路102からの第2の差分信号
(第2のプッシュプル信号)S2と第3の減算回路10
3からの第3の差分信号(第3のプッシュプル信号)S
3との和を、第1の減算回路101からの第1の差分信
号(第1のプッシュプル信号)S1から差し引く第4の
減算回路104とを有する演算回路が接続されている。
【0018】上記第4の減算回路104からは、トラッ
キングエラー信号Stが取り出され、第1の減算回路1
01からの第1のプッシュプル信号S1からウォブル信
号が取り出されるようになっている。
【0019】この場合、センタービームL1についての
プッシュプル信号S1と両サイドビームL2及びL3に
ついてのプッシュプル信号S2及びS3は、互いの位相
が180度ずれることになるが、光ディスクDの傾きや
対物レンズの光軸ずれによるスキューや光ビームのオフ
セット等に対しては、同相となるため、上記第4の減算
回路104において、センタービームL1についてのプ
ッシュプル信号S1と両サイドビームL2及びL3につ
いてのプッシュプル信号S2及びS3との差分をとるこ
とにより、スキューや光ビームのオフセットがキャンセ
ルされたトラッキングエラー信号Stを得ることができ
る。
【0020】しかしながら、プリグルーブ部Grに形成
されるウォブル形状は、その振幅Aが0.025〜0.
03μm、周波数が22.05kHz(2倍速時は、4
4.1kHz)であり、そのため、プリグルーブ部Gr
に形成された上記ウォブル形状を光学的に検出して得ら
れるウォブル信号は、非常に小さい信号となる。
【0021】従って、追記データを記録した後の光ディ
スクDにおいては、記録されたピットに対するセンター
ビームL1の大きな変調度に邪魔されることになり、セ
ンタービームL1についてのプッシュプル信号S1から
ウォブル信号を抜き出すことは非常に困難となる。
【0022】具体的に、図7(a)及び(b)に示すよ
うに、プリグルーブ部Grに記録されたピットP上を、
光ヘッドの対物レンズにて集光された再生用の光ビーム
(センタービーム)L1が走査した場合、その内周側半
分の光検出信号S12及び外周側半分の光検出信号S1
1は、ピットPの再生に伴うRF成分にウォブル成分が
重畳された信号波形を有することになる。
【0023】なお、ウォブル成分の周波数分布は、図8
の分布aに示すように、中心周波数fwをピークとして
両側(高域及び低域)に向かって急峻に下り傾斜した先
鋭形状の周波数分布を有し、RF成分(EFM)の周波
数分布は、図8の分布bに示すように、上記ウォブル成
分の中心周波数よりも高い周波数fRFをピークとして低
域側に向かってなだらかに下り傾斜し、高域に向かって
急峻に下り傾斜する頂点が高域側に偏ったなだらかな隆
起形状の周波数分布を有する。
【0024】そこで、従来の記録再生装置においては、
図9に示すように、例えば4分割フォトディテクター1
11の中心に反射光Lrが入射した際の左側半分の合算
信号(A+D)と右側半分の合算信号(B+C)との差
分を測定し、RF成分の信号レベルが低い方の合算信号
(例えば、B+C)に対してゲイン調整を行なって、各
合算信号(A+D)及び(B+C)の信号レベルを等し
くする。
【0025】そして、各合算信号(A+D)及び(B+
C)の差分(A+D)−(B+C)をとることによっ
て、プッシュプル信号S1中のRF成分をキャンセルす
るようにしている。この技術は、図6で示す第1〜第3
の減算回路101〜103に用いられている。
【0026】ところが、最初にRF成分をキャンセルす
るための調整を行なっても、図10に示すように、その
後の温度変化等により、4分割フォトディテクター11
1と反射光Lrの相対位置がずれてしまい、その結果、
ゲイン調整後のプッシュプル信号S1に依然RF成分が
残存した信号波形となって、このプッシュプル信号S1
からRF成分を含まないウォブル信号を抽出することが
困難となり、抽出されたウォブル信号は、RF成分によ
る高周波成分を含んだものとなる。
【0027】従って、この高周波成分を含んだウォブル
信号に基づいてスピンドルモータの回転制御を行なった
場合、サーボコントローラにおいて、ウォブル信号の周
波数が高くなったと誤認し、スピンドルモータの回転数
を下げてしまうというおそれがあった。
【0028】また、上記ウォブル信号は、図6で示す第
1の減算回路101から得られる第1のプッシュプル信
号S1から抽出されるわけだが、このプッシュプル信号
S1は、隣接するトラックに記録されたピットによるク
ロストークの影響を受けやすいという問題がある。
【0029】具体的には、図6で示すセンタービームL
1の反射光中、外周側半分の反射光についての光検出信
号S11と内周側半分の反射光についての光検出信号S
12は、図11(a)に示すように、プリグルーブ部G
r2に形成されたウォブル形状によって、それぞれウォ
ブル成分を含んだ信号波形となる。ここで、光検出信号
S11とS12の立ち上がり時から立ち下がり時までの
時間Tは、690〜2530nsecである。
【0030】隣接するトラックのピットによるクロスト
ークの影響がまったくない場合は、同図に示すように、
その信号波形は、プリグルーブGr2に形成されたウォ
ブル形状を忠実に反映したウォブル成分を有する信号波
形となっており、このときの第1の減算回路101から
出力されるプッシュプル信号S1からバンドパスフィル
タを通して抽出されるウォブル信号Swの信号波形は、
図11(b)に示すように、標準速時での周波数が2
2.05kHzのきれいな正弦波となる。
【0031】次に、隣接するトラックのピットによるク
ロストークの影響がある場合は、図12(a)に示すよ
うに、各光検出信号S11及びS12は、隣接するトラ
ックに記録されているピットP3及びP1の位置に対応
した部分のレベルが一定のレベルほど落ち込んだ状態の
信号波形を有することになる。
【0032】具体的には、センタービームL1の反射光
中、外周側半分の反射光についての光検出信号S11
は、隣接する外周側のトラック(プリグルーブGr3)
に記録されたピットP3の位置に対応した部分の信号レ
ベルが一定レベルほど落込み、内周側半分の反射光につ
いての光検出信号S12は、隣接する内周側のトラック
(プリグルーブGr1)に記録されたピットP1の位置
に対応した部分の信号レベルが一定レベルほど落込んだ
信号波形となる。即ち、各光検出信号S11及びS12
は、レベル変化が多く、かつその変化のタイミングが互
いに異なる信号波形となる。
【0033】その結果、第1の減算回路101から出力
されるプッシュプル信号S1から抽出されるウォブル信
号Swの信号波形は、図12(b)に示すように、ノイ
ズが多く、かつ時間軸に対して不均一な波形となり、し
かも互いにレベル変化のタイミングが異なることから、
温度変化等がなくても、第1の減算回路101において
RF成分がキャンセルされなくなる。
【0034】このことから、プッシュプル信号S1から
抽出されたウォブル信号Swは、RF成分による高周波
成分を含んだ信号波形となり、上述したように、この高
周波成分を含んだウォブル信号に基づいてスピンドルモ
ータの回転制御を行なった場合、サーボコントローラに
おいて、ウォブル信号の周波数が高くなったと誤認し、
スピンドルモータの回転数を下げてしまうことになる。
【0035】また、追記データを記録するための光ビー
ムのスポット形状として以下に示す2種類の形状が考え
られる。1つは、図13(a)に示すように、スポット
形状が、タンジェンシャル方向に細長い光ビームL1〜
L3であり、もう1つは図13(b)に示すように、ス
ポット形状がラディアル方向に細長い光ビームL1〜L
3である。
【0036】図13(a)で示すスポット形状がタンジ
ェンシャル方向に細長い光ビームは、小さいピットをプ
リグルーブ部Gr上に記録するのが困難である反面、隣
接するトラック(プリグルーブ部)に記録されたピット
のクロストークの影響を受けにくいため、ウォブル信号
Swの抽出能力は優れている。一方、図13(b)で示
すスポット形状がラディアル方向に細長い光ビームは、
小さいピットをプリグルーブ部Gr上に記録する能力は
優れている反面、隣接するトラックに記録されたピット
のクロストークの影響を受けやすいため、ウォブル信号
Swの抽出が困難になるという問題がある。
【0037】このように、従来においては、ウォブル信
号の抽出能力と、小さいピットの記録能力を両立できる
ものはなかった。
【0038】本発明は、上記の課題に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、小さいピットを記録す
る能力が優れている光ビーム(スポット形状がラディア
ル方向に細長い光ビーム)を採用しても、隣接するトラ
ックに記録されたピットのクロストークによる影響をな
くすことができ、小さいピットの記録能力を維持させた
まま、円盤状記録媒体の回転制御に使用されるウォブル
信号の抽出能力を向上させることができる円盤状記録媒
体用の記録再生装置を提供することにある。
【0039】また、本発明の他の目的は、例えば温度変
化等によって、光検出器の受光面と反射光のスポットと
の相対位置がずれても、主ビーム(センタービーム)の
反射光にて得られるプッシュプル信号中のRF成分をキ
ャンセルすることができ、該プッシュプル信号からRF
成分による高周波成分を含まない正規のウォブル信号を
生成することができる円盤状記録媒体の記録再生装置を
提供することにある。
【0040】
【課題を解決するための手段】本発明に係る円盤状記録
媒体用の記録再生装置は、図6に示すように、トラック
に沿ってグルーブ部Grとランド部Laが形成された円
盤状記録媒体Dが装着され、図1に示すように、この装
着された円盤状記録媒体Dを回転駆動する回転駆動手段
1と、円盤状記録媒体Dに対し、光ビームLを照射して
その反射光Lrの光量に応じた検出信号Siに変換する
光検出器16を有する記録再生手段2と、この記録再生
手段2における光検出器16からの検出信号Siに基づ
いて少なくともRF信号SRF及びプッシュプル信号Sp
pを生成する各種信号生成回路35と、この各種信号生
成回路35からのプッシュプル信号Sppに基づいて回
転制御信号Swを生成する回転制御信号生成回路39
と、この回転制御信号生成回路39からの回転制御信号
Swに基づいて回転駆動手段1による円盤状記録媒体D
の回転駆動を制御する回転制御手段50とを具備して構
成する。
【0041】そして、上記円盤状記録媒体Dに照射され
る光ビームLを、図2に示すように、1つのトラックG
r2上を走査する主ビームL1と、このトラックGr2
に隣接する一方の領域La2上を走査する先行ビームL
2と、上記トラックGr2に隣接する他方の領域La1
上を走査する後行ビームL3とする。
【0042】これに加えて、上記各種信号生成回路35
を、図2に示すように、先行ビームL2の反射光中、上
記トラックGr2と隣接する一方のトラックGr3側の
少なくとも一部の反射光についての検出信号Sv2を所
定時間遅延させた第1の遅延信号dSv2の信号レベル
と、主ビームL1の反射光中、一方の領域La2側の少
なくとも一部の反射光についての検出信号Sv11の信
号レベルとの差分をとる第1の減算回路62と、上記主
ビームL1の反射光中、上記他方の領域La1側の少な
くとも一部の反射光についての検出信号Sv12を所定
時間遅延させた第2の遅延信号dSv12の信号レベル
と、後行ビームL3の反射光中、上記トラックGr2と
隣接する他方のトラックGr1側の少なくとも一部の反
射光についての検出信号Sv3の信号レベルとの差分を
とる第2の減算回路64と、上記第1の減算回路62か
らの第1の差分信号S1を所定時間遅延させた第3の遅
延信号dS1の信号レベルと、上記第2の減算回路64
からの第2の差分信号S2の信号レベルとの差分をとっ
て上記プッシュプル信号Sppとして出力する第3の減
算回路66とを設けて構成する。
【0043】この場合、上記円盤状記録媒体Dにおける
上記トラックGrの端面形状を、該トラックGrに沿っ
て所定の振幅Aと所定の周期を有するウォブル形状と
し、上記回転制御信号生成回路39を、各種信号生成回
路35からのプッシュプル信号Sppから上記ウォブル
形状に基づくウォブル信号Swを検出し、この検出した
ウォブル信号Swを回転制御信号として回転駆動手段5
0に出力するウォブル信号検出回路39としてもよい。
【0044】また、上記構成において、上記ウォブル信
号検出回路39からのウォブル信号Swに基づいてクロ
ック信号Swcを生成するクロック信号生成回路47を
設け、上記回転制御手段50を、ウォブル信号Swに代
えてクロック信号生成回路47からのクロック信号Sw
cに基づいて回転駆動手段1による円盤状記録媒体Dの
回転駆動を制御するように構成してもよい。
【0045】この場合、上記クロック信号生成回路47
を、上記クロック信号Swcのほかに、ウォブル信号S
wに基づいて、絶対時間情報ATを得るように構成して
もよい。
【0046】また、上記構成において、上記各種信号生
成回路35の後段に、該各種信号生成回路35からのR
F信号SRFに基づいてRFクロック信号Srcを生成す
るRFクロック信号生成回路42を接続し、更に上記回
転制御手段50を、回転制御信号Swに代えてRFクロ
ック信号生成回路42からのRFクロック信号Srcに
基づいて回転駆動手段1による円盤状記録媒体Dの回転
駆動を制御するように構成してもよい。
【0047】また、上記構成において、上記第1,第2
及び第3の遅延信号dSv2,dSv12及びdS1の
各遅延量tを円盤状記録媒体Dの線速度vに比例させた
量とすることができる。
【0048】また、上記構成において、第3の減算回路
66の前段に、図4に示すように、上記第3の遅延信号
dS1及び第2の差分信号S2の各ピークレベルを検出
する第1及び第2のピーク検出回路71及び72と、こ
れら第1及び第2のピーク検出回路71及び72からの
各出力の差分をとる減算回路73と、この減算回路73
からの差分信号Sdの信号レベルが0となるように、上
記第3の遅延信号dS1及び第2の差分信号S2のいず
れか一方のゲインを制御するゲインコントロール回路7
4とを有するレベル補正回路を接続し、上記第3の減算
回路66において、ゲインコントロール回路74から出
力される上記第3の遅延信号dS1及び第2の差分信号
S2のいずれか一方の信号と、他方の信号との差分をと
るように構成してもよい。
【0049】この場合、上記第1及び第2のピーク検出
回路71及び72の前段に、上記第3の遅延信号dS1
及び第2の差分信号S2の各基準レベルを合わせるクラ
ンプ回路75及び76を接続するようにしてもよい。
【0050】そして、上記構成において、上記トラック
を円盤状記録媒体Dに形成されたグルーブ部Grに対応
させ、上記領域を上記円盤状記録媒体Dに形成されたラ
ンド部Laに対応させて構成することができる。
【0051】
【作用】本発明に係る円盤状記録媒体用の記録再生装置
においては、まず、回転駆動手段1に装着された円盤状
記録媒体Dが該回転駆動手段1によって回転駆動され
る。この状態から、記録再生手段2は、円盤状記録媒体
Dに対して光ビームLを照射し、光検出器16におい
て、上記光ビームLの円盤状記録媒体Dからの反射光L
rの光量に応じた検出信号Siに変換して円盤状記録媒
体Dに記録されている情報信号を再生する。
【0052】このとき、円盤状記録媒体Dのあるトラッ
クGr2上を主ビームL1が走査し、上記トラックGr
2に隣接する一方の領域La2上を先行ビームL2が走
査し、上記トラックGr2に隣接する他方の領域La1
上を後行ビームL3が走査することになる。
【0053】このとき、第1の減算回路62にて、第1
の遅延信号dSv2の信号レベルと、主ビームL1にお
ける一方の領域La2側の少なくとも一部の反射光につ
いての検出信号Sv11の信号レベルとの差分がとられ
ることから、この検出信号Sv11は、このトラックG
r2に隣接する一方のトラックGr3に記録された情報
信号によるクロストーク成分がキャンセルされることに
なり、本来の検出信号Sv11の信号波形となる。
【0054】また、第2の減算回路64にて、主ビーム
L1における他方の領域La1側の検出信号Sv12を
所定時間遅延させた第2の遅延信号dSv12の信号レ
ベルと、後行ビームL3における他方のトラックGr1
側の検出信号Sv3の信号レベルとの差分がとられるこ
とから、上記光検出信号Sv12は、このトラックGr
2に隣接する他方のトラックGr1に記録された情報信
号によるクロストーク成分がキャンセルされることにな
り、本来の光検出信号Sv12の信号波形となる。
【0055】そして、第3の減算回路66にて、第1の
減算回路62からの第1の差分信号S1を所定時間遅延
させた第3の遅延信号dS1の信号レベルと、第2の減
算回路64からの第2の差分信号S2の信号レベルとの
差分がとられることから、この第3の減算回路66から
出力されるプッシュプル信号Sppは、隣接する両トラ
ックGr1及びGr3からのクロストーク成分がキャン
セルされた正規のプッシュプル信号Sppとなる。
【0056】従って、回転制御信号生成回路39は、上
記第3の減算回路66からの正規のプッシュプル信号S
ppに基づいて回転制御信号Swを得ることができるこ
とになり、その結果、回転制御手段50は、この回転制
御信号Swに基づいて、円盤状記録媒体Dを回転駆動す
る回転駆動手段1を不要に例えば回転数を下げることな
く正常に制御できることになる。
【0057】また、記録再生手段2から出射される光ビ
ームLとして、円盤状記録媒体D上でのスポット形状が
円盤状記録媒体Dのラディアル方向に細長い形状となる
光ビームを用いたとしても、隣接トラックからのクロス
トークの影響がほとんど皆無となるため、小さいピット
の記録能力を維持させたまま、回転制御信号Swの抽出
能力を向上させることができる。
【0058】特に、上記円盤状記録媒体Dにおける上記
トラックGrの端面形状を、該トラックGrに沿って所
定の振幅Aと所定の周期を有するウォブル形状とし、上
記回転制御信号生成回路39を、各種信号生成回路35
からのプッシュプル信号Sppからウォブル形状に基づ
くウォブル信号Swを検出し、この検出したウォブル信
号Swを回転制御信号として回転駆動手段1に出力する
ウォブル信号検出回路39とした場合は、このウォブル
信号検出回路39において、各種信号生成回路35から
出力されるプッシュプル信号Sppからウォブル信号S
wが検出されて出力されることになる。
【0059】この場合、各種信号生成回路35から出力
されるプッシュプル信号Sppが、上述したように、当
該トラックに隣接する両トラックからのクロストーク成
分がキャンセルされた正規のプッシュプル信号Sppで
あることから、このウォブル信号検出回路39にて検出
されるウォブル信号Swは、ノイズや時間軸エラーのな
い円盤状記録媒体Dの回転駆動に従ったウォブル信号S
wとなる。
【0060】従って、回転制御手段50は、このエラー
等のないウォブル信号Swに基づいて、円盤状記録媒体
Dを回転駆動する回転駆動手段1を不要に例えば回転数
を下げることなく正常に制御できることになる。
【0061】また、この場合においても、記録再生手段
2から出射される光ビームLとして、円盤状記録媒体D
上でのスポット形状が円盤状記録媒体Dのラディアル方
向に細長い形状となる光ビームを用いたとしても、隣接
トラックからのクロストークの影響がほとんど皆無とな
るため、小さいピットの記録能力を維持させたまま、ウ
ォブル信号Swの抽出能力を向上させることができる。
【0062】また、上記ウォブル信号検出回路39から
のウォブル信号Swに基づいてクロック信号Swcを生
成するクロック信号生成回路47を設け、上記回転制御
手段50を、ウォブル信号Swに代えてクロック信号生
成回路47からのクロック信号Swcに基づいて回転駆
動手段1による円盤状記録媒体Dの回転駆動を制御する
ようにした場合は、クロック信号生成回路47におい
て、ウォブル信号検出回路39から出力されるウォブル
信号Swからクロック信号Swcが生成されて出力され
ることになる。
【0063】この場合、上記ウォブル信号検出回路39
から出力されるウォブル信号Swが、当該トラックに隣
接する両トラックからのクロストーク成分がキャンセル
された正規のプッシュプル信号Sppに基づいて検出さ
れて、ノイズや時間軸エラーのない円盤状記録媒体Dの
回転駆動に従ったものとなっているため、クロック信号
生成回路47にて生成されるクロック信号Swcもノイ
ズや時間軸エラーのない円盤状記録媒体Dの回転駆動に
従ったものとなる。
【0064】従って、回転制御手段50は、このエラー
等のないクロック信号Swcに基づいて、円盤状記録媒
体Dを回転駆動する回転駆動手段1を不要に例えば回転
数を下げることなく正常に制御できることになる。
【0065】また、上記各種信号生成回路35の後段
に、該各種信号生成回路35からのRF信号SRFに基づ
いてRFクロック信号Srcを生成するRFクロック信
号生成回路42を接続し、更に上記回転制御手段50
を、回転制御信号Swに代えてRFクロック信号生成回
路42からのRFクロック信号Srcに基づいて回転駆
動手段1による円盤状記録媒体Dの回転駆動を制御する
ようにした場合は、ビット同期をとった後において、R
Fクロック信号生成回路42が、例えばデータ部にデー
タと共に記録されたフレーム同期信号等に基づいてRF
クロック信号Srcが生成されることになる。
【0066】従って、データ部に記録されているデータ
を再生する際において、回転制御手段50は、RFクロ
ック信号生成回路42からのRFクロック信号Srcに
基づいて回転駆動手段1による円盤状記録媒体Dの回転
駆動を制御することになり、データ部に記録されている
データを再現性よく再生することが可能となる。
【0067】また、上記各種信号生成回路35における
第3の減算回路66の前段に、第3の遅延信号dS1及
び第2の差分信号S2の各ピークレベルを検出する第1
及び第2のピーク検出回路71及び72と、これら第1
及び第2のピーク検出回路71及び72からの各出力の
差分をとる減算回路73と、この減算回路73からの差
分信号Sdの信号レベルが0となるように、第3の遅延
信号dS1及び第2の差分信号S2のいずれか一方のゲ
インを制御するゲインコントロール回路74とを有する
レベル補正回路を接続し、第3の減算回路66におい
て、ゲインコントロール回路74から出力される第3の
遅延信号dS1及び第2の差分信号S2のいずれか一方
の信号と、他方の信号との差分をとるように構成した場
合においては、以下の動作を行なうことになる。
【0068】まず、レベル補正回路において、第3の遅
延信号dS1のピークレベルが第1のピーク検出回路7
1にて検出され、第2の差分信号S2のピークレベルが
第2のピーク検出回路72にて検出される。そして、後
段の減算回路73にて第1及び第2のピーク検出回路7
1及び72からの各ピークレベルが減算処理されてその
差分Sdが出力され、ゲインコントロール回路74は、
減算回路73からの差分Sdが0となるように、第3の
遅延信号dS1及び第2の差分信号S2のいずれか一方
のゲインを制御する。そして、この第3の減算回路66
において、上記ゲインコントロール回路74から出力さ
れる第3の遅延信号dS1及び第2の差分信号S2のい
ずれか一方の信号と、他方の信号との差分をとってプッ
シュプル信号Sppとして出力する。
【0069】この場合、第3の遅延信号dS1及び第2
の差分信号S2の各ピークレベルの差分が0となって、
各信号に含まれるRF成分はキャンセルされることにな
る。これは、その後の温度変化等によって、光検出器1
6の受光面と反射光の相対位置がずれたとしても、ゲイ
ンコントロール回路74により、第3の遅延信号dS1
及び第2の差分信号S2の各ピークレベルが同じになる
ように第3の遅延信号dS1及び第2の差分信号S2の
いずれか一方のゲインが制御されることになるため、第
3の減算回路66にて得られるプッシュプル信号Spp
にRF成分が含まれるということがなくなる。
【0070】その結果、プッシュプル信号SppにRF
成分(高周波信号成分)が含まれることによる不都合を
回避することができる。具体的には、ウォブル信号検出
回路39において、プッシュプル信号Sppからウォブ
ル信号Swを抽出する場合に、上記RF成分がキャンセ
ルされずに抽出したウォブル信号Swにノイズが重畳し
てしまうという不都合を回避することができる。
【0071】
【実施例】以下、本発明に係る円盤状記録媒体用の記録
再生装置を、追記型光ディスクの記録再生装置に適用し
た実施例(以下、単に実施例に係る記録再生装置と記
す)を図1〜図5を参照しながら説明する。ここで、追
記型光ディスクとしては、色素の物理化学変化を利用し
た光ディスク、単層膜による穴あけ記録方式の光ディス
ク、多層膜による穴あけ記録方式の光ディスク、相変化
記録方式の光ディスク及びバブル・フォーミング記録方
式の光ディスク等において適用することができる。以下
の説明においては、この追記型光ディスクを単に光ディ
スクと記す。
【0072】また、この光ディスクDは、図5に示すよ
うに、グルーブ記録方式を採用しており、トラックに沿
ってグルーブ部Grとランド部Laが形成されている。
そして、この光ディスクDは、そのグルーブ部Grの互
いに対向する端面が、トラックに沿って所定振幅及び所
定周期を有する正弦波形状(ウォブル形状)に形成され
ている。このウォブル形状の振幅Aは0.025〜0.
03μmであり、その周期は、この光ディスクDを線速
度一定(標準速)で回転させたとき、上記ウォブル形状
を光学的に検出した際のウォブル信号の周波数fが2
2.05kHzとなるような周期に設定されている。
【0073】そして、この実施例に係る記録再生装置
は、図1に示すように、光ディスクDを例えば線速度v
=1.2〜1.4m/sにて回転駆動するスピンドルモ
ータ1と、光ディスクDに対して情報信号の記録再生を
行う光ヘッド2と、この光ヘッド2にて再生された情報
信号を所定の信号形態に処理し、また、記録用データを
光ディスクDに記録するための所定の信号形態に処理す
る信号処理系3とを有する。
【0074】光ヘッド2は、例えばリニアモータ及びガ
イド軸を主体とする既知の光ヘッド用スライド機構(図
示せず)によって、光ディスクDの径方向に移動自在と
されている。また、この光ヘッド2には、レーザ光源1
1からの光ビームLを光ディスクD上に集光する対物レ
ンズ12が配設されている。
【0075】この対物レンズ12は、二次元アクチェー
タ13によって、光ディスクDの接離方向及び光ディス
クDの径方向にそれぞれ僅かに移動する。この二次元ア
クチュエータ13は、例えばフォーカス・コイル14、
トラッキング・コイル15及びマグネット(図示せず)
からなる磁気回路を有する。
【0076】そして、この光ヘッド2の光学系は、図示
するように、光ビームLの光源である半導体レーザから
なる上記レーザ光源11と、光ビームLを光ディスクD
上に集光させる上記対物レンズ12と、この光ディスク
D上で反射した戻り光ビームLrを検出して、その光量
に応じた電流レベルの電気信号(検出信号)Siに変換
する光検出器16を含む光学系の全体が、1個のユニッ
トとして構成され、上記光ヘッド用移動手段によって光
ディスクDの径方向に沿って移動するようになってい
る。上記レーザ光源11から出射される光ビームLは、
その前段に接続されているレーザ変調回路32にてその
レーザ出力が変調されるようになっている。
【0077】この光学系には、上記光学部品のほかに、
レーザ光源11から出射された光ビームLを平行光にす
るコリメータレンズ17と、光ビームLを少なくとも3
本の光束成分(−1次光,0次光及び+1次光)に分離
する位相回折格子18と、レーザ光源11からの光ビー
ムLと光ディスクDからの戻り光ビームLrとを分離す
るビームスプリッタ19が配設されている。
【0078】また、戻り光ビームLrの光路中において
は、戻り光ビームLrを光検出器16上に収束する結像
レンズ20と、図示しないが、上記戻り光ビームLrの
焦点距離の調整と非点収差を発生させるためのシリンド
リカル・レンズ及び凹レンズで構成されるマルチレンズ
が配設される。
【0079】また、上記位相回折格子18にて分離され
た3本の光束成分は、図2に示すように、真中の0次光
成分L1が光ディスクDにおける1つのグルーブ部Gr
2上を走査し、+1次光L2が当該グルーブ部Gr2に
隣接する外周側のランド部La2上を走査し、−1次光
L3が当該グルーブ部Gr2に隣接する内周側のランド
部La1上を走査するようになっている。
【0080】そして、各光束成分L1〜L3の照射位置
についてのトラック方向(タンジェンシャル方向)の位
置関係は、+1次光成分L2が0次光成分L1よりも距
離xほど先行し、−1次光成分L3が0次光成分L1よ
りも距離xほど後行した関係となっている。従って、以
下の説明においては、0次光成分L1を主ビーム、+1
次光成分L2を先行ビーム、−1次光成分L3を後行ビ
ームとして記す。
【0081】従って、光検出器16は、上記3本の光束
成分L1〜L3の戻り光ビームを電気信号に変換するた
めの3種のフォトディテクタにて構成され、各フォトデ
ィテクタは、受光面が少なくともタンジェンシャル方向
を分割線として等分された2分割フォトディテクタが用
いられている。もちろん、受光面が四方に等分された4
分割フォトディテクタを用いるようにしてもよい。
【0082】このことから、上記光検出器16からは、
少なくとも受光面の数分、即ち少なくとも6種類の光検
出信号が出力されることになる。図1においては、簡単
のため、1本の信号線にて示してある。
【0083】また、ビームスプリッタ19の結像レンズ
20側とは反対側には、レーザ光源11からの光ビーム
L(ここでは、P偏光とする)の一部(ビームスプリッ
タ19の境界面にて反射した光成分)を検出し、その光
成分の光量に応じた出力レベル(電流レベル)の電気信
号(検出信号)Sciに変換するモニタ用のフォトディ
テクタ21が配設されている。
【0084】本実施例では、上記ビームスプリッタ19
の特性を、例えば、P偏光の透過率:TP=80%、S
偏光の反射率:RS=100%としているため、ビーム
スプリッタ19に入射するレーザ光源11からの光ビー
ムLのうち、その20%がその境界面にて反射されて、
上記モニタ用のフォトディテクタ21に入射されること
になる。
【0085】上記モニタ用のフォトディテクタ21の後
段には、該フォトディテクタ21からの検出信号(電流
信号)Sciを電圧信号Scvに変換して所定のゲイン
にて増幅するモニタ用のヘッドアンプ31と、該ヘッド
アンプ31からの増幅された検出信号(電圧信号)Sc
vに基づいて、レーザ光源11が安定に発振するように
レーザ変調回路32に対して制御信号Scを出力する光
量制御回路(一般に、APC回路と称されている)33
が接続されている。
【0086】即ち、上記APC回路33は、レーザ光源
11から出射される光ビームLの出力(光量)が、後述
するシステムコントローラ46から供給される設定値デ
ータDsに示される値になるように、かつレーザ光源1
1が安定に発振するように、レーザ変調回路32に制御
信号Scを出力する。上記システムコントローラ46か
らの設定値データDsが示す値は、光ディスクDから情
報信号を再生する場合と、光ディスクDに情報信号を記
録する場合で異なり、情報信号の記録時における光ビー
ムLの出力が再生時よりも大きくなるように、その値が
設定される。
【0087】レーザ変調回路32は、APC回路33か
らの制御信号Scに基づいて、レーザ光源11への電流
供給を制御する(特に、レーザ光源11に供給する電流
信号の振幅を制御する)と共に、後述するデータエンコ
ーダ51からのオンオフ信号Swrに基づいてレーザ光
源11への電流供給をオンオフ制御する。
【0088】一方、上記光ヘッド2における光検出器1
6の後段には、該光検出器16からの光検出信号(電流
信号)Siを電圧信号Svに変換して所定のゲインにて
増幅するヘッドアンプ34と、このヘッドアンプ34か
らの増幅された光検出信号(電圧信号)Svに基づいて
各種信号、ここでは、トラッキングエラー信号St、フ
ォーカスエラー信号Sf、RF信号SRF及びプッシュプ
ル信号Sppを生成するためのマトリクス回路35が接
続されている。このマトリクス回路35は、各種加算回
路及び減算回路にて構成されている。
【0089】また、上記マトリクス回路35の後段に
は、このマトリクス回路35からのトラッキングエラー
信号Stが入力され、トラッキング制御系の安定度を維
持するための位相補償回路36と、マトリクス回路35
からのフォーカスエラー信号Sfが入力され、フォーカ
ス制御系の安定度を維持するための位相補償回路37
と、マトリクス回路35からのRF信号SRFを2値化信
号Srに変換する2値化回路38と、マトリクス回路3
5からのプッシュプル信号Sppからウォブル信号Sw
を抽出するための例えばバンドパスフィルタ等によって
構成されたウォブル検出回路39がそれぞれ並列に接続
されている。
【0090】上記一方の位相補償回路36の後段には、
この位相補償回路36を介して供給されるトラッキング
エラー信号Stに基づいて二次元アクチュエータ13の
トラッキング・コイル15に励磁電流itを供給するド
ライブ回路40が接続され、他方の位相補償回路37の
後段には、この位相補償回路37を介して供給されるフ
ォーカスエラー信号Sfに基づいて二次元アクチュエー
タ13のフォーカス・コイル14に励磁電流ifを供給
するドライブ回路41が接続されている。
【0091】上記2値化回路38の後段には、2値化信
号Srをそのまま通す信号ラインと、該2値化回路38
からの2値化信号Srからある特殊な信号パターン(即
ち、ユニークパターン:例えばフレーム同期信号)の検
出タイミングを逓倍してRFクロック信号Srcを生成
する逓倍回路(PLL)42が接続されている。
【0092】上記信号ライン及びPLL42の後段には
復調回路43が接続されている。この復調回路43は、
信号ラインから供給される2値化信号Srを、PLL4
2から供給されるRFクロック信号Srcに基づいて、
ディジタルデータに変換し、更にこの変換したディジタ
ルデータに付加されているエラー訂正等の符号化処理を
復号化処理して再生情報データDrとして出力する回路
である。この再生情報データDrは、後段のインターフ
ェース回路44を通じて外部に接続されている例えばホ
ストコンピュータ45に送出される。また、上記再生情
報データDrのうち、セクタ同期信号やセクタアドレス
信号等のサブコードDcは、各種回路の制御用にシステ
ムコントローラ46に供給される。
【0093】上記ウォブル検出回路39の後段には、こ
のウォブル検出回路39からのウォブル信号Swに対
し、FM復調を行なって絶対時間情報を得るためのFM
復調信号Sfmを生成し、更に上記ウォブル信号Swに
基づいて、FM復調信号Sfmから絶対時間情報ATを
読み出すための読出しクロック信号Swcを生成するA
TIP復調回路47が接続されている。本実施例におけ
る上記読出しクロック信号Swcの周波数は、ウォブル
信号Swの周波数が22.05kHzを維持している場
合、6.35kHzである。
【0094】上記ATIP復調回路47の後段には、こ
のATIP復調回路47から供給されるFM復調信号S
fmを、同じくATIP復調回路47から供給される読
出しクロック信号Swcに基づいてセクタ同期をとるた
めの絶対時間情報ATに変換してシステムコントローラ
46に出力するATIPデコーダ48が接続されてい
る。
【0095】そして、上記ATIPデコーダ48の後段
には上記システムコントローラ46が接続されている。
このシステムコントローラ46は、各種回路に対して制
御を行なう回路であり、代表的には、上述したように、
APC回路33に対して再生時又は記録時のレーザ出力
を設定するための設定値データDsを出力し、また、A
TIPデコーダ48からの絶対時間情報ATに基づいて
セクタ同期をとり、所定のセクタを検索して、データの
再生あるいはデータの記録を行なうためのイネーブル信
号SirあるいはSiwをインターフェース回路44に
送出するなどの処理動作を行なう。
【0096】一方、光ディスクDを回転駆動するスピン
ドルモータ1の前段には、このスピンドルモータ1に対
して駆動電流imを供給するためのモータ駆動回路49
が接続され、このモータ駆動回路49の前段には、この
モータ駆動回路49に対して、光ディスクDを所定の回
転数で回転させるためのサーボ信号Ssを出力するスピ
ンドルサーボ回路50が接続されている。
【0097】上記スピンドルサーボ回路50は、ウォブ
ル信号検出回路39からのウォブル信号Sw若しくはA
TIP復調回路47からの読出しクロック信号Swcあ
るいはPLL42からのRFクロック信号Srcに基づ
いてサーボ信号Ssを出力する回路であり、具体的に
は、上記ウォブル信号検出回路39からのウォブル信号
Swに基づく場合は、入力されるウォブル信号Swの周
波数が標準速時に22.05kHz(2倍速時に44.
1kHz)となるように光ディスクDを一定に回転させ
るべくモータ駆動回路49に対してサーボ信号Ssを出
力する。
【0098】上記ATIP復調回路47からの読出しク
ロック信号Swcに基づく場合は、入力される読出しク
ロック信号Swcの周波数が標準速時に6.35kHz
となるように光ディスクDを一定に回転させるべくモー
タ駆動回路49に対してサーボ信号Ssを出力する。
【0099】上記PLL42からのRFクロック信号S
rcに基づく場合は、入力されるRFクロック信号Sr
cの周波数が別端子に入力される基準クロックPcの周
波数と同じになるように光ディスクDを一定に回転させ
るべくモータ駆動回路49に対してサーボ信号Ssを出
力する。
【0100】また、レーザ変調回路32の前段には、イ
ンターフェース回路44を通じて供給される例えばホス
トコンピュータ45からの記録用データ(デジタルデー
タ)Dwに、エラー訂正等の符号化処理を行った後、例
えばEFM(Eight to Fourteen M
odulaton)方式による変調を行なって記録情報
データに変換し、更にこの変換したデータを二値化信号
に変換して、オンオフ信号Swrとして出力するデータ
エンコーダ51が接続されている。
【0101】そして、この実施例に係る記録再生装置に
おいては、上記マトリクス回路35中、プッシュプル信
号Sppを生成するためのプッシュプル信号生成回路の
構成が、以下のようになっている。なお、他の信号、即
ちトラッキングエラー信号St,フォーカスエラー信号
Sf及びRF信号SRFの各生成回路は、従来と同じであ
り周知であるため、ここでは省略する。
【0102】上記プッシュプル信号生成回路は、図2に
示すように、先行ビームL2の反射光中、外周側半分の
反射光が入射されるフォトディテクタからの光検出信号
Sv1を所定時間遅延させる第1の遅延回路61と、こ
の第1の遅延回路61からの遅延信号dSv1と、主ビ
ームL1の反射光中、外周側半分の反射光が入射される
フォトディテクタからの光検出信号Sv11との差分を
とる第1の減算回路62と、主ビームL1の反射光中、
内周側半分の反射光が入射されるフォトディテクタから
の光検出信号Sv12を所定時間遅延させる第2の遅延
回路63と、この第2の遅延回路63からの遅延信号d
Sv12と、後行ビームL3の反射光中、内周側半分の
反射光が入射されるフォトディテクタからの光検出信号
Sv3との差分をとる第2の減算回路64と、第1の減
算回路62からの第1の差分信号S1を所定時間遅延さ
せる第3の遅延回路65と、この第3の遅延回路65か
らの遅延信号dS1と、第2の減算回路64からの第2
の差分信号S2との差分をとる第3の減算回路66とを
有して構成されている。
【0103】上記第1,第2及び第3の遅延回路(6
1,63及び65)での遅延量(遅延時間)tは、先行
ビームL2,主ビームL1及び後行ビームL3それぞれ
のビーム間距離xを光ディスクDの線速度vにて除算し
た値に設定してある。
【0104】ここで、上記プッシュプル信号生成回路の
処理動作について図3も参照しながら説明する。
【0105】まず、主ビームL1についての光検出信号
中、外周側半分に関する光検出信号Sv11は、外周側
に隣接するトラック(グルーブGr3)に記録されたピ
ットP3によるクロストークの影響によって、通常は、
図3(a)に示すように、上記ピットP3の位置に対応
した部分の信号レベルが一定レベルほど落込んだ波形と
なる。これは、主ビームL1についての光検出信号中、
内周側半分に関する光検出信号Sv12についても同様
であり、図3(b)に示すように、内周側に隣接するト
ラック(グルーブGr1)に記録されたピットP1によ
るクロストークの影響によって、上記ピットP1の位置
に対応した部分の信号レベルが一定レベルほど落込んだ
波形となる。
【0106】また、先行ビームL2についての光検出信
号中、外周側半分に関する光検出信号Sv2は、図3
(a)に示すように、外周側に隣接するトラック(グル
ーブGr3)に記録されたピットP3によるクロストー
ク成分を含んだ信号となる。しかも、先行ビームL2に
ついての上記光検出信号Sv2は、第1の遅延回路61
にて上記遅延量tほど遅延されることから、その遅延後
の光検出信号dSv2には、上記隣接するトラックGr
3に記録されているピットP3中、主ビームL1の照射
位置に対応した位置に記録されたピットP3によるクロ
ストーク成分が含まれたものとなる。
【0107】本実施例においては、後段の第1の減算回
路62にて、第1の遅延回路61から出力される遅延信
号(光検出信号)dSv2と、主ビームL1の外周側半
分に関する光検出信号Sv11との差分をとるようにし
ているため、この第1の減算回路62から出力される信
号(第1の差分信号)S1は、図3(a)に示すよう
に、上記クロストーク成分が打ち消された信号波形、即
ち、主ビームL1が照射されるグルーブGr2に形成さ
れたウォブル形状を忠実に反映したウォブル成分を有す
る信号波形となる。
【0108】同様に、後行ビームL3についてみると、
該後行ビームL3についての光検出信号中、内周側半分
に関する光検出信号Sv3は、図3(b)に示すよう
に、内周側に隣接するトラックGr1に記録されたピッ
トP1によるクロストーク成分を含んだ信号となる。し
かも、主ビームL1についての内周側半分の光検出信号
Sv12が、第2の遅延回路63にて上記遅延量tほど
遅延されることから、後行ビームL3についての上記光
検出信号Sv3には、上記隣接するトラックGr1に記
録されているピットP1中、主ビームL1の照射位置に
対応した位置に記録されたピットP1によるクロストー
ク成分が含まれたものとなる。
【0109】本実施例においては、後段の第2の減算回
路64にて、第2の遅延回路63から出力される遅延信
号(光検出信号)dSv12と、後行ビームL3の内周
側半分に関する光検出信号Sv3との差分をとるように
しているため、この第2の減算回路64から出力される
信号(第2の差分信号)S2は、図3(b)に示すよう
に、上記クロストーク成分が打ち消された信号波形、即
ち、主ビームL1が照射されるグルーブGr2に形成さ
れたウォブル形状を忠実に反映したウォブル成分を有す
る信号波形となる。
【0110】更に、本実施例においては、第1の減算回
路62から出力される第1の差分信号S1を第3の遅延
回路65にて上記遅延量tほど遅延するようにしている
ため、第3の減算回路66に入力される信号は、等価的
に、主ビームL1の外周側半分に関する信号で、かつク
ロストーク成分を含まない光検出信号Sv11と、主ビ
ームL1の内周側半分に関する信号で、かつクロストー
ク成分を含まない光検出信号Sv12となる。
【0111】従って、第3の減算回路66から出力され
るプッシュプル信号Sppは、主ビームL1の互いにク
ロストーク成分を含まない外周側半分の光検出信号Sv
11と内周側半分の光検出信号Sv12との差分信号、
即ち、隣接する両トラックからのクロストーク成分がキ
ャンセルされた正規のプッシュプル信号となる。
【0112】このことから、このウォブル信号検出回路
39にて抽出されるウォブル信号Swは、ノイズや時間
軸エラーのない光ディスクDの回転駆動に従ったウォブ
ル信号Swとなり、スピンドルサーボ回路50は、この
エラー等のないウォブル信号Swに基づいて、光ディス
クDを回転駆動するスピンドルモータ1を、不要に例え
ば回転数を下げることなく正常に制御できることにな
る。
【0113】そして、光ヘッド2から出射される光ビー
ムLとして、図13(b)に示すように、光ディスクD
上でのスポット形状が光ディスクDのラディアル方向に
細長い形状となる光ビームを用いたとしても、隣接トラ
ックからのクロストークの影響がほとんど皆無となるた
め、小さいピットPの記録能力を維持させたまま、ウォ
ブル信号Swの読出し能力を向上させることができ、記
録密度の向上及びスピンドル制御の安定化を同時に図る
ことができる。
【0114】ところで、その後の温度変化等によって、
光検出器16を構成する各フォトディテクタの受光面と
対応する反射光のそれぞれの相対位置がずれた場合、第
1の減算回路62から出力される第1の差分信号S1
と、第2の減算回路64から出力される第2の差分信号
S2については、それぞれ外周側同士における各光検出
信号dSv2及びSv11との差分及び内周側同士にお
ける各光検出信号dSv12及びSv3との差分をとっ
た信号であるため、それぞれ相対位置のずれに伴うDC
成分がキャンセルされることになるが、第3の減算回路
66に入力される第3の遅延回路65からの遅延信号d
S1と、第2の減算回路64からの第2の差分信号S2
の各ピークレベルが異なってしまうため、第3の減算回
路66にて差分をとった場合、その差分信号にRF成分
が残存することになり、ウォブル信号検出回路39にお
いて、ノイズを含んだウォブル信号Swが抽出されるお
それがある。
【0115】そこで、この実施例においては、上記第3
の減算回路66の前段に以下のような構成を有するレベ
ル補正回路を接続する。このレベル補正回路は、図4に
示すように、第3の遅延信号dS1及び第2の差分信号
S2の各ピークレベルを検出する第1及び第2のピーク
検出回路71及び72と、これら第1及び第2のピーク
検出回路71及び72からの各出力の差分をとる減算回
路73と、この減算回路73からの差分信号Sdの信号
レベルが0となるように、例えば第2の差分信号S2の
ゲインを制御するゲインコントロール回路74とを有し
て構成され、好ましくは、上記第1及び第2のピーク検
出回路71及び72の前段に、第3の遅延信号dS1及
び第2の差分信号S2の各基準レベルを合わせる第1及
び第2のクランプ回路75及び76を接続する。
【0116】そして、上記第3の減算回路66におい
て、第3の遅延信号dS1と上記ゲインコントロール回
路74から出力される第2の差分信号S2との差分をと
り、この差分信号をプッシュプル信号Sppとする。
【0117】上記レベル補正回路によれば、第3の遅延
信号dS1及び第2の差分信号S2の各ピークレベルの
差分が0となって、各信号に含まれるRF信号成分はキ
ャンセルされることになる。これは、その後の温度変化
等によって、光検出器16の受光面と反射光の相対位置
がずれたとしても、ゲインコントロール回路74によ
り、各第3の遅延信号dS1及び第2の差分信号S2の
各ピークレベルが同じになるように第2の差分信号S2
のゲインが制御されることになるため、第3の減算回路
66にて得られるプッシュプル信号SppにRF信号成
分が含まれるということがなくなる。
【0118】その結果、ウォブル信号検出回路39にお
いて、プッシュプル信号Sppからウォブル信号Swを
抽出する場合に、上記RF信号成分がキャンセルされ
ず、抽出したウォブル信号Swにノイズが重畳してしま
うという不都合を回避することができる。
【0119】次に、上記実施例に係る記録再生装置にお
いて、光ディスクDに対し、データを記録する際のスピ
ンドル制御について説明する。
【0120】まず、この光ディスクDは、上述したよう
に、グルーブ部GrにピットPを記録するグルーブ記録
方式を採用している。そして、追記データを記録する場
合、まず、スピンドルモータ1は、システムコントロー
ラ46からの起動信号に基づいて光ディスクDをある線
速度で回転駆動させる。その後、システムコントローラ
46からAPC回路33に対して再生用のレーザ出力値
を示す設定値データDsを出力する。APC回路33
は、レーザ光源11から出力される光ビームLの出力
が、システムコントローラ46からの設定値データDs
が示す値となるように制御する。
【0121】このとき、ウォブル信号検出回路39にお
いて、マトリクス回路35(正確には上記プッシュプル
信号生成回路)からのプッシュプル信号Sppからウォ
ブル信号Swが抽出され、更に後段のATIP復調回路
47において、上記ウォブル信号Swに基づいて、絶対
時間情報ATを得るためのFM復調信号Sfmと読出し
クロック信号Swcが生成される。
【0122】上記ウォブル信号検出回路39からのウォ
ブル信号SwとATIP復調回路47からの読出しクロ
ック信号Swcは、スピンドルサーボ回路50に供給さ
れる。スピンドルサーボ回路50は、ウォブル信号Sw
の周波数が1倍速で22.05kHz、又は読出しクロ
ック信号Swcの周波数が1倍速で6.35kHzとな
るように、モータ駆動回路49を通じてスピンドルモー
タ1による光ディスクDの回転数を制御する。
【0123】この場合、上述したように、ウォブル信号
検出回路39にて抽出されるウォブル信号Swは、ノイ
ズや時間軸エラーのないきれいな信号波形となっている
ため、スピンドルサーボ回路50は、不要に光ディスク
Dの回転数を下げることなく正常に光ディスクDの回転
数を制御することができ、光ディスクDに対する情報信
号の読出しを迅速に行なうことが可能となる。
【0124】一方、上記FM復調信号Sfm及び読出し
クロック信号Swcは、ATIPデコーダ48に供給さ
れて、これらの信号に基づいて絶対時間情報ATが作成
される。この作成された絶対時間情報ATは後段のシス
テムコントローラ46に供給される。システムコントロ
ーラ46は、供給された絶対時間情報ATに基づいて、
セクタ同期をとる。このセクタ同期においては、上記ス
ピンドルサーボ回路50での光ディスクDの回転数の制
御を正常に行なうことができることから、迅速に行なう
ことができる。
【0125】システムコントローラ46は、上記セクタ
同期を行なった後、上記絶対時間情報ATに基づいて追
記データの記録対象となっているセクタを検索する。所
定のセクタが見つかると、システムコントローラ46
は、インターフェース回路44に対してデータの記録を
行なうためのイネーブル信号Siwを出力し、待機状態
となっているホストコンピュータ45からの記録用デー
タをインターフェース回路44を通じてデータエンコー
ダ51に取り込む。
【0126】このとき、システムコントローラ46は、
APC回路33に対して、今度は、記録用のレーザ出力
値を示す設定値データDsを出力する。APC回路33
は、レーザ光源11から出力される光ビームLの出力
が、システムコントローラ46からの設定値データDs
が示す値となるように制御する。
【0127】データエンコーダ51に供給された記録用
データDwは、該データエンコーダ51において、エラ
ー訂正等の符号化処理が行なわれた後、EFM変調され
て記録情報データに変換され、更にこの記録情報データ
が二値化信号に変換されて、オンオフ信号Swrとして
レーザ変調回路32に出力される。
【0128】レーザ変調回路32は、APC回路33か
らの制御信号Scに基づいてレーザ光源11のレーザ出
力を制御し、更にデータエンコーダ51からのオンオフ
信号Swrに基づいてレーザ光源11のレーザ出力をオ
ンオフ制御する。そして、レーザ変調回路32にて制御
されたレーザ光源11からの光ビームLが光ディスクD
における所定のセクタのデータ部に照射されて、該デー
タ部に追記データ(記録情報データ)がピット列として
記録されることになる。この追記データの記録時にフレ
ーム同期信号も所定間隔を置いて記録される。この一連
の動作が順次繰り返されて、ホストコンピュータ45か
ら送られてくる記録用データDwが対応するセクタのデ
ータ部にそれぞれピット列として記録されることにな
る。
【0129】次に、上記実施例に係る記録再生装置にお
いて、光ディスクDからデータを再生する際のスピンド
ル制御について説明する。
【0130】スピンドルサーボ回路50は、ウォブル信
号検出回路39からのウォブル信号Sw又はATIP復
調回路47からの読出しクロック信号Swcに基づい
て、モータ駆動回路49を通じてスピンドルモータ1に
よる光ディスクDの回転数を制御する。これは、上記記
録時におけるスピンドルサーボ制御と同じである。
【0131】そして、システムコントローラ46は、追
記データの再生対象となっているフレーム(絶対時間)
を検索する。所定のフレーム(絶対時間)が見つかる
と、システムコントローラ46は、復調回路43から再
生対象となるデータのヘッダアドレス(セクタ同期信
号)がくるのを待ち、目的のヘッダアドレス(セクタ同
期信号)が検出されると、そこからデータの取り込みが
開始される。
【0132】データの取り込みは、システムコントロー
ラ46が、インターフェース回路44に対してデータ再
生を行なうためのイネーブル信号Sirを出力し、復調
回路43から出力される再生情報データDrをインター
フェース回路44を通じてホストコンピュータ45に送
出することにより行なわれる。この一連の再生動作にお
けるスピンドルサーボ制御は、ウォブル信号Swにより
行なわれる。
【0133】このように、本実施例に係る記録再生装置
においては、上記ウォブル信号検出回路39において、
マトリクス回路35におけるプッシュプル信号生成回路
から出力されるプッシュプル信号Sppからウォブル信
号Swが抽出されるが、この場合、上記マトリクス回路
35から出力されるプッシュプル信号Sppが、上述し
たように、当該トラックに隣接する両トラックからのク
ロストーク成分がキャンセルされた正規のプッシュプル
信号Sppであることから、このウォブル信号検出回路
39にて検出されるウォブル信号Swは、ノイズや時間
軸エラーのない光ディスクDの回転駆動に従ったウォブ
ル信号となる。
【0134】従って、スピンドルサーボ回路50は、こ
のエラー等のないウォブル信号Sw及びこのウォブル信
号Swに基づいて生成される読出しクロック信号Swc
に基づいて、光ディスクDを回転駆動するモータ駆動回
路49を、不要に例えば回転数を下げることなく正常に
制御できることとなる。
【0135】しかも、光ヘッド2から出射される光ビー
ムLとして、小さいピットPを記録する能力が優れてい
る光ビーム(スポット形状がラディアル方向に細長い光
ビーム)を採用したとしても、隣接するトラックに記録
されたピットPのクロストークによる影響をなくすこと
ができ、小さいピットPの記録能力を維持させたまま、
光ディスクDの回転制御に使用され、かつ絶対時間情報
ATの基準となるウォブル信号Swの読出し能力を向上
させることができる。
【0136】また、本実施例においては、プッシュプル
信号生成回路における第3の減算回路66の前段に、第
1及び第2のピーク検出回路71及び72,ゲインコン
トロール回路74,第1及び第2のクランプ回路75及
び76を有するレベル補正回路を接続し、第3の減算回
路66において、第3の遅延信号dS1と上記ゲインコ
ントロール回路74から出力される第2の差分信号S2
との差分をとり、この差分信号をプッシュプル信号Sp
pとして出力するようにしたので、その後の温度変化等
によって、光検出器16の受光面と反射光の相対位置が
ずれたとしても、ゲインコントロール回路74により、
第3の遅延信号dS1及び第2の差分信号S1の各ピー
クレベルが同じになるように第2の差分信号S2のゲイ
ンが制御されることになるため、第3の減算回路66に
て得られるプッシュプル信号SppにRF信号成分が含
まれるということがなくなる。
【0137】そのため、後段のウォブル信号検出回路3
9において、上記プッシュプル信号Sppからウォブル
信号Swを抽出する場合に、抽出したウォブル信号Sw
にノイズが重畳してしまうという不都合を回避すること
ができる。
【0138】なお、上記実施例においては、追記型の光
ディスクDに適用した例を示したが、その他書込み可能
な相変化形光ディスクにも適用することができる。
【0139】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る記録再生装
置によれば、円盤状記録媒体に照射される光ビームを、
1つのトラック上を走査する主ビームと、上記トラック
に隣接する一方の領域上を走査する先行ビームと、上記
トラックに隣接する他方の領域上を走査する後行ビーム
とし、更に光検出器からの検出信号に基づいて少なくと
もRF信号及びプッシュプル信号を生成する各種信号生
成回路を、先行ビームの反射光中、上記トラックに隣接
する一方のトラック側の少なくとも一部の反射光につい
ての検出信号を所定時間遅延させた第1の遅延信号の信
号レベルと、上記主ビームの反射光中、上記一方の領域
側の少なくとも一部の反射光についての検出信号の信号
レベルとの差分をとる第1の減算回路と、上記主ビーム
の反射光中、上記他方の領域側の少なくとも一部の反射
光についての検出信号を所定時間遅延させた第2の遅延
信号の信号レベルと、上記後行ビームの反射光中、上記
トラックと隣接する他方のトラック側の少なくとも一部
の反射光についての検出信号の信号レベルとの差分をと
る第2の減算回路と、上記第1の減算回路からの第1の
差分信号を所定時間遅延させた第3の遅延信号の信号レ
ベルと、上記第2の減算回路からの第2の差分信号の信
号レベルとの差分をとって上記プッシュプル信号として
出力する第3の減算回路とを設けるようにしたので、上
記第3の減算回路から出力されるプッシュプル信号は、
隣接する両トラックからのクロストーク成分がキャンセ
ルされた正規のプッシュプル信号となり、従って、回転
制御信号生成回路は、上記第3の減算回路からの正規の
プッシュプル信号に基づいて回転制御信号を得ることが
できることになり、これにより、回転制御手段は、この
回転制御信号に基づいて、円盤状記録媒体を回転駆動す
る回転駆動手段を不要に例えば回転数を下げることなく
正常に制御できることになる。
【0140】そして、小さいピットを記録する能力が優
れている光ビーム(スポット形状がラディアル方向に細
長い光ビーム)を採用しても、隣接するトラックに記録
されたピットのクロストークによる影響をなくすことが
でき、小さいピットの記録能力を維持させたまま、円盤
状記録媒体の回転制御に使用され、かつ絶対時間情報の
基準となるウォブル信号の抽出能力を向上させることが
できる。
【0141】また、本発明に係る記録再生装置において
は、上記構成において、上記円盤状記録媒体における上
記トラックの端面形状を、該トラックに沿って所定の振
幅と所定の周期を有するウォブル形状とし、上記回転制
御信号生成回路を、上記各種信号生成回路からの上記プ
ッシュプル信号から上記ウォブル形状に基づくウォブル
信号を検出し、この検出したウォブル信号を回転制御信
号として回転駆動手段に出力するウォブル信号検出回路
としたので、回転制御手段は、このエラー等のないウォ
ブル信号に基づいて、円盤状記録媒体を回転駆動する回
転駆動手段を不要に例えば回転数を下げることなく正常
に制御できることになる。
【0142】また、この場合においても、記録再生手段
から出射される光ビームとして、円盤状記録媒体上での
スポット形状が円盤状記録媒体のラディアル方向に細長
い形状となる光ビームを用いたとしても、隣接トラック
からのクロストークの影響がほとんど皆無となるため、
小さいピットの記録能力を維持させたまま、ウォブル信
号の抽出能力を向上させることができる。
【0143】また、本発明に係る記録再生装置において
は、上記構成に加えて、上記ウォブル信号検出回路から
の上記ウォブル信号に基づいてクロック信号を生成する
クロック信号生成回路を設け、上記回転制御手段を、上
記ウォブル信号に代えて上記クロック信号生成回路から
のクロック信号に基づいて上記回転駆動手段による円盤
状記録媒体の回転駆動を制御するようにしたので、クロ
ック信号生成回路にて生成されるクロック信号もノイズ
や時間軸エラーのない円盤状記録媒体の回転駆動に従っ
たものとなる。これにより、回転制御手段は、このエラ
ー等のないクロック信号に基づいて、円盤状記録媒体を
回転駆動する回転駆動手段を不要に例えば回転数を下げ
ることなく正常に制御できることになる。
【0144】また、本発明に係る記録再生装置において
は、上記各種信号生成回路の後段に、該各種信号生成回
路からの上記RF信号に基づいてRFクロック信号を生
成するRFクロック信号生成回路を接続し、更に上記回
転制御回路を、上記回転制御信号に代えて上記RFクロ
ック信号生成回路からのRFクロック信号に基づいて上
記回転駆動手段による円盤状記録媒体の回転駆動を制御
するようにしたので、データ部に記録されているデータ
を再生する際において、回転制御手段は、上記RFクロ
ック信号生成回路からのRFクロック信号に基づいて回
転駆動手段による円盤状記録媒体の回転駆動を制御する
ことになり、データ部に記録されているデータを再現性
よく再生することが可能となる。
【0145】また、本発明に係る記録再生装置において
は、上記構成において、上記各種信号生成回路における
第3の減算回路の前段に、上記第3の遅延信号及び第2
の差分信号の各ピークレベルを検出する第1及び第2の
ピーク検出回路と、上記第1及び第2のピーク検出回路
からの各出力の差分をとる減算回路と、上記減算回路か
らの差分信号の信号レベルが0となるように、上記第3
の遅延信号及び上記第2の差分信号のいずれか一方のゲ
インを制御するゲインコントロール回路とを有するレベ
ル補正回路を接続し、第3の減算回路において、上記ゲ
インコントロール回路から出力される上記第3の遅延信
号及び上記第2の差分信号のいずれか一方の信号と、他
方の信号との差分をとるようにしたので、プッシュプル
信号にRF信号成分(高周波信号成分)が含まれること
による不都合を回避することができる。具体的には、ウ
ォブル信号検出回路において、プッシュプル信号からウ
ォブル信号を抽出する場合に、上記RF信号成分がキャ
ンセルされずに抽出したウォブル信号にノイズが重畳し
てしまうという不都合を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る円盤状記録媒体用の記録再生装置
を、追記型光ディスクの記録再生装置に適用した実施例
(以下、単に実施例に係る記録再生装置と記す)の構成
を示すブロック図である。
【図2】実施例に係る記録再生装置のマトリクス回路に
組み込まれるプッシュプル信号生成回路の構成を光ビー
ムの走査位置との関連で示す構成図である。
【図3】プッシュプル信号生成回路の信号処理を示す信
号波形図である。
【図4】プッシュプル信号生成回路内において、第3の
減算回路の前段に接続されるレベル補正回路の構成を示
すブロック図である。
【図5】追記型光ディスクの構成を一部破断及び一部省
略して示す斜視図である。
【図6】プッシュプル信号を得るための従来の回路を光
ビームの走査位置との関連で示す構成図である。
【図7】センタービームについての光検出信号を示す信
号波形図である。
【図8】光検出信号に含まれるウォブル成分とRF成分
の周波数分布を示す特性図である。
【図9】プッシュプル信号からRF成分を取り除く従来
の手法をモデル化して示す説明図である。
【図10】プッシュプル信号からRF成分を取り除く従
来の手法の不都合点を示す説明図である。
【図11】クロストークによる影響がない場合の光検出
信号及びウォブル信号を示す信号波形図である。
【図12】クロストークによる影響がある場合の光検出
信号及びウォブル信号を示す信号波形図である。
【図13】追記型光ディスクに対して使用される光ビー
ムのスポット形状を示す説明図である。
【符号の説明】
D 光ディスク(追記型光ディスク) Gr グルーブ部 La ランド部 1 スピンドルモータ 2 光ヘッド 3 信号処理系 11 レーザ光源 12 対物レンズ 13 二次元アクチュエータ 16 光検出器 32 レーザ変調回路 33 APC回路 34 ヘッドアンプ 35 マトリクス回路 36,37 位相補償回路 38 2値化回路 39 ウォブル信号検出回路 42 PLL 43 復調回路 44 インターフェース回路 45 ホストコンピュータ 46 システムコントローラ 47 ATIP復調回路 48 ATIPデコーダ 49 モータ駆動回路 50 スピンドルサーボ回路 51 データエンコーダ 61,63及び65 第1,第2及び第3の遅延回路 62,64及び66 第1,第2及び第3の減算回路 71及び72 第1及び第2のピーク検出回路 73 減算回路 74 ゲインコントロール回路 75及び76 第1及び第2のクランプ回路

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラックに沿ってグルーブ部とランド部
    が形成された円盤状記録媒体が装着され、この装着され
    た上記円盤状記録媒体を回転駆動する回転駆動手段と、 上記円盤状記録媒体に対し、光ビームを照射してその反
    射光の光量に応じた検出信号に変換する光検出器を有す
    る記録再生手段と、 上記記録再生手段における光検出器からの光検出信号に
    基づいて少なくともRF信号及びプッシュプル信号を生
    成する各種信号生成回路と、 上記各種信号生成回路からの上記プッシュプル信号に基
    づいて回転制御信号を生成する回転制御信号生成回路
    と、 上記回転制御信号生成回路からの上記回転制御信号に基
    づいて上記回転駆動手段による円盤状記録媒体の回転駆
    動を制御する回転制御手段とを具備した円盤状記録媒体
    用の記録再生装置において、 上記記録再生手段から上記円盤状記録媒体に照射される
    光ビームは、1つのトラック上を走査する主ビームと、
    上記トラックに隣接する一方の領域上を走査する先行ビ
    ームと、上記トラックに隣接する他方の領域上を走査す
    る後行ビームとからなり、 上記各種信号生成回路は、上記先行ビームの反射光中、
    上記トラックと隣接する一方のトラック側の少なくとも
    一部の反射光についての検出信号を所定時間遅延させた
    第1の遅延信号の信号レベルと、上記主ビームの反射光
    中、上記一方の領域側の少なくとも一部の反射光につい
    ての光検出信号の信号レベルとの差分をとる第1の減算
    回路と、 上記主ビームの反射光中、上記他方の領域側の少なくと
    も一部の反射光についての検出信号を所定時間遅延させ
    た第2の遅延信号の信号レベルと、上記後行ビームの反
    射光中、上記トラックと隣接する他方のトラック側の少
    なくとも一部の反射光についての検出信号の信号レベル
    との差分をとる第2の減算回路と、 上記第1の減算回路からの第1の差分信号を所定時間遅
    延させた第3の遅延信号の信号レベルと、上記第2の減
    算回路からの第2の差分信号の信号レベルとの差分をと
    って上記プッシュプル信号として出力する第3の減算回
    路とを有することを特徴とする円盤状記録媒体用の記録
    再生装置。
  2. 【請求項2】 上記円盤状記録媒体は、そのトラックの
    端面が該トラックに沿って所定の振幅と所定の周期を有
    するウォブル形状となっており、 上記回転制御信号生成回路は、上記各種信号生成回路か
    らの上記プッシュプル信号から上記ウォブル形状に基づ
    くウォブル信号を検出し、この検出したウォブル信号を
    回転制御信号として回転制御手段に出力するウォブル信
    号検出回路を有することを特徴とする請求項1記載の円
    盤状記録媒体用の記録再生装置。
  3. 【請求項3】 上記ウォブル信号検出回路からの上記ウ
    ォブル信号に基づいてクロック信号を生成するクロック
    信号生成回路を有し、 上記回転制御手段は、上記ウォブル信号に代えて上記ク
    ロック信号生成回路からのクロック信号に基づいて上記
    回転駆動手段による円盤状記録媒体の回転駆動を制御す
    ることを特徴とする請求項2記載の円盤状記録媒体用の
    記録再生装置。
  4. 【請求項4】 上記クロック信号生成回路は、上記クロ
    ック信号のほかに、上記ウォブル信号に基づいて、絶対
    時間情報を得ることを特徴とする請求項3記載の円盤状
    記録媒体用の記録再生装置。
  5. 【請求項5】 上記各種信号生成回路の後段に該各種信
    号生成回路からの上記RF信号に基づいて、RFクロッ
    ク信号を生成するRFクロック信号生成回路が接続さ
    れ、 上記回転制御手段は、上記回転制御信号に代えて上記R
    Fクロック信号生成回路からのRFクロック信号に基づ
    いて上記回転駆動手段による円盤状記録媒体の回転駆動
    を制御することを特徴とする請求項1〜4いずれか1項
    記載の円盤状記録媒体用の記録再生装置。
  6. 【請求項6】 上記各種信号生成回路における第1,第
    2及び第3の遅延信号の遅延量が円盤状記録媒体の線速
    度に比例させた量であることを特徴とする請求項1〜5
    いずれか1項記載の円盤状記録媒体用の記録再生装置。
  7. 【請求項7】 上記各種信号生成回路における上記第3
    の減算回路の前段に、上記第3の遅延信号及び第2の差
    分信号の各ピークレベルを検出する第1及び第2のピー
    ク検出回路と、 上記第1及び第2のピーク検出回路からの各出力の差分
    をとる減算回路と、 上記減算回路からの差分信号の信号レベルが0となるよ
    うに、上記第3の遅延信号及び上記第2の差分信号のい
    ずれか一方のゲインを制御するゲインコントロール回路
    とを有するレベル補正回路が接続され、 上記第3の減算回路は、上記ゲインコントロール回路か
    ら出力される上記第3の遅延信号及び上記第2の差分信
    号のいずれか一方の信号と、他方の信号との差分をとる
    ことを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載の円盤
    状記録媒体用の記録再生装置。
  8. 【請求項8】 上記第1及び第2のピーク検出回路の前
    段に、上記第3の遅延信号及び第2の差分信号の各基準
    レベルを合わせるクランプ回路が接続されていることを
    特徴とする請求項7記載の円盤状記録媒体用の記録再生
    装置。
  9. 【請求項9】 上記トラックは円盤状記録媒体に形成さ
    れた上記グルーブ部に対応し、上記領域は上記円盤状記
    録媒体に形成された上記ランド部に対応することを特徴
    とする請求項1〜8いずれか1項記載の円盤状記録媒体
    用の記録再生装置。
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