JP2001216652A - 光ディスク再生装置及び情報読取方法 - Google Patents

光ディスク再生装置及び情報読取方法

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JP2001216652A
JP2001216652A JP2000345640A JP2000345640A JP2001216652A JP 2001216652 A JP2001216652 A JP 2001216652A JP 2000345640 A JP2000345640 A JP 2000345640A JP 2000345640 A JP2000345640 A JP 2000345640A JP 2001216652 A JP2001216652 A JP 2001216652A
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Michihiko Iida
道彦 飯田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ディスクの記録密度が高くなって、隣接す
る情報記録層に光ビームが跨って照射された場合でも、
隣接プリグルーブ間のクロストークを防止できるように
する。 【解決手段】 光ディスク10に光ビームLを照射する
と共に、予め形成されたアドレス及び記録情報を読み取
って読出情報Z0を出力する情報読取手段6と、この情
報読取手段6から入力した当該アドレスに隣接する内外
周側のアドレスを演算した後に、その内外周側のアドレ
スによる干渉情報を演算し、当該アドレスの読出情報か
ら干渉情報を減算する演算手段7とを備えるものであ
る。この構成によって、光ディスク10から読み出した
読出情報Z0から内外周側のアドレスによる干渉情報を
取り除くことができ、当該アドレスの記録情報のみを取
り出すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、追記型の光ディ
スク(CD−R、DVD−R)、あるいは書換可能型の
光ディスク(CD−RW)や、ミニディスク(MD)な
どの書込可能な光ディスクに適用して好適な光ディスク
再生装置及び情報読取方法に関する。
【0002】詳しくは、予めアドレスが形成され、この
アドレスに隣接した情報記録層のアドレスによる干渉情
報を演算する演算手段を設け、情報読出し時の当該アド
レスの読出情報からその内外周側のアドレスによる干渉
情報を取り除いて、当該アドレスの記録情報のみを読出
できるようにすると共に、光ディスクの記録密度が高く
なって、隣接する情報記録層に光ビームが跨って照射さ
れた場合でも、クロストークを防止できるようにしたも
のである。
【0003】
【従来の技術】近年、リスナーの好みに合わせてオーデ
ィオ情報などを編集記録する情報メディアとして、書込
可能な光ディスク、例えばISO/IEC13490−
1で規格化されている追記型の光ディスク(CD−R,
DVD−R)、あるいは書換可能型の光ディスク(CD
−RW)やミニディスク(MD)が使用される場合が多
くなってきた。これらの光ディスク10では、図14A
に示すように、光ビーム案内用の溝部(以下プリグルー
ブという)1が形成されており、トラッキングサーボと
呼ばれる位置決め方法が採用されている。トラッキング
サーボとは、プリグルーブ1の両側のランド2の斜面を
成す凹凸状を検出して、所望のプリグルーブ1上にレー
ザビームを正しく照射するように光ピックアップを位置
決めする機構をいう。
【0004】プリグルーブ1の両側端のランド斜面は、
図14Bに示すように僅かに正弦波状に同相でウォーブ
リング(蛇行)されている。このウォーブル成分を示す
ウォーブル信号は、FM変調処理が施されており、光デ
ィスク10上の位置を示す時間軸情報や、レーザ光の最
適記録パワーの推奨値等がエンコードされている。
【0005】この時間軸情報等は、ATIP(Absolute
Time In Pregroove)情報とよばれ、光ディスク10の信
号記録領域(プログラム領域)の内周側の開始位置から
外周側に向けてディスク上の絶対時間情報として書き込
まれる。このATIP情報はCD−Rや、CD−RWの
プロセス段階で書き込まれる。ATIP情報をCD−R
や、CD−RW、MDなどの光ディスク10に書き込む
際に、バイフェーズと呼ばれる変調方式が採られる。こ
の方式は予め形成されたアドレス(以下でプリフォーマ
ットアドレスともいう)に関して、直前のプリフォーマ
ットアドレスの誤り訂正情報の最後がハイレベル又はロ
ーレベルのいずれかで終了するかによって、次のフレー
ムのプリフォーマットアドレスを非反転のまま接続し、
又は、そのプリフォーマットアドレスを反転して接続す
るようにベースバンド変調されるものである。
【0006】このATIP情報は例えば、図14Bに示
す2つのランド2a、2bの間のプリグルーブ1の両側
面Us、Ut、すなわち、データを記録するプリグルー
ブ1の内周側に位置するランド2aの側面Us及び、そ
の外周側に位置するランド2bの側面Utで同期するよ
うに書き込まれている。
【0007】従って、このATIP情報は、外周側に位
置するランド2bに形成されたウォーブルを先行サイド
スポット3で検出することによりウォーブル信号として
読み取ることができる。先行サイドスポット3は情報の
記録用の光ビームであるメインスポット4に先行する光
ビームである。図14Bに示す波線円は標準密度の光デ
ィスクに係る光ビームのスポット径を示している。その
2点鎖線円は光ディスク10の記録密度の増加に伴うプ
リグルーブの比例縮小化によって相対的に照射径が大き
くなった光ビームを示している。光ビームのスポット径
を限りなく縮小することに限界があるためである。
【0008】なお、内周側に位置するランド2aに形成
されたウォーブルは後行サイドスポット5によりウォー
ブル信号として検出される。ウォーブル信号は、光ディ
スク10がCDの標準速度(CLV)で回転されたとき
に中心周波数が例えば22.05kHzとなるように作
成されている。また、ATIP情報の1セクタは、信号
記録後の1データセクタと一致するようになされてい
る。情報記録時にはプリフォーマットアドレスが指定さ
れると、ATIP情報のセクタとデータセクタの同期を
取りながら、プリグルーブ1に所定の強度の光ビームが
照射され、情報が書き込まれる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来方式の
情報読取方法によれば、光ディスク10の記録密度の増
加に伴いランド2a、2bの配置ピッチ(以下でトラッ
クピッチともいう)Pが益々短くなる中で、何らの工夫
も無しにバイフェーズ変調方式により書き込まれたプリ
フォーマットアドレスに基づいて情報を読み出すと、プ
リグルーブ1の比例縮小化によって相対的に照射径が大
きくなった光ビームが隣接するプリグルーブ1間に跨っ
て照射されるようになる(図14B参照)。
【0010】換言すると、メインスポット4が真円状で
あっても、スポット径がトラックピッチPに対して大き
い場合は隣接トラックからの漏れ込みがある。このよう
な場合にクロストークが発生するおそれが高くなる。ク
ロストークは位相変調などを引き起こしジッターの原因
となり、信号対雑音比(S/N)を低下させる。
【0011】このことで、当該読み出し点のプリフォー
マットアドレスを成すバイフェーズ信号と、その隣接し
た他のプリフォーマットアドレス(以下で単にアドレス
ともいう)のバイフェーズ信号とを重ね合わせたとき、
これらの位相差が大きく、ハイレベルの期間が短いほど
ジッターが大きくなるという問題がある。
【0012】しかも、メインスポット4でピット61の
形成を行いながら、メインスポット4の戻り光を用いて
時間軸情報等を得るためには、高速AGCや割り算回路
等が必要となり構成が複雑となってしまう。また、サン
プルホールドを行う場合であっても、信号の書き込みを
標準速度よりも高速で行われるときには、レーザー光の
パワーが信号書込レベルから信号読出レベルとされても
戻り光による光量はピット形成の影響をうけて変動して
しまうため、時間軸情報等を正しく読み取ることができ
なくなるおそれがある。
【0013】そこで、この発明はこのような従来の課題
を解決したものであって、光ディスクの記録密度が高く
なって、隣接する情報記録層に光ビームが跨って照射さ
れた場合でも、光ディスクから当該アドレス及び記録情
報を再現性良く読み出せるようにする共に、隣接プリグ
ルーブ間のクロストークを防止できるようにした光ディ
スク再生装置及び情報読取方法を提供することを目的と
する。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述した課題は、予めア
ドレスが形成されており、このアドレスに基づいて情報
が記録された光ディスクから記録情報を読み取る光ディ
スク再生装置であって、光ディスクに光ビームを照射す
ると共に、当該アドレス及び記録情報を読み取って読出
情報を出力する情報読取手段と、情報読取手段から入力
した当該アドレスに隣接する内外周側のアドレスを演算
した後に、内外周側のアドレスによる干渉情報を演算
し、当該アドレスの読出情報から干渉情報を減算する演
算手段とを備える光ディスク再生装置によって解決され
る。
【0015】本発明に係る光ディスク再生装置によれ
ば、予め形成されたアドレスに基づいて情報が記録され
た光ディスクから記録情報を読み取る際に、光ディスク
に光ビームが照射されると共に、当該アドレス及び記録
情報が情報読取手段により読み取られると、読出情報が
演算手段に出力される。演算手段では、読出情報に基づ
いて、当該アドレスに隣接する内外周側のアドレスが演
算されると、その内外周側のアドレスによる干渉情報が
演算される。その後、当該アドレスの読出情報から干渉
情報が減算される。
【0016】従って、光ディスクから読み出した読出情
報から内外周側のアドレスによる干渉情報を取り除くこ
とができ、当該アドレスの記録情報のみを取り出すこと
ができる。これにより、光ディスクの記録密度が高くな
って、隣接する情報記録層に光ビームが跨って照射され
た場合でも、クロストークを防止できる。
【0017】本発明に係る情報読取方法は、予めアドレ
スが形成されており、このアドレスに基づいて情報が記
録された光ディスクから記録情報を読み取る方法であっ
て、光ディスクに光ビームを照射すると共に、当該アド
レス及び記録情報を読み取って読出情報を取得し、ここ
で取得した読出情報に基づいて、当該アドレスに隣接す
る内外周側のアドレスを演算し、内外周側のアドレスに
よる干渉情報を演算し、当該アドレスの読出情報から干
渉情報を減算することを特徴とするものである。
【0018】本発明に係る情報読取方法によれば、当該
アドレスの読出情報から隣接する内外周側のアドレスに
よる干渉情報を減算するようになされるので、光ディス
クから読み出した読出情報から当該アドレスの記録情報
のみを取り出すことができる。これにより、光ディスク
の記録密度が高くなって、隣接する情報記録層に光ビー
ムが跨って照射された場合でも、クロストークを防止で
きる。
【0019】
【発明の実施の形態】続いて、この発明に係る光ディス
ク再生装置及び情報読取方法の一実施の形態について、
図面を参照しながら説明をする。
【0020】(1)実施形態 図1は本発明の実施形態としての光ディスク再生装置1
00の構成例を示すブロック図である。この実施形態で
は、情報読出し時の当該アドレスに隣接した情報記録層
のアドレスによる干渉情報を演算する演算手段を設け、
当該アドレスの読出情報からその内外周側のアドレスに
よる干渉情報を取り除いて、当該アドレスの記録情報の
みを読出できるようにすると共に、光ディスクの記録密
度が高くなって、隣接する情報記録層に光ビームが跨っ
て照射された場合でも、クロストークを防止できるよう
にしたものである。
【0021】図1に示す光ディスク再生装置100は、
少なくとも、予め形成されたアドレス(以下でプリフォ
ーマットアドレスともいう)に基づいて光ディスク10
から記録情報を読み取るものである。もちろん、記録情
報は予めアドレスに基づいて光ディスク10に記録され
ている。例えば、CD−Rや、DVD−R、CD−R
W、MDなどの光ディスク10の場合に、その円盤状の
基板には、凹状のプリグルーブ1と凸状のランド2を有
している。記録情報はプリグルーブ1の溝内に書き込ま
れ、そのアドレスはプリグルーブ1の両側面でもあるラ
ンド2の側面に周波数変調されてウオーブリング(蛇
行)するように書き込まれている。
【0022】この光ディスク再生装置100には情報読
取手段6が設けられ、光ディスク10に光ビームLを照
射すると共に、この光ディスク10からの戻り光L’を
検出することにより、当該アドレス及び記録情報を読み
取って読出情報Z0が出力される。この読出情報Z0に
は、光ディスク10の記録密度の増加に伴い、隣接する
情報記録層に光ビームLが跨って照射された場合に、当
該アドレスに隣接する内外周側のアドレス成分が含まれ
る場合が多くなる。
【0023】そこで、本実施形態では情報読取手段6に
演算手段7が接続され、この読出情報Z0を入力した演
算手段7では、当該アドレスに隣接する内外周側のアド
レスが演算され、その後、その内外周側のアドレスによ
る干渉情報yを演算した後に、当該アドレスの読出情報
Z0から干渉情報yが減算される。演算手段7は記録情
報Z0−yを出力するようになされる。
【0024】続いて、本実施形態としての光ディスク再
生装置100の動作例について説明をする。図2は実施
形態としての情報読取方法による処理例を示すフローチ
ャートである。この例では、予めアドレスが形成されて
おり、このアドレスに基づいて情報が記録された光ディ
スクから記録情報Z1を読み取る場合を想定する。
【0025】これを前提として、まず、図2に示すフロ
ーチャートのステップA1で情報読取手段6によって、
光ディスク10に光ビームLが照射され、この光ディス
ク10からの戻り光L’が検出される。これにより、当
該アドレス及び記録情報が取得され、その読出情報Z0
が演算手段7に出力される。そして、ステップA2で演
算手段7では、当該アドレスに隣接する内外周側のアド
レスが演算される。
【0026】その後、ステップA3でその内外周側のア
ドレスによる干渉情報yが演算手段7により演算され
る。そして、ステップA4で当該アドレスの読出情報Z
0から干渉情報yが減算される。なお、ステップA5で
情報読出処理が終了したか否かが判断される。この際の
判断は上位の制御部などからの制御命令によって判断さ
れる。情報読出終了命令が受信されない場合にはステッ
プA1に戻って情報読出処理が継続される。その終了命
令によって読出演算処理を終了する。
【0027】従って、光ディスク10から読み出した読
出情報Z0から内外周側のアドレスによる干渉情報yを
取り除くことができ、当該アドレスの記録情報Z1のみ
を取り出すことができる。これにより、光ディスクの記
録密度が高くなって、隣接する情報記録層に光ビームL
が跨って照射された場合でも、クロストークを防止でき
る。
【0028】(2)第1の実施例 図3は各実施例としての光ディスク再生装置201、2
02に搭載される情報読取手段としての光ピックアップ
30の構成例を示す概念図である。図4はその光検出部
70の構成例を示す概念図である。
【0029】図3に示す光ピックアップ30は情報読取
手段6の一例であり、レーザ発光源11を有している。
レーザ発光源11には波長780nm程度のGaAs半
導体レーザーなどが使用される。レーザ発光源11では
3ビーム法のメインスポットを構成するレーザービーム
Lが発射される。レーザ発光源11は光軸を有してお
り、その光軸上には光学系を構成するグレーティング
(回折格子)12、ビームスプリッタ13及びフロント
モニタ用の受光素子14が設けられている。グレーティ
ング12ではレーザ発光源11から発射されたレーザー
ビームLが1本のメインビームと2本のサイドビームと
に分離され、ビームスプリッタ13を通して受光素子1
4によりモニタリングされる。
【0030】また、ビームスプリッタ13を原点にして
レーザ発光源11の光軸に直交する光軸上であって、ビ
ームスプリッタ13の右側にはコリメータレンズ15及
びこれに隣接してミラー16が設けられ、その左側には
凹レンズ17及びこれに隣接して光検出部70が設けら
れている。ビームスプリッタ13により90°に偏光さ
れたレーザービームLはコリメータレンズ15で平行光
束に成形された後にミラー16に照射される。このミラ
ー16によって90°に偏光された光軸上には1/4波
長板18及びこれに隣接して対物レンズ19が設けられ
る。レーザービームLは1/4波長板18で位相のずれ
が補償された後に対物レンズ19を通して光ディスク1
0のプリグルーブ(記録トラック)に照射される。この
1/4波長板18は省略してもよい。対物レンズ19は
顕微鏡と同様にしてレンズの性能を示す開口数NAを有
している。
【0031】光ディスク10でレーザービームLが反射
すると、その戻り光L’は対物レンズ19、1/4波長
板18、ミラー17、コリメータレンズ15、ビームス
プリッタ13、凹レンズ17を通過して光検出部70に
より検出される。この光検出部70は図4に示す4分割
光検出器701及び2分割光検出器702,703を有
している。光検出部70では、光ディスク10から記録
情報を再生する際に、従来方式と同様にして、例えば3
ビーム法のメインスポット4でピット61を読み取りな
がら、メインスポット4の戻り光L’が4分割受光され
る。
【0032】つまり、光検出部70では、4分割光検出
器701を構成するフォトダイオードなどの受光素子P
D1からの受光信号Aと、同様にして、受光素子PD4
からの受光信号Dとを加算した加算信号A+Dが生成さ
れると共に、受光素子PD2からの受光信号Bと、受光
素子PD3からの受光信号Cとを加算した加算信号B+
Cが生成される。光検出部70では前者の加算信号A+
Dから後者の加算信号B+Cを差し引くことにより、ウ
ォーブル成分を取り出すことが行われる。
【0033】この方式は、更に光検出器701の4個の
受光素子PD1〜PD4の受光信号A〜Dを加算するこ
とにより、記録情報となるRF信号(A+B+C+D)
が得られると共に、2分割光検出器702の受光素子P
D5による受光信号E,受光素子PD6による受光信号
Fおよび2分割光検出器703の受光素子PD7による
受光信号G,受光素子PD8による受光信号Hを用いて
トラッキングサーボ制御が行われる。
【0034】続いて、光ピックアップ30が適用される
光ディスク10の構成例及び3ビームの照射例について
説明をする。図5Aに示す光ディスク10は追記型の光
ディスク(CD−R,DVD−R)、あるいは書換可能
型の光ディスク(CD−RW)や、ミニディスク(M
D)を成すものであり、その一部を切り取って拡大した
ものである。ここで、隣接した2つのプリグルーブ1間
をランド2とする。光ディスク10には光ビーム案内用
の溝部となるプリグルーブ1が図示しないチャック用の
穴部を中心にして内周部から外周部に向かって螺旋状に
施され、データ(情報)の記録再生時にレーザビームL
を誘導するようになされる。
【0035】このプリグルーブ1はランド2によって画
定され(仕切られ)ており、わずかに正弦波状に蛇行
(ウオーブリング)している。プリグルーブ1には記録
層となる色素層が形成され、この色素層を覆うようにラ
ンド2及びプリグルーブ1上には金などの反射層が形成
され、その上部には保護層によって保護されている。こ
れにより、CD−Rや、DVD−R、CD−RW、MD
などの光ディスク10を構成するようになされる。
【0036】図5Aに示すランド2の斜面でもあるプリ
グルーブ1の両側面には、図5Bの3ビームの照射例に
示すように、わずかに正弦波状にウォーブルが施されて
いる。このウォーブル成分は、当該光ディスク10の原
盤作成時の溝部形成用の制御信号に基づくものであり、
FM変調処理が施されている。図5Bに示した波線円は
レーザビームLのスポット径であり、光ディスク10の
記録密度の増加に伴うプリグルーブの比例縮小化によっ
て相対的に照射径が大きくなった場合である。
【0037】この光ディスク10に係る原盤を作成する
に際しては、まず、プリフォーマットアドレスをバイフ
ェーズと呼ばれる変調方式によりベースバンド変調し、
これにより得たバイフェーズ信号DBPに基づいて溝部形
成用の制御信号が作成される。この制御信号により、内
外周方向に所定の強度の光ビームを原盤上で振動させる
と共に、その原盤を所定の線速度で回転させながら溝を
掘って行き、その原盤にプリグルーブ1とランド2を画
定するようになされる。これにより、プリフォーマット
アドレス(以下時間軸情報ともいう)が書き込まれ、レ
ーザ光の最適記録パワーの推奨値等などがエンコードさ
れた原盤が作成され、この原盤に基づいていわゆるブラ
ンクディスクと呼ばれる光ディスク10を形成するよう
になされる。
【0038】上述の時間軸情報は、少なくとも、1フレ
ームを同期情報、分情報、秒情報、フレーム情報及び誤
り訂正情報から構成される。以下で、全フレーム分の時
間軸情報をATIP(Absolute Time In Pregroove)情報
ともいう。ATIP情報は例えば、図5Bに示す2つの
ランド2a、2bの間のプリグルーブ1の両側面Us、
Ut、すなわち、データを記録するプリグルーブ1の内
周側に位置するランド2aの側面Us及び、その外周側
に位置するランド2bの側面Utで同期するように書き
込まれている。従って、このATIP情報は、ランド2
a,2bに形成されたウォーブル形状をメインスポット
4で検出することによりウォーブル信号SWBとして読み
取ることができる。
【0039】先行サイドスポット3は情報の記録用及び
読取用のレーザービームLであるメインスポット4に先
行する光ビームである。ウォーブル信号SWBは、ディス
クがCD(Compact Disc)の標準速度(CLV)で回
転されたときに中心周波数が例えば22.05kHzと
なるように作成されている。また、ATIP情報の1セ
クタは、信号記録後の1データセクタ(2352バイ
ト)と一致するようになされている。従って、情報記録
時には、ATIP情報のセクタとデータセクタの同期を
取りながらデータ書き込みが行われる。例えば、プリフ
ォーマットアドレスが指定されると、プリグルーブ1に
所定の強度のレーザービームLが照射され、情報が書き
込まれる。
【0040】ここで、ATIP情報、バイフェーズ信号
DBP及びウオーブル信号SWBとの関係例について説明を
する。図6Aに示すATIP情報はバイフェーズ変調さ
れ、所定周期毎に論理レベル「1」と「0」が入れ替わ
ると共に「1」と「0」の平均個数が等しくなるように
調整される。このバイフェーズ変調して得られた図6B
に示すバイフェーズ信号DBPは、その後、FM変調され
てウォーブル信号(溝部形成用の制御信号)SWBとなさ
れる。すなわち、バイフェーズ信号DBPの論理レベルが
「1」であるときには周波数が23.05kHz、論理
レベルが「0」であるときには周波数が21.05kH
zとされて、上述したように中心周波数が22.05k
Hzとなるように搬送波信号をFM変調した、図6Cに
示すウォーブル信号SWBが生成される。
【0041】ここで、プリフォーマットアドレスを成す
ATIP情報のフレーム構造例について説明をする。図
7に示すATIP情報の最初の4ビットは同期情報であ
り、同期信号SYNCである。次の8ビットは2Dight
BCDで示される分情報である。続く次の8ビットは
2Dight BCDで示される秒情報である。更に次の8
ビットは2Dight BCDで示されるフレーム情報であ
る。最後の14ビットは巡回符号CRC(Cyclic Red
undacy Code)で示される誤り訂正情報であり、1フレ
ームのプリフォーマットアドレスは42ビットにより構
成される。なお、レーザ光の最適記録パワー推奨値等の
情報はデータの記録領域外に時間軸情報の一部を利用し
て記録される。
【0042】続いて、光ピックアップ30を装備した第
1の実施例としての光ディスク再生装置201の構成例
について説明をする。図8に示す光ディスク再生装置2
01は光ピックアップ30を有している。光ディスク1
0はスピンドルモータ部22によって、所定の速度で回
転される。なお、スピンドルモータ部22は、後述する
スピンドルモータ駆動部23からのスピンドル駆動信号
SSDによって、光ディスク10の回転速度が所定の速度
となるように駆動される。
【0043】この光ディスク10には、光ディスク再生
装置201の光ピックアップ30から光量をコントロー
ルされたレーザービームLが照射される。光ディスク1
0で反射されたレーザービームLは、光ピックアップ3
0の光検出部70により検出される(図3参照)。
【0044】この光検出部70には図5Bで説明したよ
うなメインスポット4の戻り光L’を検出する4分割光
検出器701が使用される。DPP法を採る場合には、
図4に示した4分割光検出器701と、先行サイドスポ
ット3の戻り光を検出する2分割光検出器702と、後
行サイドスポット5の戻り光L’を検出する2分割光検
出器703から構成された光検出部70を使用するとよ
い。各分割光検出器701〜703で電流−電圧変換に
よって生成された電圧信号がRFアンプ部32に供給さ
れる。
【0045】RFアンプ部32では、直流変動がほとん
ど含まれないトラッキングエラー信号を得ることができ
る差動プッシュプル方法を用いてトラッキングエラー信
号STEが生成される。また、メインスポット4の戻り光
L’から得られたプッシュブル信号を利用してウォーブ
ル信号SWBが生成される。
【0046】このRFアンプ部32で生成されたRF信
号SRFやトラッキングエラー信号STE、フォーカスエラ
ー信号SFEは、図8に示すクロック生成/サーボ制御部
33に供給され、ウォーブル信号SWBはATIPデコー
ダ34に供給される。ATIPデコーダ34の内部構成
例については図9で説明する。
【0047】上述のクロック生成/サーボ制御部33で
は、RFアンプ部32から供給されたフォーカスエラー
信号SFEに基づき、レーザービームLの焦点位置が光デ
ィスク10の記録層の位置となるように光ピックアップ
30の対物レンズ19(図3参照)を制御するためのフ
ォーカス制御信号SFCが生成されてドライバ35に供給
される。また、同サーボ制御部33では、RFアンプ部
32から供給されたトラッキングエラー信号STEに基づ
き、レーザービームLの照射位置が所望のトラックの中
央の位置となるように光ピックアップ30の対物レンズ
19を制御するためのトラッキング制御信号STCが生成
されてドライバ35に供給される。
【0048】このドライバ35では、フォーカス制御信
号SFCに基づいてフォーカス駆動信号SFDが生成される
と共に、トラッキング制御信号STCに基づいてトラッキ
ング駆動信号STDが生成される。この生成されたフォー
カス駆動信号SFDおよびトラッキング駆動信号STDが光
ピックアップ30のアクチュエータ(図示せず)に供給
されることにより対物レンズ19の位置が制御されて、
レーザービームLが所望のトラックの中央の位置で焦点
を結ぶように制御される。
【0049】また、クロック生成/サーボ制御部33で
は、RFアンプ部32から供給されたRF信号SRFをア
シンメトリ補正および2値化することによりディジタル
信号に変換され、そのディジタル信号が読出データ信号
DRFとしてデータ処理部40に供給される。また、上述
のディジタル信号に同期するクロック信号CKRFが生成
され、ここで生成されたクロック信号CKRFがデータ処
理部40に供給される。
【0050】さらに、クロック生成/サーボ制御部33
では、光ピックアップ30を光ディスク10の径方向に
移動させるためのスレッド制御信号SSCが生成されてス
レッド部36に供給される。これはレーザービームLの
照射位置がトラッキング制御範囲を超えないようにする
ためである。スレッド部36では、このスレッド制御信
号SSCに基づきスレッドモータを駆動して光ピックアッ
プ30を光ディスク10の径方向に移動するようになさ
れる。
【0051】上述のクロック生成/サーボ制御部33に
は、データ処理部40が接続され、読出データ信号DRF
がEFM復調されると共に、RAM41を用いてデイン
タリーブ処理やCIRC(Cross Interleave Reed-Solom
on Code)による誤り訂正処理が行われる。さらに、シン
クパターンを検出してデスクランブル処理やECC(Err
or Correcting Code)による誤り訂正処理等も行われ
る。ここで誤り訂正処理がなされたデータ信号は、バッ
ファメモリとしてのRAM42に蓄えられたのち、再生
データ信号RDとしてインタフェース43を介して外部
のコンピュータ装置等に供給される。
【0052】また、データ処理部40では、EFM復調
後のデータ信号からフレーム同期信号FSZが検出さ
れ、そのフレーム同期信号FSZがスピンドルモータ駆
動部23に供給される。このスピンドルモータ駆動部2
3では、光ディスク10への信号記録時にはATIPデ
コーダ34からのATIP同期検出信号FSYが用いら
れ、光ディスク10から情報を読み出す再生時には、デ
ータ処理部40からのフレーム同期信号FSZあるいは
ATIPデコーダ34からのATIP同期検出信号FS
Yが用いられ、光ディスク10を所望の速度で回転させ
るためのスピンドル駆動信号SSDが生成される。このス
ピンドルモータ駆動部23で生成されたスピンドル駆動
信号SSDをスピンドルモータ部22に供給することによ
り、光ディスク10が所望の速度で回転される。
【0053】さらに、データ処理部40では、外部のコ
ンピュータ装置からインタフェース43を介して記録デ
ータ信号WDが供給されたときは、この記録データ信号
WDをRAM42に一時蓄えると共に、この蓄えられた
記録データ信号WDを読み出して所定のセクタフォーマ
ットにエンコードすると共に、誤り訂正用のECCの付
加処理がなされる。さらに、データ処理部40では、C
IRCエンコード処理やEFM変調等も行われて書込信
号DWが生成される。この生成された書込信号DWは書込
補償部37に供給される。
【0054】書込補償部37では、データ処理部40か
ら供給された書込信号DWに基づいてレーザ駆動信号L
ADを生成し、光ピックアップ30のレーザ発光源(レ
ーザーダイオード)11にレーザ駆動信号LADが供給
される。ここで、書込補償部37では、後述する制御部
50からのパワー補償信号PCに基づき、光ディスク1
0の記録層の特性やレーザービームLのスポット形状、
記録線速度等に応じてレーザ駆動信号LADの信号レベ
ルが補正され、光ピックアップ30のレーザ発生源11
から出力されるレーザービームLのパワーが最適化され
て信号の記録動作が行われる。
【0055】上述の制御部50にはROM51が接続さ
れており、ROM51に記憶されている動作制御用プロ
グラムに基づいて光ディスク再生装置201の動作を制
御する。例えば、制御部50はデータ処理部40で生成
されたサブコード信号DSQやATIPデコーダ34から
のプリフォーマットアドレスDADに基づいて光ディスク
10上の再生位置や記録位置等を判別して、クロック生
成/サーボ制御部33に制御信号CTAやデータ処理部
40に制御信号CTB等を供給してデータの記録再生動
作を行う。
【0056】また、プリフォーマットアドレスDADで示
されている記録レーザパワーの設定情報に基づいて制御
部50はパワー補償信号PCを生成して書込補償部37
に供給する。なお、制御部50からRFアンプ部32に
制御信号CTCが供給されて、RFアンプ部32によっ
て、光ピックアップ30のレーザ発光源11のオンオフ
制御、レーザノイズやRF信号への外乱を低減するため
にレーザービームLに高周波を重畳させる処理等も行わ
れる。
【0057】続いて、ウォーブル信号SWBが供給される
ATIPデコーダ34の構成例について説明する。図9
に示すATIPデコーダ34は演算手段7を構成するも
のであり、DSP(Digital Signal Processor)ユ
ニットによって構成される。
【0058】ATIPデコーダ34は帯域フィルタ34
1、アナログ/デジタル変換回路(以下A/D変換回路
という)342、読出情報メモリ343、減算回路34
4、352,353、二値化回路345、PLL回路3
46,347、バイフェーズデコーダ348、MSF変
換回路349及びエンコーダ351を有している。
【0059】ウォーブル信号SWBはATIPデコーダ3
4の帯域フィルタ341に供給され、メインスポット4
によるウォーブル成分(A+D)−(B+C)を取り出
すように帯域制限される。この帯域フィルタ341には
A/D変換回路342が接続され、帯域制限後のウォー
ブル信号SWBがアナログ・デジタル変換される。A/D
変換後のウォーブル情報(以下で読出情報という)Z0
は読出情報メモリ343に一時格納される。読出情報メ
モリ343にはクロストーク減算用の演算回路344が
接続され、当該プリフォーマットアドレスの読出情報Z
0から隣接プリフォーマットアドレスによる合成干渉情
報(クロストーク情報)yが減算される。減算後の情報
Z0−yは記録情報Z1となる。
【0060】演算回路344には二値化回路345が接
続され、記録情報Z1の2値化が行われる。二値化回路
345にはPLL回路346が接続され、22.O5k
Hzのキャリア成分に同期した記録情報Z1の位相ルー
プが固定される。更に、PLL回路346にはクロック
発生用のPLL回路347が接続され、記録情報Z1か
らキャリア成分に同期したクロック信号(FMCK)C
KWBが生成される。
【0061】上述の2つのPLL回路346,347に
はバイフェーズデコーダ348が接続され、先に生成さ
れたクロック信号CKWBに基づいてそのキャリア成分に
同期した記録情報Z1が復調処理され、バイフェーズ信
号DBPが生成される。バイフェーズデコーダ348には
MSF変換回路349が接続され、復調後のバイフェー
ズ信号DBPがプリフォーマットアドレスDADに変換され
る。また、MSF変換回路349では、プリフォーマッ
トアドレスDADの同期パターンが検出されてATIP同
期検出信号FSYが生成される。このATIP同期検出
信号FSYはスピンドルモータ駆動部23に供給され
る。
【0062】また、MSF変換回路349にはエンコー
ダ351及び上述した制御部50が接続され、当該メイ
ンスポット4における読出位置のプリフォーマットアド
レスDADがその各々に供給される。エンコーダ351で
は、当該プリフォーマットアドレスDADに隣接する内外
周側のプリグルーブのプリフォーマットアドレスがエン
コードされる。
【0063】例えば、CDの標準線速(CLV)フォー
マットで、光ディスクの基準半径をr0とし、トラック
ピッチをtpとし、基準線速度をvとし、セクタ周波数
をfとし、セクタ数をNtsとしたとき、任意の読出位置
であるプリフォーマットアドレスを示す半径位置rは、
(1)式により演算される。 r=1/2[√{(tp+2・r0)2+4・tp・v・Nts/(π・f)} −(tp+2・r0)] ・・・・(1)
【0064】但し、セクタ数Ntsは00分02秒00フ
レームから数えたサブフレームの数であって、M分S秒
Fフレームの先頭にメインスポット4が位置している場
合において、セクタ周波数をfHzとすると、セクタ数
Ntsは(2)式により演算される。 Nts=60・f・M+f・S+f・F−2・f ・・・・(2)
【0065】また、光ディスク10の1回転上にあるセ
クタ数Nrは(3)式により演算される。 Nr=2・π・r/(v・f) ・・・・(3)
【0066】上述したエンコーダ351にはクロストー
ク算出用の演算回路352が接続され、内周側のプリグ
ルーブのプリフォーマットアドレスによる干渉情報ya
が演算されると共に、外周側のプリグルーブのプリフォ
ーマットアドレスによる干渉情報ybが演算される。
【0067】例えば、内周側のプリグルーブのプリフォ
ーマットアドレスによる干渉情報yaを正弦波と見なし
た場合であって、その振幅をAとし、位相差をφa0、
φa1、角速度をωa1としたとき、その干渉情報ya
は(4)式により演算される。 ya=A・sin(φa0+φa1+ωa1・t) ・・・・(4)
【0068】また、外周側のプリグルーブのプリフォー
マットアドレスによる干渉情報ybは、同様にして、そ
の振幅をBとし、位相差をφb0、φb1、角速度をω
b1としたとき、(5)式により演算される。 yb=B・sin(φb0+φb1+ωb1・t) ・・・・(5)
【0069】この演算回路352には合成干渉情報算出
用の演算回路353が接続され、上述した制御部50か
らの制御命令START=1又は0に基づいて、合成干渉情
報yを先のクロストーク減算用の演算回路344に出力
するようになされる。この例で、制御命令START=1に
より、y=ya+ybが演算回路344に出力され、制
御命令START=0により、y=0が演算回路344に出
力される。これにより、演算回路344では制御命令S
TART=1によりZ1=Z0−(ya+yb)が演算さ
れ、制御命令START=0によりZ1=Z0が出力され
る。
【0070】なお、DVD−Rのように単一キャリアの
ウオーブル信号SWBの場合には、メインスポット4の位
置するところで、干渉情報y0が演算される。例えば、
当該プリグルーブのプリフォーマットアドレスによる干
渉情報y0を正弦波と見なした場合であって、その振幅
をG0とし、位相差をφ0、角速度をω0としたとき、
その干渉情報y0は(6)式により演算される。 y0=G0・sin(φ0+ω0・t) ・・・・(6)
【0071】また、内周側のプリグルーブのプリフォー
マットアドレスによる干渉情報yaは、その振幅をAと
したとき、その干渉情報yaは(7)式により演算され
る。 ya=A・sin{φa0+φ0+2・π・(r/v)・ω0+ω0・t} ・・・・(7)
【0072】外周側のプリグルーブのプリフォーマット
アドレスによる干渉情報ybは、同様にして、その振幅
をBとしたとき、(8)式により演算される。 yb=B・sin{φb0+φ0+2・π・(r/v)・ω0+ω0・t} ・・・・(8)
【0073】続いて、第1の実施例に係る光ディスク再
生装置201の動作例について説明をする。図10A〜
Cは、現在位置におけるウオーブル信号SWBの位相計算
例を示す波形図であり、図11A、Bは、内外周側のプ
リフォーマットアドレスに係るバイフェーズ信号DBPの
波形例を示す図である。
【0074】例えば、図10Aに示す単一キャリアのウ
オーブル信号SWBの現在位置における位相を計算する場
合に、帯域フィルタ341の出力(A+D)−(B+
C)が図示しないコンパレータなどを使用して正弦波の
ゼロ交点が検出される。
【0075】このコンパレータによる二値化データ(バ
イフェーズ信号DBPに相当する)が図10Cに示す一定
周期(1/f0)のウインドウ信号SWなどの基準信号
と比較され、そのコンパレータ出力の立ち上がりエッジ
が連続してウインドウ信号のハイレベルの期間と同期し
たか否かが検出される。f0はウオーブル信号の周波数
22.05kHz±1kHzであり、角速度ω0は2π
f0である。ウインドウ信号の幅は(1/f0)±10
%程度である。
【0076】ここでコンパレータ出力の立ち上がりエッ
ジの周期が等時間間隔であることが検出された場合に
は、その時点をt=0としてタイマ(時刻)をスタート
させ、経過時間txを計算する。この経過時間tx及び
制御命令START=1に基づいてZ1=Z0−(ya+y
b)が演算され、制御命令START=0によりZ1=Z0
が出力される。
【0077】この例では、光ディスク10を光ディスク
再生装置201に装着して信号の記録及び再生を行う場
合を想定する。なお、プリフォーマットアドレスに基づ
いて情報が記録された光ディスク10から記録情報を読
み取る場合を前提とする。また、図2で説明した情報取
得方法に係るフローチャートを再び使用する。
【0078】A.光ディスク10への情報記録時 この場合に、図2で説明した情報取得方法に係るフロー
チャートのステップA1でレーザービームLが光ディス
ク10に照射され、この光ディスク10からの戻り光
L’が光ピックアップ30により検出される。これによ
り、当該プリフォーマットアドレス及び記録情報(読出
情報Z0)が取得される。このとき、図5Bに示したメ
インスポット4を利用してウォーブル形状が読み取ら
れ、ウオーブル信号SWBが再生される。
【0079】このウオーブル信号SWBには4分割光検出
器701の4個の受光素子PD1〜PD4によって検出
されたウォーブル成分(A+D)−(B+C)が含まれ
ている。このウオーブル信号SWBはRFアンプ部32に
より増幅された後にATIPデコーダ34の帯域フィル
タ341に出力され、メインスポット4によるウォーブ
ル成分(A+D)−(B+C)を取り出すように帯域制
限される。この帯域制限後のウォーブル信号SWBはA/
D変換回路342によってアナログ・デジタル変換さ
れ、A/D変換後の読出情報Z0は読出情報メモリ34
3に一時格納される。
【0080】そして、ステップA2でATIPデコーダ
34では、当該プリフォーマットアドレスに隣接する内
外周側のプリフォーマットアドレスが演算される。この
時点で読出情報メモリ343から読み出される当該プリ
フォーマットアドレスの読出情報Z0に関しては、制御
部50から合成干渉情報算出用の演算回路353へ制御
命令START=0が出力されるので、演算回路353から
クロストーク減算用の演算回路344にはy=0が出力
される。従って、演算回路344ではZ0−0が演算さ
れ、演算後の情報Z0は記録情報Z1となって、二値化
回路345に出力される。
【0081】二値化回路345で記録情報Z1の2値化
が行われた後に、PLL回路346で、22.O5kH
zのキャリア成分に同期した記録情報Z1の位相ループ
が固定される。更に、PLL回路346に接続されたク
ロック発生用のPLL回路347では、記録情報Z1か
らキャリア成分に同期したクロック信号(FMCK)C
KWBが生成される。このクロック信号CKWBに基づいて
バイフェーズデコーダ348により、そのキャリア成分
に同期した記録情報Z1が復調処理され、バイフェーズ
信号DBPが生成される。
【0082】この復調後のバイフェーズ信号DBPはMS
F変換回路349によって、当該メインスポット4にお
ける読出位置を示すプリフォーマットアドレスDADに変
換される。MSF変換回路349では、プリフォーマッ
トアドレスDADの同期パターンが検出されてATIP同
期検出信号FSYが生成される。このATIP同期検出
信号FSYはスピンドルモータ駆動部23に供給され
る。
【0083】また、MSF変換回路349からエンコー
ダ351及び制御部50には、当該メインスポット4に
おける読出位置のプリフォーマットアドレスDADが各々
供給される。この例では、エンコーダ351によって、
当該プリフォーマットアドレスDADに隣接する内外周側
のプリグルーブのプリフォーマットアドレスがエンコー
ドされる。
【0084】例えば、現在のプリフォーマットアドレス
が30分00秒00フレームの先頭にメインスポット4
が位置している場合を想定する。そして、CDの標準線
速(CLV)フォーマットで、光ディスクの基準半径を
r0=25mmとし、トラックピッチをtp=1.6μ
mとし、基準線速度をv=1.3m/sとし、セクタ周
波数をf=75Hzとし、セクタ数をNtsとしたとき、
30分00秒00フレームのプリフォーマットアドレス
rに隣接する内外周のプリグルーブによるプリフォーマ
ットアドレスは、(1)〜(3)式により演算される。
【0085】まず、00分02秒00フレームから数え
たサブフレームの数であるセクタ数Ntsが(2)式によ
り演算され、そのセクタ数Ntsは Nts=60・75・30+75・00+75・00−7
5・2 =134850となる。
【0086】また、現在の読出位置であるプリフォーマ
ットアドレスに係る半径位置rは(1)式より、 r=1/2[√{(0.0016+2・25)2+4・
0.0016・1300・134850/(π・7
5)}−(0.0016+2・25)] =42.60752138mmとなる。
【0087】更に、光ディスク10の1回転上にあるセ
クタ数Nrは(3)式により、 Nr=2・π・42.60752138/(1300/
75) =15.44486となる。
【0088】従って、当該プリフォーマットアドレス
(30分00秒00フレーム)に隣接する内周側のプリ
グルーブのプリフォーマットアドレスは29分59秒5
9.56フレームとなり、外周側のプリグルーブのプリ
フォーマットアドレスは30分00秒15.44フレー
ムとなる。
【0089】この例では、図2に示したフローチャート
のステップA3でその内外周側のプリフォーマットアド
レスによる干渉情報ya、ybが演算される。なお、図
11Aには、内周側のプリグルーブのプリフォーマット
アドレス(29分59秒59.56フレーム)に係るバ
イフェーズ信号DBPを示している。図11Aに示すt=
0から時間tx1を経過した後の干渉情報yaがクロスト
ーク算出用の演算回路352によって演算される。
【0090】また、図11Bには、外周側のプリグルー
ブのプリフォーマットアドレス(30分00秒15.4
4フレーム)に係るバイフェーズ信号DBPを示してい
る。この例で、図11Bに示すt=0から時間tx2を経
過した後の干渉情報ybが同様にして演算される。
【0091】例えば、内周側のプリグルーブのプリフォ
ーマットアドレスによる干渉情報yaは、その振幅をA
とし、最初は位相差φa0=0[rad]とし、経過時間
tx11に関しては、以下の計算式から得られた周波数2
3.05KHz時のtx11=139.68μsを設定し、
時間範囲0≦t≦139.68μsにおける位相と、同
様にして得られる周波数21.05KHz時のtx12=1
58.73μsを設定し、時間範囲139.68μs≦
t≦139.68μs+158.73μsにおける位相
に基づいて上述の(4)式により周波数22.05KHz
±1kHz時の干渉情報yaが演算される。
【0092】但し、周波数23.05KHz時の経過時間
tx11は、 tx11=[{1/(r・f)}・(1−フレームの端
数)]・10-6 により演算される。この例では、 tx11=[{1/(42・75)}・(1−0.5
6)]・10-6 =139.68μsとなる。
【0093】また、周波数21.05KHz時の経過時間
tx12は、 tx12=[{1/(r・f)}/2]・10-6 により演算される。この例では、 tx12=[{1/(42・75)}/2]・10-6 =158.73μsとなる。
【0094】 周波数23.05KHz時の時間範囲0
≦t≦139.68μsにおける位相φa1に関して
は、角速度をωa1としたときに、 φa1=[1/{r・f・(フレームの端数)}]・ω
a1[rad] により演算される。この例で位相φa1は、 φa1=[1/{42・75・0.56}]・ωa1で
ある。
【0095】但し、角速度ωa1は、 ωa1=2・π・f0・10-3 [rad/s] であり、 ωa1=2・π・23.05・10-3 [rad/s] である。
【0096】 周波数21.05KHz時の時間範囲1
39.68μs≦t≦139.68μs+158.73
μsにおける位相φa1に関しては、 φa1=[1/{r・f・1.0}]・ωa1[rad] により演算される。この例で位相φa1は、 φa1=[1/{42・75・1.0}]・ωa1 であり、角速度ωa1は、 ωa1=2・π・21.05・10-3 [rad/s] である。演算回路352では、及びを算出した後に
(4)式により干渉情報yaが演算される。
【0097】また、外周側のプリグルーブのプリフォー
マットアドレスによる干渉情報ybは、その振幅をBと
し、最初は位相差φa0=0[rad]とし、経過時間tx
2に関しては、以下の計算式から得られた周波数23.
05KHz時のtx21=177.77μsを設定し、時間
範囲0≦t≦177.77μsにおける位相と、同様に
して得られる周波数21.05KHz時のtx22=31
7.46μsを設定し、時間範囲177.77μs≦t
≦177.77μs+317.46μsにおける位相に
基づいて上述の(5)式により周波数22.05KHz±
1kHz時の干渉情報ybが演算される。
【0098】但し、周波数23.05KHz時の経過時間
tx21は、 tx21=[{1/(42・75)}・(1−0.4
4)]・10-6 =177.77μsとなる。
【0099】また、周波数21.05KHz時の経過時間
tx22は、 tx22=[1/(r・f)]・10-6 により演算される。この例では、 tx22=[1/(42・75)/2]・10-6 =317.46μsとなる。
【0100】 周波数23.05KHz時の時間範囲0
≦t≦177.77μsにおける位相φa1に関して
は、角速度をωa1としたときに、 φa1=[1/(42・75・0.44)]・ωa1で
ある。但し、角速度ωa1は、 ωa1=2・π・23.05・10-3 [rad/s] である。
【0101】 周波数21.05KHz時の時間範囲1
77.77μs≦t≦177.77μs+317.46
μsにおける位相φa1に関しては、 φa1=[1/(r・f・1.0)]・ωa1[rad] により演算される。この例で位相φa1は、 φa1=[1/(42・75・1.0)]・ωa1 であり、角速度ωa1は、 ωa1=2・π・21.05・10-3 [rad/s] である。演算回路352では、及びを算出した後に
(5)式により干渉情報ybが演算される。
【0102】そして、図2に示したフローチャートのス
テップA4で制御部50から合成干渉情報算出用の演算
回路353へ出力される制御命令START=1に基づい
て、当該プリフォーマットアドレスの読出情報Z0から
干渉情報yが減算される。例えば、制御命令START=1
に基づいて制御部50から制御命令START=1を受けた
演算回路353では、y=ya+ybが演算されて、そ
の演算結果が演算回路344に出力される。従って、演
算回路344では、制御命令START=1によりZ1=Z
0−(ya+yb)が演算される。演算後の情報Z0−
yは記録情報Z1となって、二値化回路346に出力さ
れる。
【0103】二値化回路345で記録情報Z1の2値化
が行われた後に、上述したようにPLL回路346、3
47、バイフェーズデコーダ348、MSF変換回路3
49によるDSP処理が繰り返される。なお、ステップ
A5で情報読出処理が終了したか否かが制御部50から
供給される制御命令STARTに基づいて演算回路353に
より判断される。この際に情報読出終了命令が受信され
ない場合にはステップA1に戻って情報読出処理が継続
される。その終了命令によって読出演算処理を終了す
る。
【0104】なお、ウォーブル信号SWBに基づいて光デ
ィスク10が所定の速度回転されると共に、メインスポ
ット4が位置するトラックのプリフォーマットアドレス
が判別される。このアドレス判別結果に基づき、メイン
スポット4を所望のトラック位置となるようにレーザー
ビームLの照射位置が制御され、メインスポット4が所
望のトラックの位置とされたときに、データの書き込み
が行われる。
【0105】B.光ディスク10からの情報再生時 この場合に、プリフォーマットアドレスに基づいて光デ
ィスク10にレーザービームLが照射され、この光ディ
スク10から反射されてくる戻り光L’が光ピックアッ
プ30により検出される。この情報再生においても、ウ
ォーブル信号SWBに基づく時間軸情報の読み出しに関し
て、当該プリフォーマットアドレスの読出情報Z0から
干渉情報yが減算される。
【0106】従って、光ディスク10から読み出した読
出情報Z0から当該プリフォーマットアドレスの記録情
報Z1のみを取り出すことができる。これにより、光デ
ィスクの記録密度が高くなって、隣接する情報記録層に
レーザービームLが跨って照射された場合でも、クロス
トークを防止できる。
【0107】(3)第2の実施例 図12は第2の実施例に係る光ディスク再生装置202
の構成例を示すブロック図である。この例ではDSP構
成のATIPデコーダ34に代わって、ATIPデコー
ダ34’及び制御部50’が設けられ、ウオーブル信号
SWBをアナログ処理して、隣接するプリグルーブによる
プリフォーマットアドレスに係るクロストークを取り除
くようにしたものである。なお、ATIPデコーダ34
のエンコード機能及び干渉情報yの演算に関しては制御
部50’のデータ処理機能を利用するものである。
【0108】図12に示す光ディスク再生装置202は
第1の実施例で説明した光ディスク再生装置201と比
較すると、ATIPデコーダ34及び制御部50に代わ
って、ATIPデコーダ34’及び制御部50’が設け
られるものである。なお、第1の実施例で説明した同じ
名称及び同じ符号のものは、同じ機能を有するためその
説明を省略する。
【0109】図13は演算手段としてのATIPデコー
ダ34’及び制御部50’の内部構成例を示すブロック
図である。ATIPデコーダ34’は帯域フィルタ34
1、デジタル/アナログ変換回路(以下D/A変換回路
という)355、減算回路354、二値化回路345、
PLL回路346,347、バイフェーズデコーダ34
8、MSF変換回路349を有している。
【0110】ウォーブル信号SWBはATIPデコーダ3
4’の帯域フィルタ341に供給され、メインスポット
4によるウォーブル成分(A+D)−(B+C)を取り
出すように帯域制限される。この帯域フィルタ341に
は減算回路354が接続され、帯域制限後のウォーブル
信号SWBから、隣接プリフォーマットアドレスによる合
成干渉情報(クロストーク情報)yに係るアナログ信号
Syが減算される。減算後のアナログ出力信号SWB−S
yは記録信号Szとなる。
【0111】この演算回路354には二値化回路345
が接続され、記録信号Szの2値化が行われる。二値化
後の記録信号Szは記録情報Z1となる。二値化回路3
45には第1の実施例と同様にしてPLL回路346が
接続され、22.05kHzのキャリア成分に同期した
記録情報Z1の位相ループが固定される。更に、PLL
回路346にはクロック発生用のPLL回路347が接
続され、記録情報Z1からキャリア成分に同期したクロ
ック信号(FMCK)CKWBが生成される。
【0112】上述の2つのPLL回路346,347に
はバイフェーズデコーダ348が接続され、先に生成さ
れたクロック信号CKWBに基づいてそのキャリア成分に
同期した記録情報Z1が復調処理され、バイフェーズ信
号DBPが生成される。バイフェーズデコーダ348には
MSF変換回路349が接続され、復調後のバイフェー
ズ信号DBPがプリフォーマットアドレスDADに変換され
る。このプリフォーマットアドレスDADは制御部50’
に出力される。また、MSF変換回路349では、プリ
フォーマットアドレスDADの同期パターンが検出されて
ATIP同期検出信号FSYが生成される。このATI
P同期検出信号FSYはスピンドルモータ駆動部23に
供給される。
【0113】また、MSF変換回路349には制御部5
0’が接続されている。この制御部50’には第1の実
施例で説明したエンコーダ351、クロストーク算出用
の演算回路352、合成干渉情報算出用の演算回路35
3が設けられている。もちろん、エンコーダ351、演
算回路352、353は第1の実施例の制御部50の演
算機能を利用するものであってもよい。
【0114】制御部50’のエンコーダ351では、当
該プリフォーマットアドレスDADに隣接する内外周側の
プリグルーブのプリフォーマットアドレスがエンコード
される。例えば、任意の読出位置であるプリフォーマッ
トアドレスを示す半径位置rは、第1の実施例で説明し
たように(1)式により演算され、その際のセクタ数N
tsは(2)式により演算され、その光ディスク10の1
回転上にあるセクタ数Nrは(3)式により演算され
る。
【0115】このエンコーダ351にはクロストーク算
出用の演算回路352が接続され、内周側のプリグルー
ブのプリフォーマットアドレスによる干渉情報yaが
(4)式により演算されると共に、外周側のプリグルー
ブのプリフォーマットアドレスによる干渉情報ybが
(5)式により演算される。
【0116】この演算回路352には合成干渉情報算出
用の演算回路353が接続され、制御部50’で発生さ
れる制御命令START=1又は0に基づいて、合成干渉情
報yが先のD/A変換回路355に出力するようになさ
れる。この例で、制御命令START=1により、y=ya
+ybがD/A変換回路355に出力され、制御命令S
TART=0により、y=0がD/A変換回路355に出力
される。これにより、減算回路354では制御命令STA
RT=1により、干渉情報yをデジタル・アナログ変換し
たアナログ信号Syが減算回路354に出力される。こ
の減算回路354からアナログ出力信号SWB−Syが出
力され、制御命令START=0によりアナログ出力信号
(ウオーブル信号)SWBが出力される。
【0117】従って、帯域制限後のウォーブル信号SWB
から、隣接プリフォーマットアドレスによる合成干渉情
報(クロストーク情報)yに係るアナログ信号Syを減
算することができる。これにより、第1の実施例と同様
にして、光ディスク10から読み出した読出情報Z0か
ら当該プリフォーマットアドレスの記録情報Z1のみを
取り出すことができる。これにより、光ディスクの記録
密度が高くなって、隣接する情報記録層にレーザービー
ムLが跨って照射された場合でも、第1の実施例と同様
にしてクロストークを防止できる。
【0118】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る光デ
ィスク再生装置によれば、予め形成されたアドレスに係
る読出情報からその内外周側のアドレスによる干渉情報
を減算する演算手段が備えられるものである。
【0119】この構成によって、光ディスクより読み出
した読出情報から内外周側のアドレスによる干渉情報が
取り除かれた、当該アドレスの記録情報のみを取り出す
ことができるので、光ディスクの記録密度が高くなっ
て、隣接する情報記録層に光ビームが跨って照射された
場合でも、クロストークを防止できる。
【0120】本発明に係る情報読取方法によれば、光デ
ィスクに光ビームを照射すると共に、当該アドレス及び
記録情報を読み取って読出情報を取得した後に、その読
出情報に基づいて当該アドレスに隣接する内外周側のア
ドレス及びその内外周側のアドレスによる干渉情報を演
算し、その後、当該アドレスの読出情報から干渉情報を
減算するようになされる。
【0121】この構成によって、光ディスクから読み出
した読出情報から当該アドレスの記録情報のみを取り出
すことができる。従って、高記録密度の光ディスクにお
いて、隣接するプリグルーブに光ビームが跨って照射さ
れた場合でも、隣接プリグルーブによるクロストークを
防止できる。
【0122】この発明は追記型の光ディスク(CD−
R,DVD−R)、あるいは書換可能型の光ディスク
(CD−RW)や、ミニディスク(MD)などの書込可
能な光ディスクに適用して極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態としての光ディスク再生装置
100の構成例を示すブロック図である。
【図2】その実施形態としての情報読取方法による処理
例を示すフローチャートである。
【図3】各実施例に係る光ディスク再生装置201、2
02に搭載される情報読取手段としての光ピックアップ
30の構成例を示す概念図である。
【図4】その光検出部70の構成例を示す概念図であ
る。
【図5】A及びBは、光ピックアップ30が適用される
光ディスク10の構成例及び3ビームの照射例を示す図
である。
【図6】A〜CはATIP情報、バイフェーズ信号DBP
及びウオーブル信号SWBとの関係例を示す波形図であ
る。
【図7】プリフォーマットアドレスを成すATIP情報
のフレーム構造例を示すデータフォーマットである。
【図8】光ピックアップ30を装備した第1の実施例と
しての光ディスク再生装置201の構成例を示すブロッ
ク図である。
【図9】ウォーブル信号SWBが供給される演算手段とし
てのATIPデコーダ34の内部構成例を示すブロック
図である。
【図10】A〜Cは、現在位置におけるウオーブル信号
SWBの位相計算例を示す波形図である。
【図11】A及びBは、内外周側のプリフォーマットア
ドレスに係るバイフェーズ信号DBPの波形例を示す図で
ある。
【図12】第2の実施例に係る光ディスク再生装置20
2の構成例を示すブロック図である。
【図13】演算手段としてのATIPデコーダ34’及
び制御部50’の内部構成例を示すブロック図である。
【図14】Aは従来例に係る光ディスク10の構成例、
及びBは光ビーム照射例を示す図である。
【符号の説明】
6・・・情報読取手段、7・・・演算手段、10・・・
光ディスク、22・・・スピンドルモータ部、23・・
・スピンドルモータ駆動部、30・・・光ピックアッ
プ、70・・・光検出部、32・・・RFアンプ部、3
3・・・クロック生成/サーボ制御部、34,34’・
・・ATIPデコーダ、37・・・書込補償部、40・
・・データ処理部、43・・・インタフェース、50,
50’・・・制御部、100,201,202・・・光
ディスク再生装置、701〜703・・・分割光検出
器、341・・・帯域フィルタ、342・・・A/D変
換回路、343・・・読出情報メモリ、344、35
2,353・・・演算回路(演算手段)、345・・・
二値化回路、346,347・・・PLL回路、348
・・・バイフェーズデコーダ、347・・・MSF変換
回路、351・・・エンコーダ、354・・・減算回
路、355・・・D/A変換回路、PD1〜PD12・
・・受光素子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予めアドレスが形成されており、このア
    ドレスに基づいて情報が記録された光ディスクから記録
    情報を読み取る光ディスク再生装置であって、 前記光ディスクに光ビームを照射すると共に、当該アド
    レス及び記録情報を読み取って読出情報を出力する情報
    読取手段と、 前記情報読取手段から入力した当該アドレスに隣接する
    内外周側のアドレスを演算した後に、前記内外周側のア
    ドレスによる干渉情報を演算し、当該アドレスの読出情
    報から前記干渉情報を減算する演算手段とを備えること
    を特徴とする光ディスク再生装置。
  2. 【請求項2】 前記アドレスは、 前記光ディスクに形成されるグルーブが第1及び第2の
    周波数によって変調されたウォーブル信号で表され、 前記演算手段は、 前記第1及び第2の周波数に基づいて前記内外周側アド
    レスの読出情報の位相差と角速度をそれぞれ算出するこ
    とによって、前記干渉情報を演算することを特徴とする
    請求項1に記載の光ディスク再生装置。
  3. 【請求項3】 予めアドレスが形成されており、このア
    ドレスに基づいて情報が記録された光ディスクから記録
    情報を読み取る方法であって、 前記光ディスクに光ビームを照射すると共に、当該アド
    レス及び記録情報を読み取って読出情報を取得し、 取得した前記読出情報に基づいて、当該アドレスに隣接
    する内外周側のアドレスを演算し、 前記内外周側のアドレスによる干渉情報を演算し、 当該アドレスの読出情報から前記干渉情報を減算するこ
    とを特徴とする情報読取方法。
  4. 【請求項4】 前記アドレスは、 前記光ディスクに形成されるグルーブが、第1及び第2
    の周波数によって変調されたウォブリング信号で表さ
    れ、 前記干渉情報を演算するステップに関し、 前記第1及び第2の周波数に基づいて、前記内外周側ア
    ドレスの読出情報の位相差と角速度をそれぞれ求めるス
    テップを有することを特徴とする請求項3に記載の情報
    読取方法。
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Cited By (3)

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