JP3537662B2 - 光ビームの記録パワー制御装置 - Google Patents

光ビームの記録パワー制御装置

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JP3537662B2
JP3537662B2 JP09541598A JP9541598A JP3537662B2 JP 3537662 B2 JP3537662 B2 JP 3537662B2 JP 09541598 A JP09541598 A JP 09541598A JP 9541598 A JP9541598 A JP 9541598A JP 3537662 B2 JP3537662 B2 JP 3537662B2
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light
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power
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    • G11B7/09Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers with provision for moving the light beam or focus plane for the purpose of maintaining alignment of the light beam relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B7/0901Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers with provision for moving the light beam or focus plane for the purpose of maintaining alignment of the light beam relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following for track following only
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学式記録媒体に
情報を記録する際に用いられる光ビームの記録パワー制
御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光学式記録媒体として、例えば、有機色
素材料を用いて一度だけ記録情報の書き込みが可能とな
る追記型光ディスクや、相変化材料や光磁気材料を用い
て何度でも書き換えが可能となる書換型光ディスク等が
知られている。これらの光学式記録媒体は、その記録面
上に照射された光ビームが有する熱エネルギーによって
当該記録面の物理的性状が変化せしめられることを利用
して、情報が記録される。
【0003】このような光学式記録媒体の場合、記録材
料として同一の素材を使用しても各素材の特性にはばら
つきが存在するため、ある素材に対して一律に光ビーム
の記録パワーを設定すると、記録媒体によっては必ずし
も最適な記録パワーとはならない場合が生じる。
【0004】そこで、この種の光学式記録媒体に対して
情報を記録する情報記録装置においては、情報の記録を
開始する前に、光ビームの記録パワーを、かかる光学式
記録媒体に対する最適値に設定するための光パワー制御
(OPC:Optimum Power Control)が行なわれる。
【0005】OPCは、通常、記録開始に先立って、記
録媒体の所定位置に設けられたPCA(Power Calibrat
ion Area)と呼ばれる領域に、所定の範囲でパワー値を
変化させながら試し書きを行い、試し書きしたテスト情
報を再生して、例えば再生信号のジッタが最も少なかっ
たパワー値をこの記録媒体における最適な記録パワーと
して設定する作業である。このようにOPCによって、
OPCを行った条件下における最適パワーに調整するこ
とができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般的に光
学式記録媒体は、同一の記録媒体であってもその記録位
置に応じて記録条件が微妙に変化する。例えば、光学式
記録媒体の記録面上に指紋等の汚れが点在していたり、
あるいは反り等の形状変化により各記録位置での記録条
件は、上記PCAにおける記録条件とは異なったものと
なる。
【0007】したがって、PCAで求めた最適パワー
で、一律に、記録媒体の全面に亘って記録を行うと、記
録位置によっては記録パワーの過不足が生じるという問
題があった。
【0008】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的は、記録動作を行いつつ、その記録動作を
行っている光学式記録媒体上の記録位置において最適パ
ワーとなるように制御すること(以下、ランニングOP
Cと称する。)が可能となる記録パワー制御装置を提供
することにある。
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、光学式記録媒体の記録面上に照射された記録用光ビ
ームからの反射光を受光する記録トラックの接線方向と
光学的に平行な線分で分割された第1の受光手段と、記
録情報の記録方向において前記記録用光ビームの後方に
照射されると共に、当該記録トラックの垂直方向におい
ては、前記記録用光ビームの照射位置とは負方向にトラ
ックピッチの略1/2の奇数倍の間隔を有するように照
射された第1の調整用光ビームに対する当該光学式記録
媒体からの反射光を受光する記録トラックの接線方向と
光学的に平行な線分で分割された第2の受光手段と、記
録情報の記録方向において前記記録用光ビームの前方に
照射されると共に、当該記録トラックの垂直方向におい
ては、前記記録用光ビームの照射位置とは正方向にトラ
ックピッチの略1/2の奇数倍の間隔を有するように照
射された第2の調整用光ビームに対する当該光学式記録
媒体からの反射光を受光する記録トラックの接線方向と
光学的に平行な線分で分割された第3の受光手段と、前
記光学式記録媒体の所定領域に前記記録用光ビームの記
録パワーを変化させながらテスト情報を記録し当該記録
されたテスト情報を再生することにより前記記録用光ビ
ームの最適な記録パワーを設定するパワー設定手段と、
前記記録用ビームが前記所定領域に前記最適な記録パワ
ーで照射されると同時に前記第2の受光手段に受光され
る反射光量と前記第3の受光手段に受光される反射光量
とに基づいて基準信号を生成する第1の生成手段と、前
記記録用ビームが前記光学式記録媒体の記録位置に照射
されると同時に前記第2の受光手段に受光される反射光
量と前記第3の受光手段に受光される反射光量とに基づ
いて調整信号を生成する第2の生成手段と、前記基準信
号と前記調整信号との差分に応じて前記記録用光ビーム
の記録パワーを制御するパワー制御手段と、を備えたこ
とを特徴とする。また、請求項3に記載の発明は、前記
第1の生成手段および前記第2の生成手段は、前記第2
の受光手段に受光された反射光量と前記第3の受光手段
に受光された反射光量との差分に基づいて前記基準信号
および前記調整信号を生成することを特徴とする。
【0019】請求項1および請求項3に記載の発明の作
用によれば、第1の受光手段は、記録用光ビームの記録
媒体からの反射光を受光する。第3の受光手段は、記録
情報の記録方向において記録用光ビームの前方に照射さ
れると共に、記録トラックの接線方向とは垂直な方向に
おいては記録用光ビームの照射位置とは正方向(記録媒
体における記録情報の記録順方向で規定される方向であ
って、光ディスクの場合は通常内周から外周に向かって
記録情報の記録が行なわれるから、この通常の場合の正
方向は内周から外周に向けた方向のことである。)にト
ラックピッチの1/2の奇数倍の間隔を有して照射され
る第2の調整用光ビーム(つまり、例えば記録用光ビー
ムが記録トラックであるグルーブトラック上を照射して
いる場合には、第2の調整用光ビームはランドトラック
上を照射することになる。)を受光する。また、第2の
受光手段は、記録情報の記録トラックにおいて記録用光
ビームの後方に照射されると共に、記録トラックの接線
方向とは垂直な方向においては記録用光ビームの照射位
置とは負方向(光ディスクの場合、通常外周から内周に
向けた方向)にトラックピッチの1/2の奇数倍の間隔
を有して照射される第1の調整用光ビームを受光する。
各受光手段は、それぞれ、少なくとも記録トラックの接
線方向と光学的に平行な分割線で2分割されている。そ
して、第1の演算手段は、記録用光ビームによるプッシ
ュプルエラー信号を、第2の演算手段は第2の調整用光
ビームによるプッシュプルエラー信号を、第3の演算手
段は第1の調整用光ビームによるプッシュプルエラー信
号をそれぞれ生成する。そして、第2の演算手段からの
出力と第3の演算手段からの出力との和を演算する第4
の演算手段の出力と第1の演算手段の出力との差を演算
する第5の演算手段から、上述したDPP法に基づくト
ラッキング誤差信号が得られ、トラッキング制御手段
は、かかるトラッキング誤差信号に基づいて記録用光ビ
ームのトラッキング制御を行なう。
【0020】一方、第6の演算手段は、第3の受光手段
の総和信号(つまり、第2の調整用光ビームの記録媒体
からの総反射光量)を生成する。また、第7の演算手段
は、第2の受光手段の総和信号(つまり、第1の調整用
光ビームの記録媒体からの総反射光量)を生成する。そ
して、第8の演算手段は、第6の演算手段からの出力と
第7の演算手段からの出力の差を演算する。パワー制御
手段は、この第8の演算手段からの出力に基づいて記録
用光ビームの記録パワーを制御する。なお、記録用光ビ
ームが記録トラック上で記録状態にあるときには、第2
の調整用光ビームは記録媒体上の未記録領域のランドト
ラックを照射し、第1の調整用光ビームは記録済み領域
のランドトラックを照射する。
【0021】したがって、パワー制御手段は、記録媒体
上の未記録領域からの総反射光量と記録済み領域からの
総反射光量との差分に基づいて記録パワーを制御するの
で、特に第2の受光手段と第3の受光手段に記録用光ビ
ームの記録動作に伴う記録情報の漏れ込み(クロストー
ク)が有る場合に、かかるクロストーク成分は第8の演
算手段による差動演算によって相殺されることになり、
よリ精度の高いパワー制御を行なうことができる。しか
も、調整用光ビームとして、記録用光ビームのトラッキ
ング制御のために照射されるDPP法に基づくサブビー
ムを兼用できるので、ピックアップは従来の構成をその
まま採用することができる。
【0022】請求項2に記載の発明は、前記パワー制御
手段は、前記基準信号と前記調整信号との差分がゼロに
なるように前記記録用光ビームの記録パワーを制御する
ことを特徴とする。
【0023】請求項2に記載の発明の作用によれば、
求項1に記載の発明の作用に加えて、パワー制御手段
は、第8の演算手段からの出力信号が所定の基準値と一
致するように記録パワーの制御を行なう。
【0024】したがって、所定の基準値を、例えばPC
A領域で予め捕捉した再生信号のジッタが最も少なくな
る記録パワーで記録したときの未記録領域の反射光量
記録済み領域の反射光量の差分に相当する値に設定す
れば、記録媒体の記録位置に拘らず、記録パワーが最適
な値となるように帰還制御が行なわれる。
【0025】また、請求項1に記載の発明は、光学式記
録媒体の記録面上に照射された記録用光ビームからの反
射光を受光する記録トラックの接線方向と光学的に平行
な線分で分割された第1の受光手段と、記録情報の記録
方向において前記記録用光ビームの後方に照射されると
共に、当該記録トラックの垂直方向においては、前記記
録用光ビームの照射位置とは負方向にトラックピッチの
略1/2の奇数倍の間隔を有するように照射された第1
の調整用光ビームに対する当該光学式記録媒体からの反
射光を受光する記録トラックの接線方向と光学的に平行
な線分で分割された第2の受光手段と、記録情報の記録
方向において前記記録用光ビームの前方に照射されると
共に、当該記録トラックの垂直方向においては、前記記
録用光ビームの照射位置とは正方向にトラックピッチの
略1/2の奇数倍の間隔を有するように照射された第2
の調整用光ビームに対する当該光学式記録媒体からの反
射光を受光する記録トラックの接線方向と光学的に平行
な線分で分割された第3の受光手段と、前記光学式記録
媒体の所定領域に前記記録用光ビームの記録パワーを変
化させながらテスト情報を記録し当該記録されたテスト
情報を再生することにより前記記録用光ビームの最適な
記録パワーを設定するパワー設定手段と、前記記録用ビ
ームが前記所定領域に前記最適な記録パワーで照射され
ると同時に前記第2の受光手段に受光される反射光量と
前記第3の受光手段に受光される反射光量とに基づいて
基準信号を生成する第1の生成手段と、前記記録用ビー
ムが前記光学式記録媒体の記録位置に照射されると同時
に前記第2の受光手段に受光される反射光量と前記第3
の受光手段に受光される反射光量とに基づいて調整信号
を生成する第2の生成手段と、前記基準信号と前記調整
信号との差分に応じて前記記録用光ビームの記録パワー
を制御するパワー制御手段と、を備えたことを特徴とす
る。また、請求項4に記載の発明は、前記第1の生成手
段および前記第2の生成手段は、前記第2の受光手段に
受光された反射光量と前記第3の受光手段に受光された
反射光量との比に基づいて前記基準信号および前記調整
信号を生成することを特徴とする。
【0026】請求項1および請求項4に記載の発明の作
用によれば、第1の受光手段は、記録用光ビームの記録
媒体からの反射光を受光する。第3の受光手段は、記録
情報の記録方向において記録用光ビームの前方に照射さ
れると共に、記録トラックの接線方向とは垂直な方向に
おいては記録用光ビームの照射位置とは正方向(記録媒
体における記録情報の記録順方向で規定される方向であ
って、光ディスクの場合は通常内周から外周に向かって
記録情報の記録が行なわれるから、正方向は内周から外
周に向けた方向のことである。)にトラックピッチの1
/2の奇数倍の間隔を有して照射される第2の調整用光
ビーム(つまり、例えば記録用光ビームが記録トラック
であるグルーブトラック上を照射している場合には、第
2の調整用光ビームはランドトラック上を照射すること
になる。)を受光する。また、第2の受光手段は、記録
情報の記録トラックにおいて記録用光ビームの後方に照
射されると共に、記録トラックの接線方向とは垂直な方
向においては記録用光ビームの照射位置とは負方向(光
ディスクの場合、通常外周から内周に向けた方向)にト
ラックピッチの1/2の奇数倍の間隔を有して照射され
る第1の調整用光ビームを受光する。各受光手段は、そ
れぞれ、少なくとも記録トラックの接線方向と光学的に
平行な分割線で2分割されている。そして、第1の演算
手段は、記録用光ビームによるプッシュプルエラー信号
を、第2の演算手段は第2の調整用光ビームによるプッ
シュプルエラー信号を、第3の演算手段は第1の調整用
光ビームによるプッシュプルエラー信号をそれぞれ生成
する。そして、第2の演算手段からの出力と第3の演算
手段からの出力との和を演算する第4の演算手段の出力
と第1の演算手段の出力との差を演算する第5の演算手
段から、上述したDPP法に基づくトラッキング誤差信
号が得られ、トラッキング制御手段は、かかるトラッキ
ング誤差信号に基づいて記録用光ビームのトラッキング
制御を行なう。
【0027】一方、第6の演算手段は、第3の受光手段
の総和信号(つまり、第2の調整用光ビームの記録媒体
からの総反射光量)を生成する。また、第7の演算手段
第2の受光手段の総和信号(つまり、第1の調整用光
ビームの記録媒体からの総反射光量)を生成する。そし
て、第8の演算手段は、第6の演算手段からの出力と第
7の演算手段からの出力の比を演算する。パワー制御手
段は、この第8の演算手段からの出力に基づいて記録用
光ビームの記録パワーを制御する。なお、記録用光ビー
ムが記録トラック上で記録状態にあるときには、第2の
調整用光ビームは記録媒体上の未記録領域のランドトラ
ックを照射し、第1の調整用光ビームは記録済み領域の
ランドトラックを照射する。
【0028】したがって、パワー制御手段は、記録媒体
上の未記録領域からの総反射光量と記録済み領域からの
総反射光量との比に基づいて記録パワーを制御するの
で、特に第2の受光手段と第3の受光手段に記録用光ビ
ームの記録動作に伴う記録情報の漏れ込み(クロストー
ク)が有る場合であっても、第8の演算手段による除算
演算によってかかるクロストーク成分も、単なる未記録
領域と記録済み領域における反射光量、つまり、各領域
における反射率の比として表されることになる。したが
って、クロストーク成分の有無に影響を受けない記録パ
ワーの制御を行なうことができる。しかも、調整用光ビ
ームとして、記録用光ビームのトラッキング制御のため
に照射されるDPP法に基づくサブビームを兼用できる
ので、ピックアップは従来の構成をそのまま採用するこ
とができる。
【0029】さらに、請求項2に記載の発明は、前記パ
ワー制御手段は、前記基準信号と前記調整信号との差分
がゼロになるように前記記録用光ビームの記録パワーを
制御することを特徴とする。
【0030】請求項2に記載の発明の作用によれば、
求項1に記載の発明の作用に加えて、パワー制御手段
は、第8の演算手段からの出力信号が所定の基準値と一
致するように記録パワーの制御を行なう。
【0031】したがって、所定の基準値を、例えばPC
A領域で予め捕捉した再生信号のジッタが最も少なくな
る記録パワーで記録したときの未記録領域の反射光量と
記録済み領域の反射光量との比に相当する値に設定すれ
ば、記録媒体の記録位置に拘らず、記録パワーが最適な
値となるように帰還制御が行なわれる。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明に好適な実施の形態(以
下、実施形態と称する。)について図面に基づいて説明
する。
【0033】図1は、本発明の実施形態である光ビーム
の記録パワー制御装置RSを備えた情報記録装置の全体
の構成を示すブロック図である。
【0034】なお、この実施形態においては、情報記録
装置Sは、記録情報を追記型光ディスクであるDVD−
R1に記録するものとする。
【0035】また、DVD−R1には、アドレス情報等
を担うプリピットが、予め形成されており、情報記録装
置Sは、記録情報の記録時には、当該プリピットを検出
することによりDVD−R1上のアドレス情報を得、こ
れにより記録情報を記録するDVD−R1上の記録位置
を検出し記録するものとする。
【0036】情報記録装置Sは、ピックアップ2と、
算増幅器3と、デコーダ4と、プリピット信号デコーダ
5と、スピンドルモータ6と、サーボ回路7と、エンコ
ーダ9と、プロセッサ8と、パワー制御回路10と、
ーザ駆動回路11と、インターフェース12とにより構
成されている。また、当該情報記録装置Sには、プロセ
ッサ8が適宜発するデータ転送要求コマンドSQやデー
タ転送停止コマンドSS等の各指令に応じて、記録すべ
き記録情報SRが、外部のホストコンピュータ13から
インターフェース12を介して入力されている。
【0037】上記構成手段のうち、ピックアップ2、演
算増幅器3、パワー制御回路10、レーザ駆動回路1
1、並びにプロセッサ8により、光ビームの記録パワー
制御装置RSが構成される。
【0038】ピックアップ2は、図2に示すごとく、レ
ーザダイオード21、コリメータレンズ22、回折格子
23、偏光ビームスプリッタ24、1/4波長板25、
対物レンズ26、集束レンズ27、光検出器28からな
り、レーザ駆動信号SDLに基づいて光ビームBをDVD
−R1の情報記録面に照射し、その反射光に基づいて上
記プリピットを検出して記録すべき後述のエンコーダ9
によってエンコードされたエンコード信号SREを記録す
ると共に、DVD−R1上に既に記録されている情報が
ある場合には、上記光ビームの反射光に基づいて当該既
に記録されている情報を検出し検出信号SDTとして演
算増幅器3に出力する。
【0039】そして、演算増幅器3は、ピックアップ2
の上記光検出器28から出力された検出信号SDTに対し
て後述する演算処理を施すことにより、記録パワー調整
信号SCA、プリピット検出信号Spp、光ビームBのフォ
ーカス及びトラッキング制御に関するエラー信号SE、
並びに、既に記録されている情報に対応する増幅信号S
P(RF信号)を生成し、生成された上記各信号に応じ
た処理回路であるパワー制御回路10、デコーダ4、プ
リピット信号デコーダ5、サーボ回路7に夫々出力す
る。
【0040】ここで、エラー信号SEは、それぞれ別個
に生成されるフォーカスエラー信号(FE信号)、トラ
ッキングエラー信号(TE信号)の総称であり、演算増
幅器3は、エラー信号SEである上記フォーカスエラー
信号(FE信号)、トラッキングエラー信号(TE信
号)を個々に生成しサーボ回路7に供給する。
【0041】デコーダ4は、演算増幅器4から供給され
る、DVD−R1に記録されたピット列の情報を担うR
F(Radio Frequency)信号SPに対して、8−16復調
及びデインターリーブを施すことにより当該RF信号S
Pをデコードし、復調信号SDM及びサーボ復調信号SSD
を出力する。
【0042】プリピット信号デコーダ5は、プリピット
信号SPPをデコードして復調プリピット信号SPDを出力
する。そして、サーボ回路7は、エラー信号SEに基づ
いて、ピックアップ2におけるフォーカスサーボ制御及
びトラッキングサーボ制御のためのピックアップサーボ
信号SSPを出力すると共に、復調プリピット信号SPD及
びサーボ復調信号SSDに基づいて、DVD−R1を回転
させるためのスピンドルモータ6の回転をサーボ制御す
るためのスピンドルサーボ信号Sssを出力する。
【0043】これらと並行して、プロセッサ8は、後述
する記録パワー制御動作の際に使用される参照データS
REFをパワー制御回路10に出力すると共に、復調信号
SDMに基づいて既に記録されていた情報に対応する再生
信号SOTを外部に出力する等、主として記録情報の記録
再生動作を制御する。
【0044】一方、インターフェース12は、プロセッ
サ8の制御の下、ホストコンピュータ13から送信され
てくる記録情報SRに対して、これを情報記録装置Sに
取り込むためのインターフェース動作を行い、当該記録
情報SRをエンコーダ9に出力する。
【0045】そして、エンコーダ9は、図示しないEC
C(Error Correction Code)ジェネレータ、8−16
変調部、スクランブラ等を含み、記録情報SRに対して
情報誤り訂正コード符号(ECC符号)を付加してEC
Cブロックを構成すると共に、このECCブロックに対
してインターリーブ及び8−16変調並びにスクランブ
ル処理を施し、DVD−R1上に実際に記録するべきエ
ンコード信号SREを生成する。
【0046】また、パワー制御回路10は、エンコード
信号SRE及び先述したパワー調整信号SCAに基づいて、
ピックアップ2から光ビームを適正な照射パワーで出力
するための駆動信号SDを出力する。この点については
後述する。
【0047】その後、レーザ駆動回路11は、駆動信号
SDに対して実際に上記レーザダイオードを駆動するた
めの電流増幅処理を行ない、レーザ駆動信号SDLとして
出力する。
【0048】なお、上記の情報記録装置Sは、DVD−
R1に記録されている情報を再生することも可能であ
り、その際には、復調信号SDMに基づいてプロセッサ8
を介して再生信号SOTが外部に出力されることとなる。
【0049】次に、本発明の光ビームの記録パワー制御
装置RSについて図面に基づいて詳細に説明する。ま
ず、この実施形態で採用するトラッキングエラー検出方
法であるDPP法について図3を用いて簡単に説明す
る。
【0050】DPP法は、いわゆる1ビームを用いたプ
ッシュプル法における直流オフセットに弱いという欠点
を克服すべく考えられたもので、情報の記録再生に用い
られるメインビームSp0のプッシュプル信号(ディスク
上の情報記録トラックの接線方向と光学的に平行な線分
で2分割されることにより2つの領域を有する光検出器
の各領域から出力される検出信号の差分信号)とかかる
メインビームSp0が照射される記録トラックとは1/2
トラックピッチ分離れた位置(例えば、上記記録トラッ
クがグルーブトラックGRの場合にはランドトラックL
D上)を照射するサブビームSp-1またはSp+1あるいは
その両方のプッシュプル信号との差分をトラッキングエ
ラー検出信号とするものである。つまり、メインビーム
Sp0とサブビームSp-1及びSp+1とを同時に図3に示さ
れるが如き上記所定の距離(トラックピッチの1/2)
離れた位置に照射した時に、その反射光ビームから得ら
れるメインビームのプッシュプル信号とサブビームのプ
ッシュプル信号との差分信号を、トラッキングエラー信
号とするのである。
【0051】上記メインビームSp0によるプッシュプル
信号とサブビームSp-1,Sp+1によるプッシュプル信号
の間では、ディスクの偏芯等により発生する直流成分は
各プッシュプル信号上に同相成分として現れると共に、
トラッキングエラー成分は逆相成分として現れるので、
上記の如く各プッシュプル信号の差分を取ることによ
り、直流成分、つまり、直流オフセットは相殺されてト
ラッキングエラー成分のみが得られることになる。
【0052】本発明では、上記DPP法を採用するため
に、図2に示すように、ピックアップ2において回折格
子23を介在させて0次光並びに±1次光を発生させる
と共に、回折格子23を回転させて上記0次光並びに±
1次光がDVD−R1上において図3で示される如き配
置関係となるように、つまり、メインビームである0次
光(Sp0)がグルーブトラックGR上を照射するときに
はサブビームである±1次光(Sp+1,Sp-1)は隣接す
るランドLD上を照射するように調整されている。この
実施形態における0次光Sp0は、記録情報の記録方向に
おいて、−1次光Sp-1に対して先行する光ビームであ
る。また、+1次光Sp+1は、上記記録方向において、
メインビームに先行するサブビームとなる。本発明で
は、本来トラッキングエラー検出に用いられるべき上記
±1次光を、後述する方法によりレーザビームのランニ
ングOPCにも利用する。
【0053】次に、図4乃至図5を用いて本発明の光ビ
ームの記録パワー制御装置RSの第1の実施形態につい
て説明する。なお、図4は、光ビームの記録パワー制御
装置RSを構成するピックアップ2における光検出器2
8及び演算増幅器3のより具体的な構成を示すものであ
り、図5は、光ビームの記録パワー制御装置RSを構成
するパワー制御回路10の具体的な構成を示すものであ
る。
【0054】図4において、光検出器281、282、
283は、上述したDPP法による3つの光ビーム(0
次光及び±1次光)に対応して配されたものである。光
検出器281は、0次光、つまり、情報の記録を担うメ
インビーム(記録用ビーム)によるDVD−R1からの
反射光を受光するものであり、DVD−R1上の情報記
録トラックの接線方向と光学的に平行な線分L1と、かか
る線分L1とは垂直な線分M1とにより、A乃至Dの領域に
4分割されている。
【0055】また、光検出器282は、+1次光、つま
り、上記メインビームに対して記録方向において先行す
るサブビーム(以下、先行サブビームと称する。)によ
るDVD−R1からの反射光を受光するものであり、上
記線分L1と平行な線分L2によりE1及びE2の領域に2
分割されている。
【0056】また、光検出器283は、−1次光、つま
り、上記メインビームに対して記録方向において後続す
るサブビーム(以下、後続サブビームと称する。)によ
るDVD−R1からの反射光を受光するものであり、上
記線分L1と平行な線分L3によりF1及びF2の領域に2
分割されている。
【0057】上記光検出器281乃至283の各領域
(A〜D、E1、E2、F1、F2)からの検出信号(電流
信号)は、それぞれI−V変換器284により電流/電
圧変換された後、検出信号SDTとして演算増幅器3に出
力される。
【0058】演算増幅器3は、加算器301乃至307
と、減算器308乃至312と、乗算器313とからな
り、これら演算器を図4に示す如く構成することによ
り、所望の演算を行なわしめる。
【0059】まず、加算器303,304と、減算器3
11とにより、光検出器281における領域Aからの検
出信号SAと領域Dからの検出信号SDとの和と、領域B
からの検出信号SBと領域Cからの検出信号SCとの和と
の差分信号、すなわち、周知技術である非点収差法に基
づくメインビームSp0のフォーカスエラー信号SFEが演
算される。かかるフォーカスエラー信号SFEはエラー信
号SEとしてサーボ回路7に出力されて、メインビーム
Sp0がDVD−R1上で常に合焦するように、すなわ
ち、上記フォーカスエラー信号SFEが0となるようにサ
ーボ制御が行なわれる。
【0060】また、加算器301、302、及び306
により、光検出器281における領域A乃至Dの総和信
号、すなわち、メインビームが照射するトラックに記録
されているピット列の情報を担うRF信号Spが演算さ
れ、デコーダ4に出力される。
【0061】さらに、加算器301及び302と、減算
器310とにより、光検出器281における領域Aから
の検出信号SAと領域Bからの検出信号SBとの和と、領
域Cからの検出信号SCと領域Dからの検出信号SDとの
和との差分信号、すなわち、メインビームSp0に対する
プッシュプル信号が演算される。かかるプッシュプル信
号は、プリピット信号Sppとしてプリピット信号デコー
ダ5に出力されると共に減算器312にも出力される。
【0062】なお、上記プッシュプル信号がプリピット
信号Sppとして利用できるのは、この実施形態で使用す
るDVD−R1上のプリピットが、情報記録トラック
(この例ではグルーブトラック)に隣接する、メインビ
ームSp0を当該情報記録トラックに案内するガイドトラ
ック(この例ではランドトラック)上に形成されている
ためである。かかるDVD−R1の形態については、例
えば特願平8年第171528号に詳述されている。
【0063】さらに、加算器307と、減算器308、
309及び312と、乗算器313とにより、上述した
DPP法に基づくトラッキングエラー信号STEが演算さ
れる。すなわち、光検出器282の領域E1の検出信号
SE1と領域E2の検出信号SE2とのプッシュプル信号
(減算器308からの出力信号)と、光検出器283の
領域F1からの検出信号SF1と領域F2からの検出信号
SF2とのプッシュプル信号(減算器309からの出力信
号)とが加算器307によって加算演算されたものに乗
算器313で所定の係数kを乗算した信号、つまり、先
行サブビームSp+1並びに後続サブビームSp-1に対応し
たプッシュプル信号の和と、上述したメインビームSp0
に対応するプッシュプル信号である減算器310からの
出力信号Sppとの減算を減算器312で行なうのであ
る。かかる演算によって得られるトラッキング信号STE
は、エラー信号SEとしてサーボ回路7に出力されて、
メインビームSp0がDVD−R1の情報記録トラック上
を走査するように、すなわち、上記トラッキングエラー
信号STEが0となるようにサーボ制御が行なわれる。
【0064】なお、上記係数kはピックアップ2におけ
る回折格子23によるメインビームSp0とサブビームS
p+1、Sp-1の分光比に応じて設定されるものであり、減
算器312の出力信号に、直流成分が相殺されて現れな
くなる値に設定される。
【0065】一方、加算器305により、光検出器28
3における領域F1及び領域F2からの検出信号の和、
すなわち、後続サブビームSp-1に対する総和信号が、
記録パワーの調整信号SCAとしてパワー制御回路10に
出力される。
【0066】なお、メインビームSp0が走査中の情報記
録トラック(グルーブトラック)上に記録情報を順次記
録している場合には、図3に示される如く後続サブビー
ムSp-1は既に記録済みのグルーブトラックに挟まれた
ランドトラック上を照射することになる。したがって、
上記加算器305から出力される調整信号SCAは、情報
がグルーブトラックに記録された直後に、かかる記録動
作によって変化したディスクの反射率を担う情報であ
る。
【0067】次に、図5を用いてパワー制御回路10に
ついて説明する。パワー制御回路10は、減算器101
と、プロセッサ8から供給される基準信号SREFを一時
的に記憶するレジスタ102と、ディジタル/アナログ
変換器103と、減算器101からの出力信号に応じて
レーザダイオードの記録時に重畳する駆動電力を設定す
る電力設定回路104と、かかる電力設定回路104で
設定された電力に相当する電流を供給する電流源105
と、エンコード信号SREに対して、DVD−R1上に形
成されるピット形状の整形を為すためのいわゆるライト
ストラテジ処理を行なう波形変換回路106と、かかる
波形変換回路106からの出力信号に応じて上記電流源
105から供給される電流を中継するスイッチ107
と、再生時の駆動電力を設定する電力設定回路108
と、かかる電力設定回路108で設定された電力に相当
する電流を供給する電流源109と、電流源105から
スイッチ107を介して供給される電流と電流源109
から供給される電流とを重畳し、駆動信号SDとしてレ
ーザ駆動回路12に出力する加算器110とからなる。
【0068】つまり、パワー制御回路10は、電流源1
09から供給される再生時の駆動電流に、記録情報であ
るエンコード信号SREに応じて電流源105から供給さ
れる電流を重畳することにより記録時の駆動電流とする
構成であって、重畳される電流源105から出力される
電流値が、調整信号SCAと基準信号SREFとの差分信号
に応じて調整される。
【0069】プロセッサ8は、DVD−R1の上述した
PCA領域において記録情報の記録を開始する前のOP
C処理によって基準信号SREFを予め取得し、これをレ
ジスタ102に記憶せしめるのである。つまり、PCA
領域における、再生信号品質(C/N)が最も良好にな
る記録パワーでテスト記録された領域を再生したときに
得られる後続サブビームSp-1の総和信号(加算器30
5からの出力)が、基準信号SREFとしてレジスタ10
2に記憶される。
【0070】したがって、減算器101からは、メイン
ビームが照射されて記録情報の記録が行なわれた直後の
情報記録トラックの反射率を担う調整信号SCAの基準信
号SREFからの偏倚分が出力され、電力設定回路104
は、かかる偏倚分を0とする電力に設定されるのであ
る。つまり、調整信号SCAが基準信号SREFとなるよう
に帰還制御がなされるので、ディスク上の記録条件が記
録位置によって変化しても記録情報を最適な記録パワー
で記録することが可能となる。
【0071】なお、上記第1の実施形態では、トラッキ
ング方法として、メインビームSp0のプッシュプルエラ
ー信号と、このメインビームに対する先行サブビームS
p+1のプッシュプルエラー信号と後続サブビームSp-1の
プッシュプルエラー信号の和信号との差分を演算し、か
かる差分信号をトラッキング誤差信号とする、3ビーム
を用いたDPP法を採用した例を示したが、メインビー
ムSp0のプッシュプルエラー信号(加算回路301、3
02及び減算回路310により生成する。)とメインビ
ームに対する後続サブビームSp-1のプッシュプルエラ
ー信号回路(減算回路309及び係数器313により生
成する。)との差分信号(減算回路312により生成す
る。)をトラッキング誤差信号とする2ビームを用いた
DPP法において本発明を適用することも可能である。
この場合、先行サブビームSp+1の演算処理に関わる減
算回路308及び加算回路307は設ける必要は無い。
【0072】次に、本発明の光ビームの記録パワー制御
装置に関わる第2の実施形態について図6に基づいて説
明する。なお、図6において図4と同じ構成には同一の
符号を付し、その説明は省略する。
【0073】図6において新たに付加された構成は、光
検出器282における領域E1からの検出信号SE1と領
域E2からの検出信号SE2との加算信号、つまり、先行
サブビームSp+1の総和信号を生成する加算器314
と、かかる先行サブビームSp+1の総和信号と加算器3
05から出力される後続サブビームSp-1の総和信号と
の減算を行なう減算器315である。そして、この減算
器315からの出力を調整信号SCAとしてパワー制御回
路10に供給する構成とされている。
【0074】いま、メインビームSp0が走査中の情報記
録トラック(グルーブトラック)上に記録情報を順次記
録している場合には、図3に示される如く先行サブビー
ムSp+1は未記録状態のグルーブトラックに挟まれたラ
ンドトラック上を照射することになる。後続サブビーム
Sp-1は、上述したとおり、既に記録済みのグルーブト
ラックに挟まれたランドトラック上を照射することにな
る。
【0075】したがって、この実施形態における調整信
号SCAは、未記録領域における反射率と記録済み領域に
おける反射率の差を表す信号なる。この際、メインビー
ムSp0によって記録されている記録情報の、先行サブビ
ームSp+1並びに後続サブビームSp-1への漏れ込み(ク
ロストーク)量は、ほぼ同一であると見做すことができ
る。つまり、メインビームSp0を中心にほぼ同一円周上
に先行サブビームSp+1と後続サブビームSp-1とが存在
するため、クロストークの影響は同一と見なすことがで
きる。そのため、減算器315による減算によって、メ
インビームSp0によって記録されている記録情報の先行
サブビームSp+1並びに後続サブビームSp-1への漏れ込
み(クロストーク)成分が相殺されることになり、調整
信号SCAは未記録領域と記録済み領域における反射率の
みの差を表すものとなり好ましい。
【0076】また、この実施形態における基準信号SRE
Fは、記録情報の記録に先立って行なわれるDVD−R
1のPCA領域でのOPC処理において、テスト記録時
に変化せしめる記録パワーの値とその記録パワーでテス
ト記録する際に上記減算器315から得られる調整信号
SCAとを対にして記憶しておき、テスト記録されたもの
を再生して再生信号品質が最良となる記録パワーの設定
値を選択する際に、選択された記録パワーに対応させて
記憶しておいた上記調整信号SCAを基準信号SREFとし
てレジスタ102に設定するのである。
【0077】次に、本発明の光ビームの記録パワー制御
装置に関わる第3の実施形態について図7に基づいて説
明する。なお、図7において図6と同じ構成には同一の
符号を付し、その説明は省略する。
【0078】図7において図6と異なる構成は、減算器
315に代えて除算器316を設けたことである。他の
構成は図7に示されたものと同一である。
【0079】この実施形態における調整信号SCAは、先
行サブビームSp+1により得られる未記録領域における
反射率と後続サブビームSp-1により得られる記録済み
領域における反射率の比を表す信号なる。かかる構成に
よれば、メインビームSp0によって記録されている記録
情報の、先行サブビームSp+1並びに後続サブビームSp
-1への漏れ込み(クロストーク)量に関係なく、純粋に
反射率の比を表すものとなり好ましい。つまり、記録情
報によるクロストークが存在しても、かかるクロストー
クは未記録領域或いは記録済み領域における反射率の影
響を受けた状態で受光されるため、それらの比は反射率
の比となるのである。
【0080】この第3の実施形態における基準信号SRE
Fも、記録情報の記録に先立って行なわれるDVD−R
1のPCA領域でのOPC処理において、テスト記録時
に変化せしめる記録パワーの値とその記録パワーでテス
ト記録する際に上記除算器316から得られる調整信号
SCAとを対にして記憶しておき、テスト記録されたもの
を再生して再生信号品質が最良となる記録パワーの設定
値を選択する際に、選択された記録パワーに対応させて
記憶しておいた上記調整信号SCAを基準信号SREFとし
てレジスタ102に設定するのである。
【0081】なお、上記説明では、トラッキング方法と
してDPP法を採用し、かかるDPP法によって使用す
るサブビームを記録パワーの調整用光ビームとして兼用
する例を示したが、調整用光ビームを発生する専用のレ
ーザダイオードを備える構成も可能である。
【0082】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したため、調
整用光ビームによって、先行する記録用光ビームによる
記録情報の記録状態を監視し、その結果を記録用光ビー
ムに反映することができるので、記録媒体上の記録位置
における最適な記録パワーに制御することができる。し
かも、調整用光ビームとして、記録用光ビームのトラッ
キング制御のために照射されるDPP法に基づくサブビ
ームを兼用できるので、ピックアップは従来の構成をそ
のまま採用することができて好都合である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ビームの記録パワー制御装置を備え
た情報記録装置全体の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示すピックアップ2の具体的な構成例を
示す図である。
【図3】図2に示すピックアップ2からDVD−R1に
照射された記録用光ビームと第1及び第2の調整用光ビ
ームの位置関係を示す図である。
【図4】本発明の光ビームの記録パワー制御装置におけ
る第1の実施形態のブロック図である。
【図5】本発明の光ビームの記録パワー制御装置におけ
るパワー制御回路の具体的なブロック構成を示す図であ
る。
【図6】本発明の光ビームの記録パワー制御装置におけ
る第2の実施形態のブロック図である。
【図7】本発明の光ビームの記録パワー制御装置におけ
る第3の実施形態のブロック図である。
【符号の説明】1・・・・・DVD−R(光学式記録媒体) 281・・・光検出器(第1の受光手段) 282・・・光検出器(第3の受光手段) 283・・・光検出器(第2の受光手段) 3・・・・・演算増幅器(第1の生成手段、第2の生成
手段) 301、302・・・加算器(第1の演算手段) 305・・・加算器(第4の演算手段、第7の演算手
段) 307・・・加算器(第2の演算手段、第4の演算手
段) 308・・・減算器(第2の演算手段、第3の演算手
段) 309・・・減算器(第2の演算手段) 310・・・減算器(第1の演算手段) 312・・・減算器(第3の演算手段、第5の演算手
段) 314・・・加算器(第6の演算手段) 315・・・減算器(第8の演算手段) 316・・・除算器(第8の演算手段) 8・・・・・プロセッサ(パワー設定手段) 11・・・・パワー制御回路(パワー制御手段) p0 ・・・メインビーム(記録用光ビーム) p+1 ・・・先行サブビーム(第2の調整用光ビーム) p-1 ・・・後続サブビーム(第1の調整用光ビーム) REF ・・・基準信号(基準値) CA ・・・調整信号 S・・・情報記録装置 RS・・・光ビームの記録パワー制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−16042(JP,A) 特開 平8−124189(JP,A) 特開 平9−330520(JP,A) 特開 平3−46131(JP,A) 特開 平3−93047(JP,A) 特開 平10−11755(JP,A) 実開 平2−65220(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/0045 G11B 7/125

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学式記録媒体の記録面上に照射された
    記録用光ビームからの反射光を受光する記録トラックの
    接線方向と光学的に平行な線分で分割された第1の受光
    手段と、 記録情報の記録方向において前記記録用光ビームの後方
    に照射されると共に、当該記録トラックの垂直方向にお
    いては、前記記録用光ビームの照射位置とは負方向にト
    ラックピッチの略1/2の奇数倍の間隔を有するように
    照射された第1の調整用光ビームに対する当該光学式記
    録媒体からの反射光を受光する記録トラックの接線方向
    と光学的に平行な線分で分割された第2の受光手段と、 記録情報の記録方向において前記記録用光ビームの前方
    に照射されると共に、当該記録トラックの垂直方向にお
    いては、前記記録用光ビームの照射位置とは正方向にト
    ラックピッチの略1/2の奇数倍の間隔を有するように
    照射された第2の調整用光ビームに対する当該光学式記
    録媒体からの反射光を受光する記録トラックの接線方向
    と光学的に平行な線分で分割された第3の受光手段と、 前記光学式記録媒体の所定領域に前記記録用光ビームの
    記録パワーを変化させながらテスト情報を記録し当該記
    録されたテスト情報を再生することにより前記記録用光
    ビームの最適な記録パワーを設定するパワー設定手段
    と、 前記記録用ビームが前記所定領域に前記最適な記録パワ
    ーで照射されると同時に前記第2の受光手段に受光され
    る反射光量と前記第3の受光手段に受光される反射光量
    とに基づいて基準信号を生成する第1の生成手段と、 前記記録用ビームが前記光学式記録媒体の記録位置に照
    射されると同時に前記第2の受光手段に受光される反射
    光量と前記第3の受光手段に受光される反射光量とに基
    づいて調整信号を生成する第2の生成手段と、 前記基準信号と前記調整信号との差分に応じて前記記録
    用光ビームの記録パワーを制御するパワー制御手段と、 を備えたことを特徴とする光ビームの記録パワー制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記パワー制御手段は、前記基準信号と
    前記調整信号との差分がゼロになるように前記記録用光
    ビームの記録パワーを制御することを特徴とする請求項
    に記載の光ビームの記録パワー制御装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の生成手段および前記第2の生
    成手段は、前記第2の受光手段に受光された反射光量と
    前記第3の受光手段に受光された反射光量との差分に基
    づいて前記基準信号および前記調整信号を生成すること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の光ビーム
    の記録パワー制御装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の生成手段および前記第2の生
    成手段は、前記第2の受光手段に受光された反射光量と
    前記第3の受光手段に受光された反射光量との比に基づ
    いて前記基準信号および前記調整信号を生成することを
    特徴とする請求項1または請求項2に記載の光ビームの
    記録パワー制御装置。
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