JP3858731B2 - 記録状態検出指数の算出方法並びにこれを用いた光ディスク記録方法及び光ディスク記録装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクへの情報記録時に光ディスクの記録状態を検出する指数を求める記録状態検出指数の算出方法、並びにこれを用いた光ディスク記録方法及び光ディスク記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスクの記録状態を示すパラメータとして、記録波形を再生したRF波形の非対称性を示す「アシンメトリ」と「β」とがある。
【0003】
「アシンメトリ」とは、図8(1)に示すように、DC結合されたHF信号の3T,11Tのランドレベル及びピットレベルをそれぞれI3L,I3p,I11L,I11pで表すと、次式で求められる。
【0004】
アシンメトリ={(I3L+I3p)/2−(I11L+I11p)/2}/(I11L−I11p) ・・・(20)
【0005】
記録パワーを上げるとアシンメトリの値は小さくなり、記録パワーを下げるとアシンメトリの値は大きくなる。図8(1)と図8(2)とのHF波形を比べると、図8(1)の方が、記録パワーが高いのでアシンメトリの値が小さい。
【0006】
一方、「β」とは、図8(2)に示すように、AC結合されたHF波形のAC−GNDをゼロレベルとした場合のHF波形エンベロープのランド側レベルとピット側レベルとをそれぞれA1,A2と表すと、次式で求められる。
【0007】
β=(A1+A2)/(A1−A2) ・・・(21)
【0008】
アシンメトリとは逆に、記録パワーを上げるとβの値は大きくなり、記録パワーを下げるとβの値は小さくなる。よって、図8(1)のHF波形と図8(2)のHF波形とでは、アシンメトリの値とは逆に、記録パワーの高い(1)の波形の方がβの値は大きい。
【0009】
このβ(アシンメトリ)とジッタとには、図9に示すような関係がある。一般に、βが大きすぎたり小さすぎたりすると、ジッタが悪化する。許されるジッタ値以下のβ(アシンメトリ)の幅を、一般にパワーマージンと呼ぶ。このパワーマージンは光ディスクの種類によって様々であるが、特にパワーマージンが狭い光ディスクに記録する場合に、β(アシンメトリ)の変動が大きな問題となる。そのため、光ディスク全面において均一なβ(アシンメトリ)の記録状態になることが要求される。近年進められている高倍速記録化の場合は、更にパワーマージンが狭くなる傾向があるため、光ディスク全面において均一なβ(アシンメトリ)がより一層要求される。
【0010】
このような背景の中で、通常の光ディスクのCLV(constant linear velocity)記録方法は、光ディスクの所定の試し書き領域(Power Calibration
Area、以下「PCA」という。)において、予め最適記録パワーを校正するための動作(Optimum Power Calibration、以下「OPC」という。)を行い、このOPCで求めた最適記録パワーに固定してデータ記録領域への実記録動作を行う。しかし、以下にあげるような原因により、OPCで求めた最適パワーで記録しているにもかかわらず、光ディスクの記録状態が最適ではなくなる、という問題が起こる。
【0011】
1)光ディスクの特性の面内変化。
2)光ヘッドのレーザ光線の光軸と光ディスク記録面との、機械的な傾きのズレの面内変化。例えば、ラジアルSKEWの面内変化、ディスク反りなど。
3)OPC時と実記録時との温度変化による光ディスクの特性の変化。
4)OPC時と実記録時との温度変化による、半導体レーザ素子の波長変化による記録特性の変化。
【0012】
これらの諸問題を解決するために、記録時に様々な方法で記録状態を検出し、これに基づいて記録パワーを補正し、OPC時の記録状態を維持する動作(これを一般に「ランニングOPC」と呼ぶ。)を行う場合がある。
【0013】
このランニングOPCには、例えば特開2000−215454号公報(以下「第一従来例」という。)、特開平9‐270128号公報(以下「第二従来例」という。)、及び特開平9―91705号公報(以下「第三従来例」という。)に開示された技術が知られている。
【0014】
第一従来例では、記録時ピット反射光レベルのPEAK値(以下、「PEAK値」という。)と、記録時ピット反射光後半のサンプリングホールドレベル(上記公報では「B値」と呼んでいる。)とから、次の演算式により記録状態を検出し記録パワーを補正する。
【0015】
記録状態検出指数=(B値)/(PEAK値) ・・・(22)
【0016】
すなわち、OPC時に記録状態検出指数を上記の方法で測定し、これを記録状態検出指数の目標値とし、データ記録領域への記録時に測定する記録状態検出指数が目標値になるように記録パワーを制御する。
【0017】
第二従来例では、記録時ピット反射光レベルのPEAK値(上記公報では「Am」と呼んでいる。)と、記録時ピット反射光後半のサンプリングホールドレベル(上記公報では「Bm」と呼んでいる)とから、次の演算式により記録状態を検出し記録パワーを補正する。
【0018】
記録状態検出指数=(Am)/N―(Bm) ・・・(23)
【0019】
第三従来例では、記録時ピット反射光レベルと記録パワーとから、次の演算式により記録状態を検出し、記録パワーを補正する。
【0020】
記録状態検出指数=(記録時ピット反射光レベル)/(記録パワー) ・・・(24)
【0021】
すなわち、データ記録領域への記録し始めに記録状態検出指数を上記の方法で測定し、これを記録状態検出指数の目標値とし、以降の記録時に測定する記録状態検出指数が目標値になるように記録パワーを制御する。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、第一乃至第三従来例では、次のような問題があった。
【0023】
第一従来例では、次のような問題があった。式(22)に含まれるPEAK値は、反射光検出回路の周波数特性の影響が大きく、温度変化等によってもその周波数特性が変化するため、安定した測定が困難である。また、周波数特性や飽和による検出誤差の補正を考慮していない。更に、当然のことながら、ピークホールド回路が必要であるため、回路コストが高価になる。更にまた、式(22)のみで得られる記録状態検出指数に基づいて記録パワーを制御するランニングOPC方法では、光ディスクの種類によっては、様々な要因によって記録状態変動に対する十分な追従性能が得られない場合がある。
【0024】
第二従来例では、次のような問題があった。式(23)中の「N」は、実験により求めた値であり、光ディスクの種類別に値を設定しておく必要がある。そのため、多種の光ディスクに対応するのに手間がかかるとともに、光ディスク装置の一台ごとの差によっても「N」の最適値がばらつく。式(23)のみで得られる記録状態検出指数に基づいて記録パワーを制御するランニングOPC方法では、光ディスクの種類によっては、様々な要因によって記録状態変動に対する十分な追従性能が得られない場合がある。また、第一従来例と同様に、測定困難な記録時ピット反射光レベル(PEAK)を演算パラメータに使用している、という問題がある。
【0025】
第三従来例では、第一及び第二従来例で問題となる「PEAK値」を演算パラメータに使用しない。しかし、式(24)で求める記録状態検出指数は、光ディスクの種類によっては、様々な要因によって記録状態変動に対する十分な追従性能が得られない場合がある。また、光ディスクによっては、逆にランニングOPCが効きすぎるということが起こる。理想は変動量0%である。
【0026】
一方、本発明者は、これらの問題を解決して記録状態変動に対する追従性をより向上させた技術を、既に特許出願している(特願2001−18260号[未公開]、以下「第四従来例」という。)この第四従来例では、光ディスクへの情報記録時に当該光ディスクの記録状態を検出する指数Rmを求める際に、ピット部を生成するパワーPw1で照射したレーザ光の反射光強度の安定した部分を光強度レベルSpとして検出し、ピット部を生成しないパワーで照射したレーザ光のスペース部からの反射光強度を光強度レベルSsとして検出し、次式
Rm=Sp/Ss/Pw12 ・・・(25)
によって指数Rmを求める。
【0027】
第四従来例によれば、パワーPw1で照射したレーザ光の反射光強度のPEAK値を用いないので、温度変動等に影響されない安定した記録状態検出指数が得られる。これに加え、パワーPw12を用いることにより、記録パワーに対する変化量を大きくできるので、記録状態の検出感度を向上させた記録状態検出指数が得られる。
【0028】
第四従来例の方法は、図2のグラフの「n=2」の場合に相当する。しかしこの方法でも、光ディスクや光ディスク装置の種類によっては、様々な要因により記録状態変動に対する十分な追従性能が得られない場合がある。つまり、最近では多種の光ディスクや光ディスク装置があるので、一つの演算式ではそれらの光ディスクや光ディスク装置に対応しきれないのである。
【0029】
【発明の目的】
そこで、本発明の目的は、多くの種類の光ディスクや光ディスク装置に対しても、温度変動等に対する安定性及び記録状態の検出感度を向上させた記録状態検出指数を得るための記録状態検出指数の算出方法、並びにこれを用いた光ディスク記録方法及び光ディスク記録装置を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る算出方法は、光ディスクへの情報記録時に、当該光ディスクの記録状態を検出する指数Rmを求めるものである。
【0031】
ピット部を生成するパワーPw1で照射したレーザ光の反射光強度の安定した部分を光強度レベルSpとして検出し、ピット部を生成しないパワーで照射したレーザ光のスペース部からの反射光強度を光強度レベルSsとして検出し、前記光ディスク及びその動作環境に合わせて予め調整された係数nを加え、次式Rm=Sp/Ss/Pw1n…(1)によって前記指数Rmを求める(請求項1)。
【0032】
ピット部を生成するパワーPw1で照射したレーザ光の反射光強度の安定した部分を光強度レベルSpとして検出し、前記光ディスク及びその動作環境に合わせて予め調整された係数n並びに記録領域で予め測定した反射率Refを加え、次式Rm=Sp/Ref/Pw1n…(2)によって前記指数Rmを求める(請求項2)。
【0033】
ピット部を生成するパワーPw1で照射したレーザ光の反射光強度が安定した部分を光強度レベルSpとして検出し、前記光ディスク及びその動作環境に合わせて予め調整された係数nを加え、次式Rm=Sp/Pw1n…(3)によって前記指数Rmを求める(請求項3)。
【0034】
請求項1乃至3のいずれかに記載の算出方法において、CAV記録における記録線速度変化による既知の記録パワー変化率をRpとした場合、前記式(1)乃至式(3)のいずれかにおいて、前記Spを含むときはこれに代えてSp/Rpとし、前記Pw1を含むときはこれに代えてPw1/Rpとし、かつ前記nをn>1とした(請求項4)。
【0035】
請求項4記載の算出方法において、記録ストラテジが同一である場合、前記記録パワー変化率Rpの比例係数をb、記録線速度(記録線速度比、記録速度等を含む。)をLvとしたとき、次式Rp=b×√Lv…(16)によって前記記録パワー変化率Rpを求める(請求項5)。
【0036】
請求項4記載の算出方法において、前記記録ストラテジが変化する場合、前記記録パワー変化率Rpの比例係数をb、記録線速度(記録線速度比、記録速度等を含む。)をLv、当該記録ストラテジによる記録パワー変化率をRpsとしたとき、次式Rp=b×√Lv×Rps…(17)によって前記記録パワー変化率Rpを求める(請求項6)。
【0037】
請求項1乃至3のいずれかに記載の算出方法において、前記nがn=m/l(ただしm,lは整数)と表せる場合、前記式(1)乃至式(3)のいずれかにおいて、両辺をl乗し、その右辺を前記指数Rmとする(請求項7)。
【0038】
請求項1乃至7のいずれかに記載の算出方法において、前記光ディスクの少なくとも1周分について前記指数Rmを求め、更にこれらの指数Rmの平均値を求め、その平均値を真の指数Rmとする(請求項8)。
【0039】
請求項1乃至8のいずれかに記載の算出方法において、前記光ディスクの少なくとも1周分について前記指数Rmを算出するためのパラメータを検出し、更にこれらのパラメータの平均値を求め、これらの平均値を用いて前記指数Rmを算出する(請求項9)。
【0040】
請求項1乃至9のいずれかに記載の算出方法において、前記係数nは、光ディスクの種類毎若しくは光ディスク装置の種類毎に、又は光ディスクの一枚毎若しくは光ディスク装置の一台毎に、再生波形の非対称性の変動が小さくなるように予め最適化した値である(請求項10、11)。
【0041】
本発明に係る光ディスク記録方法は、本発明に係る算出方法を用いて情報記録時に前記指数Rmを測定し、当該指数Rmとその目標値との差が最小になるように前記パワーPw1を制御する(請求項12)。
【0042】
請求項12記載の光ディスク記録方法において、本発明に係る算出方法を用いてOPC時に前記指数Rmを測定し、当該指数Rmを前記目標値とする(請求項13)。
【0043】
請求項12記載の光ディスク記録方法において、本発明に係る算出方法を用いて、PCAに最適記録パワーで試し書きする際に前記指数Rmを測定し、当該指数Rmを前記目標値とする(請求項14)。
【0044】
請求項12記載の光ディスク記録方法において、本発明に係る算出方法を用いてデータ領域実記録開始直後に前記指数Rmを測定し、当該指数Rmを前記目標値とする(請求項15)。
【0045】
本発明に係る光ディスク記録装置は、光ディスクへの情報記録時に当該光ディスクの記録状態を検出する指数Rmを求め、当該指数Rmとその目標値との差が最小になるように、ピット部を生成するパワーPw1を制御するものである。そして、本発明に係る算出方法を用いて当該指数Rmを求める手段と、当該指数Rmとその目標値との差が最小になるように前記パワーPw1を制御する手段とを備えている(請求項16)。
【0046】
請求項16記載の光ディスク記録装置において、OPC時に前記指数Rmを測定し、当該指数Rmを前記目標値とする(請求項17)
【0047】
請求項16記載の光ディスク記録装置において、PCAに最適記録パワーで試し書きする際に前記指数Rmを測定し、当該指数Rmを前記目標値とする(請求項18)。
【0048】
請求項16記載の光ディスク記録装置において、データ領域実記録開始直後に前記指数Rmを測定し、当該指数Rmを前記目標値とする(請求項19)。
【0049】
換言すると、本発明は次のような特徴を有する。
1.記録状態検出指数を、請求項1乃至11記載のいずれかの方法で求める。
2.記録状態検出指数の目標値を、OPC時に請求項1乃至11記載のいずれかの方法で求める。
3.記録状態検出指数目標値を、PCAで最適記録パワーで試し書きする際に請求項1乃至11記載のいずれかの方法で求める。
4.記録状態検出指数目標値を、データ領域実記録開始直後に請求項1乃至11記載のいずれかで求める方法。
5.記録状態検出指数を算出する式の分母に、「記録パワー^n」を使用する。「^」は累乗を示す記号である。
6.記録時に常に(又は一定間隔若しくは時々)記録状態検出指数を測定し、これと目標値との差が最小になるように記録パワーを制御する。
7.記録状態検出指数を、光ディスク回転の少なくとも一周分以上測定して平均した値を使用する。
8.記録状態検出指数を算出するためのパラメータ測定を、光ディスク回転の少なくとも1周分以上測定して平均した値を使用して、記録状態検出指数を演算する。
9.記録状態検出指数を算出する式中のランニングOPC感度係数nの値により、ランニングOPCの効き具合を微調整する。
10.光ディスク装置や光ディスクに合わせて、記録状態検出指数の計算式を最適に設定する。
11.CAV記録の場合のランニングOPC方法に適用する。
12.記録状態検出指数を算出する式中のべき乗計算のn(ランニングOPC感度係数)が整数ではない場合に、その式を整数のべき乗計算に変形して、計算を簡単にする。
【0050】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る記録状態検出指数の算出方法の一実施形態を示す説明図である。以下、この図面に基づき説明する。
【0051】
本発明は、光ディスク装置における記録方法を提案するものである。光ディスクに情報記録を行う際に、記録状態を何らかの手段により検出しながら記録パワーを制御して記録状態を制御することを「ランニングOPC」という。以下に、このランニングOPCにおける制御のための記録状態検出指数を求める演算式を提案する。
【0052】
まず、記録時の光ディスクからの反射光のうちピット生成記録パワー照射時の反射光レベルが安定した後半部分をサンプルホールドしたレベル(以下、「記録時ピット反射光レベルSp」という。)と、記録時の光ディスクからの反射光のうちピット生成しない再生パワー照射時のスペース部反射光をサンプルホールドしたレベル(以下、「記録時スペース反射光レベルSs」という。)とを検出する。そして、これらの検出値Sp,Ssと、記録時に半導体レーザ素子からのレーザ光が光ヘッドの対物レンズから出射される記録パワーPw1と、ランニングOPC感度係数nとから、次式によって光ディスクの記録状態を検出する指数を求める。
Rm=Sp/Ss/Pw1n ・・・(1)
Rm:記録状態検出指数
Sp:記録時ピット反射光レベル
Ss:記録時スペース反射光レベル
Pw1:記録パワー
n:ランニングOPC感度係数
この記録状態検出指数Rmに基づいて、記録パワーを制御する。
【0053】
また、式(1)中のランニングOPC感度係数nの値を変化させることにより、ランニングOPCの効き具合を微妙に制御することが可能である。例えば図2に示すグラフは、ある光ディスクにおいて式(1)のランニングOPC感度係数nを1,1.5,2,3としてランニングOPCを行った場合と、ランニングOPCを行わない場合との五通りの記録について、記録波形のアシンメトリ(β値)を測定したものである。このグラフによれば、ランニングOPC感度係数nの値を大きくすると、ランニングOPCの感度が低くなることにより、ランニングOPCの効きが悪くなるので、ランニングOPC=OFFの記録状態変動に近くなる。逆に、ランニングOPC感度係数nの値を小さくすると、ランニングOPCの感度が高くなることにより、ランニングOPCの効きが良くなる。しかし、n<2になると、ランニングOPCが効き過ぎて、記録状態変動がランニングOPC=OFFの場合と比べて逆方向に変動してしまっている。つまり、図2の測定に使用した光ディスク及び動作環境では、記録状態変動の少なさに関してn≒2が適切であると言える。このように、ランニングOPC感度係数nの値を調整することで各種の光ディスクや光ディスク装置等の環境に合った最適なランニングOPCを設定することが可能である。また、量産を考えた場合には、光ディスク装置一台ごとのバラツキが一番少なくなるようなランニングOPCに設定することも可能である。
【0054】
また、式(1)の記録時スペース反射光レベルSsは、記録時のピットを形成しない再生パワー照射時の反射光レベルであるので、記録時の再生パワーが安定していなければ記録時スペース反射光Ssを正確に測定できない。よって、記録時の再生パワーが不安定な場合には誤差を生じやすいため、式(2)のように、記録時スペース反射光レベルSsの代わりに、記録領域において予め測定した反射率Refを使用することも可能である。
Rm=Sp/Ref/Pw1n ・・・(2)
Rm:記録状態検出指数
Sp:記録時ピット反射光レベル
Ref:記録領域反射率
Pw1:記録パワー
n:ランニングOPC感度係数
【0055】
この記録領域反射率Refを計算式に使う場合は、OPC用テストエリアも含めて、予め光ディスク未記録エリアの数カ所において反射率を測定して光ディスクの未記録面全体の反射率カーブを測定しておく必要がある。又は簡略化して、記録状態検出指数の目標値を取得するべき領域(例えばOPCを行うテストエリア)と記録開始領域との反射率のみを採用するという考えであれば、記録状態検出指数の目標値を取得するべき領域(例えばテストエリア)及び記録開始領域のみの反射率を測定して記録状態検出指数の計算に使用するという方法も可能である。
【0056】
また、光ディスクの面内反射率変動が問題にならないレベルすなわち無視できるのであれば、回路や計算式や動作の簡略化のために、記録時スペース反射光レベルを使用しない式(3)によって記録状態検出指数Rmを求める方法も可能である。
Rm=Sp/Pw1n ・・・(3)
Rm:記録状態検出指数
Sp:記録時ピット反射光レベル
Pw1:記録パワー
n:ランニングOPC感度係数
【0057】
また、上記Sp,Ss検出機能の他に、記録時ピット反射光ピークレベルSpk(図1参照)を検出する機能を有していれば、これら検出値(Sp、Ss、Spk)と、記録時に半導体レーザ素子からのレーザ光が光ヘッドの対物レンズから出射される記録パワーPw1とから、式(4)によって光ディスクの記録状態を検出する方法も可能である。ここで、記録時ピット反射光ピークレベルSpkとは、記録時の光ディスクからの反射光に含まれるピット生成記録パワー照射時の反射光レベルのうち、ピット生成記録パワー照射直後のレベル、つまりピット生成記録パワー照射時反射信号の先頭のレベルの高い部分をピークホールドしたレベル、又はピット生成記録パワー照射時反射信号のレベルの高い先頭部分付近をサンプルホールドしたレベルのことをいう。
Rm=Spk×a×n−Sp ・・・(4)
Rm:記録状態検出指数
Spk:記録時ピット反射光ピークレベル
a:記録時ピット反射光ピークレベル補正係数
n:ランニングOPC感度係数
Sp:記録時ピット反射光レベル
【0058】
この方法は、記録時ピット反射光ピークレベルSpkと記録時ピット反射光レベルSpとの差分が光ディスクに吸収されたエネルギ相当である、という考え方に基づいている。しかし、記録時ピット反射光ピークレベルSpkは、回路特性の制限等により正確な測定が非常に困難である。そのため、予め求めた実験値から補正係数aを求め、記録時ピット反射光ピークレベルSpkに補正係数aを掛けて補正するとなお良い。また、この場合も、ランニングOPC感度係数nの値を調整することでランニングOPC感度を調整することが可能である。
【0059】
また、式(4)に記録パワーPw1を乗じた式(5)で計算することで、より正確に光ディスク吸収エネルギ相当値を算出することが可能となる。
Rm=(Spk×a×n−Sp)×Pw1 ・・・(5)
Rm:記録状態検出指数
Spk:記録時ピット反射光ピークレベル
a:記録時ピット反射光ピークレベル補正係数
n:ランニングOPC感度変数
Sp:記録時ピット反射光レベル
Pw1:記録パワー
【0060】
また、式(5)と同様な考え方で、次式でも同等の効果が期待できる。
Rm=(Spk×a×n−Sp)/Ss ・・・(6)
Rm:記録状態検出指数
Spk:記録時ピット反射光ピークレベル
a:記録時ピット反射光ピークレベル補正係数
n:ランニングOPC感度変数
Sp:記録時ピット反射光レベル
Ss:記録時スペース反射光レベル
【0061】
また、式(4)〜式(6)の方法は、記録時ピット反射光ピークレベルSpkを測定しなければならない。しかし、記録時ピット反射光ピークレベルSpkは、正確かつ安定な測定が非常に困難である。そこで、記録時ピット反射光ピークレベルSpkを測定しなくても式(7)を使用すれば、記録時スペース反射光レベルSsと記録時再生パワーPr1と記録パワーPw1とから、記録時ピット反射光ピークレベルSpkを算出することが可能である。
Spk=Ss/Pr1×Pw1 又は Spk×a=Ss/Pr1×Pw1 ・・・(7)
Spk:記録時ピット反射光ピークレベル
a:記録時ピット反射光ピークレベル補正係数
Ss:記録時スペース反射光レベル
Pr1:記録時再生パワー
Pw1:記録パワー
【0062】
この式(7)を使用すると、安定した測定の困難な記録時ピット反射光ピークレベルSpkを使用しないので、すなわちその測定回路が必要無いので回路の簡略化及びコスト低下が可能となる。これに加え、記録時ピット反射光ピークレベルSpkよりも安定した測定が容易な記録時スペース反射光レベルSsに基づき、記録時ピット反射光ピークレベルSpk相当値を算出できるので、動作が安定する。
【0063】
また、これまでの式(1)〜式(7)は、定線速度記録すなわちCLV記録を前提としている。一方、定回転記録すなわちCAV記録の場合は、記録線速度が常に変化するため、これまでの計算式では上手くいかない。
【0064】
CAV記録の場合は、記録時ピット反射光レベルSpと記録パワーPw1とを、記録線速度変化による既知の記録パワー変化率Rpで除算した値とすることで対応が可能となる。つまり、式(1)〜式(7)の記録時ピット反射光レベルSpをSp/Rpとおき、記録パワーPw1をPw1/Rpと置き換えた式(8)〜式(14)となる。
Rm=(Sp/Rp)/Ss/(Pw1/Rp)n ・・・(8)
Rm=(Sp/Rp)/Ref/(Pw1/Rp)n ・・・(9)
Rm=(Sp/Rp)/(Pw1/Rp)n ・・・(10)
Rm=Spk×a×n−Sp/Rp ・・・(11)
Rm=(Spk×a×n−Sp/Rp)×Pw1/Rp ・・・(12)
Rm=(Spk×a×n−Sp/Rp)/Ss ・・・(13)
Spk=Ss/Pr1×(Pw1/Rp) 又は Spk×a=Ss/Pr1×(Pw1/Rp) ・・・(14)
Rm:記録状態検出指数
Sp:記録時ピット反射光レベル
Ss:記録時スペース反射光レベル
Spk:記録時ピット反射光ピークレベル
Pw1:記録パワー
Pr1:記録時再生パワー
Ref:記録領域反射率
n:ランニングOPC感度係数
a:記録時ピット反射光ピークレベル補正係数
Rp:記録線速度変化による既知の記録パワー変化率
【0065】
ここで、式(8)〜式(14)中の記録パワー変化率Rpは、記録ストラテジが同一であれば式(15)のように記録線速度Lv(記録線速度比、記録速度等を含む。)の関数f(Lv)で表すことができる。しかし、記録ストラテジが変化する場合はひとつの関数であらわせるとは限らない。
Rp=f(Lv) ・・・(15)
Rp:記録線速度による記録パワー変化率
Lv:記録線速度、記録線速度比又は記録速度
【0066】
一例として、CAV記録パワー変化率Rpは、理論的には記録線速度比Lvの平方根に比例すると考えられるので、式(16)のように置き換えることができる。
Rp=b×√Lv ・・・(16)
Rp:記録線速度による既知の記録パワー変化率
b:記録パワー変化率の比例係数
Lv:記録線速度又は記録速度
【0067】
CAV記録においてストラテジが変化する場合は、ストラテジによる記録パワー変化率Rpsを予め測定しておいて、式(17)のように計算式に組み込むことで対応可能である。
Rp=b×√Lv×Rps ・・・(17)
Rp:記録線速度による既知の記録パワー変化率
b:記録パワー変化率の比例係数
Lv:記録線速度又は記録速度
Rps:ストラテジによる記録パワー変化率
【0068】
また、以上の式は、全て式中のランニングOPC感度係数nを調整することで、ランニングOPCの効き具合を微妙にコントロールすることが可能である。
【0069】
ここで、記録状態検出指数Rmの計算式中に“nのべき乗”計算がある場合について説明する。記録状態検出指数Rmの計算中のべき乗計算は、ランニングOPC感度係数nが整数の場合、かけ算をn回繰り返すことでできるためプログラム的には容易である。しかし、ランニングOPC感度係数nが整数ではない場合は、プログラム的には非常に難しくなる。
【0070】
このような場合は次のような方法でプログラムを簡単にすることが可能である。今回のランニングOPC制御は、記録状態検出指数Rmが常にある目標値になるように制御する方法であるため、記録状態検出指数Rm自体をl乗(エル乗)したとしても、動作可能である。
【0071】
式(1)を例にあげると、n≒m/l (ただしm,lは整数)と表せる場合、
Rm=Sp/Ss/Pw1n ・・・(1)
は、次式のように変形できる。
Rm’=((Sp/Ss)l)/(Pw1m) ・・・(18)
ただし、n≒m/l、m,lは整数。
他の式においても、べき乗計算が整数でない場合は、同様にして計算を簡単に変形できる。
【0072】
そして、データ記録領域への実記録の前に、光ディスク所定の試し書き領域(PCA)において、最適記録パワーPw0を校正するための動作(OPC)を行うと同時に、最適記録パワーPw0による記録時に上記各式によって記録状態検出指数Rmを測定し、これを目標値Rtとして記憶しておき、以降のデータ領域への実記録時に測定する記録状態検出指数Rmと目標値Rtとの差、記録状態検出指数誤差ΔRmが最小になるように記録パワーPw1を制御する。このように記録状態を検出しながら記録パワーを制御する動作を「ランニングOPC」という。
【0073】
ランニングOPCを行わない(定線速度)記録の場合、OPCにより求めた最適記録パワーPw0を固定してデータ領域に記録する。そのため、データ領域においては、様々な要因によりOPCで求めた最適記録パワーPw0が必ずしも最適ではなくなるので、記録状態が変動して記録品質の悪化が起こる。ここで「記録状態の変動」とは、記録波形を再生した波形の非対称性を表すアシンメトリ(又はβ)の変動のことをいう。
【0074】
しかし、本実施形態のランニングOPC制御方法を行った記録の場合、その光ディスクや光ディスク装置に最適な記録状態検出指数の演算式を選び、更にランニングOPC感度係数nの値も最適に選ぶことにより、図2に示すグラフのように、OPCによって求めた最適記録パワーPw0による記録状態(つまりアシンメトリ又はβ)を、常に安定に維持して記録を行うことが可能になる。したがって、光ディスク全面において安定した記録品質(均一なアシンメトリ又はβ)を実現することができる。
【0075】
図3は、本発明に係る光ディスク記録装置の一実施形態を示すブロック図である。以下、この図面に基づき説明する。同時に、本発明に係る光ディスク記録方法についても説明する。
【0076】
スピンドルモータ2によって回転するターンテーブル22上に光ディスク1が装着され、光ディスク1のデータは光ヘッド3によって読み書きされる。光ヘッド3内の半導体レーザ素子4から出力されたレーザビームは、ハーフミラー23によって反射され、対物レンズ5によって光ディスク1上に焦点を結ぶ。光ディスク1からのレーザビーム反射光は、再び光ヘッド3に戻り複数に分割された信号検出用受光素子8により反射光量を検出され、電流−電圧変換アンプ14により電圧信号に変換され各ブロックに供給される。この複数の電圧信号のうち主ビームの和信号はRF信号21として、光ディスク1上の記録波形を読み出したり、記録時の記録状態を検出したりするために使用される。
【0077】
また、電流−電圧変換アンプ14により電圧信号に変換された複数の電圧信号のマトリクスは、サーボ制御用検出信号25となる。サーボ制御用検出信号25は、光ディスク1上にレーザビームの焦点を合わせるフォーカス機構や、光ディスク1上のトラックにレーザビームスポットを追従させるトラッキング機構を、制御するためのものである。
【0078】
光ディスク1にデータを記録する際には、光ディスク1上にピットを生成するために、レーザビームを記録パワーと再生パワーとで交互に照射する(図1(2))。そのため、再生パワー照射時のみの反射光電圧信号を、サンプルホールド回路15により保持しサーボ制御信号とする。このサーボ制御信号は、サーボ制御回路16により処理され、光ヘッド3のトラッキング/フォーカス機構6を駆動することにより対物レンズ5を制御して、レーザビームスポットを光ディスク1上の所定の位置にサーボ制御する。また、図示していないが光ディスク内周/外周へ光ヘッド3を移動させるスレッド機構も設けられており、大まかなトラックへの追従はこのスレッド機構が行う。
【0079】
一方、半導体レーザ素子4から出力されたレーザビームのうちハーフミラー23を透過する分は、フロントモニタ受光素子7に直接照射される。これにより、半導体レーザ素子4のレーザビーム強度が、電流−電圧変換アンプ9によって電圧信号(フロントモニタ検出信号24)に変換される。このフロントモニタ検出信号24は、レーザビーム強度を常に設定された強度に保つための自動パワー制御(Auto Power Control、以下「APC」という。)を行うために使用される。
【0080】
光ディスク記録時において、光ディスク1上にピットを生成するため、レーザビームを記録パワーと再生パワーとで交互に出射する。そのため、再生パワー出射時の瞬間と記録パワー出射時の瞬間とのフロントモニタ検出信号24は、それぞれサンプルホールド回路10,11によって保持され、それぞれ再生APC回路12と記録APC回路13とに入力される。各APC回路12,13は、記録パワー/再生パワー制御部20によって出射パワー目標値が設定され、レーザビーム強度がこの設定パワーになるように、フロントモニタ検出信号24の各サンプルホールド信号に基づいてAPC制御する。
【0081】
そして、再生時の光ディスク1からの反射光電圧信号21は、アシンメトリ検出回路17に入力される。その結果、再生波形のアシンメトリを示すシンメトリ値又はβ値が検出される。
【0082】
また、光ディスク1からの反射光電圧信号21は、ピット反射光サンプルホールド回路18にも入力され、記録時は図1(3)に示すような波形になる。ピット反射光サンプルホールド回路18は、記録パワー照射時にピット生成が飽和して反射光レベルが安定する反射光電圧信号21の後半部分を、サンプルホールドして記録時ピット反射光信号26とする。
【0083】
同様に、反射光電圧信号21は、スペース反射光サンプルホールド回路19にも入力され、記録時は図1(3)に示すような波形になる。スペース反射光サンプルホールド回路19は、再生パワー照射時の反射光レベルが安定する反射光電圧信号21の部分を、サンプルホールドして記録時スペース反射光信号27とする。
【0084】
同様に、反射光電圧信号21は、ピット反射光ピーク検出回路28にも入力され、記録時は図1(3)に示すような波形になる。ピット反射光ピーク検出回路28は、記録パワー照射時反射光のピークレベルを、ピークホールドして記録時ピット反射光ピーク信号30とする。
【0085】
これらの記録時ピット反射光信号26と記録時スペース反射光信号27とに加え、必要に応じて記録時ピット反射光ピーク信号30が、記録状態検出指数演算部20に入力される。そして、記録状態検出指数演算部20が「記録状態検出指数」を求める。この記録状態検出指数に基づいて記録パワーを制御し、ランニングOPCを実行する。
【0086】
図4乃至図7は、本実施形態の光ディスク記録装置における動作の一例を示すフローチャートである。以下、図1乃至図7に基づき説明する。
【0087】
まず、図4に示すように、データ領域への実記録動作前に光ディスク1の所定の試し書き領域(PCA)において、最適記録パワーPw0を校正するための動作(OPC)を行う。
【0088】
これは、記録パワー制御部20により、記録パワーを段階的に変化させながら記録し(ステップ100)、その波形を再生して各記録パワーに対応するアシンメトリ(又はβ)をアシンメトリ検出回路17により測定して、光ディスク1毎に定められた目標アシンメトリ(又は目標β)相当の記録パワーPw0を演算より求め、その最適記録パワーPw0に記録パワーPw1を設定する(ステップ102)。このときの記録動作と同時に、ピット反射光サンプルホールド回路18とスペース反射光サンプルホールド回路19とにより、記録時ピット反射光レベルSpと記録時スペース反射光レベルSsとを測定して記憶しておく(ステップ101)。このとき、必要に応じて、記録線速度Lv又は記録線速度比Lv、記録時ピット反射光ピークレベルSpk等も測定して記憶しておく。
【0089】
これら各検出信号のタイミングは、図1に示す通りである。記録中のRF信号21は、図1(2)のような波形になり、ピット生成記録パワー照射時の最初はピットがまだ形成されていないため波形レベルが高い。このピット生成記録パワー照射時の反射光のピークレベルが、ピット反射光ピーク検出回路28により検出されて記録時ピット反射光ピーク信号Spkとなる。そして、徐々にピットが形成されると反射光量は次第に低くなり、一定時間経過してピット生成が飽和し始めると信号レベルも飽和して安定する。このピット生成記録パワー照射時後半の反射光レベルが安定したレベルを、図1(4)のタイミングでピット反射光サンプルホールド回路18によりサンプルホールドする。そのレベルが記録時ピット反射光レベルSpとなる。一方、記録時の再生パワー照射時の図1(2)の波形を、スペース反射光サンプルホールド回路19によりサンプルホールドしたレベルが、記録時スペース反射光レベルSsである。
【0090】
このようにして測定した各検出値Sp、Ss、Spk、Lvに基づき記録状態検出指数演算部20によって、OPCで求めた最適記録パワーPw0に相当する記録状態検出指数Rmを式(1)〜式(17)のいずれかにより求めて(ステップ103)、これを記録状態検出指数の目標値Rtとして記憶する(ステップ104)。
【0091】
また、記録状態検出指数の目標値Rtを求める別な方法として、図5に示すような方法もある。
【0092】
OPCにより最適記録パワーPw0を求め(ステップ110)、その最適記録パワーPw0に記録パワーPw1を設定し(ステップ111)、PCA数フレームにその最適記録パワー(Pw1=Pw0)で試し書きを行う(ステップ112)。この記録動作と同時に、ピット反射光サンプルホールド回路18とスペース反射光サンプルホールド回路19とにより、記録時ピット反射光レベルSpと記録時スペース反射光レベルSsとを測定する(ステップ113)。このとき、必要に応じて、ピット反射光ピーク検出回路28や線速度検出回路29によって記録時ピット反射光ピークレベルSpkや記録線速度Lvを測定する。続いて、各検出値から記録状態検出指数Rmを式(1)〜式(17)のいずれかにより求めて(ステップ114)、これを目標値Rtとして記憶する(ステップ115)。
【0093】
目標値Rtを求める更に別な方法として、図6に示すような方法もある。
【0094】
OPCにより最適記録パワーを求め(ステップ120)、その最適記録パワーPw0に記録パワーPw1を設定し(ステップ121)、データ記録領域の実記録をこの記録パワー(Pw1=Pw0)で開始する(ステップ122)。続いて、開始直後にピット反射光サンプルホールド回路18とスペース反射光サンプルホールド回路19とにより、記録時ピット反射光レベルSpと記録時スペース反射光レベルSsとを測定する(ステップ123)。このとき、このとき、必要に応じて、ピット反射光ピーク検出回路28や線速度検出回路29によって記録時ピット反射光ピークレベルSpkや記録線速度Lvを測定する。続いて、各検出値から記録状態検出指数Rmを式(1)〜(17)のいずれかにより求めて(ステップ124)、これを目標値Rtとして記憶する(ステップ125)。
【0095】
これまでに説明した図4〜図6のいずれかのフローチャートによって、目標値Rtが求められる。以降のデータ記録領域への実記録では、図7に示す記録パワー制御(ランニングOPC)が行われる。
【0096】
まず、既に定められている記録パワーPw1でデータ記録領域に記録を行う(ステップ131)。そして、ピット反射光サンプルホールド回路18とスペース反射光サンプルホールド回路19とにより図1(2)の波形をサンプルホールドし、記録時ピット反射光レベルSpと記録時スペース反射光レベルSsとを測定する(ステップ132)。このとき、光ディスク回転周期に伴う検出値の変動を吸収するために最低ディスク1回転以上測定を行い、それぞれ平均した検出値を使用する。
【0097】
続いて、記録状態検出指数演算部20により記録状態検出指数Rmを式(1)〜式(17)のいずれかにより求め(ステップ133)、記録状態検出指数Rmとその目標値Rtとの差「記録状態検出誤差ΔRm」を次式により求める(ステップ134)。
(記録状態検出誤差ΔRm)=(記録状態検出指数Rm)―(目標値Rt) ・・・(30)
【0098】
続いて、以下のA〜Cのいずれかの処理を実行する。
【0099】
A.記録状態検出誤差ΔRmと記録パワー制御しきい値Hsとを比較し(ステップ135)、ΔRmがHs以上である場合は、「記録状態を維持するためには記録パワーが低い」と判断できるので、次式により記録パワーPw1を記録パワーステップ幅ΔPw分上げる(ステップ136)。
(記録パワーPw1)←(記録パワーPw1)+(記録パワーステップ幅ΔPw) ・・・(31)
【0100】
B.記録状態検出誤差ΔRmと負の記録パワー制御しきい値−Hsとを比較し(ステップ137)、ΔRmが−Hs以下である場合は、「記録状態を維持するためには記録パワーが高い」と判断できるので、次式により記録パワーPw1を記録パワーステップΔPw分下げる(ステップ138)。
(記録パワーPw1)←(記録パワーPw1)−(記録パワーステップ幅ΔPw) ・・・(32)
【0101】
C.上記A,Bのいずれにも当てはまらない場合、つまり
−Hs<ΔRm<+Hs
の場合は、記録パワーPw1は変化させない。
【0102】
以上の図7に示す動作を、データ記録が継続される限り繰り返し行う(ステップ139)。
【0103】
なお、本発明は、いうまでもなく、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、ピット反射光サンプルホールド回路18やスペース反射光サンプルホールド回路19の代わりに、記録時反射光をAD変換して演算により記録時ピット反射光量、記録時スペース反射光量、記録時ピット反射光ピークレベル等を求めてもよい。
【0104】
また、記録状態検出指数の演算式では、いずれも「記録パワー」が使われている。ここで、ここで、記録パワーは、実質的に同じもの、すなわち記録パワー相当の信号を使用してもよい。例えば、作動プッシュプル方式のようにサブビームを持つ場合であれば、フロント側のサブビームの反射光量を記録パワーに置き換えることができる。又は、フロントモニタ信号レベルを記録パワーの代わりに置き換えることもできる。
【0105】
【発明の効果】
本発明に係る記録状態検出指数の算出方法によれば、光ディスクや光ディスク装置の種類毎にnを最適化することにより、どのような種類の光ディスクや光ディスク装置に対しても、温度変動等に対する安定性及び記録状態の検出感度を向上させた記録状態検出指数を得ることができる。
【0106】
請求項1乃至3記載の算出方法によれば、パワーPw1で照射したレーザ光の反射光強度のPEAK値を用いないので、温度変動等に影響されない安定した記録状態検出指数Rmを得ることができる。これに加え、パワーPw1のn乗を用い、光ディスクや光ディスク装置の種類毎にnを最適化することにより、記録パワーに対する変化量を光ディスクや光ディスク装置の種類毎に設定できるので、どのような種類の光ディスクや光ディスク装置に対しても、温度変動等に対する安定性及び記録状態の検出感度を向上させた記録状態検出指数Rmを得ることができる。
【0107】
請求項2記載の算出方法によれば、記録時スペース反射光レベルSsの代わりに、記録領域において予め測定した反射率Refを使用することにより、記録時の再生パワーが不安定な場合でも正確に記録状態検出指数Rmを得ることができる。
【0108】
請求項3記載の算出方法によれば、光ディスクの面内反射率変動が問題にならないレベルである場合に、記録時スペース反射光レベルを使用しないことにより、回路や計算式や動作を簡略化できる。
【0109】
請求項4乃至6記載の算出方法によれば、記録時ピット反射光レベルSpと記録パワーPw1とを、記録線速度変化による既知の記録パワー変化率Rpで除算した値とすることにより、式(1)〜式(7)をCAV記録に適用することができる。
【0110】
請求項7記載の算出方法によれば、nがn=m/l(ただしm,lは整数)と表せる場合、式(1)乃至式(3)のいずれかにおいて、両辺をl乗し、その右辺を指数Rmとすることにより、nが整数ではない場合の計算プログラムを簡略化できる。
【0111】
請求項8記載の算出方法によれば、光ディスクの少なくとも1周分について指数Rmを求め、更にこれらの指数Rmの平均値を求め、その平均値を真の指数Rmとすることにより、ノイズ等の影響を除去できるので、指数Rmの精度を向上できる。
【0112】
請求項9記載の算出方法によれば、光ディスクの少なくとも1周分について指数Rmを算出するためのパラメータを検出し、更にこれらのパラメータの平均値を求め、これらの平均値を用いて指数Rmを算出することにより、ノイズ等の影響を除去できるので、指数Rmの精度を向上できる。
【0113】
本発明に係る光ディスク記録方法及び装置によれば、本発明に係る記録状態検出指数の算出方法を用いることにより、温度変動等に対する安定性及び記録状態の検出感度を向上させた記録状態検出指数を得ることができるので、記録状態変動に対する追従性能を向上できる。換言すると、最適記録状態時の記録状態検出指数をその目標値Rtとして測定しておき、データ領域への実記録中に常に記録状態検出指数Rmを測定して、RmとRtの差が最小になるように記録パワーPw1を制御しているので、常に安定した最適記録状態を維持することができる。つまり、光ディスク全面にわたって、常に安定して均一な最適アシンメトリ(最適β値又はシンメトリ値)の記録品質を維持することができる。
【0114】
本発明の効果を確かめるための実験結果を、図2のグラフに示してある。本発明によれば、ランニングOPC感度係数nの値を変えることにより、ランニングOPCの効果を微妙に制御できる。また、記録状態検出指数の様々な演算式の中から最適な演算式を予め選んでおくことで、最適なランニングOPCを設定できる。したがって、ランニングOPCを行わないで記録パワー固定で光ディスク全面に記録した場合に比べて、ランニングOPCを行って記録した場合は、常に安定して均一な最適アシンメトリの記録品質を維持できる。
【0115】
また、従来のランニングOPCで測定が困難であった記録時ピット反射光ピークレベルSpkを使用しない演算式を選べば、記録時ピット反射光ピークレベルの測定誤差による記録状態検出指数の誤差を無くすことができる。
【0116】
更に、光ディスクの色素の種類によっては、記録パワーを上げていくと記録状態検出指数の変化量が徐々に小さくなって記録状態検出指数が飽和していくという問題があるが、本発明に係る記録状態検出指数の算出方法を適切に選び、nの値を適切に設定することで、そのような光ディスクでも最適なランニングOPC効果を得ることができる。
【0117】
更にまた、定線速度記録(CLV記録)ばかりではなく定回転記録(CAV記録)にも対応可能な演算式も考慮してある。したがって、本発明によれば、従来のランニングOPC方法に比べて、光ディスクや光ディスク装置の種類に適切で、かつ安定した良好な特性のランニングOPCを簡単に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る記録状態検出指数の算出方法の一実施形態を示す説明図である。
【図2】 本発明におけるランニングOPCの結果を示すグラフである。
【図3】 本発明に係る光ディスク記録装置の一実施形態を示すブロック図である。
【図4】 図3の光ディスク記録装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図5】 図3の光ディスク記録装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図6】 図3の光ディスク記録装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図7】 図3の光ディスク記録装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図8】 アシンメトリ及びβを説明するためのグラフであり、図8(1)はアシンメトリ、図8(2)はβである。
【図9】 β値とジッタとの関係の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
Sp 記録時ピット反射光レベル
Spk 記録時ピット反射光ピークレベル
Ss 記録時スペース反射光レベル
Pw1 記録パワー
Pr1 再生パワー
Claims (22)
- 光ディスクへの情報記録時に、当該光ディスクの記録状態を検出する指数Rmを求める、記録状態検出指数の算出方法であって、
ピット部を生成するパワーPw1で照射したレーザ光の反射光強度の安定した部分を光強度レベルSpとして検出し、
ピット部を生成しないパワーで照射したレーザ光のスペース部からの反射光強度を光強度レベルSsとして検出し、
これに、係数nを加え、次式
Rm=Sp/Ss/Pw1n ・・・(1)
によって前記指数Rmを求める記録状態検出指数の算出方法
を用いて情報記録時に前記指数Rmを測定し、
当該指数Rmとその目標値との差が最小になるように前記パワーPw1を制御する、
光ディスク記録方法において、
前記係数nを前記光ディスク及びその動作環境に合わせて予め調整する
ことを特徴とする光ディスク記録方法。 - 光ディスクへの情報記録時に、当該光ディスクの記録状態を検出する指数Rmを求める、記録状態検出指数の算出方法であって、
ピット部を生成するパワーPw1で照射したレーザ光の反射光強度の安定した部分を光強度レベルSpとして検出し、
これに、係数n並びに記録領域で予め測定した反射率Refを加え、次式
Rm=Sp/Ref/Pw1n ・・・(2)
によって前記指数Rmを求める記録状態検出指数の算出方法
を用いて情報記録時に前記指数Rmを測定し、
当該指数Rmとその目標値との差が最小になるように前記パワーPw1を制御する、
光ディスク記録方法において、
前記係数nを前記光ディスク及びその動作環境に合わせて予め調整する
ことを特徴とする光ディスク記録方法。 - 光ディスクへの情報記録時に、当該光ディスクの記録状態を検出する指数Rmを求める、記録状態検出指数の算出方法であって、
ピット部を生成するパワーPw1で照射したレーザ光の反射光強度が安定した部分を光強度レベルSpとして検出し、
これに、係数nを加え、次式
Rm=Sp/Pw1n ・・・(3)
によって前記指数Rmを求める記録状態検出指数の算出方法
を用いて情報記録時に前記指数Rmを測定し、
当該指数Rmとその目標値との差が最小になるように前記パワーPw1を制御する、
光ディスク記録方法において、
前記係数nを前記光ディスク及びその動作環境に合わせて予め調整する
ことを特徴とする光ディスク記録方法。 - 前記nがn=m/l(ただしm,lは整数)と表せる場合、前記式(1)乃至式(3)のいずれかにおいて、両辺をl乗し、その右辺を前記指数Rmとする、
請求項1乃至3のいずれかに記載の光ディスク記録方法。 - 前記光ディスクの少なくとも1周分について前記指数Rmを求め、更にこれらの指数Rmの平均値を求め、その平均値を真の指数Rmとする、
請求項1乃至4のいずれかに記載の光ディスク記録方法。 - 前記光ディスクの少なくとも1周分について前記指数Rmを算出するためのパラメータを検出し、更にこれらのパラメータの平均値を求め、これらの平均値を用いて前記指数Rmを算出する、
請求項1乃至5のいずれかに記載の光ディスク記録方法。 - 前記係数nは、光ディスクの種類毎又は光ディスク装置の種類毎に、再生波形の非対称性の変動が小さくなるように予め最適化した値である、
請求項1乃至6のいずれかに記載の光ディスク記録方法。 - 前記係数nは、光ディスクの一枚毎又は光ディスク装置の一台毎に、再生波形の非対称性の変動が小さくなるように予め最適化した値である、
請求項1乃至7のいずれかに記載の光ディスク記録方法。 - 請求項1乃至8のいずれかに記載の光ディスク記録方法において、
OPC(Optimum Power Calibration)時に前記指数Rmを測定し、当該指数Rmを前記目標値とする光ディスク記録方法。 - 請求項1乃至8のいずれかに記載の光ディスク記録方法において、
PCA(Power Calibration Area)に最適記録パワーで試し書きする際に前記指数Rmを測定し、当該指数Rmを前記目標値とする光ディスク記録方法。 - 請求項1乃至8のいずれかに記載の光ディスク記録方法において、
データ領域実記録開始直後に前記指数Rmを測定し、当該指数Rmを前記目標値とする光ディスク記録方法。 - 光ディスクへの情報記録時に、当該光ディスクの記録状態を検出する指数Rmを求め、当該指数Rmとその目標値との差が最小になるように、ピット部を生成するパワーPw1を制御する、光ディスク記録装置において、
光ディスクへの情報記録時に、当該光ディスクの記録状態を検出する指数Rmを求める、記録状態検出指数の算出方法であって、
ピット部を生成するパワーPw1で照射したレーザ光の反射光強度の安定した部分を光強度レベルSpとして検出し、
ピット部を生成しないパワーで照射したレーザ光のスペース部からの反射光強度を光強度レベルSsとして検出し、
これに、係数nを加え、次式
Rm=Sp/Ss/Pw1n ・・・(1)
によって前記指数Rmを求める記録状態検出指数の算出方法
を用いて当該指数Rmを求める手段と、
当該指数Rmとその目標値との差が最小になるように前記パワーPw1を制御する手段と、
を備えた光ディスク記録装置において、
前記係数nを前記光ディスク及びその動作環境に合わせて予め調整する
ことを特徴とする光ディスク記録装置。 - 光ディスクへの情報記録時に、当該光ディスクの記録状態を検出する指数Rmを求め、当該指数Rmとその目標値との差が最小になるように、ピット部を生成するパワーPw1を制御する、光ディスク記録装置において、
光ディスクへの情報記録時に、当該光ディスクの記録状態を検出する指数Rmを求める、記録状態検出指数の算出方法であって、
ピット部を生成するパワーPw1で照射したレーザ光の反射光強度の安定した部分を光強度レベルSpとして検出し、
これに、係数n並びに記録領域で予め測定した反射率Refを加え、次式
Rm=Sp/Ref/Pw1 n ・・・(2)
によって前記指数Rmを求める記録状態検出指数の算出方法
を用いて当該指数Rmを求める手段と、
当該指数Rmとその目標値との差が最小になるように前記パワーPw1を制御する手段と、
を備えた光ディスク記録装置において、
前記係数nを前記光ディスク及びその動作環境に合わせて予め調整する
ことを特徴とする光ディスク記録装置。 - 光ディスクへの情報記録時に、当該光ディスクの記録状態を検出する指数Rmを求め、当該指数Rmとその目標値との差が最小になるように、ピット部を生 成するパワーPw1を制御する、光ディスク記録装置において、
光ディスクへの情報記録時に、当該光ディスクの記録状態を検出する指数Rmを求める、記録状態検出指数の算出方法であって、
ピット部を生成するパワーPw1で照射したレーザ光の反射光強度が安定した部分を光強度レベルSpとして検出し、
これに、係数nを加え、次式
Rm=Sp/Pw1 n ・・・(3)
によって前記指数Rmを求める記録状態検出指数の算出方法
を用いて当該指数Rmを求める手段と、
当該指数Rmとその目標値との差が最小になるように前記パワーPw1を制御する手段と、
を備えた光ディスク記録装置において、
前記係数nを前記光ディスク及びその動作環境に合わせて予め調整する
ことを特徴とする光ディスク記録装置。 - 前記nがn=m/l(ただしm,lは整数)と表せる場合、前記式(1)乃至式(3)のいずれかにおいて、両辺をl乗し、その右辺を前記指数Rmとする、
請求項12乃至14のいずれかに記載の光ディスク記録装置。 - 前記光ディスクの少なくとも1周分について前記指数Rmを求め、更にこれらの指数Rmの平均値を求め、その平均値を真の指数Rmとする、
請求項12乃至15のいずれかに記載の光ディスク記録装置。 - 前記光ディスクの少なくとも1周分について前記指数Rmを算出するためのパラメータを検出し、更にこれらのパラメータの平均値を求め、これらの平均値を用いて前記指数Rmを算出する、
請求項12乃至16のいずれかに記載の光ディスク記録装置。 - 前記係数nは、光ディスクの種類毎又は光ディスク装置の種類毎に、再生波形の非対称性の変動が小さくなるように予め最適化した値である、
請求項12乃至17のいずれかに記載の光ディスク記録装置。 - 前記係数nは、光ディスクの一枚毎又は光ディスク装置の一台毎に、再生波形の非対称性の変動が小さくなるように予め最適化した値である、
請求項12乃至18のいずれかに記載の光ディスク記録装置。 - OPC(Optimum Power Calibration)時に前記指数Rmを測定し、当該指数Rmを前記目標値とする、
請求項12乃至19のいずれかに記載の光ディスク記録装置。 - PCA(Power Calibration Area)に最適記録パワーで試し書きする際に前記指数Rmを測定し、当該指数Rmを前記目標値とする、
請求項12乃至19のいずれかに記載の光ディスク記録装置。 - データ領域実記録開始直後に前記指数Rmを測定し、当該指数Rmを前記目標値とする、
請求項12乃至19のいずれかに記載の光ディスク記録装置。
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