JP2004086987A - 光ディスク記録媒体用記録方法及び記録装置 - Google Patents

光ディスク記録媒体用記録方法及び記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】より安定して均一な記録状態となる記録パワーの制御を具現してランニングOPCを実行し得る光ディスク記録媒体用記録装置を提供すること。
【解決手段】この装置では、光ディスク記録媒体のトラックTに対するレーザ光の照射により得られるビームスポットSからの反射光を受光する光ヘッドにあって、各受光素子8a〜8dを反射光スポットS′の投射形成時にトラック接線方向に2分割(領域E1,E2に対応)配置すると共に、トラック接線方向と同一面上で90度垂直なディスク内外周方向にも2分割(領域E3,E4に対応)配置して合計4分割配置した構造とし、各受光素子8a〜8dからビーム進行方向に対して先方側のもの(8a,8b)の和によるメインビーム先方側検出信号(a+b),後方側のもの(8c,8d)の和によるメインビーム後方側検出信号(c+d)を記録状態の検出指数の演算に供した上で記録状態を制御する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として光ディスク記録媒体が持つ情報を記録可能なトラックに対して情報を記録するときに情報の記録状態を検出した結果に応じて記録パワーを制御することで記録状態を制御するランニングOPC(Running Optimum Power Control)を行う光ディスク記録媒体用記録方法及び記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光ディスク記録媒体における情報を記録可能なトラックに対する情報の記録状態を示すパラメータとして、記録波形を再生したRF(Radio Frequency)波形の非対称性を示す「アシンメトリ」と「β」とが知られている。
【0003】
図10は、従来の光ディスク記録媒体に対する情報の記録状態を示すパラメータであるβ(%)とジッタとの関係を示したパワーマージン特性である。
【0004】
ここでは、βが大き過ぎたり、或いは小さ過ぎたりするとジッタの値が閾値を越えて悪化してしまい、閾値以下の許されるジッタの値以下を示すβ(或いはアシンメトリ)の幅(範囲)がパワーマージンとなっていることを示している。
【0005】
このパワーマージンは、光ディスク記録媒体の種類によって様々であるが、パワーマージンが狭いものを対象にして記録を行う場合、β(或いはアシンメトリ)の変動が大きな問題となるので、ディスク全面において安定して均一なβ(或いはアシンメトリ)の記録状態を得られることが要求されている。近年、光ディスク記録媒体には高倍速記録化が進んできており、このような高倍速記録を行う場合にはより一層パワーマージンが狭くなる傾向があるため、ディスク全面において安定して均一なβ(或いはアシンメトリ)の記録状態がより一層要求されるようになっている。又、近年では更なる高倍速化を実現させるために「Z−CLV(Zone−Constant Linear Velocity)記録」や「CAV(Constant Angler Velocity)記録」を行うようにもなっているが、このような場合、ディスク全面において安定して均一なβ(或いはアシンメトリ)の記録状態になるように記録パワーを制御することがことが一段と困難となっている。
【0006】
こうした背景中にあって、光ディスク記録媒体に対して情報を記録する場合、通常採用されている方法では光ディスク記録媒体の所定の試し書き領域PCA(Power Calibration Area)において、情報(データ)の記録領域への実記録の前に最適記録パワーを校正するためのOPC(Optimum Power Calibration)動作を行い、情報(データ)の記録領域への実記録動作をOPCで求めた最適な記録パワーで固定して行うようになっている。
【0007】
ところが、こうした通常の方法によれば、光ディスク記録媒体の特性がディスク面内で変動していたり、記録用のレーザ光の光軸に対して光ディスク記録媒体のディスク記録面の機械的な傾きがずれることでディスク面内変動(例えばラジアルSKEWのディスク面内変動やディスク反りが挙げられる)が起こったり、OPCに対して実記録時の温度変化による光ディスク記録媒体の特性が変動したり、OPCに対して実記録時の温度変化による半導体レーザー素子の波長変化に伴う記録特性が変動したり、或いはOPCに対してZ−CLV記録やCAV記録による実記録時の記録速度の変化が起こったりすると、OPCで求めた最適パワーで記録しているにも拘らず、光ディスク記録媒体の記録状態が最適ではなくなってしまうことがある。
【0008】
そこで、こうした問題を解決するため、記録動作時に様々な方法で記録状態を検出し、これに基づいて記録パワーを補正し、OPC時の記録状態を維持する動作(所謂ランニングOPC)を行う技術が幾つか提案されている。
【0009】
例えば特開平10−40548号公報に開示された「光ディスクのランニングOPC方法及び光ディスク記録再生装置」の場合、光ディスクへの情報記録開始時に実記録領域で数フレームに渡って複数のピット部の反射光強度最大値及びサンプル反射光強度を検出した結果に基づいて基準となる反射光強度最大値及びサンプル反射光強度を求め、情報記録開始時以降はピット部からの反射光強度最大値及びサンプル反射光強度を検出した結果と基準値とを比較した結果に基づいてレーザ光強度を補正することにより、情報記録時にレーザ光強度の的確な補正を可能にしている。
【0010】
又、特願2001−018260号で本願出願人により提案された「記録状態検出指数の算出方法並びにこれを用いた光ディスク記録方法及び光ディスク記録装置」の場合、ランニングOPCの実行に際して、メインビーム反射光の総和信号を使用し、記録動作時ピット反射光後半の安定したレベル(Sp)と記録動作時スペース反射光レベル(Ss)と対物レンズ出射記録パワー値とを光ディスク記録動作時の記録状態検出用パラメータとして用いるようになっている。
【0011】
更に、特願2001−020097号で本願出願人により提案された「光ディスク記録装置及びその記録方法」の場合、メインビームではなくサブビーム(サイドビーム)を光ディスク記録動作時の記録状態検出パラメータとして用い、前方サイドビームが記録中のトラック及びその外側のトラックの未記録部分に照射されてその戻り光(反射光)が記録ピットによる回折を受けていると共に、後方サイドビームの戻り光が記録ピットによる回折の影響を受けていることに留意し、これらの前方サイドビーム及び後方サイドビームの強度比により記録パワーを制御するようになっている。
【0012】
因みに、一般的な光ディスク記録媒体を対象にした記録方法に関連する周知技術としては、特開2001−351242号公報に開示された「光ディスク記録方法およびその装置」等が挙げられる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上述したランニングOPCの実行を含む光ディスク記録媒体用記録方法の場合、何れの場合も、以下に説明するように少なからず解消され得ない問題を抱えているため、現状ではより安定して均一な記録状態となるような記録パワーの制御を具現した上、合理的にランニングOPCを行うことが困難になっているという問題がある。
【0014】
即ち、例えば特開平10−40548号公報に開示された光ディスク記録媒体用記録方法の場合、実記録領域を対象として反射光強度最大値及びサンプル反射光強度の基準値を検出した後に固定して使用しているため、通常採用されている方法の場合と同様に、例えば実記録領域で光ディスク記録媒体の特性がディスク面内で変動していたり、或いは記録用のレーザ光の光軸に対して光ディスク記録媒体の実記録領域でディスク記録面の機械的な傾きがずれることでディスク面内変動が起こったりすると、安定して均一な記録状態となるように記録パワーの制御を行うことが困難になり、光ディスク記録媒体の記録状態が最適ではなくなってしまうという問題を解消できないものとなっている。
【0015】
又、特願2001−018260号で提案された光ディスク記録媒体用記録方法の場合、光ディスク反射率変動による記録動作時ピット反射光後半の安定したレベル(Sp)の変動を補正するために記録動作時スペース反射光レベル(Ss)を使用しており、こうした光ディスク反射率変動の補正を安定して行うためには記録動作時再生パワーが安定しているという条件が必要となるが、記録動作時スペース反射光レベル(Ss)の測定時にあってのレンズ出射パワーである記録動作時のピット生成しない程度の記録動作時再生パワーは、フロントモニタの周波数特性不足等の問題により常に安定したパワーに制御することが困難になってしまい、特にZ−CLV記録やCAV記録のように記録速度が変化するような条件下ではこの記録動作時再生パワーの制御が一段と困難になってしまうという問題がある。
【0016】
更に、特願2001−020097号で提案された光ディスク記録媒体用記録方法の場合、サイドビームを記録状態検出パラメータとして使用しているため、しばしばOPC動作時にランニングOPCの目標値を測定できなくなってしまうという問題がある。具体的に言えば、光ディスク記録媒体が例えばCD−RであるときのOPCはデータエリア記録とは異なり、外周側から内周側へと徐々にテストエリアを使用するように決められており、OPCのテスト記録を行うエリアのすぐ後ろ隣りには前回のOPCで使用した波形が既に記録されている場合(前方サイドビームが未記録トラックだけの回折の影響を受けない場合)があり、こうした場合にOPCにあっての記録動作とデータエリア記録の条件とに差が生じるため、OPC時にランニングOPCの目標値を求めることができなくなってしまう。又、サイドビームは記録するべきトラック同士(グルーブトラック同士)間に位置しているため、光ディスク記録媒体の内外周のトラックピッチが変動したり、或いはデトラック量により隣接するトラックからの回折の影響具合いが変動することも十分に考えられるため、こうした場合には安定したランニングOPCを実行することが困難になってしまう。
【0017】
本発明は、このような問題点を解決すべくなされたもので、その技術的課題は、より安定して均一な記録状態となるような記録パワーの制御を具現することで合理的にランニングOPCを実行し得る光ディスク記録媒体用記録方法及び記録装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、光ディスク記録媒体が持つ情報を記録可能なトラックに対してレーザ光を用いて該情報を記録する際、該情報の記録状態を検出した結果に応じて該レーザ光による記録パワーを制御することで該記録状態を制御するランニングOPC(Running Optimum Power Control)を行う光ディスク記録媒体用記録方法において、情報の記録時にトラックから得られるレーザ光によるメインビームの反射光を該トラックの接線方向に複数分割受光して得られる複数種類の反射光量レベルを利用して記録状態の制御に供する光ディスク記録媒体用記録方法が得られる。
【0019】
又、本発明によれば、上記光ディスク記録媒体用記録方法において、複数種類の反射光量レベルを利用して記録状態の検出指数の演算に供する光ディスク記録媒体用記録方法が得られる。
【0020】
更に、本発明によれば、上記何れかの光ディスク記録媒体用記録方法において、複数種類の反射光量レベルは、少なくともメインビーム先方側記録時ピット反射光レベルとメインビーム後方側記録時ピット反射光レベルとを含む光ディスク記録媒体用記録方法が得られる。
【0021】
加えて、本発明によれば、上記光ディスク記録媒体用記録方法において、記録状態の制御には、メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル,メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル,及び記録パワーを用いる光ディスク記録媒体用記録方法、該メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル,該メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル,記録パワー,及び記録速度を用いる光ディスク記録媒体用記録方法、或いは該メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル,該メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル,該記録パワー,及び該記録速度の測定により記録動作条件下の固有値として得られる補正係数を用いる光ディスク記録媒体用記録方法が得られる。
【0022】
一方、本発明によれば、上記光ディスク記録媒体用記録方法において、記録状態の検出指数の演算には、メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル及びメインビーム後方側記録時ピット反射光レベルを用いる光ディスク記録媒体用記録方法、該メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル及び該メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル,及び記録パワーを用いる光ディスク記録媒体用記録方法、該メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル,該メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル,記録パワー,及び記録速度を用いる光ディスク記録媒体用記録方法、或いは該メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル,該メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル,該記録パワー,及び該記録速度の測定により記録動作条件下の固有値として得られる補正係数を用いる光ディスク記録媒体用記録方法が得られる。
【0023】
又、本発明によれば、上記光ディスク記録媒体用記録方法において、記録状態の検出指数は、メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル及びメインビーム後方側記録時ピット反射光レベルの比の値で得られる光ディスク記録媒体用記録方法が得られる。
【0024】
更に、本発明によれば、上記光ディスク記録媒体用記録方法において、記録状態の検出指数は、メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル及びメインビーム後方側記録時ピット反射光レベルの比の値に対する記録パワーに関してのランニングOPCの感度係数でべき乗した値との比の値で得られる光ディスク記録媒体用記録方法が得られる。
【0025】
加えて、本発明によれば、上記光ディスク記録媒体用記録方法において、記録状態の検出指数は、メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル及びメインビーム後方側記録時ピット反射光レベルの比の値に対する記録パワーに関してのランニングOPCの感度係数でべき乗した値と補正係数とを演算した値との比の値で得られる光ディスク記録媒体用記録方法が得られる。
【0026】
これらの何れか一つの光ディスク記録媒体用記録方法において、記録状態の検出指数の算出演算式中のランニングOPCの感度係数の値を光ディスク記録媒体毎に記録条件により最適な値に微調整しておくことで該ランニングOPCの効き具合を該光ディスク記録媒体のそれぞれについて最適な状態に微調整可能としたことは好ましい。
【0027】
又、これらの何れか一つの光ディスク記録媒体用記録方法において、トラックの所定の試し書き領域PCA(Power Calibration Area)に最適パワーで試し書きする際に記録状態の検出指数の演算値を該記録状態の検出指数目標値とすること、トラックの情報記録領域への実記録の前に最適記録パワーを校正するためのOPC(Optimum Power Calibration)動作時に記録状態の検出指数の演算値を該記録状態の検出指数目標値とすること、トラックの情報記録領域への実記録の開始直後に記録状態の検出指数の演算値を該記録状態の検出指数目標値とすることは、それぞれ好ましく、更にトラックの情報記録領域への実記録動作時に記録状態の検出指数を測定した結果と該記録状態の検出指数目標値とにおける差値が最小になるように記録パワーを制御することも好ましい。
【0028】
更に、これらの何れか一つの光ディスク記録媒体用記録方法において、記録状態の検出指数の演算値として、光ディスク記録媒体の少なくとも1周分以上測定して平均化算出したものの平均値を使用することは好ましく、更に記録状態の検出指数の演算で平均値を算出するために要するパラメータとして、光ディスク記録媒体の少なくとも1周分以上測定して平均化算出したものの値を使用した上で該記録状態の検出指数の平均値の算出に供することも好ましい。
【0029】
他方、本発明によれば、光ディスク記録媒体が持つ情報を記録可能なトラックに対して光ヘッドに備えられる照射用発光素子から照射されたレーザ光を用いて該情報を記録可能であると共に、該情報の記録状態を検出した結果に応じて該レーザ光による記録パワーを制御することで該記録状態を制御するランニングOPC機構を備えた光ディスク記録媒体用記録装置において、ランニングOPC機構は、情報の記録時にトラックから得られるレーザ光によるメインビームの反射光を該トラックの接線方向に複数分割された複数種類の反射光量レベルとして受光して記録状態の制御に供するために光ヘッドに配備された複数の受光素子を含む光ディスク記録媒体用記録装置が得られる。
【0030】
又、本発明によれば、上記光ディスク記録媒体用記録装置において、ランニングOPC機構は、複数種類の反射光量レベルを利用して記録状態の検出指数を演算すると共に、記録パワー及び再生パワーを制御するOPC制御回路を含み、更に、複数の受光素子は、複数種類の反射光量レベルとして、少なくともメインビーム先方側記録時ピット反射光レベルとメインビーム後方側記録時ピット反射光レベルとを取得する光ディスク記録媒体用記録装置が得られる。
【0031】
更に、本発明によれば、上記光ディスク記録媒体用記録装置において、ランニングOPC機構は、記録状態の制御に際して、メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル,メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル,及び記録パワーを用いるか、該メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル,該メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル,該記録パワー,及び記録速度を用いるか、或いは該メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル,該メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル,該記録パワー,及び該記録速度の測定により記録動作条件下の固有値として得られる補正係数を用いる光ディスク記録媒体用記録装置が得られる。
【0032】
加えて、本発明によれば、上記何れかの光ディスク記録媒体用記録装置において、ランニングOPC機構は、記録状態の検出指数の演算に際して、メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル及びメインビーム後方側記録時ピット反射光レベルを用いるか、該メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル,該メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル,及び記録パワーを用いるか、該メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル,該メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル,該記録パワー,及び記録速度を用いるか、或いは該メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル,該メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル,該記録パワー,及び記録速度の測定により記録動作条件下の固有値として得られる補正係数を用いる光ディスク記録媒体用記録装置が得られる。
【0033】
この光ディスク記録媒体用記録装置において、ランニングOPC機構は、記録状態の検出指数の演算を、メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル及びメインビーム後方側記録時ピット反射光レベルの比の値で得るか、該メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル及び該メインビーム後方側記録時ピット反射光レベルの比の値に対する記録パワーに関してのランニングOPCの感度係数でべき乗した値との比の値で得るか、或いは該メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル及び該メインビーム後方側記録時ピット反射光レベルの比の値に対する該記録パワーに関してのランニングOPCの感度係数でべき乗した値と補正係数とを演算した値との比の値で得ることは好ましい。
【0034】
又、この光ディスク記録媒体用記録装置において、ランニングOPC機構は、記録状態の検出指数の算出演算式中のランニングOPCの感度係数の値を光ディスク記録媒体毎に記録条件により最適な値に微調整しておくことで該ランニングOPCの効き具合を該光ディスク記録媒体のそれぞれについて最適な状態に微調整可能としたことは好ましい。
【0035】
更に、本発明によれば、上記何れか一つの光ディスク記録媒体用記録装置において、ランニングOPC機構は、記録状態の検出指数の演算値をトラックの所定の試し書き領域PCA(Power Calibration Area)に最適パワーで試し書きする際に該記録状態の検出指数目標値とする光ディスク記録媒体用記録装置、記録状態の検出指数の演算値をトラックの情報記録領域への実記録の前に最適記録パワーを校正するためのOPC(Optimum Power Calibration)動作時に該記録状態の検出指数目標値とする光ディスク記録媒体用記録装置、トラックの情報記録領域への実記録の開始直後に記録状態の検出指数の演算値を該記録状態の検出指数目標値とする光ディスク記録媒体用記録装置、或いはトラックの情報記録領域への実記録動作時に記録状態の検出指数を測定した結果と該記録状態の検出指数目標値とにおける差値が最小になるように記録パワーを制御する光ディスク記録媒体用記録装置が得られる。
【0036】
加えて、本発明によれば、上記何れか一つの光ディスク記録媒体用記録装置において、ランニングOPC機構は、記録状態の検出指数の演算値として、光ディスク記録媒体の少なくとも1周分以上測定して平均化算出したものの平均値を使用する光ディスク記録媒体用記録装置が得られる。
【0037】
この光ディスク記録媒体用記録装置において、ランニングOPC機構は、記録状態の検出指数の演算で平均値を算出するために要するパラメータとして、光ディスク記録媒体の少なくとも1周分以上測定して平均化算出したものの値を使用した上で該記録状態の検出指数の平均値の算出に供することは好ましい。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。最初に、本発明の光ディスク記録媒体用記録方法の技術的概要を簡単に説明する。この光ディスク記録媒体用記録方法は、光ディスク記録媒体が持つ情報を記録可能なトラックに対してレーザ光を用いて情報を記録する際、情報の記録状態を検出した結果に応じてレーザ光による記録パワーを制御することで記録状態を制御するランニングOPC(Running Optimum Power Control)を行うもので、情報の記録時にトラックから得られるレーザ光によるメインビームの反射光をトラックの接線方向に複数分割受光した複数種類の反射光量レベルを利用して記録状態の制御に供するものである。又、ここで得られた各反射光量レベルを利用して記録状態の検出指数の演算に供する。
【0039】
複数種類の反射光量レベルは、少なくともメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)とメインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)とを含むもので、記録状態の制御には、メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab),メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd),及び記録パワーを用いるか、メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab),メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd),記録パワー,及び記録速度(Lv)を用いるか、或いはメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab),メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd),記録パワー,及び記録速度(Lv)の測定により記録動作条件下の固有値として得られる補正係数(k)を用いる。
【0040】
記録状態の検出指数の演算についても、同様にメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)及びメインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)を用いるか、メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)及びメインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd),及び記録パワーを用いるか、メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab),メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd),記録パワー,及び記録速度(Lv)を用いるか、或いはメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab),メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd),記録パワー,及び記録速度(Lv)の測定により記録動作条件下の固有値として得られる補正係数(k)を用いる。
【0041】
具体的に言えば、記録状態の検出指数は、メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)及びメインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)の比の値で得られるか、メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)及びメインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)の比の値に対する記録パワーに関してのランニングOPCの感度係数(n)でべき乗した値との比の値で得られるか、或いはメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)及びメインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)の比の値に対する記録パワーに関してのランニングOPCの感度係数(n)でべき乗した値と補正係数(k)とを演算した値との比の値で得られるものである。
【0042】
このような光ディスク記録媒体用記録方法において、記録状態の検出指数の算出演算式中のランニングOPCの感度係数(n)の値を光ディスク記録媒体毎に記録条件により最適な値に微調整しておくことでランニングOPCの効き具合を光ディスク記録媒体のそれぞれについて最適な状態に微調整可能としたり、或いはトラックの所定の試し書き領域PCA(Power CalibrationArea)に最適パワーで試し書きする際に記録状態の検出指数の演算値を記録状態の検出指数目標値とすること、トラックの情報記録領域への実記録の前に最適記録パワーを校正するためのOPC(Optimum Power Calibration)動作時に記録状態の検出指数の演算値を記録状態の検出指数目標値とすること、トラックの情報記録領域への実記録の開始直後に記録状態の検出指数の演算値を記録状態の検出指数目標値とすることは、それぞれ好ましい。更にトラックの情報記録領域への実記録動作時に任意なタイミング(即ち、常時,一定間隔,或いはランダムな時々を示す)で記録状態の検出指数を測定した結果と記録状態の検出指数目標値とにおける差値が最小になるように記録パワーを制御することも好ましい。
【0043】
又、このような光ディスク記録媒体用記録方法において、記録状態の検出指数の演算値として、光ディスク記録媒体の少なくとも1周分以上測定して平均化算出したものの平均値を使用することが好ましく、更に記録状態の検出指数の演算で平均値を算出するために要するパラメータとして、光ディスク記録媒体の少なくとも1周分以上測定して平均化算出したものの値を使用した上で記録状態の検出指数の平均値の算出に供することも好ましい。
【0044】
図1は、上述した本発明の光ディスク記録媒体用記録方法を適用した一つの実施の形態に係る光ディスク記録媒体用記録装置の要部構成を示した部分拡大図であり、同図(a)は光ディスク記録媒体の情報を記録可能なトラック(グルーブトラック)Tに対するレーザ光(メインビーム)の照射により得られるレーザビームスポットSからの反射光を受光した光ヘッドの複数(ここでは4個)の受光素子8a,8b,8c,8dにおいて形成される反射光スポットS′の配置対応を示した概略図に関するもの,同図(b)は記録パワーが同図(a)の場合よりも高いときのトラック(グルーブトラック)TにおけるレーザビームスポットSと記録マーク(ピット)Mとの関係を示した拡大図に関するものである。
【0045】
ここでは、図1(a)を参照すれば、光ディスク記録媒体における情報を記録可能なトラック(グルーブトラック)Tに対するレーザ光(メインビーム)の照射により得られるレーザビームスポットSからの反射光を受光する光ヘッドにあって、各受光素子8a,8b,8c,8dを反射光スポットS′の投射形成時にトラック接線方向(タンジェンシャル方向)に2分割(反射光スポットS′を領域E1,E2に対応させて分割)配置すると共に、光ディスク記録媒体のトラック接線方向と同一ディスク面上で90度垂直なディスク内外周方向(ラジアル方向)にも2分割(反射光スポットS′を領域E3,E4に対応させて分割)配置することで合計4分割配置した構造(機能的には光ディスク記録媒体のトラック接線方向に少なくとも2分割されていれば良い)を持たせるものとし、これらの4分割配置された各受光素子8a,8b,8c,8dからそれぞれディスク回転方向とは逆向きのビーム進行方向に対して先方側のメインビーム先方側受光素子8a,8bの検出信号の和によるメインビーム先方側検出信号(a+b)と、後方側のメインビーム後方側受光素子8c,8dの検出信号の和によるメインビーム後方側検出信号(c+d)とをそれぞれ増幅器で増幅生成した後に記録状態の検出指数の演算に供した上で記録状態の制御(ランニングOPCの動作制御)を可能とする機能を持たせることを示している。
【0046】
又、図1(b)では、記録パワーが図1(a)の場合よりも高いとき、トラック(グルーブトラック)TのレーザビームスポットSでは図1(a)の場合よりも記録マーク(ピット)Mが拡大されることを示している。
【0047】
図2は、光ディスク記録媒体用記録装置に備えられる光ヘッドで得られる情報の記録動作時における処理信号A,B,C,Dの時間推移に対する波形を光ディスク記録媒体のトラックTに対応させて示したタイミングチャートである。
【0048】
即ち、処理信号Aは記録再生信号であり、トラックTの記録マーク(ピット)MとスペースVとにそれぞれ対応してピット生成記録パワー区間となる矩形波の立上がりと再生パワー区間となる矩形波の立下がりとが繰り返し現れている様子を示している。
【0049】
処理信号Bはメインビーム先方側受光素子8a,8bにおいて受光生成される光ディスク記録媒体に対するピット生成記録パワー照射時のメインビーム先方側検出信号(a+b)であり、ここではその後半の安定したレベルを処理信号Dのサンプルホールド信号の矩形波の立上がりのタイミングでサンプルホールドすることにより、メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)を生成することを示している。
【0050】
処理信号Cはメインビーム先方側受光素子8c,8dにおいて受光生成される光ディスク記録媒体に対するピット生成記録パワー照射時のメインビーム先方側検出信号(c+d)であり、ここでもその後半の安定したレベルを処理信号Dのサンプルホールド信号の矩形波の立上がりのタイミングでサンプルホールドすることにより、メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)を生成することを示している。
【0051】
記録動作時には、光ディスク記録媒体上のトラックTでは、記録マーク(ピット)MとレーザービームスポットSとが図1(a)に示したようなイメージとなるが、記録動作時のピット生成パワーを或る程度の時間照射した場合、ビーム進行方向に対してメインビーム先方側受光素子8a,8bは、ピット生成されていない反射率の高い部分からの反射光量が多く、これに対してメインビーム後方側受光素子8c,8dは、ピット生成されている部分が先方側よりも多くて反射光量が先方側に比べて少なくなるため、処理信号B,Cの波形のようにメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)とメインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)とに差が生じる。更に記録パワーが高くなると、図1(b)に示したようなイメージとなり、この場合のメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)とメインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)との差は図1(a)に示したようなイメージの場合と比べて更に大きくなる。
【0052】
図3は、上述した光ディスク記録媒体用記録装置における光ディスク記録媒体に対する情報の記録状態を示すパラメータβ(%)とメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab),メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)(V)との関係を記録パワーを変化させて記録を行った場合の実測結果を示した特性図である。
【0053】
ここでは、記録パワーを変化させて記録を行った場合における書き上がり状態でのβと記録中のメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab),メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)との関係が示されているが、書き上がり状態でのβが深くなるとメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab),メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)の差が大きくなることが判る。
【0054】
図4は、図3で説明した光ディスク記録媒体に対する情報の記録状態を示すパラメータβ(%)とメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab),メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)の強度比との関係を示した特性図である。
【0055】
ここでは、記録パワーを変化させて記録を行った場合における書き上がり状態でのβの増加に伴い、メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab),メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)の強度比が緩やかに減少する一定の関係の波形となることが判る。
【0056】
この特性を利用し、メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)及びメインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)と、或いは必要に応じて記録パワーとから記録状態の検出指数を演算し、光ディスク記録媒体への記録動作時にここで得た記録状態の検出指数に基づいて記録パワーを制御するようにしてランニングOPCを実行すれば、簡単な方法で光ディスク記録媒体全面における記録状態を安定して均一な記録状態にすることができる。
【0057】
そこで、本発明の光ディスク記録媒体用記録装置では、光ディスク記録媒体が持つ情報を記録可能なトラックに対して光ヘッドに備えられる照射用発光素子から照射されたレーザ光を用いて情報を記録可能であると共に、情報の記録状態を検出した結果に応じてレーザ光による記録パワーを制御することで記録状態を制御するランニングOPC機構を備えた基本構成において、ランニングOPC機構が情報の記録時にトラックから得られるレーザ光によるメインビームの反射光をトラックの接線方向に複数分割された複数種類の反射光量レベルとして受光して記録状態の制御に供するために光ヘッドに配備された複数の受光素子を含み、しかも複数種類の反射光量レベルを利用して記録状態の検出指数を演算すると共に、記録パワー及び再生パワーを制御するOPC制御回路を含むものとし、更に、複数の受光素子が複数種類の反射光量レベルとして少なくともメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)とメインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)とを取得可能な構成となる。
【0058】
図5は、上述した光ディスク記録媒体用記録装置の全体構成を例示した概略ブロック図である。
【0059】
この光ディスク記録媒体用記録装置の場合、スピンドルモータ2によって回転するターンテーブル22上に光ディスク記録媒体1が装着され、この装着状態の光ディスク記録媒体1に対して情報を光ヘッド3により読み書きできるようになっている。
【0060】
即ち、光ヘッド3では、筐体内で半導体レーザ素子であるレーザダイオード(LD)4からのレーザービームがハーフミラー23によって屈折されてトラック/フォーカス(TRK/FCS)機構6内に配備された対物レンズ5を通ることによって光ディスク記録媒体1上に焦点を結び、この光ディスク記録媒体からのレーザービーム反射光が再び光ヘッド3内に対物レンズ5及びハーフミラー23を介して戻ったものが複数に分割された信号検出用受光素子であるフォトダイオード(PD)8で受光されてその反射光量が検出された後、電流−電圧変換(IV)アンプ14に送出され、ここで複数の電圧信号に変換されて他の各部に印加される。
【0061】
ここで得られる各電圧信号のうち、メインビームの和信号は反射光信号(High Frequency Wave Form Signal)21として光ディスク記録媒体1上の記録波形を読み出すための回転制御を行う回転制御部28へ送出される他、記録速度に関する線速度又は線速度比を検出して線速度検出信号又は線速度比検出信号30を生成出力するための線速度検出回路29,アシンメトリを検出してアシンメトリ検出信号31を生成出力するためのアシンメトリ検出回路17,及びOPC制御を行うためのOPC制御回路(記録状態の検出指数の演算,記録パワー/再生パワーの制御を担う)20へ送出される。又、各電圧信号は、マトリクスによって光ディスク記録媒体1上にレーザービームの焦点を合わせるためのフォーカス機能や光ディスク記録媒体1上のトラックにレーザービームスポットを追従させるトラッキング機能を持つトラック/フォーカス(TRK/FCS)機構6をサンプルホールド回路(S/H)15及びサーボ制御回路16を介して制御するためのサーボ制御用検出信号25を含んでいる。
【0062】
因みに、光ディスク記録媒体1に対して情報を記録する場合、光ディスク記録媒体1上にピットを生成するためにレーザービームにより記録パワーと再生パワーとを交互に照射するとき、再生パワー照射時のみの反射光による電圧信号をサンプルホールド回路(S/H)15により保持してサーボ制御信号とし、このサーボ制御信号をサーボ制御回路16で処理した上で光ヘッド3のトラック/フォーカス(TRK/FCS)機構6を駆動させ、これにより対物レンズ5が制御されてレーザービームスポットを光ディスク記録媒体1上の所定の位置にサーボ制御する。尚、図5中には略図しているが、光ディスク記録媒体1における内周/外周へ光ヘッド3を移動させるスレッド機構も備えられており、大まかなトラックへの追従動作をスレッド機構で行うようになっている。
【0063】
一方、レーザダイオード(LD)4からのレーザービームのうちハーフミラー23によって屈折されない分の光量はフロントモニタ用の受光素子であるフロントモニタフォトダイオード(PD)7に直接照射され、ここでレーザダイオード(LD)4のレーザービーム強度が検出された後に電流−電圧変換(IV)アンプ9で電圧信号に変換されることにより、レーザービーム強度を常に設定された強度に保つための自動パワー制御(Auto Power Control/APC)用のフロントモニタ検出信号24として使用され、このフロントモニタ検出信号24がサンプルホールド回路(S/H)10及び再生APC回路12とサンプルホールド回路(S/H)11及び記録APC回路13とを介してそれぞれAPC処理された後にレーザダイオード(LD)4へ送出されるようになっている。
【0064】
即ち、光ディスク記録媒体1に対する記録動作時は、光ディスク記録媒体1上に決められた長さのピットを生成すべく、レーザダイオード(LD)4によりレーザービームとして記録パワーと再生パワーとを交互に照射するため、再生パワー照射時の瞬間と記録パワー照射時の瞬間とのフロントモニタ検出信号24をそれぞれサンプルホールド回路(S/H)10,11で保持した後、それぞれ再生APC回路12,記録APC回路13に入力させる。これらの再生APC回路12,記録APC回路13では、記録パワー/再生パワーの制御機能を持つOPC制御回路20によって照射パワー目標値が設定され、レーザービーム強度がこの設定パワーになるようにフロントモニタ検出信号24の各サンプルホールド信号に基づいてAPC処理を行う。そして、再生時には光ディスク記録媒体1からの反射光信号21がアシンメトリ検出回路17に入力され、再生波形のアシンメトリ(或いはβ)が検出される。
【0065】
更に、電流−電圧変換(IV)アンプ14で得られる各電圧信号のうち、光ディスク記録媒体1からの反射光をフォトダイオード(PD)8で分割して受光したものに対応する各反射光検出信号34は、一部[ここでもフォトダイオード(PD)8を図1(a)に示したような4分割配置された形態とすれば、メインビーム先方側に配置された一対のものから得られる部分を示す]がメインビーム反射光先方側信号生成回路18に入力され、他部[ここでも同様にフォトダイオード(PD)8を図1(a)に示したような4分割配置された形態とすれば、メインビーム後方側に配置された一対のものから得られる部分を示す]がメインビーム反射光後方側信号生成回路19に入力される。
【0066】
メインビーム反射光先方側信号生成回路18では、記録動作時に図2の処理信号Bに示したような波形としてメインビーム先方側に配置されたものを加算する処理を行った上でメインビーム先方側ピット反射光サンプルホールド(S/H)回路32へ送出し、メインビーム先方側ピット反射光サンプルホールド(S/H)回路32では、記録パワー照射時のピット生成が飽和して反射光レベルが安定する後半部分をサンプルホールドしてメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26を生成出力してOPC制御回路20へ送出する。同様に、メインビーム反射光後方側信号生成回路19では、記録動作時に図2の処理信号Cに示したような波形としてメインビーム後方側に配置されたものを加算する処理を行った上でメインビーム後方側ピット反射光サンプルホールド(S/H)回路33へ送出し、メインビーム後方側ピット反射光サンプルホールド(S/H)回路33では、記録パワー照射時のピット生成が飽和して反射光レベルが安定する後半部分をサンプルホールドしてメインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27を生成出力してOPC制御回路20へ送出する。
【0067】
そこで、OPC制御回路20では、これらのメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26及びメインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27の値を用いるか、或いは必要に応じて記録パワーレベル,アシンメトリ検出回路17からのアシンメトリ,線速度検出回路29から記録速度(Lv)を示す線速度又は線速度比,記録速度(Lv)の測定により記録動作条件下の固有値として得られる補正係数(k)を入力し、これらの値に基づいて記録状態の検出指数の演算機能により記録状態の検出指数を算出し、ここで得られた記録状態の検出指数に基づいて再生APC回路12,記録APC回路13を介してレーザダイオード(LD)4による記録パワーを制御することでランニングOPCを実行する。
【0068】
従って、この光ディスク記録媒体用記録装置において、光ヘッド3のレーザダイオード(LD)4からのレーザービームを検出した結果に基づいてその照射光量を制御するための各部、即ち、少なくともフォトダイオード(PD)8,電流−電圧変換(IV)アンプ14,メインビーム反射光先方側信号生成回路18,メインビーム先方側ピット反射光サンプルホールド(S/H)回路32,メインビーム反射光後方側信号生成回路19,メインビーム後方側ピット反射光サンプルホールド(S/H)回路33,OPC制御回路20,再生APC回路12,及び記録APC回路13によるループは、メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26及びメインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27を用いて記録状態の検出指数を演算するためのランニングOPC機構となり、更にこのランニングOPC機構は、記録状態の検出指数の演算に際して、メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26,メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27,及び記録パワーを用いたり、或いはフォトダイオード(PD)8,電流−電圧変換(IV)アンプ14,アシンメトリ検出回路17,OPC制御回路20,再生APC回路12,及び記録APC回路13によるループや、フォトダイオード(PD)8,電流−電圧変換(IV)アンプ14,線速度又は線速度比検出回路29,OPC制御回路20,再生APC回路12,及び記録APC回路13によるループを含めてメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26,メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27,記録パワー,及び記録速度(Lv)を用いて記録状態の検出指数を演算することが可能である他、メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26,メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27,記録パワー,及び記録速度(Lv)の測定により記録動作条件下の固有値として得られる補正係数(k)を用いて記録状態の検出指数を演算することが可能になっている。
【0069】
又、ランニングOPC機構は、記録状態の制御に際して、メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26,メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27,及び記録パワーを用いるか、メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26,メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27,記録パワー,及び記録速度(Lv)を用いるか、或いはメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26,メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27,記録パワー,及び記録速度(Lv)の測定により記録動作条件下の固有値として得られる補正係数(k)を用いることが可能となっている。
【0070】
因みに、ここでのランニングOPC機構(OPC制御回路20)による記録状態の検出指数の演算は、具体例を後文で詳述するが、例えばメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26及びメインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27の比の値で得るか、メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26及びメインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27の比の値に対する記録パワーに関してのランニングOPCの感度係数(n)でべき乗した値との比の値で得るか、或いはメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26及びメインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27の比の値に対する記録パワーに関してのランニングOPCの感度係数(n)でべき乗した値と補正係数(k)とを演算した値との比の値で得ることができる。
【0071】
又、この光ディスク記録媒体用記録装置において、ランニングOPC機構は、記録状態の検出指数の算出演算式中のランニングOPCの感度係数(n)の値を光ディスク記録媒体毎に記録条件により最適な値に微調整しておくことでランニングOPCの効き具合を光ディスク記録媒体のそれぞれについて最適な状態に微調整可能としたり、記録状態の検出指数の演算値をトラックの所定の試し書き領域PCA(Power Calibration Area)に最適パワーで試し書きする際に記録状態の検出指数目標値としたり、記録状態の検出指数の演算値をトラックの情報記録領域への実記録の前に最適記録パワーを校正するためのOPC(Optimum Power Calibration)動作時に記録状態の検出指数目標値としたり、トラックの情報記録領域への実記録の開始直後に記録状態の検出指数の演算値を記録状態の検出指数目標値としたり、或いはトラックの情報記録領域への実記録動作時に記録状態の検出指数を測定した結果と記録状態の検出指数目標値とにおける差値が最小になるように記録パワーを制御するようにすることができる。
【0072】
何れにしても、ランニングOPC機構は、記録状態の検出指数の演算値として、光ディスク記録媒体1の少なくとも1周分以上測定して平均化算出したものの平均値を使用するようにし、更に、記録状態の検出指数の演算で平均値を算出するために要するパラメータとして、光ディスク記録媒体1の少なくとも1周分以上測定して平均化算出したものの値を使用した上で記録状態の検出指数の平均値の算出に供することが好ましい。
【0073】
以下は、この光ディスク記録媒体用記録装置の動作処理を図6〜図9に示すフローチャートを参照して説明する。
【0074】
図6は、この光ディスク記録媒体用記録装置における光ディスク記録媒体1のデータ領域への実記録動作前にその所定の試し書き領域であるPCA(Power Calibration Area)で最適記録パワー(Pw0)を校正するためのOPC(Optimum Power Calibration)動作に際して記録状態の検出指数目標値(Rt)を求める場合の動作処理を示したフローチャートである。
【0075】
ここでは、先ずOPC制御回路20における記録パワー/再生パワーの制御機能により、PCAで記録パワーを段階的に変化させて記録(ステップS100)する処理を行い、この記録動作と同時にメインビーム先方側ピット反射光サンプルホールド(S/H)回路32,メインビーム後方側ピット反射光サンプルホールド(S/H)回路33によりメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26,メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27を測定、或いは必要に応じて記録速度(Lv)を示す記録線速度又は記録線速度比を測定(ステップS101)してそれぞれの値を記憶しておくものとした上、記録動作時の波形を再生して各記録パワーに対応するアシンメトリ(或いはβ)をアシンメトリ検出回路17で測定し、OPC動作により光ディスク記録媒体1毎に定められた目標アシンメトリ(或いは目標β)相当の最適記録パワー(Pw0)を演算して求め、記録パワー(Pw1)を求めた最適記録パワー(Pw0)とする動作(ステップS102)を行い、これにより記録パワー(Pw1)→最適記録パワー(Pw0)とする。
【0076】
ここで扱われる各処理信号は図2に示したタイミングの通りであり、記録動作中に得られるメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26については、図2中の処理信号Bのような波形になり、処理信号Aに示されるピット生成記録パワー照射時には最初ピットがまだ形成されていないために反射光量が高くなって波形のレベルが高くなっているが、記録パワーを照射し続けて徐々にピットが形成されると反射光量は次第に低くなり、一定時間経過してピット生成が飽和し始めると信号レベルは安定する。このピット生成記録パワー照射時後半の反射光レベルが安定したレベルを図2中の処理信号Dのタイミングでメインビーム先方側ピット反射光サンプルホールド(S/H)回路32でサンプルホールドしたレベルがメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26となる。
【0077】
同様に、記録動作中に得られるメインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27については、図2中の処理信号Cのような波形になり、処理信号Aに示されるピット生成記録パワー照射時後半の反射光レベルが安定したレベルを図2中の処理信号Dのタイミングでメインビーム後方側ピット反射光サンプルホールド(S/H)回路33でサンプルホールドしたレベルがメインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27となる。
【0078】
メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26,メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27を比較するとメインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27の方がサンプルホールドされるレベルが低くなっているが、これは図1に示されるレーザービームスポットSで光ディスク記録媒体1のトラック(グルーブトラック)T上にピットを記録形成して記録マーク(ピット)する際のビーム進行方向の関係でメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26(領域E1,E2に対応)ではまだピット形成されていない反射率の高い部分からの反射光量が多く、それに対してメインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27では既にピット形成されて反射率の低い部分からの反射光量が多いためである。尚、図1(a)のトラック(グルーブトラック)T上のレーザービームスポットSと同図(b)のトラック(グルーブトラック)T上のレーザービームスポットSとではそれぞれ記録パワーが異なり、上述したように同図(b)の場合の方が同図(a)の場合よりも記録パワーが高いときのイメージを示している。
【0079】
このようにして、OPC制御回路20は、測定した最適記録パワー(Pw0)に相当するメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26,メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27、及び記録パワー(Pw1)を取得、或いは必要に応じて記録速度(Lv)を示す記録線速度又は記録線速度比を取得して記録状態の検出指数(Rm)を演算(ステップS103)した後、求めた記録状態の検出指数(Rm)を記録状態の検出指数目標値(Rt)として記憶(ステップS104)し、これにより記録状態の検出指数(Rm)→記録状態の検出指数目標値(Rt)とする。因みに、この後は後文の図9で説明する動作処理に移行する。
【0080】
ところで、同様にOPC動作に際して記録状態の検出指数目標値(Rt)を求める場合には図7の動作処理のフローチャートに示されるように他の方法を適用することもできる。
【0081】
ここでは、先ずOPC制御回路20がOPC動作により最適記録パワー(Pw0)を演算(ステップS110)した後、記録パワー(Pw1)をOPCで求めた最適記録パワー(Pw0)する(ステップS111)動作を行い、これにより記録パワー(Pw1)→最適記録パワー(Pw0)とする。
【0082】
この後、記録APC回路13を介してPCA(その数フレーム)に最適記録パワー(Pw1=Pw0)で試し書き(ステップS112)を行い、このときの記録動作と同時にメインビーム先方側ピット反射光サンプルホールド(S/H)回路32,メインビーム後方側ピット反射光サンプルホールド(S/H)回路33によりメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26,メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27を測定、或いは必要に応じて線速度又は線速度比検出回路29により記録速度(Lv)を示す記録線速度又は記録線速度比を測定(ステップS113)する。
【0083】
そこで、OPC制御回路20では、得られたメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26,メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27、及び記録パワー(Pw1=Pw0)を取得、或いは必要に応じて記録速度(Lv)を示す記録線速度又は記録線速度比を取得して記録状態の検出指数(Rm)を演算(ステップS114)した後、求めた記録状態の検出指数(Rm)を記録状態の検出指数目標値(Rt)として記憶(ステップS115)し、これにより記録状態の検出指数(Rm)→記録状態の検出指数目標値(Rt)とする。因みに、この後も後文の図9で説明する動作処理に移行する。
【0084】
更に、同様にOPC動作に際して記録状態の検出指数目標値(Rt)を求める場合には図8の動作処理のフローチャートに示されるように別の方法を適用することもできる。
【0085】
ここでは、先ずOPC制御回路20がOPC動作により最適記録パワー(Pw0)を演算(ステップS120)した後、記録パワー(Pw1)をOPCで求めた最適記録パワー(Pw0)する(ステップS121)動作を行い、これにより記録パワー(Pw1)→最適記録パワー(Pw0)とする。
【0086】
この後、情報記録領域にOPCで求めた最適記録パワー(Pw1=Pw0)で記録を開始(ステップS122)し、記録開始直後にメインビーム先方側ピット反射光サンプルホールド(S/H)回路32,メインビーム後方側ピット反射光サンプルホールド(S/H)回路33によりメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26,メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27を測定、或いは必要に応じて線速度又は線速度比検出回路29により記録速度(Lv)を示す記録線速度又は記録線速度比を測定(ステップS123)する。
【0087】
そこで、OPC制御回路20では、得られたメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26,メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27、及び記録パワー(Pw1=Pw0)を取得、或いは必要に応じて記録速度(Lv)を示す記録線速度又は記録線速度比を取得して記録状態の検出指数(Rm)を演算(ステップS124)した後、求めた記録状態の検出指数(Rm)を記録状態の検出指数目標値(Rt)として記憶(ステップS125)し、これにより記録状態の検出指数(Rm)→記録状態の検出指数目標値(Rt)とする。因みに、この後も後文の図9で説明する動作処理に移行する。
【0088】
以上に説明した図6〜図8のフローチャートの何れか一つの動作処理によって、記録状態の検出指数目標値(Rt)が求められる。
【0089】
図9は、このようにして記録状態の検出指数目標値(Rt)を得た以降の情報記録領域への実記録動作処理に関するフローチャートである。
【0090】
ここでは、先ずOPC制御回路20における記録パワー/再生パワーの制御機能により、情報記録領域に既に定められている記録パワー(Pw1)で情報を記録(ステップS131)する処理を行い、記録時に図1(a)に示されるメインビーム先方側検出信号(a+b),メインビーム後方側検出信号(c+d)からメインビーム先方側ピット反射光サンプルホールド(S/H)回路32,メインビーム後方側ピット反射光サンプルホールド(S/H)回路33によりメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26,メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27、或いは必要に応じて線速度又は線速度比検出回路29により記録速度(Lv)を示す記録線速度又は記録線速度比をディスク回転周期に伴う検出値の変動を吸収するために最低光ディスク記録媒体1を1回転以上測定して平均化(ステップS132)した値で取得する。
【0091】
そこで、OPC制御回路20では、平均化されたメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26,メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27、或いは必要に応じて線速度又は線速度比検出回路29により記録速度(Lv)を示す記録線速度又は記録線速度比から記録状態の検出指数(Rm)を演算(ステップS133)した後、記録状態の検出指数(Rm)及び記録状態の検出指数目標値(Rt)の差であるRm−Rtから記録状態の検出誤差(ΔRm=Rm−Rt)を算出(ステップS134)する。尚、記録状態の検出指数(Rm)の演算(ステップS133)では、光ディスク記録媒体1の少なくとも1周分以上測定して平均化算出したものの平均値を使用するが、平均値を算出するためのパラメータについても、光ディスク記録媒体1の少なくとも1周分以上測定して平均化算出したものの値を使用した上で平均値の算出に供するものとする。
【0092】
次に、OPC制御回路20では、得られた記録状態の検出誤差(ΔRm)及び記録パワー制御閾値(Hs)を比較し、ΔRm≧Hsであるか否かを判定(ステップS135)し、この結果により記録状態の検出誤差(ΔRm)が記録パワー制御閾値(Hs)以上であれば、記録状態を維持するための記録パワーが低いと判断できるため、記録パワー(Pw1)を記録パワーSTEP(ΔPw)分上げて記録パワー(Pw1)→記録パワー(Pw1)+記録パワーSTEP幅(ΔPw)とする処理(ステップS136)を行うが、記録状態の検出誤差(ΔRm)が記録パワー制御閾値(Hs)以上でなければ、更に記録状態の検出誤差(ΔRm)が記録パワー制御閾負値(−Hs)以下であるか否かをΔRm≦−Hsであるか否かの判定(ステップS137)で行い、この結果により記録状態の検出誤差(ΔRm)が記録パワー制御閾負値(−Hs)以下であれば、記録状態を維持するための記録パワーが高いと判断できるため、記録パワー(Pw1)を記録パワーSTEP(ΔPw)分下げて記録パワー(Pw1)→記録パワー(Pw1)−記録パワーSTEP幅(ΔPw)とする処理(ステップS138)を行ってからΔRm≦−Hsでなかった場合(−Hs<ΔRm<+Hsの場合)と同様にそれ以後は記録パワー(Pw1)を変化させずに記録終了であるかの判定(ステップS139)を行う。
【0093】
この結果、記録終了であれば動作処理を終了するが、記録終了でなければ情報記録が継続されるように情報記録領域に既に定められている記録パワー(Pw1)で情報を記録(ステップS131)する処理の前に戻って同様な動作処理を繰り返し行うようにし、こうした手順でランニングOPCを実行する。
【0094】
この結果、最適記録状態時の記録状態の検出指数(Rm)を記録状態の検出指数目標値(Rt)として測定しておき、情報記録領域への実記録中は常に記録状態検出指数(Rm)を測定し、記録状態の検出指数(Rm)及び記録状態の検出指数目標値(Rt)の差が最小になるように記録パワー(Pw1)を制御することにより、常に安定して最適な記録状態を維持することができ、これにより光ディスク記録媒体1の全面に及んで常に安定して均一な最適なアシンメトリ値(或いはβ値)で記録品質を維持することができる。
【0095】
以下は、記録状態の検出指数(Rm)を求めるための演算式を例示する。一例として、単純にメインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27をメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26で除算した値を記録状態の検出指数(Rm)とする場合(即ち、Rm=Spcd/Spab)が挙げられる。勿論、記録状態の検出指数(Rm)は、ここでの関係を逆にしてメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26をメインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27で除算した値(Rm=Spab/Spcd)で得ても良い。即ち、記録状態の検出指数(Rm)は、メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26及びメインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27の比の値で得ることができる。
【0096】
又、記録状態の検出指数(Rm)は、OPC制御回路20によりランニングOPCの感度を微妙にコントロールするため、メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26及びメインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27の比の値(Spcd/Spab又はSpab/Spcd)に対する記録パワー(Pw1)に関してのランニングOPCの感度係数(n)でべき乗した値(Pw1^n)との比(Spcd/Spab/Pw1^n又はSpab/Spcd/Pw1^n)の値で得てランニングOPCの感度を微妙に調整することにより、ランニングOPCの効き具合いを微調整することが可能となる。
【0097】
更に、光ディスク記録媒体1がZ−CLV記録やCAV記録対応型である場合には、ストラテジによる差や記録速度(Lv)による差等で記録動作条件下の固有値として得られる補正係数kを予め測定して得ておき、この係数kを先の記録状態の検出指数(Rm)を算出するための式に導入することにより、メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26及びメインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27の比の値(Spcd/Spab又はSpab/Spcd)に対する記録パワー(Pw1)に関してのランニングOPCの感度係数(n)でべき乗した値(Pw1^n)と補正係数kとを演算(演算子を*で示すが、通常は乗算とすれば良い)した値(Pw1^n*k)との比(Spcd/Spab/Pw1^n*k又はSpab/Spcd/Pw1^n*k)の値で記録状態の検出指数(Rm)を算出することが可能となり、こうした場合にも対応できる。
【0098】
ところで、上述した光ディスク記録媒体用記録装置の構成(特に図5に示した構成)において、基本的な構成はそのままにして一部を他の形態に変形することも可能である。例えばメインビーム先方側ピット反射光サンプルホールド(S/H)回路32やメインビーム後方側ピット反射光サンプルホールド(S/H)回路33の代わりにそれぞれの反射光をAD変換して演算によりメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)26やメインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)27を求める手段を適用できるし、又OPC制御回路20で記録状態の検出指数(Rm)の演算式中に記録パワーの代わりにそれに相当する信号レべル(例えばフロントモニタ検出信号24のレベルを例示できる)を使用する手段を適用することもできるので、本発明の光ディスク記録媒体用記録装置は、図5に示した形態のものに限定されない。
【0099】
【発明の効果】
以上に述べた通り、本発明によれば、光ディスク記録媒体の情報を記録可能なトラックに対してレーザ光を用いて情報を記録する際、記録の記録状態を検出した結果に応じてレーザ光による記録パワーを制御するランニングOPCの実行にあって、情報の記録時にトラックから得られるレーザ光によるメインビームの反射光をトラックの接線方向に複数分割受光して得られる複数種類の反射光レベルを利用してランニングOPCにおける記録状態の制御に供するようにしているので、従来のランニングOPCを実行する場合と比べてより簡単に安定して均一な記録状態となる記録パワーの制御を具現して合理的にランニングOPCを実行し得るようになる。又、本発明では、各反射光レベルを利用して記録状態の検出指数の演算に供するものとし、且つこれらの反射光レベルとして少なくともメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル及びメインビーム後方側記録時ピット反射光レベルを含む種類が異なる検出信号を使って記録状態の検出指数を演算するものとした上、このときに各信号を全く同じタイミングでサンプルホールドできるようにしているため、サーボ的な要因によるメインビームのトラッキング方向の変動,レンズの位置変動による受光素子上の反射光スポットにおけるトラック方向の変動,ディスク記録媒体の面内反射率変動,周囲温度によるレーザー波長変動,ディスク反りによるスキュー(Skew)変動等、従来のランニングOPCの実行上において悪影響を及ぼす要因をほぼ完全に排除することが可能となり、簡単に安定したランニングOPCを実行することが可能となる。更に、本発明では、光ディスク記録媒体のタイプとしてCLV記録だけでなく、Z−CLV記録やCAV記録に対応するタイプのものを対象として記録状態の検出指数を演算する場合においても、ストラテジによる差や記録速度による差により記録動作条件下の固有値として得られる補正係数を予め求めておくことで、これを記録状態の検出指数の演算に供するようにしているので、こうした場合にも簡単に対応できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ディスク記録媒体用記録方法を適用した一つの実施の形態に係る光ディスク記録媒体用記録装置の要部構成を示した部分拡大図であり、(a)は光ディスク記録媒体の情報を記録可能なトラック(グルーブトラック)に対するレーザ光(メインビーム)の照射により得られるレーザビームスポットからの反射光を受光した光ヘッドの複数の受光素子において形成される反射光スポットの配置対応を示した概略図に関するもの,(b)は記録パワーが(a)の場合よりも高いときのトラック(グルーブトラック)におけるレーザビームスポットと記録マーク(ピット)との関係を示した拡大図に関するものである。
【図2】図1で説明した光ディスク記録媒体用記録装置に備えられる光ヘッドで得られる情報の記録動作時における処理信号の時間推移に対する波形を光ディスク記録媒体のトラックに対応させて示したタイミングチャートである。
【図3】図1で説明した光ディスク記録媒体用記録装置における光ディスク記録媒体に対する情報の記録状態を示すパラメータβとメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル,メインビーム後方側記録時ピット反射光レベルとの関係を記録パワーを変化させて記録を行った場合の実測結果を示した特性図である。
【図4】図3で説明した光ディスク記録媒体に対する情報の記録状態を示すパラメータβとメインビーム先方側記録時ピット反射光レベル,メインビーム後方側記録時ピット反射光レベルの強度比との関係を示した特性図である。
【図5】図1で説明した光ディスク記録媒体用記録装置の全体構成を例示した概略ブロック図である。
【図6】図5で説明した光ディスク記録媒体用記録装置における光ディスク記録媒体のデータ領域への実記録動作前にその所定の試し書き領域であるPCAで最適記録パワーを校正するためのOPC動作に際して記録状態の検出指数目標値を求める場合の動作処理を示したフローチャートである。
【図7】図5で説明した光ディスク記録媒体用記録装置における光ディスク記録媒体のデータ領域への実記録動作前にその所定の試し書き領域であるPCAで最適記録パワーを校正するためのOPC動作に際して記録状態の検出指数目標値を求める場合の他の動作処理を示したフローチャートである。
【図8】図5で説明した光ディスク記録媒体用記録装置における光ディスク記録媒体のデータ領域への実記録動作前にその所定の試し書き領域であるPCAで最適記録パワーを校正するためのOPC動作に際して記録状態の検出指数目標値を求める場合の別の動作処理を示したフローチャートである。
【図9】図5で説明した光ディスク記録媒体用記録装置における図6〜図8の何れか一つにより記録状態の検出指数目標値を得た以降の情報記録領域への実記録動作処理に関するフローチャートである。
【図10】従来の光ディスク記録媒体に対する情報の記録状態を示すパラメータであるβとジッタとの関係を示したパワーマージン特性である。
【符号の説明】
1 光ディスク記録媒体
2 スピンドルモータ
3 光ヘッド
4 レーザダイオード(LD)
5 対物レンズ
6 トラック/フォーカス(TRK/FCS)機構
7 フロントモニタフォトダイオード(PD)
8 フォトダイオード(PD)
8a〜8d 受光素子
9,14 電流−電圧変換(IV)アンプ
10,11,15 サンプルホールド回路(S/H)
12 再生APC回路
13 記録APC回路
16 サーボ制御回路
17 アシンメトリ検出回路
18 メインビーム反射光先方側信号生成回路
19 メインビーム反射光後方側信号生成回路
20 OPC制御回路
21 反射光信号
22 ターンテーブル
23 ハーフミラー
24 フロントモニタ検出信号
25 サーボ制御用検出信号
26 メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル(Spab)
27 メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル(Spcd)
28 回転制御回路
29 線速度又は線速度比検出回路
30 アシンメトリ検出信号
31 線速度検出信号又は線速度比検出信号
32 メインビーム先方側ピット反射光サンプルホールド(S/H)回路
33 メインビーム後方側ピット反射光サンプルホールド(S/H)回路
34 反射光検出信号
M 記録マーク(ビット)
S ビームスポット
S′ 反射光スポット
T トラック(グルーブトラック)
V スペース

Claims (32)

  1. 光ディスク記録媒体が持つ情報を記録可能なトラックに対してレーザ光を用いて該情報を記録する際、該情報の記録状態を検出した結果に応じて該レーザ光による記録パワーを制御することで該記録状態を制御するランニングOPC(Running Optimum Power Control)を行う光ディスク記録媒体用記録方法において、前記情報の記録時に前記トラックから得られる前記レーザ光によるメインビームの反射光を該トラックの接線方向に複数分割受光して得られる複数種類の反射光量レベルを利用して前記記録状態の制御に供することを特徴とする光ディスク記録媒体用記録方法。
  2. 請求項1記載の光ディスク記録媒体用記録方法において、前記複数種類の反射光量レベルを利用して前記記録状態の検出指数の演算に供することを特徴とする光ディスク記録媒体用記録方法。
  3. 請求項1又は2記載の光ディスク記録媒体用記録方法において、前記複数種類の反射光量レベルは、少なくともメインビーム先方側記録時ピット反射光レベルとメインビーム後方側記録時ピット反射光レベルとを含むことを特徴とする光ディスク記録媒体用記録方法。
  4. 請求項3記載の光ディスク記録媒体用記録方法において、前記記録状態の制御には、前記メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル,前記メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル,及び前記記録パワーを用いることを特徴とする光ディスク記録媒体用記録方法。
  5. 請求項3記載の光ディスク記録媒体用記録方法において、前記記録状態の制御には、前記メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル,前記メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル,前記記録パワー,及び記録速度を用いることを特徴とする光ディスク記録媒体用記録方法。
  6. 請求項3記載の光ディスク記録媒体用記録方法において、前記記録状態の制御には、前記メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル,前記メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル,前記記録パワー,及び記録速度の測定により記録動作条件下の固有値として得られる補正係数を用いることを特徴とする光ディスク記録媒体用記録方法。
  7. 請求項3記載の光ディスク記録媒体用記録方法において、前記記録状態の検出指数の演算には、前記メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル及び前記メインビーム後方側記録時ピット反射光レベルを用いることを特徴とする光ディスク記録媒体用記録方法。
  8. 請求項3記載の光ディスク記録媒体用記録方法において、前記記録状態の検出指数の演算には、前記メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル,前記メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル,及び前記記録パワーを用いることを特徴とする光ディスク記録媒体用記録方法。
  9. 請求項3記載の光ディスク記録媒体用記録方法において、前記記録状態の検出指数の演算には、前記メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル,前記メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル,前記記録パワー,及び記録速度を用いることを特徴とする光ディスク記録媒体用記録方法。
  10. 請求項9記載の光ディスク記録媒体用記録方法において、前記記録状態の検出指数の演算には、前記メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル,前記メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル,前記記録パワー,及び記録速度の測定により記録動作条件下の固有値として得られる補正係数を用いることを特徴とする光ディスク記録媒体用記録方法。
  11. 請求項7記載の光ディスク記録媒体用記録方法において、前記記録状態の検出指数は、前記メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル及び前記メインビーム後方側記録時ピット反射光レベルの比の値で得られることを特徴とする光ディスク記録媒体用記録方法。
  12. 請求項8記載の光ディスク記録媒体用記録方法において、前記記録状態の検出指数は、前記メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル及び前記メインビーム後方側記録時ピット反射光レベルの比の値に対する前記記録パワーに関しての前記ランニングOPCの感度係数でべき乗した値との比の値で得られることを特徴とする光ディスク記録媒体用記録方法。
  13. 請求項10記載の光ディスク記録媒体用記録方法において、前記記録状態の検出指数は、前記メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル及び前記メインビーム後方側記録時ピット反射光レベルの比の値に対する前記記録パワーに関しての前記ランニングOPCの感度係数でべき乗した値と前記補正係数とを演算した値との比の値で得られることを特徴とする光ディスク記録媒体用記録方法。
  14. 請求項11〜13の何れか一つに記載の光ディスク記録媒体用記録方法において、前記記録状態の検出指数の算出演算式中の前記ランニングOPCの感度係数の値を前記光ディスク記録媒体毎に記録条件により最適な値に微調整しておくことで該ランニングOPCの効き具合を該光ディスク記録媒体のそれぞれについて最適な状態に微調整可能としたことを特徴とする光ディスク記録媒体用記録方法。
  15. 請求項7〜14の何れか一つに記載の光ディスク記録媒体用記録方法において、前記トラックの所定の試し書き領域PCA(Power Calibration Area)に最適パワーで試し書きする際に前記記録状態の検出指数の演算値を該記録状態の検出指数目標値とすることを特徴とする光ディスク記録媒体用記録方法。
  16. 請求項7〜15の何れか一つに記載の光ディスク記録媒体用記録方法において、前記トラックの情報記録領域への実記録の前に最適記録パワーを校正するためのOPC動作(Optimum Power Calibration)時に前記記録状態の検出指数の演算値を該記録状態の検出指数目標値とすることを特徴とする光ディスク記録媒体用記録方法。
  17. 請求項7〜16の何れか一つに記載の光ディスク記録媒体用記録方法において、前記トラックの情報記録領域への実記録の開始直後に前記記録状態の検出指数の演算値を該記録状態の検出指数目標値とすることを特徴とする光ディスク記録媒体用記録方法。
  18. 請求項15〜17の何れか一つに記載の光ディスク記録媒体用記録方法において、前記トラックの情報記録領域への実記録動作時に前記記録状態の検出指数を測定した結果と該記録状態の検出指数目標値とにおける差値が最小になるように前記記録パワーを制御することを特徴とする光ディスク記録媒体用記録方法。
  19. 請求項7〜18の何れか一つに記載の光ディスク記録媒体用記録方法において、前記記録状態の検出指数の演算値として、前記光ディスク記録媒体の少なくとも1周分以上測定して平均化算出したものの平均値を使用することを特徴とする光ディスク記録媒体用記録方法。
  20. 請求項19記載の光ディスク記録媒体用記録方法において、前記記録状態の検出指数の演算で前記平均値を算出するために要するパラメータとして、前記光ディスク記録媒体の少なくとも1周分以上測定して平均化算出したものの値を使用した上で該記録状態の検出指数の平均値の算出に供することを特徴とする光ディスク記録媒体用記録方法。
  21. 光ディスク記録媒体が持つ情報を記録可能なトラックに対して光ヘッドに備えられる照射用発光素子から照射されたレーザ光を用いて該情報を記録可能であると共に、該情報の記録状態を検出した結果に応じて該レーザ光による記録パワーを制御することで該記録状態を制御するランニングOPC(Running Optimum Power Control)機構を備えた光ディスク記録媒体用記録装置において、前記ランニングOPC機構は、前記情報の記録時に前記トラックから得られる前記レーザ光によるメインビームの反射光を該トラックの接線方向に複数分割された複数種類の反射光量レベルとして受光して前記記録状態の制御に供するために前記光ヘッドに配備された複数の受光素子を含むことを特徴とする光ディスク記録媒体用記録装置。
  22. 請求項21記載の光ディスク記録媒体用記録装置において、前記ランニングOPC機構は、前記複数種類の反射光量レベルを利用して前記記録状態の検出指数を演算すると共に、前記記録パワー及び再生パワーを制御するOPC制御回路を含み、更に、前記複数の受光素子は、前記複数種類の反射光量レベルとして、少なくともメインビーム先方側記録時ピット反射光レベルとメインビーム後方側記録時ピット反射光レベルとを取得することを特徴とする光ディスク記録媒体用記録装置。
  23. 請求項22記載の光ディスク記録媒体用記録装置において、前記ランニングOPC機構は、前記記録状態の制御に際して、前記メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル,前記メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル,及び前記記録パワーを用いるか、該メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル,該メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル,該記録パワー,及び記録速度を用いるか、或いは該メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル,該メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル,該記録パワー,及び該記録速度の測定により記録動作条件下の固有値として得られる補正係数を用いることを特徴とする光ディスク記録媒体用記録装置。
  24. 請求項22又は23記載の光ディスク記録媒体用記録装置において、前記ランニングOPC機構は、前記記録状態の検出指数の演算に際して、前記メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル及び前記メインビーム後方側記録時ピット反射光レベルを用いるか、該メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル,該メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル,及び前記記録パワーを用いるか、該メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル,該メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル,該記録パワー,及び記録速度を用いるか、或いは該メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル,該メインビーム後方側記録時ピット反射光レベル,該記録パワー,及び該記録速度の測定により記録動作条件下の固有値として得られる補正係数を用いることを特徴とする光ディスク記録媒体用記録装置。
  25. 請求項24記載の光ディスク記録媒体用記録装置において、前記ランニングOPC機構は、前記記録状態の検出指数の演算を、前記メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル及び前記メインビーム後方側記録時ピット反射光レベルの比の値で得るか、該メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル及び該メインビーム後方側記録時ピット反射光レベルの比の値に対する前記記録パワーに関しての前記ランニングOPCの感度係数でべき乗した値との比の値で得るか、或いは該メインビーム先方側記録時ピット反射光レベル及び該メインビーム後方側記録時ピット反射光レベルの比の値に対する該記録パワーに関しての該ランニングOPCの感度係数でべき乗した値と前記補正係数とを演算した値との比の値で得ることを特徴とする光ディスク記録媒体用記録装置。
  26. 請求項25記載の光ディスク記録媒体用記録装置において、前記ランニングOPC機構は、前記記録状態の検出指数の算出演算式中の前記ランニングOPCの感度係数の値を前記光ディスク記録媒体毎に記録条件により最適な値に微調整しておくことで該ランニングOPCの効き具合を該光ディスク記録媒体のそれぞれについて最適な状態に微調整可能としたことを特徴とする光ディスク記録媒体用記録装置。
  27. 請求項22〜26の何れか一つに記載の光ディスク記録媒体用記録装置において、前記ランニングOPC機構は、前記記録状態の検出指数の演算値を前記トラックの所定の試し書き領域PCA(Power Calibration Area)に最適パワーで試し書きする際に該記録状態の検出指数目標値とすることを特徴とする光ディスク記録媒体用記録装置。
  28. 請求項22〜27の何れか一つに記載の光ディスク記録媒体用記録装置において、前記ランニングOPC機構は、前記トラックの情報記録領域への実記録の前に最適記録パワーを校正するためのOPC(OptimumPower Calibration)動作時に前記記録状態の検出指数の演算値を該記録状態の検出指数目標値とすることを特徴とする光ディスク記録媒体用記録装置。
  29. 請求項22〜28の何れか一つに記載の光ディスク記録媒体用記録装置において、前記ランニングOPC機構は、前記トラックの情報記録領域への実記録の開始直後に前記記録状態の検出指数の演算値を該記録状態の検出指数目標値とすることを特徴とする光ディスク記録媒体用記録装置。
  30. 請求項22〜29の何れか一つに記載の光ディスク記録媒体用記録装置において、前記ランニングOPC機構は、前記トラックの情報記録領域への実記録動作時に前記記録状態の検出指数を測定した結果と該記録状態の検出指数目標値とにおける差値が最小になるように前記記録パワーを制御することを特徴とする光ディスク記録媒体用記録装置。
  31. 請求項22〜30の何れか一つに記載の光ディスク記録媒体用記録装置において、前記ランニングOPC機構は、前記記録状態の検出指数の演算値として、前記光ディスク記録媒体の少なくとも1周分以上測定して平均化算出したものの平均値を使用することを特徴とする光ディスク記録媒体用記録装置。
  32. 請求項31記載の光ディスク記録媒体用記録装置において、前記ランニングOPC機構は、前記記録状態の検出指数の演算で前記平均値を算出するために要するパラメータとして、前記光ディスク記録媒体の少なくとも1周分以上測定して平均化算出したものの値を使用した上で該記録状態の検出指数の平均値の算出に供することを特徴とする光ディスク記録媒体用記録装置。
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