JP3738209B2 - 光ディスク記録装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光源からの光ビームを回折してメインビームとこのメインビームより時間的に後方に位置するサブビームとを出射する光学ヘッドを用い、前記サブビームからメインビームにより記録されたデータ信号を読み取るようにした光ディスク記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学ヘッドからの光ビームを用いてディスクにデジタルのデータ信号を記録する光ディスク記録装置としては、CD(Compact Disc)ファミリーのCD−R(Recordable)及びCD−RW(ReWritable)に対応するCD−R/RWドライブが良く知られている。
【0003】
このような光ディスク記録装置により記録されるディスクは、材質の違いにより製造メーカーによる記録感度差を有していたり、バラツキにより個体差による記録感度差を有していたり、あるいはムラにより同一ディスク内での記録感度差を有している。
【0004】
その為、光ディスク記録装置においては、記録時に光学ヘッドから出射される発光出力がそれらの記録感度差を補償するべく制御し、光学ヘッドの発光出力をディスクの記録に最適な最適記録レベルに設定する必要がある。
【0005】
この光学ヘッドの発光出力の設定は、主に、ディスクから読み取られるHF信号のピーク値及びボトム値を用いてβ値(記録の深さ)を検出して行われる。
【0006】
CD−Rにおいては、記録速度を定格速度の二十数倍にまで高速化が図られているので、記録条件を厳密に設定する必要があり、ディスク記録の動作中において、ディスクに記録された記録信号の記録状態を検出して光学ヘッドの発光出力を制御する、いわゆるランニングOPC(Optimum Power Control)を行う必要が生じる。
【0007】
また、前述のように光学ヘッドの発光出力を記録速度に応じてディスクの記録に最適な最適記録レベルに設定しても、設定した記録速度に対応していないディスクや品質不良のディスクの場合、記録を終えたディスクから読み取られるHF信号(高周波信号)のジッタ量が多くて再生が行えずにディスク記録を失敗する事態が発生する。
【0008】
その為、ディスク記録の動作中において、前記HF信号のジッタ量がディスク再生に支障を来たすか否かを判断するためにこのジッタ量を検出することが行われる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述のランニングOPC及びジッタ量検出を行うには、ディスクに記録された記録信号の記録状態を検出する必要があるが、記録動作中に実際の記録信号の記録状態を検出するのは困難である。
【0010】
ランニングOPCを実行するためには、記録信号を記録する記録パルスの反射レベルを検出して記録状態を検出する方法が実施されているが、これは記録状態を実際に検出しているのではないので、設定される光学ヘッドの発光出力が実際の最適記録レベルに合っていない問題があったし、また、ジッタ量検出は行えない。
【0011】
その為、光学ヘッドからディスクに照射される光ビームとして記録に実際に用いられるメインビームの他に時間的に後方に位置するサブビームを形成し、このサブビームにより前記メインビームにより記録されたデータ信号を読み取ってディスクの記録状態を検出することが考えられる。
【0012】
ところで、光ディスク記録装置の場合、一般にトラッキング制御に差動プッシュプル法を採用し、光学ヘッドの回折光の0次ビームをディスクの記録及び再生を行うメインビームに使用し、回折光の±1次ビームをトラッキング制御用の先行及び後方の各サブビームとして使用している。
【0013】
その為、ディスクに記録するデータ信号に対応する記録マークを記録するために光学ヘッドの発光出力を記録レベルと記録休止レベル(例えば再生レベル)とで変化させると、ディスク記録を行うメインビームだけではなく、同時にサブビームも記録レベルと記録休止レベルとに応じた光量に変化する。
【0014】
したがって、ディスクの記録状態において、時間的に後方のサブビームからディスクに記録されたデータ信号を読み取ると、その読み取ったデータ信号(HF信号)が光学ヘッドの発光出力の変化によって大きくレベルが乱されることにより、ディスクの記録状態を検出することが出来なかった。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、回折により形成されるメインビームより時間的に後方のサブビームにおけるディスクでの反射光に基づく受光出力をそれぞれ異なるゲインにより増幅する第1アンプ及び第2アンプによりレベル調整回路を構成すると共に、ディスクへの記録状態において、前記第1アンプ及び前記第2アンプからそれぞれ出力される出力信号を光学ヘッドの発光出力が記録レベルになる記録レベル期間と光学ヘッドの発光出力が記録休止レベルになる記録休止レベル期間とでそれぞれ切り換える選択回路を設け、前記選択回路により選択されるレベル調整回路から出力される出力信号のレベル差を光学ヘッドの発光出力の記録レベルと記録休止レベルとで解消し、前記レベル調整回路によりレベル調整された出力信号を用いて前記サブビームにより前記メインビームで記録されたデータ信号を読み取るようにしている。
請求項2に係る発明は、ディスクへの記録状態において、サブビームのディスクでの反射光に基づく受光出力を光学ヘッドの発光出力の記録レベルと記録休止レベルとでレベル差を解消するべくレベル調整回路によりレベル調整し、このレベル調整後の受光出力を用いて前記サブビームによりメインビームで記録されたデータ信号を読み取り、この読み取ったデータ信号を用いてディスクに記録されるデータ信号のジッタ量を検出し、この検出されたジッタ量に基づいて記録速度を切り換えるようにしている。
【0016】
【実施例】
図1は本発明に係る光ディスク記録装置の一例を示すCD−R/RWドライブの回路ブロック図である。
【0017】
図1において、1はディスクの信号トラックをトレースするレーザービームを出射し、ディスクに対してデータ信号の書き込み及び読み取りを行う光学ヘッドである。
【0018】
前記光学ヘッド1は、回折格子(図示せず)によりレーザー光源(図示せず)から出射されるレーザービームを回折してデータ信号の書き込みを行うメインビームとなる回折光の0次ビームの他に、サブビームとなる回折光の±1次ビームをディスクに照射し、図2に示す如く、メインビームが照射されてメイン光スポットSmが形成され、各サブビームが照射されて各サブ光スポットSs1及びSs2が形成される。
【0019】
これらの各サブ光スポットSs1及びSs2は、メイン光スポットSmがディスクの信号トラックn上に正しく配置される状態において、ディスクの外周側のサブ光スポットSs1が内周側の半分を信号トラックnに、外側側の半分を信号トラックnと外周側の隣接信号トラック(n+1)との間にそれぞれ投影されるように配置され、ディスクの内周側のサブ光スポットSs2が外周側の半分を信号トラックnに、内周側の半分を信号トラックnと内周側の隣接信号トラック(n−1)との間にそれぞれ投影されるように配置される。
【0020】
光学ヘッド1はメインビーム及び各サブビームがディスクにより反射される各反射光を受光する光検出器を備え、この光検出器は、図2に示す如く、前記メインビーム及び前記各サブビームの各反射光をそれぞれ受光するメイン受光領域A及び一対のサブ受光領域B,Cを備えている。
【0021】
前記メイン受光領域A及び一対のサブ受光領域B,Cは、ディスクの信号トラックの方向に対応する方向の分割線により少なくともそれぞれ2分割されており、その分割された前記メイン受光領域A及び一対のサブ受光領域B,Cの各分割領域はそれぞれ受光量に対応した受光出力を発生する。
【0022】
2は前記光学ヘッド1の光検出器の所定の受光領域から発生される受光出力を用いてディスクに記録されたデータ信号のHF信号(高周波信号)を生成し、増幅して2値化すると共に、光学ヘッド1からのメインビームとディスクの信号面とのフォーカスエラー信号、及び光学ヘッド1からのメインビームとディスクの信号トラックとのトラッキングエラー信号を生成するヘッドアンプ、3は前記フォーカスエラー信号に応じてメインビームをディスクの信号面に合焦させるフォーカス制御、及び前記トラッキングエラー信号に応じてメインビームをディスクの信号トラックに追従させるトラッキング制御を行うと共に、光学ヘッド1自体をディスクの径方向に送るスレッド送り制御を行うヘッドサーボ回路である。
【0023】
4はヘッドアンプ2から出力されるHF信号の2値化データをビットクロックに同期して復調処理を行うデコーダである。該デコーダ4は、入力されるHF信号の2値化データからCD規格上の変調コードであるEFM(Eight to Fourteen Modulation)に応じてEFM復調すると共に、データ構造に応じて各種データを復調する。
【0024】
5は接続端子6を介して接続されるパソコン等の上位機器とのデータの受け渡しを制御するインタフェース、7は該インタフェース5を介して入力される入力データをディスクに記録するデータ構造にエンコード処理すると共に、CD規格の変調コードに対応するEFM信号に変調するエンコーダである。
【0025】
8はインタフェース5により入力される入力データをキャッシュし、エンコーダ7によってディスクに記録する記録データに変調処理する際に使用されると共に、ディスクから読み取ったデータをキャッシュし、デコーダ4によってそのデータを復調処理する際に使用されるバッファRAMである。
【0026】
9は前記エンコーダ7から出力されるEFMデータに基づいて光学ヘッド1から発生させるレーザービームを制御する制御出力を発生するヘッド出力制御回路、10は該ヘッド出力制御回路9からの制御出力に応じてディスクへの記録を行うべく光学ヘッド1のレーザー光源を駆動するレーザー駆動回路である。
【0027】
11は時間的に後方(メインビームよりディスクの内周側)のサブビームにより得られるHF信号(詳細は後述する)を光学ヘッドの発光出力が記録マークを形成する記録レベルと記録マークを形成しない記録休止レベル、この実施例では再生レベルとのレベル差を解消するべくレベル調整するレベル調整回路、12は該レベル調整回路11を介して得られるレベル調整後のHF信号を光学ヘッドの発光出力が記録レベルになる記録レベル期間と光学ヘッドの発光出力が再生レベルになる再生レベル期間とでそれぞれ切り換えられて選択的に後段に供給する選択回路である。
【0028】
前記レベル調整回路11は、ヘッド出力制御回路9から出力されるEFM記録信号に応じて光学ヘッドの発光出力の記録レベル期間と再生レベル期間とで選択する入力信号経路を切り換える。
【0029】
13は該選択回路12を介して得られるHF信号のピーク値とボトム値とを検出し、それらの値からβ値を検出するβ値検出回路である。該β値検出回路13は、検出されるβ値に基づいてヘッド出力制御回路9を制御して記録時における光学ヘッド1による発光出力を設定する。
【0030】
14は選択回路12を介して得られるHF信号からジッタ成分を抽出し、そのジッタ成分の時間幅を検出してジッタ量を検出するジッタ量検出回路である。このジッタ量検出回路14はPLL回路によりHF信号から再生されるクロックと基準クロックとの位相差出力によりジッタ成分を抽出し、その位相差出力のパルス幅によりジッタ量を検出する。
【0031】
15はプッシュプル法によりヘッドアンプ2により生成されるプッシュプル信号からディスクのプリグルーブ(Pre-groove)に含まれる22.05kHzのウォブル(wobble)信号を復調すると共に、ウォブル信号から時間情報アドレスのATIP(Absolute Time In Pre-groove)アドレスを復調するウォブルデコーダである。
【0032】
16はディスクを回転駆動するスピンドルモータ、17は該スピンドルモータ16を駆動するモータ駆動回路、18は該モータ駆動回路17を制御するモータ制御回路である。該モータ制御回路18は、ディスクに記録されたデータ信号から抽出される同期信号及び再生クロックを用いて、あるいはウォブルデコーダ15により復調されるウォブル信号を用いて線速度一定方式で回転制御することが出来ると共に、スピンドルモータ16の回転に応じてパルス信号を発生する周波数発生器(FG)19からのパルス信号を用いて角速度一定方式で回転制御可能となっている。
【0033】
20は接続端子6に接続される上位機器により要求される記録速度及び再生速度に基づいてモータ制御回路18を制御してディスクの回転速度を設定する速度設定回路である。この速度設定回路20によりディスクの回転速度が設定されると、再生処理及び記録処理を行う各回路の動作クロックがディスクの回転速度に基づいて変化すると共に、ヘッドサーボ及びヘッド出力もディスクの回転速度に応じて制御され、設定されるディスクの回転速度に応じた再生処理及び記録処理が行われるようになる。
【0034】
記録時において該速度設定回路20によりディスクの回転速度が設定されると、エンコーダ7及びヘッド出力制御回路9の動作がその回転速度に応じて切り換えられる。
【0035】
まず始めに、本発明に要旨に関係するトラッキングエラー信号及びHF信号の生成について、図2を用いて詳細に説明する。尚、フォーカス制御に非点収差法を使用する場合においては、少なくとも光検出器のメイン受光領域Aを十字状に4分割するが、フォーカスエラー信号の生成に関しては説明を省略するので、説明を簡単にするため、図2の如く示す。
【0036】
光検出器のメイン受光領域Aの各分割領域はそれぞれ受光出力a1及びa2を発生し、サブ受光領域Bの各分割領域はそれぞれ受光出力b1及びb2を発生し、サブ受光領域C の各分割領域はそれぞれ受光出力c1及びc2を発生する。
【0037】
メイン受光領域Aの各分割領域から発生されるそれぞれの受光出力a1及びa2は第1差動アンプ21によりその受光出力a1及びa2の差分出力(a1−a2)が得られ、サブ受光領域Bの各分割領域から発生されるそれぞれの受光出力b1及びb2は第2差動アンプ22によりその受光出力b1及びb2の差分出力(b1−b2)が得られ、サブ受光領域Cの各分割領域から発生されるそれぞれの受光出力c1及びc2は第3差動アンプ23によりその受光出力c1及びc2の差分出力(c1−c2)が得られる。
【0038】
第2差動アンプ22による差分出力(b1−b2)と第3差動アンプ23による差分出力(c1−c2)とは、互いの出力レベルを合わせるべく一方の差動アンプ、この場合第3差動アンプ23の差分出力(c1−c2)がレベル調整アンプ24によるゲインg1によりレベル調整されて、その後、加算器25により加算される。この加算器25により得られる第2差動アンプ22による差分出力(b1−b2)とレベル調整された第3差動アンプ23の差分出力g1(c1−c2)とを加算した加算出力(b1−b2)+g1(c1−c2)は、更にレベル調整アンプ26によるゲインg2によりレベル調整されて第1差動アンプ21による差分出力(a1−a2)とのレベル調整が行われた後、第4差動アンプ27に入力される。
【0039】
その為、この第4差動アンプ27は、レベル調整アンプ26によりレベル調整した加算器25による加算出力g2((b1−b2)+g1(c1−c2))と第1差動アンプ21による差分出力(a1−a2)との差分出力{(a1−a2)−g2((b1−b2)+g1(c1−c2))}を発生する。
【0040】
この第4差動アンプ27からの出力信号は、光学ヘッド1からのメインビームとディスクの信号トラックとのズレ量及びズレ方向に応じてそれぞれ出力レベル及び極性が変化するトラッキング誤差に対応したトラッキングエラー信号(TE信号)となる。
【0041】
この場合、図2に示す各光スポットの配置にすると、トラッキングエラー信号がサブ光スポットSs1,Ss2をそれぞれ信号トラック間の中央に配置した場合に得られるトラッキングエラー信号の最大感度の半分程度となることが確認されているが、メインビームのトラッキング制御を差し支えなく行うことが出来る。
【0042】
次に、ディスクの信号トラックに記録された記録信号を光学ヘッド1によって読み取ったHF信号(高周波信号)の抽出について説明する。
【0043】
メイン受光領域Aの各分割領域から出力される各受光出力a1及びa2は、加算アンプ28により加算出力(a1+a2)が得られる。
【0044】
この加算アンプ28による加算出力(a1+a2)はメインスポットSm全域におけるメインビームの反射光となるので、前記加算アンプ28による加算出力(a1+a2)は信号トラックに記録された記録信号に対応するHF信号であり、このHF信号はメインHFアンプ29により増幅されて後段に設けられるデコーダ4により信号再生される。
【0045】
一方、メインビームより時間的に後方のサブビームに対応するサブ光スポットSs2は、ディスクの外周側の略半分が信号トラックnに照射され、この信号トラックnに照射するサブスポットSs2の半分側に対応するサブ受光領域Cの一方の分割領域から発生される受光出力c2が演算されずにそのまま第1サブHFアンプ30及び第2サブHFアンプ31に導かれるようになっている。
【0046】
メインビームより時間的に後方のサブビームの反射光にはメインビームにより記録された記録信号成分、この場合は信号トラックnの記録信号成分が含まれているので、前記サブ受光領域Cの一方の分割領域から発生される受光出力c2は信号トラックnの記録信号に対応するHF信号である。その為、第1及び第2サブHFアンプ30及び31には、メインビームが照射される位置より時間的に後方の位置からの信号トラックnの記録信号に対応するHF信号が入力される。
【0047】
前記第1及び第2サブHFアンプ30及び31によりそれぞれ増幅されたHF信号は、選択回路12によりそれぞれ光学ヘッド1の発光出力の記録レベル期間及び光学ヘッド1の発光出力の再生レベル期間に選択されて後段に供給される。
【0048】
すなわち、光学ヘッド1の発光出力の記録レベル期間に選択される第1サブHFアンプ30に入力されるHF信号は、その光学ヘッド1の発光出力が記録レベルになっている期間に得られる受光出力c2であり、一方、光学ヘッド1の発光出力の再生レベル期間に選択される第2サブHFアンプ31に入力されるHF信号は、その光学ヘッド1の発光出力が再生レベルになっている期間に得られる受光出力c2である。
【0049】
そして、前記第1及び第2サブHFアンプ30及び31は、光学ヘッド1の発光出力が記録レベルと再生レベルとに変化した際に前記第1及び第2サブHFアンプ30及び31からそれぞれ出力されるHF信号のレベル差を解消するべくそれぞれのゲインが設定されている。
【0050】
その為、選択回路12からは、光学ヘッド1の発光出力の記録レベル期間及び再生レベル期間に得られる受光出力c2のレベル差が解消されたHF信号が出力され、ディスクに記録されたデータ信号に応じた正しいレベルのHF信号が得られる。
【0051】
したがって、選択回路12からは、メインビームで記録されたデータ信号を後方のサブビームにより読み取ったHF信号が得られる。
【0052】
ところで、先に述べた如く、メインビームのオントラック状態において、サブスポットSs2は外周側の半分が信号トラックn上に配置されているので、サブ受光領域Cの一方の分割領域における受光出力c2から振幅が最大となるHF信号が得られ、逆に、サブスポットSs2の位置を設定する際に、前記受光出力c2の振幅を監視して、その振幅が最大となるように設定している。
【0053】
尚、各サブビームの角度を変えてメインビームのオントラック状態において、サブ光スポットSs2を、その光スポットSs2の内周側の半分が内周側に隣接する信号トラック(n−1)に配置されるようにし、サブ受光領域Cにおける分割領域からの受光出力c1によって内周側に隣接する信号トラック(n−1)のHF信号を読み取るようにすることも可能である。
【0054】
次に、図1のように構成される光ディスク記録装置の記録動作について説明する。
【0055】
接続端子6に接続される上位機器によりディスクへの記録が要求されると、その要求に応じて記録動作が行われるべく各回路が制御される。この場合、モータ制御回路18は速度設定回路20により要求される記録速度に対応する回転速度でディスクを駆動するべくモータ駆動回路17を制御する。
【0056】
ディスクへの記録が開始される前に、設定された記録速度において、光学ヘッド1の発光出力は再生した際の誤り率が最少となる記録データが記録されるべくディスクに最適な記録が行える最適記録レベルに設定される。この最適記録レベルの設定は、ディスクの最内周に設けられるキャリブレーションエリアに発光出力を段階的に変化させて試し書きすることにより行われる。
【0057】
接続端子6に接続される上位機器から記録を要求するデータが送信されると、そのデータはインタフェース5により受信され、バッファRAM8に書き込まれる。
【0058】
バッファRAM8に書き込まれたデータの備蓄量がエンコーダ7によりエンコード処理を開始するデータ容量に達すると、バッファRAM8からデータが読み出され、エンコーダ7によりEFMフレーム単位でディスクに記録するべき形態のEFM信号に変調される。
【0059】
ヘッド出力制御回路9はエンコーダ7から出力されるEFM信号をβ値検出回路13により検出されるβ値に応じて最適な記録レベルでディスク記録が行えるように変換したEFM記録信号を発生する。このEFM記録信号はディスクに記録マークを形成する記録レベルの「H」信号と記録マークを形成しない記録休止レベル、この実施例では再生レベルの「L」信号とにより構成され、レーザー駆動回路10はこのEFM記録信号に応じて光学ヘッド1のレーザー光源を駆動し、これによりEFM記録信号に応じて記録マークが形成されてディスクへの記録が行われる。
【0060】
ところで、光学ヘッド1から出射される発光出力はヘッド出力制御回路9によりディスクの記録に最適な最適記録レベルに設定され、その設定はβ値検出回路13により検出されるβ値に基づいて行われる。
【0061】
前記β値検出回路13はディスク記録開始時においてはメインビームから読み取られるHF信号を用いてβ値を検出し、ディスクのプログラムエリアへの実記録時においては後方のサブビームから読み取られるHF信号を用いてβ値を検出する。
【0062】
ディスクのプログラムエリアへの実記録時においては、ディスクに記録するEFM記録信号に応じて光学ヘッド1の発光出力を変化させるために後方のサブビームのレーザー光量もそのEFM記録信号に応じて変化する。その為、単に後方のサブビームの反射光量をそのサブビームに対応する受光領域から取り出すだけでは正しくHF信号を得ることが出来ない。
【0063】
このような状態で、後方のサブビームでディスクから正しくHF信号を得るために、本発明においてはディスク記録時における光学ヘッド1の発光出力が記録レベル及び再生レベルとに変化した際にそれぞれの期間のHF信号のレベル差をレベル調整回路11により解消している。
【0064】
したがって、ディスクのプログラムエリアにおける記録時に、メインビームにより実際に記録されたEFM記録信号から読み取られるHF信号に基づいたβ値に応じてヘッド出力制御回路9により光学ヘッド1から出射される発光出力が設定され、その設定がディスクの記録に最適な最適記録レベルとなる。
【0065】
ところで、選択回路12により選択されたHF信号はジッタ量検出回路14にも供給され、このジッタ量検出回路14はディスクのプログラムエリアへの実記録時に後方のサブビームから読み取られるHF信号のジッタ量を検出する。
【0066】
ジッタ量検出回路14により検出されたジッタ量が許容範囲に収まらない状態が発生すると、記録したEFM記録信号がディスクから正しく読み取れずに記録の失敗に結びつくとの判断の基に記録速度を下げるべく速度設定回路20によりディスクの回転速度を下げる。このディスク回転の低下はリニアに変化する連続的でも良いし、用意された回転速度内で一段階ずつ下げる段階的でも良い。
【0067】
このようにして記録速度が下げられると、ディスクの回転速度の低下に伴って記録マークに対するジッタ成分の割合が減り、やがて、ジッタ量検出回路14により検出されるジッタ量が許容範囲に収まる記録速度となり、この記録速度により記録が継続して行われる。
【0068】
ところで、本実施例において、記録速度は最高速が角速度一定のディスク回転方式を採用し、最高速より低速が線速度一定のディスク回転方式を採用している。
【0069】
そして、CD方式に規定のディスク回転方式は線速度一定であり、その線速度一定のディスク回転方式により記録を行うことが回路的に無理なく処理できる。これは角速度一定の代わりにゾーン線速度一定のディスク回転方式を採用した場合も同様である。
【0070】
その為、角速度一定のディスク回転方式により記録を行っている際に、検出されるジッタ量があらかじめ設定した許容範囲外であることが検出されたとき線速度一定のディスク回転方式に切り換わって記録が行われ、これにより記録動作の条件が変化することと記録速度が遅くなることとが相俟ってディスクに記録されるデータ信号のジッタ量が減少される。
【0071】
また、線速度一定のディスク回転方式により記録を行っている際に、検出されるジッタ量があらかじめ設定した許容範囲外であることが検出されたときディスク回転方式の切り換えではなく、線速度一定でより遅い記録速度に移行して記録が行われ、これによりディスクに記録されるデータ信号のジッタ量が減少される。
【0072】
尚、前述の実施例においては、HF信号を読み取るサブビームとして回折光の±1次ビームとしているが、ビーム光量は減るが回折光の±2次以降のビームとしても良く、この場合、±1次ビームをトラッキング制御を優先した配置とすることが出来、良質なトラッキングエラー信号を得ることが出来る。
【0073】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明は、記録レベル期間と記録休止レベル期間とでそれぞれレベル調整回路を構成する第1アンプ及び第2アンプからの出力を選択回路により切り換えて選択することにより光学ヘッドの発光出力のレベル差を記録レベルと記録休止レベルとで解消しているので、ディスクの記録時に、サブビームによりメインビームで記録されたデータ信号を読み取ることが出来ると共に、記録レベル期間と記録休止レベル期間との切り換え時の過渡特性が良好で、記録レベルと記録休止レベルとにおけるレベル差の解消が確実となる。
【0076】
また、直前に実際に記録されたデータ信号のジッタ量を検出し、この検出されたジッタ量に基づいて記録速度を切り換えるようにしているので、ジッタ量が多すぎて再生不可の品質でしか記録が出来ない高速回転の記録が設定された場合において、ジッタ量が許容範囲内になる記録速度に自動的に切り換えられて記録を続行することが出来る。
【0077】
この場合、記録速度を徐徐に落としながら所定の記録品位になるのを確認してその記録品位が確保される所定の記録速度でディスク記録を継続出来る。
【0078】
また、差動プッシュプル法に対応した光学ヘッドの光検出器においては、回折光の±1次ビームに対応するサブ受光領域が信号トラック方向に2分割されているが、メインビームに対応する光スポットがオントラック状態において後方のサブビームに対応する光スポットの半分が隣接する信号トラックに配置されるようにすることによりサブ受光領域の一方の分割領域から良質なデータ信号を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ディスク記録装置の光学ヘッド発光出力制御方法を実現したCD−R/RWドライブの一実施例を示す回路ブロック図である。
【図2】光学ヘッド1の各ビームから各種信号を取り出す部分の詳細を示す回路図である。
【符号の説明】
1 光学ヘッド
2 ヘッドアンプ
4 デコーダ
7 エンコーダ
9 ヘッド出力制御回路
11 レベル調整回路
12 選択回路
13 β値検出回路
14 ジッタ量検出回路
18 モータ制御回路
20 速度設定回路
30 第1サブHFアンプ(第1アンプ)
31 第2サブHFアンプ(第2アンプ)
Claims (4)
- 光源からの光ビームを回折してメインビームとこのメインビームより時間的に後方に位置するサブビームとを出射する光学ヘッドを備え、前記メインビームによってディスクへの記録を行う光ディスク記録装置であって、前記サブビームのディスクでの反射光に基づく受光出力をそれぞれ異なるゲインにより増幅する第1アンプ及び第2アンプによりレベル調整回路を構成すると共に、ディスクへの記録状態において、前記第1アンプ及び前記第2アンプからそれぞれ出力される出力信号を光学ヘッドの発光出力が記録レベルになる記録レベル期間と光学ヘッドの発光出力が記録休止レベルになる記録休止レベル期間とでそれぞれ切り換える選択回路を設け、前記選択回路により選択されるレベル調整回路から出力される出力信号のレベル差を光学ヘッドの発光出力の記録レベルと記録休止レベルとで解消し、前記レベル調整回路によりレベル調整された出力信号を用いて前記サブビームにより前記メインビームで記録されたデータ信号を読み取るようにしたことを特徴とする光ディスク記録装置。
- 光源からの光ビームを回折してメインビームとこのメインビームより時間的に後方に位置するサブビームとを出射する光学ヘッドを備え、前記メインビームによってディスクへの記録を行うと共に、ディスクへの記録が可能な記録速度が切り換え可能な光ディスク記録装置において、ディスクへの記録状態において、前記サブビームのディスクでの反射光に基づく受光出力を光学ヘッドの発光出力の記録レベルと記録休止レベルとでレベル差を解消するべくレベル調整回路によりレベル調整し、このレベル調整後の受光出力を用いて前記サブビームにより前記メインビームで記録されたデータ信号を読み取り、この読み取ったデータ信号を用いてディスクに記録されるデータ信号のジッタ量を検出し、この検出されたジッタ量に基づいて記録速度を切り換えることを特徴とする光ディスク記録装置。
- 検出されるジッタ量があらかじめ設定した許容範囲外であることが検出されると、その都度記録速度を徐徐に落として記録を行うことを特徴とする請求項2記載の光ディスク記録装置。
- 前記メインビームを回折光の0次ビームとし、この0次ビームと回折光の±1次ビームを使用してトラッキング制御に差動プッシュプル法を採用し、前記±1次ビームをそれぞれ受光する各サブ受光領域が2分割された光検出器を有する光学ヘッドを備えた光ディスク記録装置において、前記サブ受光領域のうち、時間的に後方に位置するサブビームから得られる反射光を受光するサブ受光領域の2分割された一方の分割領域から出力される受光出力を用いてディスクからデータ信号を読み取ることを特徴とする請求項1記載の光ディスク記録装置。
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