JPH10148992A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH10148992A
JPH10148992A JP9028594A JP2859497A JPH10148992A JP H10148992 A JPH10148992 A JP H10148992A JP 9028594 A JP9028594 A JP 9028594A JP 2859497 A JP2859497 A JP 2859497A JP H10148992 A JPH10148992 A JP H10148992A
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村上  順一
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浩三 田川
Susumu Kobayashi
進 木林
Kenta Ogata
健太 尾形
Yoshiki Matsuzaki
好樹 松崎
Takeshi Kato
健 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像形成中においても正確にレジ補正を行う
ことができる画像形成装置を提供する。 【解決手段】 画像制御部11は、非画像形成時には転
写ベルト1の全周にわたってレジずれ測定用パターンを
形成し、画像形成時には転写ベルト1の画像形成領域間
にレジずれ測定用パターンを形成すべく制御する。演算
処理部15は、非画像形成時に各々のサンプルタイミン
グにおけるレジずれ量を検出するとともに、それらのレ
ジずれ量の代表値を算出し、かつ各々のサンプルタイミ
ングにおけるレジずれ量とその代表値との差分データを
演算により求める。さらに演算処理部15は、画像形成
時に各々のサンプルタイミングにおけるレジずれ量を検
出するとともに、それぞれのレジずれ量をこれに対応す
る差分データで補完し、その補完したデータを用いてレ
ジずれ量の代表値を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の画像出力部
を像担持体ベルトに沿って配設して多色の画像を形成可
能とした画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ドキュメントを取り扱う複写機、
プリンタ、ファクシミリ装置等の画像形成装置ではカラ
ー化が急速に進んでいるが、その一方でカラー化による
処理速度の低下も懸念されている。そこで、カラードキ
ュメントを高速で取り扱う画像形成装置として、例えば
図14に示すように、無端状の転写ベルト50に沿って
ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シ
アン(C)の各色毎に4つの画像出力部51〜54を配
設した、いわゆるタンデム型のデジタルカラー機が提案
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
のデジタルカラー機では、像担持体となる転写ベルト5
0上に順次異なる色の画像を重ねて一つの多色画像を形
成することから、各画像出力部51〜54における画像
転写位置が相対的にずれた場合、例えば基準色となるブ
ラックの転写位置に対し、その下流側のイエロー、マゼ
ンタ、シアンの転写位置がずれた場合には、各色のレジ
ずれが発生して出力画像の品質が低下してしまう。
【0004】図15は具体的な転写位置の変動例を示す
もので、ここではブラックに対するイエローの位置変動
を例示している。図15(a)に示すように、基準とな
るブラック(K)の転写位置に対してイエロー(Y)の
転写位置が同一周期で変動している場合、ブラックの転
写位置を理想位置(ゼロ基準)としたイエローの位置変
動(差分)は図15(b)のようになる。このとき、イ
エローの位置変動を平均した、いわゆるDC成分のレジ
ずれ量Rがゼロとなるようにイエローの画像転写位置を
補正することで、ブラックに対するイエローのレジずれ
が小さくなる。
【0005】そこで従来においては、上述のレジ補正を
行うための技術として以下のような提案がなされてい
る。すなわち、図16に示すように、転写ベルト50の
全周にわたってレジずれ測定用パターンPを形成し、こ
のレジずれ測定用パターンPをレジセンサ55(図14
参照)により、所定のタイミングで繰り返しサンプリン
グする。さらに、こうして得られたサンプリングデータ
から、ブラックを基準とした各色(イエロー、マゼン
タ、シアン)のレジずれ量を検出するとともに、これを
サンプリング回数で割って平均レジずれ量Rを算出し、
この平均レジずれ量Rに基づいてレジ補正を行う。ま
た、これに付随する技術として、レジずれ要因の一つに
温度変化が挙げられることから、温度センサやタイマー
を利用して周期的にレジチェックを実行し、その都度レ
ジ補正を行うようにした技術も提案されている。しかし
ながらこうした技術では、レジチェックを実行する度に
通常の画像形成処理を中断する必要があるため、画像形
成の生産性が落ちるという問題があった。また、画像形
成の中断回数を少なくするためにレジチェックサイクル
を長く設定すると、温度変化に起因したレジずれが大き
くなってしまうという問題があった。
【0006】そこで、画像形成中でもレジチェックを行
えるよう、図17に示すように、転写ベルト50によっ
て搬送される各転写シート56間(インターイメージ)
にレジずれ測定用パターンPを形成し、これをサンプリ
ングして得られるサンプリングデータを用いてレジ補正
を行うようにした技術が特公平8−10369号公報に
て開示されている。ところが、この従来技術において
は、画像形成領域となる転写シート56上にレジずれ測
定用パターンPが存在しないことから、レジセンサ55
でのサンプリング動作が間欠的になり、これによってサ
ンプリングデータ数も大幅に減少する。その結果、図1
7に示すように、少数のサンプリングデータから求めた
平均レジずれ量Raと実際の平均レジずれ量Rとの間に
ΔRの誤差が生じ、正確にレジ補正を行えなくなるとい
う不都合があった。
【0007】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、その目的とするところは、画像形成中にお
いても正確にレジ補正を行うことができる画像形成装置
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたもので、複数の画像出力部を像担
持体ベルトに沿って配設し、像担持体ベルト上に複数の
画像出力部によって順次異なる色の画像を重ねて多色の
画像を形成可能とした画像形成装置において、非画像形
成時には像担持体ベルトの全周にわたってレジずれ測定
用パターンを形成し、画像形成時には像担持体ベルトの
画像形成領域間にレジずれ測定用パターンを形成すべ
く、複数の画像出力部を制御する画像制御手段と、非画
像形成時及び画像形成時に形成された各々のレジずれ測
定用パターンを所定のタイミングで繰り返しサンプリン
グするサンプリング手段と、非画像形成時にサンプリン
グ手段によってサンプリングされたサンプリングデータ
に基づいて各々のサンプルタイミングにおけるレジずれ
量を検出するとともに、それらのレジずれ量の代表値を
算出し、かつ各々のサンプルタイミングにおけるレジず
れ量と代表値との差分データを演算する第1の演算手段
と、画像形成時にサンプリング手段によってサンプリン
グされたサンプリングデータに基づいて各々のサンプル
タイミングにおけるレジずれ量を検出するとともに、そ
れぞれのレジずれ量を該サンプルタイミングに対応する
差分データで補完し、その補完したデータを用いてレジ
ずれ量の代表値を算出する第2の演算手段とを備えた構
成となっている。
【0009】上記構成からなる画像形成装置において、
非画像形成時には、複数の画像出力部が像担持体ベルト
の全周にわたってレジずれ測定用パターンを形成し、こ
れをサンプリング手段が所定のタイミングで繰り返しサ
ンプリングする。このとき第1の演算手段は、レジ補正
のためのレジずれ量の代表値(例えば、レジずれ量の平
均値)を算出するとともに、各々のサンプルタイミング
におけるレジずれ量とその代表値との差分データを演算
する。これに対して画像形成時には、複数の画像出力部
が像担持体ベルトの画像形成領域間にレジずれ測定用パ
ターンを形成し、これをサンプリング手段が所定のタイ
ミングで繰り返しサンプリングする。このとき第2の演
算手段は、各々のサンプルタイミングにおけるレジずれ
量を検出するとともに、それぞれのレジずれ量をこれに
対応する差分データで補完し、その補完したデータを用
いてレジずれ量の代表値を算出する。これにより画像形
成時には、各々のサンプルタイミングにおけるレジずれ
量の変動分がこれに対応する差分データで打ち消される
ようになるため、非画像形成時と同等のレベルでレジず
れ量の代表値を正確に算出することが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発明に係
る画像形成装置の一実施形態を示す概略構成図である。
図1において、像担持体ベルトとしての転写ベルト1
は、駆動ロール2の回転駆動によって図中矢印方向に走
行するもので、上記駆動ロール2と二つの従動ロール
3,4によってループ状に張設されている。転写ベルト
1の走行経路上にはホームセンサ5が配設されており、
転写ベルト1が一周する毎にホームセンサ5からインデ
ックス信号E1 が出力されるようになっている。また、
駆動ロール2の回転軸にはエンコーダ6が取り付けられ
ており、駆動ロール2が1回転する毎にエンコーダ6か
らインデックス信号E2 が出力されるようになってい
る。
【0011】一方、駆動ロール2と従動ロール3との間
には、転写ベルト1に沿って複数(4つ)の画像出力部
7〜10が配設されている。これらの画像出力部7〜1
0は、ベルト走行方向の上流側から下流側に向かってブ
ラック(K)用、イエロー(Y)用、マゼンタ(M)
用、シアン(C)用の順に並んでいる。また、個々の画
像出力部7〜10は、レーザ書き込み部7a〜10a、
感光体7b〜10b及びその周辺機器(現像器、転写
器、クリーナー、帯電器等)によって構成され、レーザ
書き込み部7a〜10aによって感光体7b〜10bの
表面に書き込まれた静電潜像がトナー像として現像さ
れ、そのトナー像が転写ベルト1上に転写されるように
なっている。その際、転写ベルト1上には、各画像出力
部7〜10によって順次異なる色(ブラック→イエロー
→マゼンタ→シアン)の画像が重ねて転写され、これに
よって一つの多色画像が形成されるようになっている。
さらに、各々の感光体7b〜10bの回転軸にはエンコ
ーダ7c〜10cが取り付けられており、それぞれの感
光体7b〜10bが1回転する毎に各エンコーダ7c〜
10cからインデックス信号E3 〜E6 が出力されるよ
うになっている。
【0012】画像制御部11は、各々の画像出力部7〜
10に対して、転写シートに転写すべき画像信号を与え
るとともに、パターンジェネレータ12が発生するレジ
ずれ測定用パターンのパターン信号を与えて、各画像出
力部7〜10の動作を制御するものである。この画像制
御部11には、レジ補正のための二つのレジチェックサ
イクルが設定されている。一つは、転写シートに画像形
成が行われない「非画像形成時」、例えば画像形成装置
の製造時や設置時、さらには電源投入時に実行されるも
ので、この非画像形成時のレジチェックではパターンジ
ェネレータ12によって生成されたレジずれ測定用パタ
ーンを転写ベルト1の全周にわたって形成すべく各画像
出力部7〜10を動作させる。もう一つは、転写シート
に画像形成が行われる「画像形成時」に実行されるもの
で、この画像形成時のレジチェックではパターンジェネ
レータ12によって生成されたレジずれ測定用パターン
を転写ベルト1の画像形成領域間(以下、インターイメ
ージと称す)、つまり転写シートの相互間に形成すべく
各画像出力部7〜10を動作させる。レジセンサ13
は、画像出力部7〜10によって転写ベルト1上に形成
されたレジずれ測定用パターンをサンプリングする、例
えばCCDセンサからなるもので、最後尾の画像出力部
10の下流側でかつ予め設定されたパターン形成位置に
対応して転写ベルト1の両サイドに1個ずつ配設されて
いる。サンプリング制御部14は、レジセンサ13のサ
ンプリング動作を制御するもので、ここから指示された
サンプルタイミングに従ってレジセンサ13がサンプリ
ング動作を行い、これによってレジずれ測定用パターン
のサンプリングデータが得られるようになっている。
【0013】ここで、レジずれ測定用パターンとして
は、転写ベルト1上における主走査/副走査方向のレジ
ずれを検知できるもの、例えば図2(a)に示すよう
に、主走査/副走査方向に沿ってそれぞれ独立した線分
で構成されたパターンや、図2(b)に示すように、主
走査/副走査方向に対して所定の傾きをもった線分で構
成されたパターン(シェブロン)などを採用することが
できる。なお、図2(a),(b)において、黒塗りさ
れた線分はブラック(K)、ハッチング処理された線分
はイエロー(Y)、白抜きの線分はマゼンタ(M)、網
処理された線分はシアン(C)に対応している。こうし
たレジずれ測定用パターンを転写ベルト1の両サイド、
さらに好ましくは転写ベルト1に担持される最大幅の転
写シートが担持される位置に形成することにより、各色
のスキュー、倍率差等を検出することが可能となり、さ
らに転写ベルト1の中央にレジずれ測定用パターンを追
加することで、左右倍率差(不均一倍率)やレーザ書き
込みのBOW等を検知することも可能となる。
【0014】演算処理部15は、レジセンサ13でサン
プリングされたサンプリングデータを取り込んで、レジ
補正のための演算処理(後述)を行うものであり、その
演算処理に必要となるデータは随時メモリ16に記憶さ
れる。この演算処理部15では、非画像形成時のレジチ
ェックに際し、レジセンサ13にてサンプリングされた
サンプリングデータに基づいて各々のサンプルタイミン
グにおけるレジずれ量を検出するとともに、それらのレ
ジずれ量の代表値を算出する。そして、各々のサンプル
タミングにおけるレジずれ量とその代表値との差分デー
タを演算する。一方、画像形成時のレジチェックに際し
ては、レジセンサ13にてサンプリングされたサンプリ
ングデータに基づいて各々のサンプルタイミングにおけ
るレジずれ量を検出するとともに、それぞれのレジずれ
量を該サンプルタイミングに対応する差分データで補完
し、その補完したデータを用いてレジずれ量の代表値を
算出する。制御部17は、各々のインデックス信号E1
〜E6 を取り込みつつ、画像形成装置全体の制御を一括
して行うとともに、演算処理15での演算結果に基づい
てレジ補正を行うものである。
【0015】続いて、上記構成からなる画像形成装置の
動作機能について説明する。なお、ここでは発明の原理
を分かりやすくするため、ブラックを基準としたイエロ
ー、マゼンタ、シアンのレジずれ測定用パターンの位置
が感光体7b〜10bの回転周期で繰り返し変動するも
のとする。
【0016】先ず、転写シートに画像形成が行われない
「非画像形成時」のレジチェックでは、パターンジェネ
レータ12が発生するレジずれ測定用パターンのパター
ン信号に応じて画像制御部11が各画像出力部7〜10
を制御し、これによって図3に示すように転写ベルト1
の全周にわたってレジずれ測定用パターンPを形成す
る。
【0017】次に、サンプリング制御部14の指示に従
ったレジセンサ13のサンプリング動作により、転写ベ
ルト1上に形成されたレジずれ測定用パターンPを所定
のタイミング(時間刻み)で繰り返しサンプリングし、
これによって各色のサンプリングデータを取り込む。こ
のとき、レジセンサ13にてサンプリングされた各色の
サンプリングデータを基に、基準色となるブラックから
のレジずれ量を主走査/副走査方向の双方について検出
する。ここで、レジセンサ13が主走査方向にアドレス
を持ったCCDセンサで構成されている場合、主走査方
向のレジずれ量はCCDセンサのアドレスにより検出さ
れ、副走査方向のレジずれ量はCCDセンサに対するレ
ジずれ測定用パターンの通過タイミングにより検出され
る。
【0018】その際、イエロー、マゼンタ、シアンのう
ち、例えばブラックを基準としたイエローの位置変動
は、主走査/副走査方向のいずれにおいても、図3に示
すように感光体7bの回転周期で繰り返すことになるた
め、その1周期に1回発生するインデックス信号E4
基準にして、図3中の破線で囲まれた1周期分のサンプ
リングデータから各々のサンプルタイミングn(n=0
〜N)でのレジずれ量R(n)を、主走査/副走査方向
の双方でそれぞれ検出し、これをメモリ16に記憶す
る。
【0019】一方、演算処理部15では、メモリ16に
記憶されたサンプルタイミング毎のレジずれ量R(n)
を積算し、これをサンプリング回数(N+1)で割って
平均化し、これによって得られた平均レジずれ量Rを
「レジずれ量の代表値」として求める。さらに演算処理
部15では、各々のサンプルタイミングにおけるレジず
れ量R(n)と上記平均レジずれ量Rとの差分データを
演算する。これにより、図4に示すように、各々のサン
プルタイミング(n)でのレジずれ量R(n)と平均レ
ジずれ量Rとの差分データR0 (n):R0 (0)〜R
0 (N)が得られるため、これらの差分データを図5に
示すように、各々のサンプルタイミング(n)とメモリ
アドレスとを対応させてメモリ16に記憶する。このと
き制御部17は、演算処理部15で演算した平均レジず
れ量Rを基に画像出力部7での画像書き込みタイミング
等を補正し、ブラックに対するイエローのレジ補正を行
う。
【0020】ここで本実施形態においては、レジずれ測
定の精度を上げるべく、図3に示すように、感光体7b
が1回転する間にレジセンサ13でn回(n=0〜N)
のサンプリング動作を行い、さらにそのn回のサンプリ
ング動作をm周期(m=1〜M)にわたって繰り返すよ
うにした。これにより、インデックス信号E4 を基準に
した各々のサンプルタイミング(n)でのレジずれ量R
m(n)がM個ずつ検出されることから、各サンプルタ
イミングでの差分データR0 (n)を以下の数1式に従
って演算し、その演算結果をメモリ16に記憶するよう
にした。
【数1】
【0021】これに対して、転写シートに画像形成が行
われる「画像形成時」のレジチェックでは、パターンジ
ェネレータ12が発生するレジずれ測定用パターンのパ
ターン信号と転写シートに形成すべき画像信号とに応じ
て画像制御部11が各画像出力部7〜10を制御し、こ
れによって図6に示すように転写ベルト1にて搬送され
る転写シート18に画像を形成するとともに、そのシー
ト間に位置する転写ベルト1のインターイメージ部分に
レジずれ測定用パターンPを形成する。
【0022】次に、サンプリング制御部14の指示に従
ったレジセンサ13のサンプリング動作により、上述の
ごとくインターイメージに形成されたレジずれ測定用パ
ターンPを所定のタイミング(時間刻み)でサンプリン
グし、これによって各色のサンプリングデータを取り込
む。このとき、ブラックを基準としたイエローの位置変
動は、図6に示すように感光体7bの回転周期で繰り返
すことになるが、転写シート18の載置領域(画像形成
領域)にレジずれ測定用パターンPが存在しないことか
ら、レジセンサ13のサンプリング動作が間欠的にな
り、これによって取り込まれるデータ数が大幅に減少す
る。したがって、それらのサンプリングデータから検出
されるレジずれ量からそのまま代表値を算出すると誤差
を持ってしまい、正確なレジ補正を行うことができなく
なる。
【0023】そこで本実施形態においては、演算処理部
15での演算形態として以下の数2式に示すように、イ
ンデックス信号E4 を基準にした各々のサンプルタイミ
ング(n)でのレジずれ量“R(n)”を、該サンプル
タイミング(n)に対応したメモリ16内の差分データ
“R0 (n)”で補完するようにした。
【数2】 これにより図6に示すように、各々のサンプルタイミン
グにおけるレジずれ量R(n)の変動分がこれに対応す
る差分データR0 (n)で打ち消され、その補完したデ
ータが最終的に求めるべきレジずれ量の代表値Rに近似
した値となる。したがって、それらの補完データを積算
し、その積算したデータをサンプリング回数“K”で割
って平均化することで、レジ補正のための「レジずれ量
の代表値」“R”を誤差なく算出することができる。そ
の結果、画像形成中においても、上述の「レジずれ量の
代表値」“R”に基づいて正確にレジ補正を行うことが
可能となる。この画像形成時のレジチェックは、転写シ
ート18に画像が形成される度に毎回行う必要はなく、
タイマー又は温度センサ等を利用して周期的に行うよう
にすればよい。また画像形成中のレジ補正は、レジチェ
ックを伴う画像書き込みが終了してから次の画像書き込
みが開始されるまでの時間を利用して行うことが望まし
い。
【0024】ちなみに上記実施形態においては、ブラッ
クを基準にしたイエローの位置変動を例に挙げて説明し
たが、それ以外のマゼンタ、シアンの場合も各々の感光
体9d,10dの回転周期で繰り返し変動することか
ら、イエローの場合と同様の手順をもって「レジずれ量
の代表値」を誤差なく算出し、正確にレジ補正を行うこ
とができる。その際、全ての感光体7b〜10bを互い
に同期させて回転駆動し、これによって各色のインデッ
クス信号E3 〜E6 が常に重なるようにすることで制御
が容易になる。
【0025】ところで「非画像形成時」のレジチェック
において、ブラックを基準にしたイエロー、マゼンタ、
シアンの位置変動は、上述した感光体7b〜10bの回
転周期以外にも、例えば転写ベルト1の回転周期や駆動
ロール2の回転周期で繰り返し起こる場合がある。そう
した場合、各色(イエロー、マゼンタ、シアン)の位置
変動{Y(n)、M(n)、C(n)}と、これに対応
する各々のインデックス信号E1 〜E6 との関係は図7
のようになる。その際、各色のレジずれ量を適当な周期
で平均してそれぞれの平均レジずれ量(レジずれ量の代
表値)を算出し、それらの平均レジずれ量を用いて各色
毎に差分データを求めるようにしてもよいが、レジずれ
測定やレジ補正の正確さという点では以下のような手段
を採用した方が好適である。
【0026】すなわち、各色の位置変動{Y(n)、M
(n)、C(n)}のデータを、転写ベルト1、駆動ロ
ール2及び感光体7b〜10bの各回転周期に対応した
フィルタでフィルタリング処理し、これによって上記各
色の位置変動データを図8に示すように3つの回転周期
(転写ベルト周期:L、駆動ロール周期:D、感光体周
期:d)に分離する。これにより、それぞれの回転周期
(L,D,d)毎に各色(Y,M,C)の位置変動デー
タ(レジずれ量):YL(n),YD(n),Yd
(n),ML(n),MD(n),Md(n),CL
(n),CD(n),Cd(n)を抽出できるため、こ
れらの位置変動データを用いてそれぞれ1周期分の差分
データ:YL1 (n),YD1 (n),Yd1 (n),
ML1 (n),MD1 (n),Md1 (n),CL
1 (n),CD1 (n),Cd1 (n)を演算し、その
演算結果をメモリに記憶する。このとき、先程と同様に
複数周期分のデータの平均をとることで、レジずれ測定
精度を上げることができる。ちなみに、転写ベルト1及
び駆動ロール2はいずれも同じ駆動源で駆動されること
から、YL1 (n),ML1 (n),CL1 (n)及び
YD1 (n),MD1 (n),CD1 (n)をそれぞれ
平均して一つのメモリに記憶するようにしてもよい。
【0027】これに対して、その後の「画像形成時」の
レジチェックにおいては、ブラックを基準にした各色
(Y,M,C)のレジずれ量:Y(n),M(n),C
(n)を検出する。このとき、レジセンサ13でのサン
プルタイミング(n)は、先の図7に示したように各イ
ンデックス信号E1 〜E6 と同期しているため、各々の
サンプルタイミング(n)に対応する差分データ:YL
1 (n),YD1 (n),Yd1 (n),ML
1 (n),MD1 (n),Md1 (n),CL
1 (n),CD1 (n),Cd1 (n)を、各インデッ
クス信号E1 〜E6 を基準にして上記メモリから呼び出
す。そして、以下の数式に従ってブラックを基準にした
各色(Y,M,C)のレジずれ量:Y(n),M
(n),C(n)を補完し、これによって補完データ:
Y′(n),M′(n),C′(n)を得る。 Y′(n)=Y(n)−YL1 (n)−YD1 (n)−
Yd1 (n) M′(n)=M(n)−ML1 (n)−MD1 (n)−
Md1 (n) C′(n)=C(n)−CL1 (n)−CD1 (n)−
Cd1 (n) こうして得られた補完データY′(n),M′(n),
C′(n)を測定ポイント数(画像形成時のサンプリン
グ回数)で割って平均し、その平均レジずれ量(レジず
れ量の代表値)に基づいてレジ補正を行う。
【0028】なお、上記実施形態においては、「非画像
形成時」のレジチェックに際し、各々のサンプルタイミ
ングにおけるレジずれ量を平均して平均レジずれ量を算
出し、この平均レジずれ量をそのまま「レジずれ量の代
表値」としたが、これ以外にも、例えば上記平均レジず
れ量にオフセット値を加えたものや、計数を乗算したも
のなどを「レジずれ量の代表値」として用いるようにし
てもよい。
【0029】ところで、上述のごとくブラックを基準に
した各色の位置変動データ:Y(n)、M(n)、C
(n)を、転写ベルト1、駆動ロール2及び感光体7b
〜10bといった複数種の回転体の回転周期で分離し、
それぞれ1周期分の差分データ:YL1 (n),YD1
(n),Yd1 (n),ML1 (n),MD1 (n),
Md1 (n),CL1 (n),CD1 (n),Cd
1 (n)をメモリに記憶する場合は、レジずれ測定やレ
ジ補正の精度を上げることができる反面、上記1周期分
の差分データを記憶し得るだけの大容量のメモリが必要
となる。また、「画像形成時」のレジチェックでは、上
記1周期分の差分データを各々のインデックス信号(E
1 〜E6 )を基準に個別にメモリから呼び出すことにな
るため、「画像形成時」の演算処理が複雑になる。
【0030】そこで、上述の懸念を解消すべくなされた
本実施形態の他の実施形態例につき、以下に詳しく説明
する。先ず、「非画像形成時」のレジチェックにより、
ブラックを基準にしたイエローの位置変動データ:Y
(n)が図9のように得られたとすると、これを上記同
様にフィルタリング処理することで、イエローの位置変
動データは図8の上段で示すように転写ベルト1、駆動
ロール2及び感光体8bの各回転周期に対応してYL
(n),YD(n),Yd(n)のように分離・抽出さ
れる。したがって、これらの位置変動データを用いてそ
れぞれ1周期分の差分データ:YL1 (n),YD
1 (n),Yd1 (n)を演算し、その演算結果をメモ
リに記憶するとなると、イエロー1色につき3種類のデ
ータを、さらに3色(イエロー、マゼンタ、シアン)分
では計9種類のデータをメモリに記憶しなくてはならな
い。
【0031】これに対して、本実施形態例においては、
多色の画像を形成するにあたって回転駆動される複数種
の回転体のうち、少なくとも2種類の回転体の回転周期
を整数比とすることにした。具体的には、転写ベルト
1、駆動ロール2、感光体7b〜10bといった3種類
の回転体のうち、図10のインデックス信号の関係から
分かるように駆動ロール2と感光体7b〜10bの回転
周期を整数比(図例では1:3)とした。これにより、
ブラックを基準にしたイエローの位置変動を例にとる
と、駆動ロール2の回転周期で変動する位置データ:Y
D(n)と、感光体8bの回転周期で変動する位置デー
タ:Yd(n)とを合成した合成データ:YD(n)+
Yd(n)が、図11に示すように駆動ロール2(回転
周期が長い方の回転体)の回転周期で繰り返し変動する
ようになる。
【0032】このことから、メモリに記憶するイエロー
用の差分データとしては、転写ベルト1の1周期分の位
置変動データに基づく差分データYL1 (n)と、駆動
ロール2の1周期分の合成データに基づく差分データY
1 (n)+Yd1 (n)の2種類だけで済むようにな
る。つまり、ブラックを基準としたイエローの位置変動
データのうち、駆動ロール2の回転周期で変動する位置
データと感光体8bの回転周期で変動する位置データと
を、上述のごとく合成データとして一つにまとめて取り
扱うことが可能となる。この点は、イエロー以外のマゼ
ンタ、シアンの各位置変動データについても同様のこと
が言える。
【0033】これにより、1色当たりのデータ数は3種
類から2種類に減り、3色分を合計したデータ数も9種
類から6種類に減ることから、その分だけメモリ容量を
節約することができる。さらに、メモリからデータを呼
び出す場合にも、呼び出す元のデータ数が減り、かつ呼
び出し時に使用するインデックス信号も転写ベルト1と
駆動ロール2の二つのインデックス信号E1 ,E2 だけ
となるため、「画像形成時」の演算処理も大幅に簡素化
できる。
【0034】なお、上記実施形態例においては、駆動ロ
ール2と感光体7b〜10bの回転周期を整数比とした
場合について説明したが、これ以外の組み合わせとし
て、例えば、転写ベルト1と感光体7b〜10bの回転
周期を整数比とした場合や、転写ベルト1と駆動ロール
2の回転周期を整数比とした場合にも同様の効果が得ら
れる。さらに、転写ベルト1、駆動ロール2及び感光体
7b〜10bの全ての回転周期を整数比とすることで、
各回転周期毎のデータ全てを一つにまとめて取り扱うこ
とができるため、メモリに記憶するデータ数としては、
1色当たり1種類、3色分でも3種類で済むようにな
り、さらなる効果が期待できる。
【0035】また、上述のごとく回転周期を整数比とす
る以外にも、「画像形成時」のレジチェックにおいて図
12(a)に示すように転写ベルト1のインターイメー
ジ(白抜き部分)にレジずれ測定用パターンを形成する
際、転写ベルト1上でのパターン形成位置(インターイ
メージ部分)がベルト周方向において常に同じ位置とな
るよう、例えば転写ベルト1のインデックス信号E1
基準にレジずれ測定用パターンの書き込みタイミングを
制御することも一つの有効手段となる。この場合、「画
像形成時」のレジチェックでは、レジセンサ13でのサ
ンプルタイミング(n)が転写ベルト1のインデックス
信号E1 と同期していることから、ベルト1周期の中で
は、レジセンサ13によりサンプリングされるタイミン
グも限定される。したがって、「非画像形成時」のレジ
チェックにおいては、図12(b)のようにベルト1周
期分のデータ長が「L」であるとしても、上記パターン
形成位置(インターイメージ部分)に対応したデータ
「ΔL+ΔL+…」のみをメモリに記憶するだけで済む
ようになる。その結果、メモリ容量の節約及び演算の簡
素化に大きく寄与することはもちろん、先述の実施形態
例と組み合わせることで、より一層好適なものとなる。
【0036】なお、本発明に係る画像形成装置は、図1
3(a)に示すように、カセット19から送出された転
写シート18を転写ベルト1上に供給し、この転写ベル
ト1によって搬送される転写シート18に複数の画像出
力部7〜10によって順次異なる色の画像を重ねて転写
するもの以外にも、例えば図13(b)に示すように、
複数の画像出力部7〜10によって中間転写ベルト1上
に直に異なる色の画像を重ね、これをカセット19から
送出された転写シート18に一括して転写するもの、或
いは図示はしないが感光体ベルト上にレーザ書き込み部
によって直に画像を形成するものにも同様に適用するこ
とができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明の画像形成装
置によれば、非画像形成時に像担持体ベルトの全周にわ
たってレジずれ測定用パターンを形成し、これをサンプ
リングして得られたサンプリングデータを基に、各々の
サンプルタイミングにおけるレジずれ量とその代表値と
の差分データを演算し、画像形成時には像担持体ベルト
の画像形成領域間にレジずれ測定用パターンを形成し、
そのサンプリング結果を基に検出された各々のサンプル
タイミングでのレジずれ量をこれに対応する差分データ
で補完するようにしたので、画像形成領域間(インター
イメージ)を利用した画像形成時のレジチェックであっ
ても、レジ補正のためのレジずれ量の代表値を誤差なく
算出することができる。これにより、画像形成中におい
ても正確にレジ補正を行うことが可能となるため、通常
の画像形成処理を中断することなく、色ずれのない高品
質の画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る画像形成装置の一実施形態を示
す概略構成図である。
【図2】 レジずれ測定用パターンの一例を示す図であ
る。
【図3】 非画像形成時の装置動作を説明するための図
である。
【図4】 差分データの概念図である。
【図5】 差分データの記憶形態を示す図である。
【図6】 画像形成時の装置動作を説明するための図で
ある。
【図7】 各色の位置変動とインデックス信号との関係
を示す図である。
【図8】 各色の位置変動を周期毎に分離した図であ
る。
【図9】 イエローの位置変動を示す図である。
【図10】 インデックス信号の関係を示す図である。
【図11】 合成データの一例を示す図である。
【図12】 インターイメージの位置とデータ長の関係
を示す図である。
【図13】 本発明の適用対象となる装置構成例を示す
図である。
【図14】 タンデム型デジタルカラー機の基本構成図
である。
【図15】 具体的な転写位置の変動例を示す図であ
る。
【図16】 レジ補正のための従来技術の一例を説明す
る図である。
【図17】 レジ補正のための従来技術の他の例を説明
する図である。
【符号の説明】
1 転写ベルト 7,8,9,10 画像出力部 11 画像制御部 12 パターンジェネレータ 13 レジセンサ 14 サンプリング制御部 15 演算処理部 17 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾形 健太 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 松崎 好樹 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 加藤 健 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の画像出力部を像担持体ベルトに沿
    って配設し、前記像担持体ベルト上に前記複数の画像出
    力部によって順次異なる色の画像を重ねて多色の画像を
    形成可能とした画像形成装置において、 非画像形成時には前記像担持体ベルトの全周にわたって
    レジずれ測定用パターンを形成し、画像形成時には前記
    像担持体ベルトの画像形成領域間にレジずれ測定用パタ
    ーンを形成すべく、前記複数の画像出力部を制御する画
    像制御手段と、 前記非画像形成時及び前記画像形成時に形成された各々
    のレジずれ測定用パターンを所定のタイミングで繰り返
    しサンプリングするサンプリング手段と、 前記非画像形成時に前記サンプリング手段によってサン
    プリングされたサンプリングデータに基づいて各々のサ
    ンプルタイミングにおけるレジずれ量を検出するととも
    に、それらのレジずれ量の代表値を算出し、かつ前記各
    々のサンプルタイミングにおけるレジずれ量と前記代表
    値との差分データを演算する第1の演算手段と、 前記画像形成時に前記サンプリング手段によってサンプ
    リングされたサンプリングデータに基づいて各々のサン
    プルタイミングにおけるレジずれ量を検出するととも
    に、それぞれのレジずれ量を該サンプルタイミングに対
    応する前記差分データで補完し、その補完したデータを
    用いてレジずれ量の代表値を算出する第2の演算手段と
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記第1,第2の演算手段は、前記レジ
    ずれ量の代表値を平均化処理によって算出することを特
    徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記像担持体ベルトは、画像が転写され
    る転写シートを担持するものであって、 前記画像制御手段は、前記像担持体ベルトの幅方向にお
    いて最大幅の転写シートが担持される位置に前記レジず
    れ測定用パターンを形成すべく前記複数の画像出力部を
    制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の画像形成装置において、 前記多色の画像を形成する際にそれぞれ所定の周期で回
    転駆動される複数種の回転体を有し、 前記複数種の回転体のうち、少なくとも2種類の回転体
    の回転周期を整数比としたことを特徴とする画像形成装
    置。
  5. 【請求項5】 前記複数種の回転体は、前記像担持体ベ
    ルトと、該像担持体ベルトを回転駆動する駆動ロール
    と、前記複数の画像出力部にそれぞれ設けられた感光体
    とを含むことを特徴とする請求項4記載の画像形成装
    置。
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