JP2006011028A - 画像形成装置およびその色ずれ制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 一定の条件下で複数回のジョブの実行によって得られた色ずれ検出用パターンの検出値を活用することにより、DCずれの検出精度を高めるためのサンプリングデータの取得を容易にする。
【解決手段】 画像形成装置において、パターン検出センサ32を含み1または複数のジョブの実行に伴って転写対象に形成される色ずれ検出用パターンを読み取り複数のサンプリングデータを取得するサンプリングデータ取得手段と、環境センサ33やタイマー45を含みサンプリングタイミングで画像形成装置の状態を示す状態情報を取得する状態情報取得手段と、状態情報取得手段により取得された状態情報が、色ずれ検出用パターンの色ずれ量の変化が一定以内となるように設定された所定の条件を満足する場合に、かかる状態情報に対応するサンプリングデータの平均値を求め、そのサンプリングデータの平均値に基づいて色ずれ制御を実行する制御部31とを備える。
【選択図】 図3

Description

本発明は、プリンタや複写機等の画像形成装置に関し、特に、カラー画像における各色の画像形成位置を制御するためのレジストレーションコントロールシステムに関する。
今日、プリンタや複写機等の画像形成装置において、カラー画像を形成する装置が広く普及しつつある。この種の一般的な画像形成装置として、例えばブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の色毎に設けられた画像形成部が転写対象(中間転写体である転写ベルト等)に対抗して並べて配置されたいわゆるタンデム型の画像形成装置がある。このタンデム型の画像形成装置では、各画像形成部で形成された色の異なる画像が、走行する転写対象に順次転写されて多重化され、カラー画像が形成される。
このタンデム型の画像形成装置では、色毎に形成された画像を重ねてカラー画像を形成するため、画像形成部の各取り付け位置の誤差、各画像形成部の周速誤差、転写対象に対する露光位置の違い、転写対象の線速の変化等により、形成された画像において色ずれが発生する場合がある。すなわち、色毎に設けられる画像形成部のアライメントや機械的誤差等がそのまま記録媒体(用紙等)上での色ずれとなる。したがって、この種の画像形成装置では、これらの色ずれ量を測定し、色ずれの発生を抑制するための色ずれ制御(レジストレーションコントロール)を行うことが不可欠となる。この色ずれ制御の一般的な方法として、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のマーク(パターン)を転写対象に描き、その位置をセンサで読み取り、その読取結果から色ずれを算出して画像書き込み部を制御する方法がある。
このタンデム型の画像形成装置で生ずるこの種の色ずれには、恒常的に発生するDC(Direct Current)成分のずれ(以下、DCずれ)と、周期的あるいは一次的に発生するAC(Alternating Current)成分のずれ(以下、ACずれ)とがある。DCずれは、主として装置内の温度や湿度等の環境変化によって生じ、ACずれは、主として画像形成部における感光体ドラムの偏心や動作の変動といった装置の機械的な特性によって生じる。DCずれに対する補正、ACずれに対する補正のいずれについても、従来から種々の方法が提案されているが、DCずれを補正するためには、検出された色ずれからACずれによる影響を適切に除外することが重要である。
上述したように、ACずれは装置の機械的な特性によって発生するので、色ずれの検出値からACずれによる影響をできるだけ低減するためには、例えば転写ベルト1周分連続的に色ずれ検出用のパターンを描いて検出を行い、検出値の平均をとることでACずれを相殺させてDCずれのずれ量を算出するといった方法が考えられる。しかしこの方法では、この色ずれ検出用のパターンを転写ベルト1周分に連続的に描く間、通常の画像形成を行うことはできない。一般に、色ずれ制御の動作(レジストレーションコントロールサイクル)は、装置の起動(パワーオン)直後、通常の画像形成作業の直前、通常の画像形成作業中などに実施される。通常の画像形成作業の直前や作業中に転写ベルト1周分の色ずれ検出用のパターン形成を行うと、それだけ画像形成時の動作時間が長くなることになり、大幅な作業効率の低下を招来する。
そこで従来、図10に示すように、記録媒体を搬送する搬送ベルトにより搬送される各記録媒体(転写ベルトにおいては記録媒体に転写される画像が形成される領域(イメージ領域))の間に色ずれ検出用パターンを形成し、これをサンプリングして得られるサンプリングデータ(各色の色ずれ量の検出値)を用いて色ずれの補正を行う方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この従来技術によれば、色ずれ検出用パターンは記録媒体の間に形成されるため、色ずれ制御のサイクルを実施するために通常の画像形成作業を中断する必要はない。
また、このような記録媒体(あるいはイメージ領域)の間に色ずれ検出用パターンを形成する手法において、予めベルト1周分の色ずれ(DCずれ+ACずれ)を測定し、測定値からACずれの成分データを求めて保存しておき、このACずれのデータを用いて記録媒体(あるいはイメージ領域)間の色ずれ検出用パターンの検出値を補正する従来技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この従来技術によれば、記録媒体(あるいはイメージ領域)間の色ずれ検出用パターンの検出値から保存されているACずれ成分を差し引くことにより、正確なDCずれの値を計算することができる。
特公平8−10369号公報 特開平10−148992号公報
上述したように、タンデム型の画像形成装置における色ずれ制御においては、種々の方法が提案されている。搬送ベルトにて搬送される記録媒体(あるいはイメージ領域)の間に色ずれ検出用パターンを形成する従来技術では、色ずれ制御を行うたびにベルト1周分の色ずれ検出用のパターン形成および検出動作を行う必要がなく、作業形成時の動作時間を短縮して作業効率の向上に寄与することができる。
しかし、この従来技術は、搬送ベルト上の記録媒体の位置やイメージ領域に色ずれ検出用パターンが形成されないため、パターンの検出が間欠的になり、サンプリングデータの数が大幅に減少してしまう。その結果、得られる色ずれの値に誤差が含まれる可能性があり、色ずれに対する補正の精度に限界があった。
これに対し、色ずれ検出用パターンの形成および検出を複数回繰り返してサンプリングデータの数を増やし、色ずれ制御の精度を向上させることが考えられる。上述したように、画像形成時に発生する色ずれには、恒常的なDCずれと周期的あるいは一時的なACずれとがあるが、パターン形成および検出を複数回行って得られたサンプリングデータの平均を求めることによって、色ずれの検出値からACずれの影響を除去することもできる。ただし、画像形成装置の構成や動作の特性によっては、ACずれの周期と画像出力のタイミングとが同期して、記録媒体(あるいはイメージ領域)の間の色ずれ検出用パターンが形成される領域(以下、インターイメージ領域)におけるACずれが一定となってしまう場合がある。この場合、サンプリングデータの平均値をとる方法ではACずれを除去することができず、正確なDCずれを検出することができない。
色ずれ制御における検出値からACずれの影響を除去する手法としては、上記のように、予めベルト1周分の色ずれを測定し、測定値からACずれの成分データを求め、このACずれの成分データを用いてインターイメージ領域の色ずれ検出用パターンの検出値を補正する従来技術がある。しかし、この従来技術においても、DCずれ自体の検出精度を上げるためには、色ずれ検出用パターンの形成および検出を複数回繰り返してサンプリングデータの数を増やす必要がある。
ところで、色ずれ検出用パターンの形成ではない通常の画像形成動作が中断しないで実施される処理単位をジョブと呼ぶことにすると、業務用などの特殊用途で用いられる画像形成装置では100枚を超える画像形成が行われるジョブが実行される頻度が高い。一方、一般オフィス向けの画像形成装置(プリンタ、複写機等)では、10枚未満の画像形成が行われるジョブが実行される頻度が高い。ここで、例えばDCずれの検出精度を十分に高めるために色ずれ検出用パターンの形成および検出を10回以上繰り返してサンプリングデータを得る必要があるとする。この場合、100枚を超える画像形成が行われるジョブが実行される頻度が高い装置ではインターイメージ領域を用いて色ずれ検出用パターンの形成および検出を行う手法でも1回のジョブで十分なサンプリングデータを得やすいが、10枚未満の画像形成が行われるジョブが実行される頻度が高い装置ではインターイメージ領域を用いる手法により1回のジョブで十分なサンプリングデータを得るのは困難である。したがって、10枚未満の画像形成が行われるジョブが実行される頻度が高い装置で十分なサンプリングデータを得るためには、複数回のジョブの実行を待ってサンプリングデータを取得しなければならない。
しかしながら、複数回のジョブの実行により10個以上のサンプリングデータを得ようとすると、ジョブの実行間隔が大きく開いている場合、その間に機内温度等の環境が変化して、DCずれのずれ量が変化している可能性がある。したがって従来は、複数回のジョブからDCずれの検出精度を高めるためのサンプリングデータを得ることは行われておらず、1回のジョブによって十分な数のサンプリングデータを得られなかった場合には、当該ジョブで取得したサンプリングデータは破棄されていた。そのため、色ずれ検出用パターンの形成および検出の動作や、パターンの形成に用いられた画形材(トナー等)が無駄となっていた。
本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、一定の条件下で複数回のジョブの実行によって得られた色ずれ検出用パターンの検出値を活用することにより、DCずれの検出精度を高めるためのサンプリングデータの取得を容易にすることにある。また他の目的は、画像形成の枚数が少ないジョブが実行される頻度が高い画像形成装置においても、DCずれの検出精度を向上させ、適切な色ずれ制御を実現可能とすることにある。
上記の目的を達成するため、本発明は、パターン検出センサを備えて構成されるサンプリングデータ取得手段と、環境センサやタイマーを備えて構成される状態情報取得手段と、プログラム制御されたCPU(コントローラ)やメモリを備えて構成される色ずれ制御手段とを備えた画像形成装置として実現される。この画像形成装置において、サンプリングデータ取得手段は、1または複数のジョブの実行に伴って画像形成部にて転写対象に形成される色ずれ検出用パターンを読み取り、複数のサンプリングデータを取得する。また状態情報取得手段は、サンプリングデータ取得手段により色ずれ検出用パターンが読み取られたタイミングで画像形成装置の状態を示す状態情報を取得する。また色ずれ制御手段は、状態情報取得手段により取得された状態情報が、色ずれ検出用パターンの色ずれ量の変化が一定以内となるように設定された所定の条件を満足する場合に、かかる状態情報に対応するサンプリングデータの平均値を求め、そのサンプリングデータの平均値に基づいて色ずれ制御を実行する。
ここで、状態情報取得手段は、より具体的には、サンプリングデータ取得手段により色ずれ検出用パターンが読み取られた際の機内温度を取得する温度センサ、サンプリングデータ取得手段により色ずれ検出用パターンが読み取られた際の機内湿度を取得する湿度センサ、サンプリングデータ取得手段により色ずれ検出用パターンが読み取られた際の時刻情報を取得するタイマー等を備えた構成とすることができる。
また、上記の目的を達成する他の本発明は、1または複数のジョブの実行に伴って色ずれ検出用パターンを転写対象に形成する画像形成部と、画像形成部により転写対象に形成された色ずれ検出用パターンを検出するパターン検出センサと、画像形成装置内の環境情報を取得するための環境センサおよび時刻情報を取得するためのタイマーと、これらによって得られた情報に基づいて色ずれ制御を実行する制御装置とを備えた画像形成装置としても実現される。この制御装置は、パターン検出センサにより検出された複数の色ずれ検出用パターンの検出値から複数のサンプリングデータを算出し、複数の色ずれ検出用パターンが検出された各タイミングで環境センサから環境情報を取得する。そして、取得された環境情報が所定の条件を満足する場合に、かかる環境情報に対応するサンプリングデータに基づいて色ずれ制御を実行する。あるいは、複数の色ずれ検出用パターンが検出された各タイミングでタイマーから時刻情報を取得し、サンプリングデータの検出に要した時間が予め設定された許容時間差以下である場合に、そのサンプリングデータに基づいて色ずれ制御を実行する。
さらにまた、上記の目的を達成する他の本発明は、1または複数のジョブの実行に伴って色ずれ検出用パターンを転写対象に形成するステップと、転写対象に形成された色ずれ検出用パターンを読み取ってサンプリングデータを取得すると共に、色ずれ検出用パターンが読み取られたタイミングで画像形成装置の状態を示す状態情報を取得するステップと、取得された状態情報が所定の条件を満足する場合に、状態情報に対応するサンプリングデータを用いて色ずれ制御を実行するステップとを含むことを特徴とする、画像形成装置の色ずれ制御方法としても実現される。
以上のように構成された本発明によれば、色ずれ検出用パターンの検出値であるサンプリングデータのサンプリングタイミングにおける状態情報が予め設定された条件を満足する場合には、そのサンプリングデータが複数回のジョブにわたって収集されたサンプリングデータであっても、色ずれ制御において利用することとしたため、色ずれにおけるDCずれの検出精度を高めるためのサンプリングデータの取得が容易になる。そして、本発明の色ずれ制御を適用することにより、画像形成の枚数が少ないジョブが実行される頻度が高い画像形成装置においても、DCずれの検出精度を向上させ、適切な色ずれ制御を行うことが可能となる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。
図1は、本実施形態が適用される画像形成装置を示した図である。この画像形成装置は、電子写真方式を採用した、いわゆるタンデム型のデジタルカラー機であり、画像を形成する画像形成部11、画像形成部11に対して静電潜像を形成する露光装置13、画像形成部11に接触して画像形成部11により形成された画像を重ねて搬送する中間転写体としての転写ベルト21を備えている。画像形成部11は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対応させて設けてあり、以下、これらを区別する必要がある場合には、画像形成部11Y、11M、11C、11Kと表記するが、区別する必要がない場合には、単に画像形成部11と表記する。また、転写ベルト21の内側には、この転写ベルト21を駆動する駆動ロール22、画像形成部11の感光体に対向して複数設けられ転写ベルト21上に画像を形成するための一次転写ロール23、転写ベルト21上に形成されたカラー画像を用紙(記録シート)等の記録媒体に転写する二次転写ロール24、転写ベルト21に対する一次転写位置を特定するためのバックアップロール25を備えている。また、露光装置13および画像形成部11に対して色ずれ検出用のパターン情報を供給する制御部31、転写ベルト21の所定領域に形成された色ずれ検出用パターンを読み取るパターン検出センサ32、機内温度や機内湿度等の環境情報を取得する環境センサ33を備えている。
この画像形成部11は、上記4色の画像形成部11Y、11M、11C、11Kの各々に、異なる色のトナーによって像を形成するための現像装置と、この現像装置から供給されるトナーによって形成される画像を担持する感光体ドラム等からなる像担持体、感光体ドラムを帯電させる帯電装置、残留トナーを除去するクリーナ等の各種ユニットが備えられている。各色の感光体ドラムの回転軸には図示しないエンコーダが取り付けられており、各感光体ドラムが1回転する度に各エンコーダからインデックス信号が出力され、インデックスセンサ34を介して制御部31にフィードバックされる。なお、画像形成部11の構成としては、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のいわゆる常用色の他、通常のカラー画像形成には用いられない特殊な画形材に対応させた特定色画像形成部11Sを設けることも可能である。また、上述したY、M、C、Kの4色の他に、ダークイエローなどを含めた5色以上を常用色として用いることもできる。
露光装置13は、例えばレーザROS(Raster Output Scanner)やLEDアレイ等で構成され、各々の画像形成部11が有する感光体に対して静電潜像形成のための光を照射させている。この露光装置13には、例えば画像読取装置(IIT)や外部のパーソナルコンピュータ装置(PC)等から得られ、画像処理装置(図示せず)によって変換されたデジタル画像信号が、制御部31を介して各色別に供給される。また、露光装置13には、制御部31によって生成された色ずれ検出用のパターン画像が供給される。このパターン画像は、各色についての画像書き込み位置の制御信号として、各画像形成部11に対応する露光装置13に供給される。本実施形態において、パターン画像は、転写ベルト21の移動方向に対して色毎に所定の間隔を隔てて印字される。またパターン画像は、詳しくは後述するが、転写ベルト21の1周分にわたって連続的に印字されたり、図2に示すように、転写ベルト21における記録媒体に転写される画像が形成されるイメージ領域の間のインターイメージ領域に印字されたりする。
パターン検出センサ32は、転写ベルト21上に形成された色ずれ検出用パターン(ラダー状トナーパッチ、シェブロンパッチ)をPD(PhotoDiode)センサ等で構成される検出器上に結像し、パッチの重心線と検出器の中心線とが一致したときにパルスを出力する反射型センサである。この検出器は、90度の角度に配置された2組のBi−Cell(2分割ダイオード)で構成されている。パターン検出センサ32は、各画像形成部11で形成されたパッチによる色ずれ検出用パターンの相対色ずれを検出するために、図1における最下流側の画像形成部11Kの下流側で、かつ主走査方向に沿って2個、配置されている。パターン検出センサ32の発光部は、例えば赤外LED(波長880nm)が2個用いられ、安定したパルス出力を確保するために、2個のLEDの発光光量を調整(例えば2段階)できるように構成されている。
転写ベルト21としては、例えば、可撓性を有するポリイミド等の合成樹脂フィルムを帯状に形成し、この帯状に形成された合成樹脂フィルムの両端を溶着等の手段によって接続することによって、無端ベルト状に形成したものが用いられる。この転写ベルト21は、駆動ロール22とバックアップロール25とによって、少なくとも一部を略直線的にしたループ状に張られる。そして、この転写ベルト21の略直線的な部分に対して、略水平方向に一定間隔を隔てて、画像形成部11および対向する一次転写ロール23が配列されている。図1に示す例では、転写ベルト21の移動方向に対して、転写作業を行う際の上流側から下流方向に順に、イエローの画像形成部11Y、マゼンタの画像形成部11M、シアンの画像形成部11C、黒の画像形成部11Kが配列されている。
転写ベルト21には、画像形成部11によって形成された各色の画像が、ベルトの動きにしたがって順に重ね合わされることにより、カラートナー画像が形成される。そして、転写ベルト21の移動と図示しない記録媒体(用紙等)の搬送とのタイミングが合わされて、転写ベルト21上に形成されたカラートナー画像は、二次転写ロール24の位置で記録媒体に転写される。この後、カラートナー画像が転写された記録媒体は、図示しない定着装置に搬送され、定着装置においてカラートナー画像が記録媒体に定着されて、画像形成装置の筐体外部に設けられた排出トレイに排出される。
環境センサ33は、機内温度や機内湿度を計測するためのセンサ(温度センサ、湿度センサ等)である。後述するように、本実施形態の色ずれ制御の動作においてどのような情報を用いるかにより、適宜各種のセンサにより構成することができるが、温度や湿度といった通常の画像形成装置でも監視されている情報を用いる場合は、装置内に既に設置されているセンサを用いれば良い。
制御部31は、画像読取装置等から得られた画像のデジタル画像信号や色ずれ制御のためのパターン画像の画像信号を生成して露光装置13に供給し、転写ベルト21への書き込みを行わせる。また、パターン検出センサ32から色ずれ検出用パターンの検出結果を取得し、環境センサ33から機内環境の情報を取得して、または画像形成装置に内蔵されたタイマーから時刻情報を取得して、これらの情報に基づいて色ずれのずれ量を解析し、必要な補正を行う。
図3は、制御部31の機能を説明するためのブロック図である。
図3に示すように、制御部31は、タンデム型のデジタルカラー機の画像形成動作および色ずれの検出や補正動作などを制御するコントローラ40、コントローラ40からの命令に基づいて画像情報をデジタル画像信号に変換する画像処理部41、コントローラ40の制御下で画像処理部41により生成されたデジタル画像信号を適切なタイミングで出力する画像出力部42と、タイマー45とを備える。制御部31におけるこれらの機能は、例えばプログラム制御されたCPU(Central Processing Unit)等で実現される。画像出力部42からは、Y、M、C、Kの各色の画像を形成する画像形成部11Y、11M、11C、11Kに対応する露光装置13のROS(Y用ROS、M用ROS、C用ROS、K用ROS)に対して画像情報(色ずれ検出用パターンを含む)が出力される。
また制御部31は、メモリとして不揮発性のROM(Read Only Memory)43と読み書き可能なRAM(Random Access Memory)44とを備える。ROM43には、コントローラ40が実行する画像形成動作や色ずれの検出および補正動作などを制御するためのソフトウェアプログラム、色ずれ検出用パターンの画像情報等が格納されている。RAM44には、各種カウンタ値、ジョブの実行回数、前回の色ずれ検出処理の実行情報(時間情報等)、環境センサ33により取得された環境情報(機内温度、機内湿度等)といった、画像形成装置の動作に伴って取得される各種の情報が格納される。なお、図3には、本実施形態における特徴的な機能構成が記載されている。実際には、図示の構成の他に、パターン検出センサ32の発光部(例えば赤外LED)を点灯するLEDドライバ、パターン検出センサ32の受光部でデータをサンプリングするための閾値を制御するPWM(パルス幅変調)回路、パターン検出センサ32の受光部から出力される色ずれ検出用パターン検出時の所定のパルス間(立ち上がり)の時間間隔を基準クロックパルスに基づいて計測するカウンタ等が設けられる。
さて、本実施形態の色ずれ制御では、複数の画像形成部11が転写ベルト21上に色の異なる色ずれ検出用パターンを順次形成し、パターン検出手段であるパターン検出センサ32がこの色ずれ検出用パターンを検出することによって、重ね合わされるカラー画像に対する各色のずれを検出し必要な補正を行うことを可能としている。ここで、色ずれには、装置内の温度や湿度等の環境変化を主たる原因とする恒常的に発生するDCずれと、画像形成部11の感光体ドラム12(以下、感光体ドラム12に関しては、画像形成部11と同様に、各色を区別するか否かに応じて、感光体ドラム12または感光体ドラム12Y、12M、12C、12Kというように表記する)における偏心や回転時の角速度の変動を主たる原因とする周期的あるいは一次的に発生するACずれとがある。画像形成時に検出される色ずれは、このDCずれとACずれの合成であり、DCずれを正確に把握するためには、検出された色ずれからACずれの影響を十分に除去することが必要である。
また、本実施形態では、装置の起動(パワーオン)時や省電力モードからの復帰時等の非画像形成時と、画像形成時とで異なる色ずれ制御の動作を行うこととする。具体的には、非画像形成時には、転写ベルト21の1周分にわたって連続的に色ずれ検出用のパターンを描いて検出を行い、検出結果に基づいて必要な色ずれの補正を行う(以下、第1の制御方法と呼ぶ)。一方、画像形成時には、転写ベルト21のインターイメージ領域に色ずれ検出用パターンを形成し、これをサンプリングして得られるサンプリングデータ(検出値)に基づいて必要な色ずれの補正を行う(以下、第2の制御方法と呼ぶ)。以下、本実施形態における色ずれ制御の動作について詳細に説明する。なお、以下の説明では簡単のため、ブラックを基準として、イエロー、マゼンタ、シアンの色ずれ検出用パターンの位置が、画像形成部11Y、11M、11C、11Kの各感光体ドラム12Y、12M、12C、12Kの回転周期で、繰り返し変動するものとする。
まず、非画像形成時に適用される第1の制御方法による色ずれ制御について説明する。
制御部31のコントローラ40は、ROM43に格納されている色ずれ検出用パターンのデータに基づいて画像処理部41により当該パターンのデジタル画像信号を生成する。そして、画像出力部42を制御して、転写ベルト21の全周にわたって色ずれ検出用パターンを形成する。
次に、コントローラ40は、パターン検出センサ32を制御して、転写ベルト21上に形成された色ずれ検出用パターンを所定のタイミング(時間刻み)で繰り返しサンプリングし、各色のサンプリングデータを取り込む(すなわち、コントローラ40とパターン検出センサ32とでサンプリングデータ取得手段として機能する)。そして、パターン検出センサ32にてサンプリングされた各色のサンプリングデータに基づき、基準色となるブラックからの色ずれ量を主走査/副走査方向の双方について検出する。
この際、例えばブラックを基準とした他の色(Y、M、C)のパターン(パッチ)の位置変動は、主走査/副走査方向のいずれにおいても、画像形成部11の感光体ドラム12の回転周期で繰り返すことになる。そこで、コントローラ40は、インデックスセンサ34から各感光体ドラムの回転周期に応じたインデックス信号を取得し、その1周期に1回発生するインデックス信号を基準にして、1周期分のサンプリングデータから各々のサンプルタイミングn(n=0〜N)での色ずれ量E(n)を、主走査/副走査方向の双方でそれぞれ検出し、RAM44に格納する。
コントローラ40は、RAM44に格納されたサンプルタイミング毎の色ずれ量E(n)を積算し、算出値をサンプリング回数(N+1)で割って平均値を計算し、得られた平均色ずれ量Eを求める。この平均色ずれ量Eは、色ずれ検出用パターンのサンプリングデータにおけるDCずれ成分に相当する。コントローラ40は、さらに、各々のサンプルタイミングにおける色ずれ量E(n)と平均色ずれ量Eとの差分データを計算し、各々のサンプルタイミング(n)での色ずれ量E(n)と平均色ずれ量Eとの差分データE0(n)を求める。色ずれ量におけるACずれ成分に相当するこの差分データE0(n)は、各サンプルタイミング(n)とメモリアドレスとを対応させてRAM44に格納される。さらにコントローラ40は、算出された平均色ずれ量Eに基づいて画像出力部42における画像書き込みタイミング等を補正し、ブラックに対するイエローの色ずれ補正を行う(色ずれ制御手段としての機能)。
次に、記録媒体(用紙等)に出力する通常の画像形成時に適用される第2の制御方法による色ずれ制御について説明する。
制御部31のコントローラ40は、画像読取装置等から得られた画像データに基づいて画像処理部41により出力画像のデジタル画像信号を生成する。また、ROM43に格納されている色ずれ検出用パターンのデータに基づいて画像処理部41により当該パターンのデジタル画像信号を生成する。そして、画像出力部42を制御して、図2に示したように、転写ベルト21にて搬送される記録媒体上に上記の出力画像を形成し、転写ベルト21におけるインターイメージ領域に色ずれ検出用パターンを形成する。
次に、コントローラ40は、パターン検出センサ32を制御して、転写ベルト21のインターイメージ領域に形成された色ずれ検出用パターンを所定のタイミング(時間刻み)で繰り返しサンプリングし、各色のサンプリングデータを取り込む。そして、パターン検出センサ32にてサンプリングされた各色のサンプリングデータに基づき、基準色となるブラックからの色ずれ量を主走査/副走査方向の双方について検出する。このとき、ブラックを基準としたイエローの位置変動は、第1の制御方法において説明したように、画像形成部11の感光体ドラム12の回転周期で繰り返すことになる(ACずれ成分)。
ところが、この第2の制御方法では、転写ベルト21のイメージ領域には色ずれ検出用パターンが形成されないため、パターン検出センサ32のサンプリング動作が間欠的となり、取り込まれるサンプリングデータの数が大幅に減少する。したがって、それらのサンプリングデータから検出される色ずれ量に基づいて平均色ずれ量Eを算出しても、誤差が含まれる可能性が大きく、色ずれ補正の確度を低下させてしまう。
色ずれ検出用パターンのサンプリングデータからこのACずれ成分の影響を除外するために、コントローラ40は、インデックス信号を基準にした各サンプルタイミング(n)での色ずれ量E(n)を、RAM44に格納されている当該サンプルタイミング(n)に対応した差分データE0(n)で補完する。これにより、各サンプルタイミングにおける色ずれ量E(n)の変動分がこれに対応する差分データE0(n)で打ち消され、補完されたデータは本来のDCずれ成分に近似した値となる。したがって、コントローラ40は、それらの補完データを積算し、算出値をサンプリング回数Kで割って平均値を計算することで、色ずれ補正のための平均色ずれ量Eを誤差なく求めることができ、これによって、画像形成中においても、色ずれのDCずれ成分に基づく正確な色ずれ補正を行うことが可能となる。
なお、上記の説明では、ブラックを基準にしたイエローの位置変動を例に挙げて説明したが、それ以外のマゼンタ、シアンの場合も各々の感光体ドラム12M、12Cの回転周期で繰り返し変動することから、イエローの場合と同様の手順をもって色ずれのDCずれ成分を誤差なく算出し、正確な色ずれ補正を実現することができる。この際、全ての感光体ドラム12Y、12M、12C、12Kを互いに同期させて回転駆動し、各色のインデックス信号が常に重なるようにすることで制御を容易にすることができる。
以上のように、DCずれに着目して色ずれ制御を行う場合、非画像形成時と画像形成時とで制御の内容を変えることができる。第2の制御方法による色ずれ制御において、転写ベルト21のインターイメージ領域のみに色ずれ検出用パターンを形成することにより、通常の画像形成作業を中断することなく色ずれ制御を実行することができる。したがって、作業効率や生産性の低下を防止するためには、第1の制御方法による色ずれ制御はACずれの成分(差分データE0(n))を得るために画像形成装置の起動時に実施するなど最低限の実施に止め、できるだけ上述した第2の制御方法による色ずれ制御を実施することが好ましい。
ところで、第2の制御方法による色ずれ制御は、上述したように、転写ベルト21のイメージ領域には色ずれ検出用パターンが形成されないため、パターン検出センサ32のサンプリング動作が間欠的となる。したがって、色ずれのDCずれ成分の検出精度を高めるために十分なサンプリングを行おうとすると、複数のインターイメージ領域からサンプリングを行うことが不可欠である。これは、十分なサンプリングデータを得るために、一定以上の枚数の画像形成を行わなければならないことを意味する。しかし、現実には、1回のジョブで必要な枚数の画像形成が行われるとは限らない。そこで、十分なサンプリングデータを得て第2の制御方法による色ずれ制御を実施する方策として、1回のジョブで十分なサンプリングデータが得られた場合にのみ第2の制御方法による色ずれ制御を実施する方法と、複数回のジョブで得られるサンプリングデータを使用する方法とが考えられる。
1回のジョブで十分なサンプリングデータが得られた場合にのみ第2の制御方法による色ずれ制御を実施する場合、所定の1回のジョブで必要な枚数の画像形成が行われなかったときは、そのジョブで得られたサンプリングデータは利用されず、色ずれ検出用パターンの形成および検出の動作やパターンの形成に用いられた画形材が無駄になってしまうので、好ましくない。一方、複数回のジョブで得られるサンプリングデータを使用する場合、ジョブの実行間隔が大きく開いている場合、その間に機内温度等の環境が変化して、DCずれのずれ量が変化している可能性があり、これはDCずれの検出精度の向上に対する障害となる。
そこで本実施形態では、サンプリングデータの取得時に画像形成装置の状態を表す状態情報(温度、湿度等の環境情報や時間情報)を取得して、サンプリングデータと対応付けて管理する。そして、一定の条件を満足する場合に、複数のジョブにわたるサンプリングデータであっても、これを利用し、第2の制御方法による色ずれ制御を実施することとした。ここで、状態情報は、コントローラ40が、環境情報を取得するための環境センサ33や時刻情報を取得するための画像形成装置に内蔵されたタイマー45(図3参照)を制御することにより取得される(すなわち、コントローラ40と環境センサ33あるいはタイマー45とで状態情報取得手段として機能する)。以下、複数のジョブにわたるサンプリングデータを利用するための条件として画像形成装置の機内温度を用いる場合と、サンプリングデータの収集に要した時間を用いる場合とを例として、この手法について具体的かつ詳細に説明する。なお、以下の例では、第2の制御方法による色ずれ制御を行うために、10個の有効なサンプリングデータを要するものとする。
まず、画像形成装置の機内温度を条件として用いる例を説明する。
図4、5は、機内温度の変化の様子およびサンプリングデータ(副操作方向の色ずれの検出値)と機内温度との関係を示す図である。
ここでは、5枚の画像出力を行ったジョブ(以下、1回目ジョブ)と8枚の画像出力を行ったジョブ(以下、2回目ジョブ)とが行われたものとする。すなわち、1回目ジョブでは5箇所のインターイメージ領域からサンプリングデータが取得され、2回目ジョブでは8箇所のインターイメージ領域からサンプリングデータが取得される。図4に示す例では1回目ジョブの終了後、短時間の経過後に2回目ジョブが実行され、図5に示す例では1回目ジョブの終了後、ある程度長い時間が経過した後に2回目ジョブが実行された。
また図4(A)、図5(A)に示すように、機内温度は、ジョブの実行中は時間経過と共に上昇する。この機内温度の上昇率は、色ずれのDCずれ成分と対応する。したがって、機内温度を計測してその変動を解析することにより、DCずれの変動を推定することが可能である。本実施形態では、DCずれの変動が無視できる程度であるような機内温度の変動の範囲を定め、許容温度差ΔTと定義する。すなわち、機内温度の差が許容温度差ΔTの範囲内で得られたサンプリングデータは、DCずれの変動が無視できる程度に小さいため、複数のジョブにわたって得られたサンプリングデータであっても上述した第2の制御方法による色ずれ制御に利用することができる。以下、具体例として、許容温度差ΔTが2℃と定義されているものとして説明する。なお、図4(A)、図5(A)において、機内温度の変化を示すグラフに付されたポインタ(図では三角形のマークで表示)は、色ずれ検出用パターンのサンプリングが行われたタイミングを示す。
図4に示す例では、1回目ジョブと2回目ジョブとの間隔が短いため、1回目ジョブの終了時点から2回目ジョブの開始時点までの間の機内温度の下降が小さい。そのため、図4(A)に示すように、1回目ジョブおよび2回目ジョブで得られた10個のサンプリングデータ(A1−J1)が取得された各時点における機内温度の差は、許容温度差ΔTの範囲内である。図4(B)で具体的な値を参照すると、各サンプリングデータに対応する機内温度の最低値(Tmin)は27.1℃(A1)、最高値(Tmax)は28.0℃であるので、これらの値の差は0.9(℃)(=28.0−27.1)であり、許容温度差ΔT1.5℃以下となっている。したがって、1回目ジョブで得られたサンプリングデータ(A1−E1)と2回目ジョブで得られた最初の5個のサンプリングデータ(F1−J1)とを用いて、第2の制御方法による色ずれ制御を実施することができる。
一方、図5に示す例では、1回目ジョブと2回目ジョブとの間隔が長いため、1回目ジョブの終了時点から2回目ジョブの開始時点までの間の機内温度の下降が大きい。そのため、図5(A)に示すように、1回目ジョブおよび2回目ジョブで得られた10個のサンプリングデータ(A2−J2)が取得された各時点における機内温度の差が、許容温度差ΔTの範囲を越えている。図5(B)で具体的な値を参照すると、各サンプリングデータに対応する機内温度の最低値(Tmin)は25.4℃(F2)、最高値(Tmax)は27.4℃であるので、これらの値の差は2.0(℃)(=27.4−25.4)であり、許容温度差ΔTの1.5℃以上となっている。したがって、1回目ジョブで得られたサンプリングデータ(A2−E2)と2回目ジョブで得られた最初の5個のサンプリングデータ(F2−J2)とでは、サンプリングが行われた際の機内環境の差が大きく、DCずれの変動が無視できない程度に大きいと考えられる。そのため、第2の制御方法による色ずれ制御に、これらのサンプリングデータを用いることはできない。
ここで、上記のように制御される本実施形態のコントローラ40の動作を説明する。
図6は、本実施形態のコントローラ40による色ずれ制御の全体動作を説明するフローチャート、図7は、第2の制御方法による色ずれ制御の動作を説明するフローチャートである。
画像形成装置が起動(電源オン)されると、制御部31のコントローラ40は、まず第1の制御方法による色ずれ制御の開始条件(図では開始条件1と表記)を満足するか否かを判断し(ステップ601)、開始条件を満足するならば第1の制御方法による色ずれ制御を実行する(ステップ602)。
色ずれ制御の開始条件を満足しない場合、またはステップ602で第1の制御方法による色ずれ制御を実施した後、次にコントローラ40は、電源オフの要求の有無を確認し(ステップ603)、電源オフの要求がなければ、次にジョブの実行要求がなされるのを待つ。そしてコントローラ40は、ジョブの実行要求を受け付けたならば(ステップ604)、第1の制御方法による色ずれ制御の開始条件(図では開始条件2と表記)を満足するか否かを判断し(ステップ605)、開始条件を満足するならば第1の制御方法による色ずれ制御を実行する(ステップ606)。そして、色ずれ制御の開始条件を満足しない場合、またはステップ606で第1の制御方法による色ずれ制御を実施した後、ステップ604で受け付けた実行要求に応じてジョブを開始する(ステップ607)。
ジョブが開始されると、コントローラ40は、随時、第2の制御方法による色ずれ制御の開始条件(図では開始条件3と表記)を満足するか否かを判断し(ステップ608)、開始条件を満足するならば第2の制御方法による色ずれ制御を実行する(ステップ609)。色ずれ制御の開始条件を満足せず(すなわち第2の制御方法による色ずれ制御を実施せず)、またはステップ609で第2の制御方法による色ずれ制御を実施して、ジョブが終了すると(ステップ610)、コントローラ40は、ステップ603に戻って電源オフの要求の有無を確認する(ステップ603)。そして、電源オフの要求がなければ、コントローラ40がステップ604以降の動作を繰り返し、電源オフの要求があったならば、制御部31は画像形成装置を停止(電源オフ)させる。
上記の動作において、ステップ602、606、609の各色ずれ制御に対する開始条件(ステップ601、605、608)は、各々任意に設定することができる。開始条件は、機内温度等の環境条件、出力枚数、時間などで規定しても良いし、常に特定のタイミングで動作をさせるようにしても良い。例えば、画像形成装置の起動直後(ステップ601のタイミング)は第1の制御方法による色ずれ制御(ステップ602)を必ず実施する、ジョブの実行中(ステップ608のタイミング)は第2の制御方法による色ずれ制御(ステップ609)を必ず実施するといった動作制御も可能である(ただし、第2の制御方法による色ずれ制御では、1回のジョブ必ずしも十分なサンプリングデータが得られるとは限らないので、少なくとも色ずれ検出用パターンの形成およびサンプリングを実行することとなる)。
具体例を挙げると、上述した第1の制御方法による色ずれ制御と第2の制御方法による色ずれ制御は、例えば次のような使い分けをすることができる。第1の制御方法による色ずれ制御の開始条件温度をT1、第2の制御方法による色ずれ制御の開始条件温度をT2とする。ここで、開始条件温度T1は、色ずれが許容値(例えば125μm)を超えないようなDCずれの変化量から求められる閾値であり、開始条件温度T2は、DCずれの変化量と第2の制御方法における色ずれ制御で要求されるDCずれの検出精度とから求められる閾値である。
ジョブを実行する場合、ジョブ開始時に前回色ずれ制御を行った時からの機内温度の変化量を調べ、開始条件温度T1に達していれば第1の制御方法による色ずれ制御を実施し、開始条件温度T1に達していなければ第1の制御方法による色ずれ制御を実施せずにジョブを実行する(ステップ605、606参照)。また、ジョブの実行中は、前回色ずれ制御を行った時からの機内温度の変化量を調べ、開始条件温度T2に達したならば第2の制御方法による色ずれ制御を実施する(ステップ608、609参照)。なお、上述したように、ジョブの実行中は常に第2の制御方法による色ずれ制御を実施するようにしても良い。
上述した色ずれ制御のうち、ステップ602、606の第1の制御方法による色ずれ制御は、従来から行われている制御と何ら変わりはない。一方、ステップ609の第2の制御方法による色ずれ制御では、上述したように、1回のジョブで色ずれの補正を行うのに十分な色ずれ検出用パターンのサンプリングデータが得られなければ、複数のジョブにわたってパターンの形成およびサンプリングを行ってサンプリングデータを収集する。
ステップ609の内容を説明する図7を参照すると、コントローラ40は、まず画像処理部41、画像出力部42を制御して色ずれ検出用パターンを転写ベルト21のインターイメージ領域に形成し、パターン検出センサ32を制御して転写ベルト21に描かれた色ずれ検出用パターンを読み取る(ステップ701)。そして、コントローラ40は、色ずれ検出用パターンの検出結果に基づいて、サンプルタイミングnにおける色ずれ量E(n)を算出し(ステップ702)、環境センサ33から画像形成装置の機内温度T(n)を取得し(ステップ703)、得られたこれらの情報をRAM44に格納して保存する(ステップ704)。
次に、コントローラ40は、収集された色ずれ量E(n)および機内温度T(n)のデータ数が、色ずれの補正を行うのに必要な(すなわちDCずれの適切な検出精度を得るために必要な)数M(例えばM=10)に達したか否かを判断し、データ数が必要数Mとなるまでステップ704までの動作を繰り返す(ステップ705)。上述したように本実施形態では、1回のジョブでデータ数が必要数Mとならなければ、複数回のジョブにわたって、このステップ704までの動作の繰り返しが行われる。
収集された色ずれ量E(n)および機内温度T(n)のデータ数が必要数Mに達したならば、次にコントローラ40は、得られたデータの中から機内温度T(n)の最高値Tmax(=Max(T(n−M):T(n)))と最低値Tmin(=Min(T(n−M):T(n)))とを求める(ステップ706)。さらにコントローラ40は、得られた機内温度の最高値Tmaxと最低値Tminとの差分が予め設定された許容温度差ΔTを越えているか否かを調べる(ステップ707)。機内温度の最高値Tmaxと最低値Tminとの差分が許容温度差ΔT以下であれば、機内温度の変動に基づくDCずれの変動が無視できる程度に小さいので、これらM個の色ずれ量E(n)のサンプリングデータから得られる平均色ずれ量(DCずれ量)は有効である。そこで、コントローラ40は、これらのサンプリングデータに基づいて平均色ずれ量E(=Average(E(n−M):E(n)))を算出し(ステップ708)、算出結果に基づいて必要な色ずれ補正を実行し(ステップ709)、制御動作を終了する。
一方、ステップ707で、機内温度の最高値Tmaxと最低値Tminとの差分が許容温度差ΔTよりも大きい場合は、機内温度の変動に基づくDCずれの変動が無視できない程度に大きいので、これらM個の色ずれ量E(n)のサンプリングデータから得られる平均色ずれ量(DCずれ量)は誤差が大きく有効ではない。そこで、コントローラ40は、ステップ701に戻り、色ずれ検出用パターンの形成および読み取りから動作を繰り返す。このとき、最も古い色ずれ量E(n)および機内温度T(n)のデータを破棄し、残ったデータに次のサイクルで得られる1組の色ずれ量E(n)および機内温度T(n)のデータを追加してステップ705以降の処理を行うようにすれば、蓄積された他のデータを無駄に破棄することなく活用することができる。
また、以上の動作例では、連続したM個のサンプリングデータを用いて色ずれ制御を実施することとしたが、M個以上のサンプリングデータを蓄積して、蓄積されたデータの中から機内温度の最高値Tmaxと最低値Tminとの差分が許容温度差ΔT以下となるようなM個のデータを選び、色ずれ制御を実施することも可能である。例えば、図5に示すサンプリングデータが得られた場合、機内温度の最高値TmaxはサンプリングタイミングE2で得られた27.4℃、最低値TminはサンプリングタイミングF2で得られた25.4℃である。したがって、上述したように、最も古いデータから順に破棄していくと、サンプリングタイミングE2で得られたデータが破棄されるまで、最高値Tmaxと最低値Tminとの差分が許容温度差ΔT以下となることはない。これに対し、例えば機内温度の最低値Tminに対応するサンプリングタイミングF2で得られたデータを破棄することとすれば、サンプリングタイミングG2における機内温度が新たな最低値Tminとなるため、最高値Tmaxと最低値Tminとの差分が小さくなり、許容温度差ΔT以下となる可能性が出てくる。許容温度差ΔTが1.5℃と定義されているものとして図5(B)を参照すると、サンプリングタイミングJ2における機内温度が26.0℃であり、これが最低値Tminとなるようにすれば、最高値Tmax(27.4℃)との差分が1.4℃で許容温度差ΔT以下となる。したがって、サンプリングタイミングF2〜I2を破棄してサンプリングタイミングA2〜E2とサンプリングタイミングJ2以降のデータによりM個のデータを取得すれば、サンプリングタイミングA2〜E2におけるサンプリングデータを破棄することなく活用することができる。
なお、以上の動作例ではサンプリングデータ中の最高値Tmaxと最低値Tminとの差分と許容温度差ΔTとの比較により、サンプリングデータの有効無効を判断しているが、別の方法として最新のサンプリングデータ(図5の例ではK2)±ΔT/2の範囲内にサンプリングデータが含まれるかどうかで有効無効を判断しても良い。
なお、一度色ずれ制御に用いられたサンプリングデータは破棄される。これは、あるサンプリングデータを用いて色ずれ制御が実施されたことによって、そのサンプリングデータを取得した時点とは画像形成装置の状態が変わっているので、次の色ずれ制御に流用することはできないためである。
次に、複数のジョブにわたるサンプリングデータを利用するための条件としてサンプリングデータの収集に要した時間を用いる例を説明する。
図4、5を参照すると分かるように、画像形成装置の機内温度は、ジョブの実行中は時間経過に伴って上昇し、ジョブを実行していないときは時間経過に伴って下降する(周囲の環境の温度(室温等)に近づく)。すなわち、長時間にわたってジョブが継続して実行された場合や、所定のジョブが終了して次のジョブが開始されるまでに長時間が経過した場合には、機内温度が大きく変動する。長時間にわたってジョブが継続して実行される場合は、ほぼ連続的に色ずれ検出用パターンの形成および読み取りを行い、サンプリングデータを得ることができるので問題ないが、ジョブ間隔が長時間に及ぶ場合は、サンプリングデータを収集する過程で機内温度が大きく変動しDCずれに影響を及ぼしてしまう可能性がある。そこで、図1に示した環境センサ33により機内温度を計測する代わりに、画像形成装置に内蔵されたタイマーでサンプリングデータの収集に要した時刻を計測し、得られた時刻データに基づいて取得されたサンプリングデータの有効性を判断することができる。
図8、9は、図4、5のサンプリングデータに対してデータ収集に要した時間に基づく条件を設定した様子を示す図である。
この例では、上記の考察に基づいて、適当な許容時間差ΔTiを設定し、必要数M個のサンプリングデータを得るのに要した時間(最初のサンプリングデータが得られた時刻と最後のサンプリングデータが得られた時刻との差分)が許容時間差ΔTi以内であれば、そのサンプリングデータから得られる平均色ずれ量(DCずれ量)は有効であると判断する。図4に対応する図8の例では、1回目ジョブの終了後、短時間の経過後に2回目ジョブが実行されたため、必要数Mである10個のサンプリングデータを得るのに要したサンプリングタイミングA1からサンプリングタイミングJ1までの時間が許容時間差ΔTi以内である。したがって、2つのジョブにわたって収集されたこれらのサンプリングデータを用いて第2の制御方法による色ずれ制御を行うことができる。
一方、図5に対応する図9の例では、1回目ジョブの終了後、ある程度長い時間が経過した後に2回目ジョブが実行されたため、必要数Mである10個のサンプリングデータを得るのに要したサンプリングタイミングA2からサンプリングタイミングJ2までの時間が許容時間差ΔTiを越えてしまっている。したがって、これらのサンプリングデータを用いて第2の制御方法による色ずれ制御を行うことはできない。
制御部31のコントローラ40の制御動作は、図6、7を参照して説明した動作とほぼ同様である。ただし、図7に示した動作では、図7を参照して説明した動作において、色ずれ量E(n)と共に機内温度T(n)を収集し、得られた機内温度T(n)の最高値Tmaxと最低値Tminとの差分を許容温度差ΔTと比較したが、この例では、色ずれ量E(n)と共に各サンプリングタイミングの時刻データを収集し、これらの時刻データに基づいて最初のサンプリングデータが得られた時刻と最後のサンプリングデータが得られた時刻との差分を算出して許容時間差ΔTiと比較して、かかるサンプリングデータから得られる平均色ずれ量(DCずれ量)が有効か否かを判断する。
なお、サンプリングデータの有効性をデータ収集に要した時間に基づいて判断する場合は、機内温度に基づいて判断する場合に比べて注意が必要である。すなわち、機内温度の変化はそのまま色ずれのDCずれ成分に対応するが、時間経過はその間の画像形成装置の動作状況に応じて、DCずれとの対応関係が異なる場合がある。例えば、1、2枚の画像出力を行う小さいジョブが適当な時間間隔をおいて繰り返された場合を考える。この場合、最初のサンプリングデータが得られた時刻から最後のサンプリングデータが得られた時刻までの差分が許容時間差ΔTiを越えてしまったとしても、実際には度々ジョブが実行されているので、各ジョブ間での機内温度の変化はそれほど大きくないという場合があり得る。したがって、サンプリングデータの収集に要した時間に基づいてデータの有効性を判断する場合は、データ収集に要した時間において最もDCずれの変動が大きくなる場合を基準として許容時間差ΔTiを設定することが必要である。
なお、上記の実施形態では、画像形成装置を起動(電源オン)した後、普通に動作している状態で、第2の制御方法による色ずれ制御を行うためのサンプリングデータを複数のジョブにわたって取得することを前提に説明した。しかしながら、機内温度やサンプリングデータの収集に要した時間の条件を満足するならば、複数のジョブの間で、画像形成装置が省電力モードとなったり、電源オフとされた後に改めて電源オンとされたりした場合であっても、その前後のジョブで得られたサンプリングデータを用いて第2の制御方法による色ずれ制御を行うことができる。ただし、電源オフとなった場合に、それ以前のジョブで得られたサンプリングデータを保存しておくためには、図7のステップ704でサンプリングデータである色ずれ量E(n)と付随情報である機内温度T(n)や時刻データをRAM44に格納する代わりに、不揮発性のROM43に格納する。あるいはROM43以外に、画像形成装置内に設けられた磁気ディスクや常時通電状態にあるように構成されたコントローラ40やサーバなど、画像形成装置の電源がオフとなってもデータを保持できる各種の機器、デバイスを用いることもできる。
また、上記の実施形態では、第2の制御方法による色ずれ制御において複数のジョブにわたるサンプリングデータを利用するための条件として、画像形成装置の機内温度を用いる場合と、サンプリングデータの収集に要した時間を用いる場合について説明したが、これら以外の条件を設定することも可能であることは言うまでもない。例えば、機内湿度の変化は転写ベルト21の伸縮の原因となり、色ずれのDCずれ成分に影響を及ぼす可能性がある。したがって、機内湿度の変化に対して許容値を設定し、環境センサ33から機内湿度のデータを取得してサンプリングデータの付随情報として用いることにより、上述した機内温度やサンプリングデータの収集に要した時間を条件とする場合と同様に、機内湿度に基づく条件によるサンプリングデータの有効性の判断を行うことができる。同様に、色ずれのDCずれ成分に影響を及ぼすと考えられる種々の要素に対して、各種のセンサ等により各要素に対応する付随情報を取得してサンプリングデータの有効性の判断に用いることが可能である。
以上のように、本実施形態は、画像形成装置の機内温度等の環境情報や時間経過といった状態情報と画像形成時の色ずれ量の変化との関連性に着目し、色ずれ量の変化が一定以内となるような状態情報の条件を設定し、色ずれ検出用パターンの検出値であるサンプリングデータのサンプリングタイミングにおける状態情報が設定された条件を満足するか否かに基づいて、サンプリングデータの有効性を判断する。これにより、複数のジョブにわたって収集されたサンプリングデータであっても、対応する状態情報が上記の条件を満足する限り、色ずれ制御において利用することが可能となり、色ずれ検出用パターンの形成および検出の動作や、パターンの形成に用いられた画形材(トナー等)の無駄を大幅に削減することが可能となる。
なお、本実施形態では、画像形成部にて形成された画像を一旦、中間転写体である転写ベルトに形成した後に、記録媒体(用紙等)に転写するタイプの画像形成装置を例として説明したが、本実施形態による色ずれ制御は、本実施形態の転写ベルトと同様に設けられた搬送ベルトにより記録媒体を搬送し、当該記録媒体に画像形成部が直接画像を形成するタイプの画像形成装置に対してもそのまま適用できることは言うまでもない。
本実施形態が適用される画像形成装置を示した図である。 本実施形態における色ずれ検出用パターンの書き込み位置を説明する図である。 本実施形態の制御部の機能を説明するためのブロック図である。 機内温度の変化の様子およびサンプリングデータと機内温度との関係を示す図であり、2つのジョブの間隔が短い場合の状態を示す図である。 機内温度の変化の様子およびサンプリングデータと機内温度との関係を示す図であり、2つのジョブの間隔が長い場合の状態を示す図である。 本実施形態のコントローラによる色ずれ制御の全体動作を説明するフローチャートである。 本実施形態のコントローラの第2の制御方法による色ずれ制御の動作を説明するフローチャートである。 図4のサンプリングデータに対してデータ収集に要した時間に基づく条件を設定した様子を示す図である。 図5のサンプリングデータに対してデータ収集に要した時間に基づく条件を設定した様子を示す図である。 インターイメージ領域を用いて色ずれ検出用パターンを書き込む従来技術を説明する図である。
符号の説明
11…画像形成部、12…感光体ドラム、13…露光装置、21…転写ベルト、22…駆動ロール、23…一次転写ロール、24…二次転写ロール、25…バックアップロール、31…制御部、32…パターン検出センサ、33…環境センサ、34…インデックスセンサ、40…コントローラ、41…画像処理部、42…画像出力部、43…ROM、44…RAM、45…タイマー

Claims (11)

  1. 色ごとに形成された複数の画像を重ねて記録媒体に転写する画像形成装置であって、
    画像形成部にて転写対象に形成される色ずれ検出用パターンを読み取ってサンプリングデータを取得するサンプリングデータ取得手段と、
    前記サンプリングデータ取得手段により前記色ずれ検出用パターンが読み取られたタイミングで画像形成装置の状態を示す状態情報を取得する状態情報取得手段と、
    前記状態情報取得手段により取得された前記状態情報が、前記色ずれ検出用パターンの色ずれ量の変化が一定以内となるように設定された所定の条件を満足する場合に、当該状態情報に対応する前記サンプリングデータを用いて色ずれ制御を実行する色ずれ制御手段と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記サンプリングデータ取得手段は、前記画像形成部により1または複数のジョブの実行に伴って形成される前記色ずれ検出用パターンを読み取り、複数のサンプリングデータを取得して所定の記憶手段に格納し、
    前記状態情報取得手段は、前記複数のサンプリングデータに対応する複数の状態情報を取得して前記記憶手段に格納し、
    前記色ずれ制御手段は、前記記憶手段に格納された前記複数のサンプリングデータの平均値を求め、当該サンプリングデータの平均値に基づいて色ずれ制御を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記状態情報取得手段は、前記状態情報として、前記サンプリングデータ取得手段により前記色ずれ検出用パターンが読み取られた際の機内温度を取得するセンサを備え、
    前記色ずれ制御手段は、各サンプリングデータに対応する前記機内温度が予め設定された許容温度差の範囲内である場合に、当該機内温度に対応するサンプリングデータを用いて色ずれ制御を実行することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記状態情報取得手段は、前記状態情報として、前記サンプリングデータ取得手段により前記色ずれ検出用パターンが読み取られた際の機内湿度を取得するセンサを備え、
    前記色ずれ制御手段は、各サンプリングデータに対応する前記機内湿度が予め設定された許容湿度差の範囲内である場合に、当該機内湿度に対応するサンプリングデータを用いて色ずれ制御を実行することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  5. 前記状態情報取得手段は、前記状態情報として、前記サンプリングデータ取得手段により前記色ずれ検出用パターンが読み取られた際の時刻情報を取得するタイマーを備え、
    前記色ずれ制御手段は、所定の個数のサンプリングデータが得られるまでに要した時間が予め設定された許容時間差の範囲内である場合に、前記状態情報取得手段により取得された各時刻情報に対応するサンプリングデータを用いて色ずれ制御を実行することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  6. 色ごとに形成された複数の画像を重ねて記録媒体に転写する画像形成装置であって、
    1または複数のジョブの実行に伴って色ずれ検出用パターンを転写対象に形成する画像形成部と、
    前記画像形成部により前記転写対象に形成された前記色ずれ検出用パターンを検出するパターン検出センサと、
    画像形成装置内の環境情報を取得するための環境センサと、
    前記パターン検出センサにより検出された複数の前記色ずれ検出用パターンの検出値から複数のサンプリングデータを算出し、当該複数の色ずれ検出用パターンが検出された各タイミングで前記環境センサから前記環境情報を取得し、当該サンプリングデータと当該環境情報とを対応付けてメモリに格納し、当該メモリに格納された複数の環境情報が所定の条件を満足する場合に、当該メモリに格納された複数のサンプリングデータに基づいて色ずれ制御を実行する制御装置と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  7. 前記環境センサは温度センサであり、
    前記制御装置は、前記温度センサにより取得された前記色ずれ検出用パターンの検出時の機内温度の変化量が予め設定された許容温度差以下である場合に、当該機内温度に対応する前記サンプリングデータに基づいて色ずれ制御を実行することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記環境センサは湿度センサであり、
    前記制御装置は、前記湿度センサにより取得された前記色ずれ検出用パターンの検出時の機内湿度の変化量が予め設定された許容湿度差以下である場合に、当該機内湿度に対応する前記サンプリングデータに基づいて色ずれ制御を実行することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  9. 色ごとに形成された複数の画像を重ねて記録媒体に転写する画像形成装置であって、
    1または複数のジョブの実行に伴って色ずれ検出用パターンを転写対象に形成する画像形成部と、
    前記画像形成部により前記転写対象に形成された前記色ずれ検出用パターンを検出するパターン検出センサと、
    時刻情報を取得するためのタイマーと、
    前記パターン検出センサにより検出された複数の前記色ずれ検出用パターンの検出値から複数のサンプリングデータを算出してメモリに格納し、当該複数の色ずれ検出用パターンが検出された各タイミングで前記タイマーから前記時刻情報を取得し、当該時刻情報に基づいて当該メモリに格納された複数のサンプリングデータの検出に要した時間が予め設定された許容時間差以下である場合に、当該複数のサンプリングデータに基づいて色ずれ制御を実行する制御装置と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  10. 色ごとに形成された複数の画像を重ねて記録媒体に転写する画像形成装置の色ずれ制御方法であって、
    1または複数のジョブの実行に伴って色ずれ検出用パターンを転写対象に形成するステップと、
    前記転写対象に形成された前記色ずれ検出用パターンを読み取ってサンプリングデータを取得すると共に、当該色ずれ検出用パターンが読み取られたタイミングで画像形成装置の状態を示す状態情報を取得するステップと、
    取得された前記状態情報が所定の条件を満足する場合に、当該状態情報に対応する前記サンプリングデータを用いて色ずれ制御を実行するステップと
    を含むことを特徴とする画像形成装置の色ずれ制御方法。
  11. 前記状態情報を取得するステップでは、温度センサにより計測された機内温度が前記状態情報として取得されることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置の色ずれ制御方法。
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