JPH08236936A - 積層ガラス−セラミック回路基板 - Google Patents
積層ガラス−セラミック回路基板Info
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Abstract
縮率を低く抑えることができる積層ガラス−セラミック
回路基板を提供する。 【構成】 ガラス成分及び無機物フィラーとから成る
絶縁層1a〜1eが複数積層して成る積層体基板と、該
絶縁層1a〜1e間に配置した低抵抗金属材料から成る
内部配線導体2と該絶縁層1a〜1eに配置した低抵抗
金属材料から成るビアホール導体3とから構成されて成
る積層ガラス−セラミック回路基板において、前記所定
絶縁層、例えば1a、1eに含まれるガラス成分のガラ
ス転移点は、他の絶縁層、例えば1b〜1dに含まれる
ガラス成分のガラス転移点と比較して80℃以上の温度
差を有している。
Description
〜1050℃で焼成可能な積層セラミック回路基板に関
するものである。
として、従来、モリブデン、タングステンなどの高融点
金属材料が用いられていた。近年、内部配線導体の低抵
抗化に伴い、内部配線導体として、Au、Ag、Cu又
はそれらの合金などが用いられるようになっている。
に用いる場合、これらの金属材料の融点に応じて絶縁層
の材料を選択する必要があった。例えば、絶縁層の材料
として、低融点結晶化ガラス成分の粉末とアルミナセラ
ミックなどの無機物フィラーとからなる材料が例示さ
れ、焼成工程においては、低融点結晶化ガラス成分を無
機物フィラーの粒界に、所定結晶相を析出させて充填さ
せていた。
ガラス成分のフリット及びアルミナセラミックなどの無
機物フィラーを有するグリーンシートを形成し、このグ
リーンシートにビアホール導体となるスルーホールを形
成し、さらに、グリーンシートにビアホール導体及び内
部配線導体となる低抵抗金属材料からなる各導体を形成
し、さらに、所定回路構成に応じて、複数のグリーンシ
ートを積層一体化し、最後に、焼成処理を行う。
ンダー処理と、酸化雰囲気(大気雰囲気)で、ピーク温
度850〜1050℃の焼結処理とから成る。
ラス−セラミック回路基板では、焼成処理前の積層体基
板に対して、焼成処理した後の積層基板は13〜20%
も収縮してしまう。
炉などには、形状・容量などの物理的な制約があるた
め、焼成処理後の形状が充分大きな積層ガラス−セラミ
ック回路基板を得ることが困難であった。
かに越えて非常に大きいため、内部配線導体導体を充分
に留意して形成しなくては、配線切れなどが発生するこ
ともあった。
たものであり、その目的は焼成時における基板の収縮率
が小さい積層ガラス−セラミック回路基板を提供するも
のである。
め、本発明によれば、ガラス成分及び無機物フィラーか
ら成る絶縁層を複数積層した積層体基板と、該絶縁層の
層間に配置した低抵抗金属材料から成る内部配線導体と
該絶縁層に配置した低抵抗金属材料から成るビアホール
導体とから構成されて成る積層ガラス−セラミック回路
基板において、前記積層体基板は、ガラス転移点が80
℃以上異なったガラス成分を有する絶縁層を複数積層し
て成る積層ガラス−セラミック回路基板である。即ち、
所定絶縁層のガラス成分のガラス転移点が、他の絶縁層
のガラス成分のガラス転移点と比較して80℃以上の差
を有している。
成処理時に主に未焼成状態の絶縁層(実際にはグリーン
シート)に含まれるガラス成分の軟化流動によって、絶
縁層に収縮作用が発生する。通常この収縮は全方向に等
方的に発生する。
ク回路基板のように、積層方向に積層された絶縁層にお
いて、所定絶縁層と他の絶縁層とでガラス成分のガラス
転移点が異なっている。
成分を有する所定絶縁層に収縮が発生し始めても、高い
ガラス転移点のガラス成分を有する他の絶縁層は原形を
維持している。このため、低いガラス転移点のガラス成
分を有する絶縁層に発生する収縮応力は、その絶縁層内
の積層方向に大きく作用し、平面方向の作用を小さくす
ることができる。即ち、低いガラス転移点のガラス成分
を有する絶縁層に発生する収縮は、高いガラス転移点の
ガラス成分を有する絶縁層によって防止されることにな
る。
分を有する他の絶縁層に収縮が発生し始めても、低いガ
ラス転移点のガラス成分を有する所定絶縁層は収縮反応
が実質的に終了して安定状態となっている。このため、
高いガラス転移点のガラス成分を有する絶縁層に発生す
る収縮応力は、その絶縁層内の積層方向に大きく作用
し、平面方向の作用を小さくすることができる。即ち、
高いガラス転移点のガラス成分を有する絶縁層に発生す
る収縮は、低いガラス転移点のガラス成分を有し、既に
安定状態となった絶縁層によって防止されることにな
る。
動開始に温度差を設けることにより、焼結次の収縮応力
を平面的に互いに緩和しあい、全体としての収縮率を小
さくすることができる。
量などは制約が緩和され、完成品の基板に近い形状の基
板を用いることができる。また、内部配線導体の配線切
れなども有効に抑えることができ、導通信頼性の高い積
層ガラス−セラミック回路基板となる。
低いガラス転移点を有する側のガラス成分のガラス転移
点と、高いガラス転移点を有する側のガラス成分のガラ
ス転移点との間には、80℃以上の温度差を設けること
が重要である。この80℃以上の温度差があれば、最も
低い転移点のガラス成分が軟化流動し始める焼成温度に
おいては、最も高い転移点のガラス成分が原形(安定状
態)となっており、逆に最も高い転移点のガラス成分が
軟化流動し始める焼成温度においては、既に最も低い転
移点のガラス成分が安定状態となっていることになり、
収縮率を有効に抑えることが可能となる。
基板を図面に基づいて説明する。
ック回路基板の断面図である。
ック回路基板であり、積層セラミック回路基板10は、
内部に所定回路が形成された積層体基板1から成り、必
要に応じて積層体基板1の主面に表面配線導体4、5、
厚膜抵抗体膜、保護膜を形成し、さらに、表面配線導体
4、5上に接合した各種電子部品6などから構成されて
いる。
線導体2、ビアホール導体3とから成り、所定回路が内
装されている。
50℃前後の比較的低い温度で焼成可能にするガラス−
セラミック材料が用いられる。
ーは、コランダム(αアルミナ)、クリストバライト、
石英、ムライト、コージライトなどのセラミック材料が
例示できる。
含む低融点結晶化ガラスからなり、例えば850〜10
50℃前後の比較的低い温度で焼成処理することによっ
て、コージェライト、ムライト、アノーサイト、セルジ
アン、スピネル、ガーナイト、ウイレマイト、ドロマイ
ト、ペタライトやその置換誘導体の結晶相を少なくとも
1種類を析出するものである。
g系(Ag単体、Ag−PdなどのAg合金)、Cu系
(Cu単体、Cu合金)など導体からなり、内部導体2
の厚みは8〜15μm程度であり、ビアホール導体の直
径は任意な値とすることができるが、例えばその直径は
80〜250μmである。
体、Ag−PdなどのAg合金)、Cu系(Cu単体、
Cu合金)など導体から成り、例えば、焼成処理される
前の積層体基板に既に形成されたり、また、焼成された
積層体基板の主面に、上述の導体成分を含む導電性ペー
ストを印刷、焼きつけによって形成される。
4、5には、厚膜抵抗体膜や保護膜が形成され、チップ
状コンデンサ、チップ状抵抗器、トランジスタ、ICな
どの各種電子部品6などが半田、ワイヤボンディングな
どによって搭載されている。
基板1を構成する絶縁層1a〜1eのうち、いくつかの
絶縁層、例えば1a、1eに含れるガラス成分のガラス
転移点は、他の絶縁層1b〜1dに含まれているのガラ
ス成分のガラス転移点に比較して、その温度差が80℃
以上を有している。
製造方法について説明すると、まず、絶縁層1a、1
e、1b〜1dとなる少なくとも2種類のガラス−セラ
ミックグリーンシートを準備し、内部配線導体2、ビア
ホール導体3、表面配線導体4、5となる導体膜や導体
を形成するための低抵抗金属材料(Au、Ag、Cu、
それらの合金)、ガラスフリット、有機ビヒクルなどか
ら成る導電性ペーストを夫々準備する。
は、低融点結晶化ガラスフリット、無機物フィラー、バ
インダ、溶剤を均質混練して、ドクターブレード法など
でテープ成型し、所定大きさに裁断されて形成される。
たように、850〜1050℃前後の比較的低い温度で
焼成処理することによって、コージェライト、ムライ
ト、アノーサイト、セルジアン、スピネル、ガーナイ
ト、ウイレマイト、ドロマイト、ペタライトやその置換
誘導体の結晶相を少なくとも1種類を析出するガラス組
成物からなり、平均粒径は、1.0〜6.0μm、好ま
しくは1.5〜3.5μmである。
るガラスフリットを用いれば、より強度の高い積層体基
板を得ることができ、コージェライト、ムライトを析出
するガラスフリットを用いれば、熱膨張率が低い積層体
基板を得ることができ、積層体基板上にICベアチップ
などのシリコンチップを搭載するための積層体基板とし
て有効である。尚、強度の高く、熱膨張率が低い積層体
基板を得るため、アノーサイトやコージェライトを同時
に析出させるガラス組成物として、例えば、B2 O3 、
SiO2 、Al2 O3 、ZnO、アルカリ土類金属酸化
物が有効である。
るものであり、コランダム(αアルミナ)、クリストバ
ライト、石英、ムライト、コージライトなどのセラミッ
クが例示でき、その粒径は1.0〜6.0μm、好まし
くは1.5〜4.0μmである。
無機物フィラー)との濡れ性があり、熱分解性の良好な
ものでなくてはならない。同時にスリップの粘性を決め
るものである為、アクリル酸もしくはメタクリル酸系重
合体のようなカルボキシル基、アルコール性水酸基を備
えたエチレン性不飽和化合物が好ましい。添加量として
は固形成分分に対して25wt%以下が好ましい。
ることができる。尚、水系溶剤の場合、バインダは、水
溶性である必要があり、バインダには、親水性の官能
基、例えばカルボキシル基が付加されている。その付加
量は酸価で表せば2〜300あり、好ましくは5〜10
0である。
ード法による熱乾燥工程及び積層体基板の焼成工程の脱
バインダ過程で完全に熱分解しなくてはならないが、特
に、600℃以下、好ましくは500℃以下で分解する
材料を選択する。
成比率は、無機物フィラーが10wt%〜50wt%、
好ましくは20wt%〜35wtであり、ガラス成分が
90wt%〜50wt%、好ましくは80wt%〜65
wtである。
成分が90wt%を越える)では、絶縁層中にガラス質
が増加しすぎて、積層体基板の強度が損なわれ、無機物
フィラーが50wt%を越える(ガラス成分が50wt
%未満)では、積層体基板1の緻密性が損なわれる。
となるグリーンシートと、絶縁層1b〜1dとなるグリ
ーンシートとでは、これらグリーンシートに含まれるガ
ラスフリットのガラス転移点が80℃以上異なるガラス
組成物を選択する必要がある。
移点の制御を行う必要がある。例えば、上述のガラス組
成物において、ガラス転移点を低く設定する方法とし
て、B2 O3 やZnOやアルカリ土類金属の酸化物の組
成比を増やすことによって達成される。また、Pb、B
i、Cdなどの酸化物を添加したり、アルカリ金属の酸
化物を添加したりしてもガラス転移点を低くすることが
できる。但し、アルカリ金属の酸化物の添加は、絶縁層
における絶縁特性を劣化させてしまうことがあるため留
意する必要がある。
シートは、B2 O3 、SiO2 、Al2 O3 、ZnO、
アルカリ土類金属酸化物を主成分とする結晶化ガラスと
無機物フィラーとしてアルミナセラミック粉末を用い、
さらに、バインダとしてアクリル系樹脂を、溶剤として
トルエンなどを用いた。尚、固形成分の構成比率は、結
晶化ガラスを70wt%、無機物フィラーを30wt%
とした。
ラス成分を含むグリーンシートを得た。
シートは、PbO、B2 O3 、SiO2 、Al2 O3 、
ZnO、アルカリ土類金属酸化物を主成分とする結晶化
ガラスと無機物フィラーとしてアルミナセラミック粉末
を用い、さらに、バインダとしてアクリル系樹脂を、溶
剤としてトルエンなどを用いた。尚、固形成分の構成比
率は、結晶化ガラスを50wt%、無機物フィラーを5
0wt%とした。
ラス成分を含むグリーンシートを得た。
面配線導体4、ビアホール導体3を形成するための導電
性ペーストは、Ag系(Ag単体、Ag−PdなどのA
g合金)、Cu系(Cu単体、Cu合金)、Au系など
低抵抗金属材料粉末、例えば銀系粉末と、低融点ガラス
成分と、バインダと溶剤とを均質混練したものが用いら
れる。また、表面配線導体4、5にもこのペーストを用
いても構わない。
ーンシートに、ビアホール導体3が形成される位置を考
慮してNCパンチ等でスルーホールを形成し、続いて、
上述のAg系導電性ペーストの印刷・充填により、スー
ルホールに導体を充填し、所定形状の内部配線導体2と
なる導体膜を形状する。
慮して、絶縁層1a〜1eとなるグリーンシートを積層
し、熱圧着して未焼成状態の積層体基板を得る。
は、図に示すように、厚み方向に対象となるように積層
することが望ましい。
板を焼成処理する。焼成処理は、脱バインダ過程と焼結
過程からなる。
なるグリーンシート層、内部配線導体2となる導体膜、
ビアホール導体3となる導体に含まれる有機成分を焼失
するためのものであり、例えば600℃以下の温度領域
で行われる。
なるグリーンシート層に含まれる結晶化ガラス成分が所
定結晶相の析出反応を行うと同時に、無機物フィラーの
粒界に均一に分散される。これにより、強固な積層体基
板1が達成される。
ホール導体3となる導体においては、例えばAg系粉末
を粒成長させて、低抵抗化させるとともに、絶縁層1a
〜1eと一体化させるものである。これは、ピーク温度
850〜1050℃に達する温度領域で行われる。
中性雰囲気で行われ、例えば、内部配線導体2などにC
u系導体を用いる場合には、還元性雰囲気又は中性雰囲
気で行われる。
層体基板の両主面に表面処理を行う。
縁層1a、1eに形成したビアホール導体3と接続する
ように、例えば銅系導電性ペーストの印刷・乾燥、焼き
つけにより、表面配線導体4、5を形成する。ここで、
銅系の表面配線導体4、5と銀系導体のビアホール導体
3とが接合することになる。このため、銀と銅との共晶
温度を考慮して、銅系の導電性ペーストは低温(例えば
780℃以下)焼成可能なものを選択し、しかも、銅の
酸化を防止するために還元性雰囲気や中性雰囲気中で行
うことが重要である。
膜などを焼きつけを行い、各種電子部品6を搭載する。
の表面配線導体4、5を例えば、積層体基板の焼成工程
で同時に焼成処理される導電性ペーストで形成した場
合、積層工程中で表面配線導体となる導体膜を形成し
て、積層体基板の焼成と一体的におこなっても構わな
い。
基板に分割溝を形成しておき、焼成直後、または表面処
理工程を行ったのちに分割処理を行っても構わない。
未焼成状態の積層体基板には焼成処理によって収縮が発
生する。しかし、本発明においては、絶縁層1a、1e
となるグリーンシートの層には、ガラス転移点が740
℃のガラス成分を含み、絶縁層1b〜1dとなるグリー
ンシートの層には、ガラス転移点が600℃のガラス成
分を含んでいる。
5℃に昇温される間の500〜600℃では、積層体基
板に含まれている有機成分が焼失される。
1dとなるグリーンシートの層でガラス成分が軟化流動
し、この層で収縮応力が発生する。この収縮応力は、絶
縁層1b〜1dとなる層で等方的に発生するものの、積
層体基板には740℃という高いガラス転移点のガラス
成分を有する絶縁層1a、1eが積層されており、この
温度において絶縁層1a、1eが安定的に維持されてい
るため、絶縁層1b〜1dの平面方向に作用する収縮応
力が緩和され、専ら絶縁層1b〜1dでは厚み方向の収
縮となる。
前後では、絶縁層1b〜1dの収縮反応が既に終了し
て、絶縁層1b〜1dが安定状態となる。このような状
態で、絶縁層1a、1eとなるグリーンシートの層でガ
ラス成分が軟化流動し、収縮応力が発生するものの、積
層体基板には収縮反応が終了し、且つ安定状態となった
絶縁層1b〜deが安定的に積層されているので、絶縁
層1a、1eの平面方向に作用する収縮応力が緩和さ
れ、専ら絶縁層1a、1eでは厚み方向の収縮となる。
〜1050℃では、絶縁層1a、1eにおいても、収縮
反応が終了し、無機物フィラーの粒界に、結晶化ガラス
が所定結晶相を析出して充填されることになり、強固な
積層体基板となる。
層1a〜1eで収縮応力が発生する時には、他の絶縁層
1a〜1eで安定した状態で維持されているため、積層
体基板1の平面方向に作用する収縮応力が互いに緩和さ
れて、積層体基板1の平面方向の収縮率を大きく低減す
ることができる。
焼成後とにおいて、積層体基板1の平面的な大きさの差
が小さくなるため、例えばグリーシート上に形成した平
面的に広がるように形成した内部配線導体2となる導体
膜に対してストレスがかかりにくく、断線などが発生し
にくい信頼性の高い積層ガラス−セラミック回路基板と
なる。
どの形状・容量などの制約が緩和され、完成品の基板に
近い形状の基板を用いることができる。
ス転移点が740℃、688℃、660℃、632℃、
600℃となるようにガラス組成を制御して、各ガラス
成分を用いた5種類のグリーンシート(厚みを何れも2
00μm)を作成した。
積層体基板を形成するにあたり、最外側の2層のグリー
ンシートをガラス転移点が740℃のガラス成分を含む
グリーンシートで、その間の3層のグリーンシートを6
88℃、、660℃、632℃、600℃のガラス成分
を含むグリーンシートで積層形成した。
ピーク温度900℃で一体的に焼成処理した。
を測定した。
からなる積層体基板を、全てガラス転移点が740℃、
600℃のガラス成分を含むグリーンシートで形成した
ものも同様して焼成処理して、収縮率を測定した。
トを用いた積層体基板(試料番号5、6)では、収縮率
が15%を越えてしまう。
ス転移点の差が52℃のガラス成分を有するグリーンシ
ートを用いて積層体基板では、試料番号5、6に比較し
て、改善は見られるものの、充分な作用には到らない。
のガラス転移点の差が80℃以上のガラス成分を有する
グリーンシートを用いて積層体基板をでは、積層体基板
の平面方向の収縮率は10%前後となり、充分な作用を
奏することができる。
ガラス転移点温度と焼成のピーク温度とで決まることに
なるが、実際には、高いガラス転移点で軟化流動して、
結晶化反応するためには、高いガラス転移点の設定は、
ピーク温度よりも充分に低い温度に設定することが望ま
しい。
のガラス成分、即ち、2種類のグリーンシートで積層体
基板を構成している。しかも、高い転移点側のグリーン
シートを最外層の2層に用いているが、2種類以上の転
移点のガラス成分、即ち、2種類以上のグリーンシート
で積層体基板を構成してもよい。この場合、最も低いガ
ラス転移点と最も高いガラス転移点の温度差を80℃以
上、即ち、最も低いガラス転移点に達した時点では、最
も高いガラス転移点のグリーンシートが安定的に原形を
維持できるようにすればよい。
ーンシートで構成しているが、焼成時に、焼成時の収縮
応力を互いに緩和しあえば、どの位置に配置しても構わ
ない。
成する絶縁層1a〜1eがグリーンシートで形成されて
いるが、グリーンシートに代えて、ドクターブレード法
に用いるガラス−セラミックスリップ材を印刷又は塗布
を行い、内部配線導体となる導体膜印刷を順次繰り返し
て積層体基板を形成しても構わない。
に、必要に応じて、光硬化モノマーを添加して、塗布し
たガラス−セラミックスリップ塗布膜に対して、露光・
現像処理して、ビアホール導体となるスルーホールを形
成するようにしても構わない。
導体などを介在して、ガラス−セラミックから成る絶縁
層が複数積層して成る積層体基板において、所定絶縁層
となるガラス−セラミックのガラスの成分のガラス転移
点が他の絶縁層で異なる。そして、このガラス転移点の
温度差が80℃以上となっている。
縮応力を、焼成温度によって分散させることができ、特
に積層基板の平面方向に作用する収縮応力を互いに緩和
させるができるため、積層体基板の収縮率を小さくする
ことができる。
基体基板の平面的な大きさの差が小さくなるため、平面
的に広がるように形成した内部配線導体に対してストレ
スがかかりにくく、断線などが発生しにくい信頼性の高
い積層ガラス−セラミック回路基板となる。
どの形状・容量などは制約される製造できる基板の最大
面積を、大きくすることができるため、多数個取りの個
数を増やすことができなど、製造工程での制約が緩和さ
れ、低コストの積層ガラス−セラミック回路基板とな
る。
面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】ガラス成分及び無機物フィラーから成る絶
縁層を複数積層した積層体基板と、該絶縁層の層間に配
置した低抵抗金属材料から成る内部配線導体と該絶縁層
に配置した低抵抗金属材料から成るビアホール導体とか
ら構成されて成る積層ガラス−セラミック回路基板にお
いて、 前記積層体基板は、ガラス転移点が80℃以上異なった
ガラス成分を有する絶縁層を複数積層して成ることを特
徴とする積層ガラス−セラミック回路基板。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP03881995A JP3961033B2 (ja) | 1995-02-27 | 1995-02-27 | 積層ガラス−セラミック回路基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03881995A JP3961033B2 (ja) | 1995-02-27 | 1995-02-27 | 積層ガラス−セラミック回路基板 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004160085A Division JP3833672B2 (ja) | 2004-05-28 | 2004-05-28 | 積層ガラス−セラミック回路基板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08236936A true JPH08236936A (ja) | 1996-09-13 |
JP3961033B2 JP3961033B2 (ja) | 2007-08-15 |
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Family Applications (1)
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JP03881995A Expired - Fee Related JP3961033B2 (ja) | 1995-02-27 | 1995-02-27 | 積層ガラス−セラミック回路基板 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3961033B2 (ja) |
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