JP3426920B2 - 配線基板 - Google Patents

配線基板

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JP3426920B2 JP20603297A JP20603297A JP3426920B2 JP 3426920 B2 JP3426920 B2 JP 3426920B2 JP 20603297 A JP20603297 A JP 20603297A JP 20603297 A JP20603297 A JP 20603297A JP 3426920 B2 JP3426920 B2 JP 3426920B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子が収容
搭載される半導体素子収納用パッケージや、半導体素子
の他にコンデンサや抵抗体等の各種電子部品が搭載され
る混成集積回路装置等、とりわけ半導体素子の表面電極
を配線基板の配線用電極に直接接続する、あるいは配線
基板を外部電気回路基板に表面実装するに好適な微細か
つ接着強度の高い低抵抗の配線導体パターンを有する配
線基板に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より、ICやLSI等の半導体素子
を収容する半導体素子収納用パッケージや、半導体素子
の他に各種電子部品を搭載した混成集積回路装置等の各
種配線基板用絶縁基体としては、電気絶縁性や化学的安
定性等の特性に優れていることからアルミナ質セラミッ
クスが多用されてきた。 【0003】しかし、近年、高周波化及び高密度化が進
むICやLSI等の半導体素子を搭載する配線基板に
は、前記アルミナ質セラミックスから成る絶縁基体より
も更に低い誘電率と、より低い配線抵抗が要求されるよ
うになり、かかる絶縁基体としてはガラスセラミックス
が、また前記ガラスセラミックスと同時焼成できる焼成
温度が低い低抵抗導体としては、例えば、銅(Cu)や
金(Au)、銀(Ag)で配線を形成することが注目さ
れるようになっている。 【0004】前記ガラスセラミックスから成る絶縁基体
は、高周波化及び高密度化が進む通信分野で使用する配
線基板用に、低抵抗導体と組み合わせたガラスセラミッ
ク配線基板として開発が進められており、とりわけ低抵
抗導体として銅による配線化が鋭意開発されている。 【0005】係るガラスセラミック配線基板は、例え
ば、ガラスセラミック原料粉末と有機バインダー、溶媒
を用いて調製した泥漿をドクターブレード法等のシート
成形方法で成形した後、得られたガラスセラミックグリ
ーンシートにビアホール等を打ち抜き加工し、該グリー
ンシート上に銅メタライズ組成物を含む銅ペーストを用
いて所定の配線パターンを従来周知のスクリーン印刷法
等の厚膜手法により印刷形成すると共に、前記ビアホー
ルにも銅ペーストを充填した後、それらを複数枚加圧積
層し、次いで該積層体を加熱してバインダーを除去した
後、焼成することにより作製されていた。 【0006】しかし前記銅ペーストは、ガラスセラミッ
クスとの濡れ性に問題があるため、形成された配線導体
とガラスセラミック磁器との接着強度が低く、ピンある
いはボール付け用のパッド部等、高い接着強度を要求さ
れる部分では熱的、機械的な応力が加わると剥離し易い
という問題があった。 【0007】そこで、前記接着強度を改善するために、
図3に示すように絶縁基体表面12に設けた配線パター
ン13の周縁部14を、セラミックスを主成分とするペ
ーストやセラミックグリーンシートから成る被覆層15
で覆って焼成一体化した配線基板16が各種提案されて
いる(特開平2−130845号公報、特開昭59−2
6986号公報参照)。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記提
案の配線基板では接着強度の向上はできるものの、スク
リーン印刷法の印刷位置精度、またはセラミックグリー
ンシート自体の伸び縮みによる寸法精度やその積層位置
精度から、配線パターンの周縁部14での被覆層の幅1
7は100μm以上であることが必要となるため、微細
な配線加工技術が要求されるフリップチップ接続部や、
配線幅の狭いワイヤーボンディングパターン等には適用
困難であるという課題があった。 【0009】その上、前記ペーストを用いて被覆する場
合には、原料粉末とバインダー、溶媒、分散剤とを混合
して該ペーストを調製した後、スクリーン印刷法により
グリーンシート上の所定位置に印刷塗布しなければなら
ないため、工程数が増加して製造コスト上昇の一因にな
るという課題もあった。 【0010】 【発明の目的】本発明は前記課題を解消せんとして成さ
れたもので、その目的は、低抵抗配線導体とセラミック
絶縁基体とを同時焼成することができ、別途、スクリー
ン印刷法等による印刷工程を必要とせずに、微細かつ高
密度な低抵抗配線導体から成る接続パッド部等、高い接
着強度を要求される配線パターンの周縁部を、セラミッ
ク絶縁基体の組成成分で精度良く被覆でき、前記低抵抗
配線導体から成る配線パターンの接着強度を向上させる
と共に、熱的、機械的応力に対して充分耐え得る低抵抗
配線導体から成る配線パターンを有する、低コストの配
線基板を提供することにある。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
に鑑み鋭意検討した結果、絶縁基体を構成するセラミッ
ク焼結体の組成と焼成温度や焼成時間、焼成雰囲気等の
焼成条件を制御することにより、絶縁基体の組成成分の
内、ガラス成分が低抵抗配線導体粒子間に浸透したり、
低抵抗配線導体から成る配線パターン表面に滲出したり
して、該配線パターンの周縁部を再現性良く、高精度に
被覆できることを知見した。 【0012】即ち、本発明の配線基板は、20〜80体
積%のアルカリ珪酸ガラスと、40〜400℃における
熱膨張係数が6ppm/℃以上である金属酸化物を含む
フィラーを80〜20体積%の割合で含有して成る絶縁
基体の成形体と、低抵抗配線導体から成る配線パターン
を、非酸化性雰囲気下、850〜1080℃の温度で同
時焼成してセラミック焼結体から成る絶縁基体に低抵抗
配線導体から成る配線パターンを一体的に形成すること
により、絶縁基体表面に被着形成した前記配線パターン
を成す入出力用の接続パッド部の周縁部が、該周縁より
それぞれ10〜100μmの幅で前記絶縁基体から滲出
したガラス成分から成る被覆層で覆われ、かつ前記被覆
層の最頂部と露出している接続パッド部の表面との高低
差が、最大で5μmであることを特徴とするものであ
る。 【0013】 【作用】本発明によれば、低抵抗配線導体から成る配線
パターンを一体的に焼成した配線基板が、絶縁基体を構
成するセラミック焼結体の組成と焼成条件を設定して成
ることから、前記セラミック焼結体中のガラス成分の粘
度が低下して軟化流動状態となり、低抵抗配線導体を構
成する低抵抗導体粒子間に浸透したり、あるいは軟化し
たガラス成分が前記配線パターンの表面に滲出したりし
て、該配線パターンの周縁部が一定の幅で被覆され、更
に前記セラミック焼結体の組成と前記焼成条件を制御す
ることにより配線パターンの周縁部の被覆率を調整する
ことが可能となり、低抵抗配線導体から成る配線パター
ンと絶縁基体との接着強度を確保できることになる。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、本発明の配線基板を図面に
基づき詳細に述べる。 【0015】図1は本発明の配線基板に設けた低抵抗配
線導体から成る入出力用の接続パッド部の周縁部が絶縁
基体から滲出したガラス成分から成る被覆層で被覆され
た状態を示す要部断面図であり、図2は図1に示す要部
の平面図である。 【0016】図1乃び図2において、1は絶縁基体2の
表面に設けた接続パッド部3と、接続パッド部の周縁部
4を覆う被覆層6とから成る配線基板である。 【0017】前記配線基板1は、絶縁基体2を構成する
ガラス成分から成る被覆層6が、接続パッド部の周縁部
4の周縁から10〜100μmの幅5で接続パッド部3
を覆い、被覆層の最頂部7と露出した接続パッド部表面
との高低差8が5μm以内となるものである。 【0018】本発明の配線基板において、絶縁基体を構
成する焼結体は、アルカリ珪酸ガラスを20〜80体積
%と、40〜400℃における熱膨張係数が6ppm/
℃以上の金属酸化物を含むフィラーを80〜20体積%
の割合で含有して成る成形体を焼成してなるものであ
る。 【0019】前記アルカリ珪酸ガラス成分量が20体積
%より少ない、換言すればフィラー成分が80体積%よ
り多いと液相焼結することができず、高温で焼成しなけ
ればならず、その場合には低抵抗配線導体が溶融してし
まい同時焼成できない。 【0020】また、アルカリ珪酸ガラス成分量が80体
積%より多い、換言すればフィラー成分が20体積%よ
り少ないと焼結体の特性がアルカリ珪酸ガラスの特性に
大きく依存してしまい、材料特性の制御が困難になると
共に焼結開始温度が低くなり過ぎ、前記同様に同時焼成
できないだけでなく、原料コストの増加を招くことにな
る。 【0021】前記アルカリ珪酸ガラスとしては、特に限
定されるものではないが、低抵抗配線導体、とりわけC
uとの熱膨張差を小さくすることができ、絶縁基体との
接着強度を向上する点ではリチウム系結晶化ガラスが望
ましく、なかでもLi2 Oを5〜30重量%、特に5〜
20重量%の割合で含有するリチウム珪酸ガラスが、焼
成過程で高熱膨張係数を有するリチウム珪酸を析出させ
ることができることから好適である。 【0022】尚、前記Li2 Oはその含有量が5重量%
未満では、焼成時にリチウム珪酸の結晶生成量が少なく
高熱膨張化が期待できず、30重量%を越えると誘電正
接が100×10-4を越える傾向がある。 【0023】また、前記リチウム珪酸ガラスの屈伏点
は、Cu等の低抵抗配線導体との同時焼結性及び有機バ
インダーの除去性を考慮すれば、400〜800℃、特
に400〜650℃が望ましい。 【0024】更に、結晶性ガラスの40〜400℃にお
ける熱膨張係数が6〜18ppm/℃、特に7〜13p
pm/℃であることが、フィラーとの熱膨張差を生ぜ
ず、焼結体強度が高く維持でき、フィラーの熱膨張係数
が6ppm/℃未満の場合には焼結体の高熱膨張化は困
難となる。 【0025】従って、この特性を満足する結晶性ガラス
としては、例えば、 SiO2 −Li2 O−Al2 3 SiO2 −Li2 O−Al2 3 −MgO−TiO2 SiO2 −Li2 O−Al2 3 −MgO−Na2 O−
F SiO2 −Li2 O−Al2 3 −K2 O−Na2 O−
ZnO SiO2 −Li2 O−Al2 3 −K2 O−P2 5 SiO2 −Li2 O−Al2 3 −K2 O−P2 5
ZnO−Na2 O SiO2 −Li2 O−MgO SiO2 −Li2 O−ZnO 等の組成物が挙げられ、前記SiO2 はリチウム珪酸を
形成するための必須成分であり、ガラス全量中の60〜
85重量%の割合で存在し、SiO2 とLi2 Oとの合
計量がガラス全量中、65〜95重量%であることが、
リチウム珪酸結晶を析出させる点で望ましい。 【0026】尚、前記リチウム珪酸ガラス中には、B2
3 は1重量%以下であることが望ましい。 【0027】一方、前記リチウム珪酸ガラスと複合させ
る40〜400℃における熱膨張係数が6ppm/℃以
上の金属酸化物を含むフィラー成分としては、クリスト
バライト(SiO2 )、クォーツ(SiO2 )、トリジ
マイト(SiO2 )、フォルステライト(2MgO・S
iO2 )、スピネル(MgO・Al2 3 )、ウォラス
トナイト(CaO・SiO2 )、モンティセラナイト
(CaO・MgO・SiO2 )、ネフェリン(Na2
・Al2 3 ・SiO2 )、リチウムシリケート(Li
2 O・SiO2 )、ジオプサイド(CaO・MgO・2
SiO2 )、メルビナイト(3CaO・MgO・2Si
2 )、アケルマイト(2CaO・MgO・2Si
2 )、マグネシア(MgO)、アルミナ(Al
2 3 )、カーネギアイト(Na2 O・Al2 3 ・2
SiO2 )、エンスタタイト(MgO・SiO2 )、ホ
ウ酸マグネシウム(2MgO・B2 3 )、セルシアン
(BaO・Al2 3 ・2SiO2 )、B2 3 ・2M
gO・2SiO2 、ガーナイト(ZnO・Al
2 3 )、ペタライト(LiAlSi4 10)の群から
選ばれる少なくとも一種以上が挙げられる。 【0028】特に、前記でも熱膨張係数が8ppm/℃
以上の金属酸化物を含むものが好適であり、前記フィラ
ー中にはその添加により最終焼結体の熱膨張係数が18
ppm/℃を越える場合があり、その際には熱膨張係数
の小さい他のフィラーを混合して熱膨張係数を適宜制御
することが必要である。 【0029】尚、前記アルカリ珪酸ガラスとフィラーの
混合物は、公知の成形用有機バインダーを添加した後、
所望の成形手段で、例えばドクターブレード法や圧延
法、金型プレス等によりシート状に任意の形状に成形
後、焼成する。 【0030】次に、低抵抗配線導体としては前記Au、
Ag、Cuの他に、アルミニウム(Al)、ニッケル
(Ni)等の良電気伝導性金属あるいはそれらの化合物
等も好適に用いることができる上、それらを併用するこ
とも可能であるが、前記絶縁基体との同時焼結性からは
Cuが最適である。 【0031】また、前記低抵抗配線導体は、スクリーン
印刷法による配線パターンの印刷精度や鮮明度の点から
平均粒径が1〜10μmの球状あるいは近球状粉末を用
いるのが好ましく、とりわけ平均粒径が3〜6μmがよ
り望ましい。 【0032】次に、前記低抵抗配線導体を用いて配線用
ペーストを調製する場合、該低抵抗配線導体粉末に添加
される有機ビヒクル中のバインダーには、窒素雰囲気中
での熱分解性が優れたアクリル系バインダーが、具体的
には分子量が50万以下のアクリル樹脂を用いるのが望
ましく、前記ビヒクルの溶剤にはジブチルフタレート、
ジオクチルフタレート、テルピネオール、ブチルカルビ
トール等が好適であり、前記バインダーの量としては
1.0〜10.0重量%が好適である。 【0033】尚、低抵抗配線導体と絶縁基体とを同時焼
成する際の収縮挙動の調整や両者の接着強度の向上の点
から、高軟化点を有するガラスあるいはAl2 3 、M
gO、SiO2 等の金属酸化物を添加することも可能で
ある。 【0034】次に、焼成に先立ち、前記有機バインダー
を100〜700℃の温度範囲で窒素雰囲気中、分解除
去するが、この際、前記有機バインダーの分解除去のし
易さからは成形体の収縮開始温度は700〜850℃程
度であることが望ましく、成形体中のガラス成分の特
性、特に屈伏点を前述のように制御することが肝要であ
る。 【0035】一方、焼成は最終の絶縁基体の相対密度が
90%以上まで緻密化する必要があるため、非酸化性雰
囲気中、特に簡便さからは成分調整した窒素雰囲気中で
行うが、焼成温度が850℃未満では緻密化できず、1
080℃を越えると前記同時焼成で低抵抗配線導体が溶
融し、配線パターンを形成することができない。 【0036】また、前記接続パッド部周縁部の幅が10
μm未満の場合には、該接続パッド部の接着強度向上の
効果が乏しく、100μmを越えるとフリップチップ接
続等の微細な配線パターンに対応できないことから、前
記幅は10〜100μmに限定される。 【0037】次に、前記被覆層の最頂部と露出した接続
パッド部表面との高低差が5μm以上であると、配線基
板の反りやコプラナリティに影響を及ぼす恐れがあり、
望ましくない。 【0038】また、得られた配線基板の配線パターンに
はその表面に酸化防止と半田濡れ性の向上のために、N
iメッキを厚さ1〜2μm、Auメッキを厚さ0.1μ
m程度、施すことが望ましい。 【0039】尚、配線基板表面に形成された接続パッド
部以外の配線部については、直接、外部電気回路との接
続が不要である限り、前記ガラス成分から成る被覆層で
全面被覆されても何ら支障はない。 【0040】 【実施例】本発明の配線基板を以下に示す一実施例に基
づき評価した。 【0041】先ず、絶縁基体のガラスセラミック主成分
として、アルカリ珪酸ガラスとフィラー成分を表1に示
す種類と割合で混合したものを用い、これに分子量が3
0万のアクリル系バインダーと可塑剤、分散剤、溶剤を
加えて泥漿を調製し、該泥漿をドクターブレード法によ
り厚さが平均200μmのグリーンシートを成形した
後、複数の貫通孔を打ち抜き加工した。 【0042】一方、低抵抗配線導体としては平均粒径が
5μmの近球状銅粉100重量部に対して、軟化点が7
50℃のホウ珪酸ガラスを2重量部と、分子量が30万
のアクリル系バインダーを4重量部、テルピネオールを
3重量部、ジブチルフタレートを3重量部、ブチルカル
ビトールを3重量部添加して混練し、印刷用の銅ペース
トを調製した。 【0043】次に、得られた銅ペーストを前記グリーン
シートの貫通孔に充填すると共に、該貫通孔上に平均2
0μmの厚さで直径0.5mmの円形のパターンと、更
に前記貫通孔以外のグリーンシート上に縦2mm、横2
mmの正方形のパターンを印刷形成し、このグリーンシ
ートを最上層として他のグリーンシートを複数枚積層し
て厚さが約15mmの積層体を作製した。 【0044】その後、雰囲気を調整した窒素ガス中、1
00〜700℃の温度で脱バインダー処理を施し、次い
で同様に調整した窒素雰囲気中、表1に示す焼成温度で
1時間焼成した。 【0045】尚、絶縁基体のガラスセラミック主成分と
して、硼珪酸系ガラスを用いたもの、及びフィラー成分
としてコージェライト、アノーサイト、ムライトを用い
たものを比較例とした。 【0046】 【表1】【0047】尚、表1のアルカリ珪酸ガラス及びフィラ
ーの種類は表2に示す通りである。 【0048】 【表2】【0049】かくして得られた評価用の配線基板につい
て、前記円形のパターンの周縁部を覆うそれぞれの被覆
層の幅を、倍率が200倍のマイクロメーター付顕微鏡
を用いて十字状に4か所測定し、その平均値を求めた。 【0050】尚、前記円形のパターンと同時に正方形の
パターンについても同様に被覆層の幅を測定したが、円
形のパターンとほぼ同一の値であることが確認できた。 【0051】一方、前記被覆層の最頂部と、露出した円
形のパターン表面との高低差は、前記評価用の配線基板
を切断して前記円形のパターンを通る断面を鏡面研磨
後、10重量%の塩化第二鉄水溶液でエッチング処理
し、金属顕微鏡でその構造を確認した後、走査型電子顕
微鏡で測定して最大値を高低差として評価した。 【0052】次いで前記評価用の配線基板を用いて、前
記正方形の配線パターン上に厚さ2μmのNiメッキと
厚さ0.1μmのAuメッキを順次被覆し、配線パター
ン全体に被着したものを可、一部あるいは全く被着して
いないものを不可としてメッキ性を評価すると共に、前
記配線パターン部に0.8mm径のスズメッキ導線を半
田付けした後、該導線を絶縁基体に対して垂直に折り曲
げ、オートグラフにより引張試験を行い、その測定値が
2.0kg/2mm角以下であるものを低抵抗配線導体
と絶縁基体との接着強度としては不足であると評価し
た。 【0053】 【表3】【0054】表から明らかなように、比較例の試料番号
14、15、22、23、24では接着強度が2kg/
2mm角以下と低く、本発明の請求範囲外の試料番号
1、25はいずれも焼成温度が高く配線パターンの溶融
が認められ、同じく試料番号8、30では逆に焼成温度
が低く配線パターンが未焼結となり、配線パターンは全
くガラス成分で被覆されておらず、接着強度も1.0k
g/2mm角と極めて低い。 【0055】それに対して、本発明はガラス成分で被覆
されることにより接着強度も3.0kg/2mm角以上
と上昇しており、かつ被覆層と配線パターンとの高低差
は5μm以内であることが分かる。 【0056】尚、本発明は前記詳述した実施例に何ら限
定されるものではない。 【0057】 【発明の効果】以上、詳述したように、本発明の配線基
板は、アルカリ珪酸ガラスとフィラーを含有して成る絶
縁基体の成形体と、低抵抗配線導体から成る配線パター
ンを、非酸化性雰囲気下で同時焼成して一体化し、絶縁
基体表面の接続パッド部の周縁部を、該周縁よりそれぞ
れ10〜100μmの幅で前記絶縁基体のガラス成分か
ら成る被覆層で覆い、かつ前記被覆層の最頂部と露出し
ている接続パッド部の表面との高低差が最大で5μmで
あることから、別途、スクリーン印刷法等による印刷工
程を必要とせずに、微細かつ高密度な低抵抗配線導体か
ら成る接続パッド部の周縁部を、セラミック絶縁基体の
組成成分で精度良く被覆でき、前記低抵抗配線導体から
成る配線パターンの接着強度を向上させることができる
と共に、熱的、機械的応力に対して充分耐え得る低抵抗
配線導体から成る配線パターンを有する低コストの配線
基板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の配線基板に設けた低抵抗配線導体から
成る入出力用の接続パッド部の周縁部が、絶縁基体から
滲出したガラス成分から成る被覆層で被覆された要部断
面図である。 【図2】図1に示す要部の平面図である。 【図3】従来の絶縁基体表面に設けた配線パターンの周
縁部を、セラミック泥漿やセラミックグリーンシートか
ら成る被覆層で覆った配線基板を示す要部断面図であ
る。 【符号の説明】 1 配線基板 2 絶縁基体 3 接続パッド部 4 接続パッド部の周縁部 5 幅 6 被覆層 7 被覆層の最頂部 8 接続パッド部表面との高低差
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永江 謙一 鹿児島県国分市山下町1番4号 京セラ 株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 平9−129782(JP,A) 特開 平7−61871(JP,A) 特開 平6−279137(JP,A) 特開 平6−237081(JP,A) 特開 平6−132665(JP,A) 実開 平4−133449(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 23/12 H05K 1/03 610 H05K 3/12 610

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】アルカリ珪酸ガラスを20〜80体積%
    と、40〜400℃における熱膨張係数が6ppm/℃
    以上の金属酸化物を含むフィラーを80〜20体積%の
    割合で含有して成る絶縁基体の成形体と、該成形体に被
    着形成した低抵抗配線導体から成る配線パターンを、非
    酸化性雰囲気下、850〜1080℃の温度で同時焼成
    して一体化した配線基板であって、前記絶縁基体表面に
    被着形成した低抵抗配線導体から成る入出力用の接続パ
    ッド部の周縁部が、該周縁から10〜100μmの幅で
    前記絶縁基体から滲出したガラス成分から成る被覆層で
    覆われ、かつ該被覆層の最頂部と露出した接続パッド部
    表面との高低差が5μm以内であることを特徴とする配
    線基板。
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