JPH0828558B2 - セラミツク基板及びその製造方法 - Google Patents

セラミツク基板及びその製造方法

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JPH0828558B2
JPH0828558B2 JP63074657A JP7465788A JPH0828558B2 JP H0828558 B2 JPH0828558 B2 JP H0828558B2 JP 63074657 A JP63074657 A JP 63074657A JP 7465788 A JP7465788 A JP 7465788A JP H0828558 B2 JPH0828558 B2 JP H0828558B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、セラミツク基板に係り、特に電気信号の入
出力のためのピンを取付けたり半導体部品を取付けて機
能モジュールを構成するのに好適なセラミツク多層回路
基板又は半導体装置用基板、及びその製造方法に関す
る。
〔従来の技術〕
セラミツク多層回路基板に適用されている従来のセラ
ミツク絶縁材料は、特開昭59-11700号公報に記載されて
いるようにSiO2をホウケイ酸ガラスで結合したものや、
特開昭62-32695号公報に記載されているようにLiとSiを
含む結晶化ガラスでSiO2等のフイラーを結合したものが
得られている。また、特公昭57-19599号公報及び特開昭
59-109490号公報に記載されているようにAl2O3、又はAl
2O3とSiO2をホウケイ酸ガラスで結合した絶縁材料が得
られている。
また、特開昭57-11847号公報に記載されているように
コージエライトからなる絶縁材料が得られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
セラミツク多層回路基板の絶縁材料に要求される特性
としては、信号伝播の高速化のために低誘電率であるこ
と、LSIと基板を接続するはんだ部分の信頼性のために
熱膨張係数がLSIチツプに近いこと、高強度であるこ
と、伝播する信号の損失を少なくする要求から、導体に
Cu、Au、Agなどの低抵抗体を適用するために焼成温度が
1000℃程度以下の温度で焼結可能であることなどが挙げ
られる。
Li2O・2SiO2、SiO2、Li2O・Al2O3・nSiO2(n=4〜
8)からなるセラミツク絶縁材料は、LSIのSiに近い熱
膨張係数をもつものは、比誘電率が5.5〜6.0と比較的高
いという問題点がある。SiO2とホウケイ酸ガラスからな
る絶縁材料は、強度が小さいという問題点がある。Al2O
3とホウケイ酸ガラスからなる絶縁材料、又はAl2O3とSi
O2とホウケイ酸ガラスからなる絶縁材料は、基板材料と
しての特性は優れているがグリーンシートを作る時、ホ
ウケイ酸ガラスを原料として用いているため、ホウケイ
酸ガラス中のB2O3が溶け出し、更に再結晶化してホウ酸
を析出するためグリーンシートの管理が難しいなどの問
題点があつた。また、コージエライト系は、基板材料と
しての特性及びグリーンシートの特性は優れているが比
誘電率が約5.5であり、信号伝播の高速化に対して十分
小さいとはいえない問題点があつた。
本発明の目的は、強度が高く、かつコージエライトよ
り低誘電率でかつ基板材料として適用可能なセラミツク
材料を用いた基板及びその製造方法を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明を概説すれば、本発明の第1の発明はセラミツ
ク基板に関する発明であつて、セラミツク焼結体を含有
するセラミツク基板において、該焼結体が結晶相を主体
とするものであり、かつ結晶相のうちの主結晶が、アル
カリ土類金属酸化物とB2O3とからなる化合物、2Al2O3
B2O3、及びSiO2の3成分を含有する焼結体であることを
特徴とする。
そして、本発明の第2の発明は上記第1の発明のセラ
ミツク基板の製造方法に関する発明であつて、セラミツ
ク原料粉末とバインダ及びその他の助剤からグリーンシ
ートを造り、それを焼成するセラミツク基板の製造方法
において、セラミツク原料粉末として、ガラス粉末を90
〜40重量%、SiO2を10〜60重量%で配合したものを用
い、ガラス組成として、少なくとも1種のアルカリ土類
金属酸化物を15〜35mol%、Al2O3を20〜35mol%、B2O3
を45〜55mol%としたものを主成分としたガラス粉末を
用いることを特徴とする。
本発明のセラミツク基板の用途例としては、セラミツ
ク多層回路基板及び半導体装置用基板がある。
SiO2とホウケイ酸ガラスを複合化したセラミツク絶縁
材料は、SiO2を結合しているホウケイ酸ガラスが非晶質
のため強度が弱い。強度を高めるには、結晶質のセラミ
ツクでSiO2を結合すればよいと考えられる。ホウケイ酸
ガラスを種々検討した結果、ホウケイ酸ガラスのSiO2
を少なくしていくとホウケイ酸ガラスが結晶化すること
を見出した。更に、SiO2量が少なく、Al2O3量が比較的
多いものでは、耐水性等の特性も優れていることを見出
した。
更にSiO2を成分として含まない、アルカリ土類金属酸
化物とAl2O3とB2O3からなる組成のものが、ある組成範
囲で、結晶化ガラスとなることを見出した。この結晶化
ガラスは、1000℃以下の温度で焼結が可能で、熱膨張係
数も小さく、かつ比較的高強度である。また、このガラ
スは、耐水性、耐薬品性等の特性も優れている。
しかし、この結晶化ガラスは比誘電率が約5.7と大き
く、信号伝播の高速化には十分小さいとはいえない。そ
こで更にSiO2と複合化することで低誘電率の材料とする
ことを考えた。また、このアルカリ土類金属酸化物とAl
2O3とB2O3からなる結晶化ガラスは、SiO2との焼結性が
よい。そして、SiO2として、最適にはα石英を用い上記
の結晶化ガラスで焼結することにより強度が比較的高
く、比誘電率が小さく、1000℃以下で焼結が可能で、熱
膨張係数はSiに近いセラミツク絶縁材料となることを見
出した。更に上記のガラスは、耐水性及び耐薬品性が高
いためSiO2とガラス粉からグリーンシートを作製して
も、ガラス中のB2O3が溶け出して、ホウ酸を析出するな
どの問題点も生じないことがわかつた。
本発明のセラミツク基板の製造方法においてSiO2添加
量を10〜60重量%としているのは、コージエライトの比
誘電率以下の比誘電率とするには、SiO2添加量を10重量
%以上とする必要があり、SiO2添加量を60重量%超とす
るとCu、Au、Ag、Ag-Pd等の導体の融点以下で焼結させ
ることができなくなるため好ましくない。またこの結晶
化ガラスは、ガラス転移点が約700℃と通常のガラスに
比較して高く、軟化する温度も高いため、グリーンシー
トに使用した有機物が焼成時に飛散しきれずに生ずる残
留炭素を、例えば水蒸気と炭素の反応のような形で除去
するのにガラスが高温まで軟化しないため好ましい。
なお本発明で使用した結晶化ガラスは、少なくとも1
種以上のアルカリ土類金属酸化物を15〜35mol%、Al2O3
を20〜35mol%、B2O3を45〜55mol%として総量100%と
なることを基本組成としているが、好ましくはアルカリ
土類金属酸化物を20〜30mol%、Al2O3を20〜30mol%、B
2O3を45〜55mol%が良い。また焼結性などの点から5mol
%以下のアルカリ金属酸化物を含んでいてもよく、また
10mol%以下のSiO2を含んでいても結晶は析出するため
本発明の結晶化ガラスとして適用は可能である。また、
本発明の焼結体は、アルカリ土類金属酸化物とAl2O3とB
2O3を主成分としたガラス粉とα石英のようなSiO2を混
合して焼成することによつて強度が高く、低温焼結が可
能となるのであつて、焼結体の同一組成のものを一度に
溶かしてガラスとしたのでは、結晶化しなくなるため本
発明の焼結体は得られず、高強度とすることはできな
い。
本発明で使用した結晶化ガラスを上記の組成とするの
は、アルカリ土類金属酸化物を35mol%超添加すると焼
結性が悪くなり、また誘電率も高くなつて好ましくな
い。また、アルカリ土類金属酸化物が15mol%未満であ
ると焼結性が悪くなる。Al2O3が20mol%未満であると強
度が小さくなり、35mol%超であると焼結性が悪くなり
好ましくない。B2O3が45mol%未満であると焼結性が悪
くなり、55mol%超であると焼結体の耐水性が悪くなり
好ましくない。
アルカリ土類金属酸化物とAl2O3とB2O3を主成分とし
た結晶化ガラスとSiO2を複合化することにより、アルカ
リ土類金属酸化物とB2O3からなる化合物と2Al2O3・B2O3
とSiO2を主結晶相としたセラミツク絶縁材料が得られ
る。
この複合材は、SiO2を強度の高い結晶化ガラスで結合
しているため強度が高く、SiO2との複合化により低誘電
率のセラミツク絶縁材料となる。
また、この焼結体は1000℃程度の低温で焼結可能であ
り、熱膨張係数はSiに近い。
更に上記の結晶化ガラスは、耐水性及び耐薬品性が良
いためにグリーンシートにした時にホウ酸を析出するよ
うなことはない。
本発明のセラミツク基板における上記主結晶相の割合
は50%を超える量であり、その他は、ほとんど他の結晶
相であつて、ほとんど非結晶を含まない。
そして、該主結晶の焼結体における前記3成分の化合
物の組成において、好適なる範囲は、アルカリ土類金属
酸化物とB2O3とからなる化合物5〜35重量%、2Al2O3
B2O315〜55重量%、SiO210〜60重量%である。
また、基板の製造の際に用いるその他の助剤の例とし
て可塑剤及び/又は有機溶剤がある。
更に、Cuを配線導体として用いるセラミツク多層回路
基板の製造の際には、Cuが酸化しない雰囲気中で焼成を
行うのが好ましい。
本発明のセラミツク多層回路基板の断面概要図を第1
図に示す。第1図において符号1はLSIチツプ、2はは
んだ、3はライン配線、4はセラミツク絶縁材料、5は
スルーホール、6は電気信号入出力用ピンを意味する。
更に、第6図に本発明の基板をハイブリツドICとして
適用した場合の概略図を示す。第6図において符号1及
び4は第1図と同義であり、14は導体配線、15はガラ
ス、16は抵抗体、17はろう材、18はTi/Pt/Au膜、19はAl
ワイヤーを意味する。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されない。
実施例1 セラミツク多層回路基板の製造方法は、まずグリーン
シートを作製する。グリーンシートを作製する方法は、
平均粒径5μmのガラス粉を60重量%、平均粒径1μm
のα石英を40重量%の比で混合したものを原料粉末とし
て用いた。ガラス粉末の組成は、MgOが20〜27mol%、Ca
Oが0.5〜5mol%、Al2O3が23〜30mol%、B2O3が47〜53mo
l%である。上記の原料粉末100重量部とメタクリル酸系
のバインダを20重量部、トリクロロエチレン124重量
部、テトラクロロエチレン32重量部、n−ブチルアルコ
ール44重量部を加えポールミルで24h湿式混合してスラ
リーを作る。次に真空脱気処理により適当な粘度に調整
する。次にこのスラリーをドクターブレードを用いてシ
リコーンコートしたポリエステルフイルム上に0.5mm厚
さに塗布し、その後乾燥してグリーンシートを作製し
た。
次にスルーホールに充てんする導体ペーストを作製し
た。導体ペーストの作製は、平均粒径5μmのガラス粉
末を10〜30重量%、銅粉末を90〜70重量%で配合し、こ
の混合粉末100重量部にメタクリル酸系バインダ30重量
部、ブチルカルビトールアセテート100重量部を加えた
ものを、30分らいかい機にて混合し適当な粘度に調整し
た。このペーストに使われたガラス粉末の組成は、SiO2
を70〜80mol%、Al2O3を10〜15mol%、Cu2Oを10〜15mol
%で総量100%となるように選んだものを基本組成とす
る。
次に上記で作製したグリーンシートに100μmφの穴
あけをし、上記で作製したペーストを埋め込んでスルー
ホールを作製した。更にこのグリーンシートに銅ペース
トでライン配線及び表面パターンを印刷した。ライン配
線に使用した銅ペーストは、有機物を除いた成分の95%
以上が銅である一般の銅ペーストである。
更に、このようにして作製したグリーンシートを30層
積層した後、熱間プレスにより圧着した。圧着条件は、
温度100℃、圧力は10〜20kgf/cm2である。このようにし
て作製した積層板を、バインダ抜きのため100℃/h以下
の昇温速度で昇温し、950〜1000℃で1h焼成した。雰囲
気は、10〜50体積%の水蒸気を含む窒素中である。
作製したセラミツク多層回路基板には、ライン配線及
びスルーホールの回りにクラツク及びはがれ等は認めら
れなかつた。更に焼成品にピン付け及びLSIチツプ装着
をした。焼成品にピン付けした部分の周辺には、クラツ
ク等は認められなかつた。また基板にそり、変形などは
認められなかつた。
本実施例のセラミツク絶縁材料の比誘電率は、5.0、
曲げ強さは14〜16kgf/mm2、熱膨張係数は、5〜6×10
-6/℃であつた。絶縁体を構成している主結晶は、2Al2
O3・B2O3、SiO2、2MgO・B2O3であつた。
実施例2 酸化物に換算して、MgOを20〜25mol%、CaOを0.5〜5m
ol%、Al2O3を25〜30mol%、B2O3を45〜55mol%とし総
量100%ととなるように選んだ組成である平均粒径5μ
mのガラス粉と平均粒径1μmのα石英を、ガラス粉末
90〜40重量%、α石英10〜60重量%の混合比で配合し、
この粉末にメタクリル酸系のバインダ20重量部、トリク
ロロエチレン124重量部、テトラクロロエチレン32重量
部、n−ブチルアルコール44重量部を加え、ボールミル
で24h湿式混合してスラリーを作る。更に実施例1と同
様にしてグリーンシートを作製する。次にグリーンシー
トに100μmφの穴をあけ、実施例1で作製したペース
ト、つまり、SiO2、Al2O3とCu2Oからなるガラス粉と銅
粉から作製したペーストを埋め込んだ。更に実施例1と
同様に銅ペーストでライン配線及び表面パターンを形成
し、実施例1と同様にして積層し、圧着して900〜1050
℃で焼成した。雰囲気は炭酸ガスである。残留炭素と炭
酸ガスが反応して一酸化炭素となるため、炭酸ガスは残
留炭素を除去する効果がある。次に上記で作製したグリ
ーンシート積層体を、炭酸ガスの代わりに、水蒸気を10
〜50体積%含んだ炭酸ガス雰囲気中で焼成した。炭酸ガ
スの残留炭素を除去する効果のほかに水蒸気による残留
炭素を除去する効果が加わるため炭酸ガスだけよりも、
残留炭素は少なくなつた。このようにして作製した焼結
体の回りには、クラツク及びはがれ等は認められなかつ
た。更に焼成品にピン付け及びチツプ装着をした。焼成
品のピン付けした部分の周辺には、クラツク等は認めら
れなかつた。なお、本実施例で作製したセラミツク絶縁
材料の特性は、比誘電率が4.9〜5.5、曲げ強さが13〜16
kgf/mm2、熱膨張係数が4〜7×10-6/℃であつた。第
2図に焼結体中のSiO2量(重量%、横軸)と比誘電率
(縦軸)の関係をグラフとして示す。絶縁体を構成して
いる主結晶相は、2Al2O3・B2O3、SiO2、2MgO・B2O3であ
つた。
実施例3 酸化物に換算してMgOが20〜30mol%、CaOが0.5〜3mol
%、Al2O3が20〜30mol%、B2O3が45〜55mol%の組成の
平均粒径5μmのガラス粉末を60重量%、平均粒径1μ
mのα石英を40重量%の混合比で配合し、実施例1と同
様にしてグリーンシートを作製し、100μmφの穴をあ
けた。次にPdを15〜25重量%含んだAg-Pd導体ペースト
をこの穴に埋め込んだ。更に、このAg-Pd導体ペースト
でライン配線及び表面パターンを形成し、実施例1と同
様にして積層し、圧着して950℃で焼成した。雰囲気は
大気中である。作製したセラミツク多層回路基板のライ
ン配線及びスルーホールの回りにクラツク及びはがれ等
は認められなかつた。また基板にそり、変形などは認め
られなかつた。更に焼成品にピン付け及びLSIチツプ装
着をした。焼成品のピン付けした部分の周辺には、クラ
ツク等は認められなかつた。絶縁体を構成している主結
晶相は、2Al2O3・B2O3、SiO2、2MgO・B2O3であつた。
実施例4 酸化物に換算してMgOが20〜25mol%、CaOが0.5〜3mol
%、Al2O3が25〜30mol%、B2O3が45〜50mol%の組成の
平均粒径5μmのガラス粉末を50重量%、平均粒径1μ
mのα石英を50重量%の混合比で配合し、実施例1と同
様にしてグリーンシートを作製し、100μmφの穴をあ
けた。次にこの穴にAuペーストを埋め込み、Auペースト
でライン配線及び表面パターンを形成し、実施例1と同
様にして積層し、圧着して980℃で焼成した。雰囲気は
大気中である。作製したセラミツク多層回路基板のライ
ン配線及びスルーホールの回りにはクラツク及びはがれ
等は認められなかつた。また基板にそり、変形などは認
められなかつた。更に焼成品にピン付け及びチツプ装着
をした。焼成品のピン付けした部分の周辺には、クラツ
ク等は認められなかつた。
実施例5 酸化物に換算してMgOが25mol%、Al2O3が20mol%、B2
O3が55mol%の組成の平均粒径5μmのガラス粉末を80
重量%、平均粒径1μmのα石英を20重量%の混合比で
配合し、実施例1と同様にしてグリーンシートを作製
し、100μmφの穴をあけた。次にこの穴にAgペースト
を埋め込み、Agペーストでライン配線及び表面パターン
を形成し、実施例1と同様にして積層し、圧着して900
℃で焼成した。雰囲気は大気中である。作製したセラミ
ツク多層回路基板のライン配線及びスルーホールの回り
にはクラツク及びはがれ等は認められなかつた。また基
板にそり、変形などは認められなかつた。更に焼成品に
ピン付け及びチツプ装着をした。焼成品のピン付けした
部分の周辺には、クラツク等は認められなかつた。
実施例6 表2にSiO2と結晶化ガラスから作製した絶縁材料の特
性を示す。
実施例1と同様にして、表1の絶縁材料を用いてセラ
ミツク多層回路基板を作製した。焼成品にピン付けした
部分の周辺には、クラツク等は認められなかつた。また
基板にそり、変形などは認められなかつた。
実施例7 実施例1及び2で作製した絶縁材料のグリーンシート
に100μmφの穴をあけた。次に実施例1と同様にして
誘電体を原料とした厚さ50μmのグリーンシートを作製
した。誘電体は、主成分としてPbO、Fe2O3、WO3、Ti
O2、Nb2O5からなる比誘電率が約10000のセラミツクスで
ある。
次に適当に粘度を調整したPdの含有量が15〜30重量%
のAg-Pd導体ペーストを上記の絶縁材料のグリーンシー
トに充てんした。更にPdの含有量が15〜30重量%のAg-P
d導体ペーストを用いて、コンデンサの電極となるべき
パターンを絶縁材料のグリーンシートに印刷した。そし
て、誘電体のグリーンシートを上記のAg-Pd導体を充て
ん及び印刷した絶縁材料のグリーンシートで挟み、更
に、Ag-Pd導体ペーストを充てんした絶縁材料のグリー
ンシートを複数枚積層したのち、熱間プレスにより圧着
した。このようにして作製した積層板をバインダ抜きの
ため100℃/h以下の昇温速度で昇温し、500℃×3hの脱脂
を行つた後、200℃/hの昇温速度で昇温し、900〜1000℃
で焼成した。雰囲気は大気中である。このようにしてコ
ンデンサ内蔵の多層回路基板を作製した。更にこの基板
の上にLSIチツプをはんだで装着した。次のキヤツプを
はんだ付けした後、実施例1〜6で作製した基板の上に
装着した。第3図に本実施例で作製したLSIチツプを封
止したパツケージの概要図を示す。第3図において符号
1〜6は第1図のとおりであり、7はキヤツプ、8はキ
ヤリア基板、9はコンデンサを意味する。このようにし
て、LSIチツプの信頼性とコンデンサの効果による演算
速度の高速化ができる。
次に同様にして、上記で使用したAg-Pdの代りにPdの
含有量が10〜20重量%のAg-Pd導体を90〜80重量%、実
施例1で使用したCu2OとAl2O3とSiO2からなるガラスを1
0〜20重量%の混合比で配合した導体ペーストを使用し
てコンデンサ内蔵セラミツク多層回路基板を作製した。
この方法により更にスルーホール周辺のクラツクなどに
対する信頼性を改善できる。
実施例8 実施例1〜6で作製したセラミツク多層回路基板の上
に、ポリイミドを絶縁材料として銅を配線材料とした薄
膜多層配線を形成した。更に、実施例7で作製したコン
デンサ内蔵セラミツク多層回路基板の上に実施例7と同
様にLSIチツプを装着し、キヤツプで封止したものを作
製した。更に薄膜多層配線を形成した基板の上にはんだ
付けした。このような構成とすることにより、高密度で
高精度の接続が可能となる。第4図に本実施例で作製し
たセラミツク多層回路基板の上にCu−ポリイミド薄膜多
層配線を形成したモジユールの断面概要図を示す。第4
図中の符号1〜3、5〜7及び9は前記のとおりであ
り、10はCu配線、11はポリイミド絶縁材料、12は薄膜多
層配線を意味する。
実施例9 実施例7で作製したコンデンサ内蔵の多層回路基板の
上にLSIチツプをはんだで装着した。更にLSIチツプとコ
ンデンサ内蔵セラミツク多層回路基板の間に樹脂を充て
んした。次にこの基板を実施例7と同様に実施例1〜6
で作製したセラミツク多層回路基板の上に取付けた。第
5図に本実施例で作製したLSIチツプとキヤリア基板の
間に樹脂を埋め込んだモジユールの断面概要図を示し
た。第5図において符号1〜6、8及び9は前記のとお
りであり、13は樹脂を意味する。このような構成とする
ことによりLSIチツプと基板の接続の信頼性を向上でき
る。
実施例10 実施例1と同様に、ガラス粉末とSiO2粉末を原料とし
て厚さ1.5mmのグリーンシートを作製し、大気中980℃で
焼成してセラミツク基板を作製した。更に、この基板に
Ti/Pt/Auなどの金属膜を蒸着法等を用いてメタライズし
た。
更にCu、Au、Ag/Pdなどの導体ペースト及び抵抗ペー
スト、ガラスペースト等を印刷した後で、1000℃以下の
温度で焼成した。そして、ろう材を用いてLSIチツプを
装着した。このように、本発明の基板材料は、絶縁性、
高周波特性などに優れているため、多層化しないでもハ
イブリツドICなどに適用可能である。第6図にハイブリ
ツドICとして適用した場合の概略図を示す。
〔発明の効果〕
本発明によれば、アルカリ土類金属酸化物とAl2O3とB
2O3からなる結晶化ガラスとSiO2を複合化させることに
より、主結晶がアルカリ土類金属酸化物とB2O3からなる
化合物と2Al2O3・B2O3とSiO2からなる絶縁材料となる。
この絶縁材料は、大部分が結晶であるため強度が高く、
SiO2を多く含むため、比誘電率が5〜5.5と小さいた
め、信号伝播速度の高速化が可能である。また熱膨張係
数は5〜6×10-6/℃とSiに近いためLSIチツプと基板
の接続の信頼性も向上した。更に、1000℃以下程度の温
度で焼結可能なため、Cu、Au、Ag-Pdなどの導体と同時
焼結が可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のセラミツク多層回路基板の断面概要
図、第2図は焼結体中のSiO2量と比誘電率の関係を示し
たグラフ、第3図は本発明の一実施例を示すLSIチツプ
を封止したパツケージの断面概要図、第4図は本発明の
一実施例を示すセラミツク多層回路基板の上にCu−ポリ
イミド薄膜多層配線を形成したモジユールの断面概要
図、第5図は本発明の一実施例を示すLSIチツプとキヤ
リア基板の間に樹脂を埋め込んだモジユールの断面概要
図、第6図は本発明の基板をハイブリツドICとして適用
した場合の概略図である。 1:LSIチツプ、2:はんだ、3:ライン配線、4:セラミツク
絶縁材料、5:スルーホール、6:電気信号入出力用ピン、
7:キヤツプ、8:キヤリア基板、9:コンデンサ、10:Cu配
線、11:ポリイミド絶縁材料、12:薄膜多層配線、13:樹
脂、14:導体配線、15:ガラス、16:抵抗体、17:ろう材、
18:Ti/Pt/Au膜、19:Alワイヤー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 3/46 H 6921−4E

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミツク焼結体を含有するセラミツク基
    板において、該焼結体が結晶相を主体とするものであ
    り、かつ結晶相のうちの主結晶が、アルカリ土類金属酸
    化物とB2O3とからなる化合物、2Al2O3・B2O3、及びSiO2
    の3成分を含有する焼結体であることを特徴とするセラ
    ミツク基板。
  2. 【請求項2】該主結晶の焼結体における各化合物の組成
    が、アルカリ土類金属酸化物とB2O3とからなる化合物5
    〜35重量%、2Al2O3・B2O315〜55重量%、SiO210〜60重
    量%である請求項1記載のセラミツク基板。
  3. 【請求項3】該基板が、多層回路基板又は半導体装置用
    基板である請求項1又は2記載のセラミツク基板。
  4. 【請求項4】該基板がセラミツク絶縁材料と導体とが交
    互に積層焼結されてなるセラミツク多層回路基板であ
    り、該導体がCu,Au,Ag,Ag-Pd又はそれらの合金である請
    求項1又は2記載のセラミツク多層回路基板。
  5. 【請求項5】セラミツク原料粉末とバインダ及びその他
    の助剤からグリーンシートを造り、それを焼成するセラ
    ミツク基板の製造方法において、セラミツク原料粉末と
    して、ガラス粉末を90〜40重量%、SiO2を10〜60重量%
    で配合したものを用い、ガラス組成として、少なくとも
    1種のアルカリ土類金属酸化物を15〜35mol%、Al2O3
    20〜35mol%、B2O3を45〜55mol%としたものを主成分と
    したガラス粉末を用いることを特徴とする請求項1又は
    2記載のセラミツク基板の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項5記載の方法によりセラミツク多層
    回路基板を製造する場合に、Cuを配線導体とし、Cuが酸
    化しない雰囲気中で焼成を行うことを特徴とするセラミ
    ツク多層回路基板の製造方法。
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