JPH08177824A - ピングロメット - Google Patents

ピングロメット

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JPH08177824A
JPH08177824A JP6337946A JP33794694A JPH08177824A JP H08177824 A JPH08177824 A JP H08177824A JP 6337946 A JP6337946 A JP 6337946A JP 33794694 A JP33794694 A JP 33794694A JP H08177824 A JPH08177824 A JP H08177824A
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16BDEVICES FOR FASTENING OR SECURING CONSTRUCTIONAL ELEMENTS OR MACHINE PARTS TOGETHER, e.g. NAILS, BOLTS, CIRCLIPS, CLAMPS, CLIPS OR WEDGES; JOINTS OR JOINTING
    • F16B19/00Bolts without screw-thread; Pins, including deformable elements; Rivets
    • F16B19/008Bolts without screw-thread; Pins, including deformable elements; Rivets with sealing means
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16BDEVICES FOR FASTENING OR SECURING CONSTRUCTIONAL ELEMENTS OR MACHINE PARTS TOGETHER, e.g. NAILS, BOLTS, CIRCLIPS, CLAMPS, CLIPS OR WEDGES; JOINTS OR JOINTING
    • F16B19/00Bolts without screw-thread; Pins, including deformable elements; Rivets
    • F16B19/04Rivets; Spigots or the like fastened by riveting
    • F16B19/08Hollow rivets; Multi-part rivets
    • F16B19/10Hollow rivets; Multi-part rivets fastened by expanding mechanically
    • F16B19/1027Multi-part rivets
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被取付対象物と取付対象物との間に隙間を作
ることなく、両者を水密に固定、取り付けることができ
ると共に、該取付け作業をスムースになしうるピングロ
メットの提供。 【構成】 頭部11と軸状桿部12を備えた雄具10
と、雄具10の軸状桿部12の挿通穴24の開設された
鍔部21と挿通穴24の穴縁部に沿って突設される複数
の弾性片22、22…を備えた雌具20とより構成され
る。雄具10の頭部11における軸状桿部12が備えら
れている側の面には、雄具10と一体に、又は、雄具1
0に取り付け可能に、弾性シール材13を備える。ま
た、雌具20の鍔部21の弾性片22が突設されている
側の面には、雌具20と一体に、又は、該雌具20に取
り付け可能に、弾性シール材23を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、水密性を確保した取
付けが必要とされる二つの部材の該取付けに用いられる
ピングロメットの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】水密性を確保した取付けが必要とされる
二つの部材、例えば、自動車の外装パネルなどをボディ
パネルに取付けるにあたり、該二つの部材に開設された
グロメットの取付穴との間の水密性を確保できる構造を
備えたグロメットが従来より用いられている。
【0003】例えば、図10に示される実開平6−24
220に係るスクリューグロメットでは、有底筒状のグ
ロメット本体100の筒口縁に、熱溶融又は熱軟化する
樹脂材料よりなるフランジ101を設けてグロメットを
構成しており、被取付対象物P−1に開設された取付穴
にグロメット本体100を挿し入れた後、このフランジ
101を溶融又は軟化させて、被取付対象物P−1の取
付穴とグロメット本体100との間のシール性を確保し
ている。また、取付対象物P−2とスクリュー103と
の間はシールされていないが、グロメット本体100が
有底筒状をなすことから、取付対象物P−2とスクリュ
ー103との間より入り込んだ雨水などが被取付対象物
P−1下に入り込むことのない構成とされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記実開平6
−24220に係るスクリューグロメットでは、被取付
対象物P−1に対するグロメット本体100の取付け
を、グロメット本体100の筒口縁部に設けられた係合
爪102と前記フランジ101とによりなすため、板厚
の異なる様々な被取付対象物P−1に対して汎用的に用
い難いものであった。
【0005】また、前記シール性の確保にあたり、フラ
ンジ101を溶融又は軟化させるための加熱の作業を要
し、また、取付対象物P−2の固定にあたっては、グロ
メット本体100に対してスクリュー103を螺動させ
る必要があり、取付対象物P−2の取付をワンタッチで
なし難いものであった。
【0006】また、該フランジ101により前記シール
性を確保するため、このフランジ101の肉厚寸法分の
隙間を取付対象物P−2と被取付対象物P−1との間に
要するものであった。
【0007】一方、図11に示されるタイプのスクリュ
ーグロメットが従来より用いられている。このグロメッ
トは、スクリュー204の挿し入れにより外方に撓み出
される複数の弾性片202をフランジ201の一面側に
設けたグロメット本体200と、有底筒状をなすと共に
筒口縁部に外鍔203aを備えたゴム性のブーツ203
とを備えている。そして、被取付対象物P−1の取付穴
に挿し入れ、仮留めされたブーツ203内にグロメット
本体200の複数の弾性片202、202…を挿し入れ
た状態で、グロメット本体200にスクリュー204を
挿し入れ、前記ブーツ203の一部を外方に膨み出させ
ながら該弾性片202を外方に撓み出させて、グロメッ
ト本体200を被取付対象物P−1に留め付け、フラン
ジ201とこの被取付対象物P−1との間で取付対象物
P−2を挟み込み状に、固定、取付ける構成とされてい
る。また、グロメット本体200の弾性片202が設け
られている側のフランジ201面には、シール材205
が設けられており、このシール材205により、取付対
象物P−2の取付穴とグロメット本体200との間をシ
ールすると共に、前記ブーツ203により、スクリュー
204とグロメット本体200との間から入り込んだ雨
水などが被取付対象物P−1下に入り込むことを防ぐ構
成とされている。
【0008】この図11に示されるタイプのスクリュー
グロメットでは、被取付対象物P−1に対するグロメッ
ト本体200の留め付けを、前記被取付対象物P−1の
弾性片202の撓み出しによりなすことから、板厚の異
なる様々な被取付対象物P−1に対して用い得るもので
あり、また、取付対象物P−2の固定を、グロメット本
体100に対してスクリュー103を単純に挿し入れる
ことで、ワンタッチになしうるものであった。
【0009】しかし、図11に示されるタイプのスクリ
ューグロメットでは、被取付対象物P−1の取付穴に対
し、先ず前記ブーツ203を取付けることを要するもの
であった。
【0010】また、被取付対象物P−1への留め付けに
あたり、前記ブーツ203の一部を外方に膨み出させな
がら前記弾性片202を外方に撓み出させるに充分な力
をもって、グロメット本体200に対してスクリュー2
04を挿し入れることを要することから、スクリュー2
04の挿し入れに相当の力を要するものであった。
【0011】さらに、図11に示されるタイプのスクリ
ューグロメットにおいても、前記ブーツ203の該外鍔
203aの肉厚寸法分の隙間を取付対象物P−2と被取
付対象物P−2との間に要するものであった。
【0012】そこでこの発明は、被取付対象物と取付対
象物との間に隙間を作ることなく、両者を水密に固定、
取り付けることができると共に、該取付け作業をスムー
スになしうるピングロメットの提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明では、頭部11とこの頭部11
から一体に突設されている軸状桿部12を備えた雄具1
0と、この雄具10の軸状桿部12の挿通穴24の開設
された鍔部21と、該鍔部21の一面側において、この
挿通穴24の穴縁部に沿って突設される複数の弾性片2
2、22…を備えた雌具20とよりなると共に、前記雄
具10を雌具20に挿し込むことにより、該雌具20の
弾性片22を外方に撓み出させると共に、該撓み出させ
状態において、該雄具10と雌具20とを係合させるピ
ングロメットが、前記雄具10の頭部11における前記
軸状桿部12が備えられている側の面に、該雄具10と
一体に、又は、該雄具10に取り付け可能に、弾性シー
ル材13を備えると共に、雌具20の鍔部21の前記弾
性片22が突設されている側の面に、該雌具20と一体
に、又は、該雌具20に取り付け可能に、弾性シール材
23を備えるものとした。
【0014】また、請求項2記載の発明では、請求項1
記載のピングロメットがさらに、前記弾性片22の備え
られていない側の前記雌具20の鍔部21に、該雌具2
0の挿通穴24の穴縁部を囲うように、前記雄具10の
頭部11と該雌具20の鍔部21との間で挟み込まれる
該雄具10の前記弾性シール材13の一部に食い込まれ
る環状の突部25を備えた構造のものとした。
【0015】また、請求項3記載の発明では、請求項1
又は請求項2記載のピングロメットがさらに、前記弾性
片22の備えられている側の前記雌具20の鍔部21
に、前記雌具20の挿通穴24の穴縁部に沿って突設さ
れる該弾性片22の外側に、前記ピングロメットにより
留め付けられる取付対象物P−2の面と該雌具20の鍔
部21との間で挟み込まれる該雌具の前記弾性シール材
23の一部に食い込まれる環状の突部26を備えた構造
のものとした。
【0016】
【作用】請求項1記載のピングロメットは、前記雄具1
0の頭部11における前記軸状桿部12が備えられてい
る側の面に、該雄具10と一体に、又は、該雄具10に
取り付け可能に、弾性シール材13を備えると共に、雌
具20の鍔部21の前記弾性片22が突設されている側
の面に、該雌具20と一体に、又は、該雌具20に取り
付け可能に、弾性シール材23を備えていることから、
このピングロメットを構成する雌具20と取付対象物P
−2の取付穴H−2との間を水密にシールできると共
に、雌具20の前記挿通穴24と雄具10との間を水密
にシールできる。
【0017】また、請求項2記載のピングロメットは特
に、前記弾性片22の備えられていない側の前記雌具2
0の鍔部21に、該雌具20の挿通穴24の穴縁部を囲
うように、前記雄具10の頭部11と該雌具20の鍔部
21との間で該雄具10の前記弾性シール材13の一部
に食い込まれる環状の突部25を備えていることから、
雌具20に対して雄具10を強く押し込まなくとも、こ
の突部25で弾性シール材13の一部を充分に押圧、変
形させることができ、該突部25に食い込まされ弾性シ
ール材13の一部で、雌具20の前記挿通穴24と雄具
10との間を確実にシールできる。
【0018】また、請求項3記載のピングロメットは特
に、前記弾性片22の備えられている側の前記雌具20
の鍔部21であって、前記雌具20の挿通穴24の穴縁
部に沿って突設される該弾性片の外側に、前記ピングロ
メットにより留め付けられる取付対象物P−2の面と前
記雌具20の鍔部21との間で該雌具20の前記弾性シ
ール材23の一部に食い込まれる環状の突部26を備え
ていることから、この突部26に食い込まれた弾性シー
ル材23の一部で、取付対象物P−2の取付穴H−2と
雌具20との間を確実にシールできる。
【0019】
【実施例】以下、この発明に係るピングロメットの典型
的な実施例を、図1ないし図9に基づいて説明する。
【0020】なお、図1は、ピングロメットの全体構成
を理解し易いように、該ピングロメットを構成する雄具
10と雌具20とを分離した状態で示している。
【0021】また、図2では、取付対象物P−2の取付
穴H−2および被取付対象物P−1の取付穴H−1に、
雌具20の複数の弾性片22、22…を挿し入れた状態
を、該取付対象物P−2および被取付対象物P−1並び
にピングロメットの一部を破断して示している。
【0022】また、図3はピングロメットを雌具20の
鍔部21側から見た状態を示しており、また、図4は雌
具20の弾性片22の突設側から見た状態を、弾性シー
ル材23の図示を省略して、示している。
【0023】また、図5は、取付対象物P−2の取付穴
H−2および被取付対象物P−1の取付穴H−1に、雌
具20の複数の弾性片22、22…を挿し入れ、かつ、
この雌具20の複数の弾性片22、22…が外方に撓み
出されるように、該雌具20に対して雄具10を挿し入
れた状態を、前記取付対象物P−2および被取付対象物
P−1並びにピングロメットの一部を破断して示してい
る。
【0024】また、図6および図7は、ピングロメット
を構成する雄具10の構成の一部の変更例を示してお
り、また、図8は、ピングロメットを構成する雌具20
の構成の一部の変更例を示している。
【0025】さらに、図9は、この実施例に係るピング
ロメットを用いて自動車のボディパネルBに対してカウ
ルトップパネルKを固定、取付けた状態を、該ボディパ
ネルBなどを断面にして示している。
【0026】前記各図に示されるピングロメットは、頭
部11とこの頭部11から一体に突設されている軸状桿
部12を備えた雄具10と、この軸状桿部12の挿通穴
24の開設された鍔部21と該鍔部21の一面側におい
て該挿通穴24の突縁部に沿って突設される複数の弾性
片22、22…とを備えた雌具20とから構成される。
【0027】そして、前記ピングロメットは、前記雄具
10を雌具20に挿し込むことにより、雌具20の弾性
片22を外方に撓み出させると共に、該撓み出させ状態
において、雄具10と雌具20とを係合させる構成とし
てある。このように雌具20の複数の弾性片22、22
…を撓み出させたピングロメットは、該弾性片22の挿
し入れられた被取付対象物P−1の取付穴H−1の穴径
に対して、対向する一対の弾性片22、22の先端部間
の寸法を大きくするように、該弾性片22を外方に撓み
出させるので、該ピングロメットは前記取付穴H−1に
この弾性片22、22…で係合され、前記雌具20の鍔
部21と被取付対象物P−1との間で、前記取付対象物
P−2を挟み込み状に固定、取付ける。
【0028】より詳細には、雄具10は、略円形板状を
なす頭部11の一面側、略中心部より、該面に略直交す
る向きに、軸状桿部12を突設して構成してある。
【0029】雄具10の軸状桿部12には、先端部に第
一の凹段部12aが、中間部に第二の凹段部12bが、
それぞれ設けられている。
【0030】すなわち、前記軸状桿部12の先端には、
半球状頭部12cが形成してあると共に、この半球状頭
部12cの基部に、前記第一の凹段部12aが形成され
ている。また、前記軸状桿部12は、この第一の凹段部
12aから前記第二の凹段部12bに向けて、次第に該
軸状桿部12の径を拡径とさせるテーパー面12a”を
備えている。このテーパー面12a”は、このテーパー
面12a”によって拡げられる前記軸状桿部12の径
が、該軸状桿部12の基部側の径と略等しくされる位置
で、終了し、このテーパー面12a”の終了位置に前記
第二の凹段部12bが形成してある。
【0031】一方、前記雌具20は、円盤状をなす鍔部
21の略円心位置に前記雄具10の軸状桿部12の挿通
穴24を透設すると共に、この鍔部21の一面側におい
て、該面に略直交する向きに、該挿通穴24の穴縁部に
沿って周回状に、四本の弾性片22、22…を突設して
構成してある。
【0032】各弾性片22、22…は、図4に特に示さ
れるように、外周面および内周面を、前記挿通穴24と
略同心円状をなす仮想の円に沿うように位置させると共
に、図1および図2に特に示されるように、先端部外側
に該先端に向けて内搾り状をなすテーパー面を備えてお
り、前記取付対象物P−2および被取付対象物P−1に
設けられた取付穴H−2、H−1に対して挿し入れ易い
形状としてある。
【0033】また、各弾性片22、22…の内側には、
該弾性片22の略中間部に、突部22bがそれぞれ形成
してある。図2に特に示されるように、この突部22b
は、該弾性片22の突設方向に略平行な頂部面22b−
1を備えると共に、該弾性片22の先端側に段差面22
b−2を、該弾性片22の基部側に、該弾性片22の外
側に向けて緩やかに傾斜して、各弾性片22、22…の
内側面間の間隔を次第に拡げるテーパー面22b−3
を、備えている。
【0034】ここで、前記雌具20の向い合う一対の弾
性片22、22の突部22b、22bは、前記頂部面2
2b−1間の間隔xを、前記雄具10の軸状桿部12の
第一の凹段部12aの径と略等しく構成してある。従っ
て、この実施例に係るピングロメットでは、雄具10の
前記軸状桿部12を、雌具20の前記弾性片22が設け
られていない側より、前記挿通穴24に挿し入れること
により、先ず、該雄具10の半球状頭部12cを前記弾
性片22の突部22bのテーパー面22b−3に接しさ
せて該弾性片22を次第に外方に撓み出させ、次いで、
この半球状頭部12cに前記突部22bを乗り越えさせ
た位置で、該弾性片22が軸状桿部12の第一の凹段部
12aに嵌り合うように該弾性片22を御弾性復帰させ
て、この嵌り合い位置で、雌具20に対して雄具10を
仮留めすることができる。すなわち、前記雄具10の軸
状桿部12の第一の凹段部12aに前記雌具20の弾性
片22の突部22bが嵌り合った状態で、該雄具10が
雌具20内から抜け出し方向に引っ張られても、第一の
凹段部12aと半球状頭部12cとの間の第一の段差面
12a’と、突部22bの段差面22b−2とが当接し
合い、雄具10は雌具20内から抜け出されることはな
く、雄具10と雌具20をこの状態でで仮留めすことが
できる。
【0035】この仮留めにより、この実施例に係るピン
グロメットでは、図2に示されるように、相互に連通さ
れるように位置を合わせた、取付対象物P−2に設けた
取付穴H−2と、被取付対象物P−1に設けられた取付
穴H−1とに、雌具20の前記各弾性片22、22…を
挿し入れるにあたり、雌具20内から雄具10を脱落さ
せてしまうおそれがなく、この挿し入れ作業をスムース
に行なうことが可能とされている。
【0036】また、前記雌具20の向い合う一対の弾性
片22、22の突部22b、22bは、前記頂部面22
b−1間の間隔xを、前記雄具10の軸状桿部12の第
二の凹段部12bの径yよりも小さく構成してある。従
って、この実施例に係るピングロメットでは、前記雌具
20の前記弾性片22の突部22bと、前記雄具10の
軸状桿部12の第一の凹段部12aとの仮留め位置よ
り、さらに雄具10の軸状桿部12を該雌具20の弾性
片22の先端側に向けて挿し入れることにより、先ず、
該軸状桿部12のテーパー面12a”を前記雌具20の
テーパー面22b−3に接しさせて該弾性片22を該軸
状桿部12のテーパー面12a”の傾斜に沿って次第に
外方に撓み出させ、次いで、該軸状桿部12のテーパー
面12a”の終端が前記弾性片22の突部22bを乗り
越えた位置で、該弾性片22を前記テーパー面12a”
の終端と第二の凹段部12bとの寸法差分やや弾性復帰
させて、該弾性片22の突部22bを軸状桿部12の第
二の凹段部12bに嵌り合わせ、該雌具20の各弾性片
22、22…を、前記寸法xと寸法yとの寸法差分、図
5に示されるように、外方に撓み出させた状態で、雌具
20に対して雄具10を本止めすることができる。すな
わち、前記雄具10の軸状桿部12の第二の凹段部12
bに前記雌具20の弾性片22の突部22bが嵌り合っ
た状態で、該雄具10が雌具20内から抜け出し方向に
引っ張られても、第二の凹段部12bと前記テーパー面
12a”の終端との間にある第二の段差面12b’と、
突部22bの段差面22b−2とが当接し合い、雄具1
0を雌具20内から抜け出されることはなく、雄具10
と雌具20をこの状態で本止めすることができる。
【0037】これにより、この実施例に係るピングロメ
ットでは、図2に示されるように取付対象物P−2およ
び被取付対象物P−1の取付穴H−1、H−2に弾性片
22を挿し入れた雌具20に対して仮止めされた雄具1
0を、雌具20に対して更に挿し入れることにより、図
5に示されるように、雌具20の前記各弾性片22、2
2…を外方に撓み出させた状態で、雄具10と雌具20
とを、この状態を維持するように本止めすることがで
き、したがって、被取付対象物P−1の取付穴H−1に
対する雌具20の留め付けを雄具10の前記挿し入れの
みで行え、該雌具20の鍔部21と被取付対象物P−1
との間での取付対象物P−2の取付け、固定をワンタッ
チでなすことができる。
【0038】なお、前記雌具20の弾性片22に所要の
弾性変形特性を付与する観点からは、該雌具20はプラ
スチック材料を一体に成形して構成することが望まし
い。
【0039】また、この実施例に係るピングロメットで
は、前記雄具10の頭部11における前記軸状桿部12
が突設されている側の面に、該軸状桿部12の基部側の
径と略等しい穴径を備えた穴13aと、該雄具10の頭
部11の径と略等しい外径とを備えたドーナツ状の弾性
シール材13が、前記軸状桿部12を前記穴13aに嵌
め入れることにより、該軸状桿部12に嵌込まれた状態
で取付け、設けられている。
【0040】特に、この実施例では、前記雄具10の頭
部11に接する軸状桿部12の基部の断面が略十字状を
なすように、この基部に該軸状桿部12の軸中心位置よ
り該軸中心線に略直交する向きに突き出す四つの突出板
部12d、12d…を備えさせる構成としている。そし
て、この突出板部12dの先端には、前記軸状桿部12
の基部側の周面より突き出す高さの突起12d’が設け
られており、該軸状桿部12に嵌め入れられた前記弾性
シール材13の穴13aにこの突起12d’が食い込ま
れ、この食い込みにより、前記弾性シール材13が、該
軸状桿部12の備えられている側の雄具10の頭部11
に密着した状態で保持される構成とされている。
【0041】一方、この実施例に係るピングロメットで
はまた、前記雌具20の鍔部21の前記弾性片22が突
設されている側の面に、前記のように周回状に突設され
る各弾性片22、22…の外周面間の寸法と略等しい穴
径を備えた穴23aを備えると共に、該雌具20の鍔部
21の径と略等しい外径を備えたドーナツ状の弾性シー
ル材13が、前記各弾性片22、22…を前記穴23a
から嵌め入れることにより、該各弾性片22、22…の
基部に嵌込まれた状態で、取付けられている。
【0042】従って、この実施例に係るピングロメット
によれば、図5に示されるように、雄具10を、雌具2
0内に、該雌具20の各弾性片22、22…を外方に撓
み出されて、該雌具20が被取付対象物P−1の取付穴
H−1に留め付けられる状態まで挿し入れた場合、前記
雌具20の鍔部21と取付対象物P−2との間で前記弾
性シール材23を押圧して取付穴H−2と雌具20との
間を水密に保てると共に、前記雄具10の頭部11と雌
具20の鍔部21との間で前記弾性シール材23を押圧
して挿通穴24と雄具10との間を水密に保つことがで
きる。
【0043】なお、前記弾性シール材13および弾性シ
ール材23としては、例えば、セルラーラバー状に成形
したネオプレンゴムなどのゴム材料や、比較的弾性変形
のし易いプラスチック材料により構成することが望まし
い。
【0044】また、この実施例では、特に、前記弾性片
22の備えられていない側の前記雌具20の鍔部21に
は、該雌具20の挿通穴24の穴縁部を囲うように、前
記雄具10の頭部11との間で、該雄具10に備えられ
ている前記弾性シール材13の一部に喰い込まれる環状
の突部25が設けられており、雌具20の挿通穴24と
雄具10との間の水密性を一層高めることのできる構成
とされている。
【0045】また、前記弾性片22の備えられている側
の前記雌具20の鍔部21には、前記雌具20の挿通穴
24の突縁部に沿って突設される各前記弾性片22、2
2…の外側に、該雌具20の留め付けられる取付対象物
P−2の面との間で、該雌具20に備えられている前記
弾性シール材23の一部に喰い込まれる環状の突部26
が設けられており、雌具20と取付対象物P−2の取付
穴H−2との間の水密性を一層高めることのできる構成
とされている。なお、このように突部25を設けて水密
性を高めた場合、前記弾性シール材23を前記鍔部21
内に収まる必要最小限の大きさのものとでき、図5に示
されるように、前記雌具20に対する雄具10の前記本
止め時に、雌具20の鍔部21縁から弾性シール材23
の一部が大きくはみ出されないようにして、ピングロメ
ットの留め付け時の外観性を高めることができる。
【0046】また、この実施例では、雌具20の挿通穴
24の前記弾性片22が設けられていない側の突縁部
に、内搾り状のテーパー面24aを設けてあり、このテ
ーパー面24aにより雄具10の前記軸状桿部12の雌
具20の挿通穴24内への挿し入れをスムースに行うこ
とができると共に、雌具20に対する雄具10の前記本
止め時に、図5に示されるように、このテーパー面24
aに前記雄具10の軸状桿部12の基部にある前記突出
板部12dの突起12d’を当接させる構成としてあ
る。このテーパー面24aと突起12d’との当接によ
り、雄具10は雌具20に対し、この当接位置より先に
挿し入れられることがなく、該雄具10が雌具20内に
深く挿し入れるなどして、該雄具10の弾性シール材1
3に雌具20の突部25が喰い込みすぎ、弾性シール材
13がこの喰い込み位置で破断などされて、シール性が
損なわれる事態の防止が図られている。
【0047】また、以上に説明した実施例では、雌具2
0の鍔部21に雄具10の頭部11が収まる凹部27が
設けてあり、該雌具20に対する雄具10の前記本止め
時に、図5に示されるように、この凹部27に該頭部1
1を収め、取付対象物P−2面上に顕れるピングロメッ
トの鍔部21および頭部11が平坦な外観を呈する工夫
がなされている。
【0048】このように、この実施例に係るピングロメ
ットによれば、取付対象物P−2を被取付対象物P−1
に対して、単に雄具10を雌具20に対して挿し込むだ
けで、ワンタッチで水密性高く取り付けることができる
ことから、この実施例に係るピングロメットは、例え
ば、図9に示されるように、自動車のウインドガラスG
下部縁を覆うようにボディパネルBに取り付けられるカ
ウルトップパネルKなど、水密性の高い状態での、迅速
且つ確実な取付けが要請される部材相互間の取付けに適
するものである。
【0049】なお、以上の実施例では、雄具10の軸状
桿部12が設けてある側の頭部11面に接するように嵌
め込まれたドーナツ状の前記弾性シール材13を、前記
突出板部12dの突起12d’で安定的に取り付ける構
成としてあるが、これに代えて、例えば図7に示される
ように雄具10の頭部11の縁部に適宜の突起t、t…
を設け、この突起t、t…に弾性シール材13の外周縁
部の一部を喰い込ませるようにして、該弾性シール材1
3を位置ズレなく取り付ける構成としても良い。
【0050】また、弾性シール材13を前記雄具10の
頭部11に、また、弾性シール材23を雌具20の鍔部
21に接着して設ける構成としても良い。
【0051】また、図6に示されるように、雄具10の
頭部11の前記軸状桿部12が設けられている側の面お
よび頭部11の縁部に対して、弾性シール材層30が一
体に設けられるように、雄具10を成形した後に、該雄
具10をインサートとして、該弾性シール材層30を形
成させる構成としても良い。また、図8に示されるよう
に、雌具20の鍔部21の前記弾性片22が設けられて
いる側の面および鍔部21の縁部に対して、弾性シール
材層31が設けられるように、雌具20を成形した後
に、該雌具20をインサートとして、該弾性シール材層
31を形成させる構成としても良い。
【0052】
【発明の効果】この発明に係るピングロメットは、前記
雄具10の頭部11における前記軸状桿部12が備えら
れている側の面に、該雄具10と一体に、又は該雄具1
0に取り付け可能に、弾性シール材13を備えると共
に、雌具20の鍔部21の前記弾性片22が突設されて
いる側の面に、該雌具20と一体に、又は、該雌具20
に取り付け可能に、弾性シール材23を備えており、こ
のピングロメットを構成する雌具20と被取付対象物P
−1の取付穴H−1との間の水密にシールできると共
に、雌具20の前記挿通穴24と雄具10との間を水密
にシールできるので、雌具20に対して雄具10を挿し
込む操作を行うだけで、水密性を確保した取付けが要求
される被取付対象物P−1に対して取付対象物P−2を
スムースに固定、取付けることができる。
【0053】また、このピングロメットにより、水密性
を確保した状態で取付けられる取付対象物P−2と被取
付対象物P−1との間に隙間を設けておくことを要しな
い特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ピングロメットの分離斜視図
【図2】ピングロメットの使用状態を示す要部破断側面
【図3】ピングロメットの平面図
【図4】ピングロメットの底面図
【図5】ピングロメットの使用状態を示す要部破断側面
【図6】雄具10の変更例を示す斜視図
【図7】雄具10の更に他の変更例を示す斜視図
【図8】雌具20の変更例を示す斜視図
【図9】ピングロメットの使用状態を示す側断面図
【図10】従来のピングロメットの使用状態を示す要部
拡大断面図
【図11】従来のピングロメットの使用状態を示す要部
拡大断面図
【符号の説明】 10 雄具 11 頭部 12 軸状桿部 13 弾性シール材 20 雌具 21 鍔部 22 弾性片 23 弾性シール材 24 挿通穴 25 突部 26 突部 P−1 被取付対象物 P−2 取付対象物

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 頭部とこの頭部から一体に突設されてい
    る軸状桿部を備えた雄具と、 この雄具の軸状桿部の挿通穴の開設された鍔部と、該鍔
    部の一面側において、この挿通穴の穴縁部に沿って突設
    される複数の弾性片を備えた雌具とよりなり、 前記雄具を雌具に挿し込むことにより、該雌具の弾性片
    を外方に撓み出させると共に、該撓み出させ状態におい
    て、該雄具と雌具とを係合させるピングロメットであっ
    て、 前記雄具の頭部における前記軸状桿部が備えられている
    側の面には、該雄具と一体に、又は、該雄具に取り付け
    可能に、弾性シール材が備えられていると共に、雌具の
    鍔部の前記弾性片が突設されている側の面には、該雌具
    と一体に、又は、該雌具に取り付け可能に、弾性シール
    材が備えられていることを特徴とするピングロメット。
  2. 【請求項2】 前記弾性片の備えられていない側の前記
    雌具の鍔部には、該雌具の挿通穴を囲うように、前記雄
    具の頭部と該雌具の鍔部との間で挟み込まれる該雄具の
    前記弾性シール材の一部に食い込まれる環状の突部が備
    えられていることを特徴とする請求項1記載のピングロ
    メット。
  3. 【請求項3】 前記弾性片の備えられている側の前記雌
    具の鍔部には、前記雌具の挿通穴の穴縁部に沿って突設
    される該弾性片の外側に、前記ピングロメットにより留
    め付けられる取付対象物の面と該雌具の鍔部との間で挟
    み込まれる該雌具の前記弾性シール材の一部に食い込ま
    れる環状の突部が備えられていることを特徴とする請求
    項1又は請求項2記載のピングロメット。
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