JPH08150710A - 液体噴射装置およびこれを用いた捺染システム - Google Patents

液体噴射装置およびこれを用いた捺染システム

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JPH08150710A
JPH08150710A JP6296389A JP29638994A JPH08150710A JP H08150710 A JPH08150710 A JP H08150710A JP 6296389 A JP6296389 A JP 6296389A JP 29638994 A JP29638994 A JP 29638994A JP H08150710 A JPH08150710 A JP H08150710A
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liquid
liquid ejecting
head
cleaning
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Yasuyuki Takanaka
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    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06PDYEING OR PRINTING TEXTILES; DYEING LEATHER, FURS OR SOLID MACROMOLECULAR SUBSTANCES IN ANY FORM
    • D06P5/00Other features in dyeing or printing textiles, or dyeing leather, furs, or solid macromolecular substances in any form
    • D06P5/30Ink jet printing

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  • Textile Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 払拭部材を安定して液体噴射ヘッドに払拭さ
せ、液体噴射ヘッドを良好に清掃すること。 【構成】 液体噴射ヘッドを用いて所定の液体を被記録
媒体へ噴射する液体噴射装置において、液体噴射ヘッド
の液体噴射面を払拭するための払拭部材を有する払拭手
段と、液体噴射ヘッドと払拭手段とが所定の位置関係に
あるかを検知する検知手段と、払拭手段の少なくとも払
拭部材を洗浄するための洗浄液が貯留された洗浄槽を有
する洗浄手段と、払拭手段を移動するための手段を有
し、移動手段は、払拭手段を払拭部材によって液体噴射
ヘッドを払拭するための第1の位置と、払拭部材が洗浄
液によって洗浄される第2の位置と、払拭手段を一旦停
止させる第3の位置とを設定し、検知手段が液体噴射ヘ
ッドが払拭手段と所定の位置関係にあることを検知する
と払拭手段を第3の位置から第1の位置に移動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録媒体上に画像を形成
する画像形成装置、特に被記録媒体(プリント媒体)と
して布帛を用い、この布帛に液体(例えばインク)を吐
出してこれを捺染するためのインクジェットプリントヘ
ッドを用いる液体噴射装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からインクジェット記録方法は、情
報処理システムの出力手段、例えば複写機、ファクシミ
リ、電子タイプライタ、ワードプロセッサ、ワークステ
ーション等の出力端末としてのプリンタ、あるいはパー
ソナルコンピュータ、ホストコンピュータ、光ディスク
装置、ビデオ業置等に具備されるハンディまたはポータ
ブルプリンタの記録方法として利用されている。このイ
ンクジェット記録方法は、インクを徴小な液滴としてノ
ズルより吐出し、文字や図形等の記録を行うもので、高
精細な画像の出力、高速記録の手段としてすぐれた利点
を有する。また、該方法を適用した記録装置(以下、イ
ンクジェット記録装置ともいう)はノンインパクト型の
記録装置であって、騒音が少ないこと、多色のインクを
使うことによってカラー画像記録も容易であること、さ
らに装置本体の小型化や、画像の高密度化も容易である
などの特長を有しており、近年急速に普及しつつある。
ここで、記録とは、布、糸、紙、シート材等のインク付
与を受けるインク支持体全てへのインク付与等(印字、
画像形成、プリント、染色等)を含むものである。した
がって、インクジェット記録方法は情報処理分野のみな
らず、布、糸、紙、シート材等のインク付与を受けるイ
ンク支持体を用いるアパレル産業等の幅広い産業分野に
おいて適用可能なものである。
【0003】例えば、インクジェット方式を用いた液体
噴射装置(捺染装置)は、スクリーン捺染のようにプリ
ントすべき画像の原版を必要としないという主な理由に
よって、プリントできる画像の自由度が高いこと、捺染
における全体のコストが小さいこと等の利点を有してい
る。
【0004】特開平5−212851号公報にはインク
ジェット方式を用いた捺染装置の一従来例が開示されて
いる。この捺染装置では、同公報の特に図2の記載から
明らかなように、鉛直方向に搬送される布帛に対してノ
ズルヘッドからインクが吐出されてプリントが行われ
る。すなわち、ノズルヘッドからは水平方向にインクが
吐出されることになる。また、このインク吐出が行われ
るプリント部では、ノズルヘッドを備えたプリントユニ
ットとエンドレスベルトを有した搬送機構とが布帛を挟
む位置で互いに対向するように配置される。
【0005】さらに、上記のような捺染装置では、プリ
ントユニットは水平方向にスライドできるよう構成さ
れ、布吊との距離の調整やエンドレスベルト交換の際の
プリントユニットの移動等を可能とするのが一般的であ
る。
【0006】ところで、以上説明したようなインクジェ
ット方式の捺染装置においても、プリント速度の向上
は、プリント装置一般の例にもれず必然的に求められる
ものである。
【0007】プリント速度の向上を図る場合において、
捺染のように比較的長い連続した布帛にプリントを行う
構成にあっては、インクジェットヘッドのインク吐出口
の数を増すこと、すなわちインクジェットヘッドを長尺
化することが最も直接的な実現方法である。さらに詳し
くいえば、布帛等、非記録媒体の搬送方向に配列する吐
出口の数を増すことにより(搬送方向のインクジェット
の長さを長くすることにより)、このへッドの一回の走
査によってプリントされる1ラインの幅が大きくなり、
これに応じて般送量を大きくすればプリント速度を向上
させることが可能となる。
【0008】ところが、インクジェットヘッドの長尺化
を行った場合、前述の公報に開示されるような捺染装置
の場合、インクジェットヘッドにおける吐出口の配列は
鉛直方向の配列となり、各吐出口間の水頭差が比較的大
きくなる。このような各吐出口間の水頭差はそれぞれの
吐出量の違いとなって表われるため、これによってプリ
ント品質の低下を招く場合もある。
【0009】これに対して、本出願人が、例えば特開平
5−31905号公報に開示したような、インクを鉛直
下方に吐出する、いわゆる下向きへッドの構成が知られ
ている。これによれば、各吐出口に水平方向に配列する
ため吐出口間の水頭差は原則として生ぜず、上記のよう
な問題を解消することができる。
【0010】さらに、このような下向きへッドを用いる
効果として、上記と同様水頭差に関連してインク吸引等
の回復処理を全吐出口において均一に行うことができ、
また、吐出口面に付着する水滴等の性出口への侵入を防
ぐことも可能となる。
【0011】しかしながら、下向きヘッドをそのまま捺
染装置に用いた場合には、この装置特有の構成に起因し
て種々の問題を派生することになる。
【0012】従来の捺染装置においては、インクの染料
濃度が、通常の画像形成装置に比べ、高濃度となってい
て、インク中の水分の蒸発による染料が析出しやすい特
性があるため、洗浄液を用いたヘッド回復手段がとられ
ている。
【0013】ヘッド回復手段としては、多孔質体からな
る払拭手段(クリーニングブレード)を落下する洗浄液
(洗浄水)にて洗浄した後、吸引ポンプにてブレード中
の洗浄水を吸引し、その後インクジェットヘッドを払拭
することでインク析出を防止するものが従来より提案さ
れている。
【0014】しかしながら、インクジェットヘッドを下
向きに構成すると、クリーニングブレードは長手方向が
水平となる向きに配置されるために端ノズルから落下す
る洗浄液にてクリーニングブレードを洗浄するのは不可
能である。また、ブレードの長尺化に伴って全域を均一
に洗浄することは洗浄液の片寄り現象等から困難であっ
た。このため、ブレード長手方向に対して複数個のノズ
ルから洗浄水を供給したり、洗浄水ノズルをブレードに
沿って移動させる等、構成の複雑化は避けられなかっ
た。また、インクジェットヘッドおよびクリーニングブ
レードの長尺化に比例して、使用する洗浄水量も増加す
るので、ランニングコストの上昇の要因ともなってい
た。
【0015】上記のような問題点を解決するために、液
体噴射記録ヘッドの液体噴射面を払拭するための払拭手
段と、払拭手段の少なくとも払拭部を洗浄するための洗
浄液が貯留された洗浄槽と、払拭手段を移動させるため
の移動手段を設け、外移動手段によって払拭手段を払拭
部によって液体噴射ヘッドを払拭するための第1の位置
と、少なくとも払拭部が洗浄液によって洗浄される第2
の位置との間を自在に移動させるものが提案されてい
る。
【0016】このものにおいては、払拭部を洗浄液に浸
すことによって、払拭部が長尺状のブレード部材であっ
ても部分的な洗浄ムラのない安定した洗浄が行えるもの
となる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来例のう
ち、吐出口の配列を鉛直方向としたものでは、プリント
品質の低下を招く危険性があるという問題点がある。
【0018】記録ヘッドとして下向きのものを用い、さ
らにヘッド回復手段を設けるものにおいては、構成が複
雑化するとともにランニングコストが上昇するという問
題点がある。
【0019】払拭手段の払拭部材の洗浄を洗浄槽中の洗
浄液に浸して洗浄後液体噴射ヘッドを払拭するものにお
いては、上記の問題点は解消されるものの、払拭手段が
液体噴射ヘッドを払拭する第1の位置と払拭部を洗浄す
る第2の位置を有するのみであり、最適なタイミングで
払拭手段を第1の位置に移動することが困難であるとい
う問題点がある。
【0020】特に、2つ以上の(複数の)液体噴射ヘッ
ドを用い、有色液体を噴射する装置においては、幾つも
ある液体噴射ヘッドを1つの払拭部材で払拭すると、払
拭に要する時間が増長され、肝心の液体噴射動作の時間
が減縮されたり、1つの払拭部材では清掃能力に限界が
あり、一回の洗浄では数本のヘッドまでしか清掃できな
い。そのため個々の液体噴射ヘッドを幾つかにブロック
化して、そのブロック毎に払拭を行う動作が必要になる
が、ブロック毎の払拭タイミングを適正に図らないと、
払拭されない液体噴射ヘッドが生じることになる。
【0021】また、払拭手段の移動を回転動作で行う場
合には、払拭手段を回転させる際に生じる遠心力によっ
て、洗浄液に浸した払拭部材から洗浄液が脱水飛散する
ことがある。当然、飛散防止のカバー等で覆うことも考
えられるが、いたずらに部材を追加することになりコス
トアップになる。
【0022】また、払拭部材は、液体噴射ヘッド面に対
し一定の侵入量を設定することで払拭を行うが、払拭タ
イミングが早いと液体噴射ヘッドのホルダー部材のエッ
ジに払拭部材が当たることがあり、払拭部材の摩耗が著
しくなり、寿命が短くなるという問題があった。
【0023】本発明は上述したような従来の技術が有す
る問題点に鑑みてなされたものであって、特に下向き印
字方式を含む、インクジェットヘッドの回復に関わる長
尺のクリーニングブレードの洗浄を簡単な構成で確実に
行うことが可能な液体噴射記録装置および外装置を捺染
手段として用いる捺染システムを提供すること、さら
に、クリーニングブレードの洗浄液の使用量を低減する
とともに洗浄を安定して行うこと、さらに加えて、払拭
部材を安定して液体噴射ヘッドに払拭させ、液体噴射ヘ
ッドを良好に清掃することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明の液体噴射装置
は、液体噴射ヘッドを用いて所定の液体を被記録媒体へ
噴射する液体噴射装置において、前記液体噴射ヘッドの
液体噴射面を払拭するための払拭部材を有する払拭手段
と、前記液体噴射ヘッドと前記払拭手段とが所定の位置
関係にあるかを検知する検知手段と、前記払拭手段の少
なくとも払拭部材を洗浄するための洗浄液が貯留された
洗浄槽を有する洗浄手段と、前記払拭手段を移動するた
めの手段を有し、前記移動手段は、前記払拭手段を前記
払拭部材によって前記液体噴射ヘッドを払拭するための
第1の位置と、前記払拭部材が前記洗浄液によって洗浄
される第2の位置と、前記払拭手段を一旦停止させる第
3の位置とを設定し、前記検知手段が前記液体噴射ヘッ
ドが前記払拭手段と所定の位置関係にあることを検知す
ると前記払拭手段を第3の位置から第1の位置に移動さ
せることを特徴とする。
【0025】この場合、前記移動手段が払拭手段を一旦
停止させる第3の位置が、第2の位置よりも液体噴射ヘ
ッドに近い位置であってもよい。
【0026】また、2つ以上の液体噴射ヘッドを配設し
て、隣接する液体噴射ヘッドから成る2つ以上の被払拭
ブロックを設定し、前記被払拭ブロックのそれぞれに対
応して前記払拭手段を設けてもよい。
【0027】また、前記洗浄槽に対して前記洗浄液を補
給するための洗浄液補給手段を設けてもよい。
【0028】また、前記洗浄槽に貯留された前記洗浄液
が所定の量を超えた場合に前記所定量を超えた分量の前
記洗浄液を前記液体噴射装置の外へ排出する洗浄液排出
手段を設けてもよい。
【0029】また、前記払拭部は、可撓性部材から構成
されてもよい。
【0030】前記可塑性部材は、前記液体を吸収しても
体積の変化しないタイプの高分子多孔質体、好ましくは
発泡ホルマール樹脂であってもよく、熱焼結タイプの高
分子多孔質体、好ましくは、低密度ポリエチレン、高密
度ポリエチレン、高分子量ポリエチレン、複合ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリメチルメタアクリレート、
ポリスチレン、アクリロニトリル系共重合体、エチレン
酢酸ビニル共重合体、フッ素樹脂、またはフェノール樹
脂からなる熱焼結体であってもよい。
【0031】また、前記洗浄手段は、前記払拭手段から
液体を吸引するための液体吸引手段を有するとしてもよ
い。
【0032】また、前記液体吸引手段の吸引力は、前記
払拭部による前記液体噴射面の払拭時に、前記払拭手段
を介して前記液体噴射ヘッドの液体噴射口から液体を排
出させ得る大きさであってもよい。
【0033】また、前記払拭手段が軸支され、前記移動
手段は軸支された前記払拭手段を回転させることで移動
させるように構成されており、前記液体吸引手段は、前
記移動手段により前記払拭手段が前記第2の位置から前
記第3の位置に移動されると同時に液体の吸引動作を行
い、前記液体吸引手段の吸引力は、前記払拭手段の回転
動作に伴い払拭部材が受ける遠心方向の力よりも実質的
に大きなものであってもよい。
【0034】また、前記液体噴射ヘッドは、前記液体が
噴射される媒体に対して往復動可能であり、また前記払
拭手段は、前記液体噴射ヘッドの往動時に前記液体噴射
ヘッドの液体噴射面を払拭する第1の払拭面と、前記液
体噴射ヘッドの復動時に前記液体噴射ヘッドの液体噴射
面を払拭する第2の払拭面とを有するとしてもよい。
【0035】また、前記液体噴射ヘッドは、カラー記録
対応のヘッドであってもよい。
【0036】また、前記液体噴射ヘッドは、前記液体を
吐出するための複数のノズルを有するインクジェット記
録ヘッドであってもよい。
【0037】この場合、前記吐出を行うためのエネルギ
ー発生手段として、前記液体に与える熱エネルギーを発
生するための熱エネルギー変換体を備えているインクジ
ェット記録ヘッドであってもよい。
【0038】前記インクジェット記録ヘッドは、前記熱
エネルギー変換体によって印加される熱エネルギーによ
り前記液体に状態変化を生起させ、該状態変化に基づい
て吐出口より前記液体を吐出させるものであってもよ
い。
【0039】上記のいずれの場合においても、前記被記
録媒体は布帛であってもよい。
【0040】本発明による捺染システムは、上記のいず
れかによる液体噴射装置を捺染手段とし、かつ、該捺染
手段を制御する制御手段が設けられたことを特徴とす
る。
【0041】
【作用】払拭部を洗浄槽内の洗浄液に浸すことによっ
て、払拭部が長尺状のブレード部材であっても部分的な
洗浄ムラのない安定した洗浄が行なえる。また、洗浄液
を洗浄槽に対し一定量補給する構成となっているため、
払拭部に直接洗浄液を流して洗浄する方式に比べ、洗浄
液の使用量を格段に減少する。さらに、洗浄液を定期的
に補給し、余剰の洗浄水は排出口より機外へ自動的に排
出することができるので、洗浄層の洗浄液面は、払拭部
の洗浄時に消費される量の増減にかかわらず単に一定に
保たれる。そして、インクジェット記録方法を適用する
ことによって、高精細なプリント出力、高速プリントが
達成可能であるばかりか、騒音が少なくなり、また多色
のインクを使うことによって精密なカラープリントも容
易となり、さらに装置本体の小型化等も可能となる。
【0042】本願発明においては、払拭手段を移動させ
る移動手段が、液体噴射ヘッドを払拭する第1の位置と
払拭部材を洗浄する第2の位置に加えて払拭部材を一旦
停止させる第3の位置のそれぞれに移動を行わせる。一
旦停止位置を設けたことにより、払拭手段を第1の位置
に移動させるタイミングがとりやすいものとなる。この
作用は、第3の位置は第2の位置から第1の位置に移動
する過程とすることにより一層顕著となる。
【0043】また、本願発明においては、複数ヘッドで
ブロックを形成し、各ブロック毎を各々1つの払拭手段
で払拭しているので、各ブロック毎に、各払拭手段が第
3の位置にて払拭のタイミングが図られ、各ブロック毎
の洗浄効果が均一となる。
【0044】また、本願発明においては、払拭手段を軸
支し、軸支部を中心に回転移動させ、洗浄位置から停止
位置に移動すると共に液体吸引手段を動作させ、液体吸
引手段の吸引力が払拭部材内の洗浄液が受ける遠心方向
の力よりも実質的に大としているので、回転動作により
払拭部材内に含まれる洗浄液が受ける遠心力よりも吸引
力の方が優性となり、回転動作時の脱水が抑えられる。
【0045】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0046】第1の実施例 (1)装置全体の構成 本発明にもとづく液体噴射装置の一例としての捺染装置
の概略的構成を図1に示す。図1において参照符号1は
被記録媒体(プリント媒体)としての布帛を示すもので
あり、巻出しローラ11の回転に応じて巻出され、中間
ローラ13および15を介して、プリンタ部1000に
対向する部位に設けた搬送部100により実質的に水平
方向に搬送された後、送りローラ17および中間ローラ
19を介して巻取りローラ21に巻取られる。
【0047】搬送部100は、大略、布帛1の搬送方向
上、プリンタ部1000の上流側および下流側に設けた
搬送ローラ110および120と、それらローラ間に巻
回された無端ベルト形態の搬送ベルト130と、プリン
タ部1000によるプリントに際して布帛の被プリント
面を平坦に規制するべく搬送ベルト130を所定範囲適
切な張力で展張し、平坦性を向上すべく設けた一対のプ
ラテンローラ140とを有している。ここで、搬送ベル
ト130は、本実施例では特開平5−212851号に
開示されたような金属製のものを用いており、図1中に
部分的に拡大して示すようにその表面には粘着層(シー
ト)133が設けられている。そして、布帛1は貼付け
ローラ150によって粘着層133によって搬送ベルト
130に接着され、プリント時の平坦性が確保される。
【0048】そのように平坦性が確保された状態で搬送
される布帛1は、プラテンローラ140間の領域内でプ
リンタ部1000によりプリント剤が付与され、搬送ロ
ーラ120の部位において搬送ベルト130ないし接着
層133から剥離され、巻取りローラ21によって巻取
られて行くが、その途中において乾燥ヒータ600によ
り乾燥処理が施される。なお、乾燥ヒータ600として
は、温風を布帛1に対して吹付けるもの、赤外線を照射
するもの等、適宜の形態のものを用いることができる。
【0049】(2)プリンタ部の構成 図2はプリンタ部1000および布帛1の搬送系を模式
的に示す斜視図、図3はキャリッジの走査系を示す断面
図であり、図1,図2および図3を用いてプリンタ部1
000の構成を説明する。
【0050】まず、図1および図2において、プリンタ
部1000は、布帛1の搬送方向(副走査方向)Fとは
異なる方向、例えば搬送方向Fに直交する布帛1の幅方
向Sに走査されるキャリッジ1010を有している。1
020は当該S方向(主走査方向)に延在する支持レー
ルであり、キャリッジ1010に固着したスライダ10
12を支持し、案内するスライドレール1022を支持
している。1030はキャリッジ1010の主走査を行
わせるための駆動源をなすモータであり、その駆動力は
キャリッジ1010が固定されたベルト1032その他
の適宜の伝動機構を介してキャリッジ1010に伝達さ
れる。
【0051】キャリッジ1010は、所定方向(本実施
例では搬送方向F)に多数のプリント剤付与素子を配列
してなるプリントヘッド1100を、上記所定方向とは
異なる方向(本実施例では主走査方向S)に複数保持す
るもので、本実施例ではプリントヘッド1100を搬送
方向に2段保持している。各段のプリントヘッド110
0は、色を異にするプリント剤に対応して複数設けら
れ、これによってカラープリントを可能とする。プリン
ト剤に用いられる色およびプリントヘッドの個数は、布
帛1上に形成しようとする画像等に応じて適宜選択でき
るが、例えば印刷の三原色であるイエロー(Y)、マゼ
ンタ(M)およびシアン(C)、あるいはさらにこれに
ブラック(Bk)を加えたものとすることができる。ま
たはそれらに代えて、もしくはそれらとともに、三原色
では表現が不能もしくは困難である特色(金色,銀色な
どの金属色や、鮮やかなレッド,ブルーなど)なども用
いることができる。あるいは、同一色であっても、濃度
に対応して複数のプリント剤を用いるようにしてもよ
い。
【0052】本実施例においては、主走査方向Sに複数
配置したプリントヘッド1100を、図1に示すよう
に、搬送方向Fに2段設けている。各段のプリントヘッ
ドが用いるプリント剤の色,配置個数,配置順序等は、
プリントしようとする画像等に応じて各段毎で同一とし
てもよく、異ならせてもよい。また、1段のプリントヘ
ッドの主走査によってプリントされる領域に対し、次段
のプリントヘッドによって再度プリントを行うようにす
ることもできるし(各段のプリントヘッドによって相補
的な間引きプリントを行うものでも重ねプレートを行う
ものでもよい)、プリント領域を分担させて高速プリン
トを行うようにすることもできる。さらに、プリントヘ
ッドの段数は2段に限らず、1段もしくは3段以上とし
てもよい。
【0053】本実施例においては、プリントヘッド11
00としてインクジェットヘッド、例えばインクを吐出
するために利用されるエネルギとしてインクに膜沸騰を
生じさせる熱エネルギを発生する発熱素子を有した、キ
ャノン株式会社の提唱によるバブルジェットヘッドを用
いている。そして、搬送部100によって実質的に水平
方向に搬送させる布帛1に対し、プリント剤付与素子と
してのインク吐出口を下向きとした状態で用い、以て各
吐出口間での水頭差を無くし、吐出条件を均一化して良
好な画像形成を可能とするとともに、全吐出口に対する
均一な回復処理を可能としている。
【0054】図3において、キャッピング手段1220
は、非プリント動作時に各プリントヘッド1100の吐
出口面に当接し、その乾燥および異物の混入を抑え、あ
るいはその除去を行うものである。具体的には、非プリ
ント動作時には、プリントヘッド1100が、キャッピ
ング手段1220と対向する位置に移動する。そして、
キャッピング手段1220は、駆動手段1210によっ
てキャップ方向に駆動され、弾性部材等を吐出口面に圧
接させてキャッピングを行うように構成されている。
【0055】目詰まり防止手段1231は、プリントヘ
ッド1100がインクリフレッシュによる吐出条件の均
一化を行うための吐出動作(予備吐出動作)をするとき
に吐出インクを受けるものである。この目詰まり防止手
段1231は、プリントヘッドによるプリント領域外に
おいてプリントヘッドと対向する部位に設けられ、予備
吐出されたインクを吸収受液する液受け部材をキャッピ
ング手段1220とプリント領域との間およびその反対
側に配置されている。なお、液受け部材内には液体保持
部材が設けられ、その材質としては、スポンジ状多孔質
部材等が用いられる。
【0056】また、キャッピング手段1220とプリン
ト領域との間には、プリントヘッド1100の吐出口面
を摺擦可能な払拭手段(ワイピングブレード)70を配
置し、当該摺擦によって吐出口面に付着した水滴や塵埃
などを払拭するようにしている。
【0057】さらにプリンタ部1000には、キャリッ
ジ1010が払拭位置に移動したことを検知するセンサ
91が設けられ、プリントヘッド1100と払拭手段7
0とが所定の位置関係にあるかを検知している。
【0058】図4にワイピングブレード70を洗浄する
ための手段の概略的構成例を示す。
【0059】ワイピングブレード70は可撓性を持つ多
孔質体で構成される。ワイピングブレード70の材質と
しては、高分子多孔質体を用いることが可能である。高
分子多孔質体を用いる場合、高分子発泡体のように、イ
ンクミストの吸収による体積変化が顕著なものではな
く、インクを吸収しても体積の変化しない種類のものが
好ましい。例えば、発泡ホルマール樹脂タイプのものを
好適なものとして用いることが可能である。
【0060】また、ここで用いられるワイピングブレー
ドとして、熱焼結タイプの高分子多孔質体も利用するこ
とができ、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエ
チレン、高分子量ポリエチレン、複合ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリメチルメタアクリレート、ポリスチ
レン、アクリロニトリル系共重合体、エチレン酢酸ビニ
ル共重合体、フッ素樹脂、フェノール樹脂等の熱焼結体
をあげることができ、中でもインクミストの吸収性およ
び耐インク性から、低密度ポリエチレン、高密度ポリエ
チレン、高分子量ポリエチレン、ポリプロピレンを用い
たものが好ましい。
【0061】図4において、参照符号71はホルダーで
ある。このホルダー71は、ワイピングブレード70を
固定板72との間に挟持して固定する。ホルダー71に
はワイピングブレード70と当接する面71Aに開口7
1Bが設けてあり、導通路71Cを介して吸引チューブ
74と接続しており、ワイピングブレード70に含浸さ
れる洗浄液やインクをポンプによる吸引手段82により
矢印A方向へ排出する。
【0062】この洗浄液の吸引により洗浄後、ワイピン
グブレード70に残る洗浄液の量を適度に減少させるこ
とによって、インクや異物等を吸収する能力の回復およ
び維持がなされる。また、それによってヘッド2の吐出
面22に対する清掃効果が高まる。また、ワイピングブ
レード70の先端部70Aは噴射ヘッド2の吐出面22
とlで示す長さだけ、オーバーラップしているので、ヘ
ッド2の走査時(矢印Bへ動く)に、このオーバーラッ
プ分でヘッド2の吐出面22を払拭する構成となってい
る。
【0063】ワイピングブレードによるヘッドの払拭が
終了すると、ワイピングブレードはホルダー71ごと回
転軸75を中心として不図示の駆動手段により図で反時
計方向に180°回転し、ワイピングブレード先端部
(払拭部)70Aが、洗浄槽80中の洗浄液81に浸る
状態(70E)となる。この時吸収チューブ74は可撓
性があるので、ブレードの回転に追従してその動きをさ
またげない。すると、ワイピングブレード先端部70A
にヘッド払拭時に付着したインクやヘッド表面の汚染物
質が洗浄液81へと溶解し、ブレードの洗浄がなされ
る。
【0064】タンク82には汚染されていない洗浄液8
3が入っている。電磁弁79の開閉により洗浄液83は
洗浄液供給チューブ76を介して矢印C方向へと移動
し、チューブ吐出口76aより洗浄槽80へ流れる。
【0065】洗浄槽の略中央部には排出口80aがあ
り、供給された洗浄液が排出口80aの高さへ達する
と、排出口80aからドレインチューブ84を介して機
外へ排出される構成となっている。
【0066】図5は、本実施例における動作シーケンス
を示すフローチャートである。まず、プリント動作開始
前(待機中)においては、ヘッドはキャッピング手段1
220によってキャッピングされている。また、ブレー
ド先端部は洗浄液中に浸っている状態(図4の位置70
E)なので、ワイピングブレード70に付着していた増
粘インクや異物等が洗浄液中に分散されて、ブレードは
洗浄された状態となる。プリント信号が入ると、インク
加圧循環が開始される(ステップS1)。
【0067】このステップでヘッドの目づまり、気泡の
除去が行なわれ、印字可能状態へと回復させる。
【0068】次にキャッピング手段(ヘッドキャップ)
が開放する(ステップS2)。
【0069】並行してブレードは上方へと回転し(ステ
ップS3)、図4に示すような一旦停止位置70Dに移
動する(ステップS3′)。
【0070】ブレードの回転動作は回転軸75に直結さ
れたステッピングモータ(不図示)で行われ、払拭位
置、一旦停止位置、洗浄位置はパルス数で制御してい
る。
【0071】またブレードの回転動作に伴い、ワイピン
グブレード内の洗浄液は遠心力を受けるが、該洗浄液が
脱水されることのないように、回転の角速度ω、回転の
半径r(最外半径)、ワイピングブレードの液体保持力
σを設定している。液体保持力σは、多孔質体であるワ
イピングブレードの平均気孔径が支配的パラメータであ
り、該平均気孔径を小さくする程大きくなる。つまり、 (角速度ω,半径rによる遠心力)《(ワイピングブレ
ードの液体保持力σ) となるように、各パラメータをバランスさせている。
【0072】次にステップS4において洗浄液が吸引さ
れることで、ワイピングブレード70に残る洗浄液の量
が適度に減少されるので、インクや異物等の捕集能力が
向上し、ワイピングブレード70の清掃効果を高めるこ
とができる。また、洗浄液が吸引されることで、ワイピ
ングブレード70である多孔質体内部に毛細管現象によ
る負圧が発生する。この負圧を液体噴射ヘッドのノズル
にかかる負圧よりも大にすることで、清掃時にノズルか
らインクが引き出される状態となるために、洗浄液の液
室内への混入が防止される。さらにノズル内部のインク
の吸収能力も発生するので、同時にノズル内の増粘した
インクの除去が行われるという効果も合わせて奏するこ
とができる。
【0073】つづいてキャリッジ1010が駆動され、
ヘッドが往動する(ステップS5)。すると、センサ9
1によりヘッドを払拭すべきキャリッジ1010の位置
が検知され(ステップS5′)、ブレードが上方へ回転
し(ステップS5″)、キャリッジ1010が清掃手段
50を通過する際にワイピングブレード70が吐出面2
2を順次払拭し、クリーニングを行う(ステップS
6)。なお、本実施例において払拭とは、吐出面上の洗
浄液やインクや異物等をぬぐい清めることをいう。
【0074】図6に示すようにワイピングブレード70
で吐出口面を払拭するとき、ワイピングブレード70は
可撓性があるので、キャリッジ1010の移動方向Bと
同方向に倒れ、弱い反発力で払拭面70Bが吐出面22
を払拭し、クリーニングが行われる。このためホルダー
面102と吐出面22に段差がある場合でも清掃効果に
は影響を及ぼさない。この様に払拭タイミングを設定し
ているので、ワイピングブレード70がホルダーエッジ
103に当ることや摺擦されることがなく、ワイピング
ブレードの摩耗を抑えることができる。
【0075】この後、キャリッジは復動を行ない、復動
に伴うクリーニングが行なわれる(ステップS7,S
7′,S7″,S8)。
【0076】この時、往動ではワイピングブレードの払
拭面70Bが払拭されるので、一度汚れた払拭面70C
は吐出面22を払拭しないので、清掃効果に悪影響を及
ぼさないだけでなく、清掃効果が2倍に高められる効果
がある。
【0077】次にブレードは下方へと回転し、ブレード
の洗浄位置へと移動する(ステップS9)。再びブレー
ド先端部は洗浄液中に浸り、洗浄状態へと移行する。次
に電磁弁79の開閉により、一定量の洗浄液が補給され
る(ステップS10)。洗浄槽の洗浄液81はブレード
洗浄により次第に汚染物質が増加するが、洗浄液の補給
により、薄められ、汚染された洗浄液は一定量ずつ排出
口から機外へと排出されるので、汚染物質は一定濃度以
下に保たれそれ以上に増加することはない。
【0078】次に、画像記録を続けて行うかの確認を行
い(ステップS11)、画像記録が続く際には(ステッ
プS11でNo)目詰まり防止手段1231に所定時間
インクの空吐出を行い(ステップS12)キャリッジ
は、矢印A方向に走行しながら、インク滴が吐出され、
記録媒体6の記録幅部分Pにドットマトリクスパターン
で画像記録が行われる(ステップS13)。
【0079】キャリッジがブレードの払拭位置に復動す
る前にブレードは上方へと回転し(ステップS14)、
一旦停止し(ステップS14′)、洗浄液の吸引を行う
(ステップS15)。このようにしてワイピングブレー
ドの清掃能力の回復が行われる。その後、キャリッジ1
010は反転し、矢印B方向へ駆動され、前述の動作と
同様、再びヘッドを払拭すべきキャリッジ位置を検知し
(ステップS7′)、ブレードは上方へ回転移動し(ス
テップS7″)、ヘッドクリーニングを行う(ステップ
S8)。その際、記録用紙1は、記録幅分だけ矢印F方
向に搬送される。
【0080】一方、画像記録が終了した際は(ステップ
S11でYes)、ヘッド2の吐出面22はキャッピン
グ手段20によりキャッピングされ、密閉される(ステ
ップS16)。
【0081】また、本実施例においては、ワイピングブ
レードとして可撓性のある多孔質体を用いたが、ワイピ
ングブレードとして従来のゴムブレードを用いる場合で
も、このワイピングブレードの洗浄手段を組み合わせる
ことで、従来のワイピングによる清掃効果を一段と高め
ることができるのはいうまでもない。
【0082】また、ブレードによるヘッドのクリーニン
グがキャリッジの復動時のみで十分である場合には、ヘ
ッド往動を行う時のキャリッジ位置検知(ステップS
5′)、ブレード上方への回転(ステップS5″)、ヘ
ッドクリーニング(ステップS6)、ブレード下方への
回転(ステップS6′)、一旦停止(ステップS6″)
の動作を省略し、復動時のみのクリーニングを行い、装
置全体の記録速度を上げることも可能である。
【0083】さらに、1走査分の画像記録毎にクリーニ
ングを行う必要がない場合、例えば、印字濃度が低く、
吐出面の汚れが軽微である場合には、2走査毎、あるい
はそれ以上の走査毎にクリーニングを行ってもよい。ク
リーニング時間の短縮および洗浄液の節制になる。
【0084】図7は吐出方向が水平方向(矢印X)を向
いている構成での実施例である。同図においてワイピン
グブレード70は払拭位置にある。90°時計方向に回
転した位置70Eが洗浄液81に浸っている位置である
払拭の為に一旦停止する位置は、払拭位置より反時計方
向に傾いた位置70Dである。払拭タイミングや洗浄タ
イミングは前述の例と同じである。
【0085】図8に複数ヘッドをブロック化して払拭す
る場合の構成例を示す。
【0086】ヘッドは2a〜2hの8本がヘッドホルダ
ー104に等間隔に配置されている。ヘッド2a〜2h
を2つのブロックに分け、ヘッド2a〜2dをブロック
2A、ヘッド2e〜2hをブロック2Bとし、ブロック
2Aに対応する払拭手段を70G、ブロック2Bに対応
する払拭手段を70Hとする。払拭手段70Gと70H
の間隔は、ブロック2Aおよびブロック2Bの幅Lと同
じである。払拭手段70Gは、一方の側がステッピング
モータ90と直結され、他方にはプーリ75bが設けら
れており、間隔Lを隔てた払拭手段70Hに設けられた
プーリ75bとベルト75aで懸架されている。払拭手
段70G,70Hの回転位相は一致しており、同期して
動く。またブレードの幅W2は、ヘッドの幅W1よりも大
きく、払拭時にはヘッドの周囲をも払拭できる。他の構
成は図1〜図6で説明したのと同じである。
【0087】図9〜図12は復動時の払拭動作説明図で
ある。
【0088】キャリッジ1010が復動してくるとき、
払拭手段70G,70Hは一旦停止位置70Dに移動
し、洗浄液の吸引動作を終えて、払拭の為の待機状態に
ある(図9)。
【0089】キャリッジ1010が復動し、センサー9
1により払拭すべきキャリッジ1010の位置が検知さ
れ、ブレードは払拭位置70Fに移動する(図10)。
さらにキャリッジ1010は、センサー92により払拭
終了位置が検知されるまで復動する。センサー91と9
2は間隔Lで配置されており、ブロック2A(又は2
B)分の長さだけを払拭する(図11)。その後、払拭
手段70G,70Hは速やかに洗浄位置70Eに移動
し、キャリッジ1010は、次の画像記録の為矢印B′
に移動する。
【0090】このようにヘッドをブロック化して同時払
拭するこことにより、払拭時間が短縮され、ブレードを
タイミングよくヘッドに払拭させることができ良好なク
リーニングが行える。
【0091】以上の実施例においては、ワイピングブレ
ードの洗浄液吸引を一旦停止位置で行う構成であった
が、ワイピングブレードを洗浄位置から一旦停止位置ま
で移動する間に吸引動作を行ってもよい。
【0092】画像記録をより高速に行い、プリント物の
生産性を高める為には、各部動作の高速化が不可欠とな
る。ブレードの回転動作も同様であり、高速回転に伴い
ワイピングブレード内の洗浄液が受ける遠心力よりも洗
浄液吸引手段の吸引力を大きくすることで一旦停止位置
までの移動を高速に行うことができる。つまり、前述し
たワイピングブレードの液体保持力と、上記洗浄液吸引
手段の吸引力を合せることで、高速回転時の遠心力によ
る脱水を抑えている。該吸引力は、ポンプが発生する単
位時間当りの真空度や流量によって大小が決まる。これ
らを大きくすることで、ワイピングブレードへの吸引力
を大きくしている。また回転と吸引の同時動作であるた
め、キャリッジの走査長が短く、キャリッジが短時間で
復動してくる場合などに、動作の待ち時間がなく効率よ
く装置を運転できる。
【0093】なお、上記捺染装置は、該装置による画像
記録(プリント)動作を制御するための制御手段、例え
ばパーソナルコンピュータ等に接続されることによっ
て、画像記録情報の入力および出力、ヘッドおよび搬送
手段等の駆動制御等を統合して行う捺染システムを構成
する。このようなシステムの構成は当業者によって容易
に理解され、かつ達成されるであろう。
【0094】第2の実施例 次に、本発明の他の実施例について説明する。図13は
本発明の第2の実施例の上面図、図14は図13中のY
−Y線断面図である。
【0095】浄化槽80の一角には、洗浄液の水位を一
定に保つための仕切80eが設けられ、排出口80a,
ドレーンチューブ84にて余剰の洗浄液が機外に排出さ
れる。仕切80eの手前には、コック80bを設けた第
2排出口80cが設けられている。また浄化槽80の底
部には第2排出口80cに向けて低くなるテーパ80d
が形成され、側面80fは回転軸75に対し角度θだけ
斜めに取付いている。ワイピングブレード70は、回転
軸75を中心に一定方向Pに回転し、払拭位置70Fに
てヘッドを払拭した後は図中時計方向に回転して洗浄位
置70Eにて洗浄液81に浸る。
【0096】上記構成では、ワイピングブレード70の
回転動作に伴い、洗浄液81に浸っているワイピングブ
レード70が洗浄液81を掻いて、浄化槽80内に矢印
Qに示す流れを生じさせる。その結果、浄化槽80の底
部に沈んだゴミやインクの固着染料等の堆積物が第2排
出口近傍に集まってくる。このような堆積物を除去する
為コック80bを開けて、機外へ排出する。
【0097】以上のように、払拭手段を一定方向に回転
移動させ、浄化槽内に一定の流れを生じさせることで浄
化槽内の底部にある不純物が除去しやすく、装置のメン
テナンスが容易になる。
【0098】なお、本発明は、上述したインクジェット
プリント方式に限らず種々のプリント方式を採用できる
が、インクジェットプリント方式を採用する場合には、
その中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエ
ネルギとして熱エネルギを発生する手段を備え、前記熱
エネルギによりインクの状態変化を生起させる方式、す
なわちキャノン株式会社が提唱するバブルジェット方式
のプリントヘッド、プリント装置を用いることで優れた
効果をもたらすものである。かかる方式によればプリン
トの高密度化,高精細化が達成できるからである。
【0099】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、プリント情報に対応していて核沸騰を越え
る急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を
印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発
生せしめ、プリントヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長,収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、よりり好ましい。このパルス形
状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明
細書,同第4345262号明細書に記載されているよ
うなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇
率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に
記載されている条件を採用すると、さらに優れたプリン
トを行うことができる。
【0100】プリントヘッドの構成としては、上述の各
明細書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変
換体の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書,米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を
開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギ
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基いた構成と
しても本発明の効果は有効である。すなわち、プリント
ヘッドの形態がどのようなものであっても、本発明によ
ればプリントを確実に効率よく行うことができるように
なるからである。
【0101】加えて、プリントヘッドは、プリント装置
の形態に対応して構成できるのは勿論であり、所謂ライ
ンプリンタ形態のものに対してはプリント媒体の幅に対
応した範囲にわたって吐出口を配列したものとすればよ
い。また、上例のようなシリアルタイプのプリントヘッ
ドとしては、装置本体に固定されたプリントヘッド、あ
るいは装置本体に装着されることで装置本体との電気的
な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換
自在のチップタイプのプリントヘッド、あるいはプリン
トヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカー
トリッジタイプのプリントヘッドを用いた場合にも本発
明は有効である。
【0102】また、本発明のプリント装置の構成とし
て、プリントヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段
等を付加することは本発明の効果を一層安定できるの
で、好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、
プリントヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニ
ング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれと
は別の加熱素子或はこれらの組み合わせを用いて加熱を
行う予備加熱手段、プリントとは別の吐出を行なう予備
吐出手段を挙げることができる。
【0103】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用プ
リント信号付与時にインクが液状をなすものを用いても
よい。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形
状態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せ
しめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸
発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化
するインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギ
のプリント信号に応じた付与によってインクが液化し、
液状インクが吐出されるものや、プリント用媒体に到達
する時点ではすでに固化し始めるもの等のような、熱エ
ネルギの付与によって初めて液化する性質のインクを使
用する場合も本発明は適用可能である。このような場合
のインクは、特開昭54−56847号公報あるいは特
開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔
質シート凹部または貫通孔に液状又は固形物として保持
された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形
態としてもよい。本発明においては、上述した各インク
に対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行
するものである。
【0104】さらに加えて、本発明の形態としては、コ
ンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として用い
られるものの他、リーダ等と組合せた複写装置の形態を
採るもの等であってもよい。
【0105】また、本発明は種々のプリント媒体にプリ
ントを行う画像形成装置に適用できるが、上例のような
捺染装置に適用する場合、特に布帛にインクジェット捺
染を行う場合には、そのインクジェット捺染用布帛とし
ては、(1)インクを十分な濃度に発色させ得ること、
(2)インクの染着率が高いこと、(3)インクが布帛
上で速やかに乾燥すること、(4)布帛上での不規則な
インクの滲みの発生が少ないこと、(5)装置内での搬
送性に優れていること、等の性能が要求される。これら
の要求性能を満足させるために、本発明において、必要
に応じて布帛に対し、あらかじめ前処理を施しておくこ
とができる。例えば、特開昭62−53492号公報に
おいてはインク受容層を有する布帛類が開示され、ま
た、特公平3−46589号公報においては還元防止剤
やアルカリ性物質を含有させた布帛の提案がなされてい
る。このような前処理の例としては、布帛に、アルカリ
性物質、水溶性高分子、合成高分子、水溶性金属塩、尿
素およびチオ尿素から選ばれる物質を含有させる処理を
挙げることができる。
【0106】アルカリ性物質としては、例えば、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属、
モノ,ジ,トリエタノールアミン等のアミン類、炭酸ナ
トリウム,炭酸カリウム,重炭酸ナトリウム等の炭酸も
しくは重炭酸アルカリ金属塩等が挙げられる。さらに酢
酸カルシウム、硫酸バリウム等の有機酸金属塩やアンモ
ニアおよびアンモニア化合物等がある。また、スチーミ
ングおよび乾熱下でアルカリ物質となるトリクロロ酢酸
ナトリウム等も用い得る。特に好ましいアルカリ性物質
としては、反応性染料の染色に用いられる炭酸ナトリウ
ムおよび重炭酸ナトリウムがある。
【0107】水溶性高分子としては、トウモロコシ,小
麦等のデンプン物質、カルボキシメチルセルロース,メ
チルセルロース,ヒドロキシエチルセルロース等のセル
ロース系物質、アルギン酸ナトリウム,アラビアゴム,
ローカスイトビーンガム,トラガントガム,グアガム,
タマリンド種子等の多糖類、ゼラチン,カゼイン等の蛋
白質物質、タンニン系物質,リグニン系物質等の天然水
溶性高分子が挙げられる。
【0108】また、合成高分子としては、例えば、ポリ
ビニルアルコール系化合物,ポリエチレンオキサイド系
化合物,アクリル酸系水溶性高分子,無水マレイン酸系
水溶性高分子等が挙げられる。これらの中でも多糖類系
高分子やセルロース系高分子が好ましい。
【0109】水溶性金属塩としては、例えば、アルカリ
金属、アルカリ土類金属のハロゲン化物のように、典型
的なイオン結晶を作るものであって、pH4〜10であ
る化合物が挙げられる。かかる化合物の代表的な例とし
ては、例えば、アルカリ金属では、NaCl,Na2
4,KClおよびCH3COONa等が挙げられ、ま
た、アルカリ土類金属としては、CaCl2およびMg
Cl2等が挙げられる。中でもNa,KおよびCaの塩
類が好ましい。
【0110】前処理において上記物質等を布帛に含有さ
せる方法は、特に制限されないが、通常行われる浸漬
法、パッド法、コーティング法、スプレー法などを挙げ
ることができる。
【0111】さらに、インクジェット捺染用布帛に付与
される捺染インクは、布帛上に付与した状態では単に付
着しているに過ぎないので、引き続き繊維への染料等イ
ンク中の色素の定着工程を施すのが好ましい。このよう
な定着工程は、従来公知の方法でよく、例えば、スチー
ミング法、HTスチーミング法、サーモフィックス法、
あらかじめアルカリ処理した布帛を用いない場合は、ア
ルカリパッドスチーム法、アルカリブロッチスチーム
法、アルカリショック法、アルカリコールドフィックス
法等が挙げられる。また、定着工程は、染料によって反
応過程を含むものと含まないものとがあり、後者の例と
しては繊維に含浸させて物理的に離脱しないようなもの
がある。また、インクとしては所要の色素を有するもの
であれば適宜のものを用いることができ、染料に限らず
顔料を含むものでもよい。
【0112】さらに未反応の染料の除去および前処理に
用いた物質の除去は、上記反応定着工程の後に従来公知
の方法に準じ、洗浄により行うことができる。なお、こ
の洗浄の際に従来のフィックス処理を併用することが好
ましい。
【0113】以上述べた後処理工程が施されたプリント
物は、その後所望の大きさに切り離され、切り離された
片は、縫着,接着,溶着等、最終的な加工品を得るため
の工程が施され、ワンピース,ドレス,ネクタイ,水着
等の衣類や布団カバー,ソファカバー,ハンカチ,カー
テン等が得られる。布帛を縫製等により加工して衣類や
その他の日用品とする方法は、例えば「最新ニット縫製
マニュアル」(センイジャーナル社発行)や月刊誌「装
苑」(文化出版局発行)等、公知の書籍に多数記載され
ている。
【0114】なお、プリント用媒体としては、布帛,壁
布,刺しゅうに用いられる糸、壁紙、紙、OHP用フィ
ルム、アルマイト等の板状物その他インクジェット技術
を用いて所定の液体を付与可能な種々のものが挙げら
れ、布帛とは、素材,織り方,編み方を問わず、あらゆ
る織物,不織布およびその他の布地を含む。
【0115】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の液体噴射
装置および該装置を捺染手段とした捺染システムは上記
のように構成されることによって、以下のような効果を
奏する。
【0116】請求項1および請求項2に記載のものにお
いては、払拭タイミングを検知するための手段と払拭の
為の待機位置を設けて払拭するのでワイピングブレード
を傷つけることなく、ヘッドを確実にクリーニングする
ことができる。
【0117】請求項3に記載のものにおいては、上記効
果に加えて複数ヘッドをブロック化して同時に払拭する
タイミングを設定したので、複数のヘッドに対しても払
拭動作時間を冗長することなく効率よく払拭できる。
【0118】請求項4乃至請求項10に記載のものにお
いては、上記各効果に加えてワイピングブレードの洗浄
を洗浄槽中の洗浄液に浸す方式をとることにより、長尺
ブレードにおいても部分的な洗浄ムラのない安定した洗
浄を行なうことが可能である。
【0119】また、洗浄液を洗浄槽に対し一定量補給す
る構成とする事によりブレードに直接洗浄液を流して洗
浄する方式に比べ、洗浄液の使用量を格段に減らすこと
が可能である。
【0120】さらに、洗浄液を定期的に補給し、余剰の
洗浄水は排出口より機外へ自動的に排出されるので洗浄
槽の洗浄液面は、ブレード洗浄時に消費される量の増減
にかかわらず単に一定に保たれる。
【0121】請求項10乃至請求項17に記載のものに
おいては、上記各効果に加えて払拭の移動を回転動作と
した場合に、ワイピングブレードの洗浄位置から待機位
置に移動する際、ワイピングブレードの吸引を同時に行
うことでワイピングブレードを高速に回転移動でき、そ
の結果、高速に装置を稼動でき、生産性を上げることが
できる。
【0122】請求項18に記載されるものにおいては、
インクジェット記録方法が適用されるもので、高精細な
プリント出力、高速プリントが達成可能であるばかり
か、騒音が少なくなり、また多色のインクを使うことに
よって精密なカラープリントも容易となり、さらに装置
本体の小型化等も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液体噴射装置の一実施例である捺染装
置の概略的構成を説明するための断面図である。
【図2】図1に示した装置のプリント部の概略的構成を
説明するための斜視図である。
【図3】図2に示すプリント部の側面断面図である。
【図4】本発明の液体噴射装置に適用されるブレード洗
浄手段の一例を示す側面模式図である。
【図5】本発明の液体噴射装置に適用される動作シーケ
ンスを示すフローチャートである。
【図6】本発明に適用されるワイピングブレードとヘッ
ドとの関係を示す斜視図である。
【図7】本発明の液体噴射装置に適用されるインク吐出
方向が水平方向に配置された場合のブレード洗浄手段の
一例を示す側面模式図である。
【図8】ヘッドをブロック化して払拭する払拭手段の構
成斜視図である。
【図9】図8に示した払拭手段の動作を説明するための
図である。
【図10】図8に示した払拭手段の動作を説明するため
の図である。
【図11】図8に示した払拭手段の動作を説明するため
の図である。
【図12】図8に示した払拭手段の動作を説明するため
の図である。
【図13】本発明の第2の実施例の上面図である。
【図14】図13中のY−Y線断面図である。
【符号の説明】
2A,2B ヘッドのブロック 70 ワイピングブレード 70D 一旦停止位置 70E 洗浄位置 70F 払拭位置 80 洗浄槽 91,92 センサー

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体噴射ヘッドを用いて所定の液体を被
    記録媒体へ噴射する液体噴射装置において、 前記液体噴射ヘッドの液体噴射面を払拭するための払拭
    部材を有する払拭手段と、 前記液体噴射ヘッドと前記払拭手段とが所定の位置関係
    にあるかを検知する検知手段と、 前記払拭手段の少なくとも払拭部材を洗浄するための洗
    浄液が貯留された洗浄槽を有する洗浄手段と、 前記払拭手段を移動するための手段を有し、 前記移動手段は、前記払拭手段を前記払拭部材によって
    前記液体噴射ヘッドを払拭するための第1の位置と、前
    記払拭部材が前記洗浄液によって洗浄される第2の位置
    と、前記払拭手段を一旦停止させる第3の位置とを設定
    し、前記検知手段が前記液体噴射ヘッドが前記払拭手段
    と所定の位置関係にあることを検知すると前記払拭手段
    を第3の位置から第1の位置に移動させることを特徴と
    する液体噴射装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の液体噴射装置において、 前記移動手段が払拭手段を一旦停止させる第3の位置
    が、第2の位置よりも液体噴射ヘッドに近い位置である
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の液体噴
    射装置において、 2つ以上の液体噴射ヘッドを配設して、隣接する液体噴
    射ヘッドから成る2つ以上の被払拭ブロックを設定し、 前記被払拭ブロックのそれぞれに対応して前記払拭手段
    を設けたことを特徴とする液体噴射装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし求項3のいずれかに記載
    の液体噴射装置において、 前記洗浄槽に対して前記洗浄液を補給するための洗浄液
    補給手段が設けられたことを特徴とする液体噴射装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載の液体噴射装置において、 前記洗浄槽に貯留された前記洗浄液が所定の量を超えた
    場合に前記所定量を超えた分量の前記洗浄液を前記液体
    噴射装置の外へ排出する洗浄液排出手段が設けられたこ
    とを特徴とする液体噴射装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれかに記
    載の液体噴射装置において、 前記払拭部は、可撓性部材からなることを特徴とする液
    体噴射装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の液体噴射装置におい
    て、 前記可塑性部材は、前記液体を吸収しても体積の変化し
    ないタイプの高分子多孔質体、好ましくは発泡ホルマー
    ル樹脂であることを特徴とする液体噴射装置。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の液体噴射装置におい
    て、 前記可塑性部材は、熱焼結タイプの高分子多孔質体、好
    ましくは、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、
    高分子量ポリエチレン、複合ポリエチレン、ポリプロピ
    レン、ポリメチルメタアクリレート、ポリスチレン、ア
    クリロニトリル系共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合
    体、フッ素樹脂、またはフェノール樹脂からなる熱焼結
    体であることを特徴とする液体噴射装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし請求項8のいずれかに記
    載の液体噴射装置において、 前記洗浄手段は、前記払拭手段から液体を吸引するため
    の液体吸引手段を有することを特徴とする液体噴射装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の液体噴射装置におい
    て、 前記液体吸引手段の吸引力は、前記払拭部による前記液
    体噴射面の払拭時に、前記払拭手段を介して前記液体噴
    射ヘッドの液体噴射口から液体を排出させ得る大きさで
    あることを特徴とする液体噴射装置。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の液体噴射装置におい
    て、 前記払拭手段が軸支され、前記移動手段は軸支された前
    記払拭手段を回転させることで移動させるように構成さ
    れており、 前記液体吸引手段は、前記移動手段により前記払拭手段
    が前記第2の位置から前記第3の位置に移動されると同
    時に液体の吸引動作を行い、 前記液体吸引手段の吸引力は、前記払拭手段の回転動作
    に伴い払拭部材が受ける遠心方向の力よりも実質的に大
    きいことを特徴とする液体噴射装置。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし11のいずれかに記載
    の液体噴射装置において、 前記液体噴射ヘッドは、前記液体が噴射される媒体に対
    して往復動可能であり、また前記払拭手段は、前記液体
    噴射ヘッドの往動時に前記液体噴射ヘッドの液体噴射面
    を払拭する第1の払拭面と、前記液体噴射ヘッドの復動
    時に前記液体噴射ヘッドの液体噴射面を払拭する第2の
    払拭面とを有することを特徴とする液体噴射装置。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし12のいずれかに記載
    の液体噴射装置において、 前記液体噴射ヘッドは、カラー記録対応のヘッドである
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  14. 【請求項14】 請求項1ないし13のいずれかに記載
    の液体噴射装置において、 前記液体噴射ヘッドは、前記液体を吐出するための複数
    のノズルを有するインクジェット記録ヘッドであること
    を特徴とする液体噴射装置。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の液体噴射装置におい
    て、 前記吐出を行うためのエネルギー発生手段として、前記
    液体に与える熱エネルギーを発生するための熱エネルギ
    ー変換体を備えているインクジェット記録ヘッドである
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の液体噴射装置におい
    て、 前記記録ヘッドは、前記熱エネルギー変換体によって印
    加される熱エネルギーにより前記液体に状態変化を生起
    させ、該状態変化に基づいて吐出口より前記液体を吐出
    させることを特徴とする液体噴射装置。
  17. 【請求項17】 請求項1ないし16のいずれかに記載
    の液体噴射装置であって、前記被記録媒体は布帛である
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  18. 【請求項18】 請求項1ないし17のいずれかに記載
    の液体噴射装置を捺染手段とし、かつ、該捺染手段を制
    御する制御手段が設けられたことを特徴とする捺染シス
    テム。
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