JPH10146989A - インク供給装置および該装置を用いるインクジェットプリント装置 - Google Patents

インク供給装置および該装置を用いるインクジェットプリント装置

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JPH10146989A
JPH10146989A JP8304715A JP30471596A JPH10146989A JP H10146989 A JPH10146989 A JP H10146989A JP 8304715 A JP8304715 A JP 8304715A JP 30471596 A JP30471596 A JP 30471596A JP H10146989 A JPH10146989 A JP H10146989A
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ink
liquid chamber
liquid
printing
supply device
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JP8304715A
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Katsuhiro Watanabe
克宏 渡邊
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Canon Inc
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J3/00Typewriters or selective printing or marking mechanisms characterised by the purpose for which they are constructed
    • B41J3/407Typewriters or selective printing or marking mechanisms characterised by the purpose for which they are constructed for marking on special material
    • B41J3/4078Printing on textile

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  • Textile Engineering (AREA)
  • Ink Jet (AREA)
  • Coloring (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェットヘッドに対してインクを供給
する第1液室と、これに対しインク補充を行う第2液室
とを具えたインク供給装置において、長時間使用されな
かった場合等に生じうるインクの物理的・化学的性質の
変化を抑制する。 【解決手段】 第1および第2液室(131,121)
間を連通するインク供給経路(141)に配設されて第
2液室から第1液室にインクを圧送するポンプ(16
1)と、第1液室に過剰に供給された量のインクを第2
液室に戻す経路(151)とを具え、第1液室内のイン
ク液面低下の検知のタイミング(P1〜P3)に応じた
インク補充のためのポンプ駆動とは別に、周期的(T
1)にポンプを駆動して両液室間で適時インクを循環さ
せることにより、双方の液室内のインクの効率的な攪拌
を行い、両液室内で生じうるインクの化学的・物理的な
変質を未然に防止して、安定かつ良好なプリント動作を
行えるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク供給装置お
よび該装置を用いるインクジェットプリント装置に関
し、特にプリント媒体に対してインクドットを形成する
ことにより画像形成を行うインクジェット方式によるプ
リント装置およびインク供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリント方式は、単色ま
たはカラープリントに対応して用意された複数色のイン
クを、紙,布,不織布,OHP用等のプラスチックフィ
ルムなど種々のプリント媒体上に吐出することによって
画像を形成するプリント方法である。この方式を採用し
たインクジェットプリント装置としては、プリント手段
(プリントヘッド)およびそのインク供給手段たるイン
クタンクを搭載してプリント媒体に対し所定方向に主走
査されるキャリッジと、プリント媒体を主走査方向とは
異なる方向に搬送(副走査)する搬送手段と、これらを
制御するための制御手段とを具備し、プリントヘッドを
主走査方向にシリアルスキャンさせながらプリントヘッ
ドに設けられた複数のインク吐出口からインクを吐出さ
せ、一方でシリアルスキャン後に所定量(例えば吐出口
配列範囲に対応した1回のシリアルスキャンでのプリン
ト幅)搬送することによってプリント媒体上に順次プリ
ントを行ってゆくものがある。このようなインクジェッ
トプリント方式では、プリント信号に応じてインクを直
接プリント媒体上に吐出してプリントを行う所謂ドロッ
プオンデマンド方式が採用され、これは容易で廉価な記
録(プリント)方式を提供するものとして広く採用され
ている。
【0003】ところで、上述のようなインクジェットプ
リント装置では、キャリッジ上のプリントヘッドの傍ら
に、これと一体もしくは別体にインクタンクをカートリ
ッジとして有し、そのインク残量が無くなったときには
新しいカートリッジと交換することによりインク補充を
行う形態のもの(カートリッジ交換方式)が最も一般的
に広く知られている。
【0004】しかしながら、インクジェットプリント装
置を印刷や捺染等の産業用目的で使用する場合など、極
めて高いプリントデューティが要求される場合には、イ
ンク消費量が非常に大きいのでカートリッジ交換方式を
用いてインク補充を行っていたのでは作業が煩雑であ
り、かつカートリッジを交換する間装置を停止させなけ
ればならないことから作業効率やスループットも低下す
ることになる。これを避けるためにはカートリッジを大
形化し、インク収容量を大とすることも考えられるが、
これに伴ってカートリッジを搭載するキャリッジ自体を
大形化する必要も生じ得るし、結果として寸法および重
量の増したカートリッジないしキャリッジに応じた装置
内空間の確保や、キャリッジ駆動手段の大形化および制
御手段の複雑化を招き、ひいては装置全体の大形化や製
造費用の増大をもたらすことになる。
【0005】一方、装置本体の外部に比較的容量の大き
な固定の液室を設け、この液室からチューブまたはパイ
プ等をプリントヘッドまで配管して液の供給を行うよう
にした装置も知られている。この方式はプリント装置を
停止させることなく液室にインクを補充することも可能
となるので、上記カートリッジ交換方式が持つ問題点を
克服することができる。
【0006】この方式を採用したインクジェットプリン
ト装置では、液室からプリントヘッドへの送液を毛細管
現象を利用しているのが一般的である。また、液室の液
面の高さとプリントヘッドのインク吐出部の高さとの相
対的位置関係が、吐出部に形成されるメニスカスの形状
に大きな影響を与えるが、このメニスカスの形状はプリ
ント品位を均一かつ安定に保つ上で極めて重要である。
従って、インク供給源たる液室の液面高さの変動を極力
抑制することが良好なプリント品位を安定して得る上で
重要となる。そこで、そのような比較的大容量の液室と
は別に、インク供給経路の中間に他の液室(送液用液
室)を設け、プリントヘッドへの直接のインク供給はこ
の送液用液室より行い、上記大容量の液室からは送液用
液室へと随時インク補充を行うようにして送液用液室内
の液面高さの変動を小さくするようにした構成を採る装
置も知られるようになった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
装置には次のような解決すべき課題がある。
【0008】比較的大容量である大容量液室から送液用
液室へとインクを補充する手段としては、両液室を連通
するインク供給経路の途中にポンプ機構を設け、このポ
ンプ機構が大容量液室からインクを汲み上げて送液用液
室へと送出する方式が一般的である。また、ポンプ機構
を作動させるタイミングの制御方式としては、送液用液
室内の液面の所定範囲の最高位点および最低位点を検知
するセンサを設け、このセンサの出力に応じてポンプ機
構の発停を制御するものが一般的である。すなわち、送
液用液室内の液面が低下し最低位点に到ると、センサに
よりこれを検知してポンプ機構を作動させることにより
送液用液室へのインク補充を開始し、液面が上昇して最
高位点に到達するとセンサの検出信号に応じてポンプ機
構の作動を停止させるような制御である。
【0009】しかしこの方式には次のような問題点があ
る。
【0010】カラープリントを行うために、または同色
であっても濃淡画像のプリントを行うために、複数の色
または濃度のインクを用いるプリント装置にあっては、
色または濃度によっては稀にしか使用されないインクも
あり、そのような使用頻度の低いインクは送液用液室お
よび大容量液室内に放置されたままとなる場合がある。
しかるに長時間放置されたインクは、その物理的な性質
や化学的性質が変化する恐れがある。すなわち、場合に
よってはインクに含まれる成分同士が結合して粒子径が
大きくなったり、沈降物が生じたりするのである。ま
た、インクによっては、かかる物理的性質や化学的性質
が容易に変化する種類のものもある。
【0011】このような径の大きい粒子や沈降物を含む
インクがプリントヘッドに供給された場合、インク吐出
口ないしこれに連通する液路に詰まってインクの吐出不
良を生じさせたり、あるいはインクを吐出するためのエ
ネルギとして熱エネルギを発生するヒータを用いるプリ
ントヘッドでは焦げ付き等の不都合が生じてプリントヘ
ッドを破損する恐れもある。
【0012】また、上記大容量液室はインク消費の進行
に応じて適宜インクを補充できる構成とすれば継続的な
使用が可能であり、廃棄物が生じることはないが、イン
クの補充を繰り返しつつ長期間使用してゆく間に、底部
に沈降物の堆積が生じる可能性もある。
【0013】本発明はかかる問題点を解決すべき課題と
して捉えてなされたもので、インクの物理的性質や化学
的性質の変化を抑制し、安定したプリントを行うことが
できるようにすることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】そのために本発明は、プ
リント媒体に対してインクを吐出することによりプリン
トを行うインクジェットヘッドに対してインクを供給す
るための第1液室と、該第1液室に対してインク補充を
行うための第2液室と、前記第1および第2液室間を連
通するインク供給経路と、該インク供給経路を介して前
記第2液室から前記第1液室にインクを移送させる移送
手段と、前記第2液室から前記第1液室に過剰に供給さ
れた量のインクを前記第2液室に戻す戻し経路と、前記
第1液室へのインク補充のために前記移送手段を駆動す
る第1制御手段と、前記補充のための動作とは別に、周
期的に前記移送手段を駆動する第2制御手段と、を具え
る。
【0015】ここで、前記移送手段は、前記供給経路に
設けられたポンプ機構の形態を有するものとすることが
できる。
【0016】また、これらの形態において、前記第2液
室は前記第1液室より容量が大であり、前記第1液室内
の液面高さと前記インクジェットヘッドの高さとの差を
所定範囲に保つべく前記インク補充が行われるものとす
ることができる。
【0017】さらに、以上の形態において、前記第2液
室は前記第1液室より低位置に配置され、前記第2液室
から前記第1液室に過剰に供給された量のインクを前記
戻し経路を介して落下させることにより戻すものとする
ことができる。
【0018】加えて、以上の形態において、前記第1制
御手段は、前記第1液室内のインク液面の低下の検知に
応じて前記移送手段の駆動を行うものとすることができ
る。
【0019】さらに加えて、以上の形態において、前記
第2制御手段は、前記補充のための前記第1制御手段の
制御とは独立して前記移送手段の駆動を行うものとする
ことができる。
【0020】また、以上において、前記インクジェット
ヘッドを用いて前記プリントの動作を行う装置の電源が
投入されたときに、前記移送手段を駆動する第3制御手
段をさらに具えることもできる。
【0021】また、本発明は、インクを吐出するインク
ジェットヘッドを用いてプリント媒体に対しプリントを
行うインクジェットプリント装置において、上記いずれ
かの形態のインク供給装置と、前記プリントに際し前記
インクジェットヘッドと前記プリント媒体とを相対的に
移動させる移動手段と、を具える。
【0022】ここで、前記移動手段は、前記インクジェ
ットヘッドを前記プリント媒体に対し所定方向に移動さ
せる主走査手段と、前記所定方向と直交する方向に前記
プリント媒体を搬送する副走査手段とを有するものとす
ることができる。
【0023】また、それらの形態において、前記インク
ジェットヘッドは色調を異にするインクに対応して複数
用いられ、前記インク供給装置は当該複数のインクジェ
ットヘッドに対応して複数設けられるものとすることが
できる。
【0024】さらに、前記インクジェットヘッドは、前
記インクを吐出するためのエネルギとしてインクに膜沸
騰を生じさせる熱エネルギを発生する発熱素子を有する
ものとすることができる。
【0025】加えて、以上のプリント装置は、前記プリ
ント媒体として布帛を用いる捺染装置の形態とすること
ができる。
【0026】なお、本明細書において「プリント」と
は、文字,図形等有意の情報を形成する場合のみなら
ず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚しうるよ
うに顕在化したものであるか否かを問わず、プリント媒
体上に液体を付与することによって広く画像,模様,パ
ターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も言
うものとする。
【0027】また、「プリント媒体」とは、一般的な記
録装置で用いられている紙のみならず、広く布,プラス
チックフィルム,金属板等、ヘッドによって吐出される
インクを受容可能なものも言うものとする。
【0028】さらに「インク」とは、上記「プリン
ト」、「記録」の定義と同様広く解釈されるべきもの
で、プリント媒体上に付与されることによって画像,模
様,パターン等の形成、またはプリント媒体の加工に供
されうる液体を言うものとする。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を詳
細に説明する。
【0030】(第1例)図1は本発明に係るインクジェ
ットプリント装置の構成の一例を示す斜視図である。こ
こで1はプリント装置本体を示し、当該プリント装置は
大略、インクジェットヘッド(プリントヘッド)にイン
クを供給する供給装置たるインク供給部100、プリン
ト動作に際しインクジェットヘッドを所定方向に移動さ
せる主走査手段を含むプリンタ部200、およびプリン
ト媒体である布を搬送するための副走査手段である布搬
送部300により構成されている。
【0031】本例におけるプリント媒体である布301
は、ロール状態のまま布供給ローラ302にセットさ
れ、ここから引き出される布301は各部ガイドローラ
303および304により案内されながらプリンタ部2
00の下側を通過し、ガイドローラ305および306
により適度の張力を与えられた後、布巻き取りローラ3
07に到達して巻き取られる。
【0032】布搬送部300の上方にはプリンタフレー
ム201が配置されており、このプリンタフレーム20
1には、布301の搬送方向(B方向)と直交する方向
(A方向)に、2本のガイドレール202および203
が互いに平行に支持固定されている。2本のガイドレー
ル202および203には、その延在方向(A方向)に
移動可能にキャリッジ204が支持されており、このキ
ャリッジ204上には例えば16本のプリントヘッド
(代表として205aおよび205bのみを図示してあ
る)が布301と対向する部位に取り付けられている。
なお、これら本例のプリントヘッドは、プリント媒体と
対向する部位に、主走査方向と異なる方向に複数のイン
ク吐出口を具備し、インクを吐出するためのエネルギと
してインクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する
発熱素子を有する形態のものを用いている。
【0033】主走査手段の構成要素であるキャリッジ2
04は不図示の駆動源から適宜の伝動機構を介して動力
の伝達を受け、これに伴ってガイドレール202および
203に案内されながらA方向に移動を開始し、その移
動の過程で画像情報等に応じて供給されるインク吐出命
令によりプリントヘッド205a,205b等がインク
吐出動作を行い、移動終了時には布301上のプリント
ヘッド対向部位に、吐出されたインクによる1行分のプ
リントが行われる。この後、布301が不図示の駆動源
および布送りベルトなどの搬送機構によりB方向へ所定
量だけ搬送されると共に、キャリッジ204はプリント
動作開始位置に復帰する。そして再びキャリッジを移動
させつつプリントヘッド205a,205b等に吐出命
令に応じてインク吐出動作を行わせ、次行のプリントを
実行する。而してかかる一連の動作を繰り返すことによ
り、布301上には連続的なプリントが行われることに
なる。
【0034】なお、プリントヘッド205a,205b
をはじめ16本のプリントヘッドにはインクチューブ群
206が接続されており、吐出動作等を繰り返す度に消
費された分のインクが当該インクチューブ群206を介
して供給部100から供給されるようになっている。
【0035】図2は本例の主要部たる供給部の詳細な構
成例を示す斜視図である。なお本例プリント装置では図
1に示したようにカラープリントを行うために、本来は
複数色のインクに対応して複数のインク室を具備してい
るが、図では説明を分かり易くするために1色分の構成
のみを示している。すなわち実際には、他の色に関して
も同様の構成が図の供給部100のフレーム101内に
並置される。
【0036】供給部フレーム101の底部には車輪10
2が設けられており、これによって供給部100を適切
に移動させることが可能となっている。また、フレーム
101の内部には大容量の液室121およびポンプ機構
161を搭載したサブフレーム111が収納されてお
り、このサブフレーム111の底部にも車輪111a,
111b,111c等が設けられ、ポンプ機構161の
メンテナンス時等においてフレーム101からサブフレ
ーム111を容易に引き出せる構成となっている。
【0037】第2の液室たる大容量の液室121にはイ
ンク補給口121aが設けられ、これを介して随時イン
ク補給を行うことが可能である。また液室121の下部
にはインクチューブ171の一端が接続されており、そ
の他端はポンプ機構161の吸込側に接続されている。
さらにポンプ機構161の吐出側にはインクチューブ1
51の一端が接続されており、その他端は第1の液室た
る送液用液室131に接続されている。従って、ポンプ
機構161を駆動すると、液室121内のインクがイン
クチューブ171を介して吸い込まれ、インクチューブ
151を介して送液用液室131内へと送出されること
になる。
【0038】一方、送液用液室131の所定の部位には
インク戻し経路たるドレイン管141の一端が接続され
ており、その他端は液室121に接続されている。従っ
て、送液用液室131内の液面がドレイン管141の接
続位置まで到達すると、余分のインクはドレイン管14
1を介して溢出し、液室121に還流する。なお、本例
の構成ではインクはドレイン管141内を重力の作用に
よって流れ落ちるので、その流れが円滑に行われるよう
にするためにも、またドレイン管141内にインク溜ま
りが生じないようにするためにも、ドレイン管141は
送液用液室131との接続部位を最高位とし、液室12
1に向かって高さを漸減するようになし、液室121と
の接続部位が最低位となるようにするのが望ましい。
【0039】図3は図1および図2に示した装置の特に
インク供給系を模式的に示す図であり、これら図を用い
て当該供給系に接続される主要な構成要素の機能および
動作を説明する。
【0040】プリントヘッド205aと送液用液室13
1内の液面との相対的な鉛直方向距離(相対高さ)は、
プリントヘッド205aのインク吐出口250に形成さ
れるインクメニスカスの形状に大きな影響を与えるの
で、変動を極力小さくするのが望ましい。大気連通孔1
31aはプリントヘッド205aと送液用液室131内
の液面との相対高さを適切な水頭差として効果あらしめ
るものである。
【0041】また、送液用液室131からプリントヘッ
ド205aへのインクの供給は、インク供給チューブ1
91内の毛細管現象によって行われるが、本例装置で用
いているプリントヘッド205aは多数の吐出口250
を配列してなるものであるため、プリントヘッド205
aの一部位(例えば吐出口配列範囲の片側の部分)にの
み供給チューブを接続したのでは十分な量のインクを速
やかに供給することができない虞がある。そこで本例で
は供給チューブ191を複数本(図示の例では符号19
1aおよび191bで示す2本)に分岐し、プリントヘ
ッド205aの複数の部位(図示の例では吐出口配列範
囲の両側の部分)に接続して送液を行っている。
【0042】また、大容量の液室121の内部はドレイ
ン管141を介して送液用液室131に連通しており、
送液用液室131に設けられた大気連通孔131aを通
してのみ大気と連通されている。従って、液室121か
らのインク溶剤の蒸発は最小限に抑えられ、濃度等イン
クの品質を長く均一に保持することができる。
【0043】以上の構成において、ポンプ機構161を
適宜の時間連続して運転すれば、ポンプ機構161は大
容量の液室121内のインクを汲み上げて送液用液室1
31へと送り込み、過剰供給された量の送液用液室13
1内のインクはドレイン管141を介して液室121へ
と戻される。すなわち、大容量の液室121と送液用液
室131との間でインクの循環を行うことができる。従
って、送液用液室131内のインクが大気連通孔131
aを通して蒸発し、インク濃度が増大した場合には、大
容量の液室121内のインクと混合して濃度を平均化す
ることができ、プリントヘッド205によって濃度むら
のない均一なプリントを行うことができる。
【0044】一方、大容量の液室121と送液用液室1
31との間のインクの循環によって各液室内のインクは
それぞれ攪拌されるので、大容量の液室121および送
液用液室131内では、インクに含まれる成分同士が結
合して粒子径が増大する現象の発生を効果的に抑制する
ことができ、従って析出物ないし沈降物の発生を防止す
ることができる。また、径の大きな粒子や沈降物がプリ
ントヘッド205に移送されることがないので、プリン
トヘッドのインク吐出口ないしこれに連通する液路のつ
まりを防止でき、さらにはインクを吐出するためのエネ
ルギとして熱エネルギを発生するヒータを用いるプリン
トヘッドでも焦げ付き等の不都合が生じることなく、安
定した良好なプリントを行うことができる。
【0045】さて、このようにポンプ機構161を運転
することは大容量の液室121と送液用液室131との
間でインクの循環を生じさせ、よって各液室内のインク
をそれぞれ攪拌させる上で効果的なものであるから、適
切なタイミングで当該運転を行うことが強く望ましい。
【0046】図4はかかるポンプ運転の制御を行うため
の制御系の構成例を示すブロック図である。ここで、5
00は当該制御系の主制御部をなすコントローラ、50
1は最低位液面センサであり、送液用液室131内の液
面の低下を検知して検知信号Dを生成する。503はポ
ンプ機構161の駆動周期(T1)を規定するためのタ
イマ、504は当該駆動周期毎のポンプ機構161の駆
動時間を規定するためのタイマ、505は液面センサ5
01によって送液用液室131内の液面の低下が検知さ
れたときのポンプ機構161の駆動時間を規定するため
のタイマ、507はポンプ機構161を駆動するドライ
バである。
【0047】なお、図4の構成は、論理素子、演算素子
等を用いたハードウエアで実現することができるが、少
なくともその一部をソフトウエアで実現してもよく、こ
の場合にはその処理手順に対応したプログラムおよび所
要のパターン等固定データをプリント装置が概して有す
る制御系のROMに格納し、当該制御系の主制御部をな
すCPUが当該手順を実行するようにすればよい。
【0048】図5は図4の制御系の動作手順を説明する
ためのフローチャート、図6はポンプ機構161を駆動
するタイミングを説明するためのタイミングチャートで
あり、これら図を用いて本例の動作を説明する。
【0049】まず装置電源がオンとなると、当該オン信
号に応じ、液面センサ501の信号Dの有無に拘わらず
本手順が起動され、ポンプ機構161が所定時間(T2
の期間であってもよい)駆動される(図5のステップS
1)。これは、装置が長期間運転されないでいた可能性
を考慮したもので、例えば週末に装置を停止して次の稼
働時まで放置されていたような場合は大容量液室121
内および送液用液室131内に滞留していたインク中
に、径が大きくなった粒子や沈降物が生じているおそれ
があり、ポンプ機構161を所定時間駆動することによ
り大容量液室121と送液用液室131内のインクの攪
拌を行って径が大きくなった粒子を分散し、沈降物を溶
融させることを目的としたものである。而して、これが
第3の制御手段をなす。
【0050】また、装置を稼働させてプリント動作を行
うとインクが消費され、送液用液室131内のインク量
が減少してゆくから、液面センサ501がインク液面の
最低位を検知して信号Dを生成したときには、図5の手
順とは独立してポンプ機構161が所定時間T3の期間
駆動される。図6において、P1,P2およびP3はそ
れぞれ液面センサ501がインク液面低下検知信号Dを
発生した瞬間を示し、これに応じたコントローラ500
は期間T3だけポンプ機構161を駆動して送液用液室
131へのインク補充を行わせる。そして、これが第1
の制御手段をなす。
【0051】一方、コントローラ500は装置電源オン
と同時にタイマ504をスタートさせ(図5のステップ
S3)、所定時間T1の経過が判定されたときに(ステ
ップS5)、インク循環およびインク攪拌を主目的とし
てポンプ機構161の駆動を期間T2に亘って行う(ス
テップS7)。これが第2の制御手段をなす。
【0052】また、このとき同時にタイマ504をリス
タートする。このインク循環およびインク攪拌を主目的
としたポンプ機構161の駆動は、送液用液室131へ
のインク補充のためのポンプ機構161の駆動の有無に
拘わらず、すなわちこれとは独立して、周期T1で定期
的に繰り返されるのが特徴であり、これによってインク
の粒子系が大きくなる現象や沈降物の発生を防止してい
る。
【0053】なお、図6中に図示されている各期間T
1、T2およびT3の長さは、大容量液室121や送液
用液室131の容量、さらにはインクの種類等によって
適切に決定されるべき要素であって、図示の比率に限定
されないのは勿論である。また、液面センサ501が発
生する信号Dに応じた期間T3に亘るポンプ機構161
の駆動によっても十分なインク循環およびインク攪拌が
達成できるのであれば、当該駆動と同時にタイマ503
をリセット・リスタートさせるようにしてもよい。
【0054】(第2例)図7は、本発明の実施形態の第
2例に係るインク供給部の構成例を示す斜視図であり、
図2と同様に構成できる部分については対応箇所に同一
符号を付してその説明は省略する。
【0055】本例の特徴は、大容量液室121内に攪拌
子400を設けたことである。すなわち、大容量液室1
21の容量は非常に大きい場合があり、そのような場合
インク循環だけでは大容量液室121内のインク攪拌が
不十分となるおそれがある。そこで、大容量液室121
の下部に例えばマグネチックスターラ(不図示)モータ
等適宜の駆動手段を設け、これにより回転駆動される攪
拌子400を配設すれば、大容量液室121内のインク
は攪拌子400によって攪拌されることになる。従っ
て、ポンプ機構161を駆動すれば、よく攪拌された大
容量液室121内のインクが送液用液室131に送り込
まれることになるので、送液用液室131内のインクも
効率的に攪拌されることになる。
【0056】なお、攪拌子400の回転駆動は常時行わ
れるようにしても、あるいは適切な制御によってポンプ
機構161の駆動と連動して行うようにしてもよい。ま
た、攪拌子400の代わりに、攪拌羽根を取り付けた攪
拌棒を用いてもよい。
【0057】(その他)次に、以上のような装置を用い
たインクジェット捺染記録の工程全体を説明する。上述
のインクジェット記録装置を用いて、インクジェット印
捺工程を経た後、布帛を乾燥(自然乾燥を含む)させ
る。そして、引き続き布帛繊維上の染料を拡散させ、か
つ繊維への染料を反応定着させる工程を施す。この工程
により、充分な発色性と染料の固着による堅牢性を得る
ことができる。
【0058】この拡散、反応定着工程は従来公知の方法
でよく、例えば、スチーミング法が挙げられる。なお、
この場合、印捺工程の前に、予め布帛にアルカリ処理を
施してもよい。
【0059】その後、後処理工程において、未反応の染
料の除去および前処理に用いた物質の除去が行われる。
最後に、欠陥補正、アイロン仕上げ等の整理仕上げ工程
を経て記録が完成する。
【0060】特に、インクジェット捺染用布帛として
は、(1)インクを十分な濃度に発色させ得ること、
(2)インクの染着率が高いこと、(3)インクが布帛
上で速やかに乾燥すること、(4)布帛上での不規則な
インクの滲みの発生が少ないこと、(5)装置内での搬
送性に優れていること、等の性能が要求される。これら
の要求性能を満足させるために、本発明において、必要
に応じて布帛に対し、あらかじめ前処理を施しておくこ
とができる。例えば、特開昭62−53492号公報に
おいてはインク受容層を有する布帛類が開示され、ま
た、特公平3−46589号公報においては還元防止剤
やアルカリ性物質を含有させた布帛の提案がなされてい
る。このような前処理の例としては、布帛に、アルカリ
性物質、水溶性高分子、合成高分子、水溶性金属塩、尿
素およびチオ尿素から選ばれる物質を含有させる処理を
挙げることができる。
【0061】アルカリ性物質としては、例えば、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属、
モノ,ジ,トリエタノールアミン等のアミン類、炭酸ナ
トリウム,炭酸カリウム,重炭酸ナトリウム等の炭酸も
しくは重炭酸アルカリ金属塩等が挙げられる。さらに酢
酸カルシウム、酢酸バリウム等の有機酸金属塩やアンモ
ニアおよびアンモニア化合物等がある。また、スチーミ
ングおよび乾熱下でアルカリ物質となるトリクロロ酢酸
ナトリウム等も用い得る。特に好ましいアルカリ性物質
としては、反応性染料の染色に用いられる炭酸ナトリウ
ムおよび重炭酸ナトリウムがある。
【0062】水溶性高分子としては、トウモロコシ,小
麦等のデンプン物質、カルボキシメチルセルロース,メ
チルセルロース,ヒドロキシエチルセルロース等のセル
ロース系物質、アルギン酸ナトリウム,アラビアゴム,
ローカスイトビーンガム,トラガントガム,グアガム,
タマリンド種子等の多糖類、ゼラチン,カゼイン等の蛋
白質物質、タンニン系物質,リグニン系物質等の天然水
溶性高分子が挙げられる。
【0063】また、合成高分子としては、例えば、ポリ
ビニルアルコール系化合物,ポリエチレンオキサイド系
化合物,アクリル酸系水溶性高分子,無水マレイン酸系
水溶性高分子等が挙げられる。これらの中でも多糖類系
高分子やセルロース系高分子が好ましい。
【0064】水溶性金属塩としては、例えば、アルカリ
金属、アルカリ土類金属のハロゲン化物のように、典型
的なイオン結晶を作るものであって、pH4〜10であ
る化合物が挙げられる。かかる化合物の代表的な例とし
ては、例えば、アルカリ金属では、NaCl,Na2
4 ,KClおよびCH3 COONa等が挙げられ、ま
た、アルカリ土類金属としては、CaCl2 およびMg
Cl2 等が挙げられる。中でもNa,KおよびCaの塩
類が好ましい。
【0065】前処理において上記物質等を布帛に含有さ
せる方法は、特に制限されないが、通常行われる浸漬
法、パッド法、コーティング法、スプレー法などを挙げ
ることができる。
【0066】さらに、インクジェット捺染用布帛に付与
される捺染インクは、布帛上に付与した状態では単に付
着しているに過ぎないので、引き続き繊維への染料等イ
ンク中の色素の定着工程を施すのが好ましい。このよう
な定着工程は、従来公知の方法でよく、例えば、スチー
ミング法、HTスチーミング法、サーモフィックス法、
あらかじめアルカリ処理した布帛を用いない場合は、ア
ルカリパッドスチーム法、アルカリブロッチスチーム
法、アルカリショック法、アルカリコールドフィックス
法等が挙げられる。また、定着工程は、染料によって反
応過程を含むものと含まないものとがあり、後者の例と
しては繊維に含浸させて物理的に離脱しないようなもの
がある。また、インクとしては所要の色素を有するもの
であれば適宜のものを用いることができ、染料に限られ
ず顔料を含むものでもよい。
【0067】さらに未反応の染料の除去および前処理に
用いた物質の除去は、上記反応定着工程の後に従来公知
の方法に準じ、洗浄により行うことができる。なお、こ
の洗浄の際に従来のフィックス処理を併用することが好
ましい。
【0068】以上述べた後処理工程が施されたプリント
物は、その後所望の大きさに切り離され、切り離された
片は、縫着,接着,溶着等、最終的な加工品を得るため
の工程が施され、ワンピース,ドレス,ネクタイ,水着
等の衣類や布団カバー,ソファカバー,ハンカチ,カー
テン等が得られる。布帛を縫製等により加工して衣類や
その他の日用品とする方法は、従来より公知の技術であ
る。
【0069】なお、プリント用媒体としては、布帛,壁
布,刺しゅうに用いられる糸、壁紙、紙、OHP用フィ
ルム、アルマイト等の板状物その他インクジェット技術
を用いて所定の液体を付与可能な種々のものが挙げら
れ、布帛とは、素材,織り方,編み方を問わず、あらゆ
る織物,不織布およびその他の布地を含む。
【0070】本発明は、上述したインクジェットプリン
ト方式に限らず種々のプリント方式を採用できるが、イ
ンクジェットプリント方式を採用する場合には、その中
でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギ
として熱エネルギを発生する手段を備え、前記熱エネル
ギによりインクの状態変化を生起させる方式、すなわち
キヤノン株式会社が提唱するバブルジェット方式のプリ
ントヘッド、プリント装置を用いることで優れた効果を
もたらすものである。かかる方式によればプリントの高
密度化,高精細化が達成できるからである。
【0071】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、プリント情報に対応していて核沸騰を越え
る急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を
印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発
生せしめ、プリントヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長,収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状
の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細
書,同第4345262号明細書に記載されているよう
なものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率
に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記
載されている条件を採用すると、さらに優れたプリント
を行うことができる。
【0072】プリントヘッドの構成としては、上述の各
明細書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変
換体の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書,米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を
開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギ
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基いた構成と
しても本発明の効果は有効である。すなわち、プリント
ヘッドの形態がどのようなものであっても、本発明によ
ればプリントを確実に効率よく行うことができるように
なるからである。
【0073】加えて、プリントヘッドは、プリント装置
の形態に対応して構成できるのは勿論であり、所謂ライ
ンプリンタ形態のものに対してはプリント媒体の幅に対
応した範囲にわたって吐出口を配列したものとすればよ
い。また、上例のようなシリアルタイプのプリントヘッ
ドとしては、装置本体に固定されたプリントヘッド、あ
るいは装置本体に装着されることで装置本体との電気的
な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換
自在のチップタイプのプリントヘッド、あるいはプリン
トヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカー
トリッジタイプのプリントヘッドを用いた場合にも本発
明は有効である。
【0074】また、本発明のプリント装置の構成とし
て、プリントヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段
等を付加することは本発明の効果を一層安定できるの
で、好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、
プリントヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニ
ング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれと
は別の加熱素子或はこれらの組み合わせを用いて加熱を
行う予備加熱手段、プリントとは別の吐出を行なう予備
吐出手段を挙げることができる。
【0075】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用プ
リント信号付与時にインクが液状をなすものを用いても
よい。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形
状態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せ
しめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸
発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化
するインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギ
のプリント信号に応じた付与によってインクが液化し、
液状インクが吐出されるものや、プリント用媒体に到達
する時点ではすでに固化し始めるもの等のような、熱エ
ネルギの付与によって初めて液化する性質のインクを使
用する場合も本発明は適用可能である。このような場合
のインクは、特開昭54−56847号公報あるいは特
開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔
質シート凹部または貫通孔に液状又は固形物として保持
された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形
態としてもよい。本発明においては、上述した各インク
に対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行
するものである。
【0076】さらに加えて、本発明の形態としては、コ
ンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として用い
られるものの他、リーダ等と組合せた複写装置の形態を
採るもの等であってもよい。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
第1および第2の液室間で適時インクを循環させること
により、あるいはさらに、大容量である第2の液室内の
インクを強制的に攪拌することにより、双方の液室内の
インクの効率的な攪拌を行い、それら液室内で生じうる
インクの化学的・物理的な変質を未然に防止して、安定
かつ良好なプリント動作を実現できる。また、濃度が異
なってくることの考えられる双方の液室内のインクを混
合して均質化することにより、むらのない均一で良好な
プリントに資することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェットプリント装置の構
成の一例を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態の第1例に係り、図1の装置
の主要部たる供給部の詳細な構成例を示す斜視図であ
る。
【図3】図1に示した装置のインク供給系を模式的に示
す図である。
【図4】第1例に係るポンプ運転制御を行うための制御
系の構成例を示すブロック図である。
【図5】図4の制御系の動作手順を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図6】第1例によるポンプ機構駆動のタイミングを説
明するためのタイミングチャートである。
【図7】本発明の実施形態の第2例に係るインク供給部
の構成例を示す斜視図である。
【符号の説明】
100 インク供給部 121 大容量液室(第2の液室) 131 送液用液室(第1の液室) 131a 大気連通孔 141 ドレイン管 151,171 インクチューブ 161 ポンプ機構 200 プリンタ部 205 プリントヘッド 300 布搬送部 400 攪拌子 500 コントローラ 501 液面センサ 502,503,504 タイマ

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリント媒体に対してインクを吐出する
    ことによりプリントを行うインクジェットヘッドに対し
    てインクを供給するための第1液室と、 該第1液室に対してインク補充を行うための第2液室
    と、 前記第1および第2液室間を連通するインク供給経路
    と、 該インク供給経路を介して前記第2液室から前記第1液
    室にインクを移送させる移送手段と、 前記第2液室から前記第1液室に過剰に供給された量の
    インクを前記第2液室に戻す戻し経路と、 前記第1液室へのインク補充のために前記移送手段を駆
    動する第1制御手段と、 前記補充のための動作とは別に、周期的に前記移送手段
    を駆動する第2制御手段と、を具えたことを特徴とする
    インク供給装置。
  2. 【請求項2】 前記移送手段は、前記供給経路に設けら
    れたポンプ機構の形態を有することを特徴とする請求項
    1に記載のインク供給装置。
  3. 【請求項3】 前記第2液室は前記第1液室より容量が
    大であり、前記第1液室内の液面高さと前記インクジェ
    ットヘッドの高さとの差を所定範囲に保つべく前記イン
    ク補充が行われることを特徴とする請求項1または2に
    記載のインク供給装置。
  4. 【請求項4】 前記第2液室は前記第1液室より低位置
    に配置され、前記第2液室から前記第1液室に過剰に供
    給された量のインクを前記戻し経路を介して落下させる
    ことにより戻すことを特徴とする請求項1ないし3のい
    ずれかに記載のインク供給装置。
  5. 【請求項5】 前記第1制御手段は、前記第1液室内の
    インク液面の低下の検知に応じて前記移送手段の駆動を
    行うことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記
    載のインク供給装置。
  6. 【請求項6】 前記第2制御手段は、前記補充のための
    前記第1制御手段の制御とは独立して前記移送手段の駆
    動を行うことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか
    に記載のインク供給装置。
  7. 【請求項7】 前記インクジェットヘッドを用いて前記
    プリントの動作を行う装置の電源が投入されたときに、
    前記移送手段を駆動する第3制御手段をさらに具えたこ
    とを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のイ
    ンク供給装置。
  8. 【請求項8】 前記第2液室内のインクを攪拌する攪拌
    手段をさらに具えたことを特徴とする請求項1ないし7
    のいずれかに記載のインク供給装置。
  9. 【請求項9】 インクを吐出するインクジェットヘッド
    を用いてプリント媒体に対しプリントを行うインクジェ
    ットプリント装置において、 請求項1ないし8のいずれかに記載のインク供給装置
    と、 前記プリントに際し前記インクジェットヘッドと前記プ
    リント媒体とを相対的に移動させる移動手段と、を具え
    たことを特徴とするインクジェットプリント装置。
  10. 【請求項10】 前記移動手段は、前記インクジェット
    ヘッドを前記プリント媒体に対し所定方向に移動させる
    主走査手段と、前記所定方向と直交する方向に前記プリ
    ント媒体を搬送する副走査手段とを有することを特徴と
    する請求項9に記載のインクジェットプリント装置。
  11. 【請求項11】 前記インクジェットヘッドは色調を異
    にするインクに対応して複数用いられ、前記インク供給
    装置は当該複数のインクジェットヘッドに対応して複数
    設けられることを特徴とする請求項9または10に記載
    のインクジェットプリント装置。
  12. 【請求項12】 前記インクジェットヘッドは、前記イ
    ンクを吐出するためのエネルギとしてインクに膜沸騰を
    生じさせる熱エネルギを発生する発熱素子を有すること
    を特徴とする請求項9ないし11のいずれかに記載のイ
    ンクジェットプリント装置。
  13. 【請求項13】 前記プリント媒体として布帛を用いる
    ことを特徴とする請求項9ないし12のいずれかに記載
    のインクジェットプリント装置。
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