JPH07116237B2 - 緑膿菌血清型に対する交さ反応性かつ交さ防御性単クロ−ン性抗体 - Google Patents

緑膿菌血清型に対する交さ反応性かつ交さ防御性単クロ−ン性抗体

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JPH07116237B2 JP61292626A JP29262686A JPH07116237B2 JP H07116237 B2 JPH07116237 B2 JP H07116237B2 JP 61292626 A JP61292626 A JP 61292626A JP 29262686 A JP29262686 A JP 29262686A JP H07116237 B2 JPH07116237 B2 JP H07116237B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、細菌感染を診断又は処置する際有用である新
規な材料を提供するための、免疫学的技術の応用に、更
に詳細には、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)の多種
の血清型を認識することができるヒトの単クローン性抗
体の産生及び応用に関する。
発明の背景 グラム陰性の疾患及びその最も重篤な合併症、例えば、
菌血症及び内毒素症は、ヒト患者におけるかなりの罹患
及び致死の原因である。このことは、グラム陰性菌緑膿
菌について特にあてはまり、それは過去50年にわたつて
細菌感染、特に院内感染に伴ない増大している。
過去数十年の間に、抗生物質がグラム陰性疾患のコント
ロールのための選択治療になつて来た。しかし、連続し
た高いグラム陰性細菌疾患に伴なう罹患率及び致死率
は、特に緑膿菌について抗生物質治療の限界を示すもの
である(例えば、アンドリオール、V,G.,「緑膿細菌:
抗生物質治療は生存を改善することができるか」、J.La
b.Clin.Med.(1978)94:196〜199参照)。このことは、
別の予防及び処置法の探究をうながした。
考慮された1つの方法は、能動又は受動免疫化による宿
主の免疫系の強化である。例えば、緑膿菌からの全細胞
細菌ワクチン又は精製細菌内毒素によるヒト又は実験動
物の免疫化は、緑膿菌の細胞外膜上に位置するリポポリ
サツカリド(LPS)分子の反復性オリゴサツカリド上の
決定基に主に向けられている特異的オプソン抗体の発達
を生じることが観察されている(ポラツク、M.,免疫グ
ロブリン:静脉内製剤の特性及び用途、アルビング、B.
M.及びフインレイソン、J.S.編、73〜79頁、米国保健及
びヒトサービス部、1979参照)。前記の抗体は、能動的
にひきおこされても受動的に移しかえられても、種々の
動物モデルにおいて(ポラツク、上記)又ヒトによる若
干の予備調査において(ヤング、L.S.及びポラツク、
M.,緑膿菌、サバース、L.編、119〜132頁、ハンス・ヒ
ユーバー、1980参照)緑膿菌の致死効果に対して防御性
であることが示されている。更に、ヒトにおけるこれら
の抗体の役割に特に重要なのは、緑膿細菌をもつ患者に
おける、生存と感染株のLPS分子に対する抗体の高い急
性血清力価との間の関係の知見である(ポラツク、M.及
びヤング、L.S.,J.Clin.Invest.,63:276〜286(1979)
参照)。
上の報告は、感染株に対する抗体を含有するプールされ
たヒト免疫グロブリンを投与することによるような、免
疫治療的アプローチがあれば緑膿菌による細菌疾患を予
防及び処置するのに利用することができることを示唆し
ている。ヒト免疫グロブリンは、ここでは抗体が多くさ
れている分画ヒト血清の部分と定義され、その中に緑膿
菌の菌株に対する特異的抗体が表わされている。ヒト免
疫グロブリン成分を使用する際のいくつかの固有の限界
のために、緑膿菌による疾患の処置へのこのアプローチ
はまだ研究されており(例えば、コリンス、M.S.及びロ
ビイ、R.E.,Am.J.Med.,76(3A):168〜174(1984)参
照。目下のところこれらの成分を利用する市販の製品は
入手できない。
免疫グロブリン成分に伴なう前記の限界の1つは、それ
らが1ケ又はそれ以上の上ナーからの試料のプールより
なり、このような試料は、特定の抗緑膿菌抗の存在につ
いて予選択されていることである。このプール化は、個
々の抗体力価の平均化を生じ、その結果所望の抗体の得
られる力価の余り大きくない上昇があるだけである。
他の限界は、生成物の一定性を確保するため、予選択過
程自体が高価な連続スクリーニングを必要とすることで
ある。これらの努力にもかかわらず、免疫グロブリン生
成物は、尚バツチからバツチへ、又異なつた地域からの
生成物の間にかなりの変動性を有していることである。
免疫グロブリン組成物に固有の尚別の限界は、それらの
使用の結果、好ましくない生物学的効果をおこす潜在性
を有する、大量の多来のタンパク性物質(それは、最近
獲得免疫不全症候群、即ちAIDSに随伴することが示され
ているもののような、ウイルスを含むことがある)の同
時投与を生じることである。所望の抗体の低い力価及び
外来物質の高い含量の組合せは、至適より下の水準ま
で、患者に投与し得る特異的、かくして有益な免疫グロ
ブリンの量を限ることが多い。
1975年ユーラー及びミルスタインは、ある種のマウス細
胞系をネズミ脾臓細胞と融合させて、各々が単一の特異
的の抗体、即ち、単クローン性抗体を分泌するハイブリ
ドーマをつくり出すことができることを報告した(ユー
ラー、G.,及びミルスタイン、C.,Nature,256:495〜497
(1975))。この技術の出現と共に、抗原上特定の決定
基に対する完全に特異的なネズミ抗体の大量を産生する
ことが可能となつた。しかし、前記マウス単クローン性
抗体又は前記抗体の組成は、マウス単クローン性抗体
が、特にある種のヒトの疾患の処置のための試験におい
て使用される時、抗体を無効にする免疫レスポンスを現
わすことが観察されているという知見に照して、ヒトに
おける使用の場合重要な欠点を有している(レビイ、R.
L.及びミラー、R.A.,Ann.Rev.Med.,34:107〜116(198
3))。
ハイブリドーマを使用して、サドフらは、緑膿菌の特定
の血清型のLPS分子上のO側鎖決定基に対して向けられ
ているIgM類のマウス単クローン抗体の産生を報告して
いる(1982年Interscience Conference on Antimicrobi
al Agents and Chemotherapy アブストラクツ)。彼ら
は更に、このネズミ抗体が、抗体が向けられている型と
同じ血清型(即ち、同族血清型)の緑膿菌の致死チヤレ
ンジに対してマウスを防御することを報告した。いくつ
かの後の論文は、種々の特異性のマウス及びヒト抗緑膿
菌LPS単クローン性抗体の開発を詳述している;例え
ば:サワダ、S.ら、J.Inf.Dis.,150:570〜576(198
4);サドフ、J.ら、Antibiot.Chemother.,36:134〜146
(1985);ハンコツク、R.ら、Infect,Immun.37:166〜1
71(1982);シアダク、A.W.及びロストロム、M.E.,ヒ
トハイブリドーマ及び単クローン性抗体、エンゲルマ
ン、E.G.ら編、167〜185頁、プレヌム・パブリツシング
・コーポレーシヨン(1985)及びサワダ、S.ら、J.Inf.
Dis.,152:965〜970(1985)。抗緑膿菌LPS血清型特異性
ヒト単クローン抗体の産生及び免疫治療応用が出願中の
米国特許出願第734,624及び828,005に開示されており、
それらは参考文献として本発明に組み入れられる。
感染が単一の血清型にトレースすることができる時のよ
うな、若干の場合には緑膿菌の単一の血清型に特異的な
単クローン性抗体を利用するいくつかの利点が存在する
ことがあるが、多くの他の場合にはそれらでは好適では
ない。例えば、ヒトにおける潜在性疾患に対する予防処
置においては、複数の血清型に対して防御性のヒトの抗
体を投与すれば好適である。同様に、感染株の血清型が
知られていない治療応用においては、臨床上重要な緑膿
菌血清型の大部分(すべてではなくても)に対して有効
なヒトの抗体を投与すれば好適である。各々が緑膿菌の
単一の血清型に対して特異的である、ヒト単クローン性
抗体の組合わせは、理論的には種々の血清型に対して防
御するようにつくることができるが、このような組合わ
せは、開発するのが困難であり、製造の見地から得るこ
とは経済的でない。
従つて、緑膿菌の複数の血清型を認識し、それらに対す
る防御を生じることができるヒト抗緑膿菌単クローン性
抗体に対するかなりの必要性が存する。更に、これらの
抗体は、緑膿菌感染の予防及び治療処置として使用する
のに適当である。本発明はこれらの必要性を充たす。
発明の要約 緑膿菌の複数の(すべてではないが)IATS血清型のLPS
分子と特異的に反応することができるヒト単クローン性
抗体を産生することができる、新規な細胞系が提供され
る。これらの抗体は、フイツシヤー免疫型と種々の反応
性を有し、0、1、或いは複数の免疫型に結合する。そ
の上、緑膿菌血清型と交さ反応することができる、少な
くとも1つのヒト単クローン性抗体又はその結合性フラ
クシヨンよりなるもの(このものは、好適には生理的に
使用可能な担体も含む)の予防又は治療量を投与するこ
とによつて、緑膿菌による感染にかかりやすいか又は既
に感染しているヒトを処置する方法が提供される。この
ものは又、次のもののいずれか1つ又はそれ以上を含有
していてよい:緑膿菌のLPS又はべん毛又は外毒素A上
の他の血清型又は免疫型決定基と反応することができる
追加のヒト単クローン性抗体;ヒト血しようからのガン
マグロブリン画分;緑膿菌と反応性である免疫グロブリ
ンの高水準を示すヒトから血しようが得られる、ヒト血
しようからのガンマグロブリン画分;並びに1つ又はそ
れ以上の抗菌剤。
特定実施態様の説明 本発明によれば、ヒト単クローン性抗体を産生すること
ができる新規な細胞及び前記抗体よりなるものが提供さ
れ、これは、少なくとも複数の(又場合によつてはすべ
ての)緑膿菌株を選択的に認識することができ、その場
合個々の抗体は、典型的には緑膿菌の多種のIATS血清型
及び0、1、或いは複数のフイツシヤー免疫型を認識す
る。主体細胞は、それからの生殖系DNA又はプレカーサ
ー細胞が、いくつかの緑膿菌血清型の間に共通のエピト
ープに対する結合部位を有する抗体をコード化(encod
e)するように再配列している同定可能な染色体を有し
ている。これらのヒト単クローン性抗体は、診断及び治
療を含む、多種多様の方式で(例えば、生体内防御)使
用することができる。
典型的には、本発明の細胞は、緑膿菌のアクセス可能な
LPS分子に対する防御性ヒト単クローン性抗体を産生す
るヒトの形質転換型リンパ球である。「アクセス可能」
とは、単クローン性抗体との直接の相互作用のため使用
する環境において、LPS分子が生理的に利用できること
を意味する。このようにして提供される単クローン性抗
体は、緑膿菌による重篤な疾患の処置又は予防の際有用
である。緑膿菌の外膜のLPS分子は、抗体分子による直
接の接触に利用され、かくしてこの菌の補体仲介型溶菌
及び(又は)食作用を容易にする。更に、外膜から周囲
の環境中へ剥離されるLPS分子は又、抗体分子と直接相
互作用はなく、網内系を介して排除される。
単クローン性抗体の調製は、緑膿菌の多種血清型のLPS
分子上のエピトープに特異的な抗体についてコードする
核配配列の表現を不死にする(immortalize)ことによ
つて行なうことができる。典型的にはこの単クローン性
抗体は、緑膿菌の適当な血清型に曝露されているか又は
されたヒトのドナーから得られるβリンパ球の細胞ドラ
イブ型のエプスタイン−バールウイルス(EBV)形質転
換によつて得られる。このようにして得られた抗体分泌
性細胞系は、二倍体核型を有する連続成長性のリンパ芽
球細胞としての特性を有し、エプスタイン‐バール核抗
原陽性であり、そしてIgG1、IgG2、IgG3及びIgG4のよう
な種々のサブタイプを含む、IgG、IgA、或いはIgDイソ
タイプの単クローン性抗体を分泌する。この細胞ドライ
ブ型形質転換自体は、米国特許第4,464,465号に詳細記
載され、それは参考文献として本発明に組入れられる。
この単クローン性抗体は、そのまま、或いはFv,Fab、F
(ab′)2のようなフラクシヨン(fragment)として使
用することができるが、通常そのまま使用される。
別法として、抗体を産生する細胞系は、適当な薬剤マー
ク型(drug-marked)のヒト骨髄腫、マウス骨髄腫、ヒ
ト−マウスヘテロ骨髄腫、或いはヒトリンパ芽球細胞の
ヒトβリンパ球との細胞融合によりヒトハイブリツド細
胞系を生じれば得ることができる。
本発明の細胞系は、ヒト単クローン性抗体の直接産生の
場合の以外に用途を見出すことができる。これら細胞系
は、他の細胞(適当な薬剤マーク型ヒト骨髄腫、マウス
骨髄腫、ヒト−マウスヘテロ骨髄腫、或いはヒトリンパ
芽球細胞のような)と融合させてハイブリドーマを得、
かくしてこれら単クローン性抗体をコード化する遺伝子
のトランスフアーを備えることができる。別法として、
これら細胞系は、免疫グロブリンをコード化する染色体
の原料として使用することができ、それを単離し、融合
以外の技術によつて細胞にトランスフアーすることがで
きる。その外、これら単クローン性抗体をコード化する
遺伝子は、単離し、種々の宿主において特異的な免疫グ
ロブリンの産生のため組み替えDNA技術に従つて使用す
ることができる。特に、メツセンジヤーRNAからcDNAラ
イブラリーを調製することにより、免疫グロブリンにつ
いてコードし、かつイントロンを含まない単一cDNAクロ
ーンを単離し、適当な原核又は真核表現ベクター中に入
れ、次に最終のバルク産生のために宿主中に形質転換す
ることができる。
これらリンパ芽球又はハイブリツドは、常用の技術に従
つてクローニング、スクリーニングすることができ、異
なつた緑膿菌血清型のエピトープに結合することができ
る抗体が細胞上清中検出される。
文献には抗緑膿菌抗体の存在について細胞上清をスクリ
ーニングするのに使用する可能性があるいくつかの血清
型スキームが存在する。これらのスキームは、主として
この菌の熱安定性の主要体抗原(somatic antigen)を
基にする(ジールト、C.H.,臨床細菌学におけるグルコ
ース非醗酵性グラム陰性細菌、ジラルジ、G.L.編、CRC
プレス、213〜238頁(1978)参照)。セログルーピング
・スキームのこの増殖により緑膿菌の血清学的研究にお
いて比較することがやや困難となり、かくして上清をス
クリーニングする目的のためのある系の選択は、いくら
か任意的になるように思われる。タイピング系の間の混
乱は、最近今後の緑膿菌の血清学的研究のバツクボーン
として系統的細菌学国際委員会のプソイドモナス科小委
員会によつて提案された。国際抗原タイピングスキーム
(IATS)の創出によつて明らかにされた。この系は、IA
TS 1型、IATS 2型などと称される、17の別個の血清型を
備えるものであるが、以前の系において同定されている
すべての熱安定性の主要体抗原を包含する。リュウ、P.
V.,Int.J.Syst.Bacteriol.,33:256〜264(1983)(これ
は参考文献として本発明に組み入れられる)参照。
緑膿菌の菌株の間で交さ反応性である防御性単クローン
性抗体を開発するにあたつては、緑膿菌の防御性抗原を
基にするタイピング・スキームを組み入れることも有利
である。前記のスキームは、臨床使用のためのワクチン
を開発する意図で考案され、フイツシヤー、M.W.ら、J.
Bacteriol.,98:835〜836(1969)に詳細説明されてい
る。普通フイツシヤーのタイピング系といわれているこ
の系は、既知の緑膿菌の大部分を7つの型に分類し、フ
イツシヤー免疫型1、フイツシヤー免疫型2などと称さ
れる。IATSとフイツシヤーのタイピング系との相関は明
らかにされ(リユウ、P.V.ら、上)、表Iに示される。
表Iにノートされているとおり、いくつかのIATS血清型
について対応するフイツシヤー免疫型がないが、各フイ
ツシヤー免疫系あるいはIATS血清型に対応するものであ
る。IATS及びフイツシヤータイピン系について、両血清
タイピングスキームに関係する抗原決定基は、緑膿菌の
表面LPS分子に存すると考えられる(リユウ、P.V.ら、
上;ハネジーン、F.ら、Nature,229:209〜210(197
9)。
表I 緑膿菌に対するIATS及びフイツシヤータイピングスキー
ムの比較及び相関 IATS フイツシヤー 1 4 2 3 3 − 4 − 5 7 6 1 7 − 8 6 9 − 10 5 11 2 12 − 13 − 14 − 15 − 16 − 17 − 本発明の1面においては、緑膿菌の複数の(すべてでは
ないが)血清型に存在するリポポリサツカリド決定基に
特異的に結合することができるヒト単クローン性抗体が
提供される。これらの決定基は、例えば、2つ又は3つ
のIATS血清型上、並びに0、1、或いは少なくとも2つ
のフイツシヤー免疫型上に存在していてよい。前記の抗
体は、認識された血清型及び免疫型の若干又はすべて、
典型的には2つ又はそれ以上の血清型に対して生体内防
御性であつてよい。
本発明の単クローン性抗体は又、試験管内の多種多様の
用途を見出すことができる。例として、この単クローン
性抗体は、タイピングのため、特定の緑膿菌株の単離の
ため、細胞の非均質な混合物中緑膿菌細胞を選択的に除
去するためなどに利用することができる。
診断の目的の場合には、この単クローン性抗体は、標識
型であつても又は非標識型であつてもよい。典型的に
は、診断アツセイは、緑膿菌のLPSへの単クローン性抗
体の結合を経てコンプレツクスの形成の検出を伴なう。
非標識型の時には、抗体は、凝集アツセイにおいて用途
がある。その外、非標識型抗体は、免疫グロブリンに特
異的な抗体のような、この単クローン性抗体と反応性で
ある他の標識型抗体(第2の抗体)と組合わせて使用す
ることができる。別法として、この単クローン性抗体を
直接標識することができる。放射性核種、螢光体(fluo
rescer)、酵素、酵素基質、酵素コフアクター、酵素阻
害剤、リガンド(特にハプテン)などのような、多種多
様の標識を用いることができる。多くの型のイムノアツ
セイが利用でき、例として、若干のものは、米国特許第
3,817,827;3,850,752;3,901,654;3,935,074;3,984,533;
3,996,345;4,034,074;並びに4.098,876号に記載されて
いるものを包含し、それらはすべて参考文献として本発
明に組み入れられる。
普通は、本発明の単クローン性抗体は酵素イムノアツセ
イにおいて利用され、この場合主体の抗体、或いは異な
つた種からの第2の抗体は、酵素にコンジュゲートされ
る。ヒト血液又はその溶血物(lysate)のような、ある
種の血清型の緑膿菌を含有する試料が主体の抗体と組み
合わされる時には、抗体と所望のエピトープを表わす分
子との間に結合がおこる。次に前記の細胞を非結合試薬
から分離し、第2の抗体(酵素で標識されている)を添
加することができる。その後、細胞に特異的に結合され
ている抗体−酵素コンジユゲートの存在を決定する。当
該技術熟練者に周知の他の常用の技術も利用することが
できる。
キツトも、緑膿菌感染、或いは緑膿菌抗原の存在の検出
において主体の抗体と共に使用するため供給することが
できる。かくして、本発明の主体の単クローン性抗体も
のは、単独でか又は他のグラム陰性細菌に特異的な別の
抗体と結合状態で、通常凍結乾燥形態で、提供されるこ
とができる。これらの抗体は、標識にコンジユゲートさ
れていても非コンジユゲート型であつてもよいが、トリ
ス、リン酸、炭酸などのような緩衝液、安定剤、バイオ
サイド、不活性タンパク、例えば、ウシ血清アルブミン
などと共にキツト中に包含される。一般に、これらの材
料は、活性抗体の量を基にして薬5重量%未満存在し、
通常抗体濃度を基にすれば少なくとも約0.001重量%の
全量で存在する。しばしば、活性成分を希釈するために
不活性増量剤又は賦形剤を包含させることが望ましく、
この場合には賦形剤は、全組成物の約1〜99重量%存在
していてよい。単クローン性抗体に結合することができ
る第2の抗体が用いられる場合には、このものは通常別
のバイアル中に存在する。第2の抗体は、典型的には標
識にコンジユゲートされ、上述した抗体処方と同様にし
て処方される。
医薬用処方及び用途 本発明の単クローン性抗体は又、医薬として有効な担体
と共に本発明の単クローン性抗体の少なくとも1つの治
療又は予防量を含有する医薬用組成物の成分として組み
入れることができる。医薬用担体は、単クローン性抗体
を患者に運ぶのに適当ないずれかの配合可能な、毒性の
ない物質であるべきである。滅菌水、アルコール、脂
肪、ロウ、並びに不活性固体を担体として使用すること
ができる。医薬として使用可能な助剤(緩衝剤、分散
剤)も、医薬用組成物に組み入れることができる。前記
の組成物は、緑膿菌の2つ又はそれ以上(すべてではな
いが)の血清型に特異的であるように単一の単クローン
性抗体を含有することができる。別法として、医薬用組
成物は、2つ又はそれ以上の単クローン性抗体を含有し
て「カクテル」を形成することができる。例えば、種々
の緑膿菌血清型の群に対するヒト単クローン性抗体を含
有する「カクテル」であれば、この特定の細菌の臨床分
離株の大部分に対して活性をもつ一般的な製品となる。
興味があるのは、少なくとも3つのIATS血清型、通常少
なくとも4つ、並びにそれ以上、通常少なくとも5つの
IATS血清型と反応することができる予防及び(又は)治
療単クローン性抗体組成物である。特に興味があるの
は、少なくとも7つを超え、好適には少なくとも約10〜
14、又すべての17まで(17を含む)のIATS血清型と反応
する単クローン性抗体組成物である。IATS血清型と関連
して、望ましくはこの組成物は、少なくとも2つ、通常
少なくとも3つ、そしてより通常は少なくとも4つ、そ
してすべての7つまで(7を含む)のフイツシヤー免疫
タイピング系の免疫型と反応する。
本組成物の各々は、少なくとも1つ、通常少なくとも2
つ、そしてそれ以上通常少なくとも3つの抗体(この場
合各抗体は、少なくとも2、3、4又はそれ以上(しか
しすべてではない)のIATS血清型を包含する。望ましく
は少なくとも2つのIATS血清型及び1つ又はそれ以上の
フイツシヤー免疫型、好適には少なくとも2つの免疫型
に結合する少なくとも1つの単クローン性抗体がある。
望ましくは、組成物中異なつた単クローン性抗体の全数
は、少なくとも1つ、そして組成物が反応するIATS血清
型の全数の約1/2未満、しばしば前記全数の1/3である。
種々のモノクロナール抗体成分のモル比は、通常係数10
より多くは、より通常は係数5より多くは異ならず、通
常他の抗体成分の各々に対して約1:1〜2のモル比であ
る。
本発明の単クローン性抗体は、他の単クローン性抗体も
のと、或いは市販のガンマグロブリン及びヒトにおける
緑膿菌疾患の予防又は治療処置の際使用される免疫グロ
ブリン製品のような、既存の血しよう製品と組み合わせ
て使用することができる。好適には、免疫グロブリンの
場合には緑膿菌と反応性である免疫グロブリンの高水準
を表わすヒトのドナーから血しようが得られる。一般的
には、概論「静脉内免疫グロブリン及びコンプロマイズ
型宿主」、Am.J.Med.,76(3a)、1984年3月30日、1〜
231頁(これは、参考文献として本発明に組み入れられ
る)参照。
本発明の単クローン性抗体は、抗生物質又は抗菌剤と関
連して与えられる。別に投与される組成物として使用す
ることができる。典型的には、抗菌剤は、アミノグリコ
ジド(例えば、ゲンタイマイシン、トブラマイシンな
ど)と組み合わされた抗緑膿菌ペニシリン(例えば、カ
ルベニシリン)を包含してよいが、当該技術熟練者に周
知の多くの追加の薬剤(例えば、セフアロスポリン類)
も利用することができる。
本発明のヒト単クローン性抗体及びその医薬用組成物
は、経口又は非経口投与のために特に有用である。好適
には、この医薬用組成物は、非経口で、即ち、皮下、筋
肉内又は静脉内投与することができる。かくして、本発
明は、使用可能な担体中、好適には水性担体中溶解され
たヒト単クローン性抗体又はそのカクテルの溶液よりな
る非経口投与用組成物を提供する。種々の水性担体、例
えば、水、緩衝型の水、0.4%食塩水、0.3%グリシンな
どを使用することができる。これらの溶液は無菌であ
り、一般に粒子状物を含まない。これらの組成物は、常
用の周知の滅菌技術によつて滅菌することができる。こ
れらの組成物は、pH調節及び緩衝剤、毒性調節剤など、
例えば酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウ
ム、塩化カルシウム、乳酸ナトリウムなどのような、ほ
ぼ生理条件に必要に応じて医薬として使用可能な補助物
質を含有していてよい。これらの処方中抗体の濃度は、
広く、即ち、約0.5%未満、通常1%又は少なくとも1
%から15又は20重量%まで変つてよく、主として液容、
粒度などを基にし、好適には選択される特定の投与様態
について選択される。
かくして、筋肉内注射のための典型的な医薬用組成物で
あれば、1mlの滅菌緩衝水、並びに単クローン性抗体50m
gを含有するように構成することができる。静脉内注入
のための典型的な組成物であれば、滅菌リンゲル液250m
g、並びに単クローン性抗体150mgを含有するように構成
することができる。非経口投与可能な組成物を製造する
実際の方法は、当該技術熟練者に既知であるか又は明ら
かであり、例えば、Remington′s Pharmaceutical Scie
nce,15版、マツク・パブリツシング・カンパニー、イー
ストン、ペンシルバニア(1980)に詳細記載され、それ
は参考文献として本発明に組み入れられる。
本発明の単クローン性抗体は、貯蔵のため凍結乾燥さ
れ、使用前適当な担体中再構成される。この技術は、常
用の免疫グロブリンの場合有効であることが示され、既
知の凍結乾燥及び再構成技術を用いることができる。凍
結及び再構成は、種々の程度の抗体活性の損失を生じる
可能性がある(例えば、常用の免疫グロブリンの場合に
は、IgM抗体は、IgG抗体より大きい活性損失を有する傾
向がある)こと、又使用の水準は、相殺するように調節
しなければならないことがあることが、当該技術熟練者
に認められる。
本ヒト単クローン性抗体又はそのカクテルを含有する組
成物は、緑膿菌感染の予防及び(又は)治療処置のため
に投与することができる。治療応用においては、組成物
は、1つ又はそれ以上の緑膿菌血清型に既に感染してい
る患者に、感染及びその合併症を治癒又は少なくとも部
分的に抑えるのに十分な量が投与される。これを達成す
るのに適当な量は、「治療有効用量」と定義される。こ
の用途に有効な量は、感染の重さ及び患者自身の免疫系
の一般的状態によつてきまるが、一般に体重kgあたり抗
体約1〜約200mgの範囲であり、kgあたり5〜25mgの投
薬量が普通使用される。本発明の材料は、重篤な疾患状
態、即ち生命をおびやかすか又は潜在的に生命をおびや
かす状況、特に緑膿菌による菌血症及び内毒素症におい
て一般に用いられることが留意されなければならない。
このような場合には、外来物質の不存在及び本発明のヒ
ト単クローン性抗体によつて達成される「異物」の不存
在に鑑みて、これらの抗体の実質的過剰を投与すること
が可能であり、医師によつて望ましいと感じられること
がある。
予防応用においては、本抗体又はそのカクテルを含有す
る組成物は、緑膿菌に既に感染しているのではない患者
に投与されて、前記の潜在的感染に対する患者の抵抗を
増強させる。このような量は、「予防有効量」であると
定義される。この用途においては、精確な量は、ここで
も患者の健康の状態及び免疫性の一般的水準によつてき
まるが一般にkgあたり0.1〜25mg、特に0.5〜2.5mgの範
囲である。
この組成物の1回及び多回投与は、処置する医師によつ
て選択される用量及び型を用いて実施することができ
る。いずれの場合でも、医薬用処方は、有効に患者を処
置するのに十分な量の本発明の抗体を提供するべきであ
る。
実験 例I 例Iは、IATS血清型2、5、並びに16及びフイツシヤー
免疫型3及び7と反応するヒト単クローン性抗体(IgM
イソタイプ)の産生を立証する。
緑膿菌の慢性感染を有していることが知られているのう
胞性線推症患者から得られた抹消血試料をヒトB細胞の
原料として用いた。フイコル−パツク上標準遠沈技術に
よつて血液から単核細胞を分離し、(ボイアム、A.,Sca
nd.J.Clin.Lab.Invest.(1968)21:補遺97、77〜89)、
カルシウム −マグネシウムを含まないリン酸緩衝食塩
水(PBS)中2回洗浄した。
この単核細胞は、修飾Eロゼツト形成操作を使用してT
−細胞が除かれた。要約すると、細胞を最初4℃の20%
ウシ退治血清を含有するPBS中1×107細胞/mlの濃度に
再懸濁した。この懸濁液1mlを、次に17×100mlのポリス
チレン丸底管に入れ、それにイスコスの修飾ダルベツコ
培地中10%(v/v)溶液から1×109の臭化2−アミノイ
ソチウロニウム(AFT)処理ヒツジ赤血球を添加した
(マドセン、M.及びジヨンソン、H.E.,J.Immun.Methods
(1979)27:61〜74)。この懸濁液を4℃において5〜1
0分間きわめてゆるやかに混合し、次に4℃においてフ
イコル−パツク上8分間2500×gにおいて遠心分離する
ことによつてEロゼツト形成細胞を除いた。界面におい
てバンド形成しているEロゼツト陰性の抹消血単核細胞
(E-PBMC)を集め、ノスコフの培地で1回洗浄し、15%
(v/v)FCS、L−ゲルタミン(2ミリモル/l)、ペニシ
リン(100IU/ml)、ストレプトマイシン(100μg/m
l)、ヒポキサンチン(1×10-4M)、アミノプテリン
(4×10-7M)、並びにチミジン(1.6×10-5M)を含有
する同じもの中再懸濁させた。以下この培地をHAT培地
という。
E-PBMCの細胞ドライブ型形質転換は、これらの細胞を形
質転換細胞系と共培養することによつて行なわれた。形
質転換細胞系は、GM1500リンパ芽球細胞系のメタンスル
ホン酸エチル(EMS)変異、次いで30μg/mlの6−チオ
グアニンの存在下に選択して細胞をヒポキサンチン−グ
アニンホスホリボシルトランスフエラーゼ(HGPRT)
欠、かくしてHAT感受性にすることによつて誘導され
た、エプスタイン−バール核抗原(EBNA)陽性ヒトリン
パ芽球細胞系であつた。この細胞系は、1A2細胞系と称
され、ATCCNo.CRL8119として1982年3月29日ジ・アメリ
カン・タイプ・カルチヤー・コレクシヨン(ATCC)に寄
託された。対数増殖期における1A2細胞を、HAT培地中再
懸濁し、次にE-PBMCあたり8つの1A2細胞の比でE-PBMC
と組み合わせた。この細胞混合物を、ウエルあたり200
μlの容量で72,000細胞/ウエルの濃度において8つの
丸底96−ウエルミクロタイタープレート(コスター379
9)中にプレーテイングし、6%CO2を含有する加湿大気
中37℃において温置した。上清の半分を新しいHAT培地
で置換することによつて、培養物はプレート後5及び8
日にフイードされた。細胞の増殖の徴候について倒立顕
微鏡上1日おきにウエルを観察した。プレート後12日
に、ウエルの100%が増殖細胞を含有すること、ウエル
の大部分において、細胞は、取り出し及び抗緑膿菌抗体
について上清の試験のため十分な密度をもつことが観察
された。
酵素連結型イムノソルベントアツセイ(ELISA)技術
(エンクバル,E.,(1977)55:193〜200)を使用して、
抗緑膿菌抗体の存在について上清をスクリーニングし
た。抗原プレートは、平底96−ウエルミクロタイタープ
レート(イムロンII、ダイナテク)よりなり、そのウエ
ルは、ウレルの底に吸着された種々の生きた細胞を含有
していた。プラスチックへの細胞の吸着を容易にするた
め、ポリ−L−リジン(PLL)(PBS中1μg/ml、pH7.
2)50μl/ウエルを室温において30分間温置した。吸着
されないPLLを払い落とし、PBSで1回プレートを洗浄
し、各ウエルにPBS中洗浄細胞懸濁液(OD660=0.2)50
μlを添加し、プレートを37℃において1時間放置し
た。プレートを食塩水−ツイーン(0.9%NaCl、0.05%
(v/v)ツイーン20)で3回洗浄することによつて吸着
されない細菌を除去した。このスクリーンにおいて使用
された種々の抗原プレートは次のものを含んでいた: (1) 緑膿菌フイツシヤー免疫型1、2及び4(ATCC
Nos.27312、27313、27315)の混合物; (2) 緑膿菌フイツシヤー免疫型3、5、6及び7
(それぞれATCC Nos.27314、27316、27317、27318);
並びに細菌のないミクロタイタープレート。
ELISAは、最初プレートをブロツキング緩衝液〔PBS、pH
7.2、5%(w/v)脱脂乾燥ミルク、0.01%(v/v)アン
チフオームA(シグマ)、並びに0.01%(w/v)チメロ
サール含有〕200μl/ウエルで室温において60分間ブロ
ツクされた。ブロツキングの後、プレートを食塩水−ツ
イーンで3回洗浄した。次にすべてのウエルに0.1%の
ツイーン−20−及び0.2%(w/v)のウシ血清アルブミン
(BSA)を含有するPBS、pH7.2、50μlを入れた。培養
プレートのウエルからの上清を、抗原プレートの対応す
るウエル(50μl/ウエル)中にレプリカプレートし、プ
レートを室温において30分間温置した。次に上清を除去
し、ウエルを食塩水−ツイーンで3回洗浄し、ウエル
に、適当に希釈されたワサビパーオキシダーゼ(HRP)
コンジユゲート型抗ヒトIgG+IgM(アメリカン・ウアレ
ツクス・インターナシヨナル#A1114+#A1124)を添加
した。この例においては、HRP−ヤギ抗IgG及びHRP−ヤ
ギ抗IgMを、0.05%ツイーン−20及び0.1%BSAを含有す
るPBS、pH7.2中、それぞれ1:5000及び1:3000の濃度にお
いて使用した。室温において30分間の温置の後、過剰の
酵素コンジユゲート型ヤギ抗体を除去し、食塩水−ツイ
ーンで3回洗浄した。次に各ウエルに基質100mMクエン
酸緩衝液、pH5.0中0.8mg/mlのo−フエニレンジアミン
二塩酸塩プラス脱イオンH2O中0.03%H2O2、プレーテイ
ングの直前等容混合)100μlを添加した。暗所中30分
の温置の後、すべてのウエルに3N H2SO450μlを添加し
て反応を停止させた。プレートの抗原と反応した抗体を
含有する培養上清は、対応するウエル中陽性の発色が検
出され、反応の強さは、ビオ−テクEL−310ミクロELISA
リーダー上490nmにおける吸光度を測定することによつ
て定量した。
上の方法による培養上清の分析の結果、フイツシヤー免
疫型3、5、6、並びに7プレートと反応するが、フイ
ツシヤー免疫型1、2、並びに4プレート又は無細菌プ
レートと反応しない抗緑膿菌抗体を含有する2つのウエ
ルを同定した。認識された特定のフイツシヤー免疫型を
同定するために、1つのみのフイツシヤー免疫型のPLL
固定細菌を含有する抗原プレートを、各免疫型について
上述したとおり調製した。個々の免疫型プレート上ウエ
ル1C1及び2H12からの培養上清を用いる上に述べたとお
りのELISAアツセイの成績は、これらの2つのウエルが
フイツシヤー免疫型3及び7に共に特異的抗体を含有す
ることを示した。緑膿菌タイピング菌株(ATCCから得ら
れ、Nos.33348〜33364を含む)のIATSパネル上行なわれ
た同様のELISAは、ウエル1C1及び2H12中の抗体がIATS
2、5、並びに16と特異的に反応することを明示した。
ウエル1C1及び2H12中反応性抗体のイソタイプは、HRP−
ヤギ抗ヒトIgG及びHRP−ヤギ抗ヒトIgMが、組合わせて
ではなく、第2工程試薬として独立して使用されたこと
を除いて、上述した特異性試験に似たELISAアツセイに
よつて決定された。フイツシヤー免疫型3及び7による
ウエル1C1及び2H12中抗体の陽性反応は、抗IgM試薬の場
合にのみ観察され、各ウエル中関係する抗体についてIg
Mイソタイプを明示した。抗フイツシヤー免疫型3及び
7反応パターンがウエル1C1及び2H12中1つ又はそれ以
上の抗体(即ち、フイツシヤー免疫型3及び7共にと反
応性である1つ又は2つの抗体、フイツシヤー免疫型3
と反応性である一方及びフイツシヤー免疫型7と反応性
である他方)のためであるかどうかを決定するため、両
ウエルからの細胞を低い密度においてサブ培養し、増殖
細胞を含有するウエルを、別々のフイツシヤー免疫型3
及びフイツシヤー免疫型7細菌抗原プレート上抗体活性
についてアツセイした。サブ培養は、アミノプテリン成
分を欠くHAT培地(HT培地)全容100μl中細胞/ウエル
の密度において96−ウエル丸底プレート中行なわれた。
非形質転換、HAT感受性リンパ芽球細胞がすべてのウエ
ル中500細胞/ウエルの密度において支持細胞として包
含された。プレーテイング後4日に、すべてのウエルに
HAT培地100μlを添加して支持細胞を選択的に殺した。
プレーテイング後9日に上清の半分をHAT培地で置換す
ることによつてウエルに再びフイードした。その後、ウ
エルがELISAによる上清分析のために十分なリンパ芽球
細胞をもつまで、4〜5日ごとにウエルに同様にHT培地
をフイードした。個々のフイツシヤー免疫型3及びフイ
ツシヤー免疫型7抗原プレート上アツセイされた時、フ
イツシヤー免疫型3と反応するすべての上清は、フイツ
シヤー免疫型7とも反応し、1つの抗体が両フイツシヤ
ー免疫型に対する活性の起因であることを示した。無作
為に選択された上清は、IATS菌株2、5、並びに16上ア
ツセイされる時、個々の菌株ではなくすべての3つの菌
株と反応することが見出され、1つの抗体がフイツシヤ
ー免疫型3及び7及びIATS菌株2、5、並びに16と交さ
反応性であるという結論を更に支持した。
ウエル1C1及び2H12からの特定の抗体産生細胞のクロー
ニングは、上のELISAプロトコールによつてアツセイさ
れたすべてのクロナール上清がフイツシヤー免疫型3及
び7及びIATS菌株2、5、並びに16上陽性反応を生じる
まで、各ウエルからの細胞を数ラウンドの限界希釈クロ
ーニングに独立してかけることによつて行なわれた。ク
ローニングは、サブ培養のために上述した支持細胞を用
いた。これらの手段によつて、連続的(不死)(immort
al)であり、各々がフイツシヤー免疫型3及び7及びIA
TS菌株2、5、並びに16と反応性であるヒト単クローン
性抗体を分泌する2つのクローン型形質転換ヒト細胞系
が達成された。この例においては、細胞系及びそれが産
生する抗体は、同じ名称(designation)をもつ。
例II 例IIは、IATS血清型2、5及び16及びフイツシヤー免疫
型3及び7と反応するヒト単クローン性抗体(IgGイソ
タイプ)の産生法を明示する。産生のためのプロトコー
ルは、例Iと本質的に同一である。要約すると、緑膿菌
による慢性感染を有していることが知られているのう胞
性線維症患者から得られた、末梢血試料をヒトB細胞の
原料として用いた。PBS懸濁液1.6mlが1.6×109AET処理
ヒツジ赤血球細胞懸濁液と共に使用されたこと以外は、
例I中記載されたとおり単クローン性細胞を分離した。
次の点以外は、細胞ドライブ型形質転換も同じであつ
た:E-PBMCあたり1A2細胞の比は7.5であつた;15のプレ
ートを17,000細胞/ウエルにおいて使用した;プレーテ
イング後6及び10日に培養物はフイードされた;そして
プレーテイング後16日に、ウエルのほとんどすべてが増
殖細胞を含有していた。
特定の抗体について培養上清のスクリーニングは、前述
したとおり行なわれ、その結果フイツシヤー免疫型3、
5、6、並びに7プレートと反応性であるが、フイツシ
ヤー免疫型1、2及び4プレート又は無細菌プレートと
反応性でない抗体を含有する1つのウエル(9D1)の位
置をきめた。9D1培養上清を用いる個々の免疫型又は血
清型細菌抗体プレート上前述したELISAアツセイは、両
フイツシヤー免疫型3及び7、並びにIATS菌株2、5及
び16に特異的な抗体を示した。例Iに従つて行なわれた
次の研究は、ウエル9D1中抗体特異性が単一のクローン
分泌性IgGイソタイプ抗体に帰せられることを明示し
た。
例III 例IIIは、本発明の抗体のうち若干のものの抗原特異性
を明示する。単クローン性抗体1C1、2H12及び9D1が同じ
抗体標識と反応し、かくして特異性が同一であるか否か
を決定するため、追加のアツセイを行なつた。第1に、
緑膿菌の対照菌株及び臨床分離株のパネル上ELISAにお
いて抗体を比較した。ELISAプロトコールは、次の修飾
以外は前述したとおりであつた: 1)PLL被覆プレートに吸着された細菌の代りに、プレ
ートのウエルは、ウエルの底にエタノール固定された全
細菌を含有していた。プレートは、ウエル中へのPBS中
洗浄細菌懸濁液(OD660=0.2)50μの添加、プレートの
500×gにおける20分の遠心分離、PBSの吸引、エタノー
ル75μlの添加10分間、エタノールの除去、次いで風乾
によつて調製された。抗原プレート上IATS菌株2、5、
11、並びに16(それぞれ、ATCC Nos.33349、33352、並
びに33363)及び製造者の指示によるデイフコ〔デトロ
イト、ミシガン〕バクト−緑膿菌抗血清を用いる凝集反
応及びELISA(明細書中記載のとおり)によつて共に血
清型2、5、16、並びに前記血清型の組合せと前にタイ
ピングされていた16の臨床分離株が包含された;2)ウサ
ギタイピング抗血清を、1:250の希釈において使用され
た抗IATS-16以外は、PBS中1:500の希釈において使用し
た。1C1、2H12及び9D1抗体を含有する培養上清を純で使
用した;3)第2工程試薬として、1:500希釈したビチオ
ン化タンパクA(B−2001、ベクター・ラボラトリー
ズ、インコーポレーテツド、バーミンガム、カリフオル
ニア)及び1:500希釈したビオチン化ヤギ抗ヒトIg(470
3、タゴ、インコーポレーテツド、バーギンガム、カリ
フオルニア)を、それぞれウサギ及びヒト抗体の検出の
ために使用した。適当なウエルに試薬50μlを添加し、
室温において30分の温置の後、結合されていない試薬を
除去し、ウエルを3回洗浄した。次に各ウエルに予め形
成されたアデニン:ビオチン化ワサビパーオキシダーゼ
コンプレツクス(ベクタスタインABCキツト、ベクター
・ラボラトリーズ、インコポレーテツド、バーミンガ
ム、カリフオルニア)を添加した。室温において30分の
温置の後、過剰のベクタスタインABC試薬を除去し、基
質の添加の前にウエルを3回洗浄した。
表IIに示されるとおり、このアツセイの結果は、抗体1C
1及び9D1が、IATS2、5、或いは16血清型とタイピング
されたどの臨床分離株とも反応するが、抗体2H12が3つ
の前記分離株と反応しないことを示した。このことは、
抗体2H12が1C1又は9D1によつて認識されるものとは異な
つたエピトープを認識したこと、又この2つのエピトー
プが、IATS血清型2、5、或いは16に対応する臨床分離
株の大部分(しかしすべてではない)上明らかに同調し
て表現されることを示唆する。
このデータは更に、抗体1C1及び9D1によつて認識される
分子標的が、IATS血清型2、5、或いは16に属するとタ
イピングすることができた緑膿菌のすべての臨床分離株
上に存在するらしいが、抗体2H12によつて認識される標
的が、前記分離株のサブグループ上表現されることが示
唆された。
1C1、2H12、並びに9D1抗体が異なつた抗体と反応したか
又は別に、前記エピトープをもつ同じ抗原上異なつたエ
ピトープがIATS2、5、並びに16血清型の大部分(すべ
てではない)に表現したかを決定するため、イムノブロ
ツトアツセイを行なつた。IATS2、5、並びに16の間の
分けられた抗原性は、熱安定性の抗原のためであるよう
に見える(リユウ、P.V.ら、上)ので、又熱安定性は、
前に注記されたリポポリサツカリドの特性であるという
事実に合わせて、IATS菌株2、5、16、並びに11からの
LPS標品を分析のための抗原標品として選択した。粗LPS
は、タイプ菌株から60℃において食塩水中抽出によつて
調製された(オルスコフ、F.ら、Acta Path.Microbiol.
Scand.(1971)B節79:142〜152)。血清型の各々から
の2−ケト−3−デオキシオクトネート(KDO)含量に
よつて決定して、LPS10μgを、10〜20%勾配ゲル上ド
デシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳
動(SDS-PAGE)(ハンコツク、R.E.W.及びカレー、A.
M.,J.Bacteriol.(1977)140:901〜910)にかけた。分
離された分子種は、別に記載されているとおり(トウビ
ン、H.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1979)76:4350〜4
354)ゲルからニトロセルロース膜(NCM)に移され、NC
MブロツトをPBS−ツイーン中1時間ブロツキングされた
(バタイガー、B.ら、J.Immunol.Meth.(1982)55:297
〜307)。次にブロツトは、1C1、2H12、或いは9D1細胞
系からの消費培養上清20ml中室温において1時間温置さ
れた。PBS−ツイーン中5分間洗つて後、NCMプロツトの
各々を、アルカリ性ホスフアターゼ−コンジユゲート型
ヤギ抗ヒトIgG+IgA+IgM(ザイム型)の1:1000又は1:1
500希釈(PBS−ツイーン中)中25℃において1時間温置
した。次にブロツトを、PBS−ツイーン中5回5分間洗
浄し、その後ラーリイら、Proc.Natl.Sei.USA(1983)8
0:4045〜4059によつて記載されているとおりニトロブル
ーテトラゾリウム/5−ブロモ−4−クロロ−3−インド
リルホスフエート(NBT-BCIP)基質30ml中ブロツトを25
℃において15〜20分間温置することによつて抗原−抗体
相互作用を可視にした。発色は、脱イオン水中数回ブロ
ツトを洗うことによつて停止された。
3つの抗体を用いて得られたブロツトのプロフイルは著
しく異なつていた。抗体2H12は、血清型2、5、並びに
16の抗原標品中規則的に間隔がおかれた(即ち、はしご
様)低分子量分子の短かい系列を優先的に認識した。若
干の規則的に間隔がおかれた高分子量分子もわずかに認
識された。血清型11からのLPS標品上反応は観察されな
かつた。前に60℃においてプロテイナーゼKで処理して
タンパク抗原を破壊したLPS標品を使用したイムノブロ
ツト分析のくり返しの結果、プロフイルは変らなかつ
た。低分子量バンドは、銀染色ゲル上最低のバンド(コ
ア領域プラスLPAのリピドAを表わす)が認識されなか
つた点以外、抗原がNCMに移されず、その代りにLPSの存
在について特異的に染色された(ツアイ、C.M.及びフラ
ツシユ、C.E.,Anal.Biochem.(1982)119:115〜119)同
様にして得られたSDS-PAGEゲル中可視にされて、より小
さい形態のLPS分子に精密に合致していた。抗体1C1は、
血清型2、5、並びに16(しかし11ではない)の抗原標
品の間の規則的に間隔が置かれた低分子量分子の同じ系
列を認識したが、反応の強度は、2H12の場合程強くはな
かつた。しかし、その外、この抗体は又、血清型2、
5、並びに16上規則的に間隔が置かれた比較的高分子量
の分子の系列を優先的に認識し、それは、認識された比
較的低分子量バンドと組み合わせて、異なつた全はしご
様プロフイルを生じた。これらのプロフイルは、プロテ
イナーゼKによる抗原標品の前処理によつて変らなかつ
た。再び、これらのプロフイルは、コアプラスリピドA
を表わすバンドが認識されなかつた点以外、LPS−特異
性染色ゲル中観察されたはしご様バンド形成パターンに
対応していた(即ち、それらは、バンド対バンドで対応
するように思われた)。抗体9D1は、IATS2、5、並びに
16(しかし11ではない)菌株上抗体1C1と同じ反応プロ
フイルを有していた。再び、異なつたLPS標品の銀染色
ゲルのはしごの最低のバンドは認識されず、全プロフイ
ルは、プロテイナーゼKによるLPS標品の前処理によつ
て変らなかつた。まとめると、これらの観察は、血清型
2、5、並びに16のLPSが2H12、1C1、並びに9D1抗体に
よつて認識された分子標的であつた。
例IV 例IVは、本発明の抗体の1つの防御活性を明示する。
抗体1C1の生体内防御能を評価するために、マウスにお
いて動物防御研究を行なつた。1C1抗体を最初、飽和硫
酸アンモニウム(50%の最終濃度)を用いる沈殿によつ
て消費培養上清から濃縮した(グツド、A.H.ら、Select
ed Methode in Cellular Immunology,ミツシエル、B.B.
及びシイギ、S.M.編、W.J.フリーマン・アンド・カンパ
ニー、サンフランシスコ、カリフオルニア、279〜286
(1980))。沈殿した材料を、最小容量の滅菌水中再構
成し、PBSに対して十分に透析し、無菌過した。負の
対照として、IATS菌株11のLPSについて特異的なヒト単
クローン性抗体を産生する他の1形質転換ヒト細胞系
(6F11-ATCCNo.CRL8562)からの消費培養上清を同様に
処理した。
20〜22gの体重の雌BALE/cマウスを各13匹のマウスの2
群に分けた。各群中すべてのマウスは、個々に濃縮1C1
又は6F11抗体0.5mlを腹腔内(ip)径路によつて接種さ
れた。6時間後2群の各々を10匹のマウスの3群に小分
けし、各10匹のマウスの群のメンバーを個々に、それぞ
れIATS菌株2、5、或いは11の5LD50を含有する生菌懸
濁液0.3mlでipチヤレンジした。細菌懸濁液は、対数相
生育におけるブロス培養物から調製され、それから細菌
を遠心分離し、PBS中2回洗浄し、PBS中大略の密度に再
懸濁させた。各4又は5匹のマウスよりなる対照群に、
PBS0.5mlを腹腔内注射し、6時間後同じ血清型の5LD50
で腹腔内チヤレンジした。細菌チヤレンジの後、動物は
5日間観察された。
表IIIに示されるとおり、抗体1C1は、IATS2及びIATS5共
に致死チヤレンジに対して特異的かつ有意の防御を生じ
たが、IATS11血清型では生じなかつた。すべての防御さ
れない動物において細菌チヤレンジに続く典型的なコー
スは、種々の期間の内毒素シヨツクであり、通常死につ
ながつた。PBSのみを与えた対照動物は、急性の内毒素
シヨツクを経過し、すべて急速に死に至つた。非ホモロ
ーグ抗体(6F11)を与えた負の対照動物は、表IIIの脚
注“α”中列記される症状を特徴とする比較的長いシヨ
ツクの期間があつた。これらの動物のうち若干は、可能
性として抗体標品中共濃縮された非抗体成分のために、
最後に回復した。しかし、防御性ホモローグ抗体を与え
た動物は、内毒素症のわずかの症状のみを表わした。こ
れらの症状は、接種24時間内に消失し、その時動物は、
5日の観察期間の残りの間健康であるように見えた。
α.非特異的防御が認められる場合には、感染からの回
復は、ホモローグ抗体と感染菌株との間、即ち、IATS2
又は5の場合1C1、又IATS11の場合6F11に見られるもの
と著しく異なつていた。後者の場合には、細菌チヤレン
ジの後24時間に回復は本質的に完了し、動物は正常と思
われた。しかし、非特異性の場合には、マウスは、正常
状態に回復する前に数日間急性感染の徴候(即ち、下
痢、眼のかさぶた、立毛、「ハント型」プロフイル、並
びにおそい行動)を示した。前記の非特異性防御は、共
濃縮され、かくして動物に注入される非抗体成分のため
と思われる。PBSのみを与えられた動物はすべて死亡し
たからである。
同じプロトコールを用いて、マウスの群をフイツシヤー
菌株2、3又は7でチヤレンジし、動物を5日間観察し
た第2の実験を行なつた。表IVに示されるとおり、抗体
1C1はここでも、フイツシヤー免疫型3及び7の致死感
染に対して特異的かつ有為の防御を生じたが、フイツシ
ヤー免疫型2に対しては無効であつた。
生存は、多分表IIIへの脚注において説明されたとおり
非特異的防御のためである。
例V 例Vは、緑膿菌のIATS血清型4及び11及びフイツシヤー
免疫型2と反応するヒト単クローン性抗体の製法を明示
する。この例において記載される抗体を単離、特性記述
及びアツセイするのにいくつかの修飾を行なうことが必
要であつた点以外、例I〜IV中記載された方法をくり返
した。以下は、操作の改変及びここで記載される単クロ
ーン性抗体について得られた結果である。
ヒトB細胞の原料は、フイツシヤー免疫型3から単離さ
れた高分子量ポリサツカリド標品(ピアー、G.B.ら、In
fec.Immun.〔1984〕45:309〜313、参考文献として本発
明に組み入れられる)で前に免疫された個人であつた。
E-PBMCの細胞ドライブ型形質転換は、これらの細胞を形
質転換細胞径1A2と共培養することによつて実施され
た。対数生育相における1A2細胞をHAT培地中懸濁し、次
にE-PBMCあたり15の1A2細胞の比でE-PBMCと組み合わせ
た。この細胞混合物を、14のミクロタイタープレート中
に62,000細胞/ウエルの濃度においてウエルあたり200
μlの容量でプレーテイングした。培養物は、プレーテ
イング後7及び11日にフイードされ、15日までにウエル
の100%が増殖細胞を含有していることが観察された。
抗緑膿菌抗体の存在についてスクリーニングするため
に、次のものよりなる2つの抗原プレートを使用した:
(1)緑膿菌フイツシヤー免疫型1〜7(それぞれATCC
Nos27312、27313、27314、27315、27316、27317及び27
318)の混合物;並びに(2)細菌をもたないPLL処理ミ
クロタイター。
上の例の方法による培養上清の分析の結果、フイツシヤ
ー免疫型1〜7プレートと反応性であるが、細菌を欠く
PLL処理プレートと反応性でない抗緑膿菌抗体を含有す
る約100のウエルが同定された。認識される特定のフイ
ツシヤー免疫型を同定するために、プレートの各列が1
つのみのフイツシヤー免疫型のPLL同定細菌を含有する
抗原プレートを上のとおり構成した。新しい抗原プレー
ト上円柱形配列でおかれた抗緑膿菌陽性のウエルの各々
からの培養上清を用い、上述したとおりELISAを行つた
結果、フイツシヤー免疫型2に特異的に抗体を含有する
ウエルのある数を同定した。抗フイツシヤー免疫型2抗
体の血清学的特異性を更に分析するために、別々のウエ
ル中緑膿菌の17のIATS血清型の各々を含有するように構
成された抗原プレート上同様なELISAにおいて上清を試
験した。このアツセイの結果は、上清の大部分がIATS血
清型に特異的であるが、1つの上清が、ウエル6D6にお
いて、IATS血清型4、11、13、並びに14上交さ反応性の
特異性パターンを明示することを示した。
この抗血清型IATS4、11、13、並びに14の反応パターン
がウエル6D6中の1つの抗体のためであるか又は多数の
抗体のためであるかを決定するために、ウエル6D6から
の上清の追加試料を、別々にIATS4、7(負の対照)、1
1、13、並びに14に吸着させ、次に吸着された上清を、
上に略述したELISAアツセイに従つて5つのIATS血清型
の各々のPLL固定細菌上試験した。吸着は、パツクされ
た細菌細胞ペレツトを等容の上清と共に氷上0.5時間再
懸濁させ、次いで遠心分離によつて細菌から上清を分離
することによつて行なわれた。このアツセイの結果は、
IATS血清型4及び11が互に抗体活性を吸着するが、IATS
血清型7、13、或いは14に対しては吸着しないことを示
した。このことは、ウエル6D6中少なくとも2つの異な
つた抗緑膿菌抗体−そのうちの少なくとも1つはIATS血
清型4及び11と交さ反応する−の存在を明示した。
ウエル6D6からの適当な抗体産生細胞の単離及びクロー
ニングは、3工程で実施された。第1工程は、20細胞/
ウエルにおける細胞の低密度サブ培養を含み、第1の20
細胞/ウエルのラウンドの低密度サブ培養中発生した抗
IATS血清型4+11陽性のウエルから得られた細胞の低密
度サブ培養(5細胞/ウエル)の1ラウンドが続いた。
サブ培養の各ラウンドは、全容100μlのアミノプテリ
ン成分を欠くHAT培地(HT培地)中述べられた密度にお
いて96ウエルの丸底プレート中で行なわれた。非形質転
換HAT感受性リンパ芽球細胞が、すべてのウエル中500細
胞/ウエルの密度において支持細胞として含まれた。プ
レーテイング後4日に、すべてのウエルにHAT培地100μ
lを添加して支持細胞を選択的に殺した。ウエルは、プ
レーテイング後9日に上清の半分をHAT培地で置換する
ことによつて再フイードされた。その後、ウエルが前述
したELISAによる上清分析のために十分なリンパ芽球細
胞密度をもつまで、HAT培地で4〜5日ごとにウエルを
同様にフイードした。
各アツセイにおいて、IATS血清型4と反応性であつた上
清は、IATS血清型11及びフイツシヤー免疫型2とも反応
性であつた。その外、IATS血清型13及び14に対する抗体
活性は失われ、前の特異性アサインメントを確認した。
特定の抗体産生細胞の本式のクローニングは、最初細胞
をきわめて低い密度(計算して1/ウエル)において72ウ
エルのテラサキプレート(Nunc #1−36538)中に10
μl/ウエルの容量でプレートすることによつて行なわれ
た。プレートを3時間インキユベーターに入れて細胞を
プレートの底に静置させ、次に単一の細胞を含有するウ
エルについて2つの異なつた個体を顕微鏡でスコアし
た。これらの細胞の各々を次に別々に、支持細胞と共に
96ウエルの丸底プレートに入れ、低密度サブ培養につい
て前に略述したとおり培養した。上のELISAプロトコー
ルによりアツセイされる時、すべての表われるクローン
からの上清は、抗IATS血清型4及び11に対して陽性であ
つた。
これらの手段によつて、連続的に増殖し(不死であり)
かつフイツシヤー免疫型2と反応性かつIATS血清型4及
び11と交さ反応性のヒト単クローン性抗体を分泌するク
ローン化された形質転換ヒト細胞系が達成された。この
例においては、細胞系及びそれが産生する抗体は、同じ
呼称(即ち、6D6)を有している。
ウエル6D6中抗体のイソタイプは、HRP−ヤギ抗ヒトIgG
及びHRP−ヤギ抗ヒトIgMを、組み合わせるのではなく、
別々に第2工程の試薬として使用した点以外は、上述し
た特異性試験と同様のELISAアツセイにおいて決定され
た。フイツシヤー免疫型2及びIATS血清型4及び11との
ウエル6D6中の抗体の陽性反応が、抗IgM試薬の場合のみ
に観察され、この抗体についてIgMイソタイプが実証さ
れた。
6D6抗体によつて認識される分子種の生化学的特性は、
フイツシヤー免疫型2及びIATS血清型4及び11からのLP
S標品が分析のための抗原標品として選ばれた点以外
は、上の例3中記載されたイムノブロツト分析によつて
実施された。フイツシヤー免疫型1からのLPS標品が負
の対照として包含された。
分析の前に、粗LPS標品の各々を、解離緩衝液〔0.125M
トリス、4%(w/v)ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、
20%(v/v)グリセロール、10%(v/v)β−メルカプト
エタノール、0.4%(w/v)ブロムフエノールブルー、pH
6.8〕中1:1希釈し、6分間浴音波処理した。試料中タン
パクを分解するために、プロテイナーゼK(H2O中1mg/m
l)を、酵素対LPSの40%(w/w)比で試料の各々に添加
し、60℃において2時間温置し、1時間後5分間浴音波
処理した。次に試料を、100℃に5分間加熱し、2分間
ミクロフユージ中遠心分離した。
細菌株の各々からのLPS10μgを表わす透明な試料を、
上述したとおりSDSポリサツカリドゲル電気泳動(SDS-P
AGE)にかけた。分離された分子種をNCMに移して後、NC
Mを、6D6細胞系からの消費培養上清10ml中室温において
2時間温置した。残りの操作は上述したとおりであつ
た。
正の結果は、フイツシヤー免疫型2、IATS血清型4、或
いはIATS血清型11のLPSを含有するトラツク中において
のみ認められた。フイツシヤー免疫型2及びIATS血清型
11のトラツクにおいては、抗体6D6は、短かい系列の規
則的に間隔が置かれた(即ち、はしご様)低分子量分子
を認識し、それは、銀染色ゲル(LPSのコア領域プラス
リピドAを表わす)上最低のバンドが認識されなかつた
点以外は、抗体がNCMに移されないで、その代りにLPSの
存在について特異的に染色されている、同様に予め形成
されたSDS-PAGE中可視化された、比較的に小さい形態の
LPS分子に精密に合致していた。これに反して、IATS血
清型4LPSを含有するレインにおいては、抗体6D6は、ゲ
ルの全長にほとんど広がる規則的に間隔が置かれたバン
ドの全系列を認識し、最も強い反応は、比較的高分子量
のバンドの間におこつた。再び、このプロフイルは、コ
アプラスリピドAを表わすバンドが認識されなかつた点
を除いて、LPS−特異性染色ゲル中観察されるはしご様
バンド形成パターンに対応していた(即ち、それらはバ
ンド対バンドで対応するように見えた)。これらのデー
タは、LPSの0−側鎖がフイツシヤー免疫型2及びIATS
血清型4及び11上抗体6D6によつて認識される分子標的
であることを明らかに示した。
抗体6D6の生体内防御能を評価するために、マウスにお
いて動物防御研究を行なつた。6D6抗体は、飽和硫酸ア
ンモニウム(50%の最終濃度)による沈殿によつて消費
培養上清からまず濃縮された。沈殿した材料を最小容の
滅菌水中再構成し、PBSに対して十分透析し、無菌過
した。負の対照として、フイツシヤー免疫型1のLPSに
対して特異的なヒト単クローン性抗体を産生する他の形
質転換ヒト細胞系(C5B7-ATCC No.CRL8753)からの消費
培養上清を同様に、処理した。同様に正の対照として、
フイツシヤー免疫型2及びIATS血清型11のLPSに対して
特異的なヒト単クローン性抗体を産生する形質転換ヒト
細胞系6F11(ATCC No.CRL8562)からの消費培養上清を
濃縮した。
20〜22gの体重の雌スイス−ウエブスターマウスを、各2
0匹のマウスの3群に分けた。各群のすべてのマウスに
個々に、濃縮6D6、C5B7、或いは6F11抗体0.5mlを腹腔内
(ip)径路によつて接種した。6時間後、3群の各々を
5匹のマウスの4群に小分けし、各5匹のマウスのメン
バーを、それぞれフイツシヤー免疫型1、フイツシヤー
免疫型2、IATS血清型4又はIATS血清型11の8LD50を含
有する生菌懸濁液0.3mlでipチヤレンジした。細菌懸濁
液は、例IV中上述したとおり調製された。細菌チヤレン
ジの後、動物を5日間観察した。結果は次のとおりであ
つた: 表Vに示されるとおり、抗体6D6は、フイツシヤー免疫
型2、IATS血清型4、並びにIATS血清型11の致死チヤレ
ンジに対して特異的かつ有意な防御が得られたが、フイ
ツシヤー免疫型1では得られなかつた。
例VI 例IVは、緑膿菌のIATS血清型6及び13及びフイツシヤー
免疫型1と反応するヒト単クローン性抗体の製法を明示
する。この例中記載される抗体を単離、特性記述及びア
ツセイするためいくつかの修飾が必要であつた点以外
は、例I〜V中記載された方法をくり返した。以下は、
操作の改変及びここで記載される単クローン性抗体を用
いて得られる結果である。
ヒトB細胞の原料は、フイツシヤー免疫型2から単離さ
れた高分子量ポリサツカリド標品(ピアーら、Infec.Im
mun.34:461(1981))で前に免疫された個人であつた。
上述したとおり、E-PBMCを集めて後、液体窒素蒸気タン
ク中10%(v/v)のDMSOを含有するFCS中細胞を凍結し
た。これらの細胞は、後に37℃においてすばやく解か
し、イスコフ培地中1回洗浄し、HAT培地中再懸濁させ
た。細胞ドライブ型形質転換は、E-PBMCあたり15の1A2
対細胞の比において実施された。この細胞混合物は、7
8,500細胞/ウエルの濃度において20のミクロタイター
プレート中にプレーテイングされた。培養物は、プレー
テイング後3〜5日ごとにフイードされ、11日に、ウエ
ルの100%が増殖細胞を含有することが観察された。
ELISA技術を使用して抗緑膿菌抗体の存在をスクリーニ
ングするために、抗原プレートは、緑膿菌フイツシヤー
免疫型1〜7〔それぞれ臨床分離株PSA1277(ゼネテイ
ツク・システムス・コーポレーシヨン・オルガニズム・
バンク(“GSCOB"))、ATCC27313、PSAG98(GSCOB)、
ATCC27315、PSAF625(GSCOB)、ATCC27317及びATCC2731
8〕よりなつていた。細菌のないPLL処理ミクロタイター
プレートもこのスクリーンにおいて使用された。
上の方法による培養上清の分析の結果、フイツシヤー免
疫型1〜7プレートと反応性であるが、細菌を欠くPLL
処理プレートと反応性でない抗緑膿菌抗体を含有する約
200のウエルが同定された。2又はそれ以上のIATS血清
型と反応性の抗体を含有するウエルを同定するために、
上述したとおり、プレートのカラムが1つのみのIATS血
清型のPLL固定細菌を含有する抗原プレートがつくられ
た。ELISは、上述したとおり、抗緑膿菌陽性ウエルの各
々の拡大培養からの上清を用いて行なわれた。上清を新
しい抗原プレート上1列に入れ、その結果多くのIATS血
清型と反応性の抗体を含有するある数のウエルを同定し
た。8H7と呼称された1つのウエルは、IATS血清型6及
び13に対して特異的である抗体を含有していた。このウ
エルからの上清を、例Vにおけるように、7つのフイツ
シヤー免疫型上ELISAによつて試験した時、8H7の抗体は
フイツシヤー免疫型1に対して特異的であることが実証
された。
抗IATS血清型6及び13の反応パターンがウエル8H7中の
多相抗体のためであるか否かを決定するために、上清の
追加部分試料を別別にIATS血清型6、13、並びに17(負
のコントロール)を用いて吸着させ、次に吸着された上
清を、上に略述したELISAアツセイに従つて3つのIATS
血清型の各々のPLL固定細菌について試験した。結果
は、IATS血清型は互に抗体活性を吸着したことを示し
た。IATS血清型は、抗IATS血清型6又は13のいずれにも
抗体活性を吸着しなかつた。このデータは、抗IATS血清
型6及び13の反応パターンがウエル8H7からの単一の抗
体のためであることを実証した。
ウエル8H7からの抗体産体細胞の単離およびクローニン
グは、本質的に例Vに記載されたとおり、3工程で実施
された。これらの手段によつて、連続的に生育し(即
ち、不死であり)、フイツシヤー免疫型1と反応性であ
り、かつIATS血清型6及び13と交さ反応であるクローン
され形質転換された細胞系が達成された。この例におい
ては、細胞系及びそれが産生する抗体は、同じ呼称、8H
7を持つ。例V中記載されたのと同様の操作を使用し
て、ウエル8H7中抗体のイソタイプはIgMであると決定さ
れた。
8H7によつて認識される分子種の生化学的特性化は、フ
イツシヤー免疫型1及びIATS血清型からのLPS調製物が
分析のための抗原調製物として選ばれた点以外は、上の
例III及びV中記載されたとおりのイミノブロツトによ
つて実施された。IATS血清型10からのLPS調製物が負の
コントロールとして包含された。
得られたイミノブロツトの分析は、フイツシヤー免疫型
1、IATS血清型6、或いはIATS血清型13のLPSを含有す
るNCMトラツクにおいてのみ正の結果を示した。フイツ
シヤー免疫型1及びIATS血清型6トラツクにおいては、
抗体8H7は、ゲルの全長近くスパンする一連の規則的に
間隔が置かれた(即ち、はしご様の)バンドを認識し
た。これらのバンドは、同様に行なわれたSDS-PAGEゲル
(そこにおいては抗原はNCMに移されなかつたが、LPSの
存在について特異的に染色された)において可視化され
たように、LPS分子の多分子量形態に精密に対応してい
た。IATS血清型13LPSを含有するレインにおいては、抗
体8H7は、ゲルの中乃至上分子量範囲に限られた。より
短縮された規則的に間隔が置かれたバンドを認識した。
再び、染色ゲルの最高及び最低分子量形態がウエスター
ンブロツト中よく認識されるように見えなかつた点以外
は、認識されたバンドは、LPS特異性の染色ゲル中観察
されたものに位置が対応していた。これらのデータは、
LPSがフイツシヤー免疫型1及びIATS血清型6及び13上
抗体8H7によつて認識される分子標的であることを明ら
かに示した。
抗体8H7の生体内防御能を評価するために、上の例IV及
びVに記載されたとおり、マウスにおいて動物防御試験
を行なつた。負のコントロールとして、他の1形質転換
ヒト細胞系(6F11−−ATCC No.CRL8652)からの消費培
養上清(フイツシヤー免疫型2のLPSに対して特異的な
ヒト単クローン性抗体を産生する)を同様に処置した。
正のコントロールとして、形質転換ヒト細胞系C5B7(AT
CC No.CRL8753)からの消費培養上清(フイツシヤー免
疫型1及びIATS血清型6に対して特異的なヒト単クロー
ン性抗体を産生する)を使用した。
20〜27gの体重の雌スイス−ウエブスターマウスを各30
匹のマウスの3群に分けた。各群のすべてのマウスに、
濃縮8H7、6F11、或いはC5B7抗体0.5mlを腸腔内(ip)接
種した。4時間後、3群の各々を10匹のマウスの3群に
小分けし、各10匹のマウスの群のメンバーに、IATS6血
清型(フイツシヤー免疫型1均等)を表わす臨床分離株
(A522)の9.4LD50、IATS13レフアランス血清型の5L
D50、或いはIATS11(フイツシヤー免疫型2均等)レフ
アランス血清型の10LD50を含有する生菌懸濁液0.3mlをi
pチヤレンジした。細菌懸濁液は、例IV中上述されたと
おり調製された。細菌チヤレンジの後、動物を5日間観
察した。結果は次のとおりであつた: 表VIに示されるとおり、抗体8H7は、IATS血清型6の致
死チヤレンジに対して特異的かつ有意な防御が得られた
が、IATS血清型11では得られなかつた。IATS血清型13に
対する防御は、程度が小さいが、血清型6分離株と比較
する時、この分離株の場合のLD50を達成するのに必要な
菌の数が比較的多いということによつて説明されるかも
知れない(それぞれ、3×107コロニー形成単位及び2.6
×106コロニー形成単位)。別の1実験においては、抗
体8H7は、IATS13分離株の3.5LD50でチヤレンジした5匹
のマウスのうち5匹、又IATS6分離株でチヤレンジした
5匹のマウスのうち5匹を防御した。
前述したことから、本発明の細胞系は、種々の緑膿菌IA
TS血清型に交さ反応性のヒト単クローン性抗体及びその
フラグメントを生じることが認められる。これによつ
て、大部分の(すべてでないにしても)緑膿菌の菌株に
有効である可能性がある予防及び治療組成物が比較的容
易に開発することが可能となる。その外、これら細胞系
は、イムノアツセイその他の周知の操作において用途が
ある抗体を生じる。
本発明は、例示として、又理解を明らかにする例として
若干詳細に説明されたが、特許請求の範囲でいくつかの
改変及び修飾により、例えば以下の様な実施態様が容易
になされうるであろうことは明らかである。
1.複数のしかしすべてではない緑膿菌のIATS血清型に特
異的に結合することができるヒトの単クローン性抗体又
はその結合性フラグメントよりなるもの。
2.該抗体が少なくとも2つのIATS血清型に対して生体内
防御性である前記第1項記載のもの。
3.該抗体が3つのIATS血清型に対して生体内防御性であ
る前記第1項記載のもの。
4.該抗体が2〜3のIATS血清型に結合することができる
前記第1項記載のもの。
5.該抗体が少なくとも2つのIATS血清型に対して生体内
防御性である前記第4項記載のもの。
6.該抗体が緑膿菌のフィッシャー免疫型のいずれとも非
反応性である前記第1項記載のもの。
7.該抗体が緑膿菌の1つのフィッシャー免疫型と反応す
る前記第1項記載のもの。
8.該抗体が緑膿菌の2つ又はそれ以上のフィッシャー免
疫型と反応することができる前記第1項記載のもの。
9.該抗体が3つのIATS血清型と反応することができる前
記第8項記載のもの。
10.該抗体が少なくとも2つのIATS血清型及び1つのフ
ィッシャー免疫型に対して生体内防御性である前記第7
項記載のもの。
11.該抗体が少なくとも2つのIATS血清型及び少なくと
も2つのフィッシャー免疫型に対して生体内防御性であ
る前記第8項記載のもの。
12.少なくとも2つのヒトの単クローン性抗体よりな
り、該抗体のうち少なくとも1つは、緑膿菌のすべてよ
り少ないが、少なくとも2つのIATS血清型上存在するア
クセス可能なリポポリサツカリド決定基と特異的に反応
することができるもの。
13.抗体の少なくとも1つが2つ又はそれ以上のIATS血
清型に対いて生体内防御性である前記第12項記載のも
の。
14.該抗体が3つのIATS血清型に対して生体内防御性で
ある前記第12項記載のもの。
15.該抗体が3つのIATS血清型に結合することができる
特許請求の範囲第12項記載のもの。
16.該抗体がいずれのフィッシャー免疫型とも非反応性
である前記第12項記載のもの。
17.該抗体が緑膿菌の1つのフィッシャー免疫型と反応
することができる前記第12項記載のもの。
18.該抗体が2つ又はそれ以上のフィッシャー免疫型と
反応することができる前記第12項記載のもの。
19.該抗体がIATS血清型及びフィッシャー免疫型に対し
て生体内防御性である前記第16、17、或いは18項記載の
もの。
20.抗体又はその結合性フラグメントが、緑膿菌の複数
のしかしすべてではないIATS血清型及び1つより少ない
か又は多いフィッシャー免疫型と特異的に反応すること
ができる、抗体又はその結合性フラグメントよりなるも
の。
21.該抗体又はそのフラグメントが緑膿菌の少なくとも
3つのIATS血清型と反応することができる前記第20項記
載のもの。
22.該抗体又はそのフラグメントが緑膿菌の2つのフィ
ッシャー免疫型と反応することができる前記第20項記載
のもの。
23.該抗体が少なくとも2つのIATS血清型及び少なくと
も2つのフィッシャー免疫型に対して生体内防御性であ
る前記第20項記載のもの。
24.該抗体がIATS血清型2、5、並びに16、並びにフィ
ッシャー免疫型3及び7と反応する前記第20項記載のも
の。
25.抗体又はそのフラグメントが、緑膿菌の複数のしか
しすべてではないIATS血清型及び1つのフィッシャー免
疫型と特異的に結合することができる抗体又はそのフラ
グメントよりなるもの。
26.該抗体又はそのフラグメントが2つのIATS血清型に
結合することができる前記第25項記載のもの。
27.該抗体が少なくとも2つのIATS血清型及び1つのフ
ィッシャー免疫型に対して生体内防御できる前記第25項
記載のもの。
28.該抗体がIATS血清型4及び11及びフィッシャー免疫
型2と反応する前記第25項記載のもの。
29.該抗体がIATS血清型6及び13及びフィッシャー免疫
型1と反応する前記第25項記載のもの。
30.緑膿菌によっておこされる菌血症その他の疾患にか
かりやすいヒトの患者に、前記第1、12,20、或いは25
記載のものの治療上又は予防上有効量を投与するための
該宿主の処置剤。
31.緑膿菌のすべてより少ないが、少なくとも2つのIAT
S血清型と特異的に反応するヒトの単クローン性抗体を
分泌する不死の形質転換細胞系。
32.ARCC 第CRL8941、9171、或いは9258と称される前記
第31項記載の細胞系。
33.前記第32項記載の細胞系によって産生される単クロ
ーン性抗体と反応するエピトープと反応性であるヒト単
クローン性抗体。
34.少なくとも1つのヒトの単クローン性抗体(該抗体
は、緑膿菌のすべてより少ないが、少なくとも2つのIA
TS血清型と反応する)、並びに該抗体に共有結合されて
いるか又は各該単クローン性抗体と反応性である第2の
抗体に結合されている検出可能な信号を提供する標識よ
りなる、緑膿菌の存在を検出する際使用するためのキッ
ト。
35.抗菌剤、ヒト血清免疫グロブリンからのガンマグロ
ブリン画分及び(又は)生理的に使用可能な担体と組み
合わされた、緑膿菌の少なくとも2つのIATS血清型に対
して防御性であるヒト単クローン抗体よりなる、緑膿菌
感染の処置又は予防のための医薬用組成物。
36.ヒト血清免疫グロブリンからのガンマグロブリン画
分が、緑膿菌の細菌及び(又は)その抗原性成分と反応
性の免疫グロブリンの高水準を示すヒトから得られる前
記第35項記載の医薬用組成物。
37.更に緑膿菌のべん毛又は外毒素Aと反応性の単クロ
ーン性抗体よりなる前記第35項記載の組成物。
38.緑膿菌感染にかかりやすいヒトに、緑膿菌べん毛又
は内毒素Aと反応することができる単クローン性抗体;
緑膿菌のリポポリサツカリド分子上の少なくとも1つの
追加の血清型決定基と反応することができる単クローン
性抗体;ヒト血清からのガンマグロブリン画分;緑膿菌
と反応性の免疫グロブリンの高水準を示すヒト血清から
のガンマグロブリン画分;或いは抗菌剤のうち1つ又は
それ以上の予防又は治療量と組み合わされた、緑膿菌の
少なくとも2つのIATS血清型のリポポリサツカリド決定
基に結合することができる単クローン性抗体の予防又は
治療量を投与するための該ヒトの処置剤。
39.緑膿菌の少なくとも2つのIATS血清型と反応性であ
る単クローン性抗体と試料を組合せることを特徴とす
る、該試料中緑膿菌の存在の決定法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 21/08 9161−4B (C12P 21/08 C12R 1:91) (56)参考文献 特開 昭59−29622(JP,A) 特開 昭60−248626(JP,A) 特開 昭60−248625(JP,A) 特開 昭58−128323(JP,A) 特開 昭58−216125(JP,A) 特開 昭59−137497(JP,A) 特開 昭61−152280(JP,A) J.Infect.Dis.,150[4 ](1984)P.570−576 J.Infect.Dis.,152[6 ](1985)P.1290−1299 Infect,Immun.,37[1 ](1982)P.166−171 Science,210(1980)P.537− 539

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともIATS血清型2及び5且つ少なく
    ともフィッシャー免疫型3、少なくともIATS血清型6及
    び13且つ少なくともフィッシャー免疫型1、そして少な
    くともIATS血清型4及び11且つ少なくともフィッシャー
    免疫型2のいずれかに対して生体内防御性であるところ
    の、複数のしかし全てではないIATS血清型の緑膿菌のア
    クセス可能なリポポリサッカリド決定基と特異的に結合
    することのできるヒト単クローン性抗体又はその結合性
    フラグメント。
  2. 【請求項2】該抗体が少なくともIATS血清型2及び5且
    つ少なくともフィッシャー免疫型3に対して生体内防御
    性であるところの、複数のしかし全てではないIATS血清
    型の緑膿菌のアクセス可能なリポポリサッカリド決定基
    と特異的に結合することのできる特許請求の範囲第1項
    記載のヒト単クローン性抗体又はその結合性フラグメン
    ト。
  3. 【請求項3】該抗体がさらにIATS血清型16そしてフィッ
    シャー免疫型7に対して生体内防御性である特許請求の
    範囲第2項記載のヒト単クローン性抗体又はその結合性
    フラグメント。
  4. 【請求項4】該抗体がさらにIATS血清型16に対して生体
    内防御性である特許請求の範囲第2項記載のヒト単クロ
    ーン性抗体又はその結合性フラグメント。
  5. 【請求項5】該抗体がヒト単クローン性抗体1C1と競合
    する特許請求の範囲第2項記載のヒト単クローン性抗体
    又はその結合性フラグメント。
  6. 【請求項6】該ヒト単クローン性抗体が1C1である特許
    請求の範囲第2項記載のヒト単クローン性抗体又はその
    結合性フラグメント。
  7. 【請求項7】少なくともIATS血清型6及び13且つ少なく
    ともフィッシャー免疫型1に対して生体内防御性である
    ところの、複数のしかし全てではないIATS血清型の緑膿
    菌のアクセス可能なリポポリサッカリド決定基と特異的
    に結合することのできる特許請求の範囲第1項記載のヒ
    ト単クローン性抗体又はその結合性フラグメント。
  8. 【請求項8】該抗体がヒト単クローン性抗体8H7と競合
    する特許請求の範囲第7項記載のヒト単クローン性抗体
    又はその結合性フラグメント。
  9. 【請求項9】該ヒト単クローン性抗体が8H7である特許
    請求の範囲第7項記載のヒト単クローン性抗体又はその
    結合性フラグメント。
  10. 【請求項10】少なくともIATS血清型4及び11且つ少な
    くともフィッシャー免疫型2に対して生体内防御性であ
    るところの、複数のしかし全てではないIATS血清型の緑
    膿菌のアクセス可能なリポポリサッカリド決定基と特異
    的に結合することのできる特許請求の範囲第1項記載の
    ヒト単クローン性抗体又はその結合性フラグメント。
  11. 【請求項11】該抗体がヒト単クローン性抗体6D6と競
    合する特許請求の範囲第10項記載のヒト単クローン性抗
    体又はその結合性フラグメント。
  12. 【請求項12】該ヒト単クローン性抗体が6D6である特
    許請求の範囲第10項記載のヒト単クローン性抗体又はそ
    の結合性フラグメント。
  13. 【請求項13】試料を、少なくともIATS血清型2及び5
    且つ少なくともフィッシャー免疫型3、少なくともIATS
    血清型6及び13且つ少なくともフィッシャー免疫型1、
    そして少なくともIATS血清型4及び11且つ少なくともフ
    ィッシャー免疫型2のいずれかに対して生体内防御性で
    あるところの、複数のしかし全てではないIATS血清型の
    緑膿菌のアクセス可能なリポポリサッカリド決定基と特
    異的に結合することのできるヒト単クローン性抗体又は
    その結合性フラグメントと結合させ、次いで免疫複合体
    の形成を検出することを特徴とする試料中の緑膿菌の存
    在を決定する方法。
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