JP2639422B2 - シュードモナスアエルギノーザ鞭毛に対するモノクローナル抗体 - Google Patents

シュードモナスアエルギノーザ鞭毛に対するモノクローナル抗体

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、バクテリア感染を診断し治療するのに有用
な新規物質を得るための免疫学的手法の利用に関し、よ
り詳しくはシュードモナス アエルギノーザ鞭毛(flag
ella)を識別できるモノクローナル抗体の製造及び適用
に関する。本発明は、米国シリアルNo.946,554(1986年
12月24日)の一部継続出願に基づき、後者は米国シリア
ルNo.881,984(1986年7月3日)の一部継続出願に基づ
く。
(従来の技術) グラム陰性疾病及びその最も重大な合併症たとえば菌
血症及び外毒素血症は、ヒト患者におけるかなりの疾病
率及び死亡率の原因である。このことは、グラム陰性生
物であるシュードモナス アエルギノーザについて特に
妥当し、それは過去50年間に亘りバクテリア感染、特に
nosocomial感染とますます結びついてきている。
過去二〜三十年間において、抗生物質がグラム陰性疾
病を抑制するために選択される治療法であった。しかし
グラム陰性バクテリア疾病に関連するいぜんとして高い
疾病率及び死亡率は、抗生物質治療の限界を示してお
り、特にP.アエルギノーザに関してそうである。たとえ
ばアンドリオール(Andriole)、V.G.,「シュードモナ
ス バクテリア:抗生物質治療は生存率を改善できるか
?」(Pseudomonas Bacreria:Can Antibiotic Therapy
Improve Survival?)J.Lab.Clin.Med.(1978)、94:196
−199参照。このことが、予防及び処置の代替法の研究
を促進してきた。
考えられた一つの方法は、能動免疫化または受動免疫
化による宿主免疫系の増大である。たとえば、P.アエル
ギノーザからの完全細胞バクテリアワクチン又は精製バ
クテリア内毒素によるヒトまたは実験動物の能動免疫化
は、P.アエルギノーザの外細胞膜に位置するリポ多糖類
(LPS)分子の繰返しオリゴ糖単位上の決定基に主とし
て向けられた特異的オプソニン抗体の発生をもたらすこ
とが観察されている。たとえばポラック(Pollack)、
M.免疫グロブリン:静脈内調製物の特性及び使用、アル
ビング(Alving)、B.M.,およびフィンレイソン(Finla
yson)、J.S.編、p73−79、U.S.デパートメント オブ
ヘルス アンド ヒューマン サービシーズ、1979参
照。そのような抗体は、能動的に生じたのであれ受動的
に移入されたのであれ、種々の動物モデルにおいて(ポ
ラック、前出)及びヒトにおけるいくつかの予備的研究
において、P.アエルギノーザ感染の致命的効果に対する
保護であると示されている(ヤング(Young)、L.S.及
びポラックM.,シュードモナス アエルギノーザ、サバ
ス(Sabath)、L.編、p119−132、ハンス フバー(Han
s Huber)、1980)。
上述の報文は、たとえば感染株に対する抗体を含有す
るプールされたヒト免疫グロブリンを投与することによ
り、P.アエルギノーザによるバクテリア病を予防し処置
するために免疫治療的アプローチを用い得たことを示唆
する。ここでヒト免疫グロブリンは、なかんずく、P.ア
エルギノーザの株に対する特異的抗体で代表されるよう
な抗体に富む画分されたヒト血漿の部分として定義され
る。ヒト免疫グロブリン成分を用いるにおける或る固有
の限界の故に、P.アエルギノーザによる病気の治療に対
するこのアプローチは研究段階に留っており(たとえば
コリンズ(Collins)、M.S.及びロビイ(Roby)、R.E.,
Am.J.Med.,76(3A):168−174、(1984))、この成分
を用いる市販入手できる製品はまだない。
ヒト免疫グロブリン組成に関連するそのような限界の
一つは、これらが千人以上の提供者からのサンプルのプ
ールから成り、そのようなサンプルは特定の抗シュード
モナス抗体の存在について予備選択されているというこ
とである。このプール化は、個々の抗体力価の平均化を
結果し、これは精々望む抗体の得られる力価の中庸な増
大をもたらすのみである。
もう一つの限界は、予備選択それ自体が製品の一貫性
を確認するために提供者プールのコストのかかる連続的
スクリーニングを必要とするということである。これら
の努力にも拘らず免疫グロブリン製品はまだ、バッチ間
及び地域間のかなりのバラつきがありうる。
免疫グロブリン組成物に固有のもう一つの限界は、そ
の使用が不都合な生物的効果を起す能力を持つ生体外蛋
白性物質(後天性免疫疾陥症候群つまりAIDSに関連する
ことが最近判ったようなウイルスを包含する)の多量の
偶然の投与をもたらすということである。望む抗体の低
い力価と生体外物質の高い含量の組合せは、患者に投与
しうる特異的な、従って有利な免疫グロブリンの量を最
適より下のレベルにしばしば制限するかも知れない。
1975年にコーラー(Kohler)とミルステイン(Milste
in)は、或るマウス細胞系統がマウスヒ臓細胞と融合し
て、各々が単一の特異性の抗体すなわちモノクローナル
抗体を分泌するところのハイブリドーマを作ることがで
きることを報告した(コーラーG.とミルステインC.、ネ
イチア、256:495−497、1975)。この技術の出現によっ
て、抗原上の特定の決定基(一つ又は複数)に対する精
巧に特異的なネズミ抗体の多量を作ることが、いくつか
の場合に可能になった。従って、後に開発された技術を
用いて、ヒトモノクローナル抗体を作ることが可能にな
った(たとえば米国特許第4,464,465号明細書参照)。
ある状況においてマウスモノクローナル抗体またはそ
のような抗体の組成物がヒトにおいての使用に問題を有
することが認められる。たとえば、或るヒトの疾病の処
理のための試験的研究で用いられたマウスモノクローナ
ル抗体が、それらを無効果にする免疫反応を誘発しうる
ことが報告されている(レビイ(Levy)、R.L.とミラー
(Miller)、R.A.,Ann.Rev.,Med.,34:107−116(198
3)。しかし、組換えDNA技術における最近の進歩、たと
えばミメラ的マウス/ヒトモノクローナル抗体の製造に
よって、これらの問題は低減しうる。またヒトモノクロ
ーナル抗体を作る方法が、現在利用できる(ヒトハイブ
リドーマとモノクローナル抗体(Human Hybridomas and
Monoclonal Antibody)、イングルマン(Engleman)、
E.G.ら編、プレナム(Plenum)出版社(1985)参照)。
ハイブリドーマ及び/又は細胞転換技術を用いて、多
くのグループがP.アエルギノーザに対するモノクローナ
ル抗体の製造を報告している。バクテリアのLPS分子で
見い出されるような単一及び複数血清タイプ特異的表面
エピトープを包含する、P.アエルギノーザの種々のエピ
トープと反応性のモノクローナル抗体が作られた(たと
えば係属中の米国特許出願シリアルNo.734,624及び807,
394参照)。また、P.アエルギノーザ内毒素Aに特異的
な保護的モノクローナル抗体が作られた(たとえば米国
特許出願シリアルNo.742,170参照)。
P.アエルギノーザのLPS領域又はこのバクテリアの内
毒素に特異的なモノクローナル抗体の使用は、ある状況
において十分な保護を与えうるが、一般により広い保護
能力を持つことが好ましい。たとえばヒトにおける潜在
的感染に対する予防処置において、多数のP.アエルギノ
ーザ株に対して保護的な抗体(単数又は複数)を投与す
ることが好ましい。同様に、感染株の血清タイプが知ら
れていない場合の治療的投与において、理想的には従来
の血清タイプ図全般にわたって反応的な抗体を備えるこ
とにより、臨床的に重要なP.アエルギノーザ血清タイプ
の多く(もし総てでないとしても)に対して保護的な抗
体又は抗体の組合せを投与することが好ましい。
生物体の毒性(ビルレンス)に寄与することが示され
たP.アエルギノーザ生理学の一つの面は、運動性であ
り、これは鞭毛の存在より主としてもたらされる能力で
ある(モンティ(Montie)、T.ら(1982)、インフェク
ション アンド イミュティ(Infect.and Immun.)、3
8:1296−1298)。P.アエルギノーザは、その棒状構造の
一端に単一の鞭毛を持つことにより特徴づけられる。火
傷を受けたマウスモデルの研究は、非運動性P.アエルギ
ノーザ株が実験的火傷に接種された時に、運動性株が用
いられた時よりも多いパーセントのマウスが存在したこ
とを示した。(マクマナス(McManus)、A.ら(198
0)、Burns.6:235−239及びモンティT.ら(1982)、Inf
ect.and Immun.,38:1296−1298)。P.アエルギノーザの
発生病理についての他の研究は、鞭毛抗原調製物で免疫
化された動物が火傷を受け、該バクテリアの運動性株で
感染されたとき保護されたと主張する(ホルダー(Hold
er)、I.ら(1982)、Infect.and Immun.,35:276−28
0)。
重要なことに、P.アエルギノーザ鞭毛は、血清学的方
法で研究され、二つの大きな抗原群に分けられると報告
されており、B.ランイ(Lanyi)によりH1及びH2と名付
けられ(1970、Acta Microbiol.Acad.Sci.Hung.,17:35
−48)、アンソルグ(Ansorg)、R.によりタイプa及び
タイプbと名付けられた(1978、Zbl.Bakt.Hyg.,I,Abt.
Orig.A,242:228−238)。両研究室による鞭毛の血清学
的タイプ分けは、H1鞭毛(ランイ、B.,上述)すなわち
タイプb(アンソルグ、R.,上述)は血清学的に均一で
ある、即ちサブグループ(小群)は認められなかったこ
とを示した。この血清学的に均一な鞭毛タイプは、下記
ではタイプbと云う。別の主な抗原H2(ランイ,B.,上
述)すなわちタイプaの鞭毛(アンソルグ、R.,上述)
は、五つのサブグループを含んだ。この抗原は、下記で
は鞭毛タイプaと呼び、五つのサブグループはa0、a1
a2、a3及びa4と呼ぶ。タイプaの五つのサブグループ
は、抗原a0を例外として、タイプaを持つP.アエルギノ
ーザの種々の株において種々の組合せて発現される。a0
抗原は、タイプa鞭毛のすべてにおいて見られ、しかし
それが発現される程度は株によって異る。
P.アエルギノーザの熱安定な主な体壁抗原に基づく血
清タイプ分け図は、Habs図と呼ばれ、これは最近インタ
ーナショナル アンティゲニックタイピング システム
スキームに組み込まれた(リウ(Liu)、Int.J.Syst.
Bacteriol.,33:256(1983)参照)。P.アエルギノーザH
abs対照株の鞭毛タイプは、P.アンソルグ(1978、Zbl.B
akt.Hyg.,I.Abt.Orig.A,242:228−238)によるポリクロ
ーナル血清によるイムノ蛍光により、又はスライド共同
行凝集(アンソルグ、R.ら、1984、J.Clin.Microbiol.,
20:84−88)により特徴づけされた。Habs株2、3、
4、5、7、10、11及び12は、鞭毛タイプbを持つ株で
あり、Habs株1、6、8及び9はタイプa鞭毛を有す
る。すなわち、多数のP.アエルギノーザ株が、鞭毛蛋白
質に特異的な少数のモノクローナル抗体によりたぶん認
識できた。
従って、鞭毛蛋白質上のエピトープと反応でき、かつ
ある場合にはP.アエルギノーザの複数の血清タイプに対
して保護を与えることができるモノクローナル抗体に対
する大きなニーズがある。また、これら抗体のいくつか
は、P.アエルギノーザ感染の予防的及び治療的処置とし
ての使用のために、ならびにそのような感染の診断のた
めに適していなければならない。本発明は、これらのニ
ーズを満す。
(発明の構成) 本発明は、P.アエルギノーザバクテリアのほとんどの
株に存在する鞭毛に結合できるモノクローナル抗体を産
生できる新規な細胞系統を提供する。このモノクローナ
ル抗体は、P.アエルギノーザの鞭毛蛋白質上のエピトー
プと特異的に反応し、バクテリアのタイプa鞭毛とタイ
プb鞭毛を区別できる。また、P.アエルギノーザ株の鞭
毛と反応できる少くとも一種のモノクローナル抗体また
はその結合性フラグメントを含み、かつ好ましくは生理
学的に許容されるキャリアーも含む組成物の予防的又は
治療的量を投与することにより、P.アエルギノーザに感
染しやすい又はすでに感染したヒトを処置する方法が提
供される。この組成物はまた、下記のもののいずれかを
一以上含むことができる:P.アエルギノーザ外毒素と反
応できる追加のモノクローナル抗体;P.アエルギノーザ
のLPS上の血清タイプ決定基と反応できるモノクローナ
ル抗体;ヒト血漿からのガンマグロブリン画分(ここで
血漿は、P.アエルギノーザと反応性の免疫グロブリンを
高められたレベルで示すヒトから得られたものであるこ
とができる);及び一以上の抗生剤。更に、診断キット
の製作を含めた、モノクローナル抗体の臨床的使用が提
供される。
本発明に従い、モノクローナル抗体を産生できる新規
な細胞およびそのような抗体を含む組成物が提供され、
そのような組成物は多数のP.アエルギノーザ株に存在す
る鞭毛を選択的に識別することができ、ここで個々の抗
体は典型的にはP.アエルギノーザ鞭毛の一つのタイプを
識別する。この細胞は、それからの胚系統DNA又は前駆
体細胞がその中に再配置されていて或るP.アエルギノー
ザ株間に共通の鞭毛蛋白質上のエピトープのための結合
部位を持つ抗体をエンコードするところの同定しうる染
色体を持つ。タイプa鞭毛蛋白質に対しては、汎反応性
モノクローナル抗体が産生されることができ;タイプb
鞭毛蛋白質に対しては、汎反応性又は鞭毛を持つ株の少
くとも約70%と反応する抗体が誘発される。これらモノ
クローナル抗体は、診断及び治療を含む広い用途で使用
できる。
このように提供されるモノクローナル抗体は、P.アエ
ルギノーザにより起される重大な病気の処置又は予防に
特に有用である。P.アエルギノーザの鞭毛上の表面蛋白
質は、抗体分子による直接接触に利用することができ、
従ってこの生物の運動を抑制する及び/又は被感染宿主
に有利な他の効果を促進するのであろう。
モノクローナル抗体の調製は、P.アエルギノーザの複
数の株の鞭毛蛋白質上のエピトープに特異的な抗体をコ
ードする核酸配列を発現できる細胞系統を不死化するこ
とにより達成できる。不死化された細胞系統は、トラン
スフェクション、突然変異などにより腫瘍発生を経て転
換された哺乳動物細胞系統であることができる。そのよ
うな細胞としては、ミエローマ系統、リンパ腫系統、又
は免疫クロブリン又はその結合性フラグメントの発現及
び分泌をインビトロで支持できる他の細胞系統が挙げら
れる。この免疫グロブリンまたはフラグメントは、ビー
ルスによりリンパ細胞特にヒ臓細胞を転換することによ
り、又は腫瘍細胞たとえばミエローマとリンパ細胞を融
合してハイブリッド細胞系統を作ることにより作られた
好ましいマウスまたはヒト由来以外の哺乳動物の天然発
生の免疫グロブリンであることができる。ヒ臓細胞は典
型的には、鞭毛抗原又はエピトープ部位を含むそのフラ
グメントに対して免疫化された動物から得られる。免疫
化手法は周知であり、そしてかなり変更することがで
き、しかしいぜん効果的でありうる。(ゴルディング
(Galding)、モノクローカル アンチボディ:プリン
シプルズ アンド プラクチス、アカデミック プレ
ス、ニューヨーク(1983)参照)。
ハイブリッド細胞系統は、慣用の手法に従いクローン
化され、スクリーンされることができ、これを検出した
細胞上清中の抗体はP.アエルギノーザ鞭毛決定基に結合
できる。適当なハイブリッド細胞系統は、次に大規模培
養基中で生育でき、又は腹水産生のための適当なホスト
の腹腔内の注射できる。
本発明の一実施態様において、細胞は、好ましくは少
なくとも一つの鞭毛蛋白質に特異的な接近しうるエピト
ープに対してインビボで保護的である、ヒトモノクロー
ナル抗体を産生する転換されたヒトリンパ細胞である。
このリンパ細胞は、P.アエルギノーザの適当な鞭毛所有
株にさらされている又はかつてさらされたヒト提供者か
ら得ることができる。好ましい細胞転換プロセスは、米
国特許第4,464,465号明細書に記載される。鞭毛蛋白質
に特異的であると知られている本発明の抗体を用いる
と、ある場合には続く実験の上清を、抗鞭毛モノクロー
ナル抗体の別のサンプルを同定する手段としての本モノ
クローナル抗体との競合アッセイにおいてスクリーンす
ることができる。すなわち、ハイブリッド細胞系統は、
特定の鞭毛抗原に特異的な本抗体の入手可能性に基づき
種々の源から容易に作ることができる。
あるいは、主体エピトープ部位に特異的な抗体を産生
するハイブリッド細胞系統が入手できる場合には、これ
らハイブリッド細胞系統を他の腫瘍B細胞と融合するこ
とができ、ここでそのような他のB細胞はレセプターを
コードするゲノムDNAのための受容体として働くであろ
う。ケッ歯類、特にネズミの腫瘍B細胞が最も一般に用
いられるが、他の哺乳動物種たとえばウサギ、ウシ、ヒ
ツジ、ウマ、トリ類などを用いることができる。
モノクローナル抗体は、免疫グロブリンのクラス又は
サブクラスのいずれか、たとえばIgM、IgD、IgA、IgE又
は各動物種について知られているIgGのサブクラスであ
ることができる。一般にモノクローナル抗体は、全体と
して用いるか、又は結合性フラグメントたとえばFv、Fa
b、F(ab′)として用いることができるが、通常は
全体として用いる。
本発明の細胞系統は、モノクローナル抗体の直接の産
生以外の用途もある。該細胞系統は、他の細胞(たとえ
ば適当に剤でマークされたヒトミエローマ、マウスミエ
ローマ、又はヒトリンパ芽球腫細胞)と融合されて、ハ
イブリドーマを作り、そして従ってモノクローナル抗体
をエンコードする遺伝子のトランスファーを備えること
ができる。あるいは、細胞系統は免疫クロブリンをエン
コードする染色体源として用いられることができ、これ
は単離され、融合以外の手法により細胞にトランスファ
ーされうる。加えて、モノクローナル抗体をエンコード
する遺伝子は単離され、種々の宿主において特異的免疫
グロブリンの生産のために組換DNA技術に従い用いられ
うる。特に、メッセンジャーRNAからcDNAライブラリー
を作ることにより、免疫グロブリンをコードしかつイン
トロンを含まない単一のcDNAクローンを単離でき、原核
又は真核発現ベクター中に置き、続いて最終的多量生産
のための宿主に転換することができる。(一般的に米国
特許第4,172,124号、4,350,683号、4,363,799号、4,38
1,292号及び4,423,147号明細書、及びケネット(Kennet
t)ら、モノクローナル アンチボディーズ、プレナ
ム、ニューヨーク(1980)参照。) より詳しくは、ハイブリッドDNA技術に従い、本発明
の免疫グロブリン又はフラグメントは、バクテリアまた
は酵母に導入できる。(ボス(Boss)ら、Nucl.Acid.Re
s.,12:3791、及びウド(Wood)ら、ネイチア314:446参
照)。たとえば、本発明の細胞系統により産生されたモ
ノクローナル抗体のL鎖及びH鎖をコードする遺伝子か
ら転写されたメッセンジャーRNAは、本クローン以外のB
ALB/cリンパ細胞からのcDNAを用いて判別cDNAハイブリ
ッド化により単離されうる。ハイブリッド化しないmRNA
は、望む免疫グロブリン鎖をコードするメッセージに富
むであろう。必要なときは、このプロセスは、望むmRNA
レベルまで高めるために繰返すことができる。次に残っ
たmRNA組成物を逆転写して、望む配列に富むcDNA混合物
を得ることができる。RNAは、適当なRNaseにより加水分
解でき、そしてssDNAはDNAポリメラーゼIとランダムプ
ライマーたとえばランダムに切断された子牛胸腺DNAに
より二重鎖にされる。得られたdsDNAは次に、適当なベ
クターたとえばラムダベクター又はプラスミドベクター
(pBR322、pACYC184などのような)のようなウイルスベ
クター中への挿入によりクローン化されうる。L及びH
鎖の一定領域のための既知の配列に基づくプローベを開
発することにより、望むL鎖及びH鎖をコードする遺伝
子を持つcDNAクローンが、ハイブリッド化により同定さ
れうる。この後で、遺伝子はプラスミドから切除され、
開始コドンから上流の余分のDNA又は一定領域DNAを除く
ため操作され、そして宿主の転換及び遺伝子の最終的発
現のために適当なベクター中に導入されることができ
る。
適宜には、完全な免疫グロブリンを作るべく鎖を加工
する(たとえばH鎖とL鎖を合体する)ために、そして
更にはもし望むなら先導(リーダー)配列のない免疫グ
ロブリンを分泌するために哺乳類宿主(たとえばマウス
細胞)を用いることができる。あるいは、この二つの鎖
を作るために単細胞微生物を用いることができ、その場
合、H鎖をコードする配列の5′末端に開始コドンを備
えながら、分泌先導シグナル及びプロセシングシグナル
をコードするDNA配列を除去する操作が更に必要であろ
う。この手法により免疫グロブリンを作ることができ、
そして哺乳類細胞以外の細胞中に集合されグリコシル化
されるように処理できる。もし望むなら、鎖の各々を少
くとも可変領域を残すように切断し、次に該領域を操作
して鞭毛エピトープに特異的な他の免疫グロブリン又は
フラグメントを備えることができる。
本発明のモノクローナル抗体は、現在知られているほ
とんど総てのP.アエルギノーザ変種にわたる抗原に対す
るその特異性の故に特に有用である。また、該モノクロ
ーナル抗体のいくつかは、インビボで保護的であり、バ
クテリア感染のための抗体組合せのような医薬品中に入
れることができる。
本発明のモノクローナル抗体はまた、インビトロでも
広い用途がある。たとえばこのモノクローナル抗体は、
微生物のタイプ分け、特定のP.アエルギノーザの分離、
細胞の不均質混合物中のP.アエルギノーザの選択的除去
などのために用いうる。
診断目的のためには、モノクローナル抗体はラベルさ
れても、されなくても良い。典型的には診断的アッセイ
は、P.アエルギノーザ生物の鞭毛へのモノクローナル抗
体の結合を経るコンプレックスの形成を検出する必要が
ある。ラベルされていない場合、抗体は、凝集アッセイ
において用いられる。また、ラベルされていない抗体
は、このモノクローナル抗体と反応性の他のラベルされ
た抗体(第二抗体)たとえば免疫グロブリンに特異的な
抗体と組合せて用いうる。あるいは、モノクローナル抗
体は、直接ラベルされうる。広い種類のラベル、たとえ
ば放射性核種、蛍光体、酵素、酵素基質、酵素補助因
子、抑制酵素、リガンド(特にハプテン)などを用いる
ことができる。多数のタイプのイムノアッセイを用いる
ことができ、たとえば下記の米国特許明細書に記載され
るものを挙げることができる:3,817,827;3,850,752;3,9
01,654;3,935,074;3,984,533;3,996,345;4,034,074;及
び4,098,876。
一般に、本発明のモノクローナル抗体は、酵素イムノ
アッセイで用いられ、そこでは本抗体又は異る種からの
第二抗体が酵素に接合される。ヒト血液又はその溶解物
のような或る血清タイプのP.アエルギノーザを含むサン
プルが本抗体に結合されるとき、結合は抗体と望むエピ
トープを示す分子との間に起る。そのような細胞は次
に、結合されなかった反応剤及び加えられた第二抗体
(酵素でラベルされた)から分離されうる。その後に、
細胞に特異的に結合した抗体−酵素結合体の存在が決定
される。当業者に周知の他の慣用法も用いうる。
溶液中のP.アエルギノーザ、又はP.アエルギノーザ鞭
毛抗原の存在を検出するために本抗体を用いるキットを
提供することができる。すなわち、本発明の主体たるモ
ノクローナル抗体組成物を、通常は凍結乾燥した形で、
単独で又は別のグラム陰性バクテリアに特異的な別の抗
体を接合して用意することができる。ラベルに接合され
た又は接合されていない抗体が、緩衝剤たとえばTris、
リン酸塩、炭酸塩など、安定剤、殺生物剤、不活性蛋白
質たとえばウシ血清アルブミンなどと共にキットに含め
られる。一般にこれら物質は、活性抗体量に対して約5
重量%未満の量で、かつやはり抗体濃度に対して少くと
も約0.001重量%の合計量で存在するであろう。しばし
ば、活性成分を希釈するために不活性増量剤又は賦形剤
を含めることが望ましく、賦形剤は全組成物の約1〜99
重量%で存在しうる。モノクローナル抗体に結合できる
第二抗体を用いる場合、これは通常別のバイアル中に入
れられる。第二抗体は典型的には、ラベルに接合され、
上述の抗体調製物と同様に処方される。
本発明のモノクローナル抗体、特にヒトモノクローナ
ル抗体はまた、少くとも一種の本発明のモノクローナル
抗体の治療的量又は予防的量を含む医薬組成物の成分と
して医薬的に効果的なキャリヤーと共に含められる。医
薬キャリアは、患者にモノクローナル抗体を運ぶのに適
する任意の相容的な非害性物質でなければならない。殺
菌水、アルコール、脂肪、ワックス、及び不活性固体を
キャリアとして用いうる。医薬的に許容されるアジュバ
ント(緩衝剤、分散剤)も医薬組成物に含めることがで
きる。そのような組成物は、P.アエルギノーザの一つの
鞭毛タイプの株に特異的であるように単一のモノクロー
ナル抗体を含むことができる。あるいは医薬組成物は、
二以上のモノクローナル抗体を含んで「カクテル」を形
成することができる。たとえば二つの鞭毛タイプに対す
る又は種々のP.アエルギノーザ株(たとえば異る血清タ
イプ)の群に対するモノクローナル抗体を含むカクテル
は、その特定のバクテリアの臨床的単離物の大多数に対
して反応する万用製品であろう。
種々のモノクローナル抗体成分のモル比は、通常10倍
以上の異ならず、より普通には5倍以上は異ならず、通
常他の抗体成分の各々に対して約1:1〜2のモル比であ
ろう。
本発明のモノクローナル抗体はまた、現存する血漿製
品、たとえばヒトにおけるP.アエルギノーザ病の予防又
は治療処置で用いられる市販入手できるガンマグロブリ
ン及び免疫グロブリンと組合せて用いることができる。
好ましくは、免疫グロブリンの場合、血漿は、P.アエル
ギノーザに反応性の免疫グロブリンの高いレベルを示す
ヒト提供者から得られるであろう。(一般に、概説「イ
ントラビナス イミュン グロブリン アンド ザコン
プロミスド ホスト」、Amer.J.Med.,76(3a)、1984年
3月30日、pp1−231参照)。
本モノクローナル抗体は、抗生物質又は抗微生物剤と
共に与えられる、別途に投与される組成物として用いる
ことができる。典型的には、抗微生物剤としてはアミノ
グリコシド(たとえばゲンタマイシン、トブラマイシン
など)と共に抗シュードモナスペニシリン(たとえばカ
ルベニシリン)を挙げることができ、しかし当業者に周
知の多数の追加的剤(たとえばセファロスポリン)をも
用いうる。
本発明のモノクローナル抗体及びその医薬組成物は、
経口又は非経口投与のために特に有用である。好ましく
は、該医薬組成物は、非経口的に、すなわち皮下に、筋
肉内に又は静脈内に投与できる。すなわち本発明は、許
容されるキャリア、好ましくは水性キャリアに溶解され
たモノクローナル抗体又はそのカクテルの溶液を含む、
非経口投与のための組成物を提供する。種々の水性キャ
リア、たとえば水、緩衝された水、0.4%食塩水、0.3%
グリシンなどを用いうる。これら溶液は無菌であり、一
般に粒状物質を含まない。これら組成物は、慣用の周知
の殺菌法で殺菌できる。組成物は、ほぼ生理的な条件に
必要とされるよう医薬的に許容される補助物質たとえば
pH調節剤及び緩衝剤、毒性調節剤など例えば酢酸ナトリ
ウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウ
ム、乳酸ナトリウムなどを含むことができる。これら処
方における抗体の濃度は広く変ることができ、即ち約0.
5%未満、通常少くとも約1%から、15又は20重量%ま
での多量までであることができ、選択された投与の特定
の態様に好ましい液体体積、粘度などに主に基づいて選
ばれるであろう。
即ち、筋肉内注射のための典型的医薬組成物は、1ml
の殺菌緩衝水及び50mgのモノクローナル抗体を含んで作
られることができる。静脈内注入のための典型的組成物
は、250mlの殺菌リンゲル液及び150mgのモノクローナル
抗体を含んで作られることができる。非経口投与組成物
を調製する実際の方法は、当業者にとって明らかであ
り、より詳しくはたとえば、レミントンズ ファーマシ
ューティカル サイエンス、第15編、マックパブリシン
グ カンパニー、イーストン、ペンシルベニア(1980)
に記載されている。
本発明のモノクローナル抗体は、貯蔵のために凍結乾
燥でき、使用前に適当なキャリア中で戻すことができ
る。この手法は、慣用の免疫グロブリンについて有効で
あることが判っており、周知の凍結乾燥と再構成技術を
用いることができる。凍結乾燥及び再構成が種々の程度
の抗体活性損失をもたらしうること(たとえば慣用の免
疫グロブリンにおいてIgM抗体はIgG抗体より大きな活性
損失の傾向を持つ)、そして使用レベルは補償すべく調
節しなければならないことを当業者は理解するであろ
う。
本モノクローナル抗体又はそのカクテルを含む組成物
は、P.アエルギノーザ感染の予防及び/又は治療処置の
ために投与できる。治療利用において、組成物は一以上
のP.アエルギノーザ血清タイプにすでに感染した患者
に、感染及びその合併症を治ゆする又は少くとも軽減す
るのに十分な量で投与される。これを達成するのに十分
な量は、「治療的有効量」と定義される。この使用のた
めに有効な量は、感染のはげしさ及び患者自身の免疫系
の一般的状態に依存し、しかし一般に体重1kg当り約1
〜約200mgの対抗の範囲であり、1kg当り5〜25mgの投与
量がより普通に用いられる。本発明の物質が一般にP.ア
エルギノーザによる重大な病的状態、すなわち生命を脅
す又は潜在的に生命を脅す状況、特に菌血症及び内毒素
血症において用いうることを銘記すべきである。
予防的利用において、本発明の抗体又はそのカクテル
を含む組成物は、またP.アエルギノーザに感していない
患者に、そのような潜在的感染に対する患者の抵抗を高
めるために投与される。そのような量は、「予防的有効
量」と定義される。この用途において、正確な量はやは
り患者の健康状態及び一般的免疫レベルに依存し、しか
し一般に1kg当り0.1〜25mg、特に1kg当り0.5〜2.5mgの
範囲である。
組成物の一回又は複数投与は、処置する医者により選
ばれた投与量レベル及びパターンで実施できる。いずれ
にせよ本医薬処方物は、患者を有効に処置する又は予防
するのに十分な本発明の抗体量を備えなければならな
い。
実験 なお、実施例で得られた各モノクローナル抗体を産生
する細胞系統は、ATCC(American Type Culture Collec
tion)に寄託されている。各抗体を産生する細胞系統の
寄託番号は次のとおりである。産生される抗体 寄託番号 PaF4 IVE8 ATCC HB 9129 FA6 IIG5 ATCC HB 9130 20H11 ATCC CRL 9300 21B8 ATCC CRL 9301 12D7 ATCC CRL 9422 2B8 ATCC CRL 9423 14C1 ATCC CRL 9424 参考例 参考例は、P.アエルギノーザ鞭毛に特異的に結合する
ネズミモノクローナル抗体を調製するのに用いられる方
法論を示す。
3月齢のBALB/cマウスを、生育しうるP.アエルギノー
ザ フィッシャー イムノタイプ1及びフィッシャー
イムノタイプ2(A.T.C.C.#27312及び27313)バクテリ
アを用いて各1又は2週ごとに合計9週間、9度腹膜内
的に免疫化した。バクテリアの当初投与量は、P.アエル
ギノーザ フィッシャー イムノタイプ1及びフィッシ
ャー イムノタイプ2の各々をマウス当り8×106及び
1×107生物個数であり、投与量は免疫化の経過におい
て30〜60倍増加された。
最後の注射の3日後に、一匹のマウスからヒ臓を無菌
的に取出し、二つの無菌ガラススライドのつや消しした
端の間で組織をおだやかに回転させて単一細胞懸濁物を
調製した。ヒ臓単核細胞を、対数期マウスミエローマ細
胞(NSI−1、C.ミルステイン(Milstein)博士、モレ
キュラー リサーチ カウンシル、ケンブリッジ、イン
グランドより入手)と4:1の比で一緒にし、タム(Tam)
ら(1982、Infect.Immun.36:1042−1053)の方法に従っ
て融合してハイブリドーマを作った。出来たハイブリッ
ド細胞懸濁物を、RPMI−ハイブリッド−HAT(15%の熱
不活性化胎児ウシ血清、1mMのピルビン酸ナトリウム、1
00μg/mlのペニシリン及びストレプトマイシン、1.0×1
0-4Mのハイポキサンチン、4.0×10-7Mのアミノプテリン
及び1.6×10-5Mのチミジンを含む(RPMI2640〔Gibco、
グランド アイライド、ニューヨーク〕)(これは飼育
細胞として新鮮に調製されたBALB/c胸腺細胞2.0×106/m
lを含んだ)中の1.5×106細胞濃度に希釈した。
混合物を、96穴プレート(%3596、Costar、ケンブリ
ッジ、マサチューセッツ)中に置いた(穴当り200μ
)。2〜3日ごとに新鮮なPRMI−ハイブリッドHATを
各穴体積の50%の除去と置き代えによって培養物に栄養
補給した。細胞生長がくぼみ中で約40%コンフルエンシ
ィ(confluency)に達したとき(通常7〜10日以内)
に、酵素結合イムノソルバント アッセイ(ELISA)に
より抗P.アエルギノーザ抗体の存在について培養物上清
を評価した。
ハイブリッド細胞の培養上清は、二つの免疫化バクテ
リアの各々からの外膜調製物について同時にアッセイさ
れた。外膜調製物は、タム(Tam)らの方法の変形によ
って分離された(1982、Infect.Immun.,36:1042−105
3)。バクテリア(P.アエルギノーザフィッシャーイム
ノタイプ1及びフィッシャーイムノタイプ2)を、トリ
プティカーゼ大豆ブロス(TSB)中に接種し、回転振動
浴中でエアレーシしながら34℃で16〜18時間生育させ
た。バクテリアを遠心分離で集め、1ml当り150トリプシ
ン抑制単位(T.I.U)のアプロティニンを含むリン酸塩
緩衝食塩水(PBS、0.14M NaCl.3mM KCl、8mM Na2HPO
4・7H2O、1.5mM KH2PO4、pH7.2)(シグマ社、セント
ルイス、ミズリー)で二度洗った。
最後の遠心分離からのペレットを0.17Mトリエタノー
ルアミン、20mMエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム
(EDTA)に再懸濁し、次に氷上で10分間ホモゲナイズし
た。デブリー(debris)を、均質化物から14900×gで
ペレット化し、棄てそして上清を再び上述のように遠心
分離した。ペレットを再び棄て、141000×gでの1時間
の遠心分離により上清から膜をペレット化した。上清を
棄て、膜ペレットを、1ml当り75T.I.U.のアプロチニン
を含む10mlのPBS中に4℃で一夜貯蔵した。翌日、ペレ
ットをかきまわして再懸濁し、次に小分けして、−70℃
で貯蔵した。各々の蛋白質含量を、ローリー(Lowry)
ら(1951、J.Biol.Chem.,193:265−275)の方法により
測定した。
ELISAのための抗原プレートを下記のように調製し
た。細胞外膜調製物をPBS中の蛋白質が5μg/mlとなる
まで希釈し、溶液50μを96穴プレート(Linbro #76
−031−05、フローラボラトリーブ社、マクリーン、バ
ージニア)の各穴に置き、シールし、37℃で一夜インキ
ュベートした。非結合抗原をプレートから払い落し、PB
S中の5%(w/v)ウシ血清アルブミン(BSA)の100μ
を各穴に加え、プレートを37℃で1時間インキュベート
した。
非吸着BSAを払い落した後に、融合プレートの各穴か
ら培養上清(50μ)を抗原プレートの対応する穴ヘレ
プリカ法で移し、37℃で30分間インキュベートした。非
結合抗体を穴から払い落し、プレートを穴当り100μ
の1%(w/v)BSA−PBSで三度洗った。次に、おおよそ
に希釈されたビオチニル化(biotinylated)ヤギ抗マウ
スIgG(Tago社、バーリンガム、カリフォルニア)の50
μ/穴を各穴に加え、37℃で30分間インキュベートし
た。プレートを上述のように三度洗い、次に製造当者の
指示書に従って調製された、予め形成されたアビジン:
ビオチニル化ホースラディッス パーオキシダーゼコン
プレックス(Vectastain ABC Kit,ベクターラボラトリ
ーズ社、バーリンガム、カリフォルニア)の50μを穴
に加えた。室温で30分間後に、Vectastain剤を穴から払
い落し、穴を上述のように洗い、次に穴当り100μの
基質o−フェニレンジアミン(0.1Mクエン酸塩緩衝剤中
の0.8mg/ml、pH5.0、同体積の0.03%(v/v)H2O2を混合
されている)を加えた。基質を、暗中で室温で30分間イ
ンキュベートし、次に3N H2SO4を50μ/穴加えて反
応を停止した。
二つの抗原調製物のどちらかに結合したモノクローナ
ル抗体を分泌するハイブリドーマ細胞は、ダイナテック
モデル580マイクロエライザリーダー(アレキサンドリ
ア、バージニア)で各穴中の呈色反応の490nmでの吸収
を測定することにより位置を決めた。Pa3 IVC2と名付け
られた一つの穴中の細胞は、フィッシャーイムノタイプ
2抗原プレートのみに結合した抗体を産生した。この穴
を下記のように更に研究した。この穴からのモノクロー
ナル抗体及びクローナル細胞系統の両者は、下記におい
てPa3 IVC2と呼ぶ。マスター穴からのPa3 IVC2細胞は、
タムら(1982、Infet.Immun.,36:1042−1053)により記
載される限界希釈法によりミニクローン及びクローンさ
れた。
タムら(1982、Infect.Immun.,36:1042−1053)によ
り記載される手順に従いCB6F1マウス(BALB/c(メス)
×C57BL/6(オス)F1)において、高力価モノクローナ
ル抗体を含む腹水を調製した。2〜3月齢のオスCB6F1
マウスに、RPMI中の対数期Pa3 IVC2細胞を腹膜内注射す
る10〜21日前に、0.5mlプリスタン(2、6、10、14−
テトラメチルペンタデカン、アルドリッチケミカル社、
ミルウォーキー、ウイスコンシン)を腹膜内注射した。
各マウスに0.5ml中0.5〜1×107細胞を注射した。約2
週間後に、蓄積した液を各2〜3日ごとにマウスから取
出した。アガロース ゲル電気泳動(Paragon、ベック
マン インストルメンツ社、ブレア、カリフォルニア)
により、腹水中の抗体濃度を測定し、5mg/ml以上の抗体
を含む腹水をすべてプールし、小分けし、−70℃で凍結
させた。
モノクローナル抗体により結合された分子ターゲット
の特徴付げ クローンされたPa3 IVC2細胞系統からの培養上清を、
すべて上述のように調製された、P.アエルギノーザフィ
ッシャーイムノタイプ株(A.T.C.C.27312−27318)の七
つ総て、P.アウレオファシエンス(A.T.C.C.13985)及
びクレブシエア ニューモニアエ(A.T.C.C.8047)から
の細胞外膜について上述のようにELISAによりアッセイ
した。抗体Pa3 IVC2は、P.アエルギノーザフィッシャー
イムノタイプ2、6及び7の外膜調製物に結合し、他の
フィッシャーイムノタイプ、P.アウレオファシエンス及
びK.ニューモニアエには結合しなかった。
抗体Pa3 IVC2により同体された特異的抗原は、ラジオ
イミューン沈澱により同定された。簡単に云えば、この
分析は、放射ラベルされた抗原をPa3 IVC2抗体及び蛋白
質Aの粒状源と共にインキュベートすることを要し、こ
れは不溶性抗体:抗原コンプレックスの形成を結果す
る。これらコンプレックスは、何らかの非特異的に結合
した抗原を除去するため洗われ、次にコンプレックスは
解離され、ポリアクリルアミドゲル中で分離される。こ
れによりゲル中で見られる主な放射活性種は、抗体Pa3
IVC2が結合する対応する抗原として同定される。
可溶性P.アエルギノーザフィッシャーイムノタイプ
2、3、4及び5外膜調製物の小分けしたもの(25μ
g)を固相中で125Iを用いるヨウ素源(ピアスケミカル
社、ロックフォード、イリノイ)を用いて放射ラベルし
た(フレカー(Fraker)とスペック(Speck)、1978、B
iochem.Biophys.Res.Commun.,80:849−857;マークウエ
ル(Markwell)とフォックス(Fox)、1978、バイオケ
ミストリー、17:4807−4817)。この手順は、外膜調製
物に含まれた殆どの(もし総てでなくとも)蛋白質のさ
らされたチロシン残基のヨウ素化を結果した。
外膜抗原の抗体Pa3 IVC2への非特異的結合を減少させ
るために、放射ラベルされた調製物(アッセイ当り5×
106カウント/分)は最初にBALB/c正常マウス血清(1:4
0最終希釈)と共に4℃で1時間インキュベートした。P
a3 IVC2抗体を含むPa3 IVC2培養上清(0.5ml)を次に、
各外膜サンプルに加えた。4℃で1時間の抗原と抗体の
インキュベーション後に、蛋白質A源IgGSORB(0.095ml
/サンプル)(ジ エンザイム センター社、ボスト
ン、マサチューセッツ)を加え、4℃で更に30分間イン
キュベートした(ケスラー(Kessler)、S.W.,1975、T.
Immun.,115:1617−1622)。IgGSORBは製造業者の指示書
に従って調製され、使用の直前にIgGSORBをRPM1−ハイ
ブリッド(HATを除いたRPMI−ハイブリット−HAT媒体)
で二度洗うことにより、反応能力のある部位を培養媒体
によりブロックして非特異的反応を抑制した。
抗原−抗体−IgGSORBコンプレックスを4℃で10分間1
500×gでペレット化し、リン酸塩−RIPA緩衝液(10mM
リン酸塩、pH7.2、0.15M NaCl、1.0%(v/v)Triton
X−100、1.0%(w/v)デオキシコール酸ナトリウム、
0.1%(w/v)ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、及び1.0
%(v/v)アプロチニン)で二度洗い、高塩緩衝液(0.1
M Tris−HCl、pH8.0、0.5M LiCl、1%(v/v)ベータ
ーメルカプトエタノール)で二度洗い、溶解緩衝液(0.
02M Tris−HCl、pH7.5、0.05M HaCl、0.05%(v/v)N
onidet P−40(ロールシュナイダー(Rohrschneider)
ら、1979、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,76:4479−4483)
で一度洗った。コンプレックスに結合した抗原を、サン
プル緩衝液(0.125M Tris−HCl、pH6.8、2%(w/v)S
DS、2%(v/v)ベーターメルカプトエタノール、及び2
0%(v/v)グリセロール)と共に95℃で10分間インキュ
ベートすることにより解放し、1500×gで10分間の遠心
分離後に上清中に集めた。
上清サンプルを次に、B.ルーテンベルク(Lugtenber
g)ら(1978、FEBS Lett.,58:254−258)の方法を用い
て、ハンコック(Hancock)とカレイ(Carey)(1979、
J.Bacteriol.,140:902−910)により変更されたように
して調製されたSDSを含む14%ポリアクリルアミドゲル
に施与し、抗原を50V一定電圧で一夜電気泳動してゲル
中で分離した。40℃(v/v)メタノール、10%(v/v)酢
酸、及び5%(v/v)グリセロール中で一夜ゲルの固定
化に続いて、それを、Bioradゲルドライヤー(リッチモ
ンド、カリフォルニア)を用いてWhatman 3MM紙上で乾
燥した。乾いたゲルをプラスチックラップで被い、室温
で18時間コダックX−ARフィルムに曝露した。
この実験の結果は、Pa3 IVC2がP.アエルギノーザフィ
ッシャーイムノタイプ2のみの外膜調製物中の唯一の抗
原に結合し、他の外膜調製物中に存在するいかなる抗原
にも結合しなかったことを示した。ゲル中の抗原の分子
量(MW)は、同じゲル中で分離した14Cラベルした蛋白
質標品(ホスホリラーゼB.92500MW;BSA、69000MW;オバ
ルブミン、46000MW;カーボニック アンハイドラーゼ、
3000MW;チトクロームC、12000MW)(ニューイングラン
ド ニュクリアー、ボストン、マサチューセッツ)と移
動性を比較することにより測定すると、約53000ダルト
ンであった。この抗原の分子量は、P.アエルギノーザの
鞭毛を成す蛋白質であるフラゲリン(flagellin)(モ
ンティー(Montie)ら、1982、Infect.Immun.,35:281−
288が報告するような)の分子量と相互に関連した。
また、96穴微小力価プレートにエタノールで固定され
たP.アエルギノーザHabs株1〜12(A.T.C.C.33348〜333
59)を用いてELISAによりPa3 IVC2を調べた。
各生物体の一夜ブロス培養物をプレット化し、PBSで
二度洗い、そして0.20.D.単位のA660までPBS中に再懸濁
した。希釈されたバクテリアを穴(50μ/穴)中に置
き、室温で15分間1500×gで遠心分離した。PBSを吸引
し、室温で15分間エタノール(95%)を穴に加えた。エ
タノールを穴から払い落した後に、プレートを空気乾燥
し、次に被い使用まで4℃で保存した。
上述のように実施したELISAテストの結果は、Pa3 IVC
2がエタノール固定Habs株2、3、4、5、7、10、11
及び12に結合したことを示した。特異性のこのパターン
は、Pa3 IVC2がP.アエルギノーザのタイプb鞭毛に結合
したことを示した(アンソルグ(Ansorg)、R.,1978、Z
bl.Bakt.Hyg.,I.Abt.Orig.A,242:228−238;アンソルグ
R.ら、1984、J.Clin.Microbiol.,20:84−88)。モノク
ローナルPa3 IVC2に対する特異性のこの振り分けによる
と、P.アエルギノーザ参照株、フィッシャーイムノタイ
プ2、フィッシャーイムノタイプ6、及びフィッシャー
イムノタイプ7は、タイプb鞭毛を有する。上述の実験
データから、Pa3 IVC2はP.アエルギノーザフラジェリン
タイプbに特異的に結合すると結論された。
Pa3 IVC2のインビボ保護活性 モノクローナル抗体Pa3 IVC2が、生きたP.アエルギノ
ーザバクテリアの多重LD50で攻撃されたマウスを保護す
るかどうかを調べるために、動物実験を行った。選ばれ
たモデルは、火傷を受けたマウスモデルであった(コリ
ンズ(Collins)、M.S.,及びロビイ(Roby)、R.E.,198
3、J.Trauma、23:530−534)。マウスのグループは、著
者のプロトコールに従い重大な火傷を与えられ、次に直
ちにフィッシャーイムノタイプ7の5−10LD50で攻撃さ
れた。火傷及び攻撃の前にモノクローナル抗体を高力価
腹水(0.2ml腹膜内)として腹膜内投与した。抗体を受
けなかったものと加べて、Pa3 IVC2処置された動物にお
いて生存数の増加は見られなかった。
実施例1 実施例1は、インビボで保護的であるP.アエルギノー
ザ鞭毛タイプbに対するネズミモノクローナル抗体を産
生するネズミハイブリドーマ細胞系統の調製の方法論を
示す。
成熟したメスBALB/cマウスに先ず、生育しうるP.アエ
ルギノーザフィッシャーイムノタイプ6(ITCC No.273
17)(8×106個生物)を腹膜注射し、2週間後に生育
しうるP.アエルギノーザフィッシャーイムノタイプ5
(ATCC No.27316)(4×106個生物)を注射した。続
く2週間の間に、生育しうるP.アエルギノーザフィッシ
ャーイムノタイプ5及びフィッシャーイムノタイプ6を
一緒に週1回(計2回)注射した。各生物の投与量は、
最終投与量が当初投与量の10倍になるように増加され
た。R.E.W.ハンコック及びH.ニカイド(Nikaido)(197
8、J.Bacteriol.,136:381−390)の方法に従い調製され
たP.アエルギノーザフィッシャーイムノタイプ6外膜調
製物(50μg蛋白質)の最後の注射は、最後の生育しう
るバクテリア注射の4日後に与えられた。最後の免疫化
の3日後に、1匹のマウスからヒ臓を取出し、実施例1
で記述したようにハイブリッド化のためにヒ臓細胞を調
製した。
ハイブリドーマ細胞の培養上清を、参考例記載の手順
で、10日後の融合(day 10 post−fusion)へのELISAに
より、抗P.アエルギノーザ抗体の存在についてアッセイ
した。但し、ELISAプレート用の抗原は、96穴微小力価
プレートの穴に固定化された生育しうるバクテリアであ
った。プレートは下記のように調製された。
50μのポリ−L−リジン(PLL)(PBS中1μg/ml)
(Sigma #P−1524、セントルイス、ミズリー)を、96
穴プレート(Linbro)の各穴に加え、室温で30分間イン
キュベートした。吸着されなかったPLLを払って落し、
穴をPBSで三度洗った。TSB中で一夜生育されたバクテリ
ア培養物をPBSで一度洗い、次に0.D.660nm=0.2までPBS
に再懸濁した。50μのバクテリア懸濁物をプレートの
各穴に加え、37℃で1時間結合を許した。結合しなかっ
たバクテリアは、プレートを振り次に食塩水−Tween
(0.9%(w/v)NaCl.0.05%(v/v)Tween−20)で穴を
三度洗うことによって除いた。
抗体の非特異的結合は、ブロック価緩衝液(5%(w/
v)脱脂ドライミルク、0.01%(v/v)アンチフォームA
(ジグマ社、セントルイス、ミズリー)、及び0.01%
(w/v)チメロサールを含むPBS)の200μ/穴を穴に
加え、室温で1時間インキュベーションすることにより
ブロックされた。過剰のブロック化緩衝液を除去し、穴
を上述のように食塩水−Tweenで三度洗った。
培養物上清(50μ)をアッセイプレートの対応する
穴へレプリカ法で移し、室温で30分間インキュベートし
た。プレートを振り、穴を食塩水−Tweenで五度洗うこ
とにより、培養物上清を除去した。
酵素と接合した第二段階抗体(ホースラディッシュ
パーオキシダーゼ接合ヤギ抗マウスIgG+IgM)(Tago
社、バーリンガム、カリフォルニア)を、0.1%(v/v)
Tween−20と0.2%(w/v)BSAを含むPBS中に予め求めた
力価測定に従って希釈し、次に50μの反応剤を各穴に
加え、室温で30分間インキュベートした。過剰の反応剤
を除去した。穴を食塩水−Tweenで五度洗った。そして
o−フェニレンジアミン基質の100μ/穴を加え、参
考例記載のように30分間インキュベートした。参考例記
載のように反応を停止させ、次にBio−Tek EL−310自
動化EIAプレートリーダー上でA490nmで読み取った。
上述の方法により、融合からの培養上清は、P.アエル
ギノーザフィッシャーイムノタイプ1、2、3又は4に
結合し、しかし同じPLL及びブロック化手順により但し
バクテリアなしで調製された対照プレートに結合しなか
った抗体の存在をアッセイされた。これら四つのフィッ
シャーイムノタイプのいずれかに結合した抗体を含む上
清は二度目に七つのフィッシャーイムノタイプバクテリ
アの各々を用いて別々にアッセイされた。一つの穴PaF4
IVE8からの上清中に存在した抗体は、P.アエルギノー
ザフィッシャーイムノタイプ2、6及び7にのみ結合し
た。穴PaF4 IVE8からの細胞は、実施例1記載のように
限界希釈法によりクローンされた。この穴からのモノク
ローナル抗体及びクローナル細胞は両者とも、下記では
PaF4 IVE8という表示で呼ぶ。高力価モノクローナル抗
体含有腹水を、実施例1記載のように、但しCB6F1の代
りにBALB/cマウスを用いて生じさせた。
PaF4 IVE8の特異性 モノクローナル抗体PaF4 IVE8により結合された抗原
を同定するために行われた一つのアッセイは、バクテリ
ア生物上の直接イムノフルオレッセンスであった。P.ア
エルギノーザの七つの参照フィッシャーイムノタイプの
各々ならびにP.アエルギノーザの非鞭毛株(PA103、A.
T.C.C.29260、レイフソン(Leifson)、1951、J.Bacter
iol.,62:377−389)、及びエシェリヒア コリ(G.S.C.
A25)をTSB中で37℃で一夜生育させた。遠心分離により
バクテイリアをペレット化し、次にPBS中で二度洗っ
た。各株をPBS中にO.D.660nm=2.2まで再懸濁した。
バクテリア懸濁物を次に更に1:150で希釈し、サンプ
ル20μをCarlsonスライド(カールソン サイエンテ
ィフィック社、ピートン、イリノイ)の個々の穴に入
れ、スライド上で40℃で乾燥させた。PaF4 IVE8の培養
上清(25μ)を、スライド上の乾燥したバクテリアサ
ンプル上で、加湿チャンバー中室温で30分間インキュベ
ートした。結合しなかった抗体は、蒸留水中にスライド
を浸すことによりスライドから洗い落した。
スライドが乾いてから、フルオレセイン イソチオシ
アネート(FITC)接合ヤギ抗マウスIgG+IgM(PBS中の
1:40希釈の25μ/穴)(タゴ社、バーリンガム、カリ
フォルニア)をこのスライド上で加湿チャンバー中暗中
室温で30分間インキュベートした。スライドを再び蒸留
水中で洗い、乾燥し、次にPBS中のグリセロール(9:1)
でコーティングしたカバースリップで被った。スライド
を蛍光顕微鏡で見た。
蛍光着色は、P.アエルギノーザフィッシャーイムノタ
イプ2、6及び7でのみ観察され、微生物の一端からの
み発する正弦パターン(線)であった。このことは、こ
れらバクテリアの単一の極鞭毛の形態及び位置と一致す
る。
PaF4 IVE8と鞭毛との反応は、イムノブロット分析に
より確認された。P.アエルギノーザフィッシャーイムノ
タイプ6からの外膜抗原(参考例参照)を、参考例と同
様にSDSを含む14%ポリアクリルアミドゲル中での電気
泳動により分離した。但し、電気泳動は、80mAの一定ア
ンペア数で5時間行った。予め着色した分子量マーカー
(リゾチーム、14300MW;ベータラクトグロブリン、1840
0MW;アルファキモトリプシノーゲン、25700MW;オバルブ
ミン、43000MW;ウシ血清アルブミン、68000MW;ホスホリ
ラーゼB.37400;及びミオシン、200000MW)(BRL、ガイ
サーブルク、ミズリー)を、同じポリアクリルアミドゲ
ル中に含めた。
抗原をポリアクリルアミドゲルから、ニトロセルロー
ス膜(NCM)(0.45μm、シュライヒャー アンド シ
ェエル社、ケーン、ニューハンプシャー)へと、0.05%
(w/v)SDSを含むTris−グリシン−メタノール緩衝液
(トウビン(Towbin)ら、1979、Proc.Natl.Acad.Sci.,
USA,76:4350−4354)中で200mAの一定アンペア数で4℃
で一夜かけて移した。移動後に、NCMをPBS中の0.05%
(v/v)Tween−20(PBS−Tween)(バテイガー(Battei
ger)、B.ら、1982、J.Immunol.Meth.,55:297−307)中
で室温で1時間インキュベートした。この段階及び続く
段階のために、NCMを含むトレイを振動プラットフォー
ム上に置いて、全NCMに亘る溶液の分布を確実にした。
1時間後に、PBS−Tween液を注ぎ去り、PaF4 IVE8腹
水(PBS−Tween中1:1000希釈)を加え、NCMと共に室温
で1時間インキュベートした。次にNCMをPBS−Tweenで
五度、各5分間洗って、結合していない抗体を除去し
た。アルカリ性ホスファターゼ接合ヤギ抗マウスIgG+I
gM(ダゴ社)を製造業者の指示書に従い希釈し、NCMと
共に室温で1時間インキュベートした。NCMを上述のよ
うに五度洗い、レアリー(Leary)ら、(1983、Proc.Na
tl.Acad.Sci.,USA、80:4045−4049)記述のように調製
されたブロムクロルインドリルホスフェート及びニトロ
ブルーテトラゾリウム(シグマ社、セントルイスミズリ
ー)含有基質を加え、室温で10〜20分間インキュベート
した。蒸留水で基質を洗い去ることにより反応を停止し
た。
この実験の結果は、PaF4 IVE8が外膜調製物中の分子
量53000ダルトンの単一抗原に特異的に結果したことを
示した。間接イムノフルオレセンスアッセイ及びイムノ
ブロッティングは、PaF4 IVE8がP.アエルギノーザの鞭
毛に結合することを示す。
PaF4 IVE8が認識した鞭毛タイプは、ELISAにより決定
された。Habs株1〜12(A.T.C.C.#33348〜33358)を各
々PLLで96穴微小力価プレート(Linbro)の穴に結合さ
せ、本実施例で上述したようにELISAを行った。PaF4 IV
E8の源は、培養上清であった。陽性反応は、Habs株2、
3、4、5、7、10、11及び12を含む穴で認められ、従
ってPaF4 IVE8がタイプb鞭毛に結合することを示して
いる。インビボ保護データは、後述の実施例3に示す。
実施例2 実施例2は、抗P.アエルギノーザ鞭毛タイプaと反応
性でインビボで保護的であるモノクローナル抗体を産生
するネズミハイブリドーマ細胞系統の調製のための方法
論を示す。
融合のためのリンパ球細胞源は、Habs株6及び8(A.
T.C.C.#33353及び33355)からの精製した鞭毛(10〜20
μg蛋白質)を6週間に亘って腹膜内的に四度注射した
免疫化BALB/cマウスからのヒ臓であった。鞭毛は、T.C.
モンティー(Montie)らの方法(1982、Infect.Immun.,
35:281−288)に従い精製された。但し、鞭毛の最後の
遠心分離は、40000×gで3時間の代りに100000×gで
1時間とした。いくつかの手順で用いられた二つ目の変
更点は、ブレンダー中え3分間でなく30秒間、バクテリ
アから鞭毛を剪断したことである(アリソン(Alliso
n)ら、1985、Infect.Immun.,49:770−774)。
各調製物の蛋白質濃度は、Bio−Rad蛋白質アッセイ
(バイオラド社、リッチモンド、カリフォルニア)で決
定され、夾雑するリポ多糖類(LPS)の存在は、KDO含量
を測定して評価された(カークハニス(Karkhanis)、
Y.D.ら、1978、Anal.Biochem.,85:595−601)の鞭毛蛋
白質の分子量は、SDSポリアクリルアミドゲル中でのそ
れらの移行を標品蛋白質マーカー(BRL)の移行と比べ
ることにより決定された(実施例1参照)。Habs6鞭毛
の分子量は51700ダルトル、Habs8の分子量は47200ダル
トンであった。これらの数価は、J.S.アリソンら(198
5、Infect.Immun.,49:770−774)のより得られた数価と
一致する。
鞭毛免疫化されたマウスからのヒ臓細胞とNS−1ミエ
ローマ細胞の融合は、実施例1及び2記載のように最後
の免疫化の三日後に行った。ハイブリドーマ細胞が約40
%のコンフルエンシィーに生育したとき(第7日)、細
胞上清を三つの異る抗原プレート、すなわちPU結合P.ア
エルギノーザフィッシャーイムノタイプ1(調製は実施
例2参照)及びホルマリン固定Habs6及びHabs9の対応す
る穴にレプリカ法で移した。
ホルマリン固定した抗原プレートのバクテリアをPLL
結合抗原プレートについて述べたように生育し、洗い、
そして希釈した。希釈したバクテリア(A660で0.20.D.
単位)をLinbro96穴微小プレートの個々の穴(50μ/
穴)に入れ、次に室温で20分間1200×gで遠心分離し
た。振って上清を穴から落し、PBS中の0.2%(v/v)ホ
ルマリン75μを各穴に加え、室温で15分間インキュベ
ートした。振ってホルマリンを穴から落した後にプレー
トを空気乾燥し、使用まで4℃で保管した。ホルマリン
処理された微生物を凝集させる抗鞭毛抗血清の能力によ
り判ったように、ホルマリンは鞭毛の抗原性を変えなか
った(ランイ(Lanyi)、B.,1970、Acta.Microbiol.Aca
d.Sci.,Hung.,17:35−48)。P.アエルギノーザフィッシ
ャーイムノタイプ1株は、この株が媒染剤着色(Manual
of Clin.Microbiol.,1985、レネッテ編、Amer.Soc.Mic
robiol.,ワシントンD.C.,p1099)により示されるように
非鞭毛化されている故に、対照として含められた。FA6
IIG5と呼ばれた穴中のハイブリッド細胞は、Habs6とHab
s9(両者とも鞭毛タイプaを持つ株)に結合するがフィ
ッシャーイムノタイプ1には結合しない抗体を産生し
た。
穴FA4 IIG5からの細胞を継代培養し、上述の例のよう
にクローン化した。この穴からのモノクローナル抗体及
びクローナル細胞系統は共に、下記でFA6 IG5と呼ばれ
る。実施例1記載のようにBALB/cマウスで腹水を作っ
た。
FA6 IIG5の特異性 抗体FA6 IIG5の特異性を、間接イムノフルオレセンス
及びイムノブロッティングにより測定した。間接イムノ
フルオレセンスは、下記の変更点の他は本質的に実施例
1記載のように行った。
トリプチカーゼ大豆アガー上で30℃で一夜生育させた
バクテリア培養物を、綿ガーゼでプレートから移し、0.
2 O.D.単位のA660までPBS中に再懸濁した。ホルマリン
(PBS中最終濃度0.37%(v/v))を渦動下に懸濁物に加
えた。室温で15分間のインキュベーション後に、バクテ
リアをPBSに1:12で希釈し、この懸濁物20μをカール
ソン(Carlson)スライドの個々の穴に入れた。乾燥
後、スライドを、実施例1のように観察のために調製し
た。抗体源は、FA6 IIG5細胞系統からの培養上性であっ
た。
FA6 IIG5抗体による蛍光着色は、タイプa鞭毛を持つ
P.アエルギノーザについてのみ観察され、タイプbを持
つものでは観察されなかった。観察された蛍光パターン
は、正弦線パターンであり、FA6 IIG5が鞭毛に結合した
ことを示す。蛍光シグナルは、バクテリアをホルマリン
で処理することにより強められるが、処理は抗体による
鞭毛着色を可視化するためには必要でなかった。
イムノブロッティングは、実施例1記載のように実施
された。鞭毛タイプa抗原の源は、精製した鞭毛調製物
(本実施例を見よ)であった。抗原は、SDS含有10%ポ
リアクリルアミドゲル(ラエムリ(Laemmli)、U.K.,19
70、ネイチア(ロンドン)、227:680−685)中で分離さ
れ、NCMに移された。FA6 IIG5の調製物(培養上清又は
1:1000希釈腹水)をNCMと反応させ、反応は実施例1記
載のように適当な酵素接合反応剤及び酵素基質を用いて
検出された。イムノブロットは、FA6 IIG5がHabs6の517
00MWフラゲリン及びHabs8の47200MWフラゲリンに特異的
に結合したことを示した。
FA6 IIG5が鞭毛タイプaとのみ反応し、タイプbと反
応しないことの確認は、ELISAにより得られ、そこではH
abs株1〜12がLinbro96穴微小力価プレートの穴にPLLを
用いて個々に結合された。抗体はHabs株1、6、8及び
9にのみ結合し、これらは12の株のうちの鞭毛タイプa
のみを所含する株である(アンソルグ、R.ら、1984、J.
Clin.Microbiol.,20:84−88)。インビボ保護研究は、
次の実施例3に示される。
実施例3 実施例3は、火傷したマウスモデルにおいてP.アエル
ギノーザによる抗原に対する抗体PaF4 IVE8及びFA6 IIG
5により受動的免疫化されたマウスの保護を示す。
抗鞭毛モノクローナル抗体は、M.S.コリンズとR.E.ロ
ビイ(1983、J.Trauma,23:530−534)の方法に従って、
火傷したマウスモデルにおいてテストされた。保護研究
のために、総ての抗体は、蛋白質A−セファローズ ク
ロマトグラフィ(アイ(Ev)、P.L.ら、1978、イムノケ
ミストリー、15:429−436)により精製され、PBS緩衝液
中に透析された。動物実験で用いられた鞭毛タイプa所
有株は、P.アエルギノーザPA220(ジェームス ペニン
トン(James Pennington)博士、ボストン、マサチュー
セッツより)であり、鞭毛タイプb株は、参照P.アエル
ギノーザフィッシャーイムノタイプ2(A.T.C.C.#2731
3)であった。
精製したモノクローナル抗体の40μgを各マウスに静
脈内的に、火傷及び攻撃の1〜2時間前に与えた。火傷
の直後に動物は、攻撃バクテリアを含む0.5ml冷PBSを焼
か下に(Subeschae)受けた。攻撃投与量は、各微生物
体について約10LD50であった。動物実験の結果を表I及
びIIに示す。
抗a抗体又は抗b抗体で処置され、次に対応する抗原
で攻撃されたマウスにおいて、極めて顕著な生存率が見
られた。逆に、非処置で攻撃されたマウスまたは対応し
ない抗鞭毛モノクローナル抗体又は非特異的抗LPS抗体
で処置されたマウスの80〜90%は死んだ。鞭毛タイプb
所有P.アエルギノーザフィッシャーイムノタイプ2の致
死的攻撃からマウスを保護するについての抗鞭毛タイプ
a抗体の能力欠除およびタイプaの所有P.アエルギノー
ザPA220の致死的攻撃からマウスを保護するについての
抗鞭毛タイプb抗体の能力欠除は、インビトロで観察さ
れた抗体の特異性をインビボで確認するものである。火
傷したが感染されなかったマウスの生存率は、火傷自体
が致死的でなかったことを示した。
実施例4 実施例4は、PaF4 IVE8及びFa6 IIG5とP.アエルギノ
ーザ臨床分離体との広い交叉反応性を例示し、これはP.
アエルギノーザ感染の免疫治療におけるこれら抗体の臨
床的実用性を示す。
臨床分離体は、病院及び診療所から得た。分離体は、
血、傷、呼吸路、尿及び耳を含む種々の分離部位からの
ものであった。合計157の分離体を調べた。
PaF4 IVE8は34の臨床分離体(22%)に特異的に結合
し、鞭毛タイプa抗体(FA6 IIG5)は102の臨床分離体
(65%)に結合し、合計すると157のうちの136(87%)
であった。どちらの抗体での認識されなかった21株のう
ち19は、媒染染料着色によると非鞭毛であった。従っ
て、両抗体の組合せは、鞭毛所有臨床分離物138のうち1
36(98%)に結合し、先の報分(R.アンソルグ、1978、
Zbl.Bakt.Hyg.,I Abt.Orig.A,242:228−238)を確認し
た。
実施例5 実施例5は、P.アエルギノーザタイプb鞭毛に結合す
るヒトモノクローナル抗体の産生のための方法を示す。
高分子量多糖類調製物(ピア(Pier)ら、1984、Infe
ct.Immun.,45:309)で免疫化された個体からの末梢血サ
ンプルを、B細胞源として用いた。単核細胞は、フイコ
ル−パク(Ficoll−Paque)の標準遠心分離法(ボユム
(Boyum)、1968、Scand.J.Clin.Lab.Inuest.,21:77)
により血から分離され、カルシウム/マグネシウム不含
リン酸塩緩衝食塩水(PBS)中で二度洗われた。
この単核細胞は、修正したEロゼッティング法を用い
てT細胞を除かれた。簡単に云えば、細胞を先ず、20%
胎児ウシ血清(FCS)を含むPBS中に1×107細胞/mlの濃
度に4℃で再懸濁した。この懸濁物1mlを次に、17×100
nmポリスチレン丸底試験管に入れ、これにイスコベ(Is
cove)の修正デュルベッコ媒体(イスコベ媒体)中の10
%(v/v)溶液からの1×109個の2−アミノ−イソチオ
ウロニウム ブロマイド(AET)処理ヒツジ赤血細胞を
加えた(マドセン(Madsen)とジョーンソン(Johnso
n)、1979、J.Immun.Methods,27:61)。懸濁物を4℃で
5〜10分間極めておだやかに混合し、次にEロゼット化
細胞をフィコル−パコを用いて2500×gで8分間、4℃
で遠心分離により除去した。内面に付着しているEロゼ
ット陰性末梢血単核細胞(E-PBMC)を集め、イスコベ媒
体中で一度洗い、15%(v/v)FCS、L−グルタミン(2m
モル/)、ペニシリン(100IU/ml)、ストレプトマイ
シン(100μg/ml)、ヒポキサンチン(1×10-4M)、ア
ミノプテリン(4×10-7M)及びチミジン(1.6×10
-5M)を含む同媒体に再懸濁した。この媒体を以下で
は、HAT媒体と呼ぶ。
E-PBMCの細胞推進転換は、これら細胞を転換性細胞系
統と共培養することにより行われた。転換性細胞系統
は、GM1500リンフォブラスレイド細胞系統のエチルメタ
ン−スルホネート(EMS)突然変異誘発及び続く30μg/m
l6−チオグアニンの存在下での選別により細胞をヒポキ
サンチン−グアニン ホスホリボシルトランスフェラー
ゼ(HGPRT)欠陥すなわちHAT感受性にすることにより誘
導されたエプステイン−バール(Epstein−Barr)核抗
原(EBNA)陽性ヒト リンフォブラストイド細胞系統で
あった。この細胞系統は、1A2細胞系統と呼ばれ、1982
年3月29日にアメリカンタイプカルチア コレクション
(A.T.C.C.)にA.T.C.C.No.CRL8119として寄託された。
対数成長期の1A2細胞をHAT媒体に懸濁し、次にPBMC当り
15個の1A2細胞の比でE-PBMCと一緒にした。細胞混合物
を、200μ/穴の容積の30枚の丸底96穴微小力価プレ
ート(Costar3799)中に32000細胞/穴の濃度で入れ、
6%CO2を含む加湿雰囲気中で37℃でインキュベートし
た。培養物は、プレートに入れてから第5及び8日に新
鮮なHAT媒体で上清の半分を置き換えることにより栄養
補給した。プレートに入れてから16日後に、増殖する細
胞を含んだ穴の100%及び穴の殆どにおいて、細胞は抗
P.アエルギノーザ抗体のための上清の除去及びテストの
ために十分の密度を持っていた。
上清を、下記の変更点の他は実施例1記載のようにEL
ISA法を用いて抗P.アエルギノーザ抗体の存在について
スクリーンした。七つのフィッシャーイムノタイプ参照
株(A.T.C.C.No.27312−27318)のプール(A660=0.2
O.D.単位)を、ポリ−L−リジンで予め処理した平底96
穴微小力価プレート(Immulon II、ダイナテック)に結
合し、インキュベートし、実施例2のように洗った。非
特異的結合部位をブロックし、プレートを洗った後に、
0.1%(v/v)Tween−20と0.2%(w/v)BSAを含むPBS50
μ/穴を加えた。培養上清(50μ)を次に、アッセ
イプレート、及びPLLで処理し、ブロックし、しかしバ
クテリアを含まない対照プレートの対応する穴にレプリ
カ法で移した。インキュベーション及び洗いの後に、酵
素接合第二段階抗体(50ml/穴)、つまりホースラディ
ッシュ ペルオキシダーゼ接合ヤギ抗ヒトIgG及びヤギ
抗ヒトIgM(0.1%(v/v)Tween−20と0.2%(w/v)BSA
を含むPBS中におよその希釈)を穴に加え、実施例1記
載のようにアッセイを行った。
フィッシャーイムノタイプのプールに結合し、しかし
対照プレートに結合しなかった抗体を含む上清は、二度
目に、七つのフィッシャーイムノタイプバクテリアの各
々を用いて別々にアッセイした。一つの穴20H11からの
上清に存在した抗体は、P.アエルギノーザフィッシャー
イムノタイプ2、6及び7にのみ結合した。この細胞
を、生育する総ての穴が抗体を分泌するまで低い細胞密
度を下げて繰返し継代培養した。この細胞系統及びモノ
クローナル抗体(IgMアイソタイプ)は両者とも、下記
で20H11と呼ぶ。
第二の転換は、B細胞源として慢性P.アエルギノーザ
感染を持つと判っていたのう胞線維腫(Cyotic fibrosi
s)患者の末梢血を用いて行った。E-PBMCは、上記のよ
うに調製し、E-PBMC当り72の1A2細胞の割合で転換性細
胞系統1A2と共培養した。細胞混合物を穴当り7.4×104
細胞の濃度で15枚の丸底96穴微小力価プレートに入れ、
上記のように培養した。
上清は、転換をプレートしてから16日後に抗P.アエル
ギノーザ抗体の存在についてELISAによりアッセイし
た。アッセイは、先の転換について述べたように行った
が、但し当初のスクリーンに用いられたP.アエルギノー
ザ株のプールはフィッシャーイムノタイプ参照株F2、F
4、F6及びF7(A.T.C.C.No.27313、27315、27316及び273
17)及びジェネティックシステムズ コーポレーション
オーガニズム バンク(GSCOB)からの三つの臨床分
離物(異るLPSイムノタイプ及び鞭毛タイプを持つ)よ
り成った。臨床分離物PSA I277(GSCOB)はタイプa鞭
毛とフィッシャーイムノタイプ1 FPSを有し、第二分
離物PSAG98(GSCOB)はタイプa鞭毛とフィッシャーイ
ムノタイプ3 LPSを有し、第三のものPSA F625(GSCO
B)はタイプb鞭毛とフィッシャーイムノタイプ5LPSを
持つ。参照株と臨床分離物のこの混合物は、P.アエルギ
ノーザ鞭毛プールと呼ばれる。P.アエルギノーザ鞭毛プ
ールを含むプレートに結合し、しかしPLLコートした対
照プレートに結合しなかった抗体を含む上清は、二度目
にはプールの個々の株についてELISAによりアッセイさ
れた。一つの穴3C1は、参照株F2、F6及びF7、及び臨床
分離物F625に結合した。
3C1細胞系統のクローニングは、まず低密度継係培養
の2ラウンド(初めに96穴プレートの穴当り20細胞、次
に穴当り2細胞)で細胞を継代培養して行われた。特異
的抗体産生細胞の正式のクローニングは、アミノプテリ
ン成分を欠くHAT媒体(HT媒体)の10μ/穴容積で72
穴テラサキプレート(Nunc#1−36538)を用いて約1
細胞/穴の密度で細胞をプレートして行った。プレート
をインキュベーターの中に2〜3時間置いて細胞を穴の
底に沈降させ、次に単一の細胞を含んだ穴について二人
で顕微鏡により数えた。穴は毎日HT媒体を供給され、自
然生育が十分になった時に細胞を96穴丸底プレートに移
した。自然生育のある総ての穴は、タイプb鞭毛所有P.
アエルギノーザ株でELISAによりアッセイし、総てが適
当な抗体を産生することが見られた。この細胞系統及び
モノクローナル抗体(IgMアイソタイプ)は両者とも、
下記で3C1と呼ばれる。
20H11及び3C1により同定される抗原は、間接イムノフ
ルオレセンス及びイムノブロッティングによると鞭毛で
あった。方法は、基本的に実施例2及び3記載のように
行われた。間接イムノフルオレセンスアッセイのために
タイプb鞭毛を持つP.アエルギノーザすなわち参照フィ
ッシャーイムノタイプF2、F6及びF7(A.T.C.C.No.2731
3、27317及び27318)、及びタイプa鞭毛を持つ株すな
わち参照フィッシャーイムノタイプ4(A.T.C.C.No.273
15)を実施例3のように調製した。参照株の鞭毛タイプ
は、ネズミモノクローナル抗体PaF4 IVE8及びFA6 IIG5
によりタイプ分けして決定された。実施例2記載のよう
に観察のためにスライドを調製した。両抗体の源は培養
上清であり、FITC接合を反応剤は、0.5%(w/v)ウシガ
ンマグロブリン(マイルス サイエンティフィック カ
タログNo.82−041−2、ナパービル、イリノイ)及び保
存剤として0.1%(w/v)アジドナトリウムを含むPBS中
に1:100希釈されたFITC接合ヤギ抗ヒトIg(多価)(タ
ゴ、バーリンガム、カリフォルニア)であった。
20H11及び3C1抗体による蛍光着色は、タイプb鞭毛を
持つP.アエルギノーザ株でのみ観察され、鞭毛タイプa
所有株、参照フィッシャーイムノタイプ4では観察され
なかった。観察された蛍光パターンは、バクテリアの一
端から発する正弦線パターンであり、抗体がバクテリア
の鞭毛に結合したことを示す。
イムノブロッティングは、実施例2記載のように行わ
れた。P.アエルギノーザ参照株フィッシャー イムノタ
イプ2(A.T.C.C.No.27313)からの精製したタイプb鞭
毛、及び参照株Habs6及びHabs8(A.T.C.C.No.33353及び
33355)からの精製した鞭毛タイプaを実施例3記載の
ように調整した。抗原は、10%ポリアクリルアミドゲル
中で分離し、NCMに移した。20H11又は3C1抗体を培養上
清、非特異的ヒト抗体を含む培養上清及び培養媒体をNC
Mと共にインキュベートし、反応を、0.05%(v/v)Twee
n−20含有PBSに希釈したアルカリ性ホスファターゼ接合
ヤギ抗ヒトIG(多価)(タゴ、バーリンガム、カリフォ
ルニア)で検出した。酵素基質は、実施例2記載のよう
に調整した。イムノブロットは、両抗体がフィッシャー
イムノタイプ2の53000MWフラゲリン蛋白質に結合
し、Habs6の51700MWフラゲリン蛋白質及びHabs8の47200
MWフラゲリン蛋白質に結合しなかったことを示した。非
特異的ヒト抗体及び培養媒体との反応は観察されなかっ
た。
抗体20H11及び3C1がタイプb鞭毛のみに結合し、タイ
プaに結合しなかったことの追加的確認は、ELISにより
得られ、そこではHabs株1〜12が各々PLLでImmulon96穴
微小力価プレートの穴に結合された。抗体は、タイプb
含有株であるHabs株2、3、4、5、7、10、11及び12
にのみ結合した(アンソルグら、1984、J.Clin.Microbi
ol.,20:84)。
実施例7 実施例7は、P.アエルギノーザタイプa鞭毛に結合す
るヒトモノクローナル抗体の産生のための方法を示す。
高分子量多糖類調製物(ピアら、1981、Infect.Immu
n.,34:461)で免疫化した個体からの末梢血サンプル
を、B細胞の源として用いた。単核細胞を血から分離
し、実施例6のようにT細胞を除いた。次に細胞を、液
体窒素蒸気タンク中で、10%ジメチルスルホキシドを含
むFCS中で凍結した。後日に細胞を37℃で急速に解凍
し、イスコベ媒体中で一度洗い、HAT媒体に再懸濁し
た。細胞推進転換は、E-PBMC当り30個の1A2細胞の割合
でE-PBMCを1A2細胞と共に共培養して達成した。細胞混
合物を、穴当り62000細胞の濃度で30枚の96穴組織培養
プレート中で平板培養した。培養物は、プレーティング
後第7日に、体積の半分をHAT媒体で置き換えることに
より栄養補給された。細胞増殖は、プレーティング後第
14日後に穴の100%で観察され、上清を穴から除去し
て、この時点でアッセイした。
上清を、有鞭毛P.アエルギノーザプール及び実施例6
記載のように対照としてPLL処置プレートを用いて、抗
P.アエルギノーザ抗体の存在についてELISAによりアッ
セイした。有鞭毛プールに結合し、しかしPLL対照プレ
ートに結合しなかった抗体を含む上清を、有鞭毛プール
の個々のバクテリア株について再びアッセイした。一つ
の穴21B8は、PSA 1277、PSAG98及び参照フィッシャー
イムノタイプ4(これらはタイプa鞭毛を持つ有鞭毛
プールの三つの株である)に結合した抗体を含んだ。
21B8細胞系統のクローニングは、正式のクローニング
段階における下記の変更点を除き3C1細胞系統について
の実施例6と同様に行われた。唯一の細胞の存在につい
てのテラキサプレートの穴を数えた後に、各細胞をテラ
サキプレートから、アミノプテリン成分を欠くHAT媒体
(HT媒体)100μの96穴丸底培養プレートの個々の穴
に移した。非転換のHAT感受性リンフォブラストイド細
胞が、飼育(feeder)細胞として500細胞/穴の密度で
総ての穴に含まれた。プレーティングの5日後に、HAT
媒体100μを穴に加えて、飼育細胞を選択的に殺し
た。
HAT媒体で上清の半分を置換えることにより、プレー
ティング後第7及び9日後に穴に再び栄養補給した。次
に細胞は、細胞がELISAにより抗体の存在を検出するの
に十分の密度となるまでHT媒体で栄養補給された。自然
生育のある総ての穴は、鞭毛タイプa所有P.アエルギノ
ーザ株に結合した抗体を産生した。この細胞系統及びモ
ノクローナル抗体(IgG1アイソタイプ)の両者とも、下
記で21B8と呼ぶ。
21B8により同定された抗原は、間接イムノフルオレセ
ンス及びイムノブロッティング(方法については実施例
6を見よ)により示されたように鞭毛であった。21B8抗
体による蛍光着色は、タイプa鞭毛を持つP.アエルギノ
ーザ参照株フィッシャー イムノタイプ4(A.T.C.C.N
o.27315)にのみ観察され、タイプa鞭毛を持つP.アエ
ルギノーザ参照株フィッシャーイムノタイプ2(A.T.C.
C.No.27313)では観察されなかった。観察された蛍光パ
ターンは、バクテリアの一端から発する正弦線パターン
であり、バクテリアの鞭毛へ抗体が結合したことを示し
た。
イムノブロッティングは、実施例2記載のように行わ
れた。P.アエルギノーザ参照株Habs6(A.T.C.C.No.3335
3)からの精製したタイプa鞭毛、及びP.アエルギノー
ザ参照株フィッシャー イムノタイプ2(A.T.C.C.No.2
7313)からの精製した鞭毛タイプbは、実施例3記載の
ように調製した。抗原は、10%ポリアクリルアミドゲル
(実施例3参照)中で分離され、NCMに移された。21B8
又は非特異的ヒト抗体のどちらかを含む培養上清及び培
養媒体をNCMと反応させ、反応を、実施例2及び6記載
のようにアルカリ性ホスファターゼ接合ヤギ抗ヒトIg
(多価)と酵素基質により検出した。イムノブロット
は、21B8抗体がHabs6の51700MWフラゲリン蛋白質にのみ
結合し、フィッシャー イムノタイプ2の53000MWフラ
ゲリン蛋白質に結合しないことを示した。非特異的ヒト
抗体及び培養基のどちらでも、反応は観察されなかっ
た。
実施例8 実施例8は、ヒト抗鞭毛抗体20H11、3C1及び21B8によ
り受動的免疫化されたマウスの、P.アエルギノーザによ
る攻撃に対する保護を火傷マウスモデルにおいて示す。
ヒト抗鞭毛モノクローナル抗体は、火傷したマウスモ
デルにおいてテストされた(実施例4参照)。21B8及び
20H11抗体は、各々の細胞系統から発生した培養上清を
硫酸アンモニウム(50%最終濃度)で沈澱して調製され
た(グッド(Good)ら、セレクテッド メソッド イン
セルラー イムノロジー、ミシェル(Mishell),B.B.
及びシイギ(Shiigi),S.M.,編、W.J.フリーマン社(Fr
eeman&Co.)、サンフランシスコ、カリフォルニア、19
80、279−286)。沈澱物をPBSに可溶化し、PBSに対して
4℃で透析し、次に動物への投与前に滅菌濾過した。抗
体3C1、及びこの研究で陰性対照として用いられた非特
異的抗LPS抗体の源は、培養上清であった。各研究にお
ける陽性対照として、適当な精製されたネズミモノクロ
ーナル抗体PaF4 IVE8又はFA6 IIG5が含められた。
動物テストで用いられた鞭毛タイプa所有株は、フィ
ッシャー イムノタイプ1 LPSを発現する臨床分離物P
SA A522(GSCOB)であり、鞭毛タイプb株はフィッシ
ャー イムノタイプ6 LPSを発現する臨床分離物PSAA4
47(GSCOB)であった。ヒト抗体(0.45ml)は、バクテ
リア(0.05ml中5LD100より多い)と予め混合され、火傷
を負わせた直後に焼か下に接種された。動物試験の結果
を表III、IV及びVに示す。
抗鞭毛タイプa抗体又は二つの抗鞭毛タイプb抗体の
一つで処理され、次に対応する抗原で攻撃されたマウス
において、極めて著しい生存率が見られた。逆に、処置
されずしかし攻撃されたマウス、又は対応しない抗鞭毛
モノクローナル抗体又は非特異的抗LPS抗体で処置され
たマウスの88〜100%が死んだ。ネズミモノクローナル
抗体で観察されたように(実施例4参照)、ヒト抗鞭毛
抗体は対応する鞭毛タイプを持つ微生物のみで致死的攻
撃に対して特異的に保護した。すなわちヒト抗鞭毛タイ
プa抗体は、鞭毛タイプa所有微生物での致死的攻撃に
対して保護を与え、しかしタイプbに対しては保護を与
えず、抗鞭毛タイプb抗体は、鞭毛タイプb所有株で攻
撃されたマウスを保護し、しかしタイプa所有微生物に
対して保護しなかった。
実施例9 実施例9は、ヒト抗鞭毛抗体20H11、3C1及び21B8のP.
アエルギノーザ臨床分離物との交叉反応性を示す。
病院及び診療所から得られ、主として火傷の傷及び血
から分離されたP.アエルギノーザ臨床分離物(115)
は、ネズミモノクローナル抗体FA6 IIG5又はPaF4 IVE
8(実施例2、3及び5)でのタイプ分けにより鞭毛タ
イプa又はタイプbとして同定された。臨床分離物の55
は、ネズミモノクローナル抗体FA6 IIG5との反応により
タイプa鞭毛を持つと同定され、59はネズミモノクロー
ナル抗体PaF4 IVE8との反応によりタイプb所有と同定
された。
抗鞭毛タイプaヒトモノクローナル抗体21B8の交叉反
応性は広く、該抗体は56の鞭毛タイプa所有臨床分離物
のうち54(96%)を識別した。タイプb鞭毛を持つ分離
物との20H11の交叉反応性はまた広く、20H11は59の分離
物総て(100%)を認識した。対照的に、他の抗鞭毛タ
イプbモノクローナル抗体3C1は、59の分離物の僅か43
(73%)に結合した。これらの結果は、20H11が汎反応
性エピトープ(すなわちP.アエルギノーザ株の少くとも
約95%に存在するエピトープ)に結合し、一方、3C1は
総てのタイプbフラゲリン分子上に存在しないエピトー
プに結合する。鞭毛タイプb抗原はポリクローナル抗血
清で分析されたときに血清学的に均一であるけれども
(ランビ(Lanvi),B.,前出、及びアルソルグ、R.前
出)、20H11及び3C1の交叉反応性パターンは驚くべきこ
とに、タイプb鞭毛がモノクローナル抗体により同定さ
れうる少くとも二つの別々のエピトープを持つ事を示
す。
P.アエルギノーザ臨床分離物の抗体21B8及び20H11の
広い交叉反応性は、P.アエルギノーザ感染の免疫治療に
おけるこれら抗体の特別の臨床的利用性を示す。
実施例10 実施例10は、P.アエルギノーザタイプb鞭毛に結合す
る別の例としてのヒトモノクローナル抗体の産生のため
の方法、ならびに火傷したマウスモデルにおけるP.アエ
ルギノーザでの攻撃に対するこの抗体の保護活性を示
す。
実施例7記載と実質的に同様にして転換した細胞系統
を作り、クローンした。但し、転換された細胞混合物
を、穴当り約2250E-PBMCの濃度で20枚の96穴組織培養プ
レート上にプレートした。上清をまず実施例6記載のよ
うに有鞭毛プールでELISAによりアッセイしたが、但
し、フィッシャー イムノタイプ2及び4参照株はプー
ルに存在しなかった。陽性の穴を次に、フィッシャー
イムノタイプ2及び4を含む有鞭毛プール中の株の各々
でアッセイした。最終的に分離された細胞系統及びモノ
クローナル抗体(IgGアイソタイプ)は共に、下記で12D
7と呼ぶ。
12D7ヒトモノクローナル抗体は、抗鞭毛タイプaアイ
ソタイプとの広い交叉反応性を示し、テストした56の鞭
毛タイプa所有臨床物の54(96%)を識別した。12D7モ
ノクローナル抗体の保護活性は表VIに示される。保護の
研究は本質的に実施例4記載のように行ったが、但し、
攻撃投与量は1LD100であり、攻撃株はI624すなわちフィ
ッシャー イムノタイプ2LPS及びタイプa鞭毛を発現す
る臨床分離であった。
実施例11 実施例11は、鞭毛bタイプP.アエルギノーザと反応性
のヒトモノクローナル抗体の産生、及びこの抗体で受動
的免疫化されたマウスのP.アエルギノーザによる攻撃に
対する保護(火傷したマウスモデルで)を示す。
転換した細胞系統は、実施例10記載に実質的に従って
調製され、クローンされた。但し、1A2対B細胞転換比
は約60:1であり、転換された細胞混合物は穴当り約1930
E-PBMCの濃度で15枚のプレートにプレートした。また細
胞は、G98(フィッシャー3イムノタイプ、鞭毛タイプ
a)及びI739(フィッシャー5イムノタイプの臨床分離
物、鞭毛タイプb)を含むP.アエルギノーザ株のプール
でアッセイされ、P.アエルギノーザ株の別のプール:I27
7、G98、I739及びフィッシャー イムノタイプF2、F4、
F6及びF7で確認された。最終的に分離された細胞系統及
び分泌されたモノクローナル抗体(IgG1アイソタイプ)
は共に、下記で2B8と呼ばれる。
2B8で行われたイムノフルオレセンス アッセイは、
鞭毛タイプb、フィッシャー2イムノタイプ株で陽性で
あり、しかし鞭毛タイプa、フィッシャー イムノタイ
プ4参照株では陰性であった。臨床分離物のテストにお
いて、有鞭毛タイプb分離物の59/59(100%)が陽性で
あった。
2B8の保護活性は、表VIIに示す。保護の研究は実施例
10記載のように行ったが、但し臨床分離物F164(フィッ
シャー イムノタイプ4、鞭毛タイプb)が攻撃のため
に用いられた。
実施例12 実施例12は、鞭毛bタイプP.アエルギノーザと反応性
の別のヒトモノクローナル抗体の産生、及び火傷したマ
ウスモデルにおけるこの抗体で受動的免疫化されたマウ
スのP.アエルギノーザでの攻撃に対する保護を示す。
転換された細胞系統は、下記の変更点を除いて実質的
に実施例7に記載のように調製され、クローンされた。
一匹の別の個体を免疫化し(ピアら、1984、45:309)、
B細胞源として用い、E-PBMCのプレーティングレベルは
穴当り約2000細胞であった。スクリーニングは、プール
されたフィッシャー1〜7イムノタイプにおいて行われ
た。最終的に分離された細胞系統及び分泌されたモノク
ローナル抗体(IgG1アイソタイプ)の両者は、下記で14
C1と呼ぶ。
臨床テストにおいて、有鞭毛タイプb単離物の59/59
(100%)が14C1で陽性であった。保護研究は、上記の
実施例11のように行い、結果を表VIIIに示す。
以上から、本発明の細胞系統が、P.アエルギノーザ鞭
毛と反応性でありかつ種々のP.アエルギノーザ株に対し
て交叉保護的なモノクローナル抗体及びそのフラグメン
トを産生する手段を与えることが判る。驚くべきこと
に、鞭毛の各タイプ上の異るエピトープと反応性である
多数のモノクローナル抗体が分離された。本発明の抗体
は、殆んどのP.アエルギノーザ株による感染に対しての
使用のために、予防的及び治療的組成物をより経済的に
かつ容易に作ることを可能とする。加えて、本細胞系統
は、イムノアッセイ及び他の周知の方法で用いられる抗
体を提供する。
本発明は、理解の容易性のために例示及び実施例とし
て、いく分詳しく説明したが、特許請求の範囲内で変更
及び修正ができることは自明である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 15/09 C12N 5/00 B G01N 33/569 9282−4B 15/00 C 33/577 9282−4B A (C12P 21/08 C12R 1:91) 微生物の受託番号 ATCC CRL9300 微生物の受託番号 ATCC CRL9301 微生物の受託番号 ATCC CRL9422 微生物の受託番号 ATCC CRL9423 微生物の受託番号 ATCC CRL9424 (72)発明者 アントニー ダブリュー シアダック アメリカ合衆国 ワシントン州 98107 シアトル ノースウエスト ファース ト アベニュー 6210 (72)発明者 メイ ジョアン ロソク アメリカ合衆国 ワシントン州 98125 シアトル ノースイースト セブンテ ィーンス ストリート 11337エイ (56)参考文献 Nature,256,495−497(1975) J.Med.Microbiol., 8,97−106(1975) Zbl.Bakt.Hyg.,I.A bt.Orig.A242,228−238 (1978) J.Clin.Microbio l.,20,84−88(1984)

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シュードモナス アエルギノーザ バクテ
    リア鞭毛と免疫特異的に結合することができ、感染に対
    してインビボで保護的であるモノクローナル抗体又はそ
    の結合性フラグメント。
  2. 【請求項2】バクテリアの運動を抑制するものである特
    許請求の範囲第(1)項記載のモノクローナル抗体又は
    その結合性フラグメント。
  3. 【請求項3】シュードモナス アエルギノーザの鞭毛蛋
    白質エピトープと免疫特異的に結合することのできる特
    許請求の範囲第(1)項記載のモノクローナル抗体又は
    その結合性フラグメント。
  4. 【請求項4】A.T.C.C.寄託番号HB9129、HB9130、CRL930
    0、CRL9301、CRL9422、CRL9423及びCRL9424を与えられ
    た細胞系統により産生されるモノクローナル抗体のエピ
    トープへの結合を妨害できるものである特許請求の範囲
    第(3)項記載のモノクローナル抗体又はその結合性フ
    ラグメント。
  5. 【請求項5】A.T.C.C.寄託番号HB9129、HB9130、CRL930
    0及びCRL9301の細胞系統の少なくとも一つを培養し、抗
    体を回収することよって作られたモノクローナル抗体に
    結合できるエプトープに反応性の特許請求の範囲第
    (1)項記載のモノクローナル抗体又はその結合性フラ
    グメント。
  6. 【請求項6】シュードモナス アエルギノーザ鞭毛上に
    存在するエピトープと免疫特異的に結合するヒトモノク
    ローナル抗体である特許請求の範囲第(1)項記載のモ
    ノクローナル抗体又はその結合性フラグメント。
  7. 【請求項7】エピトープがタイプa鞭毛かタイプb鞭毛
    の一方に存在し、両方には存在しない特許請求の範囲第
    (6)項記載のモノクローナル抗体又はその結合性フラ
    グメント。
  8. 【請求項8】エピトープがタイプb鞭毛の少くとも約70
    %により表わされる特許請求の範囲第(6)項記載のモ
    ノクローナル抗体又はその結合性フラグメント。
  9. 【請求項9】エピトープがタイプb鞭毛のみにより表わ
    される特許請求の範囲第(6)項記載のモノクローナル
    抗体又はその結合性フラグメント。
  10. 【請求項10】抗体が汎反応性である特許請求の範囲第
    (9)項記載のモノクローナル抗体又はその結合性フラ
    グメント。
  11. 【請求項11】FA6 IIG5、PaF4 IVE8、20H11又は21B8
    と名付けられたモノクローナル抗体のいずれか一つと同
    じ結合特異性を持つ特許請求の範囲第(1)項記載のモ
    ノクローナル抗体又はその結合性フラグメント。
  12. 【請求項12】検出しうるシグナルを与えうるラベルに
    結合された特許請求の範囲第(11)項記載のモノクロー
    ナル抗体又はその結合性フラグメント。
  13. 【請求項13】ラベルが蛍光体又は酵素である特許請求
    の範囲第(12)項記載のモノクローナル抗体又はその結
    合性フラグメント。
  14. 【請求項14】シュードモナス アエルギノーザ バク
    テリア鞭毛と免疫特異的に結合することができ、感染に
    対してインビボで保護的であるモノクローナル抗体であ
    って、タイプa又はタイプbシュードモナスアエルギノ
    ーザ鞭毛と免疫特異的に結合できるモノクローナル抗体
    を産生する細胞系統。
  15. 【請求項15】ハイブリッド細胞系統である特許請求の
    範囲第(14)項記載の細胞系統。
  16. 【請求項16】ヒトモノクローナル抗体を産生する特許
    請求の範囲第(14)項記載の細胞系統。
  17. 【請求項17】A.T.C.C.寄託番号HB9129、HB9130、CRL9
    300、CRL9301、CRL9422、CRL9423及びCRL9424のうちの
    一つである特許請求の範囲第(14)項記載の細胞系統。
  18. 【請求項18】シュードモナス アエルギノーザ バク
    テリア鞭毛と免疫特異的に結合することができ、感染に
    対してインビボで保護的であるモノクローナル抗体又は
    その結合性フラグメントの作製する方法において、A.T.
    C.C.寄託番号HB9129、HB9130、CRL9300、CRL9301、CRL9
    422、CRL9423及びCRL9424の細胞系統の少なくとも一つ
    を培養し、上記抗体を回収することを含む方法。
  19. 【請求項19】シュードモナス アエルギノーザ バク
    テリア鞭毛と免疫特異的に結合することができ、感染に
    対してインビボで保護的であるモノクローナル抗体又は
    その結合性フラグメントを有効成分として含有する、シ
    ュードモナス アエルギノーザ感染の処置又は防止用医
    薬組成物。
  20. 【請求項20】少なくとも2種のモノクローナル抗体を
    含み、その少なくとも一方がヒトモノクローナル抗体で
    ある特許請求の範囲第(19)項記載の組成物。
  21. 【請求項21】シュードモナス アエルギノーザのリポ
    多糖類分子上の少なくとも一つの血清タイプ決定基と反
    応できる少なくとも一つのヒトモノクローナル抗体及び
    /又は外毒素Aに反応性のモノクローナル抗体を更に含
    む、特許請求の範囲第(20)項記載の組成物。
  22. 【請求項22】下記の成分(a)及び(b)を有効成分
    として含有する、バクテリア感染の処置又は防止用医薬
    組成物。 (a)シュードモナス アエルギノーザ バクテリア鞭
    毛と免疫特異的に結合することができ、感染に対してイ
    ンビボで保護的であるモノクローナル抗体又はその結合
    性フラグメント。 (b)シュードモナス アエルギノーザ外毒素Aと反応
    できるモノクローナル抗体、シュードモナス アエルギ
    ノーザのリポ多糖類分子の少なくとも一つの血清タイプ
    決定基と反応できるモノクローナル抗体、ヒト血漿から
    のガンマグロブリン画分、シュードモナス アエルギノ
    ーザに反応性の免疫グロブリンの高められたレベルを示
    すヒト血漿からのガンマグロブリン画分及び/又はその
    製品、及び抗生物質からなる群から選ばれた少なくとも
    1種。
JP62166234A 1986-07-03 1987-07-02 シュードモナスアエルギノーザ鞭毛に対するモノクローナル抗体 Expired - Lifetime JP2639422B2 (ja)

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