JPH0653689B2 - パラ置換ハロゲン化ベンゼン誘導体の製造方法 - Google Patents

パラ置換ハロゲン化ベンゼン誘導体の製造方法

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JPH0653689B2
JPH0653689B2 JP61019693A JP1969386A JPH0653689B2 JP H0653689 B2 JPH0653689 B2 JP H0653689B2 JP 61019693 A JP61019693 A JP 61019693A JP 1969386 A JP1969386 A JP 1969386A JP H0653689 B2 JPH0653689 B2 JP H0653689B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ベンゼン誘導体を液相ハロゲン化してハロゲ
ン化ベンゼン誘導体を製造する方法に関するものであ
る。更に詳しくは、L型ゼオライト及び無定形シリカか
らなるゼオライト触媒成型体を用いて、ベンゼン誘導体
を液相ハロゲン化してパラ置換ハロゲン化ベンゼン誘導
体を製造する方法に関するものである。
〔従来の技術〕
ハロゲン化ベンゼン誘導体は、医薬、農薬をはじめ有機
合成分野において重要な原料中間体であり、一般には、
塩化第二鉄や塩化アンチモン等のルイス酸を触媒とし
て、ベンゼン誘導体を液相ハロゲン化して製造されてい
る。例えば、ジクロロベンゼン(以下、DCBと略称す
る)は、塩化第二鉄の存在下、ベンゼンあるいはモノク
ロロベンゼン(以下、MCBと略称する)に塩素ガスを
吹き込むことにより製造されている。
モノ置換ベンゼン誘導体の液相ハロゲン化によるジ置換
ベンゼン誘導体の製造においては、生成物として、1,2
−ジ置換体(オルト体)、1,3−ジ置換体(メタ体)、
1,4−ジ置換体(パラ体)の三種類の異性体が得られる
が、これらの各異性体の生成割合は、既に存在する置換
基の種類、触媒の種類等により決定されることは良く知
られている。例えば、塩化第二鉄存在下でのMCBの液
相塩素化反応によるDCBの製造の際、生成する三種類
の異性体の生成割合は下記のようになる。
オルトジクロロベンゼン:30〜40% メタジクロロベンゼン:0〜5% パラジクロロベンゼン:60〜70% 三種類の異性体の中で、工業的にはパラ置換ハロゲン化
ベンゼン誘導体が最も重要であり、需要が多い。従っ
て、パラ置換ハロゲン化ベンゼン誘導体を選択的に製造
する方法がこれまで数多く提案されてきた。
これらの先行技術の中で、ゼオライトを触媒として用い
て、ベンゼン誘導体をハロゲン化し、パラ置換ハロゲン
化ベンゼン誘導体を選択的に製造する方法が提案されて
いる。例えば、ジャーナル・オブ・キャタリシス(Journ
al of Catalysis)60,110(1979)には、ハロゲン化ベンゼ
ンの臭素化触媒としてゼオライトの使用が報告されてい
る。また、テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron Let
ters)21,3809(1980)には、ZSM-5、ZSM-11、モルデナイ
ト、L型ゼオライト、Y型ゼオライト等を触媒とするベ
ンゼンの塩素化反応が報告されており、特に、L型ゼオ
ライトの場合に高いパラジクロロベンゼン(以下、PD
CBと略称する)選択率が得られることが述べられてい
る。更に、例えば、特開昭59-130227号公報、同59-1447
22号公報、同59-163329号公報等において、L型ゼオラ
イトやY型ゼオライトを触媒とするベンゼンやアルキル
ベンゼンのハロゲン化方法が開示されている。しかし、
これらの公知文献においては、ゼオライト自体の触媒性
能についてのみ記載されているにすぎない。
一方、特開昭60-109529号公報において、ZSM-5等のシリ
カ/アルミナ比少なくとも12及び制御指数1〜12をもつ
結晶性アルミノシリケート及び実質上無定型シリカより
なる母材を含有する触媒複合体を用いて、アルキルベン
ゼンのアルキル化反応等によりパラジアルキルベンゼン
異性体に富んだジアルキルベンゼン類の混合物の製造方
法が開示されている。本引用例ではゼオライト成分はプ
ロトン型にイオン交換してアルキル化反応等に用いるこ
とが記載されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ベンゼン誘導体のハロゲン化反応において、ゼオライト
類が有効な触媒作用を示すことは、先行技術より明らか
である。しかし、一般にゼオライト自体は結晶性の微粉
体として製造されるため、そのまま実用触媒あるいは工
業触媒として用いることは極めて少ない。
一般に、触媒成分が粉体である場合、そのまま使用する
と、圧力損失が生じたり、製品中に触媒を混入させない
ための触媒分離や回収が必要となるなど、多くの不都合
が生じるため、その実用化に当っては、固定床、懸濁
床、流動床等の触媒使用形式、バッチあるいは連続の反
応方法、反応器の形状等の使用状態に応じて、触媒は球
状、円柱状等のペレット、顆粒等の適切なる形状及び寸
法に成型される。一方、触媒においては、その使用条件
下における安定性及び耐久性、即ち、広く触媒寿命が極
めて重要な問題である。従って、触媒成型体の場合に
は、硬度、耐摩耗性等の機械的強度が要求され、更に、
その成型に際しては、効率上の問題も含めて、成型性が
必要となる。従って、粉体の触媒成分を成型する場合、
触媒成型体の機械的強度やその成型性を改善することを
目的として、触媒成分以外にバインダーが通常添加され
る。
ゼオライト粉末は、非粘結性であり、成型性が悪いた
め、その成型にあたってはバインダーとしてアルミナ、
シリカ−アルミナ等のゼオライト以外の無機化合物がし
ばしば使用される。しかし、触媒反応においては、成型
性向上の目的で添加するバインダーが反応に悪影響を及
ぼす場合があり、従って、バインダーを含むゼオライト
触媒を使用する場合に、ゼオライト粉末自体を触媒とし
て使用する場合と全く同様な活性、選択性等を得ること
は困難なことが多い。このようなバインダーを含むゼオ
ライト触媒におけるバインダーの悪影響は、そのゼオラ
イト触媒の使用の対象となる化学反応や触媒中のゼオラ
イト成分の種類に強く依存して異なる。また、その機械
的強度も、バインダー及びゼオライト成分の種類によっ
て変化する。この結果、対象となる化学反応やその使用
状況に応じた適切なゼオライト触媒が、それぞれの反応
において必要となる。
従って、ゼオライト触媒によるベンゼン誘導体の液相ハ
ロゲン化反応においても、工業的に使用しうる機械的強
度を有し、更にはゼオライト粉末自体の有する活性、選
択性等の性能が全く低下しないゼオライト触媒成型体の
開発が望まれる。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、この現状に鑑み、ゼオライト触媒による
ベンゼン誘導体のハロゲン化反応におけるゼオライトの
実用触媒化に関し詳細な検討を行なった。
その結果、L型ゼオライトのみからなるゼオライト触媒
成体を用いれば、高いパラ置換ハロゲン化ベンゼン誘導
体の収率が得られるが、機械的強度が低いために、使用
条件下で破砕、摩耗、粉化等が生じ、反応の定常的な継
続が困難になるとともに、製品中に粉化した触媒が混在
する等の不都合が生じ、一方、L型ゼオライトに加え
て、バインダーとしてアルミナ、シリカ−アルミナ等を
用いると、機械的強度は向上するがパラ置換ハロゲン化
ベンゼン誘導体への選択率が著しく低下し、工業的見地
から好ましくないことが明らかとなった。
これに対し、L型ゼオライト及び無定形シリカからなる
ゼオライト触媒成型体は、ベンゼン誘導体の液相ハロゲ
ン化反応において、高いパラ置換ハロゲン化ベンゼン誘
導体収率を示すと同時に、摩耗等に対する機械的強度も
高く、工業的に極めて優れた触媒性能を有することを見
い出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、ベンゼン誘導体を液相ハロゲン化して
ハロゲン化ベンゼン誘導体を製造するにあたり、 a)L型ゼオライト及び無定形シリカからなり、 b)L型ゼオライトの含有率が10wt%〜95wt%である、 ゼオライト触媒成型体を用いることを特徴とするパラ置
換ハロゲン化ベンゼン誘導体の製造方法を提案するもの
である。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の方法において、ゼオライト触媒成型体のゼオラ
イト成分はL型ゼオライトである。
L型ゼオライトは、特徴的な結晶構造を有するので粉末
X線回折測定により、他のゼオライトと識別することが
可能である。L型ゼオライトは合成ゼオライトの一種で
あり、公知の方法により合成することができ、本発明の
方法では、L型ゼオライトであれば、特にその合成方法
には制限はない。L型ゼオライトの典型的な組成は、 (K2,Na2)O・Al2O3・6SiO2・5H2O で表わされ、金属カチオンとしてNa及び/又はKカチオ
ンを含んでいる。
L型ゼオライトは、合成時の金属カチオンの組成のま
ま、触媒成分として使用することができるが、他の金属
カチオン及び/又はプロトンにイオン交換し、触媒とし
て使用しても良い。イオン交換処理は、公知の方法で行
なえば良い。
本発明の方法において、交換イオンサイトの30%以上が
アルカリ金属カチオンであることが好ましく、60%以上
であることが更に好ましい。
本発明の方法において、使用されるゼオライト触媒成型
体の第二の必須成分は無定形シリカである。無定形シリ
カとは、石英、トリジマイト、クリストバライト等のよ
うな結晶構造を有さず、無水基準で実質的にシリカのみ
から形成されている化合物を意味し、その合成方法等に
特に制限はなく、例えば、シリカゾルから合成されるシ
リカゲル等を挙げることができる。
本発明の方法において、ゼオライト触媒成型体中のゼオ
ライト成分と無定形シリカの相対割合は変化させること
ができるが、ゼオライト成分の含有率は無水基準の重量
パーセントで10%〜95%が良く、40〜90%が好ましい。
ゼオライト成分の含有率が10%未満では、ハロゲン化反
応の速度が低下し、また、95%を越えると無定形のシリ
カがバインダーとしての役割を充分に果たすことができ
ず、ゼオライト触媒成型体の機械的強度が低下する。
本発明の方法においては、ゼオライト成分と無定形シリ
カの混合物を成型して、ゼオライト触媒成型体として用
いる。ゼオライト成分と無定形のシリカの混合方法につ
いては特に制限はなく、両成分が物理的に充分に混合さ
れる方法であれば良い。例えばゼオライト成分を水に懸
濁させておき、そこにシリカゾルを添加し、充分に混合
したのち、水を蒸発させ除去することにより、ゼオライ
ト成分と無定形シリカの混合物を調製することができ
る。ゼオライト成分と無定形シリカからなる混合物の成
型方法については特に制限はなく、通常の方法で良く、
例えば押出成型法、圧縮成型法、噴霧乾燥造粒法、転動
造粒法等を挙げることができる。
本発明の方法においては、ゼオライト触媒成型体の機械
的強度が重要であるが、機械的強度は摩耗率によって表
わすことが可能である。ここで摩耗率とは、次のような
摩耗試験の結果より求められる数値であり、触媒成型体
の摩耗に対する機械的強度を表わす尺度である。
直径が20cmでふるい目が105μm及び74μmのステンレ
ス製のふるいと受皿を、ふるい目の大きいものが上にな
るように重ね、105μmのふるい目のふるいの上に、予
め105μm〜250μmに分級したゼオライト成型性50gを
平らになるように置く。その上に銅片(直径:23mm、厚
さ:1.5mm)を5枚ならべ、振とう機を用いて、重ねた
ふるいを15分間激しく振とうする。ゼオライト成型体の
うち、摩耗、粉化し、74μmのふるい目を通過し、受皿
に集められた粉体の重量を測定する。
ゼオライト成型体の大きさが250μmより大きい場合に
は、粉砕後、摩耗試験を行なえば良く、また、その大き
さが105μmより小さい場合には、ふるい目が小さいも
のに適宜代え、同様な摩耗試験を行なえば良い。
この摩耗率が、30wt%を越えるゼオライト触媒成型体を
用いて液相ハロゲン化反応を実施すると、触媒成型体の
摩耗、粉化が激しく、触媒の分離、回収が困難になるた
め、回分式や半回分式反応の場合には、生成物に触媒が
混入したり、連続式反応の場合には、生成物への影響の
ほかに、触媒の反応器からの流出等により、定常的な反
応の継続が不可能となる。
ゼオライト触媒成型体は、成型後、乾燥、焼成処理して
から液相ハロゲン化反応に用いる。焼成処理は、300℃
〜900℃で30分〜24時間行なえば良い。焼成温度が300℃
未満では、ゼオライト触媒成型体の強度が充分に高くな
らない場合があり、また、900℃を越えると、L型ゼオ
ライトの結晶構造の配壊が生じる。
本発明の方法において、ベンゼン誘導体とは、ベンゼン
及びハロゲン化ベンゼン、アルキルベンゼン等のように
ベンゼンの水素がハロゲン基、アルキル基等に置換され
た化合物を意味し、例えば、ベンゼン、モノフルオロベ
ンゼン、MCB、モノブロモベンゼン、モノヨードベン
ゼン、トルエン、エチルベンゼン等を挙げることができ
る。また、ハロゲン化剤は単体のハロゲンで良く、例え
ば、塩素、臭素、ヨウ素を挙げることができる。
本発明の方法において、反応装置、反応方法及び反応条
件はベンゼン誘導体が液状で触媒と接触する限り、何ら
制限はない。例えば、反応装置は回分式、半回分式ある
いは連続式のいずれを用いても差し支えない。触媒は、
例えば固定床、懸濁床の形で用いれば良い。反応はハロ
ゲン化反応に関与しない溶媒、例えば四塩化炭素等の存
在下で行なっても良い。溶媒を用いる場合にはベンゼン
誘導体の濃度は5〜99wt%が良く、20〜99wt%が好まし
い。5wt%以下では原料が触媒と接触する機会が少なく
なり、充分な転化率が得られない。ハロゲン化剤を連続
的に供給する場合には、窒素、ヘリウム、二酸化炭素等
の不活性ガスを同伴しても良い。同伴ガスを用いる場合
には、ハロゲン化剤の濃度は5〜99vol%が良く、20〜9
9vol%が好ましい。
回分式、半回分式反応装置を用いた場合、触媒は主に溶
液に懸濁させた形で用いるが、単位反応液容積あたりの
触媒量は0.001〜1kg/が良く、0.005〜0.1kg/が好
ましい。0.001〜1kg/未満では、触媒の負荷が大き
く、充分な転化率が得られない。また、1kg/を越え
る場合では、触媒量を増加する効果は小さくなる。ハロ
ゲン化剤を連続的に供給する場合、ハロゲン化剤の供給
量はゼオライト重量に対する単位時間あたりのハロゲン
化剤の量で表わすことができ、1〜1500mol/kg-cat.hr
が良く、10〜800mol/kg-cat.hrが好ましい。1mol/kg-ca
t.hr未満では充分なハロゲン化ベンゼン生成速度が得ら
れず、1500mol/kg-cat.hrを越える場合には、未反応の
ハロゲン化剤の量が増加し経済的ではない。
また、連続式反応装置を用いた場合、液体原料の供給量
は使用するゼオライト重量に対する単位時間あたりの量
で表わすことができ、0.5〜300/kg-cat.hrで良く、
2〜100/kg-cat.hrが好ましい。その他の反応条件
は、回分式、半回分式反応装置を用いた場合と同様であ
る。
本発明の方法において、反応温度及び反応圧力はベンゼ
ン誘導体が液相である限り、何ら制限はない。反応温度
がベンゼン誘導体の沸点より高い場合には、圧力を高め
ることにより液相でのハロゲン化反応を行なうことがで
きるが、反応温度は0〜200℃が好ましく、20℃〜150℃
が更に好ましい。0℃以下では充分な反応速度が得られ
ず、200℃以上では、パラ置換ハロゲン化ベンゼン誘導
体の選択率が低下する。
〔本発明の効果〕
本発明の方法によれば、ベンゼン誘導体の液相ハロゲン
化反応において工業的に価値の高いパラ置換ハロゲン化
ベンゼン誘導体を高収率で、更には、触媒の分離、回収
が容易になること、連続式の場合、触媒流出の問題が生
じないこと等から、経済的に製造することができ、従っ
て、本発明は工業的に極めて有意義なものである。
〔実施例〕
以下に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、
本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではな
い。なお、実施例中に示される転化率及び選択率とは以
下の式により計算された数値を表わす。
参考例 特開昭59-73421号公報に基づいて、L型ゼオライト水熱
合成し、得られたスラリーを別し、固体を充分水洗
後、110℃で15時間乾燥した。この固体は、酸化物のモ
ル比で表わして、 0.01Na20・0.99K2O・Al2O3・6.2SiO2 の組成を有し、銅Kα二重線による粉末X線回折の測定
の結果、この固体はL型ゼオライトであることが確認さ
れた。
このL型ゼオライト粉末(0.1〜0.5μm)を、空気流通
下540℃で3時間焼成処理したものを触媒として用い
て、MCBの液相塩素化反応を実施した。塩素化反応は
通常の半回分式反応装置を用いて行なった。ガス吹き込
み管、冷却管及び撹拌装置を有する容積約100mlのパイ
レックス製反応器(内径:40mm、高さ:100mm)に40g
のMCBを充填し、2gのL型ゼオライト粉末を懸濁さ
せ、充分に撹拌しながら、30ml/minの供給速度で塩素ガ
ス(等量の窒素ガスを同伴)を吹き込んだ。反応温度
は、反応器の周囲をオイルバスによりコントロールし10
0℃とした。塩素ガスを吹き込みはじめてから3時間経
過後、生成物をガスクロマトグラフにより分析した。そ
の結果を第1表に示す。
実施例1 参考例において合成したL型ゼオライト100重量部、シ
リカに換算して15重量部のシリカゾル(SiO2;30wt%、
触媒化成株式会社製)、蒸留水65重量部を混合したの
ち、充分撹拌して均一なスラリーを調製した。このスラ
リーを噴霧乾燥造粒装置に導入し、顆粒上の触媒に成型
した。この触媒を、空気流通下600℃で1時間焼成処理
したのち、分級し、粒径が105〜250μm(105〜177μ
m:42.3wt%、177〜250μm:57.7wt%)のものを触媒
Aとする。触媒Aについて摩耗試験を行なうとともに、
触媒A2.3gを用いて、参考例と全く同様にしてMCB
の液相塩素化反応を実施した。塩素ガスを吹き込みはじ
めてから3時間経過後の反応結果を第1表に示す。
比較例1 シリカゾルの代わりにアルミナゾル(日産化学株式会社
製)を用いた以外は、実施例1と全く同様にしてアルミ
ナをバインダーとする、粒径105〜250μm(105〜177μ
m:50.6wt%、177〜250μm:49.4wt%)である顆粒上
の触媒Bを調製した。触媒Bについて摩耗試験を行なう
とともに、触媒B2.3gを用いて、実施例1と全く同様
にして、MCBの液相塩素化反応を実施した。塩素ガス
を吹き込みはじめてから3時間目の反応結果を第1表に
示す。
実施例2〜4 参考例1において合成したL型ゼオライト30重量部を塩
化ナトリウム、塩化ストロンチウム及び塩化アンモニウ
ム水溶液(1mol/)250重量部に加え、90℃で5時
間、イオン交換処理をした。その後、スラリーを過し
得られた固体を充分に水洗したのち、110℃で16時間乾
燥した。これらのイオン交換L型ゼオライトの粉末X線
回折パターンはほとんど変化せず、また、その組成は酸
化物のモル比で表わして、それぞれ 0.43Na2O・0.58K2O・Al2O3・6.1SiO2 0.33SrO・0.67K2O・Al2O3・6.3SiO2 0.76(NH4)2O・0.24K2O・Al2O3・6.0SiO2 であった。
これらのイオン交換L型ゼオライトを空気流通下、540
℃で3時間、焼成処理したものを用いて、実施例1と全
く同様にして、顆粒状のゼオライト触媒(105〜250μ
m)を調製し、それぞれ触媒C、D、Eを得た。触媒
C、D、Eについて、摩耗試験を行なうとともに、実施
例1と同様にMCBの液相塩素化反応を実施した。塩素
ガスを吹き込みはじめてから3時間経過後の反応結果を
第2表に示す。
実施例5、6 参考例において合成したL型ゼオライトを用いてシリカ
ゾルの添加量をシリカに換算して100重量部及び200重量
部に代え、蒸留水を添加しなかったほかは実施例1と全
く同様にしてL型ゼオライトの含有率の異なる顆粒状の
ゼオライト触媒(105〜250μm)F及びGを調製した。
触媒F及びGについて摩耗試験を行なうとともに、実施
例1と同様にしてMCBの液相塩素化反応を実施した。
塩素ガスを吹き込みはじめてから3時間経過後の反応結
果を第3表に示す。
比較例2 参考例において合成したL型ゼオライトを用いてシリカ
ゾルの添加量をシリカに換算して3重量部に代え蒸留水
を100重量部添加したほかは、実施例1と全く同様にし
て、粒径が105〜250μmであるゼオライト触媒(105〜1
77μm:65.6wt%、177〜250μm:34.4wt%)Hを調製
した。触媒Hについて、摩耗試験を行なうとともに、実
施例1と同様にして、MCBの液相塩素化反応を実施し
た。塩素ガスを吹き込みはじめてから、3時間経過後の
反応結果を第3表に示す。
比較例3 参考例において合成したL型ゼオライト5重量部、シリ
カに換算して100重量部のシリカゾルを充分に混合して
均一なスラリーとし、実施例1と同様にして顆粒状のゼ
オライト触媒(105〜250μm)Iを調製した。触媒Iに
ついて、摩耗試験を行なうとともに、実施例1と同様に
して、MCBの液相塩素化反応を実施した。塩素ガスを
吹き込みはじめてから、3時間経過後の反応結果を第3
表に示す。
実施例7 MCBの代わりにトルエンを用いたほかは、実施例1と
全く同様にして、トルエンの液相塩素化反応を実施し
た。塩素ガスを吹き込みはじめてから3時間経過後の反
応結果を第4表に示す。
比較例4 MCBの代わりにトルエンを用いたほかは、比較例1と
全く同様にして、トルエンの液相塩素化反応を実施し
た。塩素ガスを吹き込みはじめてから3時間経過後の反
応結果を第4表に示す。
実施例8 実施例1において調製した触媒Aを使用してMCBの連
続液相塩素化反応を実施した。反応は通常の通気懸濁撹
拌槽型の反応器を有する連続式反応装置を用いて行なっ
た。ガス導入管、冷却管、撹拌装置及び触媒分離循環器
を有する反応液のオーバーフロー・タイプの容積約300m
lのパイレックス製反応器(内径50mm、高さ150mm)に26
5gのMCBを充填し、20gの触媒Aを懸濁させ、充分
に撹拌しながら440ml/minの供給速度で塩素ガスを、ポ
ンプにより266g/hrの供給速度でMCBを導入した。反
応温度は、反応器の周囲をオイルバスによりコントロー
ルし100℃とした。塩素転化率の経時変化を第1図に示
す。ここで塩素転化率とは次のような式により計算した
数値である。
反応中、摩耗により粉化した触媒が触媒分離循環器から
オーバーフロー液とともに反応器外へ流出する現象は見
られなかった。
反応開始より50時間経過後、ゼオライト触媒を別によ
り回収し、回収触媒をアセトンで充分に洗浄し、150℃
で15時間乾燥したのち、空気流通下、540℃で3時間焼
成処理した。この回収触媒を分級した結果、次のような
粒径分布を示した。
74μm以下:3.4wt% 74〜105μm:0.6wt% 105〜177μm:47.9wt% 177〜250μm:48.1wt% 比較例5 比較例3において調製した触媒Hを使用したほかは、実
施例7と全く同様にして、MCBの連続液相塩素化反応
を実施した。塩素転化率の経時変化を第1図に示す。
反応中、摩耗により粉化した触媒が、触媒分離循環器よ
りオーバーフロー液とともに反応器外へ流出する現象が
観測された。このため、反応器内の触媒量が減少し、反
応開始10時間目以後、塩素転化率が急激に低下した。
反応開始20時間経過後、反応器内の触媒を回収し、反応
器外へ流出した触媒と合わせて、実施例7と同様に、洗
浄、乾燥、焼成処理した。この回収触媒を分級した結
果、次のような粒径分布を示した。
74μm以下:89.5wt% 74〜105μm:7.3wt% 105〜177μm:2.1wt% 177〜250μm:1.1wt%
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の方法及び比較のための方法によるM
CBの連続液相塩素化反応における塩素転化率の経時変
化を示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベンゼン誘導体を液相ハロゲン化してハロ
    ゲン化ベンゼン誘導体を製造するにあたり、 a)L型ゼオライト及び無定型シリカからなり、 b)L型ゼオライトの含有率が10wt%〜95wt%である、 ゼオライト触媒成型体を用いることを特徴とするパラ置
    換ハロゲン化ベンゼン誘導体の製造方法。
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