JPH05262867A - 不飽和ポリエステル樹脂組成物およびパテ塗料 - Google Patents
不飽和ポリエステル樹脂組成物およびパテ塗料Info
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- JPH05262867A JPH05262867A JP6477692A JP6477692A JPH05262867A JP H05262867 A JPH05262867 A JP H05262867A JP 6477692 A JP6477692 A JP 6477692A JP 6477692 A JP6477692 A JP 6477692A JP H05262867 A JPH05262867 A JP H05262867A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 アルミ板、電気亜鉛処理板への付着性、耐湿
性、研磨性および靭性に優れ、自動車、電車等の補修用
パテ塗料が得られる不飽和ポリエステル樹脂組成物を提
供する。 【構成】 (A)(a).飽和多塩基酸とα,β−不飽
和多塩基酸とからなり、その使用割合が0〜90:10
0〜10モル%である多塩基酸、 (b).多価アルコール中の2〜50モル%がビスフェ
ノールAのエチレンオキサイド誘導体および/またはプ
ロピレンオキサイド誘導体である多価アルコール、 (c)2〜20量%のアルキルグリシジルエステル (d)3〜30重量%のジシクロペンタジエンならびに (e)3〜30重量%のヨウ素価40以上のアリル化合
物および/または動植物油からなる空乾性成分を反応さ
せて得られる不飽和ポリエステル30〜80重量%と (B)液状の重合性不飽和化合物20〜70重量%を含
有してなる不飽和ポリエステル樹脂組成物およびこれを
用いたパテ塗料。
性、研磨性および靭性に優れ、自動車、電車等の補修用
パテ塗料が得られる不飽和ポリエステル樹脂組成物を提
供する。 【構成】 (A)(a).飽和多塩基酸とα,β−不飽
和多塩基酸とからなり、その使用割合が0〜90:10
0〜10モル%である多塩基酸、 (b).多価アルコール中の2〜50モル%がビスフェ
ノールAのエチレンオキサイド誘導体および/またはプ
ロピレンオキサイド誘導体である多価アルコール、 (c)2〜20量%のアルキルグリシジルエステル (d)3〜30重量%のジシクロペンタジエンならびに (e)3〜30重量%のヨウ素価40以上のアリル化合
物および/または動植物油からなる空乾性成分を反応さ
せて得られる不飽和ポリエステル30〜80重量%と (B)液状の重合性不飽和化合物20〜70重量%を含
有してなる不飽和ポリエステル樹脂組成物およびこれを
用いたパテ塗料。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は不飽和ポリエステル樹脂
組成物、さらに詳しくは自動車、電車等の補修用パテ塗
料のバインダーとして好適な不飽和ポリエステル樹脂組
成物およびこれを用いたパテ塗料に関する。
組成物、さらに詳しくは自動車、電車等の補修用パテ塗
料のバインダーとして好適な不飽和ポリエステル樹脂組
成物およびこれを用いたパテ塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に不飽和ポリエステル樹脂は、他の
樹脂に比べ比較的安価であり、また常温でも短時間で硬
化するため作業性にすぐれ、さらに主原料の選択によっ
て種々の優れた物理的および科学的特性を有するため、
例えば波板、浴槽、浄化槽等の建設資材、タンク、容
器、パイプ等の工業機材、船舶、自動車等の輸送機器、
電気絶縁素材、レジンコンクリート、化粧板、ゲルコー
ト、パテ塗料などの各種用途に広く使用されている。特
に自動車、電車等の車両補修用パテ塗料には、(1)ヘ
ラ付け作業性に優れていること、(2)常温ですみやか
に硬化すること、(3)研磨性に優れていること、
(4)素材との付着性に優れていること、(5)上塗り
塗料との付着性に優れていること、(6)耐湿性に優れ
ていること、(7)耐久性(クラック)に優れているこ
と等の性能が要求される。
樹脂に比べ比較的安価であり、また常温でも短時間で硬
化するため作業性にすぐれ、さらに主原料の選択によっ
て種々の優れた物理的および科学的特性を有するため、
例えば波板、浴槽、浄化槽等の建設資材、タンク、容
器、パイプ等の工業機材、船舶、自動車等の輸送機器、
電気絶縁素材、レジンコンクリート、化粧板、ゲルコー
ト、パテ塗料などの各種用途に広く使用されている。特
に自動車、電車等の車両補修用パテ塗料には、(1)ヘ
ラ付け作業性に優れていること、(2)常温ですみやか
に硬化すること、(3)研磨性に優れていること、
(4)素材との付着性に優れていること、(5)上塗り
塗料との付着性に優れていること、(6)耐湿性に優れ
ていること、(7)耐久性(クラック)に優れているこ
と等の性能が要求される。
【0003】しかし、近年、自動車および電車等の車両
の外壁に使用されている素材が、防錆を目的にリン酸亜
鉛、リン酸鉄等で処理した鉄板から、重防蝕を目的に亜
鉛を主成分とした金属を直接鉄板に電気処理した防錆鋼
板および軽量化を目的としたアルミ板に移行しているた
め、従来のパテで補修すると被膜の付着阻害をおこし、
ハクリ、ブリスター等が多発している。また、アルミ板
で作製し外壁においては走行中素材の伸縮が大きいため
振動によりパテ塗膜が脱落するという事故が生じてい
る。
の外壁に使用されている素材が、防錆を目的にリン酸亜
鉛、リン酸鉄等で処理した鉄板から、重防蝕を目的に亜
鉛を主成分とした金属を直接鉄板に電気処理した防錆鋼
板および軽量化を目的としたアルミ板に移行しているた
め、従来のパテで補修すると被膜の付着阻害をおこし、
ハクリ、ブリスター等が多発している。また、アルミ板
で作製し外壁においては走行中素材の伸縮が大きいため
振動によりパテ塗膜が脱落するという事故が生じてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、亜鉛処理鋼
板およびアルミ板に対する付着性に優れ、かつ耐久性
(クラック)、研磨性、耐湿性および乾燥性に優れた自
動車、電車等の補修パテ塗料のバインダーとして好適に
用いることのできる不飽和ポリエステル樹脂組成物およ
びこれを用いたパテ塗料を提供するものである。
板およびアルミ板に対する付着性に優れ、かつ耐久性
(クラック)、研磨性、耐湿性および乾燥性に優れた自
動車、電車等の補修パテ塗料のバインダーとして好適に
用いることのできる不飽和ポリエステル樹脂組成物およ
びこれを用いたパテ塗料を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
に鑑み、鋭意研究した結果、多塩基酸成分に常温での硬
化を速めるための一定量以上のα,β−不飽和多塩基酸
成分、多価アルコール成分の一部に素材表面の金属類に
よる硬化阻害の影響を少なくして、電気亜鉛処理板およ
びアルミ板への付着性を向上させるためのビスフェノー
ルA誘導体成分、素材へとの接着性を付与するための一
定量のジシクロペンタジエン、研磨性を向上させるため
の一定量の空乾性成分、さらに振動による塗膜の伸縮に
対して緩和作用示すと推定される一定量のアルキルグリ
シジルエステルを用いて得られる不飽和ポリエステル
(A)と、液状重合性不飽和化合物(B)とを含んでな
る不飽和ポリエステル樹脂組成物をパテ塗料のバインダ
ーとして使用することにより前記目的が達成させること
を見出し、本発明に到達した。
に鑑み、鋭意研究した結果、多塩基酸成分に常温での硬
化を速めるための一定量以上のα,β−不飽和多塩基酸
成分、多価アルコール成分の一部に素材表面の金属類に
よる硬化阻害の影響を少なくして、電気亜鉛処理板およ
びアルミ板への付着性を向上させるためのビスフェノー
ルA誘導体成分、素材へとの接着性を付与するための一
定量のジシクロペンタジエン、研磨性を向上させるため
の一定量の空乾性成分、さらに振動による塗膜の伸縮に
対して緩和作用示すと推定される一定量のアルキルグリ
シジルエステルを用いて得られる不飽和ポリエステル
(A)と、液状重合性不飽和化合物(B)とを含んでな
る不飽和ポリエステル樹脂組成物をパテ塗料のバインダ
ーとして使用することにより前記目的が達成させること
を見出し、本発明に到達した。
【0006】すなわち、本発明は (A)(a).飽和多塩基酸とα,β−不飽和多塩基酸
とからなり、その使用割合が0〜90:100〜10モ
ル%(飽和多塩基酸:α,β−不飽和多塩基酸)である
多塩基酸 (b).多価アルコール中の2〜50モル%が一般式
とからなり、その使用割合が0〜90:100〜10モ
ル%(飽和多塩基酸:α,β−不飽和多塩基酸)である
多塩基酸 (b).多価アルコール中の2〜50モル%が一般式
【化4】 (式中nは1〜5の整数)で表されるビスフェノールA
のエチレンオキサイド誘導体および/または
のエチレンオキサイド誘導体および/または
【化5】 (式中mは1〜5の整数)で表されるビスフェノールA
のプロピレンオキサイド誘導体である多価アルコール (c).(a)、(b)、(c)、(d)および(e)
の総量に対して2〜15重量%の一般式
のプロピレンオキサイド誘導体である多価アルコール (c).(a)、(b)、(c)、(d)および(e)
の総量に対して2〜15重量%の一般式
【化6】 (式中R1,R2およびR3はそれぞれ独立して、炭素数
1〜15のアルキル基を意味する)のアルキルグリシジ
ルエステル (d).(a)、(b)、(c)、(d)および(e)
の総量に対して3〜30重量%のジシクロペンタジエン
ならびに (e).(a)、(b)、(c)、(d)および(e)
の総量に対して3〜30重量%のヨウ素価40以上のア
リル化合物および/または動植物油からなる空乾性成分
を反応させて得られる不飽和ポリエステル30〜80重
量%と (B) 液状の重合性不飽和化合物20〜70重量%を
含有してなる不飽和ポリエステル樹脂組成物ならびにこ
の不飽和ポリエステル樹脂組成物をバインダーとして含
有してなるパテ塗料に関する。
1〜15のアルキル基を意味する)のアルキルグリシジ
ルエステル (d).(a)、(b)、(c)、(d)および(e)
の総量に対して3〜30重量%のジシクロペンタジエン
ならびに (e).(a)、(b)、(c)、(d)および(e)
の総量に対して3〜30重量%のヨウ素価40以上のア
リル化合物および/または動植物油からなる空乾性成分
を反応させて得られる不飽和ポリエステル30〜80重
量%と (B) 液状の重合性不飽和化合物20〜70重量%を
含有してなる不飽和ポリエステル樹脂組成物ならびにこ
の不飽和ポリエステル樹脂組成物をバインダーとして含
有してなるパテ塗料に関する。
【0007】
【作用】本発明に用いられる多塩基酸(a)は、飽和多
塩基酸とα,β−不飽和多塩基酸からなり、その使用割
合は、飽和多塩基酸:α,β−不飽和多塩基酸が0〜9
0:100〜10モル%、好ましくは5〜40:95〜
60モル%とされる。該α,β−不飽和多塩基酸の使用
割合が前記範囲外であると、常温での硬化が遅くなり、
またパテ塗膜の乾燥性および研磨性が低下する。
塩基酸とα,β−不飽和多塩基酸からなり、その使用割
合は、飽和多塩基酸:α,β−不飽和多塩基酸が0〜9
0:100〜10モル%、好ましくは5〜40:95〜
60モル%とされる。該α,β−不飽和多塩基酸の使用
割合が前記範囲外であると、常温での硬化が遅くなり、
またパテ塗膜の乾燥性および研磨性が低下する。
【0008】前記飽和多塩基酸としては、例えば無水フ
タル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テト
ラヒドロ無水フタル酸、ヘット酸、アジピン酸、セバシ
ン酸等が用いられる。またα,β−不飽和多塩基酸とし
ては、例えば無水マレイン酸、マレイン酸、フマール
酸、イタコン酸、シトラコン酸等が用いられる。前記飽
和多塩基酸またはα,β−不飽和多塩基酸はそれぞれ併
用してもよい。これらのうちジシクロペンタジエン
(d)の付加反応を容易にするために、α,β−不飽和
多塩基酸として無水マレイン酸およびフマール酸が好ま
しい。
タル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テト
ラヒドロ無水フタル酸、ヘット酸、アジピン酸、セバシ
ン酸等が用いられる。またα,β−不飽和多塩基酸とし
ては、例えば無水マレイン酸、マレイン酸、フマール
酸、イタコン酸、シトラコン酸等が用いられる。前記飽
和多塩基酸またはα,β−不飽和多塩基酸はそれぞれ併
用してもよい。これらのうちジシクロペンタジエン
(d)の付加反応を容易にするために、α,β−不飽和
多塩基酸として無水マレイン酸およびフマール酸が好ま
しい。
【0009】本発明に用いられる多価アルコール(b)
には、多価アルコール中の2〜50モル%、好ましくは
2〜30モル%の前記一般式で表されるビスフェノール
Aのエチレンオキサイド誘導体および/またはプロピレ
ンオキサイド誘導体が使用される。
には、多価アルコール中の2〜50モル%、好ましくは
2〜30モル%の前記一般式で表されるビスフェノール
Aのエチレンオキサイド誘導体および/またはプロピレ
ンオキサイド誘導体が使用される。
【0010】電気亜鉛処理鋼板およびアルミ板への付着
性は、耐アルカリ性に優れた材料、例えばビスフェノー
ルAとエピクロロヒドリンから得られるエポキシ樹脂、
水素添加ビスフェノールA等によって向上するが、研磨
性、耐湿性、耐クラック性等のパテ塗膜の総合的特性の
バランスの点から、前記のビスフェノールAの誘導体を
多価アルコールの一部に使用することが必要である。前
記ビスフェノールAの誘導体の使用割合が、全多価アル
コール成分に対して2モル%未満では電気亜鉛処理鋼板
およびアルミ板への付着性が低下し、例えばパテ塗膜を
120℃で30分焼付けした場合には全面ハクリを生じ
る。また50モル%を超えて使用しても著しい効果がな
く、経済的に不利となる。
性は、耐アルカリ性に優れた材料、例えばビスフェノー
ルAとエピクロロヒドリンから得られるエポキシ樹脂、
水素添加ビスフェノールA等によって向上するが、研磨
性、耐湿性、耐クラック性等のパテ塗膜の総合的特性の
バランスの点から、前記のビスフェノールAの誘導体を
多価アルコールの一部に使用することが必要である。前
記ビスフェノールAの誘導体の使用割合が、全多価アル
コール成分に対して2モル%未満では電気亜鉛処理鋼板
およびアルミ板への付着性が低下し、例えばパテ塗膜を
120℃で30分焼付けした場合には全面ハクリを生じ
る。また50モル%を超えて使用しても著しい効果がな
く、経済的に不利となる。
【0011】前記ビスフェノールAのエチレンオキサイ
ドまたはプロピレンオキサイド誘導体以外の多価アルコ
ール成分としては、例えばエチレングリコール、プロピ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレ
ングリコール、2,3−ブチレングリコール、ネオペン
チルグリコール、1,6−ヘキサングリコール、トリメ
チロールプロパン、グリセリン、トリメチロールエタ
ン、ペンタエリスリトール、水添加ビスフェノールA等
が用いられる。これらは併用してもよい。
ドまたはプロピレンオキサイド誘導体以外の多価アルコ
ール成分としては、例えばエチレングリコール、プロピ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレ
ングリコール、2,3−ブチレングリコール、ネオペン
チルグリコール、1,6−ヘキサングリコール、トリメ
チロールプロパン、グリセリン、トリメチロールエタ
ン、ペンタエリスリトール、水添加ビスフェノールA等
が用いられる。これらは併用してもよい。
【0012】多塩基酸(a)は(a)、(b)、
(c)、(d)および(e)の総量に対して15〜50
重量%、多価アルコール(b)は(a)、(b)、
(c)、(d)および(e)の総量に対して5〜20重
量%の範囲で用いることが好ましい。
(c)、(d)および(e)の総量に対して15〜50
重量%、多価アルコール(b)は(a)、(b)、
(c)、(d)および(e)の総量に対して5〜20重
量%の範囲で用いることが好ましい。
【0013】本発明に用いられるアルキルグリシジルエ
ステル(c)は(a)、(b)、(c)、(d)および
(e)の総量に対して2〜15重量%、好ましくは2〜
10重量%が使用される。該アルキルグリシジルエステ
ル(c)は石油成分から製造され、反応性に優れ、ま
た、顔料分散性を著しく向上させ、前記成分(b)と同
様に、アルカリおよび酸に対して化学的に安定であり電
気亜鉛処理鋼板およびアルミ板への付着性を向上させ
る。特に高速を目的とした電車等の補修においてはパテ
塗膜が素材の伸縮に対して十分な耐久性を示し、走行中
のパテ塗膜の脱落を防止する効果に顕著である。前記ア
ルキルグリシジルエステルの使用割合が2重量%未満で
はパテ塗膜が素材の伸縮に対して耐久性が十分でなく、
電車等高速走行中にパテ塗膜の脱落が生じやすく、また
15重量%を超える場合はそれ自体空乾性を有していな
いため、パテ塗膜の研磨性が低下する。
ステル(c)は(a)、(b)、(c)、(d)および
(e)の総量に対して2〜15重量%、好ましくは2〜
10重量%が使用される。該アルキルグリシジルエステ
ル(c)は石油成分から製造され、反応性に優れ、ま
た、顔料分散性を著しく向上させ、前記成分(b)と同
様に、アルカリおよび酸に対して化学的に安定であり電
気亜鉛処理鋼板およびアルミ板への付着性を向上させ
る。特に高速を目的とした電車等の補修においてはパテ
塗膜が素材の伸縮に対して十分な耐久性を示し、走行中
のパテ塗膜の脱落を防止する効果に顕著である。前記ア
ルキルグリシジルエステルの使用割合が2重量%未満で
はパテ塗膜が素材の伸縮に対して耐久性が十分でなく、
電車等高速走行中にパテ塗膜の脱落が生じやすく、また
15重量%を超える場合はそれ自体空乾性を有していな
いため、パテ塗膜の研磨性が低下する。
【0014】本発明に用いられるジシクロペンタジエン
(d)は、成分(a)、(b)、(c)、(d)および
(e)の総量に対して3〜30重量%、好ましくは5〜
30重量%として使用される。ジシクロペンタジエンの
添加によって前記成分(b)および(c)との相乗効果
により電気亜鉛処理鋼板及びアルミ板への付着性をより
向上させることができる。前記ジシクロペンタジエンの
使用割合が、3重量%未満では十分な相乗効果が得られ
ず、電気亜鉛処理鋼板およびアルミ板の付着性が低下す
る。また30重量%を超えて使用しても付着性に対する
著しい相乗効果は得られず、またパテ塗膜の乾燥性が低
下する。
(d)は、成分(a)、(b)、(c)、(d)および
(e)の総量に対して3〜30重量%、好ましくは5〜
30重量%として使用される。ジシクロペンタジエンの
添加によって前記成分(b)および(c)との相乗効果
により電気亜鉛処理鋼板及びアルミ板への付着性をより
向上させることができる。前記ジシクロペンタジエンの
使用割合が、3重量%未満では十分な相乗効果が得られ
ず、電気亜鉛処理鋼板およびアルミ板の付着性が低下す
る。また30重量%を超えて使用しても付着性に対する
著しい相乗効果は得られず、またパテ塗膜の乾燥性が低
下する。
【0015】本発明に用いられる空乾性成分(e)は、
ヨウ素価が40以上のアリル化合物および/または動植
物油からなり、その使用割合は成分(a)、(b)、
(c)、(d)および(e)の総量に対して5〜30重
量%、好ましくは7〜25重量%である。前記空乾性成
分の使用割合が5重量%未満ではパテ塗膜の研磨性が十
分でなく、また30重量%を超えるとパテ塗膜の研磨性
は良好となるが、硬さが十分でなく研磨の際に塗膜がキ
ズがつきやすくなる。
ヨウ素価が40以上のアリル化合物および/または動植
物油からなり、その使用割合は成分(a)、(b)、
(c)、(d)および(e)の総量に対して5〜30重
量%、好ましくは7〜25重量%である。前記空乾性成
分の使用割合が5重量%未満ではパテ塗膜の研磨性が十
分でなく、また30重量%を超えるとパテ塗膜の研磨性
は良好となるが、硬さが十分でなく研磨の際に塗膜がキ
ズがつきやすくなる。
【0016】アリル化合物または動植物油のヨウ素価が
40未満では、パテ塗装した場合の空乾性が劣り、パテ
塗膜を平滑にする際のサンダーまたはペーパー研磨がで
きず、作業性が著しく低下する。アリル化合物および/
または動植物油の使用に際しては、アリル化合物が動植
物油に比べて電気亜鉛処理鋼板およびアルミ板への付着
性を向上させる作用が大きい反面、パテ塗膜を硬くし、
研磨作業性を低下させる傾向にあるため、これらの付着
性と研磨作業性のバランスの点から適宜決められる。前
記ヨウ素価40以上のアリル化合物としては、例えばア
リルグリシジルエーテル、アリルグリコール、グリセリ
ンモノアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテル、
トリメチロールプロパンモノアリルエーテル、トリメチ
ロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトー
ルモノアリルエーテル、ペンタエリスリトールジアリル
エーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル等
が用いられる。またヨウ素価が40以上の動植物油とし
ては、大豆油、アマニ油、脱水ヒマシ油、サフラワ油、
綿実油、キリ油、魚油等が用いられる。またこれら油類
のエステル交換油または脂肪酸類を用いることができ
る。これらのアリル化合物および動植物油は鋼板への付
着性とパテの研磨作業性から併用することが好ましい。
40未満では、パテ塗装した場合の空乾性が劣り、パテ
塗膜を平滑にする際のサンダーまたはペーパー研磨がで
きず、作業性が著しく低下する。アリル化合物および/
または動植物油の使用に際しては、アリル化合物が動植
物油に比べて電気亜鉛処理鋼板およびアルミ板への付着
性を向上させる作用が大きい反面、パテ塗膜を硬くし、
研磨作業性を低下させる傾向にあるため、これらの付着
性と研磨作業性のバランスの点から適宜決められる。前
記ヨウ素価40以上のアリル化合物としては、例えばア
リルグリシジルエーテル、アリルグリコール、グリセリ
ンモノアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテル、
トリメチロールプロパンモノアリルエーテル、トリメチ
ロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトー
ルモノアリルエーテル、ペンタエリスリトールジアリル
エーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル等
が用いられる。またヨウ素価が40以上の動植物油とし
ては、大豆油、アマニ油、脱水ヒマシ油、サフラワ油、
綿実油、キリ油、魚油等が用いられる。またこれら油類
のエステル交換油または脂肪酸類を用いることができ
る。これらのアリル化合物および動植物油は鋼板への付
着性とパテの研磨作業性から併用することが好ましい。
【0017】本発明に用いられる不飽和ポリエステル
(A)は、常法により得ることができる。例えば、前記
多塩基酸(a)、多価アルコール(b)、アルキルグリ
シジルエステル(c)、ジシクロペンタジエン(d)お
よび空乾性成分(e)を150〜220℃で重縮合反応
させるか、または前記多塩基酸(a)の全部または一部
と、前記多価アルコール成分とアルキルグリシジルエス
テル(c)と、ジシクロペンタジエン(d)とを120
〜220℃で予備縮合反応させた後、前記多塩基酸
(a)の一部と、前記空乾性成分(e)を添加し、12
0〜220℃で縮合反応させて得られる。不飽和ポリエ
ステル(A)の分子量はパテ塗料の作業性と塗膜の耐水
性から通常500〜10,000、好ましくは1,00
0〜3,000、またその酸価は通常100以下、より
好ましくは50以下に調整されることが好ましい。
(A)は、常法により得ることができる。例えば、前記
多塩基酸(a)、多価アルコール(b)、アルキルグリ
シジルエステル(c)、ジシクロペンタジエン(d)お
よび空乾性成分(e)を150〜220℃で重縮合反応
させるか、または前記多塩基酸(a)の全部または一部
と、前記多価アルコール成分とアルキルグリシジルエス
テル(c)と、ジシクロペンタジエン(d)とを120
〜220℃で予備縮合反応させた後、前記多塩基酸
(a)の一部と、前記空乾性成分(e)を添加し、12
0〜220℃で縮合反応させて得られる。不飽和ポリエ
ステル(A)の分子量はパテ塗料の作業性と塗膜の耐水
性から通常500〜10,000、好ましくは1,00
0〜3,000、またその酸価は通常100以下、より
好ましくは50以下に調整されることが好ましい。
【0018】本発明に用いられる液状の重合性不飽和化
合物(B)としては、例えばスチレン、α−メチルスチ
レン、クロロスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルス
チレン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル化合物、ア
クリル酸メチル、メタクリル酸メチル、グリシジルメタ
クリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート等のメ
タアクリル酸またはアクリル酸系化合物が挙げられる。
これらは併用してもよい。
合物(B)としては、例えばスチレン、α−メチルスチ
レン、クロロスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルス
チレン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル化合物、ア
クリル酸メチル、メタクリル酸メチル、グリシジルメタ
クリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート等のメ
タアクリル酸またはアクリル酸系化合物が挙げられる。
これらは併用してもよい。
【0019】本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物
は、前記不飽和ポリエステル(A)30〜80重量%お
よび前記液状の重合性不飽和化合物(B)20〜70重
量%を含有する。該液状重合性不飽和化合物(B)の配
合割合が20重量%未満では不飽和ポリエステル(A)
との反応が十分でなく、高硬度の塗膜が得られず、また
パテ塗膜の研磨の際キズがつきやすくなり、また70重
量%を超えるとパテ塗膜の肉特性が悪くなり、硬化性が
低下する。
は、前記不飽和ポリエステル(A)30〜80重量%お
よび前記液状の重合性不飽和化合物(B)20〜70重
量%を含有する。該液状重合性不飽和化合物(B)の配
合割合が20重量%未満では不飽和ポリエステル(A)
との反応が十分でなく、高硬度の塗膜が得られず、また
パテ塗膜の研磨の際キズがつきやすくなり、また70重
量%を超えるとパテ塗膜の肉特性が悪くなり、硬化性が
低下する。
【0020】本発明の樹脂組成物をパテ塗料として使用
する際には、必要に応じて充填剤、着色顔料および硬化
促進剤が3本ロール、デゾルバー等で混練して配合され
る。充填剤としては、例えばタルク、マイカ、カオリ
ン、炭酸カルシウム、クレー等が挙げられる。充填剤
は、通常、パテ塗料中に30〜80重量%使用される。
着色顔料としては、例えばチタン白、ベンガラ、アニリ
ンブラック、カーボンブラック、シアニンブルー、マン
ガンブルー、鉄黒、クロムイエロー、クロムグリーン、
マピコイエロー等が挙げられる。着色顔料は、通常、パ
テ塗料中に1〜10重量%使用される。硬化促進剤とし
ては、例えばナフテン酸コバルト、オクテン酸コバル
ト、オクテン酸マンガン等の金属石けん類、ジメチルア
ニリン、ジエチルアニリン等のアミン類などが挙げられ
る。硬化促進剤の使用量は、通常、パテ塗料中に0.2
〜5重量%使用される。また前記塗料の塗装時(パテ付
け)には、硬化剤が混合分散される。硬化剤は、通常、
パテ塗料中に1〜4重量%使用される。該硬化剤として
はメチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノ
ンパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等が用い
られる。
する際には、必要に応じて充填剤、着色顔料および硬化
促進剤が3本ロール、デゾルバー等で混練して配合され
る。充填剤としては、例えばタルク、マイカ、カオリ
ン、炭酸カルシウム、クレー等が挙げられる。充填剤
は、通常、パテ塗料中に30〜80重量%使用される。
着色顔料としては、例えばチタン白、ベンガラ、アニリ
ンブラック、カーボンブラック、シアニンブルー、マン
ガンブルー、鉄黒、クロムイエロー、クロムグリーン、
マピコイエロー等が挙げられる。着色顔料は、通常、パ
テ塗料中に1〜10重量%使用される。硬化促進剤とし
ては、例えばナフテン酸コバルト、オクテン酸コバル
ト、オクテン酸マンガン等の金属石けん類、ジメチルア
ニリン、ジエチルアニリン等のアミン類などが挙げられ
る。硬化促進剤の使用量は、通常、パテ塗料中に0.2
〜5重量%使用される。また前記塗料の塗装時(パテ付
け)には、硬化剤が混合分散される。硬化剤は、通常、
パテ塗料中に1〜4重量%使用される。該硬化剤として
はメチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノ
ンパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等が用い
られる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。な
お、下記例中の部および%はそれぞれ重量部および重量
%を意味する。 エステル交換油の製造 撹拌機、ガス導入管、温度系および還流冷却器を備えた
2lの四つ口フラスコにアマニ油(ヨウ素価170)
1,200部、グリセリン300部および酢酸鉛0.5
部を入れ、窒素ガスを吹き込みながら、2時間で220
℃に加熱し、同温度で経時ごとに釜内容物1gをメタノ
ール2gに溶解させたときの状態(25℃)が透明とな
った時点を終点とし、220℃で1.5時間を要した。 不飽和ポリエステル樹脂組成物の製造
お、下記例中の部および%はそれぞれ重量部および重量
%を意味する。 エステル交換油の製造 撹拌機、ガス導入管、温度系および還流冷却器を備えた
2lの四つ口フラスコにアマニ油(ヨウ素価170)
1,200部、グリセリン300部および酢酸鉛0.5
部を入れ、窒素ガスを吹き込みながら、2時間で220
℃に加熱し、同温度で経時ごとに釜内容物1gをメタノ
ール2gに溶解させたときの状態(25℃)が透明とな
った時点を終点とし、220℃で1.5時間を要した。 不飽和ポリエステル樹脂組成物の製造
【0022】実施例1 前記と同様の装置に、ジエチレングリコール457.8
(4.32モル)、ビスオール3PN(東邦千葉化学工
業社製商品名、ビスフェノールAのプロピレンオキサイ
ド誘導体、上記式においてn=3の付加体)216.0
部(0.54モル)、テトラハイドロ無水フタル酸13
3.9部(0.88モル)、無水マレイン酸423.4
部(4.32モル)、カージュラE135.4部(シェ
ル化学社製商品名、アルキルグリシジルエステル、上記
式においてR1とR3はメチル基、R2は炭素数12〜1
4のアルキル基、分子量250、全仕込み量の7.2重
量%)、ジシクロペンタジエン180.4部(全仕込み
量の9.6重量%)およびハイドロキノン0.2部を込
れ、窒素ガスを吹込みながら140℃で1時間加熱後、
140℃から200℃まで5時間で昇温し、同温度で釜
内内容物の酸価が30〜50になるまで加熱した。20
0℃に昇温後、2時間加熱で酸48.6となった。次い
で120℃に冷却後、前記エステル交換油330.5部
(油分として全仕込み量の14.1重量%)およびキシ
ロール40部を入れ、180℃に昇温し、同温度で経時
ごとにサンプリングを行い、スチレンで加熱残分65%
に希釈した際の粘度(ガードナ、25℃、以下同じ)お
よび酸価を測定した。180℃昇温後6時間で粘度4.
1秒、酸価22.5を示した。次いで160℃に冷却
し、窒素ガス注入量を多くして、釜内のキシロールを除
去しながら同様にスチレンで65%に希釈した際の粘度
および酸価を測定し、160℃で2.5時間加熱後、粘
度6.8秒および酸価16.8を示した時点を終点とし
た。反応終了後、ハイドロキノン0.1部を添加したス
チレンに溶解し、加熱残分が65%になるように調整
し、不飽和ポリエステル樹脂組成物を得た。この組成物
は粘度8.6秒、酸価15.8であり、不飽和ポリエス
テルの数平均分子量をHLC(ハイスピードリキッドク
ロマトグラフ、日立製作所製、日立クロマトグラフ63
5−0200で、標準物質にポリスチレンを使用、以下
同じ)で測定したところ、2,250であった。
(4.32モル)、ビスオール3PN(東邦千葉化学工
業社製商品名、ビスフェノールAのプロピレンオキサイ
ド誘導体、上記式においてn=3の付加体)216.0
部(0.54モル)、テトラハイドロ無水フタル酸13
3.9部(0.88モル)、無水マレイン酸423.4
部(4.32モル)、カージュラE135.4部(シェ
ル化学社製商品名、アルキルグリシジルエステル、上記
式においてR1とR3はメチル基、R2は炭素数12〜1
4のアルキル基、分子量250、全仕込み量の7.2重
量%)、ジシクロペンタジエン180.4部(全仕込み
量の9.6重量%)およびハイドロキノン0.2部を込
れ、窒素ガスを吹込みながら140℃で1時間加熱後、
140℃から200℃まで5時間で昇温し、同温度で釜
内内容物の酸価が30〜50になるまで加熱した。20
0℃に昇温後、2時間加熱で酸48.6となった。次い
で120℃に冷却後、前記エステル交換油330.5部
(油分として全仕込み量の14.1重量%)およびキシ
ロール40部を入れ、180℃に昇温し、同温度で経時
ごとにサンプリングを行い、スチレンで加熱残分65%
に希釈した際の粘度(ガードナ、25℃、以下同じ)お
よび酸価を測定した。180℃昇温後6時間で粘度4.
1秒、酸価22.5を示した。次いで160℃に冷却
し、窒素ガス注入量を多くして、釜内のキシロールを除
去しながら同様にスチレンで65%に希釈した際の粘度
および酸価を測定し、160℃で2.5時間加熱後、粘
度6.8秒および酸価16.8を示した時点を終点とし
た。反応終了後、ハイドロキノン0.1部を添加したス
チレンに溶解し、加熱残分が65%になるように調整
し、不飽和ポリエステル樹脂組成物を得た。この組成物
は粘度8.6秒、酸価15.8であり、不飽和ポリエス
テルの数平均分子量をHLC(ハイスピードリキッドク
ロマトグラフ、日立製作所製、日立クロマトグラフ63
5−0200で、標準物質にポリスチレンを使用、以下
同じ)で測定したところ、2,250であった。
【0023】実施例2 実施例1と同じ装置に、エチレングリコール287.0
部(4.63モル)、ビスオール3PN351.0部
(0.88モル)、テトラハイドロ無水フタル酸17
7.8部(1.17モル)、無水マレイン酸229.3
部(2.34モル)、フマール酸271.4部(2.3
4モル)、カージュラE86.1部(全仕込み量の4.
4重量%)、ジシクロペンタジエン126.4部(全仕
込み量の6.4重量%)およびハイドロキン0.2部を
込れ、実施例1と同様に加熱した。200℃に昇温し、
2時間加熱後、酸価46.2を示した。次いで100℃
に冷却後、実施例1で用いたエステル交換油170.8
部(油分として全仕込み量の7.0重量%)、アリルグ
リシジルエーテル(ヨウ素価222)163.8部(全
仕込み量の8.4重量%)、無水マレイン酸98.0部
(1.0モル)、アリルグリシジルエーテルの開環触媒
としてジメチルドデシルベンジルアンモニウムクロライ
ド1.0部およびキシロール40部を入れ、120℃で
3時間加熱後、3時間で175℃に昇温し、同温度で加
熱しながら実施例1と同様にスチレンで加熱残分65%
に希釈した際の粘度および酸価を測定した。175℃に
昇温し、7.5時間後に粘度3.6秒および酸価13.
7を示した。次いで160℃に冷却し、窒素ガス注入量
を多くし、キシロールを除去しながら同温度で同様にス
チレンで65%に希釈した際の粘度および酸価を測定
し、4時間加熱後、粘度7.0秒および酸価10.6で
終点とした。反応終了後、ハイドロキノン0.1部を添
加したスチレンに加熱残分65%になるように溶解し、
不飽和ポリエステル樹脂組成物を得た。この組成物の粘
度は7.8秒、酸価9.2であり、不飽和ポリエステル
の数平均分子量は2,370(HLCで測定)であっ
た。
部(4.63モル)、ビスオール3PN351.0部
(0.88モル)、テトラハイドロ無水フタル酸17
7.8部(1.17モル)、無水マレイン酸229.3
部(2.34モル)、フマール酸271.4部(2.3
4モル)、カージュラE86.1部(全仕込み量の4.
4重量%)、ジシクロペンタジエン126.4部(全仕
込み量の6.4重量%)およびハイドロキン0.2部を
込れ、実施例1と同様に加熱した。200℃に昇温し、
2時間加熱後、酸価46.2を示した。次いで100℃
に冷却後、実施例1で用いたエステル交換油170.8
部(油分として全仕込み量の7.0重量%)、アリルグ
リシジルエーテル(ヨウ素価222)163.8部(全
仕込み量の8.4重量%)、無水マレイン酸98.0部
(1.0モル)、アリルグリシジルエーテルの開環触媒
としてジメチルドデシルベンジルアンモニウムクロライ
ド1.0部およびキシロール40部を入れ、120℃で
3時間加熱後、3時間で175℃に昇温し、同温度で加
熱しながら実施例1と同様にスチレンで加熱残分65%
に希釈した際の粘度および酸価を測定した。175℃に
昇温し、7.5時間後に粘度3.6秒および酸価13.
7を示した。次いで160℃に冷却し、窒素ガス注入量
を多くし、キシロールを除去しながら同温度で同様にス
チレンで65%に希釈した際の粘度および酸価を測定
し、4時間加熱後、粘度7.0秒および酸価10.6で
終点とした。反応終了後、ハイドロキノン0.1部を添
加したスチレンに加熱残分65%になるように溶解し、
不飽和ポリエステル樹脂組成物を得た。この組成物の粘
度は7.8秒、酸価9.2であり、不飽和ポリエステル
の数平均分子量は2,370(HLCで測定)であっ
た。
【0024】実施例3 実施例1と同じ装置に、ジエチレングリコール393.
3部(3.71モル)、ビスオール3PN197.1部
(0.49モル)、イソフタル酸122.7部(0.7
4モル)、アジピン酸72.0部(0.49モル)、無
水マレイン酸362.3部(3.70モル)、カージュ
ラE180.8部(全仕込み量の10.7重量%)、ジ
シクロペンタジエン140.8部(全仕込み量の8.3
重量%)およびハイドロキノン0.2部を入れ、窒素ガ
スを吹込みながら、140℃で1.5時間加熱後、5時
間で220℃に昇温し、同温度で酸価40〜50になる
まで加熱した。220℃昇温後1.5時間で酸価44.
5を示した。次いで140℃に冷却し、トリメチロール
プロパンジアリルエーテル(ヨウ素価225)227.
4部(全仕込み量の13.4重量%)およびキシロール
40部を入れ、180℃に昇温し、同温度で実施例1と
同様にスチレンで65%に希釈した際の粘度および酸価
を測定した。180℃に昇温し、6時間後に粘度3.9
秒および酸価12.5を示した。次いで160℃に冷却
し、窒素ガス注入量を多くし、キシロールを除去しなが
ら同温度で同様に粘度および酸価を測定し、3時間加熱
後、粘度7.8秒および酸価8.9で終点とした。反応
終了後、ハイドロキノン0.1部を添加したスチレンに
加熱残分が65%になるように溶解し、不飽和ポリエス
テル樹脂組成物を得た。この組成物の粘度は8.9秒、
酸価8.5であり、不飽和ポリエステルの数平均分子量
は2,300(HLCで測定)であった。
3部(3.71モル)、ビスオール3PN197.1部
(0.49モル)、イソフタル酸122.7部(0.7
4モル)、アジピン酸72.0部(0.49モル)、無
水マレイン酸362.3部(3.70モル)、カージュ
ラE180.8部(全仕込み量の10.7重量%)、ジ
シクロペンタジエン140.8部(全仕込み量の8.3
重量%)およびハイドロキノン0.2部を入れ、窒素ガ
スを吹込みながら、140℃で1.5時間加熱後、5時
間で220℃に昇温し、同温度で酸価40〜50になる
まで加熱した。220℃昇温後1.5時間で酸価44.
5を示した。次いで140℃に冷却し、トリメチロール
プロパンジアリルエーテル(ヨウ素価225)227.
4部(全仕込み量の13.4重量%)およびキシロール
40部を入れ、180℃に昇温し、同温度で実施例1と
同様にスチレンで65%に希釈した際の粘度および酸価
を測定した。180℃に昇温し、6時間後に粘度3.9
秒および酸価12.5を示した。次いで160℃に冷却
し、窒素ガス注入量を多くし、キシロールを除去しなが
ら同温度で同様に粘度および酸価を測定し、3時間加熱
後、粘度7.8秒および酸価8.9で終点とした。反応
終了後、ハイドロキノン0.1部を添加したスチレンに
加熱残分が65%になるように溶解し、不飽和ポリエス
テル樹脂組成物を得た。この組成物の粘度は8.9秒、
酸価8.5であり、不飽和ポリエステルの数平均分子量
は2,300(HLCで測定)であった。
【0025】実施例4 実施例1と同じ装置に、ジエチレングリコール440.
4部(4.16モル)、ビスオール3PN207.2部
(0.52モル)、テトラハイドロ無水フタル酸14
0.1部(0.92モル)、無水マレイン酸323.0
部(3.30モル)、カージュラE126.4部(全仕
込み量の7.2重量%)、ジシクロペンタジエン15
9.1部(全仕込み量の9.1重量%)、アマニ油脂肪
酸(ヨウ素価175)352.0部(全仕込み量の2
0.1重量%)、エステル化反応促進触媒として、ジブ
チル錫オキサイド0.5部、ハイドロキノン0.2部お
よびキシロール40部を入れ、窒素ガスを吹込みなが
ら、140℃で1.5時間加熱後、3時間で180℃に
昇温し、同温度で実施例1と同様にスチレンで加熱残分
65%に希釈した際の粘度および酸価を測定した。18
0℃で12時間加熱後、粘度4.6秒および酸価15.
9を示した。次いで160℃に冷却し、窒素ガス注入量
を多くし、キシロールを除去しながら同様にスチレンで
加熱残分65%に希釈した際の粘度および酸価を測定
し、3.5時間加熱後、粘度7.8秒および酸価11.
9で終点とした。反応終了後、ハイドロキノン0.1部
を添加したスチレンに加熱残分が65%になるように溶
解し、不飽和ポリエステル樹脂組成物を得た。この組成
物の粘度は8.6秒、酸価11.7であり、不飽和ポリ
エステルの数平均分子量は1,980(HLCで測定)
であった。
4部(4.16モル)、ビスオール3PN207.2部
(0.52モル)、テトラハイドロ無水フタル酸14
0.1部(0.92モル)、無水マレイン酸323.0
部(3.30モル)、カージュラE126.4部(全仕
込み量の7.2重量%)、ジシクロペンタジエン15
9.1部(全仕込み量の9.1重量%)、アマニ油脂肪
酸(ヨウ素価175)352.0部(全仕込み量の2
0.1重量%)、エステル化反応促進触媒として、ジブ
チル錫オキサイド0.5部、ハイドロキノン0.2部お
よびキシロール40部を入れ、窒素ガスを吹込みなが
ら、140℃で1.5時間加熱後、3時間で180℃に
昇温し、同温度で実施例1と同様にスチレンで加熱残分
65%に希釈した際の粘度および酸価を測定した。18
0℃で12時間加熱後、粘度4.6秒および酸価15.
9を示した。次いで160℃に冷却し、窒素ガス注入量
を多くし、キシロールを除去しながら同様にスチレンで
加熱残分65%に希釈した際の粘度および酸価を測定
し、3.5時間加熱後、粘度7.8秒および酸価11.
9で終点とした。反応終了後、ハイドロキノン0.1部
を添加したスチレンに加熱残分が65%になるように溶
解し、不飽和ポリエステル樹脂組成物を得た。この組成
物の粘度は8.6秒、酸価11.7であり、不飽和ポリ
エステルの数平均分子量は1,980(HLCで測定)
であった。
【0026】比較例1 実施例1と同じ装置に、ジエチレングリコール477.
0部(4.5モル)、エチレングリコール186.0部
(3.0モル)、テトラハイドロ無水フタル酸228.
0部(1.5モル)、無水マレイン酸588.0部
(6.0モル)およびハイドロキノン0.2部を入れ窒
素ガスを吹込みながら、140℃から190℃までを3
時間で昇温し、同温度で酸価40〜50になるまで加熱
した。180℃昇温後5時間で酸価43.6を示した。
次に120℃に冷却後、実施例1で用いたエステル交換
油343.5部(油分として全仕込み量の15.1重量
%)およびキシロール40部を入れ、180℃に昇温
し、同温度で実施例1と同様にスチレンで加熱残分が6
5%になるように希釈した際の粘度および酸価を測定し
た。180℃昇温後、6時間加熱で粘度3.6秒および
酸価18.5を示した。次いで160℃に冷却し、窒素
ガス注入量を多くし、キシロールを除去しながら同様に
スチレンで加熱残分が65%に希釈した際の粘度および
酸価を測定し、3時間加熱後、粘度8.8秒および酸価
15.7で終点とした。反応終了後、ハイドロキノン
0.1部を添加したスチレンに加熱残分が65%になる
ように溶解し、不飽和ポリエステル樹脂組成物を得た。
この組成物の粘度は10.7秒、酸価は15.0であ
り、不飽和ポリエステルの数平均分子量は1,850
(HLCで測定)であった。
0部(4.5モル)、エチレングリコール186.0部
(3.0モル)、テトラハイドロ無水フタル酸228.
0部(1.5モル)、無水マレイン酸588.0部
(6.0モル)およびハイドロキノン0.2部を入れ窒
素ガスを吹込みながら、140℃から190℃までを3
時間で昇温し、同温度で酸価40〜50になるまで加熱
した。180℃昇温後5時間で酸価43.6を示した。
次に120℃に冷却後、実施例1で用いたエステル交換
油343.5部(油分として全仕込み量の15.1重量
%)およびキシロール40部を入れ、180℃に昇温
し、同温度で実施例1と同様にスチレンで加熱残分が6
5%になるように希釈した際の粘度および酸価を測定し
た。180℃昇温後、6時間加熱で粘度3.6秒および
酸価18.5を示した。次いで160℃に冷却し、窒素
ガス注入量を多くし、キシロールを除去しながら同様に
スチレンで加熱残分が65%に希釈した際の粘度および
酸価を測定し、3時間加熱後、粘度8.8秒および酸価
15.7で終点とした。反応終了後、ハイドロキノン
0.1部を添加したスチレンに加熱残分が65%になる
ように溶解し、不飽和ポリエステル樹脂組成物を得た。
この組成物の粘度は10.7秒、酸価は15.0であ
り、不飽和ポリエステルの数平均分子量は1,850
(HLCで測定)であった。
【0027】比較例2 実施例1と同じ装置に、ジエチルグリコール591.5
部(5.58モル)、ビスオール3PN248部(0.
62モル)、テトラハイドロ無水フタル酸153.8部
(1.01モル)、無水マレイン酸386.1部(3.
94モル)およびハイドロキノン0.2部を入れ、窒素
ガスを吹込みながら、140℃から180℃まで4時間
で昇温し、同温度で酸価35〜45になるまで加熱し
た。180℃昇温後、4時間で酸価36.8を示した。
次に100℃に冷却後、実施例1で用いたエステル交換
油189.7部(油分として全仕込み量の8.3重量
%)、アリルグリシジルエーテル152.5部(全仕込
み量の8.4重量%)、無水マレイン酸100.0部
(1.02モル)、アリルグリシジルエーテルの開環触
媒としてジメチルドデシルベンジルアンモニウムクロラ
イド0.5部およびキシロール40部を入れ、120℃
で2時間加熱後、3時間で180℃に昇温し、同温度で
実施例1と同様にスチレンで加熱残分が65%になるよ
うに希釈した際の粘度および酸価を測定した。180℃
で6時間加熱後、粘度3.7秒および酸価18.2を示
した。次いで160℃に冷却し、窒素ガス注入量を多く
し、キシロールを除去しながら同様にスチレンで加熱残
分65%に希釈した際の粘度および酸価を測定し、3時
間加熱後、粘度7.8秒および酸価16.2で終点とし
た。反応終了後、ハイドロキノン0.1部を添加したス
チレンに加熱残分65%になるように溶解し、不飽和ポ
リエステル樹脂組成物を得た。この組成物の粘度は8.
0秒、酸価は15.9であり、不飽和ポリエステルの数
平均分子量は1,580(HLCで測定)であった。
部(5.58モル)、ビスオール3PN248部(0.
62モル)、テトラハイドロ無水フタル酸153.8部
(1.01モル)、無水マレイン酸386.1部(3.
94モル)およびハイドロキノン0.2部を入れ、窒素
ガスを吹込みながら、140℃から180℃まで4時間
で昇温し、同温度で酸価35〜45になるまで加熱し
た。180℃昇温後、4時間で酸価36.8を示した。
次に100℃に冷却後、実施例1で用いたエステル交換
油189.7部(油分として全仕込み量の8.3重量
%)、アリルグリシジルエーテル152.5部(全仕込
み量の8.4重量%)、無水マレイン酸100.0部
(1.02モル)、アリルグリシジルエーテルの開環触
媒としてジメチルドデシルベンジルアンモニウムクロラ
イド0.5部およびキシロール40部を入れ、120℃
で2時間加熱後、3時間で180℃に昇温し、同温度で
実施例1と同様にスチレンで加熱残分が65%になるよ
うに希釈した際の粘度および酸価を測定した。180℃
で6時間加熱後、粘度3.7秒および酸価18.2を示
した。次いで160℃に冷却し、窒素ガス注入量を多く
し、キシロールを除去しながら同様にスチレンで加熱残
分65%に希釈した際の粘度および酸価を測定し、3時
間加熱後、粘度7.8秒および酸価16.2で終点とし
た。反応終了後、ハイドロキノン0.1部を添加したス
チレンに加熱残分65%になるように溶解し、不飽和ポ
リエステル樹脂組成物を得た。この組成物の粘度は8.
0秒、酸価は15.9であり、不飽和ポリエステルの数
平均分子量は1,580(HLCで測定)であった。
【0028】比較例3 実施例1と同じ装置に、ジエチレングリコール422.
9部(3.99モル)、エチレングリコール164.9
部(2.66モル)、テトラハイドロ無水フタル酸20
2.2部(1.33モル)、ジシクロペンタジエン17
9.6部(全仕込み量の10.0重量%)およびハイド
ロキノン0.2部を入れ、窒素ガスを吹込みながら、1
40℃で1.5時間加熱後、3時間で190℃に昇温
し、同温度で酸価30〜40になるまで加熱した。19
0℃で2時間加熱後酸価37.8を示した。次に120
℃に冷却し、実施例1で用いたエステル交換油304.
6部(油分として全仕込み量の13.4重量%)および
キシロール40部を入れ180℃に昇温し、同温度でス
チレンで加熱残分65%に希釈した際の粘度および酸価
を測定した。180℃昇温後7時間で粘度3.6秒およ
び酸価8.8を示した。次いで160℃に冷却し、窒素
ガス注入量を多くし、キシロールを除去しながら同様に
加熱残分が65%になるように希釈した際の粘度および
酸価を測定した。3時間加熱後、粘度6.2秒および酸
価7.2で終点とした。反応終了後、ハイドロキノン
0.1部を添加したスチレンに加熱残分65%になるよ
うに溶解し、不飽和ポリエステル樹脂組成物を得た。こ
の組成物の粘度は7.0秒、酸価は6.8であり、不飽
和ポリエステルの数平均分子量は1,100(HLCで
測定)であった。
9部(3.99モル)、エチレングリコール164.9
部(2.66モル)、テトラハイドロ無水フタル酸20
2.2部(1.33モル)、ジシクロペンタジエン17
9.6部(全仕込み量の10.0重量%)およびハイド
ロキノン0.2部を入れ、窒素ガスを吹込みながら、1
40℃で1.5時間加熱後、3時間で190℃に昇温
し、同温度で酸価30〜40になるまで加熱した。19
0℃で2時間加熱後酸価37.8を示した。次に120
℃に冷却し、実施例1で用いたエステル交換油304.
6部(油分として全仕込み量の13.4重量%)および
キシロール40部を入れ180℃に昇温し、同温度でス
チレンで加熱残分65%に希釈した際の粘度および酸価
を測定した。180℃昇温後7時間で粘度3.6秒およ
び酸価8.8を示した。次いで160℃に冷却し、窒素
ガス注入量を多くし、キシロールを除去しながら同様に
加熱残分が65%になるように希釈した際の粘度および
酸価を測定した。3時間加熱後、粘度6.2秒および酸
価7.2で終点とした。反応終了後、ハイドロキノン
0.1部を添加したスチレンに加熱残分65%になるよ
うに溶解し、不飽和ポリエステル樹脂組成物を得た。こ
の組成物の粘度は7.0秒、酸価は6.8であり、不飽
和ポリエステルの数平均分子量は1,100(HLCで
測定)であった。
【0029】試験例 実施例1〜4および比較例1〜3で得られた不飽和ポリ
エステル樹脂組成物の塗膜特性を次のように試験した。 (1)パテ塗料配合 下記配合の材料をそれぞれ300mlの丸缶に採取し、
高速デゾルバーで15分間撹拌して均一に分散させた。 不飽和ポリエステル樹脂組成物 120.0部 促進剤、ジエチルアニリン 0.2部 促進剤、6%オクテン酸コバルト 2.0部 安定剤、10%のα−ナフトキノンのスチレン溶液 0.3部 スチレン 6.0部 チタン白(富士チタン社製) 6.0部 FSタルク(日本タルク社製) 200.0部 (計) 334.5部
エステル樹脂組成物の塗膜特性を次のように試験した。 (1)パテ塗料配合 下記配合の材料をそれぞれ300mlの丸缶に採取し、
高速デゾルバーで15分間撹拌して均一に分散させた。 不飽和ポリエステル樹脂組成物 120.0部 促進剤、ジエチルアニリン 0.2部 促進剤、6%オクテン酸コバルト 2.0部 安定剤、10%のα−ナフトキノンのスチレン溶液 0.3部 スチレン 6.0部 チタン白(富士チタン社製) 6.0部 FSタルク(日本タルク社製) 200.0部 (計) 334.5部
【0030】(2)試験板の調整 試験板としてアルミ板(日本テストパネル社製、JI
S.H.4000)鉄板(日本テストパネル社製、SP
CC−SB)、亜鉛処理板(日本テストパネル社製、S
PGC)および電気亜鉛処理板(新日鉄社製シルバーア
ロイ)を用い、表面を耐水ペーパー♯150で軽く研磨
した。 (3)試験片の作製 (1)で作製したそれぞれの塗料に55%メチルエチル
ケトンパーオキサイドを2%添加し、これを(2)で調
整した各試験板上に2mm厚にパテ付けした。
S.H.4000)鉄板(日本テストパネル社製、SP
CC−SB)、亜鉛処理板(日本テストパネル社製、S
PGC)および電気亜鉛処理板(新日鉄社製シルバーア
ロイ)を用い、表面を耐水ペーパー♯150で軽く研磨
した。 (3)試験片の作製 (1)で作製したそれぞれの塗料に55%メチルエチル
ケトンパーオキサイドを2%添加し、これを(2)で調
整した各試験板上に2mm厚にパテ付けした。
【0031】(4)塗膜性能の測定 実施例1〜4および比較例1〜3の樹脂組成物を用いて
得たパテ塗料について下記に示す塗膜性能を試験し、そ
の結果を表1に示した。 (1)乾燥性:鉄板上へパテ付後、経時ごとに表面を耐
水ペーパー♯150を用いて指で軽く研磨し、研磨可能
になる時間(分)を測定した。 (2)研磨性:鉄板上へパテ付後、常温(20℃)で4
時間放置後、耐水ペーパー♯150を用いて指で研磨
し、研磨のしやすさを比較し、次のようにして評価し
た。 〇:軽く研磨しても、よくパテ塗膜が削れる。 △:パテ塗膜が削れるが、研磨がやや重く感じる。 ×:研磨が重くパテ塗膜がよく削れない。 (3)付着性:各試験板上へパテ付け後、常温(20
℃)で16時間放置し、その後120℃の乾燥機内で6
0分焼付け後、常温まで冷却し、中央部より90°角に
折り曲げした際のパテ付着性(パテ跡)を調べ、次のよ
うにして評価した。 〇:パテが付着している。 △:50%パテが付着している。 ×:パテの付着が見られない。 (4)耐湿性:各試験板上へパテ付け後、常温(20
℃)で16時間放置し、その後表面を耐水ペーパー♯2
40、♯150および♯400の順に研磨し、表面を平
滑にした。研磨したパテ塗膜の上に市販アクリルウレタ
ン塗料(イサム塗料社製ハイアート)をスプレー塗布
(膜厚40μ)し、常温で30分放置後、60℃の乾燥
機で60分乾燥させた。冷却後、ブリスタリングボック
ス(RH99%、温度50℃)に48時間入れ、塗膜表
面の状態(ブリスター)および90°角に折り曲げした
際のパテ付着性を調べた。ブリスターは下記のように評
価し、パテ付着性は、(3)と同様の方法で行った。 〇:ブリスターの発生なし。 △:塗膜面の20%にブリスターが発生している。 ×:全面にブリスターが発生している。
得たパテ塗料について下記に示す塗膜性能を試験し、そ
の結果を表1に示した。 (1)乾燥性:鉄板上へパテ付後、経時ごとに表面を耐
水ペーパー♯150を用いて指で軽く研磨し、研磨可能
になる時間(分)を測定した。 (2)研磨性:鉄板上へパテ付後、常温(20℃)で4
時間放置後、耐水ペーパー♯150を用いて指で研磨
し、研磨のしやすさを比較し、次のようにして評価し
た。 〇:軽く研磨しても、よくパテ塗膜が削れる。 △:パテ塗膜が削れるが、研磨がやや重く感じる。 ×:研磨が重くパテ塗膜がよく削れない。 (3)付着性:各試験板上へパテ付け後、常温(20
℃)で16時間放置し、その後120℃の乾燥機内で6
0分焼付け後、常温まで冷却し、中央部より90°角に
折り曲げした際のパテ付着性(パテ跡)を調べ、次のよ
うにして評価した。 〇:パテが付着している。 △:50%パテが付着している。 ×:パテの付着が見られない。 (4)耐湿性:各試験板上へパテ付け後、常温(20
℃)で16時間放置し、その後表面を耐水ペーパー♯2
40、♯150および♯400の順に研磨し、表面を平
滑にした。研磨したパテ塗膜の上に市販アクリルウレタ
ン塗料(イサム塗料社製ハイアート)をスプレー塗布
(膜厚40μ)し、常温で30分放置後、60℃の乾燥
機で60分乾燥させた。冷却後、ブリスタリングボック
ス(RH99%、温度50℃)に48時間入れ、塗膜表
面の状態(ブリスター)および90°角に折り曲げした
際のパテ付着性を調べた。ブリスターは下記のように評
価し、パテ付着性は、(3)と同様の方法で行った。 〇:ブリスターの発生なし。 △:塗膜面の20%にブリスターが発生している。 ×:全面にブリスターが発生している。
【0032】(5)ヒートサイクル性:各種試験板上へ
パテ付け後、常温(20℃)で16時間放置し、その後
80℃の乾燥機に2時間加熱後、直ちに−20℃の冷凍
室に2時間放置し、これを4回繰り返して塗膜表面の外
状(クラック)を調べ、次のようにして評価した。 〇:クラックの発生なし。 △:小さなクラックが1〜3本入っている。 ×:全面にクラックが発生している。
パテ付け後、常温(20℃)で16時間放置し、その後
80℃の乾燥機に2時間加熱後、直ちに−20℃の冷凍
室に2時間放置し、これを4回繰り返して塗膜表面の外
状(クラック)を調べ、次のようにして評価した。 〇:クラックの発生なし。 △:小さなクラックが1〜3本入っている。 ×:全面にクラックが発生している。
【0033】(6)耐振動疲労性:アルミ板上にパテ付
け後、常温(20℃)で16時間放置し、その後、表面
を耐水ペーパー♯240、♯150ついで♯400で研
磨し、表面を平滑にした。研磨したパテ塗膜の上に市販
アクリルウレタン塗料(イサム塗料社製、ハイマート)
をスプレー塗布(膜厚40μ)し、常温で24時間放置
後、疲労試験機(日立化成設備建設社製)で振幅10m
m×振動105回(700回/1分間)後、さらに紫外
線ウェザーメーター(スガ試験機社製、形式WEL−S
H−2C)で500時間照射した。同様な条件で4回サ
イクル行い、各サイクル毎に塗面状態(ハクリ)を観察
した。ハクリは下記のように評価した。 〇:ハクリの発生なし △:塗面の30%がハクリしている ×:塗面の50%以上がハクリしている 表1の結果から、本発明の樹脂組成物を用いたパテ塗膜
は、乾燥性、研磨性、付着性、耐湿性、ヒートサイクル
性および耐久性(クラック)に優れていることが示され
る。
け後、常温(20℃)で16時間放置し、その後、表面
を耐水ペーパー♯240、♯150ついで♯400で研
磨し、表面を平滑にした。研磨したパテ塗膜の上に市販
アクリルウレタン塗料(イサム塗料社製、ハイマート)
をスプレー塗布(膜厚40μ)し、常温で24時間放置
後、疲労試験機(日立化成設備建設社製)で振幅10m
m×振動105回(700回/1分間)後、さらに紫外
線ウェザーメーター(スガ試験機社製、形式WEL−S
H−2C)で500時間照射した。同様な条件で4回サ
イクル行い、各サイクル毎に塗面状態(ハクリ)を観察
した。ハクリは下記のように評価した。 〇:ハクリの発生なし △:塗面の30%がハクリしている ×:塗面の50%以上がハクリしている 表1の結果から、本発明の樹脂組成物を用いたパテ塗膜
は、乾燥性、研磨性、付着性、耐湿性、ヒートサイクル
性および耐久性(クラック)に優れていることが示され
る。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物
によれば、アルミ板、電気亜鉛処理板への付着性に優
れ、かつ耐湿性、研磨性および靭性に優れ、自動車、電
車等の補修用パテ塗料を得ることができる。
によれば、アルミ板、電気亜鉛処理板への付着性に優
れ、かつ耐湿性、研磨性および靭性に優れ、自動車、電
車等の補修用パテ塗料を得ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 (A)(a).飽和多塩基酸とα,β−
不飽和多塩基酸とからなり、その使用割合が0〜90:
100〜10モル%(飽和多塩基酸:α,β−不飽和多
塩基酸)である多塩基酸、 (b).多価アルコール中の2〜50モル%が一般式 【化1】 (式中nは1〜5の整数)で表されるビスフェノールA
のエチレンオキサイド誘導体および/または 【化2】 (式中mは1〜5の整数)で表されるビスフェノールA
のプロピレンオキサイド誘導体である多価アルコール (c).(a)、(b)、(c)、(d)および(e)
の総量に対して2〜15重量%の一般式 【化3】 (式中R1,R2およびR3はそれぞれ独立して、炭素数
1〜15のアルキル基を意味する)のアルキルグリシジ
ルエステル (d).(a)、(b)、(c)、(d)および(e)
の総量に対して3〜30重量%のジシクロペンタジエン
ならびに (e).(a)、(b)、(c)、(d)および(e)
の総量に対して3〜30重量%のヨウ素価40以上のア
リル化合物および/または動植物油からなる空乾性成分
を反応させて得られる不飽和ポリエステル30〜80重
量%と (B) 液状の重合性不飽和化合物20〜70重量%を
含有してなる不飽和ポリエステル樹脂組成物。 - 【請求項2】 請求項1記載の不飽和ポリエステル樹脂
組成物をバインダーとして含有してなるパテ塗料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06477692A JP3146598B2 (ja) | 1992-03-23 | 1992-03-23 | 不飽和ポリエステル樹脂組成物およびパテ塗料 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06477692A JP3146598B2 (ja) | 1992-03-23 | 1992-03-23 | 不飽和ポリエステル樹脂組成物およびパテ塗料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05262867A true JPH05262867A (ja) | 1993-10-12 |
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ID=13267953
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2352721A (en) * | 1999-08-05 | 2001-02-07 | Dainippon Ink & Chemicals | Polyesters which contain maleate groups |
JP2001114998A (ja) * | 1999-10-18 | 2001-04-24 | Takeda Chem Ind Ltd | 不飽和ポリエステル樹脂及び成形材料用組成物 |
JP2005206788A (ja) * | 2003-12-24 | 2005-08-04 | Hitachi Chem Co Ltd | 樹脂組成物、電気絶縁用樹脂組成物及び電気機器絶縁物の製造方法 |
JP2005255937A (ja) * | 2004-03-15 | 2005-09-22 | Hitachi Chem Co Ltd | 不飽和ポリエステル樹脂組成物及びパテ塗料 |
JP4879735B2 (ja) * | 2004-06-11 | 2012-02-22 | 関西ペイント株式会社 | ポリエステル樹脂及び熱硬化性水性塗料組成物 |
US20130004663A1 (en) * | 2011-06-30 | 2013-01-03 | Iiiinois Tool Works Inc. | Hand sandable fast repair body filler/putty/primer surfacer |
KR20200052187A (ko) * | 2018-11-06 | 2020-05-14 | 주식회사 케이씨씨 | 자동차 보수용 퍼티 조성물 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101898129B1 (ko) * | 2017-01-11 | 2018-09-12 | (주)케이씨이앤씨 | 파이프 가공 장치 |
US10927273B2 (en) | 2017-03-14 | 2021-02-23 | 3M Innovative Properties Company | Composition including polyester resin and method of using the same |
-
1992
- 1992-03-23 JP JP06477692A patent/JP3146598B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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GB2352721A (en) * | 1999-08-05 | 2001-02-07 | Dainippon Ink & Chemicals | Polyesters which contain maleate groups |
GB2352721B (en) * | 1999-08-05 | 2002-02-20 | Dainippon Ink & Chemicals | Polyesters which contain maleate groups |
JP2001114998A (ja) * | 1999-10-18 | 2001-04-24 | Takeda Chem Ind Ltd | 不飽和ポリエステル樹脂及び成形材料用組成物 |
JP2005206788A (ja) * | 2003-12-24 | 2005-08-04 | Hitachi Chem Co Ltd | 樹脂組成物、電気絶縁用樹脂組成物及び電気機器絶縁物の製造方法 |
JP4697511B2 (ja) * | 2003-12-24 | 2011-06-08 | 日立化成工業株式会社 | 樹脂組成物、電気絶縁用樹脂組成物及び電気機器絶縁物の製造方法 |
JP2005255937A (ja) * | 2004-03-15 | 2005-09-22 | Hitachi Chem Co Ltd | 不飽和ポリエステル樹脂組成物及びパテ塗料 |
JP4879735B2 (ja) * | 2004-06-11 | 2012-02-22 | 関西ペイント株式会社 | ポリエステル樹脂及び熱硬化性水性塗料組成物 |
US20130004663A1 (en) * | 2011-06-30 | 2013-01-03 | Iiiinois Tool Works Inc. | Hand sandable fast repair body filler/putty/primer surfacer |
US9221981B2 (en) * | 2011-06-30 | 2015-12-29 | Illinois Tool Works Inc. | Hand sandable fast repair body filler/putty/primer surfacer |
KR20200052187A (ko) * | 2018-11-06 | 2020-05-14 | 주식회사 케이씨씨 | 자동차 보수용 퍼티 조성물 |
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