JP3021493B2 - 不飽和ポリエステル樹脂組成物およびパテ塗料 - Google Patents

不飽和ポリエステル樹脂組成物およびパテ塗料

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JP3021493B2 JP1309838A JP30983889A JP3021493B2 JP 3021493 B2 JP3021493 B2 JP 3021493B2 JP 1309838 A JP1309838 A JP 1309838A JP 30983889 A JP30983889 A JP 30983889A JP 3021493 B2 JP3021493 B2 JP 3021493B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は不飽和ポリエステル樹脂組成物に関し、さら
に詳しくは自動車補修用パテ塗料のバインダーとして好
適な不飽和ポリエステル樹脂組成物およびこれを用いた
パテ塗料に関する。
〔従来の技術〕
一般に不飽和ポリエステル樹脂は、他の樹脂に比べ比
較的安価であり、また常温でも短時間で硬化するため作
業性に優れ、さらに主原料の選択によって種々の優れた
物理的および化学的特性を有するため、例えば波板、浴
槽、浄化槽等の建設資材、タンク容器、パイプ等の工業
機材、船舶、自動車等の搬送機器、電気絶縁素材、レジ
ンコンクリート、化粧板、ゲルコート、パテ塗料なとの
各種用途に広く使用されている。
特に自動車補修用パテ塗料には、(1)ヘラ付け作業
性に優れていること、(2)常温ですみやかに硬化する
こと、(3)研磨性に優れていること、(4)素材との
付着性に優れていること、(5)上塗り塗料との付着性
に優れていること、(6)耐湿性に優れていること、
(7)耐久性(クラック)に優れていること等の性能が
要求される。
しかし、近年、自動車外壁に使用される素材が、防錆
を目的にリン酸亜鉛、リン酸鉄等で処理した鉄板から、
重防蝕を目的に亜鉛を主成分とした金属を直接鉄板に電
気処理した防錆鋼板に移行してきているため、従来のパ
テで補修すると、被膜の付着阻害をおこし、ハクリ、ブ
スター等が多発する問題があった。
また不飽和ポリエステルにジシクロベンタジエンを導
入し、素材との付着性向上することが行われているが、
これら不飽和ポリエステル樹脂組成物を自動車補修用パ
テ塗料のバインダーとして使用した場合で電気亜鉛処理
鋼板への付着は十分でなく、120℃で20分程度の焼き付
けでハクリが生じる。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、前記従来技術の問題を解決し、亜鉛
処理防錆鋼板に対する付着性に優れ、かつ研磨性、耐湿
性、耐久性および乾燥性に優れた自動車補修用パテ塗料
のバインダーとして好適に用いることができる不飽和ポ
リエステル樹脂組成物およびこれを用いたパテ塗料を提
供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、前記課題に鑑み、鋭意研究した結果、
多塩基酸成分に常温での硬化を速めるための一定量以上
のα,β−不飽和多塩基酸成分、多価アルコール成分の
一部に素材表面の金属類による硬化阻害の影響を少なく
して電気亜鉛処理鋼板への付着性を向上させるためのビ
スフェノールA誘導体成分、素材との接着性を付与する
ための一定量のジシクロペンタジエンおよび研磨性を向
上させるための一定量の空乾性成分を用いて得られる不
飽和ポリエステル(A)と、液状重合性不飽和化合物
(B)とを含んでなる不飽和ポリエステル樹脂組成物を
パテのバインダーとして使用することにより前記目的が
達成されることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、(A)(a)飽和多塩基酸と
α,β−不飽和多塩基酸とからなり、その使用割合がモ
ル比で0〜90:100〜10(飽和多塩基酸:α,β−不飽和
多塩基酸)である多塩基酸成分、 (b)多価アルコール成分中の2〜50モル%が一般式 (式中、nは1〜5の整数)で表されるビスフェノール
Aのエチレンオキサイド誘導体および/または (式中、nは1〜5の整数)で表されるビスフェノール
Aのプロピレンオキサイド誘導体である多価アルコール
成分、 (c)成分(a)、(b)、(c)および(d)の総量
に対して3〜30重量%のジシクロペンタジエンならび
に、 (d)成分(a)、(b)、(c)および(d)の総量
に対して5〜30重量%のヨウ素価40以上のアリル化合物
および/または動植物油からなる空乾性成分 を反応させて得られる不飽和ポリエステル30〜80重量%
と、 (B)液状の重合性不飽和化合物20〜70重量%とを含有
してなる不飽和ポリエステル樹脂組成物に関する。
また本発明は、この不飽和ポリエステル樹脂組成物を
バインダーとして含有してなるパテ塗料に関する。
本発明に用いられる多塩基酸成分(a)は、飽和多塩
基酸とα,β−不飽和多塩基酸からなり、その使用割合
は、飽和多塩基酸:α,β−不飽和多塩基酸=0〜90:1
00〜10モル%、好ましくは5〜40:95〜60モル%であ
る。該α,β−不飽和多塩基酸の使用割合が前記範囲外
であると、常温での硬化が遅くなり、またパテ塗膜の乾
燥性および研磨性が低下する。
前記飽和多塩基酸としては、例えば無水フタル酸、フ
タル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロ無
水フタル酸、ヘット酸、アジピン酸、セバシン酸等が用
いられる。またα,β−不飽和多塩基酸としては、例え
ば無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン
酸、シトラコン酸等が用いられる。前記飽和多塩基酸ま
たはα,β−不飽和多塩基酸はそれぞれ併用してもよ
い。これらのうちジシクロペンタジエン(c)の付加反
応を容易にするために、α,β−不飽和多塩基酸として
無水マレイン酸およびフマール酸が好ましい。
本発明に用いられる多価アルコール成分(b)には、
該成分に対して2〜50モル%の前記一般式で表されるビ
スフェノールAのエチレンオキサイド誘導体および/ま
たはプロピレンオキサイド誘導体が使用される。
電気亜鉛処理鋼板への付着性は、耐アルカリ性に優れ
た材料、例えばビスフェノールAとエピクロロヒドリン
から得られるエポキシ樹脂、水素添加ビスフェノールA
等によって向上するが、研磨性、耐湿性、耐クラック性
等のパテ塗膜の総合的特性のバランスの点から、前記ビ
スフェノールA誘導体を多価アルコール成分の一部に使
用することが必要である。
前記ビスフェノールA誘導体の使用割合が、全多価ア
ルコール成分に対して2モル%未満では電気亜鉛処理鋼
板への付着性が低下し、例えばパテ塗膜を120℃で30分
焼付けした場合には全面ハクリを生じる。また50モル%
を超えて使用しても著しい効果がなく、経済的に不利と
なる。
前記ビスフェノールAのエチレンオキサイドまたはプ
ロピレンオキサイド誘導体以外の多価アルコール成分と
しては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコー
ル、2,3−ブチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、1,6−ヘキサングリコール、トリメチロールプロパ
ン、グリセリン、トリメチロールエタン、ペンタエリス
リトール、水添加ビスフェノールA等が用いられる。こ
れらは併用して用いてもよい。
本発明に用いられるジシクロペンタジエン(c)は、
成分(a)、(b)、(c)および(d)の総量に対し
て3〜30重量%、好ましくは5〜30重量%使用される。
ジシクロペンタジエンは、石油のC5留成分から製造さ
れ、加熱によってそれ自体単独重合、α,β−不飽和多
塩基酸の二重結合へのディールスアルダー反応、多塩基
酸成分のカルボキシル基との付加反応などの多くの反応
形態をとる。
ジシクロペンタジエンの添加によって前記成分(b)
との相乗効果により電気亜鉛処理鋼板への付着性をより
向上させることができる。
前記ジシクロペンタジエンの使用割合が、3重量%未
満では十分な相剰効果が得られず、電気亜鉛処理鋼板の
付着性が低下する。また30重量%を超えて使用しても付
着性に対する著しい相剰効果は得られず、またパテ塗膜
の乾燥性が低下する。
本発明に用いられる空乾性成分(d)は、ヨウ素価が
40以上のアリル化合物および/または動植物油からな
り、その使用割合は成分(a)、(b)、(c)および
(d)の総量に対して5〜30重量%、好ましくは7〜25
重量%である。
前記空乾性成分の使用割合が5重量%未満ではパテ塗
膜の研磨性が十分でなく、また30重量%を超えるとパテ
塗膜の研磨性は良好となるが、硬さが十分でなく研磨の
際に塗膜がキズがつきやすくなる。
アリル化合物または動植物油のヨウ素価が40未満で
は、パテ塗装した場合の空乾性が劣り、パテ塗膜を平滑
にする際のサンダーまたはペーパー研磨ができず、作業
性が著しく低下する。
アリル化合物および/または動植物油の使用に際して
は、アリル化合物が動植物油に比べて電気亜鉛処理鋼板
への付着性を向上させる作用が大きい反面、パテ塗膜を
硬くし、研磨作業性を低下させる傾向にあるため、これ
らの付着性と研磨作業性のバランスの点から適宜決めら
れる。
前記ヨウ素価40以上のアリル化合物としては、例えば
アリルグリシジルエーテル、アリルグリコール、グリセ
リンモノアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテ
ル、トリメチロールプロパンモノアリルエーテル、トリ
エチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリ
トールモノアリルエーテル、ペンタエリスリトールジア
リルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテ
ル等が用いられる。またヨウ素価が40以上の動植物油と
しては、大豆油、アマニ油、脱水ヒマシ油、サフラワ
油、綿実油、キリ油、魚油等が用いられる。またこれら
油類のエステル交換油または脂肪酸類を用いることがで
きる。これらのアリル化合物および動植物油は鋼板への
付着性とパテの研磨作業性から併用することが好まし
い。
本発明に用いられる不飽和ポリエステル(A)は、常
法により得ることができる。例えば、前記多塩基酸成分
(a)、前記多価アルコール成分(b)、ジシクロペン
タジエン(c)および空乾性成分(d)を150〜220℃で
重縮合反応させるか、または前記多塩基酸成分(a)の
全部または一部と、前記多価アルコール成分(b)と、
ジシクロペンタジエン(c)とを120〜220℃で予備縮合
反応させた後、前記多塩基酸成分(a)の一部と、前記
空乾性成分(d)を添加し、120〜220℃で縮合反応させ
て得られる。
不飽和ポリエステル(A)の分子量はパテ塗料の作業
性と塗膜の耐水性から通常500〜10,000、好ましくは1,0
00〜3,000、またその酸価は通常100以下、より好ましく
は50以下に調整されることが好ましい。
本発明に用いられる液状の重合性不飽和化合物(B)
としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、クロ
ロスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、ジ
ビニルベンゼン等の芳香族ビニル化合物、アクリル酸メ
チル、メタクリル酸メチル、グリシジルメタクリレー
ト、2−エチルヘキシルメタクリレート等のメタアクリ
ル酸またはアクリル酸系化合物が挙げられる。これらは
併用しもよい。
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、前記不飽
和ポリエステル(A)30〜80重量%および前記液状の重
合性不飽和化合物(B)20〜70重量%を含有する。該液
状重合性不飽和化合物(B)の配合割合が20重量%未満
では不飽和ポリエステル(A)との反応が十分でなく、
高硬度の塗膜が得られず、またパテ塗膜の研磨の際Nい
キズがつきやすくなる。また70重量%を超えるとパテ塗
膜の肉特性が悪くなり、硬化性が低下する。
本発明の樹脂組成物をパテ塗料として使用する際に
は、必要に応じて充填剤、着色顔料および硬化促進剤が
3本ロール、デゾルバー等で混練して配合される。充填
剤としては、例えばタルク、マイカ、カオリン、炭酸カ
ルシウム、クレー等が挙げられる。充填剤は、通常、パ
テ塗料中に30〜80重量%使用される。着色顔料として
は、例えばチタン白、ベンガラ、アニリンブラック、カ
ーボンブラック、シアニンブルー、マンガンブルー、鉄
黒、クロムイエロー、クロムグリーン、マピコイエロー
等が挙げられる。着色顔料は、通常、パテ塗料中に1〜
10重量%使用される。硬化促進剤としては、例えばナフ
テン酸コバルト、オクテン酸コバルト、オクテン酸マン
ガン等の金属石けん類、ジメチルアニリン、ジエチルア
ニリン等のアミン類などが挙げられる。硬化促進剤の使
用量は、通常パテ塗料中に0.2〜5重量%使用される。
また前記塗料の塗装時(パテ付け)には、硬化剤が混
合分散される。硬化剤は、通常、パテ塗料中に1〜4重
量%使用される。該硬化剤としては、メチルエチルケト
ンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、
ベンゾイルパーオキサイド等が用いられる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により説明する。なお、下記例
中の部および%はそれぞれ重量部および重量%を意味す
る。
実施例1 <エステル交換油の製造> 撹拌機、ガス導入管、温度系および還流冷却器を備え
た2の四つ口フラスコにアマニ油(ヨウ素価170)1,2
00部、グリセリン300部および酢酸鉛0.5部を入れ、窒素
ガスを吹き込みながら、2時間で220℃に加熱し、同温
度で経時ごとに釜内容物1gをメタノール2gに溶解させた
ときの状態(25℃)が透明となった時点を終点とし、22
0℃で1.5時間を要した。
<不飽和ポリエステル樹脂組成物の製造> 前記と同様の装置を用い、ジエチレングリコール515.
2部(4.9モル)、ビスオール3PN(東邦千葉化学工業社
製商品名、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド上
式においてn=3の付加体)216.0部(0.54モル)、テ
トラハイドロ無水フタル酸133.9部(0.88モル)、無水
マレイン酸423.4部(4.32モル)、ジシクロペンタジエ
ン180.4部(全仕込み量の10重量%)およびハイドロキ
ノン0.2分を入れ、窒素ガスを吹込みながら140℃で1時
間加熱後、140℃から190℃まで3時間で昇温し、同温度
で釜内内容物の酸価が30〜50になるまで加熱した。190
℃に昇温後、3時間加熱で酸価42.5となった。
次に120℃に冷却後、前記エステル交換油330.5部(油
分として全仕込み量の14.7重量%)およびキシロール40
部を入れ、180℃に昇温し、同温度で経時ごとにサンプ
リングを行い、スチレンで加熱残分65%に希釈した際の
粘度(ガードナ、25℃、以下同じ)および酸価を測定し
た。180℃昇温後5時間で粘度3.5秒、酸価28を示した。
次いで160℃に冷却し、窒素ガス注入量を多くし、釜
内のキシロールを除去しながら同様にスチレンで65%に
希釈した際の粘度および酸価を測定し、160℃で3時間
加熱後、粘度6.5秒および酸価18.2を示した時点を終点
とした。反応終了後、ハイドロキノン0.1部を添加した
スチレンに溶解し、加熱残分65%になるように調整し、
不飽和ポリエステル樹脂組成物を得た。
この組成物の粘度は8.5秒、酸価は18であり、不飽和
ポリエステルの分子量は1,800(HLC:ハイスピードキリ
ットクロマトグラフィ)であった。
実施例2 実施例1と同じ装置を用い、エチレングリコール308.
3部(4.97モル)、ビスオール3PN351.0部(0.88モ
ル)、テトラハイドロ無水フタル酸177.8部(1.17モ
ル)、無水マレイン酸229.3部(2.34モル)、フマール
酸271.4部(2.34モル)、ジシクロペンタジエン126.4部
(全仕込み量の7.0重量%)およびハイドロキノン0.2部
を入れ、実施例1と同様に加熱した。190℃に昇温し、
4時間加熱後、酸価35.3を示した。
次に100℃に冷却後、実施例1で用いたエステル交換
油170.8部(油分として全仕込み量の7.6重量%)、アリ
ルグリシジルエーテル(ヨウ素価222)163.8部(全仕込
み量の9.1重量%)、無水マレイン酸98部(1モル)、
アリルグリシジルエーテルの開環触媒としてジメチルド
デシルベンジルアンモニウムクロライド1.0部およびキ
シロール40部を入れ、120℃で3時間加熱後、3時間で1
80℃に昇温し、同温度で加熱しながら実施例1と同様に
スチレンで加熱残分65%に希釈した際の粘度および酸価
を測定した。180℃昇温し、6時間後に粘度3.6秒および
酸価12.5を示した。
次いで160℃に冷却し、窒素ガス注入量を多くし、キ
シロールを除去しながら同温度で同様にスチレンで65%
に希釈した際の粘度および酸価を測定し、3時間加熱
後、粘度6.8秒および酸価10.2で終点とした。反応終了
後、ハイドロキノン0.1分を添加したスチレンに加熱残
分65%になるように溶解し、不飽和ポリエステル樹脂組
成物を得た。
この組成物の粘度は7.9秒、酸価は9.8であり、不飽和
ポリエステルの分子量は1,600(HLC測定)であった。
実施例3 実施例1と同じ装置を用い、ジエチレングリコール53
4.2部(5.04モル)、ビスオール3PN224.0部(0.56モ
ル)、テトラハイドロ無水フタル酸127.7部(0.84モ
ル)、イソフタル酸139.4部(0.84モル)、アジピン酸8
1.8部(0.56モル)、無水マレイン酸329.3部(3.36モ
ル)、ジシクロペンタジエン160.0部(全仕込み量の8.7
重量%)およびハイドロキノン0.2部を入れ、窒素ガス
を吹込みながら、140℃で1時間加熱後、4時間で210℃
に昇温し、同温度で酸価50〜60になるまで加熱した。21
0℃昇温後、2時間で酸価54.2を示した。
次に140℃に冷却し、トリメチロールプロパンジアリ
ルエーテル253部(ヨウ素価225、全仕込み量の13.7重量
%)およびキシロール40部を入れ、180℃に昇温し、同
温度で実施例1と同様にスチレンで65%に希釈した際の
粘度および酸価を測定した。180℃昇温し、7時間後に
粘度3.8秒および酸価8.8を示した。
次いで160℃に冷却し、窒素ガス注入量を多くし、キ
シロールを除去しながら同温度で同様にスチレンで65%
に希釈した際の粘度および酸価を測定し、2.5時間加熱
後、粘度7.0秒および酸価7.6で終点とした。反応終了
後、ハイドロキノン0.1部を添加したスチレンに加熱残
分65%になるように溶解し、不飽和ポリエステル樹脂組
成物を得た。この組成物の粘度は9.8秒、酸価は7.2であ
り、不飽和ポリエステルの分子量は2,100(HLC測定)で
あった。
実施例4 実施例1と同じ装置を用い、ジエチルグリコール561.
4部(5.30モル)、ビスオール3PN235.4部(0.59モ
ル)、テトラハイドロ無水フタル酸162.6部(1.07モ
ル)、無水マレイン酸367.0部(3.75モル)、ジシクロ
ペンタジエン180.8部(全仕込み量の9.3重量%)、ハイ
ドロキノン0.2部、アマニ油脂肪酸(ヨウ素価、175)44
2.0部(全仕込み量の22.7重量%)およびキシロール40
部を入れ、窒素ガスを吹込みながら、140℃で1.5時間加
熱後、3時間で180℃に昇温し、、同温度で実施例1と
同様にスチレンで加熱残分65%に希釈した際の粘度およ
び酸価を測定した。180℃で9時間加熱後、粘度3.2秒お
よび酸価16.8を示した。
次いで160℃に冷却し、窒素ガス注入量を多くし、キ
シロールを除去しながら同様にスチレンで加熱残分65%
に希釈した際の粘度および酸価を測定し、3時間加熱
後、粘度6.8秒および酸価15.2で終点とし、ハイドロキ
ノン0.1部を添加したスチレンに加熱残分65%になるよ
うに溶解し、不飽和ポリエステル樹脂組成物を得た。こ
の組成物の粘度は8.8秒、酸価は14.8であり、不飽和ポ
リエステルの分子量は1,750(HLC測定)であった。
比較例1 実施例1と同じ装置を用い、ジエチレングリコール47
7.0部(4.5モル)、エチレングリコール186.0部(3.0モ
ル)、テトラハイドロ無水フタル酸228.0部(1.5モ
ル)、無水マレイン酸588.0部(6.0モル)およびハイド
ロキノン0.2部を入れ窒素ガスを吹込みながら、140℃か
ら190℃までを3時間で昇温し、同温度で酸価40〜50に
なるまで加熱した。180℃昇温後5時間で酸価43.6を示
した。
次に120℃に冷却後、実施例1で用いたエステル交換
油343.5部(油分として全仕込み量の15.1重量%)およ
びキシロール40部を入れ、180℃に昇温し、同温度で実
施例1と同様にスチレンで加熱残分65%に希釈した際の
粘度および酸価を測定した。180℃昇温後、6時間加熱
で粘度3.6秒および酸価18.5を示した。
次いで160℃に冷却し、窒素ガス注入量を多くし、キ
シロールを除去しながら同様にスチレンで加熱残分65%
に希釈した際の粘度および酸価を測定し、3時間加熱
後、粘度8.8秒および酸価15.7で終点とした。反応終了
後、ハイドロキノン0.1部を添加したスチレンに加熱残
分65%になるように溶解し、不飽和ポリエステル樹脂組
成物を得た。この組成物の粘度は10.7秒、酸価は15.0で
あり、不飽和ポリエステルの分子量は1,850(HLC測定)
であった。
比較例2 実施例1と同じ装置を用い、ジエチルグリコール591.
5部(5.58モル)、ビスオール3PN248部(0.62モル)、
テトラハイドロ無水フタル酸153.8部(1.01モル)、無
水マレイン酸386.1部(3.94モル)およびハイドロキノ
ン0.2部を入れ、窒素ガスを吹込みながら、140℃から18
0℃まで4時間で昇温し、同温度で酸価35〜45になるま
で加熱した。180℃昇温後、4時間で酸価36.8を示し
た。
次に100℃に冷却後、実施例1で用いたエステル交換
油189.7部(油分として全仕込み量の8.3重量%)、アリ
ルグリシジルエーテル152.5部(全仕込み量の8.4重量
%)、無水マレイン酸100.0部(1.02モル)、アリルグ
リシジルエーテルの開環触媒としてジメチルドデシルベ
ンジルアンモニウムクロライド0.5部およびキシロール4
0部を入れ、120℃で2時間加熱後、3時間で180℃に昇
温し、同温度で実施例1と同様にスチレンで加熱残分65
%に希釈した際の粘度および酸価を測定した。180℃で
6時間加熱後、粘度3.7秒および酸価18.2を示した。
次いで160℃に冷却し、窒素ガス注入量を多くし、キ
シロールを除去しながら同様にスチレンで加熱残分65%
に希釈した際の粘度および酸価を測定し、3時間加熱
後、粘度7.8秒および酸価16.2で終点とした。反応終了
後、ハイドロキノン0.1分を添加したスチレンに加熱残
分65%になるように溶解し、不飽和ポリエステル樹脂組
成物を得た。この組成物の粘度は8.0秒、酸価は15.9で
あり、不飽和ポリエステルの分子量は1,580(HLC測定)
であった。
比較例3 実施例1と同じ装置を用い、ジエチレングリコール42
2.9部(3.99モル)、ジエチレングリコール164.9部(2.
66モル)、テトラハイドロ無水フタル酸202.2部(1.33
モル)、ジシクロペンタジエン179.6部(全仕込み量の1
0.0重量%)およびハイドロキノン0.2分を入れ、窒素ガ
スを吹込みながら、140℃で1.5時間加熱後、3時間で19
0℃に昇温し、同温度で酸価30〜40になるまで加熱し
た。190℃で2時間加熱後酸価37.8を示した。
次に120℃に冷却し、実施例1で用いたエステル交換
油304.6部(油分として全仕込み量の13.4重量%)およ
びキシロール40部を入れ180℃に昇温し、同温度でスチ
レンで加熱残分65%に希釈した際の粘度および酸価を測
定した。180℃昇温後7時間で粘度3.6秒および酸価8.8
を示した。
次いで160℃に冷却し、窒素ガス注入量を多くし、キ
シロールを除去しながら同様に加熱残分65%に希釈した
際の粘度および酸価を測定した。3時間加熱後、粘度6.
2秒および酸価7.2で終点とした。反応終了後、ハイドロ
キノン0.1部を添加したスチレンに加熱残分65%になる
ように溶解し、不飽和ポリエステル樹脂組成物を得た。
この組成物の粘度は7.0秒、酸価は6.8であり、不飽和ポ
リエステルの分子量は1,100(HLC測定)であった。
<試験例> 実施例1〜4および比較例1〜3で得られた不飽和ポ
リエステル樹脂組成物の塗膜特性を次のように試験し
た。
(1)パテ塗料配合 下記配合の材料をそれぞれ300mlの丸缶に採取し、高
速デゾルバーで15分間撹拌して均一に分散させた。
不飽和ポリエステル樹脂組成物 120.0部 促進剤、ジエチルアニリン 0.2部 促進剤、6%オクテン酸コバルト 2.0部 安定剤、100%のα−ナフトキノンの スチレン溶液 0.3部 スチレン 6.0部 チタン白(富士チタン社製) 6.0部 FSタルク(日本タルク社製) 200.0部 334.5部 (2)試験板の調整 試験板として鉄板(日本パネル社製、SPCC−SB)、亜
鉛処理板(日本パネル社製SPG C)および電気亜鉛処
理板(新日鉄社製シルバーアロイ)を用い、表面を耐水
ペーパー#150で軽く研磨した。
(3)試験片の作製 (1)で作製したそれぞれの塗料に55%メチルエチル
ケトンパーオキサイドを2%添加し、これを(2)で調
整した各試験板上に2mm厚にパテ付けした。
(4)塗膜性能の測定 実施例1〜4および比較例1〜3の樹脂組成物を用い
て得たパテ塗料について下記に示す塗膜性能を試験し、
その結果を第1表に示した。
(1)乾燥性:鉄板上へパテ付後、経時ごとに表面を
耐水ペーパー#150を用いて指で軽く研磨し、研磨可能
になる時間(分)を測定した。
(2)研磨性:鉄板上へパテ付後、常温(20℃)で4
時間放置後、耐水ペーパー#150を用いて指で研磨し、
研磨のしやすさを比較し、次のようにして評価した。
○:軽く研磨しても、よくパテ塗膜が削れる。
△:パテ塗膜が削れるが、研磨がやや重く感じる。
×:研磨が重くパテ塗膜がよく削れない。
(3)付着性:各試験板上へパテ付け後、常温(20
℃)で16時間放置し、その後120℃の乾燥機内で60分焼
付け後、常温まで冷却し、中央部より90゜角に折り曲げ
した際のパテ付着性(パテ跡)を調べ、次のようにして
評価した。
○:パテ跡が付着している。
△:50%パテ跡が付着している。
×:パテ跡の付着が見られない。
(4)耐湿性:各試験板上へパテ付け後、常温(20
℃)で16時間放置し、その後表面を耐水ペーパー#24
0、#150および#400の順に研磨し、表面を平滑にし
た。研磨したパテ塗膜の上に市販アクリルウレタン塗料
(イサム塗料社製ハイアート)をスプレー塗布(膜厚40
μ)し、常温で30分放置後、60℃の乾燥機で60分乾燥さ
せた。冷却後、プリスタリングボックス(RH99%、温度
50℃)に48時間入れ、塗膜表面の状態(プリスター)お
よび90゜角に折り曲げした際のパテ付着性(パテ跡)を
調べた。ブリスターは下記のように評価し、パテ付着性
は、(3)と同様の方法で行った。
○:ブリスターの発生なし。
△:塗膜面の20%にブリスターが発生している。
×:全面にブリスターが発生している。
(5)ヒートサイクル性:各種試験板上へパテ付け
後、常温(20℃)で16時間放置し、その後80℃の乾燥機
に2時間加熱後、直ちに−20℃の冷凍室に2時間放置
し、これを4回繰返して縫膜表面の外状(クラック)を
調べ、次のようにして評価した。
○:クラックの発生なし。
△:小さなクラックが1〜3本入っている。
×:全面にクラックが発生している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−30522(JP,A) 特開 昭60−88030(JP,A) 特開 昭51−65163(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 67/06 C09D 167/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)(a)飽和多塩基酸とα,β−不飽
    和多塩基酸とからなり、その使用割合がモル比で0〜9
    0:100〜10(飽和多塩基酸:α,β−不飽和多塩基酸)
    である多塩基酸成分、 (b)多価アルコール成分中の2〜50モル%が一般式 (式中、nは1〜5の整数)で表されるビスフェノール
    Aのエチレンオキサイド誘導体および/または (式中、nは1〜5の整数)で表されるビスフェノール
    Aのプロピレンオキサイド誘導体である多価アルコール
    成分、 (c)成分(a)、(b)、(c)および(d)の総量
    に対して3〜30重量%のジシクロペンタジエンならび
    に、 (d)成分(a)、(b)、(c)および(d)の総量
    に対して5〜30重量%のヨウ素価40以上のアリル化合物
    および/または動植物油からなる空乾性成分 を反応させて得られる不飽和ポリエステル30〜80重量%
    と、 (B)液状の重合性不飽和化合物20〜70重量%とを含有
    してなる不飽和ポリエステル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載の不飽和ポリエステル樹脂組
    成物をバインダーとして含有してなるパテ塗料。
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