JP6988822B2 - 電極材料及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電極材料及びその製造方法に関する。
燃料電池は、水素やアルコール等の燃料を酸素と電気化学的に反応させて電力を発生させる装置であり、電解質や作動温度等によって、固体高分子形(PEFC)、リン酸形(PAFC)、溶融炭酸塩形(MCFC)、固体酸化物形(SOFC)等に分けられる。このうち、例えば固体高分子形燃料電池は、電解質としてイオン伝導性を有する高分子膜(イオン交換膜)を用いる燃料電池であるが、定置型電源や燃料電池車用途で使用されており、長期にわたって所望の発電性能を維持することが求められている。
このような燃料電池では、電極材料として、導電性(電気電導性とも称す)が高いカーボンを担体とし、これに微細な白金が担持された材料が高い電気化学特性を有するため、一般に使用されている(特許文献1参照)。また近年では、これと形態の異なる電極材料も種々検討されている(例えば、特許文献2、3等参照)。
特開2012−17490号公報 国際公開第2011/065471号 特開2004−363056号公報
上述のとおり電極材料としては、カーボン担体に白金を担持した材料(以後「Pt/C」とも称す)が一般に使用されている(特許文献1参照)。電極材料は、一般的に高電位で使用する方が、電極の積層数が少なくなり有利である。だが、高電位で使用した場合等、カーボン担体の酸化反応(C+2HO→CO+4H+4e)が進行することがある。例えば電極の電位が0.9Vを超える場合は白金を担持したカーボン担体の酸化反応が進行しやすく、この場合、担持した白金の凝集や欠落が生じ、有効電極面積が低下するため、電池性能が著しく低下することになる(特許文献2、3参照)。特に自動車用途では、起動停止等に起因する大きな負荷変動に耐えうる電極が必要になるが、電極の電位が0.9Vを下回るように制御装置を別途設置することで対応しているのが実状である。また一般に、電極が使用される環境はpH1以下の強酸性にあることから、電極材料には強酸性環境に対する耐性が要求される。
特許文献2には、金属酸化物一次粒子融合体である電極触媒用担体に、貴金属及び/又は貴金属を含む合金を担持した電極触媒が開示されており、金属酸化物として酸化チタンが開示されている。だが、酸化チタン(TiO)は導電性が充分でない点で課題がある。特許文献2にはまた、ニオブを酸化チタンにドープすることにより導電性を付与することが記されているが、ドーパントの粒子外への溶出の可能性や燃料電池の発電特性に及ぼす影響について懸念する必要がある。
一方、金属元素のドーパントを含まず、導電性を示す酸化物として、Ti2n−1(n≧4)で表されるマグネリ相構造を有する亜酸化チタン、特にTiはカーボンに匹敵する高い導電性を有することが知られている。しかしながら、Tiは、原料の酸化チタン(TiO)を900℃以上の高温で還元(脱酸素)することで合成されるため、これまでにTi単一相として得られているものは、高温での熱処理によって粒子の焼結が進行するので、比表面積が1m/g前後と低いものであった。
他方、電極材料として高い電気化学特性を持たせるためには、担体粒子に白金等の貴金属微粒子を独立してできるだけ多く担持する必要がある。従って、カーボンに代わってTiが担体として使用されるためには、Ti粒子はPt/Cと同様に微細な白金が均一に担持されるようなものでなければならない。ところが、従来の比表面積が1m/g前後のTi粒子に対しては、Pt/Cと同等量の微細な白金を担持させることは非常に困難である。例えば、Ti粒子に白金微粒子を含む溶液を加え蒸発乾固させるという通常用いられる方法では、白金粒子が凝集又は粗大化した状態で担持されてしまい、Pt/Cと同等の電気化学特性を得るには至っていなかった。このように、カーボンを使用せずとも高導電性を発揮でき、高い電気化学特性を有し、かつ高電位及び強酸性環境に耐え得る電極材料は、これまでに見いだされていない。
本発明は、上記現状に鑑み、高電位かつ強酸性環境への耐性に優れるうえ、高導電性で、かつ高い電気化学特性を有する電極材料、及び、これを用いた燃料電池を提供することを目的とする。本発明はまた、このような電極材料を簡便かつ容易に得るための製造方法を提供することも目的とする。
本発明者らは、電極材料のカーボンに代替し得る担体として亜酸化チタン、とりわけTiが高電位かつ強酸性環境下での耐性が高く、高い導電性を有することに着目し、鋭意検討を行ってきた。そして、比表面積が大きい単相のTiを担体として用い、貴金属及び/又はその酸化物が担持された構造を有する電極材料とすれば、高電位かつ強酸性環境でも、高導電性で、かつ高い電気化学特性を有することを見いだした。また、このような電極材料は、比表面積が10m/g以上である亜酸化チタン担体を得る工程(1)と、これと貴金属及び/又はその水溶性化合物とを含む混合液を用いて貴金属及び/又はその酸化物を担持する工程(2)とを含む製造方法によって、容易かつ簡便に製造できることを見いだし、上記課題を解決することができることに想到し、本発明を完成するに至った。なお、本明細書中に記載の「酸化チタン」とは、通常の市場で流通している酸化チタン(二酸化チタンとも称す)を意味し、具体的には、X線回折測定等の定性試験で「TiO」と称されるものをいう。
すなわち本発明は、結晶相がTi単相であって、比表面積が10m/g以上である亜酸化チタン担体に、貴金属及び/又はその酸化物が担持された構造を有する電極材料である。
上記貴金属は、白金、ルテニウム、イリジウム、ロジウム及びパラジウムからなる群より選択される少なくとも1種の金属であって、平均一次粒子径が1〜20nmであることが好ましく、上記貴金属は、白金であることがより好ましい。
上記電極材料は、固体高分子形燃料電池の電極材料であることが好ましい。
本発明はまた、上記電極材料から構成された電極を備える燃料電池でもある。
本発明は更に、上記電極材料を製造する方法であって、該製造方法は、結晶相がTi単相であって、比表面積が10m/g以上である亜酸化チタン担体を得る工程(1)と、工程(1)で得た亜酸化チタン担体と貴金属及び/又はその水溶性化合物とを含む混合液を用いて、貴金属及び/又はその酸化物を担持する工程(2)とを含む電極材料の製造方法でもある。
上記工程(1)は、比表面積が20m/g以上であるルチル型酸化チタンと金属チタン及び/又は水素化チタンとを含む乾式混合物を、水素雰囲気下で焼成する工程であることが好ましい。
本発明の電極材料は、高電位かつ強酸性環境への耐性に優れるうえ、従来一般に使用されているカーボン担体に白金を担持した材料と同等以上の高導電性を有し、かつ高い電気化学特性を有するものである。従って、固体高分子形燃料電池等の燃料電池や、太陽電池、トランジスタ、液晶等の表示装置等の電極材料として有用である。中でも特に、固体高分子形燃料電池に極めて有用である。本発明の製造方法は、このような電極材料を容易かつ簡便に与えることができるため、工業的に極めて有利な技術といえる。
実施例1で得た粉末の粉末X線回折パターンである。 実施例1で得た粉末の透過型電子顕微鏡(TEMと略す)写真である。 実施例2で得た粉末の粉末X線回折パターンである。 実施例2で得た粉末のTEM写真である。 比較例1で得た粉末の粉末X線回折パターンである。 比較例1で得た粉末のTEM写真である。 比較例2で得た粉末の粉末X線回折パターンである。 比較例2で得た粉末のTEM写真である。 比較例3で得た粉末の粉末X線回折パターンである。 比較例3で得た粉末のTEM写真である。 比較例4で得た粉末の粉末X線回折パターンである。 比較例4で得た粉末のTEM写真である。 比較例5で得た粉末の粉末X線回折パターンである。 比較例5で得た粉末のTEM写真である。 結晶相を判定するためのXRDデータ解析説明図である。
以下、本発明の好ましい形態について具体的に説明するが、本発明は以下の記載のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。
1、電極材料
本発明の電極材料は、亜酸化チタン担体に、貴金属及び/又はその酸化物が担持された構造を有する。
亜酸化チタン担体は、結晶相がTi単相である。
本明細書中、「結晶相がTi単相である」電極材料とは、貴金属及び/又はその酸化物が担持された状態で測定したX線回折(XRD)測定パターン中、Tiが存在し、その他のチタン酸化物が存在しない電極材料を意味し、その他のチタン酸化物とは、アナタース型、ブルッカイト型又はルチル型の酸化チタン、及び、Ti2n−1(nは、2又は5〜9の整数を表す)で表される化合物をいう。図8で示されるように、一般にチタン酸化物は、その構造によってX線回折測定パターン上のピーク位置が異なるため、これを利用することで、Tiが存在し、その他のチタン酸化物が存在しない(すなわち結晶相がTi単相である)ことを判定できる。本発明では、以下の方法によって判定する。
なお、XRD測定データ全体にノイズが多い場合は、XRDに付属の解析ソフト(例えば、リガク社製X線回折装置(RINT−TTR3)付属の粉末X線回折パターン総合解析ソフトウェアJADE7J)等を用いて、スムージング、バックグランド除去を実施してから以下の判定を行ってもよい。
<Ti
パターン中、26.0〜26.6°と、20.4〜21.0°とにピークが存在すれば、Tiが存在すると判定する。このとき、26.0〜26.6°に存在する最大ピークの強度を100としたときの20.4〜21.0°に存在する最大ピークの強度の比は、10を超えることが好ましく、20を超えることがより好ましい。
<Ti2n−1(nは5〜9の整数を表す)、及び、ルチル型酸化チタン>
パターン中、26.0〜26.6°に存在する最大ピークの強度を100に対し、27.7°の強度の比が15以下であると、他のチタン酸化物のピーク及びノイズと区別がつかないため、Ti2n−1(nは5〜9の整数を表す)、及び、ルチル型酸化チタンが存在しないと判定する。
<アナタース型及びブルッカイト型酸化チタン>
パターン中、26.0〜26.6°に存在する最大ピークの強度100に対し、25.0〜25.6°に存在する最大ピークの強度の比が15以下であると、他のチタン酸化物のピーク及びノイズと区別がつかないため、アナタース型及びブルッカイト型酸化チタンが存在しないと判定する。
<Ti
パターン中、26.0〜26.6°に存在する最大ピークの強度100に対し、23.5〜24.1°に存在する最大ピークの強度の比が15以下であると、他のチタン酸化物のピーク及びノイズと区別がつかないため、Tiが存在しないと判定する。
上記亜酸化チタン担体は、比表面積が10m/g以上である。比表面積がこの範囲にあると、電極材料として実用的に好適に使用できるレベルであるといえ、貴金属(白金等)及び/又はその酸化物を担持することを考慮すると、本発明の電極材料は10m/gを超えるものである。また例えば、大きな負荷変動に耐えうる電極を必要とする自動車用燃料電池用途にも好適なものとなる。比表面積が好ましくは13m/g以上、より好ましくは16m/g以上である。上記亜酸化チタン担体の比表面積がこの範囲内にあると、貴金属(白金等)及び/又はその酸化物を好適な一次粒子径で担持することができる。電極材料として好ましい比表面積の範囲も同様である。
本明細書中、比表面積(SSAとも称する)は、BET比表面積を意味する。
BET比表面積とは、比表面積の測定方法の一つであるBET法により得られた比表面積のことをいう。比表面積とは、ある物体の単位質量あたりの表面積のことをいう。
BET法は、窒素等の気体粒子を固体粒子に吸着させ、吸着した量から比表面積を測定する気体吸着法である。本明細書では、後述の実施例に記載した方法により比表面積を求めることができる。
上記亜酸化チタン担体の平均一次粒子径は20〜200nmであることが好ましい。この範囲内にあると、より良好な電気化学特性が得られる。また、粒子界面の抵抗が充分に減少されて、より良好な導電性も得られる。より好ましくは30〜150nmである。
なお、亜酸化チタン担体の平均一次粒子径は、後述の貴金属(白金等)及び/又はその酸化物の平均一次粒子径と同様の方法で求めることができる。
本発明の電極材料において、上記亜酸化チタン担体に担持する貴金属は特に限定されないが、電極の触媒反応を容易かつ安定性に行わせる観点から、白金、ルテニウム、イリジウム、ロジウム及びパラジウムからなる群より選択される少なくとも1種の金属であることが好適である。中でも、白金がより好ましい。なお、貴金属が担持されることで、亜酸化チタン担体の比表面積よりも、電極材料の比表面積の方が大きくなる。
上記貴金属及び/又はその酸化物は、平均一次粒子径が1〜20nmであることが好ましい。これにより、高導電性で、かつ高い電気化学特性を有するという本発明の効果がより一層発揮される。なお、燃料電池の設計思想により好適な貴金属及び/又はその酸化物の平均粒子径は異なる。例えば、高い電流密度を得る場合は1〜5nmがより好ましく、電極の耐久性を重視する場合は5〜20nmがより好ましい。
なお、貴金属の平均一次粒子径は、後述の実施例に記載した方法にて求められる。
上記亜酸化チタン担体上に貴金属及び/又はその酸化物を担持することが好ましいことから、上記貴金属及び/又はその酸化物の平均一次粒子径は、亜酸化チタン担体の平均一次粒子径の30%以下であることが好ましい。
上記貴金属及び/又はその酸化物の担持量は、上記亜酸化チタン担体を100重量部として、貴金属の元素換算で0.01〜30重量部とすることが好ましい(2種以上用いる場合はその合計の担持量がこの範囲にあることが好ましい)。これにより、貴金属及び/又はその酸化物がより微細に分散され、電極材料としての性能がより向上する。より好ましくは0.1〜20重量部、更に好ましくは1〜15重量部である。
上記貴金属は、後述する製造条件次第で合金を生成するが、導電性、電気化学特性をより向上させる可能性があるため、上記白金粒子の一部又は全体がチタンとの合金になっていても構わない。
上記貴金属及び/又はその酸化物に加え、更に、ニッケル、コバルト、鉄、銅及びマンガンからなる群より選択される少なくとも1種の金属を含んでもよい。
本発明の電極材料は、高電位かつ強酸性環境への耐性に優れるうえ、従来一般に使用されているカーボン担体に白金を担持した材料と同等以上の高導電性を有し、かつ高い電気化学特性を有するため、燃料電池、太陽電池、トランジスタ、液晶等の表示装置の電極材料用途に好適に用いることができる。中でも、固体高分子形燃料電池(PEFC)用の電極材料用途に好適である。このように上記電極材料が固体高分子形燃料電池の電極材料である形態は、本発明の好適な形態の1つであり、上記電極材料により構成される電極を備える燃料電池は、本発明に包含される。
2、電極材料の製造方法
本発明の電極材料は、結晶相がTi単相であって、比表面積が10m/g以上である亜酸化チタン担体を得る工程(1)と、工程(1)で得た亜酸化チタン担体と貴金属及び/又はその水溶性化合物とを用いて、貴金属及び/又はその酸化物を担持する工程(2)とを含む製造方法により、容易かつ簡便に得ることができる。この製造方法は、必要に応じて、通常の粉体製造時に採用される1又は2以上のその他の工程を更に含んでもよい。
以下、各工程について更に説明する。
1)工程(1)
工程(1)は、比表面積が10m/g以上であり、結晶相がTi単相である亜酸化チタン担体を得る工程である。比表面積がこの範囲にあり、かつ結晶相が単相であるTiを、貴金属及び/又はその酸化物の担持工程(工程(2))に供することで、高電位かつ強酸性環境への耐性に優れるうえ、高導電性で、かつ高い電気化学特性を有する電極材料を与えることができる。亜酸化チタン担体の比表面積は、好ましくは13m/g以上、より好ましくは16m/g以上である。
工程(1)は、上記の亜酸化チタン担体を与えることのできる工程であれば特に限定されないが、酸化チタン及び/又は水酸化チタンを含む原料混合物を還元雰囲気下で焼成する工程であることが好ましい。酸化チタンや水酸化チタンを用いると、電極材料製造時に含まれる不純物が少なくなるうえ、これらは容易に入手できるため、安定供給の点で優れている。中でも、ルチル型酸化チタンを用いることが好ましい。これにより、結晶相がTi単相である亜酸化チタン担体がより効率的に得られる。より好ましくは、比表面積が20m/g以上であるルチル型酸化チタンを用いることであり、これにより、比表面積が大きく、かつ結晶相がTi単相である亜酸化チタン担体がより効率的に得られる。更に好ましくは、比表面積が50m/g以上であるルチル型酸化チタンを用いることである。
上記原料混合物には還元助剤を添加してもよい。還元助剤の例としては、金属チタン、水素化チタン、水素化ホウ素ナトリウム等が挙げられるが、中でも金属チタン、水素化チタンが好ましい。金属チタンと水素化チタンは併用しても良い。
金属チタンを更に含む原料混合物を焼成に供することで、結晶相がTi単相である亜酸化チタン担体がより効率的に得られる。金属チタンの含有割合は、酸化チタン及び/又は水酸化チタン(2種以上用いる場合はその合計量)100重量部に対し、5〜50重量部とすることが好適である。より好ましくは10〜40重量部である。
上記原料混合物はまた、本発明の効果を損なわない範囲でその他の任意成分を含んでもよい。その他の任意成分としては、例えば、周期表第1〜第15族に属する元素を含む化合物が挙げられ、中でも例えば、ニッケル、コバルト、鉄、銅及びマンガンからなる群より選択される少なくとも1種の金属を含む化合物が好ましい。具体的には、これら元素の、酸化物、水酸化物、塩化物、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩等を含むことが好適である。
上記原料混合物は、上述した成分を通常の混合方法で混合することで得ることができるが、その際、乾式法を採用することが好適である。すなわち上記原料混合物は乾式混合物であることが好ましい。これにより、結晶相がTi単相である亜酸化チタン担体がより効率的に得られる。上記原料混合物として特に好ましくは、ルチル型酸化チタンと金属チタンとを含む乾式混合物である。
なお、各原料はそれぞれ1種又は2種以上使用することができる。
上記原料混合物は還元雰囲気下での焼成に供されるが、その際、原料混合物をそのまま焼成してもよいし、原料混合物が溶媒を含む場合は、脱溶媒を行った後に焼成してもよい。
還元雰囲気としては特に限定されず、水素(H)雰囲気、一酸化炭素(CO)雰囲気、アンモニア(NH)雰囲気、水素と不活性ガスとの混合ガス雰囲気等が挙げられる。中でも、効率よく上記亜酸化チタン担体を製造できることから、水素雰囲気であることが好ましい。このときの水素雰囲気には一酸化炭素やアンモニアが含まれていても良い。従って、工程(1)として特に好ましくは、ルチル型酸化チタン(好ましくは、上述のとおり比表面積が所定範囲にあるルチル型酸化チタン)と金属チタンとを含む乾式混合物を、水素雰囲気下で焼成する工程である。
焼成は1回だけ行ってもよいし、2回以上行ってもよい。2回以上行う場合も、いずれの工程も還元雰囲気(好ましくは水素雰囲気)下で行うことが好ましい。
焼成温度は、水素の濃度等の還元雰囲気の条件にもよるが、例えば、500℃〜1100℃とすることが好ましい。これにより、得られる電極材料において高比表面積と高導電性とをより両立することが可能になる。焼成温度の下限は、より好ましくは600℃以上、更に好ましくは650℃以上であり、また上限は、より好ましくは1050℃以下、更に好ましくは900℃以下、特に好ましくは850℃以下である。
本明細書中、焼成温度とは、焼成工程での最高到達温度を意味する。
焼成時間、すなわち上記焼成温度での保持時間もまた、水素の濃度等の還元雰囲気の条件にもよるが、例えば、5分〜100時間とすることが好ましい。焼成時間がこの範囲内にあると反応がより充分に進み、生産性に優れる。より好ましくは30分〜24時間、更に好ましくは60分〜10時間、特に好ましくは2〜10時間である。なお、焼成終了後に降温する場合は、水素以外のガス(例えば窒素ガス)を混合又は置換して行ってもよい。
2)工程(2)
工程(2)は、工程(1)で得た亜酸化チタン担体と、貴金属及び/又はその水溶性化合物(以下、貴金属化合物とも総称する)とを含む混合液を用いて、貴金属及び/又はその酸化物を担持する工程である。上記工程(1)の後、工程(2)の前に、必要に応じて粉砕、水洗、分級等の1又は2以上のその他の工程を含んでもよい。その他の工程は特に限定されない。
上記混合液は、上記工程(1)で得た亜酸化チタン担体と貴金属化合物とを含むが、この混合液は、例えば、上記工程(1)で得た亜酸化チタン担体を含むスラリーと、貴金属化合物の溶液とを混合することで得ることが好ましい。この混合液を用いることで、貴金属及び/又はその酸化物をより高分散に担持することができる。
なお、混合液の各含有成分はそれぞれ1種又は2種以上使用することができる。
上記混合液を得る方法、すなわち上記成分を混合する方法は特に限定されないが、例えば、亜酸化チタン担体を含むスラリーを容器内で撹拌した状態で、貴金属化合物の溶液を添加し、撹拌混合する方法が挙げられる。添加時の温度は40℃以下とすることが好ましく、撹拌混合をしながら所定の温度になるまで加熱することが好ましい。混合は撹拌子を用いてスターラーで撹拌してもよいし、プロペラ式、櫂式等の撹拌羽根を備えた撹拌機を用いてもよい。
上記スラリーは、更に溶媒を含む。
溶媒としては特に限定されず、例えば、水、酸性溶媒、有機溶媒及びこれらの混合物が挙げられる。有機溶媒としては、例えば、アルコール、アセトン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン等が挙げられ、中でもアルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール等の1価の水溶性アルコール;エチレングリコール、グリセリン等の2価以上の水溶性アルコール;等が挙げられる。溶媒として好ましくは水であり、より好ましくはイオン交換水である。
上記溶媒の含有量は特に限定されないが、例えば、工程(1)で得た亜酸化チタン担体の固形分量(2種以上用いる場合はその固形分総量)100重量部に対して、100〜100000重量部とすることが好ましい。これにより、電極材料をより簡便に得ることができる。より好ましくは500〜50000重量部、更に好ましくは1000〜30000重量部である。
上記スラリーはまた、酸、アルカリ、キレート化合物、有機分散剤、高分子分散剤等の添加剤を含んでもよい。これらの添加剤を含むことにより、スラリーに含まれる亜酸化チタン担体の分散性向上が期待される。
上記貴金属化合物の溶液は、貴金属化合物(すなわち、貴金属及び/又はその水溶性化合物)を含む溶液であれば特に限定されないが、例えば、貴金属の硫酸塩、硝酸塩、塩化物、リン酸塩等の無機塩;貴金属の酢酸塩、シュウ酸塩等の有機酸塩;等の溶液、あるいは、ナノサイズの貴金属等の分散溶液が挙げられる。中でも、塩化物溶液、硝酸塩溶液、ジニトロジアンミン硝酸溶液、ビス(アセチルアセトナト)白金(II)溶液等の溶液であることが好ましい。貴金属については上述したとおりであり、白金が特に好ましい。従って、貴金属の溶液として特に好ましくは、塩化白金酸水溶液、ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液であり、中でも反応性の観点から、塩化白金酸水溶液が最も好ましい。
上記貴金属の溶液の使用量は特に限定されないが、例えば、貴金属の元素換算で、上記亜酸化チタン担体の固形分総量100重量部に対し、0.01〜50重量部とすることが好ましい。これにより、貴金属及び/又はその酸化物をより微細に分散させることができる。より好ましくは0.1〜40重量部、更に好ましくは10〜30重量部である。
工程(2)では、必要に応じ、上記混合液に対し還元処理、表面処理及び/又は中和処理を行ってもよい。例えば、還元処理を行う場合は、混合液に還元剤を添加して、貴金属化合物を適度に還元することが好ましい。表面処理を行う場合は、混合液に界面活性剤を添加して行うことが好ましく、これにより亜酸化チタン担体や貴金属化合物の表面を最適な状態にすることができる。中和処理を行う場合は、混合液に塩基性溶液を添加して行うことが好ましい。なお、還元処理、表面処理及び中和処理のうち2以上の処理を行う場合、還元剤、界面活性剤、塩基性溶液は任意の順で別々に添加してよいし、まとめて添加してもよい。
上記還元剤は特に限定されるものではないが、例えば、塩化ヒドラジン、ヒドラジン、水素化ホウ素ナトリウム、アルコール、水素、チオ硫酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸、ホルムアルデヒド、エチレン、一酸化炭素等が挙げられ、好ましくは塩化ヒドラジンである。添加量は特に限定されるものではないが、上記混合液に含まれる貴金属のモル当量の0.1〜1倍量であることが好ましい。
上記界面活性剤として、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤等を用いることができる。これらは特に限定されるものではないが、例えば、アニオン界面活性剤としては、セッケン等カルボン酸塩型アニオン界面活性剤、ラウリル硫酸ナトリウム等のスルホン酸塩型、ラウリル硫酸エステルナトリウム塩等の硫酸エステル塩が挙げられる。カチオン界面活性剤としては、ポリジメチルジアリルアンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム塩型、ジヒドロキシエチルステアリルアミン等のアミン塩型が挙げられる。両性界面活性剤としては、ラウリルアミノプロピオン酸メチル等のアミノ酸型やラウリルジメチルベタイン等のベタイン型が挙げられる。非イオン界面活性剤としては、ポリエチレングリコールノニルフェニルエーテル等のポリエチレングリコール型やポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。添加量は特に限定されるものではないが、上記亜酸化チタン担体の総量100重量部に対して、0.01〜10重量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜5.0重量部である。
上記塩基性溶液は特に限定されるものではないが、NaOH水溶液、NH水溶液、炭酸ナトリウム水溶液等が挙げられ、好ましくはNaOH水溶液である。中和工程での中和温度は、好ましくは60℃〜100℃、より好ましくは70℃〜100℃である。
工程(2)では、上記混合液(上述の通り、必要に応じて還元処理、表面処理及び/又は中和処理を行ったものであってもよい)から、水分及び副生物(副生成物とも称す)を除去することが好ましい。その除去手段は特に限定されないが、例えば、濾過、水洗、乾燥、加熱下での蒸発等により水分及び副生物を除去することが好ましい。
ここで、副生成物は水洗により取り除くことが好ましい。電極材料中に副生成物が残存すると、固体高分子形燃料電池の運転中に系内に溶出するなどし、発電特性の悪化やシステムの損傷を引き起こすおそれがある。水洗の方法としては、亜酸化チタン担体に担持されていない水溶性物質を系外に除去できる方法であれば特に限定されず、ろ過水洗やデカンテーション等が挙げられる。このとき、水洗水の電導度が10μS/cm以下になるまで水洗することで副生成物を取り除くことが好ましい。より好ましくは電導度が3μS/cm以下になるまで水洗することである。
工程(2)ではまた、上記混合液から水分及び副生物を除去した後に、その粉末を焼成することがより好適である。これによって、電気化学特性が発現しにくい低結晶化度の貴金属やその酸化物を、電気化学特性の発現に好適な結晶化度にすることができる。結晶化度は、XRDにおいて、貴金属やその酸化物に由来するピークが確認できる程度であればよい。乾燥粉末を焼成する場合、還元雰囲気下で焼成することが好適である。還元雰囲気については上述したとおりであり、水素雰囲気が特に好ましい。焼成温度は特に限定されないが、例えば、500〜900℃とすることが好ましい。また焼成時間も特に限定されないが、例えば、30分〜24時間とすることが好適である。これによって、貴金属やその酸化物と亜酸化チタン担体とを、電気化学特性の発現に好適な結合状態とすることができる。好適な結合状態は、XRDにおいて、貴金属やその酸化物に由来するピークが、還元雰囲気下で焼成しない場合よりも、高角度側又は低角度側にシフトしていることで確認することができる。好ましくは、高角度側にシフトしていることである。
工程(2)として特に好ましくは、上記工程(1)で得た亜酸化チタン担体と貴金属化合物とを含む混合液を還元した後、濾過、乾燥して得た粉末を焼成する工程である。
3、燃料電池
本発明の電極材料及び本発明の製造方法で得られる電極材料は、燃料電池用の電極材料用途に好適に用いることができる。中でも、固体高分子形燃料電池(PEFC)用の電極材料用途に特に好適である。特に、従来一般に使用されているカーボン担体上に白金を担持した材料の代替材料として有用である。このような電極材料は、正極(空気極とも称す)、負極(燃料極とも称す)のいずれにも好適であり、また、カソード(陽極)、アノード(陰極)のいずれにも好適である。本発明の電極材料、又は、本発明の製造方法で得られる電極材料を用いた固体高分子形燃料電池は、本発明の好適な実施形態の1つである。
本発明を詳細に説明するために以下に具体例を挙げるが、本発明はこれらの例のみに限定されるものではない。特に断りのない限り、「%」とは「重量%(質量%)」を意味する。
実施例1
ルチル型酸化チタン(堺化学工業社製、商品名「STR−100N」、比表面積100m/g)2.0gと金属チタン(和光純薬工業社製、商品名「チタン,粉末」)0.3gを乾式混合した後、水素雰囲気下、700℃まで70分かけて昇温し、700℃で6時間保持した後、室温まで冷却して結晶相がTiで表される亜酸化チタン担体を得た。得られた亜酸化チタン担体0.7gと、イオン交換水114gをビーカーに計量して撹拌混合し、亜酸化チタン担体スラリーを得た。
別のビーカーにて塩化白金酸水溶液(白金として15.343%、田中貴金属工業社製)0.57gをイオン交換水3.4gで希釈した後、塩化ヒドラジン(東京化成工業社製、商品名「Hydrazine Dihydrochloride」)0.024gを添加し、撹拌混合したものを準備した(これを「混合水溶液」と称す)。
亜酸化チタン担体スラリーを攪拌しながら、別のビーカーにて準備した上記の混合水溶液4.0gを添加し、その後、液温70℃に加熱保持しながら撹拌混合した。更に、0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液10.0gを添加し撹拌混合して、液温70℃に1時間加熱保持した後、常法に従い、濾過、水洗、乾燥して水分を全て蒸発させて、粉末0.7gを得た。得られた粉末0.5gを水素雰囲気下、550℃まで昇温し、550℃で1時間保持した後、室温まで冷却して粉末1を得た。粉末1の粉末X線回折パターンから、亜酸化チタン担体とPt以外にチタンと白金の合金であるPtTiが確認された。
実施例2
実施例1と同様にして亜酸化チタン担体スラリーを得た。
別のビーカーにて塩化白金酸水溶液(白金として15.343%、田中貴金属工業社製)0.9gをイオン交換水5.3gで希釈した後、塩化ヒドラジン(東京化成工業社製、商品名「Hydrazine Dihydrochloride」)0.037gを添加し、撹拌混合したものを準備した(これを「混合水溶液」と称す)。
亜酸化チタン担体スラリーを攪拌しながら、別のビーカーにて準備した上記の混合水溶液6.2gを添加し、その後、液温70℃に加熱保持しながら撹拌混合した。更に、0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液16.0gを添加し撹拌混合して、液温70℃に1時間加熱保持した後、常法に従い、濾過、水洗、乾燥して水分を全て蒸発させて、粉末0.7gを得た。
得られた粉末0.5gを水素雰囲気下、550℃まで昇温し、550℃で1時間保持した後、室温まで冷却して粉末2を得た。粉末2の粉末X線回折パターンから、亜酸化チタン担体とPt以外にチタンと白金の合金であるPtTiが確認された。
比較例1
アナタース型酸化チタンゾル(堺化学工業社製、商品名「CSB」、比表面積280m/g)20.00gを液温80℃に加熱保持しながら攪拌し、液分を全て蒸発させ、粉末Aを得た。得られた粉末Aを5.0gと金属チタン(和光純薬工業社製、商品名「チタン,粉末」)0.75gを乾式混合した後、水素雰囲気下、900℃まで270分かけて昇温し、900℃で10時間保持した後、室温まで冷却して結晶相がTiで表される亜酸化チタン担体を得た。得られた亜酸化チタン担体0.9gと、エタノール40gをビーカーに計量して撹拌混合し、亜酸化チタン担体スラリーを得た。
亜酸化チタン担体スラリーを攪拌しながら、ビス(アセチルアセトナト)白金(II)(エヌイーケムキャット社製、白金として49.5%)0.14gを添加し、その後、液温60℃に加熱保持しながら撹拌し、液分を全て蒸発させ、粉末3を得た。
比較例2
比較例1で得た亜酸化チタン担体1.8gと、アナタース型酸化チタン(堺化学工業社製、商品名「SSP−25」、比表面積270m/g)0.2gと、イオン交換水114gをビーカーに計量して撹拌混合し、亜酸化チタン担体と酸化チタンを含むスラリーを得た。この亜酸化チタン担体と酸化チタンを含むスラリーを用いたこと以外は実施例2と同様にして、粉末4を得た。
比較例3
ルチル型酸化チタン(堺化学工業社製、商品名「STR−100N」、比表面積100m/g)2.0gと金属チタン(和光純薬工業社製、商品名「チタン,粉末」)0.3gを乾式混合した後、水素雰囲気下、700℃まで70分かけて昇温し、700℃で1時間保持した後、室温まで冷却してTiとTi2n−1(nは5〜9の整数を表す)との混相である亜酸化チタン担体を得た。この亜酸化チタン担体を用いたこと以外は実施例2と同様にして、粉末5を得た。
比較例4
ルチル型酸化チタン(堺化学工業社製、商品名「STR−100N」、比表面積100m/g)2.0gと金属チタン(和光純薬工業社製、商品名「チタン,粉末」)0.6gを乾式混合した後、水素雰囲気下、700℃まで70分かけて昇温し、700℃で1時間保持した後、室温まで冷却してTiとTiとの混相である亜酸化チタン担体を得た。この亜酸化チタン担体を用いたこと以外は実施例2と同様にして、粉末6を得た。
比較例5
実施例1で得た亜酸化チタン担体1.0gと、アナタース型酸化チタン(堺化学工業社製、商品名「SSP−25」、比表面積270m/g)0.5gと、イオン交換水114gをビーカーに計量して撹拌混合し、亜酸化チタン担体と酸化チタンを含むスラリーを得た。この亜酸化チタン担体と酸化チタンを含むスラリーを用いたこと以外は実施例1と同様にして、粉末7を得た。
<物性評価>
以下の手順により得られた各粉末の物性等を評価した。結果を表1及び各図面に示す。
1、電気化学的有効比表面積(ECSA:Electrochemical Surface Area)
(1)作用極の作製
測定対象のサンプルに、5重量%パーフルオロスルホン酸樹脂溶液(アルドリッチ社製)、イソプロピルアルコール(和光純薬工業社製)及びイオン交換水を加え、超音波により分散させてペーストを調製した。ペーストを回転グラッシーカーボンディスク電極に塗布し、充分に乾燥した。乾燥後の回転電極を作用極とした。
(2)サイクリックボルタンメトリー測定
Automatic Polarization System(北斗電工社製、商品名「HZ−5000」)に、回転電極装置(北斗電工社製、商品名「HR−301」)を接続し、作用極に、上記で得た測定サンプル付き電極を用い、対極と参照極には、それぞれ白金電極と可逆水素電極(RHE)電極を用いた。
測定サンプル付き電極のクリーニングのため、25℃で、電解液(0.1mol/lの過塩素酸水溶液)にアルゴンガスをバブリングしながら1.2Vから0.05Vまでサイクリックボルタンメトリーに供した。その後、25℃で、アルゴンガスを飽和させた電解液(0.1mol/l過塩素酸水溶液)で1.2Vから0.05Vまで掃引速度50mV/secでサイクリックボルタンメトリーを行った。
その後、掃引時に得られる水素吸着波の面積(水素吸着時の電荷量:QH(μC))から、下記数式(i)を用いて電気化学的有効比表面積を算出し、電気化学特性の指標とした。なお、数式(i)中、「210(μCcm)」は、白金(Pt)の単位活性面積あたりの吸着電化量である。
Figure 0006988822
2、X線回折パターン
下記条件の下、X線回折装置(リガク社製、商品名「RINT−TTR3」)を用いて、粉末X線回折パターンを測定した。結果を図1−1〜7−1に示す。
X線源:Cu−Kα線
測定範囲:2θ=10〜70°
スキャンスピード:5°/min
電圧:50kV
電流:300mA
3、電子顕微鏡写真観察
電解放出形透過電子顕微鏡JEM−2100F(日本電子社製)を用いて、観察を実施した。結果を図1−2〜7−2に示す。
4、白金担持量
走査型蛍光X線分析装置ZSX PrimusII(リガク社製)を用いて、試料中の白金含有量を測定し、白金担持量を算出した。
5、担持された白金の平均一次粒子径
まず、透過型電子顕微鏡写真(TEM像又はTEM写真とも称す)において、白金粒子の長径と短径を定規等で計測し、その長径と短径の平均値を撮影倍率で除することにより、一次粒子径を求めた。更に、TEM像中の白金粒子を80個無作為に抽出し、上記の方法により全ての粒子の一次粒子径を計測し、計測値中最大値を最大一次粒子径、計測値中最小値を最小一次粒子径とし、計測値を平均することにより、平均一次粒子径を求めた。なお、TEM像の撮影倍率は任意の倍率でよいが、好ましい範囲は20,000倍から500,000倍である。
6、触媒(試料)1g当たりに担持した白金の個数
上記白金担持量から担持した白金の体積を算出し、白金の平均一次粒子径から白金粒子1個あたりの体積を求めた。担持した白金の体積を白金粒子1個の体積で割ることで、白金粒子の個数を求め、白金分散性の指標とした。具体的には以下の数式(ii)により算出した。なお、白金密度は21.45(g/cm)、円周率は3.14とし、白金は真球であるとして計算した。結果を表1に示す。
Figure 0006988822
7、比表面積(BET−SSA)
JIS Z8830(2013年)の規定に準じ、試料を窒素雰囲気中、200℃で60分間熱処理した後、比表面積測定装置(マウンテック社製、商品名「Macsorb HM−1220」)を用いて、比表面積(BET−SSA)を測定した。各々の担体の比表面積を表1に示す。
Figure 0006988822
ここで、実施例1、2で得た粉末のX線回折測定パターンでは、26.0〜26.6°と、20.4〜21.0°とにピークが存在する一方で、23.5〜24.1°、25.0〜25.6°、27.7°、27.1〜27.7°にはピークは存在しない(26.0〜26.6°の最大ピーク強度100に対し、これらに存在するピークの強度比が15以下である)ことから、実施例1、2で得た粉末は、結晶相がTi単相であると判断した(図1−1、2−1参照)。比較例1で得た粉末も同様に、結晶相がTi単相であると判断した(図3−1参照)。
これに対し、比較例2、比較例5で得た粉末は、26.0〜26.6°と、20.4〜21.0°とにピークが存在するのみならず、25.0〜25.6°にもピーク(図8よりこれはアナタース型酸化チタン由来のピークである)が存在する(図4−1、図7−1中の黒丸印参照)。そのため、結晶相はTiとアナタース型酸化チタンとの混相であると判断した。
比較例3で得た粉末は、26.0〜26.6°と、20.4〜21.0°とにピークが存在するのみならず、27.7°にもピーク(図8よりこれはTi2n−1(nは5〜9の整数を表す)由来のピークである)が存在する(図5−1中の黒丸印参照)。そのため、結晶相はTiとTi2n−1(nは5〜9の整数を表す)との混相であると判断した。
比較例4で得た粉末は、26.0〜26.6°と、20.4〜21.0°とにピークが存在するのみならず、26.7〜28.7°にもピーク(図8よりこれはTi由来のピークである)が存在する(図6−1中の黒丸印参照)。そのため、結晶相はTiとTiとの混相であると判断した。
以上の結果より、以下のことを確認した。
実施例1、2で得た粉末は、担体の結晶相がTi単相になっており、更に白金が担持した構造を有する。これに対し、比較例2、5で得た粉末は、担体の結晶相がTi単相ではなく、Tiとアナタース型酸化チタンとの混相になっている。同様に、比較例3で得た粉末では、TiとTi2n−1(nは5〜9の整数を表す)との混相になっており、比較例4で得た粉末では、TiとTiとの混相になっている。この相違の下、電気化学特性の指標となるECSAを対比すると、実施例1、2で得た粉末は、比較例2〜4で得た粉末に対し、ECSAが著しく高い(表1)。
比較例1で得た粉末は、実施例1、2で得た粉末同様に、結晶相がTi単相の亜酸化チタン担体であるが、実施例1、2で得た粉末は、比較例1と比較して担体の比表面積が大きく、このため白金粒子が微細である点で、比較例1で得た粉末と相違する。更に、TEM像の観察結果に加え、担持された白金粒子の個数の算出数が多いことから、実施例1、2の粉末が有する白金粒子は比較例1の粉末が有する白金粒子よりも高分散状態であることも推定される。これらの相違の下、電気化学特性の指標となるECSAを対比すると、実施例1、2で得た粉末は、比較例1で得た粉末に対し、ECSAが著しく高い(表1)。
ここで、ECSAが40m/gPt以上であると、従来一般に使用されているカーボン担体に粒子径が約4nmである白金を担持した材料と同等の電気化学特性を示すと考えられるため、実施例1、2で得た粉末は、カーボン担体に白金を担持した材料と同等以上の高い電気化学特性を有するといえる。
従って、本発明の電極材料は、高導電性で、かつ高い電気化学特性を実現できること、及び、本発明の製造方法により、このような電極材料を容易かつ簡便に製造できることが分かった。本発明の電極材料はまた、従来一般に使用されているカーボン担体に白金を担持した材料よりも、高電位かつ強酸性環境への耐性が極めて高いものである。また、電極材料は高温、高湿度下でも使用されるが、本発明の電極材料は高温、高湿度下でも性能が維持されることが期待できる。

Claims (7)

  1. 結晶相がTi単相であって、比表面積が10m/g以上である亜酸化チタン担体に、貴金属及び/又はその酸化物が担持された構造を有する
    ことを特徴とする電極材料。
  2. 前記貴金属は、白金、ルテニウム、イリジウム、ロジウム及びパラジウムからなる群より選択される少なくとも1種の金属であって、平均一次粒子径が1〜20nmである
    ことを特徴とする請求項1に記載の電極材料。
  3. 前記貴金属は、白金である
    ことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の電極材料。
  4. 固体高分子形燃料電池の電極材料である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電極材料。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の電極材料から構成された電極を備える
    ことを特徴とする燃料電池。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の電極材料を製造する方法であって、
    該製造方法は、
    結晶相がTi単相であって、比表面積が10m/g以上である亜酸化チタン担体を得る工程(1)と、
    工程(1)で得た亜酸化チタン担体と貴金属及び/又はその水溶性化合物とを含む混合液を用いて、貴金属及び/又はその酸化物を担持する工程(2)とを含む
    ことを特徴とする電極材料の製造方法。
  7. 前記工程(1)は、比表面積が20m/g以上であるルチル型酸化チタンと金属チタン及び/又は水素化チタンとを含む乾式混合物を、水素雰囲気下で焼成する工程である
    ことを特徴とする請求項6に記載の製造方法。
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