JP6782292B2 - アルコキシマグネシウム、アルコキシマグネシウムの製造方法、オレフィン類重合用固体触媒成分、オレフィン類重合用触媒およびオレフィン類重合体の製造方法 - Google Patents
アルコキシマグネシウム、アルコキシマグネシウムの製造方法、オレフィン類重合用固体触媒成分、オレフィン類重合用触媒およびオレフィン類重合体の製造方法 Download PDFInfo
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Description
本知見に基づき、本発明者等がさらに検討を行ったところ、平均粒子径1μm未満の一次粒子の集合体である二次粒子により構成され、前記一次粒子の平均粒子径/前記二次粒子の平均粒子径で表される比が0.1以下であり、全細孔容積が0.5〜1cm3/gで、比表面積が50m2/g未満、粒度分布指数(SPAN)が1以下であるアルコキシマグネシウムにより上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
(1)平均粒子径1μm未満の一次粒子の集合体である二次粒子により構成され、
前記一次粒子の平均粒子径/前記二次粒子の平均粒子径で表される比が0.1以下であり、
全細孔容積が0.5〜1cm3/gで、比表面積が50m2/g未満、粒度分布指数(SPAN)が1以下である
ことを特徴とするアルコキシマグネシウム、
(2)5μm以下の粒子径を有する微粉の含有量が全粒子質量の3質量%以下であり、全細孔容積が0.5〜1cm3/gで、1μm以下の細孔径を有する細孔の50%以上が0.5μm以下の細孔径を有している上記(1)に記載のアルコキシマグネシウム、
(3)前記二次粒子の平均粒子径が60μm未満である上記(1)または(2)に記載のアルコキシマグネシウム、
(4)金属マグネシウムとアルコールとを触媒の存在下で反応させて固形物を形成する固形物形成工程と、
前記固形物と一種以上のカルボン酸エステルとを有機溶媒中で接触させ懸濁液を形成する接触工程とを
順次施すことを特徴とするアルコキシマグネシウムの製造方法、
(5)前記アルコールが、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノールおよび2−エチルヘキシルアルコールから選ばれる一種以上である上記(4)に記載のアルコキシマグネシウムの製造方法、
(6)前記有機溶媒が、脂肪族炭化水素化合物および芳香族炭化水素化合物から選ばれる一種以上である上記(4)または(5)に記載のアルコキシマグネシウムの製造方法、
(7)前記カルボン酸エステルが、下記一般式(I);
(8)前記カルボン酸エステルが、コハク酸ジエチル、コハク酸ジブチル、コハク酸ビス(2−エチルヘキシル)、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ビス(2−エチルヘキシル)、マロン酸ジエチル、マロン酸ジブチル、マロン酸ビス(2−エチルヘキシル)から選ばれる1種以上である上記(4)〜(7)のいずれかに記載のアルコキシマグネシウムの製造方法、
(9)前記アルコキシマグネシウムが、ジエトキシマグネシウムである上記(4)〜(8)のいずれかに記載のアルコキシマグネシウムの製造方法、
(10)前記接触工程を施すことにより、前記固形物の一部とカルボン酸エステルとを反応させて反応物を形成するか、前記固形物の一部をカルボン酸エステルと有機溶媒との混合物中に溶解させるか、または前記固形物の一部をカルボン酸エステルと有機溶媒との混合物中に遊離させる上記(4)〜(9)のいずれかに記載のアルコキシマグネシウムの製造方法、
(11)上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載のアルコキシマグネシウム(a)と、チタンハロゲン化合物(b)と、電子供与性化合物(c)とを接触させて得られることを特徴とするオレフィン類重合用固体触媒成分、
(12)(A)上記(11)に記載のオレフィン類重合用固体触媒成分、(B)下記一般式(IV);
R15 pAlQ3−p (IV)
(式中、R15は炭素数1〜4のアルキル基を示し、Qは水素原子あるいはハロゲン原子を示し、pは0<p≦3の実数である。R15が複数存在する場合、各R15は互いに同一であっても異なっていてもよく、Qが複数存在する場合、各Qは同一であっても異なっていてもよい。)で表される有機アルミニウム化合物および(C)外部電子供与性化合物を含むことを特徴とするオレフィン類重合用触媒、
(13)前記(C)外部電子供与性化合物が、下記一般式(V);
R16 qSi(OR17)4−q (V)
(式中、R16は、炭素数1〜12のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルケニル基、炭素数6〜15の芳香族炭化水素基または置換基を有する炭素数6〜15の芳香族炭化水素基を示し、R16が複数存在する場合、複数のR16は互いに同一でも異なっていてもよい。R17は、炭素数1〜4のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数6〜12の芳香族炭化水素基または置換基を有する炭素数7〜12の芳香族炭化水素基を示し、R17が複数存在する場合、複数のR17は互いに同一でも異なっていてもよい。qは0≦q≦3の整数である。)で表される有機ケイ素化合物および一般式(VI);
(R18R19N)sSiR20 4−s (VI)
(式中、R18およびR19は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜20のアルケニル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルケニル基または炭素数6〜20のアリール基を示し、R18およびR19は互いに同一でも異なっていてもよく、また互いに結合して環を形成してもよく、R18R19N基が複数存在する場合、複数のR18R19N基は互いに同一でも異なっていてもよい。R20は炭素数1〜20のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、ビニルオキシ基、炭素数3〜20のアルケニルオキシ基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキルオキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基を示し、R20が複数存在する場合、複数のR20は互いに同一でも異なっていてもよい。sは1から3の整数である。)で表されるアミノシラン化合物から選択される一種以上である
上記(12)に記載のオレフィン類重合用触媒、
(14)上記(12)または(13)に記載のオレフィン重合用触媒の存在下にオレフィン類の重合を行うことを特徴とするオレフィン類重合体の製造方法、
を提供するものである。
また、従来は一次粒子が1〜10μmと大きく、二次粒子表面から剥がれた一次粒子が微粒子状の重合体を生成する原因の一つであった。しかし、本発明に係るアルコキシマグネシウムは一次粒子の粒子径が1μm未満と小さく、固体触媒成分の製造工程における洗浄時に浮遊している一次粒子を排液中に容易に抜き出し得ることから、オレフィン類の重合時に微粒子状の重合体量を低減し得ると考えられる。
を基に、統計解析手法により算出した平均粒子径を意味する。
また、アルコキシマグネシウム二次粒子の平均粒子径は、乾式分散に対応したレーザー回折式粒度分布測定装置を用い、乾燥状態の測定試料を各々10万個以上測定したときの平均粒子径D50(体積積算粒度分布における積算粒度で50%の粒子径)を意味する。
上記微粉は、専らアルコキシマグネシウムの二次粒子が崩壊して生成するものであるが、粒子径が上記規定を満たす限り、二次粒子を構成していない一次粒子等も微粉に含めるものとする。
本発明に係るアルコキシマグネシウムが、比表面積が大きく、細孔容積が大きいものであることにより、当該アルコキシマグネシウムを用いて調製した固体触媒成分をオレフィン類の重合に供した場合に、優れた粒子性状を有した重合体が高収率で得られ、しかもブロック共重合においては、ゴム状重合体の生成割合が高い場合であっても、優れた粒子性状の共重合体を高収率で得ることができる。
特に本発明に係るアルコキシマグネシウムは、オレフィン類重合用固体触媒成分の構成成分として用いた際に、より良好な粒子形状と狭い粒度分布を有するオレフィン類重合体粉末を得ることができ、重合操作時の生成重合体粉末の取扱い操作性が向上し、生成重合体粉末に含まれる微粉に起因する閉塞等の発生を好適に抑制することができる。
本発明に係るアルコキシマグネシウムの製造方法は、金属マグネシウムとアルコールとを触媒の存在下で反応させて固形物を形成する固形物形成工程と、前記固形物と一種以上のカルボン酸エステルとを、有機溶媒中で接触させ懸濁液を形成する接触工程とを順次施すことを特徴とするものである。
上記アルコールは、金属マグネシウムと接触させ反応する前に、水分を充分除去したものが望ましい。
上記触媒は固形物形成工程の初期に反応系に添加しておくことが好ましい。
例えば、最終的に上記質量比となるように、触媒を含有する反応系に、金属マグネシウムとアルコールとを連続的または断続的に添加して接触、反応させ、次いで、アルコールの還流下に保持し、熟成反応を行う方法を挙げることができる。
上記金属マグネシウムとアルコールとの反応時間は5〜80分間であることが好ましく、上記熟成時間は1〜30時間であることが好ましい。
R3およびR4としては、炭素数4〜12のアルキル基が好ましく、炭素数7〜12のアルキル基がより好ましい。
R1が水素原子であり、R2が炭素数1〜12の直鎖状アルキル基、炭素数3〜12の分岐鎖状のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜12の直鎖状アルケニル基、炭素数3〜12の分岐鎖状アルケニル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基または炭素数6〜20の芳香族炭化水素基であるアルキルマレイン酸ジエステルや、R1およびR2が、各々独立に、炭素数1〜12の直鎖状アルキル基、炭素数3〜12の分岐アルキル基、ビニル基、炭素数3〜12の直鎖状アルケニル基、炭素数3〜12の分岐鎖状アルケニル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基または炭素数6〜20の芳香族炭化水素基から選ばれる基であるジアルキルマレイン酸ジエステルや、
R1およびR2のうち、少なくとも一方が炭素数3〜12のシクロアルキル基であるシクロアルキルマレイン酸ジエステル等から選ばれる一種以上を挙げることができ、上記カルボン酸エステルのうち、特に、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチルまたはマレイン酸ビス2−エチルヘキシルが好ましい。
R9およびR10としては、炭素数4〜12のアルキル基が好ましく、炭素数7〜12のアルキル基がより好ましい。
R13およびR14としては、炭素数4〜12のアルキル基が好ましく、炭素数7〜12のアルキル基がより好ましい。
上記有機溶媒としては、カルボン酸エステルを溶解し、かつ固形物(マグネシウム化合物)は溶解しないものであることが適当であり、具体的には、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素化合物、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素化合物、塩化メチレン、1,2−ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素化合物、メタノール、エタノール、イソオクチルアルコール等のアルコール類、ジエチルエーテル等のエーテル類等から選ばれる一種以上が挙げられる。これらの中でも、ヘプタン、トルエン、キシレン等の炭化水素化合物から選ばれる一種以上が好適である。
また、本発明に係るアルコキシマグネシウムの製造方法の接触工程において、有機溶媒の使用量は、上記固形物1gに対して、0.1〜50mlであることが好ましく、1〜30mlであることがより好ましく、2〜10mlであることがさらに好ましい。
本発明に係るアルコキシマグネシウムの製造方法においては、上記接触工程を施すことによって、上記固形物の一部がカルボン酸エステルと反応して反応物を形成するか、上記固形物の一部がカルボン酸エステルと有機溶媒との混合物中に溶解するか、または上記固形物の一部がカルボン酸エステルと有機溶媒との混合物中に遊離すると考えられる。
すなわち、本発明に係るアルコキシマグネシウムの製造方法においては、固形物形成工程で得られた固形物を、接触工程においてカルボン酸エステルと接触させることにより、(1)例えばジアルコキシマグネシウムを構成するアルコキシ基のアルキル鎖とカルボン酸ジエステルを構成するエステル残基のアルキル鎖が入れ替わる、いわゆる「エステル交換反応」が起こる等の作用により、アルコキシマグネシウムに付着している微粉状ジアルコキシマグネシウムの少なくとも一部がカルボン酸エステルと反応して反応物を形成し、容易に除去することができるか、(2)アルコキシマグネシウムに付着している微粉の少なくとも一部をカルボン酸エステルと有機溶媒との混合物中に溶解して、容易に除去することができるか、または、(3)アルコキシマグネシウムに付着している微粉の少なくとも一部を帯電防止などの効果により遊離し易くして、洗浄処理等により容易に除去することができると考えられる。
また、固形物形成工程で得られた固形物を、接触工程においてカルボン酸エステルと接触させることにより、固形物粒子表面の平滑度が向上し、オレフィン類重合用固体触媒成分の調製に用いたときに、均一な反応が促進され、凝集体の形成を抑制することができる。
上記凝集体(凝集した固体触媒成分)はプラントでオレフィン類を重合して重合体を形成する際に、凝集体粒子が壊れて微粉重合体を生成し易いが、本発明に係るアルコキシマグネシウムの製造方法においては、上述したように、固形物形成工程で得られた固形物を、接触工程においてカルボン酸エステルと接触させることにより、上記凝集体粒子に由来する微粉重合体の生成を好適に抑制することができる。
上記除去処理は、デカンテーションやろ過等により懸濁液から溶媒を除去することにより行うことが好ましい。
本発明に係るアルコキシマグネシウムの製造方法においては、上記除去処理後に有機溶媒等によりさらに処理してもよく、有機溶媒で処理することにより除去処理後に得られる残渣(反応生成物)中に含まれる過剰のカルボン酸エステルを洗浄、除去することができる。
本発明に係るオレフィン類重合用固体触媒成分は、本発明に係るアルコキシマグネシウム(a)と、チタンハロゲン化合物(b)と、電子供与性化合物(c)とを接触させることにより調製されることを特徴とするものである。
本発明に係るオレフィン類重合用固体触媒成分を構成するアルコキシマグネシウムとして、本発明に係る製造方法で作製されたアルコキシマグネシウムを使用する場合、固体触媒成分の製造工程の簡略化を考慮すれば、上記分離、乾燥処理を行わない懸濁液状のものが望ましいが、上記有機溶媒がアルコールやエーテルなどチタンハロゲン化合物(b)と反応するものである場合には、上記懸濁液を真空下あるいは加熱下で乾燥して有機溶媒が十分に除去されたものであることが好ましい。
沸点が50〜150℃の不活性有機溶媒としては、芳香族炭化水素化合物および脂肪族炭化水素化合物が一般的であるが、反応性または反応後の洗浄時に不純物の溶解度が低下しないのであれば芳香族炭化水素および飽和炭化水素以外の不活性有機溶媒を使用してもよい。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒は、(A)本発明に係るオレフィン類重合用固体触媒成分、(B)下記一般式(IV);
R15 pAlQ3−p (IV)
(式中、R15は炭素数1〜4のアルキル基を示し、Qは水素原子あるいはハロゲン原子を示し、pは0<p≦3の実数である。R15が複数存在する場合、各R15は互いに同一であっても異なっていてもよく、Qが複数存在する場合、各Qは同一であっても異なっていてもよい。)で表される有機アルミニウム化合物および(C)外部電子供与性化合物を含むことを特徴とするものである。
R15 pAlQ3−p (IV)
(式中、R15は炭素数1〜4のアルキル基を示し、Qは水素原子あるいはハロゲン原子を示し、pは0<p≦3の実数である。R15が複数存在する場合、各R15は互いに同一であっても異なっていてもよく、Qが複数存在する場合、各Qは同一であっても異なっていてもよい。)で表される有機アルミニウム化合物を含む。
下記一般式(V);
R16 qSi(OR17)4−q (V)
(式中、R16は、炭素数1〜12のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルケニル基、炭素数6〜15の芳香族炭化水素基または置換基を有する炭素数6〜15の芳香族炭化水素基を示し、R16が複数存在する場合、複数のR16は互いに同一でも異なっていてもよい。R17は、炭素数1〜4のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数6〜12の芳香族炭化水素基または置換基を有する炭素数7〜12の芳香族炭化水素基を示し、R17が複数存在する場合、複数のR17は互いに同一でも異なっていてもよい。qは0≦q≦3の整数である。)で表される有機ケイ素化合物および一般式(VI);
(R18R19N)sSiR20 4−s (VI)
(式中、R18およびR19は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜20のアルケニル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルケニル基または炭素数6〜20のアリール基を示し、R18およびR19は互いに同一でも異なっていてもよく、また互いに結合して環を形成してもよく、R18R19N基が複数存在する場合、複数のR18R19N基は互いに同一でも異なっていてもよい。R20は炭素数1〜20のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、ビニルオキシ基、炭素数3〜20のアルケニルオキシ基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキルオキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基を示し、R20が複数存在する場合、複数のR20は互いに同一でも異なっていてもよい。sは1から3の整数である。)で表されるアミノシラン化合物から選択される一種以上を挙げることができる。
フェニルトリメトキシシラン、t−ブチルメチルジメトキシシラン、t−ブチルエチルジメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、イソプロピルイソブチルジメトキシシラン、ジイソペンチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、t−ブチルメチルビス(エチルアミノ)シラン、ビス(エチルアミノ)ジシクロヘキシルシラン、ジシクロペンチルビス(エチルアミノ)シラン、ビス(パーヒドロイソキノリノ)ジメトキシシラン、ジエチルアミノトリエトキシシラン等から選ばれる一種以上が好ましい。
上記各成分を接触させる順序は任意であるが、例えば、以下の接触順序を例示することができる。
(i)(A)オレフィン類重合用固体触媒成分→(C)外部電子供与性化合物→(B)一般式(IV)で表される有機アルミニウム化合物
(ii)(B)一般式(IV)で表される有機アルミニウム化合物→(C)外部電子供与性化合物→(A)本発明の製造方法で得られたオレフィン類重合用固体触媒成分
(iii)(C)外部電子供与性化合物→(A)オレフィン類重合用固体触媒成分→(B)一般式(IV)で表される有機アルミニウム化合物
(iv)(C)外部電子供与性化合物→(B)一般式(IV)で表される有機アルミニウム化合物→(A)オレフィン類重合用固体触媒成分
上記接触例(i)〜(iv)において、接触例(ii)が好適である。
なお、上記接触例(i)〜(iv)において、「→」は接触順序を意味し、例えば、「(A)オレフィン類重合用固体触媒成分→(B)一般式(IV)で表される有機アルミニウム化合物→(C)外部電子供与性化合物」は、(A)オレフィン類重合用固体触媒成分中に(B)一般式(IV)で表される有機アルミニウム化合物を添加して接触させた後、(C)外部電子供与性化合物を添加して接触させることを意味する。
本発明に係るオレフィン類重合体の製造方法は、本発明に係るオレフィン重合用触媒の存在下にオレフィン類の重合を行うことを特徴とするものである。
共重合されるオレフィン類としては、炭素数2〜20のα−オレフィン(炭素数3のプロピレンを除く)であることが好ましく、具体的には、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、ビニルシクロヘキサン等を挙げることができ、これ等のオレフィン類は一種以上併用することができる。とりわけ、エチレンおよび1−ブテンが好適に用いられる。
また、重合対象となるオレフィン類は、気体および液体のいずれの状態でも用いることができる。
また、連続重合法、バッチ式重合法のいずれでも可能である。更に重合反応は一段で行ってもよいし、二段以上で行ってもよい。
特に、本発明によれば、微粉量が極めて低減された良好な粒子形状と狭い粒度分布とを有する重合体粉末を高収率で作製することができ、重合操作時の生成重合体粉末の取扱い操作性が向上し、生成重合体粉末に含まれる微粉に起因する閉塞等の発生を好適に抑制することができる。
本発明に係るオレフィン類重合体の製造方法は、特に気相法によるポリオレフィンの製造プロセスに適用することができる。
なお、以下に示す実施例および比較例において、オレフィン類重合用固体触媒成分中のチタン原子の含有量、アルコキシマグネシウムの平均粒子径、固体触媒成分の平均粒子径および5μm以下の微粉量は、以下の方法により測定したものである。
オレフィン類重合用固体触媒成分中のチタン原子含有量は、JIS 8311−1997「チタン鉱石中のチタン定量方法」に記載の方法(酸化還元滴定)に準じて測定した。
アルコキシマグネシウム(二次粒子)の体積基準積算粒度で90%の粒径(D90)、平均粒子径(体積基準積算粒度で50%の粒径)および体積基準積算粒度で10%の粒径(D10)と、アルコキシマグネシウムの5μm以下の微粉量は、乾式分散に対応したレーザー回折散乱式粒度分布測定装置(マルバーン社製、マスターサイザー3000)を用いて、レーザー回折法により乾式下、下記測定条件下で測定対象粒子の体積基準積算粒度分布の自動測定を行なうことで測定した。
(測定条件)
測定範囲 :0.01μm〜3500μm
分散形態 :乾式
分散圧 :1.5bar(アルコキシマグネシウム)
0.4bar(固体触媒成分)
レーザー散乱光強度:0.3〜5.0%
また、上記測定により得られたアルコキシマグネシウム(二次粒子)のD90、平均粒子径、D10より、以下の算出式により、粒度分布指数(SPAN)を求めた。
粒度分布指数(SPAN)=(体積基準積算粒度で90%の粒径(D90)−体積基準積算粒度で10%の粒径(D10))/平均粒子径(体積基準積算粒度で50%の粒径)
また、アルコキシマグネシウムの製造時、カルボン酸エステルとの接触前に得られる固形物の平均粒子径および5μm以下の微粉量も、上述したアルコキシマグネシウムの平均粒子径および5μm以下の微粉量の測定方法と同様の方法で測定した。
アルコキシマグネシウムを走査型電子顕微鏡(日本電子(株)製JSM-7500F)にて、加速電圧5KV、拡大倍率30,000倍で撮影した。撮影後、ネガ画像を目視により解析し、100個以上の粒子の各最長径から、統計解析手法によりアルコキシマグネシウムを構成する一次粒子の平均粒子径(体積基準積算粒度で50%の粒径)を算出した。
1.ジエトキシマグネシウムの調製
(1)固形物形成工程
窒素ガスで十分置換された攪拌器および還流冷却器を具備した容量2000mlの丸底フラスコに、粒子径100メッシュ以下の金属マグネシウム微粉末5g、室温のエタノール125mlおよびヨウ素3gを装入し懸濁液を形成した。
次いで上記懸濁液を攪拌しながら昇温して、エタノールの還流下で反応を開始させた。反応開始後、粒子径100メッシュ以下の金属マグネシウム粉末5gとエタノール62mlとを同時にフラスコ内に添加する操作を計4回、20分間に亘って行った。添加終了後、エタノールの還流下で、攪拌しながら10時間保持した(最終添加したマグネシウムは25gであり、エタノールは、373ml(約294.3g)であり、最終添加の金属マグネシウム/エタノール=1/11.8)。その後室温まで冷却した後、上澄みをデカンテーションし、真空乾燥して、約100gの固形物を得た。得られた固形物の平均粒子径は58.3μm、5μm以下の微粉は5.1質量%であった。
窒素ガスで十分に置換され、攪拌機を具備した容量500 mlの丸底フラスコに上記(1)で得られた固形物20g、常温のトルエン115ml、マレイン酸ビス(2−エチルヘキシル)30ミリモルを投入、攪拌して懸濁液を形成した。
該懸濁液を、攪拌しながら60℃まで昇温し、60℃で1時間の接触を行った。次いで、得られた懸濁液を静置して上澄み液をデカンテーションにて除去し(除去工程)、さらに60℃のトルエン80mlを投入し攪拌する洗浄工程を3回繰り返し、ジエトキシマグネシウムを得た。
得られたジエトキシマグネシウムは、二次粒子の平均粒子径D2が57.8μm、粒度分布指数(SPAN)が0.8、二次粒子を構成している一次粒子の平均粒子径D1が0.6μm、一次粒子の平均粒子径D1/二次粒子の平均粒子径D2で表される比が0.01、5μm以下の微粉が0質量%、比表面積が14m2/g、嵩比重が0.32g/mlであるものであった。
なお、上記のジエトキシマグネシウムをヘプタンで十分に洗浄した後、固液を分離し、ジエトキシマグネシウム中のマレイン酸ジエステルの含有量を測定したところ、0質量%であった。また、上記のジエトキシマグネシウムは、マレイン酸ビス(2−エチルヘキシル)の付加物を形成していなかった。
得られたジエトキシマグネシウムの1μm以下の細孔径を有する細孔の細孔容積と、0.1〜0.5μmの細孔径を有する細孔の細孔容積の測定結果を表1に示す。なお、得られたジエトキシマグネシウムにおいて、1μmを超える細孔径を有する細孔は測定されなかった。
また、上記のジエトキシマグネシウムを走査型電子顕微鏡(日本電子(株)製JSM-7500F)を用いて撮影した結果を図1に示す。
図1に示すように、得られたジエトキシマグネシウムは、一次粒子の集合体である二次粒子により構成された、表面が平滑で微粉粒子が殆ど存在しないものであることが分かる。
また、除去工程で除去した上澄み液を遠心分離機にてさらに固液分離し、それぞれ減圧乾燥したところ、上澄み液中に遊離するジエトキシマグネシウム微粒子0.3gおよび、可溶化ジエトキシマグネシウム0.04gが回収された。
窒素ガスで十分に置換され、攪拌機を具備した容量500mlの丸底フラスコに、上記1.で得られたジエトキシマグネシウム20gを投入し、これにトルエン160ml、ジイソブチルマロン酸ジメチル10mlおよび四塩化チタン40mlを加えて混濁液を形成した。
その後、上記混濁液を昇温し、110℃で3時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、得られた固体生成物を90℃のトルエン100mlで4回洗浄し、新たに四塩化チタン40mlおよびトルエン60mlを加え、100℃に昇温し、2時間攪拌しながら反応させた。
反応終了後、40℃のn−ヘプタン100mlで7回洗浄して、目的とする固体触媒成分を得た。
得られた固体触媒成分は、チタン含有割合が2.6質量%、内部電子供与性化合物含有割合が13.0質量%(ジイソブチルマロン酸ジエステル13.0質量%、マレイン酸ジエステル0.0質量%)、平均粒子径D50が47.1μm、5μm以下の微粉量が0質量%であった。
なお、上記固体触媒成分の平均粒子径および5μm以下の微粉量は、アルコキシマグネシウム(二次粒子)の平均粒子径および5μm以下の微粉量と同様の方法で測定したものである。
窒素ガスで完全に置換された内容積2.0リットルの攪拌機付オートクレーブに、トリエチルアルミニウム1.32ミリモル、ジイソプロピルジメトキシシラン(DIPDMS)0.13ミリモルおよび上記(A)固体触媒成分をチタン原子換算で0.0026ミリモル装入して、オレフィン類重合用触媒を形成した。
その後、水素ガス1.5リットル、液化プロピレン1.4リットルを装入し、20℃で5分間予備重合を行った後に昇温し、70℃で1時間重合反応を行った。
得られた重合体について、以下の方法により、重合活性、メルトフローレート(MFR、g−PP/10分)、得られた重合体の75μm以下の微粉量、平均粒子径(D50)、粒度分布指数(SPAN)、嵩密度(BD)を測定した。結果を表2に記載する。
固体触媒成分1g当たり、重合時間1時間当たりの重合体生成量(F)kgを示す重合活性(kg−PP/g−cat)は下式により算出した。
重合活性(kg−PP/g−cat)=生成重合体(F)kg/固体触媒成分g/1時間
得られた重合体の75μm以下の微粉量は、デジタル画像解析式粒子径分布測定装置(「カムサイザー」、堀場製作所社製)を用い、以下の測定条件において重合体の体積基準積算粒度分布の自動測定を行ない、平均粒子径(体積基準積算粒度で50%の粒子径(D50))および粒子径75μm以下の微粉量の測定値(質量%)を得た。
(測定条件)
ファネル位置 :6mm
カメラのカバーエリア :ベーシックカメラ3%未満、ズームカメラ10%未満
目標カバーエリア :0.5%
フィーダ幅 :40mm
フィーダコントロールレベル:57、40秒
測定開始レベル :47
最大コントロールレベル :80
コントロールの基準 :20
画像レート :50%(1:2)
粒子径定義 :粒子1粒ごとにn回測定したマーチン径の最小値
SPHT(球形性)フィッティング:1
クラス上限値 :対数目盛32μm〜4000μmの範囲で50点を選択
また、上記方法により、得られた重合体の体積基準積算粒度で90%の粒子径(D90)および体積基準積算粒度で10%の粒子径(D10)の値についても同時に測定し、以下の方法により、粒度分布指数(SPAN)を算出した。
粒度分布指数(SPAN)=(D90−D10)/D50
重合体の嵩比重(BD)は、JIS K6721に従って測定した。
「2.固体触媒成分の調製」において、ジイソブチルマロン酸ジメチルの代わりに同モルのジイソブチルマロン酸ジエチルを用いた以外は、実施例1と同様の条件で、ジエトキシマグネシウムの調製、固体触媒成分の調製、重合触媒の形成及び重合を行い、得られたアルコキシマグネシウム(ジエトキシマグネシウム)の特性、固体触媒成分の特性、触媒の特性(重合活性)および重合体の特性を実施例1と同様に測定した。
得られた固体触媒成分は、固体触媒成分中のチタン含有量が3.2質量%、内部電子供与性化合物含有割合が14.0質量%(ジイソブチルマロン酸ジエステル14.0質量%、マレイン酸ジエステル0.0質量%)、平均粒子径D50が46.3μm、5μm以下の微粉量が0.2質量%であった。結果を表1および表2に示す。
「2.固体触媒成分の調製」において、ジイソブチルマロン酸ジメチルの代わりに同モルの2−イソプロピル−2−イソペンチル−1,3−ジメトキシプロパンを用いた以外は、実施例1と同様の条件で、ジエトキシマグネシウムの調製、固体触媒成分の調製、重合触媒の形成及び重合を行い、得られたアルコキシマグネシウム(ジエトキシマグネシウム)の特性、固体触媒成分の特性、触媒の特性(重合活性)および重合体の特性を実施例1と同様に測定した。
得られた固体触媒成分は、固体触媒成分中のチタン含有量が2.0質量%、平均粒子径D50が50.6μm、5μm以下の微粉量が0.4質量%であった。結果を表1および表2に示す。
「2.固体触媒成分の調製」において、ジイソブチルマロン酸ジメチルの代わりに同モルのフタル酸ジブチルを用いた以外は、実施例1と同様の条件で、ジエトキシマグネシウムの調製、固体触媒成分の調製、重合触媒の形成及び重合を行い、得られたアルコキシマグネシウム(ジエトキシマグネシウム)の特性、固体触媒成分の特性、触媒の特性(重合活性)および重合体の特性を実施例1と同様に測定した。
得られた固体触媒成分は、固体触媒成分中のチタン含有量が2.8質量%、平均粒子径D50が48.5μm、5μm以下の微粉量が0.6質量%であった。結果を表1および表2に示す。
1.ジエトキシマグネシウムの調製
実施例1「1.ジエトキシマグネシウムの調製」と同様にしてジエトキシマグネシウムを調製した。
2.固体触媒成分の調製
窒素ガスで十分に置換され、攪拌機を具備した容量500mlの丸底フラスコに、上記1.で得られたジエトキシマグネシウム20gを投入し、これにトルエン160ml、ジイソブチルマロン酸ジメチル10mlおよび四塩化チタン40mlを加えて混濁液を形成した。その後、混合溶液を昇温し、110℃で3時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、得られた固体生成物を90℃のトルエン100mlで4回洗浄し、新たに四塩化チタン40ml、マレイン酸ジエチル1ml、トルエン60mlを加え、100℃に昇温し、2時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、40℃のn−ヘプタン100mlで7回洗浄して、固体触媒成分を得た。
得られた固体触媒成分の特性を実施例1と同様に測定したところ、チタン含有率が2.1質量%、内部電子供与性化合物含有割合が14.5質量%(ジイソブチルマロン酸ジエステル10.5質量%、マレイン酸ジエステル4.0質量%)、平均粒子径D50が49.2μm、5μm以下の微粉量が0質量%であった。
上記2.で得られた固体触媒成分を用いた以外は、実施例1と同様に重合を行い、実施例1と同様にして、得られた触媒の特性(重合活性)および重合体の特性を測定した。
結果を表1および表2に示す。
「1.ジエトキシマグネシウムの調製」において、マレイン酸ビス(2−エチルヘキシル)を同モルのマレイン酸ジエチルに変更した以外は、実施例1と同様の条件で、ジエトキシマグネシウムの調製、固体触媒成分の調製、重合触媒の形成及び重合を行い、得られたアルコキシマグネシウム(ジエトキシマグネシウム)の特性、固体触媒成分の特性、触媒の特性(重合活性)および重合体の特性を実施例1と同様に測定した。
得られたジエトキシマグネシウムは、一次粒子の集合体である二次粒子により構成され、表面が平滑で微粉粒子が殆ど存在しないものであった。また、得られたジエトキシマグネシウムは、二次粒子の平均粒子径D2が56.8μm、SPANが0.8、二次粒子を構成している一次粒子の平均粒子径D1が0.7μm、一次粒子の平均粒子径/二次粒子の平均粒子径で表される比が0.01、5μm以下の微粉は1.5質量%、比表面積が15m2/g、嵩比重が0.31g/mlであった。得られたジエトキシグネシウムの1μm以下の細孔径を有する細孔の細孔容積と、0.1〜0.5μmの細孔径を有する細孔の細孔容積を測定した結果を表1に示す。なお、得られたジエトキシマグネシウムにおいて、1μmを超える細孔径を有する細孔は測定されなかった。
なお、除去工程で除去した上澄み液を遠心分離機にてさらに固液分離し、それぞれ減圧乾燥したところ、上澄み液中に遊離するジエトキシマグネシウム微粒子に由来する固体成分0.2gおよび、上澄み液中の可溶化ジエトキシマグネシウム0.03gが回収された。
また、上記ジエトキシマグネシウムより得られた固体触媒成分は、チタン含有量が2.3質量%、内部電子供与性化合物含有割合が12.6質量%(ジイソブチルマロン酸ジエステル12.6質量%、マレイン酸ジエステル0.0質量%)、平均粒子径D50が45.6μm、5μm以下の微粉量が0.5質量%であった。結果を表1および表2に示す。
実施例1の「1.ジエトキシマグネシウムの調製」において、マレイン酸ビス(2−エチルヘキシル)を同モルのジイソブチルマロン酸ジメチルに変更した以外は、実施例1と同様の条件で、ジエトキシマグネシウムの調製、固体触媒成分の調製、重合触媒の形成及び重合を行い、得られたアルコキシマグネシウム(ジエトキシマグネシウム)の特性、固体触媒成分の特性、触媒の特性(重合活性)および重合体の特性を実施例1と同様に測定した。
得られたジエトキシマグネシウムは、一次粒子の集合体である二次粒子により構成され、表面が平滑で微粉粒子が殆ど存在しないものであった。また、得られたジエトキシマグネシウムは、二次粒子の平均粒子径D2が56.5μm、SPANが1.0、二次粒子を構成している一次粒子の平均粒子径D1が0.5μm、一次粒子の平均粒子径D1/二次粒子の平均粒子径で表される比は0.01、5μm以下の微粉は1.6質量%、比表面積が15m2/g、嵩比重が0.32g/mlであった。得られたジエトキシグネシウムの1μm以下の細孔径を有する細孔の細孔容積と、0.1〜0.5μmの細孔径を有する細孔の細孔容積を測定した結果を表1に示す。得られたジエトキシマグネシウムにおいて、1μmを超える細孔径を有する細孔は測定されなかった。
なお、除去工程で除去した上澄み液を遠心分離機にてさらに固液分離し、それぞれ減圧乾燥したところ、上澄み液中に遊離するジエトキシマグネシウム微粒子に由来する固体成分0.2gおよび、上澄み液中の可溶化ジエトキシマグネシウム0.02gが回収された。
また、上記ジエトキシマグネシウムより得られた固体触媒成分は、チタン含有量が1.9質量%、ジイソブチルマロン酸ジエステル含有割合が13.5質量%、平均粒子径D50が46.1μm、5μm以下の微粉量が0.5質量%のものであった。結果を表1および表2に示す。
実施例1の「1.ジエトキシマグネシウムの調製」において、マレイン酸ビス(2−エチルヘキシル)の添加量を30ミリモルから7ミリモルに変更した以外は、実施例1と同様の条件で、ジエトキシマグネシウムの調製、固体触媒成分の調製、重合触媒の形成及び重合を行い、得られたアルコキシマグネシウム(ジエトキシマグネシウム)の特性、固体触媒成分の特性、触媒の特性(重合活性)および重合体の特性を実施例1と同様に測定した。
得られたジエトキシマグネシウムは、一次粒子の集合体である二次粒子により構成された、表面が平滑で微粉粒子が殆ど存在しないものであった。また、得られたジエトキシマグネシウムは、二次粒子の平均粒子径D2が56.8μm、SPANが0.8、二次粒子を構成している一次粒子の平均粒子径D1が0.7μm、一次粒子の平均粒子径D1/二次粒子の平均粒子径D2で表される比が0.01、5μm以下の微粉量は1.8質量%、比表面積が19m2/g、嵩比重が0.31g/mlであった。得られたジエトキシグネシウムの1μm以下の細孔径を有する細孔の細孔容積と、0.1〜0.5μmの細孔径を有する細孔の細孔容積を測定した結果を表1に示す。得られたジエトキシマグネシウムにおいて、1μmを超える細孔径を有する細孔は測定されなかった。
なお、除去工程で除去した上澄み液を遠心分離機にてさらに固液分離し、それぞれ減圧乾燥したところ、上澄み液中に遊離するジエトキシマグネシウム微粒子0.2gおよび、可溶化ジエトキシマグネシウム0.03gが回収された。
また、上記ジエトキシマグネシウムより得られた固体触媒成分は、チタン含有量が2.3質量%、内部電子供与性化合物含有割合が12.9質量%(ジイソブチルマロン酸ジエステル含有量が12.9質量%、マレイン酸ジエステル含有量が0.0質量%)、平均粒子径D50は45.6μmであり、5μm以下の微粉量は0.8質量%であった。結果を表1および表2に示す。
実施例1の「1.ジエトキシマグネシウムの調製」において、マレイン酸ビス(2−エチルヘキシル)の添加量を30ミリモルから14ミリモルに変更した以外は、実施例1と同様の条件で、ジエトキシマグネシウムの調製、固体触媒成分の調製、重合触媒の形成及び重合を行い、得られたアルコキシマグネシウム(ジエトキシマグネシウム)の特性、固体触媒成分の特性、触媒の特性(重合活性)および重合体の特性を実施例1と同様に測定した。
得られたジエトキシマグネシウムは、一次粒子の集合体である二次粒子により構成された、表面が平滑で微粉粒子が殆ど存在しないものであった。また、得られたジエトキシマグネシウムは、二次粒子の平均粒子径D2が57.6μm、SPANが0.9、二次粒子を構成している一次粒子の平均粒子径D1が0.6μm、一次粒子の平均粒子径D1/二次粒子の平均粒子径D2で表される比が0.01、5μm以下の微粉量が0.8質量%、比表面積が16m2/g、嵩比重が0.31g/mlであった。得られたジエトキシグネシウムの1μm以下の細孔径を有する細孔の細孔容積と、0.1〜0.5μmの細孔径を有する細孔の細孔容積を測定した結果を表1に示す。得られたジエトキシマグネシウムにおいて、1μmを超える細孔径を有する細孔は測定されなかった。
なお、除去工程で除去した上澄み液を遠心分離機にてさらに固液分離し、それぞれ減圧乾燥したところ、上澄み液中に遊離するジエトキシマグネシウム微粒子0.4gおよび、可溶化ジエトキシマグネシウム0.04gが回収された。
また、上記ジエトキシマグネシウムより得られた固体触媒成分は、チタン含有量が2.3質量%、内部電子供与性化合物含有割合が13.3質量%(ジイソブチルマロン酸ジエステル13.3質量%、マレイン酸ジエステル0質量%)、平均粒子径D50が47.4μm、5μm以下の微粉量が0質量%であった。結果を表1および表2に示す。
実施例1の「1.ジエトキシマグネシウムの調製」において、マレイン酸ビス(2−エチルヘキシル)の添加量を30ミリモルから60ミリモルに変更した以外は、実施例1と同様の条件で、ジエトキシマグネシウムの調製、固体触媒成分の調製、重合触媒の形成及び重合を行い、得られたアルコキシマグネシウム(ジエトキシマグネシウム)の特性、固体触媒成分の特性、触媒の特性(重合活性)および重合体の特性を実施例1と同様に測定した。
得られたジエトキシマグネシウムは、一次粒子の集合体である二次粒子により構成された、表面が平滑で微粉粒子が殆ど存在しないものであった。また、得られたジエトキシマグネシウムは、二次粒子の平均粒子径D2が57.8μm、SPANが0.8、二次粒子を構成している一次粒子の平均粒子径D1が0.6μm、一次粒子の平均粒子径D1/二次粒子の平均粒子径D2で表される比が0.01、5μm以下の微粉量は0質量%、比表面積が12m2/g、嵩比重が0.33g/mlであった。得られたジエトキシグネシウムの1μm以下の細孔径を有する細孔の細孔容積と、0.1〜0.5μmの細孔径を有する細孔の細孔容積を測定した結果を表1に示す。得られたジエトキシマグネシウムにおいて、1μmを超える細孔径を有する細孔は測定されなかった。
なお、除去工程で除去した上澄み液を遠心分離機にてさらに固液分離し、それぞれ減圧乾燥したところ、上澄み液中に遊離するジエトキシマグネシウム微粒子0.4gおよび、可溶化ジエトキシマグネシウム0.06gが回収された。
また、上記ジエトキシマグネシウムより得られた固体触媒成分は、チタン含有量が2.3質量%、内部電子供与性化合物含有割合が13.1質量%(ジイソブチルマロン酸ジエステル13.1質量%、マレイン酸ジエステル0質量%)、平均粒子径D50が48.9μm、5μm以下の微粉量が0質量%であった。結果を表1および表2に示す。
1.ジエトキシマグネシウムの調製
(1)固形物形成工程
窒素ガスで十分置換された攪拌器および還流冷却器を具備した容量2000mlの丸底フラスコに、粒子径144メッシュ以下の金属マグネシウム微粉末5g、室温のエタノール125mlおよびヨウ素3gを装入し懸濁液を形成した。
次いで上記懸濁液を攪拌しながら昇温して、エタノールの還流下で反応を開始させた。反応開始後、粒子径100メッシュ以下の金属マグネシウム粉末5gとエタノール62mlとを同時にフラスコ内に添加する操作を計4回、30分に亘って行った。添加終了後、エタノールの還流下で、攪拌しながら10時間保持した(最終添加したマグネシウムは25gであり、エタノールは、373ml(約294.3g)であり、最終添加の金属マグネシウム/エタノール=1/11.8)。その後室温まで冷却した後、上澄みをデカンテーションし、真空乾燥して、約100gの固形物を得た。得られた固形物の平均粒子径は20.5μm、5μm以下の微粉は5.9質量%であった。
窒素ガスで十分に置換され、攪拌機を具備した容量500 mlの丸底フラスコに上記(1)で得られた固形物20g、常温のトルエン115mlを投入して攪拌し、次いでマレイン酸ビス(2−エチルヘキシル)30ミリモルを投入して攪拌した。
その後、攪拌しながら60℃で1時間接触を行い懸濁液を得た。次いで、得られた懸濁液を静置して上澄み液をデカンテーションにて除去し(除去工程)、さらに60℃のトルエン80mlを投入し攪拌する洗浄工程を3回繰り返し、ジエトキシマグネシウムを得、得られたアルコキシマグネシウム(ジエトキシマグネシウム)の特性を実施例1と同様に測定した。
得られたジエトキシマグネシウムは、一次粒子の集合体である二次粒子により構成された、表面が平滑で微粉粒子が殆ど存在しないものであった。また、得られたジエトキシマグネシウムは、二次粒子の平均粒子径D2が19.3μm、SPANが0.8、二次粒子を構成している一次粒子の平均粒子径D1が0.6μm、一次粒子の平均粒子径D1/二次粒子の平均粒子径D2で表される比が0.03、5μm以下の微粉量は1.6質量%、比表面積が22m2/g、嵩比重が0.24g/mlであるものであった。
なお、このジエトキシマグネシウムをヘプタンで十分に洗浄した後、固液を分離して、ジエトキシマグネシウム中のマレイン酸ジエステル含有量を測定したところ、0質量%であり、得られたジエトキシマグネシウムはマレイン酸ジエステルの付加物を形成していなかった。
得られたジエトキシマグネシウムの1μm以下の細孔径を有する細孔の細孔容積と、0.1〜0.5μmの細孔径を有する細孔の細孔容積を測定した結果を表1に示す。なお、得られたジエトキシマグネシウムにおいて、1μmを超える細孔径を有する細孔は測定されなかった。
なお、除去工程で除去した上澄み液を遠心分離機にてさらに固液分離し、それぞれ減圧乾燥したところ、上澄み液中に遊離するジエトキシマグネシウム微粒子0.5gおよび、可溶化ジエトキシマグネシウム0.06gが回収された。
上記ジエトキシマグネシウムを用いた以外は、実施例1と同様の条件で固体触媒成分の調製を行い、得られた固体触媒成分の特性を実施例1と同様に測定した。
得られた固体触媒成分は、チタン含有割合が3.3質量%、内部電子供与性化合物含有割合が12.6質量%(ジイソブチルマロン酸ジエステル12.6質量%、マレイン酸ジエステル0質量%)、平均粒子径D50が19.2μm、5μm以下の微粉量が0.1質量%であった。
実施例1と同様の条件で、オレフィン類重合用触媒の形成および重合を行い、得られた触媒の特性(重合活性)および重合体の特性を実施例1と同様に測定した。
結果を表1および表2に示す。
実施例1の「1.ジエトキシマグネシウムの調製」において、マレイン酸ビス(2−エチルヘキシル)を添加しなかった以外は、実施例1と同様の条件で、ジエトキシマグネシウムの調製、固体触媒成分の調製、重合触媒の形成及び重合を行い、得られたアルコキシマグネシウム(ジエトキシマグネシウム)の特性、固体触媒成分の特性、触媒の特性(重合活性)および重合体の特性を実施例1と同様に測定した。
得られたジエトキシマグネシウムは、二次粒子の平均粒子径D2が52.9μm、SPANが1.1、二次粒子を構成している一次粒子の平均粒子径D1が0.7μm、一次粒子の平均粒子径D1/二次粒子の平均粒子径D2で表される比が0.01、5μm以下の微粉量が4.1質量%、比表面積が25m2/g、嵩比重が0.30g/mlであった。得られたジエトキシグネシウムの1μm以下の細孔径を有する細孔の細孔容積と、0.1〜0.5μmの細孔径を有する細孔の細孔容積を測定した結果を表1に示す。なお、得られたジエトキシマグネシウムにおいて、1μmを超える細孔径を有する細孔は測定されなかった。
また、上記ジエトキシマグネシウムより得られた固体触媒成分は、チタン含有量が3.2質量%、ジイソブチルマロン酸ジエステルの含有量が14.5質量%、平均粒子径D50は52.9μmであり、5μm以下の微粉量は4.1質量%であった。結果を表1および表2に示す。
また、上述した方法で得られたジエトキシマグネシウムを走査型電子顕微鏡(日本電子(株)製JSM-7500F)を用いて撮影した結果を図2に示す。
得られたジエトキシマグネシウムは、多くの微粉状粒子を含み、また粒子表面に多数の凹凸が形成されてなるものであった。
実施例1の「1.ジエトキシマグネシウムの調製」において、マレイン酸ビス(2−エチルヘキシル)を同モルの9,9−ビスメトキシメチルフルオレンに変更した以外は、実施例1と同様の条件で、ジエトキシマグネシウムの調製、固体触媒成分の調製、重合触媒の形成及び重合を行い、得られたアルコキシマグネシウム(ジエトキシマグネシウム)の特性、固体触媒成分の特性、触媒の特性(重合活性)および重合体の特性を実施例1と同様に測定した。
得られたジエトキシマグネシウムは、二次粒子の平均粒子径D2が57.6μm、SPANが1.2、二次粒子を構成している一次粒子の平均粒子径D1が0.7μm、一次粒子の平均粒子径D1/二次粒子の平均粒子径D2で表される比が0.01、5μm以下の微粉量は3.4質量%、比表面積が15m2/g、嵩比重が0.33g/mlであった。得られたジエトキシグネシウムの1μm以下の細孔径を有する細孔の細孔容積と、0.1〜0.5μmの細孔径を有する細孔の細孔容積を測定した結果を表1に示す。なお、得られたジエトキシマグネシウムにおいて、1μmを超える細孔径を有する細孔は測定されなかった。
また、得られた固体触媒成分は、チタン含有量が3.0質量%、内部電子供与性化合物含有割合が12.8質量%(ジイソブチルマロン酸ジエステル12.8質量%、9,9−ビスメトキシメチルフルオレン0.0質量%)、平均粒子径D50が47.2μmであり、5μm以下の微粉量は3.5質量%であった。結果を表1および表2に示す。
Claims (14)
- 平均粒子径1μm未満の一次粒子の集合体である二次粒子により構成され、
前記一次粒子の平均粒子径/前記二次粒子の平均粒子径で表される比が0.1以下であり、全細孔容積が0.5〜1cm3/gで、比表面積が50m2/g未満、粒度分布指数(SPAN)が1以下であることを特徴とするアルコキシマグネシウム。 - 5μm以下の粒子径を有する微粉の含有量が全粒子質量の3質量%以下であり、全細孔容積が0.5〜1cm3/gで、1μm以下の細孔径を有する細孔の50%以上が0.5μm以下の細孔径を有している請求項1に記載のアルコキシマグネシウム。
- 前記二次粒子の平均粒子径が60μm未満である請求項1または請求項2に記載のアルコキシマグネシウム。
- 金属マグネシウムとアルコールとを触媒の存在下で反応させて固形物を形成する固形物形成工程と、
前記固形物と一種以上のカルボン酸エステルとを有機溶媒中で接触させ懸濁液を形成する接触工程とを
順次施すことを特徴とするアルコキシマグネシウムの製造方法。 - 前記アルコールが、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノールおよび2−エチルヘキシルアルコールから選ばれる一種以上である請求項4に記載のアルコキシマグネシウムの製造方法。
- 前記有機溶媒が、脂肪族炭化水素化合物および芳香族炭化水素化合物から選ばれる一種以上である請求項4または請求項5に記載のアルコキシマグネシウムの製造方法。
- 前記カルボン酸エステルが、下記一般式(I);
- 前記カルボン酸エステルが、コハク酸ジエチル、コハク酸ジブチル、コハク酸ビス(2−エチルヘキシル)、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ビス(2−エチルヘキシル)、マロン酸ジエチル、マロン酸ジブチル、マロン酸ビス(2−エチルヘキシル)から選ばれる1種以上である請求項4に記載のアルコキシマグネシウムの製造方法。
- 前記アルコキシマグネシウムが、ジエトキシマグネシウムである請求項4に記載のアルコキシマグネシウムの製造方法。
- 前記接触工程を施すことにより、
前記固形物の一部とカルボン酸エステルとを反応させて反応物を形成するか、前記固形物の一部をカルボン酸エステルと有機溶媒との混合物中に溶解させるか、または前記固形物の一部をカルボン酸エステルと有機溶媒との混合物中に遊離させる
請求項4に記載のアルコキシマグネシウムの製造方法。 - 請求項1に記載のアルコキシマグネシウム(a)と、チタンハロゲン化合物(b)と、電子供与性化合物(c)とを接触させて得られることを特徴とするオレフィン類重合用固体触媒成分。
- (A)請求項11に記載のオレフィン類重合用固体触媒成分、(B)下記一般式(IV);
R15 pAlQ3−p (IV)
(式中、R15は炭素数1〜4のアルキル基を示し、Qは水素原子あるいはハロゲン原子を示し、pは0<p≦3の実数である。R15が複数存在する場合、各R15は互いに同一であっても異なっていてもよく、Qが複数存在する場合、各Qは同一であっても異なっていてもよい。)で表される有機アルミニウム化合物および(C)外部電子供与性化合物を含むことを特徴とするオレフィン類重合用触媒。 - 前記(C)外部電子供与性化合物が、下記一般式(V);
R16 qSi(OR17)4−q (V)
(式中、R16は、炭素数1〜12のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルケニル基、炭素数6〜15の芳香族炭化水素基または置換基を有する炭素数6〜15の芳香族炭化水素基を示し、R16が複数存在する場合、複数のR16は互いに同一でも異なっていてもよい。R17は、炭素数1〜4のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数6〜12の芳香族炭化水素基または置換基を有する炭素数7〜12の芳香族炭化水素基を示し、R17が複数存在する場合、複数のR17は互いに同一でも異なっていてもよい。qは0≦q≦3の整数である。)で表される有機ケイ素化合物および一般式(VI);
(R18R19N)sSiR20 4−s (VI)
(式中、R18およびR19は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜20のアルケニル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルケニル基または炭素数6〜20のアリール基を示し、R18およびR19は互いに同一でも異なっていてもよく、また互いに結合して環を形成してもよく、R18R19N基が複数存在する場合、複数のR18R19N基は互いに同一でも異なっていてもよい。R20は炭素数1〜20のアルキル基、ビニル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、ビニルオキシ基、炭素数3〜20のアルケニルオキシ基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキルオキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基を示し、R20が複数存在する場合、複数のR20は互いに同一でも異なっていてもよい。sは1から3の整数である。)で表されるアミノシラン化合物から選択される一種以上である
請求項12に記載のオレフィン類重合用触媒。 - 請求項12または請求項13に記載のオレフィン重合用触媒の存在下にオレフィン類の重合を行うことを特徴とするオレフィン類重合体の製造方法。
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